JP2015168134A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式で印刷を行う場合において、ノズルからのインク滴の吐出をより安定して行わせる。【解決手段】インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、インク滴を吐出するインクジェットヘッド12と、インクジェットヘッド12にインク滴を吐出させる駆動信号を出力する駆動信号出力部とを備え、インクジェットヘッド12は、インク滴を吐出するノズル102と、ノズル102へつながる孔がいずれかの面に形成され、かつ、孔と異なる位置に開口部を有し、ノズル102へ供給されるインクをノズル102の前段で貯留するインク室104と、インク室104の開口部を覆う薄膜108と、駆動信号に応じて変位することにより、インク室104へ圧力を加えるピエゾ素子106とを有し、ピエゾ素子106は、主表面が薄膜108に沿うように薄膜108上に配設されている。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷装置及び印刷方法に関する。
従来、インクジェット方式で印刷を行うインクジェットプリンタが広く用いられている(例えば、非特許文献1参照。)。インクジェットプリンタにおいては、インクジェットヘッドのノズルからインク滴を吐出することにより、印刷を行う。また、インクジェットヘッドのノズルの位置には、ノズルからインク滴を吐出させる駆動素子が設けられる。このような駆動素子としては、例えばピエゾ素子等が広く用いられている。
インターネットURL http://www.mimaki.co.jp
近年、求められる印刷品質の高まりに応じて、より高い精度でノズルからインク滴を吐出することが望まれている。そのため、従来、例えば、ノズルからのインク滴の吐出をより安定して行い得る構成が望まれている。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる印刷装置及び印刷方法を提供することを目的とする。
尚、インクジェットプリンタにおいては、近年、より高精細な印刷を行うために、容量(容量)が小さな小液滴を吐出することが望まれている。また、インクジェット方式で印刷を行う場合、ノズルから吐出されたインクは、媒体(メディア)へ到達するまでの間に、空気抵抗の影響を受ける。そして、インク滴の容量が小さい場合、空気抵抗の影響を受けやすくなる。
また、空気抵抗の影響は、インク滴の吐出速度(初速度)が小さい程、大きくなると考えられる。そのため、容量の小さなインク滴を吐出する場合、空気抵抗の影響を低減するためには、インク滴の吐出速度を十分に高速化することが望まれる。従って、ノズルからのインク滴の吐出をより安定して行い得る構成として、より具体的には、例えば、インク滴の容量が小さい場合にも吐出速度を十分に高速化し得る構成等が望まれる。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、インクジェットヘッドにインク滴を吐出させる駆動信号を出力する駆動信号出力部とを備え、インクジェットヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、ノズルへつながる孔がいずれかの面に形成され、かつ、孔と異なる位置に開口部を有し、ノズルへ供給されるインクをノズルの前段で貯留するインク室と、インク室の開口部を覆う薄膜である開口部薄膜と、駆動信号に応じて変位することにより、インク室へ圧力を加えるピエゾ素子とを有し、ピエゾ素子は、主表面が開口部薄膜に沿うように開口部薄膜上に配設されている。
このように構成した場合、ピエゾ素子は、駆動信号に応じて、例えば、開口部薄膜上で湾曲するように変位する。そして、この変位により、開口部薄膜を介して、インク室へ圧力を加える。また、この場合、ピエゾ素子は、例えば、インク室の開口部に主表面が重なるように配設されることで、インク室に対して縦向きに配設される場合と比べ、開口部薄膜に対し、より広い面積で接触させることができる。また、例えば、インク室の形状に沿った形でピエゾ素子を変位させること等も考えられる。そのため、このように構成すれば、例えば、ピエゾ素子により、インク室に対し、より安定して圧力を加えることができる。また、これにより、例えば、ノズルからのインク滴の吐出を、より安定して行わせることができる。
尚、ピエゾ素子の主表面とは、例えば、ピエゾ素子において、最も広い面のことである。また、ピエゾ素子の配置に関し、縦向きに配設されるとは、例えば従来のインクジェットヘッドにおけるピエゾ素子の配置のように、開口部薄膜と垂直な方向へピエゾ素子が伸縮するようにピエゾ素子を配置することである。
また、インク室において、ノズルへつながる孔は、例えば、インク室を構成する空洞の底面に形成される。また、インク室の開口部は、例えば底面と対向する面に形成される。
(構成2)駆動信号の変化に応じて、ピエゾ素子は、中央部がノズルの方向へ向かうように湾曲し、開口部薄膜を介してインク室へ圧力を加え、ノズルは、ピエゾ素子によりインク室へ加えられた圧力に応じて、インク滴を吐出する。このように構成すれば、例えば、ノズルからのインク滴の吐出を適切に行わせることができる。
(構成3)ピエゾ素子は、駆動信号を受ける電極を、開口部薄膜の表面に沿った方向における一端及び他端に有する。開口部薄膜の表面に沿った方向とは、例えば、ノズルによるインク滴の吐出方向と直交する方向である。このように構成すれば、例えば、ピエゾ素子を適切に変位させることができる。
(構成4)インク室の容積をV0とし、ノズルが1回の吐出により吐出するインク滴の容量をV1とした場合、V1/V0は0.5以上である。この場合、ノズルは、インク室の容積の50%以上の容量のインク滴を吐出する。インク室の容積と、インク滴の容量との比V1/V0は、好ましくは、0.9(90%)以上である。また、比V1/V0は、ほぼ1.0(100%)とすることがより好ましい。
従来のインクジェットヘッドの構成において、インク滴の吐出は、例えば、ノズルの位置にできるインクのメニスカスから、一部のインクを切り離すことで行う。より具体的に、従来の構成において、ピエゾ素子は、例えば、駆動信号の変化に応じて、インクをノズルから押し出す方向へ変位した後、インクをノズル内へ引き戻す方向へ変位する(プッシュ・プル方式)。また、これにより、ノズルから押し出したインクの一部をメニスカスから切り離し、切り離されたインク滴を、印刷対象の媒体へ向かって飛翔させる。
また、この場合、インク室内のインクのごく一部のみをノズルから吐出するため、インク室の容積と、インク滴の容量との比V1/V0は、通常、0.01(1%)程度以下になる。また、このような方法でインク滴を吐出させる場合、例えば、ノズルからインクを押し出す力と、その後にインクをノズル内へ引き戻す力のバランスといった複数の力のバランスによりインク滴のサイズが決まる。そのため、インク滴のサイズを高い精度で均一化させることが難しくなり、インク滴の容量(サイズ)のばらつきが生じやすくなるおそれがある。
更に、上記のような方法でインク滴を吐出させる場合、例えばノズルからインクを押し出す力を大きくしすぎると、インク滴の速度が上がると同時にインク滴も大きくなる。そのため、インク滴サイズが小さいままの状態でノズルからインクを押し出す力を大きくすることが難しくなる場合がある。また、その結果、容量の小さなインク滴を吐出する場合、インク滴の吐出速度を高速化することが難しくなる場合がある。
