JP2015178300A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】 タイヤ耐久性能を良好に維持しながら転がり抵抗の低減を可能にした空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】 ビード部3からサイドウォール部2までの領域内に、複数本の単線スチールワイヤ10を引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層7を配設した空気入りラジアルタイヤにおいて、単線スチールワイヤ10の素線径dを0.32mm〜0.40mmとし、単線スチールワイヤ10の平均間隔を0.20mm以上とし、各単線スチールワイヤ10の座屈荷重とサイド補強層7の単位面積当たりのワイヤ質量との積を250N・kg/m2以上とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数本の単線スチールワイヤを引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層を備えた空気入りラジアルタイヤに関し、更に詳しくは、タイヤ耐久性能を良好に維持しながら転がり抵抗の低減を可能にした空気入りラジアルタイヤに関する。
空気入りラジアルタイヤにおいて、操縦安定性に代表される走行性能を改善するために、ビード部からサイドウォール部までの領域内にサイド補強層を配設すること(例えば、特許文献1〜4参照)が行われている。このようなサイド補強層としては、通常、複数本のスチールコードを引き揃えてゴム中に埋設したものが使用されている。
ところが、複数本のフィラメントを撚り合わせてなるスチールコードは、フィラメント間に形成される内部空隙によりコード径が大きくなり、それに伴って多量のコートゴムが必要になるため、空気入りラジアルタイヤの転がり抵抗が大きくなり易い。
これに対して、サイド補強層の補強線材としてスチールコードの替りに単線スチールワイヤを使用することが考えられる。このようにサイド補強層を単線スチールワイヤから構成した場合、コートゴムの使用量を減らして空気入りラジアルタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
しかしながら、空気入りラジアルタイヤはリムフランジの近傍で大きく変形するため、ビード部からサイドウォール部までの領域内に配置されるサイド補強層に単線スチールワイヤを使用した場合、その単線スチールワイヤが折損し易くなり、また、サイド補強層において単線スチールワイヤとコートゴムとの間にセパレーションを生じ易くなるという問題がある。そのため、単線スチールワイヤからなるサイド補強層は実用化されていないのが現状である。
特開2011−84221号公報 特開2011−207276号公報 特開2013−35362号公報 特開2012−11808号公報
本発明の目的は、タイヤ耐久性能を良好に維持しながら転がり抵抗の低減を可能にした空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、ビード部からサイドウォール部までの領域内に、複数本の単線スチールワイヤを引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層を配設した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記単線スチールワイヤの素線径を0.32mm〜0.40mmとし、前記単線スチールワイヤの平均間隔を0.20mm以上とし、各単線スチールワイヤの座屈荷重と前記サイド補強層の単位面積当たりのワイヤ質量との積を250N・kg/m2以上としたことを特徴とするものである。
本発明では、サイド補強層の補強線材として単線スチールワイヤを採用するにあたって、単線スチールワイヤの素線径、単線スチールワイヤの平均間隔及び各単線スチールワイヤの座屈荷重とサイド補強層の単位面積当たりのワイヤ質量との積をそれぞれ特定の範囲に規定することにより、サイド補強層を構成する単線スチールワイヤが折損するのを効果的に防止し、かつサイド補強層において単線スチールワイヤとコートゴムとの間にセパレーションを生じるのを効果的に防止することができる。その結果、タイヤ耐久性能を良好に維持しながら、単線スチールワイヤの使用によりサイド補強層におけるコートゴムの使用量を減らして空気入りラジアルタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
本発明において、単線スチールワイヤにはその軸廻りに捩りを与えることが好ましい。単線スチールワイヤに捩りを与えることにより、単線スチールワイヤにおいて伸線加工に起因して生じる金属表面組織の過配向を緩和するので、単線スチールワイヤの耐疲労性を改善してタイヤ耐久性能を向上することができる。
サイド補強層内には2本又は3本の単線スチールワイヤからなる複数のワイヤ集合体を形成し、各ワイヤ集合体において単線スチールワイヤをサイド補強層の面方向に並ぶように配置することが好ましい。このようにワイヤ集合体を形成した場合、サイド補強層において単線スチールワイヤとコートゴムとの間にセパレーションが発生し難く、仮にセパレーションが発生したとしても、それがワイヤ集合体内に留まり、タイヤ周上の広い範囲に伝播するのを抑制することができる。そのため、単線スチールワイヤとコートゴムとの間のセパレーションに起因する故障を防止し、タイヤ耐久性能を向上することができる。
