JP2015161918A - 画像投影システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 スペックルノイズが充分に低減する画像投影システムを提供する。
【解決手段】 画像投影システム1は、空間変調素子14aと、複屈折性を有する位相変調素子3と、位相変調素子3を動作させる動作部7とを備え、位相変調素子3は、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部32を少なくとも一つ備え、動作部7は、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、位相変調素子3を動作させる。
【選択図】 図3
【解決手段】 画像投影システム1は、空間変調素子14aと、複屈折性を有する位相変調素子3と、位相変調素子3を動作させる動作部7とを備え、位相変調素子3は、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部32を少なくとも一つ備え、動作部7は、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、位相変調素子3を動作させる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、複数の画素を有する空間変調素子と、複屈折性を有する位相変調素子とを備える画像投影システムに関する。
従来、画像投影システムとして、レーザ光を出射するレーザ光源を備えた画像投影システムが、知られている。斯かる画像投影システムにおいて、光の照射面や観測者の網膜上に、スペックルノイズと呼ばれる光の強弱のあるノイズが発生する。例えば、画像投影システムにおける光の偏光方向が一定方向に偏ることにより、スペックルノイズが生じる。
そこで、複屈折性を有する複屈折部を複数備える位相変調素子が、提案されている(例えば、特許文献1)。斯かる位相変調素子によれば、直線偏光した光は、当該複屈折部を透過することにより、楕円偏光又は円偏光した光となる。複数の複屈折部を通過し、複数の偏光状態の光となることにより、位相変調素子から出射された光の可干渉性が低下するため、スペックルノイズが低減する。
ところで、特許文献1に係る位相変調素子においては、複屈折部は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されることで、並列される方向に光学軸を有している。なお、複屈折部の光学軸と直交又は平行に直線偏光した光は、当該複屈折部を透過しても、直線偏光した光のままである。
そして、画像投影システムとして、複数の画素にそれぞれ入射される光を変調する空間変調素子を備える画像投影システムが、知られている。斯かるシステムにおいて、一つの画素から出射される光が、一つの複屈折部のみを透過し、当該光が、当該複屈折部の光学軸と直交又は平行に直線偏光した光である場合がある。斯かる場合には、当該光が、当該複屈折部を透過しても、直線偏光した光のままであるため、スペックルノイズが、低減されない。
よって、本発明は、斯かる事情に鑑み、スペックルノイズが充分に低減する画像投影システムを提供することを課題とする。
本発明に係る画像投影システムは、複数の画素を有し且つ前記複数の画素にそれぞれ入射される光を変調する空間変調素子と、複屈折性を有し、前記空間変調素子から出射される光が入射される位相変調素子と、前記位相変調素子を動作させる動作部と、を備え、前記位相変調素子は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部を少なくとも一つ備え、前記動作部は、一つの前記画素から出射される光が前記位相変調素子を透過する領域において、前記複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、前記位相変調素子を動作させる。
本発明に係る画像投影システムによれば、空間変調素子の複数の画素で変調された光は、複屈折部を少なくとも一つ備える位相変調素子に、入射される。また、複屈折部は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されており、並列される方向に光学軸を有している。
そして、動作部が位相変調素子を動作させる。これにより、一つの画素から出射される光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。したがって、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
また、本発明に係る画像投影システムにおいては、前記動作部は、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に、前記位相変調素子を回転させる、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、動作部が、位相変調素子を透過する際の光の進行方向に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に、位相変調素子を回転させる。これにより、一つの画素から出射される光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。
また、本発明に係る画像投影システムにおいては、前記複屈折部は、前記位相変調素子に複数並列され、前記各複屈折部は、光学軸が隣接する他の複屈折部の光学軸と交差するように、配置され、前記動作部は、一つの前記画素から出射される光が一つの前記複屈折部のみを透過することを抑制すべく、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、前記位相変調素子を移動させる、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、複屈折部は、位相変調素子に複数並列され、各複屈折部の光学軸は、隣接する他の複屈折部の光学軸と交差している。そして、動作部は、位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、位相変調素子を移動させる。これにより、一つの画素から出射される光が一つの複屈折部のみを透過することを抑制できる。したがって、一つの画素から出射される光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。
また、本発明に係る画像投影システムは、複数の画素を有し且つ前記複数の画素にそれぞれ入射される光を変調する空間変調素子と、複屈折性を有し、入射された光を前記空間変調素子に向けて出射する位相変調素子と、前記位相変調素子を動作させる動作部と、を備え、前記位相変調素子は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部を少なくとも一つ備え、前記動作部は、一つの前記画素に入射される光に相当する光が前記位相変調素子を透過する領域において、前記複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、前記位相変調素子を動作させる。
