JP2015176380A - 画像処理装置および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像処理におけるレイテンシを短縮する画像処理装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】条件設定手段1041は、画像処理手段104がメモリにアクセスする場合、どのような条件により第1通信経路または第2通信経路を経由するかについてCPUによって設定された判定条件情報を保持し、判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡し、通信経路決定手段1043は、条件設定手段1041から受け取った判定条件情報、および、アクセス判定手段1042から受け取るRMW処理通知に基づいて、画像処理手段104がメモリに対して第1通信経路または第2通信経路を経由してアクセスするかを指示する通信経路指示を生成してセレクタ108に送信する。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理装置および画像形成装置に関する。
一般的に、画像形成装置としてのプリンタにおける画像処理コマンドは、ライン単位でページの上から順に処理するだけでなく、ページの一部分に対してランダムに画像処理を実行する命令が含まれている。このような命令では、一度リードした画像の一部分を画像処理コマンドに従って画像処理して、同じアドレスに書き込む処理が繰り返される。しかし、同じアドレスへの画像処理コマンドが連続した場合、前のコマンドによって画像処理された画像の書き込みが終る前に、次のコマンドにより処理するための画像を読み出すと、前のコマンドによって実行された画像処理が次のコマンドで処理する画像に反映されず異常画像となる場合がある。このような、異常画像となることを回避するため、前のコマンドで処理した画像の書き込みが終ってから、次のコマンドによる画像のリードを行う処理(RMW(Read Modify Write:リードモディファイライト)処理)が既に知られている。このような、RMW処理では、前のコマンドによる画像処理がメモリに反映されるまで次のコマンドによる画像処理を開始できないため、システムとして、画像処理手段からメモリまでのリードレスポンスタイム(以下、レイテンシという)が長くなると、画像処理の性能の低下を招くことになる。
また、画像形成装置等における画像処理装置においては、複数の機器(バスマスタ)がバスを経由して、共有のメモリにアクセスすることによって処理を実行することが多い。このように、複数のバスマスタが存在し、いずれかのバスマスタがバスの使用権を得て共有のメモリにアクセスするシステム構成では、各バスマスタのいずれにバスの使用権を与えるかの調停を適切に行う必要がある。このような適切な調停を行わないと、複数のバスマスタが同時に同一のメモリ空間へ書込みを行う可能性があり、また、書き込みの順序が、調停によりバスの使用権を得た順序とはならない可能性がある。
このような、バスに接続された複数のバスマスタからのバスの使用権を得た順にメモリにアクセスするために、転送経路を多重化して複数設け、複数の転送経路を効率的に選択し、複数のバスマスタからの書き込み要求が、別々の転送経路を通ることで、メモリへの書き込み順序が逆転することを防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、上述の画像処理におけるRMW処理のレイテンシの短縮という課題には触れておらず、RMW処理でのレイテンシが長くなることによりメモリへのアクセス効率が低下するという問題点は解消できていない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像処理におけるレイテンシを短縮する画像処理装置および画像形成装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、画像を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記画像に対して画像処理を実行する画像処理手段と、前記画像処理手段が第1バスマスタとして前記記憶手段にアクセスするためのレイテンシの異なる複数の通信経路と、前記画像処理に応じて、前記画像処理手段が前記記憶手段にアクセスするための前記複数の通信経路のいずれかを選択する選択手段と、前記選択手段により選択された前記通信経路に切り替える切り替え手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、画像処理におけるレイテンシを短縮することができる。
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。 図2は、パイプライン処理を説明する図である。 図3は、RMW処理を説明する図である。 図4は、レイテンシの短い通信経路におけるRMW処理を説明する図である。 図5は、第1の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。 図6は、第1の実施の形態に係る画像処理装置における通信経路の切り替え動作を説明するフローチャートである。 図7は、第2の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。 図8は、第3の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。 図9は、第4の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。 図10は、第4の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。 図11は、第4の実施の形態に係る画像処理装置における通信経路の切り替え動作を説明するフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る画像処理装置および画像形成装置の実施の形態を詳細に説明する。本発明に係る画像形成装置として、例えば、電子写真方式の画像形成装置または複合機(MFP:Multifunction Peripheral)等が適用できる。なお、複合機とは、印刷機能、複写機能、スキャナ機能およびファクシミリ機能のうちの少なくとも2つの機能を有する装置である。
また、以下の実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施の形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
[第1の実施の形態]
(画像形成装置の要部構成)
図1は、第1の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図1を参照しながら、本実施の形態に画像形成装置1の要部構成について説明する。
図1に示すように、画像形成装置1は、コントローラ部10(画像処理装置)と、エンジン部20と、を備えている。
コントローラ部10は、エンジン部20におけるスキャナ部により読み込まれたスキャナ画像に対して、種々の画像処理を実行して出力可能な形式にしてから、プロッタ画像としてエンジン部20のプロッタ部に送信する処理部である。コントローラ部10は、スキャナ画像転送部101と、プロッタ画像転送部102と、CPU(Central Processing Unit)103と、画像処理手段104(第1バスマスタ)と、メモリ105(記憶手段)と、アービタ106、107と、セレクタ108(切り替え手段)と、画像処理手段109、110と、を備えている。このうち、スキャナ画像転送部101、プロッタ画像転送部102、CPU103、および画像処理手段104、109、110は、アービタ106またはアービタ107に接続され、メモリ105へアクセスするための順番を制御されるバスマスタとして機能する。
エンジン部20は、スキャナ部で読み取ったスキャナ画像を、コントローラ部10に送信し、コントローラ部10により出力可能な形式に画像処理が実行されたプロッタ画像を受信して印刷動作を実行する処理部である。エンジン部20は、スキャナ部201と、画像送信部202と、プロッタ部203と、画像受信部204と、備えている。
スキャナ画像転送部101は、エンジン部20のスキャナ部201で読み取られたスキャナ画像を受信して、アービタ106に転送してメモリ105に記憶させる処理部である。スキャナ画像転送部101は、入力インターフェース回路等により実現される。
プロッタ画像転送部102は、画像処理手段104、109または110によってスキャナ画像に対して画像処理が実行され、出力可能な形式となったプロッタ画像をメモリ105から読み出し、エンジン部20の画像受信部204に転送する処理部である。プロッタ画像転送部102は、出力インターフェース回路等により実現される。
CPU103は、スキャナ画像転送部101等の各処理部、アービタ106、107への動作モード設定および起動指示、ならびにメモリ105のアドレス管理等を行う演算装置である。
画像処理手段104は、RMW処理、または、後述するパイプライン処理による画像処理を実行する機能部である。画像処理手段104は、RMW処理として、例えば、PDL(Page Description Language:ページ記述言語)を解釈して画像を形成する処理等を実行する。画像処理手段104は、RMW処理またはパイプライン処理のいずれによるアクセスかに基づいて、セレクタ108に通信経路指示(指示情報)を送信し、通信経路指示に基づいたセレクタ108の切り替え動作によって、第1通信経路出力部1081を介したメモリ105へのリードアクセス、または、第2通信経路出力部1082を介したメモリ105へのリードアクセスを行う。画像処理手段104は、専用のハードウェア回路により実現される。なお、画像処理手段104と同様の機能を有する画像処理手段は、1つであることに限定されるものではなく、複数であってもよい。この場合、画像処理手段104に接続されるセレクタ108は、画像処理手段104と同様の機能を有する画像処理手段の同じ個数必要となる。
