JP2015177630A - 電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具 - Google Patents

電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具 Download PDF

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Abstract

【課題】ケース内にステータを同心状に位置決めする精度をより高め、製品精度をより向上可能とする電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具を提供する。【解決手段】ケース1内にモータシャフト3を支持する工程と、ケース1内にモータシャフト3を囲繞する状態にステータ2を仮置きする工程と、拡開機構8を有する芯出し治具4をモータシャフト3を基準としてセットして拡開機構8をステータ2内に収容する工程と、拡開機構8をステータ2の内周面221に作用させることでステータ2をモータシャフト3と同心状に位置決めする工程と、モータシャフト3と同心状に位置決めしたステータ2をケース1に固定する工程とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ケース内にステータが収容される電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具に関する。
ステータとロータとを有する回転電動機においては、一般に、ロータの回転軸であるモータシャフトをケース内に回転可能に支持し、モータシャフトの周囲にステータを配設し、ステータの内側のモータシャフトにロータを固定した構造となっている。モータシャフトはケースにベアリング等の軸受を介して回転可能に支持され、ステータは、円筒状に形成されるコアがモータシャフトの周囲にモータシャフトと同心状に配設され、ケースに固定される。この種の電動機では、ステータとロータ間のギャップおよび同心度は電動機の性能を決める上で重要な要素であり、これはすなわちケースに対するステータの正確な位置決めが必要ということである。
ケース内にステータを精度良く位置決めするには、例えば特許文献1に記載の、シャフト部分をケースのベアリングに挿入し、このシャフト部分に設けた側方に延びるチャック部分をステータの内周面に当接させてケース内にステータをモータシャフトと同心状に配設する組付け治具が公知である。この組付け治具は、ケースのベアリング、すなわちケースに設けたモータシャフトの軸支部を基準としてステータを位置決めするものであり、このような構成のステータ位置決め用の治具としては、特許文献2でも開示されている。
特開2006−197776号公報 特開2008−306842号公報
上記のようにモータシャフトの軸支部を基準に設けたステータは、厳密には該軸支部に対して同心状であると言える。上記のようにステータはロータ間とのギャップが重要であることから、ロータの回転軸であるモータシャフトに対して同心状であるとステータとロータ間とのギャップはさらに高精度に設定され、製品精度としてはより優位であると言える。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その主たる課題は、ケース内にステータを同心状に位置決めする精度をより高めることができ、結果として製品精度をより向上させることができる電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具を提供することにある。
本発明の電動機の組み立て方法は、ケースの内部に円筒状のステータを収容する電動機の組み立て方法であって、前記ケースの内部に、モータシャフトを回転可能に支持する工程と、前記ケースの内部に、前記モータシャフトを囲繞する状態に前記ステータを仮置きする工程と、拡開機構を有する芯出し治具を前記モータシャフトを基準としてセットして、該拡開機構を前記ステータの内部に収容する工程と、前記拡開機構を前記ステータの内周面に作用させることで、該ステータを前記モータシャフトと同心状に位置決めする工程と、前記モータシャフトと同心状に位置決めした前記ステータを前記ケースに固定する工程と、を備えることを特徴とする。
