JP2015158977A - 車両用灯具ユニット - Google Patents

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照亮 山本
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Abstract

【課題】ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合において、運転者が感じる違和感をさらに抑制する。
【解決手段】右ロータリーシェード36は、光源から出射された光の一部を遮るように投影レンズの後方に配置され、回転軸A2を有する。右ロータリーシェード36は、ねじれ端面36iを備えている。ねじれ端面36iは、回転軸A2周りに延び、部分的右ハイビームパターン60の縦カットオフライン62として投影レンズの前方に投影される外周縁36jを有している。ねじれ端面36iは、回転軸A2の方向について異なる位置で端縁36g2および端縁36f3と交わる。投影レンズの光軸A1および回転軸A2と直交する向きから右ロータリーシェード36を見たとき、ねじれ端面36iが端縁36g2と交わる位置は、ねじれ端面36iが端縁36f3と交わる位置よりも光軸A1に近い。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の前照灯に搭載される灯具ユニットに関する。
この種の灯具ユニットとして、ロータリーシェードと称される部品を備えたものが知られている。ロータリーシェードは、車両の左右方向に延びる回転軸を有する部品であり、その周方向について異なる角度位置には、互いに異なる形状を有する端縁が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
ロータリーシェードがその回転軸周りに回転されることにより、互いに異なる形状を有する端縁のいずれかが、光源と投影レンズを結ぶ光路上に配置される。これにより、光源から出射された光の一部が遮られ、当該端縁の形状が投影レンズを通じて車両の前方に投影される。車両の前方に形成される配光パターンの周縁の一部は、当該端縁に対応する形状を有する。光路上に配置される遮光板を選択することにより、単一の光源を用いつつも、複数の配光パターンを選択的に形成できる。
複数の配光パターンとして、前方車両にグレアを与えないように近距離前方を照明するロービームパターンや、遠方まで前方の広範囲を照明するハイビームパターンが知られている。さらに、ハイビーム照射状態において前方に検出された車両や歩行者の存在する領域のみを非照明領域とすることにより、グレア抑制と前方視認性の確保を両立した配光パターンが知られている。本明細書においては、当該配光パターンを「部分的ハイビームパターン」と称する。
特許文献1に記載のロータリーシェードは、ねじれ端縁を備えている。ねじれ端縁は、部分的ハイビームパターンにおいて上下方向に延びる非照明領域との境界として投影される。以降、必要に応じてこの境界を「縦カットオフライン」と称する。一方、ねじれ端縁は、ロータリーシェードの回転軸方向について異なる位置にある端縁同士を接続するように、当該回転軸周りに延びている。具体的には、ロービームパターンの一部を形成する端縁と、部分的ハイビームパターンの一部を形成する端縁同士が、ねじれ端縁により接続されている。このような構成によれば、配光パターンの切替時におけるパターン形状の遷移が連続的になるため、運転者が感じる違和感を抑制できる。
米国特許出願公開2010/0033978号公報
特許文献1に記載のようなねじれ端縁を有するロータリーシェードの場合、ロービームパターンと部分的ハイビームパターンの切替時において、ねじれ端縁が投影されることにより形成される縦カットオフラインの近傍に光源から出射された光が漏れる現象が生ずる場合がある。この現象により、縦カットオフラインが不鮮明かつ左右方向に揺れて見え、運転者が感じる違和感の抑制が不十分となっている。
よって本発明は、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合において、運転者が感じる違和感をさらに抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明がとりうる一態様は、車両に搭載される灯具ユニットであって、
光源と、
前記光源から出射された光の少なくとも一部が通過する投影レンズと、
前記光源から出射された光の一部を遮るように前記投影レンズの後方に配置され、回転軸を有するロータリーシェードと、
前記ロータリーシェードを前記回転軸周りに回転させる駆動機構と、
を備え、
前記ロータリーシェードは、
前記駆動機構が前記ロータリーシェードを第1角度位置まで回転させたときに、第1配光パターンの周縁部として前記投影レンズの前方に投影される第1端縁と、
前記駆動機構が前記ロータリーシェードを第2角度位置まで回転させたときに、前記第1配光パターンよりも照明面積の広い第2配光パターンの第1周縁部として前記投影レンズの前方に投影される第2端縁と、
前記回転軸周りに延び、前記第2配光パターンの第2周縁部として前記投影レンズの前方に投影される外周縁を有するねじれ端面と、
を備え、
前記ねじれ端面は、前記回転軸の方向について第1位置で前記第1端縁に交わり、前記回転軸の方向について第2位置で前記第2端縁に交わっており、
前記回転軸および前記投影レンズの光軸と直交する向きから前記ロータリーシェードを見たとき、前記第1位置は、前記第2位置よりも当該光軸に近い。
前述した部分的ハイビームパターンへの移行時において縦カットオフラインの近傍に光が漏れる現象は、第1配光パターンから第2配光パターンへの移行時において、第2周縁部の近傍に光が漏れる現象に相当する。本出願の発明者は、第1位置が第2位置よりも投影レンズの光軸から離れている場合に当該現象が発生し、第1位置が第2位置よりも投影レンズの光軸に近い場合に当該現象を抑制あるいは解消できることを見出した。すなわち、ロータリーシェードのねじれ端面は、ロータリーシェードが第1回転角度位置から第2回転角度位置まで回転されるのに伴い、外周縁が徐々に投影レンズの光軸から離れていく形状とされている。
上記のような構成によれば、第1配光パターンから第2配光パターンへの移行時において、第2周縁部が不鮮明かつ左右方向に揺れて見える現象が抑制あるいは解消される。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合において、運転者が感じる違和感をさらに抑制できる。
前記回転軸および前記投影レンズの光軸と直交する向きから前記ねじれ端面の前記外周縁を見たとき、当該外周縁は、前記第2位置において当該光軸より最も離れている形状とされてもよい。
