JP2015177874A - 歯科用ポストおよびそれを含む歯科治療用キット - Google Patents

歯科用ポストおよびそれを含む歯科治療用キット Download PDF

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幸一 田代
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益司 土川
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和見 川島
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Abstract

【課題】築造した支台を構成するポスト等の術後破折を、より効果的に防止するための、材料力学的強度の優れたポストならびにキットを提供すること。【解決手段】長軸を垂直に切った垂直断面の長径/短径の比が3/1以上である形状を有する歯科用歯科用ポストならびに上記歯科用ポストを含む歯科治療用キット。【選択図】なし

Description

本発明は、歯科用光硬化性組成物に埋入されることにより根管処置等の歯科治療の効率向上可能な歯科用ポストおよびそれを含むキットに関する。さらに詳しくは、光硬化型コンポジットレジン、根管内充填用光硬化性組成物、支台歯用光硬化性組成物、歯質や金属やセラミックスなどへの接着性組成物、硬質レジン、床用レジンなどで代表される歯科用光硬化性組成物に埋入される、ガッタパーチャーポイントや銀ポイントなどの根管充填用ポイント、金属ポイントやファイバーポストなどの支台築造用ポスト材の代替に好適な歯科用ポストならびにそれを含むキットに関する。つまり、例えば光重合硬化しうる歯科用硬化性組成物とそれに組み合わせが好適な歯科用ポストならびにそのキットに関する。
光を照射することによって重合硬化する歯科用光硬化性組成物は、口腔内で作業時間がとれ、作業は光照射することによって完了させることができるため、有用性が高い。しかしながら、光照射は歯牙の上部構造部に相当する歯列の上からおこなうので、歯牙解剖学構造上、光が届き難い深さであって、解剖学的に光が到達できないかあるいは到達が困難な部位に対して適用される材料として、根管充填シーラー、ガッターパーチャーポイント、支台築造用ポスト材(ファイバーポスト等)などがある。これらの材料には、口腔内での作業を考慮して硬化時間を長くすると、硬化前の成分が比較的長い時間にわたって生体組織に接触するために、生体安全性を損なうものがある。反面、生体安全性を最小限にすべく硬化時間を短くすると作業時間が短くなるために、的確な治療が難しくなるという問題があった。
具体的な一例として、たとえば、無髄歯(神経を除去した歯)の支台築造には、負荷される力が強いために金属鋳造ポストやコアと接着材を用いて歯根部分と歯冠部分の補強を図ってきた。しかしながら、審美性の欠如や歯根破折を招く可能性があるので、金属に代えて歯牙の色合いと同じ調色にした硬化性組成物およびファイバー繊維を束ね硬化させたファイバーポストを適用する方法がある。なかでも、口腔内で作業するので治療時間がかかるため、光を照射することによって重合硬化する歯科用光硬化性組成物が非常に高い有用性を有するとされている。たとえば、前述の根管充填シーラー、ガッターパーチャーポイント、支台築造用ポスト材(ファイバーポスト等)がある。その場合、光硬化性組成物を填入することができないので、やむを得ず自己硬化型の硬化性組成物を適用している。その結果、十分に作業が完了しないうちに硬化してしまうために満足のいく治療ができない場合があった。
このような問題を解決するための方法が提案されており、特許文献1において、光照射器の光ファイバーの先端を光重合性組成物を充填した窩洞の底部近くに導入し、底部から表層へ光重合性組成物をレーザー光で重合硬化させる方法が提案されている。
しかしながら、十分に光硬化を行っても、実際の臨床においては、光ファイバーが破折する問題を完全に解決するには至っていなかった。又、複雑な形状を有する根管では、複数のポストを挿入する作業を要するため、施術者への大きな作業負担や患者への長きにわたる作業時間は、解決すべき課題であった。
特開平10−146348号公報
本発明の目的は、築造した支台を構成するポスト等の術後破折を、より効果的に防止するための、材料力学的強度の優れたポストならびにキットを提供することにある。
本発明の他の目的は、歯科用光硬化組成物と、照射部位を制限されない歯科用ポストを組み合わせることによって、目的の部位に達するまでは光を減衰させずに、光の届かない深さや部位などの光の届きにくいところや光強度が必要な部位に照射した光を集中させて光重合硬化させることができ且つ埋入可能な、光ファイバー入り歯科用ファイバーポストおよびそれを含むキットを提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明の上記目的および利点は、第1に、長軸を垂直に切った垂直断面の長径/短径の比が3/1以上である形状を有することを特徴とする歯科用歯科用ポストによって達成される。
本発明の上記目的および利点は、第2に、本発明の歯科用ポストを含む歯科治療用キットによって達成される。
本発明の歯科用ポストにより、より少ない構成材料にて効率的に曲げ強さなどの強度の向上を図ることができる。そのため、十分に太いポスト等を充填することが出来ない狭隘な歯管であっても、満足のいく強度を確保することが可能となる。又、歯科用光硬化性組成物は、光の届かない深さや部位に至まで重合硬化することができる。また、そのまま、重合硬化された歯科用光硬化性組成物中に埋入され、歯根内部に埋め込むファイバーポスト材などとして適用しうる。
光を照射されることによって重合硬化する歯科用光硬化性組成物は、口腔内で十分な作業時間がとれ、作業は光照射することによって完了させることができるため、有用性が高い。しかしながら、光照射は歯牙の上部構造部に相当する歯列の上からおこなうので、歯牙解剖学的構造上、光の届かない深さや部位に至るまで歯科用光硬化性組成物を填入することができなかった。
