JP2015155655A - 洋上風力発電設備の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コスト低減を図りながら、波浪や風の影響を受け難い安定した状態で上部構造物(タワー、ナセル、ブレード等)の設置を可能とする。
【解決手段】海上作業海域において、予め海底面に、前記浮体2を着底させ直立状態で起立させるための着底架台8を設置しておき、前記浮体2を海上作業海域まで運搬した後、前記浮体2内部にバラストを投入することによって前記浮体2を起立状態で浮かばせ、更にバラストを投入することによって浮体2を沈め前記着底架台8に着底させる第1手順と、前記浮体2を着底させた状態で、前記浮体2上部にタワー、ナセル及びブレードを取り付ける第2手順と、前記バラストを排出することによって前記浮体2を洋上に浮かべ、設置海域まで曳航した後、係留索4を設置する第3手順とからなる。
【選択図】図10

Description

本発明は、比較的水深の深い海上に設置されるスパー型の洋上風力発電設備の施工方法に関する。
従来より、主として水力、火力及び原子力発電等の発電方式が専ら採用されてきたが、近年は環境や自然エネルギーの有効活用の点から自然風を利用して発電を行う風力発電が注目されている。この風力発電設備には、陸上設置式と、水上(主として海上)設置式とがあるが、沿岸域から後背に山岳地形をかかえる我が国の場合は、沿岸域に安定した風が見込める平野が少ない状況にある。一方、日本は四方を海で囲まれており、海上には発電に適した風が容易に得られるとともに、設置の制約が少ないなどの利点を有する。そこで、近年は洋上風力発電設備又は浮体構造が多く提案されている。
例えば、下記特許文献1では、上下の蓋体と、これらの間に連続的に設置された筒状のプレキャストコンクリートブロックとがPC鋼材で一体接合されてなる下部浮体と、該下部浮体にPC鋼材で一体接合された、上記プレキャストコンクリートブロックよりも小径なプレキャストコンクリートブロックと上蓋とからなる上部浮体とから構成され、下部浮体の下部内側に隔壁によって複数のバラストタンクが形成され、上部浮体の内側には隔壁によって複数の水密区画部が形成された洋上風力発電の浮体構造が提案されている。この特許文献1は、釣浮きのように起立状態で浮くため「スパー型」と呼ばれている。
前記スパー型浮体上に風力発電タワーを設置する場合、波の穏やかな湾内で施工を行うのが望ましいが、浮体の吃水(水面下の部分)が概ね70mと深いのに対して、湾内の水深は一般的にこれより浅いため、湾内での施工は困難である。このため、タワーの設置作業は水深の深い湾外で行わざるを得ないが、湾外で行う場合、湾内より波が高いため、波で揺れる浮体に対し同様に波で揺れるクレーン船で吊り下げたタワーを取り付けることは、浮体とクレーン船とでは波に対する揺動特性が異なるため困難を極め且つ危険を伴う作業であった。従って、波が穏やかな時期を選んで施工せざるを得ないため年間の施工日数が限られ、重機の待機時間が長期化し費用が増大していた。
このような問題点に鑑み、下記特許文献2では、安定した状態で浮体構造物の設置や保守等の作業を行うようにするための浮体構造物が提案されている。具体的には、水上に浮遊する浮遊型の浮体構造物であって、水上に浮遊可能に構成された浮体本体部と、該浮体本体部に配置された脚部と、該脚部を水底に接地させる着底手段とを有し、前記着底手段は、前記浮体本体部が浮遊可能な水域で前記浮体本体部を浮遊状態と着底状態とに切替可能に構成されている浮体構造物が提案されている。
前記着底手段としては、前記浮体本体部に配置されたバラストタンクと、該バラストタンクの注排水を制御するバラスト制御手段と、を有し、該バラスト制御手段により前記バラストタンクに注水し前記浮体本体部を降下させて前記脚部を水底に接地させるようにした手段や、前記浮体本体部に対して前記脚部を昇降可能に支持する昇降手段と、該昇降手段を制御する昇降制御手段とを有し、該昇降制御手段により前記昇降手段を駆動させて前記脚部を水底に接地させるようにした手段などが提案されている。
特開2009−18671号公報 特開2012−45981号公報