本発明の電動機の組み立て方法によれば、芯出し治具を用いて、モータシャフトを基準としてステータをケースに位置決めすることができ、結果としてケースに対するステータの同心度を高精度で設定することができる。
本発明の電動機の組み立て方法では、前記芯出し治具に載置部を設け、該載置部を前記ケースに着脱自在に載置することで該芯出し治具を前記モータシャフトを基準としてセットすることを特徴とする。この形態によれば、芯出し治具を安定してケースにセットすることができる。
次に、本発明の電動機組み立て用の芯出し治具は、上記電動機の組み立て方法で用いる芯出し治具として好適なものであって、ケースの内部に支持されたモータシャフトに着脱自在に取り付けられ、該ケースの内部に該モータシャフトを囲繞して仮置きされるステータを、該モータシャフトと同心状に位置決めする電動機組み立て用の芯出し治具であって、前記モータシャフトに、着脱自在、かつ同心状に装着される芯出しシャフトと、該芯出しシャフトに、該芯出しシャフトの軸方向に沿って前記モータシャフトに対し進退自在に支持された移動部材と、該移動部材に取り付けられ、該移動部材の前記モータシャフト方向への進出時に該モータシャフトの径方向に拡がって前記ステータの内周面に作用することで、該ステータを前記モータシャフトと同心状に位置決めする拡開機構と、を備えることを特徴とする。
本発明の芯出し治具は、前記芯出しシャフトに、前記ケースに着脱自在に載置される載置部が取り付けられ、該芯出しシャフトが、前記モータシャフトへの装着部と、前記ケースに載置される該載置部により支持されることを特徴とする。この形態によれば、芯出し治具を安定してケースにセットすることができる。
また、本発明の芯出し治具は、前記拡開機構は、前記移動部材が前記モータシャフトに対して進退するに伴って、該モータシャフトの径方向に開いたり閉じたりし、開く動作で前記ステータの内周面に当接する当接手段を有することを特徴とする。
また、本発明の芯出し治具は、前記当接手段は、前記芯出しシャフトの周囲に配設される複数のチャック部材を有し、これらチャック部材が前記移動部材の進退に伴って前記ステータの内周面に向かって互いに同期して進退することを特徴とする。
本発明によれば、ケース内にステータを同心状に位置決めする精度をより高めることができ、結果として製品精度をより向上させることができる電動機の組み立て方法および電動機組み立て用の芯出し治具が提供されるといった効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る組み立て方法および芯出し治具により、ケース内にステータを位置決めする状態を示す側断面図である。 主に一実施形態に係る拡開機構を示す側断面図である。 主に一実施形態に係る吊り下げ支持部を示す側断面図である。 一実施形態に係る芯出し治具によってステータがモータシャフトに同心状に位置決めされた状態を示す下面図である。 一実施形態に係る芯出し治具の拡開機構の下面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1の符号1は有底円筒状のケースであり、このケース1の内部に、ステータ2と図示せぬロータが収容される。同図のケース1は、底部11を下にし、開口部12を上にして軸線方向を鉛直方向に沿った状態として、例えば所定の組み立て基台に固定されている。ケース1の内部には、底部11に取り付けられたベアリング15を介して、鉛直方向に延びるモータシャフト3が回転可能に支持されている。モータシャフト3は中空の円管状に形成されており、下端部に、伝達ギヤ311が形成された大径部31を有している。
モータシャフト3はベアリング15の内輪151に下方から圧入され、大径部31が底部11の下面に当接されて軸方向の位置決めがなされ、内輪151に固定されている。モータシャフト3のケース1内での長さは、収容されるステータ2の高さ(軸方向長さ)と同程度であり、ケース1の深さはモータシャフト3のケース1内での長さよりも大きい。図2に示すように、モータシャフト3のケース1内の部分の外周には、外周スプライン溝32が形成されている。上記ロータは、この外周スプライン溝32にスプライン結合されてモータシャフト3に固定される。