これに加えてあるいは代えて、前記ねじれ端面の前記外周縁は、前記回転軸を中心とする螺旋曲線の一部を形成している構成とされてもよい。
これらの構成によれば、外周縁の形状を簡略化できる。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合に運転者が感じる違和感をさらに抑制可能でありながら、製造コストを抑制できる。
前記駆動機構が前記ロータリーシェードを前記第2回転角度位置まで回転させたとき、前記ねじれ端面は、前記投影レンズの後方焦点の後方に配置されている構成とされてもよい。
このような構成によれば、ねじれ端面の外周縁が第2配光パターンの第2周縁部として投影されるとき、ねじれ端面の形成に関与するロータリーシェードの中実部分は、投影レンズの後方焦点の後方に配置される。したがって、後方焦点を通過した光が、ロータリーシェードの一部によって遮られたり反射されたりする事態を抑制できる。これにより、光源から出射された光の投影レンズへの入射光量低下が抑制され、第2配光パターンの照度を確保できる。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合に運転者が感じる違和感をさらに抑制可能でありながら、視認性の低下も抑制できる。
本発明に係る灯具ユニットが搭載された車両の全体構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る右灯具ユニットの一部を示す斜視図である。 右灯具ユニットの構成要素間の位置関係を示す図である。 右灯具ユニットが備える右ロータリーシェードの外観を示す斜視図である。 右ロータリーシェードの回転角度位置と形成される配光パターンの関係を示す図である。 右ロータリーシェードの回転角度位置と形成される配光パターンの関係を示す図である。 本発明の一実施形態に係る左灯具ユニットが備える左ロータリーシェードの外観を示す斜視図である。 左ロータリーシェードの回転角度位置と形成される配光パターンの関係を示す図である。 左ロータリーシェードの回転角度位置と形成される配光パターンの関係を示す図である。 左右の灯具ユニットにより形成される部分的ハイビームパターンを示す図である。 右ロータリーシェードが備えるねじれ端面の形状について説明する図である。
添付の図面を参照しつつ本発明に係る実施形態の例について以下詳細に説明する。なお以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするために縮尺を適宜変更している。また以降の説明に用いる「右」および「左」は、特に断りのない限り、運転席から見た左右の方向を示している。
図1は、本発明の一実施形態に係る前照灯装置12が搭載された車両10の全体構成を模式的に示している。前照灯装置12は、統合制御部14、車輪速センサ16、操舵角センサ17、およびカメラ18とともに、前照灯制御システム11を構成している。
統合制御部14は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどを備え、車両10における様々な制御を実行する。
車輪速センサ16は、車両10に組み付けられる左右の前輪および後輪の4つの車輪の各々に対応して設けられている。車輪速センサ16の各々は統合制御部14と通信可能に接続されており、車輪の回転速度に応じた信号を統合制御部14に出力する。統合制御部14は、車輪速センサ16から入力された信号を利用して車両10の速度を算出する。
操舵角センサ17は、ステアリングホイールに設けられて統合制御部14と通信可能に接続されている。操舵角センサ17は、運転手によるステアリングホイールの操舵回転角に対応した信号を統合制御部14に出力する。統合制御部14は、操舵角センサ17から入力された信号を利用して車両10の進行方向を算出する。
カメラ18は、例えばCCD(Charged Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の撮像素子を備え、車両前方を撮影して画像データを生成する。カメラ18は統合制御部14と通信可能に接続されており、生成された画像データは統合制御部14に出力される。
前照灯装置12は、車両10の前部右寄りに配置される右前照灯ユニット22R、および車両10の前部左寄りに配置される左前照灯ユニット22Lを備えている。右前照灯ユニット22Rにおいては、ランプボディ23Rに透光カバー24Rが装着されて灯室25Rを区画している。
図2は、右前照灯ユニット22Rの灯室25Rに収容されている右灯具ユニット30Rの一部を示す斜視図である。図3の(a)は、右灯具ユニット30Rを構成する一部の要素同士の位置関係を示す縦断面図である。右灯具ユニット30Rは、光源31、ヒートシンク32、リフレクタ33、投影レンズ34、レンズホルダ35、右ロータリーシェード36、駆動機構37、および支持部38を備えている。
光源31は、白色発光ダイオード(LED)や有機EL素子などの半導体発光素子である。光源31は、ヒートシンク32に対して固定されている。ヒートシンク32は、光源31から発する熱を発散させるのに適した材質および形状とされている。光源31から出射された光は、リフレクタ33によって反射され前方に向かう。その光の少なくとも一部は、リフレクタ33の前方に配置された投影レンズ34を通過する。
リフレクタ33は、車両10の前後方向に延びる光軸A1を中心軸とする略楕円球面を基調とする反射面を有している。光源31は、反射面の鉛直断面を構成する楕円の第1焦点に配置されている。これにより、光源31から出射された光が当該楕円の第2焦点に収束するように構成されている。
投影レンズ34は樹脂製である。投影レンズ34は、後方焦点Fがリフレクタ33の反射面の第2焦点に一致するように配置されており、後方焦点F上の像を車両10の前方に反転像として投影するように構成されている。投影レンズ34の周縁部はレンズホルダ35により保持され、ヒートシンク32に対して固定されている。
図3の(b)は、右灯具ユニット30Rを構成する一部の要素同士の位置関係を示す平面図である。右ロータリーシェード36は、光源31から出射された光の一部を遮るように、投影レンズ34の後方に配置されている。右ロータリーシェード36は回転軸A2を有しており、当該回転軸A2が、投影レンズ34の後方焦点Fの下方を通るように配置されている。
