JP2015154050A - 薄膜太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、安全かつ効率的に運搬でき、外観に優れ、かつ配線が容易で、施工性に優れた薄膜太陽電池モジュールを提供することを課題とする。【解決手段】表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子、及び該薄膜太陽電池素子に電気的に接続された集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、該薄膜太陽電池モジュールの側面に、該集電線と電気的に接続された電気取出端子を有し、該電気取出端子の厚さが、薄膜太陽電池モジュールの厚さよりも薄いことを特徴とする、薄膜太陽電池モジュール。【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜太陽電池モジュールに関する。
近年、アモルファスシリコン型太陽電池等の薄膜太陽電池を用いた薄膜太陽電池モジュールの開発が盛んに行われている。薄膜太陽電池は基板に樹脂フィルム等を用いることで可撓性を有する薄膜太陽電池を得ることができるため、柔軟性を有する層で封止したフレキシブルな薄膜太陽電池モジュールとすることがでる。このような薄膜太陽電池モジュールとして、例えば特許文献1の薄膜太陽電池モジュールが知られている。
特開2010−50196号公報
従来、薄膜太陽電池モジュールの封止構造の内部に雨水が入りづらくするために、薄膜太陽電池素子と電気的に接続したリード線と、外部の配線とを端子箱を介して行い、端子箱が薄膜太陽電池素子に照射される太陽光を遮らないために、薄膜太陽電池素子の非受光面側に設置する構造が一般的であった。フレキシブルな薄膜太陽電池モジュールにおいても、例えば、特許文献1に開示されているように、薄膜太陽電池素子から電力を取り出すためのリード線を反受光面側に導き出し、該リード線を、薄膜太陽電池素子の非受光面側に設けた端子箱に接続する構造となっている。
本発明者は、このような構造のフレキシブルな太陽電池モジュールを実際に使用するにあたり、幾つかの課題を見出した。例えば、太陽電池モジュールの裏面に端子箱が存在するため、積み重ねて運搬しようとすると、太陽電池モジュールと太陽電池モジュールとの間に、保持材や衝撃吸収材等を挟む必要があるため、効率的な運搬が困難である。また、薄膜太陽電池モジュールを施工する際には、端子箱の存在により設置空間が限られたり、裏側の端子箱が見える場所に設置すると外観が悪くなる。更には、端子箱内で端子箱内に設置された端子と電気を取り出すための配線とを接続するのが煩雑である、といった課題を見出した。
本発明は、上記問題を解決するものであり、効率的に運搬でき、外観に優れ、かつ配線が容易で、施工性に優れた薄膜太陽電池モジュールを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、従来は太陽電池モジュールを屋外に設置することを前提として構造を検討していたが、例えば屋内等、直接風雨に晒されない場所に施工する際には、端子箱は必ずしも用いなくてもよいことに想到した。そして、太陽電池モジュールの電気取出構造を特定の構造とすることにより、上記課題を解決し、本発明を達成するに至った。すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1]表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子及び該薄膜太陽電池素子と電気的に接続した集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、
該薄膜太陽電池モジュールは側面に凹部を有し、
該凹部に該集電線と電気的に接続した電気取出端子を有することを特徴とする、薄膜太陽電池モジュール。
[2]前記電気取出端子の先端が、前記薄膜太陽電池モジュールの凹部を形成する領域の
