JP2015169282A - 防振装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い範囲の周波数帯域の振動に対応できるように、設計自由度の高い、防振装置を提供する。【解決手段】防振装置1は、内側部材2と外筒部材3との間に弾性体7を配置し、弾性体7が隔壁の一部として構成される第1主液室S1と、外筒部材3の一端を閉じて弾性変形可能なダイヤフラム4と、ダイヤフラム4が隔壁の一部として構成されて第1主液室S1に第1通路100を介して繋がる副液室S3と、外筒部材2の内周側と対向して弾性体7が隔壁の一部として構成されて副液室S3に第2通路200を介して繋がる第2主液室S2とを備え、外筒部材3の、第2主液室S2を形作る領域に開口部Aが形成されており、開口部Aを閉じて弾性変形可能なメンブランとして機能するシーリングゴム5を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、防振装置に関するものである。
従来の防振装置には、内側部材と外筒部材との間の相対変位を可能にする弾性体が隔壁の一部として構成される第1主液室と、前記外筒部材の一端を閉じるダイヤフラムが隔壁の一部として構成されて前記第1主液室に第1通路を介して繋がる副液室と、前記外筒部材の内周側と対向する前記弾性体が隔壁の一部として構成されて前記副液室に第2通路を介して繋がる第2液室とを備えるものがある(例えば、特許文献1参照)。この防振装置はさらに、前記第1主液室と前記副液室との間に可動板が配置されている。
特開2006−125617号公報
上記防振装置は、10Hz未満の周波数を有する振動(バウンズ振動)については、第1液室と副液室とを繋ぐ第1通路の設定により振動吸収を図る一方、10〜15Hzの周波数を有する振動(ピッチング振動)については、第2液室と副液室とを繋ぐ第2通路の設定により振動吸収を図り、さらに、前記第1主液室と前記副液室との間に配置された可動板は、第1液室内の液圧上昇に伴う動ばね定数の上昇を抑えることで、高周波振動の効果的な吸収を可能にする。
しかしながら、上記防振装置は、第1主液室で発生する共振を前記可動板の緒元(例えば、大きさやゴム硬度)で制御することができるものの、その他の液室の調整については、前記第1および前記第2通路と前記ダイヤフラムのみで制御可能である。そこで、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できるように、前記第2通路の形状を調整することが考えられるが、前記第2通路の形状設計は、設計領域の問題から制限がある。また、前記第2液室に通じる前記副液室を調整することも考えられるが、当該副液室の隔壁の一部として構成される前記ダイヤフラムの形状設計も、設計領域や耐久性の問題から制限がある。
本発明は、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できるように、設計自由度の高い、防振装置を提供することを目的とする。
本発明の防振装置は、振動発生部および振動受け部の一方に連結される内側部材と、前記振動発生部および前記振動受け部の他方に連結される外筒部材と、前記内側部材と前記外筒部材との間に配置されて弾性変形により前記内側部材と前記外筒部材との間の相対変位を可能にする弾性体と、少なくとも前記弾性体が隔壁の一部として構成されて拡縮可能な第1主液室と、前記外筒部材の一端を閉じて弾性変形可能なダイヤフラムと、少なくとも前記ダイヤフラムが隔壁の一部として構成されて前記第1主液室に第1通路を介して繋がる副液室と、前記外筒部材の内周側と対向する位置に配置されており、少なくとも前記弾性体が隔壁の一部として構成されて前記副液室に第2通路を介して繋がる第2主液室とを備え、さらに、前記外筒部材の、前記第2主液室を形作る領域の少なくとも一部に開口部が形成されており、前記開口部を閉じて弾性変形可能なメンブランを備えるものであることを特徴とする。
本発明の防振装置によれば、例えば、前記第2液室内での内圧上昇を直接的に抑えられるため、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できる。
本発明の防振装置では、前記メンブランは、前記外筒部材の外周面と面一の、または、当該外筒部材の前記外周面よりも径方向内側に位置する、外表面を有することが好ましい。
