JP2015172624A - 虚像観察光学系および導光プリズム - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴースト光を除去するとともに、光学性能に影響を与えない領域を導光プリズムの側面に広く確保する。【解決手段】導光プリズム30の側面の少なくとも一つに、第1の光遮断部31および第2の光遮断部32を備え、第1の光遮断部31によって映像光の影となる領域を遮光領域Asとし、第2の光遮断部32によって観察者の虚像観察時に視認できない領域を非視認領域Aiとするとき、第1の光遮断部31と第2の光遮断部32とは、遮光領域Asおよび非視認領域Aiが、少なくとも部分的に重なり、第1の光遮断部31および第2の光遮断部32の間に挟まれた溝間領域Amを覆うように配置される。【選択図】図4

Description

本発明は、表示素子からの映像光を観察者の眼球に導光し、観察者の視野内に表示素子の虚像を表示する虚像観察光学系およびこれに用いる導光プリズムに関するものである。
小型の表示素子から射出される映像光を観察者の眼球に導光し、観察者の視野内に表示素子の虚像を表示する表示装置であって、頭部に装着可能な小型軽量で携帯性に優れた装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。そのような表示装置では、表示素子の画像を導光するための導光プリズムを用いた虚像観察光学系が用いられている。
このような導光プリズムを利用した虚像観察光学系では、表示素子から射出された光の一部が、導光プリズムの側面で反射され、ゴースト像発生の原因となり易い。これに対処する方法として、導光プリズムの側面に断面がV字形の溝(以下、V字溝とする)を入れる対策が知られている。V字溝によりゴーストを除去するには、プリズムの側面に連続したV字溝を入れ、その側面上のすべての位置でゴーストの原因光(以下、ゴースト光とする)を除去する方法がある(例えば、特許文献2参照)。また、平面状の側面の一部にのみV字溝を入れる方法も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許第4766913号公報 特開平9−269405号公報 特開2007−183444号公報
しかしながら、導光プリズムの側面に連続したV字溝を入れる方法では、導光プリズムの表面に平面部がないために、筐体の平面部に当接させてしっかりと固定することができないという問題がある。特許文献2の導光プリズムでは、光学面は平面であるが、この部分を固定のための当接面とすることは光学性能劣化につながり好ましくない。また、側面の全てをV字溝とすると、樹脂成形をする際に必要となるゲートやイジェクトピンなどが配置できないという問題がある。さらに、特許文献3の構成では、V字溝が一部にのみ配置されているためにV字溝から離れた平面部分でのゴーストなどが残る問題があった。さらには、樹脂成形によるゲート部を導光プリズムの側面に配置すると、それらが観察者側から見えてしまう問題があった。樹脂成形用のゲートは、成形後粗れた面として残るので、これに光が当たるのが視認されると、フレア光などのノイズ光を生じさせ光学系の性能を劣化させる。
したがって、これらの点に着目してなされた本発明の目的は、ゴースト光を除去するとともに、ゲート等を配置するのに適した光学性能に影響を与えない領域を、導光プリズムの側面に広く確保することができる虚像観察光学系およびこれに用いる導光プリズムを提供することにある。
上記目的を達成する虚像観察光学系の発明は、
表示素子に表示される画像の虚像を観察するための虚像観察光学系であって、
表示素子と、
前記表示素子からの映像光を導光する少なくとも一つの導光プリズムと、
導光された映像光を観察者の眼球に入射させる接眼部と、
を備え、
前記少なくとも一つの導光プリズムは、当該導光プリズムの入射面から射出面へ前記映像光を導光する光路を取り囲む側面の少なくとも一つに、第1の光遮断部および第2の光遮断部を備え、
前記第1の光遮断部によって映像光の影となる領域を遮光領域とし、前記第2の光遮断部によって観察者の虚像観察時に視認できない領域を非視認領域とするとき、
前記第1の光遮断部と前記第2の光遮断部とは、前記遮光領域および前記非視認領域が、少なくとも部分的に重なり、前記少なくとも一つの側面の前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の間に挟まれた中間領域を覆うように配置されていることを特徴とするものである。
前記第1の光遮断部の頂部と前記第2の光遮断部の頂部との光軸に平行な方向に測った間隔をMとすると、
s<M<s+h
s=a×W/(P/2+D/2−a)
h=c×L/(P/2+Q/2−c)
であり、前記少なくとも一つの導光プリズムの前記入射面が、前記表示素子の表示面と対向し、前記表示素子と前記第1の光遮断部との間の光学要素がつくる前記表示素子の像の有効表示領域の、前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の幅をD、前記光軸に垂直な断面において前記第1および第2の光遮断部が形成された側面と該側面に対向する側面との間の前記導光プリズムの幅をP、前記第1の光遮断部と前記表示素子の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をW、前記第1の光遮断部の前記側面からの高さをa、前記第2の光遮断部の前記側面からの高さをc、前記光軸に沿って展開したとき前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の前記接眼部の幅をQ、前記第2の光遮断部の前記接眼部からの距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をLとすることが好ましい。