内部に存在することを特徴とする、[1]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[3]前記電気取出端子が圧着端子である、[1]または[2]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[4]前記電気取出端子がオスの端子である、[3]に記載の薄膜太陽電池モジュール。[5]前記電気取出端子がフレキシブル基板またはフレキシブルフラットケーブルである、請求項[1]または[2]に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[6]前記電気取出端子が絶縁キャップで保護されている、[1]〜[5]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[7]前記薄膜太陽電池素子の正極に接続された第一の集電線及び薄膜太陽電池素子の負極に接続された第二集電線を有し、前記第一の集電線と電気的に接続された第一の電気取出端子と前記第二の集電線と電気的に接続された第二の電気取出端子とを有する、[1]〜[6]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[8]前記薄膜太陽電池素子、及び前記集電線を、封止層を介して挟持した、[1]〜[7]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
[9]前記薄膜太陽電池素子が、有機薄膜太陽電池素子である、[1]〜[8]のいずれか1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
本発明により、安全かつ効率的に運搬でき、外観に優れ、かつ配線が容易で、施工性に優れた薄膜太陽電池モジュールを提供することができる。
本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(1)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す裏面模式図(1)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す裏面模式図(2)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(2)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(3)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(4)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(5)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す断面模式図(6)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す裏面模式図(3)である。 本発明の一実施形態としての薄膜太陽電池モジュールの構成を表す裏面模式図(4)である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
1.薄膜太陽電池モジュール
図1〜図3により、本発明の薄膜太陽電池モジュール10の構成の一例を説明する。
図1は表面保護層1および裏面保護層2により、薄膜太陽電池素子3及び該薄膜太陽電池素子3と電気的に接続した集電線4を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュール10の断面模式図である。集電線4は、電気取出端子5と電気的に接続されている。
本発明において、可撓性を有するとは、曲率半径を通常直径1m、好ましくは50cm、より好ましくは30cm、更に好ましくは10cm、特に好ましくは5cmに曲げることが可能であることをいう。曲げた後も太陽電池素子の発電特性が実質的に低下しないことが好ましい。また、その際に表面にしわができないことが好ましい。
図2は、本発明の薄膜太陽電池モジュール10の裏面模式図である。薄膜太陽電池モジュール10は側面に凹部100を有し、該凹部100に前記集電線4と電気的に接続した電気取出端子5を有する。
本発明の薄膜太陽電池モジュールの幅及び長さは特に限定されず、任意の大きさとすることができるが、幅及び長さのいずれも、通常10cm以上、好ましくは20cm以上であり、通常10m以下、好ましくは5m以下、より好ましくは3m以下である。厚さは通常0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは1.5mm以上であり、通常5mm以下、好ましくは4mm以下、より好ましくは3mm以下である。