図1に示すように、ステータ2は、円筒状のコア21と、コア21に巻かれたワイヤからなるコイル22とを有し、モータシャフト3を囲繞する状態に、該モータシャフト3と同心状にケース1内に収容され、固定される。ステータ2は、芯出し治具4を用いてケース1内にセットされ、上方からコア21に貫通させた複数のボルト13をケース1の底部11のねじ孔111にねじ込むことでケース1に固定される。
以下、芯出し治具4の構成と、芯出し治具4によってケース1内にステータ2を組み込んで固定する組み立て方法を説明する。
[1]芯出し治具の構成
芯出し治具4は、モータシャフト3に、着脱自在、かつ同心状に装着される芯出しシャフト5と、芯出しシャフト5に摺動自在に挿通され、芯出しシャフト5の軸方向に沿ってモータシャフト3に対し進退自在、すなわち上下動自在に支持された移動部材6と、芯出しシャフト5の上端部に支持され、移動部材6を芯出しシャフト5に対して上下動自在に吊り下げ支持し、かつ移動部材6を上下に駆動する吊り下げ支持部7と、移動部材6に設けられ、移動部材6のモータシャフト3方向への進出時、すなわち下降時にモータシャフト3の径方向に拡がってステータ2のコア21の内周面211に作用することでステータ2をモータシャフト3と同心状に位置決めする拡開機構8と、ケース1の開口縁121に着脱自在に載置される載置板(載置部)9とを備えている。
芯出しシャフト5は、全体が円柱状で、全長の6〜7割程度を占める下側の主体部51と、主体部51と同心状の上側の小径部55とを有している。主体部51には、下方に開口する同心状の中空部511が形成されている。図2に示すように、中空部511の内径は2段階になっており、上側に小内径部512、下側に大内径部513が形成されている。主体部51の下側の所定箇所には鍔部52が形成されている。大内径部513の下端側の内周には、モータシャフトの外周スプライン溝32に嵌合する内周スプライン溝515が形成されている。図1に示すように、小径部55の上側の外周には、雄ねじ551が形成されている。
芯出しシャフト5は、ケース1内のモータシャフト3に、上側から中空部511が挿通され、内周スプライン溝515を、モータシャフト3の外周スプライン溝32に嵌合させて、モータシャフト3に着脱自在、かつ同心状にスプライン結合される。モータシャフト3は、図2に示すように、上端が小内径部512と大内径部513の段差部514に当接することでそれ以上の下降が規制されて軸方向が固定される。
芯出しシャフト5の鍔部52より上方の主体部51の外周に、移動部材6が上下動自在に挿通されて支持されている。移動部材6は、外筒61内に内筒62が嵌め込まれて固定された全体が円筒状のもので、図3に示すように、外筒61の上端には、くびれ部611を介して円板部612が形成され、この円板部612の中心には、芯出しシャフト5の小径部55が挿通する挿通孔613が形成されている。円板部612の外周には、外側に突出する複数の上側爪部614が形成されている。内筒62は外筒61の下方の開口から外筒61内に摺動して嵌め込まれ、図3に示すように下端部に形成された鍔部621がねじ622によって外筒61の下端面に固定されている。
移動部材6は、内筒62内に芯出しシャフト5の主体部51を挿入させることで芯出しシャフト5の外周に嵌め込まれる。内筒62の内周面623は芯出しシャフト5の主体部51の外周面516に対し上下動に摺動自在となっており、すなわち移動部材6は芯出しシャフト5の軸方向に沿ってモータシャフト3に対し上下方向に摺動自在に支持されている。図3に示すように、外筒61のくびれ部611の内径は芯出しシャフト5の主体部51の外径よりも僅かに大きく、主体部51の上端部はくびれ部611内に入り込むことが可能となっている。また、移動部材6の下端部には、外側に突出する複数(この場合、3つ)の凸部63が周方向に等間隔をおいて形成されている。