あるいは、前記第1の光遮断部の頂部と前記第2の光遮断部の頂部との光軸に平行な方向に測った間隔をMとすると、
s<M<s+h
s=a×W/(P/2+D/2−a)
h=c×L/(P/2+E−c)
であり、前記少なくとも一つの導光プリズムの前記入射面が、前記表示素子の表示面と対向し、前記表示素子と前記第1の光遮断部との間の光学要素がつくる前記表示素子の像の有効表示領域の、前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の幅をD、前記光軸に垂直な断面において前記第1および第2の光遮断部が形成された側面と該側面に対向する側面との間の前記導光プリズムの幅をP、前記第1の光遮断部と前記表示素子の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をW、前記第1の光遮断部の前記側面からの高さをa、前記第2の光遮断部の前記側面からの高さをc、前記第2の光遮断部と観察者の瞳孔との間の光学要素がつくる前記瞳孔の像の半径をE、前記第2の光遮断部と前記瞳孔の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をLとしても良い。
前記中間領域は平面として形成されていることが好ましい。また、前記導光プリズムは、前記中間領域に、樹脂注入のためのゲートを配置して成形することができる。あるいは、前記中間領域には、筐体への固定のための取り付け部、または、位置決めのための突起部を形成することが好適である。
さらに、前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の双方または何れか一方は溝により構成することができる。あるいは、前記第1の光遮断部は、前記導光プリズムの前記入射面の外縁部に設けられた切り欠きまたは遮光部とすることができる。
上記目的を達成する導光プリズムの発明は、
表示素子からの映像光を観察者の眼球に導光し、該観察者の視野内に前記表示素子の虚像を表示する虚像観察光学系に用いる導光プリズムであって、
映像光の入射面と、射出面と、
前記映像光の光路を取り囲む複数の側面と、
前記複数の側面の少なくとも一つに形成された第1の光遮断部および第2の光遮断部と、
を備え、
前記第1の光遮断部によって映像光の影となる領域を遮光領域とし、前記第2の光遮断部によって観察者の虚像観察時に視認できない領域を非視認領域とするとき、
前記第1の光遮断部と前記第2の光遮断部とは、前記遮光領域および前記非視認領域が、少なくとも部分的に重なり、前記少なくとも一つの側面の前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の間に挟まれた中間領域を覆うように配置されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、第1の光遮断部と第2の光遮断部とが、遮光領域および非視認領域が少なくとも部分的に重なり、少なくとも一つの側面の第1の光遮断部および第2の光遮断部の間に挟まれた中間領域を覆うように配置されているので、ゴースト光を除去するとともに、光学性能に影響を与えない領域を導光プリズムの側面に広く確保することができる。
第1実施の形態に係る虚像観察光学系を用いた表示装置の斜視図である。 第1実施の形態に係る虚像観察光学系の概略構成図である。 図1の導光プリズムの斜視図である。 図2の光学系を光軸に沿って直線状に展開して示す図であり、図4(a)は断面図、図4(b)は図4(a)の断面と直交する方向から見た側面図である。 図4の遮光領域Aの幅sの範囲を説明する図である。 図4の非視認領域Aの幅hの範囲を説明する図である。 導光プリズムの射出成形時のゲートおよびイジェクトピンによる突き出し位置の配置を示す図である。 位置決め用突起を備えた導光プリズムの断面図である。 図9(a)は、第1のV字溝によるゴースト光の吸収による遮断を説明する図であり、図9(b)はその第1のV字溝部分の拡大図である。 図10(a)は、第1のV字溝によるゴースト光の全反射による遮断を説明する図であり、図10(b)はその第1のV字溝部分の拡大図である。 第2実施の形態に係る虚像観察光学系の表示素子側部分を示す概略構成図である。 第3実施の形態に係る虚像観察光学系を光軸に沿って直線状に展開して示す概略構成図である。 第4実施の形態に係る虚像観察光学系を光軸に沿って直線状に展開して示す概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
