JP2015176687A - 点火プラグ - Google Patents

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Abstract

【課題】点火プラグの細径化に対し耐久性向上とノイズ低減効果の向上との両立を図る。【解決手段】点火プラグ100に内蔵した雑音防止抵抗体13の基端側に設けた導電性接着層14に先端側に向かって径小となるテーパTPを設けて中軸収容部内径ID2よりも抵抗体収容部内径ID1を縮径することで、抵抗体の焼結密度の均一化により抵抗寿命の向上、抵抗値の安定化、並びに、抵抗基端側の静電容量を大きくしてノイズ低減を図ることができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、雑音防止抵抗体を備えた点火プラグに関する。
内燃機関の燃焼室内に導入した混合気の着火には、軸状の中心電極と、内側に設けた貫通孔に中心電極を保持する筒状の絶縁碍子と、絶縁碍子の外周の一部を覆い絶縁碍子を保持する筒状のハウジングと、ハウジングの先端に延設して中心電極の先端との間に所定の放電ギャップを隔てて対向する接地電極とを有し、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加したときに火花放電を発生する点火プラグが広く用いられている。
点火プラグには、電磁波ノイズを吸収するため、中心電極への通電経路に雑音防止抵抗体が設けられている。
特許文献1には、スパークプラグの製造設備及びスパークプラグの製造方法として、絶縁体の貫通孔に対し、その一方の端部側に端子金具が固定され、その他方の端部側に中心電極が固定されるとともに、該貫通孔において端子金具と中心電極との間に、導電性ガラスシール層や抵抗等の原料粉末の充填層が形成された組立体を製造し、次いで絶縁体の軸線方向において中心電極側が端子金具側よりも高温となるように組立体を加熱し、貫通孔に対する中心電極の位置を固定して、端子金具を貫通孔の軸方向において中心電極に近づく方向に加圧することにより、貫通穴内の原料粉末の充填層を中心電極と端子金具との間でプレスする方法が開示されている。
また、過給気エンジンにおいては、燃焼時の筒内圧力が高く、自然吸気エンジンに比べて混合気中の絶縁破壊に必要な要求電圧が高くなり、放電開始時の突入電流が大きく、点火プラグにおいて陽極側となる接地電極の消耗が激しくなる虞がある。
これは、放電電圧の上昇に伴い、容量放電による放電電流が増加し、陽極側の電極消耗に寄与するためと考えられている。
近年、エンジンの冷却性能向上を図ったり、吸気量増加のため吸気バルブの大型化を図ったりする等、エンジンの設計自由度を高くするため点火プラグの細径化が望まれている。
特開平11−251033号公報
一方、雑音防止抵抗体の基端側に形成される寄生容量によって発生する電磁波ノイズは、雑音防止抵抗体によって吸収できるが、雑音防止抵抗体を収容する部分に形成される寄生容量によって発生する電磁波ノイズは吸収され難い。
このため、点火プラグの細径化によって、雑音防止抵抗体を収容する部分の絶縁碍子の肉厚が薄くなり、その部分の静電容量が大きくなと、新たなノイズ源となるだけでなく、容量放電電流の増加によるプラグ消耗増加を招く虞も生じる。
さらに、本発明者等の鋭意試験により、点火プラグの細径化を図るために従来の構造のまま雑音防止抵抗体を細くすると、雑音防止抵抗体を成形する際に均一な加圧が困難となり、雑音防止抵抗体の焼結密度が低下し、雑音防止抵抗体の耐久性を招くおそれがあることが判明した。