メモリ105は、画像データ、およびCPU103が実行するプログラムを一時記憶する主記憶装置である。メモリ105は、スキャナ画像転送部101により受信されたスキャナ画像を記憶する。メモリ105は、RAM(Random Access Memory)等の記憶媒体により実現される。
アービタ106は、メモリ105にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整する機能を有する。アービタ106は、マスタポートとしての第1ポート1061、第2ポート1062、第3ポート1063、第4ポート1064および第5ポート1065、ならびに、ターゲットポートしてのターゲット1066を有する。第1ポート1061は、CPU103が接続され、第2ポート1062は、スキャナ画像転送部101が接続され、第3ポート1063は、プロッタ画像転送部102が接続されている。第4ポート1064は、後述するセレクタ108の第1通信経路出力部1081が接続され、第5ポート1065は、後述するアービタ107のターゲット1075が接続されている。ターゲット1066は、メモリ105に接続されている。アービタ106のマスタポートおよびターゲットポートは、それぞれ、データ転送を効率化するためのFIFO(First In First Out)方式のバッファを備える。具体的には、第1ポート1061、第2ポート1062、第3ポート1063、第4ポート1064および第5ポート1065は、それぞれFIFOバッファ1061a〜1065aを備えている。また、ターゲット1066は、FIFOバッファ1066aを備えている。
アービタ107は、アービタ106のマスタポートである第5ポート1065にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整するサブアービタとしての機能を有する。図1に示すように、アービタ107は、メモリ105に対して、アービタ106の前段に配置されている。アービタ107は、マスタポートとしての第1ポート1071、第2ポート1072および第3ポート1073、ならびに、ターゲットポートとしてのターゲット1075を有する。第1ポート1071は、後述するセレクタ108の第2通信経路出力部1082が接続され、第2ポート1072は、画像処理手段109が接続され、第3ポート1073は、画像処理手段110が接続されている。ターゲット1075は、アービタ106の第5ポート1065に接続されている。アービタ107のマスタポートおよびターゲットポートは、アービタ106と同様に、それぞれ、データ転送を効率化するためのFIFO方式のバッファを備える。具体的には、第1ポート1071、第2ポート1072および第3ポート1073は、それぞれFIFOバッファ1071a〜1073aを備えている。また、ターゲット1075は、FIFOバッファ1075aを備えている。
セレクタ108は、画像処理手段104から受信する通信経路指示に従って、画像処理手段104が送受信するデータ(リードアクセス要求、または受信するスキャナ画像等)を第1通信経路出力部1081または第2通信経路出力部1082のいずれかに送受信するかを選択する機能部である。ここで、第1通信経路出力部1081から、アービタ106を経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第1通信経路」と称する。また、第2通信経路出力部1082から、アービタ107およびアービタ106を経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第2通信経路」と称する。第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスは、アービタ106の第4ポート1064を経由してメモリ105にアクセスするものであり、アービタ107の第1ポート1071、およびアービタ106の第5ポート1065を経由してメモリ105にアクセスする第2通信経路を介したメモリ105へのアクセスよりも、メモリ105へのレイテンシは短くなる。セレクタ108は、専用のハードウェア回路により実現される。なお、画像処理手段104は、ライトアクセスについては、セレクタ108の第1通信経路出力部1081を介した第1通信経路を経由して、メモリ105にアクセスするものとしてもよい。また、アービタ106は、第1通信経路における第4ポート1064についてのメモリ105へのアクセスの優先順位を、第2通信経路における第5ポート1065についてのメモリ105へのアクセスの優先順位よりも高く設定するものとしてもよい。これによって、第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスのレイテンシを、第2通信経路を介したメモリ105へのアクセスのレイテンシよりもさらに短くすることができる。
画像処理手段109、110は、それぞれ画像圧縮伸張処理、画像回転処理、画像暗号化処理、または画像加工処理等の画像処理を実行する機能部である。このうち、画像処理手段109は、アービタ107の第2ポート1072に接続され、画像処理手段110は、アービタ107の第3ポート1073に接続されている。画像処理手段109、110は、メモリ105に対してインクリメンタルなアドレスで順番にアクセスし、同一のアドレスへの重複したアクセスをしない画像処理を実行することを想定している機能部であり、例えば、後述するパイプライン処理による画像処理を実行する。したがって、画像処理手段109、110は、メモリ105へのアクセスが、アービタ107およびアービタ106を経由するものであり、上述の第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスにおけるレイテンシと比較して長くなる。なお、図1に示すように、アービタ107に接続された画像処理手段は、画像処理手段109、110の2つとしているがこれに限定されるものではなく、1つまたは3つ以上であってもよい。
なお、上述したように、RMW処理を実行するバスマスタとして画像処理手段104を例に挙げているが、これらに限定されるものではなく、RMW処理を実行するバスマスタとして、タイムアウト規定のあるHDD(Hard Disk Drive)コントローラまたはネットワークインターフェースであるNIC(Network Interface Card)等が含まれてもよい。このように、RMW処理を実行するバスマスタとして、タイムアウト規定のあるHDDコントローラまたはNICが含まれる場合、HDDコントローラまたはNICがメモリ105にアクセスする場合、第2通信経路よりもレイテンシが短い第1通信経路を経由することが望ましい。これによって、タイムアウトの再送動作の発生を抑制し、通信効率を向上させることができる。
スキャナ部201は、原稿データを読み取ってスキャナ画像を生成する装置である。画像送信部202は、スキャナ部201によって読み取られたスキャナ画像を、コントローラ部10のスキャナ画像転送部101に転送する処理部である。画像送信部202は、出力インターフェース回路等により実現される。
プロッタ部203は、画像形成装置1によりスキャナ画像に対して画像処理が実行され、出力可能な形式となったプロッタ画像を、印刷媒体である印刷用紙に印字する装置である。画像受信部204は、画像形成装置1のプロッタ画像転送部102からプロッタ画像を受信し、プロッタ部203に転送する処理部である。画像受信部204は、入力インターフェース回路等により実現される。
(パイプライン処理およびRMW処理について)
図2は、パイプライン処理を説明する図である。まず、図2を参照しながら、パイプライン処理について説明する。
画像処理を含む一連の処理(以下、画像処理サイクルという)は、リードアクセス要求(リードコマンド)、画像のメモリからの読み込み、画像処理、ライトアクセス要求(ライドコマンド)、そして、画像処理した画像のメモリへの書き込みのように、複数の段階で構成されている。通常は、前の画像処理サイクルが終了しないと、次の画像処理サイクルを開始することができない。しかし、画像をメモリからインクリメンタルなアドレスで順番に読み出し、読み出した順に画像処理を実行して、メモリに書き込む場合、画像処理サイクルの対象となるデータのアドレスが重複しない。このため、図2に示すように、画像処理サイクル(図2では、パイプライン処理A1〜A5として示す)の各段階は独立して動作させることが可能であり、前の画像処理サイクルが終了する前に、次に画像処理サイクルを開始することが可能であり、これをパイプライン処理と呼ぶ。このような、パイプライン処理においては、各画像処理サイクルにおけるリードレスポンス期間、すなわちレイテンシが隠蔽され、画像処理サイクルの処理性能は、データ処理時間に依存することになる。
図3は、RMW処理を説明する図である。図4は、レイテンシの短い通信経路におけるRMW処理を説明する図である。次に、図3および4を参照しながら、RMW処理について説明する。
上述のように、同じアドレスに対する画像処理コマンドが連続する場合、その画像処理コマンドに基づく画像処理サイクルは、パイプライン処理により実行することができず、RMW処理により行う必要がある。RMW処理の場合、前の画像処理サイクルが終了するまで、次の画像処理サイクルを開始することができないため、図3に示すように、各画像処理サイクル(図3では、RMW処理B1、B2として示す)の全体の処理時間(処理性能)は、画像処理しているデータ処理期間と共にリードレスポンス期間(レイテンシ)が大きく影響する。