歯科用光硬化性組成物の長所を生かしながら光の届かない部分にまで、歯科用ポストと歯科用光硬化性組成物を組み合わることによって、有益な治療方法となりうる。また、光の届かない深さにあって、解剖学的に光照射しづらい部位に対して適用される材料として、根管充填シーラー、ガッターパーチャーポイント、支台築造用ポスト材などがあるが、この材料として適用しうる歯科用ポストと歯科用光硬化性組成物の組み合わせができればきわめて有用である。すなわち、これを用いた治療方法を提供できることになる。
本発明の歯科用ポスト使用例の概略説明図である。 本発明の歯科用ポスト使用例の概略説明図である。 本発明の歯科用ポスト試験体の概略説明図である。 曲げ強さ測定法の概略説明図である。
本発明では、根管の形状と、最も問題となる負荷を総合的に分析したところ、上下軸に対して垂直な根管断面において、扁平断面を有するポスト用い、特に、根管断面長径と扁平断面ポスト長径を略平行に配することにより、極めて効果的に破折耐性を発揮することを見出したものである。
本発明の歯科用ポストは、長軸を垂直に切った垂直断面の長径/短径の比が3/1以上、好ましくは4/1以上、より好ましくは5/1以上である形状を有する。又、本発明の歯科用ポストは、該垂直断面の長径が好ましくは0.2mm以上、より好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは0.8mm以上である。前記これらの数値範囲外であると、十分な曲げ強度が発現され難くなり好ましくない。
2次元における長径、短径の定義は以下の通りの方式を採用する。長径、短径を求めるべき図形をPとした際に、図形Pの長径、短径は、固定された図形Pに対して様々な角度にて2本の平行直線で図形Pを接して挟み込んだ際の、前記平行直線の間隔の最大値、最小値がそれぞれ対応する。すなわち、より分り易く言えば、図形Pを原点(図形Pの中心近傍に原点を設定するのが好適だが、特に限定する必要はない)を中心に、どちら向き回りでも良いが、ここでは仮に、反時計回りに角度θ回転させた図形をPθとし、図形P、Pθに含まれる任意の点をそれぞれ、(x,y)、(xθ,yθ)とし、更に、条件Cを満たすXのうち、最大値であるXをMax(X|C)、最小値であるXをMin(X|C)と表すとすると(例えば、X:t−2*t+3、C:0≦t≦4ならば、Max(X|C)=11、Min(X|C)=2となる)、図形Pの長径DMax、短径DMinは、以下の通りの式にて求められることとなる。
Max=Max(Max(xθ|(xθ,yθ)∈Pθ)−Min(xθ|(xθ,yθ)∈Pθ)|0≦θ≦2π)
Min=Min(Max(xθ|(xθ,yθ)∈Pθ)−Min(xθ|(xθ,yθ)∈Pθ)|0≦θ≦2π)
蛇足ながら、上記は、平行直線を平行面に換え、又、座標をx,yにこれらに直交するzを加え、θ回転軸に直交する回転軸に対する角度φの回転を加える事により、三次元上にも容易に拡張できる。
又、実際の歯科治療に用いる際には、本発明の歯科用ポストは、長軸を垂直に切った垂直断面の長径/短径の比が好ましくは10/1以下、より好ましくは8/1以下、更に好ましくは6/1以下である形状を有する。前記これらの数値範囲外であると、歯管に収まりきらなくなったり、短径を十分確保できずに返って十分な曲げ強度が発現され難くなり好ましくない。又、本発明の歯科用ポストは、該垂直断面の長径が、好ましくは2.5mm以下、より好ましくは2mm以下、更に好ましくは1.5mm以下である。前記これらの数値範囲外であると、歯管に収まりきらなくなり、十分な曲げ強度が発現され難くなり好ましくない。
本発明の歯科用ポストは、長軸方向の長さが、好ましくは5〜20mm、より好ましくは8〜18mm、さらに好ましくは10〜15 mmである。前記数値範囲の下限値を下回ると支台築造などに必要な高さを十分に確保することができ難くなり、一方、前記数値範囲の上限値を上回るとそのままの長さでは歯管に収まりきらなくなり、何れも好ましくない。なお、長すぎる場合には、直接適用するのではなく、歯科医等にて、適宜切断して適切な長さに調節して用いることができ何ら問題はない。
なお、前記長軸とは、特に断らない限り、本発明の歯科用ポストの差し渡しの長さが最も長い方向でもあるが、本質的には、当該ポストが歯管内に配された際に、歯冠−根尖の方向とほぼ一致する方向である。
但し、歯管の形状等に応じて、ポストを分割したり切削したりして、垂直断面長径(従って、垂直断面の長径/短径の比も)や長軸方向長さを調整して用いる場合には、これらの数値範囲の上限値は特に存在しないものとなる。そのような場合には、前記長軸は、差し渡しの長さが最も長い方向とはならない場合もありえることが理解されるべきである。
一方、本発明の歯科用ポストは、該垂直断面の短径が、好ましくは0.1〜0.6mm、より好ましくは0.3〜0.6mm、更に好ましくは0.4〜0.5 mmである。前記数値範囲の下限値を下回ると破損しやすくなり、一方、前記数値範囲の上限値を上回ると歯管に収まりきらなかったり、十分な扁平比を確保することができ難くなり、何れも好ましくない。
本発明のポスト中には、その長軸方向と長軸方向が一致するようにファイバーが1本以上配されていることが好ましい。
前記ファイバーは、ポストの扁平形状と対応する扁平形状を有することが好ましいが、例えば、ファイバーが、ポストの垂直断面の長径/短径の比に対応した扁平形状を有する場合、ポスト中に1本だけ配しても十分である。垂直断面が略円形のファイバーでも、複数本、好ましくは1〜6本、より好ましくは2〜4本、更に好ましくは2〜3本を配すれば、不都合がない。ファイバーの配列形態としては、ポストの垂直断面において、垂直断面の長径の方向に列をなして複数本のファイバー断面が存するように配列されていることが好ましい。この場合、単列である1列が最も好ましいが、必要に応じて、2列、3列、4列等と複数列としてもよい。複数列の場合、各ファイバーの断面の中心点が三角形の頂点をなすように配してもよいし、四角形の頂点をなすように配してもよい。また、中央部は複数列、端部はより列数の少ない複数列乃至は単列であってもよい。或いは、列の並び方は、特に単列の場合、真っ直ぐな一直線をなすのが好ましいが、それ以外に規則的乃至は不規則的な蛇行をなしてもよい。何れにしても、1つ以上の非円形ファイバーを用いたり、複数の略円形のファイバーを用いたりすることにより、ファイバー(群)の断面自体が非円形なポストの外形に見合った扁平形状をなすことが好ましい。該断面自体は例えば、長径/短径の比が3/1以上、好ましくは4/1以上、より好ましくは5/1以上である形状を有することが好適である。このような場合も、長径や短径を求める前記数式にて計算すればよいし、ファイバーが複数ならば、ポスト中での配置状態にて、そのファイバー群全体を前述の図形Pとみなせばよい。
