JP2015170807A - 太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】低水蒸気透過性、耐候性、透明性、及び、相手材との密着性に優れ、屈折率の低い塗膜を形成することができ、しかも太陽電池モジュールの軽量化及び製造工程の簡略化が可能な太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュールを提供する。【解決手段】含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する含フッ素共重合体、硬化剤、及び、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。【選択図】なし
Description
本発明は、太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュールに関する。
近年、太陽電池は、炭酸ガス排出量の削減につながる化石燃料代替エネルギー源として注目されており、太陽電池の変換効率や耐久性等の各種性能を向上させる取り組みが盛んに行われている。
太陽電池の普及のためには、太陽電池の耐久性の向上が重要である。太陽電池の耐久性を阻害する問題として、例えば、大気に含まれる水蒸気等のガスが、太陽電池モジュールの内部に侵入して、太陽電池素子を劣化させることが挙げられる。そのため、水蒸気等のガス遮断機能であるガスバリア性が高い封止用基板を、太陽電池モジュールの太陽電池素子の受光面である表面側とその反対面である裏面側に配置することがなされている。
太陽電池モジュールは、通常、フロントシート(表面保護シート)、太陽電池セルを封止した封止材層、及び、バックシートからなる。封止材層を形成する封止材としては通常、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体(EVA)が用いられている。
フロントシートとしては、光に晒されている環境下であっても良好な低水蒸気透過性を維持しなければならないことから、ガラスを用いることが一般的である。ところが、近年、軽量化や破損防止の観点から、ガラスに替えて透明性に優れた樹脂フィルムをフロントシートに用いることが試みられている。
例えば、特許文献1には、含フッ素オレフィン/ビニルアルコール共重合体、所定のアルコキシシラン化合物および/またはそのオリゴマー、溶媒および加水分解・縮合触媒を含有する組成物であって、該溶媒が、炭素数3〜10のケトン化合物、炭素数2〜10のニトリル化合物、窒素原子に結合した水素原子が炭素数1〜5のアルキル基で置換されていてもよい、炭素数3〜10のアミド化合物および所定のエーテル化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である組成物、該組成物からなる硬化物および該硬化物からなるフィルムが開示されており、フィルムの透明性と強度の向上を図っている。
しかしながら、特許文献1に記載されたフィルムは、多層積層体を製造する際、各層に対応するフィルムを積層する工程が必要であり、工程の簡略化の点で不利であるだけでなく、層間接着性が不充分であるという問題もある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、低水蒸気透過性、耐候性、透明性、及び、相手材との密着性に優れ、屈折率の低い塗膜を形成することができ、しかも太陽電池モジュールの軽量化及び製造工程の簡略化が可能な太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
すなわち本発明は、含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する含フッ素共重合体、硬化剤、及び、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする太陽電池モジュールのフロントシート用塗料である。
上記含フッ素オレフィンは、テトラフルオロエチレンであることが好ましい。
上記含フッ素共重合体における含フッ素オレフィン単位の含有率が40モル%以上であることが好ましい。
上記含フッ素共重合体における含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位との交互率が94%以下であることが好ましい。
上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位を有することが好ましい。
上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位及びビニルエステルモノマー単位を有する共重合体を水酸基化して得られた共重合体であることが好ましい。
本発明のフロントシート用塗料は、更に、屈折率が1.35〜1.55であるフィラーを含むことが好ましい。
本発明は、上記塗料から得られる塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシートでもある。
本発明のフロントシートは、上記塗膜の屈折率が1.50以下であることが好ましい。
本発明は、上記フロントシート、太陽電池セルを封止した封止材層、及び、バックシートからなることを特徴とする太陽電池モジュールでもある。
本発明によれば、低水蒸気透過性、耐候性、透明性、及び、相手材との密着性に優れ、屈折率の低い塗膜を形成することができ、しかも太陽電池モジュールの軽量化及び製造工程の簡略化が可能な太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュールを提供することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料(以下、本発明の塗料ともいう。)は、含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する含フッ素共重合体を含む。本発明の塗料は、低水蒸気透過性、耐候性、透明性、及び、相手材との密着性に優れ、屈折率の低い塗膜を形成することができるため、当該塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシートが低水蒸気透過性、耐候性、透明性、及び、相手材との密着性に優れ、屈折率の低いものとなる。その結果、太陽電池モジュールが耐久性に優れたものとなる。また、本発明の塗料は、薄膜コーティングが可能であるため、含フッ素共重合体のフィルムを積層して得られるシートよりも薄膜化された塗膜を形成することができる。また、本発明の塗料から得られる塗膜は、基材シート等を使用しなくても単独で充分な低水蒸気透過性、耐候性及び強度を発揮する。したがって、太陽電池モジュールの軽量化及び製造工程の簡略化が可能となる。
上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)を有する。
上記含フッ素オレフィン単位とは、含フッ素オレフィンに基づく重合単位を表している。該含フッ素オレフィンは、フッ素原子を有する単量体である。
上記含フッ素オレフィンとしては、テトラフルオロエチレン〔TFE〕、フッ化ビニリデン〔VdF〕、クロロトリフルオロエチレン〔CTFE〕、フッ化ビニル、へキサフルオロプロピレン〔HFP〕、へキサフルオロイソブテン、CH2=CZ1(CF2)n1Z2(式中、Z1はH、F又はCl、Z2はH、F又はCl、n1は1〜10の整数である。)で示される単量体、CF2=CF−ORf1(式中、Rf1は、炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)〔PAVE〕、及び、CF2=CF−OCH2−Rf2(式中、Rf2は、炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基)で表されるアルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体からなる群より選択される少なくとも1種の含フッ素オレフィンであることが好ましい。
上記CH2=CZ1(CF2)n1Z2で示される単量体としては、CH2=CFCF3、CH2=CHCF3、CH2=CFCHF2、CH2=CClCF3等が挙げられる。
上記PAVEとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)〔PMVE〕、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)〔PEVE〕、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)〔PPVE〕、パーフルオロ(ブチルビニルエーテル)等が挙げられ、なかでも、PMVE、PEVE又はPPVEがより好ましい。
上記アルキルパーフルオロビニルエーテル誘導体としては、Rf2が炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基であるものが好ましく、CF2=CF−OCH2−CF2CF3がより好ましい。
上記含フッ素オレフィンとしては、TFE、CTFE及びHFPからなる群より選択される少なくとも1種がより好ましく、TFEが更に好ましい。
上記含フッ素共重合体は、含フッ素共重合体における含フッ素オレフィン単位の含有率が40モル%以上であることが好ましく、含フッ素オレフィン単位が40モル%以上80モル%以下であり、ビニルアルコール単位が20モル%以上60モル%以下であることがより好ましい。上記含フッ素共重合体の各モノマー単位の含有率がこのような範囲であることによって、得られる塗膜の低水蒸気透過性及び相手材との密着性が優れたものとなる。各モノマー単位の含有率としては、含フッ素オレフィン単位が45モル%以上75モル%以下であり、ビニルアルコール単位が25モル%以上55モル%以下であることがより好ましく、含フッ素オレフィン単位が50モル%以上70モル%以下であり、ビニルアルコール単位が30モル%以上50モル%以下であることが更に好ましい。
上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位との交互率が94%以下であることが好ましい。交互率がこのような範囲であると、溶剤溶解性が高いという効果が得られる。より好ましくは90%以下であり、特に好ましくは80%である。また、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、更に好ましくは40%である。交互率が低すぎると耐熱性が低下するおそれがあるため、好ましくない。
含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位との交互率は、重アセトン等の含フッ素共重合体が溶解する溶媒を用いて、含フッ素共重合体の1H−NMR測定を行い、以下の式より3連鎖の交互率として算出できる。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
上記含フッ素共重合体は、更に、−CH2−CH(O(C=O)R)−(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜17の炭化水素基を表す。)で表されるビニルエステルモノマー単位を有するものであってもよい。このように、上記含フッ素共重合体が、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位を有することもまた、好ましい。そして更には、実質的に含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位のみからなる含フッ素オレフィン/ビニルアルコール/ビニルエステルモノマー共重合体であることもまた、好ましい。
上記ビニルエステルモノマー単位は、−CH2−CH(O(C=O)R)−(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜17の炭化水素基を表す。)で表されるモノマー単位であるが、上記式中のRとしては、炭素数1〜11のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましい。特に好ましくは、炭素数1〜3のアルキル基である。
上記ビニルエステルモノマー単位としては、中でも、以下のビニルエステルに由来するモノマー単位等が例示される。
ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、バレリン酸ビニル、イソバレリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、へプチル酸ビニル、カプリル酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ペラルゴン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、ペンタデシル酸ビニル、パルチミン酸ビニル、マルガリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、ベオバ−9(昭和シェル石油(株)製)、ベオバ−10(昭和シェル石油(株)製)、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル。
これらの中でも、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルに由来するモノマー単位が好ましい。より好ましくは、酢酸ビニルモノマー単位、プロピオン酸ビニルモノマー単位であり、更に好ましくは、酢酸ビニルモノマー単位である。
ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、バレリン酸ビニル、イソバレリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、へプチル酸ビニル、カプリル酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ペラルゴン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、ペンタデシル酸ビニル、パルチミン酸ビニル、マルガリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、ベオバ−9(昭和シェル石油(株)製)、ベオバ−10(昭和シェル石油(株)製)、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル。
これらの中でも、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルに由来するモノマー単位が好ましい。より好ましくは、酢酸ビニルモノマー単位、プロピオン酸ビニルモノマー単位であり、更に好ましくは、酢酸ビニルモノマー単位である。
上記含フッ素共重合体が、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位を有する場合の、各モノマー単位の含有率としては、含フッ素オレフィン単位が40モル%以上80モル%以下であり、ビニルアルコール単位が0モル%より多く60モル%未満であり、ビニルエステルモノマー単位が0モル%より多く60モル%未満であることが好ましい。各モノマー単位の含有率がこのような範囲であることによって、得られる塗膜の低水蒸気透過性及び相手材との密着性が優れたものとなる。各モノマー単位の含有率としては、含フッ素オレフィン単位が45モル%以上75モル%以下であり、ビニルアルコール単位が5モル%以上50モル%以下であり、ビニルエステルモノマー単位が5モル%以上50モル%以下であることがより好ましく、含フッ素オレフィン単位が50モル%以上70モル%以下であり、ビニルアルコール単位が10モル%以上40モル%以下であり、ビニルエステルモノマー単位が10モル%以上40モル%以下であることが更に好ましい。
上記含フッ素共重合体が、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位を有する場合、含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位との交互率は、94%以下であることが好ましい。交互率がこのような範囲であると、溶剤溶解性が高いという効果が得られる。より好ましくは90%以下であり、特に好ましくは80%である。また、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、更に好ましくは40%である。交互率が低すぎると耐熱性が低下するおそれがあるため、好ましくない。
含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位との交互率は、重アセトン等の含フッ素共重合体が溶解する溶媒を用いて、含フッ素共重合体の1H−NMR測定を行い、以下の式より3連鎖の交互率として算出できる。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位又はビニルエステルモノマー単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)及びビニルエステルモノマー単位(−CH2−CH(O(C=O)R)−)の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位又はビニルエステルモノマー単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)及びビニルエステルモノマー単位(−CH2−CH(O(C=O)R)−)の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
上記含フッ素共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲で、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位以外の他の単量体単位を有していてもよい。
上記他の単量体としては、フッ素原子を含まない単量体(但し、ビニルアルコール及びビニルエステル単量体を除く)として、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルエーテル単量体、及び、不飽和カルボン酸からなる群より選択される少なくとも1種のフッ素非含有エチレン性単量体が好ましい。
上記他の単量体単位の合計含有率は、含フッ素共重合体の全単量体単位の0〜50モル%であることが好ましく、0〜40モル%であることがより好ましく、0〜30モル%であることが更に好ましい。
本明細書において、含フッ素共重合体を構成する各単量体単位の含有量は、NMR、FT−IR、元素分析を単量体の種類によって適宜組み合わせることで算出できる。
上記含フッ素共重合体の重量平均分子量は、特に制限されないが、9,000以上であることが好ましく、10,000以上であることがより好ましい。更に好ましくは、20,000〜2,000,000であり、特に好ましくは、30,000〜1,000,000である。
上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
上記含フッ素共重合体は、後述するように、含フッ素オレフィン単位及びビニルエステルモノマー単位を有する共重合体を水酸基化することにより製造することができる。すなわち、上記含フッ素共重合体が、含フッ素オレフィン単位及びビニルエステルモノマー単位を有する共重合体を水酸基化して得られた共重合体であることもまた、好ましい。