図4に示すRMW処理は、図3に示すRMW処理におけるリードレスポンス期間(レイテンシ)よりも短縮した場合の処理であり、画像処理サイクル(図4では、RMW処理C1〜C3として示す)の全体の処理時間が短くなり、処理性能が向上している。また、RMW処理は、画像処理サイクル中に、メモリにおける同じアドレスに対するアクセスが発生しないため、メモリへのアクセスを占有してしまうことはない。これに対し、図2に示すパイプライン処理は、次々の各画像処理サイクルが実行されるため、優先順位を高くするとメモリへのアクセスを占有してしまう可能性がある。RMW処理は、優先順位が高くても、他のバスマスタがメモリへのアクセスを行う隙間が発生するため、他のバスマスタもメモリへのアクセスが可能となり、各バスマスタにおける処理の速度性能のバランスを維持することが比較的容易である。すなわち、従来においてリードレスポンス期間(レイテンシ)によって大きく処理性能が抑制されていたRMW処理の場合、そのリードレスポンス期間を短縮することによって、画像処理の処理性能が飛躍的に向上し、かつ、RMW処理によるメモリへのアクセス頻度が多少増えても、他のバスマスタのメモリへのアクセスを大きく妨害することもない。
(画像処理手段のブロック構成)
図5は、第1の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。図5を参照しながら、画像処理手段104のブロック構成等について説明する。
図5に示すように、画像処理手段104は、条件設定手段1041と、アクセス判定手段1042と、通信経路決定手段1043(選択手段)と、を備えている。
条件設定手段1041は、画像処理手段104がメモリ105にアクセスする場合、どのような条件により第1通信経路または第2通信経路を経由するかについてCPU103によって設定された判定条件情報を保持し、判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。判定条件情報は、ここでは、画像処理手段104の画像処理がRMW処理(第1処理)である場合に、レイテンシの短い第1通信経路を選択し、RMW処理以外の処理(パイプライン処理等)(第2処理)である場合に、第2通信経路を選択するという判定条件を示す情報であるものとする。なお、判定条件情報は、その他、画像処理手段104の次の動作モードの情報、または、処理対象画像の設定情報をメモリ105から読み出す場合に、第1通信経路を選択するという判定条件を含む情報であってもよい。
アクセス判定手段1042は、画像処理手段104が次に送信するアクセス要求が、RMW処理によるものであるか否かを判定し、RMW処理によるものである場合、RMW処理通知を通信経路決定手段1043に渡す機能部である。
通信経路決定手段1043は、条件設定手段1041から受け取った判定条件情報、および、アクセス判定手段1042から受け取るRMW処理通知に基づいて、画像処理手段104がメモリ105に対して第1通信経路または第2通信経路を経由してアクセスするかを指示する通信経路指示を生成してセレクタ108に送信する。
セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104がメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路または第2通信経路に切り替える。
なお、画像処理手段104は、図5に示すように、セレクタ108に送信するアクセス要求とは別に、転送経路指示をセレクタ108に送信しているが、これに限定されるものではない。例えば、画像処理手段104は、転送経路指示をアクセス要求に含めて、セレクタ108に送信し、セレクタ108は、アクセス要求に含まれた転送経路指示に従って、転送経路を選択するものとしてもよい。
また、条件設定手段1041、アクセス判定手段1042および通信経路決定手段1043は、画像処理手段104に含まれる構成としているが、これに限定されるものではなく、画像処理手段104外に構成され、画像処理手段104に対して同様の機能を有するものであってもよい。
(通信経路の切り替え動作およびアクセス動作)
図6は、第1の実施の形態に係る画像処理装置における通信経路の切り替え動作を説明するフローチャートである。図6を参照しながら、画像形成装置1における画像処理手段104がメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作について詳述する。
<ステップS01>
CPU103は、画像処理手段104がRMW処理を実行する場合に、第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスすることによる画像処理の処理性能向上と、他のバスマスタのメモリアクセス速度の低下とを鑑みて、画像処理手段104の処理性能向上を優先して、RMW処理の場合、第1通信経路を経由してデータ転送(メモリ105にアクセス)をするか否かを判定する。画像処理手段104がRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS01:Yes)、ステップS02へ進む。一方、画像処理手段104のすべてのコマンドを通常の通信経路(ここでは、第2通信経路)を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS01:No)、ステップS03へ進む。
<ステップS02>
CPU103は、画像処理手段104がRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスし、RMW処理以外の処理(例えば、パイプライン処理)を実行する場合、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定する。CPU103は、設定した条件の情報を判定条件情報として、条件設定手段1041に送信し、条件設定手段1041は、判定条件情報を保持する。条件設定手段1041は、保持している判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。そして、ステップS04へ進む。
<ステップS03>
CPU103は、画像処理手段104がすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定する。CPU103は、設定した条件の情報を判定条件情報として、条件設定手段1041に送信し、条件設定手段1041は、判定条件情報を保持する。条件設定手段1041は、保持している判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。そして、ステップS04へ進む。
<ステップS04>
CPU103は、画像処理手段104を起動して画像処理を実行させる。そして、ステップS05へ進む。
<ステップS05>
アクセス判定手段1042は、次に送信するメモリ105へのアクセス要求が、RMW処理によるものであるか否かを判定する。アクセス要求がRMW処理によるものである場合(ステップS05:Yes)、アクセス判定手段1042は、RMW処理通知を通信経路決定手段1043に渡し、ステップS06へ進む。アクセス要求がRMW処理によるものではない場合(ステップS05:No)、ステップS07へ進む。
<ステップS06>
通信経路決定手段1043は、条件設定手段1041から受け取った判定条件情報が、画像処理手段104がRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容であるか否かを判定する。通信経路決定手段1043が、アクセス判定手段1042からRMW処理通知を受信し、かつ、判定条件情報が、画像処理手段104がRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容である場合(ステップS06:Yes)、ステップS08へ進む。通信経路決定手段1043が、アクセス判定手段1042からRMW処理通知を受信していない、または、判定条件情報が、画像処理手段104がすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容である場合(ステップS06:No)、ステップS07へ進む。
<ステップS07>
通信経路決定手段1043は、画像処理手段104がメモリ105に対して第1通信経路よりもレイテンシの長い第2通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104がメモリ105にアクセスする通信経路を、第2通信経路に切り替える。そして、ステップS09へ進む。
<ステップS08>
通信経路決定手段1043は、画像処理手段104がメモリ105に対して第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104がメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路に切り替える。そして、ステップS09へ進む。
<ステップS09>
画像処理手段104は、メモリ105に対するアクセス要求を発行して送信し、ステップS07またはステップS08で、セレクタ108により切り替えられた通信経路を経由してメモリ105にアクセスする。そして、ステップS10へ進む。
<ステップS10>
画像処理手段104が1ページ分の画像処理が完了した場合(ステップS10:Yes)、処理を終了し、画像処理手段104が1ページ分の画像処理が完了していない場合(ステップS10:No)、ステップS05へ戻る。