なお、本発明のポストの製造方法のプロセスに起因して、ファイバー直近のポスト外面は、他の部位(ファイバー間の間隙等)のポスト外面と比較して、凸である、或いはポスト短径方向にポストの厚みが大きい場合があり、これが長軸方向に平行に連なって続いている。これにより、ポストを歯髄に挿入する際の直進性が向上することが期待される。
また、扁平なポストの製造方法は、始めから扁平に形成しても良いが、略円形に形成された未硬化乃至は半硬化状態のポストを圧縮して成形することが好ましい。その際の圧縮用当て具表面に凹凸や溝・山を設けておけば、前記凹凸乃至は溝・山を形成可能である。又、圧縮用当て具表面が平坦であっても、少々弾性を有するものであれば、ポスト内部に剛性を有するファイバーが内在していると、当該ファイバー間隙部と較べて外部に凸である形状となすことができる。
更にファイバーは強度を有するだけでなく、光透過性を有する導光性ファイバーであれば、根尖付近の接着性樹脂を硬化させやすくでき便利である。
ポストのマトリックス自体は、繊維で構成されているのが好適であり、併せて合成樹脂が含浸などにて複合されているとより好ましい。
以下、前記ファイバー、合成樹脂、繊維について、以下、更に詳しく説明する。
本発明の歯科用ポストは、例えば光を導通する光ファイバーが好ましくはファイバーポストの内部に配され、それと略平行に配された無機繊維および/または有機繊維が一体型となった構造であることが好ましい。
本発明の歯科用ポストは、好ましくは350〜520nmの波長光を少なくとも通すことができるものである。
また、光源である発光部から10〜10,000mW、より好ましくは100〜6,000mWの出力で発光されることが好ましい。
光源としては、現在、歯科に応用されているものを使用でき、ハロゲン、キセノン、発光ダイオード系などを好適に使用できる。光源の光の波長は上記に示したように350〜520nmの範囲が好ましい。また、光強度は、10〜3,000mW/cmの範囲で使用できる。
本発明の歯科用ポストの光ファイバーは、専ら、光照射器とは非接続状態乃至は非接触状態にて光照射される処置に用いられるものである。換言すれば、光照射器から放たれた光は空気中を進行した後、露出された当該光ファイバーポストの光入射面から入射するものである。かように非接続状態乃至は非接触状態にて光照射するので、取扱性および操作性が良い。
本発明の歯科用ポストの光ファイバーの材質としては、特に制限はないが、光ファイバーとして一般的に知られているポリオレフィンやポリカーボネートやアクリルなどの樹脂系あるいはガラスや石英などの無機系、あるいは有機、無機を組み合わせた複合系であることが好ましい。
ファイバーポストを構成する素材は、例えば有機繊維、無機繊維、或いはこれらの混合繊維乃至は複合繊維の何れでもよい。
ここで有機繊維の材質としては、例えばアクリル繊維、アセテート繊維、銅アンモニア繊維、ポリアミド繊維(例えばナイロン46繊維、ナイロン6繊維、ナイロン66繊維、ナイロン612繊維、ナイロン10繊維、半芳香族ポリアミド繊維、芳香族ポリアミド繊維)、アラミド繊維、ポリイミドアミド繊維、ポリイミド繊維、ビスコースレーヨン繊維、ポリビニリデン繊維、ビニロン繊維、フッ素樹脂繊維、プロミックス繊維、ポリアセタール繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、超高分子量ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニル繊維を挙げることができる。
また、無機繊維の材質としては、例えば、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、カルシウムアルミネート(CaO−Al系)およびアルミノシリケート(NaO−Al−SiO系)等の生体内不活性酸化物;カーボン(virtous,pyrolytic,graphite)、窒化珪素(Si)および炭化珪素(SiC)等の生体内不活性非酸化物;通常のガラス繊維、特にバイオグラス(SiO−NaO−CaO−P系)、セラブタール(SiO−CaO−NaO−P−KO−MgO系)およびCPSAガラス(CaO−P−SiO−Al系)等の生体内活性生体ガラス;マイカ系結晶ガラス(SiO−B−Al−MgO−KO−F系)、A−W結晶化ガラス(SiO−CaO−MgO−P系)およびβ−Ca(PO)2系結晶化ガラス(CaO−P系)等の生体内活性結晶化ガラス;ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO(OH))等の生体内活性リン酸カルシウム;トリカルシウムホスフェート(TCP:(Ca(PO)、テトラカルシウムホスフェート(4CP:(CaO(PO)および低結晶性ハイドロキシアパタイト等の生体内崩壊性リン酸カルシウム;ならびに、可溶性カルシウムアルミネート(CaO−Al系)等の生体内崩壊性カルシウムアルミアルミネートから形成される繊維を挙げることができる。
これらの繊維の中でも無機繊維であることが好ましく、さらに、ガラス繊維が好ましく、さらに生体親和性のある繊維、例えばCaO−P−SiO−Al系生体材料用ガラス繊維(CPSAガラス繊維)が、本発明では特に好ましい繊維である。このCPSAガラス繊維において、繊維中におけるカルシウム/リンのモル比が通常は0.5〜3.0の範囲内にあり、この繊維中における酸化カルシウム成分と五酸化二燐成分との合計が、好ましくは20〜60重量%の範囲内にあり、さらに二酸化珪素成分と酸化アルミニウム成分との合計が、好ましくは35〜80重量%の範囲内にある。このようなCaO−P−SiO−Al系生体材料用ガラス繊維(CPSAガラス繊維)の詳細は、特公平62−12322号公報、特公平1−30927号公報および特公平2−10244号公報ならびに米国特許第4613577号明細書および米国特許第4820573号明細書などに記載されている。
本発明で使用される有機繊維あるいは無機繊維の単繊維直径は、好ましくは1〜30μm、より好ましくは3〜15μmの範囲内にある。このような繊維は単独で使用することもできるが、撚糸あるいは交差させた糸(編まれた繊維、組まれた繊維)にして使用することにより弾性係数の調整が容易になる。この場合の撚数あるいは交差回数は、好ましくは0.5〜10回/25mm、より好ましくは1〜5回/25mmである。このような撚糸あるいは交差させた糸は、好ましくは10〜20,000デニール、より好ましくは50〜10,000デニールの範囲内ある。