本発明において、薄膜太陽電池モジュール10の側面とは、薄膜太陽電池モジュール10の表面保護層1すなわち受光面の外周と、裏面保護層2すなわち非受光面の外周により形成される面である。薄膜太陽電池モジュール10の側面は、表面保護層1の側面、裏面保護層2の側面、およびこれらの面の間の面を意味する。表面保護層1よりも受光面側に層を有する場合はその層の側面も含み、裏面保護層2よりも非受光面側に層を有する場合にはその層の側面も含む。
本発明において、側面に凹部100を有するとは、薄膜太陽電池モジュール10の側面が、薄膜太陽電池素子3側、つまり内側に凸となる箇所を有することを意味する。通常、薄膜太陽電池モジュール10の外周は直線、角、または曲線で形成されており、角または曲線は外側に凸である。本発明においては、内側に凸となる箇所を有し、該箇所が凹部100である。
凹部100に電気取出端子5を有するとは、凹部100を形成する領域に、電気取出端子5の少なくとも一部が存在することを意味する。凹部を形成する領域とは、凹部の側面に対し、該側面の2か所と接するように直線を設定し、かつ、該側面と該直線により形成される面積が最大になるときの、該側面と該直線により形成される領域である。この領域は、受光面側または非受光面側と平行な面における領域を意味し、薄膜太陽電池モジュール10の厚さ方向は限定されない。
凹部100の大きさは限定されないが、太陽電池素子3が露出しない方が好ましい。幅は通常5mm以上、好ましくは1cm以上、より好ましくは1.5cm以上であって、通常10cm以下、好ましくは5cm以下、より好ましくは3cm以下である。奥行は、通常5mm以上、好ましくは1cm以上、より好ましくは1.5cm以上であって、通常10cm以下、好ましくは5cm以下、より好ましくは3cm以下である。凹部100の奥行とは、前述の薄膜太陽電池モジュール10の側面の2か所と接する直線から、凹部100を形成する領域の該直線から最も遠い点までの長さを意味する。
電気取出端子5は、薄膜太陽電池モジュール10の、凹部100を形成する領域の側面から突出しているのが好ましい。また、図3に示した通り、電気取出端子5の全体が、凹部を形成する領域に含まれるのがより好ましい。すなわち、前記電気取出端子5の先端が、凹部100を形成する領域の内部に存在するのがより好ましい。それにより、薄膜太陽電池モジュール10を運搬する際に、複数の薄膜太陽電池モジュール10を立てて収納し
ても、電気取出端子5が収納容器に直接接触することがないため、破損する恐れが低く、また、感電する恐れが低いという効果を奏する。
また、凹部100に電気取出端子5を有し、電気取出端子5がフレキシブルな場合や、電気取出端子5の全体が凹部100を形成する領域の内部に存在する場合は、薄膜太陽電池モジュール10を施工する際に、薄膜太陽電池モジュール10を被施工物にすき間なく貼り付けても、薄膜太陽電池モジュール10の側面よりも内側で外部の配線と接続することができるため、薄膜陽電池モジュール10を設置できる面積を大きくできる。換言すれば、薄膜太陽電池モジュール10を設置する面の自由度を上げたり、施工性を向上することができる。
電気取出端子5の種類は、外部の配線と接続できる限り限定されないが、その厚さは薄膜太陽電池モジュール10の厚さよりも薄い方が好ましい。それにより、電気取り出し端子5が上下に重なった薄膜太陽電池モジュール10の薄膜太陽電池素子3を傷つけづらいため、薄膜太陽電池モジュール10を効率よく収納でき、運搬の効率を向上することができる。また、1枚または2枚以上の複数の薄膜太陽電池モジュール10を円筒状に巻いて収納することもできる。なお、本発明において、薄膜太陽電池モジュール10の厚さとは、薄膜太陽電池モジュール10の表面保護層1の受光面側の最表面と、裏面保護層2の非受光面側の再表面との長さを意味する。
また、本発明の薄膜太陽電池モジュール10は、薄膜太陽電池モジュール10全体の厚さが薄いことから、薄膜太陽電池モジュール10を施工する際に、薄膜太陽電池モジュール10の厚さ分の空間がある場所であれば設置でき、裏側が見える場所に設置した際にも、薄膜太陽電池モジュール10の非受光面に端子箱がないため、外観を損ねることがない。更には、電気取出端子5と外部の配線との接続を容易に行うことができる。
図1においては集電線4と電極取出端子5を構成する部材とを、集電線4の受光面側で接続したが、図4に示す様に集電線4の非受光面側で接続してもよい。図5に示す様に、集電線を電極取出端子5を構成する部材として用いてもよい。