これに対し、構成4のように構成した場合、インク室内の大部分のインクをインク滴として吐出する構成であるため、例えばインク室の容積のごく一部(例えば、1%程度以下)を吐出する場合と比べ、インク滴の容量のばらつきが生じにくい。また、インク室内の大部分のインクをインク滴として吐出するためには、例えば、上記のようなプッシュ・プル方式等ではなく、ピエゾ素子の変位により直接インクを押し出す構成を用いることが考えられる。そして、この場合、インクを押し出す力と引き戻す力のバランスを考慮する必要がない。そのため、この点でも、インク滴の容量のばらつきが生じにくくなる。
また、この場合、インク室内の大部分のインクをインク滴として吐出する構成であるため、例えばインク滴の容量が小さい場合でも、インクを押し出す力を十分に大きくすることができる。そのため、このように構成すれば、例えば、インク滴の容量が小さい場合にも、十分な吐出速度で適切に吐出することができる。また、これにより、例えば、高精細な印刷をより適切に行うことができる。
また、この場合、例えば、インク室内の大部分のインクを吐出する構成であるため、インク滴の容量と同程度の小容積のインク室を用いることができる。そのため、例えば、深さが浅いインク室を用いることも可能になる。更には、これにより、例えば、エッチング等でインク室を形成する場合において、高い精度でインク室を製造することがより容易になる。
(構成5)ピエゾ素子は、インク室においてノズルへつながる孔が形成されている面に沿った形状に変位することにより、ノズルにインク滴を吐出させる。このように構成すれば、例えば、ノズルからインク滴を吐出させる場合において、インク室内の大部分のインクを適切に吐出させることができる。
尚、ピエゾ素子の変位について、ノズルへつながる孔が形成されている面(ノズル形成面)に沿った形状に変位するとは、例えば、ピエゾ素子の変位によりインク室内の大部分のインクがノズルへ押し出されるように変位することである。インク室内の大部分のインクとは、例えば、インク室の容積の50%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくはほぼ100%のインクのことである。また、ピエゾ素子がノズル形成面に沿った形状に変位するとは、例えば、開口部薄膜とノズル形成面とが接触又はほぼ接触するようにピエゾ素子が変位することであってよい。
(構成6)インク室の開口部は、インク室においてノズルへつながる孔が形成されている面であるノズル形成面と対向する面に形成されており、ノズルにインク滴を吐出させる場合、ピエゾ素子は、開口部薄膜の少なくとも一部と、インク室のノズル形成面の少なくとも一部とが接触するように変位する。このように構成すれば、例えば、ノズルからインク滴を吐出させる場合において、インク室内の大部分のインクを適切に吐出させることができる。
尚、インク室のノズル形成面は、ピエゾ素子の変位の仕方(ピエゾ素子の撓み方)に合わせた形状に形成することが好ましい。例えば、ピエゾ素子において電極が設けられている一端と他端とを結ぶ方向において、インク室のノズル形成面の形状は、中央部に向かって徐々に深さが増す形状とすることが考えられる。このように構成すれば、例えば、開口部薄膜とノズル形成面とをより適切に接触させることができる。
また、例えば、インク室のノズル形成面において、開口部薄膜と接触する部分は、平坦に形成することも考えられる。また、特に、開口部薄膜と接触する部分のうち、例えば、ノズルにつながる孔の周辺部分を平坦状にすることが考えられる。また、開口部薄膜において、ノズル形成面と接触する部分を凸状に形成してもよい。これらのように構成すれば、例えば、開口部薄膜とノズル形成面とをより適切に接触させることができる。
(構成7)インク室へ供給するインクを貯留するインク貯留部と、インク貯留部からインク室へインクを供給するインク供給路とを更に備え、駆動信号の変化に応じて、ピエゾ素子は、中央部がノズルと反対の方向へ向かうように湾曲する第1の変位を行った後に、中央部がノズルの方向へ向かうように湾曲する第2の変位を行い、ピエゾ素子の第1の変位に応じて、インク室には、インク供給を介して、インク貯留部からインクが供給され、ノズルは、ピエゾ素子の第2の変位に応じて、インク滴を吐出する。インク貯留部は、インクカートリッジ又はインクタンク等である。
このように構成すれば、例えば、ピエゾ素子の第1位の変位により、ノズルからインク滴を吐出する前に、インク室内へ適切にインクを充填できる。また、その後、ピエゾ素子の第2の変位により、インク室内のインクをノズルへ適切に押し出すことができる。また、これにより、ノズルからのインク滴の吐出を適切に行うことができる。
また、この構成において、ピエゾ素子は、第2の変位により、例えば、インク室内の大部分のインクをノズルから吐出させることが好ましい。この場合、例えば、第1の変位の変位量を制御することにより、吐出前にインク室内に導入するインクの容量を適切に制御することができる。また、この場合、例えば、ピエゾ素子が第1の変位を行った状態におけるインク室の容量を、インク室の容量V0と考えることができる。このように構成すれば、例えば、インク滴の吐出量を高い精度で適切に制御することができる。また、これにより、例えば、高い精度の印刷をより適切に行うことができる。
(構成8)印刷装置は、ノズルから吐出するインク滴の容量を複数段階で変化させることにより、多階調での印刷を行い、駆動信号出力部は、第1の変位における変位量がそれぞれ異なる量になる複数種類の駆動信号を出力可能であり、ノズルから吐出させるインク滴の容量に応じて、当該ノズルへインク滴を吐出させるピエゾ素子へ供給する駆動信号を選択する。この場合、ピエゾ素子は、複数種類の駆動信号のいずれが供給されるかに応じて、それぞれ異なる容量のインク滴をノズルから吐出させる。
このように構成すれば、例えば、第1の変位における変位量がそれぞれ異なる複数種類の駆動信号を用いることにより、それぞれの駆動信号に応じてノズルが吐出するインク滴の容量を異ならせることができる。また、これにより、ノズルにより媒体上に形成するインクのドットのサイズを複数段階で可変にできる。そのため、このように構成すれば、例えば、多階調での印刷を適切に行うことができる。
また、この場合、第2の変位におけるピエゾ素子の変位量については、第1の変位後のインク室内にあるほとんどのインクをノズルから吐出するような変位量とすることが好ましい。このように構成すれば、例えば、それぞれの駆動信号に応じて吐出されるインク滴の容量を、高い精度で適切に制御できる。
尚、インクジェットヘッドは、複数のノズルを有してよい。この場合、インクジェットヘッドは、複数のノズルのそれぞれに対し、対応するインク室、開口部薄膜、及びピエゾ素子を有する。また、駆動信号出力部は、各ノズルにより形成すべきインクのドットサイズに応じて、各ノズルへ供給する駆動信号を選択する。また、選択した駆動信号を、各ノズルへ供給する。
