JP2015165188A - 振動試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動試験の評価対象となる制振装置以外の部分を現実的な供試体として試験する。
【解決手段】制振装置が設置された第1振動台を変位させる第1振動試験機構10と、供試体が設置された第2振動台を変位させる第2振動試験機構20と、地震波入力が入力される構造物を模擬した数値モデルを演算する演算部30と、第1変位指令値d1に基づいて第1振動試験機構10を制御するとともに第2変位指令値d2に基づいて第2振動試験機構20を制御する制御部40と、制振装置が第1振動台に作用させる第1荷重を検出する第1荷重検出器50と、供試体が第2振動台に作用させる第2荷重を検出する第2荷重検出器60とを備え、演算部30が、地震波入力と、第1荷重と、第2荷重とに基づいて、第1変位指令値d1および第2変位指令値d2を生成する振動試験装置100を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動試験装置に関する。
従来、地震動等の加振入力が入力される構造物の動的挙動を試験する振動試験装置が知られている。
振動試験装置においては、大規模な構造物を現実的に試験することは困難である場合も多いことから、評価対象とする供試体以外の構造物を数値モデル化し、数値モデル化した構造物の動的挙動を加振機で模擬する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3427015号公報
しかしながら、特許文献1においては、評価対象として現実的に試験される供試体は主モデルのみであり、主モデル以外の補助モデルは全てモデルとして模擬されたものであった。したがって、主モデル以外の他の部分を現実的な供試体として試験し、その供試体の動的挙動が主モデルの動的挙動に与える影響を検証することができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、振動試験の評価対象となる制振装置以外の部分を現実的な供試体として試験し、その供試体の動的挙動が制振装置の動的挙動に与える影響を検証可能とした振動試験装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を採用する。
本発明に係る振動試験装置は、制振装置が設置された第1振動台を変位させる第1振動試験部と、供試体が設置された第2振動台を変位させる第2振動試験部と、所定の加振入力が入力される構造物を模擬した数値モデルを演算するとともに、前記制振装置が設置される前記構造物の第1位置の変位を示す第1変位指令値と前記供試体が設置される前記構造物の第2位置の変位を示す第2変位指令値を生成する演算部と、前記第1変位指令値に基づいて前記第1振動試験部を制御するとともに前記第2変位指令値に基づいて前記第2振動試験部を制御する制御部と、前記制振装置が前記第1振動台に作用させる第1荷重を検出する第1検出部と、前記供試体が前記第2振動台に作用させる第2荷重を検出する第2検出部とを備え、前記演算部が、前記所定の加振入力と、前記第1検出部により検出される前記第1荷重と、前記第2検出部により検出される前記第2荷重とに基づいて、前記第1変位指令値および前記第2変位指令値を生成する。
本発明に係る振動試験装置によれば、振動試験の評価対象となる制振装置とは異なる供試体の動的挙動が、第2振動試験部を第2変位指令値に基づいて制御することによって試験される。この第2振動試験部より変位する供試体の動的挙動は、第2振動台に作用する第2荷重として検出される。また、検出された第2荷重は、制振装置が第1振動台に作用させる第1荷重と、数値モデルにより模擬された構造物に入力される所定の加振入力とともに、第1振動試験部と第2振動試験部を制御するための第1変位指令値および第2変位指令値の生成に用いられる。したがって、供試体の動的挙動によって変化する第2荷重に基づいて、制振装置を変位させる第1変位指令値が生成される。
このようにすることで、振動試験の評価対象となる制振装置以外の部分を現実的な供試体として試験し、供試体の動的挙動が制振装置の動的挙動に与える影響を検証することができる。