前記特許文献2に係る浮体構造物によれば、浮体構造物を海底に着底させた状態で、上部構造物(タワー、ナセル及びブレード等)の設置作業を行うようにするため、波浪や風の影響を受け難い安定した状態での設置作業が可能となるなどの利点を有するようになる。
しかしながら、海底面が平坦である場合はよいが、海底面の形状は傾斜している場合も多く、また当初は平坦であっても偏荷重に掛かることによって不等沈下が生じて浮体構造物が傾いてしまった場合には、浮体構造の天端面が水平ではなく傾斜してしまうため、タワーの下端を連結できない事態が発生するなどの問題があった。
また、前記特許文献2では、着底手段として、前記浮体本体部に対して前記脚部を昇降可能に支持する昇降手段と、該昇降手段を制御する昇降制御手段とを有する構造とすることが開示されている。この着底手段ならば、浮体の傾きを調整することが可能となるが、浮体毎にこのような着底手段を設けるとなると製造コストが大幅に嵩んでしまうなどの問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、コスト低減を図りながら、波浪や風の影響を受け難い安定した状態で上部構造物(タワー、ナセル、ブレード等)の設置作業を可能とし、洋上での容易かつ安全な施工を実現した洋上風力発電設備の施工方法を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、浮体と、前記浮体に繋がれた係留索と、前記浮体の上に立設されるタワーと、このタワーの上部に設備されるナセル及び複数の風車ブレードとからなる洋上風力発電設備の施工方法であって、
洋上で起立させた浮体の上にタワーを立設し、ナセル及び風車ブレードの取付けを行う海上作業海域において、予め海底面に、前記浮体を着底させ直立状態で起立させるための着底架台を設置しておき、
前記浮体を海上作業海域まで運搬した後、前記浮体内部にバラストを投入することによって前記浮体を起立状態で浮かばせ、更にバラストを投入することによって浮体を沈め前記着底架台に着底させる第1手順と、
前記浮体を着底させた状態で、前記浮体上部にタワー、ナセル及びブレードを取り付ける第2手順と、
前記バラストを排出することによって前記浮体を洋上に浮かべ、設置海域まで曳航した後、係留索を設置する第3手順と、からなることを特徴とする洋上風力発電設備の施工方法が提供される。
上記請求項1記載の発明では、予め海底面に、前記浮体を着底させ直立状態で起立させるための着底架台を設置しておき、前記浮体を海上作業海域まで運搬した後、前記浮体内部にバラストを投入することによって前記浮体を起立状態で浮かばせ、更にバラストを投入することによって浮体を沈め前記着底架台に着底させ、浮体を着底させた状態で、前記浮体上部にタワー、ナセル及びブレードを取り付けるようにする。
従って、前記浮体は傾斜したり、揺れたりすることなく直立状態で起立し、安定した状態で、タワー、ナセル及びブレードの取り付けを行うことが出来るようになるため、洋上での容易かつ安全な設置が可能となる。また、浮体の安定度が増加するため施工速度が向上し、施工コストの削減が図れるようになる。更に、着底架台は繰り返し利用できるので、ウインドファームのように洋上風力発電設備を複数設置する場合には、より効率的な施工が可能となる。なお、前記浮体を前記着底架台に着底させた「直立状態」は、垂直であることが最も望ましいが、不可避的に施工誤差は生じるため、タワーの連結に支障の無い範囲であれば、僅かに傾斜していてもよい。
従来のように、浮体に対して着底機能を追加する場合に比べて、1基当たりのコストが大幅に低減できるようになるとともに、直接海底に着底させる場合に比べて、地盤条件が緩和され、より広い海域から組立海域を選定できるようになるため、波浪、風況、水深といったより良い条件で施工が可能となり、年間建造数を増加させることが可能となるとともに、建造コストも低減できる。更に、同じ海域条件であってもより設置場所に近い海域の選定が可能になるため、曳航時間の短縮や施工コストの低減が図れるようになる。
請求項2に係る本発明として、前記着底架台として、事前に海底面の形状計測を行い、設置状態で上面が水平になるように海底接地部を調整してある架台を用いる請求項1記載の洋上風力発電設備の施工方法が提供される。
