JP2015158385A - 温度測定装置、温度測定装置の製造方法、回転機械、及びガスタービン - Google Patents
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Abstract
Description
また、受感部がガスに対して露出しているため、高圧下での使用には制限が伴う可能性もある。
本発明の一態様に係る温度測定装置は、被測定流体が流れる配管に該配管の中心軸と交差する方向に挿入される外側管と、外側管の先端部に中心軸と平行に設けられて連通するとともに、該配管の内部に向かって開口する管状のキールと、これら外側管とキールとに挿入された熱電対およびその配線と、配線と外側管との間に設けられて配線を外側管の内部の所定位置で支持する内側管と、外側管の先端部とは反対側の基端部が固定されるとともに、外側管の径方向を含む平面状に延在するフランジ部と、外側管と内側管とを互いに固定する溶接部と、内側管と配線とを互いに固定するろう付け部と、を有し、溶接部とろう付け部とは中心軸と交差する方向においてそれぞれ異なる位置に設けられている。
加えて、長さ方向における単位長さごとに分割された複数の外側管を互いに接続することで、所望の長さの外側管を容易に得ることができる。ここで、外側管のような筒状の部材を流体の流れに対して交差する方向に配置した場合、外側管の交流にはカルマン渦が形成されることが知られている。カルマン渦は、外側管の長さ寸法によっては共振現象を誘発する要因となるが、上述のように外側管の長さ寸法を調節することで所望の長さを得ることが可能である場合、このような共振現象を回避できる長さを有する外側管を容易に得ることができる。
配管100は外形視で略円筒状に形成された公知の部材であり、その内部には流体Fが流通するための内部空間Vが形成されている。図3中の矢印で示すように、流体Fは後述のキール21に設けられた開口部32と対向する方向から、配管の中心軸Oに対して概ね平行な方向に沿って流通する。本実施形態では、配管100の内部には比較的高圧に圧縮された流体Fが流通することを想定している。一方で、配管100の外側には大気が存在している。また、配管100には、配管100の内外を貫通するとともに、温度測定装置1を挿通するための挿通孔101が設けられている。
支持管10の一端には、径方向の寸法が他の部分に比して拡大するように設定された拡径部11が設けられている。拡径部11の寸法は、配管100に設けられた前述の挿通孔101の開孔径よりも大きく設定されている。
また、本実施形態においては、キール21と外側管20とは一の部材によって一体に形成されている。一方で、キール21を別の部材とし、これを溶接等の方法によって外側管20に固定するものとしてもよい。
また、外側管20は、支持管10と同様に耐熱性を有する金属によって形成される。
また、内側管30は外側管20に対して、溶接部51に溶接を施すことによって所定の位置で互いに分離不能に固定される。本実施形態において、溶接部51は図3、図4に示すように、外側管20の長さ方向において支持管10と重複せず、キール21に及ばない領域に設けられる。
また、上述の開口部32の詳細な形状は下記の通りである。すなわち、図4に示すように、キール21は、屈曲部23から開口部32に向かうにしたがって、次第に拡径して漏斗状をなすように形成されている。さらに、該拡径する部分とキール21の直管部分とがなす角度を角度θとした場合、角度θの値は約20〜30°の範囲に含まれるように設定されている。これにより、所定量以上の流体Fが開口部32から流入する流体Fの量を制限することができ、温度測定装置1が規定以上に高感度となることを抑制することができる。
また、後述のろう付け部52とは外側管20の長さ方向において異なる位置に設けられる。さらに、溶接部51は、支持管10と外側管20との間に存在する径方向の間隙を閉塞するように設けられる。すなわち、溶接部51は外形視で円環状を呈している。
熱電対41は、前述のキール21に収納されて、その先端が配管100の内部空間Vに対して露出している。また、熱電対41の配線40は、その一部が内側管30の内部を通るとともに、延在する長さ全体にわたって外側管に挿通されている。さらに、配線40は内側管30に対して、ろう付け部52によってろう付けされることで、互いに脱落不能に固定される。
なお、熱電対41が位置する側とは反対側の配線40の端部には、不図示の表示装置等が接続される。
まず、所定の長さに形成された内側管30の内部に熱電対41、及び配線40を挿通する。本実施形態では2つの内側管30が用いられる。次に、内側管30に配線40が挿通された状態で、内側管30の外方から径方向内側に向けて内側管30を加締める(加締め部)。この加締め部によって配線40は内側管30に対する相対位置が位置決めされる。すなわち、後続のろう付け工程において、配線40が内側管30の長さ方向にずれることで生じる位置ずれが抑制される(位置決め工程)。
の先端部を、曲げ加工することによって略直角に折り曲げる。本工程により前述のキール21が構成される。
まず、上述の製造方法によって製造された温度測定装置1を、キール21が配管100の内部に向かうようにして、配管100に設けられた挿通孔に挿入する。ここで、温度測定装置1は、支持管10に設けられた拡径部と、フランジ80の縮径部82によって相対移動不能に位置決めされる。続いて、フランジ80の縮径部82と配管100の外表面が当接する部位を溶接することによって固定部Wを設ける。これにより、温度測定装置1は配管100から脱落不能に支持固定される。以後、配管100に接続された機器の運転休止の状態を問わず、常態的に温度測定装置1は配管100に固定された状態となる。その後、配管100を流通する被測定流体Fの温度を測定する。
