JP2015165213A - 太陽電池モジュール、電子時計、および太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】太陽電池モジュール30では、導通部材33は、太陽電池31,32の裏面側に配置された基部71、基部71から延出した押圧用の基端部721、および、基端部721に連続した先端部722,723を有する基材70と、先端部722,723の裏面に設けられた電極822,823と、電極822,823と電気的に接続され、基部71に設けられた電極811,821と、を備え、基端部721および先端部722,723は可撓性を有し、導通部材33は、太陽電池31,32に対して、基端部721が太陽電池31,32と重ならず、先端部722,723が表面電極325,315と重なり、かつ、表面電極325,315の表面側に位置するように配置され、電極822,823と表面電極325,315とは接続されている。
【選択図】図8
Description
特許文献1の太陽電池付き時計は、スリットを有する端部回路板を備えている。そして、端部回路板を撓ませ、太陽電池の端部を前記スリットにスライドさせて挿入することで、端部回路板の一部を太陽電池の表面側に位置させ、端部回路板の他の一部を太陽電池の裏面側に位置させている。そして、太陽電池の表面側に位置する端部回路板の一部を、太陽電池の表面側の電極と接続させている。これにより、太陽電池の表面側の電極を、太陽電池の裏面側に引き出している。
また、本発明によれば、太陽電池モジュールを組み立てる際、まず、導通部材を太陽電池の裏側側に配置し、前記平面視において、基端部が太陽電池と重ならず、先端部が表面電極と重なるように位置合わせする。
次に、この状態から、基端部を、例えば、押し込み棒等を用いて、裏面から表面に向かう方向に押し込む。ここで、基端部および先端部は可撓性を有している。このため、基端部を押し込むことで、基端部が撓み、これに伴い、先端部は、太陽電池の裏面に押し当たって変形し、太陽電池と重ならない箇所を通過して、表面電極の表面側に回り込む。この結果、先端部の裏面に設けられた第1電極と、表面電極とが対向した状態となる。
そして、第1電極と表面電極とを接続させることで、導通部材を太陽電池に取り付けることができる。
このように、本発明によれば、太陽電池と導通部材とを位置合わせし、押し込み棒等を用いて、基端部を太陽電池の表面と直交する方向に押し込むという単純な動作で、太陽電池に導通部材を取り付けることができる。このため、取り付け工程を、機械を用いて自動化でき、生産効率を向上できる。
本発明によれば、加熱および加圧のみで第1電極と表面電極とが電気的に接続されるため、製造工程を減らすことができ、生産効率をより向上できる。
本発明によれば、導通部材の一部は、太陽電池と基板とに挟まれるため、基板を前記太陽電池に接着することで、導通部材を固定できる。
このため、例えば、それぞれの表面電極を別々の導通部材を用いて、太陽電池の裏面側に引き出す場合と比べて、製造工程を減らすことができ、生産効率をより向上できる。
本発明によれば、例えば、第1表面電極および第2表面電極の両方が正極であり、第1裏面電極および第2裏面電極の両方が負極である場合に、第1太陽電池と第2太陽電池とを、導通部材により直列接続させることができる。
本発明によれば、太陽電池モジュールの生産効率を向上できるので、電子時計の生産効率も向上できる。
本発明によれば、上記の太陽電池モジュールの発明と同様に、生産効率を向上できる。
[第1実施形態]
[電子時計の構成]
図1は、本実施形態に係る電子時計1の平面図である。図2は、電子時計1の内部構造を示す断面図である。
電子時計1は、図1に示すように、所謂ソーラー発電型のアナログ式の腕時計として構成される。この電子時計1は、時計本体2と、両端が時計本体2に連結されたバンド3とを備えている。
外装ケース4の3時位置の外部には、手動操作により分針7および時針8の針合わせを行う竜頭9が設けられている。外装ケース4の表側の開口部分は風防で塞がれ、裏側の開口部分は裏蓋11(図2参照)によって塞がれる。
このようなムーブメント20は、地板の外周部分に設けられた複数の係止部25を介して、外装ケース4(図1参照)の内周に取り付けられた文字板受けリング12に支持される。
また、回路ブロック40は、太陽電池モジュール30が発電した電力の二次電池への蓄電および二次電池からステッピングモータへの電力の供給を制御する駆動制御用の回路ブロックである。
図3は、太陽電池モジュール30を表側から見た分解斜視図である。
図3に示されるように、太陽電池モジュール30は、太陽電池31(本発明の第1太陽電池)および太陽電池32(本発明の第2太陽電池)と、太陽電池31,32の裏面側に設けられた導通部材33と、可撓性基板34(本発明の基板)とを備える。
