<遊技機10の外観構成>
図1は、本発明の実施形態に係る遊技機10の外観構成を示す斜視図である。
本実施形態に係る遊技機10は、スロットマシンあるいは回胴式遊技機10と呼ばれる、メダルやパチンコ玉などの遊技媒体の増減を楽しむ機会を遊技者に提供するための機械である。遊技媒体としては、メダル及びパチンコ玉のうちどちらが用いられても構わないが、以降の説明では、便宜的に遊技媒体はメダルであるとして説明する。
本実施形態に係る遊技機10は、収納箱11、前面上扉12、及び前面下扉13を含む筐体1を備えている。前面上扉12の中央近傍には、表示窓14が配置されている。また、前面上扉12の上部には、演出部15が配置されており、前面上扉12の下部には、遊技情報表示部18が配置されている。
また、前面下扉13の上部には、メダル投入部19、ベットボタン20、スタートレバー21(回転開始操作部)、第1のストップボタン3a(左ボタン:停止操作部)、第2のストップボタン3b(中ボタン:停止操作部)、及び第3のストップボタン3c(右ボタン:停止操作部)が配置されている。さらに、前面下扉13の下部には、メダル払出口22、メダル受け皿23が配置されている。
遊技機10の筐体1の内部には、第1のリール4a、第2のリール4b及び第3のリール4cを有するリールユニット75(図5参照)が収納されている。また、筐体1の内部において、リールユニット75の下側の位置には、メダルの払出装置としてのホッパーユニット77(図5参照)が収納されている。また、筐体1の内部には、メイン制御基板30及びサブ制御基板50(図5参照)も収納されている。
なお、本明細書中においては、3つのストップボタン3a、3b、3cのうち何れか1つのストップボタンを指す場合に、ストップボタン3と表記することとする。同様に、3つのリール4a、4b、4cのうち、何れか1つのリールを指す場合に、リール4と表記することとする。
リール4a、4b、4cは、それぞれ外周面が一定の間隔で21の領域(各領域を「コマ」と称する)に区画されており、各コマに複数種類の図柄のうちいずれかの図柄が配列されている。
リール4a、4b、4cは、それぞれステッピングモータの出力軸に支持されており、ステッピングモータの駆動に応じて回転可能とされている。ステッピングモータは、メイン制御部31(図5参照)から供給される駆動パルスに応じてリール4a、4b、4cを回転させ、駆動パルスの供給の停止に応じてリール4a、4b、4cを停止させる。なお、ステッピングモータの駆動パルス数やパルス幅を調整することによって、リール4a、4b、4cのコマ単位での停止制御が可能とされている。
前面上扉12及び前面下扉13は、それぞれ幅方向の一端部側に設けられたヒンジを介して収納箱11に対して開閉可能に設けられている。前面上扉12及び前面下扉13は、それぞれ個別に開閉可能とされている。
表示窓14は、この表示窓14を介して遊技者が回転又は停止しているリール4a、4b、4cを観察することができるように構成されている。リール4a、4b、4cが停止されているとき、リール4a、4b、4cにそれぞれ配列された複数種類の図柄のうち、外周面上に連続して配列されている3つの図柄(上段図柄、中段図柄、下段図柄)が表示窓14を通じて観察可能とされている。すなわち、リール4a、4b、4cの停止状態においては、表示窓14を介して3×3の9つの図柄が観察可能とされている。
表示窓14を通じて観察可能な図柄の停止位置について、リール4a、4b、4cにおいて、上段、中段、下段が設定されている。そして、第1のリール4aにおける上段、中段又は下段と、第2のリール4bにおける上段、中段又は下段と、第3のリール4cにおける上段、中段又は下段との組合せに応じて有効ライン2が設定されている。本実施形態では、有効ライン2は、リール4a、4b、4cのそれぞれの中段によって構成されている。すなわち、本実施形態において有効ライン2は、中段ラインである。この有効ライン2上において、役に対応する図柄組合せが表示されたかどうかが判定される。
本実施形態では、1回の遊技に関して必要となるメダルの数、いわゆる規定投入数に相当するメダルが投入されると有効ライン2が有効化される。
遊技情報表示部18は、例えば、7セグメント表示器等によって構成されている。遊技情報表示部18は、メダルのクレジット数、1回の遊技におけるメダルの払出数、ボーナス状態でのメダルの払い出し数の合計等の各種遊技情報を表示する。
メダル投入部19は、遊技者により把持されたメダルが投入されるメダル投入口を有する。筐体1の内部において、メダル投入口の下側の位置には、メダルセレクタ(図示せず)が設けられている。
メダルセレクタは、メダルの投入が無効とされる無効状態においてメダルが投入された場合や、規格外のメダルが投入された場合に、そのメダルをメダル払出口22へと導くブロッカ(図示せず)を有する。また、メダルセレクタは、メダルの投入が有効とされる有効状態において投入された規格内のメダルの投入を検出するメダル投入スイッチ71(図5参照)を有する。
なお、規定投入数を超える数のメダルが遊技者によって投入されると、規定投入数を超えた分のメダルが、所定枚数(例えば50枚)を限度として、遊技機10に対して電子的にクレジット(貯留)される。
ベットボタン20は、クレジットされたメダルを投入する操作を行うための操作部であり、このベットボタン20には、ベットボタン20への操作を検出するベットスイッチ72(図5参照)が設けられている。
本実施形態の遊技機10においては、遊技者がメダルをメダル投入口に投入するか、又は、ベットボタン20を操作することで、リール4a、4b、4cの回転を開始することが可能な準備状態にセットされる。
スタートレバー21は、リール4a、4b、4cを回転させる(遊技を開始させる)契機となる操作を行うための操作部であり、このスタートレバー21には、スタートレバー21への操作を検出するスタートスイッチ73(図5参照)が設けられている。なお、スタートレバー21への操作は、乱数値及び内部抽選テーブルを用いた内部抽選の抽選契機とされている。
ストップボタン3a、3b、3cは、それぞれリール4a、4b、4cを停止させる操作を行うための操作部であり、このストップボタン3a、3b、3cには、それぞれストップスイッチ74(図5参照)が設けられている。ストップボタン3a、3b、3cは、リール4a、4b、4cの回転速度が定常回転速度(80回転/分)まで上昇したとき、操作が許可(有効化)される。
ストップボタン3a、3b、3cが操作されると、ストップスイッチ74がオンの状態となり、リール停止信号がオフの状態からオンの状態へ切り換わる。このリール停止信号のオン/オフの切り換えに基づいて、内部抽選の結果に応じた停止態様でリール4a、4b、4cが停止される。
演出部15は、表示装置16及び音響装置17を有する。図1に示す例では、表示装置16の液晶ディスプレイが前面上扉12から露出している様子が示されており、また、音響装置17の2つのスピーカが前面上扉12から露出している様子が示されている。
表示装置16は、遊技の進行に伴って遊技を盛り上げたり、小役(ベル)の入賞を補助したりするための各種の画像を液晶ディスプレイ上に表示させる。
演出部15は、LED(Light Emitting Diode)により構成された演出用ランプ(図示せず)を有していてもよい。この演出用ランプは、役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されたときや、遊技状態がボーナス状態(後述)にあるとき、演出状態が疑似ボーナス状態(後述)にあるときなどに点灯(点滅)する。
音響装置17は、メダルが投入されたときの投入音や、スタートレバー21が操作されたときの操作音(スタート音)、ストップボタン3a、3b、3cの操作音など発生させる。さらに、音響装置17は、液晶ディスプレイと連動して、遊技を盛り上げたり、小役(ベル)の入賞を補助したりするための各種の音声を発生させる。
[リール配列及び役に対応する図柄組合せ]
図2は、リール4a、4b、4cの外周面に配列されている図柄の一例を示す図である。図3及び図4は、役と、その役に対応する図柄組合せとの関係を示す図である。なお、図4においては、小役と、その小役が入賞したときの配当との関係も示されている。
図2に示すように、リール4a、4b、4cのコマに対しては、白7図柄、黒7図柄、赤7図柄、BAR図柄、白リプレイ図柄、黒リプレイ図柄、ベル図柄、スイカ図柄及びチェリー図柄のうちいずれかが配列されている。
本実施形態においては、図3に示すように、ボーナス(役の一種)として、チャレンジボーナス(CBB)が用意されており、リプレイ(役の一種)として、通常リプレイ、特殊リプレイが用意されている。また、本実施形態においては、図4に示すように、小役(役の一種)として、ベル、特殊小役A1、特殊小役A2、特殊小役B、特殊小役C及びチェリーが用意されている。
図3に示すように、CBBに対応する図柄組合せは、スイカ図柄と、BAR図柄と、チェリー図柄との組合せとされている。なお、図柄組合せにおける各図柄については、第1のリール4aにおける図柄、第2のリール4bにおける図柄、第3のリール4cにおける図柄の順番で記載する。これは、以降の説明において同様である。通常リプレイに対応する図柄組合せは、白リプレイ図柄と、白リプレイ図柄又は黒リプレイ図柄と、白リプレイ図柄又は黒リプレイ図柄との組合せとされている。特殊リプレイに対応する図柄組合せは、白7図柄又は黒7図柄と、白7図柄、赤7図柄又は黒7図柄と、白7図柄との組合せとされている。
図4に示すように、ベルに対応する図柄組合せは、ベル図柄と、ベル図柄と、ベル図柄との組合せとされている。特殊小役A1に対応する図柄組合せは、白リプレイ図柄と、白7図柄又はBAR図柄と、BAR図柄との組合せとされている。特殊小役A2に対応する図柄組合せは、白リプレイ図柄と、黒7図柄又は赤7図柄と、BAR図柄との組合せとされている。特殊小役Bに対応する図柄組合せは、白7図柄又は黒7図柄と、ベル図柄と、白リプレイ図柄又は黒リプレイ図柄との組合せとされている。特殊小役Cに対応する図柄組合せは、白7図柄又は黒7図柄と、白リプレイ図柄又は黒リプレイ図柄と、ベル図柄との組合せとされている。また、チェリーに対応する図柄組合せは、チェリー図柄と、何れかの図柄と、何れかの図柄との組合せとされている。なお、図4において、チェリーの図柄組合せの欄における「ANY」との文字は、どの図柄であってもよいことを意味している。
<機能ブロック構成>
図5は、本実施形態に係る遊技機10の機能ブロック図である。
図5に示すように、本実施形態に係る遊技機10は、メイン制御基板30と、サブ制御基板50とを備えている。メイン制御基板30上には、メイン制御部31、メイン記憶部40、及びメイン乱数発生部41が搭載されている。また、サブ制御基板50上には、サブ制御部51、サブ記憶部60及びサブ乱数発生部61が搭載されている。
メイン制御部31及びサブ制御部51は通信可能とされている(メイン制御部31からサブ制御部51への片方向通信)。メイン制御部31及びサブ制御部51は、それぞれ、例えば、CPU(Central Processing Unit)によって構成されている。メイン制御部31は、投入判定部32と、内部抽選部33と、リール制御部34と、表示判定部35と、払出制御部36と、リプレイ処理部37と、遊技状態移行制御部38と、信号出力部39とを有する。一方、サブ制御部51は、演出制御部52と、演出状態移行制御部53(移行制御部)と、疑似ボーナス抽選部54と、前兆遊技数決定部55と、疑似ボーナス開始条件判定部56と、疑似ボーナス終了条件判定部57と、疑似ボーナス終了条件変更部58(終了条件変更部)と、上乗せ状態移行制御部59(変更状態移行制御部)とを有する。
メイン記憶部40は、メイン制御部31の作業領域として用いられる揮発性のメモリ(例えば、RAM(Random Access memory))と、メイン制御部31の処理に必要な各種プログラムや各種データが固定的に記憶された不揮発性のメモリ(例えば、ROM(Read Only memory))とを有する。同様に、サブ記憶部60は、サブ制御部51の作業領域として用いられる揮発性のメモリと、サブ制御部51の処理に必要な各種プログラムや各種データが固定的に記憶された不揮発性のメモリとを有する。
メイン記憶部40には、内部抽選テーブル、停止制御テーブル及び表示判定テーブル(入賞判定テーブル)が記憶されている。一方、サブ記憶部60には、疑似ボーナス抽選テーブル、上乗せ抽選テーブル及び演出データが記憶されている。
ここで、本実施形態に係る遊技機10は、遊技状態として、通常状態、ボーナス成立状態(ボーナス内部中)、ボーナス状態を有しており(図11参照)、これらの各遊技状態の移行がメイン制御部31の遊技状態移行制御部38によって制御される。なお、詳細については後述するが、遊技機10は、通常状態、ボーナス状態で遊技される時間よりもボーナス成立状態で遊技される時間の方が長くなるように設計されており、遊技者は、通常、ボーナス成立状態で遊技を行うことになる。