そこで、かかる実情に鑑み、本発明は、雑音防止抵抗体横の静電容量の低減を図ることで、容量放電による電極消耗を抑制し、点火プラグの耐久性向上を図ると共に、雑音防止抵抗体の緻密化により雑音防止抵抗体の耐久性向上を図り、同時に電磁波ノイズの低減を実現可能な点火プラグの提供を目的とする。
本発明の点火プラグ(100)は、内燃機関に設けられ、少なくとも、軸状の中心電極(1)と、前記中心電極を収容保持する筒状の絶縁碍子(2)と、該絶縁碍子を気密に保持する筒状のハウジング(3)と、該ハウジングの先端に延設した接地電極放電部(30)と、前記中心電極の導通経路一部に雑音防止抵抗体(13)を配設せしめた、点火プラグであって、前記絶縁碍子において、前記雑音防止抵抗体を収容する抵抗体収容部(21)の内径(ID)が、その基端側に配設され、前記中心電極と外部との電気的接続を図る中心電極中軸部(16)を収容する中軸収容部(22)の内径(ID)よりも径小であると共に、点火プラグの中心軸(C/L)に直交する平面を基準面として所定の傾斜角度(θ)をもって傾斜し、前記抵抗体収容部内径と前記中軸収容部内径とを連通する径変部(TP)を具備することを特徴とする。
本発明によれば、雑音防止抵抗体の密度を均一化し耐久性の向上を図ると共に、雑音防止抵抗体の外径を細くし、雑音防止抵抗体横の絶縁碍子の肉厚を厚くすることで、当該部分の静電容量を小さくし、容量放電による電極の消耗を抑制することができる。
また、雑音防止抵抗体の基端側における絶縁碍子の静電容量が雑音防止抵抗体横の静電容量よりも相対的に大きくなるため、電磁波ノイズを低減できることが判明した。
また、本発明者の鋭意試験により、前記抵抗体収容部内径ID1と前記中軸収容部内径IDとの内径比RID(=ID/ID)(%)、及び、前記抵抗体収容部内径IDと前記中軸収容部内径IDとを連通する径変部TPの傾斜角度θを所定の範囲に設定することで、より耐久性の高い点火プラグが実現できることが判明した。
本発明の点火プラグの概要を示す半断面図 比較例として示す従来の点火プラグの要部断面図 本発明の点火プラグの要部断面図 本発明者の行った試験を説明するための要部断面図 中軸部内径に対する抵抗体収容部内径の内径比RID(%)と抵抗値変化率RR(%)との相関を示す特性図 中軸部内径と抵抗体収容部内径との間の傾斜角度と抵抗値変化率RR(%)との相関を示す特性図 抵抗収容部と径変部との間に形成したストレート部と抵抗値変化率RR(%)との相関を示す特性図 ノイズ測定法の概要を示す構成図 比較例と共に本発明の点火プラグのノイズ低減効果を示す特性図
図1を参照して本発明の点火プラグ100の概要について説明する。本図においては、図の上側を外部の電源に接続される基端側、図の下側を内燃機関の燃焼室に臨む先端側として記載してある。
点火プラグ100は、軸状に伸びる中心電極1と、中心電極1の側面を覆う筒状の絶縁碍子2と、絶縁碍子2を気密に保持するハウジング3と、ハウジング3の先端側に延設され中心電極1の先端に対して所定の放電ギャップGPを隔てて対向する接地電極30とからなり、絶縁碍子2の内部であって中心電極1の導通経路の一部に雑音防止抵抗体13を配設している。
点火プラグ100は、内燃機関に設けられ、図略の高エネルギ電源から高電圧の印加により、中心電極1の先端の設けた中心電極放電部10と接地電極放電部30との間に設けた放電ギャップGPに火花放電を発生させ、内燃機関の燃焼室内に導入された混合気の着火を行うものである。
本発明の点火プラグ100は、絶縁碍子2において、雑音防止抵抗体13を収容する抵抗体収容部21の内径IDをその基端側に配設された中心電極中軸部16及び中軸埋込部15を収容する中軸収容部22の内径IDよりも細径とし、所定の傾斜角度θをもって抵抗体収容部内径IDと中軸収容部内径IDとを連通する径変部TPを具備することを特徴とする。
