JP2015156799A - 電力変換装置 - Google Patents
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Description
変換するインバータ回路である。これらの回路には、例えばIGBTといった半導体素子
が使用されている。但し一般的に半導体素子は、交流と直流の電流変換のためのスイッチ
ングの際に損失が発生し発熱するため、電力変換装置の温度上昇を抑えるために冷却器が
取り付けられている。また、半導体素子と端子台または周辺の電気部品を接続するための
配線は、電線や導体を使用している。半導体素子が各相3つずつ使用される場合、多くは
上段、中段、下段の3段に配置される(以下の特許文献1参照)。
冷却に関して、上部の半導体素子は下部の半導体素子から発生する熱の煽りによって素子
の温度が高くなる傾向にある。そのため半導体素子が3段に配置される場合には、上部の
半導体素子を使用温度範囲へ冷却するべく、設置される冷却器が大きくなる。
る。従って、半導体素子の配置の仕方により冷却器が大型化し、さらには導体インダクタ
ンスの増加により半導体素子を保護するための回路が追加され、より一層のコスト増加や
電力変換装置の大型化を招くことになる。
線によっては低床化が必要なためコンパクト化が求められることもある。また、外国の鉄
道車両等は日本の鉄道車両等よりも低床となる場合もあり、この場合にはより一層電力変
換装置への厳しいコンパクト化の要求がなされる。
等構成機器の配置に工夫を凝らすことで、コンパクトでスペース効率に優れた電力変換装
置を提供することである。
つの半導体素子ユニット群と、前記半導体素子ユニット群のそれぞれを構成する3つの半
導体素子ユニットと、を備え、前記半導体素子ユニット群を構成する前記3つの半導体素
子ユニットは2段に配置され、1つの半導体素子ユニットが一方の段に配置され、他の2
つの半導体素子ユニットは他方の段に、前記一方の段の1つの半導体素子ユニットの中心
から前記他方の段の2つの半導体素子ユニットの中心までが等距離となるように配置され
、同形状の導体により前記一方の段に配置された半導体素子ユニットと前記他方の段に配
置された2つの半導体素子ユニットとをそれぞれ接続する。
図1は、第1の実施の形態における電力変換装置S1の全体構成を示す正面図である。
電力変換装置S1は、3個1組で1相を構成し、全部で3相を構成する半導体素子1と、
半導体素子1のうち、複数の半導体素子1を電気的に接続する導体2と、半導体素子1へ
電力を供給するゲート線3とを備えている。
換するインバータ回路である。またこれらの回路に使用される半導体素子1は、例えばI
GBTやSiC等の素子である。
(略正三角形)に囲まれる3個の半導体素子1が1組となる。全ての図面において、左か
らU相、V相、W相となり、図面ではそれぞれ符号U、符号V、符号Wで示される。
、全ての図面)においては、電力変換装置S(以下、各実施の形態における電力変換装置
をまとめて「電力変換装置S」と表わす)の正面が示されている。そのため、図1に示す
符号H、これは電力変換装置S1の高さを示しているが、この矢印が示す方向が天地方向
となる。従って図1においては、上段に4つの半導体素子1が、下段に5つの半導体素子
1が配置されていることになる。
体素子1の中心が、他方の段に配置される2つの半導体素子の中心から等距離の位置に配
置される。すなわち、例えば、U相を例に挙げて説明すると、一方の段(上段)には1つ
の半導体素子1、他方の段(下段)には2つの半導体素子1、合計3つの半導体素子1に
て1相(U相)が構成される。これら3つの半導体素子1は、下段に配置される2つの半
導体素子1の中心からそれぞれ等距離となる位置に、上段に配置される1つの半導体素子
1の中心が位置する。すなわち、図1に示されているように、3つの半導体素子1がピラ
ミッド状に積み上がっているかのように配置される。
、下段に2つの半導体素子1、上段に1つの半導体素子1が配置されている。一方、V相
については、上段、下段に配置される半導体素子1の数がこれら2つの相と異なる。V相
の場合、下段に1つの半導体素子1、上段に2つの半導体素子1が配置される。
る。従って、図1にて各相を示す破線の三角形は、略正三角形となる。但し、各相を示す
破線の三角形は、略正三角形に限らず、例えば、直角三角形といった何らかの三角形の形
状となれば良い。また、上述したように、U相とW相とが同じ向き、V相のみが逆向きと
なるように半導体素子1が配置されるため、電力変換装置S1全体として見ると、上段に
1列となるように4つの半導体素子1が配置され、下段には1列となるように5つの半導
体素子1が配置されることになる。
するために導体2が設けられている。この導体2は、導電率の良い、例えば、銅(Cu)
の板が用いられる。図1に示す電力変換装置S1においては、導体2の形状は2種類示さ
れている。
子1とを接続する導体2の形状は三角形である(導体2a)。もう1つの下段の他方の半
導体素子1と上段の半導体素子1とを接続する導体2の形状は四角形であり、長さの異な
る2つの四角形の導体2b,2bが使用されている。いずれの形状を採用するかは、接続
対象となる半導体素子1との関係や、周辺に配置される図示しない周辺電気部品の形状等
を勘案して決定される。
1の実施の形態において取り上げる電力変換装置S1,S2,S3のいずれも、上段に配
置される半導体素子1に対してはその上部に、下段に配置される半導体素子1に対しては
その下部に、それぞれゲート線3a,3bが設けられる。また、各ゲート線3a,3bに
