JP2015175389A - 2軸ヒンジ及びこの2軸ヒンジを用いた端末機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯機器の第1筐体と第2筐体を0°から360°に渡って任意の開閉角度で安定停止状態で保持しつつ所定の順序でその開閉方向を2段階に切り替えて開閉できるという要望を満たしつつ、構成部品を極力省略し、構造を簡単にして製造コストの安価な2軸ヒンジを提供する。
【解決手段】携帯機器の第1筐体側へ取り付けられる第1ヒンジシャフトと、第2筐体側へ取り付けられる第2ヒンジシャフトとを複数の連結部材で平行状態に連結して互いに回転可能に設け、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトとを所定の順序で回転させる第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段を設け、この第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段にそれぞれ上下位置にロックカム部材を配置した第1ロック・解除部材と第2ロック・解除部材を用いることにより解決した。
【選択図】図3

Description

本発明は、ノートパソコンやモバイルパソコン、PDAなどの端末機器の第1筐体と第2筐体を相対的に開閉する際に用いて好適な2軸ヒンジに関する。
キーボード部を設けた第1筐体とディスプレイ部を設けた第2筐体を有するノートパソコンやモバイルパソコン、PDAなどの端末機器においては、第1筐体と第2筐体を上下方向へ開閉可能に連結する1軸からなる1軸ヒンジと、第1筐体と第2筐体を上下方向へ90°から180°開いた後、さらに水平方向へ第2筐体を第1筐体に対して回転できるようにするための2軸から成る2軸ヒンジとがある。本発明はこの2軸ヒンジに関する。
従来、このような構成の2軸ヒンジとして、下記特許文献1に記載されたものが公知である。この特許文献1に記載の2軸ヒンジは、第1の部材(第1筐体)に取り付けたシャフトと、第2の部材(第2筐体)に取り付けたシャフトを、連結アームで連結すると共に各シャフトにフリクショントルク発生手段を設け、さらにリンクアームを設けたものであるが、第1の部材と第2の部材を180°以上開くことができるようには構成されていず、また、第1の部材と第2の部材を規則性を持って開閉できるようには構成されていない。
特開2009−063039号公報
近年、ノートパソコンなどの端末機器に求められるニーズは多様化し、それに合わせて端末機器の持つ機能も多様化している。そんな中で、例えばノートパソコンとして使用できる以外に、同時にタブレットとして機能も有するようにするために、端末機器を構成する第1筐体と第2筐体をヒンジを介して0°の閉成状態から360°の全開成状態まで一方の筐体の開閉操作時には他方の筐体の開閉操作を規制できるように、また、開閉操作の順番を第1筐体か第2筐体のいずれか一方に規制できるように、所定の規則性を持って開閉することができるように成したヒンジが求められている。
そこで、本願出願人は、先の特許出願(特願2012−123093号)で、第1筐体と第2筐体を上下方向へ180°ずつ合計で360°開くことができるように構成した2軸ヒンジを提案した。この発明はこれはこれで有用性を持っていることに違いはないが、その後、さらに小刻みに開閉角度調節をすることができるように成したものが求められることになった。
そこで本出願人は、このようなさらなる要望に応えることのできる2軸ヒンジを提案した(特願2013−247542号)。この2軸ヒンジの構成は、第1筐体側へ取り付けられる第1ヒンジシャフトと、第2筐体側へ取り付けられる第2ヒンジシャフトとを、少なくとも第1連結部材と第2連結部材で平行状態に連結して互いに回転可能に設け、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトとの間に、当該第1ヒンジシャフトと当該第2ヒンジシャフトを選択的に回転させる第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段を設け、これらの第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段により、第1筐体と第2筐体を所定の順序で開閉することができるように成して、閉成状態の0°から全開成状態の360°までの間をその開閉方向を複数段階に切り替えて開閉できるように成したものである。
この発明において、第1選択的回転規制手段を、第2連結部材と第1ヒンジシャフト及び第2ヒンジシャフトを回転可能に挿通させたスライドガイド部材との間に、上下方向へスライド可能に設けたところの下部と上部に第1カム凸部と第2カム凸部を有するロック部材と、このロック部材を挟んで前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトをそれぞれ挿通係合させ互いにそれぞれ第1Aカム凹部及び第1Bカム凹部と第2Aカム凹部及び第2Bカム凹部を有する第1Aロックカム部材及び第1Bロックカム部材とで構成し、第2選択的回転規制手段を、前記第1ヒンジシャフト及び前記第2ヒンジシャフトにそれぞれ回転を拘束されて取り付けられた第2Aロックカム部材及び第2Bロックカム部材と、これらの第2Aロックカム部材及び第2Bロックカム部材の間に回転可能に設けられ、その回転角度によって前記第2Aロックカム部材及び第2Bロックカム部材と係合する移動ストッパーと、前記第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトに回転可能に取り付けられ前記移動ストッパーと係合させられると共に、第1A弾性手段と第1B弾性手段によって前記第2Aロックカム部材と前記第2Bロックカム部材に圧接させられる第1ストッパーレバー及び第2ストッパーレバーとで構成したものである。
しかるに、この先願発明の2軸ヒンジは、構成部品が多く構造もかなり複雑となるため、製造コストが高くなるという問題が新たに生じた。ノートパソコンのような端末機器の製造メーカーが、その構成部品に求めるコストダウンの要請は非常に厳しいものがある。
そこで本発明の目的は、キーボード部を有する第1筐体とディスプレイ部を有する第2筐体とを相対的に0°の閉成状態から360°の全開成状態に渡って所定の順序でその開閉方向を複数段階に切り替えて開閉することのできる2軸ヒンジにおいて、前記第1筐体と第2筐体を任意の開閉角度で安定停止状態で保持でき、吸込み機能も保持できるという要望を満たしつつ、構成部品を極力省略し、構造を簡単にして製造コストの安価な2軸ヒンジを提供せんとするにある。
上記した目的を達成するために請求項1に記載の2軸ヒンジは、端末機器の第1筐体と第2筐体を互いに相対的に開閉させる2軸ヒンジであって、前記第1筐体側へ取り付けられる第1ヒンジシャフトと、前記第2筐体側へ取り付けられる第2ヒンジシャフトとを複数の連結部材で平行状態に連結して互いに回転可能に設け、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトを選択的に回転させる選択的回転規制手段を有するものにおいて、前記選択的回転規制手段を、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて対置させた連結部材の間に上下動可能に設けた第1ロック・解除部材と、この第1ロック・解除部材を挟んで上部側と下部側に前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトにそれぞれ回転を規制されて設けられた第1Aロックカム部材と第1Bロックカム部材とから成る第1選択的回転規制手段と、この第1選択的回転規制手段に隣接して設けたところの前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて対置させた連結部材の間に上下動可能に設けた第2ロック・解除部材と、この第2ロック・解除部材を挟んで上部側と下部側に前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトにそれぞれ回転を規制されて設けられた第2Aロックカム部材と第2Bロックカム部材とから成る第2選択的回転規制手段と、で構成し、前記第1選択的回転規制手段と前記第2選択的回転規制手段によって、前記第1筐体と前記第2筐体を所定の順序でその開閉方向を複数段階に切り替えて開閉させて、閉成状態の0°から全開成状態の360°に渡って複数の開成角度毎に開閉できるように成したことを特徴とする。