また、本発明者の鋭意試験により、抵抗体収容部内径IDと中軸収容部内径IDとの内径比RID(=ID/ID)(%)、及び、抵抗体収容部内径IDと中軸収容部内径IDとを連通する径変部TPの傾斜角度θを所定の範囲に設定することで、耐久性の高い点火プラグ100が実現できることが判明した。
なお、傾斜角度θは、点火プラグ100の中心軸C/Lに直交する平面を基準面とし、その基準面と径変部TPとのなす角度とする。
中心電極1は、中心電極放電部10、中心電極高熱伝導部11、導電性接着層12、雑音防止抵抗体13、導電性接着層14、中軸埋込部15、中心電極中軸部16、及び、中心電極端子部17によって構成されている。
中心電極1は、筒状の絶縁碍子2に収容保持され、一方の端には絶縁碍子2の先端側から図略の内燃機関の燃焼室内に露出する中心電極放電部10が設けられ、他方の端には絶縁碍子2の基端側から露出して外部に接続される中心電極端子部17が設けられている。
中心電極放電部10には、耐久性を向上すべくイリジウム、白金等の耐熱性貴金属、若しくは、これらを含む耐熱性合金を用いても良い。
中心電極高熱伝導部11には、鉄、ニッケル、ニッケル合金等の導電性の良い金属が用いられ、内部には導電性と放熱性を良好にすべく、銅、銅合金等の芯材が内蔵されている。
導電性接着層12、14には、ガラス粉末と銅、鉄、若しくは、これらの合金等の金属粉末を混合したものが用いられ、絶縁碍子2内の所定位置に充填圧縮された後加熱熔融されている。
導電性接着層12は、中心電極高熱伝導部11の基端側を封止固定すると共に、雑音防止抵抗体13との導通を図っている。
導電性接着層14は、雑音防止抵抗体13と中心電極中軸部16との導通を図ると共に、中軸押込部15を封止固定している。
導電性接着層12、14の抵抗値は、数mΩ程度である。
雑音防止抵抗体13には、B2O3−SiO2系、BaO−SiO2−B2O系3、ZnO−B2O3−SiO2系、BaO−CaO−B2O3−SiO系2、Na2O−SiO2−B2O3系、K2O−SiO2−B2O3系、Al2O3−B2O3−SiO2系、BaO−B2O3系、Bi2O−B2O3系、SiO2−MgO−Al2O3系のいずれかから選択される1種以上からなるガラス粉末と、カーボン等の導電性粉末と、Al2O3、SiO2、SiC、Si3N4、ZrO2のいずれかから選択される1種以上を含有する絶縁性材料からなる骨材とからなり、絶縁碍子2に設けた抵抗体収容部21内に充填圧縮された後、加熱熔融されて構成されている。
雑音防止抵抗体13の外径は、中心電極放電部10の外径よりも太く、中心電極中軸部16の外径よりも細く形成されている。
雑音防止抵抗体13の外径は、絶縁碍子2に設けられた抵抗体収容部21の内径IDに等しく、後述する範囲に設定されている。
雑音防止抵抗体13の長さLは、雑音防止抵抗体13の抵抗値が所定の範囲(例えば、5kΩ)となるように、外径(即ち、抵抗体収容部21の内径ID)との関係で決定される。
中軸押込部15は、中心電極中軸部16の先端をネジ状に形成して構成され、導電接着層14を加熱熔融した状態で押し込まれている。
中心電極中軸部16には、鉄、ニッケル、これらの合金、若しくは、ステンレス等の金属が用いられ、棒状に形成されている。
中心電極中軸部16の基端側の絶縁碍子2から露出する位置には中心電極端子部17が設けられ、中心電極1と外部に設けた図略の電源との電気的接続を図っている。
中心電極端子部17には、鉄、ニッケル、これらの合金、若しくは、ステンレス等の金属が用いられており、必要に応じて中心電極中軸部16から着脱可能に設けても良い。
絶縁碍子2は、高純度アルミナからなり筒状に形成され、内側に中心電極1を挿通保持している。