図1は、第1実施の形態に係る虚像観察光学系を用いた表示装置の一例を示す斜視図である。この表示装置1は、眼鏡の形状を有し表示装置1全体を観察者の頭部に固定支持するための支持部2(眼鏡のテンプル)と、支持部2に固定され表示素子20(図2参照)が内蔵された本体部3と、本体部3により一方の端部で支持され、観察者に装着した状態において他方の端部が観察者の眼前まで延びる導光プリズム30を備える。本体部3は、表示素子20に加え、表示素子20に画像を表示するための電子回路や、本体部3の外部から有線または無線により映像データを受信するための通信機能等を備える。
図2は、第1実施の形態に係る虚像観察光学系10の概略構成図である。また、図3は、導光プリズム30の斜視図である。虚像観察光学系10は、表示素子20と導光プリズム30とを含んで構成される。表示素子20は、観察すべき画像を表示する矩形の表示面20aを有する液晶表示素子や有機EL素子等であり、本体部3内に内蔵されている。
導光プリズム30は、透明な樹脂からなる一方向に長いプリズムであり、一方の端部が本体部3の筐体内に保持される。導光プリズム30は、映像光の進行方向である長手方向の両端に入射面30aと反射面30bとを備える。入射面30aは、本体部3の内側で表示素子20の表示面に対向して配置される。反射面30bは、導光プリズム30の長手方向に対して、内側面を表示装置装着時の観察者側に向けて約45°傾斜した斜面として形成される。この反射面30bは、コーティング無しで導光プリズム30内を長手方向に進行する映像光が全反射条件を満たすことが好ましいが、必要に応じて、アルミスパッタリングなどによってコーティングしたミラー面として形成しても良い。
また、入射面30aと反射面30bとの間には、映像光の光路を取り囲むように、第1の側面30c、第2の側面30d、第3の側面30e、および、第4の側面30fを有する。観察者が画像表示装置1を装着した状態で、第1の側面30cは観察者の正面に向かい合った面である。また、第2の側面30dは導光プリズム30の上側の面であり、第3の側面30eは観察者の正面に向かい合った面の反対側に位置し、第4の側面30fは導光プリズム30の下側の面である。すなわち、第1の側面30cと第3の側面30eとは互いに対向する面であり、第2の側面30dと第4の側面30fとは互いに対向する面である。
さらに、第1の側面30cの表示素子20と反対側の端部には、反射面30bで反射された映像光を眼球7に向けて射出する射出面30gが設けられている。射出面30gは観察者の視界に表示素子20の表示画像の虚像を表示するように、正の屈折力を有するレンズ面として形成される。本実施の形態では、導光プリズム30の射出面30gは、接眼部を構成している。なお、射出面30gは、必ずしも第1の側面30cと同一平面上に無くても良く、光軸を観察者の眼球7に向けるため、第1の側面30cから傾いていても良い。また、虚像観察光学系10の光軸Oは、射出面30gのレンズの光軸と一致し、表示素子20の矩形の表示面20a、および、入射面30aの略中心を通り、反射面30bの略中心で屈曲して、射出面30gを通る。
導光プリズム30には、本体部3の筐体に覆われた部分に、各側面30c〜30fを周回するように第1のV字溝31(第1の光遮断部)と第2のV字溝32(第2の光遮断部)とが、光軸O方向に離間して設けられている。第1のV字溝31および第2のV字溝32は、表示素子20からの映像光の一部が、導光プリズム30の側面で反射して観察者の眼球7に入ることによって、ゴーストを生じさせることを抑制するために設けられたものである。導光プリズム30の側面の不要な反射が生じる位置の近傍に、V字の形状を有する溝を設けることによって、遮光絞りとして機能させ、不要な反射によるゴースト光を遮断することができる。
図4は、図2の光学系を光軸に沿って直線状に展開して示す図であり、図4(a)は断面図、図4(b)は図4(a)の断面と直交する方向から見た側面図である。この図4は、説明のために、反射面30bによる反射を省略し、直線的な光学系として表示し直したものである。
図4(a)のRは、表示素子20の表示面20aから射出され第1のV字溝31の頂点を通る最も傾斜した光線を示し、この光線Rと第1のV字溝31とで挟まれた第1の側面30c上の部分は表示素子20からの映像光の影となる遮光領域Aとなる。また、Rは接眼部から視線を逆に追跡し、第2のV字溝32の頂点を通る最も傾斜した視線を示しており、この視線Rと第2のV字溝32とで挟まれた第1の側面30c上の部分は射出面30g(接眼部)から(従って、観察者から)は視認されない非視認領域Aとなる。遮光領域Aの一部は視認可能な領域となるが、表示素子20からの光が当たらないため、実質視認することはできない。
図4(b)に示すように、第1の側面30c上の第1の溝31と第2の溝32との間は、遮光領域Aと非視認領域Aとで覆われ、遮光領域Aと非視認領域Aとは図4(b)の斜線部で重なっている。第1の側面30c上の第1のV字溝31と第2のV字溝32との間の溝間領域A(中間領域)を遮光領域Aおよび非視認領域Aのそれぞれよりも広い面とし、さらに遮光領域Aと非視認領域Aとの一部が重なるようにすることで、実質視認されない平面部を広く確保することができる。