以上の動作の流れによって、画像形成装置1における画像処理手段104がメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作が行われる。
以上のように、画像処理手段104は、メモリ105へのアクセス要求が、RMW処理によるものである場合、転送経路指示によって、セレクタ108に第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路に切り替えさせるものとしている。そして、画像処理手段104は、RMW処理において、セレクタ108により切り替えられた第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスする。これによって、RMW処理におけるメモリ105へのリードレスポンス期間(レイテンシ)を短くすることができ、RMW処理による画像処理の処理性能を向上させることができる。また、セレクタ108によって、画像処理手段104の処理内容に基づいて、第1通信経路または第2通信経路に切り替えるので、各バスマスタとの処理性能のバランスを維持することができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態に係る画像形成装置について、第1の実施の形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。第1の実施の形態では、第1通信経路において、セレクタ108が直接アービタ106に接続されている構成について説明した。本実施の形態では、第1通信経路がサブアービタを経由する経路である構成について説明する。
(画像形成装置の要部構成)
図7は、第2の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図7を参照しながら、本実施の形態に係る画像形成装置1aの要部構成について説明する。
図7に示すように、画像形成装置1aは、コントローラ部10a(画像処理装置)と、エンジン部20と、を備えている。エンジン部20の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
コントローラ部10aは、エンジン部20におけるスキャナ部により読み込まれたスキャナ画像に対して、種々の画像処理を実行して出力可能な形式にしてから、プロッタ画像としてエンジン部20のプロッタ部に送信する処理部である。コントローラ部10aは、スキャナ画像転送部101と、プロッタ画像転送部102と、CPU103と、画像処理手段104と、メモリ105と、アービタ106a、107aと、セレクタ108と、画像処理手段109、110と、画像処理手段111と、アービタ112と、セレクタ113と、を備えている。このうち、スキャナ画像転送部101、プロッタ画像転送部102、CPU103、画像処理手段104、109〜111は、アービタ107aまたはアービタ112に接続され、メモリ105へアクセスするための順番を制御されるバスマスタとして機能する。
スキャナ画像転送部101は、エンジン部20のスキャナ部201で読み取られたスキャナ画像を受信して、アービタ106aに転送してメモリ105に記憶させる処理部である。スキャナ画像転送部101は、入力インターフェース回路等により実現される。
プロッタ画像転送部102は、画像処理手段104、109〜111によってスキャナ画像に対して画像処理が実行され、出力可能な形式となったプロッタ画像をメモリ105から読み出し、エンジン部20の画像受信部204に転送する処理部である。プロッタ画像転送部102は、出力インターフェース回路等により実現される。
CPU103は、スキャナ画像転送部101等の各処理部、アービタ106a、107a、112への動作モード設定および起動指示、ならびにメモリ105のアドレス管理等を行う演算装置である。
画像処理手段104、111は、RMW処理、または、後述するパイプライン処理による画像処理を実行する機能部である。画像処理手段104は、RMW処理またはパイプライン処理のいずれによるアクセスかに基づいて、セレクタ108に通信経路指示を送信し、通信経路指示に基づいたセレクタ108の切り替え動作によって、第1通信経路出力部1081aを介したメモリ105へのリードアクセス、または、第2通信経路出力部1082を介したメモリ105へのリードアクセスを行う。画像処理手段111は、RMW処理またはパイプライン処理のいずれによるアクセスかに基づいて、セレクタ113に通信経路指示を送信し、通信経路指示に基づいたセレクタ113の切り替え動作によって、第1通信経路出力部1131aを介したメモリ105へのリードアクセス、または、第2通信経路出力部1132を介したメモリ105へのリードアクセスを行う。画像処理手段104、111は、専用のハードウェア回路により実現される。
アービタ106aは、メモリ105にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整する機能を有する。アービタ106aは、マスタポートとしての第1ポート1061、第2ポート1062、第3ポート1063、第4ポート1064および第5ポート1065、ならびに、ターゲットポートしてのターゲット1066を有する。第1ポート1061は、CPU103が接続され、第2ポート1062は、スキャナ画像転送部101が接続され、第3ポート1063は、プロッタ画像転送部102が接続されている。第4ポート1064は、後述するアービタ112のターゲット1123が接続され、第5ポート1065は、後述するアービタ107aのターゲット1075が接続されている。ターゲット1066は、メモリ105に接続されている。アービタ106aのマスタポートおよびターゲットポートは、それぞれ、データ転送を効率化するためのFIFO(First In First Out)方式のバッファを備える。具体的には、第1ポート1061、第2ポート1062、第3ポート1063、第4ポート1064および第5ポート1065は、それぞれFIFOバッファ1061a〜1063a、1064b、1065aを備えている。このうち、FIFOバッファ1064bは、FIFOバッファ1061a〜1063a、1065aよりもバッファ段数が少ないものとなっている。また、ターゲット1066は、FIFOバッファ1066aを備えている。
アービタ107aは、アービタ106aのマスタポートである第5ポート1065にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整するサブアービタとしての機能を有する。図7に示すように、アービタ107aは、メモリ105に対して、アービタ106aの前段に配置されている。アービタ107aは、マスタポートとしての第1ポート1071、第2ポート1072、第3ポート1073および第4ポート1074、ならびに、ターゲットポートとしてのターゲット1075を有する。第1ポート1071は、後述するセレクタ108の第2通信経路出力部1082が接続され、第2ポート1072は、後述するセレクタ113の第2通信経路出力部1132が接続され、第3ポート1073は、画像処理手段109が接続され、第4ポート1074は、画像処理手段110が接続されている。ターゲット1075は、アービタ106aの第5ポート1065に接続されている。アービタ107aのマスタポートおよびターゲットポートは、アービタ106aと同様に、それぞれ、データ転送を効率化するためのFIFO方式のバッファを備える。具体的には、第1ポート1071、第2ポート1072、第3ポート1073および第4ポート1074は、それぞれFIFOバッファ1071a〜1074aを備えている。また、ターゲット1075は、FIFOバッファ1075aを備えている。
アービタ112は、アービタ106aのマスタポートである第4ポート1064にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整するサブアービタとしての機能を有する。図7に示すように、アービタ112は、メモリ105に対して、アービタ106aの前段に配置されている。アービタ112は、マスタポートとしての第1ポート1121および第2ポート1122、ならびに、ターゲットポートとしてのターゲット1123を有する。第1ポート1121は、後述するセレクタ108の第1通信経路出力部1081aが接続され、第2ポート1122は、後述するセレクタ113の第1通信経路出力部1131aが接続されている。ターゲット1123は、アービタ106aの第4ポート1064に接続されている。アービタ112のマスタポートおよびターゲットポートは、アービタ106aと同様に、それぞれ、データ転送を効率化するためのFIFO方式のバッファを備える。具体的には、第1ポート1121および第2ポート1122は、それぞれFIFOバッファ1121a、1122aを備えている。FIFOバッファ1121a、1122aは、アービタ107aのFIFOバッファ1071a〜1074aよりもバッファ段数が少ないものとなっている。また、ターゲット1123は、FIFOバッファ1123aを備えている。FIFOバッファ1123aは、アービタ107aのFIFOバッファ1075aよりもバッファ段数が少ないものとなっている。
セレクタ108は、画像処理手段104から受信する通信経路指示に従って、画像処理手段104が送受信するデータ(リードアクセス要求、または受信するスキャナ画像等)を第1通信経路出力部1081aまたは第2通信経路出力部1082のいずれかに送受信するかを選択する機能部である。ここで、第1通信経路出力部1081aから、アービタ112およびアービタ106aを経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第1通信経路」と称する。また、第2通信経路出力部1082から、アービタ107aおよびアービタ106aを経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第2通信経路」と称する。セレクタ108は、専用のハードウェア回路により実現される。