駆動機構37は、右ロータリーシェード36の軸方向左側の端部に固定されている。駆動機構37は、モータと歯車機構を有しており、右ロータリーシェード36を回転軸A2周りに回転させる。具体的には、車両10の統合制御部14から入力される制御信号に応じてモータおよび歯車機構が駆動され、右ロータリーシェード36を当該信号に応じた角度および方向に回転させるように構成されている。支持部38は、右ロータリーシェード36の軸方向右側の端部を回転可能に支持している。
図4は、右ロータリーシェード36の外観を示す斜視図である。後に図5と図6を参照して詳述するように、駆動機構37による回転軸A2を中心とする回転角度に応じて異なる形状の端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置されるような周面および端面を有する形状とされている。図4の(a)は、図3の(b)に示した回転角度位置にある右ロータリーシェード36を、前左上から見た外観を示している。図4の(b)は、同回転角度位置にある右ロータリーシェード36を、後右下から見た外観を示している。
光源31から出射された光は、リフレクタ33によって反射されて前方に向かう。その光の一部は、右ロータリーシェード36によって遮られる。このとき投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置されている端縁の形状が、車両10の前方に形成される配光パターンの周縁の一部として投影される。
図4の(a)と(b)に示すように、右ロータリーシェード36は、第1端部36aを有している。第1端部36aは、右ロータリーシェード36の左端部に配置されている。第1端部36aは、回転軸A2と同軸に形成された軸穴を有している。当該軸穴は、駆動機構37と結合される。
図4の(a)と(b)に示すように、右ロータリーシェード36は、第2端部36bを有している。第2端部36bは、右ロータリーシェード36の右端部に配置されている。第2端部36bは、回転軸A2と同軸に形成された軸穴を有している。当該軸穴は、支持部38と結合される。
図4の(a)に示すように、右ロータリーシェード36は、第1平坦面36cを有している。第1平坦面36cは、右ロータリーシェード36の左右方向に延びている。第1平坦面36cの左端部は、第1端部36aに連続している。第1平坦面36cの右端部は、第2端部36bに連続している。
図4の(a)に示すように、右ロータリーシェード36は、第2平坦面36dを有している。第2平坦面36dは、第1平坦面36cと平行かつ同一平面をなすように、右ロータリーシェード36の左右方向に延びている。第2平坦面36dの右端部は、第2端部36bに連続している。
図4の(a)に示すように、右ロータリーシェード36は、第3平坦面36eを有している。第3平坦面36eは、第1平坦面36cおよび第2平坦面36dと直交する向きに延びている。第3平坦面36eは、右ロータリーシェード36の左右方向に延びている。第3平坦面36eの左端部は、第1端部36aに連続している。
図4の(a)と(b)に示すように、右ロータリーシェード36は、第1周面36fを有している。第1周面36fは、回転軸A2と平行に、右ロータリーシェード36の左右方向に延びている。第1周面36fは、回転軸A2の周囲を同心状に延びている。第1周面36fの周方向一端部は、第2平坦面36dに連続している。第1周面36fの周方向他端部は、第1平坦面36cに連続している。
図4の(a)と(b)に示すように、右ロータリーシェード36は、第2周面36gを有している。第2周面36gは、回転軸A2と平行に、右ロータリーシェード36の左右方向に延びている。第2周面36gは、回転軸A2の周囲を非同心状に延びている。第2周面36gの周方向一端部は、第3平坦面36eに連続している。第2周面36gの周方向他端部は、第1平坦面36cに連続している。第1平坦面36cと連続する部分における第2周面36gと回転軸A2との距離は、第3平坦面36eと連続する部分における第2周面36gと回転軸A2との距離よりも大きい。第3平坦面36eと連続する部分における第2周面36gと回転軸A2との距離は、第1周面36fと回転軸A2との距離に一致している。
図4の(b)に示すように、右ロータリーシェード36は、第3周面36hを有している。第3周面36hは、第1周面36fと第2周面36gを接続するように延びている。第3周面36hは、回転軸A2と非平行な向きに延びる傾斜面を形成している。
図4の(a)に示すように、右ロータリーシェード36は、ねじれ端面36iを有している。ねじれ端面36iの右端部は、第2平坦面36dの左端部に連続している。ねじれ端面36iの左端部は、第3平坦面36eの右端部に連続している。ねじれ端面36iの右端部が第2平坦面36dの左端部に連続する位置と、ねじれ端面36iの左端部が第3平坦面36eの右端部に連続する位置とは、回転軸A2の方向について異なっている。すなわち、ねじれ端面36iの右端部を回転軸A2上に投影した位置と、ねじれ端面36iの左端部を回転軸A2上に投影した位置とは異なっている。ねじれ端面36iの外周縁36jは、第1周面36fに連続している。
図5の(a)は、図3の(b)に示した状態から180度回転させた右ロータリーシェード36を車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面36iは、回転軸A2の下方において後方を向いている。一方、回転軸A2の上方においては、第1周面36f、第2周面36g、および第3周面36hにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面36fにより形成される端縁36f1は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1(水平基準線Hと垂直基準線Vの交点に対応)の左方に配置されて回転軸A2と平行に延びている。第2周面36gにより形成される端縁36g1は、車両10の前方から見て光軸A1の右方に配置されて回転軸A2と平行に延びている。第3周面36hにより形成される端縁36h1は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置され、回転軸A2に対して傾斜して延びつつ、端縁36f1と端縁36g1を接続している。
図5の(b)は、これらの端縁36f1、36g1、36h1が、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、右ロービームパターン50に相当する。右ロービームパターン50は、前方車両にグレアを与えないように車両10の近距離前方を照明する配光パターンである。
右ロービームパターン50は、その上端縁に第1水平カットオフライン51、第2水平カットオフライン52、および傾斜カットオフライン53を有している。以降の説明においては、第1水平カットオフライン51、第2水平カットオフライン52、および傾斜カットオフライン53を、必要に応じて「右横カットオフライン54」と総称する。