芯出しシャフト5の小径部55は移動部材6から上方に突出しており、この小径部55に、吊り下げ支持部7が支持されている。図3に示すように、吊り下げ支持部7は、小径部55の雄ねじ551に螺合する円板状のダイヤル71と、ダイヤル71の下方に配設され、ベアリング72を介してダイヤル71と相対回転可能に支持された円筒状の中間部材73とを有している。
ダイヤル71は、中心に貫通形成されたねじ孔711に小径部55の雄ねじ551が螺合され、これにより、ダイヤル71はその回転方向に応じて小径部55に沿って上下に移動する。ダイヤル71を回転させた際、ダイヤル71とともに回転するのはベアリング72の内輪721のみであり、中間部材73は回転しない。ダイヤル71の下端面には下方に突出する円筒状の軸部712が形成されており、この軸部712の外周に、ベアリング72を介して中間部材73がモータシャフト3と同心状、かつ回転可能に支持されている。
中間部材73の下端縁には、内側に突出する複数の下側爪部731が形成されている。上記移動部材6の外筒61の円板部612は、中間部材73の下端部内に挿入され、上側爪部614と下側爪部731が上下に重なって係合されている。このような状態にするには、複数の下側爪部731間に上側爪部614を通して中間部材73内に外筒61の円板部612を挿入し、外筒61に対し中間部材73を相対回転させるといった操作でなされる。
中間部材73の上側爪部614に対応する部分には上下方向に所定長さを有する長孔732が形成されており、この長孔732を通して、横方向に延びる係合ピン733が移動部材6の下側爪部731に螺合して固定されている。これにより中間部材73は、移動部材6に対し、係合ピン733が長孔732内を上下方向に移動できる長さだけ、上下方向に相対移動可能となっている。
モータシャフト3に沿って摺動自在に挿通された移動部材6は、係合ピン733が中間部材73の長孔732の下端縁に引っ掛かることにより、拡開機構8を含む自重で、中間部材73を介してダイヤル71に吊り下げられた状態となる。そして、ダイヤル71を回転させてダイヤル71を上下動させると、これに追従して移動部材6はモータシャフト3に沿って摺動し、上下に駆動される。
なお、図3に示すように、移動部材6は、芯出しシャフト5の小径部55に固定されたリング53と円板部612との間にモータシャフト3の外周に巻回された状態で挟み込まれた圧縮ばね734によって下方に常に押されている。これにより移動部材6は、通常は係合ピン733が中間部材73の長孔732の下端縁に引っ掛かる最下端位置に位置付けられる。
上記移動部材6および吊り下げ支持部7は、モータシャフト3に同心状に装着される芯出しシャフト5に対し、いずれも同心状に配設されている。そして移動部材6および芯出しシャフト5に、複数の拡開機構8が、芯出しシャフト5の周方向に等間隔をおいて配設されている。複数の拡開機構8は、当該芯出し治具4の周方向に等間隔をおいて設けられる。拡開機構8は、移動部材6の凸部63の数に対応して設けられ、この場合、3つとされるが、その個数は凸部63とともに限定されない。
拡開機構8は、芯出しシャフト5の鍔部52に設けられるスライド部81と、移動部材6の鍔部621に貫通され、スライド部81を駆動する駆動シャフト86とを備えている。
図2に示すように、スライド部81は、芯出しシャフト5の鍔部52の下面に設けられ、芯出しシャフト5の径方向に延びるガイド54に沿って移動可能とされている。スライド部81は、ガイド54に沿って移動自在に取り付けられたスライダ82と、スライダ82の下面に固定されたチャックベース83と、チャックベース83の径方向先端に取り付けられたチャック部材84と、スライダ82およびチャックベース83に固定された円筒状のホルダ85とから構成される。
ホルダ85は、軸方向が芯出しシャフト5の軸方向と平行な状態から径方向に沿って外側に傾く方向に所定角度傾斜して、ねじ851によりチャックベース83に固定されている。ホルダ85は、芯出しシャフト5の鍔部52に形成された径方向に延びる長孔521に挿入された位置で、長孔521から下側に突出する下端部がチャックベース83に固定されている。スライド部81は、スライダ82とともに全体がガイド54に沿って芯出しシャフト5の径方向に移動するようになっており、その移動長さは、ホルダ85が長孔521を移動可能な長さとされる。スライド部81の径方向への移動に伴い、チャック部材84は径方向に進退し、複数の拡開機構8全体を見ると、各チャック部材84は芯出しシャフト5を中心とした放射状の線に沿って進退する。
