JP2015168010A - 刃先交換式切削工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリューオン式のクランプ機構によって円板状の切削インサートを安定して固定する。
【解決手段】クランプネジ13が円板状の切削インサートSの取付孔7を挿通し、インサート取付座底面に垂直な直線に対し傾斜したネジ孔に螺子合わされ、切削インサートSが取り付けられる。取付孔7の内周面にはインサート中心線に垂直な断面において多角形状をなしてクランプネジ13の挿通方向に狭まる多角形部が形成され、多角形部を構成する面のうちの少なくとも2面9Bが、切削インサートSがクランプされるときにクランプネジ13の当接部13AAがインサート中心線に垂直な断面においてなすたまご形の長軸の両側の当接位置Tにおいて当接して係止され、これら少なくとも2面9Bと当接部13AAとがネジ孔中心線に沿った断面においてそれぞれ線接触している。
【選択図】図4

Description

本発明は、円板状の切削インサートが着脱可能に取り付けられて被削材の切削加工を行う刃先交換式切削工具に関するものである。
このような円板状の、いわゆる丸駒切削インサートを刃先交換式切削工具の工具本体に着脱可能に取り付けるのに、例えば特許文献1に記載されているように、切削インサートのインサート本体に該インサート本体を貫通する取付孔を形成し、この取付孔に、頭部と該頭部よりも外径の小さいネジ軸部とを有するクランプネジを挿通して、工具本体のインサート取付座に形成されたネジ孔にねじ込むことによりインサート本体を固定する、スクリューオン式のクランプ機構が知られている。
ここで、この特許文献1に記載された刃先交換式切削工具では、インサート本体の取付孔がその全長に亙って断面円形に形成されていて、この取付孔にクランプネジが挿通されてインサート本体がクランプされるとともに、インサート本体の外周面には断面多角形状をなす部分が形成されている。そして、切削時に切削力がクランプネジによる摩擦力を越えると、この多角形のコーナがインサート取付座に形成された肩部に当接するまで回動して、さらなる回動を阻止するように構成されている。
特許第3819428号公報
しかしながら、上述のような円板状の丸駒切削インサートは、例えば金型の曲面切削など複雑な形状の切削加工に用いられることが多く、特許文献1に記載されているように、取付孔が断面円形に形成されることによってインサート本体が切削力により回動させられることを前提とした刃先交換式切削工具では、切削条件によってインサート本体に切削力が作用する方向が変化すると、インサート本体にがたつきが生じて加工精度が損なわれるおそれがある。
本発明は、このような背景の下になされたもので、スクリューオン式のクランプ機構によって円板状の切削インサートを固定する場合でも、安定して切削インサートをインサート取付座に固定することが可能な刃先交換式切削工具を提供することを目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、工具本体に形成されたインサート取付座に円板状の切削インサートが着座され、頭部と該頭部よりも外径の小さいネジ軸部とを備えたクランプネジが、上記切削インサートのインサート中心線に沿って貫通するように形成された取付孔を挿通して上記インサート取付座の底面に形成されたネジ孔に螺子合わされることによって、上記切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式切削工具であって、上記ネジ孔がその中心線であるネジ孔中心線を上記インサート取付座の底面に垂直な直線に対して傾斜して形成され、上記取付孔の内周面には周方向に連なる3つ以上の面が形成され、これらの面のうち周方向に隣接する少なくとも2面は、上記インサート中心線に垂直な断面において両端部よりも該両端部の間の部分が上記取付孔の内周側にせり出すとともに、上記クランプネジの挿通方向に向けても上記取付孔の内周側にせり出しており、これら少なくとも2面が、上記切削インサートが上記クランプネジによってクランプされるときに、上記クランプネジの頭部下部の当接部が上記インサート中心線に垂直な断面においてなすたまご形の長軸の両側の当接位置において当接して係止され、上記2面と上記クランプネジの上記当接部とが、上記ネジ孔中心線に沿った断面においてそれぞれ線接触していることを特徴とする。
このような構成の刃先交換式切削工具では、切削インサートがクランプネジによってクランプされるときに、切削インサートの取付孔の内周面に形成された3つ以上の面のうちの少なくとも2面がクランプネジの頭部下部の当接部に当接して係止されるので、切削インサートの多角形部とクランプネジの当接部との安定した係止状態を確保することができる。
また、クランプネジの頭部下部の当接部は、ネジ孔中心線が傾斜しているためにインサート中心線に垂直な断面においては円形に形成されるのではなく、楕円の長軸方向の両端部における弧の曲率が互いに異なる形状の、すなわち鶏のたまご形を呈することになり、このたまご形の断面の長軸の両側に当接位置が配置されて上記少なくとも2面に当接するので、クランプネジと切削インサートとの相対回転を阻止することができる。従って、切削インサートがインサート中心線を中心とした円周回りに回転してずれ動こうとしても、クランプネジの頭部下部の当接部との係止によって、その回転を阻止されることとなり、たとえ丸駒切削インサートであってもインサート取付座に安定的にクランプすることが可能となる。