斯かる構成の画像投影システムによれば、複屈折部を少なくとも一つ備える位相変調素子から出射した光は、複数の画素で光を変調する空間変調素子に、入射される。また、複屈折部は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されており、並列される方向に光学軸を有している。
そして、動作部が位相変調素子を動作させる。これにより、後に一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。したがって、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
また、本発明に係る画像投影システムにおいては、前記動作部は、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に回転させる、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、動作部が、位相変調素子を透過する光線の進行方向に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に、位相変調素子を回転させる。これにより、後に一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。
また、本発明に係る画像投影システムにおいては、前記複屈折部は、前記位相変調素子に複数並列され、前記各複屈折部は、光学軸が隣接する他の複屈折部の光学軸と交差するように、配置され、前記動作部は、一つの前記画素に入射される光に相当する光が一つの前記複屈折部のみを透過することを抑制すべく、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、前記位相変調素子を移動させる、という構成でもよい。
斯かる構成によれば、複屈折部は、位相変調素子に複数並列され、各複屈折部の光学軸は、隣接する他の複屈折部の光学軸と交差している。そして、動作部は、位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、位相変調素子を移動させる。
これにより、一つの画素に入射される光に相当する光が一つの複屈折部のみを透過することを抑制できる。したがって、後に一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子を透過する領域において、複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。
以上の如く、本発明に係る画像投影システムは、スペックルノイズが充分に低減する、という優れた効果を奏する。
<第1実施形態>
以下、本発明に係る画像投影システムにおける第1の実施形態について、図1〜図10を参酌して説明する。なお、各図(図11〜図25も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。
以下、本発明に係る画像投影システムにおける第1の実施形態について、図1〜図10を参酌して説明する。なお、各図(図11〜図25も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致していない。
図1に示すように、本実施形態に係る画像投影システム1は、装置本体11と、レーザ光を出射するレーザ光源部12と、レーザ光源部12から出射されたレーザ光が入射される光源側光学系13とを備えている。また、画像投影システム1は、光源側光学系13から出射された光を入射して光画像を生成する画像光学系14を備えている。
そして、画像投影システム1は、画像光学系14から出射された光画像が入射される位相変調器2を備えている。さらに、画像投影システム1は、位相変調器2から出射された光を入射してスクリーン100に向けて投影する投影光学系15を備えている。
装置本体11は、各構成を収容する筐体11aと、筐体11aから突出し、光(光画像)を出射する筒状の鏡筒11bとを備えている。そして、装置本体11は、レーザ光源部12、光源側光学系13、画像光学系14、位相変調器2、及び投影光学系15を内部に収容している。
レーザ光源部12は、第1の色(例えば、赤色)のレーザ光を出射する第1レーザ光源装置12aと、第2の色(例えば、緑色)のレーザ光を出射する第2レーザ光源装置12bと、第3の色(例えば、青色)のレーザ光を出射する第3レーザ光源装置12cとを備えている。各レーザ光源装置12a〜12cは、半導体レーザ、コリメートレンズ、集束レンズ等を備えている。なお、図1において、1点鎖線101〜103は、各レーザ光源装置12a〜12cから出射されるレーザ光の進行方向を示している。
光源側光学系13は、投影された照射面の照度を均一することを図るべく、例えばフライアイレンズ等のインテグレータ光学系13aを備えている。また、光源側光学系13は、必要に応じて、光路を変更する反射ミラー13b等を備えている。
画像光学系14は、光源側光学系13から出射された光を変調することで、光画像にする空間変調素子14aを備えている。本実施形態においては、各空間変調素子14aは、透過型液晶素子である。そして、画像光学系14は、偏光ビームスプリッタ14bと、色合成部材(ダイクロイックプリズム)14cとを備えている。
偏光ビームスプリッタ14bは、所定の偏光成分のみを透過し、空間変調素子14aに向けて出射する。そして、色合成部材14cは、各空間変調素子14aで透過された光(光画像)を入射し、それらの光を合成した後、投影光学系15に向けて出射する。なお、図1において、1点鎖線104は、画像光学系14から出射される光の進行方向を示している。そして、斯かる進行方向104は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向でもある。
空間変調素子14aは、複数の画素を備えている。そして、空間変調素子14aは、複数の画素にそれぞれ入射される光を変調することにより、光画像を生成している。具体的には、空間変調素子14aは、共通電極と各画素に対応する画素電極との間に配置される液晶層に加える電圧を制御している。
なお、空間変調素子14aは、透過型液晶素子であるという構成だけでなく、反射型液晶素子であるという構成でもよく、また、デジタルマイクロミラーデバイスであるという構成でもよい。具体的には、画像光学系14は、透過型液晶素子である空間変調素子14aを有する構成だけでなく、反射型液晶素子である空間変調素子14aを有する構成でもよく、また、デジタルマイクロミラーデバイスである空間変調素子14aを有する構成でもよい。
投影光学系15は、少なくとも一つの投影レンズ15aを備えている。なお、図1(以後の図も同様)は、少なくとも一つの投影レンズ15aのうち、最も出射側(光路における最も下流側)に配置されている投影レンズ15aのみ示している。
位相変調器2は、図2及び図3に示すように、複屈折性を有する位相変調素子3と、位相変調素子3を装置本体11に接続する接続部4とを備えている。そして、位相変調器2は、画像光学系14と投影光学系15との間に配置されている。即ち、各空間変調素子14aから出射された光は、色合成部材14cを経由して、位相変調器2の位相変調素子3に入射される。