一般に、メモリ105へのアクセスを効率的にすることを目的として、アービタの各ポートのバッファの段数を多くすると、バッファリングされるデータ量が増加し、その結果、リードレスポンス期間(レイテンシ)は長くなる。上述のように、アービタ107aの各ポートのバッファ段数がアービタ112の各ポートのバッファ段数よりも多く、アービタ106aのFIFOバッファ1065aのバッファ段数がFIFOバッファ1064bのバッファ段数よりも多い。その結果、第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスは、アービタ112、およびアービタ106aの第4ポート1064を経由してメモリ105にアクセスするものであり、アービタ107a、およびアービタ106aの第5ポート1065を経由してメモリ105にアクセスする第2通信経路を介したメモリ105へのアクセスよりも、メモリ105へのレイテンシは短くなる。
例えば、第1通信経路によりメモリ105にアクセスするRMW処理は、画像に対して、縦方向に線を書くといった処理を行う場合に発生する。画像に対して横方向に線を引く場合は1回のリードアクセスのバースト長を長くすることで効率よくメモリから画像を読み出すことができるが、縦方向の場合は線の1回のアクセスは太さ分のデータ量でよく、それが複数ライン分連続して発生することになる。したがって、1回のリードアクセスのバースト長は短くてよく、レイテンシが短い経路(第1通信経路)にサブアービタ(アービタ112)が挿入される場合でも、バッファ段数を少なくすることが可能とある。
なお、アービタ106aは、第1通信経路における第4ポート1064についてのメモリ105へのアクセスの優先順位を、第2通信経路における第5ポート1065についてのメモリ105へのアクセスの優先順位よりも高く設定するものとしてもよい。これによって、第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスのレイテンシを、第2通信経路を介したメモリ105へのアクセスのレイテンシよりもさらに短くすることができる。
画像処理手段109、110は、それぞれ画像圧縮伸張処理、画像回転処理、画像暗号化処理、または画像加工処理等の画像処理を実行する機能部である。このうち、画像処理手段109は、アービタ107aの第3ポート1073に接続され、画像処理手段110は、アービタ107aの第4ポート1074に接続されている。画像処理手段109、110は、メモリ105に対してインクリメンタルなアドレスで順番にアクセスし、同一のアドレスへの重複したアクセスをしない画像処理を実行することを想定している機能部であり、例えば、後述するパイプライン処理による画像処理を実行する。したがって、画像処理手段109、110は、メモリ105へのアクセスが、アービタ107aおよびアービタ106aを経由するものであり、上述の第1通信経路を介したメモリ105へのアクセスにおけるレイテンシと比較して長くなる。
セレクタ113は、画像処理手段111から受信する通信経路指示に従って、画像処理手段111が送受信するデータ(リードアクセス要求、または受信するスキャナ画像等)を第1通信経路出力部1131aまたは第2通信経路出力部1132のいずれかに送受信するかを選択する機能部である。セレクタ113は、専用のハードウェア回路により実現される。セレクタ113の画像処理手段111に対する機能は、セレクタ108の画像処理手段104に対する機能と同様なので、説明を省略する。
本実施の形態に係る画像形成装置1aにおける画像処理手段104(または画像処理手段111)がメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作は、第1の実施の形態に係る画像形成装置1と同様である。
以上のように、第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を、ポートのFIFOバッファのバッファ段数がアービタ107aよりも少ないアービタ112をサブアービタとしてアービタ106aの前段に配置させることにより実現している。このように、第1通信経路において、バッファ段数が少ないアービタ112を経由してメモリ105にアクセスすることによって、バッファリングされるデータ量が減少するので、第2通信経路よりもリードレスポンス期間(レイテンシ)を短くすることができる。よって、画像処理手段104がRMW処理を実行する場合は、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスすることにより、レイテンシを短くすることができ、RMW処理による画像処理の処理性能を向上させることができる。また、セレクタ108によって、画像処理手段104の処理内容に基づいて、第1通信経路または第2通信経路に切り替えるので、各バスマスタとの処理性能のバランスを維持することができる。
また、図7に示すように、RMW処理を実行する画像処理手段(画像処理手段104、111)が複数実装されていても、各画像処理手段からのアクセス要求をアービタ112でまとめてからアービタ106aに転送できる。したがって、アービタ106aにおけるマスタポートの数を削減することができ、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)として実装する際に回路のレイアウトが容易になるというメリットがある。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態に係る画像形成装置について、第2の実施の形態に係る画像形成装置1aと相違する点を中心に説明する。第2の実施の形態では、通信経路決定手段1043は、アクセス判定手段1042から受け取るRMW処理通知に基づいて、画像処理手段104がメモリ105に対して第1通信経路または第2通信経路を経由してアクセスするかを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する動作を行うものであった。本実施の形態では、通信経路決定手段1043が、RMW処理通知のみではなく、画像処理手段のバースト長に基づいて、通信経路指示を生成する動作について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置の要部構成は、図7に示す第2の実施の形態に係る画像形成装置1aの要部構成と同様であるが、本実施の形態においては、画像処理手段104が、後述する画像処理手段104aに置換されている。
(画像処理手段のブロック構成)
図8は、第3の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。図8を参照しながら、画像処理手段104aのブロック構成等について説明する。
図8に示すように、画像処理手段104a(第1バスマスタ)は、条件設定手段1041と、アクセス判定手段1042aと、通信経路決定手段1043と、を備えている。
条件設定手段1041は、画像処理手段104がメモリ105にアクセスする場合、どのような条件により第1通信経路または第2通信経路を経由するかについてCPU103によって設定された判定条件情報を保持し、判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。判定条件情報は、画像処理手段104aの画像処理がRMW処理(第1処理)である場合に、レイテンシの短い第1通信経路を選択し、RMW処理以外の処理(パイプライン処理等)(第2処理)である場合に、第2通信経路を選択するという条件のほか、下記の条件の情報を含む。すなわち、判定条件情報は、画像処理手段104aからのデータのバースト長が、アービタ112のポートのバッファ段数を超える場合に、RMW処理であっても第2通信経路を選択し、RMW処理である場合、かつ、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下である場合、第1通信経路を選択するという条件の情報を含む。なお、判定条件情報は、その他、画像処理手段104aの次の動作モードの情報、または、処理対象画像の設定情報をメモリ105から読み出す場合に、第1通信経路を選択するという判定条件を含む情報であってもよい。
アクセス判定手段1042aは、画像処理手段104aが次に送信するアクセス要求が、RMW処理によるものであるか否かを判定し、RMW処理によるものである場合、RMW処理通知を通信経路決定手段1043に渡す機能部である。さらに、アクセス判定手段1042aは、画像処理手段104aが次に送信するアクセス要求のバースト長の情報を含むバースト長通知を通信経路決定手段1043に渡す。
通信経路決定手段1043は、条件設定手段1041から受け取った判定条件情報、ならびに、アクセス判定手段1042aから受け取るRMW処理通知およびバースト長通知に基づいて、画像処理手段104aがメモリ105に対して第1通信経路または第2通信経路を経由してアクセスするかを指示する通信経路指示を生成してセレクタ108に送信する。
セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104aがメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路または第2通信経路に切り替える。
(通信経路の切り替え動作およびアクセス動作)