しかも切削インサートの上記少なくとも2面とクランプネジの当接部とがネジ孔中心線に沿った断面において点接触ではなく線接触しているから、クランプネジのねじ込み力をこれら少なくとも線接触している少なくとも2つの面に分散させて受け止めることができ、クランプネジ頭部が潰れたり、取付孔開口部に固着したりするのも防ぐことができる。
ここで、上記取付孔の内周面には、上記インサート中心線に垂直な断面において多角形状をなし、この多角形の各辺の両端部よりも該両端部の間の部分上記取付孔の内周側にせり出す多角形部が形成され、上記多角形部は、3つ以上の台形状の傾斜面を有していて、それら傾斜面が周方向に連なって全体で上記挿通方向へ狭まる多角錐台の外周面状に形成され、上記3つ以上の傾斜面のうち少なくとも2つの傾斜面が上記当接部に当接して係止され、上記クランプネジの頭部下部には、ネジ軸部側へ狭まる円錐台の外周面状のテーパー部が形成され、上記テーパー部に上記当接部が設けられていてもよい。
この場合、切削インサートの多角形部とクランプネジの頭部下部の当接部とをインサート中心線に沿った断面において線接触させるにあたり、切削インサートの多角錐台を構成する台形状の傾斜面とクランプネジの頭部下部の円錐台の外周面のテーパー部とを単なる直線状の線接触部とすることができる。直線状の線接触部は曲線状の線接触部とする場合に比べて、設計上および制作上においても容易かつ安価に制作することができ、しかも品質上のバラつきが少なく均一な品質を得る上においても有利になる。
また、上記切削インサートの上記挿通方向を向く側面がインサート取付座の底面に当接する着座面とされ、着座面を底面に当接させて切削インサートをインサート取付座に着座させたときに、ネジ孔中心線は、上記当接部が傾斜面に当接する当接位置とインサート中心線とを結ぶ直線のうち最大の角度をなす2つの直線がなす角を二等分する平面上において、上記挿通方向に向かうに従い上記インサート中心線から離れるように該インサート中心線に対して傾斜する方向に延びるようにしてもよい。
こうしてネジ孔中心線をクランプネジの挿通方向に向かうに従いインサート中心線から離れるようにインサート中心線に対して傾斜する方向に延びるようにした場合には、ネジ孔の開口部を上記平面上においてインサート中心線に対して上記当接位置と上記インサート中心線とを結ぶ直線が最大角度をなす2つの傾斜面側に偏心して開口するようにできるので、クランプネジのネジ軸部をネジ孔にねじ込んでゆくと、クランプネジの頭部は、上記2つの傾斜面に、インサート中心線方向に等しい当接位置でまず当接する。そして、さらにクランプネジをねじ込むと、クランプネジの頭部は、上記2つの傾斜面に強く当接して係止し、これと同時に、切削インサートをインサート取付座に強く押し付けることとなり、これによって切削インサートがクランプされる。
さらに、上記多角形部の上記当接部に当接する上記少なくとも2面を、上記インサート中心線に垂直な断面において互いに鈍角に交差する方向に形成することにより、当接部との当接による押圧力において、これらの面と上記当接部との当接位置と上記インサート中心線とを結ぶ直線のうち最大の角度をなす2つの直線がなす角を二等分する平面に平行な方向への分力を、これらの面が鋭角や直角に交差している場合に比べて大きくすることができ、さらに強固に切削インサートをクランプすることができる。
さらにまた、丸駒切削インサートである上記切削インサートの上記挿通方向の後方側を向く側面がインサート中心線を中心とした円形のすくい面とされ、従って該切削インサートのインサート中心線に対する径方向外側に位置する外周面には、上記すくい面に連なる円錐面状または円筒面状の逃げ面が形成されており、上記インサート取付座が、軸線回りに回転させられる上記工具本体の先端部外周に形成されていて、上記インサート取付座の底面は上記工具本体の回転方向を向くとともに、該インサート取付座には、上記逃げ面に当接可能な曲率の凹曲面状をなす壁面が、上記工具本体の軸線方向先端側と外周側とを向くように形成されている場合には、上記ネジ孔を、上記ネジ孔中心線が、上記インサート取付座の底面に垂直な直線に対して該底面から上記回転方向に向かうに従い上記工具本体の後端内周側に傾斜するように形成することにより、上述したように金型の曲面切削など複雑な形状の切削加工に用いられる場合でも、切削条件によって変化する切削インサートに作用する工具本体の軸線方向後端側や内周側、あるいは後端内周側への切削力を、これらの壁面とクランプネジの当接部とによって確実に受け止めて切削インサートを一層安定して固定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、円板状の丸駒切削インサートを安定して強固にインサート取付座に取り付けることができ、切削時のがたつきなどを防いで、円滑で高精度の切削加工を行うことができる。