位相変調素子3は、図2、図4及び図5に示すように、平板状のベース部31と、ベース部31の一方側(出射側)に複屈折性を有する一つの複屈折部32と、ベース部31の他方側(入射側)に反射防止層33とを備えている。そして、位相変調素子3において、複屈折性を有する領域(複屈折部32を有する領域)3aは、光が位相変調素子3を透過する領域よりも、大きくなっている。なお、位相変調素子3は、複屈折部32を一つ備えるという構成だけでなく、複数備えるという構成(図13等参照)でもよい。
複屈折部32は、図4及び図5に示すように、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されて、構成されている。具体的には、屈折率の異なる媒質32a,32bは、入射される光の波長より小さい幅寸法で、交互にストライプ状に配置されている。
これにより、複屈折部32において、ストライプに平行な偏光成分の屈折率とストライプに垂直な偏光成分の屈折率とは、異なる。したがって、複屈折部32は、複屈折性を有し、その光学軸は、異なる媒質32a,32bが並列される方向である。その結果、複屈折部32は、透過する光に、複屈折作用を生じさせる。
図4において、領域110は、空間変調素子14aのある一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域(以下、「1画素光領域」ともいう)110を示している。図4に示すように、複屈折部32の領域は、光が位相変調素子3を透過する領域よりも大きいため、当然に、1画素光領域110よりも大きい。
なお、複屈折部32において、各媒質32a,32bの幅寸法及び厚み寸法(深さ寸法)は、同じであるという構成だけでなく、異なっているという構成でもよい。また、複屈折部32は、ベース部31の出射側のみに設けられているという構成だけでなく、ベース部31の入射側のみに設けられているという構成でもよく、また、ベース部31の両側に設けられているという構成でもよい。
第1の媒質32aは、ベース部31と同じ材料で構成されている。例えば、第1の媒質32aは、石英ガラスであり、第2の媒質32bは、酸化ジルコニウムである。なお、図6に示すように、第2の媒質32bは、空気層であるという構成でもよい。即ち、複屈折部32は、位相変調素子3の表面が凹凸状となるように、複数の溝(凸条)を備えている、という構成でもよい。また、複屈折部32は、2種類の異なる媒質からなる、という構成だけでなく、3種類以上の異なる媒質からなる、という構成でもよい。
反射防止層33は、フッ化マグネシウム等の単層又は多層の構造で構成されている。これにより、位相変調素子3の表面で反射する光の損失が抑えられるため、光利用効率を高めることができる。なお、反射防止層33は、単層又は多層の構造だけでなく、モスアイ構造により構成されてもよい。また、反射防止層33は、位相変調素子3の入射側の表面に設けられている構成だけでなく、位相変調素子3の出射側の表面に設けられている構成でもよく、また、位相変調素子3の両側の表面に設けられている構成でもよい。
図2及び図3に戻り、接続部4は、装置本体11に固定される接続部本体5と、位相変調素子3を保持する保持体6とを備えている。また、接続部4は、位相変調素子3を動作させる動作部7を備えている。
接続部本体5は、装置本体11に固定される固定部51と、内部が光路となるように、環状に形成される環状部52とを備えている。そして、環状部52は、動作部7(動作部本体72)を滑らかに案内する案内部52aを備えている。本実施形態においては、案内部52aは、ベアリングとしている。
保持体6は、内部が光路となるように、環状に形成されている。そして、保持体6は、締結部材9で動作部7(動作部本体72)と締結されることにより、動作部7(動作部本体72)との間で位相変調素子3を保持している。
動作部7は、駆動源71を備えている。また、動作部7は、保持体6との間で位相変調素子3を保持し且つ駆動源71の駆動により位相変調素子3を動作させる動作部本体72と、駆動源71の駆動を動作部本体72に伝達する伝達部73とを備えている。
そして、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104と平行な方向を軸120に、位相変調素子3を回転(自転)させている。なお、位相変調素子3は、位相変調素子3を透過する光の進行方向104に対して垂直でない方向を軸120に回転していればよく、光の進行方向104に対して傾斜して交差する方向を軸120に回転していてもよい。
動作部本体72は、内部が光路となるように、環状に形成されている。また、伝達部73は、駆動源71の回転駆動により回転する。そして、動作部本体72の外周部と伝達部73の外周部とが噛合することにより、駆動源71の駆動が動作部本体72に伝達されている。
本実施形態に係る画像投影システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る画像投影システム1の動作について、図7〜図10を参酌して、説明する。
図7に示すように、位相変調素子3が基準位置に位置している場合には、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、横方向である。そして、位相変調素子3が軸120を中心に回転し、1/4周期が経過することにより、位相変調素子3は、図8に示すように、1/4周期位置(1/4回転位置)に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、斜め右上がり方向である。
さらに、位相変調素子3が軸120を中心に回転し、1/2周期が経過することにより、位相変調素子3は、図9に示すように、1/2周期位置(1/2回転位置)に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、縦方向である。
その後、位相変調素子3が軸120を中心に回転し、3/4周期が経過することにより、位相変調素子3は、図10に示すように、3/4周期位置(3/4回転位置)に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、斜め左上がり方向である。
さらに、位相変調素子3が軸120を中心に回転し、1周期が経過することにより、位相変調素子3は、図7に示すように、基準位置に戻る。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、横方向である。このように、位相変調素子3が連続的に回転することにより、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸も、連続的に変化している。
したがって、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制することができている。なお、一般的に、人間の目が15Hzまで変化を感じとるため、位相変調素子3の1周期(1回転の時間)は、1/15秒より小さいことが好ましく、1/50秒より小さいことがさらに好ましい。
以上より、本実施形態に係る画像投影システム1によれば、空間変調素子14aの複数の画素で変調された光は、複屈折部32を備える位相変調素子3に、入射される。また、複屈折部32は、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されており、並列される方向に光学軸を有している。