図4および図5に示すように、チャック部材84は、全体が略長方形状の板状部材であって、ステータ2のコア21の内周面211に当接する円弧状の当接面841が、先端の両端角部に形成されている。チャック部材84は、チャックベース83への固定部となる後部に形成された薄板部842がチャックベース83の水平となる下面に重ねて設けられ、薄板部842の両端部に形成された長孔843に下側から通したねじ844をチャックベース83にねじ込むことで、チャックベース83に固定される。長孔843は芯出しシャフト5の径方向に延びており、ねじ844を緩めた状態でチャック部材84を径方向に移動させて、チャックベース83からのチャック部材84の突出量を調整することができるようになっている。
図2に示すように、駆動シャフト86は、移動部材6の下端部の各凸部63に形成された孔631に上から摺動して貫通され、さらにホルダ85に摺動して挿入されている。すなわち駆動シャフト86は、ホルダ85と同じ角度に軸方向が傾斜して凸部63の孔631に貫通し、その下端部がホルダ85に挿入されている。駆動シャフト86を孔631とホルダ85に挿入するには、芯出しシャフト5に対し移動部材6を相対回転させて孔631を長孔521に対応させ、さらにホルダ85をスライダ82ごと動かしてホルダ85と孔631とを同軸にすることでなされる。
駆動シャフト86は、上端部に形成された鍔部861が凸部63の上面に当接して脱落が阻止され、その状態で、移動部材6とともに上下動する。移動部材6は芯出しシャフト5の軸方向に沿って上下動するが、駆動シャフト86は外側に傾斜してホルダ85に摺動して挿入されているため、移動部材6が上下動すると駆動シャフト86はホルダ85により自身の軸方向への動きが規制された状態で、ホルダ85内を摺動しながら移動部材6とともに上下動する。このように移動部材6とともに駆動シャフト86が上下動すると、ホルダ85が駆動シャフト86によって径方向に押され、スライド部81がガイド54に沿って移動するように動きが変換される。
すなわち、移動部材6が下降すると、下降してホルダ85にさらに挿入されていく駆動シャフト86がホルダ85を径方向外側(矢印A方向)に押し、これによりスライド部81はガイド54に沿って径方向外側に移動する開く動作がなされる。一方、駆動シャフト86が上昇すると、ホルダ85内を上昇する駆動シャフト86がホルダ85を径方向内側(矢印B方向)に押し、これによりスライド部81はガイド54に沿って径方向内側に移動する閉じる動作がなされる。当該芯出し治具4に設けられた複数(3つ)の拡開機構8においては、芯出しシャフト5に対して同心状に設けられており、移動部材6の上下動に伴ってそれら拡開機構8の各チャック部材84は同期して、かつ同じ移動量で開いたり閉じたりする。
図1に示すように、芯出しシャフト5の鍔部52には、移動部材6の下側を囲繞する円筒状のハウジング91がねじ911で固定され、このハウジング91の上端開口縁には、ケース1の開口縁121に着脱自在に載置されてケース1内を覆う大きさを有する載置板9がねじ912により連結されている。載置板9の中央部には移動部材6および吊り下げ支持部7よりも大きい孔92が形成されており、この孔92に移動部材6および吊り下げ支持部7を通して、載置板9はハウジング91に固定される。
[2]芯出し治具による組み立て
以下、上記芯出し治具4を用いてケース1内にステータ2を組み込んで固定する組み立て方法を説明する。
はじめに、芯出し治具4の各チャック部材84をステータ2のコア21の内周面211と同心状に対応させる位置調整を行う。この調整は、まず、上記ケース1内に、上記モータシャフト3の周囲に上記ステータ2が同心状に設置された状態をモデル化した“基準モデル”を用意しておく。そして、この基準モデルのモータシャフト3に該当するシャフトに芯出し治具4の芯出しシャフト5を嵌め込むとともに載置板9をケースに載置し、各拡開機構8を閉じた状態として拡開機構8を基準モデルのステータ2に該当するリングの内側に収容する。
