JP2015168967A - 鋼管杭の継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単に継手構造を外して杭を撤去することができ、かつ継手構造を構成する部品の加工手間を軽減することのできる鋼管杭の継手構造を提供すること。【解決手段】杭2、3同士を連結する鋼管杭の継手構造は、連結される一方の杭3の端部に設けられ、管の軸回りに螺旋状の内周溝15が形成された外側管部12と、連結される他方の杭2の端部に設けられ、外側管部12に挿入され、挿入状態で螺旋状の内周溝15と対向する位置に、柱の軸回りに螺旋状の外周溝14が形成された内側柱部11と、互いに対向する螺旋状の内周溝15及び外周溝14の間に跨って配置され、径方向に縮径可能な螺旋状のキー部材13と、外側管部12の内外を貫通して設けられ、外側管部12の外部からキー部材13を径方向に縮径させる操作部17とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、鋼管杭の継手構造に関し、例えば、地滑り杭、支持杭、摩擦杭等の鋼管杭の継手構造として利用することができる。
従来、地滑り杭、支持杭、摩擦杭等の鋼管杭の継手構造としては、杭の一端に内側柱部を設け、杭の他端に内側柱部が挿入される外側管部を設け、内側柱部の外周面及び外側管部の内周面のそれぞれに挿入状態で対向する溝を形成しておき、内側柱部の外周溝と外側管部の内周溝の間にリング状のキー部材を跨がらせることにより、上側の杭に作用させた軸力を下側の杭に伝達させ、埋設された下側の杭をさらに埋設させたり、引き抜いたりすることのできる鋼管杭の継手構造が知られている(特許文献1、特許文献2)。
具体的には、これらの鋼管杭の継手構造では、外側管部の内周溝に応じた位置に内外を貫通する貫通孔を形成しておく。
そして、内側柱部を外側管部に挿入する前に、予め外側管部の外周溝にキー部材を干渉しないように収納しておき、内側柱部を外側管部に挿入した後、内周溝に形成された貫通孔にボルト等の部材を嵌入させ、キー部材を内側に押し込むことにより、キー部材を縮径させて外周溝と内周溝の間に跨がらせている。尚、キー部材は、複数配置した方が荷重分散できるため、有利となる。
特許第3158081号公報 特許第3775959号公報
ところで、前記特許文献1及び特許文献2に記載の継手構造において、一旦継手構造により連結した杭を、継手構造を外して撤去することがある。
この場合、前記特許文献1及び特許文献2に記載の継手構造では、貫通孔に嵌入したボルト等の部材を引き抜き、キー部材を再び外側管部の内周溝に収納する必要があるが、貫通孔からボルト等の部材を引き抜いただけでは、キー部材を内周溝内に収納することができない可能性がある。
また、前記特許文献1及び特許文献2に記載の継手構造では、外側管部の内周溝及び内側柱部の外周溝は、管や柱の軸回りにリング状に形成されているが、それぞれが閉じているため、1つの溝を加工形成した後、切削加工機を軸方向に移動させて再度同じ加工をしなければならず、加工手間がかかってしまうという問題がある。
本発明の目的は、簡単に継手構造を外して杭を撤去することができ、かつ継手構造を構成する部品の加工手間を軽減することのできる鋼管杭の継手構造を提供することにある。
本発明に係る鋼管杭の継手構造は、杭同士を連結する鋼管杭の継手構造であって、連結される一方の杭の端部に設けられ、管の軸回りに螺旋状の内周溝が形成された外側管部と、連結される他方の杭の端部に設けられ、前記外側管部に挿入され、挿入状態で前記螺旋状の内周溝と対向する位置に、柱の軸回りに螺旋状の外周溝が形成された内側柱部と、互いに対向する螺旋状の内周溝及び外周溝の間に跨って配置され、径方向に縮径可能な螺旋状のキー部材と、前記外側管部の内外を貫通して設けられ、前記外側管部の外部から前記キー部材を径方向に縮径させる操作部とを備えていることを特徴とする。
ここで、螺旋状の内周溝及び外周溝は、管や柱の軸方向から見たときに、軸回りに1つの円形状になるように形成されている必要はなく、重なる複数の円形状となるように形成されていてもよく、半円や1/4円となるように形成されていてもよい。