上記請求項2記載の発明は、前記着底架台の第1形態例を示したものであり、着底架台を海底に沈設するだけで上面が水平になるようにしたものである。すなわち、事前に海底面の形状計測を行い、海底面の形状に合わせて、海底への接地面(底面)に所定の傾斜を設けたり、架台の脚部長さを変えることにより、沈設した際、上面が自動的に水平になるようにしたものである。
請求項3に係る本発明として、前記着底架台として、着底台と、この着底台に設けられるとともに、昇降制御により脚長を調整自在とした少なくとも3以上の昇降脚とからなる架台を用いる請求項1記載の洋上風力発電設備の施工方法が提供される。
上記請求項3記載の発明は、前記着底架台の第2形態例を示したものであり、海底に沈設前或いは沈設後に脚長を調整することにより、架台上面を水平に調整できるようにしたものである。
以上詳説のとおり本発明によれば、コスト低減を図りながら、波浪や風の影響を受け難い安定した状態で上部構造物(タワー、ナセル、ブレード等)の設置作業が可能となり、洋上での容易かつ安全な施工が実現される。
本発明に係る洋上風力発電設備1の概略図である。 浮体2の縦断面図である。 プレキャスト筒状体12(13)を示す、(A)は縦断面図、(B)は平面図(B-B線矢視図)、(C)は底面図(C-C線矢視図)である。 プレキャスト筒状体12(13)同士の緊結要領図(A)(B)である。 上側鋼製浮体構造部を示す縦断面図である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その1)である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その2)である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その3)である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その4)である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その5)の側面図である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その5)の正面図である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その6)である。 洋上風力発電設備1の施工手順図(その7)である。 着底架台の他例(その1)を示す側面図である。 着底架台の他例(その2)を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1に示されるように、洋上風力発電設備1は、浮体2と、前記浮体2に繋がれた係留索4、4…と、前記浮体2の上に立設されるタワー5と、このタワー5の頂部に設備されるナセル6及び複数の風車ブレード7,7…とからなるものである。
そして、前記浮体2は、図2に示されるように、コンクリート製のプレキャスト筒状体12〜13を高さ方向に複数段積み上げ、各プレキャスト筒状体12〜13をPC鋼材により緊結し一体化を図った下側コンクリート製浮体構造部2Aと、この下側コンクリート浮体構造部2Aの上側に連設された上側鋼製浮体構造部2Bとからなるとともに、上端部を開口させた有底中空部を有するスパー型の浮体構造としたものである。前記浮体2の吃水Lは、2MW級発電設備の場合概ね60m以上に設定される。
以下、更に具体的に詳述する。
前記浮体2は、図2に示されるように、有底円筒形状のバラスト部10と、このバラスト部10の上面に連設された下側コンクリート浮体構造部2Aと、この下側コンクリート浮体構造部2Aの上側に連設された上側鋼製浮体構造部2Bとからなる。前記バラスト部10及び下側コンクリート浮体構造部2Aはすべてコンクリートのプレキャスト部材とされる。下側コンクリート浮体構造部2Aと上側鋼製浮体構造部2Bとの境界部に合成プレキャスト部材13が介在され、両者が接合されている。前記上側鋼製浮体構造部2Bは、高さ方向に段階的に外径寸法が縮小される変断面形状としてある。図示例では2段階の変断面形状としてある。