本発明の一実施形態の刃先交換式切削工具における切削インサートのクランプ状態を示す側面図である。 図1のII矢視図である。 図1のIII矢視図である。 図3のIV−IV線断面図である。 図3のV−V線断面図である。 図1のVI−VI線断面図である。 図1のVII―VII線断面図である。 切削インサートとクランプネジとの係止状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態の刃先交換式切削工具を先端外周側から見た斜視図である。 図9に示す図7に示す実施形態を外周側から見た側面図である。 図10のXI−XI線断面図である。 図10のXII−XII線断面図である。 図7に示す実施形態の工具本体の要部を示す拡大斜視図である。 図13のIVX円部の拡大斜視図である。
図1ないし図8は本発明の一実施形態の刃先交換式切削工具における切削インサートのクランプ状態を示す図であり、図9ないし図12は、本発明の一実施形態の刃先交換式切削工具を示す図であり、図13および図14は、本発明の一実施形態の工具本体を示す図である。
図1は本発明の一実施形態の刃先交換式切削工具における切削インサートのクランプ状態を示す側面図、図2は図1のII矢視図、図3は図1のIII矢視図、図4は図3のIV−IV線断面図、図5は図3のV−V線断面図、図6は図1のVI−VI線断面図、図7は図1のVII―VII線断面図である。
本実施形態における切削インサートSは、そのインサート本体1が超硬合金等の硬質材料により形成されてインサート中心線Cを中心とする概略円板状をなす丸駒切削インサートであり、このインサート中心線C回りに90°ずつ回転対称な形状に形成されている。インサート本体1の円形をなす一方の側面はインサート中心線Cに垂直な平面状のすくい面2とされるとともに、このすくい面2と反対の他方の側面もインサート中心線Cに垂直な平面状とされて着座面3とされている。さらに、これらすくい面2と着座面3の周りのインサート本体1のインサート中心線Cに対する径方向の外周面には、すくい面2側に逃げ面4が形成されて、この逃げ面4とすくい面2とが交差する円周状の稜線部に切刃5が形成されている。
逃げ面4は、すくい面2から着座面3側に向かうに従い外径が漸次縮径するインサート中心線Cを中心とした円錐台の外周面状に形成されており、本実施形態の切削インサートSはポジティブタイプのインサートとされている。また、インサート本体1の上記外周面の着座面3側の部分は、上記逃げ面4がインサート中心線Cに対してなす角度とほぼ同等な角度で着座面3側に向かうに従いインサート中心線C側に傾斜する周方向に等間隔な4つの平面によって切り欠かれている。従って着座面3は図3中破線で示すように角部が外方に凸となる円弧状とされた概略四角形状をなしており、上記4つの平面が後述する拘束面6とされる。
そして、インサート本体1には、頭部13Aとこの頭部13Aよりも外径の小さいネジ軸部13Bとを備えたクランプネジ13が挿通される取付孔7が、インサート中心線Cを中心として該インサート中心線Cに沿って該インサート本体1を貫通するように形成されて、すくい面2と着座面3の中央に開口している。従って、本実施形態のインサート中心線Cは取付孔7の中心線と一致する。また、クランプネジ13は、そのネジ軸部13Bが、この取付孔7にすくい面2側から挿通させられる。従って、すくい面2から着座面3に向かう方向がクランプネジ挿通方向とされる。
この取付孔7の内周面には、インサート中心線Cに垂直な断面において多角形状をなし上記クランプネジ13の挿通方向に狭まる多角形部8が、すくい面2側から取付孔7のインサート本体1の中央部にまで至るように形成されている。多角形部8は、複数の台形状の傾斜面9を有していて、それら傾斜面9が周方向に連なって全体でクランプネジ挿通方向へ狭まる多角錐台10の外周面状に形成されている。
なお、この実施形態では、多角形部8は角部が丸みをおびた8角形部であり、また、多角錐台10の外周面形状は、8角錐台の角部が丸みをおびた外周面形状とされている。さらに、この多角形部8がインサート中心線Cに垂直な断面においてなす8角形は、図6および図7に示すように、その8つの辺の長さが互いに略等しく、また周方向に互いに隣接する辺同士はいずれも鈍角に交差する方向に形成されている。
ただし、この多角形部8の断面がなす8角形の周方向に隣接する角部における上記辺同士の交差角は、互いに等しい大きな交差角の角部と、これよりも小さな互いに等しい交差角の角部が、周方向に交互に配置されるように形成されている。そして、本実施形態では、同じくインサート中心線Cに垂直な断面において、周方向に隣接する2つの上記拘束面6がなす直線の2等分線と、交差角の小さい角部に交差する多角形部8の2辺の2等分線とが一致し、交差角の大きな角部に交差する多角形部8の2辺の2等分線は拘束面6がなす直線に直交する方向に延びるように形成されている。従って、取付孔7の内周面には、周方向に連なる3つ以上の、本実施形態では8つの面が形成され、これらの面はインサート中心線Cに垂直な断面においてインサート中心線Cを中心とした円に中央部が接する接線方向に延びる直線状をなすことになって、その両端部よりも両端部の間の中央部が取付孔7の内周側にせり出すことになる。