この発明によれば、内周溝、外周溝が螺旋状に形成されていることにより、一方の杭を回転させれば、螺旋状のキー部材に沿って内周溝又は外周溝を移動させることができるので、外側管部及び内側柱部が離れる方向に移動させることができ、キー部材が内周溝及び外周溝に跨った状態でも、簡単に継手構造を外して杭を撤去することができる。
また、内周溝、外周溝が螺旋状に形成され、内周溝又は外周溝の端部が外側管部又は内側柱部の先端側端面に開口することにより、外側管部又は内側柱部を回転させながら、外側管部又は内側柱部の先端側端面から、切削加工機の切削刃を入れて加工することができるので、切削加工機を間欠的に軸方向に移動させる必要がなくなり、加工手間を軽減することができる。
本発明では、前記外側管部の内周面は円筒内周面状に形成され、前記内側柱部の外周面は円柱外周面状に形成され、前記内周溝の端部が前記外側管部の先端側端面に開口するか、又は、前記外周溝の端部が前記内側柱部の先端側端面に開口することが考えられる。
この発明によれば、内周溝の端部が外側管部の先端側端面に開口するか、又は、外周溝の端部が内側柱部の先端側端面に開口することにより、内周溝及び外周溝に嵌入したキー部材を、開口を利用して解除できるので、容易に継手構造を外して杭を取り外して撤去することができる。
本発明では、前記外側管部の内周面は、管の根元方向に次第に縮径するテーパ面を有し、前記内側柱部の外周面は柱の先端方向に次第に縮径するテーパ面を有していることが考えられる。
この発明によれば、内側柱部の外周面が先端方向に縮径するテーパ面を有し、外側管部の内周面が根元方向に縮径するテーパ面を有していることにより、内側柱部及び外側管部が離間する方向に移動するに従って、内側柱部のテーパ面と外側管部のテーパ面との隙間が大きくなっていくので、キー部材の嵌入状態が浅くなり、継手構造を外して杭を撤去することができる。
また、外側管部の内周面を、管の根元方向に次第に縮径するテーパ面とすることにより、より荷重が作用する根元部分の板厚を厚くすることができるため、先端部分の継手の板厚を低減することができる。
本発明では、キー部材は、螺旋状の内周溝の長さに応じた一体部材であることが考えられる。
この発明によれば、現場施工時に、1つのキー部材で内周溝及び外周溝の略全長に亘ってキー部材を跨らせることができるので、施工性を向上させることができる。
本発明では、キー部材は、螺旋状の部材を複数に分割した分割体として構成されていることが考えられる。
ここで、キー部材を分割体として構成した場合、複数のキー部材を内周溝に収納した状態では、キー部材の間に隙間が形成されるようにしておく。
この発明によれば、操作部を操作してキー部材を縮径する際、キー部材が、隙間がなくなる位置まで押し込むだけでよいので、一体部材のキー部材のようにキー部材を撓ませる力が作用せず、より小さな力で操作部を操作することができ、施工性が向上する。
本発明では、外側管部には、螺旋状の内周溝が複数形成され、内側柱部には、螺旋状の外周溝が複数形成され、それぞれの内周溝及び外周溝の間には、螺旋状のキー部材が跨っているのが好ましい。
この発明によれば、複数の螺旋状の内周溝及び外周溝のそれぞれに螺旋状のキー部材が跨ることにより、より多くのキー部材で引き抜き方向の力に抗することができるので、鋼管杭の継手構造の引き抜き耐力を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る鋼管杭の継手構造を示す水平方向断面図。 前記実施形態における鋼管杭の継手構造を示す鉛直方向断面図。 前記実施形態におけるキー部材の構造を示す平面図及び正面図。 前記実施形態における操作部の構造を示す模式斜視図。 前記実施形態における杭の施工前のキー部材の内周溝への収納状態を示す平面図。 前記実施形態における鋼管杭の継手構造の施工手順を示す鉛直方向断面図。 前記実施形態における鋼管杭の継手構造の施工手順を示す鉛直方向断面図。 前記実施形態における鋼管杭の継手構造を取り外して撤去する手順を示す鉛直方向断面図。 本発明の第2実施形態に係る鋼管杭の継手構造を示す鉛直方向断面図。 前記実施形態におけるキー部材の構造を示す平面図及び正面図。 本発明の第3実施形態に係る鋼管杭の継手構造を示す鉛直方向断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1及び図2には、本発明の第1実施形態に係る継手構造1が示されている。尚、図1は、継手構造1の水平方向の断面図であり、図2は、図1におけるB−B線における断面図である。