本発明では、上記のような繊維が複数含有されているが、この複数の繊維は同一であっても異なっていてもよい。
上記のような繊維は、例えばカップリング剤、特にγ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のカップリング剤を用いて前処理した後に用いることが好ましい。このようなカップリング剤を用いた前処理としては、好ましくは有機溶媒にカップリング剤を溶解し、この中に上記繊維、あるいは、編まれた繊維、組まれた繊維を浸潰した後、溶液から引き上げて乾燥する方法が採用される。また、こうしてカップリング剤に浸潰して引き上げた後、この繊維を加熱することが好ましい。
本発明の歯科用ポストは、人歯(象牙質)の特性に近似していることが好ましい。例えば曲げ弾性係数12〜19GPa、曲げ強度140〜270GPaであることが理想的である。そのため、上記の繊維の曲げ弾性係数は、好ましくは10〜40GPa、より好ましくは12〜35GPa、更に好ましくは15〜30GPaである。同様の理由で、上記の繊維の曲げ強度は、好ましくは200MPa以上、より好ましくは220MPa以上、更に好ましくは250MPa以上である。
また、光ファイバー直径/ファイバーポスト直径の比は、好ましくは0.04〜1、より好ましくは、0.08〜0.9、更に好ましくは0.12〜0.8である。前記数値範囲の下限値を下回ると照射光の強度が弱く折れやすくなり、上限値を上回ると太すぎて根管内では使用不可や光ファイバー樹脂を覆うガラスファイバー繊維量が少なくなり何れも好ましくない。なお、前記直径とは、同面積円の直径である。
但し、光ファイバーが複数本存在する場合は、光ファイバー直径は、各光ファイバー単繊維の断面積を合算した合計面積と同じ面積を有する円の直径とする。又、各光ファイバー単繊維の直径は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上である。前記数値範囲の下限値を下回ると折れ易くなり好ましくない。
本発明の歯科用ポストは、使用直前に埋入する再深部側端部を歯科用研削バーおよびドリル等で、鉛筆先状に加工することが好ましい。光硬化性組成物が充填された再深部まで到達しなくて良く、発光端部と再深部との間には、光硬化性組成物の硬化深度以下の長さの距離があってもよい。
前記繊維は、樹脂マトリックスにて含浸されているなど複合化されていることが好ましい。前記繊維の周囲に含浸されているアクリル樹脂等の有機マトリックスの材質としては、重合性(メタ)アクリル酸エステルおよび重合開始剤とを含有する硬化性組成物を重合硬化させたものであることが好ましい。
本発明で有機マトリックス形成に使用する重合性(メタ)アクリル酸エステルには、単官能重合性モノマーと、多官能重合性モノマーとがある。単官能重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。
この(メタ)アクリレートモノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のアルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−または3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、1,2−または1,3−ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンモノ(メタ)アクリレート;
エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート等の(ポリ)オキシアルキレンモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート;パーフルオロオクチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のフルオロアルキルエステル;
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラン等の(メタ)アクリロキシアルキル基を有するシラン化合物;および、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、多官能重合性モノマーとしては、重合性(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。その例としては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等のアルカンポリオールのポリ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルカンポリオールポリ(メタ)アクリレート;下記式(1)〜(3)のそれぞれで表される脂肪族、脂環族または芳香族の(メタ)アクリレート;
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、mおよびnは0または正の数を示しそしてRは、以下に記載する2価の基である。);
下記式(2)で表される脂環族または芳香族エポキシジ(メタ)アクリレート;
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、nは0または正の数を示し、Rは、それぞれ独立に−(CH−、−(CH−または下記2価の基である);
さらに、下記式(3)で表される分子内にウレタン結合を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示し、Rは、−(CH−、−(CH−、−(CH−または下記2価の基である)。
以上に例示した化合物の中で、単官能の重合性(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)クリレート、エチル(メタ)アクリレートのようなアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,3−ジヒドロキシプロピルモノ(メタ)アクリレート、エリスリトールモノ(メタ)アクリレートのような水酸基含有(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートのような分子内にエチレングリコール鎖を有する(メタ)アクリレート等が特に好ましく用いられる。