太陽電池31,32は、表面側から入射した光を受けて発電する積層体である。太陽電池31,32は、表面側から見た平面視(以下、電池平面視と称する)において、半円形状を有し、太陽電池31と太陽電池32とで、円を構成するように配置されている。
また、太陽電池32には、各指針取付け部21,22,23が挿通される孔329と、日車24を視認させるための孔328が設けられている。
太陽電池31は、裏面側から順番に、SUS基板(ステンレス鋼板)311(以下、裏面電極311とも称する)と、Al層(アルミニウム層)312と、ZnO層(酸化亜鉛層)313と、発電層314と、ITO膜層(透明導電膜層)315(以下、表面電極315とも称する)と、保護膜316とが積層されて構成されている。ここで、裏面電極311は、本発明の第1裏面電極に相当し、表面電極315は、本発明の第1表面電極に相当する。
Al層312は、表面に凹凸が形成され、ITO膜層315側から入射した光のうち、発電層314を透過した光を散乱して反射する層である。
ZnO層313は、発電層314とAl層312との間で、光の屈折率を調整する層である。
第1アモルファスシリコンゲルマニウム層314Aと第2アモルファスシリコンゲルマニウム層314Bとは、アモルファスシリコンにゲルマニウムがドープされることによって形成される。第1アモルファスシリコンゲルマニウム層314Aと第2アモルファスシリコンゲルマニウム層314Bとの、ドープされているゲルマニウムの量は、それぞれ異なっている。第1アモルファスシリコンゲルマニウム層314Aと、第2アモルファスシリコンゲルマニウム層314Bと、アモルファスシリコン層314Cとは、それぞれ吸収波長域が異なるように設定されている。
保護膜316は、ITO膜層315を保護する膜である。
同様に、太陽電池32も、SUS基板321(以下、裏面電極321とも称する)と、Al層322と、ZnO層323と、発電層324(第1アモルファスシリコンゲルマニウム層324A、第2アモルファスシリコンゲルマニウム層324B、アモルファスシリコン層324C)と、ITO膜層325(以下、表面電極325とも称する)と、保護膜326とが積層されて構成されている。ここで、裏面電極321は、本発明の第2裏面電極に相当し、表面電極325は、本発明の第2表面電極に相当する。
太陽電池32は、半円形状を有する電池基部327(本発明の第2電池基部)と、電池基部327における前記一方向の先端から突出した電池突出部320(本発明の第2電池突出部)とを有する。
また、太陽電池32は、電池基部327における太陽電池31に向かう方向の外縁に、当該外縁の中央から突出し、半円形状を有する電池突出部301を有する。電池突出部301には、孔329が設けられている。一方、電池基部317における太陽電池32に向かう方向の外縁は、電池突出部301の形状に合わせて窪んでいる。
また、電池突出部310,320の表面の一部には、保護膜316,326が設けられておらず、表面電極315,325が露出している。
可撓性基板34は、例えば、厚みが50μmのポリエステルフィルムと、厚みが28μmの粘着層とが積層されて構成されている。
可撓性基板34は、図3に示すように、略円形状を有している。また、可撓性基板34は、切欠き部341を有し、前記電池平面視において切欠き部341内に、太陽電池32の孔328,329が位置するように、裏面電極311,321の裏面に貼着されている。これにより、太陽電池31と太陽電池32とは、可撓性基板34によって一体化される。また、可撓性基板34は、電池平面視において、導通部材33の一部と重なるように配置されている(図9参照)。
図5は、導通部材33を表面側から見た平面図であり、図6は、導通部材33を裏面側から見た平面図である。
図3、図5、図6に示すように、導通部材33は、フィルム基材70と、フィルム基材70の表面および裏面にそれぞれ設けられた導電層とを有する。フィルム基材70は、可撓性を有する材料により構成されている。フィルム基材70は、例えば、ポリエステルフィルムである。導電層は、例えば、銀ペーストをスクリーン印刷することで形成されている。また、導電層における一部の電極上には、ヒートシール層が形成されている。ヒートシール層は、例えば、熱可塑性樹脂(ホットメルト)に導電樹脂粒子を分散させて得られる異方導電性塗料を、スクリーン印刷することで形成されている。このような導通部材33としては、ヒートシールコネクター(HSC)を例示できる。なお、ヒートシールコネクターは、常温保存が可能であり、例えば、異方性導電層が熱硬化樹脂と導電粒子とを含み、冷蔵保存が必要な異方性導電フィルム(ACF)と比べて、管理が容易である。
なお、先端部722,723における伸長方向と直交する幅方向の寸法は、基端部721における延出方向と直交する幅方向の寸法よりも狭い。