以下に、上記含フッ素共重合体の製造方法について説明する。
通常、上記含フッ素共重合体は、テトラフルオロエチレン等の含フッ素オレフィンと酢酸ビニル等のビニルエステルモノマーとを共重合して、その後、得られた共重合体を水酸基化することにより製造することができる。上記含フッ素共重合体の交互率を94%以下とする場合には、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの組成比を、ほぼ一定に保つ条件下で重合を行うことが好ましい。すなわち、上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの組成比を、ほぼ一定に保つ条件下で重合して、含フッ素オレフィン単位とビニルエステルモノマー単位とを有する共重合体を得る工程、及び、得られた共重合体を水酸基化して、含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する共重合体を得る工程、からなる製造方法により得られたものであることが好ましい。
通常、上記含フッ素共重合体は、テトラフルオロエチレン等の含フッ素オレフィンと酢酸ビニル等のビニルエステルモノマーとを共重合して、その後、得られた共重合体を水酸基化することにより製造することができる。上記含フッ素共重合体の交互率を94%以下とする場合には、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの組成比を、ほぼ一定に保つ条件下で重合を行うことが好ましい。すなわち、上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの組成比を、ほぼ一定に保つ条件下で重合して、含フッ素オレフィン単位とビニルエステルモノマー単位とを有する共重合体を得る工程、及び、得られた共重合体を水酸基化して、含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する共重合体を得る工程、からなる製造方法により得られたものであることが好ましい。
上記ビニルエステルモノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、バレリン酸ビニル、イソバレリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、へプチル酸ビニル、カプリル酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ペラルゴン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、ペンタデシル酸ビニル、パルチミン酸ビニル、マルガリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、オクチル酸ビニル、ベオバ−9(昭和シェル石油(株)製)、ベオバ−10(昭和シェル石油(株)製)、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられるが、中でも入手が容易で安価である点から、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルが好ましく用いられる。
上記ビニルエステルモノマーとしてはこれらの1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
上記ビニルエステルモノマーとしてはこれらの1種を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーとを共重合させる方法としては、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法を挙げることができ、工業的に実施が容易であることから乳化重合、溶液重合又は懸濁重合により製造することが好ましいが、この限りではない。
乳化重合、溶液重合又は懸濁重合においては、重合開始剤、溶媒、連鎖移動剤、界面活性剤、分散剤等を使用することができ、それぞれ通常用いられるものを使用することができる。
溶液重合において使用する溶媒は、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマー、及び、合成される含フッ素共重合体を溶解することができるものが好ましく、例えば、酢酸n−ブチル、酢酸t−ブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、tert−ブタノール、イソプロパノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;HCFC−225等の含フッ素溶媒;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、又はこれらの混合物等が挙げられる。
乳化重合において使用する溶媒としては、例えば、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
乳化重合において使用する溶媒としては、例えば、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート(IPP)、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート(NPP)等のパーオキシカーボネート類に代表される油溶性ラジカル重合開始剤や、例えば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性ラジカル重合開始剤等を使用できる。特に乳化重合においては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが好ましい。
上記界面活性剤としては、通常用いられる界面活性剤が使用でき、例えば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が使用できる。また、含フッ素系界面活性剤を用いてもよい。
懸濁重合において用いられる上記分散剤としては、通常の懸濁重合に用いられる部分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロースエーテル、アクリル酸系重合体、ゼラチン等の水溶性ポリマーを例示できる。水/単量体の比率は通常重量比で1.5/1〜3/1で行なわれ、分散剤は単量体100部に対し0.01〜0.1部が用いられる。また、必要に応じて、ポリリン酸塩のようなpH緩衝剤を用いることもできる。
上記連鎖移動剤としては、例えば、エタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族類;アセトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
上記連鎖移動剤の添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常重合溶媒に対して0.001〜10質量%の範囲で使用される。
上記連鎖移動剤の添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常重合溶媒に対して0.001〜10質量%の範囲で使用される。
重合温度としては、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの反応中の組成比がほぼ一定になる範囲であればよく、0〜100℃であってよい。
重合圧力としては、含フッ素オレフィンとビニルエステルモノマーの反応中の組成比がほぼ一定になる範囲であればよく、0〜10MPaGであってよい。
酢酸ビニルに由来するアセテート基の水酸基化は従来よく知られており、アルコリシスや酸や塩基を用いた加水分解等の従来公知の方法によって行うことができる。この中で塩基を用いた加水分解を一般にケン化と呼ばれているが、この明細書においては、以降、ビニルエステルモノマーの水酸基化を方法によらず、ケン化と呼ぶ。このケン化によって、アセテート基(−OCOCH3)は、水酸基(−OH)に変換される。他のビニルエステルモノマーにおいても同様に、従来公知の方法によってケン化され、水酸基を得ることができる。
含フッ素オレフィン単位とビニルエステルモノマー単位とを有する共重合体をケン化して上記含フッ素共重合体を得る場合のケン化度は、上記含フッ素共重合体の各モノマー単位の含有率が上述した範囲となるような範囲であればよく、具体的には50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上が更に好ましい。
上記ケン化度は、含フッ素共重合体のIR測定又は1H−NMR測定により、以下の式から算出される。
ケン化度(%)=D/(D+E)×100
D:含フッ素共重合体中のビニルアルコール単位数
E:含フッ素共重合体中のビニルエステルモノマー単位数
ケン化度(%)=D/(D+E)×100
D:含フッ素共重合体中のビニルアルコール単位数
E:含フッ素共重合体中のビニルエステルモノマー単位数
上記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィンと脱保護反応によりビニルアルコールに変換されうる保護基(R)が結合したビニルエーテル単量体(CH2=CH−OR)(以下、単にビニルエーテル単量体と記述する)とを共重合させて含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体を得る工程、及び、上記含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体を脱保護することにより含フッ素オレフィン/ビニルアルコール共重合体を得る工程、からなる製造方法によっても得ることができる。
含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体を脱保護することにより含フッ素オレフィン/ビニルアルコール共重合体を得る工程において、得られる含フッ素オレフィン/ビニルアルコール共重合体は、国際公開第2011/126056号記載のように、非常に交互率の高いポリマーが得られる反面、溶剤溶解性に劣る、含フッ素オレフィンとビニルアルコールの組成がほぼ50:50に固定される、詳細な理由は不明であるが機械的強度が低い、靱性が劣るといった欠点がある。
上記含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体とを共重合させる方法、及び、上記含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体を脱保護する方法は、従来からよく知られており、従来公知の方法を本発明でも行うことができる。含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体を脱保護反応させることによって、保護基アルコキシ基が水酸基に変換され、含フッ素オレフィン/ビニルアルコール共重合体が得られる。
上記含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体とを共重合させて得られる含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体は、含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体とのモル比である(含フッ素オレフィン)/(ビニルエーテル単量体)が(40〜60)/(60〜40)であることが好ましく、(45〜55)/(55〜45)であることがより好ましい。モル比が上記範囲内にあって、かつ、脱保護が後述の範囲内にあることにより、各重合単位のモル比が上述した範囲にある含フッ素共重合体を製造することができる。
上記含フッ素オレフィン/ビニルエーテル共重合体の脱保護は、脱保護度が1〜100%になるように行うことが好ましく、30〜100%になるように行うことがより好ましい。
上記脱保護度は、1H−NMRにより、脱保護前後での2.1ppm付近のアセチル基(CH3C(=O)O−)由来のプロトンの積分値と、0.8〜1.8ppmの主鎖メチレン基(−CH2−CH−)由来のプロトンの積分値を定量することにより測定できる。
1H−NMR:Varian社製のGEMINI−300
1H−NMR:Varian社製のGEMINI−300
上記ビニルエーテル単量体は、フッ素原子を含まないことが好ましい。当該ビニルエーテル単量体としては、脱保護されるものであれば特に制限はないが、入手の容易さから、ターシャルブチルビニルエーテルが好ましい。
上記含フッ素共重合体が、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエーテル単位を有する場合、含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位及びビニルエーテル単位との交互率は、94%以下であることが好ましい。交互率がこのような範囲であると、溶剤溶解性が高いという効果が得られる。より好ましくは90%以下であり、特に好ましくは80%である。また、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、更に好ましくは40%である。交互率が低いと耐熱性が低下して好ましくない。
含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位及びビニルエーテル単位との交互率は、重アセトン等の含フッ素共重合体が溶解する溶媒を用いて、含フッ素共重合体の1H−NMR測定を行い、以下の式より3連鎖の交互率として算出できる。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位又はビニルエーテル単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)及びビニルエーテル単位(−CH2−CH(OR))の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
交互率(%)=C/(A+B+C)×100
A:−V−V−V−のように2つのVと結合したVの個数
B:−V−V−T−のようにVとTとに結合したVの個数
C:−T−V−T−のように2つのTに結合したVの個数
(T:含フッ素オレフィン単位、V:ビニルアルコール単位又はビニルエーテル単位)
A、B、CのV単位の数は、1H−NMR測定のビニルアルコール単位(−CH2−CH(OH)−)及びビニルエーテル単位(−CH2−CH(OR))の3級炭素に結合する主鎖のHの強度比より算出する。1H−NMR測定による主鎖のHの強度比の見積もりは、水酸基化前の含フッ素共重合体で実施する。
上記含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体とを共重合させる方法としては、溶液重合、塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法を挙げることができ、工業的に実施が容易であることから乳化重合、溶液重合又は懸濁重合により製造することが好ましいが、この限りではない。
上記乳化重合、溶液重合又は懸濁重合においては、重合開始剤、溶媒、連鎖移動剤、界面活性剤、分散剤等を使用することができ、それぞれ通常用いられるものを使用することができる。
上記溶液重合において使用する溶媒は、含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体、及び、合成される含フッ素共重合体を溶解することができるものが好ましく、例えば、酢酸n−ブチル、酢酸t−ブチル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロピル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、tert−ブタノール、イソプロパノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;HCFC−225等の含フッ素溶媒;ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、又はこれらの混合物等が挙げられる。
乳化重合において使用する溶媒としては、例えば、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
乳化重合において使用する溶媒としては、例えば、水、水とアルコールとの混合溶媒等が挙げられる。
上記重合開始剤としては、例えば、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート(IPP)、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート(NPP)等のパーオキシカーボネート類に代表される油溶性ラジカル重合開始剤や、例えば、過硫酸、過ホウ酸、過塩素酸、過リン酸、過炭酸のアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩等の水溶性ラジカル重合開始剤等を使用できる。特に乳化重合においては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムが好ましい。
上記界面活性剤としては、通常用いられる界面活性剤が使用でき、例えば、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤等が使用できる。また、含フッ素系界面活性剤を用いてもよい。
懸濁重合において用いられる上記分散剤としては、通常の懸濁重合に用いられる部分鹸化ポリ酢酸ビニル、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の水溶性セルロースエーテル、アクリル酸系重合体、ゼラチン等の水溶性ポリマーを例示できる。水/単量体の比率は通常重量比で1.5/1〜3/1で行なわれ、分散剤は単量体100部に対し0.01〜0.1部が用いられる。また、必要に応じて、ポリリン酸塩のようなpH緩衝剤を用いることもできる。
上記連鎖移動剤としては、例えば、エタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類;トルエン、キシレン等の芳香族類;アセトン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;メタノール、エタノール等のアルコール類;メチルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、塩化メチル等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
上記連鎖移動剤の添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常重合溶媒に対して0.001〜10質量%の範囲で使用される。
上記連鎖移動剤の添加量は用いる化合物の連鎖移動定数の大きさにより変わりうるが、通常重合溶媒に対して0.001〜10質量%の範囲で使用される。
重合温度としては、含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体の反応中の組成比がほぼ一定になる範囲であればよく、0〜100℃であってよい。
重合圧力としては、含フッ素オレフィンとビニルエーテル単量体の反応中の組成比がほぼ一定になる範囲であればよく、0〜10MPaGであってよい。