請求項2発明に係る2軸ヒンジは、請求項1発明に係る2軸ヒンジに加えて、第1ストッパー手段と第2ストッパー手段とから成るストッパー手段を有し、前記第1ストッパー手段は、前記第1選択的回転規制手段と前記第2選択的回転規制手段のいずれかの連結部材を兼ねるストッパープレートの下部側に設けた第1ストッパー片と、前記第1Aロックカム部材或は第2Aロックカム部材の外周の前記第1ストッパー片と対置する位置に設けた第1突起部とで構成し、前記第2ストッパー手段は、前記連結部材を兼ねるストッパープレートの上部側に設けた第2ストッパー片と、前記第1Bロックカム部材或は第2Bロックカム部材の外周の前記第2ストッパー片と対置する位置に設けた第2突起部と、で構成したことを特徴とする。
請求項3発明に係る2軸ヒンジは、請求項1と2発明に加えて、第1フリクショントルク発生手段と第2フリクショントルク発生手段から成るフリクショントルク発生手段を有し、前記第1フリクショントルク発生手段は、前記連結部材を兼ねる第1フリクションプレートと、この第1フリクションプレートに対向させて設けた他の連結部材を構成する第2フリクションプレートと間に前記第1ヒンジシャフトに回転を規制させて取り付けた第1フリクションワッシャーと、前記第1フリクションプレートと第2フリクションプレートを前記第1フリクションワッシャーを挟んでその両側に圧接させる第1弾性手段とで構成し、前記第2フリクショントルク発生手段は、前記第1フリクションプレートと前記第2フリクションプレートの間に前記第2ヒンジシャフトに回転を規制させて取り付けた第2フリクションワッシャーと、前記第1フリクションプレートと第2フリクションプレートを前記第2フリクションワッシャーを挟んでその両側に圧接させる第2弾性手段とで構成したことを特徴とする。
請求項4発明に係る2軸ヒンジは、それぞれ請求項1〜3に係る2軸ヒンジに加えて、第1吸込み手段と第2吸込み手段から成る吸込み手段を有し、前記第1吸込み手段は、前記第1ヒンジシャフトを回転可能に挿通させて設けたところのカムプレートの軸受孔の周りに設けた第1A湾曲カム凹部及び第1B湾曲カム凹部と、前記第1ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられ、前記第1A湾曲カム凹部及び前記第1B湾曲カム凹部と対向する側に第1A湾曲カム凸部及び第1B湾曲カム凸部を有する第1カムフォロワーと、前記第1A湾曲カム凹部及び前記第1B湾曲カム凹部と前記第1A湾曲カム凸部及び前記第1B湾曲カム凸部とを圧接する第1弾性手段とで構成し、前記第2吸込み手段は、前記第2ヒンジシャフトを回転可能に挿通させて設けたところの前記カムプレートの軸受孔の周りに設けた第2A湾曲カム凹部及び第2B湾曲カム凹部と、前記2ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられ、前記第2A湾曲カム凹部及び前記第2B湾曲カム凹部と対向する側に第2A湾曲カム凸部及び第2B湾曲カム凸部を有する第2カムフォロワーと、前記第2A湾曲カム凹部及び前記第2B湾曲カム凹部と前記第2A湾曲カム凸部及び前記第2B湾曲カム凸部とを圧接する第2弾性手段とで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の2軸ヒンジ。
請求項5発明に係る2軸ヒンジは、請求項1〜4発明に係る2軸ヒンジに加えて、前記フリクショントルク発生手段の連結部材を兼ねる第2ストッパープレートから先の本体部分に被せるヒンジケースを有し、このヒンジケースはその内部に設けた取付部を前記本体部分に取付ネジを介して着脱可能に取り付けたことを特徴とする。
請求項6発明に係る端末機器は、前記請求項1〜6に各記載の2軸ヒンジを用いたことを特徴とする。
本発明は以上のように構成したので、請求項1発明によれば、構成部品を従来のものよりは省略した簡単な構成とした上で、第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段によって、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトを所定の順序でその回転方向を切り替えて回転させることにより、第1筐体と第2筐体を閉成状態の0°から全開成状態の360°の範囲に渡って所定の順序でその開閉方向を複数段階に切り替えて開閉させることができるものである。
次に、請求項2発明によれば、構成部品を従来のものよりは省略した簡単な構成とした上で、第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段によって、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトを所定の順序で回転させることにより、第1筐体と第2筐体を閉成状態の0°から全開成状態の360°の範囲にわたって所定の順序で規則的に選択開閉させることができた上で、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトの回転角度をストッパー手段によって規制することにより、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトの回転方向を所定の回転角度に規制し、第1筐体と第2筐体を所定の順序で切り替えて開閉させることができるものである。
また、請求項3発明によれば、構成部品を従来のものよりは省略した簡単な構成とした上で、第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段によって、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトを所定の順序で回転させることにより、第1筐体と第2筐体を閉成状態の0°から全開成状態の360°の範囲にわたって所定の順序で規則的に開閉させることができた上で、フリクショントルク発生手段によって、回転トルクが創出され、開閉時の操作感覚をしっくりとしたものにし、さらに任意の開閉角度において、第1筐体と第2筐体を停止保持させることができるものである。
また、請求項4発明によれば、構成部品を従来のものよりは省略した簡単な構成とした上で、第1選択的回転規制手段と第2選択的回転規制手段によって、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトを所定の順序で回転させることにより、第1筐体と第2筐体を閉成状態の0°から全開成状態の360°の範囲にわたって所定の順序で規則的に開閉させることができた上で、吸込み手段によって、所定の開閉角度において第1筐体と第2筐体を自動的に開閉方向へ回転付勢させて、停止させるクリック操作感覚を操作者に与えることができる。さらに、第1筐体と第2筐体の間に両者を閉成状態で保持するラッチ手段を設けない場合には、第1筐体と第2筐体がその閉成状態において、自然に開いてしまうのを防止する機能を営むことができるものである。
