JP2015156333A - 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置 - Google Patents

発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015156333A
JP2015156333A JP2014031314A JP2014031314A JP2015156333A JP 2015156333 A JP2015156333 A JP 2015156333A JP 2014031314 A JP2014031314 A JP 2014031314A JP 2014031314 A JP2014031314 A JP 2014031314A JP 2015156333 A JP2015156333 A JP 2015156333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
emitting diode
wiring
wiring pattern
light
light emitting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014031314A
Other languages
English (en)
Inventor
直子 猿渡
Naoko Saruwatari
直子 猿渡
岡部 将人
Masahito Okabe
将人 岡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2014031314A priority Critical patent/JP2015156333A/ja
Publication of JP2015156333A publication Critical patent/JP2015156333A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)

Abstract

【課題】均一な明るさを得ることが可能な発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置を提供することにある。
【解決手段】発光ダイオード照明装置に用いる配線基板10であって、複数の発光ダイオード40と、発光ダイオード40を直列に接続する複数の配線22〜24,32〜34が電気的に並列に接続された配線パターン20,30とを備え、複数の配線22〜24,32〜34が、相互に独立して配線パターン20,30の長手方向に直交する方向に並列に配列され、長手方向の両端が接続され、各発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線22〜24,32〜34の他の発光ダイオード40と配線パターン20,30の長手方向にずれて配設されてなる配設態様によって形成され、配設態様が配線パターン20,30の長手方向に繰り返される発光ダイオード照明用配線基板10及び発光ダイオード照明装置により課題を解決する。
【選択図】図2

Description

本発明は、発光ダイオード照明装置用の配線基板及びそれを有する発光ダイオード照明装置に関する。
近年、発光ダイオード(Light Emitting Diode)の進歩に伴って、発光ダイオードを照明装置に用いた発光ダイオード照明装置が普及している。このような発光ダイオード照明装置としては、発光素子が実装される基板にフレキシブルプリント基板を用いたものが知られている(例えば、特許文献1)。この発光ダイオード照明装置は、反射率を高めるとともに、フレキシブルプリント基板のリフレクターへ映り込みを抑制することができるようになっている。
一方、最近では、家庭用のみならず、オフィスや店舗等の天井に発光ダイオード照明装置を用いることも普及しつつあり、発光ダイオードを実装するための構造や配線基板の研究が行われている。そして、電球タイプの発光ダイオード照明装置が、配線基板に発光ダイオードを実装した発光ダイオード照明装置として一般に知られるようになった(例えば、特許文献2)。この電球タイプの発光ダイオード照明装置は、複数の発光ダイオードからなる発光ダイオードの列が正方形の配線基板上に並列に配設されとともに、電気的に並列に接続されることによって構成されている。
特開2012−248646号公報 特開2012−129542号公報
しかしながら、発光ダイオードを実装した発光ダイオード照明装置は、当該発光ダイオードの性質上、従来の照明装置と同等の照度を得るためには多数の発光ダイオードを用いることが必要であり、1つの発光ダイオード照明装置の中で個々の発光ダイオードの照度にばらつきが発生することが懸念されている。
また、細長い発光ダイオード照明装置は基板の幅が狭いので、電球タイプの発光ダイオード照明装置(特許文献2参照)と同様に発光ダイオードの列を単純に並列に配設することによって照度を均一にすることが困難である。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、発光ダイオード照明装置において均一な明るさを得ることが可能な発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明に係る発光ダイオード照明装置用配線基板は、発光ダイオード照明装置に用いる配線基板であって、複数の発光ダイオードと、前記発光ダイオードを直列に接続する複数の配線が電気的に並列に接続された配線パターンと、を備え、前記複数の配線が、相互に独立して前記配線パターンの長手方向に直交する方向に並列に配列され、前記長手方向の両端のみが接続され、各発光ダイオードは、所定の規則に基づいて、隣り合う前記配線の他の発光ダイオードと前記配線パターンの長手方向にずれて配設されてなる配設態様を形成しており、前記配設態様が前記配線パターンの長手方向に繰り返し形成されている構成を有している。
この構成により、本発明に係る発光ダイオード照明装置用配線基板は、その配線パターンを構成する配線を電気的にも構造的にも並列に接続することによって各配線に対する電圧等の電気的な条件を相互に均一にすることができるので、各配線に実装される各発光ダイオードによって発光する光を均一にして、発光ダイオード照明装置における均一な明るさを提供できるとともに、消費電力を低減することができる。特に、本発明に係る発光ダイオード照明装置用配線基板の各発光ダイオードは、所定の規則に基づいて、隣り合う前記配線の他の発光ダイオードと前記配線パターンの長手方向にずれて配設されてなる配設態様を形成しており、前記配設態様が前記配線パターンの長手方向に繰り返し形成されているので、発光ダイオードが配線パターンの長手方向に分散される。そのため、当該発光ダイオード照明装置用配線基板は、発光ダイオード照明装置用配線基板から光を均一に照射することができる。
本発明の発光ダイオード照明装置用配線基板は、発光ダイオード照明装置において均一な明るさを提供することができる。
発光ダイオード照明装置の一実施形態における概要構成を示す平面図である。 一実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板の概要を示す平面図であり、(A)は、発光ダイオード照明装置用配線基板の第一面を示し、(B)は、第1面の裏面をなす第2面を示している。 図2に示した発光ダイオード照明装置用配線基板の断面図である。 図2に示した発光ダイオード照明装置用配線基板の等価回路図である。 図2に示した発光ダイオード照明装置用配線基板の長手方向の中央部分の拡大図であり、(A)は、発光ダイオード照明装置用配線基板の第一面を示し、(B)は、第1面の裏面をなす第2面を示している。 第1変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板の断面図である。 第2変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板の断面図である。 第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板の平面図である。 図8のI−I断面を模式的に示した断面図である。 第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板に形成されたビアホールを模式的に拡大して示した拡大図である。 図8に示した発光ダイオード照明装置用配線基板とは別形態の第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板を模式的に示した斜視図である。 一実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板と比較するために用いた比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板の等価回路図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、複数の発光ダイオードが実装された配線基板を有する発光ダイオード照明装置に対して、本発明に係る発光ダイオード照明装置用配線基板を適用した場合の実施形態である。ただし、本発明の技術的範囲は、以下の記載や図面にのみ限定されるものではない。
[1]発光ダイオード照明装置
まず、図1から図3を参照して、本発明に係る発光ダイオード照明装置1について説明する。なお、図1は、本実施形態における発光ダイオード照明装置用配線基板10を有する発光ダイオード照明装置1の概要を示す斜視図であり、図2は、本実施形態の第1実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10の概要を示す平面図である。また、図3は、図2に示した発光ダイオード照明装置用配線基板10の断面図である。
本実施形態の発光ダイオード照明装置1は、長手方向に延びる直管形、かつ、電源内蔵型の発光ダイオードランプであって、天井その他に固定設置される図示しないベースに支持される構造の照明装置である。
本実施形態の発光ダイオード照明装置1は、細長い円筒状に形成された外殻をなす樹脂性筒と、樹脂製筒の長手法方向の正極側に設けられた第1接続端子部1xと、樹脂製筒の長手法方向の負極側に設けられた第2接続端子部1yとを、有している。第1接続端子部1x及び第2接続端子部1yは、給電回路等の所定の回路を有する配線基板(図示しない)と樹脂製筒の留め具(図示しない)とによってそれぞれ形成されている。