次に、遮光領域Aと非視認領域Aとを数式により示す。まず、図5は、図4の遮光領域Aの幅sを説明する図である。以下の説明は、第1の側面30cに形成された第1のV字溝31に対するものであるが、第2〜4の側面30d〜30fについても同様に当てはまる。導光プリズム30は、表示素子20から距離W離れた位置に配置されている。表示素子20の表示面20aから射出される光は、導光プリズム30内に入射する際に、空気と導光プリズム30との屈折率差により屈折する。そこで、図5では、表示素子20、導光プリズム30、および、表示素子20を出射して導光プリズム30内に入射する光線の関係をわかり易くするために、仮想的な表示素子21を配置した。仮想的な表示素子21の表示位置は、空気層を導光プリズム30と同じ媒質に換算して光路長さが等しくなる、導光プリズム30の入射面30aから距離nW離れた位置である。ここで、nは導光プリズム30の屈折率である。また、仮想的な表示素子21から射出する仮想的な光線の経路をR’で示す。
図5より第1のV字溝31の効果により、第1のV字溝31の頂点から遮光領域Aの射出面30g側の端までの幅(遮光領域Aの幅)をs、仮想的な表示素子21の有効表示領域(表示面21a)の第1の側面30cに垂直な方向の幅をD、光軸Oに垂直な断面において第1の側面30cと第3の側面30eとの間の導光プリズム30の幅をP、第1のV字溝31の頂部の第1の側面30cからの高さをa、第1の遮光溝31の頂点の入射面30aからの光軸方向の距離をLとするとき、次式が成立する。
(P/2+D/2−a)/(nW+L)=a/s (1)
ここで、nW+Lは、第1のV字溝31と表示素子の像21との間の光軸方向の距離を導光プリズム内での距離に換算した距離であり、これをWで表す。これによって、遮光領域Aの幅sは、次式で与えられる。
s=a×W/(P/2+D/2−a) (2)
次に、図6は、図4の非視認領域Aの幅hを説明する図である。射出面30gの第1の側面30cに直交する方向の幅Qが、同方向の導光プリズム30の幅Pより狭い幅とし、第2のV字溝32の第1の側面30cからの高さをc、第2のV字溝32の頂点から射出面30gまでの光軸方向の距離をL、第2のV字溝32の頂点から非視認領域Aの入射面30a側の端までの幅(非視認領域Aの幅)をhとするとき、次式が成立する。
(P/2+Q/2−c)/L=c/h (3)
これによって、射出面30gから視認されない領域(非視認領域)の幅hは、次式で与えられる。
h=c×L/(P/2+Q/2−c) (4)
導光プリズム30は、第1のV字溝31の頂部と第2のV字溝32の頂部との間の光軸Oに沿う方向の幅をMとするとき、次の式を満たすように構成される。
s<M<s+h (5)
導光プリズムにV字溝を複数設ける場合、V字溝を各V字溝の遮光領域Aが重なるような間隔で配置することが、通常考えられる配置方法である。本実施の形態では、式(5)の左側の不等式、すなわち、溝間領域Aの幅Mを遮光領域Aの幅sよりも広くとることによって、表示素子20と第1のV字溝31とが形成する遮光領域Aの幅sを越えて、より広い幅の溝間領域Aを確保することができる。また、右側の不等式より、溝間領域A上で、遮光領域Aおよび非視認領域Aが、少なくとも部分的に重なることとなるので、第1の側面30cの第1のV字溝31および第2のV字溝32の間に挟まれた溝間領域Aが、これら遮光領域Aおよび非視認領域Aによって完全に覆われる。
虚像観察光学系10およびこれに用いられる導光プリズム30は上記のように構成されるので、導光プリズム30は、連続した比較的幅の広い平坦な溝間領域Aを有する。この領域は、本体部3内で導光プリズム30を固定するための平面として活用することができる。
また、導光プリズム30の溝間領域Aは、虚像を形成する正規結像光束の導光に寄与せず、また、ゴースト光となる光は第1のV字溝31により遮断され溝間領域Aに入射しないか、あるいは、この領域で反射しても第2のV字溝32により射出面30g側から視認できない。したがって、溝間領域Aは、光学的に特性の優れた面である必要は無い。すなわち、この面は平坦度が低かったり、あるいは、この面の周辺で材料が不均質であったりしても、虚像観察光学系10の性能にほとんど影響を与えない。このため、溝間領域Aは、以下のように種々の用途に活用することが可能となる。
例えば、射出成形により導光プリズム30を成形する場合、この溝間領域Aになる部分にゲートやイジェクトピンを配置することができる。図7は、導光プリズム30の射出成形時のゲート37およびイジェクトピン38による突き出し位置の配置を示す図である。射出成形時、導光プリズム30の形状のキャビティを有する金型内に、ゲート37から溶融樹脂を注入する。このゲート37は、射出成形後金型から取り外す際に切断されるため、その切断面は、他の面よりも粗れた面となるうえ、ゲート37周辺は、注入された材料が不均質となり易い。また、樹脂成形において、成形した導光プリズム30を金型から取り外すためには、イジェクトピン38が用いられる。しかし、イジェクトピン38で押し出しを行った面は、イジェクトピン38を通じて加えた圧力によって、凹みやイジェクトピン38の輪郭跡が残り易い。そこで、導光プリズム30の溝間領域Aに射出成形時のゲート37やイジェクトピン38による突き出し位置を配置することによって、製造される導光プリズム30の光学性能に影響を与えることなく成形することができる。