(構成9)インクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、インク滴を吐出するインクジェットヘッドへ、インクジェットヘッドにインク滴を吐出させる駆動信号を出力し、インクジェットヘッドは、インク滴を吐出するノズルと、ノズルへつながる孔がいずれかの面に形成され、かつ、孔と異なる位置に開口部を有し、ノズルへ供給されるインクをノズルの前段で貯留するインク室と、インク室の開口部を覆う薄膜である開口部薄膜と、駆動信号に応じて変位することにより、インク室へ圧力を加えるピエゾ素子とを有し、ピエゾ素子は、主表面が開口部薄膜に沿うように開口部薄膜上に配設されている。このように構成すれば、例えば、構成1と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、インクジェット方式で印刷を行う場合において、ノズルからのインク滴の吐出をより安定して行わせることができる。
本発明の一実施形態に係る印刷装置10の一例を示す図である。図1(a)は、印刷装置10の要部の構成の一例を示す。図1(b)は、印刷装置10におけるインクジェットヘッド12の構成の一例を示す。 インクジェットヘッド12においてインク滴を吐出するノズル102周辺のより詳細な構成を示す図である。図2(a)は、ノズル102周辺の構成の一例を示す上面図である。図2(b)は、ノズル102周辺の構成の一例を示す断面図である。 ノズル102からインク滴を吐出させる動作の一例を示す図である。図3(a)は、駆動信号による変位をピエゾ素子106がしていない状態を示す。図3(b)は、駆動信号に応じてピエゾ素子106が湾曲した状態の一例を示す。図3(c)は、ピエゾ素子106が湾曲しているタイミングにおけるインクジェットヘッド12の各部の様子の一例を示す。 インク室104へインクを供給するタイミングにおけるピエゾ素子106の変位である第1の変位について説明をする図である。図4(a)は、第1の変位においてピエゾ素子106が湾曲した状態について、断面の様子の一例を示す。図4(b)は、ピエゾ素子106の第1の変位について、ピエゾ素子106が湾曲しているタイミングにおけるインクジェットヘッド12の各部の様子の一例を示す。 インク滴の容量を複数段階で可変にする場合について説明をする図である。図5(a)は、インク滴の容量を複数段階で可変にする動作の一例を示す。図5(b)は、複数種類の容量のインク滴202s、m、lの一例を示す。 インクジェットヘッド12の構成の変形例について、ノズル102周辺の構成の一例を示す。図6(a)は、インクジェットヘッド12の構成の第1の変形例を示す。図6(b)は、インクジェットヘッド12の構成の第2の変形例を示す。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置10の一例を示す。図1(a)は、印刷装置10の要部の構成の一例を示す。図1(b)は、印刷装置10におけるインクジェットヘッド12の構成の一例を示す。
本例において、印刷装置10は、媒体(メディア)50に対してインクジェット方式で印刷を行うインクジェットプリンタであり、複数のインクジェットヘッド12、駆動信号出力部14、インクタンク16、及びインク供給路18を備える。複数のインクジェットヘッド12は、それぞれ異なる色のインク滴を吐出するインクジェットヘッドである。複数のインクジェットヘッド12のそれぞれは、例えば、CMYKの各色のインク用のインクジェットヘッドであってよい。
また、複数のインクジェットヘッド12のそれぞれは、予め設定された主走査方向(図中のY方向)へ移動しつつインク滴を吐出する主走査動作を行うことにより、媒体50上へインク滴を吐出する。また、主走査方向と直交する副走査方向(図中のX方向)へ媒体50に対して相対的に移動する副走査動作を主走査動作の合間に行うことにより、媒体50上において主走査動作が行われる領域を順次変更する。また、これらの動作により、複数のインクジェットヘッド12は、媒体50上の各位置に対し、印刷を行う。
また、本例において、それぞれのインクジェットヘッド12は、図1(b)に示すように、副走査方向へ並ぶ複数のノズル102を有する。そして、駆動信号出力部14から受け取る駆動信号に応じて、ノズルからインク滴を吐出する。
尚、図1において図示は省略したが、インクジェットヘッド12は、例えば、ノズル102からインク滴を吐出させるための構成を更に有する。また、図1においては、説明の便宜上、副走査方向へ複数のノズル102が並ぶノズル列を1列のみとした構成の例を図示している。しかし、例えば速度の向上や解像度を向上させる場合等においては、複数列のノズル列を設けてもよい。また、インクジェットヘッド12のより具体的な構成及び動作については、後に更に詳しく説明をする。
駆動信号出力部14は、複数のインクジェットヘッド12のそれぞれにインク滴を吐出させる駆動信号を出力する信号出力部である。駆動信号出力部14は、例えば印刷すべき画像に応じて、それぞれのインクジェットヘッド12のそれぞれのノズル102に対し、駆動信号を出力する。また、本例において、ノズル102に対して駆動信号を出力するとは、ノズル102に対応するピエゾ素子に駆動信号を出力することである。
インクタンク16は、インクジェットヘッド12内のインク室へ供給するインクを貯留するインク貯留部の一例である。本例において、インクタンク16は、インクジェットヘッド12の外部に配設され、インク供給路18を介して、インクジェットヘッド12へインクを供給する。尚、インク貯留部としては、例えば、インクカートリッジ等を用いることも考えられる。また、インク貯留部は、例えばインクジェットヘッド12内に配設されてもよい。また、インク供給路18は、例えばインクチューブであり、インクタンク16とインクジェットヘッド12とをつなぐことにより、インクタンク16からインクジェットヘッド12へインクを供給する。以上の構成により、印刷装置10は、媒体50に対し、インクジェット方式で印刷を行う。
尚、上記及び以下に説明をする点を除き、印刷装置10は、例えば、公知のインクジェットプリンタと同一又は同様の構成を有してよい。例えば、印刷装置10は、上記の構成の他に、印刷の動作に必要な各種の構成を更に備えてよい。より具体的に、印刷装置10は、例えば、複数のインクジェットヘッド12に主走査動作及び副走査動作を行わせる駆動部等を更に備えてよい。
また、インクジェットヘッド12において用いるインクとしては、公知の各種のインクを用いることができる。例えば、紫外線の照射により硬化するUVインクや、UVインクを有機溶剤で希釈したソルベントUVインク等を好適に用いることができる。また、ソルベントインクや、ラテックスインク等も好適に用いることができる。また、印刷装置10は、例えば、用いるインクの種類に応じて、媒体50上にインクを定着させるための構成を更に備えてよい。例えば、UVインクやソルベントUVインクを用いる場合、印刷装置10は、紫外線照射装置を更に備えてよい。また、乾燥させることが必要なインク(ソルベントUVインク、ソルベントインク、ラテックスインク、エマルジョンインク等)を用いる場合、印刷装置10は、例えば、ヒータを更に備えてよい。
続いて、本例におけるインクジェットヘッド12の構成及び動作について、更に詳しく説明をする。図2は、インクジェットヘッド12においてインク滴を吐出するノズル102周辺のより詳細な構成を示す。図2(a)は、ノズル102周辺の構成の一例を示す上面図であり、インクジェットヘッド12の内部の構成に関し、ノズル102が形成されているノズル面と反対側から見た場合について、ノズル102の周辺の構成の一例を示す。図2(b)は、ノズル102周辺の構成の一例を示す断面図であり、図2(a)に示す一点鎖線AAにおける断面の構成の一例を示す。