単線スチールワイヤの引張強度T(MPa)はその素線径d(mm)に対してT≧3870−2000dの関係を満足することが好ましい。このような高強度の単線スチールワイヤは耐疲労性に優れているためタイヤ耐久性能を向上することができる。
本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示す子午線半断面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤのサイド補強層を抽出して示す側面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤのサイド補強層を示す断面図である。 図1の空気入りラジアルタイヤのサイド補強層の変形例を示す断面図である。 本発明でサイド補強層に使用される単線スチールワイヤを拡大して示す側面図である。 座屈荷重の測定に使用される単線スチールワイヤの試験片を示す平面図である。 座屈荷重の測定に使用される単線スチールワイヤの試験片及び測定装置を示す側面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを示し、図2〜図4はそのサイド補強層を示し、図5は本発明でサイド補強層に使用される単線スチールワイヤを示すものである。
図1において、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されている。このカーカス層4は、タイヤ径方向に延びる複数本の補強コードを含み、各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。カーカス層4の補強コードとして、好ましくはポリエステル等の有機繊維コードが使用される。ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4の本体部分と折り返し部分により包み込まれている。
また、図1〜図4に示すように、ビード部3からサイドウォール部2までの領域内には、後述する複数本の単線スチールワイヤ10を引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層7がタイヤ全周にわたって埋設されている。サイド補強層7において、単線スチールワイヤ10のタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜60°の範囲、好ましくは、15°〜35°の範囲に設定されている。サイド補強層7における単線スチールワイヤ10の傾斜角度は、必要とされる操縦安定性等の走行性能に応じて適宜設定することができ、その傾斜角度を大きくすることにより操縦安定性を高めることができる。
一方、トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には複数層のベルト層8が埋設されている。これらベルト層8はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層8において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層8の補強コードとして、好ましくはスチールコードが使用される。
ベルト層8の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層9が配置されている。このベルトカバー層9は少なくとも1本の補強コードを引き揃えてゴム被覆してなるストリップ材をタイヤ周方向に連続的に巻回したジョイントレス構造とすることが望ましい。また、ベルトカバー層9は図示のようにベルト層8の幅方向の全域を覆うように配置しても良く、或いは、ベルト層8の幅方向外側のエッジ部のみを覆うように配置しても良い。ベルトカバー層9の補強コードとして、好ましくはナイロンやアラミド等の有機繊維コードが使用される。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、サイド補強層7を構成する単線スチールワイヤ10の素線径dは0.32mm〜0.40mmの範囲に設定され、単線スチールワイヤ10の平均間隔は0.20mm以上の範囲に設定され、各単線スチールワイヤ10の座屈荷重とサイド補強層7の単位面積当たりのワイヤ質量との積は250N・kg/m2以上の範囲に設定されている。
上述した空気入りラジアルタイヤでは、サイド補強層7の補強線材として単線スチールワイヤ10を採用するにあたって、単線スチールワイヤ10の素線径d、単線スチールワイヤ10の平均間隔及び各単線スチールワイヤ10の座屈荷重とサイド補強層7の単位面積当たりのワイヤ質量との積をそれぞれ特定の範囲に規定することにより、サイド補強層7を構成する単線スチールワイヤ10が折損するのを効果的に防止し、かつサイド補強層7において単線スチールワイヤ10とコートゴムとの間にセパレーションを生じるのを効果的に防止することができる。その結果、タイヤ耐久性能を良好に維持しながら、サイド補強層7を薄くして空気入りラジアルタイヤの転がり抵抗を低減することができる。
ここで、単線スチールワイヤ10の素線径dが0.32mm未満であるとサイド補強層7においてセパレーションを生じ易くなり、逆に0.40mmを超えると単線スチールワイヤ10の耐疲労性が低下して単線スチールワイヤ10が折損し易くなる。