中でも、図6に示した通り、表面保護層1および裏面保護層2により、薄膜太陽電池素子3、及び前記薄膜太陽電池素子3に接続された集電線4を、封止層6を介して挟持した構造が好ましい。封止層6が存在することにより、薄膜太陽電池モジュール10の耐衝撃性を向上することができる。また、表面保護層1と裏面保護層2との接着強度が高くなり、その結果、薄膜太陽電池モジュール10の耐久性が向上すると共に、薄膜太陽電池素子3を外部からの水分及び酸素から保護することができる。特に薄膜太陽電池素子3が有機薄膜太陽電池素子の場合には機能が劣化するのを抑制することができる。
また、封止層6を有し、かつ、集電線4の厚さが、前記封止層6の厚さよりも薄いと、薄膜太陽電池モジュール10の表面保護層1および裏面保護層2の表面に、集電線4の厚みに相当する凸が生じづらくなるため、平滑な外観を実現できると共に、収納効率を一層向上することができる。
前記電気取出端子5を形成する部材の一部が、表面保護層1と裏面保護層2に挟持されていると、電気取出端子5の固定が堅固になり、電気取出端子5と外部の配線とを接続する際や脱着する際に電気取出端子5の周辺が損傷する可能性が減り、耐久性が向上する点で、好ましい。特に、封止層6に挟持されていると、上記効果が顕著に得られる。更に、前記電気取出端子5の厚さが、前記封止層6の厚さよりも薄いと、電気取出端子5の厚みに相当する凸が生じづらくなり、平滑な外観を実現できると共に、収納効率を一層向上することができる。
また、表面保護層1及び裏面保護層2に、集電線4や電気気取出端子5による凸が生じ
づらくなると、薄膜太陽電池モジュール10に外力が加わった際に、集電線4や電気取出端子5の周辺に応力が集中しづらくなり、薄膜太陽電池モジュール10の耐久性が向上する。また、薄膜太陽電池モジュール10の表面に擦れによるキズが付きづらくなり、優れた外観を維持しやすくなる。
なお、封止層6を有する構造においても、図7に示す様に集電線4の非受光面側で接続してもよく、図8に示す様に、集電線4を電極取出端子5を構成する部材として用いてもよい。
図2及び図3に示した通り、本発明の薄膜太陽電池モジュール10は、薄膜太陽電池素子3で発生した電気を取り出すために、薄膜太陽電池素子3の正極と負極にそれぞれ接続された集電線4を各1本以上、すなわち集電線4を2本以上有する。電気取出端子5はこれらの集電線4に接続されているため、通常2以上である。図9に示す様に、1本の集電線に対して、2以上の電気取出端子5を有しても良い。それにより、薄膜太陽電池モジュール10の複数の箇所から電気を取り出すことができたり、一度設置した薄膜太陽電池モジュール10を設置しなおすことなく、電気を取り出す場所を変えることができる。例えば、薄膜太陽電池モジュール10が四角形の場合には、一辺に一対(正極と負極)の電気取出端子5を設置すると共に、それに対向する辺に一対の電気取出端子5を設置することで、一度設置した薄膜太陽電池モジュール10に対して、電気取出の位置を上下または左右に容易に変更することができる。
薄膜太陽電池モジュール10が複数の薄膜太陽電池素子3を有する場合には、各薄膜太陽電池素子3の正極と負極とに集電線4を1本ずつ接続し、同一の極の集電線4を予め1本に纏めてから電気取出端子5に接続しても、同一の極の複数の集電線4をそれぞれ一つの電気取出端子5に接続しても、同一の極の複数の集電線4に対応した複数の電気取出端子5を設置してもよい。
複数の薄膜太陽電池素子3を有する場合、これらの薄膜太陽電池素子3は直列に接続しても並列に接続してもよい。薄膜太陽電池モジュール10内で複数の薄膜太陽電池素子3を並列に接続する場合には、一本の集電線4に複数の薄膜太陽電池素子3の同一の極を接続することで、配線が簡便になるため好ましい。薄膜太陽電池モジュール10内で複数の薄膜太陽電池素子3の電極を直列に接続する場合には、隣接する薄膜太陽電池素子3の正極と負極とが逆になるように設置することで、隣接する薄膜太陽電池素子3の正極と負極を接続して、複数設置した末端の薄膜太陽電池素子3に電気取出端子5と接続するための集電線4を設置すると、配線が簡便になるため好ましい。電気取出端子5と集電線4との接続場所は太陽電池モジュール10の表面保護層1と裏面保護層2の間であれば限定されない。
薄膜太陽電池モジュール10の、正極用と負極用の電気取出端子5の位置が近接していると、例えば、末端に正極用と負極用の接続端子を有する一のコネクタを有し、正極用と負極用の二本の配線を一体化したケーブルを用いて接続できる。薄膜太陽電池モジュール10と外部の配線との接続が簡便になる点で好ましい。