この場合、前記メンブランが前記開口部から外側に突出しないため、ブラケットに圧入して用いる場合、前記外筒部材を容易に圧入することができる。
また本発明の防振装置では、好適には、前記外筒部材が内側に圧入されるブラケットを備える。
この場合、前記ブラケットを用いることで前記メンブランの調整が可能になる。
本発明の防振装置において、前記ブラケットは、前記開口部の少なくとも一部を径方向内側に配置するものであることが好ましい。
この場合、前記メンブランを保護しつつ当該メンブランの調整が可能になる。
本発明によれば、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できるように、設計自由度の高い、防振装置を提供することができる。
本発明の防振装置の一実施形態である、エンジンマウントを示す側面図である。 図1のエンジンマウントを示すI−I断面図である。 (a)は図2(a)の領域Xを示す拡大断面図であり、(b)は、(a)の外筒部材にブラケットを圧入した状態を示す拡大断面図である。 (a)は、本発明の防振装置に用いられる、メンブランの他の例をブラケットおよび補助部材とともに模式的に示す拡大断面図であり、(b)は、本発明に用いられる、メンブランの更に他の例を模式的に示す拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の防振装置の一実施形態である、エンジンマウントを詳細に説明する。なお、以下の説明では、図面上側および下側をそれぞれ上側および下側として説明する。また本実施形態では、エンジン側部材を振動発生部とし、車台(車体)側部材を振動受け部とする。
図1中、符号1は、本発明の防振装置の一実施形態である、エンジンマウントである。符号2は、エンジン側部材に連結される内側部材である。内側部材は、例えば金属製の部材である。本実施形態では、内側部材2は、丸棒状の大径部2aと、この大径部2aから上側に伸びる丸棒状の小径部2bと、大径部2aの外周面を周回する環状突起2cとからなる。本実施形態では、図2に示すように、内側部材2は中実部材であるが、内側部材2は中実部材に限定されるものではない。例えば、内側部材2には、中空の円筒部材も含まれる。
符号3は、車台側部材に連結される外筒部材である。外筒部材3は、例えば金属製の部材である。本実施形態では、外筒部材3は、筒状の胴部3aと、この胴部3aの下側を径方向内側に縮径させた環状段部3bと、この環状段部3bを下側に向かうに従って縮径させた絞り部3cとからなる。また本実施形態では、胴部3aの上側の開口部外周面3dはテーパ面として形作られている。
符号4は、外筒部材3の一端を閉じて弾性変形可能なダイヤフラムである。ダイヤフラム4は、例えば、変形および復元が可能なゴム製の膜部材である。本実施形態では、ダイヤフラム4は、外筒部材3の絞り部3cの内側に形成された開口部を閉じている。すなわち、本実施形態では、ダイヤフラム4は、外筒部材3の下側端に形成された開口部を閉じている。
符号5は、外筒部材3の内周面に配置された弾性変形可能なシーリングゴムである。シーリングゴム5は、例えば、変形および復元が可能なゴム製の膜部材である。本実施形態では、シーリングゴム5は、ダイヤフラム4と一体に形成されている。シーリングゴム5は、例えば、ダイヤフラム4とともに外筒部材3の内周面に加硫接着されている。これにより、シーリングゴム5は、外筒部材3の内周面をシールする。
符号6は、外筒部材3の内側に配置される仕切部材である。仕切部材6は、ダイヤフラム4よりも上側に配置されている。本実施形態では、仕切部材6は、外筒部材3を仕切る本体部6aと、この本体部6aの外縁から上側に向かって伸びる周壁部6bとを一体に有する。また本実施形態では、仕切部材6は、その周壁部6bに取り囲まれた本体部6aの上側面を閉じる封止部6cを有する。本実施形態では、仕切部材6は、シーリングゴム5を介して外筒部材3の内側に接続されることで、外筒部材3の内側を上下方向に仕切っている。
符号7は、内側部材2と外筒部材3との間に配置されて弾性変形により内側部材2と外筒部材3との相対変位を可能にする弾性体である。弾性体7は、変形および復元が可能な例えばゴム製の部材である。弾性体7は、内側部材2と外筒部材3との間に形成された環状の隙間を閉じるように、内側部材2の周りを軸線O周りに周回するように形成されている。