前記下側コンクリート浮体構造部2Aは、コンクリート製のプレキャスト筒状体12…と、合成プレキャスト部材13の下半部分とで構成されている。前記プレキャスト筒状体12は、図3に示されるように、軸方向に同一断面とされる円形筒状のプレキャスト部材であり、それぞれが同一の型枠を用いて製作されるか、遠心成形により製造された中空プレキャスト部材が用いられる。
壁面内には鉄筋20の他、周方向に適宜の間隔でPC鋼棒19を挿通するためのシース21、21…が埋設されている。このシース21、21…の下端部にはPC鋼棒19同士を連結するためのカップラーを挿入可能とするためにシース拡径部21aが形成されているとともに、上部には定着用アンカープレートを嵌設するための箱抜き部22が形成されている。また、上面には吊り金具23が複数設けられている。
プレキャスト筒状体12同士の緊結は、図4(A)に示されるように、下段側プレキャスト筒状体12から上方に延長されたPC鋼棒19、19…をシース21、21…に挿通させながらプレキャスト筒状体12,12を積み重ねたならば、アンカープレート24を箱抜き部22に嵌設し、ナット部材25によりPC鋼棒19に張力を導入し一体化を図る。また、グラウト注入孔27からグラウト材をシース21内に注入する。なお、前記アンカープレート24に形成された孔24aはグラウト注入確認孔であり、該確認孔からグラウト材が吐出されたことをもってグラウト材の充填を終了する。
次に、図4(B)に示されるように、PC鋼棒19の突出部に対してカップラー26を螺合し、上段側のPC鋼棒19、19…を連結したならば、上段となるプレキャスト筒状体12のシース21、21…に前記PC鋼棒19、19…を挿通させながら積み重ね、前記要領によりPC鋼棒19の定着を図る手順を順次繰り返すことにより高さ方向に積み上げられる。この際、下段側プレキャスト筒状体12と上段側プレキャスト筒状体12との接合面には止水性確保及び合わせ面の接合のためにエポキシ樹脂系などの接着剤28やシール材が塗布される。
次いで、前記合成プレキャスト部材13は、図5にも示されるように、コンクリート製のプレキャスト筒状体16と鋼製筒状体17との合成構造である。これらは一体的に製作される。前記プレキャスト筒状体16は、前記鋼製筒状体17の肉厚分の厚さを減じた外径寸法とされ、この外周に前記鋼製筒状体17の下半部分が外嵌された構造とし、前記プレキャスト筒状体16の上端面がPC鋼棒19の締結面とされる。
前記上側鋼製浮体構造部2Bは、前記合成プレキャスト部材13の上半部分と、鋼製筒状体14,15とで構成されている。下段側の鋼製筒状体14は、合成プレキャスト部材13と同一の外径寸法とされ、合成プレキャスト部材13に対して、ボルト又は溶接等(図示例はボルト締結)によって連結される。上段側の鋼製筒状体15は、前記下段側の鋼製筒状体14よりも外径寸法が縮小され、変断面形状とされ、下段側の鋼製筒状体14に対してボルト又は溶接等(図示例はボルト締結)によって連結される。前記上段側鋼製筒状体15の上端は開口のままとされるとともに、前記上段側鋼製筒状体15及び下段側鋼製筒状体14との境界部及び下段側鋼製筒状体14と鋼製筒状体17との境界部は空間が仕切られておらず、浮体2内部には中空部が形成されている。
一方、前記タワー5は、鋼材、コンクリート又はPRC(プレストレスト鉄筋コンクリート)から構成されるものが使用されるが、好ましいのは総重量が小さくなるように鋼材によって製作されたものを用いるのが望ましい。また、前記ナセル6は、風車の回転を電気に変換する発電機やブレードの角度を自動的に変えることができる制御器などが搭載された装置である。
〔施工手順〕
以下、図6〜図12に基づき、前記洋上風力発電設備1の施工手順について詳述する。
(準備手続)
洋上で起立させた前記浮体2の上にタワー5を立設し、ナセル6及び風車ブレード7,7…の取付けを行う海上作業海域において、事前に海底面に、前記浮体2を着底させ直立状態で起立させるための着底架台8を設置する(図9参照)。