また、図10に示すように、薄膜太陽電池素子3の正極と接続した集電線4−1と集電線4−2を、二本の電気回路を有する電気取出端子5−3の各回路に接続することにより、一つの電気取出端子により外部の配線と接続することができる。
本発明の薄膜太陽電池モジュール10は、逆流防止ダイオードおよび/またはバイパスダイオードを内蔵するのが好ましい。逆流防止ダイオードは、薄膜太陽電池素子3の電極と電気取出端子15との間のいずれかの位置に設置する。製造工程が簡便になるため、集電線4と電気取出端子5との接続箇所に設置するのが好ましい。薄型の逆流防止ダイオードを用いることで、表面保護層1と裏面保護層2とで逆流防止ダイオードを挟持した場合
でも、薄膜太陽電池モジュール10の表面の凹凸を少なくすることができる。
バイパスダイオードは、薄膜太陽電池素子3の正極と正極用の電気取出端子5−1の間と、薄膜太陽電池素子3の負極と負極用の電気取出端子5−2との間とを接続するように設置する。バイパスダイオードも、薄型を用いることで表面保護層1と裏面保護層2とで逆流防止ダイオードを挟持した場合でも、薄膜太陽電池モジュール10の表面の凹凸を少なくすることができる。
いずれの場合であっても、薄膜太陽電池モジュール10の表面の凹凸をより少なくすることができるため、封止層6を有することが好ましい。
以下、本発明の各構成について詳細に説明する。
1−1.表面保護層1
薄膜太陽電池モジュールの表面保護層は、多くの太陽光を薄膜太陽電池素子に供給する観点から、全光線透過率は、通常80%以上、好ましくは90%以上である。上限は特に限定されないが、通常99%以下である。全光線透過率の測定方法は、例えば、JIS K 7361−1による。
表面保護層の材質としては、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリブチレン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン、等が挙げられる。好ましくは、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂が挙げられる。
薄膜太陽電池モジュールは光を受けて熱せられることが多いため、表面保護層も熱に対する耐性を有することが好ましい。この観点から、表面保護層の構成材料の融点は、通常85℃以上、好ましくは100℃以上、より好ましくは120℃以上であり、通常350℃以下、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下である。
表面保護層の厚さは通常0.02mm以上である。好ましくは0.03mm以上であり、より好ましくは0.05mm以上である。一方上限は特段限定されないが、通常2mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.3mm以下である。上記範囲とすることで、耐衝撃性と柔軟性を両立することができる。
また、本発明の太陽電池モジュールでは、表面保護層の外側(太陽光側)に表面保護シートを備えてもよい。本発明において表面保護シートを備えることは表面保護層の傷つきや劣化を抑制し、全光線透過率を維持するため好ましい。表面保護シートを構成する材料は、耐候性フィルムが好ましく、通常使用される公知のものを使用することができる。
耐候性フィルムの材料となる樹脂としては、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、シリコーン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等が挙げられる。これらの中でもエチレン−テトラフルオロエチレン共重合体が好ましい。
耐候性保護フィルムの厚さは特に制限されないが、通常10μm以上、好ましくは20μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下である。
表面保護シートと表面保護層との間に接着層を備えてもよい。接着層の材質等は特に制限されないが、通常例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)樹脂、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、マレイン酸またはシラン等で変性した変性ポリエチレン樹脂、変性ポリプロピレン樹脂、またエポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等の、光透過性の材料が用いられる。接着層の厚さは特に制限されないが例えば200〜500μmが好ましい。接着層は、表面保護シート以外の層の接着にも用いることができる。