また、この実施形態では、図4、図5に示すように、多角錐台10は、クランプネジ13の挿通方向に狭まる割合つまり、多角錐台10を構成する傾斜面9の角度が変化する3つの多角錐台10A、10B,10Cに分かれる。つまり、多角錐台10は、インサート中心線Cに沿った断面形状において、インサート中心線Cに対する傾斜面9Aの角度θaが比較的小さな角度に設定された第1の多角錐台10A、インサート中心線Cに対する傾斜面9Bの角度θbが最も大きな角度に設定された第2の多角錐台10B、インサート中心線Cに対する傾斜面9Cの角度θcが上記傾斜面9Aの角度と同様に比較的小さな角度に設定された第3の多角錐台10Cに分かれる。
そして、これら第1、第2、第3の多角錐台10A、10B、10Cは、クランプネジ挿通方向に沿って、順にかつ互いに同軸状に形成されている。また、これら3つの多角錐台10A、10B、10Cのうち、第2の多角錐台10Bを構成する少なくとも2つの傾斜面9Bが後述するクランプネジ13の頭部下部の当接部に当接位置Tにおいて当接される(図8参照)。なお、図4に示すように、この第2の多角錐台10Bを構成する傾斜面9Bがインサート中心線Cに対して傾斜する上記角度θbは、インサート本体1の逃げ面4がインサート中心線Cに対してなす角度(逃げ角)と異なる大きさとされており、本実施形態では逃げ面4の角度よりも大きくされている。
また、取付孔7の多角形部8のクランプネジ挿通方向側の内周には、インサート中心線Cに垂直な断面において円状をなす、大径孔7Aが形成されている。大径孔7Aは、多角形部8に連なる部分が、インサート中心線Cに沿った断面において凹曲線をなすようにして拡径し、そこから取付孔7の着座面3側に開口する部分まで直線状に延びて形成されている。
上記多角形部8において取付孔7に内接する内接円の内径、すなわちインサート中心線Cに垂直な断面においてインサート中心線Cを中心として多角形部8を構成する傾斜面9と接する円の内径は、クランプネジ挿通方向に向けて漸次小さくなって上記第3の多角錐台10Cの下端で最小となる。この最小の内径は、クランプネジ13のネジ軸部13Bの外径より大きく、頭部13Aの外径よりは小さくされている。
一方、取付孔7のクランプネジ挿通方向後方側、すなわちすくい面2側において第1の多角錐台10Aの傾斜面9Aに内接する内接円の内径は、クランプネジ13の頭部13Aの外径よりも僅かに大きく設定されて、第1の多角錐台10Aから第3の多角錐台10Cに至る部分に、クランプネジ13の頭部13Aが収容可能とされている。
このように構成された切削インサートSは、図13、図14に示す本発明の刃先交換式切削工具の一実施形態である刃先交換式フライスの工具本体11に形成されたインサート取付座12に、図9ないし図12に示すように上述のクランプネジ13によって着脱可能に取り付けられる。工具本体11は鋼材等の金属材料によって形成されて軸線Oを中心とした概略円筒状をなし、後端部(図10および図11における上側部分)が工作機械の主軸に取り付けられて、軸線O回りに工具回転方向Rに回転されつつ該軸線Oに交差する方向に送り出され、インサート取付座12に取り付けられた切削インサートSの上記切刃5により被削材の切削加工を行う。
工具本体11の先端部(図9および図10における下側部分)の外周には周方向に間隔をあけて複数(本実施形態では5つ)のチップポケット14が周方向に等間隔に形成されており、これらのチップポケット14の工具回転方向Rを向く壁面に上記インサート取付座12がそれぞれ形成されている。工具本体11は上記後端部を除いて軸線O回りに72°ずつ回転対称に形成されている。
インサート取付座12は、図13、図14に示すようにチップポケット14の上記壁面から工具回転方向Rの後方側に一段凹むように形成されて工具回転方向Rを向く底面12Aと、この底面12Aの工具本体11内周側に位置して外周側を向くように工具回転方向Rに立ち上がる壁面12B、12Fと、底面12Aの軸線O方向後端側に位置して先端側を向くように工具回転方向Rに立ち上がる壁面12C、12Gとを備えている。なお、インサート取付座12のこれら底面12Aと壁面12B、12Cとの間と、壁面12B、壁面12F、壁面12C、壁面12G同士の間には、逃げ部12Dがそれぞれ形成されている。
上記底面12Aおよび壁面12B、12Cは平面状とされ、底面12Aは、軸線O方向後端側と工具本体11の内周側とに向かうに従い工具回転方向Rの後方側に向かうように僅かに傾斜させられている。また、壁面12Bは、工具回転方向Rから見て軸線Oに略平行に延びるとともに、工具回転方向Rに向けては僅かに工具本体11内周側に向かうように延び、壁面12Cは、工具回転方向Rから見て軸線Oに略垂直に延びるとともに、軸線O方向後端側に向けては僅かに工具回転方向R側に向かうように延びている。従って、底面12Aに垂直に対向する方向から見て、これらの壁面12B、12Cは互いに直交する方向に延びている。また、壁面12B、12Cが底面12Aに対してなす角度は、インサート本体1の拘束面6が着座面3に対してなす角度と等しくされている。一方、壁面12F、12Gは、インサート本体1の着座面3を底面12Aに密着させて切削インサートSをインサート取付座12に着座させたときに、これら壁面12F、12Gの位置でインサート本体1の逃げ面4に当接可能な曲率の、本実施形態では底面12A側に向かうに従い漸次縮径する1つの凹円錐面に沿った凹曲面状に形成されている。