また、請求項5発明によれば、2軸ヒンジの本体部分をヒンジケースで外部から見えないようになることから、2軸ヒンジの外観がすっきりとしたものになるという効果を奏し得る。
そして、請求項6のように構成すると、第1筐体と第2筐体を所定の順序で回転方向を切換、規則性を持って所定角度づつ合計で最大360°に渡って開閉できる端末機器を提供できるものである。
本発明に係る2軸ヒンジを取り付けた、例えば端末機器の1例であるノートパソコンを示し、(a)は第2筐体を第1筐体に対して開いた状態を前方から見た斜視図であり、(b)は第1筐体と第2筐体を閉じた状態を後方から見た斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジの本体部分からヒンジケースを外して見た斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジの分解斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第1ヒンジシャフトの平面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第2ヒンジシャフトの平面図である。 本発明に係るフリクショントルク発生手段の第2フリクションプレートを兼ねる第4連結部材の部分の斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジのフリクショントルク発生手段の第1フリクションプレートと第2選択的回転規制手段の第3ガイド部材を兼ねる第3連結部材の側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの選択的回転規制手段の第1ロック・解除部材と第2ロック・解除部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第1選択的回転規制手段の第1Aロックカム部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第1選択的回転規制手段の第1Bロックカム部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第2選択的回転規制手段の第2Aロックカム部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの第2選択的回転規制手段の第2Bロックカム部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジのフリクショントルク発生手段の第1及び第2フリクションワッシャーの側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジのストッパー手段のストッパープレートと選択的回転規制手段の第2ガイド部材を兼ねる第2連結部材を示し、(a)はその斜視図、(b)その側面図である。 本発明に係る2軸ヒンジの選択的回転規制手段の第1ガイド部材と吸込み手段のカムプレートを兼ねる第1連結部材示し、(a)はその側面図、(b)その斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジの吸込み手段の第1カムフォロワーと第2カムフォロワーを示し、(a)はその側面図、(b)はその斜視図である。 本発明に係る2軸ヒンジのヒンジケースを示し、(a)はその側面図、(b)は(a)のA−A線断面図である。 本発明に係る2軸ヒンジのストッパー手段の動作説明図であり、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体をそれぞれ180°開いた状態を示している。 本発明に係る2軸ヒンジの動作開始前の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する閉成状態の角度0°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示す。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する閉成状態の角度0°から90°に至るまでの動作途中の45°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示す。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度90°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示す。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度90°から180°に至るまでの動作途中の135°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示している。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度180°の状態を説明するためのもので、図22の状態から第2筐体が第1筐体に対して反時計方向へ回転して180°となったものを90°反時計方向へ回転させて表示した。その中で(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示す。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度180°から270°に至るまでの動作途中の225°状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示している。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度270°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示している。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度270°から360°に至るまでの動作途中の315°の状態を説明するためのもので、(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示している。 本発明に係る2軸ヒンジの動作中の状態、つまり第2筐体の第1筐体に対する開成角度360°の状態を説明するためのもので、図26の状態から第1筐体が時計方向へ回転して第2筐体に対して閉じられた状態のものを90°右側へ回転させて表示した。その中で(a)は第1選択的回転規制手段の状態を示し、(b)は第2選択的回転規制手段の状態を示している。
以下に本発明に係る2軸ヒンジを、端末機器の1例であるノートパソコンに用いた場合の実施例について、図面に基づいて説明するが、本発明に係る2軸から180°以上の範囲で開閉可能に連結される第1筐体と第2筐体を有するモバイルパソコン、PDA等の端末機器、その他のものにも用いることができるものである。
図1(a)、(b)は、本発明に係る2軸ヒンジを用いた端末機器の1例としてのノートパソコン1を示す。このノートパソコン1は、キーボード部2aを設けた第1筐体2と、ディスプレイ部3aを設けた第2筐体3の各後部の左右個所を、本発明に係る一対の2軸ヒンジ4と5で開閉可能に連結されている。
2軸ヒンジ4と5の構成は、両者共に同じ構成であるので、以下その一方の指示記号4のもののみを説明し、他方の指示記号5で示したものの説明は省略する。勿論、動作に支障がない場合には、指示記号5で示した2軸ヒンジの構成を別なものとしても良い。