また、発光ダイオード照明装置1は、樹脂製筒の内部に、複数の発光ダイオードが実装される配線基板(以下、「発光ダイオード照明装置用配線基板10」という。)を、その長手方向を樹脂製筒の長手方向に一致させて収容している。そして、樹脂製筒の内部に収容された発光ダイオード照明装置用配線基板10は、その正極端子10xが発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1xに接続され、復路配線パターンによって発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1xに再び接続されている。
なお、本実施形態の発光ダイオード照明装置1は、例えば、片側端部に設けられた接続端子部に交流電源電圧が印加されるようになっている。
また、発光ダイオード照明装置1には、交流電源電圧が印加されるが、図示しない給電回路などの内部回路によって、印加された交流電源電圧を直流電源電圧に変換して各発光ダイオードユニット30に印加するようになっている。
発光ダイオード照明装置用配線基板10は、図2及び図3に示すように、複数の発光ダイオード40と、これらの発光ダイオード40を直列に接続する複数の配線22〜24,32〜34が電気的に並列に接続された配線パターン20,30と、を備えている。この配線パターン20,30を構成している配線22〜24,32〜34は、構造的に相互に独立して配線パターン20,30の長手方向に直交する方向に並列に配列されており、各配線22〜24,32〜34の両端が接続されている。
発光ダイオード照明装置用配線基板10が上記のように構成されているため、各配線22〜24,32〜34に対する電圧等の電気的な条件を相互に同一にすることができるので、各配線22〜24,32〜34に実装される各発光ダイオード40によって発光する光を均一にして、発光ダイオード照明装置1における均一な明るさを提供できるとともに、消費電力を低減することができる。
また、発光ダイオード照明装置用配線基板10は、図2及び図3に示すように、配線パターン20,30が二重に構成されており、当該発光ダイオード照明装置用配線基板10の第1面に設けられた第1配線パターン20(図2(A)を参照。)と、第1面の裏面をなす第2面に設けられた第2配線パターン30(図2(B)を参照。)とから構成されている。第1配線パターン20と第2配線パターン30とが二重になるように発光ダイオード照明装置用配線基板10を構成することによって、すべての配線を発光ダイオード照明装置用配線基板の一面に設けた場合と比較して、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向をコンパクトにするができるので、省スペース化を図ることができる。
第1配線パターン20は、往路配線パターン21と復路配線パターン25とを備えている。
往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向の中央の領域に設けられた複数の配線22,23,24により形成されている。複数の配線22,23,24は一定の間隔をあけて相互に平行をなして独立しており、正極端子10x側から負極端子10y側に延びている。また、各配線22,23,24は、相互に絶縁されている。
この往路配線パターン21においては、その長手方向の一端をなす正極端子10xが発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1xに直接接続されている。
一方、復路配線パターン25は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向における、往路配線パターン21の両側に配設された2本の配線26,27によって形成されている。配線26,27は、往路配線パターン21とは一定の間隔をあけて平行をなし、負極端子10y側から正極端子10x側に延びるようにして設けられている。また、配線26,27は、往路配線パターン21とは絶縁されている。ただし、2本の配線26,27は、負極端子10y側で往路配線パターン21に接続されている。
第2配線パターン30は、第1配線パターン20と同様に、往路配線パターン31と復路配線パターン35とを備えている。
往路配線パターン31は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向の一方の片側の領域に配設された複数の配線32,33,34によって形成されている。複数の配線32,33,34は、一定の間隔をあけて相互に平行をなして独立しており、正極端子10x側から負極端子10y側に延びている。また、配線32,33,34は、相互に絶縁されている。
この往路配線パターン31の各配線32,33,34は、上述した第1配線パターン20の往路配線パターン21の各配線22,23,24と配線パターン20,30の幅方向に相互にずれるようにして配設されている。そのため、第2配線パターン30の往路配線パターン31に実装された発光ダイオード40を、第1配線パターン20の往路配線パターン21を構成する各配線22,23,24の位置に配設することができる。その結果、第2配線パターン30の往路配線パターン31に実装された発光ダイオード40を、第1配線パターン20の往路配線パターン21を構成する各配線22,23,24に邪魔されないで光を照射することできる。
この往路配線パターン31においても、配線パターンの長手方向の一端をなす正極端子10xが発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1xに直接接続される。
一方、復路配線パターン35は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向における、他方の片側に配設された配線36により形成されている。この配線36は、往路配線パターン31とは一定の間隔をあけて平行をなし、負極端子10y側から正極端子10x側に延びている。また、配線36は、往路配線パターン21とは絶縁されている。ただし、配線36は、負極端子10y側で往路配線パターン21に接続されている。
複数の発光ダイオード40は、第1配線パターン20の往路配線パターン21を構成する配線22、23,24及び第2配線パターン30の往路配線パターン31を構成する配線32、33,34にそれぞれ実装されている。これらの発光ダイオード40は、隣り合う配線同士の発光ダイオード40が配線パターンの長手方向にずれた位置にそれぞれ配設されている。当該発光ダイオード照明装置用配線基板10とは異なり、隣り合う配線同士の発光ダイオード40を配線パターンの長手方向の同じ位置に並べて配設した場合と、当該発光ダイオード照明装置用配線基板10とを比較すると、発光ダイオード40を配線パターンの長手方向の同じ位置に並べて配設した場合には、発光ダイオード40は発光ダイオード照明装置用配線基板の特定の領域に集中するのに対し、当該発光ダイオード照明装置用配線基板10は、発光ダイオード40が配線パターンの長手方向に分散される。その結果、発光ダイオード40を配線パターンの長手方向の同じ位置に並べて配設した場合には、発光ダイオード40が集中する領域の照度が強く、発光ダイオード40が配置されていない領域は照度が弱くなるのに対し、当該発光ダイオード照明装置用配線基板10は、発光ダイオード照明装置用配線基板10から光を均一に照射することができるという効果を有する。
具体的に、第1配線パターン20において、各発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線22、23,24の他の発光ダイオード40と第1配線パターン20の長手方向にずれて配設されてなる配設態様によって形成されている。そして、配設態様は、第1配線パターン20の長手方向に繰り返し形成されている。同様に、第2配線パターン30において、各発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線32、33,34の他の発光ダイオード40と第2配線パターン30の長手方向にずれて配設されてなる配設態様によって形成されている。そして、配設態様は、第2配線パターン30の長手方向に繰り返し形成されている。図5において、一点鎖線及び二点鎖線で囲んだ発光ダイオード40が、所定の規則に基づいて配設された配設態様である。
この発光ダイオード照明装置用配線基板10の発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて配設された配設態様が第1配線パターン20及び第2配線パターン30の長手方向に繰り返し形成されているので、発光ダイオード40を、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向の全領域に分散するように配設することができる。そのため、発光ダイオード照明装置用配線基板10の全領域において光を均一に照射することができる。
すなわち、隣り合う配線同士の発光ダイオード40を配線パターンの長手方向にずれた位置にそれぞれ配設した場合、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向及び幅方向に発光ダイオード40が分散するように当該発光ダイオード40を配設することができるため、発光ダイオード照明装置用配線基板10から光を均一に照射することができる。そして、所定の規則に基づく配設態様が繰り返し形成されているので、光を均一に照射することができる配設態様が長手方向に繰り返し現れることになり、その結果、発光ダイオード照明装置用配線基板10の全領域において光を均一に照射することができる。
なお、本明細書において、所定の規則とは、発光ダイオード照明装置用配線基板10から均一に光が照射される態様で発光ダイオード40が配設されることである。すなわち、一の配線に実装された発光ダイオード40と他の配線に実装された発光ダイオード40とが長手方向にずれて、発光ダイオード40が一定の間隔でそれぞれの配線によって直列に接続されていることを意味する。また、一定の間隔及びずれ幅は、発光ダイオード照明装置に求められる必要な照度と能力とによって定まる。