継手構造1は、下杭2及び上杭3を連結するための構造であり、地滑り杭、支持杭、及び摩擦杭等として土中に埋設された下杭2に、上杭3を連結し、さらに上杭3を土中に埋設していく。
この継手構造1は、内側柱部11と、外側管部12と、キー部材13とを備える。
内側柱部11は、下杭2の上端部に溶接等により接合される。この内側柱部11は、外面が円柱状に構成され、その外周面には、軸回りに右ねじ方向の螺旋状の外周溝14が形成されている。螺旋状の外周溝14は、内側柱部11の軸回りに2周分形成され、外周溝14の上端(先端)は、内側柱部11の先端面11Aに開口している。
外側管部12は、上杭3の下端部に溶接等により接合される。この外側管部12は、内周面が、内側柱部11の外周面よりも大径の円筒状に構成され、その内周面には、軸回りに右ねじ方向の螺旋状の内周溝15が形成されている。螺旋状の内周溝15は、外側管部12の軸回りに2周分形成され、内周溝15の下端(先端)は、外側管部12の先端面12Aに開口している。
このような外周溝14及び内周溝15は、外側管部12に内側柱部11を挿入し、外側管部12の端面を内側柱部11の基部に当接させて連結した状態で、互いに対向配置される位置に形成される。
このような内側柱部11を製造する場合、内側柱部11を、柱の軸を中心として一定速度で回転させ、切削加工機の切削刃を内側柱部11の先端面11Aにあて、切削刃を軸方向に進めていくことにより、内側柱部11の外周面に螺旋状の外周溝14を形成することができる。外側管部12の内周溝15も同様である。
尚、本実施形態では外周溝14は内側柱部11の先端面11Aで開口し、内周溝15は外側管部12の先端面12Aでも開口していたが、これに限られず、少なくとも内側柱部11及び外側管部12の少なくともいずれか一方の先端面で、外周溝14又は内周溝15が開口していればよい。
また、本実施形態では、外周溝14及び内周溝15は、右ねじ方向の螺旋として形成しているが、これに限らず、左ねじ方向の螺旋としてもよい。但し、回転工法等を考慮すると、外周溝14及び内周溝15は、右ねじ方向の螺旋とするのが好ましい。
さらに、本実施形態では、外周溝14及び内周溝15は、2周分の螺旋として形成しているが、これに限らず、半周分、1周分、3周分の螺旋で形成してもよく、要するに、要求される杭2、3の引き抜き耐力に応じて適宜決定すればよい。
キー部材13は、図3(A)に示されるように、角形鋼棒を平面視で1/4螺旋状に弯曲加工した部材であり、本実施形態では4本を組み合わせることにより、平面視で軸回り1周分の螺旋を形成し、外周溝14及び内周溝15が軸回りに2周分形成されているので、本実施形態では、8つのキー部材により外周溝14及び内周溝15の略全長に亘って跨らせることが可能である。尚、本実施形態では、角形鋼棒を利用してキー部材を形成しているが、これに限らず、キー部材の断面形状は、外周溝14及び内周溝15に跨って配置され、継手構造1に引き抜き力が作用した際、この引き抜き力に抗する形状であれば任意である。また、キー部材の本数も8つに限られない。
このキー部材13の高さ寸法は、外周溝14及び内周溝15の幅寸法よりも若干小さくなっており、奥行き寸法は、内周溝15の深さ寸法よりも若干小さくなっている。
このようなキー部材13は、図4に示すように、外側管部12の内周溝15内に挿入されるが、内周溝15の底部には、螺合孔17が内周溝15の螺旋に沿って間欠的に8箇所設けられている。それぞれの螺合孔17には、図2に示すように、ボルト18が螺合陥入され、キー部材13を縮径する方向に押し出す。
尚、螺合孔17は、1つのキー部材13に対して、2箇所程度設けるのが好ましく、また、平面視で外側管部12の軸中心に向かう方向に均等なピッチで設けるのが好ましい。但し、螺合孔17の個数、ピッチはこれに限られず、螺旋状の内周溝15を分割したキー部材13の数に応じて、適宜に設定すればよい。
次に、前述した下杭2及び上杭3の継手構造1の施工手順について、図5乃至図7に基づいて説明する。
