JP2015156401A - プレスフィット用コネクタ端子 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のコネタク端子の接触部と同等の接触圧力を維持しつつ、接触部の小径化を図ることが可能なプレスフィット用コネクタ端子を提供する。
【解決手段】プレスフィット用コネクタ端子100は、弾力性を有する1枚の金属板に所定の曲げ加工を施したものであり、プリント回路基板のスルーホールに挿入される接触部14を有している。接触部14は、く字形状をなす複数の接触片13の長手方向を中軸部12の長手方向Lに沿わせ、且つ中軸部12を囲繞するように連設部15,16を断面C字形状に折り曲げて、接触片13を外に凸をなす湾曲状態とする製造方法により製造することができる。接触片13は、中央部が厚く、端部に向かうほど徐々に薄く形成されている。連設部15,16は、接触片13より薄く形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント回路基板の導電性のスルーホールに挿入して使用されるプレスフィット用コネクタ端子に関する。
プレスフィット用コネクタ端子については、従来、端子接触部断面の形状がニードルアイやC型,N型,Σ型など様々な種類があるが、本発明に関連するものして、特許文献1記載の「プレスフィット用コネクタ端子」が知られている。
特許文献1に記載の「プレスフィット用コネクタ端子」は、図12に示す弾力性を有する1枚の金属板10xに所定の曲げ加工を施すことによって形成されたものであり、図13に示すように、横断面がU字形状をなすピン部11xおよびその先端側に設けられた中軸部12xと、く字形状をなす複数の接触片13xをその長手方向を中軸部12xの長手方向Lに沿わせ且つ外に凸をなす状態で中軸部12xを囲繞するように配置して形成された接触部14xと、を備えたものである。この接触部14xを構成する複数の接触片13xの先端側および基端側には、それぞれ中軸部12xを包囲する断面C字形状の連設部15x,16xが設けられている。
特開2013−65543号公報
プレスフィット用コネクタ端子は、接触部14xがプリント回路基板の導電性のスルーホールに挿入されることから、接触部14xの直径は約1.7mmと非常に小さい。また、スルーホールの更なる小径化は、益々進むものと思われるため、接触部14xを更に細くすることが要求される。
特許文献1に記載の「プレスフィット用コネクタ端子」は、1枚の金属板を打ち抜き加工したり、折り曲げ加工をしたりして形成されるが、金属板は厚みが約0.4mmもあれば、中軸部を包囲する断面C字形状円弧状に、連設部を折り曲げ加工することは困難である。
そこで、本発明は、従来のコネタク端子の接触部と同等の接触圧力を維持しつつ、接触部の小径化を図ることが可能なプレスフィット用コネクタ端子を提供することを目的とする。
本発明は、プリント回路基板のスルーホールに挿入される接触部を有し、前記スルーホールに接触する複数の接触片と、前記複数の接触片の先端側および基端側を連設する連設部とを、弾力性を有する1枚の金属板から打ち抜き、前記接触片となる金属板の板面が外側を向くように前記連設部を断面C字形状に折り曲げて、前記接触片が外に凸をなす湾曲状態となる前記接触部を形成する製造方法により製造されたプレスフィット用コネクタ端子であって、前記連設部が、前記接触片より板厚が薄く形成されていることを特徴とする。
本発明のプレスフィット用コネクタ端子によれば、連設部の板厚が、接触片の板厚より薄く形成されているため、連設部を細く折り曲げることが容易である。従って、接触部の径を細く形成することができる。
前記接触片の厚みは、中央部の板厚が厚く、端部の板厚が薄く形成されているのが望ましい。中央部が厚く、端部が薄い接触片であれば、連設部の折り曲げを容易としつつ、接触片の接触荷重を維持することができる。
前記連設部の厚みは、幅方向および周方向ともに均等な厚みに形成されているのが望ましい。連設部の厚みが均等であるため、連設部が容易に折り曲げられると共に、折り曲げ時の応力集中を起こしにくく、折曲強度を確保することができる。
前記複数の接触片が囲繞する中軸部が設けられ、前記連設部は、前記中軸部を包囲するよう折り曲げられているのが望ましい。
