JP2015174250A - 多層フィルム、成形フィルムおよび包装体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の多層フィルムは、熱可塑性を有する結晶性樹脂Aを含有する第1の層11と、結晶性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを含有する第2の層12とを交互に繰り返し積層してなる繰り返し部15を含むものであり、第1の層11の平均層厚みをa[nm]とし、第2の層12の平均層厚みをb[nm]としたとき、a≦bなる関係を満足している。
【選択図】図2
Description
(1) 熱可塑性を有する結晶性樹脂Aを含有する第1の層と、前記結晶性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを含有する第2の層とを交互に繰り返し積層してなる繰り返し部を含む多層フィルムであって、
前記第1の層の平均層厚みをa[nm]とし、前記第2の層の平均層厚みをb[nm]としたとき、a≦bなる関係を満足することを特徴する多層フィルム。
したがって、かかる構成の多層フィルムは、延伸工程を伴うことなく、ガスバリア性と成形加工性とを両立したものであると言え、また、成形フィルム1は、成形加工を施した後にも、優れたガスバリア性を発揮するものと言える。さらに、かかる多層フィルムまたは成形フィルムを備える包装体は、成形加工がなされた後にも、優れたガスバリア性を発揮するものとなる。
図1は、本発明の多層フィルムを備える包装体の実施形態を示す斜視図、図2は、図1中におけるA−A線断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
成形フィルム1は、前述の通り、全体形状が帯状をなすフィルムに収納部20が形成されたものであるが、図2に示す通り、熱可塑性を有する結晶性樹脂Aを含有する第1の層11と、結晶性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを含有する第2の層12とを積層した積層体で構成される繰り返し部15を、複数積層してなるものである。すなわち、成形フィルム1は、繰り返し部15を複数積層したものとすることで、結晶性樹脂Aを含有する第1の層11を、熱可塑性樹脂Bを含有する第2の層12で挟み込んだ構成のものである。
1−1.多層フィルムの製造
(実施例1)
結晶性樹脂Aとして高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)(プライムポリマー社製、「2100J」、密度:953kg/m3、重量平均分子量:63000)を、熱可塑性樹脂Bとしてポリプロピレン樹脂(PP)(プライムポリマー社製、「J106G」、密度:910kg/m3、重量平均分子量:214000)を、それぞれ、用意した。
なお、多層フィルムの厚みは80μmであった。
積層数を65層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例2の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
積層数を129層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例3の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは50μmであった。
積層数を257層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例4の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
積層数を257層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例5の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは50μmであった。
積層数を1025層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例6の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは300μmであった。
積層数を4097層としたこと以外は、前記実施例1と同様の設備・条件で実施例7の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは300μmであった。
積層厚み比をA:B=3:7となるようにしたこと以外は、前記実施例7と同様の設備・条件で実施例8の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは300μmであった。
積層厚み比をA:B=1:1となるようにしたこと以外は、前記実施例7と同様の設備・条件で実施例9の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは300μmであった。
積層厚み比をA:B=1:1となるようにしたこと以外は、前記実施例6と同様の設備・条件で実施例10の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは300μmであった。
結晶性樹脂Aとして高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)(旭化成ケミカルズ社製、「T4750」、密度:950kg/m3、重量平均分子量:53000)を用いた以外は、前記実施例4と同様の設備・条件で実施例13の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