本発明の第1態様の振動試験装置は、前記供試体が前記第2振動台に固定されずに設置されている。
本態様によれば、供試体が第2振動台の変位により第2振動台上で転倒した場合に、転倒によって作用する第2荷重に基づいて第1変位指令値が生成される。このようにすることで、供試体(例えば、家具)が転倒するという動的挙動が制振装置の動的挙動に与える影響を検証することができる。
本発明の第2態様の振動試験装置は、前記第1振動試験部が、前記第1振動台を加振する複数の第1加振器を備え、前記複数の第1加振器のそれぞれが、前記第1加振器の変位を検出して該変位を示す第1変位信号を前記制御部に伝達し、前記制御部が前記複数の第1加振器のそれぞれから伝達される複数の前記第1変位信号と前記第1変位指令値が一致するように前記第1振動試験部を制御する。
このようにすることで、複数の第1加振器により加振される第1振動台の変位が、演算部により数値モデルとして模擬された構造物に所定の加振入力が入力された場合の第1位置の変位と一致する。これにより、第1振動台に設置される制振装置の変位が、現実の構造物において制振装置が設置される位置の変位と一致し、現実の構造物を模擬した制振装置の振動試験を行うことができる。
本発明の第3態様の振動試験装置は、前記第2振動試験部が、前記第2振動台を加振する第2加振器を備え、前記第2加振器が、該第2加振器の変位を検出して該変位を示す第2変位信号を前記制御部に伝達し、前記制御部が前記第2加振器から伝達される前記第2変位信号と前記第2変位指令値との差分に変位フィードバック係数を乗算して模擬荷重を算出し、該模擬荷重と前記第2検出部により検出される前記第2荷重との差分に荷重フィードバック係数を乗算して荷重指令値を算出し、該荷重指令値に基づいて前記第2振動試験部を制御する。
このようにすることで、第2加振器により加振される第2振動台の変位と第2変位指令値から算出される模擬荷重と、第2検出部により検出される供試体が第2振動台に作用させる第2荷重とが一致する。これらの荷重に相違がないことは第2振動台に設置される供試体の変位が、現実の構造物において供試体が設置される位置の変位と一致することを意味するので、現実の構造物を模擬した供試体の振動試験を行うことができる。
本発明の第4態様の振動試験装置は、前記演算部により演算される前記数値モデルが、前記加振入力に対する前記第1位置の変位および前記第2位置の変位が非線形応答を示すモデルである。
このようにすることで、加振入力に対する変位が非線形応答を示す構造物を数値モデルとして模擬し、その数値モデルを対象として制振装置の動的挙動を検証することができる。
本発明によれば、振動試験の評価対象となる制振装置以外の部分を現実的な供試体として試験し、その供試体の動的挙動が制振装置の動的挙動に与える影響を検証可能とした振動試験装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の振動試験装置を示す構成図である。 図1に示す第1振動試験機構を示す正面図である。 図1に示す第2振動試験機構を示す正面図である。 数値モデルとして模擬される構造物を示す図である。 図1に示す第1制御器を示す構成図である。 図1に示す第2制御器を示す構成図である。
以下、本発明の一実施形態の振動試験装置について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の振動試験装置100は、第1振動試験機構10(第1振動試験部)と、第2振動試験機構20(第2振動試験部)と、演算部30と、制御部40と、第1荷重検出器50(第1検出部)と、第2荷重検出器60(第2検出部)とを備える。
第1振動試験機構10は、演算部30により数値モデルとして模擬される構造物Mに設置される制振装置70が設置された第1振動台11を変位させて振動試験を行う機構である。図2に示すように、振動試験機構10は、制振装置70が設置される第1振動台11と、第1振動台11を加振する加振器12,13,14(第1加振器)とを備える。加振器12,13,14は、設置面G1に設置されており、油圧によりピストンを伸縮させることにより第1振動台11の各部を図2中に矢印で示す方向に変位させる装置である。