一般に、全ての発光ダイオード40を直列に接続した場合、全ての発光ダイオード40に等量の電流が流れるため、個々の発光ダイオード40の照度を均一にすることは可能である。ところが、照明器具が長く、使用する発光ダイオード40の数が多い場合、多数の発光ダイオードを単純に直列に接続しただけでは、照明器具の定格電圧が増大してしまう。また、上記した細長い照明器具に適用させる発光ダイオード照明装置用配線基板10においては、基板の幅が制限されるため、発光ダイオード40が発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に並ぶように発光ダイオード40の列を接続して発光ダイオード照明装置用配線基板10を形成することが困難である。さらに、配線幅を広くすることが困難であるため、配線部分の抵抗値が高くなり、配線部分の消費電力が大きくなる。このような場合に定格電圧を下げるためには、少なくとも一部の発光ダイオードを並列に配列する必要があり、そのため、直列と並列とが組み合わせて回路を形成することが必要になる。したがって、各発光ダイオード40を発光させるための回路は複雑になる。そしてその場合、発光ダイオードの配設した場所によって流れる電流値が異なることから、配線そのものでの電圧降下も均一でなくなり、結果として各発光ダイオード40にかかる電圧にバラつきが発生し、照度に差が生ずる。
これに対し、本実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、第1配線パターン20及び第2配線パターン30の往路配線パターン21、31の各配線22〜24,32〜34が電気的に並列に接続され、かつ、構造的にも並列に接続されている。そのため、配線22〜24,32〜34同士の電気的な条件がすべて同じになり、各配線22〜24,32〜34に印加される電圧を均一にすることができる。すなわち、各配線22〜24,32〜34に印加される電圧が均一であるため、配線22〜24,32〜34に実装される各発光ダイオード40によって発光する光を均一にして、発光ダイオード照明装置1における均一な明るさを提供できる。また、発光ダイオード40を並列に接続するので、印加する電圧を低減させて、その消費電力を低減することができる。
また、本実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、隣り合う配線22〜24,32〜34同士の発光ダイオード40が配線パターン20,30の長手方向にずれた位置に配設されている。しかも、隣り合う配線同士の発光ダイオード40が所定の規則に基づいて配線パターン20,30の長手方向にずれた位置に配設されてなる配設態様を形成し、その配設態様が配線パターン20,30の長手方向に繰り返し形成されるように配設されている。
したがって、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向及び幅方向の両方向において、発光ダイオード40が均一に配設されることになる。すなわち、発光ダイオード40は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の所定の領域に集合するようには配設されず、発光ダイオード照明装置用配線基板10の全体に均一に配設される。そのため、発光ダイオード照明装置用配線基板10の全体で均一な照度となる発光ダイオード照明装置1及びこの発光ダイオード照明装置1に用いる発光ダイオード照明装置用配線基板10を提供することができる。
なお、本明細書において長手方向とは、発光ダイオード照明装置用配線基板10の形状において、当該発光ダイオード照明装置用配線基板10が有する長く形成された方向と短く形成された方向のうち、長く形成された方向である。
また、本明細書では、説明の便宜のため、発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1xを正極側、第2接続端子部1yを負極側として説明しているが、実用上、発光ダイオード照明装置1は、図示しないベースのいずれの方向にも支持させることができる。
さらに、本実施形態の発光ダイオード照明装置1は、円筒状に限定されず、発光ダイオード照明装置1の横断面の形状が楕円状のものや、多角形のものであってもよいし、直管型ベースライト(照明器具)に嵌合されて使用されるものに限定されず、例えば、ベースライトと一体型の照明装置であって長手方向が長辺となる長方形のボックス形状であってもよい。
以下、発光ダイオード照明装置用配線基板10の詳細について適宜に図面を参照して説明する。
[2]等価回路
まず、図4を参照して発光ダイオード照明装置用配線基板10の等価回路を説明する。なお、図4は、本実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10の等価回路図である。
発光ダイオード照明装置用配線基板10は、6本の配線22〜24,32〜34の一端が接続点S1から接続点S6でそれぞれ発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x(発光ダイオード照明装置1の第1接続端子部1x側)にて並列に接続されている。また、各配線22〜24,32〜34の他端が接続点T1から接続点T6で発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10y(発光ダイオード照明装置1の第2接続端子部1y側)にて並列に接続されている。そして、6本の配線22〜24,32〜34には、複数の発光ダイオードが直列に接続されている。図4に示した等価回路図は、本実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10の一例であり、12個の発光ダイオード40が直列に接続されている。これらの配線22〜24,32〜34は、往路配線パターン21,31を構成している。
一方、復路配線パターン25,35は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10yにて合流された配線22〜24,32〜34により構成されており、発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10yにから正極端子10xに延びるようにして設けられている。
なお、電源電圧の正極は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10xに接続され、電源電圧の負極は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10yにから正極端子10xに延びる復路配線パターン25,35に接続されている。
この往路配線パターン21,31は、配線22〜24,32〜34が電気的にも構造的も並列に接続されているため、各配線22〜24,32〜34の電気的な条件が相互に同一である。具体的には、各配線22〜24,32〜34の部材、厚さ、幅及び長さ等の条件が同一に形成されている。そのため、発光ダイオード照明装置用配線基板10に電圧を印加した場合、往路配線パターン21,31を構成している各配線22〜24,32〜34には、電圧が均一に印加される。したがって、発光ダイオード照明装置1に実装される各発光ダイオード40によって発光する光を均一にして、発光ダイオード照明装置1の全体で均一な明るさを提供することができる。
[3]発光ダイオード照明装置用配線基板の具体的な構成
次に、図2、図3及び図5を度参照して発光ダイオード照明装置用配線基板10の具体的な構成を説明する。なお、図5は、図2に示した発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向の中央部分の拡大図である。
この発光ダイオード照明装置用配線基板10は、細長い長方形に形成されており、複数の発光ダイオード40と、これらの発光ダイオード40を直列に接続する配線22〜24,32〜34が電気的に並列に接続された配線パターン20,30と、を備えている。
発光ダイオード照明装置用配線基板10は、長手方向の寸法を450mm以上、550mm以下に形成し、幅方向の寸法を20mm以上、30mm以下に形成すれば、汎用されている蛍光管等の照明装置と外形寸法が同じ照明装置を形成する。ただし、蛍光管タイプの発光ダイオード照明器具は、これ以外にも長さ、太さで何種類かの規格があり、また、それぞれ明るさも決まっていることから、それぞれの規格に合わせて発光ダイオード40の数と基板のサイズを選定することができる。
また、配線パターンを設ける基板は、フレキシブル基板により構成するとよい。フレキシブル基板は、例えば、PET等のポリエステル系樹脂、ポリミド系樹脂、ステンレス(SUS)製の薄膜合金などの可撓性を有する基板によって形成されている。また、フレキシブル基板は、50μm〜200μmの厚さを有している。ただし、フレキシブル基板は、可撓性を有する材料で形成されていれば、上記の材料に限定されない。
[3.1]発光ダイオード照明装置用配線基板の配線パターン
配線パターンは、第1配線パターン20と第2配線パターン30とによって構成されている。第1配線パターン20と第2配線パターン30とは、第1配線パターン20が発光ダイオード照明装置用配線基板10の一面をなす第1面に設けられ、第2配線パターン30が第1面の裏面をなす第2面に設けられることによって、二重に構成されている。図2、図3及び図5に示した例では、第1配線パターン20は、3本の配線22,23,24からなる往路配線パターン21と、2本の配線26,27路配からなる復路配線線パターン25とを有している。一方、第2配線パターン30は、3本の配線32,33,34らなる往路配線パターン31と、1本の配線36からなる復路配線パターン35とを有している。
(第1配線パターン)
第1配線パターン20の往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向に延びる、相互に独立した3本の配線22,23,24により構成されている。3本の配線22,23,24は発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側及び負極端子10y側で接続されることにより電気的に並列に接続されている。また、往路配線パターン21は、独立した3本の配線22,23,24が発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に並列に並べられて構成され、構造的にも並列に接続されている。そして、往路配線パターン21を構成している3本の配線22,23,24は、相互に絶縁されており、その両端のみが接続されている。この往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向における中央の領域に配設されている。
なお、往路配線パターン21は、3本の配線22,23,24で構成することには限定されない。往路配線パターン21は、例えば、2本の配線で構成してもよいし、4本以上の配線で構成してもよい。また、往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、中央の領域に配設することには限定されず、片側に寄せて配設してもよい。