また、表面保護層は、ガスバリア性を有しているのが好ましい。
ガスバリア性を有する表面保護層で薄膜太陽電池素子3を被覆することにより、太陽電池素子3を水及び酸素から保護し、発電能力を高く維持することができる。
ガスバリア性を有する表面保護層の防湿能力の程度は、薄膜太陽電池素子3の種類等に応じて様々であるが、単位面積(1m)の1日あたりの水蒸気透過率が、通常1×10−1g/m/day以下であることが好ましく、下限に制限はない。
酸素透過性の程度は、薄膜太陽電池素子3の種類等に応じて様々であるが、単位面積(1m2)の1日あたりの酸素透過率が、通常1×10−1cc/m/day/atm以下であることが好ましく、下限に制限はない。
ガスバリア性を有する表面保護層の具体的な構成は、薄膜太陽電池素子3を水から保護できる限り任意である。ただし、表面保護層を透過しうる水蒸気や酸素の量を少なくできるフィルムほど製造コストが高くなるため、これらの点を総合的に勘案して適切なものを使用することが好ましい。
ガスバリア性の点で好適な表面保護層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)或いはポリエチレンナフタレート(PEN)等の基材フィルムに酸化ケイ素(SiOx)を真空蒸着したフィルム等が挙げられる。
なお、ガスバリア性を有する表面保護層は1種の材料で形成されていてもよく、2種以上の材料で形成されていてもよい。また、ガスバリアフィルム3は単層フィルムにより形成されていてもよいが、2層以上のフィルムを備えた積層フィルムであってもよい。
1−2.裏面保護層2
裏面保護層としては、表面保護層と同様の層を用いることができる。
但し、裏面保護層は必ずしも透光性を有さなくてもよいことから、透光性と材質についてはその限りではなく、可撓性を有する限り材率は限定されない。
例えば、表面保護層に例示した樹脂以外の樹脂、金属箔、樹脂中に繊維等を分散させたフィルム、または樹脂含浸された織布または不織布等を用いることができる。
表面保護層に例示した樹脂以外の樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、これらの共重合体、PVDF、シリコーン樹脂、セルロース、ニトリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホン等の樹脂が挙げられる。
金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、金、銀、銅、チタン、ニッケル、鉄、それらの合金からなる箔が挙げられる。
繊維等を分散した樹脂、および樹脂含浸された織布または不織布の、樹脂としては、表面保護層に用いる樹脂が挙げられる。繊維としては、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、ガラス繊維、ナイロン繊維、セルロース繊維、炭素繊維、および/またはアクリル繊維、等が挙げられ、織布または不織布としては、これらの繊維からなる織布または不織布が挙げられる。
裏面保護層として表面保護層と同様の透光性の層を用いると、薄膜太陽電池が透光性を有する場合には、シースルーの太陽電池を提供することができる点で好ましい。
また、表面保護層と裏面保護層とは同一の材料、厚さであることが好ましい。製造過程における加熱や、薄膜太陽電池モジュールを使用する際の太陽光等により熱膨張するが、その際に生じる応力を相殺して、薄膜太陽電池モジュールの変形を抑制することができる
1−3.薄膜太陽電池素子3
薄膜太陽電池素子は、太陽光を電気に変換する太陽電池と、発電素子太陽電池の形状変化を抑制するための太陽電池基材から構成されている。
上記薄膜太陽電池素子は、耐候層側から入射される太陽光に基づき発電を行う素子である。薄膜太陽電池素子の種類は、光エネルギーを電気エネルギーに変換することができ、変換によって得られた電気エネルギーを外部に取り出せるものであれば、特に限定されない。
本発明においては、太陽電池素子が薄膜太陽電池素子である。薄膜太陽電池素子であることで、フレキシブル性を活かした用途、つまり曲げた状態で設置、曲げ延ばしして収納、設置状態で変形するような場所にも設置することができる。