図2〜図17は、本発明に係る2軸ヒンジ4の一実施例を示す。とくに図2〜図5において、指示記号10と12で示したものは、第1ヒンジシャフトと第2ヒンジシャフトである。このうち第1ヒンジシャフト10からその構成を説明すると、とくに図3と図4に示したように、その一端部側から断面扁平形状を呈し、その表面に取付孔10b、10b、10bを設けた取付板部10aと、この取付板部10aに続いて設けられた円形軸部10cと、この円形軸部10cに続いて設けられた当該円形軸部10cよりやや小径の断面略楕円形状を呈した第1変形軸部10dと、この第1変形軸部10dに続いて設けられたところの当該第1変形軸部10dよりもやや小径の同じく断面略楕円形状を呈して成る第2変形軸部10eと、この第2変形軸部10eに続いて設けられた雄ネジ部10fとから構成されている。
取付板部10aには、とくに図2に示したように、第1取付プレート11が取り付けられており、この第1取付プレート11の取付板部10aへの取付方法は、とくに図3に示したように、第1ヒンジシャフト10の取付孔10b、10b、10bと第1取付プレート11の取付孔11a、11a、11aを通したフランジ部付の取付ピン10g、10g、10gの各端部をかしめることによってなされている。そして、第1取付プレート11は、当該第1取付プレート11に設けた取付孔11b、11b・・を介して、図示してない取付ネジを用いて第1筐体2の上面側へ取り付けられる構成である。尚、取付ピン10g、10g、10gはこれを取付ネジとしてもよい。
次に、指示記号12で示したものは、第1ヒンジシャフト10に対して上下方向へ平行に配置される第2ヒンジシャフトであり、この第2ヒンジシャフト12は、とくに図3と図5に示したように、その一端部側から断面扁平形状を呈し、その表面に取付孔12b、12b、12bを設けた取付板部12aと、この取付板部12aに続いて設けられた円形軸部12cと、この円形軸部12cに続いて設けられた当該円形軸部12cよりやや小径の断面略楕円形状を呈した第1変形軸部12dと、この第1変形軸部12dに続いて設けられたところの当該第1変形軸部12dよりもやや小径の同じく断面略楕円形状を呈して成る第2変形軸部12eと、この第2変形軸部12eに続いて設けられた雄ネジ部12fとから構成されている。
取付板部12aには、とくに図2と図3に示したように、第2取付プレート13が取り付けられており、この第2取付プレート13の取付板部12aへの取付方法は、第2ヒンジシャフト12の取付孔12b、12b、12bと第2取付プレート13の取付孔13a、13a、13aを通したフランジ部付の取付ピン12g、12g、12gの各端部をかしめることによってなされている。そして、第2取付プレート13は、当該第2取付プレート13に設けた取付孔13b、13b・・を介して、図示してない取付ネジを用いて第1筐体2の下面側へ取り付けられている。取付ピン12g、12g、12gはこれを取付ネジとしてもよい。
本実施例のものは、とくに図2と図3に示したように、第1ヒンジシャフト10に取り付けられて、外周に複数の突起部8a、8a・・を設けたキーボード用の取付用筒体8が設けられている。この取付用筒体8の一端部に後述するフリクショントルク発生手段25の第2フリクションプレートを構成する第4連結部材26が取り付けられている。この第4連結部材26は、側面略瓢箪形状を呈しており、その上下部に第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12を回転可能に挿通させる第4A軸受孔26aと第4B軸受孔26bを設けられている。この取付用筒体8は、キーボードを浮き上がらせるための帯状のプレートを巻き付けるためのものであり、その巻付け状態を示す図面並びに詳細な説明は省略する。
次に、まず、選択的回転規制手段14について説明する。この選択的回転規制手段14は、第1選択的回転規制手段14aと第2選択的回転規制手段14bとから構成されている。第1選択的回転規制手段14aは、とくに図15に示したように、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の各第1変形軸部10d、12dを回転可能に挿通させる第1A軸受孔15aと第1B軸受孔15bを有し、中央部を縊らせてガイド部15cを設けたことにり側面略瓢箪形状を呈したところの第1連結部材を兼ねる第1ガイド部材15と、とくに図14に示したように、この第1ガイド部材15に対向させて設けたところの、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の各第1変形軸部10d、12dを回転可能に挿通させた第2A軸受孔16aと第2B軸受孔16bを有し、中央部を縊らせてガイド部16cを設けたことにより側面略瓢箪形状を呈したところの第2連結部材を兼ねる第2ガイド部材16と、とくに図8に示したように、上下位置に第1A凸部17aと第1B凸部17bを有し、前後位置にそれぞれ第1ガイド部材15のガイド部15cと第2ガイド部材16のガイド部16cと上下方向へスライド可能に係合する一対のガイド溝17c、17dを設けた平面略H形状を呈した第1ロック・解除部材17と、とくに図図2と図3と図9に示したように、この第1ロック・解除部材17の下部に位置して第1ガイド部材15と第2ガイド部材16の間に挟まれつつ、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔18aへ第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10dと挿通係合させると共に、外周に第1湾曲凹部18bを設けた第1Aロックカム部材18と、とくに図2と図3と図10に示したように、第1ロック・解除部材17の上部に位置して同じく第1ガイド部材15と第2ガイド部材16の間に挟まれ、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔19aを第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12dと挿通係合させると共に、外周に第1凹部19bを設けた第1Bロックカム部材19と、で構成されている。尚、この第1ガイド部材15のガイド部15cからは外方向に向かって、ヒンジケース6を取り付ける取付ネジ6e用の雌ネジ孔15kを設けた突出部15dが設けられている。
第1選択的回転規制手段14aに隣接して第2選択的回転規制手段14bが設けられている。この第2選択的回転規制手段14bは、とくに図14に示したように、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の各第1変形軸部10d、12dを回転可能に挿通させた第2A軸受孔16aと第2B軸受孔16bを有し、中央部を縊らせることによりガイド部16cを設けた側面略瓢箪形状を呈したところの第2連結部材を兼ねる第1選択的回転規制手段14aの第2ガイド部材16と、図3と図7に示したように、この第2ガイド部材16に対向させて設けたところの、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の各第1変形軸部10d、12dを回転可能に挿通させた第3A軸受孔20aと第3B軸受孔20bを有し、中央部を縊らせることによりにガイド部20cを設けた側面略瓢箪形状を呈したところの第3連結部材を兼ねる第3ガイド部材20と、とくに図3と図図8に示したように、上下位置に第2A凸部21aと第2B凸部21bを有し、前後位置にそれぞれ第2ガイド部材16のガイド部16cと第3ガイド部材20のガイド部20cと上下方向へスライド可能に係合する一対のガイド溝21c、21dを設けた平面略H形状を呈した第2ロック・解除部材21と、とくに図3と図11に示したように、この第2ロック・解除部材21の下部に位置して第2ガイド部材16と第3ガイド部材20の間に挟まれ、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔22aを第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10dと挿通係合させると共に、外周に第2湾曲凹部22bを設けた第2Aロックカム部材22と、とくに図3に示したように、第2ロック・解除部材21の上部に位置して同じく第2ガイド部材16と第3ガイド部材20の間に挟まれ、とくに図12に示したように、その中心部軸方向に設けた変形挿通孔23aを第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12dと挿通係合させると共に、外周に第2凹部23bを設けた第2Bロックカム部材23と、で構成されている。