次に、各拡開機構8のチャック部材84をチャックベース83にねじ844で固定されていない状態とし、この状態からダイヤル71を下降方向に回転させて移動部材6を下降させ、各拡開機構8を同期させて開いていく。拡開機構8が開くとチャック部材84の当接面841が上記リングの内周面に当接し、各拡開機構8のチャック部材84の当接面841の全てが当該リングの内周面に当接したら、チャック部材84をねじ844によってチャックベース83に固定する。これにより各チャック部材84においては全ての当接面841がモータシャフト3と同心状に設定され、これら当接面841はリング、すなわちステータ2の内周面211と同径、かつ同心状に設定されたこととなる。
以上でチャック部材84の位置調整が完了し、ダイヤル71を上昇方向に回転させて移動部材6を上昇させ、拡開機構8を閉じることで、芯出し治具4を基準モデルから取り出すことができる。
次いでケース1内にステータ2を組み込む本工程となり、本工程では、はじめに、図1に示すようにケース1内にベアリング15を介してモータシャフト3を回転可能に支持する。次に、ケース内にモータシャフト3を囲繞する状態にステータ2を収容して底部11に仮置きする。
次に、上記基準モデルでチャック部材84の位置調整を行った芯出し治具4を、各拡開機構8をステータ2の内側に配してケース1にセットする。芯出し治具4のセットは、モータシャフト3の外周に芯出しシャフト5の主体部51の大内径部513を嵌め込み、内周スプライン溝515をモータシャフト3の外周スプライン溝32に嵌合させ、両者をスプライン結合する。これとともに、載置板9をケース1の開口縁121に載置する。移動部材6は上昇位置とし、拡開機構8を閉じた状態で芯出し治具4をモータシャフト3にスプライン結合させ、拡開機構8をステータ2内に配する。
次に、ダイヤル71を下降方向に回転させて移動部材6を下降させ、これにより各拡開機構8を開いていく。拡開機構8においてはスライド部81が径方向外側に同期して移動し、やがて先端のチャック部材84がステータ2のコア21の内周面211に当接していく。ステータ2は仮置き状態であってモータシャフト3とは決して同心状ではないため、はじめから全てのチャック部材84の当接面841が揃ってステータ2の内周面211に当接する可能性は低い。
そこでさらにダイヤル71を回転させて移動部材6を下降させ、各拡開機構8を開いていくことにより、各チャック部材84でステータ2の内周面841を押すという作用をステータ2のコア21に与える。これによりステータ2は底部11を摺動して位置調整され、このようにステータ2が動くことで全てのチャック部材84の各当接面841がコア21の内周面211に当接したら、ステータ2は、当接面841すなわちモータシャフト3と同心状に位置決めされたということになる。
ステータ2は、ある程度の圧力で押されることでチャック部材84の全ての当接面841が当接するように位置調整され、その過程では、各チャック部材84が内周面211に当接してからも、さらにダイヤル71を回転させることになる。このとき、拡開機構8は開かず、したがって移動部材6も下降しないが、ダイヤル71を含む吊り下げ支持部7全体は、中間部材73の長孔732がピン733を挿通することで、回転駆動されているダイヤル71とともに下降が可能となっている。すなわち、チャック部材84がコア21の内周面211に当接した以降も、吊り下げ支持部7はピン733に規制されずに下降可能であり、長孔732によってダイヤル71の駆動ストロークが吸収される。
このようにしてステータ2がモータシャフト3と同心状に位置決めされた状態が得られたら、ボルト13をコア21に貫通させ、ケース1の底部11のねじ孔111に該ボルト13をねじ込むことで、ステータ2をケース1に固定する。コア21のボルト13が貫通する孔は長孔等であって、ステータ2が位置調整されてもねじ孔111が塞がれない大きさを有する。ボルト13による固定部はステータ2の周方向に複数設けられている。また、これら固定部に対応して、載置板9にはボルト13およびボルト締結工具を通す孔93が複数形成されている。
[3]一実施形態の作用効果