底面12Aの略中央には、上記クランプネジ13がねじ込まれるネジ孔12Eが形成されている。このネジ孔12Eの中心線であるネジ孔中心線Nは、底面12Aに垂直に対向する方向から見たときの壁面12B、12Cの開き角を二等分する図2および図10に示す平面P上に位置している。ただし、このネジ孔中心線Nは、図1に示すようにインサート本体1をインサート取付座12に着座させた状態でインサート中心線Cと一致させられる底面12Aに垂直な直線Qに対して僅かに傾斜して底面12Aの上方(工具回転方向R側)で該直線Qと斜交させられており(図1ではクランプネジ13を図示しているが、このクランプネジ13の中心はネジ孔中心線Nと一致する)、このネジ孔中心線Nの傾斜の向きは、本実施形態ではネジ孔12Eの孔底側すなわち底面12Aから工具回転方向Rの後方側に向けて、同じく底面12Aに垂直に対向する方向から見たときの壁面12B、12Cの延長線の交点から離れる向きとされている。
図9、図10に示すように、このようなインサート取付座12に、上記切削インサートSのインサート本体1は、すくい面2を工具回転方向Rに向けるとともに、着座面3を底面12Aに密着させ、さらにインサート本体1の周面を切り欠いた4つの平面のうち周方向に隣接する2つの拘束面6を壁面12B、12Cにそれぞれ略平行に、かつ僅かな間隔をあけて対向させた状態で、上述のように逃げ面4を壁面12F、12Gに当接させて着座させられる。従って、ネジ孔中心線Nが上述のように傾斜させられていることにより、ネジ孔12Eは、こうして着座させられたインサート本体1のインサート中心線C(直線Q)に対して、底面12Aに垂直に対向する方向から見たときに上記平面Pに沿って壁面12B、12Cの延長線の交点に向かう側に偏心して底面12Aに開口させられる。また、インサート中心線Cに垂直な断面において上記多角形部8がなす8角形は、その交差角の小さな上記角部の2等分線が上記平面Pに略沿うように配置される。
このとき、インサート本体1は、すくい面2と逃げ面4との稜線部に形成された円周状の切刃5の1/4が、工具本体11の先端部から突出して先端から後端外周側に向けて延びるように配設されて切削に使用される。また、インサート取付座12の底面12Aが工具本体11後端側に向かうに従い工具回転方向R後方側に傾斜しているので、切刃5には正のアキシャルレーキ角が与えられ、さらに切削インサートSはポジティブインサートであるので、切刃5には逃げ角が与えられる。
こうしてインサート本体1がインサート取付座12に着座された後、次いですくい面2側から取付孔7にクランプネジ13をクランプネジ挿通方向すなわち工具回転方向R後方側に挿通してネジ孔12Eにねじ込むことにより、インサート本体1が固定される。このクランプネジ13は、インサート本体1を形成する超硬合金等の硬質材料よりは低硬度の工具本体11と同じ鋼材等の金属材料により、図1に示すように円盤状の頭部13Aと外形円柱状のネジ軸部13Bとが同軸に一体形成されて構成されている。
ネジ軸部13Bの外周には、ネジ孔12Eに螺合する雄ネジ部が形成されている。さらに、頭部13Aのネジ軸部13B側を向く下部(裏面)は、クランプネジ13の中心線を中心としてネジ軸部13B側に向かうに従い漸次縮径する円錐台外周面状のテーパー部13AAとされている。また、頭部13Aのネジ軸部13Bとは反対側の端面には、クランプネジ13を回転させるレンチ等の作業用工具と係合する係合孔13Cが形成されている。
そして、上述したようにネジ軸部13Bの外径は、頭部13Aの外径よりも小径とされているとともに、インサート本体1の第3の多角錐台10Cの最狭部分に内接する内接円の内径よりも小径とされている。一方、頭部13Aの外径は、この第2の多角錐台10Bの最狭部分に内接する内接円の内径よりも大きく、第1の多角錐台10Aに内接する内接円の内径よりは小さくなるように設定されている。
従って、クランプネジ13を上記クランプネジ挿通方向にネジ軸部13Bから取付孔7に挿通すると、クランプネジ13の頭部13Aは多角形部8のうち第1の多角錐台10Aを通過し、第2の多角錐台10Bを構成するいずれかの傾斜面9Bに当接する(図1参照)。なお、こうしてネジ軸部13Bを取付孔7に挿通した状態では、クランプネジ13やインサート本体1をどのように傾けても、頭部13Aはクランプネジ挿通方向に向けて相対的に取付孔7からは抜け出ないようにされている。
さらに、上述のようにインサート本体1がインサート取付座12に着座させられた状態で、取付孔7に挿通したクランプネジ13のネジ軸部13Bをネジ孔12Eにねじ込んでゆくと、本実施形態ではネジ孔中心線Nが上述のように上記平面P上で僅かに傾斜していて、ネジ孔12Eがインサート中心線Cに対して該平面Pに沿って壁面12B、12Cの延長線の交点に向かう側に偏心して底面12Aに開口させられているため、頭部13Aの下部のテーパー部13AAは、図6〜図8に示すように、取付孔7の第2の多角錐台10Bの外周面を構成する傾斜面9Bのうち上記壁面12B、12C側に位置する周方向に隣接した交差角の小さな2つの傾斜面9Bのそれぞれに当接位置Tにおいて当接させられる。