往路配線パターン21を構成している配線22,23,24は、例えば、導電性を有する部材によって、幅が1mm以上、10mm以下に形成され、厚さが0.5μm以上、10μm以下に形成されている。配線22,23,24の幅は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に往路配線パターン21及び復路配線パターン25のすべてを納めることができるように、往路配線パターン21を構成する配線の本数に応じて適宜に設定するとよい。
これに対し、第1配線パターン20の復路配線パターン25は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、往路配線パターン21の両側に配設された2本の配線26,27により構成されている。復路配線パターン25を構成している2本の配線26,27は、往路配線パターン25とは絶縁されており、発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10y側から正極端子10x側に向かって延びるようにして形成されている。この2本の配線26,27は、発光ダイオード照明装置用配線基板10負極端子10y側の端部が往路配線パターン21に接続されている一方で、正極端子10x側の端部が往路配線パターン21とは独立している。
なお、復路配線パターン25は、2本の配線26,27で構成することには限定されない。復路配線パターン25は、例えば、1本の配線で構成してもよいし、3本以上の配線で構成してもよい。また、往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、往路配線パターン21の両側に配設することには限定されず、片側に寄せて配設してもよい。
復路配線パターン25の配線26,27は、往路配線パターン21の配線22,23,24と同じ材質の部材によって、例えば、幅が1mm以上、10mm以下に形成され、厚さが0.5μm以上、10μm以下に形成されている。この配線26,27の幅についても、往路配線パターン21の配線22,23,24と同様に、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に往路配線パターン21及び復路配線パターン25のすべてを納めることができるように、復路配線パターン25を構成する配線の本数に応じて適宜に設定するとよい。
(第2配線パターン)
第2配線パターン30の往路配線パターン31は、第1配線パターン20の往路配線パターン21と同様に、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向に延びる、相互に独立した3本の配線32,33,34により構成されている。この3本の配線32,33,34は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側及び負極端子10y側で接続されることにより電気的に並列に接続されて構成されている。また、往路配線パターン31は、相互に独立した3本の配線32,33,34が発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に並列に並べられて構成されており、構造的にも並列に接続されている。これらの配線32,33,34は相互に絶縁されており、両端のみが接続されている。なお、この往路配線パターン31は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、中央の領域よりも側部側にずれた位置に配設されている。
この第2配線パターン30の往路配線パターン31は、その配線32,33,34が、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、第1配線パターン20の往路配線パターン21を構成する配線22,23,24とはずれた位置に配設されている。
なお、往路配線パターン31についても、第1配線パターン20の往路配線パターン21と同様に、3本の配線32,33,34で構成することには限定されない。往路配線パターン31は、例えば、2本の配線で構成してもよいし、4本以上の配線で構成してもよい。また、往路配線パターン21は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、中央の領域よりも側部側にずれた位置に配設することには限定されず、中央の領域に配設してもよい。
往路配線パターン31を構成している配線32,33,34は、第1配線パターン20の配線22,23,24と同じ材質の部材によって、幅が1mm以上、10mm以下に形成され、厚さが0.5μm以上、10μm以下に形成されている。なお、配線32,33,34の幅は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に往路配線パターン31及び復路配線パターン35のすべてを納めることができるように、往路配線パターン31を構成する配線の本数に応じて適宜に設定するとよい。
これに対し、第2配線パターン30の復路配線パターン35は、1本の配線36が、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、片側に寄せられるようにして配設されている。復路配線パターン35を構成している配線36は、往路配線パターン35から絶縁されており、発光ダイオード照明装置用配線基板10の負極端子10y側から正極端子10x側に向かって延びるようにして形成されている。この配線36は、発光ダイオード照明装置用配線基板10負極端子10y側の端部が往路配線パターン31に接続されている一方で、正極端子10x側の端部が往路配線パターとは独立している。
なお、復路配線パターン35は、1本の配線で構成することには限定されない。復路配線パターン35は、2本以上の配線で構成してもよい。また、復路配線パターン35は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向において、片側に寄せて配設することには限定されず、2本以上の配線で構成した場合には、往路配線パターン31の両側に配設してもよい。
復路配線パターン35の配線は、往路配線パターン31の配線と同じ材質の部材によって、例えば、幅が1mm以上、20mm以下に形成され、厚さが0.5μm以上、10μm以下に形成されている。この配線36の幅についても、往路配線パターン31の配線と同様に、発光ダイオード照明装置用配線基板10の幅方向に往路配線パターン31及び復路配線パターン35のすべてを納めることができるように、復路配線パターン35を構成する配線の本数に応じて適宜に設定するとよい。
本実施形態の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、以上に説明したように、第1配線パターン20と第2配線パターン30とが二重構造をなしているので、第1配線パターンを構成する配線22,23,24,26,27及び第2配線パターンを構成する配線32,33,34,36の配線幅を相対的に広くすることができる。そのため、配線抵抗を低くすることができる。
以上に説明した第1配線パターン20及び第2配線パターン30を基板の表面に設ける手法は、特に限定はなく、例えば、印刷して設けることもできる。
[3.2]発光ダイオードの実装状態
次に、図2及び図5を再度参照して、発光ダイオード40が発光ダイオード照明装置用配線基板10に実装されている実装状態について説明する。
[3.2.1]第1配線パターンの発光ダイオードの実装状態
第1配線パターン20の往路配線パターン21を構成している配線22,23,24は、複数の発光ダイオード40をそれぞれ備えている。図2及び図5は、発光ダイオード40の実装状態の一例を示しており、各配線22,23,24は、12個の発光ダイオード40をそれぞれ備えている。なお、各配線22,23,24に実装する発光ダイオード40の数は、12個であることには限定されず、必要に応じて11個以下の発光ダイオード40を実装してもよいし、13個以上の発光ダイオード40を実装してもよい。各配線22,23,24に実装された発光ダイオード40は、図2(A)及び図5(A)に示すように、隣り合う配線22,23,24同士の発光ダイオード40が第1配線パターン20の長手方向にずれた位置にそれぞれ配設されている。具体的には、図2(A)及び図5(A)に示されている配線うち図2(A)及び図5(A)の下側に位置する配線22から上側に位置する配線24に向かうに従って、発光ダイオード40は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側から負極端子10y側に徐々にずれるようにして配設されている。
複数の発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線22,23,24同士の発光ダイオード40が第1配線パターン20の長手方向にずれて配設されることにより構成された配設態様を形成している。さらに、この配設態様は、第1配線パターン20の長手方向に繰り返し形成されている。具体的には、図5(A)において、一点鎖線で囲んだ発光ダイオード40の配設態様が、所定の規則に基づいて配設された配設態様であり、この配設態様が発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向において、正極端子10x側と負極端子10y側との間で繰り返し形成されるようにして発光ダイオード40が配設されている。図2(A)及び図5(A)に示した第1配線パターン20の例では、各配線が12個の発光ダイオード40をそれぞれ備えているので、一点鎖線で囲んだ配設態様が発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向において、12回繰り返して形成されている。ただし、図示した例では各配線に発光ダイオード40が12個実装されているので、発光ダイオード40の数に応じて上記の配設態様が12回繰り返されているが、各配線に実装される発光ダイオード40の数に対応するように上記の配設態様を繰り返し形成すればよい。例えば、各配線に発光ダイオード40を8個ずつ実装した場合、配設態様が8回繰り返されるように形成すればよい。