結晶性樹脂Aとしてポリカプロラクトン樹脂(PCL)(Perstorp社製、「Capa6500 」、密度:1020kg/m3、重量平均分子量:84500)を、熱可塑性樹脂Bとしてポリスチレン樹脂(PS)(dic社製、「CR3500」、密度:1060kg/m3、重量平均分子量:210,000)を用いた以外は、前記実施例4と同様の設備・条件で実施例14の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
結晶性樹脂Aとしてポリカプロラクトン樹脂(PCL)(Perstorp社製、「Capa6800 」、密度:1020kg/m3、重量平均分子量:120000)を、熱可塑性樹脂Bとしてポリスチレン樹脂(PS)dic社製、「CR4500」、密度:1060kg/m3、重量平均分子量:330,000)を用いた以外は、前記実施例4と同様の設備・条件で実施例13の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
熱可塑性樹脂Bとしてノルボルネン・エチレン共重合樹脂(NB・E 重量比4:1)(ポリプラスチック社製、「TOPAS6013」、密度:1020kg/m3)を用いた以外は、前記実施例4と同様の設備・条件で実施例14の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
積層厚み比をA:B=7:3となるようにしたこと以外は、前記実施例12と同様の設備・条件で比較例1の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
積層厚み比をA:B=4:1となるようにしたこと以外は、前記実施例12と同様の設備・条件で比較例2の多層フィルムを作製した。
なお、多層フィルムの厚みは100μmであった。
各実施例および各比較例の多層フィルムについて、それぞれ、ブリスタ包装機(CKD社製、「FBP-300E」)を用いて、長手方向に沿って5つ、短手方向に沿って2つずつ並ぶように計10つの収納部(φ10.0mm×4.5mm)が形成された各実施例および各比較例の成形フィルムを製造した。
2−1.多層フィルムの評価
各実施例および各比較例で作製した多層フィルムについて、積層数、異方性結晶の有無、X線散乱測定による結晶構造、水蒸気バリア性、配向度の評価を行った。以下に、これらの評価方法について説明する。
各実施例および各比較例で作製した多層フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、電子顕微鏡観察により求めた。すなわち、日本電子(株)製のJSM−7500FAを用いて、フィルム断面を1000〜100000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成(第1の層、第2の層における傾斜方向におよび水平方向に配向した異方性結晶の有無)および層数を測定した。
なお、図3に、実施例6の多層フィルムにおけるTEM断面写真を示す。
各実施例および各比較例で作製した多層フィルムを、(株)リガク製のX線回折装置NANO Viewerを用いて評価した。
各実施例および各比較例で作製した多層フィルムの水蒸気バリア性は、MOCON製のPERMATRAN−W(登録商標)3/33を用いて、JIS K7126(B法、等圧法)に記載の方法に準拠して評価した。
各実施例および各比較例で作製した多層フィルムの第1の層および第2の層における配向度を、X線回折像を一次元化して得られる回折ピークの半値幅(H)を用いてΠ=(180- H)/180の式で求めた。
各実施例および各比較例で作製した成形フィルムについて、水蒸気バリア性の評価を行った。以下に、この評価方法について説明する。
各実施例および各比較例で作製した成形フィルムの水蒸気バリア性は、各実施例および各比較例の成形フィルムが有する10つの収納部にそれぞれゼオライト(φ7.0mm×7.0mm)を充填した状態で、アルミ性のカバーフィルムを用いて収納部の開口を密封し、この状態で40℃・90%RHの雰囲気下に24時間放置した後のゼオライトの重量変化を測定した。そして、この測定結果に基づいて収納部を透過した水蒸気量を求めることで評価した。
以上の各実施例、比較例の評価結果を表1に示す。
11 第1の層
12 第2の層
15 繰り返し部
20 収納部
30 カバーフィルム
40 錠剤
100 包装体
Claims (9)
- 熱可塑性を有する結晶性樹脂Aを含有する第1の層と、前記結晶性樹脂Aとは異なる熱可塑性樹脂Bを含有する第2の層とを交互に繰り返し積層してなる繰り返し部を含む多層フィルムであって、
前記第1の層の平均層厚みをa[nm]とし、前記第2の層の平均層厚みをb[nm]としたとき、a≦bなる関係を満足することを特徴する多層フィルム。 - a/bは、0.10以上、1.00以下である請求項1に記載の多層フィルム。
- 前記第1の層は、その平均層厚みが10nm以上、1000nm以下である請求項1または2に記載の多層フィルム。
- 前記結晶性樹脂Aは、その重量平均分子量が40,000以上、200,000以下である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 前記第2の層中において、前記熱可塑性樹脂Bは、結晶性を有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 前記第2の層は、その平均層厚みが50nm以上、2000nm以下である請求項5に記載の多層フィルム。
- 前記熱可塑性樹脂Bは、その重量平均分子量が100,000以上、400,000以下である請求項5または6に記載の多層フィルム。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の多層フィルムを2次成形することにより得られることを特徴とする成形フィルム。
- 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の多層フィルム、または、請求項8に記載の成形フィルムを備えることを特徴とする包装体。
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