図2には、3つの加振器が示されているが、第1振動試験機構10には、他に3つの加振器が設置されている。加振器12,13がZ方向(高さ方向)の加振器であり、加振器14がX方向(水平方向)の加振器である。その他に、X方向の1つの加振器と、Y方向(奥行き方向)の2つの加振器が設置されている。このように、第1振動試験機構10は、第1振動台11を変位させる加振器を、互いに直交するX方向,Y方向,Z方向のそれぞれに2つずつ備える。したがって、第1振動試験機構10は、最大で6自由度で第1振動台11を変位させることができる。
第1振動台11は、平面視が矩形形状の板状部材であり、その上に制振装置70が設置されている。制振装置70は固定具(図示略)により第1振動台11に固定されている。制振装置70が第1振動台11に固定される結合位置P1には第1荷重検出器50(第1検出部)が設置されている。第1荷重検出器50は、制振装置70が第1振動台11に作用させる第1荷重を検出するセンサである。
図2に示す制振装置70は、受動型動吸振器であり、質量と、ばね要素と、ダンパ要素とから構成されている。質量とばね要素とダンパ要素との組み合わせを調整することにより、制振装置70の固有振動数を減衰させたい加振入力の加振周波数と一致させることができる。なお、図2に示す制振装置70は受動型動吸振器であったが、ばね要素のばね定数やダンパ要素の減衰係数を動的に調整可能なアクチュエータを備えたアクティブ型動吸振器であってもよい。
図3に示す第2振動試験機構20は、演算部30により数値モデルとして模擬される構造物Mに設置される供試体80が設置された第2振動台21を変位させて振動試験を行う機構である。図3に示すように、振動試験機構20は、供試体80が設置される第2振動台21と、第2振動台21を加振する加振器22(第2加振器)とを備える。加振器22は、設置面G2に設置されており、油圧によりピストンを伸縮させることにより第1振動台11を図3中に矢印で示す方向に変位させる装置である。第2振動試験機構20は、水平1軸で第2振動台21を変位させることができる。
第2振動台21は、平面視が矩形形状の板状部材であり、その上に供試体80が設置されている。供試体80は、家具等の構造物Mのフロアに設置される設置物を想定したものであり、第2振動台21に固定されずに設置されている。供試体80が第2振動台21に作用させる荷重が伝達される結合位置P2には第2荷重検出器60(第2検出部)が設置されている。第2荷重検出器60は、供試体80が第2振動台21に作用させる第2荷重を検出するセンサである。第2荷重検出器60は、加振器22を構成し、油圧により変位するピストンにかかる荷重を検出するものである。
演算部30は、地震波入力(所定の加振入力)が入力される構造物Mを模擬した数値モデル32を演算するものである。演算部30は、データおよびプログラムを記憶する記憶部(図示略)と、記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行するとともに記憶部に記憶されたデータを処理する中央演算ユニット(CPU)を備えたディジタル計算機である。
数値モデル32により模擬される構造物Mは、例えば、ビル等の建築物を想定したものである。図4に示す数値モデル32は、7階建てのビルを想定した数値モデルである。格子を形成する線が交差する位置により、構造物Mの階とその階での位置を特定される。
数値モデル32としては、各種のモデルを模擬することができるが、例えば、地震波入力に対する構造物の所定位置(例えば、図4に示す結合位置P1およびP2)の変位が非線形応答を示すモデルであってもよい。また、地震波入力に対する構造物の所定位置(例えば、図4に示す結合位置P1およびP2)の変位が線形応答を示すモデルであってもよい。また、非線形応答を示すモデルは、地震波入力の所定周波数領域においては非線形応答を示し、他の周波数領域では線形応答を示すモデルであってもよい。
構造物Mには、設置面G3から地震波入力が入力されることを想定している。図4中で矢印で示す地震波入力は、現実の加振入力として演算部30に入力されるものではない。地震波入力は、数値モデル32の結合位置P1(第1位置)の変位を示す第1変位指令値d1を生成するための数値として後述する変位指令値演算器31に入力される。同様に、地震波入力は、数値モデル32の結合位置P2(第2位置)の変位を示す第2変位指令値d2を生成するための数値として演算部30の変位指令値演算器31に入力される。