図1(b)に示したように、本例において、インクジェットヘッド12は、副走査方向へ並ぶ複数のノズル102を有する。また、複数のノズル102は、ノズルプレート150に形成されている。また、それぞれのノズル102の位置に、更に、インク室104、薄膜108、及びピエゾ素子106を有する。
ノズルプレート150は、孔状のノズル102と、ノズル102につながる空洞部とが形成された板状体である。ノズルプレート150は、複数のノズル102に対して共通の部材であってよい。この場合、ノズルプレート150は、例えば一の板状体に複数のノズル102及び複数の空洞部等を形成することにより、一体に構成される。ノズルプレート150は、例えば、複数の部材により構成されてもよい。また、ノズルプレートの表面には、例えば撥液層(撥水層)が形成されていてもよい。
また、本例において、ノズルプレート150の空洞部は、薄膜108に覆われることにより、インク室104として機能する。この場合、インク室104とは、例えば、ノズル102へ供給されるインクをノズル102の前段で貯留する領域のことである。本例において、インク室104には、インクジェットヘッド12において媒体50と対向する面の側に、ノズル102へつながる孔が形成されている。また、この孔と異なる位置に、薄膜108により覆われる開口部を有する。また、より具体的に、インク室104において、ノズル102へつながる孔は、例えば、インク室104を構成する空洞の底面に形成される。これにより、インク室104の底面は、ノズル102へつながる孔が形成されている面であるノズル形成面となる。また、インク室104の開口部は、例えば底面と対向する面に形成される。これにより、インク室104は、ノズル102から吐出されるインクを、ノズル102と隣接する位置で貯留する。
薄膜108は、インク室104の開口部を覆う薄膜である開口部薄膜の一例である。薄膜108としては、ピエゾ素子106に変位に応じて変形する可撓性の薄膜等を好適に用いることができる。本例において、薄膜108は、ノズル102と反対側からノズルプレート150の空洞部を覆うフィルムであり、この空洞部を覆うことにより、空洞部の底面との間に、インク室104を形成する。
ピエゾ素子106は、ノズル102からインク滴を吐出させる駆動素子であり、駆動信号出力部14(図1参照)から供給される駆動信号に応じて変位することにより、薄膜108を押圧し、インク室104へ圧力を加える。また、これにより、ピエゾ素子106は、インク室104内の一定量のインクを押し出し、ノズル102からインク滴を吐出させる。
また、本例において、ピエゾ素子106は、主表面が薄膜108に沿うように薄膜108上に配設される薄膜型のピエゾ素子である。この場合、ピエゾ素子106の主表面とは、例えば、ピエゾ素子106において、最も広い面のことである。また、ピエゾ素子106の主表面とは、ピエゾ素子を構成する薄膜の主表面であってよい。
より具体的に、ピエゾ素子106は、例えば、インク室104の開口部に主表面が重なり、かつ、ノズル102によるインク滴の吐出方向と主表面が直交するように配設される。ピエゾ素子106の主表面とインク滴の吐出方向とが直交するとは、例えば、ピエゾ素子106が変位していない状態において、インクジェットヘッド12の各構成の製造の精度に応じて、実質的に直交することであってよい。より具体的に、実質的に直交するとは、例えば、設計上の配置において直交することであってよい。
また、本例において、ピエゾ素子106は、駆動信号を受ける電極110を、薄膜108の表面に沿った方向における一端及び他端に有する。薄膜108の表面に沿った方向とは、例えば、ノズル102によるインク滴の吐出方向と直交する方向である。
このように構成した場合、ピエゾ素子106は、駆動信号に応じて、例えば、薄膜108上で湾曲するように変位する。そして、この変位により、薄膜108を介して、インク室104へ圧力を加える。そのため、本例によれば、例えば、インク室104に対し、安定して適切に圧力を加えることができる。以上のように、本例によれば、例えば、駆動信号でピエゾ素子106の変位を制御することにより、ノズル102から適切に一定量のインク滴を吐出させることができる。
ここで、ピエゾ素子106としては、例えば、公知の薄型のピエゾ素子等を好適に用いることができる。この場合、ピエゾ素子106は、例えば、薄膜108上に貼り付けられることにより、上記のように配設される。また、ピエゾ素子106は、薄膜108上において、例えば(樹脂コーティング樹脂)等で覆われてもよい。このように構成すれば、例えば、薄膜108上により安定してピエゾ素子106を配設できる。また、例えば、インクジェットヘッド12の製造工程において、薄膜108上への蒸着やスパッタリング等を行うことで、薄膜108上にピエゾ素子106を形成することも考えられる。このように構成すれば、例えば、所望の位置により高い精度でピエゾ素子106を配設することができる。
また、ピエゾ素子106の電極110は、薄膜108の表面に沿った方向におけるピエゾ素子106の一端及び他端において、例えば、一部が薄膜108上に載るように配設されてよい。また、この場合、電極110において薄膜108上に載る部分を、例えば、薄膜108に接着することが考えられる。このように構成すれば、例えば、薄膜108上にピエゾ素子106をより適切に固定できる。また、電極110は、例えば、ピエゾ素子106と別に配設されるのではなく、ピエゾ素子106の一部として構成されてもよい。この場合、ピエゾ素子106は、例えば全面接着により、薄膜108上に配設されることが好ましい。
また、図示は省略したが、インクジェットヘッド12は、例えば、インク供給路18(図1参照)とインク室104とを繋ぐインク流路(インク供給部)等を更に有する。このインク流路は、例えば、インク滴の吐出時のピエゾ素子106の動作に応じて、所定のタイミングで閉鎖又は流路抵抗が増大する位置や構造を有することが好ましい。
尚、ピエゾ素子106の変位の仕方等については、以下において、更に詳しく説明をする。また、以下において更に詳しく説明するように、本例において、ピエゾ素子106は、各回のインク滴の吐出において、インク室104内の全てのインクをノズル102から吐出させる。
続いて、ピエゾ素子106を変位させることでノズル102からインク滴を吐出させる動作について、更に詳しく説明をする。図3は、ノズル102からインク滴を吐出させる動作の一例を示す。図3(a)は、駆動信号による変位をピエゾ素子106がしていない状態を示す。駆動信号による変位をピエゾ素子106がしていない状態において、ピエゾ素子106は、湾曲しない平坦状になっている。また、この場合、インク室104は、所定の初期容量分のインクが充填された状態になる。
図3(b)は、駆動信号に応じてピエゾ素子106が湾曲した状態の一例を示す図であり、ピエゾ素子106が湾曲した状態について、図2(a)に示す一点鎖線BBにおける断面の様子の一例を示す。この場合、図2(a)に示す一点鎖線BBにおける断面の様子とは、ピエゾ素子106が湾曲した状態における、図2(a)に一点鎖線BBで示した箇所の断面の様子のことである。図3(c)は、ピエゾ素子106が湾曲しているタイミングにおけるインクジェットヘッド12の各部の様子の一例を示す。