そして、動作部7が位相変調素子3を動作させる。具体的には、動作部7が、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向を軸120に、位相変調素子3を回転させる。これにより、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域110において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。したがって、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る画像投影システム1における第2の実施形態について、図11〜図17を参酌して説明する。なお、図11〜図17において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
次に、本発明に係る画像投影システム1における第2の実施形態について、図11〜図17を参酌して説明する。なお、図11〜図17において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
本実施形態に係る画像投影システム1は、第1実施形態に係る画像投影システム1に対して、位相変調器2の構成で相違している。したがって、本実施形態に係る画像投影システム1においては、位相変調器2の構成について、以下に説明する。図11及び図12に示すように、位相変調器2は、複屈折性を有する位相変調素子3と、位相変調素子3を装置本体11に接続する接続部4とを備えている。
位相変調素子3は、図13に示すように、複屈折性を有する複屈折部32を複数(図13において7行×7列)備えている。そして、位相変調素子3において、複屈折性を有する領域(複屈折部32を有する領域)3aは、光が位相変調素子3を透過する領域よりも大きくなっている。
複屈折部32は、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されて、構成されている。具体的には、屈折率の異なる媒質32a,32bは、入射される光の波長より小さい幅寸法で、交互にストライプ状に配置されている。これにより、複屈折部32は、複屈折性を有し、その光学軸は、異なる媒質32a,32bが並列される方向である。
そして、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と、交差している。具体的には、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と、傾斜して交差している。即ち、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と、0°より大きく且つ90°より小さく角度で交差している。
図13において、110は、空間変調素子14aのある一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域(1画素光領域)110を示している。図13に示すように、各複屈折部32の領域は、1画素光領域110よりも大きくなっている。
図11及び図12に戻り、接続部4は、装置本体11に固定される接続部本体5と、位相変調素子3を保持する保持体6とを備えている。また、接続部4は、位相変調素子3を動作させる動作部7を備えている。
接続部本体5は、装置本体11に固定される固定部51と、内部が光路となるように、環状に形成される一対の環状部52,52とを備えている。そして、環状部52は、動作部7(動作部本体72)を滑らかに案内する案内部52aを備えている。本実施形態においては、案内部52aは、ガイドレールとしている。
保持体6は、内部が光路となるように、環状に形成されている。そして、保持体6は、動作部7(動作部本体72)と協働して位相変調素子3を挟持することにより、動作部7(動作部本体72)との間で位相変調素子3を保持している。
動作部7は、駆動源71を備えている。また、動作部7は、保持体6との間で位相変調素子3を保持し且つ駆動源71の駆動により位相変調素子3を動作させる動作部本体72と、駆動源71の駆動を動作部本体72に伝達する伝達部73とを備えている。
そして、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向と交差する方向(具体的には、直交する方向)に、位相変調素子3を移動させている。なお、位相変調素子3を移動させている方向は、必ずしも光の進行方向104と直交していなくてもよく、傾斜して交差していてもよい。
動作部本体72は、内部が光路となるように、環状に形成されている。そして、動作部本体72は、一対の環状部52,52の間に配置され、各環状部52の案内部52aに案内されている。伝達部73は、駆動源71の駆動により回転する回転部73aと、回転部73aと動作本体72とをリンクするリンク機構73bとを備えている。そして、伝達部73は、駆動源71の回転駆動を、動作部本体72の直線往復運動に変換している。
本実施形態に係る画像投影システム1の構成については以上の通りであり、次に、本実施形態に係る画像投影システム1の動作について、図14〜図17を参酌して、説明する。
図14に示すように、位相変調素子3が基準位置(0周期位置)に位置している場合には、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、縦方向である。そして、位相変調素子3が右側に移動し、1/4周期が経過することにより、位相変調素子3は、図15に示すように、1/4周期位置に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の左半分側の光学軸は、縦方向であり、右半分側の光学軸は、斜め左上がり方向である。
さらに、位相変調素子3が右側に移動し、1/2周期が経過することにより、位相変調素子3は、図16に示すように、1/2周期位置に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、斜め左上がり方向である。
その後、位相変調素子3が反対に左側に移動し、3/4周期が経過することにより、位相変調素子3は、図17に示すように、3/4周期位置に位置する。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の左半分側の光学軸は、縦方向であり、右半分側の光学軸は、斜め左上がり方向である。
さらに、位相変調素子3が左側に移動し、1周期が経過することにより、位相変調素子3は、図14に示すように、基準位置に戻る。このとき、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸は、縦方向である。このように、位相変調素子3が連続的に移動することにより、一つの画素から出射される光は、時間の経過により、異なる複屈折部32を透過している。
これにより、一つの画素から出射される光が一つの複屈折部32のみを透過することを抑制することができている。したがって、1画素光領域110における複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制することができている。なお、一般的に、人間の目が15Hzまで変化を感じとるため、位相変調素子3の1周期(1往復の時間)は、1/15秒より小さいことが好ましく、1/50秒より小さいことがさらに好ましい。