電極821は、基部71に位置している。電極822は、先端部722に位置し、先端部722に設けられたスルーホール701を介して表面側の配線812と接続されている。なお、電極822上には、ヒートシール層826が設けられている。電極823は、先端部723に位置し、先端部723に設けられたスルーホール702を介して表面側の配線813と接続されている。なお、電極823上には、ヒートシール層827が設けられている。
配線824は、一端が電極821と接続され、他端が基端部721まで延在し、基端部721に設けられたスルーホール703を介して表面側の配線813と接続されている。配線825は、基部71から基端部721まで延在し、一端が基部71に設けられたスルーホール704を介して表面側の電極811と接続され、他端が基端部721に設けられたスルーホール705を介して表面側の配線812と接続されている。
図7は、太陽電池モジュール30の組み立て工程を説明する図である。図7(A)〜(C)は、太陽電池モジュール30を裏側から見た斜視図である。
図7(A)に示すように、まず、太陽電池31,32に対して、導通部材33を、太陽電池31,32の裏面と、導通部材33の表面とが対向するように載置する。すなわち、図7(A)では、太陽電池31,32の裏面と、導通部材33の裏面とが上方を向いている。
このとき、導通部材33は、孔713,714を挿通する案内ピン(図示せず)によって位置決めされ、電池平面視において、導通部材33の基部71は、電池基部317,327と重なり、導通部材33の基端部721、先端部722,723は、電池基部317,327とは重ならず、電池基部317,327の外側に位置する。
また、導通部材33は、基端部721が、太陽電池31および太陽電池32の境界線上に位置し、先端部722が電池突出部320と重なり、先端部723が電池突出部310と重なるように、位置合わせされる。
その後、可撓性基板34(図7では図示せず)を、導通部材33の一部を覆うように太陽電池31,32の裏面に貼着することで、導通部材33と太陽電池31,32とを固定できる。
ここで、基端部721および先端部722,723は可撓性を有しているため、基端部721が押し込まれることで、基端部721が表面側に撓むとともに、先端部722,723は、電池突出部320,310の裏面に押されて変形する。これにより、先端部722,723は、電池突出部320と電池突出部310との間隙302を通過し、太陽電池31,32の表面側に抜ける。
その後、導通部材33を、ヒートシール層を用いて太陽電池31,32に対して熱圧着させることで、表面電極325と電極822、表面電極315と電極823、裏面電極311と電極811をそれぞれ接続させる。
図8、図9は、太陽電池モジュール30の配線構造を説明するための図である。図8は、太陽電池モジュール30を表側から見た平面図である。図9は、太陽電池モジュール30を裏側から見た平面図である。
太陽電池32の負極である裏面電極321は、導通部材33の孔712を介して裏面電極321に当接される接続部材51(図2の接続部材50の1つ)を介して、回路ブロック40と電気的に接続される。
このようにして、回路ブロック40に、太陽電池31の正極と太陽電池32の負極とが接続され、太陽電池31,32で発電された電気エネルギーは、回路ブロック40を介して二次電池に蓄電される。
太陽電池31,32と導通部材33とを位置合わせし、基端部721を押し込むという単純な動作で、太陽電池31,32に導通部材33を取り付けることができるため、取り付け工程を、機械を用いて自動化でき、生産効率を向上できる。
また、先端部722,723における伸長方向と直交する幅方向の寸法は、基端部721における延出方向と直交する幅方向の寸法よりも狭いため、基端部721を押圧に耐え得る構成としつつ、先端部722,723を変形し易くできる。
また、導通部材33は、太陽電池31,32に熱圧着されるため、加熱および加圧のみで導通部材33の電極と太陽電池31,32の電極とが電気的に接続される。このため、製造工程を減らすことができ、生産効率をより向上できる。
また、可撓性基板34により、導通部材33の一部は、太陽電池31,32と可撓性基板34とに挟まれるため、可撓性基板34を太陽電池31,32に接着することで、導通部材33を固定できる。
次に、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図10は、第2実施形態の太陽電池モジュール30Aを表側から見た平面図である。
図10に示すように、太陽電池モジュール30Aは、4つの太陽電池31A,32A,35A,36Aが一体化された太陽電池体35と、太陽電池31A,32Aの裏面側に設けられた導通部材33Aとを備える。
太陽電池体35は、ステンレス鋼板の表面上にアモルファスシリコン等の半導体層を積層してp−i−n構造を形成し、表面にITO(インジウムスズ酸化物)等からなる透明電極を形成したものである。