また、多官能性の重合性(メタ)アクリル酸エステルとしては、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ビス(メタクリロキシエチルオキシカルボニルアミノ)−2,2,4−(または−2,4,4−)トリメチルヘキサンのような分子内にエチレングリコール鎖を有するジ(メタ)アクリレート、下記式(3)−1〜(3)−3
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、m+nは2〜20である)、
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す)、
(上記式において、Rはそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す)、
のそれぞれで表わされる化合物等が特に好ましく用いられる。
また、本発明では、アクリル系有機マトリックスを構成する重合性モノマーには、分子内に酸性基を有する重合性モノマーが含まれていてもよい。この分子内に酸性基を有する重合性モノマーを用いることにより、ファイバーや繊維や歯質との接着性能を大幅に向上するため、本発明で使用することが特に望ましい。分子内に酸性基を有する重合性モノマーとしては具体的には、(メタ)アクリル酸およびその無水物、1,4−ジ(メタ)アクリロキシエチルピロメリット酸、6−(メタ)アクリロキシエチルナフタレン−1,2,6−トリカルボン酸、N−(メタ)アクリロイル−p−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−o−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−m−アミノ安息香酸、N−(メタ)アクリロイル−5−アミノサリチル酸、N−(メタ)アクリロイル−4−アミノサリチル酸、4−(メタ)アクリロキシエチルトリメリット酸およびその無水物、4−(メタ)アクリロキシブチルトリメリット酸およびその無水物、4−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメリット酸およびその無水物、4−(メタ)アクリロキシデシルトリメリット酸およびその無水物、2−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、4−(メタ)アクリロイルオキシ安息香酸、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンマレエート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、11−(メタ)アクリロイルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸、p−ビニル安息香酸等のカルボン酸基またはその無水物を含有するモノマー;
(2−(メタ)アクリロキシエチル)ホスホリック酸、(2−(メタ)アクリロキシエチルフェニル)ホスホリック酸、10−(メタ)アクリロキシデシルホスホリック酸等の燐酸基を含有するモノマー;および、p−スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基を含有するモノマーを挙げることができる。
これらのうちではカルボン酸基を含有するモノマーが好ましく、4−メタクリロキシエチルトリメリット酸およびその無水物が特に好ましい。分子内に酸性基を有する重合性モノマーは、アクリル系有機マトリックス中の重合性成分の合計量に基づいて、好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは3〜30重量%の範囲内の量で用いられる。
本発明において、上記アクリル系有機マトリックスを構成する重合性モノマー中には、上記の重合性アクリル系エステルおよび必要により分子内に酸性基を有する重合性モノマーが含まれているが、これらはモノマーとして含有されていてもよいし、またこれらの部分重合物として含有されていもよい。
また、これらは単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
本発明で用いるアクリル系有機マトリックスの重合体を得るためには、好ましくは重合開始剤を用いる。かかる重合開始剤としては、例えば有機過酸化物、無機過酸化物、ホウ素含有重合開始剤、α−ジケトン化合物、有機アミン化合物、有機スルフイン酸、有機スルフィン酸塩、無機硫黄化合物、有機燐化合物およびバルビツール酸類を挙げることができる。これらは1種または2種以上用いることができる。これらの重合開始剤は、便宜上、常温化学重合タイプ、光重合タイプ、またはこれらの複合したデュアルタイプなどに分けられる。常温化学重合タイプで使用される過酸化物としては、例えばジアセチルペルオキシド、ジプロピルペルオキシド、ジブチルペルオキシド、ジカプリルペルオキシド、ジラウリルペルオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)、p,p’−ジクロルベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジメトキシベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジメチルベンゾイルペルオキシド、p,p’−ジニトロジベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物および過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、塩素酸カリウム、臭素酸カリウムおよび過リン酸カリウムなどの無機過酸化物を挙げることができる。これら過酸化物のアクリル系有機マトリックス中の重合性成分に対して、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲内の量で使用される。