以上より、本実施形態係る画像投影システム1によれば、空間変調素子14aの複数の画素で変調された光は、複屈折部32を複数並列している位相変調素子3に、入射される。また、各複屈折部32は、屈折率の異なる媒質32a,32bがストライプ状に並列されており、並列される方向に光学軸を有している。しかも、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と交差している。
そして、動作部7が位相変調素子3を動作させる。具体的には、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向と交差する方向に、位相変調素子3を移動させる。これにより、一つの画素から出射される光が一つの複屈折部32のみを透過することを抑制できる。
したがって、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域110において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。その結果、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
<第3実施形態>
次に、本発明に係る画像投影システム1における第3の実施形態について、図18〜図20を参酌して説明する。なお、図18〜図20において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
次に、本発明に係る画像投影システム1における第3の実施形態について、図18〜図20を参酌して説明する。なお、図18〜図20において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
本実施形態に係る画像投影システム1は、第1実施形態に係る画像投影システム1に対して、レーザ光源部12の配置、光源側光学系13の構成、画像光学系14の構成、及び位相変調器2の構成で相違している。したがって、光源側光学系13の構成、画像光学系14の構成、及び位相変調器2の構成について、以下に説明する。
図18に示すように、本実施形態に係る画像投影システム1は、光(光画像)を出射する画像投影装置10と、画像投影装置10に接続される位相変調器2とを備えている。そして、画像投影システム1は、画像投影装置10から出射された光を、位相変調器2を透過した後に、スクリーン100に向けて投影している。また、装置本体11は、レーザ光源部12、光源側光学系13、画像光学系14、及び投影光学系15を内部に収容している。
光源側光学系13は、インテグレータ光学系13a及び反射ミラー13bの他に、ダイクロイックミラー13c,13cを備えている。そして、ダイクロイックミラー13c,13は、各レーザ光源装置12a〜12cから出射されたレーザ光の進行方向101〜103を一致させている。
画像光学系14は、光源側光学系13から出射された光を変調することで、光画像にする空間変調素子14aを備えている。本実施形態においては、各空間変調素子14aは、反射型液晶素子である。そして、画像光学系14は、画像を生成するために、偏光ビームスプリッタ14b及び色合成部材(ダイクロイックプリズム)14cを備えている。また、画像光学系14は、光を色分離するために、ダイクロイックミラー14d及び反射ミラー14eを備えている。
ダイクロイックミラー14d及び反射ミラー14eは、光源側光学系13から出射された光を色分離して、各偏光ビームスプリッタ14bに入射させる。そして、偏光ビームスプリッタ14bは、入射された光のうち、P偏光成分を透過する一方、S偏光成分を、空間変調素子14aに向けて反射する。
その後、偏光ビームスプリッタ14bは、空間変調素子14aで反射された光(光画像)を入射し、空間変調素子14aで変調されたP偏光成分の光のみを透過する。そして、色合成部材14cは、偏光ビームスプリッタ14bで透過された光(光画像)を入射し、それらの光を合成した後、投影光学系15に向けて出射する。
空間変調素子14aは、複数の画素を備えている。そして、空間変調素子14aは、複数の画素にそれぞれ入射される光を変調することにより、光画像を生成している。具体的には、空間変調素子14aは、共通電極と各画素に対応する画素電極との間に配置される液晶層に加える電圧を制御している。
なお、図18において、1点鎖線104は、画像光学系14及び投影光学系15から出射される光の進行方向を示している。そして、斯かる進行方向104は、位相変調器2(具体的には、位相変調素子3)を透過する際の光の進行方向でもある。
なお、空間変調素子14aは、反射型液晶素子であるという構成だけでなく、透過型液晶素子であるという構成でもよく、また、デジタルマイクロミラーデバイスであるという構成でもよい。具体的には、画像光学系14は、反射型液晶素子である空間変調素子14aを有する構成だけでなく、透過型液晶素子である空間変調素子14aを有する構成でもよく、また、デジタルマイクロミラーデバイスである空間変調素子14aを有する構成でもよい。
本実施形態に係る位相変調器2は、投影光学系15よりも下流側に配置されている。即ち、各空間変調素子14aから出射された光は、偏光ビームスプリッタ14b、色合成部材14c及び投影光学系15を経由して、位相変調器2の位相変調素子3に入射される。
接続部4は、図19及び図20に示すように、装置本体11に固定される接続部本体5と、位相変調素子3を保持する保持体6と、位相変調素子3を動作させる動作部7とを備えている。そして、接続部4は、画像投影装置10から出射される光が位相変調素子3を透過するように、位相変調素子3を画像投影装置10の鏡筒11bに接続している。
接続部本体5は、装置本体11の鏡筒11bに固定される固定部51と、内部が光路となるように、環状に形成される環状部52を備えている。また、接続部本体5は、位相変調素子3を鏡筒11bに対して位置決めすべく、鏡筒11bの先端部に当接する当接部53を備えている。
固定部51は、筒状に形成されている。そして、固定部51は、鏡筒11bを内部に挿入するように配置されている。また、固定部51は、締結部材9により、鏡筒11bに固定されている。
環状部52は、動作部7(動作部本体72)を滑らかに案内する案内部52aを備えている。本実施形態においては、案内部52aは、ベアリングとしている。そして、環状部52は、固定部51の端部に連結されている。
当接部53は、環状部52から径方向の内方に向けて突出している。なお、当接部53は、環状部52の周方向に沿って断続的に配置される、という構成でもよく、また、環状部52の周方向に沿って連続的に配置される、という構成でもよい。
保持体6は、内部が光路となるように、環状に形成されている。そして、保持体6は、締結部材9で動作部7(動作部本体72)と締結されることにより、動作部7(動作部本体72)との間で位相変調素子3を保持している。
動作部7は、駆動源71を備えている。また、動作部7は、保持体6との間で位相変調素子3を保持し且つ駆動源71の駆動により位相変調素子3を動作させる動作部本体72と、駆動源71の駆動を動作部本体72に伝達する伝達部73とを備えている。