絶縁碍子2は、碍子放電部20、抵抗体収容部21、中軸収容部22、碍子拡径部23、及び、碍子頭部24によって構成されている。
碍子放電部20は、ハウジング3の先端側から図略の燃焼室を臨むように露出している。
碍子放電部20は、内側に、中心電極高熱伝導部11を保持し、先端から中心電極放電部10が露出している。
本発明の要部である抵抗体収容部21と中軸収容部22との間には、先端側に向かって径小となるように縮径する径変部TPが形成されている。
抵抗体収容部21の内径IDと中軸収容部22の内径IDとの内径比RIDが、66.7%以上、92.0%以下となるように、設定することにより、本発明の効果を発揮し、より望ましくは、内径比RIDを66.7%以上、80.0%以下とすることにより、抵抗値変化率RR(%)を20%以内とすることができることが判明した。
なお、抵抗体収容部内径IDの下限は、中心電極高熱伝導部11の外径の下限との関係によって設定されたものである。
本発明者の鋭意試験により、径変部TPの傾斜角度θを、5°以上、80°以下とすることにより、本発明の効果を発揮し、より望ましくは、傾斜角度θを5°以上、60°以下とすることにより、雑音防止抵抗体13の耐久試験後の抵抗値変化率RR(%)を20%以内とすることができることが判明した。
絶縁碍子2の中腹外周には、外径方向に向かって鍔状に張り出す碍子拡径部23が形成され、ハウジング3によって加締め固定されている。
ハウジング3の基端側からは、碍子頭部24が露出している。
放電時のリークを防止するため、碍子頭部24の一部をコルゲート状に形成し、中心電極端子部17とハウジング3との沿面距離を長くしても良い。
ハウジング3には、鉄、ニッケル、これらの合金、炭素鋼、ステンレス等の公知の金属材料が用いられ、筒状に形成されている。
ハウジング3は、接地電極放電部30、接地電極連結部31、ネジ部32、側面電極部33、碍子収容部34、加締め部35、六角部36によって構成されている。
接地電極放電部30は、中心電極放電部10と所定の放電ギャップGPを隔てて対向する位置に配設されている。
接地電極放電部30は、耐久性を向上すべく、イリジウム、若しくは、イリジウム合金、白金、若しくは、白金合金等の公知の貴金属を用いても良い。
接地電極連結部31には、鉄、ニッケル、ニッケル合金等の導電性、伝熱性に優れた金属が用いられ、ハウジング3の先端から中心電極放電部10に対向する位置までL字型に湾曲するように設けられ、先端に接地電極放電部30が配設されている。
ネジ部32は、図略の内燃機関に螺結され、接地電極連結部31、側面電極部33を介して接地電極放電部30を内燃機関のエンジンヘッドに接地している。
碍子収容部34は、内側に絶縁碍子2を収容保持し、公知のパッキン、粉末充填剤等の封止部材37を介して碍子拡径部23を加締め部35によって加締め固定している。
ハウジング3の基端側外周にはネジ部32を締め付けるための六角部36が設けられている。
図2Aを参照して比較例として示す従来の点火プラグ100zの概要と問題点を説明し、図2Bを参照して、本発明の点火プラグ100の特徴を説明する。
なお、従来の点火プラグ100zと本発明の点火プラグ100と共通する部分は同じ符号を付し、相違する部分には、アルファベットの枝番を付してある。
また、図2A、図2Bにおいて、ハウジング3等を省略し、比較例と実施例との特徴的な部分のみを示しており、図の左側が点火プラグの先端側、右側が基端側となるように記載してある。
図2Aに示すように、従来の点火プラグ100zでは、抵抗体収容部内径IDzと中軸収容部内径IDZとが等しく形成されている。