つまり、本実施形態では、頭部13Aの下部のテーパー部13AAが、第2の多角錐台10Bの外周面を構成する2つの傾斜面9Bに当接する当接部とされている。ここで、このテーパー部13AAは、当該クランプネジ13の頭部13Aの下部におけるインサート中心線Cに垂直な断面形状においては、図8に示すように楕円の長軸方向の両端部における弧の曲率が互いに異なる、いわば鶏のたまご形をなすことになり、当接位置Tはこのたまご形の長軸側に設けられることとなる。すなわち、図8に示すように、円錐台外周面状のテーパー部13AAをその軸線に対して斜めに切断すると、断面形状がたまご形となり、この断面形状たまご形の長軸を挟んでその両側の当接位置Tにおいてテーパー部13AAと傾斜面9Bとが当接させられる。
そして、上記平面Pはインサート中心線C方向視において図2に示すように、この当接部の2つの傾斜面9Bへの当接位置Tとネジ孔中心線Nとを結ぶ直線がなす角を二等分する平面となる。
さらにクランプネジ13をねじ込んでゆくと、頭部13Aの下部のテーパー部13AAが、取付孔7の第2の多角錐台10Bの外周面を構成する2つの傾斜面9Bに当接位置Tにおいて強く当接し、インサート本体1の逃げ面4を壁面12F、12Gに押圧して切削インサートSがインサート取付座12に固定される。このとき、テーパー部13AAと傾斜面9Bとの接触態様はネジ孔中心線Nに沿った断面において線接触となる(図4、図5参照)。
すなわち、ネジ孔中心線Nに沿って2つの当接位置Tを通るそれぞれの断面において、テーパー部13AAがなす直線と、このテーパー部13AAを当接部として当接する上記傾斜面9Bがなす直線とが略平行となるようにされており、クランプネジ13をねじ込むことによってテーパー部13AAがなす直線がネジ孔中心線N方向に平行移動して傾斜面9Bに近づき、両者が線接触するのである。このように、テーパー部13AAと傾斜面9Bとの接触態様がネジ孔中心線Nに沿った断面において線接触するように、切削インサートSの取付孔7における第2の多角錐台10Bの外周面を構成する2つの傾斜面9Bの傾斜角度と、クランプネジ13の頭部13A下部のテーパー部13AAの傾斜角度と、ネジ孔中心線Nのインサート中心線Cに対する傾斜角度との相対関係が予め設定されている。
このような構成の刃先交換式切削工具では、切削インサートSがクランプネジ13によってクランプされるときに、切削インサートSの取付孔7の内周面に形成された多角形部8を構成する面のうちの少なくとも2面がクランプネジ13の頭部13A下部のテーパー部(当接部)13AAに当接して係止されるので、切削インサートSの多角形部8とクランプネジ13との安定した係止状態を確保することができる。さらに、本実施形態では、インサート取付座12に工具本体11の外周側を向く壁面11Fと先端側を向く壁面12Gとが形成されて、これらの壁面12F、12Gにインサート本体1の逃げ面4が当接して切削インサートSが固定されるので、切削条件によってインサート本体1に作用する切削力の方向が工具本体11の内周側から後端側に向けた範囲で変化しても、安定して切削インサートSを固定することができる。
また、多角形部8に対するクランプネジ13の当接部とされるテーパー部13AAは、インサート中心線Cに垂直な断面において円形に形成されるのではなくたまご形をなし、その長軸の両側に当接位置Tが配置されているので、クランプネジ13と切削インサートSとの相対回転を阻止することができる。従って、切削インサートSがインサート中心線Cを中心とした円周回りに回転してずれ動こうとしても、クランプネジ13の当接部との係止によって、その回転を阻止されることとなり、切削インサートSが丸駒切削インサートであってもインサート取付座12に安定的に取り付けることが可能となる。
しかも切削インサートSの多角形部8を構成する傾斜面9Bうちの少なくとも2の傾斜面9Bとクランプネジ13のテーパー部(当接部)13AAとが、ネジ孔中心線Nに沿った断面において点接触ではなく線接触となっているから、クランプネジ13のねじ込み力をこれら少なくとも線接触している多角体部構成面に分散させて受け止めることができ、クランプネジ13の頭部13Aが潰れたり、取付孔7の開口部に固着したりするのを防ぐことができる。
また、この実施形態では、上記多角形部8のうち第2の多角錐台10Bの外周面は、複数の台形状の傾斜面9Bを有していて、それら傾斜面のうち2つの傾斜面9Bが、クランプネジ13の頭部下部に設けられたネジ軸部13B側へ狭まる円錐台の外周面状のテーパー部(当接部)13AAに当接されて係止される。この場合、切削インサートSの多角形部8の構成面とクランプネジ13の当接部とをインサート中心線Cに沿った断面において線接触させるにあたり、切削インサートSの第2の多角錐台10Bを構成する台形状の傾斜面9Bとクランプネジ13の頭部下部の円錐台の外周面のテーパー部13AAとを、単なる直線状の線接触部とすることができる。直線状の線接触部は、曲線状の線接触部を構成する場合比べて、設計上および制作上においても容易かつ安価に制作することができとなり、しかも均一な品質を得る上においても有利になる。
加えて、上記のように、クランプネジ13の頭部13A下部の円錐台の外周面のテーパー部13AAに当接させるに当たり、切削インサートSの取付孔7の内面に、傾斜角度が異なる第1、第2の、第3の多角錐台10A、10B,10Cの外周面形状を形成し、それらのうち中央の第2の多角錐台10Bの外周面形状を構成する傾斜面9Bにテーパー部13AAを当接させるようにしたので、傾斜面9Bとテーパー部13AAとの線接触する長さを、取付孔7の孔径や深さに拘わらず任意長さに設定することができ、この点においても有利である。