上記ビニルエーテル単量体の脱保護は、酸、熱、光等の従来公知の方法によって行うことができる。この脱保護によって、脱離基(例えば、−C(CH3)3)は、水素に置換され、水酸基を得ることができる。
上記含フッ素オレフィン単位とビニルエーテル単量体単位とを有する共重合体を脱保護して上記含フッ素共重合体を得る場合の脱保護度は、上記含フッ素共重合体の各モノマー単位の含有率が上述した範囲となるような範囲であればよく、具体的には50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上が更に好ましい。
上記脱保護度は、含フッ素共重合体のIR測定又は前述の1H−NMR測定により、以下の式から算出される。
脱保護度(%)=D/(D+E)×100
D:含フッ素共重合体中のビニルアルコール単位数
E:含フッ素共重合体中のビニルエーテル単量体単位数
脱保護度(%)=D/(D+E)×100
D:含フッ素共重合体中のビニルアルコール単位数
E:含フッ素共重合体中のビニルエーテル単量体単位数
本発明の塗料は、更に、硬化剤を含む。フロントシートには直接太陽光が当たるため、高温になったり、あるいは、砂塵等で非常に傷つきやすい。そのため、フロントシートの材料としては、ガラス転移温度(Tg)が高く、高弾性率のものが求められる。硬化剤を含み、架橋体を形成することで、高Tg、高弾性率化が得られるため、非常に好ましい。
上記硬化剤としては、含フッ素共重合体中の水酸基を架橋させるものであれば種類を問わないが、イソシアネート系硬化剤、アミノ樹脂系硬化剤等が好適である。
イソシアネート硬化剤としては、中でも、キシリレンジイソシアネート(XDI)及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(水素化XDI、H6XDI)からなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)に基づくブロックイソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)から誘導されるポリイソシアネート化合物、並びに、イソホロンジイソシアネート(IPDI)から誘導されるポリイソシアネート化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物が好ましい。
硬化剤として、キシリレンジイソシアネート(XDI)及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(水素化XDI、H6XDI)からなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネート(以下、イソシアネート(i)ともいう。)から誘導されるポリイソシアネート化合物(以下、ポリイソシアネート化合物(I)ともいう。)を用いた場合、本発明の塗料組成物から得られる硬化塗膜と太陽電池モジュールの封止材との密着性が、より優れたものになる。更に、上記硬化塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシートが、巻き取り工程等において該硬化塗膜が接触する面に対する耐ブロッキング性により優れたものとなる。
上記ポリイソシアネート化合物(I)としては、例えば、上記イソシアネート(i)と3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合して得られるアダクト、上記イソシアネート(i)からなるイソシアヌレート構造体(ヌレート構造体)、及び、上記イソシアネート(i)からなるビウレットを挙げることができる。
上記ポリイソシアネート化合物(I)としては、例えば、上記イソシアネート(i)と3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合して得られるアダクト、上記イソシアネート(i)からなるイソシアヌレート構造体(ヌレート構造体)、及び、上記イソシアネート(i)からなるビウレットを挙げることができる。
上記アダクトとしては、例えば、下記一般式(1):
(式中、R1は、炭素数3〜20の脂肪族炭化水素基を表す。R2は、フェニレン基又はシクロヘキシレン基を表す。kは、3〜20の整数である。)で表される構造を有するものが好ましい。
上記一般式(1)中のR1は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記R2がフェニレン基である場合、1,2−フェニレン基(o−フェニレン基)、1,3−フェニレン基(m−フェニレン基)、及び、1,4−フェニレン基(p−フェニレン基)のいずれであってもよい。中でも、1,3−フェニレン基(m−フェニレン基)が好ましい。また、上記一般式(1)中の全てのR2が同じフェニレン基であってもよく、2種以上が混在していてもよい。
上記R2がシクロヘキシレン基である場合、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、及び、1,4−シクロヘキシレン基のいずれであってもよい。中でも、1,3−シクロヘキシレン基が好ましい。また、上記一般式(1)中の全てのR2が同じシクロヘキシレン基であってもよく、2種以上が混在していてもよい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記一般式(1)中のR1は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記R2がフェニレン基である場合、1,2−フェニレン基(o−フェニレン基)、1,3−フェニレン基(m−フェニレン基)、及び、1,4−フェニレン基(p−フェニレン基)のいずれであってもよい。中でも、1,3−フェニレン基(m−フェニレン基)が好ましい。また、上記一般式(1)中の全てのR2が同じフェニレン基であってもよく、2種以上が混在していてもよい。
上記R2がシクロヘキシレン基である場合、1,2−シクロヘキシレン基、1,3−シクロヘキシレン基、及び、1,4−シクロヘキシレン基のいずれであってもよい。中でも、1,3−シクロヘキシレン基が好ましい。また、上記一般式(1)中の全てのR2が同じシクロヘキシレン基であってもよく、2種以上が混在していてもよい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記イソシアヌレート構造体は、分子中に、下記一般式(2):
で表されるイソシアヌレート環を1個又は2個以上有するものである。
上記イソシアヌレート構造体としては、上記イソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(3):
上記イソシアヌレート構造体としては、上記イソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(3):
(式中、R2は、一般式(1)中のR2と同じである。)で表される三量体が好ましい。
すなわち、上記イソシアヌレート構造体は、キシリレンジイソシアネート及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートの三量体であることが好ましい。
すなわち、上記イソシアヌレート構造体は、キシリレンジイソシアネート及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートの三量体であることが好ましい。
上記ビウレットは、下記一般式(4):
(式中、R2は、一般式(1)中のR2と同じである。)で表される構造を有する化合物であり、上記イソシアヌレート構造体を得る場合とは異なる条件下で、上記イソシアネートを三量化することにより、得ることができる。
上記ポリイソシアネート化合物(I)としては、中でも、上記アダクト、すなわち、キシリレンジイソシアネート及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートと、3価以上の脂肪族多価アルコールと、を付加重合して得られるものであることが好ましい。
上記ポリイソシアネート化合物(I)が、上記イソシアネート(i)と3価以上の脂肪族多価アルコールとのアダクトである場合、該3価以上の脂肪族多価アルコールとしては、具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン(TMP)、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,1,1−トリス(ビスヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタノール−3等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセロール等の4価アルコール;アラビット、リビトール、キシリトール等の5価アルコール(ペンチット);ソルビット、マンニット、ガラクチトール、アロズルシット等の6価アルコール(ヘキシット)等が挙げられる。中でも、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが特に好ましい。
また、上記アダクトの構成成分として用いられるキシリレンジイソシアネート(XDI)としては、1,3−キシリレンジイソシアネート(m−キシリレンジイソシアネート)、1,2−キシリレンジイソシアネート(o−キシリレンジイソシアネート)、1,4−キシリレンジイソシアネート(p−キシリレンジイソシアネート)が挙げられるが、中でも、1,3−キシリレンジイソシアネート(m−キシリレンジイソシアネート)が好ましい。
また、上記アダクトの構成成分として用いられるビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(水素化XDI、H6XDI)としては、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,2−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンが挙げられるが、中でも、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンが好ましい。
キシリレンジイソシアネート及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートと、上記のような3価以上の脂肪族多価アルコールと、を付加重合することにより、本発明で好適に用いられるアダクトが得られる。
本発明で好ましく用いられるアダクトとして、具体的には、例えば下記一般式(5):
(式中、R3は、フェニレン基又はシクロヘキシレン基を表す。)で表わされる化合物、すなわち、キシリレンジイソシアネート及びビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンからなる群より選択される少なくとも1種のイソシアネートと、トリメチロールプロパン(TMP)と、を付加重合することにより得られるポリイソシアネート化合物を挙げることができる。
上記一般式(5)中のR3で表されるフェニレン基又はシクロヘキシレン基については、上記一般式(1)におけるR2について述べたとおりである。
上記一般式(5)中のR3で表されるフェニレン基又はシクロヘキシレン基については、上記一般式(1)におけるR2について述べたとおりである。
上記一般式(5)で表されるポリイソシアネート化合物の市販品としては、タケネートD110N(三井化学株式会社製、XDIとTMPとのアダクト、NCO含有量11.8%)、タケネートD120N(三井化学株式会社製、H6XDIとTMPとのアダクト、NCO含有量11.0%)等が挙げられる。
上記ポリイソシアネート化合物(I)が、イソシアヌレート構造体である場合の具体例としては、タケネートD121N(三井化学株式会社製、H6XDIヌレート、NCO含有量14.0%)、タケネートD127N(三井化学株式会社製、H6XDIヌレート、H6XDIの3量体、NCO含有量13.5%)等が挙げられる。
硬化剤として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)に基づくブロックイソシアネート(以下、単にブロックイソシアネートともいう。)を用いることにより、本発明の塗料組成物が充分なポットライフ(可使時間)を有するものとなる。
上記ブロックイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート化合物(以下、ポリイソシアネート化合物(II)ともいう。)をブロック化剤で反応させて得られるものが好ましい。
上記ポリイソシアネート化合物(II)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートと3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合して得られるアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアヌレート構造体(ヌレート構造体)、及び、ヘキサメチレンジイソシアネートからなるビウレットを挙げることができる。
上記ブロックイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート化合物(以下、ポリイソシアネート化合物(II)ともいう。)をブロック化剤で反応させて得られるものが好ましい。
上記ポリイソシアネート化合物(II)としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートと3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合して得られるアダクト、ヘキサメチレンジイソシアネートからなるイソシアヌレート構造体(ヌレート構造体)、及び、ヘキサメチレンジイソシアネートからなるビウレットを挙げることができる。
上記アダクトとしては、例えば、下記一般式(6):
(式中、R4は、炭素数3〜20の脂肪族炭化水素基を表す。kは、3〜20の整数である。)で表される構造を有するものが好ましい。
上記一般式(6)中のR4は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記一般式(6)中のR4は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記イソシアヌレート構造体は、分子中に、下記一般式(2):
で表されるイソシアヌレート環を1個又は2個以上有するものである。
上記イソシアヌレート構造体としては、上記イソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(7):
上記イソシアヌレート構造体としては、上記イソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(7):
で表される三量体が好ましい。
上記ビウレットは、下記一般式(8):
で表される構造を有する化合物であり、上記イソシアヌレート構造体を得る場合とは異なる条件下で、ヘキサメチレンジイソシアネートを三量化することにより、得ることができる。
上記ブロック化剤としては、活性水素を有する化合物を用いることが好ましい。上記活性水素を有する化合物としては、例えば、アルコール類、オキシム類、ラクタム類、活性メチレン化合物、及び、ピラゾール化合物からなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。
このように、上記ブロックイソシアネートがヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるポリイソシアネート化合物をブロック化剤で反応させて得られるものであり、上記ブロック化剤は、アルコール類、オキシム類、ラクタム類、活性メチレン化合物、及び、ピラゾール化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることは、本発明の好ましい実施形態の1つである。
上記ブロックイソシアネートを得るためのポリイソシアネート化合物(II)が、ヘキサメチレンジイソシアネートと3価以上の脂肪族多価アルコールとのアダクトである場合、該3価以上の脂肪族多価アルコールとしては、具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン(TMP)、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,1,1−トリス(ビスヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタノール−3等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセロール等の4価アルコール;アラビット、リビトール、キシリトール等の5価アルコール(ペンチット);ソルビット、マンニット、ガラクチトール、アロズルシット等の6価アルコール(ヘキシット)等が挙げられる。中でも、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが特に好ましい。
ヘキサメチレンジイソシアネートと、上記のような3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合することにより、上記アダクトが得られる。
ヘキサメチレンジイソシアネートと、上記のような3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合することにより、上記アダクトが得られる。
上記ポリイソシアネート化合物(II)と反応させる、活性水素を有する化合物としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類;アセトンオキシム、2−ブタノンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム類;−カプロラクタム等のラクタム類;アセト酢酸メチル、マロン酸エチル等の活性メチレン化合物;3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジエチルピラゾール等のピラゾール化合物等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
中でも、活性メチレン化合物、オキシム類が好ましく、活性メチレン化合物がより好ましい。
中でも、活性メチレン化合物、オキシム類が好ましく、活性メチレン化合物がより好ましい。
上記ブロックイソシアネートの市販品としては、デュラネートK6000(旭化成ケミカルズ株式会社製、HDIの活性メチレン化合物ブロックイソシアネート)、デュラネートTPA−B80E(旭化成ケミカルズ株式会社製)、デュラネートMF−B60X(旭化成ケミカルズ株式会社製)、デュラネート17B−60PX(旭化成ケミカルズ株式会社製)、コロネート2507(日本ポリウレタン株式会社製)、コロネート2513(日本ポリウレタン株式会社製)、コロネート2515(日本ポリウレタン株式会社製)、スミジュールBL−3175(住化バイエルウレタン株式会社製)、LuxateHC1170(オリン・ケミカルズ社製)、LuxateHC2170(オリン・ケミカルズ社製)等が挙げられる。