また、単線スチールワイヤ10の平均間隔が0.20mm未満であるとサイド補強層7においてセパレーションを生じ易くなる。単線スチールワイヤ10の平均間隔の上限値は0.80mmとするのが良い。単線スチールワイヤ10の平均間隔は、単線スチールワイヤ10と直交する方向に沿って測定されるサイド補強層7の幅50mmに含まれる単線スチールワイヤ10の本数n及び素線径d(mm)から算出される。つまり、(50−n×d)/nの式から単線スチールワイヤ10の平均間隔を求めることができる。
更に、各単線スチールワイヤ10の座屈荷重とサイド補強層7の単位面積当たりのワイヤ質量との積が250N・kg/m2未満であるとサイド補強層7が座屈し易くなり、単線スチールワイヤ10が折損し易くなる。但し、サイド補強層7が過度に強直であると乗り心地を損なうことになるので、上記積の上限値は500N・kg/m2とするのが良い。単線スチールワイヤ10の座屈荷重(N)の測定方法は、以下の通りである。即ち、図6及び図7に示すように、単線スチールワイヤ10をコートゴムの中央部に埋め込んで加硫された試験片21(高さ20mm、幅10mm、奥行き10mm)を用意し、その試験片21を土台22と可動体23との間に配置し、上下方向から試験片21に対して圧縮荷重Fを負荷し、単線スチールワイヤ10が座屈するまでの最大荷重Fmaxを測定する。このような測定を10個の試験片について行ない、その測定値の平均値を求め、これを座屈荷重とする。一方、サイド補強層7の単位面積当たりのワイヤ質量(kg/m2)は、シート状に広がるサイド補強層7の単位面積内に存在する単線スチールワイヤ10の総質量であり、例えば、サイド補強層7における単線スチールワイヤ10の打ち込み密度(本/50mm)と単線スチールワイヤ10の単位長さ当たりの質量(g/m)とから算出することができる。
なお、サイド補強層7における単線スチールワイヤ10の打ち込み密度は40本/50mm〜80本/50mmであると良い。この打ち込み密度が40本/50mm未満であるとサイド補強層7の剛性を十分に確保することが難しくなり、逆に80本/50mmを超えると単線スチールワイヤ10の相互間隔が狭くなり、タイヤ耐久性能が悪化することになる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、図5に示すように、単線スチールワイヤ10にはその軸廻りに捩りが与えられている。単線スチールワイヤ10の表面には伸線加工に起因する伸線痕11が形成されているが、その伸線痕11に基づいて判定される単線スチールワイヤ10の軸方向に対するワイヤ表面捩り角θは、1°以上の範囲、より好ましくは、1°〜15°の範囲になっている。単線スチールワイヤ10に捩りを与えることにより、単線スチールワイヤ10において伸線加工に起因して生じる金属表面組織の過配向を緩和するので、単線スチールワイヤ10の耐疲労性を改善してタイヤ耐久性能を向上することができる。なお、ワイヤ表面捩り角θが1°未満であると単線スチールワイヤ10の耐疲労性の改善効果が低下する。一方、ワイヤ表面捩り角θが15°を超えると単線スチールワイヤ10の生産性が落ち、その製造が困難になる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、サイド補強層7を構成する単線スチールワイヤ10は等間隔に配置しても良く、或いは、単線スチールワイヤ10の配列が局部的に密となるワイヤ集合体12を形成するように配置しても良い。図3において、単線スチールワイヤ10はサイド補強層7内で等間隔に配置されている。一方、図4において、サイド補強層7内には3本の単線スチールワイヤ10からなる複数のワイヤ集合体12が形成され、各ワイヤ集合体12において単線スチールワイヤ10がサイド補強層7の面方向に並ぶように配置されている。ワイヤ集合体12は2本の単線スチールワイヤ10で構成しても良い。このようにワイヤ集合体12を形成した場合、サイド補強層7において単線スチールワイヤ10とコートゴムとの間にセパレーションが発生し難く、仮にセパレーションが発生したとしても、それがワイヤ集合体12内に留まり、タイヤ周上の広い範囲に伝播するのを抑制することができる。そのため、単線スチールワイヤ10とコートゴムとの間のセパレーションに起因する故障を防止し、タイヤ耐久性能を向上することができる。
ここで、個々のワイヤ集合体12は一体性を有し、かつ隣り合う一対のワイヤ集合体12が適度に離間していることが大事である。そのため、図4において、ワイヤ集合体12の幅Wは単線スチールワイヤ10の素線径dとワイヤ集合体12に含まれる単線スチールワイヤ10の本数mとの積(d×m)の105%〜130%とすることが好ましい。ワイヤ集合体12の幅Wが単線スチールワイヤ10の素線径dとワイヤ集合体12内の単線スチールワイヤ10の本数mとの積(d×m)の105%未満であるとセパレーションが発生し易くなり、逆に130%を超えるとワイヤ集合体12としての一体性が損なわれる。一方、隣り合う一対のワイヤ集合体12の相互間隔Gは、単線スチールワイヤ10の素線径dの70%〜250%にすると良い。隣り合う一対のワイヤ集合体12が素線径dの70%未満であるとセパレーションが広い範囲に伝播し易くなり、逆に素線径dの250%を超えるとサイド補強層7としての剛性を十分に確保することが困難になる。
上記空気入りラジアルタイヤにおいて、サイド補強層7を構成する単線スチールワイヤ10の引張強度T(MPa)はその素線径d(mm)に対してT≧3870−2000dの関係を満足するのが良い。このような高強度の単線スチールワイヤ10は耐疲労性に優れているため、その折損を生じ難くなり、タイヤ耐久性能を向上することができる。ここで、単線スチールワイヤ10の引張強度Tが3870−2000d(MPa)未満であると耐疲労性の改善効果が低下することになる。引張強度Tの上限値は、コード生産性とコード靱性を良好に維持するために、4200MPaとすると良い。