上記一実施形態によれば、芯出し治具4を用いて、モータシャフト3を基準としてステータ2をケース1内に位置決めすることができる。このため、ケース1に対するステータ2の同心度を高精度で設定することができ、モータシャフト3の軸支部を基準としてステータ2を位置決めした場合と比べると製品精度を向上させることができる。
また、芯出し治具4は、ケース1に対し、芯出しシャフト5の下端部がモータシャフト3への装着部として着脱自在にスプライン結合されるとともに、上方の載置板9がケース1の開口縁121に載置されて支持される。このため、芯出し治具4をケース1に安定して、かつモータシャフト3に対し確実に同心状にセットすることができる。
また、ステータ2を仮置き状態からモータシャフト3と同心状になるように位置調整する芯出し治具4のチャック部材84においては、チャックベース83に対し径方向に進退自在に装着されて位置を調整することができるようになっている。このため、実際にステータ2のコア21の内周面211に当接し、ステータ2をモータシャフト3と同心状に動かすチャック部材84の当接面841を高精度でモータシャフト3と同心状に設定することができる。
1…ケース
2…ステータ
211…ステータの内周面
3…モータシャフト
4…芯出し治具、
5…芯出しシャフト
6…移動部材
8…拡開機構
84…チャック部材(当接手段)
9…載置板(載置部)

Claims (6)

  1. ケースの内部に円筒状のステータを収容する電動機の組み立て方法であって、
    前記ケースの内部に、モータシャフトを回転可能に支持する工程と、
    前記ケースの内部に、前記モータシャフトを囲繞する状態に前記ステータを仮置きする工程と、
    拡開機構を有する芯出し治具を前記モータシャフトを基準としてセットして、該拡開機構を前記ステータの内部に収容する工程と、
    前記拡開機構を前記ステータの内周面に作用させることで、該ステータを前記モータシャフトと同心状に位置決めする工程と、
    前記モータシャフトと同心状に位置決めした前記ステータを前記ケースに固定する工程と、
    を備えることを特徴とする電動機の組み立て方法。
  2. 前記芯出し治具に載置部を設け、該載置部を前記ケースに着脱自在に載置することで該芯出し治具を前記モータシャフトを基準としてセットすることを特徴とする請求項1に記載の電動機の組み立て方法。
  3. ケースの内部に支持されたモータシャフトに着脱自在に取り付けられ、該ケースの内部に該モータシャフトを囲繞して仮置きされるステータを、該モータシャフトと同心状に位置決めする電動機組み立て用の芯出し治具であって、
    前記モータシャフトに、着脱自在、かつ同心状に装着される芯出しシャフトと、
    該芯出しシャフトに、該芯出しシャフトの軸方向に沿って前記モータシャフトに対し進退自在に支持された移動部材と、
    該移動部材に取り付けられ、該移動部材の前記モータシャフト方向への進出時に該モータシャフトの径方向に拡がって前記ステータの内周面に作用することで、該ステータを前記モータシャフトと同心状に位置決めする拡開機構と、
    を備えることを特徴とする電動機組み立て用の芯出し治具。
  4. 前記芯出しシャフトに、前記ケースに着脱自在に載置される載置部が取り付けられ、
    該芯出しシャフトが、前記モータシャフトへの装着部と、前記ケースに載置される該載置部により支持されること
    を特徴とする請求項3に記載の電動機組み立て用の芯出し治具。
  5. 前記拡開機構は、前記移動部材が前記モータシャフトに対して進退するに伴って、該モータシャフトの径方向に開いたり閉じたりし、開く動作で前記ステータの内周面に当接する当接手段を有すること
    を特徴とする請求項3または4に記載の電動機組み立て用の芯出し治具。
  6. 前記当接手段は、前記芯出しシャフトの周囲に配設される複数のチャック部材を有し、これらチャック部材が前記移動部材の進退に伴って前記ステータの内周面に向かって互いに同期して進退すること
    を特徴とする請求項5に記載の電動機組み立て用の芯出し治具。
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