なお、所定の規則によって配設された発光ダイオード40の配設態様は、図2(A)及び図5(A)に示された態様には限定されない。例えば、図2(A)及び図5(A)に示されている態様とは逆に、図2(A)及び図5(A)の上側に位置する配線24から下側に位置する配線22に向かうに従って、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側から負極端子10y側に徐々にずれるようにして発光ダイオード40を配設してもよい。また、図2(A)及び図5(A)の中央に位置する配線23の発光ダイオード40を最も負極端子10y側に配設するとともに、下側に位置する配線22の発光ダイオード40と上側に位置する配線24の発光ダイオード40とを、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向にずれた位置に配設してもよい。
[3.2.2]第2配線パターンの発光ダイオードの実装状態
第2配線パターン30の往路配線パターン31を構成している配線32,33,34は、第1配線パターン20の往路配線パターン21と同様に、12個の発光ダイオード40をそれぞれ備えている。ただし、配線32,33,34に実装する発光ダイオード40の数は、12個には限定されず、必要に応じて11個以下の発光ダイオード40を実装してもよいし、13個以上の発光ダイオード40を実装してもよい。各配線32,33,34に実装された発光ダイオード40は、図2及び図5に示すように、隣り合う配線32,33,34同士の発光ダイオード40が第1配線パターン20の長手方向にずれた位置にそれぞれ配設されている。具体的には、図2及び図5に示されている配線32,33,34うち図2(B)及び図5(B)の下側に位置する配線32から上側に位置する配線34に向かうに従って、発光ダイオード40は、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側から負極端子10y側に徐々にずれるようにして配設されている。
複数の発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線32,33,34同士の発光ダイオード40が第2配線パターン30の長手方向にずれて配設されることにより構成された配設態様を形成している。さらに、この配設態様は、第2配線パターン30の長手方向に繰り返し形成されている。具体的には、図5において、二点鎖線で囲んだ発光ダイオード40の配設態様が、所定の規則に基づいて配設された配設態様であり、この配設態様が発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向において、正極端子10x側と負極端子10y側との間で繰り返し形成されるようにして発光ダイオード40が配設されている。図2及び図5に示した第2配線パターン30の例においても、第1配線パターン20と同様に、二点鎖線で囲んだ配設態様が発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向において、12回繰り返して形成されている。ただし、配設態様は、各配線に実装される発光ダイオード40の数に対応するように繰り返し形成すればよい。例えば、各配線に発光ダイオード40を8個ずつ実装した場合、配設態様が8回繰り返されるように形成すればよい。
なお、所定の規則によって配設された発光ダイオード40の配設態様は、図2及び図5に示された態様には限定されない。例えば、図2(B)及び図5(B)の上側に位置する配線34から下側に位置する配線32に向かうに従って、発光ダイオード照明装置用配線基板10の正極端子10x側から負極端子10y側に徐々にずれるようにして発光ダイオード40を配設してもよい。また、図2(B)及び図5(B)の中央に位置する配線33の発光ダイオード40を最も負極端子10y側に配設するとともに、下側に位置する配線32の発光ダイオード40と上側に位置する配線34の発光ダイオード40とを、発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向にずれた位置に配設してもよい。
以上に説明した発光ダイオード照明装置用配線基板10は、第2配線パターン30に実装された発光ダイオード40の位置において、例えば、第1面側と第2面側とを貫通させた窓を備えている。この窓は、第2面に設けられた第2配線パターン30に実装された発光ダイオード40が、第1面側から光を照射することができるようにした構成である。なお、窓は、第2配線パターン30に実装された発光ダイオード40が、第1面側から光を照射することができれば、第1面側と第2面とを貫通して形成することには限定されず、例えば、第2配線パターン30に実装された発光ダイオード40に対応する位置に透明な部材を配設して構成してもよい。また、発光ダイオード照明装置用配線基板10自体を透明な部材で構成してもよい。
また、以上に説明したように、発光ダイオード40を発光ダイオード照明装置用配線基板10の長手方向にずれた位置に配設した場合、発光ダイオード40が発光ダイオード照明装置用配線基板10のある特定に領域に集中して配設されず、全体に均一に分布する。そのため、発光ダイオード照明装置用配線基板10は、その全体で均一に光を照射させることが可能になる。
なお、第1配線パターン20及び第2配線パターン30において、往路配線パターン21,31を構成している各配線22〜24,32〜34は、12個の発光ダイオード40をそれぞれ実装しており、各発光ダイオード40の標準電圧が3Vの場合、各配線22〜24,32〜34の標準電圧は24Vである。一般に、発光ダイオード40素子(またはモジュール)の定格電圧は約3.5V程度であることが多く、標準電圧として3V付近で使用する場合が多い。しかし、発光ダイオード40は電圧で明るさをコントロールすることが出来るので、2.5V〜3.0Vの範囲で、適宜に電圧を変えて、明るさを調整することができる。
[4]発光ダイオード照明装置用配線基板の変形例
[4.1]第1変形例
次に図6を参照して発光ダイオード照明装置用配線基板の第1変形例について説明する。なお、図6は、第1変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板110の断面図である。
この発光ダイオード照明装置用配線基板110は、第1配線基板111と第2配線基板112とが発光ダイオードの照射方向に積層して構成されている。また、配線パターンは、発光ダイオード照明装置用配線基板110の第1配線基板111に設けられた第1配線パターン120と、第2配線基板112に設けられた第2配線パターン130とによって構成されている。
(第1配線パターン)
第1配線パターン120は、第1配線基板111の第1面に設けられている。第1配線基板111に設けられた第1配線パターン120は、図2から図5に示した配線パターンにおける第1配線パターン20に対応する配線パターンである。第1配線基板111に設けられた第1配線パターン120は、第1配線パターン20と同様の構成を有しており、往路配線パターン121と復路配線パターン125とによって構成されている。
往路配線パターン121は、相互に独立した3本の配線122,123,124により構成されており、3本の配線122,123,124が、電気的にも構造的にも並列に接続されることによって構成されている。また、3本の配線122,123,124は、相互に絶縁されている。この往路配線パターン121は、発光ダイオード照明装置用配線基板110の幅方向における中央の領域に配設されている。
これに対し、復路配線パターン125は、発光ダイオード照明装置用配線基板110の幅方向において、2本の配線126,127が往路配線パターン121の両側に配設されて構成されている。この2本の配線126,127は、往路配線パターン121とは絶縁されており、発光ダイオード照明装置用配線基板110の負極端子110y側から正極端子110x側に向かって延びるようにして形成されている。この2本の配線126,127は、発光ダイオード照明装置用配線基板110負極端子110y側の端部が往路配線パターン121に接続されている一方で、正極端子110x側の端部が往路配線パターとは独立している。
(第2配線パターン)
第2配線パターン130は、第2配線基板112の第1面に設けられている。第2配線基板112に設けられた第2配線パターン130は、図2から図5に示した配線パターンにおける第2配線パターン30に対応する配線パターンである。この第2配線基板112に設けられた第2配線パターン130は、往路配線パターン131と復路配線パターン135とを備えている。
往路配線パターン131は、相互に独立した3本の配線132,133,134により構成されており、3本の配線132,133,134が電気的にも構造的にも並列に接続されることによって構成されている。また、3本の配線132,133,134は、相互に絶縁されている。なお、この往路配線パターン131は、発光ダイオード照明装置用配線基板110の幅方向において、中央の領域よりも側部の方にずれた位置に配設されている。
これに対し、復路配線パターン135は、発光ダイオード照明装置用配線基板110の幅方向において、1本の配線136が片側に寄せられるようにして配設されることにより構成されている。この配線136は、往路配線パターン131とは絶縁されており、発光ダイオード照明装置用配線基板110の負極端子110y側から正極端子110x側に向かって延びるようにして形成されている。配線136は、負極端子110y側の端部が往路配線パターン121に接続されている一方で、正極端子110x側の端部が往路配線パターとは独立している。
この発光ダイオード照明装置用配線基板110は、第2配線基板112の第1面、すなわち、第2配線パターン130が設けられた面が、第1配線基板111の第2面、すなわち、第1配線パターン120が設けられた面の裏をなす面に密接されて、第1配線基板111と第2配線基板112とが積層されている。
そして、この発光ダイオード照明装置用配線基板110は、第2配線基板112の第2配線パターン130に実装された発光ダイオード(図示しない)の位置において、第1配線基板111の第1面側と第2面とを貫通させた窓を備えている。この窓は、第2配線基板112の第2配線パターン130に実装された発光ダイオード(図示しない)が、第1配線基板111を通して光を照射することができるようにした構成である。なお、窓は、第2配線パターン130に実装された発光ダイオード(図示しない)が、第1配線基板111を通して光を照射することができれば、第1配線基板111の第1面側と第2面とを貫通して形成することには限定されず、例えば、第2配線基板112の第2配線パターン130に実装された発光ダイオード(図示しない)に対応する位置に透明な部材を配設して構成してもよい。