本発明により、連設部が短くても、容易に連設部を折り曲げることができるため、従来のコネタク端子の接触部と同等の接触圧力を維持しつつ、接触部の小径化を図ることが可能である。
本発明の実施の形態であるプレスフィット用コネクタ端子を示す斜視図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子を図1と異なる方向から見た斜視図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子の正面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図3における矢印B方向から見た図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子をプリント回路基板の導電性スルーホールに挿入する直前の状態を示す一部省略断面図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子をプリント回路基板の導電性スルーホールに挿入した状態を示す一部省略断面図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子の材料である金属板の展開図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子の接触部を展開した状態の正面図である。 図1に示すプレスフィット用コネクタ端子の接触部を展開した状態の側面図である。 接触部の第1変形例を製造するための金属板の展開図である。 図10Aに示す金属板の側面図である。 接触部の第2変形例を製造するための金属板の展開図である。 図11Aに示す金属板の側面図である。 従来のプレスフィット用コネクタ端子の材料である金属板の展開図である。 図12に示す金属板を折り曲げて製造された従来のプレスフィット用コネクタ端子の斜視図である。
本発明の実施の形態であるプレスフィット用コネクタ端子100は、図8に示すような弾力性を有する1枚の金属板10に曲げ加工を施すことによって形成されたものである。
図1〜図3に示すように、プレスフィット用コネクタ端子100は、横断面がU字形状をなすピン部11およびその先端側に設けられた中軸部12と、く字形状をなす複数の接触片13をその長手方向を中軸部12の長手方向に沿わせ且つ外に凸をなす状態で中軸部12を囲繞するように等間隔に配置して形成された接触部14と、を備えている。また、接触部14を構成する弾性片である複数の接触片13の先端側および基端側にはそれぞれ、プレスフィット用コネクタ端子100の軸線を囲って、中軸部12を包囲する断面C字形状の連設部15,16が設けられている。接触部14は弾性的に縮径・拡径可能な構造をなしている。
従って、図6,図7に示すように、プリント回路基板20においてスルーホールめっき22が施されたスルーホール21に接触部14を挿入するとき、接触部14を構成する複数の接触片13がそれぞれ中軸部12に接近するように弾性変形してスルーホール21内に収まるので、挿入するときの挿入力を低減することができる。また、接触部14からスルーホール21の内周面に向かって過大な押圧力(接触圧力)が加わることがなくなるので、スルーホール21のめっき面を劣化させることがなく、プリント回路基板20の白化も防止することができる。さらに、仮にピン部11が傾いても、接触片13の弾性変位は、中軸部12と接触することで抑制され、弾性変位以上の過度な変位をおこさないので、接触片13は塑性変形し難い。
また、スルーホール21内に挿入された接触部14を構成する複数の接触片13はそれぞれ拡径方向の付勢力を保持した状態でスルーホール21の内周面の複数個所に均等に当接するので、接触不良が発生し難く、接触信頼性も優れている。
さらに、図1,図2に示すように、複数の接触片13の先端側および基端側にそれぞれ、中軸部12を包囲する断面C字形状の連設部15,16を設けているため、図6,図7に示すように、接触部14をスルーホール21内に挿入するときおよび挿入した後のいずれのときにおいても、複数の接触片13の配置状態が安定しており、接触信頼性の向上に有効である。