まず、予め、工場において、杭2、3の一方の端部に内側柱部11を溶接し、他方の端部に外側管部12を溶接しておく。尚、最初に埋設する杭には、外側管部12は溶接せずに、先端方向に次第に縮径するテーパ面とし、この部分を土中に最初に埋設させる。
溶接された杭2、3を建設現場に搬入したら、最初の下杭2を土中に埋設し、図5及び図6に示されるように、キー部材13を、内周溝15内にキー部材13の先端部分が突出しないように収納する。尚、キー部材13を内周溝15に収納する際には、隣接するキー部材13の間の隙間Tが均等になるように配置するのが好ましい。
クレーン等の揚重機を用いて、上杭3の下部が鉛直下方に向くように吊り上げ、図7に示されるように、下杭2の上方から上杭3を下降させ、外周溝14と内周溝15が互いに対向するように、内側柱部11を外側管部12の内部に挿入する。
内側柱部11が外側管部12に挿入され、外周溝14と内周溝15が互いに対向したら、各螺合孔17にボルト18を螺合させ、キー部材13を内側に押し込む。キー部材13は、内側に押し込まれ、隙間Tがなくなり、それぞれのキー部材13が隣接するキー部材13に当接するまで、縮径させ、外周溝14と内周溝15の間に跨らせる。
次に、一旦連結された杭2、3のうち、上杭3を撤去する場合には、図8に示すように、まず、ボルト18を螺合孔17から取り外し、キー部材13が内周溝15に収納されるようにしておく。
続けて上杭3を上方に引き上げて、上杭3の撤去を行うが、内周溝15及び外周溝14内に陥入されたキー部材13がうまく外れない場合は、左方向に上杭3を回転させながら引き抜くと、キー部材13の螺旋に沿って内周溝15がすべり、外側管部12を内側柱部11から離間させることができ、内側柱部11の先端面11Aの開口、又は、外側管部12の先端面12Aの開口からキー部材13の嵌入状態を解除することができる。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
外周溝14、内周溝15、及びキー部材13が螺旋状に形成されていることにより、連結後に上杭3を撤去するに際して、ボルト18を外したが、キー部材13を内周溝15内に収納できなくても、上杭3を回転させれば、螺旋状のキー部材13に沿って外周溝14又は内周溝15が移動するので、簡単に鋼管杭の継手構造1を外して上杭3を撤去することができる。
また、外周溝14、内周溝15が螺旋状に形成され、外周溝14又は内周溝15の端部が、内側柱部11の先端面11A、又は外側管部12の先端面12Aに開口することにより、外側管部12又は内側柱部11を回転させながら、外側管部12又は内側柱部11の先端面11A、12Aから、切削加工機の切削刃を入れて加工することができるので、連続加工により外周溝14、内周溝15の加工をすることができ、切削加工機を間欠的に軸方向に移動させる必要がなくなり、加工手間を軽減することができる。
さらに、外周溝14が内側柱部11の先端面11Aに開口するか、又は内周溝15が外側管部12の先端面12Aに開口することにより、内周溝15及び外周溝14間に跨って嵌入したキー部材13を、開口を利用して解除できるので、容易に鋼管杭の継手構造1を外して上杭3を取り外して撤去することができる。
そして、キー部材13が螺旋状の部材複数に分割した分割体として構成することにより、操作部となる螺合孔17にボルト18を螺合させてキー部材13を縮径する際、キー部材13間の隙間Tがなくなる位置まで押し込むだけでよいので、小さな力でボルト18を螺合させることができ、キー部材13を縮径させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。尚、以下の説明では、すでに説明した部材又は部分と同一の部分等については、同一符号を付してその説明を省略する。
前述した第1実施形態では、内側柱部11の外周溝14及び外側管部12の内周溝15を柱及び管の軸回りに2周分の螺旋として形成していた。
これに対して、本実施形態に係る鋼管杭の継手構造20では、内側柱部11の軸を中心として対称な位置を起点として、2本の外周溝24A及び外周溝24Bを形成して二重螺旋構造とし、内側柱部21の先端面21Aに、内側柱部21の軸を中心とした対称な位置で開口させている点が相違する。外側管部22も同様に、2本の内周溝25A及び内周溝25Bを形成して二重螺旋構造とし、外側管部22の先端面22Aに、外側管部22の軸を中心とした対称な位置に開口している。