このため、雑音防止抵抗体13zを形成する際には、絶縁碍子2内に中心電極高熱伝導部11を収容した後、絶縁碍子2の基端側から、導電性接着層12となるガラス粉末と導体粉末と充填し、さらに、雑音防止抵抗体13zとなるガラス粉末と導電性粉末と絶縁性骨材とを混合したもの所定量を充填し、導電性接着層13となるガラス粉末と導体粉末と充填し、中心電極中軸16を利用して、軸方向に圧縮する。
絶縁碍子2の周囲から高温に加熱してガラス成分を熔融し、さらに中心電極中軸部16によって圧縮することで、雑音防止抵抗体13zを緻密化しつつ、中心電極中軸部16の中軸押込部15を導電性接着層12内に埋め込ませる。
このとき、従来の点火プラグ100zでは、中心電極中軸部16の先端によって雑音防止抵抗体13zの中心部分は強く押圧されるので緻密性が高くなる。
しかし、抵抗体収容部21zの内周面と接する部分は、摩擦力によって粉末材料の充填性が低下するのに加え、中軸埋込部15では押圧方向と逆方向に導電性接着層13zが相対移動することになり、雑音防止抵抗体13zの外周近傍への加圧力も低下する。
その結果、従来の点火プラグ100zの雑音防止抵抗体13zでは、中心付近の緻密性の高い部分と外周付近の緻密性の低い部分との粗密差が大きくなることが判明した。
このため、雑音防止抵抗体13zは、全体が均一に緻密化されている場合に比べ、抵抗値が低くなるため、一定の抵抗値を得るためには、雑音防止抵抗体13zの長さLzを長くする必要がある。
さらに、従来の点火プラグ100zに設けた雑音防止抵抗体13zでは、長期の使用によって、緻密化が進行するため抵抗値が徐々に変化することが判明した。
加えて、従来の点火プラグ100zでは、抵抗体収容部21zの内径ID1zと中軸収容部22zの内径ID2zが一定であるため、点火プラグ100zを全体的に細径とした場合には、抵抗体収容部21zの肉厚T1zが中軸収容部22zの肉厚T2zに比べて薄くなる。
特に、従来の点火プラグ100zでは、雑音防止抵抗体13zの基端位置が絶縁碍子2zの碍子拡径部23zが形成される位置に近くなっている。
このため、抵抗体収容部21zに形成される抵抗体収容部寄生容量Cs1zが抵抗体13zの基端側に形成される中軸収容部寄生容量Cs2zよりも大きくなる。
雑音防止抵抗体13zと、その基端側に形成される中軸収容部寄生容量Cs2zとで、ローパスフィルタが構成されるので、中軸収容部寄生容量Cs2zによって発生する電磁波ノイズは吸収されるが、雑音防止抵抗体13zの下流側となる抵抗体収容部寄生容量Cs1zによって発生する電磁波ノイズは吸収され難く、抵抗体収容部寄生容量Cs1zが大きくなると一相、雑音防止抵抗体13zによる吸収が困難となる。
一方、本発明の点火プラグ100では、雑音防止抵抗体13を形成する際に、抵抗体収容部21の内径IDが中軸収容部22の内径IDよりも細く、その間に先端に向かって縮径する径変部TPが形成されている。
このため、雑音防止抵抗体13を形成する際に、所定の粉末を充填し、中心電極中軸部16で圧縮したときに、雑音防止抵抗体13の外周に当たる位置まで均一に押圧されることになる。
加えて、雑音防止抵抗体13が細径となったことで、中心電極中軸部16で加圧したときの単位面積当たりの荷重が従来より高くなる。このため、雑音防止抵抗体13が均一に緻密化され、比抵抗も高くなる。
その結果、雑音防止抵抗体13の耐久性が向上することが判明した。
さらに、雑音防止抵抗体13が所定の抵抗値を有するのに必要な外径(φID)を細く、長さLを短くすることができる。
点火プラグ100では、抵抗体収容部21の内径IDが中軸収容部22の内径IDよりも細く、必然的に、抵抗体収容部21の肉厚Tを中軸収容部22の肉厚T2よりも薄くし、抵抗体収容部寄生容量Cs1は、中軸収容部寄生容量Cs2よりも小さくすることができる。