用いられる電線をまとめるために、適宜電線支え4が設けられている。この電線支え4は
、図面にてそれぞれ示される位置に設けられているが、電線の配置や取り回し等を考慮し
て、任意の場所に設けることができる。
導体素子1はそのスイッチングの際に発熱することから、本発明の実施の形態においては
冷却器5を電力変換装置Sに取り付けることによって、半導体素子1の温度上昇を緩和し
ている。
置される半導体素子1から発生する熱の煽りによって素子の温度が高くなる傾向にある。
従って、本発明の実施の形態における冷却器5は、上段に配置される半導体素子1の冷却
をより効率的に行うために、上段に配置される半導体素子1及び、その上部のゲート線3
aが設けられている位置まで掛かるように配置されている。一方、下段に配置される半導
体素子1の下部には同じようにゲート線3bが設けられているが、このゲート線3bは冷
却器5の設置範囲に含まれない。
、コンパクトでスペース効率に優れた電力変換装置を提供することができる。すなわち、
3つの半導体素子を天地方向に積層して3段の電力変換装置を構成するよりも上下2段に
半導体素子を納めることによって、天地方向の高さを低く抑えることが可能となる。
さもコンパクト化することができる。その上、図1に示すようにU相、V相、W相を効率
よく配置することができるため、導体インダクタンスの低減、サージ電圧抑制回路等の省
略を図ることが可能となる。
ペース効率を高めるだけではなく全体のコンパクト化に寄与することになり、さらには、
製造性の向上、搬送の際のハンドリング性能の向上、といった効果も奏する。
ある。図2の電力変換装置S2においては、U相、V相、W相の3つの各相が同じ向きに
配置されている点が図1に示す電力変換装置S1と相違する。この場合、図2に示すよう
に上段に1つの半導体素子1、下段に2つの半導体素子1がそれぞれ配置されて1相を構
成する。従って、合計で上段に3つの半導体素子1、下段に6つの半導体素子1がそれぞ
れ配置される。
るV相と大きく相違する。3つの各相を図1の電力変換装置S1のように配置させる方法
もあるが、この配置方法は設計上手間が増える可能性がある。
た状態で設置されている。このような向きであれば、配線等も含めた設置のための設計の
手間を大きく削減させることが可能となる。
変形例2の電力変換装置S3において、半導体素子1を互いに接続する導体2の形状は、
いずれも三角形であり、導体2a,2a’のいずれも同形状の部材である。すなわち、導
体2a’は、下段の一方の半導体素子1と上段の半導体素子1とを接続する三角形の導体
2aと同形状の部材を、下段の2つの半導体素子1の中心から等距離を示す点を結んで形
成される仮想の直線を境に反転、配置して、下段の他方の半導体素子1と上段の半導体素
子1とを接続する。
数の削減、取り付け作業の効率化を図ることができる。
状として、1つの三角形、2つの四角形の組み合わせ、2つの三角形の組み合わせについ
て説明したが、この他の組み合わせ、例えば、1つの三角形、1つの四角形の組み合わせ
、或いは、2つの四角形の組み合わせの導体2を使用して複数の半導体素子1を接続して
も良い。また、導体2の形状そのものも三角形と四角形だけではなく、半導体素子1間に
おける必要な電気的接続が確保できるのであれば、その他の形状であっても良い。
る各効果を奏することはもちろんである。
次に第2の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態において、上述の第
1の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、同一
の構成要素の説明は重複するので省略する。
置S1ないしS3と上下2段に配置される半導体素子1の配置レイアウトが相違する。な
お、その他の構成については、第1の実施の形態における電力変換装置S1ないしS3と
同様である。
第2の実施の形態における半導体素子1は、上下2段に配置され1相を構成する半導体素
子は、一方の段に配置される1つの半導体素子の中心と他方の段に配置される第1の半導
体素子の中心とを結ぶ直線と、第1の半導体素子の中心と第1の半導体素子と同じ他方の
段に配置される第2の半導体素子の中心とを結ぶ直線とが、第1の半導体素子の中心にお
いて互いに直交する位置に配置される。
半導体素子1aと第2の半導体素子1bとの2つの半導体素子1が配置されている。一方
、上段には1つの半導体素子1cが配置されている。第1の半導体素子1aを基準に考え
ると、第1の半導体素子1aの中心は上段に配置される半導体素子1cの中心と(垂直な
)直線で結ぶことが可能である(図4に示す仮想線L1を参照)。また、第1の半導体素
子1aの中心は、同じ下段に配置されている半導体素子1bの中心と(水平な)直線で結
ぶことができる(図4に示す仮想線L2を参照)。しかもこの仮想線L1と仮想線L2と
は、第1の半導体素子1aの中心を交点とし互いに直交する関係にある。
の破線で示すように直角三角形で囲むことが可能となる。第2の実施の形態においては、
3つの各相をそれぞれ構成する半導体素子1をこのように配置させることによって、半導
体素子等構成機器の配置に工夫を凝らすことで、コンパクトでスペース効率に優れた電力
変換装置を提供することができる。
、このような配置だけではなく、例えば、3つの相いずれも同じ向きとなるように半導体
素子1を配置させることももちろん可能である。
、或いは、三角形のみ、と図4には3つのパターンが示されている。但し、同形状の導体
を複数使用することによって部品点数の削減に資することになるが、一方で、上述したよ