また、本実施形態における遊技機10においては、後述のように、ストップボタン3a、3b、3cの操作順(操作態様の一例。操作態様は、操作順、操作タイミング及びこれらの組合せを含む)が正解である場合にはベルが入賞するが、操作順が不正解である場合にはベルが入賞しないように設定されている複数の操作順ベルが用意される。これらの複数の操作順ベルは、正解であるストップボタン3a、3b、3cの操作順がそれぞれ異なっている。そして、所定の条件下でこれらの操作順ベルのうち何れかの操作順ベルが当選したとき、ベルの入賞を補助するための演出(正解となる操作順を示唆する演出)がサブ制御部51によって行われる。
この補助演出が行われるサブ制御部51の演出状態は、いわゆる、AT状態(AT:アシストタイム)である。そして、本実施形態においては、このAT状態によって、RBBや、CBB等の本来のボーナス状態が疑似的に再現される。以降では、AT状態によって疑似的に再現されたボーナス状態を疑似ボーナス状態(有利状態)と呼ぶ。
AT状態は、疑似ボーナス待機状態と、疑似ボーナス状態とを含む(図11参照)。疑似ボーナス待機状態は、疑似ボーナス状態が開始される前に滞在し、疑似ボーナス状態が開始されるまで継続する演出状態である。
また、疑似ボーナス状態は、演出状態が疑似ボーナス待機状態である場合に、所定の開始条件を満たすことによって開始され、所定の終了条件を満たすことによって終了する演出状態である。疑似ボーナス状態の開始条件及び終了条件についての詳細は後述する。
[メイン制御基板30における各部]
図5を参照しつつ、メイン制御基板30における各部について具体的に説明する。
「投入判定部32」
投入判定部32は、メダル投入スイッチ71、ベットスイッチ72から出力される投入信号に応じて遊技毎にメダルの投入数を判定する。そして、投入判定部32は、規定投入数に相当するメダルが投入された場合に、スタートレバー21による遊技の開始操作を有効化する処理を行う。
本実施形態においては、規定投入数が遊技状態に応じて異なっており、通常状態及びボーナス成立状態においては、規定投入数が3枚(3枚がけ専用)とされ、ボーナス状態においては規定投入数が2枚(2枚がけ専用)とされている。
「内部抽選部33」
内部抽選部33は、スタートレバー21の操作に応じてスタートスイッチ73から出力されたスタート信号に基づいて、役の抽選を行う。
内部抽選部33は、現在の遊技状態が通常状態、ボーナス成立状態、ボーナス状態の何れであるかに応じて、メイン記憶部40に記憶された複数の内部抽選テーブルのうち、どの内部抽選テーブルを用いて内部抽選を行うかを決定する。
また、内部抽選部33は、スタートスイッチ73からのスタート信号に基づいて、1遊技毎にメイン乱数発生部41から乱数値(0〜65535までの65536個の乱数値のうちいずれか)を取得する。そして、内部抽選部33は、取得した乱数値と、内部抽選テーブルとを比較して役に当選したかどうかを判定する。
また、内部抽選部33は、内部抽選の結果に基づいて、当選したと判定された役に対応する抽選フラグを非当選状態(オフ状態)から当選状態(オン状態)に設定し、この抽選フラグの設定情報をメイン記憶部40に記憶する。なお、2種類以上の役が重複して当選した場合には、重複して当選した2種類以上の役のそれぞれに対応する抽選フラグが当選状態に設定され、この抽選フラグの設定情報がメイン記憶部40に記憶される。
ここで、本実施形態の遊技機10では、持越可能フラグと、持越不可フラグとが用意されている。持越可能フラグは、対応する図柄組合せが表示されるまで次回以降の遊技に当選状態を持ち越し可能な抽選フラグである。一方、持越不可フラグは、対応する図柄組合せが表示されたかどうかに関わらず次回以降の遊技に当選状態を持ち越さずに非当選状態にリセットされる抽選フラグである。
本実施形態において、CBBは、持越可能フラグとされており、一方で、小役及びリプレイは、持越不可フラグとされている。すなわち、抽選フラグ設定処理では、内部抽選でCBBに当選すると、CBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されるまでCBBの抽選フラグの当選状態が持ち越される。
(内部抽選において参照される内部抽選テーブル)
図6は、本実施形態に係る遊技機10において参照される複数の内部抽選テーブルの一例を示す図である。図6に示すように、本実施形態では、3種類の遊技状態に対応して、3種類の内部抽選テーブルが用意されている。各内部抽選テーブルのうち第1の内部抽選テーブル、第2の内部抽選テーブル、第3の内部抽選テーブルは、それぞれ順番に通常状態、ボーナス成立状態、ボーナス状態において参照される内部抽選テーブルである。各内部抽選テーブルでは、全当選領域(例えば、0〜65535の65536)のうち、特定の領域に対して、リプレイ、小役、およびボーナスなどの各種の役やハズレ(不当選)に対応する当選領域が設定されている。
まず、通常状態において参照される第1の内部抽選テーブルについて説明する。第1の内部抽選テーブルには、小役の当選領域として、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2、及びチェリーの当選領域が設定されている。各操作順ベルL、C1、C2、R1、R2の当選領域は、1回の内部抽選で複数種類の小役が重複して当選するように同一の当選領域に対して複数種類の小役が対応づけられていることを意味している。ここで、操作順ベルLは、他の操作順ベルC1、C2、R1、R2に比べて、当選確率が低くなるように当選領域が設定されている。
図7は、各操作順ベルL、C1、C2、R1、R2において重複して当選する小役の関係を示す図である。図7に示すように、操作順ベルLの当選領域では、ベル及び特殊小役Bが重複して当選する。また、操作順ベルC1の当選領域では、ベル、特殊小役A1、及び特殊小役Bが重複して当選し、操作順ベルC2の当選領域では、ベル、特殊小役A2、及び特殊小役Bが重複して当選する。また、操作順ベルR1の当選領域では、ベル、特殊小役A1、及び特殊小役Cが重複して当選し、操作順ベルR2の当選領域では、ベル、特殊小役A2、及び特殊小役Cが重複して当選する。
再び図6を参照して、第1の内部抽選テーブルにおいては、小役の当選領域の他に、通常リプレイが単独で当選(例えば、1/7.3)する当選領域と、CBBが当選する当選領域と、いずれの役も当選しないハズレ(不当選)の当選領域とが設定されている。なお、第1の内部抽選テーブルにおいては、CBBが比較的高い確率(例えば、1/3)で当選するように当選領域が設定されている。
次に、ボーナス成立状態において参照される第2の内部抽選テーブルについて説明する。第2の内部抽選テーブルにおける小役の当選領域は、第1の内部抽選テーブルにおける小役の当選領域と同じとされている。このため、ボーナス成立状態における小役の当選確率は、通常状態における小役の当選確率と同じである。
また、第2の内部抽選テーブルにおいては、リプレイの当選領域として、通常リプレイが単独で当選する当選領域と、通常リプレイ及び特殊リプレイの2種類のリプレイが重複して当選する当選領域とが設定されている。なお、通常リプレイ及び特殊リプレイが重複して当選する役を以降では重複リプレイと呼ぶ。
第2の内部抽選テーブルにおいては、通常リプレイが単独で当選する確率及び重複リプレイが当選する確率の合成確率が、第1の内部抽選テーブルにおける通常リプレイの当選確率よりも高くなるようにリプレイの当選確率が設定されている。このため、ボーナス成立状態では、通常状態よりも高い確率でリプレイが当選する。
第2の内部抽選テーブルにおいては、CBBの当選領域が設定されていない。従って、ボーナス成立状態においては、CBBの抽選は行われない(ボーナス成立状態においては、既にCBBが当選している状態であるため)。さらに、第2の内部抽選テーブルでは、ハズレ(不当選)に対応する当選領域が設定されていない。従って、ボーナス成立状態においては、小役又はリプレイが必ず当選することになる。なお、第2の内部抽選テーブルにおいては、極めて低い確率(例えば、1/65536)でハズレが発生してもよい。
ここで、ボーナス成立状態においては、CBBの抽選フラグが持ち越された状態で、第2の内部抽選テーブルによる小役、リプレイの抽選が行われる。この場合、抽選フラグ設定処理では、既に当選しているCBBの抽選フラグと、内部抽選で当選した小役又はリプレイの抽選フラグとを含む2種類以上の役に対応する抽選フラグが当選状態に設定される。
次に、ボーナス状態において参照される第3の内部抽選テーブルについて説明する。この第3の内部抽選テーブルは、全ての当選領域がハズレ(不当選)に対応する当選領域とされている。なお、ボーナス状態では、内部抽選の結果に関わらずに全ての小役の抽選フラグが当選状態とされる。図6に示す例では、第3の内部抽選テーブルにおいてリプレイに対応する当選領域が設定されていないが、リプレイの当選領域が設定されていてもよい。なお、この第3の内部抽選テーブルは、その全ての当選領域が、全ての小役が同時に当選する当選領域に設定されていてもよい。あるいは、第3の内部抽選テーブルは、全ての小役が同時に当選する当選領域と、全ての小役及びリプレイが同時に当選する当選領域とが設定されていてもよく、ボーナス状態において、毎遊技これら例示した内部抽選テーブルによる内部抽選の結果をそのまま反映するようにしてもよい(換言すれば、毎遊技、内部抽選の結果に応じて、全ての小役、あるいは全ての小役及びリプレイが同時に当選した状態とされる)。
「リール制御部34」
再び図5を参照して、リール制御部34は、スタートレバー21の操作に応じてスタートスイッチ73から出力されるスタート信号に基づいて、ステッピングモータによりリール4a、4b、4cの回転を開始させる。具体的には、リール制御部34は、規定投入数に相当するメダルが投入されていること、及び、前回の遊技におけるリール4a、4b、4cの回転の開始から一定時間(4.1秒、いわゆるウェイト時間)が経過していることを条件に、リール4a、4b、4cの回転を開始させる。
また、リール制御部34は、リール4a、4b、4cが1回転する度に、各リール4a、4b、4cにそれぞれ設けられたインデックスの通過を検出するインデックス検出装置76で検出される基準位置信号に基づいて、リール4a、4b、4cの現在の回転速度を監視する。
リール制御部34は、リール4a、4b、4cの回転速度が定常回転速度(約80回転/分)に達したことを検知し、ストップボタン3a、3b、3cによる停止操作を有効化する。そして、リール制御部34は、ストップボタン3a、3b、3cのストップスイッチ74から出力される停止信号に基づいて、抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じた停止態様でリール4a、4b、4cを停止させる制御を行う。
このとき、リール制御部34は、ストップボタン3a、3b、3cが操作される度に、操作されたストップボタン3a、3b、3cに対応するリール4a、4b、4cの停止位置を決定して、決定された停止位置でリール4a、4b、4cを停止させる制御を行っている。
また、本実施形態の遊技機10では、原則的に、ストップボタン3a、3b、3cが操作された時点から190ms以内に、操作されたストップボタン3a、3b、3cに対応する回転中のリール4a、4b、4cが停止される。一方、ボーナス状態では、例外的に、第1のストップボタン3aが操作された時点から75ms以内に第1のリール4aが停止される。
なお、ストップボタン3a、3b、3cの操作時点から190ms以内に回転中のリール4a、4b、4cを停止させる場合には、最大引き込み範囲は4コマである。また、第1のストップボタン3aの操作時点から75ms以内に回転中の第1のリール4aを停止させる場合には、最大引き込み範囲は1コマである。
そして、リール制御部34は、抽選フラグが当選状態に設定されている役に対応する図柄を、最大引き込み範囲(4コマ又は1コマ)に応じて可能な限り有効ライン2上に表示するように回転中のリール4a、4b、4cを停止させる制御(引き込み制御)を行っている。一方で、リール制御部34は、抽選フラグが非当選状態に設定された役に対応する図柄組合せを有効ライン2上に表示させることがないようにリール4a、4b、4cを停止させる制御(蹴飛ばし制御)を行っている。
具体的には、リール制御部34は、メイン記憶部40に記憶された停止制御テーブルを参照することによって回転中のリール4a、4b、4cの停止位置を決定する処理(テーブル参照処理)を行っている。
停止制御テーブルにおいては、抽選フラグの設定状態(内部抽選の結果)に応じて、ストップボタン3a、3b、3cの操作時点で中段に位置するコマと、このコマから実際に停止されるコマまでの回転量を示す滑りコマ数との対応関係が設定されている。なお停止制御テーブルでは、抽選フラグの設定状態に応じて、ストップボタン3a、3b、3cの操作時点で中段に位置するコマと、実際に停止されるコマとの対応関係が設定されていてもよい。