第1湾曲凹部18bと第2湾曲凹部22bの大きさは、図9と図11に示したように、両者共に約90°の幅を持っており、それぞれ設置位置が90°異なっている。第1凹部19bと第2凹部23bの大きさは、それぞれ第1ロック・解除部材17と第2ロック・解除21に設けられた第1B凸部17bと第2B凸部21bの大きさと同じである。第1湾曲凹部18b及び第2湾曲凹部22bと第1凹部19b及び第2凹部23bの各位置関係は、図19の(a)に示したように、第1筐体2と第2筐体3が閉じられた角度0°の時に、第1Aロックカム部材18の第1湾曲凹部18bは、左斜め下方の位置にあって、当該第1Aロックカム部材18の外周が第1A凸部17aに当接しており、第1Bロックカム部材19の第1凹部19bは真下の位置にあって、第1ロック・解除部材17の第1B凸部17bと係合している。また、(b)に示したように、第2Aロックカム部材22の第2湾曲凹部22bは左斜め上方の位置にあって、その始端部を第2ロック・解除部材21の第2A凸部21aと係合しており、第2Bロックカム部材23の第2凹部23bは上側を向き、その外周が第2B凸部21bと当接している。
次に、第2選択的回転規制手段14bに隣接して設けた第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の回転時に動作するフリクショントルク発生手段25について説明する。このフリクショントルク発生手段25は、第1フリクショントルク発生手段25aと第2フリクショントルク発生手段25bから成る。第1フリクショントルク発生手段25aは、その上下部に第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12を回転可能に挿通させる第3A軸受孔20aと第3B軸受孔20bを設けたところの側面略瓢箪形状を呈した第3ガイド部材と第3連結部材を兼ねる第1フリクションプレート20と、この第1フリクションプレート20と対向して設けられた上述した第4連結部材を兼ねる第2フリクションプレート26と、第1フリクションプレート20と第2フリクションプレート26の間に介在させたところの第1ヒンジシャフト10の第1変形軸部10dを挿通係合させた変形挿通孔27aを設けた第1フリクションワッシャー27と、後述する弾性手段34の第1弾性手段34aとで構成されている。
第2フリクショントルク発生手段25bは、その上下部に第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の各第1変形軸部10d、12dを回転可能に挿通させる第3A軸受孔20aと第3B軸受孔20bを設けたところの側面略瓢箪形状を呈した第3ガイド部材と第3連結部材を兼ねる第1フリクションプレート20と、この第1フリクションプレート20と対向して設けられた上述した第4連結部材を兼ねる第2フリクションプレート26と、この第2フリクションプレート26と第1フリクションプレート20との間に介在させたところの第2ヒンジシャフト12の第1変形軸部12dを挿通係合させた変形挿通孔28aを有する第2フリクションワッシャー28と、後述する弾性手段34の第2弾性手段34bとで構成されている。
各第1フリクションワッシャー27と第2フリクションワッシャー28には、とくに図13に示したように、その面部にそれぞれ潤滑オイル溜用の4個の小孔27b、27b、27b、27bと28b、28b、28b、28bが設けられている。このフリクショントルク発生手段25には、上述したように第1弾性手段34aと第2弾性手段34bから成る弾性手段34の弾力が作用しており、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の回転時に第1フリクションワッシャー27と第2フリクションワッシャー28の両側にフリクショントルクを発生させ、第1筐体2と第2筐体3の開閉操作時に、その操作フィーリングの質を高め、第1筐体2と第2筐体3をフリーストップに停止させる機能を持っている。
次に、第1選択的回転規制手段14aに設けた第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の回転角度を規制するストッパー手段24について説明する。このストッパー手段24は、図3と図4及び図18に示したように、第1ストッパー手段24aと第2ストッパー手段24bとから成る。このうち第1ストッパー手段24aは、第1Aロックカム部材18の変形挿通孔18aの外側に軸方向へ突出させて設けたところの円弧状を呈した第1突起部18cと、第2連結部材と第2ガイド部材を兼ねるストッパ―プレート16の下側に位置する第2A軸受孔16aの外側に設けた第1ストッパー片16dとから成り、第1ヒンジシャフト10の回転角度を180°に規制するものである。第2ストッパー手段24bは、第1Bロックカム部材19の変形挿通孔19aの外側に軸方向へ突出させて設けたところの円弧状を呈した第2突起部19cと、第2連結部材と第2ガイド部材を兼ねるストッパ―プレート16の上側に位置する第2B軸受孔16bの外側に設けた第2ストッパー片16eとから成り、第2ヒンジシャフト12の回転角度を180°に規制するものである。
次に、とくに図2と図3に示したように、ストッパー手段24に隣接して吸込み手段31が設けられている。この吸込み手段31は、下側の第1ヒンジシャフト10側の第1吸込み手段31aと、上側の第2ヒンジシャフト12側の第2吸込み手段31bとから成る。まず、第1吸込み手段31aは、とくに図14に示したように、第1連結部材と第1選択的回転規制手段14aの第1ガイド部材を兼ねるカムプレート15の下側の第1A軸受孔15aの周囲の外周と内周に設けて設けた大小の第1A湾曲カム凹部15e及び第1B湾曲カム凹部15fと、その変形挿通孔32aへ第1ヒンジシャフト10の第2変形軸部10eを挿通係合させると共に、その側面の外外周と内内周に設けた大小の第1A湾曲カム凸部32b及び第1B湾曲カム凸部32cを、第1A湾曲カム凹部15e及び第1B湾曲カム凹部15fと対向させて設けた第1カムフォロワー32と、この第1カムフォロワー32に接して設けた弾性手段34の第1弾性手段34aとで構成されている。この第1弾性手段34aは、その中心部軸方向に設けた各挿通孔35aへ第1ヒンジシャフト10の第2変形軸部10eを挿通させて設けた複数の第1皿バネ35と、この第1皿バネ35に接してその中心部軸方向に設けた変形挿通孔37aに第1ヒンジシャフト10の第2変形軸部10eを挿通係合させて設けた第1押え用ワッシャー37と、第1ヒンジシャフト10の第2変形軸部10eの自由端部側に設けた雄ネジ部10fに捻子着させた第1締付ナット39とで構成されている。