硬化剤として、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)から誘導されるポリイソシアネート化合物(以下、ポリイソシアネート化合物(III)ともいう。)を用いることもできる。ポリイソシアネート化合物(III)としては、ポリイソシアネート化合物(II)として上述したものが挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(III)の具体例としては、コロネートHX(日本ポリウレタン社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート構造体、NCO含有量21.1%)、スミジュールN3300(住化バイエル社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート構造体)、タケネートD170N(三井化学社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート構造体)、スミジュールN3800(住化バイエル社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート構造体プレポリマータタイプ)等が挙げられる。
硬化剤として、イソホロンジイソシアネート(IPDI)から誘導されるポリイソシアネート化合物(以下、ポリイソシアネート化合物(IV)ともいう。)を用いることにより、本発明の塗料組成物から得られる硬化塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシートが、巻き取り工程等において該硬化塗膜が接触する面に対する耐ブロッキング性に優れたものとなる。
上記ポリイソシアネート化合物(IV)としては、例えば、イソホロンジイソシアネートと3価以上の脂肪族多価アルコールとを付加重合して得られるアダクト、イソホロンジイソシアネートからなるイソシアヌレート構造体(ヌレート構造体)、及び、イソホロンジイソシアネートからなるビウレットを挙げることができる。
上記アダクトとしては、例えば、下記一般式(9):
(式中、R5は、炭素数3〜20の脂肪族炭化水素基を表す。R6は、下記一般式(10):
で表される基である。kは、3〜20の整数である。)で表される構造を有するものが好ましい。
上記一般式(9)中のR5は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記一般式(9)中のR5は、上記3価以上の脂肪族多価アルコールに基づく炭化水素基であり、炭素数3〜10の脂肪族炭化水素基がより好ましく、炭素数3〜6の脂肪族炭化水素基が更に好ましい。
上記kは、3価以上の脂肪族多価アルコールの価数に対応する数である。上記kとして、より好ましくは3〜10の整数であり、更に好ましくは3〜6の整数である。
上記イソシアヌレート構造体は、分子中に、下記一般式(2):
で表されるイソシアヌレート環を1個又は2個以上有するものである。
上記イソシアヌレート構造体としては、イソホロンジイソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(11):
上記イソシアヌレート構造体としては、イソホロンジイソシアネートの三量化反応により得られる三量体、五量化反応により得られる五量体、七量化反応により得られる七量体等を挙げることができる。
中でも、下記一般式(11):
(式中、R6は、一般式(9)中のR6と同じである。)で表される三量体が好ましい。すなわち、上記イソシアヌレート構造体は、イソホロンジイソシアネートの三量体であることが好ましい。
上記ビウレットは、下記一般式(12):
(式中、R6は、一般式(9)中のR6と同じである。)で表される構造を有する化合物であり、上記イソシアヌレート構造体を得る場合とは異なる条件下で、イソホロンジイソシアネートを三量化することにより、得ることができる。
上記ポリイソシアネート化合物(IV)としては、中でも、上記アダクト及び上記イソシアヌレート構造体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。すなわち、上記ポリイソシアネート化合物(IV)は、イソホロンジイソシアネートと、3価以上の脂肪族多価アルコールと、を付加重合して得られるアダクト、及び、イソホロンジイソシアネートからなるイソシアヌレート構造体からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記ポリイソシアネート化合物(IV)が、イソホロンジイソシアネートと3価以上の脂肪族多価アルコールとのアダクトである場合、該3価以上の脂肪族多価アルコールとしては、具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン(TMP)、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルペンタン、1,1,1−トリス(ビスヒドロキシメチル)プロパン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタノール−3等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、ジグリセロール等の4価アルコール;アラビット、リビトール、キシリトール等の5価アルコール(ペンチット);ソルビット、マンニット、ガラクチトール、アロズルシット等の6価アルコール(ヘキシット)等が挙げられる。中でも、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが特に好ましい。
イソホロンジイソシアネートと、上記のような3価以上の脂肪族多価アルコールと、を付加重合することにより、本発明で好適に用いられるアダクトが得られる。
本発明で好ましく用いられるアダクトとして、具体的には、例えば下記一般式(13):
(式中、R7は、下記一般式(10):
で表される基である。)で表される化合物、すなわち、イソホロンジイソシアネートとトリメチロールプロパン(TMP)とを付加重合することにより得られるポリイソシアネート化合物を挙げることができる。
上記一般式(10)で表されるポリイソシアネート化合物(イソホロンジイソシアネートのTMPアダクト体)の市販品としては、タケネートD140N(三井化学株式会社製、NCO含有量11%)等が挙げられる。
イソホロンジイソシアネートからなるイソシアヌレート構造体の市販品としては、デスモジュールZ4470(住化バイエルウレタン株式会社製、NCO含有量11%)等が挙げられる。
なかでも、上記硬化剤としては、タケネートD120N(三井化学株式会社製、NCO含有量11%)、スミジュールN3300(住化バイエル社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート構造体)がより好ましい。
また、イソシアネート系硬化剤は1種でも、2種以上を併用してもよい。
また、イソシアネート系硬化剤は1種でも、2種以上を併用してもよい。
アミノ樹脂系硬化剤としては、たとえば尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、グリコールウリル樹脂、ポリアミン化合物が挙げられる。
ポリアミン化合物としては、たとえば1,2−エタンジアミン、1,3−および1,2プロパンジアミン、1,4―ブタンジアミン等の低分子量ジアミン;たとえば、1,2,5−ペンタントリアミン等のテトラアミン;たとえば1,2,4,5−ベンゼンテトラアミン等のテトラアミン等が挙げられる。
上記メラミン樹脂としては、メラミンとホルムアルデヒドを縮合して得られるメチロールメラミン誘導体に低級アルコールとしてメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール等を反応させてエーテル化した化合物およびそれらの混合物を好ましく挙げることができる。
メチロールメラミン誘導体としては、たとえばモノメチロールメラミン、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン、テトラメチロールメラミン、ペンタメチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン等を挙げることができる。
メラミン樹脂の分類として、アルコキシ化される割合によって、完全アルキル型、メチロール基型、イミノ基型、メチロール/イミノ基型に分けられるが、いずれも本発明に使用できる。
上記硬化剤の中でポリイソシアネート化合物やポリアミン化合物やメラミン樹脂を用いると、硬化剤の分子量が比較的大きいため、硬化後の弾性率が抑えられる事で、塗膜としての曲げ強度や靱性を挙げることができ好ましい。また、表面の傷つき性も抑えられ、自己修復性も発現される。
硬化剤の添加量は、含フッ素共重合体の水酸基部位に対する当量比で0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。
本発明の塗料は、更に、屈折率が1.35〜1.55であるフィラーを含むことが好ましい。上記フィラーを含むことにより、得られる塗膜が透明性及び硬度に優れたものとなる。上記フィラーの屈折率は、1.36〜1.54であることがより好ましく、1.36〜1.50であることが更に好ましい。
上記フィラーとしては、ガラスフィラー等が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。ガラスフィラーとしては、E ガラス、C ガラス、A ガラス、S ガラス、D ガラス、NE ガラス、T ガラス、石英ガラス等が挙げられる。
また、上記フィラーとしては酸化ケイ素(シリカ)粒子が挙げられる。
酸化ケイ素粒子の種類は特に限定されず、湿式法または乾式法で合成された合成シリカ粒子や珪砂や珪藻土といった天然シリカ粒子が利用できる。
また酸化ケイ素粒子はその表面が親水性のものでも、疎水化処理されたものでもよく、また内部に細孔を持つもの、あるいは持たないものでもよい。
酸化ケイ素粒子は、具体的には、コロイダルシリカ、乾式シリカ、湿式シリカ、シリカゲル、沈降性シリカ、ヒュームドシリカ等が挙げられる。市販品としては、例えば、日産化学(株)製のIPA−ST、IPA−ST L、IPA−ST ZL(商品名)等;富士シリシア化学(株)製のサイリシア、サイロホービック、サイロスフェアシリーズ(商品名)等が例示できる。
上記フィラーの添加量は、含フッ素共重合体100質量%に対して、1〜300質量%とすることが好ましい。フィラーの添加量の下限は、含フッ素共重合体100質量%に対して、2質量%がより好ましく、5質量%が更に好ましく、10質量%が特に好ましい。上限は、含フッ素共重合体100質量%に対して、200質量%がより好ましく、100質量%が更に好ましく、50質量%が特に好ましい。
本発明の塗料は、更に、紫外線吸収剤を含む。上記紫外線吸収剤を含むことにより、得られる塗膜とその下に存在する層を紫外線から保護することができる。
紫外線吸収剤としては、具体例としてはベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、ベンゾエート系、サリシレート系、シアノアクリレート系、ニッケル錯塩系、シュウ酸アニリド系等が挙げられる。
以下に種々の市販品(商品名)を例示するが、これらのみに限定されるものではなく、また組み合わせて使用してもよい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤:
ユビナール3049、ユビナール3050(いずれもBASFジャパン(株)製);スミソーブ110、スミソーブ130、スミソーブ200(いずれも住友化学工業(株)製)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:
チヌビン900、チヌビンPS、チヌビン384、チヌビン109、チヌビン928、チヌビン1130(いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製);スミソーブ250、スミソーブ300、スミソーブ320、スミソーブ340、スミソーブ350(いずれも住友化学工業(株)製);アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−31(いずれも旭電化(株)製)
トリアジン系紫外線吸収剤:
チヌビン400、チヌビン405、チヌビン479(いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
ベンゾエート系紫外線吸収剤:
スミソーブ400(住友化学工業(株)製)
シアノアクリレート系紫外線吸収剤:
ユビナール3055、ユビナール3039(BASFジャパン(株)製)
その他の紫外線吸収剤:
プロパンジオイック酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエステル
ユビナール3049、ユビナール3050(いずれもBASFジャパン(株)製);スミソーブ110、スミソーブ130、スミソーブ200(いずれも住友化学工業(株)製)ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤:
チヌビン900、チヌビンPS、チヌビン384、チヌビン109、チヌビン928、チヌビン1130(いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製);スミソーブ250、スミソーブ300、スミソーブ320、スミソーブ340、スミソーブ350(いずれも住友化学工業(株)製);アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−31(いずれも旭電化(株)製)
トリアジン系紫外線吸収剤:
チヌビン400、チヌビン405、チヌビン479(いずれもチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)
ベンゾエート系紫外線吸収剤:
スミソーブ400(住友化学工業(株)製)
シアノアクリレート系紫外線吸収剤:
ユビナール3055、ユビナール3039(BASFジャパン(株)製)
その他の紫外線吸収剤:
プロパンジオイック酸[(4−メトキシフェニル)−メチレン]−ジメチルエステル
紫外線吸収剤を適切に選択することにより、長期間の暴露においても黄変を効率よく抑えられる。
この観点から、長波長側から吸収能をもつベンゾトリアゾール系、トリアジン系、シアノアクリレート系が好ましく、紫外線吸収能力に特に優れているトリアジン系紫外線吸収剤が好ましい。
また、金属錯塩系、超微粒子酸化チタン、超微粒子酸化亜鉛等の無機系が挙げられる。上記紫外線吸収剤は、1種単独で又は2種以上併用して使用することができる。上記超微粒子酸化チタンは粒子径0.01〜0.06μmのものが好ましく、超微粒子酸化亜鉛は粒子径0.01〜0.04μmのものが好ましい。
本発明の塗料に上記紫外線吸収剤を含有させたとき、得られる塗膜の紫外線に対する遮断性は、波長240〜400nmの範囲の各波長の紫外線において、その透過率が5%未満であることが望ましい。上記各波長とは、波長1nm間隔で240nmから400nmの範囲の波長域を測定したときの各波長の意味である。波長240〜400nmの範囲の各波長の紫外線において、上記塗膜の透過率を5%未満とすることによって、上記塗膜とその下に存在する層を紫外線から十分に保護し、黄変や白化を防ぐことができる。
紫外線吸収剤の添加量は、含フッ素共重合体100質量部に対して、0〜50質量部が好ましく、さらに好ましくは0.5〜10質量部、特に好ましくは1〜5質量部である。
本発明の塗料組成物は密着性向上のためカップリング剤を含んでもよい。
カップリング剤は透明樹脂層(基材)への密着性を向上させる効果がある。シラン系カップリング剤としては、たとえばエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、メルカプト基、(メタ)アクリレート基を含有したシランカップリング剤が挙げられ、具体的にはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、OCNC3H6Si(OCH3)3等が挙げられる。金属系カップリング剤としては、たとえばアルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤等が挙げられ、具体的にはアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムエトキサイド、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、環状アルミニウムオキサイドイソプロピレート、チタンキレート等が挙げられる。
カップリング剤は透明樹脂層(基材)への密着性を向上させる効果がある。シラン系カップリング剤としては、たとえばエポキシ基、アミノ基、イソシアネート基、メルカプト基、(メタ)アクリレート基を含有したシランカップリング剤が挙げられ、具体的にはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、OCNC3H6Si(OCH3)3等が挙げられる。金属系カップリング剤としては、たとえばアルミニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤等が挙げられ、具体的にはアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムエトキサイド、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、環状アルミニウムオキサイドイソプロピレート、チタンキレート等が挙げられる。
これらのうち、着色性、密着性の点からエポキシ基含有シランカップリング剤が好ましい。
カップリング剤の添加量は、含フッ素共重合体100質量部に対して、0〜30質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10質量部、特に好ましくは1〜10質量部である。
本発明の塗料組成物は防汚性向上のため表面親水化剤を含んでもよい。
表面親水化剤は、塗膜表面を親水性表面にする添加剤であり、雨筋汚れの防止という効果が奏される。好ましい表面親水化剤としては、たとえば国際公開第96/26254号等に記載されたものが挙げられ、特に表面移行性、雨筋防汚性が良好な点から次の化合物が好ましい。
表面親水化剤は、塗膜表面を親水性表面にする添加剤であり、雨筋汚れの防止という効果が奏される。好ましい表面親水化剤としては、たとえば国際公開第96/26254号等に記載されたものが挙げられ、特に表面移行性、雨筋防汚性が良好な点から次の化合物が好ましい。
一般式(14):
(式中、nは1〜20の整数、R8はすべてが異なるかまたは少なくとも2つが同じであり、いずれも炭素数1〜1000の1価の有機基であって、酸素原子、チッ素原子および/またはケイ素原子を含んでいてもよく、該有機基の水素原子の一部または全部がフッ素原子またはフッ素原子と塩素原子とで置換されていてもよい)で表されるアクリルシリケートもしくは含フッ素アルキルシリケート、またはこれらのオリゴマー。
このうち、さらに表面移行性、雨筋防汚性が良好な点から、R8の水素原子がフッ素原子で一部または全部置換されているものが好ましい。具体的なR8としては、F(CF2)n(CH2)m、(CF3)2CH、H(CF2)n(CH2)m、F(CF2)nCHFCF2(CH2)m、F(CF2)n(CH2)mC=O、H(CF2)n(CH2)mC=O、(F(CF2)n(CH2)m)2N、(H(CF3)2C)2N、(H(CF2)n(CH2)m)2N、F(CF2)nO(CF(CF3)CF2O)mCF(CF3)C=O(mは0または1〜6の整数、nは1〜10の整数)等が挙げられる。