なお、リール制御部34は、ロジック演算により回転中のリール4a、4b、4cの停止位置を求める処理(ロジック演算処理)を実行してもよい。ロジック演算処理では、役毎に定められた優先順位データに従って、リールの停止位置の候補に対して優先度が求められ、各停止位置の候補のうち最も優先度の高い停止位置の候補が実際の停止位置として決定される。ロジック演算処理において、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、テーブル参照処理によって実際の停止位置が決定される。
なお、本実施形態に係る遊技機10では、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で優先順位が定められている。従って、ボーナス成立状態において、リプレイ、小役が当選した場合には、ボーナスよりもリプレイ、小役に対応する図柄組合せが優先的に有効ライン2上に停止される。
ここで、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2が当選したときの、ストップボタン3a、3b、3cの操作順と、有効ライン2上に表示される小役の種類との関係について説明する。図8は、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2が当選したときの、ストップボタン3a、3b、3cの操作順と、有効ライン2上に表示される小役の種類との関係を示す図である。
図8に示すように、各操作順ベルL、C1、C2、R1、R2のそれぞれに対して正解操作順が設定されており、正解操作順とは異なる順序が不正解操作順として扱われる。
操作順ベルLは、操作順1(左→中→右:順押し)と、操作順2(左→右→中:挟み打ち)とが正解操作順とされており、この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合にはベルに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示される。また、操作順ベルLにおいては、操作順3(中→左→右)、操作順4(中→右→左)、操作順5(右→左→中:逆挟み打ち)、操作順6(右→中→左:逆押し)が不正解操作順とされている。この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には有効ライン2上に特殊小役Bに対応する図柄組合せが表示される。
操作順ベルC1は、操作順3が正解操作順とされており、この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、ベルに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示される。また、操作順ベルC1の当選時に、不正解操作順である操作順1、操作順2でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役A1に対応する図柄組合せが表示されるか、又は、取りこぼしとなる。さらに、不正解操作順である操作順4〜6でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役Bに対応する図柄組合せが表示される。
操作順ベルC2は、操作順4が正解操作順とされており、この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、ベルに対応する図柄組合せが表示される。また、操作順ベルC2の当選時に、不正解操作順である操作順1、操作順2でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役A2に対応する図柄組合せが表示されるか、又は、取りこぼしとなる。さらに、不正解操作順である操作順3、5、6でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役Bに対応する図柄組合せが表示される。
操作順ベルR1は、操作順5が正解操作順とされており、この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、ベルに対応する図柄組合せが表示される。また、操作順ベルR1の当選時に、不正解操作順である操作順1、操作順2でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役A1に対応する図柄組合せが表示されるか、又は、取りこぼしとなる。さらに、不正解操作順である操作順3、4、6でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役Cに対応する図柄組合せが表示される。
操作順ベルR2は、操作順6が正解操作順とされており、この操作順でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、ベルに対応する図柄組合せが表示される。また、操作順ベルR2の当選時に、不正解操作順である操作順1、操作順2でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役A2に対応する図柄組合せが表示されるか、又は、取りこぼしとなる。さらに、不正解操作順である操作順3〜5でストップボタン3a、3b、3cが操作された場合には、特殊小役Cに対応する図柄組合せが表示される。
次に、ボーナス成立状態において重複リプレイ(通常リプレイ+特殊リプレイ)が当選したときの、ストップボタン3a、3b、3cの操作順と、有効ライン2上に表示されるリプレイの種類との関係について説明する。
図9は、重複リプレイが当選したときの、ストップボタン3a、3b、3cの操作順と、有効ライン2上に表示されるリプレイの種類との関係を示す図である。
図9に示すように、重複リプレイが当選した遊技において、操作順1、2、5、6(第1のストップボタン3a、第3のストップボタン3cが最初に操作される操作順)でストップボタン3a、3b、3cが操作されたとき、通常リプレイに対応する4種類の図柄組合せ(図3参照)のうち何れかの図柄組合せが有効ライン2上に表示される。
また、重複リプレイが当選した遊技において、操作順3、4(最初に第2のストップボタン3bが操作される操作順)でストップボタン3a、3b、3cが操作されたとき、特殊リプレイに対応する6種類の図柄組合せ(図3参照)のうち何れかの図柄組合せが有効ライン2上に表示される。
「表示判定部35」
再び図5を参照して、表示判定部(入賞判定部)35は、有効ライン2上に役に対応する図柄組合せが表示されたかどうかを判定する処理を行う。具体的には、表示判定部35は、メイン記憶部40に記憶された表示判定テーブル(入賞判定テーブル)を参照し、全てのリール4a、4b、4cが停止した時点で有効ライン2上に表示されている図柄組合せが、役に対応する図柄組合せであるかどうかを判定する。表示判定テーブルでは、図3及び図4に示すような、役と、その役に対応する図柄の組合せとの関係が関連付けられている。
「払出制御部36」
払出制御部36は、表示判定部35において小役に対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されたと判定された場合に、その小役が入賞したと判定し、入賞した小役の配当に応じてメダルを払い出すための処理を行う。
具体的には、払出制御部36は、入賞した小役に対応する配当分のメダルを払い出させるように、ホッパーユニット77を制御する。あるいは、メダルのクレジットが許可されている場合には、払出制御部36は、ホッパーユニット77によって実際にメダルの払い出しを行う代わりに、メイン記憶部40に記憶されているクレジット数に対して払い出し数を加算し、仮想的にメダルを払い出す。
なお、ホッパーユニット77には、払い出されたメダルの数を検出する払出メダル検出スイッチ78が設けられている。払出制御部36は、ホッパーユニット77の払出メダル検出スイッチ78からの出力される信号に基づいてホッパーユニット77から実際に払い出されたメダルの数を管理する。
ここで、本実施形態においては、規定投入数が2枚である場合と、規定投入数が3枚である場合とでは、小役に対する配当が異なっている(図4参照)。具体的には、規定投入数が3枚である場合(通常状態及びボーナス成立状態)においては、ベルの配当が規定投入数(3枚)よりも高く設定されており、ベル以外の小役の配当は規定投入数よりも低く設定されている。一方、規定投入数が2枚である場合(ボーナス状態)においては、ベルを含む全ての小役の配当が規定投入数と同数(同数未満としてもよい)に設定されている。
「リプレイ処理部37」
リプレイ処理部37は、表示判定部35においてリプレイに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されたと判定された場合に、メダルを消費することなく次回の遊技を行われるためのリプレイ処理を実行する。具体的には、リプレイ処理部37は、リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合に、リプレイが表示された遊技において投入されたメダル数と同数のメダルを自動的に投入する処理を実行する。
「遊技状態移行制御部38」
遊技状態移行制御部38は、通常状態、ボーナス成立状態、及びボーナス状態の間で遊技状態の移行を制御する(図11参照)。
通常状態は、初期状態に相当する遊技状態である。ボーナス成立状態は、通常状態においてCBBが当選したきに、通常状態から移行される遊技状態である。具体的には、通常状態においてCBBが当選し、かつ、CBBが当選したその遊技(つまり成立ゲーム)においてCBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されなかった場合に、遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へと移行される。このボーナス成立状態は、CBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されるまで継続される。
ボーナス状態は、通常状態又はボーナス成立状態においてCBBが有効ライン2上に表示されたときに、通常状態又はボーナス成立状態から移行される遊技状態である。具体的には、通常状態においてCBBが当選し、かつ、CBBが当選したその遊技においてCBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合に、遊技状態が通常状態からボーナス状態へと移行される。また、ボーナス成立状態においてCBBの当選フラグが持ち越されている状態で、CBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合に、遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行される。
ボーナス状態においては、払い出されたメダルの合計数がボーナス払出枚数カウンタによってカウントされる。そして、所定枚数(例えば、27枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態がボーナス状態から通常状態へと移行される。
「信号出力部39」
信号出力部39は、サブ制御部51に対して信号を出力する処理を行う。具体的には、信号出力部39は、メダルの投入や、スタートレバー21の操作、ストップボタン3a、3b、3cの操作などが検出されると、メダルが投入されたこと、スタートレバー21が操作されたこと、ストップボタン3a、3b、3cが操作されたことを示す信号をサブ制御部51に対して出力する。
また、信号出力部39は、役の抽選が行われると、役の抽選結果を示す信号をサブ制御部51に対して出力し、役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されると、役に対応する図柄組合せが表示されたことを示す信号(及び表示された役の種類を示す信号)をサブ制御部51に対して出力する。
また、信号出力部39は、通常状態、ボーナス成立状態、及びボーナス状態の間で遊技状態が移行された場合に、遊技状態が移行されたことを示す信号をサブ制御部51に対して出力する。
なお、信号出力部39は、サブ制御部51に対して信号を出力する処理の他に、履歴表示器(ボーナス(CBB)、疑似ボーナス状態の実行回数などの各種の履歴を表示する機器)や、ホールコンピュータ(遊技場の管理者によって管理されている機器)等の外部装置(図示せず)に対して信号を出力する処理も実行する。
「メイン乱数発生部41」