図4に示す結合位置P1は、制振装置70が設置される位置を示しており、構造物Mの屋上を示している。また、図4に示す結合位置P2は、供試体80が設置される位置を示しており、構造物Mの7階を示している。このように、第1振動試験機構10により試験される制振装置70の構造物Mへの設置位置である結合位置P1と、第2振動試験機構20により試験される供試体80の構造物Mへの設置位置である結合位置P2とは、異なった位置となっている。
ここで、結合位置P1における数値モデル32の変位をXp1とした場合、数値モデル32の応答変位は以下の式(1)の運動方程式を解くことにより求まる。
また、結合位置P1における制振装置70の変位をXsとした場合、制振装置70の応答変位は以下の式(2)の運動方程式を解くことにより求まる。
Mp・Xp1’’+Cp・Xp1’+Kp・Xp1=Fp1−Mp・Z’’ (1)
Ms・Xs1’’+Cs・Xs1’+Ks・Xs1=−Fp1 (2)
ここで、Mp、Cp、Kpはそれぞれ数値モデル32の結合位置P1に作用する質量、減衰、剛性を示すパラメータである。また、Ms、Cs、Ksはそれぞれ制振装置70の質量、減衰、剛性を示すパラメータである。「’」は一階微分を意味し、「’’」は二階微分を意味する。Fp1は、結合位置P1における数値モデル32の結合位置P1の変位Xp1と制振装置70の変位Xs1の変位差(Xs1−Xp1)によって生じる荷重を示す。Z’’は地震波入力(加振入力)を示す加速度である。
荷重Fp1は、結合位置P1において制振装置70が第1振動台11に作用させる第1荷重と一致している。図1に示すように、第1荷重検出器50によって検出される第1荷重は演算部30に入力される。演算部30の変位指令値演算器31は、第1荷重検出器50が検出する第1荷重を式(2)のFp1として実測し、式(2)を用いて制振装置70の変位Xs1の時刻歴を予め定められた運動方程式の解法に基づいて算出する。
制振装置70の変位Xs1が算出されると、数値モデル32の変位Xp1も算出される。これは、結合位置P1において制振装置70と数値モデル32とが固定されているからである。つまり、結合位置P1において制振装置70の変位Xs1と数値モデル32の変位Xp1は一致している。従って、式(2)から求めた制振装置70の変位Xs1は、そのまま数値モデル32の変位Xp1となる。
次に、結合位置P2における数値モデル32の変位をXp2とした場合、数値モデル32の応答変位は以下の式(3)の運動方程式を解くことにより求まる。
また、結合位置P2における供試体80の設置テーブルの変位をXs2とした場合、設置テーブルの応答変位は以下の式(4)の運動方程式を解くことにより求まる。
Mp・Xp2’’+Cp・Xp2’+Kp・Xp2=Fp2−Mp・Z’’ (3)
Mu・Xs2’’+Cu・Xs2’+Ku・Xs2=−Fp2 (4)
ここで、Mu、Cu、Kuはそれぞれ供試体80を含む振動系の質量、減衰、剛性を示すパラメータである。Fp2は、結合位置P2における数値モデル32の変位Xp2と供試体80の設置テーブルの変位Xs2の変位差(Xs2−Xp2)によって生じる荷重を示す。
荷重Fp2は、結合位置P2において供試体80の設置テーブルが第2振動台21に作用させる第2荷重と一致している。図1に示すように、第2荷重検出器60によって検出される第2荷重は演算部30に入力される。演算部30の変位指令値演算器31は、第2荷重検出器60が検出する第2荷重を式(4)のFp2として実測し、式(4)を用いて供試体80の設置テーブルの変位Xs2の時刻歴を予め定められた運動方程式の解法に基づいて算出する。
供試体80の設置テーブルの変位Xs2が算出されると、数値モデル32の変位Xp2も算出される。これは、結合位置P2において供試体80の設置テーブルと数値モデル32との変位が一致していると想定しているからである。従って、式(2)から求めた供試体80の設置テーブルの変位Xs2は、そのまま数値モデル32の変位Xp2となる。なお、供試体80は第2振動台21に固定されずに設置されているため、供試体80が第2振動台21に対して相対的に移動する場合や、供試体80が転倒する場合は、供試体80の設置テーブルの変位Xs2と数値モデル32の変位Xp2とは異なったものとなる。