そして、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向と平行な方向を軸120に、位相変調素子3を回転(自転)させている。なお、位相変調素子3は、位相変調素子3を透過する光の進行方向104に対して垂直でない方向を軸120に回転していればよく、光の進行方向104に対して傾斜して交差する方向を軸120に回転していてもよい。
動作部本体72は、内部が光路となるように、環状に形成されている。また、伝達部73は、駆動源71の回転駆動により回転する。そして、動作部本体72の外周部と伝達部73の外周部とが噛合することにより、駆動源71の駆動が動作部本体72に伝達されている。
以上より、本実施形態に係る画像投影システム1によれば、動作部7が、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向を軸120に、位相変調素子3を回転させる。これにより、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域110において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。したがって、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズがさらに低減する。
また、本実施形態に係る画像投影システム1においては、位相変調器2は、複屈折性を有する位相変調素子3と、画像投影装置10から出射される光が位相変調素子3を透過するように、位相変調素子3を画像投影装置10に接続する接続部4と、を備えている。
斯かる構成によれば、接続部4が、位相変調素子3を画像投影装置10に接続するため、画像投影装置10から出射される光が、位相変調素子3を透過する。そして、位相変調素子3が複屈折性を有するため、直線偏光した光は、位相変調素子3を透過することにより、複数の楕円偏光又は円偏光状態が混在した光となる。これにより、位相変調素子3から出射された光の可干渉性が低下するため、既存の画像投影装置10に対しても、スペックルノイズの低減を図ることができる。
また、本実施形態に係る画像投影システム1においては、鏡筒11bから光を出射する画像投影装置10に対し、接続部4は、位相変調素子3を鏡筒11bに対して位置決めすべく、鏡筒11bの先端部に当接する当接部53を備えている。
斯かる構成によれば、鏡筒11bから光を出射する画像投影装置10に対し、接続部4は、鏡筒11bの先端部に当接部53を当接した状態で、位相変調素子3を画像投影装置10に接続する。これにより、位相変調素子3が鏡筒11bに対して位置決めできるため、画像投影装置10から出射される光が位相変調素子3の所望の位置を透過する。
<第4実施形態>
次に、本発明に係る画像投影システム1における第4の実施形態について、図21及び図22を参酌して説明する。なお、図21及び図22において、図18〜図20の符号と同一の符号を付した部分は、第3実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
次に、本発明に係る画像投影システム1における第4の実施形態について、図21及び図22を参酌して説明する。なお、図21及び図22において、図18〜図20の符号と同一の符号を付した部分は、第3実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
本実施形態に係る画像投影システム1は、第3実施形態に係る画像投影システム1に対して、位相変調器2の構成で相違している。したがって、本実施形態に係る画像投影システム1においては、位相変調器2の構成について、以下に説明する。
位相変調器2は、図21及び図22に示すように、複屈折性を有する位相変調素子3と、位相変調素子3を装置本体11に接続する接続部4とを備えている。本実施形態に係る位相変調素子3は、第2実施形態に係る位相変調素子3と略同様の構成であり、複数の複屈折部32を備えており、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と、交差している(図13参照)。
接続部4は、装置本体11に固定される接続部本体5と、位相変調素子3を保持する保持体6と、位相変調素子3を動作させる動作部7とを備えている。そして、接続部4は、画像投影装置10から出射される光が位相変調素子3を透過するように、位相変調素子3を画像投影装置10の鏡筒11bに接続している。
接続部本体5は、装置本体11の鏡筒11bに固定される固定部51と、内部が光路となるように、環状に形成される環状部52とを備えている。また、接続部本体5は、位相変調素子3を鏡筒11bに対して位置決めすべく、鏡筒11bの先端部に当接する当接部53を備えている。そして、環状部52は、動作部7(動作部本体72)を滑らかに案内する案内部52aを備えている。本実施形態においては、案内部52aは、ガイドレールとしている。
保持体6は、内部が光路となるように、環状に形成されている。そして、保持体6は、締結部材9で動作部7(動作部本体72)と締結されることにより、動作部7(動作部本体72)との間で位相変調素子3を保持している。
動作部7は、駆動源71を備えている。また、動作部7は、保持体6との間で位相変調素子3を保持し且つ駆動源71の駆動により位相変調素子3を動作させる動作部本体72と、駆動源71の駆動を動作部本体72に伝達する伝達部73とを備えている。
そして、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向と交差する方向(具体的には、直交する方向)に、位相変調素子3を移動させている。なお、位相変調素子3を移動させている方向は、必ずしも光の進行方向104と直交していなくてもよく、傾斜して交差していてもよい。
動作部本体72は、内部が光路となるように、環状に形成されている。また、伝達部73は、駆動源71と動作部本体72とを連結している。そして、伝達部73は、駆動源71の駆動により、動作部本体72を直線往復運動させている。
以上より、本実施形態係る画像投影システム1によれば、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向104の方向と交差する方向に、位相変調素子3を移動させる。これにより、一つの画素から出射される光が一つの複屈折部32のみを透過することを抑制できる。
したがって、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域110において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。その結果、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
また、本実施形態に係る画像投影システム1によれば、接続部4が、位相変調素子3を画像投影装置10に接続するため、画像投影装置10から出射される光が、位相変調素子3を透過する。そして、位相変調素子3が複屈折性を有するため、直線偏光した光は、位相変調素子3を透過することにより、複数の楕円偏光又は円偏光状態が混在した光となる。これにより、位相変調素子3から出射された光の可干渉性が低下するため、既存の画像投影装置10に対しても、スペックルノイズの低減を図ることができる。