メイン乱数発生部41は、内部抽選部33による役の抽選に用いられる乱数値を発生させる。メイン乱数発生部41は、役の抽選に用いられる乱数値として、0〜65535までの65536個の乱数値のうちいずれかの乱数値を1遊技毎に発生させる。
なお、乱数値は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値を加算しながらカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお、乱数値としては、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミングが不規則であるために実質的に乱数値となる値も含まれる。
[サブ制御基板50における各部]
次に、サブ制御基板50における各部について説明する。
「演出制御部52」
演出制御部52は、サブ記憶部60に記憶された演出データ及びメイン制御部31の信号出力部39から出力された各種の信号に基づいて種々の演出を演出部15に実行させる。例えば、演出制御部52は、メダルが投入されたこと、スタートレバー21の操作されたこと、ストップボタン3a、3b、3cが操作されたことを示す信号を受信すると、メダルの投入音や、スタートレバー21の操作音(スタート音)、ストップボタン3a、3b、3cの操作音などを音響装置17から発生させる。また、演出制御部52は、有効ライン上に役に対応する図柄組合せが表示されたことを示す信号を受信すると、その役の表示音(小役の入賞音、リプレイの表示音、CBBの表示音)を音響装置17から出力させる。
さらに、演出制御部52は、演出状態がAT状態である場合に、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2が当選したとき、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2の正解操作順を告知する演出(ベルの入賞を補助する補助演出)を実行する。
遊技者は、告知された正解操作順に従って、ストップボタン3a、3b、3cを操作することによって、手持ちのメダルを増やすことができる。この点で、AT状態(有利状態)は、補助演出が行われない状態である非AT状態(不利状態)よりも有利な状態である。
ここで、後述の図11に示されているように、本実施形態では、演出制御部52における演出状態として、第1のサブ通常状態と、ボーナス演出状態と、第2のサブ通常状態と、前兆演出状態と、疑似ボーナス待機状態と、疑似ボーナス状態とが用意されている。
第1のサブ通常状態は、メイン制御部31における遊技状態が通常状態である場合に、演出制御部52が演出データに基づいて所定の演出を実行する演出状態である。この第1のサブ通常状態は、非AT状態とされる。第1のサブ通常状態においては、例えば、物語の登場人物が様々なアクションを行うといった演出が実行される。
ボーナス演出状態は、メイン制御部31における遊技状態がボーナス状態である場合に、演出制御部52が演出データに基づいて所定の演出を実行する演出状態である。このボーナス演出状態は、非AT状態とされる。なお、ボーナス状態は、AT状態とすることも可能である。このボーナス状態においては、遊技をさらに盛り挙げるための演出(例えば、物語の内容を紹介する演出や、物語に関連する音楽を流すといった演出)が実行される。
第2のサブ通常状態、前兆演出状態、疑似ボーナス待機状態及び疑似ボーナス状態は、メイン制御部31における遊技状態がボーナス成立状態である場合に、演出制御部52が演出データに基づいて所定の演出を実行する演出状態である。
第2のサブ通常状態は、メイン制御部31における遊技状態が通常状態からボーナス成立状態に移行されたときに最初に滞在する演出状態であり、この第2のサブ通常状態は、非AT状態とされる。この第2のサブ通常状態では、第1のサブ通常状態と同様の演出(例えば、物語の登場人物が様々なアクションを行うといった演出)が実行される。
前兆演出状態は、第2のサブ通常状態において、疑似ボーナス状態が当選すると、疑似ボーナス状態の当選に応じて、第2のサブ通常状態から移行される演出状態である。この前兆演出状態は、非AT状態とされる。前兆演出状態では、疑似ボーナス状態が当選しているかどうかについての期待感を向上させる演出(例えば、物語の登場人物が第1のサブ通常状態及び第2のサブ通常状態とは異なる大げさなアクションを行うといった演出)が実行され、最終的に疑似ボーナス状態の当選を示す演出が実行される。
疑似ボーナス待機状態(第1AT状態)は、前兆演出状態から移行される演出状態であり、この疑似ボーナス待機状態は、後述の疑似ボーナス状態の開始条件を満たすまで継続される演出状態である。なお、本実施形態では、この疑似ボーナス待機状態は、疑似ボーナス状態の終了時に疑似ボーナス状態のストック数が残っている場合には、疑似ボーナス状態の終了時に疑似ボーナス状態から移行される。疑似ボーナス待機状態では、疑似ボーナス状態の開始が待機されていること、つまり、疑似ボーナス状態がこれから開始されることを示す演出が実行される。
疑似ボーナス待機状態は、AT状態であり、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2のうちいずれかの操作順ベルが当選した場合に、当選した操作順ベルの正解操作順を告知する演出が実行される。さらに、疑似ボーナス待機状態においては、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2の正解操作順を告知する演出に加えて、以下のような演出が実行される。
すなわち、疑似ボーナス待機状態においては、重複リプレイが当選した場合に、特殊リプレイに対応する図柄組合せ(白7図柄又は黒7図柄と、白7図柄、赤7図柄又は黒7図柄と、白7図柄との図柄組合せ)を有効ライン2上に表示せるための操作順である操作順3、4での操作を遊技者に行わせるための演出が実行される。この場合、演出制御部52は、例えば、第2のストップボタン3bを最初に操作することを示す画像を表示装置16の液晶ディスプレイ上に表示させる。
疑似ボーナス状態(第2AT状態)は、疑似ボーナス待機状態において疑似ボーナス状態の開始条件(後述)を満たすことによって開始され、疑似ボーナス状態の終了条件(後述)を満たすことによって終了する演出状態である。疑似ボーナス状態では、遊技をさらに盛り挙げるための演出(例えば、物語の内容を紹介する演出や、物語に関連する音楽を流すといった演出)が実行される。
疑似ボーナス状態は、AT状態であり、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2のうちいずれかの操作順ベルが当選した場合に、当選した操作順ベルの正解操作順を告知する演出が実行される。
ここで、疑似ボーナス状態においても、重複リプレイが当選する場合がある。疑似ボーナス状態において、重複リプレイが当選した場合に、操作順3、4でストップボタン3a、3b、3cが操作されると、頻繁に、白7図柄又は黒7図柄と、白7図柄、赤7図柄又は黒7図柄と、白7図柄との図柄組合せが有効ライン2上に表示されてしまう可能性がある。この場合、遊技者が違和感を覚えてしまう可能性がある。従って、疑似ボーナス状態において重複リプレイが当選した場合には、操作順3、4以外の操作順が告知される。
「演出状態移行制御部53」
演出状態移行制御部53は、第1のサブ通常状態と、ボーナス演出状態と、第2のサブ通常状態と、前兆演出状態と、疑似ボーナス待機状態と、疑似ボーナス状態との間で演出状態の移行を制御する。
演出状態移行制御部53は、メイン制御部31において、通常状態、ボーナス成立状態、及びボーナス状態の間で遊技状態が移行され、その遊技状態の移行先を示す信号がメイン制御部31の信号出力部39から出力されると、その信号を受信して、現在の演出状態を他の演出状態に移行させる。
具体的には、演出状態移行制御部53は、メイン制御部31において遊技状態が通常状態からボーナス状態へと移行されると、演出状態を第1のサブ通常状態からボーナス演出状態へと移行させる。また、演出状態移行制御部53は、メイン制御部31において遊技状態がボーナス状態から通常状態へと移行されると、演出状態をボーナス演出状態から第1のサブ通常状態へと移行させる。
また、演出状態移行制御部53は、遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へと移行されると、演出状態を第1のサブ通常状態から第2のサブ通常状態へと移行させる。また、演出状態移行制御部53は、遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行されると、演出状態を、第2のサブ通常状態、前兆演出状態、疑似ボーナス待機状態、疑似ボーナス状態からボーナス演出状態へと移行させる。
さらに、演出状態移行制御部53は、遊技状態がボーナス成立状態である場合において、第2のサブ通常状態と、前兆演出状態と、疑似ボーナス待機状態と、疑似ボーナス状態との間で演出状態の移行を制御する。
具体的には、演出状態移行制御部53は、第2のサブ通常状態において、疑似ボーナス状態が当選(疑似ボーナス抽選部54によって抽選が行われる)すると、演出状態を第2のサブ通常状態から前兆演出状態へと移行させる。
また、演出状態移行制御部53は、前兆演出状態において前兆遊技数(前兆遊技数決定部55によって決定される)が消化されると、演出状態を前兆演出状態から疑似ボーナス待機状態へと移行させる。
また、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス待機状態において、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたと判定(疑似ボーナス開始条件判定部56によって判定される)されると、演出状態を疑似ボーナス待機状態から疑似ボーナス状態へと移行させる。
さらに、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態において、疑似ボーナス状態の終了条件が満たされたと判定(疑似ボーナス終了条件判定部57によって判定される)されると、演出状態を疑似ボーナス状態から第2のサブ通常状態へと移行させる。
なお、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態において、疑似ボーナス状態の終了条件が満たされたと判定されたときに、疑似ボーナス状態のストック数が残っている場合には、演出状態を疑似ボーナス状態から疑似ボーナス待機状態へと移行させる。このように、疑似ボーナス状態の終了時において、疑似ボーナス状態のストック数が1以上である場合に、演出状態を疑似ボーナス状態から疑似ボーナス待機状態へ移行させることで、疑似ボーナス状態が終了した後に非AT状態(第2のサブ通常状態、前兆演出状態)を経由せずに次の疑似ボーナス状態が開始される(1ゲーム連とも呼ばれる)。
「疑似ボーナス抽選部54」
疑似ボーナス抽選部54は、疑似ボーナス状態を実行させるかどうかの抽選を行う。本実施形態では、疑似ボーナス状態の抽選は、遊技状態がボーナス成立状態である場合に行われる。但し、疑似ボーナス状態の抽選は、遊技状態が通常状態、ボーナス状態である場合に行われてもよい。
本実施形態では、疑似ボーナス抽選部54は、所定の小役(本実施形態においては、チェリー)が当選したときに、所定の確率(例えば、1/5)で疑似ボーナス状態の抽選を行っている。疑似ボーナス状態の抽選においては、メイン記憶部40に記憶された疑似ボーナス抽選テーブルが参照される。この疑似ボーナス抽選テーブルは、0〜32767までの値について、疑似ボーナス状態が当選する当選領域と、疑似ボーナス状態が当選しないハズレ(不当選)の当選領域とが設定されている。
疑似ボーナス抽選部54は、チェリー当選時に、サブ乱数発生部61から0〜32767までの32768個の乱数値の何れかを取得する。そして、疑似ボーナス抽選部54は、取得した乱数値と、サブ記憶部60に記憶されている疑似ボーナス抽選テーブルとを比較し、乱数値が疑似ボーナス状態の当選領域に対応する値である場合に、疑似ボーナス状態に当選したと判定する。
また、疑似ボーナス抽選部54は、疑似ボーナス状態が既に当選している状態において、さらに次の疑似ボーナス状態の抽選を行う。また、1度の抽選で2以上の疑似ボーナス状態が当選する場合もある(この場合には、疑似ボーナス状態が2以上当選する当選領域が疑似ボーナス抽選テーブルに設定される)。このため、疑似ボーナス抽選部54は、まだ開始されていない疑似ボーナス状態の数をストック数として管理している。
具体的には、疑似ボーナス抽選部54は、疑似ボーナス状態に当選したと判定された場合に、ストック数カウンタに1(1度の抽選で2以上の疑似ボーナス状態が当選した場合には、2以上の値)を加算する処理を実行する。そして、疑似ボーナス抽選部54は、疑似ボーナス状態が開始されたと判定されたときに、ストック数カウンタから1を減算する処理を実行する。なお、ストック数カウンタによってカウントされる値には、上限値(例えば、100)が設定されている。つまり、疑似ボーナス状態のストック数には、上限値が設定されている。