雑音防止抵抗体13よりも基端側の中軸収容部寄生容量Cs2で発生した電磁波ノイズは、雑音防止抵抗体13で吸収することができ、雑音防止抵抗体13で吸収が困難な抵抗体収容部寄生容量Cs1は小さくなるので、従来よりも電磁波ノイズを低減できることが判明した。
図3を参照して、本発明者が本発明を得るに至った試験について説明する。
雑音防止抵抗体13を収容する抵抗体収容部21の内径を抵抗体収容部内径ID、中心電極中軸部16の中軸埋込部15を収容する中軸収容部22の内径を中軸収容部内径IDとし、点火プラグ100の中心軸C/Lに直交する平面を基準面としたときの径変部TPの傾斜角度を傾斜角度θとした。
内径比RIDを、66.7%〜95%までの範囲で変化させ、傾斜角度θを5°〜80°まで変化させた試料を用意した。
また、雑音防止抵抗体13は、抵抗体収容部22内に圧縮充填される粉末材料の量のバラツキによって長さが変化するため、雑音防止抵抗体13を収容する抵抗体収容部内径IDと径変部TPとの間に、直線部が存在する場合の直線部長さLsの影響についても調査した。
なお、雑音防止抵抗体13の長さLは、各試料における雑音防止抵抗体13の断面積との関係から、抵抗値が一定(例えば、5kΩ)となるように設定した。
得られた試料について、プラグ温度を350℃に加熱し、JIS B8031 7.3に準拠した方式により、300時間の耐久試験を行い、耐久前の雑音防止抵抗体の抵抗値Rと耐久後の雑音防止抵抗体の抵抗値Rとを比較し、抵抗値変化率RR(%)(RR=100(R−R)/R)を算出した。その結果を表1、図4A、図4B、図4Cに示す。
Figure 2015176687
図4Aに示すように、比較例として示す従来の点火プラグ100zでは、耐久負荷試験後の雑音防止抵抗体13zの抵抗値変化率RR(%)が75%であった。
また、図4Aに示すように、抵抗体収容部内径IDを中軸収容部内径IDの91%以下とした場合、傾斜角度θの如何にかかわらず、抵抗値変化率RRを50%以下に低減できることが判明した。
さらに、図4Aに示すように、抵抗体収容部内径ID1を中軸収容部内径IDの80%以下とした場合には、傾斜角度θの如何にかかわらず、抵抗値変化率を20%以下に低減できることが判明した。
図4Bに示すように、傾斜角度θを67°以下とした場合には、内径比RIDRIDの如何にかかわらず、抵抗値変化率RRを50%以下に低減できることが判明した。
図4Bに示すように、内径比RIDが87%以下で、傾斜角度θを5°以上、52°以下とした場合には、抵抗値変化率RRを20%以下に低減できることが判明した。
図4Cに示すように、直線部長さLsと抵抗値変化率RR%とに相関は見られず、雑音防止抵抗体13を収容する抵抗体収容部内径IDと径変部TPとの間に、直線部が存在する場合であっても、直線部長さLsの影響はなく、ある程度の雑音防止抵抗体13の長さLにバラツキを許容できることが判明した。
内径比RIDを66.7%以上、87%以下、傾斜角度θを5°以上、60°以下とすれば、抵抗値変化率を20%以下に抑制し、耐久性の高い点火プラグ100が実現できることが判明した。
例えば、中軸収容部内径IDをφ3.0mmとした場合、抵抗体収容部内径IDをφ2.0mm〜φ2.85mmとし、径変部TPの傾斜角度θを5°〜60°とすれば、雑音防止抵抗体13の耐久性の向上を図ることができる。
また、必然的に雑音防止抵抗体13の横の抵抗体収容部21の肉厚Tは、中軸収容部22の肉厚Tよりも厚くなる。
したがって、雑音防止抵抗体13の横に形成される寄生容量Cs1に比べ、雑音防止抵抗体13の基端側に形成される寄生容量Cs2が大きくなる。