以上のように、演算部30の変位指令値演算器31は、結合位置P1における数値モデル32の変位Xp1と、結合位置P2における数値モデル32の変位Xp2とをそれぞれ算出する。変位Xp1は制振装置70が設置される構造物Mの結合位置P1の変位を示す値(第1変位指令値d1)であり、変位Xp2は供試体80が設置される構造物Mの結合位置P2の変位を示す値(第2変位指令値d2)である。
前述したように、変位指令値演算器31は、地震波入力と、第1荷重検出器50により検出される第1荷重に基づいて変位Xp1を算出する。また、変位指令値演算器31は、地震波入力と、第2荷重検出器60により検出される第2荷重に基づいて変位Xp2を算出する。これにより、変位指令値演算器31は、制御部40の第1制御器41が第1振動試験機構10を制御するための第1変位指令値d1を生成する。また、変位指令値演算器31は、制御部40の第2制御器42が第2振動試験機構20を制御するための第2変位指令値d2を生成する。
制御部40は、第1変位指令値d1に基づいて第1振動試験機構10を制御する第1制御器41と、第2変位指令値d2に基づいて第2振動試験機構20を制御する第2制御器42とを備える。
第1制御器41は、図5に示すように、補償器41aと、制御器41bと、サーボアンプ41c,41d,41eとを備える。サーボアンプ41c,41d,41eは、それぞれ加振器12,13,14に対応している。
なお、前述したように第1振動試験機構10は、6つの加振器を備えて最大6自由度の変位を与えられる機構であるため、第1制御器41は、図5に示されない更に3つのサーボアンプ(合計6つのサーボアンプ)を備える。
第1制御器41は、変位指令値演算器31が生成した第1変位指令値d1により示される第1変位と一致するように第1振動台11を制御する制御器である。変位指令値演算器31が生成した第1変位指令値d1を直接的に加振器12,13,14に入力し、応答遅れなく変位が再現されれば良いが、加振器12,13,14は油圧により駆動されるため、応答遅れが生じてしまう。
第1制御器41が備える補償器41aは、この応答遅れを補償して変位指令値演算器31から入力される第1変位指令値d1と一致する変位で第1振動台11を変位させるためのものである。補償器41aには、第1変位指令値d1に対する第1振動台11の変位の伝達特性の逆特性を持つフィルタが実装されている。
第1変位指令値d1に対する第1振動台11の変位の伝達特性は、第1振動台11に変位計(図示略)を設置して実際に計測することにより、予め求めておくものとする。そして、この予め求めた伝達特性に基づいて伝達特性の逆特性を示すフィルタを補償器41aが実行する演算処理として実装する。
このようにすることで、変位指令値演算器31が生成した第1変位指令値d1により示される第1変位と一致するように第1振動台が制御される。
制御器41bは、補償器41aに実装された演算処理により補償された第1変位指令値d1から、各加振器12,13,14を加振するサーボアンプ41cに対する加振制御信号を生成するものである。制御器41bは、生成した加振制御信号を、サーボアンプ41c,41d,41eのそれぞれに伝達する。
サーボアンプ41c,41d,41eは、それぞれ、制御器41bから入力された加振制御信号に基づいて加振器12,13,14を制御する。加振器12,13,14からサーボアンプ41c,41d,41eには、各加振器を構成するピストンの変位が検出器(図示略)により検出されて伝達(フィードバック)される。サーボアンプ41c,41d,41eは、伝達(フィードバック)されたピストンの変位が目標変位と一致するように加振器12,13,14を制御する。
第2制御器42は、図6に示すように、制御器42aと、サーボアンプ42bとを備える。第2制御器42は、変位指令値演算器31が生成した第2変位指令値d2により示される第2変位と一致するように第2振動台21を制御する制御器である。変位指令値演算器31が生成した第2変位指令値d2を直接的に加振器22に入力することにより、加振器22が油圧によって駆動される。