第1水平カットオフライン51は、端縁36g1により形成される。第1水平カットオフライン51は、垂直基準線Vの右方かつ水平基準線Hの下方において水平基準線Hと平行に延びており、対向車線側カットオフラインとして利用される。第2水平カットオフライン52は、端縁36f1により形成される。第2水平カットオフライン52は、垂直基準線Vの左方で水平基準線Hに沿って延びており、自車線側カットオフラインとして利用される。傾斜カットオフライン53は、端縁36h1により形成される。傾斜カットオフライン53は、第1水平カットオフライン51の左端から左上方に向かって斜めに延び、第2水平カットオフライン52の右端に接続している。
すなわち、駆動機構37が、図5の(a)に示す位置まで右ロータリーシェード36を回転させたとき、端縁36f1、36g1、36h1が、右横カットオフライン54として投影レンズ34の前方に投影される。端縁36f1、36g1、36h1の上方を通過する光は、右横カットオフライン54の下方を照明する。
図5の(c)は、図5の(a)に示す状態から、右方から見て時計回りに90度回転させた右ロータリーシェード36を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面36iは、回転軸A2の後方において上方を向いている。一方、回転軸A2の上方においては、第1平坦面36cと第2平坦面36dにより、空間36kが区画されている。
空間36kは、投影レンズ34の光軸A1を含んでいる。そのため光源31から出射され、リフレクタ33により反射された光は、遮られることなく空間36kおよび投影レンズ34を通過し、車両10の前方に図5の(d)に示す右ハイビームパターン55を形成する。右ハイビームパターン55は、車両10の前方を遠方まで広範囲に照明する配光パターンである。
図6の(a)は、図5の(a)に示す状態から、右方から見て反時計回りに90度回転させた右ロータリーシェード36を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面36iは、回転軸A2の上方において前方を向いている。また、回転軸A2の上方においては、第1周面36fと第2周面36gにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面36fにより形成される端縁36f2は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1の左方に配置されて回転軸A2と平行に延びている。第2周面36gにより形成される端縁36g2は、車両10の前方から見て光軸A1の右方に配置されて回転軸A2と平行に延びている。端縁36f2と端縁36g2の回転軸A2からの距離は等しい。
図6の(b)は、これらの端縁36f2、36g2が、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、右ロービームパターン50から後述する部分的右ハイビームパターンへ遷移する過程で現れる右遷移パターン57である。
右遷移パターン57の上端縁58は、端縁36f2、36g2により形成される。上端縁58は、水平基準線Hに沿って延びている。すなわち、駆動機構37が、図6の(a)に示す位置まで右ロータリーシェード36を回転させたとき、端縁36f2、36g2が、上端縁58として投影レンズ34の前方に投影される。端縁36f2、36g2の上方を通過する光は、上端縁58の下方を照明する。
図6の(c)は、図6の(a)に示す状態から、右方から見て反時計回りに90度回転させた右ロータリーシェード36を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面36iは、回転軸A2の上方において前方を向いている。また、回転軸A2の上方においては、第1周面36f、第3平坦面36e、およびねじれ端面36iの外周縁36jにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面36fにより形成される端縁36f3は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1よりも左側に配置されて回転軸A2と平行に延びている。第3平坦面36eにより形成される端縁36e1は、車両10の前方から見て光軸A1よりも右側に配置されて回転軸A2と平行に延びている。ねじれ端面36iの外周縁36jは、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1よりも左側に配置され、回転軸A2に対して傾斜して延びつつ、端縁36f3と端縁36e1を接続している。車両10の前方から見て外周縁36jの右方かつ第3平坦面36eの上方には、空間36mが区画されている。
図6の(d)は、これらの端縁36f3、36e1、36jが、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、部分的右ハイビームパターン60に相当する。部分的右ハイビームパターン60は、右ロービームパターン50および右遷移パターン57よりも照明面積が大きく、右ハイビームパターン55よりも照明面積が小さい。
部分的右ハイビームパターン60は、横カットオフライン61と縦カットオフライン62を有している。横カットオフライン61は、端縁36f3により形成される。横カットオフライン61は、水平基準線Hに沿って延びている。縦カットオフライン62は、ねじれ端面36iの外周縁36jによって形成される。縦カットオフライン62は、横カットオフライン61の右端から右上方に向かって斜めに延びている。
すなわち、駆動機構37が、図6の(c)に示す位置まで右ロータリーシェード36を回転させたとき、端縁36f3が横カットオフライン61として投影レンズ34の前方に投影され、ねじれ端面36iの外周縁36jが縦カットオフライン62として投影レンズ34の前方に投影される。端縁36f3の上方を通過する光は、横カットオフライン61の下方を照明する。空間36mを通過する光は、縦カットオフライン62の右方を照明する。部分的右ハイビームパターン60の用途については後述する。
図1に示すように、左前照灯ユニット22Lの灯室25Lには、左灯具ユニット30Lが収容されている。左灯具ユニット30Lは、図2に示す右灯具ユニット30Rと左右対称の構成を有しているため、図示および繰り返しとなる説明は省略する。左灯具ユニット30Lは、図2に示す右灯具ユニット30Rが備える右ロータリーシェード36に代えて、左ロータリーシェード46を有している。