また、溝間領域Aには、本体部3内で導光プリズム30を正確に位置決めするために、本体部3の筐体と嵌合する突起を設けることができる。図8は、位置決め用突起39を備えた導光プリズム30を簡略化して示した断面図である。位置決め用突起39は、第1の側面30cのみに配置しても良いし、第1〜第4の側面30c〜30fの溝間領域Aに複数配置しても良い。この他、種々の配置が可能である。位置決め用突起39を、ゴースト光等の不要光が通過する領域に配置すると、突起のエッジでの反射などによる散乱光を発生する虞があるが、溝間領域Aに突起部が形成されていると、遮光領域Aではそのような散乱が生じず、非視認領域Aでは散乱が発生しても観察者の眼球に入らないので、導光プリズム30の光学特性には影響を与えない。さらに、射出成形時のゲート37は図8の位置決め用突起39の上部に配置しても良い。
以上説明したように本実施の形態によれば、平坦な溝間領域Aを導光プリズム30の側面に広く確保することができるので、溝間領域Aを保持することにより導光プリズム30を固定することができる。また、溝間領域Aは、導光プリズム30の光学性能に影響を与えないので、導光プリズム30の製造時や保持のために利用することが可能になる。
なお、第1のV字溝31および第2のV字溝32によるゴースト光の遮断方法としては、V字溝の斜面での吸収による方法と、反射により導光プリズム30の外へ逃がす方法とがある。それぞれの場合について、図9および図10の変形例を用いて説明する。まず、図9(a)は、第1のV字溝31でゴースト光を吸収することによるゴースト光の遮断を説明する図であり、図9(b)はその第1のV字溝31部分の拡大図である。第1のV字溝31の斜面は遮光塗料により遮光されている。また、この変形例の導光プリズム30の入射面30aは、正の屈折力を有する面として構成されている。この場合、仮想的な表示素子21は、実際の表示素子20よりも拡大される。表示素子20から射出された光線Rは、第1のV字溝31の斜面に入射して、ここで吸収される。
また、図10(a)は、第1のV字溝31によるゴースト光の全反射による遮断を説明する図であり、図10(b)はその第1のV字溝31部分の拡大図である。この変形例においても、導光プリズム30の入射面30aは、正の屈折力を有する面として構成される。表示素子20から射出された光線Rは、第1の側面30cに形成された第1のV字溝31の入射面30a側の斜面で、全反射される。このとき、全反射の条件は、図10(b)に示す入射角θを用いて、次式で表すことができる。
Figure 2015172624
反射された光線Rは、第1の側面30cに対向する第3の側面30eに小さい入射角度で入射して、導光プリズム30の外部へ向けて射出される。この場合は、第1のV字溝31に遮光塗料を塗布する必要がないので製造工程を簡略化でき、さらに、遮光塗料が剥離等して光学性能が劣化する心配も無い。
(第2実施の形態)
次に、本発明の第2実施の形態に係る虚像観察光学系11および導光プリズム40について説明する。図11は、第2実施の形態に係る虚像観察光学系11の表示素子20側部分を示す概略構成図である。本実施の形態で導光プリズム40の各面40a〜40gは、第1実施の形態の導光プリズム30の各面30a〜30gに対応している。また、本実施の形態では、第1実施の形態の第1のV字溝31に代えて、入射面40aと第1〜第4の側面40c〜40fそれぞれとの間の角部を切り欠いて遮光処理した切り欠き部41(第1の光遮断部)を設けている。さらに、第1〜第4の側面40c〜40f上には、導光プリズム40を周回するように第1実施の形態の第2のV字溝32に対応するV字溝42(第2の光遮断部)が設けられている。その他の構成は、第1実施の形態と同様である。
表示素子20の表示面から導光プリズム40の入射面40aまでの距離をW、導光プリズム40の屈折率をn、入射面40aから切り欠き部41により映像光が当たらない遮光領域Aの射出面40g側の端までの幅をs、第1の側面40cに垂直な方向の仮想的な表示素子21の有効表示領域の幅をD、光軸Oに垂直な断面において第1の側面40cと第3の側面40eとの間の導光プリズム40の幅をP、切り欠き部41の第1の側面40cからの高さをaとするとき、次式が成立する。
(P/2+D/2−a)/nW=a/s (7)
ここで、nWは、切り欠き部41と表示素子の像21との間の距離を導光プリズム内での距離に換算した距離であり、これをWとする。これによって、遮光領域の幅sは、次式で与えられる。
s=a×W/(P/2+D/2−a) (8)
また、第1の側面40cに垂直な方向の、射出面40gの幅Qを導光プリズム40の第1の側面40cに直交する方向の幅Pより狭い幅とし、V字溝42の第1の側面40cからの高さをc、導光プリズム40内でのV字溝42の頂点から射出面40gまでの光軸方向の距離をL、V字溝42の頂点から非視認領域Aの入射面40a側の端までの幅(非視認領域Aの幅)をhとするとき、非視認領域Aについて、第1実施の形態と同じ式(3)および(4)が成り立つ。
切り欠き部41とV字溝42の頂部との間の領域A(中間領域)の光軸Oに沿う方向の幅をMとするとき、幅Mは、第1実施の形態と同様に式(5)を満たすように設定する。なお、切り欠き部41に代えて、導光プリズム40の平坦な入射面40aの外周縁部に遮光膜を塗布したり、入射面40aの外周縁部を遮光部材で覆ったりすることもできる。その場合、遮光膜あるいは遮光部材で遮光した部分の第1の側面30cからの高さをaとする。
本実施の形態によれば、第1実施の形態と同様に、平坦で導光プリズム40の光学性能に影響を与えない溝間領域Aを導光プリズム40の側面に広く確保することができるので、第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第1のV字溝に代えて切り欠き部41を設けたので、成形や遮光処理が第1実施の形態と比べて容易となる。