尚、本実施形態では、内側柱部21の外周面に外周溝24A及び外周溝24Bを形成した二重螺旋構造としていたが、これに限らず、三重螺旋構造としてもよく、それ以上の重なりを持つ螺旋構造としてもよい。
また、前述した第1実施形態では、2周分の螺旋となる内周溝15内に8つに分割したキー部材13を収納するように構成していた。
これに対して、本実施形態に係る鋼管杭の継手構造20では、図10(A)、(B)に示すように、キー部材13を内周溝25A、内周溝25Bのそれぞれの略全長に亘る長さで形成した点が相違する。
内側柱部21に外周溝24A及び外周溝24Bを形成する際には、切削加工機に2枚の切削刃を内側柱部21の軸を中心として対称な位置に配置し、内側柱部21の先端面21Aから同時に刃を入れて、内側柱部21を回転させながら、加工すればよい。
施工手順及び杭の撤去方法については、前述した第1実施形態と同様なので、説明を省略する。
このような本実施形態によれば、前述した第1実施形態で述べた作用及び効果に加え、次のような効果がある。
すなわち、内側柱部21及び外側管部22に、複数の螺旋状の外周溝24A、24B、内周溝25A、25Bのそれぞれに螺旋状のキー部材13が跨ることにより、より多くのキー部材23で引き抜き方向の力に抗することができるので、鋼管杭の継手構造20の引き抜き耐力を向上させることができる。
また、1つのキー部材13で螺旋状の内周溝25A、25B及び外周溝24A、24Bの略全長に亘って跨らせることができるため、現場施工時の施工性を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
前述した第1実施形態では、内側柱部11は、外周面が円柱状に構成され、外側管部12の内周面も、内側柱部11の外周面に応じた円筒状に構成されていた。
これに対して、本実施形態に係る鋼管杭の継手構造30では、図11に示されるように、内側柱部31は、外周面が円錐台状に構成され、外側管部32も、内側柱部31の外周面に応じた漏斗状の内周面を有する点が相違する。つまり、内側柱部31の外周面は、先端方向に次第に縮径するテーパ面31Aを有し、外側管部32の内周面は、根元方向に次第に縮径するテーパ面32Aを有している点が相違する。尚、本実施形態では、テーパ面31A、32Aは、円錐台等の滑らかな面としているが、これに限らず、階段状に縮径していくテーパ面であってもよい。
このため、外周溝34は、内側柱部31の先端方向に螺旋の径が次第に縮径する渦巻き状に構成され、内周溝35も同様に、外側管部32の根元方向に螺旋の径が次第に縮径する渦巻き状に構成されている。
そして、キー部材33は、第1実施形態同様に、複数の分割体として構成されているが、組み合わされた状態では、図示を略したが、内周溝35に沿って螺旋の径が次第に縮径する渦巻き状に構成されている。
本実施形態においては、上杭3の撤去に際して、上杭3を上方に引き抜き力を作用させつつ、キー部材33の渦巻き状の螺旋に沿って回転させると、外側管部32は回転しながら上昇し、内側柱部31のテーパ面31Aと、外側管部32のテーパ面32Aとの隙間が次第に大きくなっていき、隙間がある程度の大きさになれば、キー部材33の嵌入状態が解除される。
但し、螺旋状の外周溝34及び内周溝35を形成するには、内側柱部31の先端面、外側管部32の先端面に切削加工機の切削刃を当てる方が、加工が容易なので、外周溝34及び内周溝35を、内側柱部31の先端面、外側管部32の先端面に開口させるのが好ましい。
このような本実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果に加え、以下のような効果がある。
内側柱部31が先端方向に縮径するテーパ面31Aを有し、外側管部32が根元方向に縮径するテーパ面32Aを有していることにより、内側柱部31及び外側管部32が離間する方向に移動するに従って、内側柱部31のテーパ面31Aと外側管部32のテーパ面32Aとの隙間が大きくなっていくので、キー部材33の嵌入状態が浅くなり、最終的には、この隙間で嵌入状態が解除されて、継手構造1を外して上杭3を撤去することができる。
