JP2015174776A - 炭酸バリウムの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特殊な装置を必要とすることなく、安価な原料である重晶石から、Fe、Sr、Na及びCa等の混入率の低い高純度の炭酸バリウムを製造する方法の提供。【解決手段】次の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする、重晶石から塩化バリウム水溶液の製造方法。(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。【選択図】なし
Description
本発明は、重晶石から高純度の炭酸バリウムを製造する方法に関する。
炭酸バリウムは、光学部品材料、セラミックコンデンサ等の電子材料、LED等の蛍光体材料等として広く用いられており、これらの材料においては特に高純度のものが要求される。
従来の炭酸バリウムの製造法としては、(1)塩化バリウム水溶液に酸化剤を添加し、更に精密濾過をした後、該溶液と炭酸アンモニウム溶液とを反応させる方法(特許文献1)、(2)バリウム水溶液を水に実質上不溶であり、かつカルボン酸、ホスホン酸モノエステル又は8−ヒドロキシキノリンの抽出剤よりなる有機溶媒と接触させ、相分離をした後、生成物を含む精製された最終バリウム水溶液と不純物(特にストロンチウムを含有する有機相)とを生じさせ、ストロンチウム含有量の低いバリウム塩の製造法(特許文献2)、(3)重晶石を原料とし、粉砕・選別し、カーボンで還元して硫化バリウムを作製し、硫化バリウムを塩酸に溶解した後に晶析して、晶析物を苛性化して水酸化バリウムとし、水酸化バリウムを溶解した溶液に炭酸塩または炭酸ガスを吹き込んで炭酸バリウムを製造する方法(特許文献3)、(4)重晶石の粉末に対し、炭酸アルカリと少量の水を加えてオートクレーブに装入して150℃以上で攪拌し、生成する沈殿を分離し、得られた沈殿に水を加えて鉱酸を添加してpH3以下として不溶解残渣を分解し、得られた抽出液に水酸化アルカリを添加してpH6〜7とし、生成する沈殿を分離し、得られたろ液に炭酸アルカリまたは、アルカリと炭酸ガスを吹き込み、生成する沈殿を分離して炭酸バリウムを製造する方法(特許文献4)が報告されている。
しかしながら、特許文献1や特許文献2では、Fe又はSrの濃度が低い炭酸バリウムが得られるが、それらの金属の除去性も十分でなく、かつNaやCaの残存量が高く、電子材料等に使用できる高純度の炭酸バリウムは得られない。また、特許文献3の方法では、晶析物中に重晶石由来の多くの金属が混入し、高純度の炭酸バリウムは得られない。また、特許文献4の方法では、オートクレーブを必須とし、また加熱蒸気も必要であり、経済性及び大量生産に向かないばかりか、重晶石由来の金属の除去性も十分でない。
従って、本発明の課題は、特殊な装置を必要とすることなく、安価な原料である重晶石から、Fe、Sr、Na及びCa等の混入率の低い高純度の炭酸バリウムを製造する方法を提供することにある。
従って、本発明の課題は、特殊な装置を必要とすることなく、安価な原料である重晶石から、Fe、Sr、Na及びCa等の混入率の低い高純度の炭酸バリウムを製造する方法を提供することにある。
そこで本発明者は、重晶石を原料として高純度の炭酸バリウムを得るべく種々検討した結果、重晶石から、還元焼成及び塩酸添加を経て得られる塩化バリウム水溶液の段階で中和処理及びキレート樹脂処理を行えば種々の金属を除去でき、高純度の塩化バリウム水溶液が得られること、さらにこれに炭酸を反応させれば、Fe、Sr、Na及びCaの含有率の低い、高純度の炭酸バリウムが効率良く得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。
〔1〕次の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする、重晶石から塩化バリウム水溶液の製造方法。
(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、
(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、
(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。
〔2〕工程(3)で用いるキレート樹脂が、アミノ酸系キレート樹脂である〔1〕記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔3〕工程(3)が、塩化バリウム水溶液を中和処理、キレート樹脂との接触処理、及び晶析処理を行う、〔1〕又は〔2〕記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔4〕工程(3)の中和処理が、塩化バリウム水溶液に水酸化バリウムを添加し、次いで塩酸を添加する操作を行う、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔5〕工程(1)〜(3)において、ろ過により不溶物を除去する操作を行う〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造法。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかにより得られた塩化バリウム又はその水溶液に炭酸を反応させることを特徴とする炭酸バリウムの製造法。