これによって、雑音防止抵抗体13よりも基端側の中軸収容部寄生容量Cs2で発生した電磁波ノイズは、雑音防止抵抗体13で吸収することができ、雑音防止抵抗体13で吸収が困難な抵抗体収容部寄生容量Cs1は小さくなるので、従来よりも電磁波ノイズを低減できることが判明した。
ここで、図5A、図5Bを参照して、本発明の点火プラグ100の電磁波ノイズ低減効果について説明する。
図5Aに示すように、本発明の点火プラグ100、又は、比較例となる従来の点火プラグ100zを、内燃機関の燃焼室を模し、所定の圧力(0.2MPa)に調整可能な圧力容器に取り付け、高電圧(放電電圧15kV)を印加したときに発生する電磁波ノイズを、EMIレシーバを用いて測定した。
その結果、図5Bにおいて、従来の点火プラグ100zを用いた結果を比較例として点線で、本発明の点火プラグ100を用いた結果を実施例として実線で示した。
点火プラグ100zでは、図2Aに示したように抵抗体収容部内径ID1zと中軸収容部内径ID2zとを等しくてある。
点火プラグ100として、内径比RID(抵抗体収容部内径/中軸収容部内径ID/ID)を80%、傾斜角度θを20°としたものを用いた。
その結果、従来の点火プラグ100zにくらべ、本発明の点火プラグ100では、ノイズレベルを2〜3dB低減できることが確認された。
100 点火プラグ
1 中心電極
10 中心電極放電部
11 中心電極高熱伝導部
13 雑音防止抵抗体
12、14 中心電極導電性接着層
15 中軸埋込部
16 中心電極中軸部
17 中心電極端子部
2 絶縁碍子
20 碍子放電部
21 抵抗体収容部
22 中軸収容部
23 拡径部
24 碍子頭部
3 ハウジング
30 接地電極放電部
31 接地電極連結部
32 ネジ部
33 側面電極部
34 碍子収容部
35 加締め部
36 六角部
37 封止部材
ID 抵抗体収容部内径
ID 中軸収容部内径
ID 内径比
TP 径変部
θ 傾斜角度
GP 放電ギャップ
RR% 抵抗値変化率
C/L 点火プラグ中心軸

Claims (5)

  1. 内燃機関に設けられ、少なくとも、軸状の中心電極(1)と、前記中心電極を収容保持する筒状の絶縁碍子(2)と、該絶縁碍子を気密に保持する筒状のハウジング(3)と、該ハウジングの先端に延設した接地電極放電部(30)と、前記中心電極の導通経路の一部に雑音防止抵抗体(13)を配設せしめた、点火プラグであって、
    前記絶縁碍子において、前記雑音防止抵抗体を収容する抵抗体収容部(21)の内径(ID)が、その基端側に配設され、前記中心電極と外部との電気的接続を図る中心電極中軸部(16)を収容する中軸収容部(22)の内径(ID)よりも径小である共に、点火プラグの中心軸(C/L)に直交する平面を基準面として所定の傾斜角度(θ)をもって傾斜し、前記抵抗体収容部内径と前記中軸収容部内径とを連通する径変部(TP)を具備することを特徴とする点火プラグ(100)
  2. 前記中軸収容部内径(ID)に対する前記抵抗体収容部内径(ID)の内径比(RID=ID/ID)が、66.7%以上、87%以下である請求項1に記載の点火プラグ
  3. 前記中軸収容部内径(ID)に対する前記抵抗体収容部内径(ID)の内径比(RID=ID/ID)が、66.7%以上、80%以下である請求項1又は2に記載の点火プラグ
  4. 前記径変部(TP)の傾斜角度(θ)が、5°以上、67°以下である請求項1ないし3のいずれかに記載の点火プラグ
  5. 前記径変部(TP)の傾斜角度(θ)が、5°以上、52°以下である請求項1ないし4のいずれかに記載の点火プラグ
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