(第3実施の形態)
図12は、第3実施の形態に係る虚像観察光学系12を光軸Oに沿って直線状に展開して示す概略構成図である。この虚像観察光学系12は、表示素子20に加え、第1の導光プリズム50と第2の導光プリズム55の2つの導光プリズムを含んで構成されている点で、第1および第2実施の形態とは異なっている。以下図面を参照して虚像観察光学系12の構成を説明する。
第1の導光プリズム50は、入射面50aおよび射出面50g、並びに、入射面50aと射出面50gとの間で、映像光の光路を取り囲むように配置された、第1〜第4の側面50c〜50fを備える六面体プリズムである。第1の導光プリズム50には、第1実施の形態の導光プリズム30の反射面30bのように、光路を屈曲させるための反射面はなく、入射面50aと射出面50gとは対向している。入射面50aは、正の屈折力を有するレンズ面であり、射出面50gは平坦な面である。第1の導光プリズム50の第1〜第4の側面50c〜50fには、導光プリズム50の側面を周回するように、第1のV字溝51(第1の光遮断部)と第2のV字溝52(第2の光遮断部)とが設けられている。
一方、第2の導光プリズム55は、入射面55aと映像光の光路を約90°折り曲げる反射面(図示せず)と、入射面55aと反射面との間で映像光の光路を取り囲むように配置された、第1〜第4の側面55c〜55fを備える六面体プリズムである(図12において、第1の側面55cと第3の側面55eのみを表示している)。ここで、第1の側面55cには、眼球7に向けて映像光を射出する射出面55gが設けられている。また、射出面55gは、正の屈折力を有するレンズ面となっている。この射出面55gは、本実施の形態における接眼部である。
表示素子20、第1の導光プリズム50および第2の導光プリズム55は、第1の導光プリズム50の射出面50gと第2の導光プリズム55の入射面55aを対向させて、所定の間隔だけ離間して配置される。ここで、第1の導光プリズム50および第2の導光プリズム55は、図12の展開した虚像観察光学系12で、正の屈折力を有する第1の導光プリズム50の入射面50aと、第2の導光プリズム55の射出面55gとの光軸Oが一致し、且つ、この光軸Oが表示素子20、第1の導光プリズム50の入射面50aおよび射出面50g、第2の導光プリズム55の入射面55aおよび射出面55gの略中心を通るように配置される。
表示素子20、第1の導光プリズム50および第2の導光プリズム55は、それぞれ本体部3に対して図示しない保持機構により保持され、相互に位置決めされる。また、第1の導光プリズム50の射出面50gと第2の導光プリズム55の入射面55aとの間は、外光が入射しないように遮光される。
図12の光線Rは、第1実施の形態と同様に、表示素子20から射出され第1のV字溝51(第1の光遮断部)の頂点を通る最も傾斜した光線を示している。ただし、本実施の形態では、入射面50aが屈折力を有しているため、光線Rはこの入射面50aで屈曲している。図12で、仮想的な表示素子21は、表示素子20から第1のV字溝51に至る光学要素(すなわち、導光プリズム50およびその入射面50a)がつくる表示素子20の像(表示素子の虚像)を、導光プリズム内での距離に換算した位置に示したものである。この仮想的な表示素子21の有効領域の外縁部から第1のV字溝51の頂点を通る仮想的な光線R’を直線で引き、第1のV字溝51と光線R’が第1の側面50cと交差する点に挟まれる部分が、表示素子20からの映像光が当たらない遮光領域Aとなる。この場合も、第1のV字溝51と表示素子の像21との間の導光プリズム内での距離に換算した距離Wを用いて、遮光領域Asの幅sは、式(2)によって算出することができる。
また、Rは眼球7の瞳孔7aから視線を逆に追跡し、第2のV字溝52(第2の光遮断部)の頂点を通る最も傾斜した視線を示しており、この視線Rが第1の側面50cと交差する点と第2のV字溝52とで挟まれた部分は、射出面55g(接眼部)からは視認されない非視認領域Aとなる。ここで、非視認領域Aを決定する視線Rを逆方向に追跡する始点を、第2の導光プリズム55の射出面55gではなく、観察者の瞳孔7aとしている点が、第1実施の形態とは異なっている。観察者の瞳孔径が、第2の導光プリズム55の幅よりも狭い場合は、視線Rの傾きがより緩やかになるので、射出面55gの最外縁部を始点として、視線Rを引いた場合よりも非視認領域Aの幅が広がる。
なお、射出面55gは屈折力を有しているため、光線Rはこの射出面55gで屈曲している。図12で、利用者の仮想的な眼球8は、眼球7から第2のV字溝52に至る光学要素(すなわち、第2の導光プリズム55および第1の導光プリズム50の第2のV字溝53の射出面50g側)がつくる眼球7の像(虚像)を、導光プリズム50,55内での距離に換算した位置に示した図である。この仮想的な眼球8の瞳孔8aの外縁部から、第2のV字溝52の頂点を通る仮想的な視線R’を引き、第2のV字溝52と視線R’が第1の側面50cに交差する点とに挟まれる部分が非視認領域Aとなる。
第2のV字溝52と観察者の瞳孔7aとの間の光学要素がつくる瞳孔の像8aの半径をE、第2のV字溝52と瞳孔の像8aとの間の距離を導光プリズム50,55内での距離に換算した距離をLとすると、