なお、疑似ボーナス抽選部54は、サブ制御部51における演出状態が、補助演出が行われない非AT状態(第1のサブ通常状態、第2のサブ通常状態、前兆演出状態)である遊技において、第2のストップボタン3b、第3のストップボタン3cが最初に操作されると遊技者にとって不利益となるペナルティを発生させるペナルティ処理を行う。ペナルティ処理としては、例えば、一定の遊技数が消化されるまで疑似ボーナス状態の抽選を禁止する処理が行われてもよいし、一定の遊技数が消化されるまで疑似ボーナス状態の抽選結果を破棄する処理が行われてもよい。
「前兆遊技数決定部55」
前兆遊技数決定部55は、疑似ボーナス抽選部54によって疑似ボーナス状態に当選したと判定された場合に、前兆遊技数(疑似ボーナス状態が当選したと判定された遊技から疑似ボーナス待機状態(AT状態)が開始されるまでの遊技数)を決定する。前兆遊技数決定部55は、例えば、0〜32の値のうちいずれかの値を前兆遊技数として決定する。
なお、本実施形態においては、前兆遊技数決定部55は、疑似ボーナス状態に当選した場合に、必ず前兆遊技数を決定するわけではなく、疑似ボーナス状態に当選したときの演出状態が第2のサブ通常状態(図11参照)である場合に、前兆遊技数を決定する。
前兆遊技数決定部55は、前兆遊技数を決定する処理の他に、前兆遊技数をカウントする処理を実行する。具体的には、前兆遊技数決定部55は、前兆遊技数を決定すると、前兆遊技数が決定されたその遊技(疑似ボーナス状態に当選した遊技)において、前兆遊技数を前兆遊技数カウンタに設定する。
そして、前兆遊技数決定部55は、次の遊技から、スタートレバー21が操作される度(1遊技が開始される度に)に、前兆遊技数カウンタから1を減算する処理を実行する。この前兆遊技数カウンタの現在の値は、残りの前兆遊技数に相当する。前兆遊技数決定部55は、前兆遊技数カウンタから1を減算する処理を、前兆遊技数カウンタの値が0となるまで継続する。
「疑似ボーナス開始条件判定部56」
疑似ボーナス開始条件判定部56は、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたかどうかを判定する。
本実施形態においては、疑似ボーナス状態の開始条件は、(1)演出状態が疑似ボーナス待機状態であること、(2)重複リプレイが当選したこと、(3)操作順3、4(特殊リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示され得る操作順)でストップボタン3a、3b、3cが操作されたこと、の全てが満たされることとされている。
なお、疑似ボーナスの開始条件における(3)は、特殊リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示されたこととされてもよい。あるいは、疑似ボーナス状態の開始条件は、上記(1)及び(2)の2つを満たすことであってもよい。この場合、演出状態が疑似待機ボーナス状態である場合に、重複リプレイが当選すると、ストップ3a、3b、3cの操作順がどのような操作順で操作されたかとは関係なく(特殊リプレイに対応する図柄組合せが有効ライン上に表示されたかどうかとは関係なく)、疑似ボーナス状態が開始される。
「疑似ボーナス終了条件判定部57」
疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス状態の終了条件(有利状態の終了条件)が満たされたかどうかを判定する。
本実施形態においては、疑似ボーナス状態の終了条件は、疑似ボーナス状態において遊技された遊技数が所定数に達することによって終了するという終了条件とされている。なお、この疑似ボーナス状態の終了条件は、後述のように、疑似ボーナス終了条件変更部58によって変更される場合がある。
本実施形態では、疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス遊技数カウンタによって疑似ボーナス状態で遊技された遊技数をカウントすることによって、疑似ボーナス状態の終了条件が満たされたかどうかを判定する。
具体的には、疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス開始条件判定部56よって疑似ボーナス状態が開始されたと判定された場合に、疑似ボーナス状態が開始されたと判定されたその遊技の終了時(全てのリール4a、4b、4cの停止後)において、疑似ボーナス遊技数カウンタに所定の初期値を設定する。なお、本実施形態では、疑似ボーナス遊技数カウンタに設定される初期値は、50とされている。このため、本実施形態では、疑似ボーナス状態における基本の遊技数は、50ゲームとされている。
疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス遊技数カウンタに設定されている値を、スタートレバー21が操作される度に1ずつ減算する処理を実行する。疑似ボーナス遊技数カウンタの現在の値は、疑似ボーナス状態における残りの遊技数に相当する。疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス遊技数カウンタの値が0となったとき、その遊技の終了時に、サブ制御部51において疑似ボーナス状態が終了されたと判定する。
「疑似ボーナス終了条件変更部58」
疑似ボーナス終了条件変更部58は、疑似ボーナス状態の終了条件を変更するかどうかを抽選し、抽選結果に基づいて疑似ボーナス状態の終了条件を変更する。
本実施形態においては、疑似ボーナス状態が延長されるように、疑似ボーナス状態の終了条件が変更される。以降では、疑似ボーナス状態を延長するために行われる、疑似ボーナス状態の終了条件の変更を、「上乗せ」と呼び、疑似ボーナス状態の終了条件が変更されることを「上乗せの発生」と呼ぶ。また、以降では、疑似ボーナス状態を延長させるために行われる、疑似ボーナス状態の終了条件を変更するかどうかの抽選を、「上乗せ抽選」と呼ぶ。
本実施形態では、疑似ボーナス終了条件変更部58は、演出状態が疑似ボーナス状態である場合に上乗せ抽選を行う。
上乗せ抽選においては、疑似ボーナス終了条件変更部58は、疑似ボーナス状態において、上乗せ抽選テーブル(この上乗せ抽選テーブルはサブ記憶部60に記憶されている)を参照することによって、上乗せ抽選を行う。本実施形態においては、上乗せ抽選テーブルとして2種類の上乗せ抽選テーブル(第1の上乗せ抽選テーブル及び第2の上乗せ抽選テーブル)が用意されている。
図10は、上乗せ抽選に用いられる2種類の上乗せ抽選テーブルを示す図である。図10の上側に示す第1の上乗せ抽選テーブルは、上乗せ低確率状態において用いられる上乗せ抽選テーブルであり、図10の下側に示す第2の上乗せ抽選テーブルは、上乗せ高確率状態において用いられる上乗せ抽選テーブルである。
ここで、上乗せ低確率状態(第1の変更状態)とは、上乗せが相対的に低い確率(第1の確率)で発生する上乗せ状態(変更状態)であり、上乗せ高確率状態(第2の変更状態)とは、上乗せが相対的に高い確率(第1の確率よりも高い第2の確率)で発生する上乗せ状態(変更状態)である。なお、上乗せ低確率状態と、上乗せ高確率状態とは、上乗せ状態移行制御部59によって、その移行が制御される。
本実施形態においては、チェリーが当選したことに基づいて上乗せ抽選テーブルに基づく上乗せ抽選が行われる。なお、上乗せ抽選は、チェリー以外の小役(操作順ベルL、C1、C2、R1、R2)が当選したことに基づいて抽選が行われてもよいし、リプレイ(通常リプレイ、重複リプレイ)が当選したことに基づいて抽選が行われてもよい。また、内部抽選により当選した役とは関係なく、一定の確率で上乗せ抽選が行われてもよい。上乗せ抽選が行われる契機は特に限定されない。
第1の上乗せ抽選テーブル及び第2の上乗せ抽選テーブルにおいては、0〜32767の当選領域のうちいずれかの当選領域に対して、上乗せ遊技数(上乗せ抽選によって上乗せされる遊技数:変更値)が0である当選領域と、上乗せ遊技数が10である当選領域と、上乗せ遊技数が30である当選領域と、上乗せ遊技数が50である当選領域と、上乗せ遊技数が100である当選領域とが設定されている。
上乗せ低確率状態において参照される第1の上乗せ抽選テーブルにおいては、チェリー当選時における上乗せ遊技数が0となる確率(上乗せが発生しない確率)が3/4となるように当選領域(0〜24575)が設定されている。また、第1の上乗せ抽選テーブルにおいては、チェリー当選時における上乗せ遊技数が10、30、50、100となる確率がそれぞれ、1/8、1/16、1/32、1/32となるように当選領域(24576〜28671、28672〜30719、30720〜31743、31744〜32767)が設定されている。なお、上乗せ低確率状態においてチェリーが当選すると、1/4の確率(第1の確率)で遊技数の上乗せが発生する(疑似ボーナス状態の終了条件が変更される)。
上乗せ高確率状態において参照される第2の上乗せ抽選テーブルにおいては、チェリー当選時における上乗せ遊技数が0となる確率(上乗せが発生しない確率)が1/2となるように当選領域(0〜16383)が設定されている。また、第2の上乗せ抽選テーブルにおいては、チェリー当選時における上乗せ遊技数が10、30、50、100となる確率がそれぞれ、1/4、1/8、1/16、1/16となるように当選領域(16384〜24575、24576〜28671、28672〜30719、30720〜32767)が設定されている。なお、上乗せ高確率状態においてチェリーが当選すると、1/2の確率(第2の確率)で上乗せが発生する(疑似ボーナス状態の終了条件が変更される)。
具体的には、疑似ボーナス終了条件変更部58は、演出状態が疑似ボーナス状態である場合において、チェリーが当選したとき、上乗せ状態が上乗せ低確率状態及び上乗せ高確率状態の何れかであるかを判定する。そして、上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合には、第1の上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選を行う。一方、上乗せ状態が上乗せ高確率状態である場合には、第2の上乗せ抽選テーブルを参照して上乗せ抽選を行う。
そして、疑似ボーナス終了条件変更部58は、上乗せ抽選において、上乗せ抽選に当選した場合(上乗せ遊技数10、30、50、100の何れかが当選した場合)、当選した上乗せ遊技数を疑似ボーナス遊技数カウンタに加算する処理を実行する。これにより、疑似ボーナス状態において遊技される遊技数が延長されることになる。
なお、疑似ボーナス終了条件変更部58による上乗せ抽選において上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ遊技数を告知する演出が演出制御部52によって実行される。例えば、当選した上乗せ遊技数が10である場合、演出制御部52による制御に基づき、表示装置16の画面上に「+10ゲーム」と表示される。なお、演出制御部52による上乗せ遊技数の告知のタイミングとしては、上乗せ抽選に当選したその遊技において告知を行うパターンと、上乗せ抽選に当選した遊技から所定の遊技数(例えば、1〜5ゲーム程度)が経過してから告知を行うパターンが挙げられる。また、上乗せ遊技数の告知のタイミングとしては、上乗せ遊技数が上乗せされなかったと仮定した場合における疑似ボーナス状態での最後の遊技(あるいは、この最後の遊技から数ゲーム前の遊技)において告知を行うパターンが挙げられる。なお、本実施形態では、上乗せ遊技数の告知のタイミングは、上乗せ抽選に当選したその遊技において告知を行うパターンであるとして説明する。
「上乗せ状態移行制御部59」
上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ低確率状態と上乗せ高確率状態との間で上乗せ状態の移行を制御する。典型的には、上乗せ状態移行制御部59は、演出状態が疑似ボーナス状態である場合に、上乗せ状態を上乗せ低確率状態及び上乗せ高確率状態のうちいずれかに設定することによって上乗せ状態の移行を制御する。
また、上乗せ状態移行制御部59は、疑似ボーナス終了条件変更部58によって疑似ボーナス状態の終了条件が変更された場合、疑似ボーナス状態の終了条件の変更に基づいて、疑似ボーナス状態における所定の遊技区間において上乗せ状態を上乗せ高確率状態に設定する。
具体的には、上乗せ状態移行制御部59は、疑似ボーナス状態においてチェリーが当選し、上乗せ抽選に当選した場合、当選した上乗せ遊技数に応じた長さの遊技区間において上乗せ状態を上乗せ高確率状態に設定する。