本例において、ピエゾ素子106は、駆動信号の変化に応じて、中央部がノズル102の方向へ向かうように湾曲する。また、これにより、ピエゾ素子106は、薄膜108を介して、インク室104へ圧力を加える。また、ピエゾ素子106によりインク室104へ加えられた圧力に応じて、ノズル102は、インク滴202を吐出する。そのため、本例によれば、例えば、ノズル102からのインク滴202の吐出を適切に行わせることができる。
また、本例において、ノズル102にインク滴202を吐出させる場合、ピエゾ素子106は、薄膜108の少なくとも一部と、インク室104の底面の少なくとも一部とが接触するように変位する。このように構成すれば、例えば、インク滴202の吐出時において、インク室104内の大部分のインクを適切に吐出させることができる。
ここで、インク室104内の大部分のインクとは、例えば、インク室104の容積の50%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくはほぼ100%のインクのことである。より具体的に、例えば、インク室104の容積をV0とし、ノズル102が1回の吐出により吐出するインク滴202の容量をV1とした場合、V1/V0は0.5以上とすることが好ましい。これは、1回の吐出によりノズルから吐出されるインク滴202の容量が、インク室104の容積の50%以上である場合に対応する。また、インク室104の容積と、インク滴202の容量との比V1/V0は、好ましくは、0.9(90%)以上である。また、比V1/V0は、ほぼ1.0(100%)とすることがより好ましい。
また、より具体的に、本例におけるインク滴202の吐出時において、ピエゾ素子106は、例えば、インク室104の底面の全体と薄膜108とが接するように変位する。また、これにより、ピエゾ素子106は、インク室104内の全てのインクを、インク滴202として、ノズル102から吐出させる。
尚、インク室104内の全てのインクとは、例えば、実質的に全てのインクとなるような、ほとんど全てのインクであってよい。また、インク室104内の実質的に全てのインクをノズルから吐出させるとは、例えば、設計上の動作において、インク室104内の全てのインクをノズルから吐出させることである。このことは、例えば、設計上の動作において、インクをノズル102内へ引き戻す動作等により意図的に一部のインクを残すことなく、吐出前にインク室104内に導入されたインクの全てを吐出させることであってよい。
また、薄膜108がインク室104の底面の全体と接するとは、例えば図3(c)に示すように、インク室104の底面の全体を薄膜108が覆うように、薄膜108がインク室104の底面と接することである。また、インク室104の底面の全体とは、例えば、インク室104の底面のうち、ノズル102につながる孔を除いた部分のことである。
ここで、従来のインクジェットヘッドの構成において、インク滴を吐出する方式としては、例えば、プッシュ・プル方式が広く用いられている。この場合、インク滴の吐出は、例えば、ノズルの位置にできるインクのメニスカスから、一部のインクを切り離すことで行う。
しかし、この場合、インク室内のインクのごく一部のみをノズルから吐出するため、インク室の容積と、インク滴の容量との比V1/V0は、通常、0.01(1%)程度以下になる。また、このような方法でインク滴を吐出させる場合、例えば、ノズルからインクを押し出す力と、その後にインクをノズル内へ引き戻す力のバランスといった複数の力のバランスによりインク滴のサイズが決まる。そのため、インク滴のサイズを高い精度で均一化させることが難しくなり、インク滴の容量(サイズ)のばらつきが生じやすくなるおそれがある。
また、プッシュ・プル方式でインク滴を吐出する場合、例えばノズルからインクを押し出す力を大きくしすぎると、インク滴の速度が上がると同時にインク滴も大きくなる。そのため、インク滴サイズが小さいままの状態でノズルからインクを押し出す力を大きくすることが難しくなる場合がある。また、その結果、容量の小さなインク滴を吐出する場合、インク滴の吐出速度を高速化することが難しくなる場合がある。
これに対し、本例においては、例えば、インク室104内の大部分のインクをインク滴202として吐出する構成であるため、インク室104の容積のごく一部(例えば、1%程度以下)を吐出する場合と比べ、インク滴202の容量にばらつきが生じにくい。また、インク室104内の大部分のインクをインク滴202として吐出する構成の場合、吐出のタイミングにおいて、例えば、プッシュ・プル方式等ではなく、インク室104へ圧力を加える方向へのピエゾ素子106の変位のみにより直接インクを押し出す構成を用いることができる。そして、この場合、インクを押し出す力と引き戻す力のバランスを考慮する必要はない。そのため、本例によれば、この点でも、インク滴202の容量のばらつきが生じにくくなる。
また、インク室104内の大部分のインクをインク滴202として吐出する構成の場合、例えばインク滴202の容量が小さい場合でも、インクをインク滴202内へ引き戻す動作を考慮することなく、インクを押し出す力を十分に大きくすることができる。また、これにより、例えば、インク滴の容量が小さい場合にも、十分な吐出速度(初速度)でインク滴を吐出することができる。そのため、本例によれば、例えば、容量の小さな小サイズのインク滴を吐出する場合にも、吐出速度を十分に高速化して、インク滴が受ける空気抵抗の影響を低減することができる。また、これにより、例えば、高精細な印刷をより適切に行うことができる。
また、インク室104内の大部分のインクを吐出する構成の場合、例えばインク室104の容積が小さい場合にも、必要な容量のインク滴を適切に吐出することができる。そのため、本例によれば、例えば、深さが浅いインク室104を用いることも可能になる。また、これにより、例えば、エッチング等でインク室104を形成する場合において、高い精度でインク室104を製造することがより容易になる。
また、より具体的に、本例において、インク室104の底面は、ピエゾ素子106の変位の仕方に合わせた形状に形成されている。ピエゾ素子106の変位の仕方とは、例えば、インク滴202の吐出時に駆動信号に応じてピエゾ素子106が湾曲する際のピエゾ素子106の撓み方のことである。更に具体的に、例えば、ピエゾ素子106において電極が設けられている一端と他端とを結ぶ方向において、インク室104底面の形状について、ピエゾ素子106の湾曲量に合わせた丸みを帯びた形状であり、かつ、中央部に向かって徐々に深さが増す形状とすることが考えられる。このように構成すれば、例えば、インク滴202の吐出時において、薄膜108とインク室104の底面とをより適切に接触させることができる。また、ピエゾ素子106の電極を結ぶ方向と直交する方向においても、例えば、丸みを帯びた形状であり、かつ、中央部に向かって徐々に深さが増す形状とすることが考えられる。
また、インク室104の底面をこのような形状にすることにより、インク滴202の吐出時において、ピエゾ素子106は、インク室104の底面に沿った形状に変位する。また、これにより、ピエゾ素子106は、インク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させる。
更には、本例において、ピエゾ素子106は、例えば、薄膜108を挟んでインク室104の開口部に主表面が重なるように配設される。そのため、本例によれば、例えば、ピエゾ素子106と薄膜108とを、広い面積で適切に接触させることができる。また、これにより、例えば、インク室104の形状に沿った形でピエゾ素子106を変位させることもできる。そのため、本例においては、この点でも、インク滴の吐出をより安定して行わせることができると言える。