前記着底架台8としては、例えば、事前に海底面の形状計測を行い、設置状態で上面が水平になるように海底接地部を調整してある架台とすることができる。海底面の形状計測は、例えばマルチビーム深浅測量やサイドスキャンソナー(海底面状況探査)などによってある程度正確に測定することが可能である。前記「海底接地部を調整」とは、図9に示されるような鋼製又はコンクリートボックスのような構造の場合は、海底面に設置した状態で上面が水平となるように、底面に所定の傾斜を付けたり、図14に示されるように、鋼製骨組構造の場合は、海底面に設置した状態で上面が水平となるように、脚長(脚高)を事前に調整することをいう。
(第1手順)
製作ヤードに隣接した洋上において、図6に示されるように、浮体2を海上に横向きで浮かべ、曳航船18により海上作業海域まで曳航する。下側コンクリート浮体構造部2Aと、上側鋼製浮体構造部2Bとでは、下側コンクリート浮体構造部2A側の方が重いため、バランス調整用浮体32を浮かべるとともに、この浮体上に設置したウインチ33から繰り出されたワイヤの一端を下側コンクリート浮体構造部2Aの端部に連結し、浮体2が水平になるように調整する。前記浮体2の前記上段側鋼製筒状体15の上端開口は塞がれている。また、浮体2は、海上に横向きで浮かべた状態でバラスト水31(水又は海水)を注水し、吃水を調整するようにしてもよい。
前記曳航船18により曳航する方法に代えて、図示しないが、浮体2を台船に搭載して海上作業海域まで運搬し、この海上作業海域にてクレーンで洋上に浮かべる方法としてもよい。この場合、浮体2内にはバラスト水やバラスト材などのバラストを投入しておかないことが好ましい。
図7に示されるように、海上作業海域に到着したならば、バラスト水31を注水するとともに、前記バランス調整用浮体32上のウインチ33からワイヤを徐々に繰り出すことにより、ゆっくりと浮体2を起立させる。なお、この状態ではバラスト水を注水しただけなので、重心が高く、起立した浮体2が不安定な状態にある。
次に、図8に示されるように、浮体2を起立させたならば、バラスト部10内にバラスト材43を投入する。投入作業は、例えばバラスト材43を搭載した材料船40と大型ポンプ42を装備した浚渫船41とを配備し、前記材料船40に搭載されたバラスト材43を、材料船40で混合水(水又は海水)と混合した後、浚渫船41に延びるホースを通じて浚渫船41に流体輸送するとともに、浚渫船41に装備された大型ポンプ42から浮体2内部に延びるホースを通じて浮体2の内部に投入する。これと同時に、浮体2内部の余剰水を、材料船40に装備された吸引ポンプによって排水する。浮体2内部に注入されたバラスト材43は、比重差により浮体2の底部に沈降する。バラスト材43の注入により浮体2の吃水が徐々に高くなるので、それに伴いバランス調整用浮体32上のウインチ33からワイヤを繰り出すことにより、浮体2の直立状態を保持する。なお、バラスト材43の投入は、起重機船によって吊り下げた投入用ホッパーによって行うことも可能である。
前記バラスト材43としては、水より高比重である粉粒状のものが使用され、具体的には、砂、砂利、重晶石を含む鉱物類及び鉄、鉛等の金属粉、金属粒を含む金属類のうち一種または複数種の組み合わせからなるものとすることが好ましい。また、適宜モルタルを混合することもできる。バラスト材43の材質を調整することで、適切な比重のバラスト材43が投入できるようになる。
次に、図9に示されるように、浮体2を着底架台8の直上位置になるように位置調整をした後、バラスト水を注水することによって海中に沈め、浮体2を着底架台8の架台上面に着底させる。浮体2を着底架台8に着底させると、浮体2は鉛直方向に沿って直立した状態で安定する。なお、前記バラスト水の注水は、例えば、前記浚渫船40に搭載された大型ポンプ42によって行うことが可能である。
(第2手順)
前記浮体2を着底架台8に着底させたならば、図10及び図11に示されるように、頂部にナセル6及び風車ブレード7,7…を設備したタワー5を、クレーン船44に設備されたクレーンによって、吊り金具44a、呼び込みロープ44bを用いて安定した状態を保ちながら吊り下げ、浮体2の上部にタワー固定用ベース金具34(図13参照)により設置(連結)する。
この時、浮体2は着底し安定した状態となっているため、タワー5等の取付け時に洋上での容易かつ安全な設置が可能となる。また、浮体2が安定しているため、施工速度が向上し、施工コストの削減が図れるようになる。更に、ウインドファームのように洋上風力発電設備を複数設置する場合は、1基の着底架台8によって複数の洋上風力発電設備1,1…の組立を順に行うことができるので、組立作業を効率的に行うことが可能となる。