太陽電池体35は、各指針取付け部21,22,23が挿通される孔351と、日車24を視認させるための孔352が設けられている。
太陽電池体35には図10に示すように平面的に分割された4つの太陽電池31A、32A、35A、36Aが設けられている。太陽電池31A,32A,35A,36Aは、電池平面視において、それぞれ扇型形状を有し、孔351に対して、放射状に配置されている。太陽電池31A,32A,35A,36Aは、電池平面視において、孔351を中心にして、右回りに順番に配置されている。
太陽電池32Aは、扇型形状の電池基部327Aと、電池基部327Aにおける、前記境界線に沿い、かつ、孔351から電池基部327Aの円弧をなす外周縁に向かう方向の先端から突出した電池突出部320Aとを有する。
電池突出部310Aの表面には、表面電極315Aが露出し、電池突出部320Aの表面には、表面電極325Aが露出している。
図11は、導通部材33Aを表面側から見た平面図である。
図11に示すように、導通部材33Aは、フィルム基材70Aと、フィルム基材70Aの裏面に設けられた導電層とを有する。また、導電層における一部の電極上には、ヒートシール層が形成されている。フィルム基材70A、導電層、ヒートシール層の材料は、第1実施形態の導通部材33と同様である。また、フィルム基材70Aの表面には、粘着層83が設けられている。
さらに、フィルム基材70Aは、外縁711Aから延出した基端部721Aと、基端部721Aと連続し、前記長手方向の一方の方向に伸びた先端部722Aと、基端部721Aと連続し、前記一方の方向の反対方向に伸びた先端部723Aとを有している。ここで、先端部722A,723Aは、電池基部327A,317Aの外周縁に沿って湾曲して伸びている。
電極841,842は、基部71Aに位置している。電極843は、先端部723Aに位置している。なお、電極843上には、ヒートシール層848が設けられている。電極844は、先端部722Aに位置している。なお、電極844上には、ヒートシール層847が設けられている。
配線845は、一端が電極841と接続され、他端が先端部723Aまで延在し、電極843と接続されている。配線846は、一端が電極842に接続され、他端が先端部722Aまで延在し、電極844と接続されている。
太陽電池モジュール30Aについても、第1実施形態と同様に組み立てることができる。
すなわち、まず、太陽電池体35に対して、導通部材33Aを、太陽電池31A,32Aの裏面と、導通部材33Aの表面とが対向するように載置する。このとき、導通部材33Aは、電池平面視において、基端部721Aが、太陽電池31Aおよび太陽電池32Aの境界線上に位置し、先端部722Aが電池突出部320Aと重なり、先端部723Aが電池突出部310Aと重なるように、位置合わせされる。そして、導通部材33Aは、粘着層83により太陽電池31A,32Aに固定される。
そして、押し込みが解除されると、基端部721Aおよび先端部722A,723Aの形状が元に戻り、先端部722A,723Aの裏面は、表面電極325A,315Aと接触する。
その後、導通部材33Aを、ヒートシール層を用いて太陽電池31A,32Aに対して熱圧着させることで、表面電極315Aと電極843、表面電極325Aと電極844をそれぞれ接続させる。これにより、太陽電池モジュール30Aを組み立てることができる。
第2実施形態では、太陽電池31A、32A,35A,36Aは、表側に配置された図示しない配線で直列接続されている。そして、太陽電池31Aの負極は図示しない配線で表面電極315Aに接続され、太陽電池32Aの正極は図示しない配線で表面電極325Aに接続されている。従って、表面電極315Aと325Aは、それぞれ太陽電池体35の負極と正極として機能する。
なお、第2実施形態においては、第1実施形態とは異なりSUS基板(ステンレス鋼板)は電極としての機能を有さない。
このようにして、回路ブロック40に、太陽電池体35の正極と負極とが接続され、太陽電池体35で発電された電気エネルギーは、回路ブロック40を介して二次電池に蓄電される。
第2実施形態では、第1実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、導通部材33Aの取り付け工程を、機械を用いて自動化でき、生産効率を向上できる。また、導通部材33Aにより、表面電極315A,325Aを太陽電池体35の裏面側に引き出すことができる。また、導通部材33の先端部722A,723Aは、電池基部327A,317Aの外周縁に沿った方向に伸びているため、太陽電池モジュール30Aを小型化できる。
次に、本発明の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
図12は、第3実施形態の太陽電池モジュール30Bを表側から見た平面図である。