図7は、左ロータリーシェード46の外観を示す斜視図である。左ロータリーシェード46は、回転軸A3を有している。後に図8と図9を参照して詳述するように、駆動機構37による回転軸A3を中心とする回転角度に応じて異なる形状の端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置されるような周面および端面を有する形状とされている。図7の(a)は、図3の(b)に対応する回転角度位置にある左ロータリーシェード46を、前右上から見た外観を示している。図7の(b)は、同回転角度位置にある左ロータリーシェード46を、後左下から見た外観を示している。
光源31から出射された光は、リフレクタ33によって反射されて前方に向かう。その光の一部は、左ロータリーシェード46によって遮られる。このとき投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置されている端縁の形状が、車両10の前方に形成される配光パターンの周縁の一部として投影される。
図7の(a)と(b)に示すように、左ロータリーシェード46は、第1端部46aを有している。第1端部46aは、左ロータリーシェード46の右端部に配置されている。第1端部46aは、回転軸A3と同軸に形成された軸穴を有している。当該軸穴は、駆動機構37と結合される。
図7の(a)と(b)に示すように、左ロータリーシェード46は、第2端部46bを有している。第2端部46bは、左ロータリーシェード46の左端部に配置されている。第2端部46bは、回転軸A3と同軸に形成された軸穴を有している。当該軸穴は、支持部38と結合される。
図7の(a)に示すように、左ロータリーシェード46は、第1平坦面46cを有している。第1平坦面46cは、左ロータリーシェード46の左右方向に延びている。第1平坦面46cの右端部は、第1端部46aに連続している。第1平坦面46cの左端部は、第2端部46bに連続している。
図7の(a)に示すように、左ロータリーシェード46は、第2平坦面46dを有している。第2平坦面46dは、第1平坦面46cと平行かつ同一平面をなすように、左ロータリーシェード46の左右方向に延びている。第2平坦面46dの左端部は、第2端部46bに連続している。
図7の(a)に示すように、左ロータリーシェード46は、第3平坦面46eを有している。第3平坦面46eは、第1平坦面46cおよび第2平坦面46dと直交する向きに延びている。第3平坦面46eは、左ロータリーシェード46の左右方向に延びている。第3平坦面46eの右端部は、第1端部46aに連続している。
図7の(a)と(b)に示すように、左ロータリーシェード46は、第1周面46fを有している。第1周面46fは、回転軸A3と平行に、左ロータリーシェード46の左右方向に延びている。第1周面46fは、回転軸A3の周囲を同心状に延びている。第1周面46fの周方向一端部は、第2平坦面46dに連続している。第1周面46fの周方向他端部は、第1平坦面46cに連続している。
図7の(a)と(b)に示すように、左ロータリーシェード46は、第2周面46gを有している。第2周面46gは、回転軸A3と平行に、左ロータリーシェード46の左右方向に延びている。第2周面46gは、回転軸A3の周囲を同心状に延びている。第2周面46gの周方向一端部は、第3平坦面46eに連続している。第2周面46gの周方向他端部は、第1平坦面46cに連続している。
図7の(b)に示すように、左ロータリーシェード46は、第3周面46hを有している。第3周面46hは、第1周面46fと第2周面46gを接続するように延びている。第3周面46hは、回転軸A3と非平行な向きに延びる傾斜面を形成している。
図7の(a)に示すように、左ロータリーシェード46は、ねじれ端面46iを有している。ねじれ端面46iの左端部は、第2平坦面46dの右端部に連続している。ねじれ端面46iの右端部は、第3平坦面46eの左端部に連続している。ねじれ端面46iの左端部が第2平坦面46dの右端部に連続する位置と、ねじれ端面46iの右端部が第3平坦面46eの左端部に連続する位置とは、回転軸A3の方向について異なっている。すなわち、ねじれ端面46iの左端部を回転軸A3上に投射した位置と、ねじれ端面46iの右端部を回転軸A3上に投射した位置とは異なっている。ねじれ端面46iの外周縁46jは、第1周面46fに連続している。
図8の(a)は、図3の(b)に対応する状態から180度回転させた左ロータリーシェード46を車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面46iは、回転軸A3の下方において後方を向いている。一方、回転軸A3の上方においては、第1周面46f、第2周面46g、および第3周面46hにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面46fにより形成される端縁46f1は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1(水平基準線Hと垂直基準線Vの交点に対応)の右方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。第2周面46gにより形成される端縁46g1は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。第3周面46hにより形成される端縁46h1は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置され、回転軸A3に対して傾斜して延びつつ、端縁46f1と端縁46g1を接続している。
図8の(b)は、これらの端縁46f1、46g1、46h1が、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、左ロービームパターン70に相当する。左ロービームパターン70は、前方車両にグレアを与えないように車両10の近距離前方を照明する配光パターンである。
左ロービームパターン70は、その上端縁に第1水平カットオフライン71、第2水平カットオフライン72、および傾斜カットオフライン73を有している。以降の説明においては、第1水平カットオフライン71、第2水平カットオフライン72、および傾斜カットオフライン73を、必要に応じて「左横カットオフライン74」と総称する。