第2吸込み手段31bは、第1連結部材と第2選択的回転規制手段14bの第2ガイド部材を兼ねるカムプレート15の上側の第1B軸受孔15bの周囲の外周と内周に設けた大小の第2A湾曲カム凹部15g及び第2B湾曲カム凹部15hと、第2ヒンジシャフト12の第2変形軸部12eを挿通係合させると共に、その一側面のカムプレート15の外周と内周に設けた大小の第2A湾曲カム凸部15g及び第2B湾曲カム凸部15hを、その変形挿通孔33aへ第1ヒンジシャフト10の第2変形軸部10eを挿通係合させると共に、第2A湾曲カム凸部33b及び第2B湾曲カム凸部33cと対向させて設けた第2カムフォロワー33と、この第2カムフォロワー33に接して設けた弾性手段34の第2弾性手段34bとで構成されている。この第2弾性手段34bは、その中心部軸方向に設けた各挿通孔36aへ第2ヒンジシャフト12の第2変形軸部12eを挿通させて設けた複数の第2皿バネ36と、この第2皿バネ36に接してその中心部軸方向に設けた変形挿通孔38aに第2ヒンジシャフト12の第2変形軸部12eを挿通係合させて設けた第2押え用ワッシャー38と、第2ヒンジシャフト12の第2変形軸部12eの自由端部側に設けた雄ネジ部12fに捻子着させた第2締付ナット40とで構成されている。
次に、本発明に係る2軸ヒンジ4の本体部分4aは、ヒンジケース6に収容される構成である。このヒンジケース6は、とくに図2と図3及び図16に示したように、断面長孔形状を示した筒状のものであり、その内部にその中央部を横切って取付孔6aを設けた取付部6bが設けられている。ヒンジケース6の中には第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12に取り付けた第4連結部材を兼ねる第2フリクションプレート26から先の本体部分4aが収容される。さらに、取付部6bの上下部には2軸ヒンジ4の第1ヒンジシャフト10側の第1吸込み手段31aを挿通させる第1挿通孔6cと、第2ヒンジシャフト12側の第2吸込み手段31bを挿通させる第2挿通孔6dが設けられている。このヒンジケース6は、取付孔6aを通した取付ネジ6eを第1連結部材15の突出部15dに設けた雌ネジ孔15kへネジ着することによって、2軸ヒンジ4へ取り付けられている。
そして、図1(b)に示したように、指示記号7のものは、もう一方の2軸ヒンジ5のヒンジケースである。各ヒンジケース6と7は、とくに図1(b)に示したように、第1筐体2と第2筐体3に設けた収容凹部2bと3b内に収容されている。
次に、上記した本発明に係る2軸ヒンジ4の動作について以下に説明する。まず、本発明に係る2軸ヒンジ4は、端末機器の1例であるノートパソコン1を構成する第1筐体2と第2筐体3を相対的に開閉させる2軸ヒンジである。その特徴は、第1筐体2側へ第1取付プレート11を介して取り付けられる第1ヒンジシャフト10と、第2筐体3側へ第2取付プレート13を介して取り付けられる第2ヒンジシャフト12とを、第1連結部材15から第4連結部材26に至る4枚の連結部材によって互いに平行状態で回転可能に連結させる構成である。しかしながら、第1連結部材15は第1選択的回転規制手段14aの第1ガイド部材と吸込み手段31のカムプレートを兼ね、第2連結部材16は第1選択的回転規制手段14aと第2選択的回転規制手段14bの第2ガイド部材及びストッパー手段24のストッパープレートを兼ね、第3連結部材20は第2選択的回転規制手段14bの第3ガイド部材とフリクショントルク発生手段25の第1フリクションプレートを兼ね、そして、第4連結部材26はフリクショントルク発生手段25の第2フリクションプレートを兼ねることから、本明細書では、それぞれの手段を説明する箇所では、連結部材とせずそれぞれの手段の部材名で記載する場合がある。尚、各第1連結部材15から第4連結部材26の枚数に限定はない。本明細書においては、第1筐体2と第2筐体3を相対的に開閉させると、選択的回転規制手段14の第1選択的回転規制手段14aと第2選択的回転規制手段14bが、図19〜図27に示したように、所定の順序で第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12をその回転方向を複数段階に切り替えて回転させて、第1筐体2と第2筐体3を途中で開閉方向を切り替えてそれぞれ合計で180°づつ開閉できるように構成し、相対的に閉成状態の0°から全開成状態の360°の範囲に渡って開閉できるようにした点にある。しかしながら、その開閉順序は、下記実施例のものに限定されない。また、以上のことは、第1選択的回転規制手段14a、第2選択的回転規制手段14b、ストッパー手段24及びフリクショントルク発生手段25を各連結部材の間に配列する順序に限定があるわけではなく、下記する実施例以外の配列方法であってもよい。したがって、以上の記載から明らかなように、本願特許請求の範囲では、連結部材は第1〜第4というように限定せず、単に連結部材としてある。
次に、第1筐体2と第2筐体3の開閉動作をさらに詳しく説明すると、まず、第1筐体2と第2筐体3が閉じられた図1に示した閉成状態の0°においては、図19の(a)に示したように、第1選択的回転規制手段14aの第1ロック・解除部材17の第1A凸部17aは、第1Aロックカム部材18の外周面と当接しており、第1B凸部17bは第1Bロックカム部材19の第1凹部19bと係合している。他方、同図19の(b)に示したように、第2選択的回転規制手段14bの第2ロック・解除部材21の第2A凸部21aは、第2Aロックカム部材22の第2湾曲凹部22bの一端部側と係合しており、第2Bロックカム部材23の外周面は第2ロック・解除部材21の第2B凸部21bと当接している。
したがって、この0°閉成状態においては、図19の(a)に示したように、第2ヒンジシャフト12は、時計方向と反時計方向のどちらの側にも回転できないが、(a)と(b)に示したように、第1ヒンジシャフト10が時計方向にのみ回転できることになるから、第2筐体3に対して第1筐体2が第1ヒンジシャフト10と共に時計方向へ回転して開かれる。このようにして、第1ヒンジシャフト10の時計方向の回転がなされ、第1筐体2が第2筐体3に対して時計方向へ45°まで開かれた状態は、図20(a)(b)に示してある。
次に、図20(a)(b)の状態から、第1筐体2が第2筐体3に対し、さらに90°まで開かれた状態は、図21(a)(b)に示してある。図面によれば、この状態において、第1選択的回転制御手段14aの第1ロック・解除部材17の第1A凸部17aは、(a)に示したように、第1Aロックカム部材18の第1湾曲凹部18bと対向し、第1B凸部17bが第1Bロックカム部材19の第1凹部19bと係合している。したがって、(a)を見ただけであると、第1筐体2が引き続き時計方向に回転して開かれるように見えるが、(b)に示したように、第2選択的回転規制手段14bの第2ロック・解除部材21の第2A凸部21aが、第2Aロックカム部材22の第2湾曲凹部22bの終端部と係合している上に、第2B凸部21bが第2Bロックカム部材23の外周に当接していることから、第1ヒンジシャフト10のさらなる時計方向の回転は規制されることになる。したがって、今度は第2ヒンジシャフト12が、反時計方向へ回転することを許容されているので、第2筐体3が第1筐体2に対して反時計方向へ回転して開かれることになる。このように、第2筐体3が第1筐体2に対して90°から180°の方向へ開かれ、合計で135°まで開かれた状態は、図22(a)(b)に示されている。