図12に示すように、太陽電池モジュール30Bは、1つの太陽電池31Bと、太陽電池31Bの裏面側に設けられた導通部材33Bとを備える。また、太陽電池31Bの裏面側に、第1実施形態と同様に、可撓性基板(図示せず)を備える。
太陽電池31Bは、円形状を有する。太陽電池31Bには、各指針取付け部21,22,23が挿通される孔319Bと、日車24を視認させるための孔318Bが設けられている。
太陽電池31Bは、第1実施形態の太陽電池31,32と同様の断面構造を備えており、表面電極と裏面電極とを備えている。
太陽電池31Bは、円形状の電池基部317Bと、電池基部317Bの外周縁から突出した電池突出部310Bとを有する。
電池突出部310Bの表面には、表面電極315Bが露出している。
図13は、導通部材33Bを表面側から見た平面図である。
図13に示すように、導通部材33Bは、フィルム基材70Bと、フィルム基材70Bの表面および裏面に設けられた導電層とを有する。また、導電層における一部の電極上にはヒートシール層が形成されている。フィルム基材70B、導電層、ヒートシール層の材料は、第1実施形態の導通部材33と同様である。
さらに、フィルム基材70Bは、外縁711Bから延出した基端部721Bと、基端部721Bと連続し、前記長手方向の一方の方向に伸びた先端部722Bとを有している。ここで、先端部722Bは、電池基部317Bの外周縁に沿って湾曲して伸びている。また、基部71Bには、接続部材が挿通される孔712Bと、位置決め用の案内ピンが挿通される孔713B,714Bとが設けられている。
フィルム基材70Bの裏面には、導電層により、電極861,862、配線863が設けられている。
電極861は、基部71Bに位置している。電極862は、先端部722Bに位置し、先端部722Bに設けられたスルーホール706を介して表面側の配線851と接続されている。なお、電極862上には、ヒートシール層864が設けられている。
配線863は、一端が電極861と接続され、他端が基端部721Bまで延在し、基端部721Bに設けられたスルーホール707を介して表面側の配線851と接続されている。
すなわち、先端部722Bの裏面側の電極862は、スルーホール706、配線851、スルーホール707、配線863を経由して、基部71Bの裏面側の電極861に電気的に接続されている。
太陽電池モジュール30Bについても、第1実施形態と同様に組み立てることができる。
すなわち、まず、太陽電池31Bに対して、導通部材33Bを、太陽電池31Bの裏面と、導通部材33Bの表面とが対向するように載置する。このとき、導通部材33Bは、孔713B,714Bを挿通する案内ピン(図示せず)によって位置決めされ、電池平面視において、先端部722Bが電池突出部310Bと重なるように、位置合わせされる。
そして、押し込みが解除されると、基端部721Bおよび先端部722Bの形状が元に戻り、先端部722Bの裏面は、表面電極315Bと接触する。
その後、導通部材33Bを、ヒートシール層を用いて太陽電池31Bに対して熱圧着させることで、表面電極315Bと電極862を接続させる。これにより、太陽電池モジュール30Bを組み立てることができる。
第3実施形態では、太陽電池31Bの表面電極315Bは、正極として機能し、裏面電極は、負極として機能する。
太陽電池31Bの負極である裏面電極は、導通部材33Bの孔712Bを介して裏面電極に当接される接続部材51を介して、回路ブロック40と電気的に接続される。
このようにして、回路ブロック40に、太陽電池31Bの正極と負極とが接続され、太陽電池31Bで発電された電気エネルギーは、回路ブロック40を介して二次電池に蓄電される。
第3実施形態では、第1実施形態の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
すなわち、導通部材33Bの取り付け工程を、機械を用いて自動化でき、生産効率を向上できる。また、導通部材33Bにより、表面電極315Bを太陽電池31Bの裏面側に引き出すことができる。また、導通部材33Bの先端部722Bは、電池基部317Bの外周縁に沿った方向に伸びているため、太陽電池モジュール30Bを小型化できる。
なお、本発明は前記各実施形態の構成に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、前記各実施形態では、太陽電池に電池突出部が設けられているが、電池突出部が設けられていなくてもよい。この場合、導通部材の先端部が、基端部から電池基部と重なる位置まで伸びることで、先端部の電極と表面電極とを接続できる。
なお、この場合、導通部材には、フレキシブルプリント基板(FPC)や、異方性導電フィルム(ACF)を用いることができる。
Claims (9)
- 太陽電池および導通部材を備えた太陽電池モジュールであって、