第1水平カットオフライン71は、端縁46f1により形成される。第1水平カットオフライン71は、垂直基準線Vの右方かつ水平基準線Hの下方において水平に延びており、対向車線側カットオフラインとして利用される。第2水平カットオフライン72は、端縁46g1により形成される。第2水平カットオフライン72は、垂直基準線Vの左方で水平基準線Hに沿って延びており、自車線側カットオフラインとして利用される。傾斜カットオフライン73は、端縁46h1により形成される。傾斜カットオフライン73は、第1水平カットオフライン71の左端から左上方に向かって斜めに延び、第2水平カットオフライン72の右端に接続している。
すなわち、駆動機構37が、図8の(a)に示す位置まで左ロータリーシェード46を回転させたとき、端縁46f1、46g1、46h1が、左横カットオフライン74として投影レンズ34の前方に投影される。端縁46f1、46g1、46h1の上方を通過する光は、左横カットオフライン74の下方を照明する。
図7の(c)は、図7の(a)に示す状態から、右方から見て時計回りに90度回転させた左ロータリーシェード46を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面46iは、回転軸A3の後方において上方を向いている。一方、回転軸A3の上方においては、第1平坦面46cと第2平坦面46dにより、空間46kが区画されている。
空間46kは、投影レンズ34の光軸A1を含んでいる。そのため光源31から出射され、リフレクタ33により反射された光は、遮られることなく空間46kおよび投影レンズ34を通過し、車両10の前方に図7の(d)に示す左ハイビームパターン75を形成する。左ハイビームパターン75は、車両10の前方を遠方まで広範囲に照明する配光パターンである。
図9の(a)は、図8の(a)に示す状態から、右方から見て反時計回りに90度回転させた左ロータリーシェード46を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面46iは、回転軸A3の上方において前方を向いている。また、回転軸A3の上方においては、第1周面46f、第2周面46g、および第3周面46hにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面46fにより形成される端縁46f2は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1の右方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。第2周面46gにより形成される端縁46g2は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。第3周面46hにより形成される端縁46h2は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置され、回転軸A3に対して傾斜して延びつつ、端縁46f2と端縁46g2を接続している。
図9の(b)は、これらの端縁46f2、46g2、46h2が、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、左ロービームパターン70から後述する部分的左ハイビームパターンへ遷移する過程で現れる左遷移パターン77である。
左遷移パターン77の上端縁78は、端縁46f2、46g2、46h2により形成される。すなわち、駆動機構37が、図9の(a)に示す位置まで左ロータリーシェード46を回転させたとき、端縁46f2、46g2、46h2が、上端縁78として投影レンズ34の前方に投影される。端縁46f2、46g2、46h2の上方を通過する光は、上端縁78の下方を照明する。
図9の(c)は、図9の(a)に示す状態から、右方から見て反時計回りに90度回転させた左ロータリーシェード46を、車両10の前方から見た状態を示している。このとき、ねじれ端面46iは、回転軸A3の上方において前方を向いている。また、回転軸A3の上方においては、第1周面46f、第3平坦面46e、およびねじれ端面46iの外周縁46jにより形成される端縁が、投影レンズ34の後方焦点Fの近傍に配置される。第1周面46fにより形成される端縁46f3は、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1の右方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。第3平坦面46eにより形成される端縁46e1は、車両10の前方から見て光軸A1の左方に配置されて回転軸A3と平行に延びている。ねじれ端面46iの外周縁46jは、車両10の前方から見て投影レンズ34の光軸A1の右方に配置され、回転軸A3に対して傾斜して延びつつ、端縁46f3と端縁46e1を接続している。車両10の前方から見て外周縁46jの左方かつ第3平坦面46eの上方には、空間46mが区画されている。
図9の(d)は、これらの端縁46f3、46e1、46jが、車両10の前方に配置された仮想鉛直スクリーンに投影されることにより形成される配光パターンを示している。この配光パターンは、部分的左ハイビームパターン80に相当する。部分的左ハイビームパターン80は、左ロービームパターン70および左遷移パターン77よりも照明面積が大きく、左ハイビームパターン75よりも照明面積が小さい。
部分的左ハイビームパターン80は、横カットオフライン81と縦カットオフライン82を有している。横カットオフライン81は、端縁46f3により形成される。横カットオフライン81は、垂直基準線Vの右方かつ水平基準線Hの下方において水平基準線Hと平行に延びている。縦カットオフライン82は、ねじれ端面46iの外周縁46jによって形成される。縦カットオフライン82は、横カットオフライン81の左端から左上方に向かって斜めに延びている。
すなわち、駆動機構37が、図9の(c)に示す位置まで左ロータリーシェード46を回転させたとき、端縁46f3が横カットオフライン81として投影レンズ34の前方に投影され、ねじれ端面46iの外周縁46jが縦カットオフライン82として投影レンズ34の前方に投影される。端縁46f3の上方を通過する光は、横カットオフライン81の下方を照明する。空間46mを通過する光は、縦カットオフライン82の左方を照明する。部分的左ハイビームパターン80の用途については後述する。
図10の(a)は、部分的右ハイビームパターン60の用途を説明する図である。部分的右ハイビームパターン60は、横カットオフライン61の上方かつ縦カットオフライン62の左方に、非照明領域63を形成する。非照明領域63は、主として自車線領域を含んでいる。したがって、例えば、カメラ18により自車線にのみ前方車両90が検出された場合、統合制御部14は、部分的右ハイビームパターン60を選択するように右ロータリーシェード36の回転角度位置を調節する。これにより、前方車両90にグレアを与えることを回避しつつ、対向車線領域を含む遠方の視認性を確保できる。このとき、左ロータリーシェード46の回転角度位置は、左ロービームパターン70を選択するように調節される。