次に、図6を参照しながら、画像処理手段104aがメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作について、第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る画像形成装置と相違する点を中心に説明する。
<ステップS01>
CPU103は、画像処理手段104aがRMW処理を実行する場合に、第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスすることによる画像処理の処理性能向上と、他のバスマスタのメモリアクセス速度の低下とを鑑みる。そして、CPU103は、画像処理手段104の処理性能向上を優先し、RMW処理である場合、かつ、画像処理手段104aからのデータのバースト長が、アービタ112のポートのバッファ段数以下である場合、第1通信経路を経由してデータ転送(メモリ105にアクセス)をするか否かを判定する。画像処理手段104aがRMW処理を実行する場合、かつ、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下である場合、第1通信経路を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS01:Yes)、ステップS02へ進む。一方、画像処理手段104aのすべてのコマンドを通常の通信経路(ここでは、第2通信経路)を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS01:No)、ステップS03へ進む。
<ステップS02>
CPU103は、画像処理手段104aがRMW処理を実行する場合、かつ、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下である場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスし、RMW処理以外の処理(例えば、パイプライン処理)を実行する場合、または、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数を超える場合、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定する。CPU103は、設定した条件の情報を判定条件情報として、条件設定手段1041に送信し、条件設定手段1041は、判定条件情報を保持する。条件設定手段1041は、保持している判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。そして、ステップS04へ進む。
<ステップS03>
CPU103は、画像処理手段104aがすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定する。CPU103は、設定した条件の情報を判定条件情報として、条件設定手段1041に送信し、条件設定手段1041は、判定条件情報を保持する。条件設定手段1041は、保持している判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。そして、ステップS04へ進む。
<ステップS04>
CPU103は、画像処理手段104aを起動して画像処理を実行させる。そして、ステップS05へ進む。
<ステップS05>
アクセス判定手段1042aは、次に送信するメモリ105へのアクセス要求が、RMW処理によるものであるか否か、および、アクセス要求のバースト長を判定する。アクセス判定手段1042aは、アクセス要求がRMW処理によるものである場合、RMW通知を通信経路決定手段1043に渡す。アクセス判定手段1042aは、アクセス要求のバースト長の情報を含むバースト長通知を通信経路決定手段1043に渡す。通信経路決定手段1043は、RMW処理通知を受け取らない、または、受け取ったバースト長通知が示すバースト長がアービタ112のポートのバッファ段数を超えると判定した場合(ステップS05:No)、ステップS07へ進む。通信経路決定手段1043は、RMW処理通知を受け取り、かつ、受け取ったバースト長通知が示すバースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下であると判定した場合(ステップS05:Yes)、ステップS06へ進む。
<ステップS06>
通信経路決定手段1043は、条件設定手段1041から受け取った判定条件情報が、画像処理手段104aがRMW処理を実行する場合、かつ、画像処理手段104aからのデータのバースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下である場合に、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容であるか否かを判定する。通信経路決定手段1043が、アクセス判定手段1042aからRMW処理通知を受信し、かつ、判定条件情報が、RMW処理を実行する場合、かつ、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数以下である場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容である場合(ステップS06:Yes)、ステップS08へ進む。通信経路決定手段1043が、アクセス判定手段1042aからRMW処理通知を受信していない、または、判定条件情報が、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数を超える場合、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスする、もしくは画像処理手段104aがすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容である場合(ステップS06:No)、ステップS07へ進む。
<ステップS07>
通信経路決定手段1043は、画像処理手段104aがメモリ105に対して第1通信経路よりもレイテンシの長い第2通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104aがメモリ105にアクセスする通信経路を、第2通信経路に切り替える。そして、ステップS09へ進む。
<ステップS08>
通信経路決定手段1043は、画像処理手段104aがメモリ105に対して第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043から受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104aがメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路に切り替える。そして、ステップS09へ進む。
<ステップS09>
画像処理手段104aは、メモリ105に対するアクセス要求を発行して送信し、ステップS07またはステップS08で、セレクタ108により切り替えられた通信経路を経由してメモリ105にアクセスする。そして、ステップS10へ進む。
<ステップS10>
画像処理手段104aが1ページ分の画像処理が完了した場合(ステップS10:Yes)、処理を終了し、画像処理手段104aが1ページ分の画像処理が完了していない場合(ステップS10:No)、ステップS05へ戻る。
以上の動作の流れによって、画像処理手段104aがメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作が行われる。
以上のような構成および動作によって、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、アービタ112のポートのバッファ段数を、アービタ107aのポートよりも少なくする場合、アービタ112のポートにバッファ段数を超えるバースト長の長いデータを転送すると転送効率が低下する場合がある。しかし、上述のように、判定条件情報に、バースト長がアービタ112のポートのバッファ段数を超える場合に、第2通信経路を選択するという条件を含めているので、転送効率の低下を抑制することができる。
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態に係る画像形成装置について、第1の実施の形態に係る画像形成装置1と相違する点を中心に説明する。プロッタ部203が、プロッタ画像を印刷用紙に印字する場合、レーザによる一定の周期にプロッタ画像のデータ転送が間に合わなかった場合、印字した画像がライン抜け等による異常画像となってしまうため、メモリ105からのプロッタ画像の読み出しは最優先としなければならない。本実施の形態においては、後述するプロッタ画像転送部102bがプロッタ画像を転送している間、後述する画像処理手段104bは、RMW処理であっても、アービタ107を含む第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするように制御する動作について説明する。
(画像形成装置の要部構成)
図9は、第4の実施の形態に係る画像形成装置の要部構成図である。図9を参照しながら、本実施の形態に画像形成装置1bの要部構成について説明する。
図9に示すように、画像形成装置1bは、コントローラ部10b(画像処理装置)と、エンジン部20と、を備えている。エンジン部20の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