重合開始剤のうちホウ素含有重合開始剤としては、例えば有機ホウ素化合物、またはこれを含有してなる組成物を挙げることができる。有機ホウ素化合物としては、例えばトリエチルホウ素、トリプロピルホウ素、トリイソプロピルホウ素、トリブチルホウ素、トリ−sec−ブチルホウ素、トリイソブチルホウ素、トリペンチルホウ素、トリヘキシルホウ素、トリオクチルホウ素、トリデシルホウ素、トリドデシルホウ素、トリシクロペンチルホウ素、トリシクロヘキシルホウ素などのトリ(シクロ)アルキルホウ素;ブトキシジブチルホウ素などのアルコキシアルキルホウ素;ブチルジシクロヘキシルボラン、ジイソアミルボラン、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンなどのジアルキルボランおよび上記の化合物の一部が部分的に酸化された化合物などを挙げることができる。さらに、これらの化合物は組み合わせて使用することができる。これらの中ではトリブチルホウ素、あるいは部分酸化したトリブチルホウ素が好ましく用いられる。部分酸化したトリブチルホウ素としては、例えばトリブチルホウ素1モルに対し酸素を0.3〜0.9モル付加させたものが好ましく用いられる。これら有機ホウ素化合物は、アクリル系有機マトリックス中に含有される重合性成分に対して、好ましくは0.1重量%〜50重量%の範囲内の量で使用される。
また、光重合タイプで使用される重合開始剤としては、例えば紫外光線もしくは可視光線を照射することによって光重合することができる重合開始剤が用いられる。かかる光重合の際に使用できる重合開始剤に特に制限はないが、例えばベンジル、4,4’−ジクロロベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾフェノン、9,10−アントラキノン、ジアセチル、d,l−カンファーキノン(CQ)、トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシドなどの紫外線または可視光線増感剤が挙げられる。これら紫外光線もしくは可視光線を照射することによって光重合することができる重合開始剤は、アクリル系有機マトリックス中の重合性成分に対して、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲内の量で使用される。
アクリル系有機マトリックスを常温化学重合もしくは光重合によって重合させる際には、還元性化合物を併用することができる。ここで、有機還元性化合物としては、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン(DMPT)、N,N−ジエチル−p−トルイジン、N,N−ジエタノール−p−トルイジン(DEPT)、N,N−ジメチル−p−tert−ブチルアニリン、N,N−ジメチルアニシジン、N,N−ジメチル−p−クロルアニリン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)およびそのアルキルエステル、N,N−ジメチルアミノベンツアルデヒド(DMABAd)などの芳香族アミン類;N−フェニルグリシン(NPG)、N−トリルグリシン(NTG)、N,N−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)フェニルグリシン(NPG−GMA)などを用いることができる。
特に、本発明で使用されるアクリル系有機マトリックスを確実に硬化させ、さらに補強用繊維、無機材料および歯質に対する接着性を向上させるためには、下記式(4)で表わされるアミン化合物または下記式(5)で表わされるアミン化合物の少なくとも一種を含有させることが好ましい。
上記式(4)において、RおよびRは互いに独立に水素原子であるかあるいは官能基もしくは置換基を有していてもよいアルキル基であり、そしてRは水素原子または金属原子である。
上記式(5)において、RおよびRは互いに独立に水素原子またはアルキル基であり、そしてRは水素原子、官能基、あるいは官能基もしくは置換基を有していてもよいアルキル基または同様のアルコキシル基である。
これらアミン化合物は、アクリル系有機マトリックスを構成する重合性モノマー中に、好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲内の量で配合される。
式(4)で表されるアミン化合物の例としては、NPG、NTGおよびNPG−GMAなどを挙げることができる。このうちNPGが特に好ましく用いられる。
式(5)で表されるアミン化合物の例としては、N,N−ジメチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N,N−ジエチルアミノ安息香酸(DEABA)およびそのアルキルエステルの他、N,N−ジプロピルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N−イソプロピルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル、N−イソプロピル−N−メチルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステルなどで代表される脂肪族アルキルアミノ安息香酸およびそのアルキルエステル;DMABAd、N,N−ジエチルアミノベンツアルデヒド、N,N−ジプロピルアミノベンツアルデヒド、N−イソプロピル−N−メチルアミノベンツアルデヒドなどで代表される脂肪族アルキルアミノベンツアルデヒド;N,N−ジメチルアミノアセチルベンゼン、N,N−ジエチルアミノアセチルベンゼン、N,N−ジプロピルアミノアセチルベンゼン、N−イソプロピルアミノアセチルベンゼン、N−イソプロピル−N−メチルアミノアセチルベンゼンなどで代表される脂肪族アルキルアミノアセチルベンゼンおよび脂肪族アルキルアミノアシルベンゼンなどを挙げることができる。これらのアミン化合物は単独であるいは組み合わせて使用できる。