第2筐体3が第1筐体2に対して合計で180°まで開かれた状態は、図23(a)(b)に示してある。この図23は図22に示した状態から左側に90度回転させて表示してある。この状態においては、第1筐体2はここでは図示してないキーボード側を上に向け、第2筐体3は同じく図示してないディスプレイ側を上側に向けた状態となる。この開成角度において、(a)に示したように、1選択的回転規制手段14aの第1ロック・解除部材17の第1A凸部17aは、第1Aロックカム部材18の第1湾曲凹部18bに嵌入して係合しており、第1B凸部17bは第1Bロックカム部材19の外周と当接している。また、(b)によれば、第2選択的回転規制手段14bの第2ロック・解除部材21の第2A凸部21aは、第2Aロックカム部材22の第2湾曲凹部22b内に嵌入して係合状態にあるが、第2B凸部21bは第2Bロックカム部材23の外周に当接している。したがって、第1ヒンジシャフト10は時計方向と反時計方向のどちらの側にも回転を規制されているが、第2ヒンジシャフト12は時計方向と反時計方向のどちらの側にも回転可能であるので、さらに第2ヒンジシャフト12を反時計方向へ回転させて第2筐体3を第1筐体2に対して開くことができる。このように、第2筐体3が第1筐体2に対して270°方向へ反時計方向へ回転して行き合計で225°まで開かれた状態は、図24(a)(b)に示されている。
第2筐体3が第1筐体2に対してさらに反時計方向へ開かれて行き、合計で270°まで開かれた状態は、図25(a)(b)に示してある。この状態においては、(a)に示したように、第1選択的回転規制手段14aの第1ロック・解除部材17の第1A凸部17aは、第1Aロックカム部材18の第1湾曲凹部18b内に嵌入して係合しているが、第1B凸部17bは第1Bロックカム部材19の外周部に当接している、他方、(b)によれば、第2選択的回転規制手段14bの第2ロック・解除部材21の第2A凸部21aは、第2Aロックカム部材22の第2湾曲凹部22b内に嵌入しており、第2B凸部21bは第2Bロックカム部材23の第2凹部23bと間隙を置いて対向している。したがって、第2ヒンジシャフト12はさらに反時計方向へ回転可能に見えるが、図18の(b)に示したように、この第2ヒンジシャフト12が180°回転した状態においては、第2ストッパー手段24bのストッパープレート16に設けた第2ストッパー片16eに第1Bロックカム部材19の第2突起部19cが当接して、それ以上の第2ヒンジシャフト12の反時計方向の回転を規制するので、第2筐体3を第1筐体2に対してさらに反時計方向へ開くことはできない。他方、図25(a)(b)に示したように、第1ヒンジシャフト10の時計方向の回転は規制されていないことから、今度は第1筐体2が第2筐体3に対して時計方向へ回転して開かれることになる。この第1ヒンジシャフト10が時計方向に回転して第1筐体2が第2筐体3に対して時計方向に開かれて、合計で315°まで開かれた状態は、図26(a)(b)に示してある。
第1筐体2が第2筐体3に対して時計方向へ90°回転して合計で360°まで開かれた状態は、図27(a)(b)に示してある。この図27の状態は、図26に示した状態から右側に90°回転させて表示してある。この状態においては、第1筐体2と第2筐体3は、それぞれの裏側において重なり合った状態となり、第2筐体3を図示したように上側に向けると、ノートパソコン1をタブレットのようにして使用することが可能となるものである。
次に、第1筐体2と第2筐体3の360°の全開成状態から、第1筐体2と第2筐体3を閉じて0°の元位置に戻す場合について説明する。この閉成操作は、図27から図19へと逆に辿って行けば理解できる。第1筐体2と第2筐体3の全開成状態を示す図27(a)(b)によれば、第1ヒンジシャフト10の反時計方向の回転のみが許容されており、第2ヒンジシャフト12の時計方向の回転は規制されているので、まず、第1筐体2が第2筐体3に対して反時計方向へ回転して閉じられる。図25(a)(b)は、第1筐体2が第2筐体3に対して90°反時計方向へ回転して閉じられた状態を示している。この閉成状態になると、第1ヒンジシャフト10の反時計方向の回転は規制され、今度は第2ヒンジシャフト12の時計方向の回転が許容されるので、第2筐体3が第1筐体2に対して時計方向へ180°回転して、図21(a)(b)に示したように、第1筐体2に対して90°の閉成角度まで閉じられる。この閉成角度まで閉じられると、第2ストッパー手段24bによって、第2ヒンジシャフト12の回転は規制されるので、今度は第1ヒンジシャフト10の反時計方向の回転が許容され、第1筐体2が第2筐体3に対して反時計方向へ回転して図19に示した全閉成状態の0°まで閉じられることになる。この閉成角度になると、図19の(b)に示したように、この第1ヒンジシャフト10が180°回転したことになり、第1ストッパー手段24aの第1ストッパー片16dに第1Aロックカム部材18の第1突起部18cが当接して、それ以上の第1ヒンジシャフト10の反時計方向の回転を規制するので、第1筐体2を第2筐体3に対してさらに反時計方向へ回転させることはできない。
以上の第1筐体2と第2筐体3の相対的開閉動作中において、フリクショントルク発生手段25の第1フリクショントルク発生手段25aと第2フリクショントルク発生手段25bの各第1フリクションワッシャー27と第2フリクションワッシャー28は、第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12の交互の回転動作時にそれぞれ追随して回転し、第3連結部材である第1フリクションプレート20と第4連結部材を兼ねる第2フリクションプレート26との間でフリクショントルクを発生させ、第1筐体2と第2筐体3の開閉動作時の任意の角度における安定停止作用を行うことができるものである。
さらに、吸込み手段31の第1吸込み手段31aと第2吸込み手段31bは、第1筐体2と第2筐体3の0°と360°の開閉角度の少し手前から、第1カムフォロワー32の第1A湾曲カム凸部32b及び第1B湾曲カム凸部32cと第2カムフォロワー33の第2A湾曲カム凸部33b及び第2B湾曲カム凸部33cが、第1連結部材を兼ねるカムプレート15の第1A湾曲カム凹部15e及び第1B湾曲カム凹部15fと第2A湾曲カム凹部15g及び第2B湾曲カム凹部15hに落ち込むことにより吸込み機能を発揮し、第2筐体3を第1筐体2に対して自動的に開成方向と閉成方向へ回転付勢させるものである。また、吸込み手段31によって、所定の開閉角度において第1筐体2と第2筐体3を自動的に開閉方向へ回転付勢させて、停止させるクリック操作感覚を操作者に与えることができる。さらに、第1筐体2と第2筐体3の間に両者を閉成状態で保持するラッチ手段を設けない場合には、第1筐体2と第2筐体3がその閉成状態において、自然に開いてしまうのを防止するラッチ手段としての機能を営むことができるものである。
よって、以上の説明から明らかなように、本願発明に係る2軸ヒンジ4は、第1筐体2と第2筐体3をそれぞれ第1ヒンジシャフト10と第2ヒンジシャフト12を介して交互に180°づつ開閉させて合計で0°から360°の開閉操作を可能としたものであるが、その開閉角度にとくに限定はない。
そして、ノートパソコンをそれ本来の用い方で用いることができた上で、第1筐体2を第2筐体3に対して時計方向に折り曲げ、或は第2筐体を第1筐体に対して反時計方向折り曲げて、略L時形状にしたり、山形状にしたり、重ね合わせて平板状としたりして、第2筐体3を操作者側に向けてタブレットとして種々多様な用い方をすることができるものである。
尚、その他の実施例としては、弾性手段34に用いている第1及び第2皿バネ35と36は、これをスプリングワッシャー、圧縮コイルスプリング、或は弾性を備えたゴムを始めとする合成樹脂製のものなどに代えることが可能である。また、ヒンジケース6や7は、これがなくともとくに2軸ヒンジ4、5の機能に支障は生じないが、このヒンジケース6や7があると、2軸ヒンジ4や5をノートパソコン1へ取り付けた際に、ストッパー手段24や選択的回転規制手段14や、フリクショントルク発生手段25及び吸込み手段31等が外部へ露出することがないので、外観上すっきりとしたものになるという利点がある。