(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、
(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、
(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。
〔2〕工程(3)で用いるキレート樹脂が、アミノ酸系キレート樹脂である〔1〕記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔3〕工程(3)が、塩化バリウム水溶液を中和処理、キレート樹脂との接触処理、及び晶析処理を行う、〔1〕又は〔2〕記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔4〕工程(3)の中和処理が、塩化バリウム水溶液に水酸化バリウムを添加し、次いで塩酸を添加する操作を行う、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
〔5〕工程(1)〜(3)において、ろ過により不溶物を除去する操作を行う〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造法。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれかにより得られた塩化バリウム又はその水溶液に炭酸を反応させることを特徴とする炭酸バリウムの製造法。
本発明方法によれば、安価な原料である重晶石から高純度の塩化バリウム及び炭酸バリウムが、特殊な装置を使用することなく効率良く製造できる。得られる炭酸バリウムは、FeやSrだけでなく、NaやCa等の含有率も低く、高誘電率系セラミックスコンデンサ、半導体セラミックスコンデンサ等の原料として使用できる。
本発明の塩化バリウム水溶液の製造法は、次の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする。
(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、
(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、
(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。
(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、
(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、
(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。
工程(1)は、重晶石を原料として還元焼成して硫化バリウムを得る工程である。
原料である重晶石は、化学組成が硫酸バリウムである鉱物である。用いる重晶石は、粉砕して用いるのが好ましく、最大粒子径2.0mm程度のものが好ましい。
原料である重晶石は、化学組成が硫酸バリウムである鉱物である。用いる重晶石は、粉砕して用いるのが好ましく、最大粒子径2.0mm程度のものが好ましい。
還元焼成は、重晶石にカーボンを加えて焼成することにより行うのが好ましい。カーボンとしては、カーボンブラック、コークス、黒鉛、活性炭が用いられ、このうちカーボンブラックが安価であり好ましい。カーボンは、重晶石1質量部に対して0.1〜0.7質量部用いるのが好ましく、0.2〜0.4質量部用いるのがより好ましい。焼成条件は、800〜1200℃で0.5〜5時間が好ましく、1000〜1200℃で1〜3時間がより好ましい。当該還元焼成は、電気炉、ロータリーキルン等で行うのが好ましい。上記の還元焼成により、重晶石(硫酸バリウム)は、硫化バリウムに還元される。
工程(2)は、硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程である。
硫化バリウムから塩化バリウム水溶液を製造するには、硫化バリウムを水に溶解し、これに塩酸を加えるのが好ましい。
硫化バリウムを溶解するのに使用する水の量は、特に限定されないが、硫化バリウム1質量部に対して1質量部以上、さらに2〜4質量部が好ましく、2〜3質量部がより好ましい。用いる塩酸の量は、水溶液のpHを3以下にする量であればよく、より好ましくは、水溶液のpHを1にする量である。また塩酸としては、濃塩酸を使用するのが好ましい。塩酸を添加後、15分〜1時間程度保持し、塩化バリウム水溶液を得る。
得られた塩化バリウム水溶液をろ過して不溶物を除去する。ろ過により、未反応のカーボンや重晶石に含まれる粘土類等が除去される。
硫化バリウムから塩化バリウム水溶液を製造するには、硫化バリウムを水に溶解し、これに塩酸を加えるのが好ましい。
硫化バリウムを溶解するのに使用する水の量は、特に限定されないが、硫化バリウム1質量部に対して1質量部以上、さらに2〜4質量部が好ましく、2〜3質量部がより好ましい。用いる塩酸の量は、水溶液のpHを3以下にする量であればよく、より好ましくは、水溶液のpHを1にする量である。また塩酸としては、濃塩酸を使用するのが好ましい。塩酸を添加後、15分〜1時間程度保持し、塩化バリウム水溶液を得る。
得られた塩化バリウム水溶液をろ過して不溶物を除去する。ろ過により、未反応のカーボンや重晶石に含まれる粘土類等が除去される。