詳細には、弾性体7の上側は、内側部材2の周りを軸線O周りに周回する中間大径筒8を、内側部材2を取り囲むように配置し、この中間大径筒8の内周面と内側部材2の大径部2aの外周面とにそれぞれ加硫接着されている。また、弾性体7の下側は、中間大径筒8よりも小径の中間小径筒9の内周面に加硫接着されている。
また、弾性体7の下側端には、径方向内側に向かうに従って上側に先細りするドーム状に窪んだ底上げ面7aが形成されている。さらに、弾性体7の外周面は、中間大径筒8と中間小径筒9との間に、内側部材2に向かって窪んだ2つの凹面7bおよび7cが軸線O周りに間隔を置いて形成されている。
弾性体7は、その上側で、中間大径筒8およびシーリングゴム5を介して、内側部材2と外筒部材3とを連結するとともに、その下側で、中間小径筒9、仕切部材6およびシーリングゴム5を介して、内側部材2と外筒部材3とを連結する。これにより、内側部材2と外筒部材3とは弾性体7により弾性的に連結される。なお、本実施形態では、弾性体7は、内側部材2と外筒部材3とが同心軸上になるように形成されている。すなわち、本実施形態では、内側部材2の中心軸線は、外筒部材3の中心軸線と同一の軸線Oとなるように構成されている。
符号S1は、弾性体7が隔壁の一部として構成されて拡縮可能な第1主液室である。本実施形態では、第1主液室S1は、弾性部材7の底上げ面7aと仕切部材6の上側端面を隔壁面として形作られている。これにより、第1主液室S1の容積は、弾性体7の変形に従い、拡縮(拡大・収縮)する。
符号S2は、外筒部材3の内周側と対向する位置に配置されており弾性体7が隔壁の一部として構成される第2主液室である。第2主液室S2は、基本的に、外筒部材3と弾性体4とを隔壁として形成することができるが、本実施形態では、シーリングゴム5と弾性体7とで形成されている。さらに詳細には、第2主液室S2は、シーリングゴム5の内周面と、弾性体7に形成された凹面7bとを隔壁面として形作られた一方の第2主液室S2と、シーリングゴム5の内周面と、弾性体7に形成された凹面7cとを隔壁面として形作られた他方の第2主液室S2との、2つの第2主液室S2として形成されている。これにより、2つの第2主液室S2はそれぞれ、弾性体7およびシーリングゴム5の変形に従い、拡縮する。
符号S3は、ダイヤフラム4が隔壁の一部として構成される副液室である。本実施形態では、副液室S3は、ダイヤフラム4の内周面と仕切部材6の下側端面とを隔壁面として形作られている。これにより、副液室S3の拡縮は、ダイヤフラム4の変形によって許容される。
さらに、本実施形態では、仕切部材6に、第1通路100、第2通路200および圧力調整部300が形成されている。
第1通路100は、封止部6cに形成された開口部101と、この開口部101に通じて本体部6aと封止部6cとの間に形成された軸線O周りを渦巻状に伸びるオリフィス通路102と、このオリフィス通路102に通じて本体部6aの下側端面に形成された開口部103とで形成されている。第1通路100は、第1主液室S1と副液室S3との間を繋ぐ通路とされている。第1通路100の内側では、第1主液室S1と副液室S3との間の液体の流通を可能にする。図示した例では、比較的低周波数大振幅の振動、例えば、10Hz未満の周波数を有する振動(バウンズ振動)については、主として、第1通路100の設定により振動吸収を図ることができる。
第2通路200は、周壁部6bの上側端面に形成された開口部201と、この開口部201に通じて周壁部6bおよび本体部6aの外縁部ならびにシーリングゴム5の間に形成された、軸線O周りを軸線O方向に螺旋状に伸びるオリフィス通路202と、このオリフィス通路202に通じて本体部6aの下側端面に形成された開口部203とで形成されている。第2通路200は、第2主液室S2と副液室S3との間を繋ぐ通路とされている。第2通路200の内側では、第2主液室S2と副液室S3との間の液体の流通を可能にする。図示した例では、第2通路200の断面積は、第1通路100の断面積よりも大きく設定されている。これにより、上記バウンズ振動よりも周波数の高い、例えば、10〜15Hzの周波数を有する振動(ピッチング振動)については、第2通路200の設定により振動吸収を図ることができる。
なお、第2通路200は、上下方向の振動のみならず、前後方向(図面左右方向)の振動も吸収することができる。また、本実施形態では、第2通路200は、2つの第2主液室S2の両方に設けられている。すなわち、2つの第2主液室S2はそれぞれ独立して、異なる第2通路200を介して副液室S3に繋がる。