表面親水化剤の添加量は、含フッ素共重合体100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、さらに好ましくは0.1〜50質量部、特に好ましくは1〜20質量部である。
本発明の塗料組成物は難燃剤を含んでもよい。難燃剤は、燃焼初期において非燃焼性のガスを発生して、燃焼性ガスの希釈及び/又は酸素遮断により難燃性を発揮するものであることが好ましい。
上記難燃剤としては、具体的には、リン窒素含有組成物(A)、又は、臭素含有化合物とアンチモン含有化合物との混合物(B)が好ましい。硬化性官能基含フッ素ポリマーにこれらの難燃剤を組み合わせることにより、高い難燃性が発揮される。
上記リン窒素含有組成物(A)は、ピロリン酸ピペラジンとメラミンシアヌレートの混合物であることが好ましい。
ピロリン酸ピペラジンとしては、例えば、特開昭48−088791号公報や米国特許第4599375号に開示されるものが挙げられる。
メラミンシアヌレートとしては、メラミンとシアヌール酸との反応生成物を粉末化したもの等が挙げられる。上記メラミンとシアヌール酸との反応生成物は、その構造内に多量の窒素原子を有し、約350℃以上の高温にさらされると窒素ガスを発生して燃焼を阻害する働きを示す。
上記リン窒素含有組成物(A)は、上記ピロリン酸ピペラジンに対するメラミンシアヌレートの質量比が0.014〜3.000の範囲であることが好ましい。メラミンシアヌレートが上述の範囲であると難燃性が向上し、塗膜のブロッキング性も良好となる。上記ピロリン酸ピペラジンに対するメラミンシアヌレートの質量比は、混合物中0.04以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましく、1.4以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい。
上記リン窒素含有組成物(A)は、ピロリン酸ピペラジンとメラミンシアヌレートの混合物であることが好ましい。
ピロリン酸ピペラジンとしては、例えば、特開昭48−088791号公報や米国特許第4599375号に開示されるものが挙げられる。
メラミンシアヌレートとしては、メラミンとシアヌール酸との反応生成物を粉末化したもの等が挙げられる。上記メラミンとシアヌール酸との反応生成物は、その構造内に多量の窒素原子を有し、約350℃以上の高温にさらされると窒素ガスを発生して燃焼を阻害する働きを示す。
上記リン窒素含有組成物(A)は、上記ピロリン酸ピペラジンに対するメラミンシアヌレートの質量比が0.014〜3.000の範囲であることが好ましい。メラミンシアヌレートが上述の範囲であると難燃性が向上し、塗膜のブロッキング性も良好となる。上記ピロリン酸ピペラジンに対するメラミンシアヌレートの質量比は、混合物中0.04以上がより好ましく、0.1以上が更に好ましく、1.4以下がより好ましく、0.5以下が更に好ましい。
上記リン窒素含有組成物(A)として使用可能な市販品としては、例えば、SCFR−200(堺化学工業社製)、SCFR−110(堺化学工業社製)等が挙げられる。
上記臭素含有化合物としては、臭素含有率が65%以上であり、融点が200℃以上で、かつ、5%分解温度が340℃以上の芳香族系化合物であることが好ましい。
具体的には、上記臭素含有化合物は、デカブロモジフェニルオキサイド、1,2−ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)エタン、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、エチレンビステトラブロモフタロイミド、ポリブロモフェニルインダン、臭素化フェニレンオキサイド、及び、ポリペンタブロモベンジルアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
具体的には、上記臭素含有化合物は、デカブロモジフェニルオキサイド、1,2−ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)エタン、トリス(トリブロモフェノキシ)トリアジン、エチレンビステトラブロモフタロイミド、ポリブロモフェニルインダン、臭素化フェニレンオキサイド、及び、ポリペンタブロモベンジルアクリレートからなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。
なかでも、融点が高く、塗膜を加熱硬化した場合にも融解、ブリードアウトしない点で、式(a)で表される1,2−ビス(2,3,4,5,6−ペンタブロモフェニル)エタンがより好ましい。
上記臭素含有化合物として、市販品を用いてもよく、例えば、SAYTEX8010(アルベマール社製)等が挙げられる。
上記アンチモン含有化合物としては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の酸化アンチモンが挙げられる。なかでも、安価に入手できる点で、三酸化アンチモンが好ましい。
上記臭素含有化合物とアンチモン含有化合物との混合物(B)は、上記臭素含有化合物を混合物中50〜90質量%含むことが好ましい。臭素含有化合物の含有量が上述の範囲であると、酸化アンチモンとの相乗効果により難燃性の向上が期待できる。上記臭素含有化合物の含有量は、混合物中55質量%以上がより好ましく、60質量%以上が更に好ましく、85質量%以下がより好ましく、80質量%以下が更に好ましい。
難燃剤の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して1〜45質量部であることが好ましい。難燃剤の含有量が上述の範囲であると、塗料への良好な分散性と塗膜の難燃性の向上が期待できる。難燃剤の含有量が1質量部未満では難燃性の向上が期待できないおそれがあり、45質量部を超えると塗料や塗膜の物性を維持するのが困難となるおそれがある。
難燃剤の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して30質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好ましく、15質量部以下が特に好ましい。
また、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。
難燃剤の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して30質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好ましく、15質量部以下が特に好ましい。
また、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましい。
難燃剤が上記リン窒素含有組成物(A)である場合、その含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して8〜19質量部であることが好ましい。上記リン窒素含有組成物(A)の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して9質量部以上がより好ましく、10質量部以上が更に好ましく、17質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。
難燃剤が上記臭素含有化合物とアンチモン含有化合物との混合物(B)である場合、その含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して、臭化含有化合物の含有量が1〜30質量部であることが好ましく、アンチモン含有化合物の含有量が0.5〜15質量部であることが好ましい。
上記臭素含有化合物の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。
上記アンチモン化合物の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して、1.5質量部以上がより好ましく、2.5質量部以上が更に好ましく、10質量部以下がより好ましく、7.5質量部以下が更に好ましい。
上記臭素含有化合物の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が更に好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。
上記アンチモン化合物の含有量は、硬化性官能基含有含フッ素ポリマー100質量部に対して、1.5質量部以上がより好ましく、2.5質量部以上が更に好ましく、10質量部以下がより好ましく、7.5質量部以下が更に好ましい。
本発明の塗料組成物は、ドリップ剤を含有していてもよい。
ドリップ剤を含有すると、基材が燃焼する前に硬化塗膜と共にドリップして消化できる。
ドリップ剤としては、リン酸エステル系化合物、及び、縮合リン酸エステル系化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
ドリップ剤を含有すると、基材が燃焼する前に硬化塗膜と共にドリップして消化できる。
ドリップ剤としては、リン酸エステル系化合物、及び、縮合リン酸エステル系化合物からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
上記リン酸エステル系化合物としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−ナフチルジフェニルホスフェート、クレジルジ2,6−キシレニルホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、トリス(トリブロモネオペンチルホスフェート)等が挙げられる。
上記縮合リン酸エステル系化合物は、リン成分と、ポリオール類と、モノアルコール類との反応生成物(好ましくは、芳香族縮合リン酸エステル)であり、少なくとも2つ(好ましくは、2つ)のリン酸単位を分子中に有する化合物であることが好ましい。
上記リン成分としては、オキシ塩化リン等が挙げられる。
上記リン成分としては、オキシ塩化リン等が挙げられる。
上記ポリオール類としては、非芳香族ポリオール(例えば、脂肪族ポリオール等)、芳香族ポリオール(例えば、多価フェノール類、ビスフェノール類)等が例示できる。上記ポリオール類は、芳香族ポリオールであることが好ましい。
上記多価フェノール類としては、例えば、ジヒドロキシベンゼン、置換基を有するジヒドロキシベンゼン等のジヒドロキシベンゼン類、及び、これらのジヒドロキシベンゼン類に対応するトリヒドロキシベンゼン類等が挙げられる。
上記ジヒドロキシベンゼンとしては、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンが挙げられる。
上記置換基を有するジヒドロキシベンゼンとしては、アルキル−ジヒドロキシベンゼン(例えば、3,5−ジヒドロキシトルエン等のジヒドロキシトルエン、5−t−ブチルレゾルシノール、2,6−ジヒドロキシ−p−キシレン等のジヒドロキシキシレン等のモノ又はジC1−10アルキル−ジヒドロキシベンゼン)、アリール−ジヒドロキシベンゼン(例えば、2,4−ジヒドロキシビフェニル等のC6−10アリール−ジヒドロキシベンゼン)、ハロ−ジヒドロキシベンゼン(例えば、2,4−ジフルオロヒドロキノン等のモノ又はジハロ−ジヒドロキシベンゼン)、アシル−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジヒドロキシアセトフェノン等のC2−6アルキルカルボニル−ジヒドロキシベンゼン等のアルキルカルボニル−ジヒドロキシベンゼン)、アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のC6−10アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン)等が挙げられる。
上記トリヒドロキシベンゼン類としては、例えば、トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログルシノール)、トリヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。
上記置換基を有するジヒドロキシベンゼンとしては、アルキル−ジヒドロキシベンゼン(例えば、3,5−ジヒドロキシトルエン等のジヒドロキシトルエン、5−t−ブチルレゾルシノール、2,6−ジヒドロキシ−p−キシレン等のジヒドロキシキシレン等のモノ又はジC1−10アルキル−ジヒドロキシベンゼン)、アリール−ジヒドロキシベンゼン(例えば、2,4−ジヒドロキシビフェニル等のC6−10アリール−ジヒドロキシベンゼン)、ハロ−ジヒドロキシベンゼン(例えば、2,4−ジフルオロヒドロキノン等のモノ又はジハロ−ジヒドロキシベンゼン)、アシル−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジヒドロキシアセトフェノン等のC2−6アルキルカルボニル−ジヒドロキシベンゼン等のアルキルカルボニル−ジヒドロキシベンゼン)、アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン(2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のC6−10アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン)等が挙げられる。
上記トリヒドロキシベンゼン類としては、例えば、トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール、ヒドロキシヒドロキノン、フロログルシノール)、トリヒドロキシアセトフェノン等が挙げられる。
上記ビスフェノール類としては、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類、ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、ビス(ヒドロキシフェニル−アルキル)アレーン類等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、2,2−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3− シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン等の置換基を有していてもよいビス(ヒドロキシフェニル)C1−10アルカンが挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類としては、例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等の置換基を有していてもよいビス(ヒドロキシフェニル)C5−10シクロアルカンが挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)エーテル類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル−アルキル)アレーン類としては、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルホキシド類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類としては、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド等が挙げられる。
上記ビス(ヒドロキシフェニル−アルキル)アレーン類としては、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノール等が挙げられる。
なかでも、安価で容易に入手可能である点で、上記ポリオール類としては、ジヒドロキシベンゼン類が好ましく、ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール、ヒドロキノン)、アルキル−ジヒドロキシベンゼン又はハロ−ジヒドロキシベンゼンの置換基を有していてもよいジヒドロキシベンゼン(特に、置換基を有していてもよいレゾルシノール)がより好ましい。
上記モノアルコール類としては、非芳香族モノアルコール(脂肪族アルコール等)、モノヒドロキシアレーン類が挙げられる。
上記モノアルコール類は、モノヒドロキシアレーン類が好ましい。
上記モノアルコール類は、モノヒドロキシアレーン類が好ましい。
上記モノヒドロキシアレーン類としては、例えば、フェノールや、置換基を有するフェノール類が挙げられる。
上記置換基を有するフェノール類としては、炭化水素基を有するフェノール、アルコキシフェノール、ハロフェノール、アシルフェノール等の置換基を有していてもよいモノヒドロキシC6−10アレーンが挙げられる。
上記置換基を有するフェノール類としては、炭化水素基を有するフェノール、アルコキシフェノール、ハロフェノール、アシルフェノール等の置換基を有していてもよいモノヒドロキシC6−10アレーンが挙げられる。
上記炭化水素基を有するフェノールとしては、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−ジメチルフェノール、2,5−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等のモノ又はジC1−10アルキルフェノール、好ましくはモノ又はジC1−6アルキルフェノール、さらに好ましくはジC1−4アルキルフェノール、等のアルキルフェノール;アリールフェノール(o−フェニルフェノール等のモノ又はジC6−10アリールフェノール等);シクロアルキルフェノール(2−シクロヘキシルフェノール等のモノ又はジC5−10シクロアルキルフェノール等)等が挙げられる。
上記アルコキシフェノールとしては、o−メトキシフェノール等のモノ又はC1−10アルコキシフェノール等が挙げられる。
上記ハロフェノールとしては、クロロフェノール等のモノ又はジハロフェノール等が挙げられる。
上記アシルフェノールとしては、アルキルカルボニルフェノール(例えば、ヒドロキシアセトフェノン等のC1−6アルキル−カルボニルフェノール)、アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン(例えば、ヒドロキシベンゾフェノン等のC6−10アリール−カルボニルフェノール)等が挙げられる。
上記ハロフェノールとしては、クロロフェノール等のモノ又はジハロフェノール等が挙げられる。
上記アシルフェノールとしては、アルキルカルボニルフェノール(例えば、ヒドロキシアセトフェノン等のC1−6アルキル−カルボニルフェノール)、アリールカルボニル−ジヒドロキシベンゼン(例えば、ヒドロキシベンゾフェノン等のC6−10アリール−カルボニルフェノール)等が挙げられる。
なかでも、ドリップ剤としては、粘度が低く、安価で容易に入手可能である点で、リン酸エステル系化合物が好ましく、クレジルジフェニルホスフェートがより好ましい。
ドリップ剤の含有量は、含フッ素共重合体100質量部に対して1〜20質量部であることが好ましい。ドリップ剤の含有量が上述の範囲であると、難燃性の向上が期待できる。
ドリップ剤の含有量は、含フッ素共重合体100質量部に対して2質量部以上がより好ましく、2.5質量部以上が更に好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