前記太陽電池は、表面電極を備え、
前記導通部材は、
前記太陽電池の裏面側に配置された基部、前記基部から延出した押圧用の基端部、および、前記基端部に連続した先端部を有する基材と、
前記先端部の裏面に設けられた第1電極と、
前記第1電極と電気的に接続され、前記基部に設けられた第2電極と、を備え、
前記基端部および前記先端部は可撓性を有し、
前記導通部材は、前記太陽電池に対して、前記基端部が、前記太陽電池を表側から見た平面視において前記太陽電池と重ならず、前記先端部が、前記平面視において前記表面電極と重なり、かつ、前記表面電極の表面側に位置するように配置され、
前記第1電極と前記表面電極とは接続されている
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記太陽電池は、電池基部、および、前記電池基部の外縁から突出した電池突出部を備え、
前記先端部は、前記電池基部の外周縁に沿った方向に伸びて、前記電池突出部に位置する前記表面電極と重なる
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記導通部材が前記太陽電池に熱圧着されることで、前記第1電極と前記表面電極とが接続される
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記太陽電池の裏面側に、前記導通部材を介して配置された基板を備え、
前記平面視において、前記基板は前記導通部材の一部と重なる
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記太陽電池は、前記平面視において並んで配置された第1太陽電池と第2太陽電池を備え、
前記第1太陽電池は、第1表面電極と第1裏面電極を備え、
前記第2太陽電池は、第2表面電極と第2裏面電極を備え、
前記基材は、前記基端部に連続した第1先端部および第2先端部を備え、前記第1電極は、前記第1先端部の裏面に設けられ、
前記導通部材は、前記第2先端部の裏面に設けられた第3電極、および、前記第3電極と電気的に接続され、前記基部に設けられた第4電極を備え、
前記第1先端部は、前記平面視において前記第1表面電極と重なり、かつ、前記第1表面電極の表面側に位置し、前記第2先端部は、前記平面視において前記第2表面電極と重なり、かつ、前記第2表面電極の表面側に位置し、
前記第1電極と前記第1表面電極とが接続され、前記第3電極と前記第2表面電極とが接続されている
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項5に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記第4電極は、前記基部の表面に設けられ、前記第1裏面電極と接続されている
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項5または請求項6に記載の太陽電池モジュールにおいて、
前記第1太陽電池は、第1電池基部、および、前記第1電池基部における前記第1太陽電池および前記第2太陽電池の境界線に沿った一方向の先端から突出した第1電池突出部を備え、
前記第2太陽電池は、第2電池基部、および、前記第2電池基部における前記一方向の先端から突出した第2電池突出部を備え、
前記基端部は、前記境界線上に位置し、前記第1先端部は、前記第1電池基部の外周縁に沿った方向に伸びて、前記第1電池突出部に位置する前記第1表面電極と重なり、前記第2先端部は、前記第2電池基部の外周縁に沿った方向に伸びて、前記第2電池突出部に位置する前記第2表面電極と重なる
ことを特徴とする太陽電池モジュール。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の太陽電池モジュールを備えた
ことを特徴とする電子時計。 - 基部、前記基部から延出した可撓性を有する基端部、および、前記基端部に連続した可撓性を有する先端部を備えた基材と、前記先端部の裏面に設けられた第1電極と、前記第1電極と電気的に接続され、前記基部に設けられた第2電極とを備えた導通部材と、表面電極を備えた太陽電池と、を備えた太陽電池モジュールの製造方法であって、
前記導通部材を前記太陽電池の裏面側に配置し、前記太陽電池を表側から見た平面視において、前記基端部が前記太陽電池と重ならず、前記先端部が前記表面電極と重なるように位置合わせする配置工程と、
前記基端部を、裏面から表面に向かう方向に押し込んで撓ませることで、前記先端部を前記表面電極の表面側に回り込ませる押し込み工程と、を備える
ことを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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