圧力調整部300は、封止部6cに形成された開口部301と、この開口部301に通じて本体部6aと封止部6cとの間に形成された収容部302と、この収容部302を本体部6の下側端面に通じさせる本体部6aに形成された開口部303とで形成されている。また、収容部302の内側には、可動板Mが微小変形または微小移動可能(本実施形態では微小変形)に収容されている。可動板Mは、収容部302の内側で、上下方向にわずかに変形または移動することができる。可動板Mは、第1主液室S1内の液圧上昇に伴う動ばね定数の上昇を抑えることで、高周波振動の効果的な吸収を可能にする。
さらに、本実施形態では、外筒部材3には、第2主液室S2の一方を形作る領域の少なくとも一部に開口部Aが形成されている。開口部Aは、シーリングゴム5により、第2主液室S2と外筒部材3の外部とが連通不能となるように閉じられている。本実施形態では、図3(a)に示すように、シーリングゴム5は、外筒部材3の外周面3f3よりも径方向内側に位置する外表面5fを有する。さらに詳細には、本実施形態では、シーリングゴム5の外表面5fは、外筒部材3の内周面3f1と面一(同一の面)を形成する。即ち、本実施形態では、シーリングゴム5の外表面5fは、外筒部材3の外周面3f2よりも胴部3aの厚さtだけ、径方向内側にある。
開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、第2主液室S2内での圧力が上昇したとき、径方向外向きに変形することにより、第2主液室S2内で上昇する内圧を逃がすことができる。また、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、第2主液室S2内で上昇した圧力を逃がしたのちは、径方向内向きに変形することにより、元の状態に復元する。同様に、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、第2主液室S2内での圧力が下降したとき、径方向内向きに変形することにより、第2主液室S2内で減少する内圧(負圧)を逃がすことができる。また、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、第2主液室S2内で減少した圧力を逃がしたのちは、径方向内向きに変形することにより、元の状態に復元する。
すなわち、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、開口部Aを閉じて弾性変形可能な、本発明に係るメンブランとして機能する。このように、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、少なくとも第2主液室S2内での圧力上昇を直接的に抑えられるため、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できる。従って、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、第2主液室S2内の液圧上昇に伴う動ばね定数の上昇が抑えることで、圧力調整部300に配した可動板Mとともに、高周波振動の効果的な吸収を可能にする。
このように、第2主液室S2を形作る領域に形成された外筒部材3の開口部Aをシーリングゴム5で閉じて、この開口部Aを閉じるシーリングゴム5をメンブランとすれば、第1主液室S1での圧力上昇が、第1通路100および可動板Mの調整により直接的に抑えられるのと同様、第2主液室S2での圧力上昇は、第2通路200およびシーリングゴム5の調整により直接的に抑えられるため、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できる。従って、本実施形態のエンジンマウント1は、広い範囲の周波数帯域の振動に対応できるように、設計自由度の高い、防振装置となる。
特に、本実施形態のシーリングゴム5のように、開口部Aを閉じるシーリングゴム5の外表面5fが、外筒部材3の外周面3f2と面一の、または、外筒部材3の外周面3f2よりも内側に位置する外表面であることが好ましい。この場合、開口部Aを閉じるシーリングゴム5が開口部Aから突出しないため、後述するように、ブラケット20に圧入して用いる場合、外筒部材3を容易に圧入することができる。