コントローラ部10bは、エンジン部20におけるスキャナ部により読み込まれたスキャナ画像に対して、種々の画像処理を実行して出力可能な形式にしてから、プロッタ画像としてエンジン部20のプロッタ部に送信する処理部である。コントローラ部10bは、スキャナ画像転送部101と、プロッタ画像転送部102b(第2バスマスタ、転送手段)と、CPU103と、画像処理手段104b(第1バスマスタ)と、メモリ105と、アービタ106、107と、セレクタ108と、画像処理手段109、110と、を備えている。このうち、スキャナ画像転送部101、プロッタ画像転送部102b、CPU103、および画像処理手段104b、109、110は、アービタ106またはアービタ107に接続され、メモリ105へアクセスするための順番を制御されるバスマスタとして機能する。
プロッタ画像転送部102bは、画像処理手段104b、109または110によってスキャナ画像に対して画像処理が実行され、出力可能な形式となったプロッタ画像をメモリ105から読み出し、エンジン部20の画像受信部204に転送する処理部である。また、プロッタ画像転送部102bは、プロッタ画像を画像受信部204に転送している場合に、プロッタ画像の転送動作中であることを示す動作情報を画像処理手段104bに渡す。プロッタ画像転送部102bは、出力インターフェース回路等により実現される。
画像処理手段104bは、RMW処理、または、後述するパイプライン処理による画像処理を実行する機能部である。画像処理手段104bは、RMW処理またはパイプライン処理のいずれによるアクセスか、および、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っているか否かに基づいて、セレクタ108に通信経路指示を送信する。そして、画像処理手段104bは、通信経路指示に基づいたセレクタ108の切り替え動作によって、第1通信経路出力部1081を介したメモリ105へのリードアクセス、または、第2通信経路出力部1082を介したメモリ105へのリードアクセスを行う。画像処理手段104bは、専用のハードウェア回路により実現される。
アービタ106は、メモリ105にアクセスする各バスマスタのアクセス要求を制御する回路であり、メモリ105を効率的に利用できるように優先順位を調整する機能を有する。第1ポート1061は、CPU103が接続され、第2ポート1062は、スキャナ画像転送部101が接続され、第3ポート1063は、プロッタ画像転送部102bが接続されている。第4ポート1064は、セレクタ108の第1通信経路出力部1081が接続され、第5ポート1065は、アービタ107のターゲット1075が接続されている。ターゲット1066は、メモリ105に接続されている。
セレクタ108は、画像処理手段104bから受信する通信経路指示に従って、画像処理手段104bが送受信するデータ(リードアクセス要求、または受信するスキャナ画像等)を第1通信経路出力部1081または第2通信経路出力部1082のいずれかに送受信するかを選択する機能部である。ここで、第1通信経路出力部1081から、アービタ106を経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第1通信経路」と称する。また、第2通信経路出力部1082から、アービタ107およびアービタ106を経由して、メモリ105へ向かう通信経路を「第2通信経路」と称する。セレクタ108は、専用のハードウェア回路により実現される。
(画像処理手段のブロック構成)
図10は、第4の実施の形態の画像処理手段のブロック構成等を説明する図である。図10を参照しながら、画像処理手段104bのブロック構成等について説明する。
図10に示すように、画像処理手段104bは、条件設定手段1041bと、アクセス判定手段1042と、通信経路決定手段1043b(選択手段)と、を備えている。
条件設定手段1041bは、画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする場合、どのような条件により第1通信経路または第2通信経路を経由するかについてCPU103によって設定された判定条件情報を保持し、判定条件情報を通信経路決定手段1043bに渡す。判定条件情報は、画像処理手段104bの画像処理がRMW処理(第1処理)である場合に、レイテンシの短い第1通信経路を選択し、RMW処理以外の処理(パイプライン処理等)(第2処理)である場合に、第2通信経路を選択するという判定条件を含む情報であるものとする。なお、判定条件情報は、その他、画像処理手段104の次の動作モードの情報、または、処理対象画像の設定情報をメモリ105から読み出す場合に、第1通信経路を選択するという判定条件を含む情報であってもよい。また、判定条件情報は、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っている場合、画像処理手段104bの画像処理がRMW処理であるか否かに関わらず、第2通信経路を選択するという判定条件を含む。
通信経路決定手段1043bは、条件設定手段1041bから受け取った判定条件情報、プロッタ画像転送部102bから受け取る動作情報、および、アクセス判定手段1042から受け取るRMW処理通知に基づいて、画像処理手段104bがメモリ105に対して第1通信経路または第2通信経路を経由してアクセスするかを指示する通信経路指示を生成してセレクタ108に送信する。
なお、通信経路決定手段1043bは、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取るものとしているが、これに限定されるものではない。すなわち、通信経路決定手段1043bは、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取るのではなく、スキャナ画像転送部101から受け取るものとしてもよく、動作の優先順位が画像処理手段104bよりも高いその他の画像処理手段から受け取るものとしてもよい。
セレクタ108は、通信経路決定手段1043bから受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路または第2通信経路に切り替える。
(通信経路の切り替え動作およびアクセス動作)
図11は、第4の実施の形態に係る画像処理装置における通信経路の切り替え動作を説明するフローチャートである。図11を参照しながら、画像形成装置1bにおける画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作について詳述する。
<ステップS21>
CPU103は、画像処理手段104bがRMW処理を実行する場合に、第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスすることによる画像処理の処理性能向上と、他のバスマスタのメモリアクセス速度の低下とを鑑みて、画像処理手段104bの処理性能向上を優先して、RMW処理の場合、第1通信経路を経由してデータ転送(メモリ105にアクセス)をするか否かを判定する。画像処理手段104bがRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS21:Yes)、ステップS22へ進む。一方、画像処理手段104bのすべてのコマンドを通常の通信経路(ここでは、第2通信経路)を経由してデータ転送すると判定された場合(ステップS21:No)、ステップS23へ進む。
<ステップS22>
CPU103は、画像処理手段104bがRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスし、RMW処理以外の処理(例えば、パイプライン処理)を実行する場合、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定して、判定条件情報を生成する。そして、ステップS24へ進む。
<ステップS23>
CPU103は、画像処理手段104bがすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件を設定して、判定条件情報を生成する。そして、ステップS24へ進む。
<ステップS24>
CPU103は、さらに、判定条件情報に対して、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っている場合、画像処理手段104bの画像処理がRMW処理であるか否かに関わらず、第2通信経路を選択するという条件を付加する。CPU103は、生成した判定条件情報を条件設定手段1041bに送信し、条件設定手段1041bは、判定条件情報を保持する。条件設定手段1041bは、保持している判定条件情報を通信経路決定手段1043に渡す。そして、ステップS25へ進む。
<ステップS25>
CPU103は、画像処理手段104bを起動して画像処理を実行させる。そして、ステップS26へ進む。
<ステップS26>
アクセス判定手段1042は、次に送信するメモリ105へのアクセス要求が、RMW処理によるものであるか否かを判定する。アクセス要求がRMW処理によるものである場合(ステップS26:Yes)、アクセス判定手段1042は、RMW処理通知を通信経路決定手段1043bに渡し、ステップS27へ進む。アクセス要求がRMW処理によるものではない場合(ステップS26:No)、ステップS29へ進む。
<ステップS27>
通信経路決定手段1043bは、条件設定手段1041bから受け取った判定条件情報が、画像処理手段104bがRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容を含むか否かを判定する。通信経路決定手段1043bが、アクセス判定手段1042からRMW処理通知を受信し、かつ、判定条件情報が、画像処理手段104bがRMW処理を実行する場合、第1通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容を含む場合(ステップS27:Yes)、ステップS28へ進む。通信経路決定手段1043bが、アクセス判定手段1042からRMW処理通知を受信していない、または、判定条件情報が、画像処理手段104bがすべてのコマンド(すべての処理)について、第2通信経路を経由してメモリ105にアクセスするという条件設定の内容である場合(ステップS27:No)、ステップS29へ進む。