この形態の発光ダイオード照明装置用配線基板110においては、第1配線基板に配設される発光ダイオード40の第1配線基板に対する実装方向と第2配線基板に配設される発光ダイオード40の第2実装基板に対する実装方向とが同じになる。そのため、第1配線基板に配設される発光ダイオード40と第2配線基板に配設される発光ダイオード40との放熱状態等の条件が等しくなるという効果がある。そのため、例えば、第1配線基板と第2配線基板との間に隙間を設けるなどすることによって、第1配線基板に配設される発光ダイオード40と第2配線基板に配設される発光ダイオード40との放熱状態を等しくするための構造を容易に採用することができる。
[4.2]第2変形例
次に図7を参照して発光ダイオード照明装置用配線基板の第2変形例について説明する。なお、図7は、第2変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板210の断面図である。
この発光ダイオード照明装置用配線基板210は、1枚の基板の同じ面に第1配線パターン220と第2配線パターン230とを並べて配設し、第1配線パターン220及び第2配線パターン230における共通の復路配線パターン236の位置で二つ折りにして構成したものである。
第1配線パターン220は、基板の第1面に設けられており、往路配線パターン221と復路配線パターン236とによって構成されている。
往路配線パターン221は、相互に独立した4本の配線222,223,224,225により構成されており、4本の配線222,223,224,225が電気的にも構造的にも並列に接続されることによって構成されている。また、4本の配線222,223,224,225は、相互に絶縁されている。この往路配線パターン221は、基板の幅方向における一方の側部に配設されている。
これに対し、復路配線パターン236は、往路配線パターン221から絶縁された幅の広い1本の配線237によって構成されている。配線237は、基板の幅方向におけるほぼ中央に配設されており、発光ダイオード照明装置用配線基板210の負極端子210y側から正極端子210x側に向かって延びるようにして配設されている。この1本の配線237は、負極端子210y側の端部が往路配線パターン221に接続されている一方で、正極端子210x側の端部が往路配線パターとは独立している。
(第2配線パターン)
第2配線パターン230は、第1配線パターン220と同じ面である基板の第1面に設けられており、往路配線パターン221と復路配線パターン236とによって構成されている。
往路配線パターン221は、相互に独立した3本の配線232,233,234により構成されており、3本の配線232,233,234が電気的にも構造的にも並列に接続されることによって構成されている。また、3本の配線232,233,234は相互に絶縁されている。この往路配線パターン221は、基板の幅方向における他方の側部に配設されている。
復路配線パターン236は、第1配線パターン220における復路配線パターン236と共通して利用される幅の広い1本の配線237によって構成されたものである。復路配線パターン236を構成する配線237は、往路配線パターン221とも絶縁されており、基板の幅方向の中央にて、発光ダイオード照明装置用配線基板210の負極端子210y側から正極端子210x側に向かって延びるようにして形成されている。
以上の構成を有する発光ダイオード照明装置用配線基板210は、第1配線パターン220及び第2配線パターン230が共通して利用する復路配線パターン236の位置で、各配線パターンが設けられた面の裏をなす第2面が向かい合うようにして二つ折りされることによって構成されている。そして、この発光ダイオード照明装置用配線基板210は、第2配線パターン230が設けられた基板の領域に、第2配線パターン230に実装される発光ダイオード(図示しない)が第1配線パターン220側に向けて光を照射することができるように、第2配線パターン230に発光ダイオード(図示しない)をはめ込む部分が形成されている。
[4.3]第3変形例
次に図8〜図10を参照して発光ダイオード照明装置用配線基板310の第3変形例について説明する。なお、図8は、第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板310の平面図であり、図9は、図8のI−I断面を模式的に示した断面図である。図10は、発光ダイオード照明装置用配線基板310に形成されたビアホール312を模式的に拡大して示した拡大図である。
この発光ダイオード照明装置用配線基板310は、1枚の基板311と、この基板311の第1面に形成された第1配線パターン320と、基板311の第1面の裏面をなす第2面に形成された第2配線パターン330と、この第2配線パターン330を覆う絶縁層360又は第2基板360とで構成されている。基板311は、その厚さ方向を貫通する複数のビアホール312を備えており、このビアホール312の位置で第1配線パターン320の配線と第2配線パターン330の配線とを接続させている。ビアホール312は、発光ダイオード照明装置用配線基板310の長手方向において、各配線の発光ダイオード40と発光ダイオード40とが実装された各区間に2箇所ずつ形成されている。また、発光ダイオード40は第1配線パターン320にのみ実装されている。なお、第1配線パターン320及び第2配線パターン330を基板311に形成する方法は、特に限定されないが、無電解めっき法によって形成することができる。
第1配線パターン320は、図8に示すように、基板311の第1面に設けられており、往路配線パターン321と復路配線パターン325とによって構成されている。
往路配線パターン321は、相互に独立した3本の配線322,323,324により構成されており、3本の配線322,323,324が構造的に並列に配設されるとともに、電気的に並列に接続されることによって構成されている。また、3本の配線322,323,324は、相互に独立しており、電気的に絶縁されている。
これに対し、復路配線パターン325は、発光ダイオード照明装置用配線基板310の幅方向において、往路配線パターン321の両側に配設された2本の配線326によって構成されている。2本の配線326は、配線322,323,324に対して平行をなしており、負極端子310y側から正極端子310x側に向かって延びるようにして配設されている。2本の配線326は、負極端子310y側の端部が往路配線パターン321に接続されている一方で、正極端子310x側の端部が往路配線パターン321とは独立している。
発光ダイオード40は、第1配線パターン320の往路配線パターン321を構成する配線322,323,324上に実装されている。各発光ダイオード40は、所定の規則に基づいて、隣り合う配線の他の発光ダイオード40と配線パターンの長手方向にずれて配設されてなる配設態様を形成しており、この配設態様が配線パターンの長手方向に繰り返し形成されているようにして実装されている。
第2配線パターン330は、図9に示すように、第1配線パターン320が配設された基板311の第1面の裏側をなす第2面に配設されている。この第2配線パターン330は、5本の配線332〜336によって形成されている。5本の配線332〜336は、発光ダイオード照明装置用配線基板310の幅方向において、第1配線パターン320を構成する5本の配線322〜326と重なる位置にそれぞれ配設されている。
第1配線パターン320を構成する5本の配線322〜326と、第2配線パターン330を構成する5本の配線332〜336とは、無電解めっき法によって同時に形成されたのであり、図9に示すように、基板311に形成されたビアホール312の位置で相互に接続されている。なお、図9は、発光ダイオード照明装置用配線基板310の断面構造を説明するために模式的に示した図である。そのため、基板311と、絶縁層360又は第2基板360との間に隙間が存在するように示しているが、実際の発光ダイオード40照明装置用配線基板310は、基板311と、絶縁層360又は第2基板360との間に隙間は存在しない。
第1配線パターン320の配線322〜326と第2配線パターン330の配線332〜336とがビアホール312の位置で接続されている構造について、図10を参照して詳細に説明する。なお、図10は、第1配線パターン320の配線322と第2配線パターン330の配線332との接続の構造を示しているが、第1配線パターン320の他の配線323〜326と第2配線パターン330の他の配線333〜336との接続の構造も同じである。
基板311に形成されたビアホール312の周縁には、触媒層350が形成されている。この触媒層350は、例えば、パラジウム、銅又は銀等の金属により形成されている。触媒層350は、10nm以上、100nm以下になるように形成されており、例えば、約50nm程度に形成されている。触媒層350は、基板311の第1配線パターン320の配線322〜326が形成される領域及び第2配線パターン330の配線332〜336が配設される領域において、ビアホール312同士を当該触媒層350で相互に接続するようにして基板311の第1面、第2面及びビアホール312の内面を被覆することによって形成されている。ただし、触媒層350は、ビアホール312毎に独立した形態で基板311に形成してもよい。この触媒層350は、第1配線パターン320を基板311の第1面に形成するとともに2配線パターンを基板311の第2面に形成するときに、第1配線パターン320の配線322〜326と第2配線パターン330の配線332〜336との接続することを同時に行わせている。
また、基板311に形成されたビアホール312の内側には、第1配線パターン320の配線322〜326と第2配線パターン330の配線332〜336とを接続している接続部340が触媒層350のさらに内側に形成されている。この接続部340は、第1配線パターン320を基板311の第1面に形成するとともに2配線パターンを基板311の第2面に形成するときに、配線を構成する銅がビアホール312の内側に進入して形成されたものである。なお、図10に示した接続部340の例では、接続部340の中央に穴が形成されているが、この穴を形成せず、ビアホール312の内側が接続部340によって満たされるように接続部340を形成してもよい。
以上に説明した発光ダイオード40照明装置用配線基板310の第1配線パターン320及び第2配線パターン330を無電解めっき法で形成する場合、以下のようにして形成する。