制御器42aは、第2変位指令値d2から、加振器22を加振するサーボアンプ42bに対する加振制御信号を生成するものである。制御器42aは、生成した加振制御信号を、サーボアンプ42bに伝達する。
制御器42には、加振器22から、加振器22を構成するピストンの変位が検出器(図示略)により検出されて伝達(フィードバック)される。第2変位指令値d2から、加振器22から伝達されたピストンの変位が減算され、乗算器43により変位フィードバック係数Kdが乗算され、模擬荷重が算出される。
乗算器43により算出された模擬荷重から、第2荷重検出器60により検出された第2荷重が減算され、乗算器44により荷重フィードバック係数Kfが乗算され、荷重指令値が算出される。乗算器44は算出した荷重指令値をサーボアンプ42bに伝達する。サーボアンプ42bは、荷重制御機能により入力された荷重指令値に基づいて加振器22を制御する。なお、変位フィードバック係数Kdおよび荷重フィードバック係数Kfを適切に設定することにより、油圧駆動時の応答遅れを補償することが可能である。
サーボアンプ42bは、乗算器44が算出した荷重指令値に基づいて加振器22を制御することにより、模擬荷重と、第2荷重検出器60により検出される第2荷重とを一致させる。これらの荷重に相違がないことは第2振動台21のテーブルの変位が、現実の構造物Mにおいて供試体80が設置される位置の変位と一致することを意味するので、現実の構造物Mを模擬した供試体80の振動試験を行うことができる。
以上説明した本実施形態の振動試験装置が奏する作用および効果について説明する。
本実施形態の振動試験装置100によれば、振動試験の評価対象となる制振装置70とは異なる供試体80の動的挙動が、第2振動試験機構20を第2変位指令値d2に基づいて制御することによって試験される。この第2振動試験機構20より変位する供試体80の動的挙動は、第2振動台21に作用する第2荷重として検出される。また、検出された第2荷重は、制振装置70が第1振動台11に作用させる第1荷重と、数値モデル32により模擬された構造物Mに入力される地震波入力とともに、第1振動試験機構10と第2振動試験機構20を制御するための第1変位指令値d1および第2変位指令値d2の生成に用いられる。したがって、供試体80の動的挙動によって変化する第2荷重に基づいて、制振装置70を変位させる第1変位指令値d1が生成される。
このようにすることで、振動試験の評価対象となる制振装置70以外の部分を現実的な供試体80として試験し、供試体80の動的挙動が制振装置70の動的挙動に与える影響を検証することができる。
本実施形態の振動試験装置100は、供試体80が第2振動台21に固定されずに設置されている。
本実施形態によれば、供試体80が第2振動台21の変位により第2振動台21上で転倒した場合に、転倒によって作用する第2荷重に基づいて第1変位指令値d1が生成される。このようにすることで、供試体80(例えば、家具)が転倒するという動的挙動が制振装置70の動的挙動に与える影響を検証することができる。
本実施形態の振動試験装置100は、第1振動試験機構10が、第1振動台11を加振する複数の加振器12,13,14を備え、複数の加振器12,13,14のそれぞれが、加振器12,13,14の変位を検出して変位を示す第1変位信号を第1制御器41に伝達し、第1制御器41が複数の加振器12,13,14のそれぞれから伝達される複数の第1変位信号と第1変位指令値d1が一致するように第1振動試験機構10を制御する。
このようにすることで、複数の加振器12,13,14により加振される第1振動台11の変位が、演算部30により数値モデル32として模擬された構造物Mに地震波入力が入力された場合の結合位置P1の変位と一致する。これにより、第1振動台11に設置される制振装置70の変位が、現実の構造物Mにおいて制振装置70が設置される位置の変位と一致し、現実の構造物Mを模擬した制振装置70の振動試験を行うことができる。