本実施形態においては、上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ遊技数によって上乗せされた遊技数分の遊技区間において、上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定される。例えば、当選した上乗せ遊技数が10ゲームである場合、10ゲーム分の遊技区間において上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定される。なお、本実施形態においては、上乗せ高確率状態で遊技される遊技数が、上乗せ遊技数と同じであるように設定されているが、上乗せ高確率状態で遊技される遊技数は、上乗せ遊技数の所定倍(例えば、1/3倍、1/2倍、2倍、3倍等)であってもよい。
上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合に、上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ状態移行制御部59は、所定のタイミングで上乗せ状態を上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行させる。そして、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ高確率状態において上乗せ遊技数が消化されたことを条件として、上乗せ状態を上乗せ高確率状態から上乗せ低確率状態へと移行させる。なお、上乗せ高確率状態においてさらに上乗せ抽選に当選する場合もある。この場合には、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せされた遊技数の合計が上乗せ高確率状態において消化されたことを条件として、上乗せ状態を上乗せ高確率状態から上乗せ低確率状態へと移行させる。
上述のように、上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合に上乗せ抽選に当選した場合には、所定のタイミングで上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へ移行されることになるが、上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行されるタイミングは、演出制御部52による上乗せ遊技数の告知のタイミングと関係がある。本実施形態においては、上乗せ遊技数が告知された遊技の次の遊技において上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行される。
具体的には、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合に、上乗せ抽選に当選したとき、上乗せ遊技数が告知された遊技の終了時(全てのリール4a、4b、4cの停止後)において、上乗せ遊技数(例えば、上乗せ遊技数が10である場合には10)を高確率遊技数カウンタに設定する。そして、上乗せ状態移行制御部59は、スタートレバー21が操作される度(1遊技が開始される度に)に、高確率遊技数カウンタから1を減算する処理を実行する。この高確率遊技数カウンタの現在の値は、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間における残りの遊技数に相当する。
上乗せ高確率状態においてさらに上乗せ抽選に当選した場合、上乗せ状態移行制御部59は、高確率遊技数カウンタの現在の値に対して、上乗せ遊技数(例えば、上乗せ遊技が10である場合は10)を加算する処理を実行する。上乗せ状態移行制御部59は、高確率遊技数カウンタから1を減算する処理を、高確率遊技数カウンタの値が0となるまで継続する。そして、高確率遊技数カウンタの値が0となった遊技の終了時に上乗せ状態を上乗せ高確率状態から上乗せ低確率状態へと移行させる。
なお、本実施形態においては、演出制御部52は、上乗せ低確率状態と上乗せ高確率状態とで、表示装置16の画面上において異なる演出を実行する。例えば、演出制御部52は、上乗せ状態が上乗せ高確率状態である場合、上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合よりも画面上における背景が暗くなるといった演出を実行する。この演出は、遊技者が上乗せ低確率状態と上乗せ高確率状態とを区別できる演出であればどのような演出が用いられていられてもよい。なお、この演出は必ずしも行う必要はなく、省略することもできる。
「サブ乱数発生部61」
サブ乱数発生部61は、疑似ボーナス抽選部54による疑似ボーナス状態の抽選に用いられる乱数値(0〜32767までの32768個の乱数値)と、疑似ボーナス終了条件変更部58による上乗せ抽選に用いられる乱数値(0〜32767までの32768個の乱数値)とを発生させる。
<遊技の一連の流れ>
次に、本実施形態に係る遊技機10における遊技の一連の流れについて説明する。図11は、遊技の一連の流れを説明するための図である。なお、図11において、白の矢印は、メイン制御部31における、3つの遊技状態(通常状態、ボーナス成立状態、ボーナス状態)の移行を示しており、黒の矢印は、サブ制御部51における演出状態の移行を示している。
[通常状態]
まず、遊技状態が通常状態である場合について説明する。なお、遊技機10は、初期状態においては、通常状態に滞在している。メイン制御部31における遊技状態が通常状態である場合には、演出制御部52は、演出状態を、第1のサブ通常状態(非AT状態)としている。本実施形態では、疑似ボーナス抽選部54は、通常状態においては、疑似ボーナスの抽選は行っていない。但し、疑似ボーナス抽選部54は、通常状態において疑似ボーナスの抽選を行ってもよい。
遊技状態が通常状態である場合、規定投入数が3枚に設定されている。また、通常状態では、内部抽選部33は、第1の内部抽選テーブルを参照して、1遊技毎に役の抽選を行う。通常状態においては、5つの操作順ベルL、C1、C2、R1、R2、チェリーを含む小役、通常リプレイ、CBBが当選する可能性がある。小役が当選した場合において、小役に対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合には、払出制御部36は、規定投入数が3枚である場合の配当に対応する枚数のメダルの払出しを行う(図4参照)。
通常状態において、CBBが当選したとする。なお、第1の内部抽選テーブルでは、比較的高い確率でCBBが当選するようにCBBの当選領域が設定されている。このため、本実施形態に係る遊技機10は、通常状態に滞在しにくくなっている。
CBBが当選したその遊技(つまり、成立ゲーム)において、CBBに対応する図柄組合せ(スイカ図柄、BAR図柄、チェリー図柄の組合せ)が有効ライン上に表示された場合、遊技状態移行制御部38は、遊技状態を通常状態からボーナス状態へ移行させる。
遊技状態が通常状態からボーナス状態に移行された場合、遊技状態が通常状態からボーナス状態に移行されたことを示す信号がメイン制御部31の信号出力部39からサブ制御部51に対して出力される。サブ制御部51の演出状態移行制御部53は、この信号を受信すると、演出状態を、第1のサブ通常状態からボーナス演出状態に移行させる。
ここで、図2及び図3を参照して、CBBに対応する図柄組合せ(スイカ図柄、BAR図柄、チェリー図柄)について、スイカ図柄は、第1のリール4aに対して1つ、BAR図柄は第2のリール4bに対して1つ、チェリー図柄は、第3のリール4cに対して1つしか配置されていない。このため、遊技者は容易にCBBの図柄組合せを表示させることはできない。従って、遊技状態は、通常状態からボーナス状態へは移行しにくくなっている。
基本的には、CBBは成立ゲームで有効ライン2上には表示されず、CBBは取りこぼしとなる。CBBが取りこぼされた場合、遊技状態移行制御部38は、遊技状態を通常状態からボーナス成立状態へと移行させる。すなわち、本実施形態では、遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へ移行しやすくなっている。
遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へと移行されると、遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へと移行されたことを示す信号がメイン制御部31の信号出力部39からサブ制御部51に対して出力される。サブ制御部51の演出状態移行制御部53は、この信号を受信すると、演出状態を第1のサブ通常状態から第2のサブ通常状態へと移行させる。
[ボーナス状態]
ボーナス状態(CBB作動中)においては、通常状態、ボーナス成立状態とは異なり、規定投入数が2枚に設定されている。また、ボーナス状態においては、内部抽選部33は、全ての当選領域がハズレ(不当選)に設定されている第3の内部抽選テーブルを参照して、1遊技毎に役の抽選を行う。但し、ボーナス状態では、内部抽選の結果に関わらずに全ての小役の抽選フラグが当選状態とされる。なお、ボーナス状態では、例外的に、第1のストップボタン3aが操作された時点から75ms以内に第1のリール4aが停止される。
ボーナス状態においては、遊技媒体が2枚投入されると、遊技媒体を2枚払い出すといった処理が毎ゲーム行われる。遊技状態移行制御部38は、ボーナス状態において払い出されたメダルの合計数によりボーナス状態の終了条件が満たされたかどうかを判定する。そして、所定枚数(例えば、27枚)を超えるメダルが払い出されると、遊技状態移行制御部38は、ボーナス状態を終了させて、遊技状態をボーナス状態から通常状態へと移行させる。
遊技状態がボーナス状態から通常状態へと移行されると、遊技状態がボーナス状態から通常状態へと移行されたことを示す信号がメイン制御部31の信号出力部39からサブ制御部51に対して出力される。サブ制御部51の演出状態移行制御部53は、この信号を受信すると、演出状態をボーナス演出状態から第1のサブ通常状態へと移行させる。
ここで、本実施形態では、ボーナス状態において、ベルの配当が他の遊技状態よりも低くされ、さらに、全ての小役の配当が規定投入数と同数以下とされている。これにより、ボーナス状態におけるメダルの獲得率を従来の遊技機10において採用されていたボーナス状態よりも低く抑えることができる。従って、遊技状態の全体を通じてのメダルの獲得率が高まりすぎて射倖心を煽ってしまうことを防止することができる。
[ボーナス成立状態]
遊技状態がボーナス成立状態である場合、通常状態と同様に規定投入数が3枚に設定されている。ボーナス成立状態では、内部抽選において、第2の内部抽選テーブルが参照されるため、ボーナス成立状態では、5つの操作順ベルL、C1、C2、R1、R2、チェリーを含む小役、通常リプレイ、重複リプレイ(通常リプレイ+特殊リプレイ)が当選する可能性がある。ボーナス成立状態においては、CBBの抽選フラグが持ち越された状態で、第2の内部抽選テーブルによる小役、リプレイの抽選が行われる。
小役が当選した場合において、小役に対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合には、払出制御部36は、規定投入数が3枚である場合の配当に対応する払出しを行う(図4参照)。
第2の内部抽選テーブルにおけるリプレイの当選確率(通常リプレイが当選する確率と、重複リプレイが当選する確率の合算確率)は、第1の内部抽選テーブルにおける通常リプレイの当選確率よりも高くなっている。このため、ボーナス成立状態では、通常状態よりもリプレイが当選し易くなっている。
ボーナス成立状態では、通常状態と異なり、CBB、ハズレは当選する可能性がない。つまり、ボーナス成立状態においては、小役かリプレイが必ず当選することになる。さらに、上述のように、本実施形態においては、「リプレイ>小役>ボーナス」の順序で優先順位が定められている。このため、本実施形態では、一旦ボーナス成立状態に移行すると、CBBを有効ライン2上に表示させることが困難な状況となっている。従って、本実施形態では、通常状態よりもリプレイ確率が高い状態であるボーナス成立状態において長期に亘って遊技者に遊技を提供することができる。
なお、本実施形態では、リール配列上、チェリー当選時において、第1のリール4aの20番に配置された白リプレイ図柄が中段にきたタイミングで第1のストップボタン3aが操作された場合に限り、CBBに対応する図柄組合せが表示される可能性がある。
遊技状態移行制御部38は、ボーナス成立状態においてCBBに対応する図柄組合せが有効ライン2上に表示された場合には、遊技状態をボーナス成立状態からボーナス状態へ移行させる。
遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行されると、遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行されたことを示す信号がメイン制御部31の信号出力部39からサブ制御部51に対して出力される。サブ制御部51の演出状態移行制御部53は、この信号を受信すると、演出状態を第2のサブ通常状態、前兆演出状態、疑似ボーナス待機状態、疑似ボーナス状態からボーナス演出状態へと移行させる。
なお、疑似ボーナス待機状態及び疑似ボーナス状態において、遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行されたことを示す信号を受信した場合、演出制御部52は、疑似ボーナス待機状態及び疑似ボーナス状態(つまり、AT状態)を強制的に終了させる。なお、このように、遊技状態がボーナス成立状態からボーナス状態へと移行されてAT状態が強制的に終了された場合、そのボーナス状態が消化され、通常状態を経てボーナス成立状態へと復帰したときに、AT状態を復帰させる処理が実行されてもよい。
疑似ボーナス抽選部54は、ボーナス成立状態において、疑似ボーナス状態の抽選を行っている。疑似ボーナス抽選部54は、第2のサブ通常状態、前兆演出状態、疑似ボーナス待機状態、及び疑似ボーナス状態の全ての演出状態において疑似ボーナス状態の抽選を行っている。
具体的には、疑似ボーナス抽選部54は、ボーナス成立状態において、チェリーが当選したとき、サブ乱数発生部61から0〜32767までの32768個の乱数値の何れかを取得する。そして、疑似ボーナス抽選部54は、取得した乱数値と、サブ記憶部60に記憶されている疑似ボーナス抽選テーブルとを比較し、乱数値が疑似ボーナス状態の当選領域に対応する値である場合に、疑似ボーナス状態に当選したと判定する。なお、疑似ボーナス抽選部54は、現在の演出状態が、第2のサブ通常状態、前兆演出状態、疑似ボーナス待機状態、及び疑似ボーナス状態のうちのどの演出状態であるかに応じて、疑似ボーナス状態の当選確率が異なるように、疑似ボーナス状態の抽選を行ってもよい。
遊技状態が通常状態からボーナス成立状態へと移行された直後の演出状態は、第2のサブ通常状態である。演出状態が第2のサブ通常状態である場合に、疑似ボーナス抽選部54による抽選によって疑似ボーナス状態が当選したとする。この場合、疑似ボーナス抽選部54は、ストック数カウンタに1(1度の抽選で2以上の疑似ボーナス状態が当選した場合は2以上の値)を加算する。また、この場合、前兆遊技数決定部55は、前兆遊技数を決定する。
前兆遊技数決定部55は、前兆遊技数を決定すると、その遊技において前兆遊技数カウンタに前兆遊技数を設定し、次の遊技から1遊技毎に前兆遊技数カウンタから1を減算する処理を実行する。
演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態が当選すると、疑似ボーナス状態が当選した遊技の次の遊技において、演出状態を第2のサブ通常状態から前兆演出状態へと移行させる。
演出状態が前兆演出状態である場合にも、疑似ボーナス抽選部54は、疑似ボーナス状態の抽選を行っているため、前兆演出状態においてストック数カウンタの値にさらに1(あるいは、2以上の値)が加算される場合がある。これについては、演出状態が疑似ボーナス待機状態、疑似ボーナス状態である場合においても同様である。
なお、演出状態が前兆演出状態である場合に、重複リプレイが当選し、このとき、ユーザが誤って操作順3、4でストップボタン3a、3b、3cを操作してしまう場合がある。しかしながら、この場合、上記した疑似ボーナス状態の開始条件の(2)、(3)が満たされるものの、疑似ボーナス状態の開始条件の(1)が満たされていないので、疑似ボーナス開始条件判定部56は、疑似ボーナス状態が開始されたとは判定しない。
演出状態移行制御部53は、前兆遊技数カウンタの値が0となった場合に、その遊技の次の遊技において、演出状態を前兆演出状態から疑似ボーナス待機状態へと移行させる。
疑似ボーナス待機状態においては、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2のうちいずれかの操作順ベルが当選した場合、演出制御部52によって、当選した操作順ベルにおける正解操作順が告知される。また、疑似ボーナス待機状態においては、重複リプレイが当選した場合、演出制御部52によって操作順3、4での操作を遊技者に行わせるための演出が実行される。
重複リプレイ当選時において操作順3、4での操作を行わせるための演出が実行され、このとき、遊技者がストップボタン3a、3b、3cを操作順3、4で操作したとする。この場合、疑似ボーナス開始条件判定部56は、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたと判定する。そして、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたと判定された遊技の次の遊技において、演出状態を疑似ボーナス待機状態から疑似ボーナス状態へと移行させる(つまり、疑似ボーナス状態を開始させる)。
疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたと判定された遊技の終了時に、疑似ボーナス遊技数カウンタに初期値(50)を設定する。そして、疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス状態の開始条件が満たされたと判定された遊技の次の遊技から1遊技毎に疑似ボーナス遊技数カウンタの値から1を減算する処理を実行する。
疑似ボーナス状態においては、操作順ベルL、C1、C2、R1、R2のうちいずれかの操作順ベルが当選した場合、演出制御部52によって、当選した操作順ベルにおける正解操作順が告知される。また、疑似ボーナス状態において、重複リプレイが当選した場合、操作順3、4以外の操作順が告知される(白7図柄又は黒7図柄と、白7図柄、赤7図柄又は黒7図柄と、白7図柄との図柄組合せが有効ライン2上に表示されないようにするため)。また、疑似ボーナス状態においては、疑似ボーナス状態における残りの遊技数が表示装置16の画面上に表示される。
疑似ボーナス状態においては、疑似ボーナス終了条件変更部58は、上乗せ抽選テーブルに基づいて上乗せ抽選を行う。また、疑似ボーナス状態においては、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ抽選による抽選結果に基づき、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間を設定する。
ここで、上乗せ抽選と、上乗せ抽選に基づいて設定される、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間との関係について、一例を挙げて具体に説明する。図12は、上乗せ抽選と、上乗せ抽選に基づいて設定される、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間との関係を説明するための図である。
図12に示すように、疑似ボーナス状態が開始された当初は、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ状態を上乗せ低確率状態に設定している。上乗せ状態が上乗せ低確率状態である場合には、疑似ボーナス終了条件変更部58は、第1の上乗せ抽選テーブルを参照して、上乗せ抽選を行う。この第1の上乗せ抽選テーブルによる上乗せ抽選では、チェリーが当選すると、1/4の確率で10以上の遊技数の上乗せが当選する。
図12に示す例では、疑似ボーナス状態が開始されてから20ゲーム目にチェリーに当選し、上乗せ抽選において、上乗せ遊技数10(チェリー当選時の1/8で当選)が当選した場合が示されている。また、図12に示す例では、上乗せ抽選によって上乗せ遊技数10が当選したその遊技において、演出制御部52によって上乗せ遊技数10が告知された場合が示されている。
疑似ボーナス終了条件変更部58は、上乗せ抽選において上乗せ遊技数10が当選した場合、当選した上乗せ遊技数10を疑似ボーナス遊技数カウンタの現在の値に加算する処理を実行する。これにより、疑似ボーナス状態において遊技される遊技数が10ゲーム延長されることになる。
上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ遊技数10が告知されると、上乗せ遊技数10が告知された遊技(20ゲーム目)の次の遊技(21ゲーム目)において、上乗せ状態を上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行させる。
また、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ遊技数10が告知されると、上乗せ遊技数10が告知された遊技(20ゲーム目)の終了時(全てのリール4a、4b、4cの停止後)において、上乗せ遊技数10を高確率遊技数カウンタに設定する。そして、上乗せ状態移行制御部59は、スタートレバー21が操作される度に(1遊技が開始される度に)、高確率遊技数カウンタから1を減算する処理を実行する。この高確率遊技数カウンタの現在の値は、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間における残りの遊技数に相当する。
上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行(21ゲーム目)されると、演出制御部52は、表示装置16における画面上の演出を変化させる(例えば、背景を暗くする)。また、上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行(21ゲーム目)されると、疑似ボーナス終了条件変更部58は、第2の上乗せ抽選テーブルを参照して、上乗せ抽選を行う。この第2の上乗せ抽選テーブルによる上乗せ抽選では、チェリーが当選すると、1/2の確率で10以上の遊技数の上乗せが当選する。
図12に示す例では、疑似ボーナス状態が開始されてから25ゲーム目(上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態に移行されてから5ゲーム目)にチェリーに当選し、上乗せ抽選において、上乗せ遊技数30(チェリー当選時の1/8で当選)が当選した場合が示されている。また、図12に示す例では、上乗せ抽選によって上乗せ遊技数30が当選したその遊技において、演出制御部52によって上乗せ遊技数30が告知された場合が示されている。
この場合、疑似ボーナス終了条件変更部58は、当選した上乗せ遊技数30を疑似ボーナス遊技数カウンタの現在の値に加算する処理を実行する。また、上乗せ高確率状態において上乗せ遊技数30が当選した場合、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ遊技数30を、高確率遊技数カウンタの現在の値に加算する処理を実行する。これにより、上乗せ高確率状態における遊技区間が10ゲームから40ゲームへと延長される。
上乗せ状態移行制御部59は、スタートレバー21が操作される度(1遊技が開始される度に)に、高確率遊技数カウンタから1を減算する処理を、高確率遊技数カウンタの値が0となるまで継続する。そして、上乗せ高確率状態で遊技された遊技数が40となり、高確率遊技数カウンタの値が0になると(60ゲーム目)、上乗せ状態移行制御部59は、高確率遊技数カウンタの値が0となった遊技の次の遊技(61ゲーム目)において、上乗せ状態を上乗せ高確率状態から上乗せ低確率状態へと移行させる。
図12に示す例では、その後は、上乗せには当選していない。疑似ボーナス終了条件判定部57は、スタートレバー21が操作される度(1遊技が開始される度に)に、疑似ボーナス遊技数カウンタから1を減算する処理を、疑似ボーナス遊技数カウンタの値が0となるまで継続する。そして、疑似ボーナス状態で遊技された遊技数が90(基本の遊技数50+上乗せされた遊技数40)となり、疑似ボーナス遊技カウンタの値が0になると(90ゲーム目)、疑似ボーナス終了条件判定部57は、疑似ボーナス遊技数カウンタの値が0となった遊技(90ゲーム目)の終了時に疑似ボーナス状態が終了したと判定する。
疑似ボーナス終了条件判定部57によって疑似ボーナス状態が終了されたと判定されると、演出状態移行制御部53は、ストック数カウンタの値が0であるかどうかを判定する。ストック数カウンタの値が0である場合、演出状態移行制御部53は、演出状態を疑似ボーナス状態から第2のサブ通常状態へと移行させる。