まず、基板311に触媒層350を形成する。その際、基板311の第1配線パターン320の配線322〜326が形成される領域及び第2配線パターン330の配線332〜336が形成される領域において、ビアホール312同士を触媒層350で相互に接続するようにして基板311の第1面、第2面及びビアホール312の内面を触媒層350で被覆することによって形成する。なお、基板311の所定の位置には、ビアホール312があらかじめ形成されている。
次いで、無電解めっき法によって、基板311の第1面に第1配線パターン320を形成するとともに、第2面に第2配線パターン330を形成する。第1配線パターン320及び第2配線パターン330は、第1配線パターン320の配線322〜326及び第2配線パターン330の配線332〜336が基板311上に形成された触媒層350上に積層されるようにして形成する。基板311には触媒層350が形成されているので、第1配線パターン320及び第2配線パターン330を構成する銅は、ビアホール312の内側に進入し、ビアホール312の位置で第1配線パターン320及び第2配線パターン330は接続される。
無電解めっき法で配線パターン320,330を形成する場合、配線パターン320,330の厚さを所定の厚さまで堆積させるには長時間を要するため、堆積するために必要な時間に応じて、めっき工程のラインを長くすることが必要になる。めっき工程のラインを長くした場合、めっき設備の設備費が高くなる。しかし、基板311の両面に配線パターンを形成した場合、各面に堆積させる配線パターン320,330の厚さは、多々面のみに堆積させる配線パターンの1/2の厚さにすることができる。そのため、堆積に要する時間を1/2にすることができるので、めっき設備の設備費を低廉にすることができる。
第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板410は、図11に示すように、形成することもできる。なお図11は、第3変形例の発光ダイオード照明装置用配線基板410を部分的に示す斜視図である。図11に示す発光ダイオード照明装置用配線基板410は、各配線の発光ダイオード40が、発光ダイオード照明装置用配線基板410の長手方向において、同じ位置に並ぶように実装されることによって構成されている。
発光ダイオード照明装置用配線基板410は、図11に示すように、その1面側に第1配線パターン420を備えており、第1面の裏面をなす図示しない第2面に図示しない第2配線パターンを備えている。第1配線パターン420の往路配線パターン421は、3本の配線422,423,424により構成されている。各配線422,423,424は、それぞれの長手方向において、発光ダイオード40が実装される位置で分離しており、複数の区間に区分けされている。分離された配線は、422,423,424は、発光ダイオード40によってそれぞれ接続されている。そして、発光ダイオード照明装置用配線基板410は、複数のビアホール412を有している。
ビアホール412は、各配線422,423,424における各区間の2箇所にそれぞれ形成されている。第1配線パターン420と図示しない第2配線パターンとは、このビアホールで接続されている。なお、第1配線パターン420と図示しない第2配線パターンとの接続の構造及び作用効果は、図8〜図10に示した発光ダイオード照明装置用配線基板310と同じなので、説明を省略する。
以上に説明した発光ダイオードの一例としてLEDを挙げることができる。ただし、発光ダイオードはLEDには限定されず、他の発光素子を用いることができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳しく説明する。なお、実施例及び比較例においては、発光ダイオード40としてLED(40)を用いた。
[実施例]
実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、図2から図5に示したように、第1配線パターン20及び第2配線パターン30を抵抗率が5.0μΩcmの材質からなる導電体を用いて形成した。
第1配線パターン20は、3本の配線22,23,24で往路配線パターン21を形成し、それらの各配線22,23,24の膜厚が1μmであり、配線幅が3mmになるように形成した。また、2本の配線26,27で復路配線パターン25を形成し、それらの各配線26,27の膜厚が1μmであり、配線幅が3mmになるように形成した。
一方、第2配線パターン30は3本の配線32,33,34で往路配線パターン31を形成し、各配線32,33,34の膜厚が1μmであり、配線幅が3mmになるように形成した。また、1本の配線36で復路配線パターン35を形成し、配線36の膜厚が1μmであり、配線幅が6mmになるように形成した。さらに、第1配線パターン20及び第2配線パターン30は、その往路配線パターン21,31を構成する6本の配線22〜24,32〜34の長さを500mmになるように形成した。
また、第1配線パターン20及び第2配線パターン30を構成する往路配線パターン21,31の各配線22〜24,32〜34に12個のLED(40)をそれぞれ実装した。なお、各LED(40)の標準電圧を3.0Vとする。
以上のように発光ダイオード照明装置用配線基板10を形成し、全体に300mAの電流を流し、往路配線パターン21,31を構成する各配線22〜24,32〜34に50mAの電流をそれぞれ流し、消費電力を求めた。
まず、第1配線パターン20及び第2配線パターン30の往路配線パターン21,31を構成する各配線22〜24,32〜34のLED(40)を除いた配線部分の配線抵抗を測定したところ、配線抵抗はそれぞれ8.3Ωであった。各配線22〜24,32〜34には、50mAの電流がそれぞれ流れているので、各配線22〜24,32〜34の端部間の配線部分の電圧降下は、それぞれ、0.417Vであり、配線22〜24,32〜34毎の差はほとんど存在しなかった。
また、第1配線パターン20及び第2配線パターン30の往路配線パターン21,31は3本の配線22〜24,32〜34でそれぞれ構成されているから、合成配線抵抗は1.39Ωである。各配線22〜24,32〜34に合計で300mAの電流が流れているとみなせるので、配線部分の消費電力は、約0.13Wである。
一方、LED(40)部分の消費電力は、LED(40)の数の合計が72個であり、各LED(40)の標準電圧を3.0Vとすれば、各配線22〜24,32〜34に50mAの電流を流したので、10.2Wである。
同様に、第1配線パターン20及び第2配線パターン30の復路配線パターン25,35を構成する配線26,27,36の配線抵抗を測定したところ、合成配線抵抗は2.1Ωであった。復路配線パターン25,35を流れる電流の合計も、300mAなので、復路配線パターン全体の消費電力は、約0.19Wである。
LED(40)の消費電力に対する配線部分の消費電力の割合Rを次の(式1)式で求める。
R=[(配線部分の消費電力)/(LEDの消費電力)]×100・・・(式1)
(式1)によってLED(40)の消費電力に対する配線部分の消費電力の割合Rを求めた結果、2.9%である。
実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、往路配線パターン21,31を構成する配線22〜24,32〜34が並列に接続されているので、各配線22〜24,32〜34に印加される電圧は均一になる。また、配線部分で消費される電力は、LED(40)で消費される電力のわずか2.9%しかない。
[比較例]
比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510は、配線パターンが発光ダイオード照明装置用配線基板510の片面にだけ配設されるようにして形成した。この発光ダイオード照明装置用配線基板510は、LED(40)が直列に接続されたLEDユニット50を並列に接続して形成した。なお、図12は、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510の等価回路図である。比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510に形成された配線パターンは、抵抗率が5μΩcm、膜厚が1μmの材質からなる導電体で配線幅が3mmになるように形成した。
また、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510において、各LEDユニット50の配線部分の長さは38mmであり、発光ダイオード照明装置用配線基板510は6個のLEDユニット50を有しているので、6個のLEDユニット50の配線部分のみの長さは全体で228mmである。また、往路配線パターンの配線の長さは全体で800mmであり、復路配線パターンの配線の長さは480mmである。
各LEDユニット50の正極端子は、第1のLEDユニット50aの正極端子を往路配線パターン520の接続点C1に接続し、負極端子を復路配線パターン530の接続点D1に接続した。第2のLEDユニット50bから第6のLEDユニット50fについても、正極端子を順番に往路配線パターン520の接続点C2から接続点C6に接続するとともに、負極端子を復路配線パターン530の接続点D2から順番に接続点D6に接続した。
この発光ダイオード照明装置用配線基板510に実装した各LEDユニット50は、12個のLED(40)が直列に接続されて構成されている。発光ダイオード照明装置用配線基板510は、当該LEDユニット50が6個用いられ、6個のLEDユニット50が並列に接続されて構成されている。各LED(40)の標準電圧を3Vとすると、1つのLEDユニット50の標準電圧は36Vである。
図12に示した符号RC1、RC2、RC3、RC4、RC5は、往路配線パターン520における各接続点C1〜C6同士の間の配線抵抗であり、その値は約1.33Ωである。また、符号RD1、RD2、RD3、RD4、RD5は、負極用配線パターン120における各接続点D1〜D6同士の間の配線抵抗であり、その値は約1.33Ωである。
発光ダイオード照明装置用配線基板510に36Vの電圧を印加し、各LEDユニットに50mAの電流を流し、消費電力を求めた。
往路配線パターン520において、接続点C1と接続点C2との間の電圧降下は333mV、接続点C2と接続点C3との間の電圧降下は267mV、接続点C3と接続点C4との間の電圧降下は200mV、接続点C4と接続点C5との間の電圧降下は133mV、接続点C5と接続点C6との間の電圧降下は125mVである。同様に、復路配線パターン530において、接続点D1と接続点D2との間の電圧降下は125mV、接続点D2と接続点D3との間の電圧降下は250mV、接続点D3と接続点D4との間の電圧降下は200mV、接続点D4と接続点D5との間の電圧降下は267mV、接続点D5と接続点D6との間の電圧降下は333mVである。