図10の(b)は、部分的左ハイビームパターン80の用途を説明する図である。部分的左ハイビームパターン80は、横カットオフライン81の上方かつ縦カットオフライン82の右方に、非照明領域83を形成する。非照明領域83は、主として対向車線領域を含んでいる。したがって、例えば、カメラ18により対向車線にのみ前方車両90が検出された場合、統合制御部14は、部分的左ハイビームパターン80を選択するように左ロータリーシェード46の回転角度位置を調節する。これにより、前方車両90にグレアを与えることを回避しつつ、自車線領域を含む遠方の視認性を確保できる。このとき、右ロータリーシェード36の回転角度位置は、右ロービームパターン50を選択するように調節される。
右ロータリーシェード36のねじれ端面36iは、右ロービームパターン50から部分的右ハイビームパターン60への移行を滑らかにし、運転者が感じる違和感を抑制するために形成されている。また、左ロータリーシェード46のねじれ端面46iは、左ロービームパターン70から部分的左ハイビームパターン80への移行を滑らかにし、運転者が感じる違和感を抑制するために形成されている。
図11は、ねじれ端面36iおよびねじれ端面46iの形状について説明する図である。図11の(a)は、右ロータリーシェード36を示している。左ロータリーシェード46のねじれ端面46iの形状は、右ロータリーシェード36のねじれ端面36iの形状と実質的に左右対称であるため、図示を省略する。図11の(e)は、比較例に係るロータリーシェード96を示している。ロータリーシェード96は、特許文献1に記載のロータリーシェードに対応する形状を有している。
図11の(b)、図11の(c)、および図11の(d)は、それぞれ図5の(a)、図6の(a)、および図6の(c)に対応しており、右ロータリーシェード36が右方から見て反時計回りに回転している状態を、車両10の前方から見た状態を示している。すなわち、図11の(b)に示す状態から、図11の(c)に示す状態を経て、図11の(d)に示す状態に至ることにより、右ロータリーシェード36は、右ロービームパターン50を形成する回転角度位置から、右遷移パターン57を形成する角度位置を経て、部分的右ハイビームパターン60を形成する回転角度位置に至る。
前述のように、駆動機構37が右ロータリーシェード36を図11の(c)に示す角度位置(第1回転角度位置の一例)まで回転させたとき、端縁36f2、36g2(第1端縁の一例)は、右遷移パターン57(第1配光パターンの一例)の上端縁(第1配光パターンの周縁部の一例)として、投影レンズ34の前方に投影される。また、駆動機構37が右ロータリーシェード36を図11の(d)に示す角度位置(第2回転角度位置の一例)まで回転させたとき、端縁36f3(第2端縁の一例)は、部分的右ハイビームパターン(第2配光パターンの一例)の横カットオフライン61(第2配光パターンの第1周縁部の一例)として、投影レンズ34の前方に投影される。
ねじれ端面36iは、第1位置P1で端縁36g2に交わり、第2位置P2で端縁36f3に交わるように、回転軸A2周りに延びている。第1位置P1を回転軸A2上に投影した位置と、第2位置P2を回転軸A2上に投影した位置とは異なっている。駆動機構37が右ロータリーシェード36を図11の(d)に示す角度位置まで回転させたとき、ねじれ端面36iの外周縁36jは、部分的右ハイビームパターン60の縦カットオフライン62(第2配光パターンの第2周縁部の一例)として、投影レンズ34の前方に投影される。
図11の(f)、図11の(g)、および図11の(h)は、それぞれ図11の(c)、図11の(d)、および図11の(e)に対応しており、比較例に係るロータリーシェード96が右方から見て反時計回りに回転している状態を、車両の前方から見た状態を示している。すなわち、図11の(f)に示す状態から、図11の(g)に示す状態を経て、図11の(h)に示す状態に至ることにより、ロータリーシェード96は、右ロービームパターンを形成する回転角度位置から、右遷移パターンを形成する角度位置を経て、部分的右ハイビームパターンを形成する回転角度位置に至る。
ロータリーシェード96が図11の(g)に示す角度位置にあるとき、端縁96aは、右遷移パターンの上端縁として投影される。また、ロータリーシェード96が図11の(h)に示す角度位置にあるとき、端縁96bは、部分的右ハイビームパターンの横カットオフラインとして投影される。
ねじれ端面96iは、第1位置Q1で端縁96aに交わり、第2位置Q2で端縁96bに交わるように、回転軸A4周りに延びている。第1位置Q1を回転軸A4上に投影した位置と、第2位置Q2を回転軸A4上に投影した位置とは異なっている。ロータリーシェード96が図11の(h)に示す角度位置にあるとき、ねじれ端面96iの外周縁96jは、部分的右ハイビームパターンの縦カットオフラインとして投影される。
回転軸A4および光軸A5と直交する向きからロータリーシェード96を見たとき、第1位置Q1は、第2位置Q2よりも投影レンズの光軸A5(垂直基準線Vと水平基準線Hの交点に対応)から離れている。すなわち、ロータリーシェード96のねじれ端面96iは、ロータリーシェード96が図11の(g)に示す状態から図11の(h)に示す状態まで回転されるのに伴い、外周縁96jが徐々に光軸A5に接近していく形状とされている。本出願の発明者は、検討を重ねた結果、部分的右ハイビームパターンへの移行時において縦カットオフラインの近傍に光が漏れる現象が、このような形状に起因することを突き止めた。
一方、本実施形態に係る右ロータリーシェード36は、回転軸A2および投影レンズ34の光軸A1(垂直基準線Vと水平基準線Hの交点に対応)と直交する向きから右ロータリーシェード36を見たとき、第1位置P1は、第2位置P2よりも光軸A1に近い。すなわち、右ロータリーシェード36のねじれ端面36iは、右ロータリーシェード36が図11の(c)に示す状態から図11の(d)に示す状態まで回転されるのに伴い、外周縁36jが徐々に投影レンズ34の光軸A1から離れていく形状とされている。本出願の発明者は、検討を重ねた結果、このような構成を採用することにより、部分的右ハイビームパターン60への移行時において縦カットオフライン62の近傍に光が漏れる現象を抑制あるいは解消できることを見出した。これにより、縦カットオフライン62が不鮮明かつ左右方向に揺れて見える現象が抑制あるいは解消される。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合において、運転者が感じる違和感をさらに抑制できる。