また、着座面3を底面12Aに当接させて切削インサートSをインサート取付座12に着座させた状態で、ネジ孔中心線Nが、テーパー部13AAが傾斜面9Bに当接する2つの当接位置Tとインサート中心線Cとを結ぶ2つの直線がなす角を二等分する平面P上において、上記クランプネジ挿通方向に向かうに従いインサート中心線Cから離れるようにインサート中心線Cに対して傾斜する方向に延びて形成している。
このようにネジ孔中心線Nをクランプネジ挿通方向に向かうに従いインサート中心線Cから離れるようにインサート中心線Cに対して傾斜する方向に延びるようにした場合には、ネジ孔12Eの開口部を上記平面P上においてインサート中心線Cに対して2つの傾斜面9B側に偏心して開口するようにできるので、クランプネジ13のネジ軸部13Bをネジ孔12Eにねじ込んでゆくと、クランプネジ13の頭部13Aが、2つの傾斜面9Bに、インサート中心線C方向に等しい当接位置でまず当接することとなる。そして、さらにクランプネジ13をねじ込むと、クランプネジ13の頭部13Aは、上記2つの傾斜面9Bに強く当接して係止し、これと同時に、切削インサートSをインサート取付座12に強く押し付けることとなり、これによって切削インサートSをクランプすることができる。
さらに、本実施形態のように切削インサートSが丸駒切削インサートである場合、切削インサートSのインサート中心線Cに対する径方向外側に位置する外周面に配置された4つの拘束面6のうち2つを、インサート取付座12の2つの壁面12B,12Cにそれぞれ僅かな間隔をあけて対向させることにより、万一インサート本体1が回転してずれ動いても、これらの拘束面6を壁面12B、12Cに係止させることによってそれ以上の回転を拘束することができる。なお、本実施形態では、拘束面6が平面状の切欠面とされているとともに、この拘束面6を係止するインサート取付座12の壁面12B、12Cも傾斜した平面とされているが、拘束面6はインサート中心線Cに垂直な断面においてインサート本体1の外周面に外接する外接円に対して内周側に凹んでいればよく、またこの拘束面6を係止するインサート取付座12の壁面もインサート本体1が取り付けられた状態で拘束面6と間隔をあけて上記外接円の内周側に凸となっていればよい。また、インサート本体1の外周面に拘束面6を形成するのに代えて、あるいはこれと併せて、インサート本体1の着座面3に凹部または凸部を形成するとともに、インサート取付座12の底面12Aには上記凹部に間隔をあけて収容される凸部または間隔をあけて上記凸部を収容する凹部を形成してもよい。
さらにまた、本実施形態では、上記2つの当接位置Tにおいて当接する2つの傾斜面9Bが、インサート中心線Cに垂直な断面において鈍角に交差する方向に形成されている。このため、当接部であるテーパー部13AAが傾斜面9Bを押圧する押圧力のうち上記平面Pに沿った方向の分力を、これらの傾斜面9Bが上記断面において鋭角や直角に交差する方向に形成されている場合に比べて大きくすることができ、これによっても切削インサートSを確実にクランプすることが可能となる。
なお、本実施形態における切削インサートSは、インサート本体1がインサート中心線C回りに90°回転対称形状とされており、インサート本体1を90°ずつ回転させて、壁面12B、12Cに対向する拘束面6を順次ずらしつつインサート取付座12に取り付け直すことにより、円周状の切刃5を1/4ずつ合計4回の使用が可能である。そして、このとき本実施形態では、拘束面6が4つであるのに対して、多角形部8の断面が8角形とされて拘束面6の数の2倍の多角形とされており、すなわちテーパー部13AAに当接する2つの傾斜面9Bの対の数が拘束面6と同数とされているので、拘束面6を1つずつずらしてインサート本体1を回転させて取り付け直しても、2つの傾斜面9Bの対は異なるものとなる。このため、先にインサート本体1をクランプしたときに2つの傾斜面9Bに摩耗等の損傷が生じても、次にインサート本体1を回転させて取り付け直したときには、摩耗のない新たな2つの傾斜面9Bによってインサート本体1をクランプすることができるので、一層確実に切削インサートSを強固に固定することが可能となる。
また、本実施形態における切削インサートSは、切削インサートSに多角形部8を構成するうちの2面とクランプネジ13の当接部とが、ネジ孔中心線Nに沿った断面においてそれぞれ直線状に線接触しているが、これに限られることなく、外側に凸をなして湾曲するようにあるいは逆に外側に凹をなして湾曲するように曲線を描きながら線接触させるようにしてもよい。さらに、傾斜面9Bはインサート中心線Cに垂直な断面において取付孔7の内周側に凸となる凸曲線状に形成されることにより、その両端部よりも該両端部の間の部分が取付孔7の内周側にせり出すようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本実施形態における切削インサートSは、切削インサートSに多角形部8を構成するうちの2面とクランプネジ13の当接部とを接触させているが、これに限られることなく、例えば上記交差角の小さな2つの傾斜面9Bの間に上記平面Pに直交してテーパー部13AAと当接する傾斜面を形成するなどして、切削インサートSに多角形部8を構成するうちの3面とクランプネジ13の当接部とを3つの当接位置Tにおいて当接させてもよい。このような場合に上記平面Pは、当接部がこれら3面に当接する当接位置とインサート中心線Cとを結ぶ直線のうち最大の角度をなす2つの直線がなす角を二等分する平面とすればよい。