尚、上記においては、説明の便宜上、先ず、インク滴202を吐出させるタイミングにおけるピエゾ素子106の変位のみについて説明をした。しかし、実際の印刷の動作においては、例えば、インク滴202を吐出させるタイミングの前に、逆方向へピエゾ素子106を変位させて、インク室104内に所定量のインクを供給すること等も考えられる。この場合、ピエゾ素子106は、例えば、駆動信号の変化に応じて、先ず、中央部がノズル102と反対の方向へ向かうように湾曲する第1の変位を行う。そして、その後、中央部がノズルの方向へ向かうように湾曲する第2の変位を行う。また、この場合、ピエゾ素子106の第1の変位に応じて、インク室104には、インク供給路18(図1参照)を介して、インクタンク16からインクが供給される。また、ノズル102は、ピエゾ素子106の第2の変位に応じて、インク滴を吐出する。そこで、以下、このような動作について、更に詳しく説明をする。
図4は、インク室104へインクを供給するタイミングにおけるピエゾ素子106の変位である第1の変位について説明をする図である。図4(a)は、第1の変位においてピエゾ素子106が湾曲した状態について、図2(a)に示す一点鎖線BBにおける断面の様子の一例を示す。図4(b)は、ピエゾ素子106の第1の変位について、ピエゾ素子106が湾曲しているタイミングにおけるインクジェットヘッド12の各部の様子の一例を示す。
本例において、ピエゾ素子106は、駆動信号に応じて、先ず、中央部がノズル102と反対の方向へ向かうように湾曲する第1の変位を行う。この場合、中央部がノズル102と反対の方向へ向かうように湾曲するとは、図示のように、ピエゾ素子106の中央部がノズル102から離れるようにピエゾ素子106が湾曲することである。これにより、ピエゾ素子106は、ノズル102から離れる方向へ薄膜108を引き上げ、インク室104を広げる。また、この動作に応じて、インク室104には、インクが引き込まれる。そのため、このように構成すれば、例えば、ノズル102からインク滴を吐出する前に、インク室104内へインクを適切に充填することができる。
尚、この動作において、インク室104内にインクを引き込むとは、例えば、インク供給路18(図1参照)を介して、インクタンク16(図1参照)からインク室104へインクを引き込むことである。このインクの引き込みは、例えば、インク供給路18からインク室104へのインクの供給圧力を利用して行うことができる。また、本例において、ピエゾ素子106は、駆動信号に応じて、予め設定された変位量の第1の変位を行うことにより、予め設定された容量のインクをインク室104内に引き込む。
また、この場合、ピエゾ素子106の第1の変位によりインク室104内にインクが流入することで、インク室104の容量は、ピエゾ素子106の変位前の初期容量よりも大きくなる。そのため、例えばインク室104の容積と、インク滴202の容量との比V1/V0を考える場合においては、ピエゾ素子106が第1の変位を行った状態におけるインク室104の容量を、インク室104の容量V0と考えてよい。
また、第1の変位を行った後、ピエゾ素子106は、中央部がノズルの方向へ向かうように湾曲する第2の変位を行う。この第2の変位は、例えば、図3を用いて説明をしたピエゾ素子106の変位である。また、これにより、ピエゾ素子106は、インク室104内の大部分のインクを、ノズル102から吐出させる。ピエゾ素子106は、インク室104内の全てのインクをノズル102から吐出させることが好ましい。
本例によれば、例えば、第1の変位の変位量を制御することにより、吐出前にインク室104内に導入するインクの容量を適切に制御することができる。また、その後に行うピエゾ素子106の第2の変位により、インク室104内へ引き込んだ量のインクを、ノズル102から適切に吐出させることができる。そのため、所望の容量のインク滴を、ノズル102から高い精度で適切に吐出させることができる。
また、本例においては、ピエゾ素子106の第2の変位によりインク室104内のほとんどのインクをノズル102から押し出す構成である。そして、この場合、第2の変位における変位速度に応じてた吐出速度で、ノズル102からインク滴を吐出することができる。そのため、インク滴の吐出速度についても、例えば、ピエゾ素子106の第2の変位における変位速度を調整することにより、例えばインク滴の容量によらず、所望の速度に高い精度で適切に制御することができる。従って、本例によれば、例えば、高い精度の印刷をより適切に行うことができる。
尚、ピエゾ素子106の第2の変位においては、インク滴の吐出速度を十分に高めるため、変位速度を十分に高めることが望ましい。一方、インク室104にインクを引き込むために行うピエゾ素子106の第1の変位においては、例えば、インクの供給圧力に応じた流入速度でインク室104内へ適切にインクを引き込むことや、インク室104内でのインクに余計な乱れが生じることを防ぐ観点等から、変位速度を必要以上に高めないことが望ましいとも言える。そのため、ピエゾ素子106の第1の変位における変位速度は、第2の変位における変位速度よりも小さくすることも考えられる。この場合、ピエゾ素子106の変位速度とは、例えば、所定の単位時間あたりにピエゾ素子106の湾曲が進む量である。
また、本例と異なる方法によってインク滴の容量を所望の容量に調整する方法としては、例えばプッシュ・プル方式を用いること等も考えられる。しかし、上記においても説明をしたように、プッシュ・プル方式でインク滴を吐出する場合、ノズルからインクを押し出す力と、その後にインクをノズル内へ引き戻す力のバランスといった複数の力のバランスによりインク滴のサイズが決まるため、インク滴のサイズを高い精度で均一化させることが難しくなる。また、例えば、容量の小さなインク滴を吐出する場合、インク滴の吐出速度を高速化することが難しくなる。
これに対し、本例においては、上記のように、インク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させる構成により、例えば、一定の容量のインク滴202を適切に吐出させることができる。そのため、本例によれば、例えば、インク滴202の容量のばらつきを、インク滴の速度と独立して適切に抑えることができる。また、例えば、インク滴の容量が小さい場合にも、吐出速度を適切に高速化できる。
ここで、上記においても説明をしたように、ピエゾ素子106の第2の変位においては、インク室104内の全てのインクをノズル102から吐出させることが好ましい。このように構成すれば、例えば、一定の容量のインク滴をより高い精度で適切に吐出することができる。
しかし、一旦ノズル102から押し出したインクをノズル102内へ引き戻す動作を行わずに、インク室104内の大部分のインクをインク滴としてノズル102から吐出させるのであれば、必ずしもインク室104内の全てのインクを吐出しなくても、同様の効果を得ることができる。例えば、ピエゾ素子106が変位していない初期状態におけるインク室104の容量の70%以上(例えば、70〜140%)の範囲にあるインクを、ノズル102から吐出させることも考えられる。ピエゾ素子106の初期状態とは、例えば、ピエゾ素子106に電圧を加えない状態のことである。このように構成した場合も、例えば、ノズル102からインクを押し出す力と、その後にインクを引き戻す力のバランスといった複数の力のバランス等によらず、一定の容量のインク滴を適切に吐出させることができる。