h=c×L/(P/2+E−c) (9)
となる。式(9)により得られるhを、式(2)により得られるsと共に、式(5)の条件に適用することによって、第1のV字溝51と第2のV字溝52との間の溝間領域Aの光軸O方向の幅を、遮光領域Aと非視認領域Aとが、少なくとも部分的に重なる範囲で広く設定することが可能になる。
本実施の形態の第1の導光プリズム50の第1の側面50c上に形成される遮光領域Aと非視認領域Aとは、第1実施の形態と同様に部分的に重なっているので、第1の導光プリズム50の光学性能に影響を与えない広い溝間領域Aを確保することができ、第1実施の形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第1実施の形態の導光プリズムと比較して、非視認領域Aを、導光プリズムの射出面50gの外縁部ではなく、観察者の瞳孔7aを通る視線Rに基づいて設計したので、非視認領域Aが更に広がり、したがって、溝間領域Aをさらに広く取ることができる。
(第4実施の形態)
図13は、第4実施の形態に係る虚像観察光学系13を光軸Oに沿って直線状に展開して示す概略構成図である。この虚像観察光学系13は、第1の導光プリズム60と第2の導光プリズム65とを含み、第3実施の形態と同様の構成において、第1の導光プリズム60に加え、第2の導光プリズム65にも、第1のV字溝66(第1の光遮断部)と第2のV字溝67(第2の光遮断部)とを設けたものである。第1の導光プリズム60および第2の導光プリズム65では、各構成要素に第3実施の形態の対応する構成要素を示す参照番号に10を加えた番号を付している。
図13に示すように、第2の導光プリズム65の側面65では、第1のV字溝66によって表示素子20からの映像光の影となる遮光領域Aと、第2のV字溝67によって観察者の虚像観察時に視認できない非視認領域Aとが生じ、遮光領域Aと非視認領域Aとは、少なくとも部分的に重なり、第1の側面65cの第1のV字溝66および第2のV字溝67の間に挟まれた溝間領域Aを覆うように位置する。
これによって、第1の導光プリズム60に加え、第2の導光プリズム65上に、導光プリズムの光学性能に影響を与えない広い溝間領域Aを確保することができ、第2の導光プリズム65についても、溝間領域Aを保持することにより導光プリズム65を固定することができ、溝間領域Aは導光プリズム65の光学性能に影響を与えないので、製造時のゲートやイジェクトピンの配置位置としたり、保持、位置決めのために利用したりすることが可能になる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。たとえば、例示の表示装置は眼鏡形状としたが、本発明の虚像観察光学系および導光プリズムが適用できるのはこれに限られず、使用者の頭部に固定することができるのであれば、ゴーグル型やヘルメット型など種々の形状を有することができる。また、導光プリズムは使用時に水平方向に長いものに限られない。例えば、表示素子を前頭部に配置して、垂直方向に長い導光プリズムを使用することも可能である。また、各実施の形態で、虚像観察光学系および導光プリズムは、右眼用のものについて説明したが、左眼用にも適用することができる。
また、各実施の形態では第1の光遮断部および第2の光遮断部は、導光プリズムの各面に沿って周回するように配置されていたが、第1の光遮断部および第2の光遮断部の配置は、これに限られない。例えば、第1の光遮断部および第2の光遮断部は、導光プリズムの対向する2つの側面に配置されていても良い。あるいは、1つまたは3つの側面に設けられていても良い。さらに、虚像観察光学系は、1つまたは2つの導光プリズムを含む構成に限られず、3つ以上の導光プリズムを含んで構成されていても良い。さらに、第2実施の形態で、導光プリズムの入射面に切り欠きまたは遮光部を配置した構成を示したが、第2の光遮断部として、切り欠きまたは遮光部を導光プリズムの射出面に設けることも可能である。また、導光プリズムの幅に対して接眼部の幅が狭い例を示したが、接眼部の幅は導光プリズムの幅に一致していても良い。
1 表示装置
2 眼鏡
3 本体部
5 導光プリズム
7 眼球
10 虚像観察光学系
20 表示素子
21 仮想的な表示素子
30,40 導光プリズム
31,51,61,66 第1のV字溝(第1の光遮断部)
32,52,62,67 第2のV字溝(第2の光遮断部)
37 ゲート
38 イジェクトピン
39 位置決め用突起
41 切り欠き部(第1の光遮断部)
42 V字溝(第2の光遮断部)
50,60 第1の導光プリズム
55,65 第2の導光プリズム
溝間領域
遮光領域
非視認領域

Claims (9)

  1. 表示素子に表示される画像の虚像を観察するための虚像観察光学系であって、
    表示素子と、
    前記表示素子からの映像光を導光する少なくとも一つの導光プリズムと、
    導光された映像光を観察者の眼球に入射させる接眼部と、
    を備え、
    前記少なくとも一つの導光プリズムは、当該導光プリズムの入射面から射出面へ前記映像光を導光する光路を取り囲む側面の少なくとも一つに、第1の光遮断部および第2の光遮断部を備え、
    前記第1の光遮断部によって映像光の影となる領域を遮光領域とし、前記第2の光遮断部によって観察者の虚像観察時に視認できない領域を非視認領域とするとき、