また本発明では、外筒部材3が内側に圧入されるブラケット20を備えることが好ましい。図3(b)は、外筒部材3をブラケット20に圧入して、開口部Aがブラケット20の内側に配置された状態を示す。このように、ブラケット20が開口部A全体を内側に配置するときには、シーリングゴム5によって径方向内側の全体が閉じられた開口部Aをブラケット20によって密閉することができる。この場合、ブラケット20によってシーリングゴム5を保護できるとともに、第2主液室S2の圧力上昇に対して変形し難いように、開口部Aを閉じるシーリングゴム5を、見かけ上、硬めのメンブランに調整することができる。また、開口部Aの一部がブラケット20の内側に配置するときには、開口部Aの少なくとも一部が外界に開放される。すなわち、ブラケット20が開口部Aの一部を内側に配置されるときには、開口部Aを閉じるシーリングゴム5の外表面5fが開口部Aを通して外界に開放される。この場合、開口部Aを閉じるシーリングゴム5は、図3(a)と同様、径方向に変形し易くなり、上記密閉の場合に比べて、見かけ上、軟らかめのメンブランに調整することができる。このため、開口部Aを閉じるシーリングゴム5を保護しつつ、第2主液室S2の内圧を容易に逃がすことができる。
本実施形態のように、ブラケット20を用いれば、メンブランとしてのシーリングゴム5の調整が可能になる。特に、上述のように、ブラケット20が開口部Aの少なくとも一部を内側に配置するものすれば、メンブランとして機能するシーリングゴム5を保護しつつ当該メンブランとしてのシーリングゴム5の調整が可能になる。
本実施形態では、2つの第2主液室S2のうち、一方の外筒部材3のみに開口部Aを形成し、シーリングゴム5にメンブラン機能を持たせたが、他方の第2主液室S2に対応する外筒部材3にも開口部Aを形成し、この開口部Aを閉じるシーリングゴム5にメンブラン機能を持たせることもできる。また、本実施形態の変形例として、2つの第2主液室S2のうちの一方を空気室として構成することもできる。また、2つの第2主液室S2は、互いに連通させて1つの第2主液室S2とすることも可能である。
また、本発明の防振装置に係る、メンブランは、シーリングゴム5として構成するものに限定されることはなく、例えば、図4(a),(b)に示すものがある。以下の説明において、図1〜3に示した部材等と実質的に同一の部分は、同一の符号をもって、その説明を省略する。
図4(a)にて、符号10は、本発明の防振装置に係る、他のメンブランである。メンブラン10は、例えば、ゴム製の部材である。メンブラン10は、外筒部材3に形成された開口部Aの内側に形成されている。詳細には、この例では、メンブラン10の内表面10f1は、外筒部材3の内周面3f1と面一(同一の面)を形成する。また、メンブラン10の外表面10f2は、外筒部材3の外周面3f2と面一(同一の面)を形成する。メンブラン10は、例えば、外筒部材3に加硫接着されている。
また、この例では、ブラケット20は、その内側に窪み面20fが形成されている。この場合、外筒部材3をブラケット20に圧入すると、外筒部材3とブラケット20との間には、外筒部材3の外周面3f2およびメンブラン10の外表面10f2とブラケット20の窪み面20fとを隔壁面とした密封室S4が形成される。これにより、メンブラン10の外表面10f2を外筒部材3の外周面3f2と同一面とした場合でも、開口部Aを閉じるシーリングゴム5をメンブランとした場合と同様の調整が可能になる。なお、この例では、外筒部材3とブラケット20との間には密封室S4が形成されているが、ブラケット20の一部を開放させることにより、密封室S4を外界に通じさせることも可能である。
さらに、この例では、ブラケット20の内側に、窪み面20fから径方向内側に突出する突出部20aが設けられている。加えて、この例では、外筒部材3の内側に、補助部材30が配置されている。補助部材30には、外筒部材3に形成された開口部Aと整列する位置に当接部30aが設けられている。さらに、この例では、メンブラン10の内表面10f1には、径方向内側に突出する突起10p1が設けられている。また、メンブラン10の外表面10f2には、径方向外側に突出する突起10p2が設けられている。この場合、メンブラン10の径方向外側の変位は、突起10p2が突出部20aに接触することによって制限される。また、メンブラン10の径方向内側の変位は、突起10p1が当接部30aに接触することによって制限される。この場合、メンブラン10の突起10p2およびブラケット20の突出部20aと、メンブラン10の突起10p1および補助部材30の当接部30aとはそれぞれ、ストッパとして機能することで、メンブラン10の機能を一定の範囲に制限することにより、過剰な減圧効果を防止することができる。