また、本実施形態に係る画像投影システム1によれば、鏡筒11bから光を出射する画像投影装置10に対し、接続部4は、鏡筒11bの先端部に当接部53を当接した状態で、位相変調素子3を画像投影装置10に接続する。これにより、位相変調素子3が鏡筒11bに対して位置決めできるため、画像投影装置10から出射される光が位相変調素子3の所望の位置を透過する。
<第5実施形態>
次に、本発明に係る画像投影システム1における第5の実施形態について、図23を参酌して説明する。なお、図23において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、図11〜図17の符号と同一の符号を付した部分は、第2実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
次に、本発明に係る画像投影システム1における第5の実施形態について、図23を参酌して説明する。なお、図23において、図1〜図10の符号と同一の符号を付した部分は、第1実施形態と略同様の構成又は要素を表し、図11〜図17の符号と同一の符号を付した部分は、第2実施形態と略同様の構成又は要素を表し、その説明は、繰り返さない。
本実施形態に係る画像投影システム1は、第1及び第2実施形態に係る画像投影システム1に対して、光学側光学系13の構成、画像光学系14の構成、及び位相変調器2の配置で相違している。したがって、光学側光学系13の構成、画像光学系14の構成、及び位相変調器2の配置について、以下に説明する。
図23に示すように、光源側光学系13は、インテグレータ光学系13a及び反射ミラー13bの他に、ダイクロイックミラー13c,13cを備えている。そして、ダイクロイックミラー13c,13cは、各レーザ光源装置12a〜12cから出射されたレーザ光の進行方向101〜103を一致させている。そして、一致された進行方向101〜103は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向でもある。
画像光学系14は、光学側光学系13から出射された光を変調することで、光画像にする空間変調素子14aを備えている。本実施形態においては、各空間変調素子14aは、デジタルマイクロミラーデバイスである。また、画像光学系14は、全反射プリズム14fと、ダイクロイックプリズム14gとを備えている。
全反射プリズム14fは、入射された光を反射して、ダイクロイックプリズム14gに向けて出射する。そして、ダイクロイックプリズム14gは、その光を色分離して、分離した光を各空間変調素子14aに向けて出射する。その後、ダイクロイックプリズム14gは、各空間変調素子14aで反射された光(光画像)を入射し、その光を合成した後、全反射プリズム14fに向けて出射する。そして、全反射プリズム14fは、その光を透過して投影光学系15に向けて出射する。
空間変調素子14aは、複数の画素を備えている。そして、空間変調素子14aは、複数の画素にそれぞれ入射される光を変調することにより、光画像を生成している。具体的には、空間変調素子14aは、各画素に対応するマイクロミラーの傾斜状態を制御している。
本実施形態に係る位相変調器2は、レーザ光源部12と画像光学系14との間、具体的には、光学側光学系13のインテグレータ光学系13aと反射ミラー13bとの間に、配置されている。そして、位相変調器2から出射された光は、反射ミラー13b、全反射プリズム14f及びダイクロイックプリズム14gを経由して、各空間変調素子14aに入射される。
なお、本実施形態に係る位相変調器2は、第1又は第2実施形態に係る位相変調器2と同様に、位相変調素子3及び接続部4を備えている。そして、動作部7が位相変調素子3を動作させることにより、後に空間変調素子14aの一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制している。
例えば、本実施形態に係る位相変調器2の構成が第1実施形態に係る位相変調器2と同じ構成である場合には、動作部7が、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向101〜103に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸120に、位相変調素子3を回転させる。これにより、後に各空間変調素子14aの一つの画素に入射される光に相当する光が、位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。
また、例えば、本実施形態に係る位相変調器2の構成が第2実施形態に係る位相変調器2と同じ構成である場合には、複屈折部32は、位相変調素子3に複数並列され、各複屈折部32の光学軸は、隣接する他の複屈折部32の光学軸と交差している。そして、動作部7は、位相変調素子3を透過する際の光の進行方向101〜103の方向と交差する方向に、位相変調素子3を移動させる。
これにより、後で各空間変調素子14aの一つの画素に入射される光に相当する光が一つの複屈折部32のみを透過することを抑制できる。したがって、後に各空間変調素子14aの一つの画素に入射される光に相当する光が、位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる
以上より、本実施形態係る画像投影システム1によれば、後に各空間変調素子14aの一つの画素に入射される光に相当する光が、位相変調素子3を透過する領域において、複屈折部32の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制できる。これにより、一つの画素から出射された光による干渉パターンが変化し、それらのパターンが時間的に重畳されるため、スペックルノイズが低減する。
なお、本発明に係る画像投影システムは、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、本発明に係るは、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記した複数の実施形態の各構成や各方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る各構成や各方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
上記第2、第4及び第5実施形態に係る画像投影システム1においては、複数の複屈折部32は、同じ大きさであり且つ同じ形状(正方形)である、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像投影システムは、斯かる構成に限られない。例えば、本発明に係る画像投影システムにおいては、複数の複屈折部32は、図24に示すように、異なる大きさである、という構成でもよい。また、複数の複屈折部32は、図25に示すように、異なる大きさであり且つ異なる形状である、という構成でもよい。