工程(3)は、塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂を接触させる処理を行って精製する工程である。
工程(2)で得られた塩化バリウム水溶液は、pHが3以下であるから、これに水酸化バリウムを添加して、pHを12以上とする。用いる水酸化バリウムは、高純度のものを少量使用するのがよく、pHを12以上とする量添加すればよい。pHを12以上にした塩化バリウム水溶液は、ろ過して不溶物を除去する。このろ過により、Ca、Sr等のアルカリ土類金属の一部が除去できる。
さらに、本発明においては、塩化バリウム水溶液をキレート樹脂処理に適したpHとするため、塩酸を添加してpHを4〜8、さらに5〜6に調整するのが好ましい。用いる塩酸は、濃塩酸が好ましい。また、pHを5〜6に調整した後、ろ過して不溶物を除去するのが好ましい。このろ過により、Feの一部が除去される。
中和された塩化バリウム水溶液をキレート樹脂に接触させる処理を行えば、Sr、Ca等のアルカリ土類金属、重金属、Na等を除去できる。用いるキレート樹脂としては、アミノ酸系キレート樹脂が挙げられる。このうち、イミノジ酢酸基を含んだアミノ酸系キレート樹脂を使用するのが好ましく、イミノジ酢酸基を含んだアミノ酸系キレート樹脂を1種又は2種組み合わせて使用するのがより好ましい。イミノジ酢酸基を含んだアミノ酸系キレート樹脂としては、ダイヤイオンCR11(三菱化学製)、スミキレートMC700、スミキレートMC760(住化ケムテックス)が挙げられる。
キレート樹脂処理は、キレート樹脂に塩化バリウム水溶液を接触させればよく、より好ましくはキレート樹脂を充填したカラムに塩化バリウム水溶液を通液速度(SV)5〜10hr−1で通液し、通過液を採取すればよい。
キレート樹脂処理は、キレート樹脂に塩化バリウム水溶液を接触させればよく、より好ましくはキレート樹脂を充填したカラムに塩化バリウム水溶液を通液速度(SV)5〜10hr−1で通液し、通過液を採取すればよい。
工程(3)においては、キレート樹脂処理後の塩化バリウム水溶液から塩化バリウムを晶析させて精製するのがより好ましい。かかる晶析により、さらにアルカリ土類金属、Na、K等が除去できる。
晶析は、塩化バリウム水溶液を濃縮して、結晶を析出させ、得られた結晶を採取すればよい。濃縮処理は、60〜90℃に加熱して、塩化バリウム濃度を40質量%以上とするのが好ましい。結晶を析出させるには、0〜30℃程度で行えばよい。採取した塩化バリウム結晶は、そのまま次の工程(4)に使用してもよいし、水に溶解して工程(4)に供してもよい。
晶析は、塩化バリウム水溶液を濃縮して、結晶を析出させ、得られた結晶を採取すればよい。濃縮処理は、60〜90℃に加熱して、塩化バリウム濃度を40質量%以上とするのが好ましい。結晶を析出させるには、0〜30℃程度で行えばよい。採取した塩化バリウム結晶は、そのまま次の工程(4)に使用してもよいし、水に溶解して工程(4)に供してもよい。
工程(1)〜(3)により得られる塩化バリウム又は塩化バリウム水溶液は、原料重晶石由来の種々の金属Fe、Sr、Ca、Na、K等の成分が除去されており、高純度である。従って、これを炭酸化すれば、高純度の炭酸バリウムが得られる。
精製塩化バリウム又はその水溶液に炭酸を反応させて炭酸バリウムを生成させる。反応させる炭酸としては、炭酸ガス、炭酸塩水溶液が挙げられるが、炭酸塩水溶液が好ましい。炭酸塩としては炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられる。
塩化バリウム1molに対して0.8〜1.2molの炭酸塩を反応させるのが好ましい。より具体的には、塩化バリウム水溶液に炭酸塩水溶液を添加し、5分〜1時間室温で反応させれば、炭酸バリウムが析出するので、ろ過等により回収すればよい。
塩化バリウム1molに対して0.8〜1.2molの炭酸塩を反応させるのが好ましい。より具体的には、塩化バリウム水溶液に炭酸塩水溶液を添加し、5分〜1時間室温で反応させれば、炭酸バリウムが析出するので、ろ過等により回収すればよい。
本発明により得られる炭酸バリウムは、重晶石由来の種々の金属成分をほとんど含有しておらず、極めて高純度である。例えば、Ca、Mg、Sr、Cr、Fe、Mn、Ni、Zn、Al、Na、K及びSの各成分の含有量は、100mg/kg以下であり、Mg、Cr、Fe、Mn、Ni、Zn、Al、K及びSは検出限界以下であり、Ca、Sr及びNaはそれぞれ100mg/kg以下であり、好ましくはそれぞれ50mg/kg以下であり、さらに好ましくはそれぞれ10mg/kg以下である。ここで各成分は、炭酸バリウムを塩酸と硝酸の混酸溶液に溶解し、ICP発光分析法により測定できる。
次に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。
参考例1
(塩化バリウム溶解液の作製方法)
重晶石500gとカーボン92.74g(カーボンブラック シーストV 東海カーボン社製)を混合したものを電気炉に投入し、1200℃にて300分間焼成を行った。得られた焼成物は768.8mLの水と混合し、濃塩酸を加えてpH1に保持しながら60分間攪拌を行った。1時間経過後に、ろ過を行い、溶解液と不溶残渣とに分離し、塩化バリウム溶解液を作成した。
(塩化バリウム溶解液の作製方法)