さらに、図4(b)には、メンブラン10のさらに他の例を示す。なお、以下の説明において、図1〜3に示した部材等と実質的に同一の部分は、同一の符号をもって、その説明を省略する。この例では、メンブラン10には、径方向外向きに突出するように湾曲させることにより屈曲点10aが形成されている。このようにメンブラン10に屈曲点10aを形成すれば、例えば、図4(b)に示すように、メンブラン10の厚さを変化させることなく、メンブラン10の剛性を制御することができる。またこの例の場合も、屈曲点10aをストッパの一部として機能させることができる。この場合、図4(a)の実施形態と同様、メンブラン10の機能を一定の範囲に制限することにより、過剰な減圧効果を防止することができる。なお、本実施形態では、屈曲点10aが複数設けられているが、これに限定されるものではなく、屈曲点10aは少なくとも1つ設けることができる。
上述したところは、本発明の例示的な実施形態を説明したものであり、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で様々な変更を行うことができる。例えば、本実施形態では、エンジン側を振動発生側として内側部材に連結し、車台側を振動受け側として外筒部材に連結することとしたが、これを逆にしてもよい。また、車両に対して本実施形態と上下逆向きに搭載することで、車台側を振動発生部として内側部材2を連結する一方、エンジン側を振動受け部として外筒部材3を連結することもできる。また、本発明の防振装置は、エンジンマウント以外にも、例えば、自動変速機を車体に支持するために用いることができる。また、上述した各実施形態の構成はそれぞれ、適宜、互いに置き換えて、或いは、組み合わせることができる。
本発明は、振動発生部および振動受け部の一方に連結される内側部材と、振動発生部および振動受け部の他方に連結される外筒部材との動きを弾性体で規制する防振装置であれば、様々な防振装置に適用させることができる。
1 エンジンマウント
2 内側部材
3 外筒部材
4 ダイヤフラム
5 シーリングゴム(メンブラン)
6 仕切部材
7 弾性体
8 中間大径筒
9 中間小径筒
10 メンブラン
20 ブラケット
100 第1通路
200 第2通路
300 圧力調整部
A 開口部
1 第1主液室
2 第2主液室
3 副液室

Claims (4)

  1. 振動発生部および振動受け部の一方に連結される内側部材と、
    前記振動発生部および前記振動受け部の他方に連結される外筒部材と、
    前記内側部材と前記外筒部材との間に配置されて弾性変形により前記内側部材と前記外筒部材との間の相対変位を可能にする弾性体と、
    少なくとも前記弾性体が隔壁の一部として構成されて拡縮可能な第1主液室と、
    前記外筒部材の一端を閉じて弾性変形可能なダイヤフラムと、
    少なくとも前記ダイヤフラムが隔壁の一部として構成されて前記第1主液室に第1通路を介して繋がる副液室と、
    前記外筒部材の内周側と対向する位置に配置されており、少なくとも前記弾性体が隔壁の一部として構成されて前記副液室に第2通路を介して繋がる第2主液室とを備え、さらに、
    前記外筒部材の、前記第2主液室を形作る領域の少なくとも一部に開口部が形成されており、前記開口部を閉じて弾性変形可能なメンブランを備えるものであることを特徴とする、防振装置。
  2. 請求項1において、前記メンブランは、前記外筒部材の外周面と面一の、または、当該外筒部材の前記外周面よりも径方向内側に位置する、外表面を有する、防振装置。
  3. 請求項1または2において、前記外筒部材が内側に圧入されるブラケットを備える、防振装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記ブラケットは、前記開口部の少なくとも一部を径方向内側に配置するものである、防振装置。
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