一方、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態が終了された場合に、ストック数カウンタの値が1以上であるとき、演出状態を疑似ボーナス状態から疑似ボーナス待機状態へと移行させる。疑似ボーナス状態終了後に疑似ボーナス待機状態が開始された場合、非AT状態を経由せずに、次の疑似ボーナス状態が開始される。なお、演出状態移行制御部53は、疑似ボーナス状態終了時にストック数カウンタの値が1以上である場合に、一定の確率で、演出状態を疑似ボーナス状態から前兆演出状態へと移行させてもよい。
<作用等>
本実施形態に係る遊技機10においては、疑似ボーナス状態の終了条件が変更された場合(上乗せが発生した場合)、疑似ボーナス状態の終了条件の変更(上乗せの発生)に基づいて、疑似ボーナス状態における所定の遊技区間において上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定される。これにより、本発明に係る遊技機10では、疑似ボーナス状態の終了条件の変更を契機として(上乗せの発生を契機として)、疑似ボーナス状態の終了条件が変更されやすい(上乗せが発生しやすい)遊技区間を遊技者に対して付与することができる。
すなわち、本実施形態に係る遊技機10では、疑似ボーナス状態の終了条件が変更されること(上乗せが発生すること)と、疑似ボーナス状態の終了条件が変更されやすい(上乗せが発生しやすい)遊技区間を遊技者に付与することとの間に関連性を持たせることができる。これにより、本実施形態に係る遊技機10では、一旦上乗せが発生すると、次の上乗せを誘発することができるといった上乗せの連続性を実現することができるため、遊技性が高く、遊技者の興味を惹くことができる遊技機10を提供することができる。
また、本実施形態に係る遊技機10では、上乗せ高確率状態で遊技される遊技区間が、上乗せ遊技数分の遊技区間とされているため、さらに、遊技性が高く、遊技者の興味を惹くことができる遊技機10を提供することができる。
ここで、本実施形態に係る遊技機10においては、上乗せ低確率状態において上乗せが発生する確率(上乗せ遊技数10以上の上乗せが発生する確率)は、チェリー当選時の1/4に設定されており、上乗せ低確率状態において上乗せが発生する確率は、チェリー当選時の1/2に設定されている。このように、上乗せ低確率状態における上乗せの発生確率と、上乗せ高確率状態における上乗せの発生確率との間で、上乗せの発生確率の差が小さい場合には、遊技媒体が比較的緩やかに増加するといった遊技性を提供することができる。
一方、上乗せ低確率状態における上乗せの発生確率と、上乗せ高確率状態における上乗せの発生確率との間で、上乗せの発生確率の差を大きくすることもできる。例えば、上乗せ低確率状態において上乗せが発生する確率を、チェリー当選時の1/10に設定し、上乗せ高確率状態において上乗せが発生する確率をチェリー当選時の1/1に設定することもできる。このように、上乗せ低確率状態における上乗せの発生確率と、上乗せ高確率状態における上乗せの発生確率との間で、上乗せの発生確率の差が大きい場合には、上乗せの発生確率の差が小さい場合に比べて、遊技媒体が増加しやすいといった遊技性を提供することができる。
なお、上乗せの発生確率の差が大きい場合には、上乗せの発生確率の差が小さい場合に比べて、上乗せ遊技数が小さく設定されていてもよい。これにより、遊技媒体が増加し過ぎてしまうことを防止することができる。なお、上乗せ遊技数が小さく設定されている場合には、上乗せされた遊技数を合計し、この合計された遊技数分の遊技区間を、上乗せ高確率状態に設定してもよい。
<各種変形例>
以上の説明では、疑似ボーナス状態の開始条件が、疑似ボーナス待機状態において重複リプレイが当選し、かつ、所定の操作順(操作順3、4)でストップボタン3a、3b、3cが操作されたという条件である場合について説明した。一方、疑似ボーナス状態の開始条件は、ベルの入賞を補助する補助演出が開始されたという条件とされてもよい。この場合、演出状態として疑似ボーナス待機状態を用意する必要はない。また、第2の内部抽選テーブルにおいて重複リプレイが当選する当選領域を設定する必要もなく、所定の操作順(操作順3、4)でストップボタン3a、3b、3cを操作させるための演出を行う必要もない。なお、この場合、AT状態は、疑似ボーナス状態と等価(AT状態=疑似ボーナス状態)となる。
以上の説明では、疑似ボーナス状態の終了条件が、(A)遊技数が所定数に達することによって終了するという条件である場合について説明した。一方、疑似ボーナス状態の終了条件としては、(B)ベルを入賞させるための補助演出の回数が所定数に達することによって終了するという条件と、(C)補助演出に基づくベルの入賞の回数が所定数に達することによって終了するという条件と、(D)払い出された遊技媒体の合計が所定数に達することによって終了するという条件と、(E)払い出された遊技媒体の純増数(払出し数の合計−投入数の合計)が所定数に達することによって終了するという条件が挙げられる。疑似ボーナス状態の終了条件は、(A)〜(E)のうち何れが用いられても構わない。
以上の説明では、上乗せ(疑似ボーナス状態の終了条件の変更)の方法の一例として、(a)上乗せ遊技数(変更値)を上乗せするという方法を例に挙げて説明した。一方、上乗せの方法は、(b)ベルの入賞を補助する補助演出の回数(変更値)を上乗せする方法と、(c)補助演出に基づくベルの入賞の回数(変更値)を上乗せする方法と、(d)払い出される遊技媒体の数(変更値)を上乗せする方法と、(e)払い出される遊技媒体の純増数(変更値)を上乗せするといった方法が挙げられる。上乗せの方法としては、上記(a)〜(d)のうち何れが用いられても構わない。
以上の説明では、上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定される遊技区間が、(a)'遊技数によって規定される場合について説明した。一方、この遊技区間としては、(b)'ベルの入賞を補助する補助演出の回数によって規定される遊技区間と、(c)'補助演出に基づくベルの入賞の回数によって規定される遊技区間と、(d)'払い出される遊技媒体の数によって規定される遊技区間と、(e)'払い出される遊技媒体の純増数によって規定される遊技区間が挙げられる。遊技区間としては、(a)'〜(e)'のうち何れが用いられても構わない。
なお、上記(A)〜(E)、(a)〜(d)、及び(a)'〜(e)'は、適宜組み合わせることができる。
以上の説明では、上乗せ抽選は、演出状態が疑似ボーナス状態である場合に行なわれるとして説明した。一方、演出状態が疑似ボーナス状態である場合に加えて、さらに、演出状態が疑似ボーナス状態以外の状態(例えば、疑似ボーナス待機状態、前兆遊技状態:疑似ボーナス状態が既に当選している状態)である場合に、上乗せ抽選を行うこともできる。なお、演出状態が疑似ボーナス状態以外の状態(例えば、疑似ボーナス待機状態、前兆遊技状態)である場合にのみ上乗せ抽選が行われてもよい。
以上の説明では、演出状態が疑似ボーナス状態である場合に、上乗せ高確率状態での遊技区間(所定の遊技区間)が付与される場合について説明した。一方、疑似ボーナス状態以外の状態(例えば、疑似ボーナス待機状態、前兆遊技状態:疑似ボーナス状態が既に当選している状態)においても上乗せ抽選を行っている場合には、疑似ボーナス状態以外の状態においても、上乗せ高確率状態での遊技区間が付与されてもよい。なお、演出状態が疑似ボーナス状態以外の状態(例えば、疑似ボーナス待機状態、前兆遊技状態)である場合にのみ上乗せ高確率状態での遊技区間を付与することもできる。
以上の説明では、上乗せ状態が上乗せ低確率状態から上乗せ高確率状態へと移行されるタイミングが、演出制御部52による上乗せ遊技数の告知のタイミングと関連している場合について説明した。しかしながら、この移行のタイミングは、上乗せ遊技数の告知のタイミングと必ずしも関連していなくともよい。
以上の説明では、補助演出がストップボタン3a、3b、3cの操作順を告知する方法によって実現されていた。一方、補助演出は、これに限られない。例えば、白7図柄、ベル図柄、ベル図柄に対応する小役と、黒7図柄、ベル図柄、ベル図柄に対応する小役とを用意し、これらの2つの小役のうちいずれか一方が当選した場合に、その小役を告知することによって補助演出が行われてもよい。
以上の説明では、演出状態として前兆演出状態が設けられる場合について説明した。一方、前兆演出状態は必ずしも設ける必要はない。この場合、演出状態が第2のサブ通常状態(非AT状態)である場合に、疑似ボーナス状態が当選したとき、演出状態は、第2のサブ通常状態から、前兆演出状態を経由せずに疑似ボーナス待機状態に移行される。
以上の説明では、不利状態が非AT状態であり、有利状態がAT状態(疑似ボーナス状態)である場合について説明した。一方、不利状態と有利状態との組合せはこれに限られない。典型的には、不利状態が、出玉率(1回の遊技における、遊技媒体の投入数に対する遊技媒体の払い出し数の期待値)が1以上の状態であり、有利状態が不利状態における出玉率よりも高い出玉率の状態であればよい。
不利状態と有利状態の組合せについて、不利状態が、RT状態ではない非RT状態であり、有利状態が、非RT状態よりもリプレイ確率が高いRT状態であってもよい。なお、この場合、不利状態は、必ずしも非RT状態である必要はなく、リプレイ確率が低いRT状態であってもよい。不利状態が非RT状態(あるいは、リプレイ確率が低いRT状態、以下同様)であり、有利状態がRT状態である場合には、メイン制御部31において非RT状態と、RT状態との間で遊技状態の移行が制御される。
この遊技機10の場合、非RT状態において用いられる内部抽選テーブルにおいて、遊技状態を非RT状態からRT状態へ昇格させるための役(例えば、昇格リプレイ)を含む重複役(例えば、重複リプレイ:昇格リプレイ+その他のリプレイ)の当選領域が用意される。また、RT状態において用いられる内部抽選テーブルにおいて、遊技状態をRT状態から非RT状態へ転落させるための役(例えば、転落リプレイ)を含む重複役(例えば、重複リプレイ:転落リプレイ+その他のリプレイ)が用意される。
サブ制御部51は、遊技状態を非RT状態からRT状態へと移行させる場合、昇格リプレイを表示させるためのストップボタン3a、3b、3cの操作順を告知する。また、サブ制御部51は、RT状態が開始されてから所定の遊技数が消化されるまでは、転落リプレイの表示を回避させるためのストップボタン3a、3b、3cの操作順を告知する。所定の遊技数が消化された場合には、転落リプレイの表示を回避させるためのストップボタン3a、3b、3c操作順が告知されなくなる。遊技者は転落リプレイの操作順を回避するためのストップボタン3a、3b、3cの操作順が分からないので、転落リプレイを含む重複リプレイの当選時に、一定の確率で転落リプレイが表示される。これに応じて、遊技状態がRT状態から非RT状態へと移行される。
このような遊技機10においても、上述の第1実施形態と同様の処理を実行することができる。例えば、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ抽選により上乗せ遊技数に当選した場合、上乗せ遊技数分の遊技区間において上乗せ状態を上乗せ高確率状態(RT状態が延長されやすい状態)に設定する。
不利状態と有利状態の組合せについて、不利状態が、RT状態でもなく、AT状態でもない非ART状態であり、有利状態が、RT状態及びAT状態の組合せであるART状態であってもよい。なお、ART状態においては、上述したAT状態とRT状態との組合せであるため、詳細な説明については省略する。不利状態が非ART状態であり、有利状態がART状態である場合においても、上述の第1実施形態と同様の処理を実行することができる。例えば、上乗せ状態移行制御部59は、上乗せ抽選により上乗せ遊技数に当選した場合、上乗せ遊技数分の遊技区間において上乗せ高確率状態(ART状態が延長されやすい状態)に設定する。
以上の説明では、有利状態(RT状態、AT状態、ART状態)の終了条件が変更された場合(上乗せが発生した場合)に、必ず、上乗せ高確率状態での遊技区間が付与される場合について説明した。一方、有利状態の終了条件が変更された場合(上乗せが発生した場合)に、所定の確率(例えば、1/2)で、上乗せ高確率状態での遊技区間が付与されてもよい。
以上の説明では、有利状態(RT状態、AT状態、ART状態)が延長されるように有利状態の終了条件が変更される場合について説明した。一方、有利状態が短縮されるように有利状態の終了条件が変更されてもよく、この場合、有利状態の終了条件が短縮される代わりに、短縮された分と同等かあるいはそれ以上の遊技区間において上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定されてもよい。例えば、有利状態で遊技される遊技数が5ゲーム分短縮された場合、5ゲーム分の遊技数が短縮される代わりに、5ゲーム分の遊技区間、10ゲーム分の遊技区間、あるいは有利状態における残りの全ての遊技区間において、上乗せ状態が上乗せ高確率状態に設定される。