一方、プレスフィット用コネクタ端子100は、図8に示すような、弾力性を有する1枚の金属板10に曲げ加工を施すことによって形成されている。金属板10は、帯形状のピン部形成領域1と、ピン部形成領域1の先端側に連なる帯形状の中軸部形成領域2と、中軸部形成領域2の先端側に折り返し部3を介して連なる接触部形成領域5と、を備えている。
図1および図8を参照して、ピン部形成領域1から、ピン部11が形成され、中軸部形成領域2から中軸部12が形成され、接触部形成領域5から接触部14の接触片13および連設部15,16が形成される。
中軸部形成領域2の幅2wはピン部形成領域1の幅1wより狭く、折り返し部3の幅3wは中軸部形成領域2の幅2wより狭く(幅3wは幅2wの半分)、接触部形成領域5の幅5wは中軸部形成領域2の幅2wより広く、接触部形成領域5には、中軸部形成領域2の長手方向L(図3参照)と平行な複数のスリット4が形成されている。また、折り返し部3は、中軸部形成領域2の片方の側縁2aに寄せた位置に設けられている。
接触部14は、図6に示すスルーホール21の更なる小径化に伴い、外径を更に細くすることが要求される。そこで連設部15,16の板厚を接触片13より薄く形成する。そうすることで、連設部15,16の長さが短くても厚みが薄いため、連設部15,16の折り曲げによる径を小さくすることが容易である。
本実施の形態では、図9Aおよび図9Bに示すように、プレスフィット用コネクタ端子の長手方向において、接触片13を形成する板厚は、中央部13aから端部13bに向かうに従って徐々に厚みが薄くなるように形成されている。連設部15,16を形成する板厚は、幅方向および長さ方向(周方向)ともに均等な厚みであり、接触片13の端部13bの厚みと同じに形成されていることで、少なくとも接触片13の中央部13aより薄く形成されている。
図7に示すように、接触部14がスルーホール21の内周面に接触するときには、接触片13が外に凸をなす湾曲状態から、スルーホール21の内周面によって接触部14が絞られることで接触片13が弾性変形して伸張状態となる。しかし、図9Bに示すように、接触片13の中央部13aの厚みが端部13bより厚いため、接触片13のばね性の低下を抑制することができるので、連設部15,16の折り曲げを容易としつつ、接触片13の接触荷重を維持することができる。
次に、プレスフィット用コネクタ端子100の製造方法について、図面に基づいて説明する。
まず、図9Bに示すように、一面側の中央部13aを頂部として端部13bに向かって山の裾野が拡がるように徐々に厚みが薄くなるような接触片13と、接触片13の端部13bと同じ厚みの連設部15,16とを象った形成空間を有する一方の金型と、平板状の他方の金型とにより、打ち抜き加工前の1枚の金属板を挟み込む。
そして、形成空間を有する一方の金型を、他方の金型に押圧して、接触片13および連設部15,16に対応する位置を薄くする加工を施す。連設部15,16および接触片13をプレス加工する際に、片面側を押圧して板厚を薄くしているため、打ち抜き加工前の1枚の金属板を平板状の金型に載置してプレス加工することができるので、加工が容易である。また、一方の金型により、中央部13aから端部13bへ連続的に薄くすることができるので、短い加工時間で製造することができる。
次に、厚みを薄くする加工を施した金属板を打ち抜き加工して、図8に示す金属板10を形成する。
次に、図8に示す金属板10において、ピン部形成領域1および中軸部形成領域2をその長手方向Lに連続する折り曲げ部6を中心に横断面がU字形状をなすように折り曲げた後、折り返し部3を横切る折り返し位置3aを中心に接触部形成領域5を中軸部形成領域2に向かって180度折り曲げる。
この後、長手方向Lと交差する方向に位置する接触部形成領域5の辺縁部5a,5bがC字形状となるように曲げ加工を施し、長手方向Lと平行をなす接触部形成領域5の片部5cがく字形状となるように曲げ加工を施し、接触部形成領域5が中軸部12を囲繞する樽形状をなすようにすれば、図1に示すプレスフィット用コネクタ端子100が完成する。
このように、プレスフィット用コネクタ端子100は、折り曲げ加工されてC字形状に形成される連設部15,16を薄くしているため、連設部15,16の長さが短くても、連設部15,16の折り曲げが容易なので、従来と同等の接触圧力を維持しつつ、接触部14の小径化を図ることが可能である。