なお、本形態例では、タワー5の上部にナセル6及び風車ブレード7,7…を組み立てておき、これを一括で取り付けるようにしたが、タワー5,ナセル6,風車ブレード7、7…の順で別々に取り付けるようにしてもよい。
(第3手順)
タワー5、ナセル6及び風車ブレード7,7…の取付けを終え、洋上風力発電設備1の組立が完了したならば、バラスト水を排水することによって浮体2を再び海上に浮かべ、図12に示されるように、曳航船18によって風力発電設備1の設置海域まで曳航する。前記バラスト水の排水は、前記材料船40に装備された吸引ポンプによって行うことが可能である。
なお、前記浮体2内に予めバラストポンプを設備しておき、このバラストポンプによって注水又は排水を行うようにしてもよい。
設置海域に到着したならば、図13に示されるように、浮体2にバラスト水を注水し吃水を調整したならば、浮体2に係留索4,4…の一旦を繋ぎ止めるとともに、他端を海底に沈設したアンカーに繋ぎ止めて浮体2の安定を図り、施工を完了する。
(着底架台8の他例)
上記形態例では、着底架台8として、設置状態で上面が水平になるように海底接地部を調整してある架台の例を示したが、図15に示されるように、着底台9Aと、この着底台9Aに設けられるとともに、昇降制御により脚長を調整自在とした少なくとも3以上の昇降脚9B、9B…とからなる架台9とすることも可能である。この場合は、事前の海底面の形状計測を行うことなく、着底架台9を海底に設置してから、昇降脚9B、9B…を調整し、着底架台9Aを水平に調整することが可能である。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、第1形態例の第2手順において、浮体2内部に投入するバラストとしてバラスト材43と水又は海水とを混合したものを投入し、余剰水を排水するようにしたが、コンクリートなどの固化体を投入してもよいし、水又は海水のみであってもよい。またコンクリートブロックを内部に投入してもよいし、バラスト部10の上側にコンクリート筒状体12の外周にコンクリート製のリングを外嵌させるようにしてもよく、これらは併用してもよい。
(2)前記着底架台8,9は、撤去することが望ましいが、そのまま残置しておき、その後のメンテナンス時や強風波浪時に、浮体2を着底させることで安定を図るようにしてもよい。
1…洋上風力発電設備、2…浮体、4…係留索、5…タワー、6…ナセル、7…風車ブレード、8・9…着底架台、40…材料船、41…浚渫船、42…大型ポンプ、43…バラスト材

Claims (3)

  1. 浮体と、前記浮体に繋がれた係留索と、前記浮体の上に立設されるタワーと、このタワーの上部に設備されるナセル及び複数の風車ブレードとからなる洋上風力発電設備の施工方法であって、
    洋上で起立させた浮体の上にタワーを立設し、ナセル及び風車ブレードの取付けを行う海上作業海域において、予め海底面に、前記浮体を着底させ直立状態で起立させるための着底架台を設置しておき、
    前記浮体を海上作業海域まで運搬した後、前記浮体内部にバラストを投入することによって前記浮体を起立状態で浮かばせ、更にバラストを投入することによって浮体を沈め前記着底架台に着底させる第1手順と、
    前記浮体を着底させた状態で、前記浮体上部にタワー、ナセル及びブレードを取り付ける第2手順と、
    前記バラストを排出することによって前記浮体を洋上に浮かべ、設置海域まで曳航した後、係留索を設置する第3手順と、からなることを特徴とする洋上風力発電設備の施工方法。
  2. 前記着底架台として、事前に海底面の形状計測を行い、設置状態で上面が水平になるように海底接地部を調整してある架台を用いる請求項1記載の洋上風力発電設備の施工方法。
  3. 前記着底架台として、着底台と、この着底台に設けられるとともに、昇降制御により脚長を調整自在とした少なくとも3以上の昇降脚とからなる架台を用いる請求項1記載の洋上風力発電設備の施工方法。
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