また、上記実施形態に係る画像投影システム1においては、複屈折部32の領域は、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域よりも、大きい(又は、一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子3を透過する領域よりも、大きい)、という構成である。しかしながら、本発明に係る画像投影システムは、斯かる構成に限られない。
例えば、本発明に係る画像投影システムにおいては、複屈折部32の領域は、一つの画素から出射される光が位相変調素子3を透過する領域よりも、小さい(又は、一つの画素に入射される光に相当する光が位相変調素子3を透過する領域よりも、小さい)、という構成でもよい。
また、本発明に係る画像投影システム1においては、位相変調素子3の配置は、上記実施形態に係る位相変調素子3の配置に限定されない。例えば、位相変調素子3は、画像投影装置10とスクリーン100との間であって、画像投影装置10と離間して配置される、という構成でもよい。
一例として、画像投影装置10が透光性の窓部を有する部屋の中に配置され、画像投影装置10から出射された光が窓部を透過してスクリーン100に投影される、という構成に対し、位相変調素子3は、窓部に配置される、という構成でもよい。また、位相変調素子3は、画像投影装置10と窓部との間に配置され、画像投影装置10及び窓部とそれぞれ離間して配置される、という構成でもよい。
1…画像投影システム、2…位相変調器、3…位相変調素子、3a…複屈折性を有する領域、4…接続部、5…接続部本体、6…保持体、7…動作部、9…締結部材、10…画像投影装置、11…装置本体、11a…筐体、11b…鏡筒、12…レーザ光源部、12a…第1レーザ光源装置、12b…第2レーザ光源装置、12c…第3レーザ光源装置、13…光源側光学系、13a…インテグレータ光学系、13b…反射ミラー、13c…ダイクロイックミラー、14…画像光学系、14a…空間変調素子、14b…偏光ビームスプリッタ、14c…色合成部材、14d…ダイクロイックミラー、14e…反射ミラー、14f…全反射プリズム、14g…ダイクロイックプリズム、15…投影光学系、15a…投影レンズ、31…ベース部、32…複屈折部、32a…第1の媒質、32b…第2の媒質、33…反射防止層、51…固定部、52…環状部、52a…案内部、53…当接部、71…駆動源、72…動作部本体、73…伝達部、73a…回転部、73b…リンク機構、100…スクリーン、101,102,103,104…光の進行方向、110…1画素光領域、120…軸
Claims (6)
- 複数の画素を有し、前記複数の画素にそれぞれ入射される光を変調する空間変調素子と、
複屈折性を有し、前記空間変調素子から出射される光が入射される位相変調素子と、
前記位相変調素子を動作させる動作部と、を備え、
前記位相変調素子は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部を少なくとも一つ備え、
前記動作部は、一つの前記画素から出射される光が前記位相変調素子を透過する領域において、前記複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、前記位相変調素子を動作させる画像投影システム。 - 前記動作部は、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に、前記位相変調素子を回転させる請求項1に記載の画像投影システム。
- 前記複屈折部は、前記位相変調素子に複数並列され、
前記各複屈折部は、光学軸が隣接する他の複屈折部の光学軸と交差するように、配置され、
前記動作部は、一つの前記画素から出射される光が一つの前記複屈折部のみを透過することを抑制すべく、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、前記位相変調素子を移動させる請求項1に記載の画像投影システム。 - 複数の画素を有し、前記複数の画素にそれぞれ入射される光を変調する空間変調素子と、
複屈折性を有し、入射された光を前記空間変調素子に向けて出射する位相変調素子と、
前記位相変調素子を動作させる動作部と、を備え、
前記位相変調素子は、屈折率の異なる媒質がストライプ状に並列されることで複屈折性を有し且つ並列される方向に光学軸を有する複屈折部を少なくとも一つ備え、
前記動作部は、一つの前記画素に入射される光に相当する光が前記位相変調素子を透過する領域において、前記複屈折部の光学軸が一つの方向で維持されることを抑制すべく、前記位相変調素子を動作させる画像投影システム。 - 前記動作部は、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向に対して平行な方向又は傾斜して交差する方向を軸に、前記位相変調素子を回転させる請求項4に記載の画像投影システム。
- 前記複屈折部は、前記位相変調素子に複数並列され、
前記各複屈折部は、光学軸が隣接する他の複屈折部の光学軸と交差するように、配置され、
前記動作部は、一つの前記画素に入射される光に相当する光が一つの前記複屈折部のみを透過することを抑制すべく、前記位相変調素子を透過する際の光の進行方向と交差する方向に、前記位相変調素子を移動させる請求項4に記載の画像投影システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014038897A JP2015161918A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 画像投影システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014038897A JP2015161918A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 画像投影システム |
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JP2015161918A true JP2015161918A (ja) | 2015-09-07 |
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ID=54185016
Family Applications (1)
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JP2014038897A Pending JP2015161918A (ja) | 2014-02-28 | 2014-02-28 | 画像投影システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023513024A (ja) * | 2020-01-30 | 2023-03-30 | ヴィヴィッドキュー リミテッド | コンパクトな光アセンブリ |
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2014
- 2014-02-28 JP JP2014038897A patent/JP2015161918A/ja active Pending
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