回転軸A2および投影レンズ34の光軸A1と直交する向きから右ロータリーシェード36を見たとき、第1位置P1が第2位置P2よりも投影レンズ34の光軸A1に近ければ、ねじれ端面36iの外周縁36jの形状は適宜に定められうる。
本実施形態においては、図11の(b)、図11の(c)、および図11の(d)に示すように、回転軸A2および投影レンズ34の光軸A1と直交する向きからねじれ端面36iの外周縁36jを見たとき、第2位置P2において光軸A1から最も離れるように、外周縁36jの形状が定められている。
また、本実施形態においては、図11の(a)に示すように、回転軸A2を中心とする螺旋曲線の一部を形成するように、ねじれ端面36iの外周縁36jの形状が定められている。
上記のような構成によれば、外周縁36jの形状を簡略化できる。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合に運転者が感じる違和感をさらに抑制可能でありながら、製造コストを抑制できる。
本実施形態においては、駆動機構37が右ロータリーシェード36を図11の(d)に示す回転角度位置まで回転させたとき、図3の(b)に示すように、ねじれ端面36iは、投影レンズ34の後方焦点Fの後方に配置されている。
このような構成によれば、ねじれ端面36iの外周縁36jが部分的右ハイビームパターン60の縦カットオフライン62として投影されるとき、ねじれ端面36iの形成に関与する右ロータリーシェード36の中実部分は、投影レンズ34の後方焦点Fの後方に配置される。したがって、後方焦点Fを通過した光が、右ロータリーシェード36の一部によって遮られたり反射されたりする事態を抑制できる。これにより、光源31から出射された光の投影レンズ34への入射光量低下が抑制され、遠方までの照明も要求される部分的右ハイビームパターン60の照度を確保できる。したがって、ロータリーシェードを用いて配光パターンの切替を行なう場合に運転者が感じる違和感をさらに抑制可能でありながら、視認性の低下も抑制できる。
上記の実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであって、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは明らかである。
上記の実施形態においては、右ロータリーシェード36のねじれ端面36iは、その一端が、右遷移パターン57の上端縁58として投影される端縁36g2に連続するように形成されている。しかしながら、ねじれ端面36iは、その一端が、右ロービームパターン50(第1配光パターンの一例)の第2水平カットオフライン52(第1配光パターンの周縁部の一例)として投影される端縁36g1(第1端縁の一例)に連続するように形成されてもよい。
同様に、左ロータリーシェード46のねじれ端面46iは、その一端が、左遷移パターン77の上端縁78として投影される端縁46f2に連続するように形成されている。しかしながら、ねじれ端面46iは、その一端が、左ロービームパターン70(第1配光パターンの一例)の第1水平カットオフライン71(第1配光パターンの周縁部の一例)として投影される端縁46f1(第1端縁の一例)に連続するように形成されてもよい。
上記の実施形態においては、主として色収差対策の容易性という観点から、光源31として半導体発光素子を用い、投影レンズ34として樹脂性レンズを用いている。しかしながら、光源31としてはレーザ光源や、ランプ光源(白熱ランプ、ハロゲンランプ、放電ランプ、ネオンランプなど)を用いてもよい。また投影レンズ34としては、ガラスレンズを用いてもよい。
30R:右灯具ユニット、30L:左灯具ユニット、31:光源、34:投影レンズ、36:右ロータリーシェード、36f3:端縁、36g2:端縁、36i:ねじれ端面、36j:ねじれ端面の外周縁、37:駆動機構、46:左ロータリーシェード、46f2:端縁、46f3:端縁、46i:ねじれ端面、46j:ねじれ端面の外周縁、57:右遷移パターン、58:右遷移パターンの上端縁、60:部分的右ハイビームパターン、61:横カットオフライン、62:縦カットオフライン、77:左遷移パターン、80:部分的左ハイビームパターン、81:横カットオフライン、82:縦カットオフライン、A1:投影レンズの光軸、A2:右ロータリーシェードの回転軸、A3:左ロータリーシェードの回転軸、F:投影レンズの後方焦点

Claims (4)

  1. 車両に搭載される灯具ユニットであって、
    光源と、
    前記光源から出射された光の少なくとも一部が通過する投影レンズと、
    前記光源から出射された光の一部を遮るように前記投影レンズの後方に配置され、回転軸を有するロータリーシェードと、
    前記ロータリーシェードを前記回転軸周りに回転させる駆動機構と、
    を備え、
    前記ロータリーシェードは、
    前記駆動機構が前記ロータリーシェードを第1角度位置まで回転させたときに、第1配光パターンの周縁部として前記投影レンズの前方に投影される第1端縁と、
    前記駆動機構が前記ロータリーシェードを第2角度位置まで回転させたときに、前記第1配光パターンよりも照明面積の広い第2配光パターンの第1周縁部として前記投影レンズの前方に投影される第2端縁と、
    前記回転軸周りに延び、前記第2配光パターンの第2周縁部として前記投影レンズの前方に投影される外周縁を有するねじれ端面と、
    を備え、
    前記ねじれ端面は、前記回転軸の方向について第1位置で前記第1端縁に交わり、前記回転軸の方向について第2位置で前記第2端縁に交わっており、
    前記回転軸および前記投影レンズの光軸と直交する向きから前記ロータリーシェードを見たとき、前記第1位置は、前記第2位置よりも当該光軸に近い、灯具ユニット。
  2. 前記回転軸および前記投影レンズの光軸と直交する向きから前記ねじれ端面の前記外周縁を見たとき、当該外周縁は、前記第2位置において当該光軸より最も離れている、請求項1に記載の灯具ユニット。
  3. 前記ねじれ端面の前記外周縁は、前記回転軸を中心とする螺旋曲線の一部を形成している、請求項1または2に記載の灯具ユニット。
  4. 前記駆動機構が前記ロータリーシェードを前記第2回転角度位置まで回転させたとき、前記ねじれ端面は、前記投影レンズの後方焦点の後方に配置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の灯具ユニット。
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