各LEDユニット50の正極端子と負極端子との間にかかる電圧は、電圧降下が生じた結果、第1のLEDユニット50a及び第6のLEDユニット50fが35.000Vであり、第2のLEDユニット50b及び第5のLEDユニット50eが34.733Vであり、第3のLEDユニット50c及び第4のLEDユニット50dが34.600Vである。
この測定結果に現れているように、第1のLEDユニット50a及び第6のLEDユニット50fと、第3のLEDユニット50c及び第4のLEDユニット50dとでは、正極端子と負極端子との間にかかる電圧に約0.40Vの電位差が生じることが判明した。LEDは電圧変化に対する電流値の変化が大きく、僅かな電圧の変化で明るさが大きく変化し、0.40Vの電位差は、LEDの明るさに大きな差を生じさせる。
また、往路配線パターン520の消費電力は、約0.367Wであり、復路配線パターン530の消費電力は、約0.720Wであった。また、各LEDユニット50のLED(40)を除いた配線部分の消費電力は、約0.01Wである。
上述した(式1)によってLED(40)の消費電力に対する配線部分全体の消費電力の割合Rを求めた結果、10.7%であり、実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10の値の約3.6倍である。
実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10と、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510とを比較した場合、実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10の各配線に印加される電圧は差がないのに対し、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510とのLEDユニット50に印加される電圧は、LEDユニット50毎に異なる。LEDの照度は、印加される電圧によって大きな影響を受けるため、実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、印加される電圧に配線毎の差がないので、実装されたLED(40)の照度が均一になるのに対し、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510は、LEDユニット50に印加される電圧に差が存在するので、実装されたLED(40)の照度に差が生じる。
また、実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、配線部分で消費される電力がLED(40)で消費される電力のわずか2.9%であるのに対し、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510は、線部分で消費される電力がLED(40)で消費される電力の10.7%である。実施例の発光ダイオード照明装置用配線基板10は、配線部分で消費される電力が、比較例の発光ダイオード照明装置用配線基板510の配線部分で消費される電力よりも小さく、照明の効率が高く、かつ、配線部分での発熱がほとんど発生しない。
1 発光ダイオード照明装置1
10,110,210,310,410 発光ダイオード照明装置用配線基板
20,120,220,320,420 第1配線パターン
21,212,212,312,412 往路配線パターン
22,23,24 配線
122,123,124 配線
222,223,224,225 配線
322,323,324 配線
422,423,424配線
25,125,236,325 復路配線パターン
26,27 配線
126,127 配線
237 配線
326 配線
30,130,230,330 第2配線パターン
31,131,231 往路配線パターン
32,33,34 配線
132,133,134 配線
232,233,234 配線
332,333,334 配線
35,135,236 復路配線パターン
36,136 配線
336 配線
40 発光ダイオード(LED)
S1〜S6 接続点
T1〜T6 接続点

Claims (4)

  1. 発光ダイオード照明装置に用いる配線基板であって、
    複数の発光ダイオードと、
    前記発光ダイオードを直列に接続する複数の配線が電気的に並列に接続された配線パターンと、を備え、
    前記複数の配線が、相互に独立して前記配線パターンの長手方向に直交する方向に並列に配列され、前記長手方向の両端が接続され、
    各発光ダイオードは、所定の規則に基づいて、隣り合う前記配線の他の発光ダイオードと前記配線パターンの長手方向にずれて配設されてなる配設態様を形成しており、
    前記配設態様が前記配線パターンの長手方向に繰り返し形成されていることを特徴とする発光ダイオード照明用配線基板。
  2. 前記配線パターンは、第1配線パターンと第2配線パターンとを有し、該第1配線パターンと該第2配線パターンとが前記発光ダイオードの照射方向に二重に構成されている、請求項1に記載の発光ダイオード照明用配線基板。
  3. 前記第1配線パターンを構成する前記配線と前記第2配線パターンを構成する前記配線とが、前記長手方向に直交する方向である当該発光ダイオード照明用配線基板の幅方向にずれて配設されている、請求項2に記載の発光ダイオード照明用配線基板。
  4. 発光ダイオード照明用配線基板と、
    前記照明用配線基板を収容する収容体と、
    を備え、
    前記発光ダイオード照明用配線基板が、
    複数の発光ダイオードと、
    前記発光ダイオードを直列に接続する複数の配線が電気的に並列に接続された配線パターンと、を備え、
    前記複数の配線が、相互に独立して前記配線パターンの長手方向に直交する方向に並列に配列され、前記長手方向の両端が接続され、
    各発光ダイオードは、所定の規則に基づいて、隣り合う前記配線の他の発光ダイオードと前記配線パターンの長手方向にずれて配設されてなる配設態様によって形成されており、
    前記配設態様が前記配線パターンの長手方向に繰り返し形成されていることを特徴とする発光ダイオード照明装置。
JP2014031314A 2014-02-21 2014-02-21 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置 Pending JP2015156333A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014031314A JP2015156333A (ja) 2014-02-21 2014-02-21 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014031314A JP2015156333A (ja) 2014-02-21 2014-02-21 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015156333A true JP2015156333A (ja) 2015-08-27

Family

ID=54775534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014031314A Pending JP2015156333A (ja) 2014-02-21 2014-02-21 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015156333A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018010292A (ja) * 2016-06-29 2018-01-18 Toto株式会社 光レセプタクル及び光トランシーバ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018010292A (ja) * 2016-06-29 2018-01-18 Toto株式会社 光レセプタクル及び光トランシーバ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6093495B2 (ja) 発光デバイス、ledアレイ要素、及び発光装置
US10393330B2 (en) LED lighting system incorporating folded light sheets
US8523391B2 (en) Flat light source apparatus with separable unit boards
JP4989251B2 (ja) 交流電圧用発光素子ユニット
JP2009218355A (ja) Ledランプ及びその実装構造
JP2012004391A (ja) 発光装置及び照明装置
JP6787954B2 (ja) 新型led電球
JP7109102B2 (ja) 照明器具
KR20140100875A (ko) 발광모듈, 직관형 램프 및 조명 장치
JP2015156333A (ja) 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置
US20180306391A1 (en) Board mounted led array
JP6136429B2 (ja) ランプ
JP5656051B2 (ja) 発光装置及び照明装置
TW201307735A (zh) 發光二極體燈條
JP2010129508A (ja) Ledランプ
CN203322847U (zh) 发光装置及照明装置
JP2015156332A (ja) 発光ダイオード照明装置用配線基板及び発光ダイオード照明装置
JP7227531B2 (ja) 発光装置及び発光モジュール
JP2015126064A (ja) Ledモジュール、ledモジュールの製造方法および照明装置
JP5328960B2 (ja) Ledランプ
KR101131468B1 (ko) 엘이디 평판 조명기구
TWI705286B (zh) 背光模組及用於背光模組的發光二極體燈條
JP3205893U (ja) 均一輝度led回路基板
JP3158947U (ja) Led基板
EP4117033A1 (en) Ultraviolet light irradiation device and exposure system