重晶石500gとカーボン92.74g(カーボンブラック シーストV 東海カーボン社製)を混合したものを電気炉に投入し、1200℃にて300分間焼成を行った。得られた焼成物は768.8mLの水と混合し、濃塩酸を加えてpH1に保持しながら60分間攪拌を行った。1時間経過後に、ろ過を行い、溶解液と不溶残渣とに分離し、塩化バリウム溶解液を作成した。
実施例1
参考例1で作成した塩化バリウム溶解液に、水酸化バリウムを加えてpH12に調整し、再度ろ過を行い、塩化バリウム溶解液と沈殿物を分離し、塩化バリウム溶解液には濃塩酸を加えてpHに調整した。その後、キレート樹脂(商品名:ダイヤイオン CR11 三菱化学社製)を充填したΦ50mmのカラム内に通液速度(SV)5hr−1で通液して、不純物を除去した塩化バリウム水溶液を作製した。
参考例1で作成した塩化バリウム溶解液に、水酸化バリウムを加えてpH12に調整し、再度ろ過を行い、塩化バリウム溶解液と沈殿物を分離し、塩化バリウム溶解液には濃塩酸を加えてpHに調整した。その後、キレート樹脂(商品名:ダイヤイオン CR11 三菱化学社製)を充填したΦ50mmのカラム内に通液速度(SV)5hr−1で通液して、不純物を除去した塩化バリウム水溶液を作製した。
実施例2
実施例1で作製した塩化バリウム水溶液をキレート樹脂(スミキレートMC700)を充填させたΦ50mmのカラム内に通液速度(SV)5hr−1で通液して、塩化バリウム水溶液を作製した。
実施例1で作製した塩化バリウム水溶液をキレート樹脂(スミキレートMC700)を充填させたΦ50mmのカラム内に通液速度(SV)5hr−1で通液して、塩化バリウム水溶液を作製した。
実施例3
実施例2で作製した塩化バリウム水溶液200mLをガラスビーカーにて80℃に加熱し、溶液量が120mLになるまで水溶液を蒸発させた。その後、ろ過を行い、析出物を回収し、得られた析出物をイオン交換水100mLに溶解させて、塩化バリウム水溶液を作製した。
実施例2で作製した塩化バリウム水溶液200mLをガラスビーカーにて80℃に加熱し、溶液量が120mLになるまで水溶液を蒸発させた。その後、ろ過を行い、析出物を回収し、得られた析出物をイオン交換水100mLに溶解させて、塩化バリウム水溶液を作製した。
実施例1〜3で得られた塩化バリウム水溶液中の金属をICP法にて測定した。その結果を表1に示す。
実施例4
炭酸水素アンモニウム(関東化学社製 特級試薬)を蒸留水に溶解した炭酸溶液と、実施例1で作製した塩化バリウム水溶液とを混合し、15分間攪拌した。その後、ろ過を行い、回収した固形物を105℃にて24時間乾燥し、炭酸バリウムを作製した。
炭酸水素アンモニウム(関東化学社製 特級試薬)を蒸留水に溶解した炭酸溶液と、実施例1で作製した塩化バリウム水溶液とを混合し、15分間攪拌した。その後、ろ過を行い、回収した固形物を105℃にて24時間乾燥し、炭酸バリウムを作製した。
実施例5
実施例2で作製した塩化バリウム水溶液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
実施例2で作製した塩化バリウム水溶液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
実施例6
実施例3で作製した塩化バリウム水溶液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
実施例3で作製した塩化バリウム水溶液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
比較例
塩化バリウム溶解液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
塩化バリウム溶解液を実施例4と同様に作製した炭酸溶液を反応させて、炭酸バリウムを作製した。
実施例4〜6及び比較例で得られた炭酸バリウムを塩酸と硝酸の混酸に溶解してICP法にて測定した。その結果を表2に示す。なお、炭酸バリウムの純度に関しては、バリウム濃度から換算して算出した。
Claims (6)
- 次の工程(1)〜(3)を含むことを特徴とする、重晶石から塩化バリウム水溶液の製造方法。
(1)重晶石を還元焼成して硫化バリウムを得る工程、
(2)工程(1)で得られた硫化バリウムを塩酸に溶解して塩化バリウム水溶液を得る工程、
(3)塩化バリウム水溶液を少なくとも中和処理及びキレート樹脂と接触させる処理を行って精製する工程。 - 工程(3)で用いるキレート樹脂が、アミノ酸系キレート樹脂である請求項1記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
- 工程(3)が、塩化バリウム水溶液を中和処理、キレート樹脂との接触処理、及び晶析処理を行う、請求項1又は2記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
- 工程(3)の中和処理が、塩化バリウム水溶液に水酸化バリウムを添加し、次いで塩酸を添加する操作を行う、請求項1〜3のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造方法。
- 工程(1)〜(3)において、ろ過により不溶物を除去する操作を行う請求項1〜4のいずれかに記載の塩化バリウム水溶液の製造法。
- 請求項1〜5のいずれかにより得られた塩化バリウム又はその水溶液に炭酸を反応させることを特徴とする炭酸バリウムの製造法。
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