ドリップ剤の含有量は、含フッ素共重合体100質量部に対して2質量部以上がより好ましく、2.5質量部以上が更に好ましく、15質量部以下がより好ましく、10質量部以下が更に好ましい。
本発明の塗料は、溶剤型塗料、水性型塗料、粉体型塗料等の形態に、常法により調製することができる。なかでも成膜の容易さ、乾燥性の良好さ等の点からは溶剤型塗料の形態が好ましい。すなわち、本発明の塗料は、更に、溶剤を含むことが好ましい。溶剤を含むことにより、薄膜コーティングが一層容易になり、得られる塗膜を一層薄膜化することができる。
上記溶剤としては、有機溶剤が好ましく、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;キシレン、トルエン、ソルベントナフサ等の芳香族炭化水素類;プロピレングリコールメチルエーテル、エチルセロソルブ等のグリコールエーテル類;カルビトールアセテート等のジエチレングリコールエステル類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素類;これらの混合溶剤等が挙げられる。
中でも、エステル類が好ましく、酢酸ブチルが特に好ましい。
中でも、エステル類が好ましく、酢酸ブチルが特に好ましい。
本発明の塗料を溶剤型塗料とする場合、塗料の総量100質量%に対する含フッ素共重合体の濃度を5〜95質量%とすることが好ましく、10〜70質量%とすることがより好ましい。
本発明の塗料には、更に、本発明の効果を損なわない範囲で、要求特性に応じて各種の添加剤を配合することができる。添加剤としては、顔料、顔料分散剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、増粘剤、つや消し剤等が挙げられる。
本発明は、本発明の塗料から得られる塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシートでもある。
本発明の太陽電池モジュールのフロントシート(以下、本発明のフロントシートともいう。)は、本発明の塗料から得られる塗膜のみからなる単層構造であってもよく、本発明の塗料から得られる塗膜と、他の材料層とからなる多層構造であってもよい。本発明の塗料から得られる塗膜は、単独で充分な低水蒸気透過性、耐候性及び強度を発揮するため、太陽電池モジュールの軽量化及び工程の簡略化の観点から、単層構造が好ましい。
本発明の単層構造のフロントシートは、例えば、(1)太陽電池セルを封止する封止材層の表面(太陽電池モジュールにおける表面側の面)に本発明の塗料を直接塗布し、必要に応じて乾燥を行うことにより塗膜(フロントシート)を形成する方法により製造することができる。
本発明の塗料を塗布する方法としては特に限定されず、塗料形態に応じて従来公知の方法を採用してよい。乾燥についても、従来公知の方法を採用してよい。
単層構造の場合、本発明の塗料から得られる塗膜の厚さは5〜1000μmであることが耐候性、耐薬品性、耐湿性の観点から好ましい。より好ましくは、7〜500μmであり、更に好ましくは、10〜100μmである。
本発明の多層構造のフロントシートは、(2)他の材料層の少なくとも一方の面に本発明の塗料を塗布し、必要に応じて乾燥を行うことにより塗膜を形成する方法、(3)上記(1)の方法により、封止材層の表面に本発明の塗料の塗膜を形成した後、該塗膜の上に他の材料層を形成する方法、等の方法により製造することができる。
更に、本発明の多層構造のフロントシートは、(4)フロントシートの構成材料の種類や形態、形状に応じて適宜選択することができるが、例えば、上記含フッ素共重合体を用いて含フッ素接着性フィルムを作製し、他の材料のフィルムと重ね合わせ、加熱による熱活性化によって積層する方法や、インサート成形法等により製造することもできる。また、上記含フッ素共重合体と溶融成形可能な熱可塑性ポリマーとを積層する場合には、共押出法等が採用できる。
多層構造の場合、本発明の塗料から得られる塗膜の厚さは5〜1000μmであることが耐候性、耐薬品性、耐湿性の観点から好ましい。より好ましくは、7〜100μmであり、更に好ましくは、10〜50μmである。
多層構造における他の材料層としては、例えば、ガラス、PETシート、Si蒸着PETシート等の水不透過性シートが挙げられる。本発明の塗料から得られる塗膜は、これらの水不透過性シートとの密着性に優れる。水不透過性シートとしては、なかでもPETシートが好ましい。厚さは通常50〜250μm程度である。また、特に防湿性が必要な場合はSi蒸着PETシートが好ましい。厚さは通常10〜20μm程度である。
上記水不透過性シート上に本発明の塗料を塗布する場合、本発明の塗料を水不透過性シートに直接塗布してもよいし、プライマー層等を介して塗布してもよい。
上記プライマー層の形成は、従来公知のプライマー用塗料を用いて、常法により行う。プライマー用の塗料としては、例えばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等が代表例として挙げられる。
本発明の塗料の塗膜との接着性を向上させるために、水不透過性シートに従来公知の表面処理を行ってもよい。表面処理としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、化成処理等が例示できる。
他の材料層としてはまた、本発明の塗料以外の含フッ素ポリマー塗料の塗膜、含フッ素ポリマーシート、ポリエステルシート又はポリエステル塗料の塗膜等であってもよい。
本発明の塗料の塗膜は、他の材料層の片面のみに設けてもよく、両面に設けてもよい。
本発明の塗料以外の含フッ素ポリマー塗料の塗膜としては、例えば特開2004−214342号公報に記載されているPVdFにテトラアルコキシシランまたはその部分加水分解物を配合した塗料の硬化塗膜、VdF/TFE/CTFE共重合体とアルコキシシラン単位含有アクリル樹脂との混合塗料の硬化塗膜、VdF/TFE/HFP共重合体と水酸基含有アクリル樹脂との混合塗料の硬化塗膜、VdF/HFP共重合体にアミノシランカップリング剤を配合した塗料の硬化塗膜等が挙げられる。膜厚は、通常、5〜300μmとすることが、耐候性、耐薬品性、耐湿性が良好な点から好ましい。より好ましくは10〜100μm、更に好ましくは10〜50μmである。この場合も、プライマー層等を介してもよい。
上記含フッ素ポリマーシートとしては、PVdFシートやPVFシート、PCTFEシート、TFE/HFP/エチレン共重合体シート、TFE/HFP共重合体(FEP)シート、TFE/PAVE共重合体(PFA)シート、エチレン/TFE共重合体(ETFE)シート、エチレン/CTFE共重合体(ECTFE)シート等、現在のフロントシートに使用されている含フッ素ポリマーシートが挙げられる。膜厚は、通常、5〜300μmとすることが、耐候性が良好な点から好ましい。より好ましくは10〜100μm、更に好ましくは10〜50μmである。
上記ポリエステルシートとしては、従来のフロントシートで使用されているものが使用できる。膜厚は、通常5〜300μmとすることが、耐候性、コスト、透明性が良好な点から好ましい。より好ましくは10〜100μm、更に好ましくは10〜50μmである。
上記ポリエステル塗料としては、多価カルボン酸と多価アルコール等とを用いた飽和ポリエステル樹脂を用いたもの、無水マレイン酸、フマル酸等とグリコール類とを用いた不飽和ポリエステル樹脂を用いたもの等が挙げられ、ロールコート、カーテンコート、スプレーコート、ダイコート等の塗装方法により塗膜を形成できる。膜厚は、5〜300μmとすることが耐候性、耐薬品性、耐湿性が良好な点から好ましい。より好ましくは10〜100μm、更に好ましくは10〜50μmである。この場合も、プライマー層等を介してもよい。
本発明のフロントシートは、本発明の塗料から得られる塗膜の屈折率が1.50以下であることが反射防止効果による太陽光の取り込みの観点から好ましい。より好ましくは、1.46以下であり、更に好ましくは、1.42以下である。
上記屈折率は、例えば、ナトリウムD線を光源として25℃において(株)アタゴ光学機器製作所製のアッベ屈折率計を用いて測定することができる。
本発明のフロントシートは、全光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
上記全光線透過率は、例えば、ヘイズメーター(東洋精機社製 ヘイズガードII)を用いてASTM D1003に従い、測定することができる。
本発明のフロントシートは、ヘイズ値が15%以下であることが好ましく、12%以下であることがより好ましく、10%以下であることが更に好ましい。
上記ヘイズ値は、例えば、ヘイズメーター(東洋精機社製 ヘイズガードII)を用いてASTM D1003に従い、測定することができる。
本発明のフロントシートのこのような高い透明性は、本発明の塗料から得られる塗膜の屈折率が1.50以下の時に容易に実現できる。
本発明のフロントシートはその最表面に集光のための凹凸構造があってもかまわない。
凹凸構造としてはモスアイ構造や多値諧調パターンが挙げられる。多値諧調パターンとしては国際公開第2011/030858号に記載されてあるような構造が挙げられる。
凹凸構造としてはモスアイ構造や多値諧調パターンが挙げられる。多値諧調パターンとしては国際公開第2011/030858号に記載されてあるような構造が挙げられる。
本発明は、本発明のフロントシート、太陽電池セルを封止した封止材層、及び、バックシートからなることを特徴とする太陽電池モジュールでもある。
本発明の太陽電池モジュールは、本発明のフロントシート、太陽電池セルを封止した封止材層、及び、バックシートをこの順に積層したものである。
上記バックシートは、太陽電池モジュールの裏面側を保護するものであり、低水蒸気透過性、耐候性、耐久性、耐衝撃性等が要求されている。上記バックシートとしては、上記特性を有していれば特に限定されず、公知の種々のものが用いられる。具体的には、ポリフッ化ビニルフィルム、耐熱・耐候性プラスチックフィルム等からなる一対の合成樹脂フィルムでアルミニウム箔、無機酸化物薄膜層等のガスバリア層をサンドイッチした構造のバックシートが使用される。
上記封止材層は、封止材により太陽電池セルを封止したものであり、上記フロントシートと上記バックシートとの中間に配置されている。上記封止材としては特に限定されず、エチレン/酢酸ビニル共重合体〔EVA〕等の従来公知の封止材を使用することができる。
本発明のフロントシートについては、上述したとおりである。
上記太陽電池モジュールの好ましい構造としては、例えば、図1〜6に示すものが挙げられる。
図1に示される第1の構造において、太陽電池セル1は、封止剤層2に封止されており、該封止材層2は、フロントシート4とバックシート3とで挟まれている。第1の構造において、フロントシート4は本発明の塗料から得られる塗膜6のみから構成されている。
第1の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(1)の方法により封止材層2の表面に塗膜6を形成する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第1の構造は、工程の簡略化、太陽電池モジュールの軽量化の観点で好ましい。
図2に示される第2の構造は、水不透過性シート5と本発明の塗料から得られる塗膜6とから構成される2層構造のフロントシート4を有するものである。この第2の構造では、塗膜6は水不透過性シート5の封止材層2側の面にのみ設けられている。水不透過性シートについては、上述したとおりである。
第2の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(2)の方法により水不透過性シート5と本発明の塗料から得られる塗膜6とからなる2層構造のフロントシート4を作成し、該フロントシート4と封止材層2とを、塗膜6と封止材層2の表面とが直接接するように積層する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第2の構造によれば、水不透過性シート5により低水蒸気透過性及び耐候性が一層向上する。また、塗膜6が封止材層2と水不透過性シート5との間に存在するため、層間接着性に優れる。
図3に示される第3の構造は、水不透過性シート5と本発明の塗料から得られる塗膜6とから構成される2層構造のフロントシート4を有するものであるが、塗膜6は水不透過性シート5の封止材層2と反対側の面にのみ設けられている。
第3の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(2)の方法により水不透過性シート5と本発明の塗料から得られる塗膜6とからなる2層構造のフロントシート4を作成し、該フロントシート4と封止材層2とを、水不透過性シート5の塗膜6が設けられていない面と封止材層2の表面とが接するように積層する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第3の構造によれば、水不透過性シート5により低水蒸気透過性及び耐候性が一層向上する。
第3の構造においては、封止材層2と水不透過性シート5との接着性を向上させるために、水不透過性シート5に従来公知の表面処理を行ってもよい。表面処理としては、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、化成処理等が例示できる。また、必要に応じて、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤等を使用してもよい。
図4に示される第4の構造は、水不透過性シート5の両面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成されてなる3層構造のフロントシート4を有するものである。
第4の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(2)の方法により水不透過性シート5の両面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成された3層構造のフロントシート4を作成し、該フロントシート4を封止材層2の表面に積層する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第4の構造は、フロントシートの膜厚は増加するものの、封止材層2側の塗膜6による密着性と、封止材層2と反対側の塗膜6による低水蒸気透過性及び耐候性との両方の利点を併せもつものである。
3層構造のフロントシートとしては、また、水不透過性シートの一方の面に本発明の塗料から得られる塗膜が形成され、他方の面に、水不透過性シートとも本発明の塗料から得られる塗膜とも異なる他の層が形成されてなる3層構造のフロントシートでもよい。
図5に示される第5の構造は、水不透過性シート5の封止材層2側の面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成され、封止材層2と反対側の面に他の層7が形成されている3層構造のフロントシート4を有するものである。
第5の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(2)の方法により水不透過性シート5の一方の面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成され、他方の面に他の層7が形成された3層構造のフロントシート4を作成し、該フロントシート4と封止材層2とを、塗膜6と封止材層2の表面とが接するように積層する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第5の構造によれば、水不透過性シート5により低水蒸気透過性及び耐候性が一層向上し、更に、他の層7による性能を付与することができる。また、塗膜6が封止材層2と水不透過性シート5との間に存在するため、層間接着性に優れる。
他の層7としては、上述した、本発明の塗料以外の含フッ素ポリマー塗料の塗膜、含フッ素ポリマーシート、ポリエステルシート又はポリエステル塗料の塗膜等が挙げられる。本発明の塗料以外の含フッ素ポリマー塗料の塗膜、含フッ素ポリマーシート、ポリエステルシート又はポリエステル塗料の塗膜については、上述したとおりである。
他の層7としてポリエステルシートを使用する場合、その水不透過性シート5への接着はアクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリエステル系接着剤等によって行うことができる。
図6に示される第6の構造は、水不透過性シート5の封止材層2と反対側の面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成され、封止材層2側の面に他の層7が形成されている3層構造のフロントシート4を有するものである。
第6の構造の太陽電池モジュールは、例えば、上述した(2)の方法により水不透過性シート5の一方の面に本発明の塗料から得られる塗膜6が形成され、他方の面に他の層7が形成された3層構造のフロントシート4を作成し、該フロントシート4と封止材層2とを、他の層7と封止材層2の表面とが接するように積層する工程を含む製造方法により、製造することができる。
第6の構造によれば、水不透過性シート5により低水蒸気透過性及び耐候性が一層向上し、更に、他の層7による性能を付与することができる。
次に本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
実施例の各数値は以下の方法により測定した。
〔NMR(核磁気共鳴法)によるフルオロポリマーの組成、および交互率の測定〕
1H−NMR(核磁気共鳴法)測定には、JNM−EX270(JEOL社製:270MHz)を用いた。溶媒は重アセトンを用いた。
1H−NMR(核磁気共鳴法)測定には、JNM−EX270(JEOL社製:270MHz)を用いた。溶媒は重アセトンを用いた。
〔分子量及び分子量分布〕
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー(株)製のGPC HLC−8020を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−801を1本、GPC KF−802を1本、GPC KF−806Mを2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラハイドロフラン(THF)を流速1ml/分で流して測定したデータより、平均分子量を算出した。
また、THFにサンプルが溶解しない場合は、以下の方法にて平均分子量を算出した。日本分光社製の高速液体クロマトグラフを用い、分析カラムセットは、ガードカラム(Shodex GPC KD−G [4.6mm I.D.× 10mm L])1本、分析カラム(KD−806M [8.0mm I.D.× 300mm L])3本を使用した。移動溶媒に10mM LiBrを含むN−メチル−2−ピロリドンを、検出器にはRI、検量線サンプルはポリスチレン標準サンプルを使用し、流速1ml/分、サンプル打込量200μLで測定を行った。データ解析にはデータステーション(ChromNAV)を使用した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー(株)製のGPC HLC−8020を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−801を1本、GPC KF−802を1本、GPC KF−806Mを2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラハイドロフラン(THF)を流速1ml/分で流して測定したデータより、平均分子量を算出した。