本実施形態の振動試験装置100は、第2振動試験機構20が、第2振動台21を加振する加振器22を備える。また、加振器22が、加振器22の変位を検出して変位を示す第2変位信号を制御器42aに伝達し、制御器42aが加振器22から伝達される第2変位信号と第2変位指令値d2との差分に変位フィードバック係数Kdを乗算して模擬荷重を算出し、模擬荷重と第2荷重検出器60により検出される第2荷重との差分に荷重フィードバック係数Kfを乗算して荷重指令値を算出し、荷重指令値に基づいて第2振動試験機構20を制御する。
このようにすることで、加振器22により加振される第2振動台21の変位と第2変位指令値d2から算出される模擬荷重と、第2荷重検出器60により検出される供試体80が第2振動台21に作用させる第2荷重とが一致する。これらの荷重に相違がないことは第2振動台21の変位が、現実の構造物Mにおいて供試体80が設置される位置の変位と一致することを意味する。したがって、現実の構造物Mを模擬した供試体80の振動試験を行うことができる。
本実施形態の振動試験装置100は、演算部30により演算される数値モデル32が、地震波入力に対する結合位置P1の変位および結合位置P2の変位が非線形応答を示すモデルである。
このようにすることで、地震波入力に対する変位が非線形応答を示す構造物Mを数値モデルとして模擬し、その数値モデルを対象として制振装置70の動的挙動を検証することができる。
10 第1振動試験機構(第1振動試験部)
11 第1振動台
12,13,14 加振器(第1加振器)
20 第2振動試験機構(第2振動試験部)
21 第2振動台
22 加振器(第2加振器)
30 演算部
31 変位指令値演算器
32 数値モデル
40 制御部
50 第1荷重検出器(第1検出部)
60 第2荷重検出器(第2検出部)
70 制振装置
80 供試体
100 振動試験装置
d1 第1変位指令値
d2 第2変位指令値
G1,G2,G3 設置面
P1,P2 結合位置

Claims (4)

  1. 制振装置が設置された第1振動台を変位させる第1振動試験部と、
    供試体が設置された第2振動台を変位させる第2振動試験部と、
    所定の加振入力が入力される構造物を模擬した数値モデルを演算するとともに、前記制振装置が設置される前記構造物の第1位置の変位を示す第1変位指令値と前記供試体が設置される前記構造物の第2位置の変位を示す第2変位指令値を生成する演算部と、
    前記第1変位指令値に基づいて前記第1振動試験部を制御するとともに前記第2変位指令値に基づいて前記第2振動試験部を制御する制御部と、
    前記制振装置が前記第1振動台に作用させる第1荷重を検出する第1検出部と、
    前記供試体が前記第2振動台に作用させる第2荷重を検出する第2検出部とを備え、
    前記演算部が、前記所定の加振入力と、前記第1検出部により検出される前記第1荷重と、前記第2検出部により検出される前記第2荷重とに基づいて、前記第1変位指令値および前記第2変位指令値を生成する振動試験装置。
  2. 前記供試体が前記第2振動台に固定されずに設置されている請求項1に記載の振動試験装置。
  3. 前記第1振動試験部は、前記第1振動台を加振する複数の第1加振器を備え、
    前記複数の第1加振器のそれぞれは、前記第1加振器の変位を検出して該変位を示す第1変位信号を前記制御部に伝達し、
    前記制御部は前記複数の第1加振器のそれぞれから伝達される複数の前記第1変位信号と前記第1変位指令値が一致するように前記第1振動試験部を制御する請求項1または請求項2に記載の振動試験装置。
  4. 前記第2振動試験部は、前記第2振動台を加振する第2加振器を備え、
    前記第2加振器は、該第2加振器の変位を検出して該変位を示す第2変位信号を前記制御部に伝達し、
    前記制御部は前記第2加振器から伝達される前記第2変位信号と前記第2変位指令値との差分に変位フィードバック係数を乗算して模擬荷重を算出し、該模擬荷重と前記第2検出部により検出される前記第2荷重との差分に荷重フィードバック係数を乗算して荷重指令値を算出し、該荷重指令値に基づいて前記第2振動試験部を制御する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の振動試験装置。
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