本発明は以上のように構成したので、とくにノートパソコンのような端末機器やその他のもので、第1筐体と第2筐体を所定の順序に従って開き、相対的に360°の範囲で開閉させる場合の2軸ヒンジとして好適に用いられるものであるが、とくにノートパソコンを同時にタブレットとしても用いるものに用いて好適である。
1 ノートパソコン
2 第1筐体
3 第2筐体
4 2軸ヒンジ
4a 本体部分
5 2軸ヒンジ
6 ヒンジケース
6b 取付部
6e 取付ネジ
7 ヒンジケース
10 第1ヒンジシャフト
12 第2ヒンジシャフト
14 選択的回転規制手段
14a 第1選択的回転規制手段
14b 第2選択的回転規制手段
15 第1連結部材(第1ガイド部材、カムプレート)
15a 第1A軸受孔
15b 第1B軸受孔
15e 第1A湾曲カム凹部
15f 第1B湾曲カム凹部
15g 第2A湾曲カム凹部
15h 第2B湾曲カム凹部
16 第2連結部材(第2ガイド部材、ストッパープレート)
16a 第2A軸受孔
16b 第2B軸受孔
16d 第1ストッパー片
16e 第2ストッパー片
17 第1ロック・解除部材
18 第1Aロックカム部材
18c 第1突起部
19 第1Bロックカム部材
19c 第2突起部
20 第3連結部材(第3ガイド部材、第1フリクションプレート)
20a 第3A軸受孔
20b 第3B軸受孔
21 第2ロック・解除部材
22 第2Aロックカム部材
23 第2Bロックカム部材
24 ストッパー手段
24a 第1ストッパー手段
24b 第2ストッパー手段
25 フリクショントルク発生手段
25a 第1フリクショントルク発生手段
25b 第2フリクショントルク発生手段
26 第4連結部材(第2フリクションプレート)
26a 第4A軸受孔
26b 第4B軸受孔
27 第1フリクションワッシャー
28 第2フリクションワッシャー
31 吸込み手段
31a 第1吸込み手段
31b 第2吸込み手段
32 第1カムフォロワー
32b 第1A湾曲カム凸部
32c 第1B湾曲カム凸部
33 第2カムフォロワー
33b 第2A湾曲カム凸部
33c 第2B湾曲カム凸部
34a 第1弾性手段
34b 第2弾性手段

Claims (6)

  1. 端末機器の第1筐体と第2筐体を互いに相対的に開閉させる2軸ヒンジであって、前記第1筐体側へ取り付けられる第1ヒンジシャフトと、前記第2筐体側へ取り付けられる第2ヒンジシャフトとを複数の連結部材で平行状態に連結して互いに回転可能に設け、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトを選択的に回転させる選択的回転規制手段を有するものにおいて、前記選択的回転規制手段を、前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて対置させた連結部材の間に上下動可能に設けた第1ロック・解除部材と、この第1ロック・解除部材を挟んで上部側と下部側に前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトにそれぞれ回転を規制されて設けられた第1Aロックカム部材と第1Bロックカム部材とから成る第1選択的回転規制手段と、この第1選択的回転規制手段に隣接して設けたところの前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトをそれぞれ回転可能に挿通させて対置させた連結部材の間に上下動可能に設けた第2ロック・解除部材と、この第2ロック・解除部材を挟んで上部側と下部側に前記第1ヒンジシャフトと前記第2ヒンジシャフトにそれぞれ回転を規制されて設けられた第2Aロックカム部材と第2Bロックカム部材とから成る第2選択的回転規制手段と、で構成し、前記第1選択的回転規制手段と前記第2選択的回転規制手段によって、前記第1筐体と前記第2筐体を所定の順序でその開閉方向を複数段階に切り替えて開閉させて、閉成状態の0°から全開成状態の360°に渡って複数の開成角度毎に開閉できるように成したことを特徴とする、2軸ヒンジ。
  2. 前記2軸ヒンジは、第1ストッパー手段と第2ストッパー手段とから成るストッパー手段を有し、前記第1ストッパー手段は、前記第1選択的回転規制手段と前記第2選択的回転規制手段のいずれかの連結部材を兼ねるストッパープレートの下部側に設けた第1ストッパー片と、前記第1Aロックカム部材或は第2Aロックカム部材の外周の前記第1ストッパー片と対置する位置に設けた第1突起部とで構成し、前記第2ストッパー手段は、前記連結部材を兼ねるストッパープレートの上部側に設けた第2ストッパー片と、前記第1Bロックカム部材或は第2Bロックカム部材の外周の前記第2ストッパー片と対置する位置に設けた第2突起部と、で構成したことを特徴とする、請求項1に記載の2軸ヒンジ。
  3. 前記2軸ヒンジは、第1フリクショントルク発生手段と第2フリクショントルク発生手段から成るフリクショントルク発生手段を有し、前記第1フリクショントルク発生手段は、前記連結部材を兼ねる第1フリクションプレートと、この第1フリクションプレートに対向させて設けた他の連結部材を構成する第2フリクションプレートと間に前記第1ヒンジシャフトに回転を規制させて取り付けた第1フリクションワッシャーと、前記第1フリクションプレートと第2フリクションプレートを前記第1フリクションワッシャーを挟んでその両側に圧接させる第1弾性手段とで構成し、前記第2フリクショントルク発生手段は、前記第1フリクションプレートと前記第2フリクションプレートの間に前記第2ヒンジシャフトに回転を規制させて取り付けた第2フリクションワッシャーと、前記第1フリクションプレートと第2フリクションプレートを前記第2フリクションワッシャーを挟んでその両側に圧接させる第2弾性手段とで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の2軸ヒンジ。
  4. 前記2軸ヒンジは、第1吸込み手段と第2吸込み手段から成る吸込み手段を有し、前記第1吸込み手段は、前記第1ヒンジシャフトを回転可能に挿通させて設けたところのカムプレートの軸受孔の周りに設けた第1A湾曲カム凹部及び第1B湾曲カム凹部と、前記第1ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられ、前記第1A湾曲カム凹部及び第1B湾曲カム凹部と対向する側に第1A湾曲カム凸部及び第1B湾曲カム凸部を有する第1カムフォロワーと、前記第1A湾曲カム凹部及び第1B湾曲カム凹部と前記第1A湾曲カム凸部及び第1B湾曲カム凸部とを圧接する第1弾性手段とで構成し、前記第2吸込み手段は、前記第2ヒンジシャフトを回転可能に挿通させて設けたところの前記カムプレートの軸受孔の周りに設けた第2A湾曲カム凹部及び第2B湾曲カム凹部と、前記2ヒンジシャフトに回転を規制されて取り付けられ、前記第2A湾曲カム凹部及び前記第2B湾曲カム凹部と対向する側に第2A湾曲カム凸部及び第2B湾曲カム凸部を有する第2カムフォロワーと、前記第2A湾曲カム凹部及び第2B湾曲カム凹部と前記第2A湾曲カム凸部及び第2B湾曲カム凸部とを圧接する第2弾性手段とで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の2軸ヒンジ。
  5. 前記2軸ヒンジは、前記フリクショントルク発生手段の連結部材を兼ねる第1フリクションプレートから先の本体部分に被せるヒンジケースを有し、このヒンジケースはその内部に設けた取付部を前記本体部分に取付ネジを介して着脱可能に取り付けたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の2軸ヒンジ。
  6. 前記請求項1〜5に各記載の2軸ヒンジを用いたことを特徴とする、端末機器。
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