また、THFにサンプルが溶解しない場合は、以下の方法にて平均分子量を算出した。日本分光社製の高速液体クロマトグラフを用い、分析カラムセットは、ガードカラム(Shodex GPC KD−G [4.6mm I.D.× 10mm L])1本、分析カラム(KD−806M [8.0mm I.D.× 300mm L])3本を使用した。移動溶媒に10mM LiBrを含むN−メチル−2−ピロリドンを、検出器にはRI、検量線サンプルはポリスチレン標準サンプルを使用し、流速1ml/分、サンプル打込量200μLで測定を行った。データ解析にはデータステーション(ChromNAV)を使用した。
〔ガラス転移温度(Tg)〕
DSC(示差走査熱量計:SEIKO社製、RTG220)を用いて、−50℃から200℃までの温度範囲を10℃/分の条件で昇温(ファーストラン)−降温−昇温(セカンドラン)させ、セカンドランにおける吸熱曲線の中間点をTg(℃)とした。
DSC(示差走査熱量計:SEIKO社製、RTG220)を用いて、−50℃から200℃までの温度範囲を10℃/分の条件で昇温(ファーストラン)−降温−昇温(セカンドラン)させ、セカンドランにおける吸熱曲線の中間点をTg(℃)とした。
〔融点(Tm)〕
DSC(示差走査熱量計:SEIKO社製、RTG220)を用いて、10℃/分の条件で昇温(ファーストラン)−降温−昇温(セカンドラン)させ、セカンドランにおける融解熱曲線における極大値に対応する温度をTm(℃)とした。
DSC(示差走査熱量計:SEIKO社製、RTG220)を用いて、10℃/分の条件で昇温(ファーストラン)−降温−昇温(セカンドラン)させ、セカンドランにおける融解熱曲線における極大値に対応する温度をTm(℃)とした。
〔IR分析〕
Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計1760Xで室温にて測定した。
Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計1760Xで室温にて測定した。
〔フッ素含有率〕
酸素フラスコ燃焼法により試料10mgを燃焼し、分解ガスを脱イオン水20mlに吸収させ、吸収液中のフッ素イオン濃度をフッ素選択電極法(フッ素イオンメーター、オリオン社製 901型)で測定することにより求めた(質量%)。
酸素フラスコ燃焼法により試料10mgを燃焼し、分解ガスを脱イオン水20mlに吸収させ、吸収液中のフッ素イオン濃度をフッ素選択電極法(フッ素イオンメーター、オリオン社製 901型)で測定することにより求めた(質量%)。
合成例1
2.5Lステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル980gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル17gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)6.2gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、槽温を60℃まで昇温した。これに攪拌下、フッ素オレフィンガスとしてテトラフルオロエチレンを93g封入して反応を開始した。このとき槽内の圧力は0.740MPaとなり、攪拌速度は200rpmであった。
反応開始時に酢酸ビニルの追加を開始し、4時間かけて93gの酢酸ビニルを追加した。反応中は酢酸ビニル/テトラフルオロエチレンの比率が一定になるように、電磁弁を用いてテトラフルオロエチレンを連続供給した。撹拌速度は200rpmであった。
2.5Lステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル980gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル17gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)6.2gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、槽温を60℃まで昇温した。これに攪拌下、フッ素オレフィンガスとしてテトラフルオロエチレンを93g封入して反応を開始した。このとき槽内の圧力は0.740MPaとなり、攪拌速度は200rpmであった。
反応開始時に酢酸ビニルの追加を開始し、4時間かけて93gの酢酸ビニルを追加した。反応中は酢酸ビニル/テトラフルオロエチレンの比率が一定になるように、電磁弁を用いてテトラフルオロエチレンを連続供給した。撹拌速度は200rpmであった。
具体的には、テトラフルオロエチレンが消費されて槽内が0.720MPaになると自動的に電磁弁を開いてテトラフルオロエチレンを供給し、0.740MPaになると自動的に電磁弁を閉じてテトラフルオロエチレンの供給を停止するサイクルでテトラフルオロエチレンの供給と圧力を制御しながら、テトラフルオロエチレンの消費量に合わせて酢酸ビニルを追加した。
反応開始から4時間後にテトラフルオロエチレンと酢酸ビニルの供給を停止した。その後槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、酢酸ビニル/テトラフルオロエチレン共重合体の酢酸ブチル溶液1110g(固形分濃度21.0質量%)を得た。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、ポリマーA1を得た。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、ポリマーA1を得た。
ポリマーA1の組成をフッ素の元素分析から求め、フッ素オレフィンとビニルエステルとの交互率を1H−NMRから計算し、重量平均分子量および分子量分布(Mw/Mn)をGPCから求めた。またガラス転移温度をDSCから測定した。結果を表2に示す。
合成例2
3Lステンレス製オートクレーブに純水1000g、酢酸ビニル23.2g、ネオコールP(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムの76.4質量%イソプロピルアルコール溶液:第一工業製薬(株)製)を入れ、窒素置換し、テトラフルオロエチレン37gを加え、槽内を80℃まで昇温した。その後、テトラフルオロエチレンを30g加えた。このとき槽内の圧力は0.809MPaとなった。これに撹拌下、過硫酸アンモニウム(APS)の1質量%水溶液22gを加え、反応を開始した。反応開始時に酢酸ビニルの追加を開始し、6時間かけて283gの酢酸ビニルを追加した。反応中は酢酸ビニル/テトラフルオロエチレンの比率が一定になるように、電磁弁を用いてテトラフルオロエチレンを連続供給した。撹拌速度は500rpmであった。
3Lステンレス製オートクレーブに純水1000g、酢酸ビニル23.2g、ネオコールP(ジオクチルスルホコハク酸ナトリウムの76.4質量%イソプロピルアルコール溶液:第一工業製薬(株)製)を入れ、窒素置換し、テトラフルオロエチレン37gを加え、槽内を80℃まで昇温した。その後、テトラフルオロエチレンを30g加えた。このとき槽内の圧力は0.809MPaとなった。これに撹拌下、過硫酸アンモニウム(APS)の1質量%水溶液22gを加え、反応を開始した。反応開始時に酢酸ビニルの追加を開始し、6時間かけて283gの酢酸ビニルを追加した。反応中は酢酸ビニル/テトラフルオロエチレンの比率が一定になるように、電磁弁を用いてテトラフルオロエチレンを連続供給した。撹拌速度は500rpmであった。
具体的には、テトラフルオロエチレンが消費されて槽内が0.775MPaになると自動的に電磁弁を開いてテトラフルオロエチレンを供給し、0.800MPaになると自動的に電磁弁を閉じてテトラフルオロエチレンの供給を停止するサイクルでテトラフルオロエチレンの供給と圧力を制御しながら、テトラフルオロエチレンの消費量に合わせて酢酸ビニルを追加した。
反応開始から6時間後にテトラフルオロエチレンと酢酸ビニルの供給を停止した。その後1時間反応させた後に、槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、酢酸ビニル/テトラフルオロエチレン共重合体のエマルション1661g(固形分濃度38.5質量%)を得た。
得られた酢酸ビニル/テトラフルオロエチレン共重合体(ポリマーA2)のガラス転移温度は40℃であり、粒子径は116nmであった。なお、粒子径は、レーザー光散乱粒径測定装置(大塚電子(株)製、商品名ELS−3000)を用いて測定した。結果を表2に示す。
合成例3
3Lステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル1200gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル140gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)7.2gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、槽温を60℃まで昇温した。これに攪拌下、フッ素オレフィンガスとしてテトラフルオロエチレンを封入して反応を開始した。このとき槽内の圧力は1.00MPaとなり、攪拌速度は500rpmであった。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、6時間で槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、残ガスをブローして反応を終了した。
3Lステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル1200gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル140gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)7.2gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、槽温を60℃まで昇温した。これに攪拌下、フッ素オレフィンガスとしてテトラフルオロエチレンを封入して反応を開始した。このとき槽内の圧力は1.00MPaとなり、攪拌速度は500rpmであった。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、6時間で槽内を常温常圧に戻して重合を停止し、残ガスをブローして反応を終了した。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、ポリマーA3を得た。
ポリマーA3の組成をフッ素の元素分析から求め、フッ素オレフィンとビニルエステルとの交互率を1H−NMRから計算し、重量平均分子量および分子量分布(Mw/Mn)をGPCから求めた。またガラス転移温度をDSCから測定した。結果を表2に示す。
合成例4
300mLステンレス製オートクレーブ中に酢酸ブチル溶媒50gとステアリン酸ビニルモノマー10gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)を0.4g加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、フッ素オレフィンガスとして、8.0gのテトラフルオロエチレンを封入し、引き続いて2.6gのヘキサフルオロプロピレンを封入し60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、15時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了した。
300mLステンレス製オートクレーブ中に酢酸ブチル溶媒50gとステアリン酸ビニルモノマー10gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)を0.4g加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、フッ素オレフィンガスとして、8.0gのテトラフルオロエチレンを封入し、引き続いて2.6gのヘキサフルオロプロピレンを封入し60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、15時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了した。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、ポリマーB1を得た。
ガラス転移温度の代わりに融点を測定した以外は合成例1と同様の分析を行った。結果を表2に示す。
合成例5
300mLステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル50gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル10gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)を0.4g加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、フッ素オレフィンガスとして、17gのクロロトリフルオロエチレンを封入し、60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、4時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了し、ポリマーB2を得た。反応条件を表1に、得られたポリマーの物性を表2にまとめる。
300mLステンレス製オートクレーブ中に溶媒として酢酸ブチル50gとビニルエステル単量体として酢酸ビニル10gを仕込み、重合開始剤としてパーブチルPV(製品名、日油株式会社製)を0.4g加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、フッ素オレフィンガスとして、17gのクロロトリフルオロエチレンを封入し、60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、4時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了し、ポリマーB2を得た。反応条件を表1に、得られたポリマーの物性を表2にまとめる。
合成例6
(t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体の合成)
300mLステンレス製オートクレーブ中にt−ブタノール150gとt−ブチルビニルエーテル26.7g、炭酸カリウム0.48gを仕込み、触媒のパーブチルPVの70%イソオクタン溶液0.46gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、テトラフルオロエチレンを26.7g封入し、60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、3時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了した。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体(ポリマーC1)を得た。フッ素の元素分析より求めた、t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体の組成は、52/48(モル比)であった。反応条件を表1に、得られたポリマーの物性を表2にまとめる。
(t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体の合成)
300mLステンレス製オートクレーブ中にt−ブタノール150gとt−ブチルビニルエーテル26.7g、炭酸カリウム0.48gを仕込み、触媒のパーブチルPVの70%イソオクタン溶液0.46gを加え、フランジを締め、オートクレーブを真空置換して、テトラフルオロエチレンを26.7g封入し、60℃の振とう式恒温槽に入れて反応を開始した。重合圧力が降下していることからガスモノマーの消費を確認し、3時間で振とうを止め、残ガスをブローして反応を終了した。
反応終了後、ポリマー溶液を大量のメタノール溶液に再沈させ、ポリマーの精製を行い、t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体(ポリマーC1)を得た。フッ素の元素分析より求めた、t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体の組成は、52/48(モル比)であった。反応条件を表1に、得られたポリマーの物性を表2にまとめる。
合成例7(ケン化 均一系)
合成例3で得られたTFE/酢酸ビニルポリマーA3を50gTHF溶媒中に濃度が10質量%になるように均一溶解させた。その後、0.6NのNaOH溶液をポリマー中の酢酸ビニル当量になるように添加し、30分後にポリマーを大量の水中に再沈させた。1NのHClで洗浄後、イオン交換水でよく洗浄し、再沈したポリマーを吸引ろ過し、乾燥機で80℃2時間乾燥させた。IRにより、カルボニルピークの相対強度より、加水分解率を計算した結果、34%である、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマーA3−34を得た。結果を表3にまとめる。
合成例3で得られたTFE/酢酸ビニルポリマーA3を50gTHF溶媒中に濃度が10質量%になるように均一溶解させた。その後、0.6NのNaOH溶液をポリマー中の酢酸ビニル当量になるように添加し、30分後にポリマーを大量の水中に再沈させた。1NのHClで洗浄後、イオン交換水でよく洗浄し、再沈したポリマーを吸引ろ過し、乾燥機で80℃2時間乾燥させた。IRにより、カルボニルピークの相対強度より、加水分解率を計算した結果、34%である、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマーA3−34を得た。結果を表3にまとめる。
合成例8〜10(ケン化 均一系)
合成例7のケン化時間を変えることにより、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマーであるA3−45、A3−86、A3−96を得た。表3にまとめる。
合成例7のケン化時間を変えることにより、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマーであるA3−45、A3−86、A3−96を得た。表3にまとめる。
合成例11〜13(ケン化 均一系)
合成例7のケン化時間を1日とし、合成例1および合成例4〜5で得られたポリマーを用いる以外は合成例7と同様にして、ケン化ポリマーA1−98、B1−97およびB2−96を得た。結果を表3にまとめる。
合成例7のケン化時間を1日とし、合成例1および合成例4〜5で得られたポリマーを用いる以外は合成例7と同様にして、ケン化ポリマーA1−98、B1−97およびB2−96を得た。結果を表3にまとめる。
合成例14