    前記第1の光遮断部と前記第2の光遮断部とは、前記遮光領域および前記非視認領域が、少なくとも部分的に重なり、前記少なくとも一つの側面の前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の間に挟まれた中間領域を覆うように配置されていることを特徴とする虚像観察光学系。
  2. 前記第1の光遮断部の頂部と前記第2の光遮断部の頂部との光軸に平行な方向に測った間隔をMとすると、
    s<M<s+h
    s=a×W/(P/2+D/2−a)
    h=c×L/(P/2+Q/2−c)
    であり、前記少なくとも一つの導光プリズムの前記入射面が、前記表示素子の表示面と対向し、前記表示素子と前記第1の光遮断部との間の光学要素がつくる前記表示素子の像の有効表示領域の、前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の幅をD、前記光軸に垂直な断面において前記第1および第2の光遮断部が形成された側面と該側面に対向する側面との間の前記導光プリズムの幅をP、前記第1の光遮断部と前記表示素子の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をW、前記第1の光遮断部の前記側面からの高さをa、前記第2の光遮断部の前記側面からの高さをc、前記光軸に沿って展開したとき前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の前記接眼部の幅をQ、前記第2の光遮断部の前記接眼部からの距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をLとすることを特徴とする請求項1に記載の虚像観察光学系。
  3. 前記第1の光遮断部の頂部と前記第2の光遮断部の頂部との光軸に平行な方向に測った間隔をMとすると、
    s<M<s+h
    s=a×W/(P/2+D/2−a)
    h=c×L/(P/2+E−c)
    であり、前記少なくとも一つの導光プリズムの前記入射面が、前記表示素子の表示面と対向し、前記表示素子と前記第1の光遮断部との間の光学要素がつくる前記表示素子の像の有効表示領域の、前記第1および第2の光遮断部が形成された側面に垂直な方向の幅をD、前記光軸に垂直な断面において前記第1および第2の光遮断部が形成された側面と該側面に対向する側面との間の前記導光プリズムの幅をP、前記第1の光遮断部と前記表示素子の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をW、前記第1の光遮断部の前記側面からの高さをa、前記第2の光遮断部の前記側面からの高さをc、前記第2の光遮断部と観察者の瞳孔との間の光学要素がつくる前記瞳孔の像の半径をE、前記第2の光遮断部と前記瞳孔の像との間の距離を前記導光プリズム内での距離に換算した距離をLとすることを特徴とする請求項1に記載の虚像観察光学系。
  4. 前記中間領域は平面として形成されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の虚像観察光学系。
  5. 前記中間領域に、樹脂注入のためのゲートを配置して成形したことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の虚像観察光学系。
  6. 前記中間領域には、筐体への固定のための取り付け部、または、位置決めのための突起部が形成されていることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の虚像観察光学系。
  7. 前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の双方または何れか一方は、溝により構成されていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の虚像観察光学系。
  8. 前記第1の光遮断部は、前記導光プリズムの前記入射面の外縁部に設けられた切り欠きまたは遮光部であることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の虚像観察光学系。
  9. 表示素子からの映像光を観察者の眼球に導光し、該観察者の視野内に前記表示素子の虚像を表示する虚像観察光学系に用いる導光プリズムであって、
    映像光の入射面と、射出面と、
    前記映像光の光路を取り囲む複数の側面と、
    前記複数の側面の少なくとも一つに形成された第1の光遮断部および第2の光遮断部と、
    を備え、
    前記第1の光遮断部によって映像光の影となる領域を遮光領域とし、前記第2の光遮断部によって観察者の虚像観察時に視認できない領域を非視認領域とするとき、
    前記第1の光遮断部と前記第2の光遮断部とは、前記遮光領域および前記非視認領域が、少なくとも部分的に重なり、前記少なくとも一つの側面の前記第1の光遮断部および前記第2の光遮断部の間に挟まれた中間領域を覆うように配置されていることを特徴とする導光プリズム。
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