<ステップS28>
通信経路決定手段1043bは、条件設定手段1041bから受け取った判定条件情報が、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っている場合、第2通信経路を経由してメモリ105へアクセスするという条件設定の内容を含むか否かを判定する。通信経路決定手段1043bが、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っている場合(ステップS28:Yes)、ステップS29へ進む。通信経路決定手段1043bが、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っていない場合(ステップS28:No)、ステップS30へ進む。
<ステップS29>
通信経路決定手段1043bは、画像処理手段104bがメモリ105に対して第1通信経路よりもレイテンシの長い第2通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043bから受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする通信経路を、第2通信経路に切り替える。そして、ステップS31へ進む。
<ステップS30>
通信経路決定手段1043bは、画像処理手段104bがメモリ105に対して第2通信経路よりもレイテンシの短い第1通信経路を経由してアクセスすることを指示する通信経路指示をセレクタ108に送信する。セレクタ108は、通信経路決定手段1043bから受信した通信経路指示に従って、画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする通信経路を、第1通信経路に切り替える。そして、ステップS31へ進む。
<ステップS31>
画像処理手段104bは、メモリ105に対するアクセス要求を発行して送信し、ステップS29またはステップS30で、セレクタ108により切り替えられた通信経路を経由してメモリ105にアクセスする。そして、ステップS32へ進む。
<ステップS32>
画像処理手段104bが1ページ分の画像処理が完了した場合(ステップS32:Yes)、処理を終了し、画像処理手段104bが1ページ分の画像処理が完了していない場合(ステップS32:No)、ステップS26へ戻る。
以上の動作の流れによって、画像形成装置1bにおける画像処理手段104bがメモリ105にアクセスする通信経路を切り替える動作およびその通信経路を経由してメモリ105にアクセスする動作が行われる。
以上の動作のように、本実施の形態に係る画像形成装置1bにおいては、CPU103が設定する判定条件情報に、画像処理手段104bの画像処理がRMW処理である場合に、第1通信経路を選択し、RMW処理以外の処理である場合に、第2通信経路を選択するという判定条件を含ませ、さらに、プロッタ画像転送部102bから動作情報を受け取っている場合、画像処理手段104bの画像処理がRMW処理であるか否かに関わらず、第2通信経路を選択するという判定条件を含ませる構成としている。これによって、第1の実施の形態における効果を得られると共に、メモリ105からのプロッタ画像の読み出しのように最優先としなければならない処理が発生している場合は、画像処理手段104bのメモリ105への通信経路を、第1通信経路のレイテンシよりも長い第2通信経路とするようにしている。これにより、最優先とされるプロッタ画像転送部102bによるメモリ105からのプロッタ画像の読み出し動作の遅れに伴う異常画像の発生等の不具合を抑制することができる。
1、1a、1b 画像形成装置
10、10a、10b コントローラ部
20 エンジン部
101 スキャナ画像転送部
102、102b プロッタ画像転送部
103 CPU
104、104a、104b 画像処理手段
105 メモリ
106、106a アービタ
107、107a アービタ
108 セレクタ
109〜111 画像処理手段
112 アービタ
113 セレクタ
201 スキャナ部
202 画像送信部
203 プロッタ部
204 画像受信部
1041、1041b 条件設定手段
1042、1042a アクセス判定手段
1043、1043b 通信経路決定手段
1061 第1ポート
1062 第2ポート
1063 第3ポート
1064 第4ポート
1065 第5ポート
1066 ターゲット
1061a〜1066a FIFOバッファ
1064b FIFOバッファ
1071 第1ポート
1072 第2ポート
1073 第3ポート
1074 第4ポート
1075 ターゲット
1071a〜1075a FIFOバッファ
1081、1081a 第1通信経路出力部
1082 第2通信経路出力部
1121 第1ポート
1122 第2ポート
1123 ターゲット
1121a〜1123a FIFOバッファ
1131a 第1通信経路出力部
1132 第2通信経路出力部
特開2004−046851号公報

Claims (11)

  1. 画像を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された前記画像に対して画像処理を実行する画像処理手段と、
    前記画像処理手段が第1バスマスタとして前記記憶手段にアクセスするためのレイテンシの異なる複数の通信経路と、
    前記画像処理に応じて、前記画像処理手段が前記記憶手段にアクセスするための前記複数の通信経路のいずれかを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された前記通信経路に切り替える切り替え手段と、
    を備えた画像処理装置。
  2. 前記複数の通信経路は、第1通信経路と、該第1通信経路よりもレイテンシが長い第2通信経路と、を含み、
    前記第1通信経路は、前記第2通信経路に含まれるアービタの数よりも少ない数のアービタを含む請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記複数の通信経路は、第1通信経路と、該第1通信経路よりもレイテンシが長い第2通信経路と、を含み、
    前記第1通信経路に含まれるアービタのポートのうち少なくともいずれかのバッファの段数が、前記第2通信経路に含まれるアービタのポートのバッファの段数よりも少ない請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記選択手段は、前記画像処理が、前のコマンドに基づく処理が終了するまで次のコマンドの処理を行わない第1処理を含む場合、前記第1通信経路を選択し、前記画像処理が、前記第1処理ではない第2処理を含む場合、前記第2通信経路を選択する請求項2または3に記載の画像処理装置。
  5. 前記選択手段は、
    前記画像処理が、前のコマンドに基づく処理が終了するまで次のコマンドの処理を行わない第1処理を含み、かつ、該第1処理のコマンドのバースト長が前記第1通信経路に含まれるアービタのポートのバッファの段数以下である場合、前記第1通信経路を選択し、
    前記画像処理が、前記第1処理ではない第2処理を含む場合、または、前記バースト長が前記第1通信経路に含まれるアービタのポートのバッファの段数を超える場合、前記第2通信経路を選択する請求項2または3に記載の画像処理装置。
  6. 動作中である場合に動作情報を前記選択手段に送信する、前記画像処理手段とは異なる第2バスマスタを、さらに備え、
    前記選択手段は、
    前記画像処理が、前のコマンドに基づく処理が終了するまで次のコマンドの処理を行わない第1処理を含み、かつ、前記第2バスマスタから前記動作情報を受信していない場合、前記第1通信経路を選択し、
    前記画像処理が、前記第1処理ではない第2処理を含む場合、または、前記第2バスマスタから前記動作情報を受信している場合、前記第2通信経路を選択する請求項2または3に記載の画像処理装置。
  7. 前記第2バスマスタは、前記記憶手段からプロッタ画像を読み出してプロッタ装置に転送する転送手段である請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記第1処理は、リードモディファイライト処理である請求項4〜7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. 前記選択手段は、前記画像処理手段が、前記記憶手段に記憶された該画像処理手段の動作モード情報を読み込む処理を実行する場合、前記第1通信経路を選択する請求項2〜8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 前記選択手段は、選択した前記通信経路を指示する指示情報を生成し、
    前記画像処理手段は、前記記憶手段にアクセスするため送信するアクセス要求に、前記指示情報を含め、
    前記切り替え手段は、前記アクセス要求に含まれる前記指示情報に基づいて、前記画像処理手段が前記記憶手段にアクセスするための前記通信経路を切り替える請求項1〜9のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の画像処理装置と、
    前記記憶手段に記憶されたプロッタ画像を、印刷媒体に印字するプロッタ装置と、
    を備えた画像形成装置。
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