また、外側管部32を根元方向に次第に縮径するテーパ面32Aを有することにより、より荷重が作用する根元部の板厚を厚くすることができるため、先端部分の継手の板厚を低減することができる。
[実施形態の変形]
尚、本実施形態は前述した実施形態に限定されるものではなく、以下に示すような変形をも含むものである。
前述した第1実施形態では、8つのキー部材13を組み合わせて螺旋を形成していたが、本発明はこれに限らず、杭の径に応じて、12個のキー部材や16個のキー部材で螺旋を形成するようにしてもよい。
また、前記第1実施形態では、操作部となる螺合孔17は、外側管部12の軸回りに8箇所形成していたが、本発明はこれに限らず、4箇所であっても、6箇所であってもよい。ただし、各操作部のボルト18による締め付け力は、外側管部12の中心軸に向かわなければ、キー部材13を縮径させることができないので、最低でも3箇所は必要である。
その他、本発明の実施の際の具体的な構造等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
1…継手構造、2…下杭、3…上杭、11…内側柱部、11A…先端面、12…外側管部、12A…先端面、13…キー部材、14…外周溝、15…内周溝、15A…内周溝、17…螺合孔、18…ボルト、20…継手構造、21…内側柱部、21A…先端面、22…外側管部、23…キー部材、24A…外周溝、24B…外周溝、25A…外周溝、25A…内周溝、25B…内周溝、30…継手構造、31…内側柱部、31A…テーパ面、32…外側管部、32A…テーパ面、33…キー部材、34…外周溝、35…内周溝、T…隙間

Claims (6)

  1. 杭同士を連結する鋼管杭の継手構造であって、
    連結される一方の杭の端部に設けられ、管の軸回りに螺旋状の内周溝が形成された外側管部と、
    連結される他方の杭の端部に設けられ、前記外側管部に挿入され、挿入状態で前記螺旋状の内周溝と対向する位置に、柱の軸回りに螺旋状の外周溝が形成された内側柱部と、
    互いに対向する螺旋状の内周溝及び外周溝の間に跨って配置され、径方向に縮径可能な螺旋状のキー部材と、
    前記外側管部の内外を貫通して設けられ、前記外側管部の外部から前記キー部材を径方向に縮径させる操作部とを備えていることを特徴とする鋼管杭の継手構造。
  2. 請求項1に記載の鋼管杭の継手構造において、
    前記外側管部の内周面は円筒内周面状に形成され、前記内側柱部の外周面は円柱外周面状に形成され、
    前記内周溝の端部が前記外側管部の先端側端面に開口するか、又は、前記外周溝の端部が前記内側柱部の先端側端面に開口することを特徴とする鋼管杭の継手構造。
  3. 請求項1に記載の鋼管杭の継手構造において、
    前記外側管部の内周面は、管の根元方向に次第に縮径するテーパ面を有し、前記内側柱部の外周面は柱の先端方向に次第に縮径するテーパ面を有していることを特徴とする鋼管杭の継手構造。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鋼管杭の継手構造において、
    前記キー部材は、前記螺旋状の内周溝の長さに応じた一体部材であることを特徴とする鋼管杭の継手構造。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鋼管杭の継手構造において、
    前記キー部材は、前記螺旋状の部材を複数に分割した分割体として構成されていることを特徴とする鋼管杭の継手構造。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の鋼管杭の継手構造において、
    前記外側管部には、前記螺旋状の内周溝が複数形成され、
    前記内側柱部には、前記螺旋状の外周溝が複数形成され、
    それぞれの内周溝及び外周溝の間には、前記螺旋状のキー部材が跨っていることを特徴とする鋼管杭の継手構造。
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