また、上記のように、本例においては、ノズル102と反対の側へのピエゾ素子106の変位量を制御することにより、吐出前にインク室104内へ導入するインクの容量を適切に制御することができる。また、その後にインク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させることにより、所望の容量のインク滴を高い精度で適切に吐出させることができる。そのため、この特徴を利用し、本例の印刷装置10においては、例えば、ノズル102から吐出させるインク滴の容量を複数段階で変化させ、多階調での印刷を行うこと等も考えられる。
図5は、インク滴の容量を複数段階で可変にする場合について説明をする図である。図5(a)は、インク滴の容量を複数段階で可変にする動作の一例を示す。図5(b)は、複数種類の容量のインク滴202s、m、lの一例を示す。
インク滴の容量を複数段階で可変にする場合、例えば、駆動信号出力部14(図1参照)として、第1の変位における変位量がそれぞれ異なる量になる複数種類の駆動信号を出力可能な構成を用いる。そして、インクジェットヘッド12におけるそれぞれのノズル102から吐出させるインク滴の容量に応じて、それぞれのノズル102へインク滴を吐出させるピエゾ素子106へ供給する駆動信号を選択する。
この場合、ピエゾ素子106は、複数種類の駆動信号のいずれが供給されるかに応じて、その駆動信号に応じた変位量だけ、第1の変位を行う。また、これにより、インク室104内へ、第1の変位の変位量に応じたインクを引き込む。そして、ノズル102からインク滴を吐出させるための第2の変位をその後に行うことにより、インク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させる。この場合、ノズル102は、インク室104内の全てのインクを吐出することが好ましい。
このように構成すれば、例えば、インク室104内に引き込んだインクの量に応じて、ノズル102から吐出するインク滴の容量を適切に異ならせることができる。また、これにより、複数種類の駆動信号のそれぞれに応じて、それぞれ異なる容量のインク滴をノズル102から吐出させることができる。そのため、このように構成すれば、例えば、多階調での印刷を適切に行うことができる。
尚、複数種類の駆動信号について、第2の変位におけるピエゾ素子106の変位量は、例えば同じであってよい。第2の変位におけるピエゾ素子106の変位量とは、例えば、ピエゾ素子106が変位していない初期状態と比べた変位量である。
また、より具体的に、例えば図5(b)に示すように、容量が小(Small)のインク滴202s、中(Middle)のインク滴202m、及び大(Large)のインク滴202lの3段階でインク滴の容量を複数段階で可変にする場合、駆動信号出力部14は、例えば、インク滴202s、m、lのそれぞれに対応する複数の駆動信号を出力する。また、インク滴の吐出前のタイミングにおいて、インク滴202sに対応する駆動信号を受け取った場合、ピエゾ素子106は、第1の変位において、例えば図5(a)においてSmallと示した矢印のような小さい変位量で、ノズル102と反対の側へ変位する。
また、インク滴202mに対応する駆動信号を受け取った場合、第1の変位において、例えばMiddleと示した矢印のような中程度の変位量で、ノズル102と反対の側へ変位する。また、インク滴202lに対応する駆動信号を受け取った場合、第1の変位において、例えばLargeと示した矢印のような大きな変位量で、ノズル102と反対の側へ変位する。そして、その後、ピエゾ素子106は、ノズル102の方向へ変位する第2の変位を行うことにより、それぞれの容量のインク滴202s、m、lをノズル102から吐出させる。
このように構成した場合、例えば、複数種類の駆動信号に対応して、ノズル102から吐出させるインク滴の容量を、複数段階で適切に可変にすることができる。また、これにより、例えば、媒体上に複数種類のサイズのインクのドットを形成することが可能になる。更には、この場合、インク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させる構成により、インク滴の容量のばらつきを適切に抑えることができる。そのため、このように構成すれば、例えば、複数種類のサイズのインクのドットを用いた階調印刷を高い精度で適切に行うことができる。
尚、ノズルから吐出させるインク滴の容量を複数段階で可変にする方法としては、例えば、プッシュ・プル方式を用いること等も考えられる。しかし、この場合、インク滴の容量の違いにより、インク滴の吐出速度が異なってしまうおそれがある。また、その結果、インク滴の容量の違いにより、インク滴の着弾位置に誤差が生じること等も考えられる。より具体的には、例えば、本例のように、主走査動作を行って印刷を行う場合、インク滴の着弾位置は、インク滴の吐出速度によって変化する。そのため、この場合、インクの容量によって吐出速度が変わると、着弾位置を高い精度で制御することが難しくなるおそれがある。
これに対し、図5を用いて説明をした構成の場合、インク室104内の大部分のインクをノズル102から吐出させる構成であるため、例えば図3、4等に関連して説明をしたように、インク滴の容量と、インク滴の吐出速度とを独立して制御できる。また、その結果、インク滴の容量の違いによりインク滴の吐出速度に差が生じることも適切に抑えることができる。また、これにより、例えば、より高い精度での印刷をより適切に行うことができる。
ここで、以上においては、インクジェットヘッド12の構成等について、好ましい構成の一例を説明した。しかし、例えばインクジェットヘッド12の具体的な構成等については、上記において説明をした構成に限らず、様々な変更等も可能である。そこで、以下、インクジェットヘッド12の構成の変形例について、説明をする。
図6は、インクジェットヘッド12の構成の変形例について、ノズル102周辺の構成の一例を示す。尚、以下に説明をする点を除き、図6において、図1〜5と同じ符号を付した構成は、図1〜5における構成と、同一又は同様の特徴を有する。
図6(a)は、インクジェットヘッド12の構成の第1の変形例を示す。上記においても説明をしたように、インク滴の吐出時においては、ノズル102に、インク室104内の全てのインクを吐出させることが好ましい。そして、そのためには、例えば、吐出時において、薄膜108とインク室104の底面とをできるだけ密着させることが好ましい。
また、薄膜108とインク室104の底面とを密着させやすい構成として、より具体的には、例えば図6(a)に示すように、凸部122を有する薄膜108を用いること等が考えられる。この場合、凸部122は、インク室104の底面形状に合わせた形状の凸状部分であり、薄膜108においてノズル102と対向する側の面に設けられる。このように構成すれば、例えば、インク滴の吐出時において、薄膜108とインク室104の底面とをより適切に密着させることができる。
図6(b)は、インクジェットヘッド12の構成の第2の変形例を示す。インク室104の底面の形状については、例えば、薄膜108と接触する部分を平坦状にすること等も考えられる。また、特に、薄膜108と接触する部分のうち、ノズル102につながる孔の周辺部分を平坦状にすることが好ましい。このように構成した場合も、例えば、インク滴の吐出時において、薄膜108とインク室104の底面とをより適切に密着させることができる。