加えて、長さ方向における単位長さごとに分割された複数の外側管を互いに接続することで、所望の長さの外側管を容易に得ることができる。ここで、外側管のような筒状の部材を流体の流れに対して交差する方向に配置した場合、外側管の交流にはカルマン渦が形成されることが知られている。カルマン渦は、外側管の長さ寸法によっては共振現象を誘発する要因となるが、上述のように外側管の長さ寸法を容易に調節することが可能である場合、このような共振現象を回避できる長さを有する外側管を容易に得ることができる。
ガスタービン300は、多量の空気を内部に取り入れて圧縮する圧縮機301と、圧縮機301にて圧縮された空気に燃料を混合して燃焼させる燃焼器302と、燃焼器302で発生させた燃焼ガスがその内部に導入されるとともに燃焼ガスの熱エネルギーを回転エネルギーに変換して回動するタービン303と、該タービン303の回動する動力の一部を圧縮機301に伝達して圧縮機301を回動させるロータ5とを有している。
動翼307はロータ305の軸方向に流れる燃焼ガスの圧力を受けて軸線回りにロータ305を回転させ、ロータ305に与えられた回転エネルギーは軸端から取り出されて利用される。
また、タービン303と同様に、圧縮機301においてもロータ305に複数の動翼307と、圧縮機301のケーシング308側に複数の静翼306が設けられており、動翼307と静翼306とがロータ305の軸方向に交互に配列されている。
さらに、温度測定装置1が適用される対象は圧縮機301に限らず、タービン303に設けられて、内部の流体温度を測定する構成であってもよい。
2 …ケーシング
3 …回転軸
4 …ケーシング流路
5 …インペラ
10 …支持管
11 …拡径部
20 …外側管
21 …キール
22 …脱気孔
23 …屈曲部
30 …内側管
32 …開口部
33 …継ぎ部
40 …配線
41 …熱電対
51 …溶接部
52 …ろう付け部
61 …ジャーナル軸受
62 …スラスト軸受
63 …吸込口
64 …吐出口
80 …フランジ
81 …Oリング
82 …縮径部
100 …配管
101 …挿通孔
200 …遠心圧縮機
300 …ガスタービン
301 …圧縮機
302 …燃焼器
303 …タービン
305 …ロータ
306 …静翼
307 …動翼
308 …ケーシング
309a …ケーシング流路
F …流体
O …中心線
O1 …軸線
R …回転方向
V …内部空間
W …固定部
Claims (8)
- 被測定流体が流れる配管に該配管の中心軸と交差する方向に挿入される外側管と、
前記外側管の先端部に前記中心軸と平行に設けられて連通するとともに、該配管の内部に向かって開口する管状のキールと、
これら外側管とキールとに挿入された熱電対およびその配線と、
前記配線と前記外側管との間に設けられて前記配線を前記外側管の内部の所定位置で支持する内側管と、
前記外側管の前記先端部とは反対側の基端部が固定されるとともに、外側管の径方向を含む平面状に延在するフランジと、
前記外側管と前記内側管とを互いに固定する溶接部と、
前記内側管と前記配線とを互いに固定するろう付け部と、
を有し、
前記溶接部と前記ろう付け部とは前記中心軸と交差する方向においてそれぞれ異なる位置に設けられた温度測定装置。 - 前記配線は、前記内側管に加締められて固定された請求項1に記載の温度測定装置。
- 前記フランジと前記配管とが互いに溶接された請求項1又は2に記載の温度測定装置。
- 前記外側管は、長さ方向に複数に分割されている請求項1から3のいずれか一項に記載の温度測定装置。
- 内部に前記被測定流体が流通する回転機械であって、請求項1から4のいずれか一項に記載の温度測定装置を備える回転機械。
- 請求項5に記載の回転機械を備えるガスタービン。
- 被測定流体が流れる配管に中心軸と交差する方向に挿入される外側管と、前記外側管の先端部に前記中心軸と平行に設けられて連通する管状のキールと、これら外側管とキールとに挿入された熱電対およびその配線と、前記配線と前記外側管との間に設けられて前記配線を前記外側管の内部の所定位置で支持する内側管と、前記外側管の一端が固定されるとともに、平面状に延在するフランジと、を有する温度測定装置の製造方法であって、
前記外側管と前記内側管とを互いに固定する溶接部を設ける溶接工程と、
前記内側管と前記配線とを互いに固定するろう付け部を設けるろう付け工程と、
前記ろう付け部とは異なる位置で、前記外側管と前記内側管とを互いに固定する溶接部を設ける溶接工程と、
を含む温度測定装置の製造方法。 - 前記配線を前記内側管の内部に加締めることで、前記配線の前記内側管に対する相対位置を決定する位置決め工程を含む請求項4に記載の温度測定装置の製造方法。
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EP0546786A1 (en) * | 1991-12-10 | 1993-06-16 | Schlumberger Industries Limited | Thermocouples |
JPH09329503A (ja) * | 1996-06-07 | 1997-12-22 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | 伝熱補正を行う温度計測器 |
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