S 切削インサート
1 インサート本体
2 すくい面
3 着座面
4 逃げ面
5 切刃
6 拘束面
7 取付孔
8 多角形部
9 傾斜面
10A、10B,10C 多角錐台
11 工具本体
12 インサート取付座
12A 底面
12B、12C、12F、12G 壁面
12E ネジ孔
13 クランプネジ
13A 頭部
13AA テーパー部(当接部)
13B ネジ軸部
C インサート中心線
N ネジ孔の中心線
O 工具本体11の軸線
P 2つの当接位置Tとインサート中心線Cとを結ぶ2つの直線がなす角を二等分する平面
Q 底面12Aに垂直となる直線
R 工具回転方向
T 当接位置

Claims (5)

  1. 工具本体に形成されたインサート取付座に円板状の切削インサートが着座され、頭部と該頭部よりも外径の小さいネジ軸部とを備えたクランプネジが、上記切削インサートのインサート中心線に沿って貫通するように形成された取付孔を挿通して上記インサート取付座の底面に形成されたネジ孔に螺子合わされることによって、上記切削インサートが着脱可能に取り付けられた刃先交換式切削工具であって、
    上記ネジ孔がその中心線であるネジ孔中心線を上記インサート取付座の底面に垂直な直線に対して傾斜して形成され、
    上記取付孔の内周面には周方向に連なる3つ以上の面が形成され、これらの面のうち周方向に隣接する少なくとも2面は、上記インサート中心線に垂直な断面において両端部よりも該両端部の間の部分が上記取付孔の内周側にせり出すとともに、上記クランプネジの挿通方向に向けても上記取付孔の内周側にせり出しており、
    これら少なくとも2面が、上記切削インサートが上記クランプネジによってクランプされるときに、上記クランプネジの頭部下部の当接部が上記インサート中心線に垂直な断面においてなすたまご形の長軸の両側の当接位置において当接して係止され、
    上記少なくとも2面と上記クランプネジの上記当接部とが、上記ネジ孔中心線に沿った断面においてそれぞれ線接触していることを特徴とする刃先交換式切削工具。
  2. 上記取付孔の内周面には、上記インサート中心線に垂直な断面において多角形状をなし、この多角形の各辺の両端部よりも該両端部の間の部分が上記取付孔の内周側にせり出す多角形部が形成され、
    上記多角形部は、3つ以上の台形状の傾斜面を有していて、それら傾斜面が周方向に連なって全体で上記挿通方向へ狭まる多角錐台の外周面状に形成され、
    上記3つ以上の傾斜面のうち少なくとも2つの傾斜面が上記当接部に当接して係止され、
    上記クランプネジの頭部下部には、ネジ軸部側へ狭まる円錐台の外周面状のテーパー部が形成され、上記テーパー部が上記当接部とされていることを特徴とする請求項1に記載の刃先交換式切削工具。
  3. 上記切削インサートの上記挿通方向を向く側面が上記インサート取付座の底面に当接する着座面とされ、上記着座面を上記底面に当接させて上記切削インサートを上記インサート取付座に着座させたときに、上記ネジ孔中心線は、上記当接部が上記傾斜面に当接する当接位置と上記インサート中心線とを結ぶ直線のうち最大の角度をなす2つの直線がなす角を二等分する平面上において、上記挿通方向に向かうに従い上記インサート中心線から離れるように該インサート中心線に対して傾斜する方向に延びていることを特徴とする請求項2に記載の刃先交換式切削工具。
  4. 上記多角形部の上記当接部に当接する上記少なくとも2つの傾斜面は、上記インサート中心線に垂直な断面において互いに鈍角に交差する方向に形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の刃先交換式切削工具。
  5. 上記切削インサートの上記挿通方向の後方側を向く側面が上記インサート中心線を中心とした円形のすくい面とされるとともに、該切削インサートの上記インサート中心線に対する径方向外側に位置する外周面には、上記すくい面に連なる円錐面状または円筒面状の逃げ面が形成されており、
    上記インサート取付座は、軸線回りに回転させられる上記工具本体の先端部外周に形成されていて、上記インサート取付座の底面は上記工具本体の回転方向を向くとともに、該インサート取付座には、上記逃げ面に当接可能な曲率の凹曲面状をなす壁面が、上記工具本体の軸線方向先端側と外周側とを向くように形成されていて、
    上記ネジ孔は、上記ネジ孔中心線が、上記インサート取付座の底面に垂直な直線に対して該底面から上記回転方向に向かうに従い上記工具本体の後端内周側に傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の刃先交換式切削工具。
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