また、インクジェットヘッド12において、ノズルプレート150を複数の部材により形成してもよい。例えば、図6(b)に示した構成において、ノズルプレート150は、複数の部材である第1部材152及び第2部材154により構成されている。第1部材152及び第2部材154は、重ねて接着されることでノズルプレート150を構成する板状の部材である。また、第1部材152及び第2部材154のそれぞれには、インクジェットヘッド12における複数のノズル102及び複数のインク室104に対応する孔や空洞等が形成されている。
このように構成した場合、例えば図6(b)に示すように、第2部材154の上面の一部をインク室104の底面の一部として用いることで、インク室104の深さを高い精度で適切に設定することができる。また、これにより、例えば、インク室104の容積をより高い精度で適切に設定できる。また、インク室104の底面を平坦化すること等も容易になる。そのため、このように構成すれば、例えば、所望の形状のインク室104をより適切に形成できる。また、これにより、例えば、インク滴の容量をより高い精度で適切に制御できる。
尚、インクジェットヘッド12の具体的な構成等については、更に、上記の変形例以外の構成を用いることもできる。例えば、薄膜108上へのピエゾ素子106設置について、例えば薄膜108上に直接ピエゾ素子106を配設するのではなく、薄膜108とピエゾ素子106との間に他の部材を挟むこと等も考えられる。例えば、必要に応じて、薄膜108とピエゾ素子106との間に弾性部材等を配設してもよい。このように構成すれば、例えば、ピエゾ素子106の湾曲の仕方をより適切に調整することができる。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば印刷装置に好適に利用できる。
10・・・印刷装置、12・・・インクジェットヘッド、14・・・駆動信号出力部、16・・・インクタンク、18・・・インク供給路、50・・・媒体、102・・・ノズル、104・・・インク室、106・・・ピエゾ素子、108・・・薄膜(開口部薄膜)、110・・・電極、122・・・凸部、150・・・ノズルプレート、152・・・第1部材、154・・・第2部材、202・・・インク滴

Claims (9)

  1. インクジェット方式で印刷を行う印刷装置であって、
    インク滴を吐出するインクジェットヘッドと、
    前記インクジェットヘッドにインク滴を吐出させる駆動信号を出力する駆動信号出力部と
    を備え、
    前記インクジェットヘッドは、
    インク滴を吐出するノズルと、
    前記ノズルへつながる孔がいずれかの面に形成され、かつ、前記孔と異なる位置に開口部を有し、前記ノズルへ供給されるインクを前記ノズルの前段で貯留するインク室と、
    前記インク室の前記開口部を覆う薄膜である開口部薄膜と、
    前記駆動信号に応じて変位することにより、前記インク室へ圧力を加えるピエゾ素子と
    を有し、
    前記ピエゾ素子は、主表面が前記開口部薄膜に沿うように前記開口部薄膜上に配設されていることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記駆動信号の変化に応じて、前記ピエゾ素子は、中央部が前記ノズルの方向へ向かうように湾曲し、前記開口部薄膜を介して前記インク室へ圧力を加え、
    前記ノズルは、前記ピエゾ素子により前記インク室へ加えられた圧力に応じて、インク滴を吐出することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記ピエゾ素子は、前記駆動信号を受ける電極を、前記開口部薄膜の表面に沿った方向における一端及び他端に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記インク室の容積をV0とし、前記ノズルが1回の吐出により吐出するインク滴の容量をV1とした場合、V1/V0は、0.5以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 前記ピエゾ素子は、前記インク室において前記ノズルへつながる前記孔が形成されている面に沿った形状に変位することにより、前記ノズルにインク滴を吐出させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 前記インク室の前記開口部は、前記インク室において前記ノズルへつながる前記孔が形成されている面であるノズル形成面と対向する面に形成されており、
    前記ノズルにインク滴を吐出させる場合、前記ピエゾ素子は、前記開口部薄膜の少なくとも一部と、前記インク室の前記ノズル形成面の少なくとも一部とが接触するように変位することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. 前記インク室へ供給するインクを貯留するインク貯留部と、
    前記インク貯留部から前記インク室へインクを供給するインク供給路と
    を更に備え、
    前記駆動信号の変化に応じて、前記ピエゾ素子は、前記中央部が前記ノズルと反対の方向へ向かうように湾曲する第1の変位を行った後に、前記中央部が前記ノズルの方向へ向かうように湾曲する第2の変位を行い、
    前記ピエゾ素子の前記第1の変位に応じて、前記インク室には、前記インク供給を介して、前記インク貯留部からインクが供給され、
    前記ノズルは、前記ピエゾ素子の前記第2の変位に応じて、インク滴を吐出することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 前記印刷装置は、前記ノズルから吐出するインク滴の容量を複数段階で変化させることにより、多階調での印刷を行い、
    前記駆動信号出力部は、前記第1の変位における変位量がそれぞれ異なる量になる複数種類の前記駆動信号を出力可能であり、前記ノズルから吐出させるインク滴の容量に応じて、当該ノズルへインク滴を吐出させる前記ピエゾ素子へ供給する前記駆動信号を選択することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
  9. インクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、
    インク滴を吐出するインクジェットヘッドへ、
    前記インクジェットヘッドにインク滴を吐出させる駆動信号を出力し、
    前記インクジェットヘッドは、
    インク滴を吐出するノズルと、
    前記ノズルへつながる孔がいずれかの面に形成され、かつ、前記孔と異なる位置に開口部を有し、前記ノズルへ供給されるインクを前記ノズルの前段で貯留するインク室と、
    前記インク室の前記開口部を覆う薄膜である開口部薄膜と、
    前記駆動信号に応じて変位することにより、前記インク室へ圧力を加えるピエゾ素子と
    を有し、
    前記ピエゾ素子は、主表面が前記開口部薄膜に沿うように前記開口部薄膜上に配設されていることを特徴とする印刷方法。
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