また、本発明で使用されることがある還元性化合物の例としては、ベンゼンスルフィン酸、o−トルエンスルフィン酸、p−トルエンスルフィン酸、エチルベンゼンスルフィン酸、デシルベンゼンスルフィン酸、ドデシルベンゼンスルフィン酸、クロルベンゼンスルフィン酸、ナフタリンスルフィン酸などの芳香族スルフィン酸またはその塩を併用することもできる。無機還元性化合物としては、硫黄を含有する還元性無機化合物が好ましく使用できる。かかる化合物としては、水または水系溶媒などの媒体中でラジカル重合性単量体を重合させる際にレドックス重合開始剤として使用される還元性無機化合物が好ましく、例えば亜硫酸、重亜硫酸、メタ亜硫酸、メタ重亜硫酸、ピロ亜硫酸、チオ硫酸、1亜2チオン酸、1,2チオン酸、次亜硫酸、ヒドロ亜硫酸およびこれらの塩が挙げられる。このうち亜硫酸塩が好ましく用いられ、特に亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウムが好ましい。これらの還元性無機化合物は単独でもしくは組み合わせて使用できる。これら還元性無機化合物は、アクリル系有機マトリックス中の重合性成分に対して好ましくは0.01重量%〜5重量%の範囲内の量で使用されることが好ましい。
本発明の歯科用ポストの光ファイバーの周囲に覆う無機、有機繊維は、上記に示したアクリル系有機マトリックス中に含浸していることが好ましい。このマトリックスは、歯科用ポストの光ファイバーとポストファイバーを合わせた全ファイバーの重量に対して、好ましくは10〜30重量%、より好ましくは11〜25重量%、更に好ましくは12〜20重量%で含有される。前記数値範囲の下限値を下回ると折れやすくなり、上限値を上回ると規格寸法を逸脱し、何れも好ましくない。
本発明の歯科用ポストと組み合わせて使用される光硬化性組成物は、可視光線などの光によって重合硬化するものであり、光以外の硬化メカニズムを併用させた硬化性組成物でもよい。なかでも実施例記載の条件で光照射した場合の硬化深度が2mm以上を示すものが好適であり、3mm以上を示すものがさらに好ましい。
本発明の歯科用ポストと組み合わせて使用される光硬化性組成物は、重合性単量体と重合開始剤から構成されるか、またはそれらに加えて無機充填剤および/または有機充填剤および、必要に応じその他の添加物から構成される。かかる光硬化性組成物としては、光重合型あるいはデュアル重合型のコンポジットレジン、ボンディング材、コーティング材、コア用レジン、ポスト用レジン、シーラー材、裏層材などがあげられる。歯牙欠損の修復には、歯牙の欠損部の実質上全部分ないしは一部分を充填し、かつ、噛み合わせ時の力学的強度を担う充填材と、前記充填材と歯質部とを固定接着する接着剤よりなる補綴材ないしはそれらを用いた補綴方法が好適である。
本発明における光硬化性組成物が、前記充填材を含むものであるときには、専ら、前者の充填材において、好適に本発明の効果が奏せられるので、以下、本発明における光硬化性組成物として、充填材を含む例について説明する。
これら使用される重合性単量体は、(メタ)アクリル酸のアルキルあるいは芳香族エステル(炭素数1〜20)、ポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート(炭素数2〜20)、エチレングリコールオリゴマー(メタ)アクリレート(2〜30量体)、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−[p−(γ−メタクリロキシ−β−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]プロパン、2,2−ジ(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(1分子中にエトキシ基2〜10個)、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の単官能性あるいは多官能性の(メタ)アクリル酸エステル;ヒドロキシ基を有する(メタ)アクリル酸エステルを挙げることができる。また、光重合硬化性組成物で提案されているような単量体等が好適であり、これらの単量体は単独で、あるいは2種類以上混合して使用することが好ましい。
上記の光重合型開始剤としては、α−ジケトンと3級アミンからなるもの、α−ジケトンと過酸化物、フェニルホスフィンオキシド化合物等、従来公地の開始剤が挙げられる。
また、充填材としては、例えば従来から使用されている各種の無機,有機,または無機・有機複合充填材を使用できる。その具体例として、二酸化珪素(例えば石英、石英ガラス、シリカゲル)、アルミナを挙げることができる。珪素を主成分とし各種重金属とともにホウ素および/またはアルミニウムを含有する各種ガラス、各種セラミックス、フッ化カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化ジルコニウム、二酸化チタン等も使用できる。フィラーの表面処理には、通常使用されるシランカップリング剤、例えば、ω−メタクリロキシアルキルトリメトキシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ω−メタクリロキシアルキルトリエトキシシラン(メタクリロキシ基と珪素原子との間の炭素数:3〜12)、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等の有機珪素化合物が使用される。さらに、本発明で使用する光重合硬化性組成物には必要に応じ有機溶剤、水、安定剤、顔料等の一般的な添加物を配合することもできる。
これらの成分としては、具体的には特開平6−9327号公報、特開平7−97306号公報に記載されているものを使用することができ、またその光硬化性組成物も使用することができる。
歯科用石膏を用いた模型のキャビティまたは窩洞や根管内に充填された歯科用光重合性組成物に本発明の歯科用ポストを埋入して、その表面を光照射した歯科用光重合性組成物を硬化させる方法の一例として、根管に適用する具体例をもって説明する。予め根管内に形成した穴の深さよりも数mm長い光ファイバーを準備する。穴の深さと形状から予測して、穴の入り口から照射した場合に光が当たりにくい部分ならびに併用する光硬化性組成物の硬化深度を超える部分を予測し、その部分に相当する光ファイバーの側面を削る。光ファイバーの一端から光照射したときに、削った部分から光が発光されていることを予め確認する。光重合硬化性接着材を穴の内壁全面に塗布して光照射する。引き続き、光硬化性組成物(穴埋め材)を隙間なく充填し、直ちに予め準備した光ファイバーを完全に挿入する。このとき、光ファイバーの一端が数mm露出しているのが好ましい。根管の穴の入り口部分から光硬化性組成物ならびに光ファイバー一端を同時に光照射して硬化させる。このとき、通常なら光が深部まで届きにくい部分にも光ファイバーを通して光が発光されているので、歯牙と光硬化性組成物ならびに光ファイバーが強固に一体となる。