合成例2で得られた酢酸ビニル/テトラフルオロエチレン共重合体のエマルションを凍結凝析させ、純水で洗い流した後乾燥させたTFE/酢酸ビニルポリマー(ポリマーA2)を50gTHF溶媒中に濃度が10質量%になるように均一溶解させた。その後、0.6NのNaOH溶液をポリマー中の酢酸ビニル当量になるように添加し、24時間攪拌後に1NのHClで中和後、大量の純水に再沈させ、イオン交換水でよく洗浄し、再沈したポリマーを吸引ろ過し、乾燥機で80℃2時間乾燥させた。IRにより、カルボニルピークの相対強度より、加水分解率を計算した結果、96%である、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマー(A2−96)を得た。結果を表3にまとめる。
合成例2で得られた酢酸ビニル/テトラフルオロエチレン共重合体のエマルションを凍結凝析させ、純水で洗い流した後乾燥させたTFE/酢酸ビニルポリマー(ポリマーA2)を50gTHF溶媒中に濃度が10質量%になるように均一溶解させた。その後、0.6NのNaOH溶液をポリマー中の酢酸ビニル当量になるように添加し、24時間攪拌後に1NのHClで中和後、大量の純水に再沈させ、イオン交換水でよく洗浄し、再沈したポリマーを吸引ろ過し、乾燥機で80℃2時間乾燥させた。IRにより、カルボニルピークの相対強度より、加水分解率を計算した結果、96%である、TFE/ビニルアルコール/酢酸ビニルポリマー(A2−96)を得た。結果を表3にまとめる。
合成例15(脱保護工程)
(加水分解:ビニルアルコール/テトラフルオロエチレン共重合体の合成)
100mLナスフラスコに、合成例6で得たt−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体(t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン=52/48(モル比))5.26g、1,4−ジオキサン2.4ml、4N HCl水溶液100mlを入れ、80℃で加熱撹拌した。2時間後、加熱を止め放冷し、析出したポリマーを純水で3回洗浄した。ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、エタノール/水(50/50体積%)の溶液に再沈殿し、真空乾燥することで精製したビニルアルコール/テトラフルオロエチレン共重合体を得た(C1−95)。脱保護度は95%であった。結果を表3にまとめる。
(加水分解:ビニルアルコール/テトラフルオロエチレン共重合体の合成)
100mLナスフラスコに、合成例6で得たt−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン共重合体(t−ブチルビニルエーテル/テトラフルオロエチレン=52/48(モル比))5.26g、1,4−ジオキサン2.4ml、4N HCl水溶液100mlを入れ、80℃で加熱撹拌した。2時間後、加熱を止め放冷し、析出したポリマーを純水で3回洗浄した。ポリマーをテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、エタノール/水(50/50体積%)の溶液に再沈殿し、真空乾燥することで精製したビニルアルコール/テトラフルオロエチレン共重合体を得た(C1−95)。脱保護度は95%であった。結果を表3にまとめる。
実施例1
合成例11で得られたポリマーA1−98を酢酸ブチル溶媒に55質量%となるように溶解させた。その後、架橋剤としてイソシアネート系硬化剤であるスミジュールN3300(住化バイエルウレタン株式会社製)を溶液100部に対して12部、ユピナール3039(商品名。BASF社製の紫外線吸収剤)を4部添加し、硬化性組成物とした。この組成物をバーコート(#24)を用いて100μmのPET基板上に塗布した。塗布後、室温で60分予備乾燥後、100℃で送風式乾燥機中で60分間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られた積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルム全体の膜厚をマイクロメーターで10点測定し、その平均値をもとめ、基材のPETフィルムとの差から、積層したポリマーの厚みを求めた。また、得られたサンプルフィルムに関して、碁盤目密着試験、ヘイズ及び全光線透過率の測定を行った。結果を表4に示す。
合成例11で得られたポリマーA1−98を酢酸ブチル溶媒に55質量%となるように溶解させた。その後、架橋剤としてイソシアネート系硬化剤であるスミジュールN3300(住化バイエルウレタン株式会社製)を溶液100部に対して12部、ユピナール3039(商品名。BASF社製の紫外線吸収剤)を4部添加し、硬化性組成物とした。この組成物をバーコート(#24)を用いて100μmのPET基板上に塗布した。塗布後、室温で60分予備乾燥後、100℃で送風式乾燥機中で60分間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られた積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルム全体の膜厚をマイクロメーターで10点測定し、その平均値をもとめ、基材のPETフィルムとの差から、積層したポリマーの厚みを求めた。また、得られたサンプルフィルムに関して、碁盤目密着試験、ヘイズ及び全光線透過率の測定を行った。結果を表4に示す。
〔碁盤目密着試験〕
JIS K5600の碁盤目セロハンテープ剥離試験により評価した。塗膜にカッターナイフで1mm間隔の碁盤目状の切込みを入れ、セロハンテープを貼り付けた後剥離し、剥離部分が無いものを10点、0〜5%のものを8点、5〜15%のものを6点、15〜35%のものを4点、35〜65%のものを2点、65%以上のものを0点と評価した。
JIS K5600の碁盤目セロハンテープ剥離試験により評価した。塗膜にカッターナイフで1mm間隔の碁盤目状の切込みを入れ、セロハンテープを貼り付けた後剥離し、剥離部分が無いものを10点、0〜5%のものを8点、5〜15%のものを6点、15〜35%のものを4点、35〜65%のものを2点、65%以上のものを0点と評価した。
〔ヘイズ及び全光線透過率の測定〕
ヘイズメーター(東洋精機社製 ヘイズガードII)を用いてASTM D1003に従い、ヘイズ値、および全光線透過率を測定した。
ヘイズメーター(東洋精機社製 ヘイズガードII)を用いてASTM D1003に従い、ヘイズ値、および全光線透過率を測定した。
実施例2〜8
ポリマーA1−98の代わりにポリマーA3−45、A3−86、A3−96、B1−97、B2−96、A2−96、C1−95を使用したこと以外は実施例1と同様にして、PET基板上に塗膜を形成し、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムに関して、実施例1と同様にして各種物性を測定した。結果を表5に示す。
ポリマーA1−98の代わりにポリマーA3−45、A3−86、A3−96、B1−97、B2−96、A2−96、C1−95を使用したこと以外は実施例1と同様にして、PET基板上に塗膜を形成し、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムに関して、実施例1と同様にして各種物性を測定した。結果を表5に示す。
実施例9
実施例1で得られたA1−98を塗布したPET基板を岩崎電気(株)製アイスパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて下記の方法で促進耐候性試験を500時間行なった。結果はAであった。
実施例1で得られたA1−98を塗布したPET基板を岩崎電気(株)製アイスパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて下記の方法で促進耐候性試験を500時間行なった。結果はAであった。
比較例1
A1−98を塗布していないPET基板を用いる以外は実施例9と同様にして促進耐候性試験を500時間行なった。結果はBであった。
A1−98を塗布していないPET基板を用いる以外は実施例9と同様にして促進耐候性試験を500時間行なった。結果はBであった。
実施例10
合成例14で得られたポリマーA2−96を酢酸ブチル溶液に40質量%になるように溶解させた。さらに硬化剤として、タケネートD120Nを溶液100部に対して10部、ユピナール3039を溶液100部に対して3部加え、その後、室温でキャスト製膜後、100℃で送風式乾燥機中で60分間硬化させることにより、厚み400μmの自立フィルムを得た。その後、得られた自立フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。
得られたサンプルフィルムのヘイズ値、全光線透過率を実施例1と同様に測定した。
また、下記の方法で屈折率も測定した。結果を表6に示す。
合成例14で得られたポリマーA2−96を酢酸ブチル溶液に40質量%になるように溶解させた。さらに硬化剤として、タケネートD120Nを溶液100部に対して10部、ユピナール3039を溶液100部に対して3部加え、その後、室温でキャスト製膜後、100℃で送風式乾燥機中で60分間硬化させることにより、厚み400μmの自立フィルムを得た。その後、得られた自立フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。
得られたサンプルフィルムのヘイズ値、全光線透過率を実施例1と同様に測定した。
また、下記の方法で屈折率も測定した。結果を表6に示す。
〔屈折率の測定〕
ナトリウムD線を光源として25℃において(株)アタゴ光学機器製作所製のアッベ屈折率計を用いて測定した。
ナトリウムD線を光源として25℃において(株)アタゴ光学機器製作所製のアッベ屈折率計を用いて測定した。
実施例11(促進耐候性)
実施例10で得られたフィルムに関して下記の方法で促進耐候性試験を実施した結果、評価はAであった。
実施例10で得られたフィルムに関して下記の方法で促進耐候性試験を実施した結果、評価はAであった。
〔促進耐候性試験〕
岩崎電気(株)製アイスパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて促進耐候性試験を500時間行なったのち、外観を目視で観察した。評価は次の基準で行なった。
A:異常なし
B:多少の変色あり
C:著しい変色あり
岩崎電気(株)製アイスパーUVテスターW−13型(Light/Dew/Rest=11/11/1HRを1サイクルとする)にて促進耐候性試験を500時間行なったのち、外観を目視で観察した。評価は次の基準で行なった。
A:異常なし
B:多少の変色あり
C:著しい変色あり
実施例12〜14
合成例7、9、10で得られた各ポリマー1g、スミジュールN3300を0.1g、ユピナール3039を0.08gを酢酸ブチル溶媒に溶解させ、全体を5gとした。その後、0.45μmのPTFE製フィルターを用いて濾過後、バーコート(#24)を用いて厚み104μmのPETフィルム(東レ社製ルミラー)上に塗布した。室温で1時間予備乾燥後、60℃の条件で送風式乾燥機中で1日間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られたそれぞれの積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。
合成例7、9、10で得られた各ポリマー1g、スミジュールN3300を0.1g、ユピナール3039を0.08gを酢酸ブチル溶媒に溶解させ、全体を5gとした。その後、0.45μmのPTFE製フィルターを用いて濾過後、バーコート(#24)を用いて厚み104μmのPETフィルム(東レ社製ルミラー)上に塗布した。室温で1時間予備乾燥後、60℃の条件で送風式乾燥機中で1日間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られたそれぞれの積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。
得られたサンプルフィルム全体の膜厚をマイクロメーターで10点測定し、その平均値をもとめ、基材のPETフィルムとの差から、積層したポリマーの厚みを求めた。結果を表7にまとめる。
作製したそれぞれのサンプルフィルムを100mm×100mmのサイズにカットして、JIS K7129(A法)に基づく、Dr.Lyssy社製水蒸気透過度計L80−5000を用いて、サンプルフィルムの水蒸気透過度を測定した。なお、水蒸気が直接接する面側はPETで、乾燥空気側が本発明の膜である。
また、得られた水蒸気透過度の値をサンプルフィルムの全体の厚みで割った値を水蒸気透過係数とした。結果を表7にまとめる。
また、得られた水蒸気透過度の値をサンプルフィルムの全体の厚みで割った値を水蒸気透過係数とした。結果を表7にまとめる。
比較例2
基板のPETフィルムのみの水蒸気透過度を測定した。結果を表7にまとめる。
明らかに積層膜はPET単独膜より、低い水蒸気透過係数を示した。
基板のPETフィルムのみの水蒸気透過度を測定した。結果を表7にまとめる。
明らかに積層膜はPET単独膜より、低い水蒸気透過係数を示した。
実施例15
合成例14で得られたポリマーA2−96を酢酸ブチル溶液に40質量%になるように溶解させた。ユピナール3039を含フッ素共重合体100質量部に対して8質量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを含フッ素共重合体100質量部に対して1質量部、酸化シリカ(富士シリシア化学(株)製のサイリシア436、平均粒子径2.5μm、屈折率=1.46)を含フッ素共重合体100質量部に対して10質量部加えてホモディスパーで1500rpm、10分間攪拌し、塗料組成物を調製した。
この塗料組成物の100質量部にイソシアネート系硬化剤(住化バイエル(株)製のスミジュールN3300)4質量部を配合して、硬化性塗料を調製した。
その後、バーコート(#24)を用いて厚み104μmのPETフィルム(東レ社製ルミラー)上に塗布した。室温で1時間予備乾燥後、60℃の条件で送風式乾燥機中で1日間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られた積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムに関して実施例11と同様にして促進耐候性試験を実施した結果、評価はAであった。
合成例14で得られたポリマーA2−96を酢酸ブチル溶液に40質量%になるように溶解させた。ユピナール3039を含フッ素共重合体100質量部に対して8質量部、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを含フッ素共重合体100質量部に対して1質量部、酸化シリカ(富士シリシア化学(株)製のサイリシア436、平均粒子径2.5μm、屈折率=1.46)を含フッ素共重合体100質量部に対して10質量部加えてホモディスパーで1500rpm、10分間攪拌し、塗料組成物を調製した。
この塗料組成物の100質量部にイソシアネート系硬化剤(住化バイエル(株)製のスミジュールN3300)4質量部を配合して、硬化性塗料を調製した。
その後、バーコート(#24)を用いて厚み104μmのPETフィルム(東レ社製ルミラー)上に塗布した。室温で1時間予備乾燥後、60℃の条件で送風式乾燥機中で1日間硬化させ、積層フィルムを得た。その後、得られた積層フィルムは50℃の条件でさらに2日間エージングさせ、サンプルフィルムを得た。得られたサンプルフィルムに関して実施例11と同様にして促進耐候性試験を実施した結果、評価はAであった。
1:太陽電池セル
2:封止材層
3:バックシート
4:フロントシート
5:水不透過性シート
6:本発明の塗料から得られる塗膜
7:他の層
2:封止材層
3:バックシート
4:フロントシート
5:水不透過性シート
6:本発明の塗料から得られる塗膜
7:他の層
Claims (10)
- 含フッ素オレフィン単位及びビニルアルコール単位を有する含フッ素共重合体、硬化剤、及び、紫外線吸収剤を含むことを特徴とする太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 前記含フッ素オレフィンは、テトラフルオロエチレンである請求項1記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 前記含フッ素共重合体における含フッ素オレフィン単位の含有率が40モル%以上である請求項1又は2記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 前記含フッ素共重合体における含フッ素オレフィン単位とビニルアルコール単位との交互率が94%以下である請求項1、2又は3記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 前記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位、ビニルアルコール単位及びビニルエステルモノマー単位を有する請求項1、2、3又は4記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 前記含フッ素共重合体は、含フッ素オレフィン単位及びビニルエステルモノマー単位を有する共重合体を水酸基化して得られた共重合体である請求項1、2、3、4又は5記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 更に、屈折率が1.35〜1.55であるフィラーを含む請求項1、2、3、4、5又は6記載の太陽電池モジュールのフロントシート用塗料。
- 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の塗料から得られる塗膜を有する太陽電池モジュールのフロントシート。
- 前記塗膜の屈折率が1.50以下である請求項8記載の太陽電池モジュールのフロントシート。
- 請求項8又は9記載のフロントシート、太陽電池セルを封止した封止材層、及び、バックシートからなる
ことを特徴とする太陽電池モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014046486A JP2015170807A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family
ID=54203250
Family Applications (1)
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JP2014046486A Pending JP2015170807A (ja) | 2014-03-10 | 2014-03-10 | 太陽電池モジュールのフロントシート用塗料、太陽電池モジュールのフロントシート及び太陽電池モジュール |
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JP (1) | JP2015170807A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101725141B1 (ko) * | 2016-08-05 | 2017-04-10 | 이상구 | 고무 성형물 및 이의 제조방법 |
WO2022244785A1 (ja) * | 2021-05-19 | 2022-11-24 | ダイキン工業株式会社 | フルオロポリマー、水溶液およびコーティング組成物 |
-
2014
- 2014-03-10 JP JP2014046486A patent/JP2015170807A/ja active Pending
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