また、連設部15,16の厚みが均等であるため、連設部15,16が容易に折り曲げられると共に、折り曲げ時の応力集中を起こしにくく、折曲強度を確保することができる。
更に、プレスフィット用コネクタ端子100は、弾力性を有する1枚の金属板10に曲げ加工を施すことによって形成されるので、部品点数が削減され、製造コストを低減することができる。
次に、接触部の変形例について、図面に基づいた説明する。
図10Aおよび図10Bに示す第1変形例に係る接触部14sにおける接触片13sと、図11Aおよび図11Bに示す第2変形例に係る接触部14tにおける接触片13tとは、図9Bに示す接触片13と同様に、中央部13aから端部13bに向かうに従って徐々に板厚の厚みが薄くなるように形成されている。また、連設部15s,16sは、幅方向および長さ方向(周方向)ともに均等な厚みである。
しかし、図10Bに示すように、第1変形例における接触片13sは、端部13bの厚みT11が、中央部13aの厚みT12より薄く、更に、連設部15s,16sの厚みT13が、均等な厚みであるが、接触片13sの中央部13aおよび端部13bの厚みT11,T12より薄く形成されている(T12>T11>T13)。
このように、連設部15s,16sの板厚が全体的に接触片13sの板厚より薄く形成されていることで、接触片13sの板厚の厚い部分が多くなるため、接触荷重の確保が容易である。
また、図11Bに示すように、第2変形例における接触片13tは、第1変形例と同様に、端部13bの厚みT21が中央部13aの厚みT22より薄く形成されている。
しかし、接触片13tの中央部13aから端部13bを越えて連設部15t,16tの端部に至るまで、傾斜面を設けて徐々に薄くしたことにより、連設部15t,16tにおいては、接触片13t側の厚みT21が厚く、接触片13t側とは反対側の厚みT23が薄くなっている(T22>T21>T23)。
このように、接触片13tの中央部13aから連設部15t,16tに至るまで傾斜面にて連続的に厚みを薄くしたことにより、厚みの変化が緩やかで、厚みの境目がないため、応力集中を起こしにくい。
前述したプレスフィット用コネクタ端子はいずれも本発明を例示するものであり、本発明に係るプレスフィット用コネクタ端子はこれらの実施形態に限定されない。
本発明に係るプレスフィット用コネクタ端子は、プリント回路基板のスルーホールに挿入する部材として、電気・電子機器産業や自動車産業などにおいて広く利用することができる。
1 ピン部形成領域
1w,2w,3w,5w 幅
2 中軸部形成領域
2a 側縁
3 折り返し部
3a 折り返し位置
4 スリット
5 接触部形成領域
5a,5b 辺縁部
5c 片部
6 折り曲げ部
10 金属板
11 ピン部
12 中軸部
13,13s,13t 接触片
13a 中央部
13b 端部
14,14s,14t 接触部
15,15s,15t,16,16s,15t 連設部
20 プリント回路基板
21 スルーホール
22 スルーホールめっき
100 プレスフィット用コネクタ端子
L 長手方向

Claims (4)

  1. プリント回路基板のスルーホールに挿入される接触部を有し、
    前記スルーホールに接触する複数の接触片と、前記複数の接触片の先端側および基端側を連設する連設部とを、弾力性を有する1枚の金属板から打ち抜き、前記接触片となる金属板の板面が外側を向くように前記連設部を断面C字形状に折り曲げて、前記接触片が外に凸をなす湾曲状態となる前記接触部を形成する製造方法により製造されたプレスフィット用コネクタ端子であって、
    前記連設部が、前記接触片より板厚が薄く形成されているプレスフィット用コネクタ端子。
  2. 前記接触片の厚みは、中央部の板厚が厚く、端部の板厚が薄く形成されている請求項1記載のプレスフィット用コネクタ端子。
  3. 前記連設部の厚みは、幅方向および周方向ともに均等な厚みに形成されている請求項2記載のプレスフィット用コネクタ端子。
  4. 前記複数の接触片が囲繞する中軸部が設けられ、
    前記連設部は、前記中軸部を包囲するよう折り曲げられている請求項1記載のプレスフィット用コネクタ端子。
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