うに、どのような形状の導体を使用しても構わない。
次に第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態において、上述の第
1、或いは第2の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号
を付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
、或いは、第2の実施の形態における電力変換装置S1ないしS4と相違する。その他の
構成は、上述した通りである。
置される半導体素子1の下部(ゲート線3b)にそれぞれ配置されていた(図1ないし図
4参照)。第3の実施の形態では、このように上段と下段とで別に設けられていたゲート
線3a,3bをまとめて1つのゲート線3’とし、しかもこのゲート線3’を上段に配置
される半導体素子1と下段に配置される半導体素子1との間に設けることとしている。
ゲート線3’は、上段の半導体素子1と下段の半導体素子1との間に設けられ、そこから
それぞれの半導体素子1に対して電力が供給されている。この位置にゲート線3’が設け
られることによって、上段に配置される半導体素子1の上部或いは、下段に配置される半
導体素子1の下部に、それぞれゲート線3を設ける必要がなくなる。従って、電力変換装
置S5の天地方向の大きさ(高さ)をより一層コンパクトにすることができる。
、或いは、第2の実施の形態における電力変換装置S1ないしS4の高さを示している。
一方、符号hで示される高さは、第3の実施の形態における電力変換装置S5の高さを示
している。従って、電力変換装置S5は第1、或いは、第2の実施の形態における電力変
換装置S1ないしS4よりも符号h’分の高さだけ低く構成することが可能となり、より
一層のコンパクト化を図ることができる。
成機器の配置にまで工夫を凝らすことで、コンパクトでスペース効率に優れた電力変換装
置を提供することができる。
次に第4の実施の形態について説明する。なお、第4の実施の形態において、上述の第
1ないし第3の実施の形態において説明した構成要素と同一の構成要素には同一の符号を
付し、同一の構成要素の説明は重複するので省略する。
、これまで説明してきた電力変換装置S1ないしS5と相違する。その他の構成について
はこれまでと同様である。
の実施の形態における電力変換装置S6は、上段に配置される半導体素子1と下段に配置
される半導体素子1との間にガードGが設けられている。
ずることが考えられる。このような現象が生ずると、破壊された半導体素子1の破片が周
囲に飛散する可能性が高い。飛散した破片は周囲の半導体素子1等、周辺の構成機器に損
傷を与えることになるため、それ自体は破壊していないのに飛散した破片によって破壊さ
れてしまうことにもなりかねない。特に実施の形態における電力変換装置Sのように、コ
ンパクト化を図るために密集して半導体素子1を配置する構成を採用していると、被害は
より甚大なものになってしまう。
る。このガードGは、例えば平板等で構成されており、例えば半導体素子1の大きさに合
わせてその奥行きが決定される。また、ガードGの上から導体2が複数の半導体素子1の
間を接続することになるため、導体2に触れない大きさともなる。ガードGが設けられる
ことによって、破壊された半導体素子1の破片が他の半導体素子1に飛散することを防止
できるため、飛散した破片による二次的な破壊及び、破片による短絡を防止することがで
きる。その意味で、ガードGは共連れ短絡防止用のガードであるといえる。
に優れるだけではなく、動作中に発生しうる障害にも対応することのできる電力変換装置
を提供することができる。
子1とを分けるようにその間に配置したが、その他、各段に配置される同列の半導体素子
1間にもガードGを配置することは可能である。
その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に
開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成できる。
例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に
、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
電力変換装置。
Claims (2)
- 電力変換器の3相のそれぞれに対応する3つの半導体素子ユニット群と、
前記半導体素子ユニット群のそれぞれを構成する3つの半導体素子ユニットと、を備え
、
前記半導体素子ユニット群を構成する前記3つの半導体素子ユニットは2段に配置され
、
1つの半導体素子ユニットが一方の段に配置され、他の2つの半導体素子ユニットは他
方の段に、前記一方の段の1つの半導体素子ユニットの中心から前記他方の段の2つの半
導体素子ユニットの中心までが等距離となるように配置され、
同形状の導体により前記一方の段に配置された半導体素子ユニットと前記他方の段に配
置された2つの半導体素子ユニットとをそれぞれ接続する電力変換装置。 - 前記同形状の導体は、前記一方の段に配置された半導体素子ユニットの中心に対して対
称に配置される請求項1記載の電力変換装置。
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2015
- 2015-04-23 JP JP2015088789A patent/JP5926835B2/ja active Active
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