タイヤサイズ195/65R15で、ビード部からサイドウォール部までの領域内に、複数本の単線スチールワイヤを引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層を配設した空気入りラジアルタイヤにおいて、サイド補強層の補強線材だけを種々異ならせ、その補強線材の構造、素線径d、引張強度T、打ち込み密度、平均間隔、ワイヤ集合体内の本数、座屈荷重、単位長さ当たりの質量、座屈荷重×ワイヤ質量を表1のように設定した従来例1、実施例1〜4及び比較例1〜4のタイヤを製作した。
従来例1のタイヤは、サイド補強層の補強線材として、2本のコアフィラメントの周りに2本のシースフィラメントを撚り合わせた2+2構造のスチールコードを用いたものである。一方、実施例1〜4及び比較例1〜4のタイヤは、サイド補強層の補強線材として、単線スチールワイヤを用いたものである。サイド補強層を構成する補強線材のタイヤ周方向に対する傾斜角度は20°とし、サイド補強層のタイヤ径方向の寸法は40mmとした。このようなサイド補強層をその下端がビードコアに当接するようにビード部からサイドウォール部までの領域に配置した。また、単線スチールワイヤにはその軸廻りに捩りを与え、そのワイヤ表面捩り角θを10とした。その際、素線径dが0.30mmの場合は捩りピッチを17.0mmとし、素線径dが0.35mmである場合は捩りピッチを19.8mmとし、素線径dが0.37mmである場合は捩りピッチを20.8mmとし、素線径dが0.42mmである場合は捩りピッチを23.8mmとした。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により、転がり抵抗及びタイヤ耐久性能を評価し、その結果を表1に併せて示した。
転がり抵抗:
各試験タイヤをリム組みして空気圧230kPaに設定し、速度80km/h、負荷荷重6.15kNの条件で試験タイヤの転がり抵抗を測定した。評価結果は、従来例1を100とする指数にて示した。この指数値が小さいほど転がり抵抗が少ないことを意味する。
タイヤ耐久性能:
各試験タイヤをリムサイズ15×6JJのホイールに組み付けて空気圧を120kPaに設定し、直径1707mmのドラム上で、負荷荷重6kN、速度81km/hの条件で10000kmの走行試験を実施した。走行後、各試験タイヤを解体し、サイド補強層におけるワイヤ折れの有無を確認すると共に、サイド補強層内で発生したセパレーションの長さを計測した。セパレーションの長さが5mm以下であれば良好である。
Figure 2015178300
表1から判るように、実施例1〜4のタイヤは、従来例1との対比において、タイヤ耐久性能を良好に維持しながら転がり抵抗を低減することができた。これに対して、比較例1〜4のタイヤは、転がり抵抗の低減効果が認められるものの、タイヤ耐久性能が低下していた。特に、比較例1ではサイド補強層を構成する単線スチールワイヤの素線径d及び平均間隔が小さ過ぎるため、サイド補強層に大きなセパレーションが発生していた。比較例2ではサイド補強層を構成する単線スチールワイヤの平均間隔が小さ過ぎるため、サイド補強層に大きなセパレーションが発生していた。比較例3では各単線スチールワイヤの座屈荷重とサイド補強層の単位面積当たりのワイヤ質量との積が小さ過ぎるため、単線スチールワイヤに折れが発生していた。比較例4ではサイド補強層を構成する単線スチールワイヤの素線径dが大き過ぎるため、単線スチールワイヤに折れが発生していた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7 サイド補強層
8 ベルト層
9 ベルトカバー層
10 単線スチールワイヤ
11 伸線痕
12 ワイヤ集合体

Claims (4)

  1. ビード部からサイドウォール部までの領域内に、複数本の単線スチールワイヤを引き揃えてゴム中に埋設してなるサイド補強層を配設した空気入りラジアルタイヤにおいて、前記単線スチールワイヤの素線径を0.32mm〜0.40mmとし、前記単線スチールワイヤの平均間隔を0.20mm以上とし、各単線スチールワイヤの座屈荷重と前記サイド補強層の単位面積当たりのワイヤ質量との積を250N・kg/m2以上としたことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記単線スチールワイヤにその軸廻りに捩りを与えたことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記サイド補強層内に2本又は3本の前記単線スチールワイヤからなる複数のワイヤ集合体を形成し、各ワイヤ集合体において前記単線スチールワイヤを前記サイド補強層の面方向に並ぶように配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記単線スチールワイヤの引張強度T(MPa)がその素線径d(mm)に対してT≧3870−2000dの関係を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りラジアルタイヤ。
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