本発明では、上下軸に対して垂直な根管断面において、扁平断面を有するポストを用い、特に、根管断面長径と扁平断面ポスト長径を略平行に配することにより、極めて効果的に破折耐性を発揮するものである。
具体的には、例えば、図1の使用例では、本発明のポスト1が2本用いられている。この図において、それぞれポストが挿入された根管を架橋するイスムス等にも、この図では挿入されていないが間隙幅が許容するならば、或いは必要ならば窩洞拡張して、その間隙に略平行にポストを更に挿入されてもよい。一方、図2では、イスムス様空隙に本発明の扁平なポストを配し、根管には従来の略円断面ポストを夫々、配した態様である。なお、図2での扁平なポストは、垂直断面において、その長径の方向に一本の列をなして5本のファイバー断面が存するものである。
(歯科用ポストの調製)
従来技術の歯科用ポストは断面が略円筒形で異方性がないので図示しなくてもイメージできるので、図面は省略する。本発明の歯科用ポストは、異方性があり、本発明の歯科用ポストの実施態様の概略図を図3(光ファイバー2本)に示した。中心部にある光ファイバー2と周辺のポスト構成レジン3、更に、ポストを固定するポスト固定レジン6は、従来技術、本発明の態様、共に、以下の通りに調製した。
光ファイバーとして、外径0.5mmのフッ素系ポリマーよりなるクラッド層とポリメチルメタクリレートよりなるコア層を有するプラスチック光ファイバーを用いた。これを芯として、その周りに、グラスファイバー(セントラル硝子(株)製ECG−150、繊維径9μm、撚数3.6回/25mm)を編組してチューブ(グラスファイバー200本×3束を16打、内径1.5mm、外径1.9mm、目付量300g/m)を形成した。
次にγ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシラン(TSL8370:GE東芝シリコーン(株)製)の液体に10分間浸漬し、液体より取り出して室温にて30分間放置した後に、125℃で40分間乾燥させ、かくしてグラスファイバー表面をシラン処理した。
周囲のグラスファイバーのみを長軸方向に340gの引張応力をかけた後(周は細くなったが、長軸方向には実質的な延伸は認められなかった)、柱状構造物を得た。
更に、ポスト構成レジンとしては、アクリル系有機アートレジンSH−500S(50重量%)、NKESTER3G処理品(50重量%)の混合品に外添加として重合開始材のDRYBPOを(1g)、重合禁止材のp−メトキシフェノールを(0.02g)添加し、溶解したマトリックスを用いた。
即ち、前記マトリックス混合液体に前記柱状構造物を10分間浸漬し、液体より該構造物を取り出して、室温にて60分間放置した後に、125℃で50分間加熱重合し、得られた構造物を光ファイバー入り歯科用ファイバーポストとした。
なお、実施例1については、複数本(2本)の前記柱状構造物を纏めて前記処理を行った後、常温下にて圧縮して、より扁平にした。
(ポスト固定レジンの光硬化)
2.0mm×1.5mmの長方形断面の内腔を有する、光を実質上透過も反射もしない硬質ゴム製モールドに、光硬化性組成物としてサンメディカル(株)製i−TFCのポストレジンを充填し、そこへ光ファイバー入り歯科用ファイバーポストを挿入して略中央に配してから一方向から可視光線照射器TransluxCL(Kulzer)にて20秒間光照射した。
(曲げ強度試験)
ポスト固定レジンを光硬化させた光硬化物(2.0mm×1.5mmの長方形断面形状の棒状体)を25mmに切り揃えてから、支点間距離20mmにてテストスピード1mm/分にて曲げ強度試験を図4の通り実施した。なお、実施例についてはポストの長方形断面の長辺が高さ、短辺が横幅となるように試験した。
実施例1
1.29mm×0.38mmの略長方形断面のポスト内にΦ0.25mmの光ファイバー2本が配された光ファイバー入り歯科用ファイバーポストがポスト固定レジン挿入された光硬化体を図3の通りに作製して、試験に供した。結果は曲げ強度191.7 ±40(MPa)、最大点変位1.6±0.5(mm)であった。
比較例1
Φ0.9mmの円形断面のポストの中央にΦ0.5mmの光ファイバー1本が配された光ファイバー入り歯科用ファイバーポストを作製して、試験に供した。結果は結果は曲げ強度191.8±47(MPa)、最大点変位1.2±0.5(mm)であった。
以上の結果より、実施例1は、比較例1よりも少ない材料(光ファイバーは50%、ポストでは、77%)にて同等の曲げ強さを発現し得ることが判った。
1、1’:ポスト
2、2’:光ファイバー
3、3’:ポスト構成レジン
4:ポスト固定レジンで満たされた根管
5:歯質
6:ポスト固定レジン塊

Claims (9)

  1. 長軸を垂直に切った垂直断面の長径/短径の比が3/1以上である形状を有することを特徴とする歯科用ポスト。
  2. 垂直断面の長径が0.5mm以上である請求項1に記載の歯科用ポスト。
  3. 垂直断面の短径が0.1〜0.6mmである請求項1又は2に記載の歯科用ポスト。
  4. ポストの長軸方向に長軸方向が一致するようにファイバーが1本以上配されている請求項1〜3のいずれかに記載の歯科用ポスト。
  5. 垂直断面において、その長径の方向に列をなして複数本のファイバー断面が存するように複数本のファイバーを有する請求項1〜4のいずれかに記載の歯科用ポスト。
  6. ファイバーが光入射端部から入射した光が、少なくとも他端の発光端部および側面部分から発光する導光性ファイバーである請求項4に記載の歯科用ポスト。
  7. ファイバーの直径が0.08〜0.8mmである請求項4〜6のいずれかに記載の歯科用ポスト。
  8. 支台築造用ポスト材または根管充填用ポイント材として用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の歯科用ポスト。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の歯科用ポストを含む歯科治療用キット。
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