薄膜太陽電池素子としては、一対の電極で発電層(光電変換層、光吸収層)を挟んだもの、一対の電極で発電層と他層(バッファ層等)との積層体を挟んだもの、そのようなものを複数個、直列接続したものを用いることができる。発電層に用いられる材料としては、薄膜単結晶シリコン、薄膜多結晶シリコン、アモルファスシリコン、微結晶シリコン、球状シリコン、無機半導体材料、有機色素材料、または有機半導体材料が挙げられる。これらの材料を用いることで、発電効率が比較的高く、薄い(軽量な)発電素子太陽電池を実現できる。さらに効率を上げる観点から、これらを積層したHIT型、タンデム型でもよい。
発電層を薄膜多結晶シリコン層とした場合、発電素子太陽電池は間接光学遷移を利用するタイプの素子となる。そのため、発電層を薄膜多結晶シリコン層とする場合には、光吸収を増加させるために、後述する発電素子太陽電池基材又はその表面に凸凹構造を形成するなど十分な光閉じ込め構造を設けておくことが好ましい。
発電層をアモルファスシリコン層とした場合、可視域での光学吸収係数が大きく、厚さ1μm程度の薄膜でも太陽光を十分に吸収できる太陽電池素子を実現できる。しかも、アモルファスシリコンは、非結晶質の材料であるが故に、変形にも耐性を有している。そのため、発電層をアモルファスシリコン層とした場合、特に軽量な、変形に対してもある程度の耐性を有する太陽電池モジュールを実現できる。
発電層を無機半導体材料(化合物半導体)層とした場合、発電効率が高い発電素子太陽電池を実現することが出来る。なお、発電効率(光電変換効率)の観点からは、発電層をS、Se、Teなどカルコゲン元素を含むカルコゲナイド系発電層とすることが好ましく、I−III−VI2族半導体系(カルコパイライト系)発電層としておくことがより好ましく、I族元素としてCuを用いたCu−III−VI2族半導体系発電層、特に、CIS系半導体〔CuIn(Se1−ySy)2;0≦y≦1〕層やCIGS系半導体〔Cu(In1−xGax)(Se1−ySy)2;0<x<1、0≦y≦1〕〕層としておくことが、好ましい。
発電層として、酸化チタン層及び電解質層などからなる色素増感型発電層を採用しても、発電効率が高い発電素子太陽電池を実現することができる。
発電層として有機半導体層(p型の半導体とn型の半導体を含む層)を採用することもできる。有機半導体層は、形成が効率的に行える点や、発電層が多様な色を有するため意匠性に優れる点で好ましい。
上記理由によりこれらの前記薄膜太陽電池素子が、発電層として有機半導体層を採用した有機薄膜太陽電池素子であるのが好ましい。(請求項10)
以下有機半導体層について説明する。
有機半導体層の具体的な構成例としては、p型半導体とn型半導体が層内で相分離した層(i層)を有するバルクヘテロ接合型、それぞれp型半導体を含む層(p層)とn型半導体を含む層(n層)を積層した積層型(ヘテロpn接合型)、PIN型、ショットキー型およびそれらの組み合わせを挙げることができる。中でも、バルクヘテロ接合型が好ましい。
p型半導体化合物とは、その膜が正孔を輸送できるp型半導体として動作する材料であるが、π共役高分子材料やπ共役低分子有機化合物などが好ましく用いられ、一種の化合物でも複数種の化合物の混合物でもよい。共役高分子材料は単一あるいは複数のπ共役モノマーを重合したものであり、そのモノマーとしては、置換基を有してもよいチオフェン、フルオレン、カルバゾール、ジフェニルチオフェン、ジチエノチオフェン、ジチエノシロール、ジチエノシクロヘキサン、ベンゾチアジアゾール、チエノチオフェン、イミドチオフェン、ベンゾジチオフェン等が挙げられ、分子量は1万以上の材料である。これらの
モノマーは直接結合するか、CH=CHやC三C、NやOを介して結合していてもよい。低分子有機半導体材料としてはペンタセンやナフタセン等の縮合芳香族炭化水素、チオフェン環を4個以上結合したオリゴチオフェン類、ポルフィリン化合物やテトラベンゾポルフィリン化合物及びその金属錯体、並びにフタロシアニン化合物及びその金属錯体等、が挙げられる。
n型半導体化合物としては、特段の制限はないが、フラーレン化合物及びその誘導体、縮合環テトラカルボン酸ジイミド類が挙げられる。フラーレンとしてはC60又はC70等があげられ、そのフラーレンの2個の炭素に置換基を付加したもの、4個の炭素に置換基を付加したもの、さらには6個の炭素に置換基を付加したものが挙げられる。フラーレン化合物は、塗布法に適用できるようにするためには、当該フラーレン化合物が何らかの溶媒に対して溶解性が高く溶液として塗布可能であることが好ましい。
発電層に有機半導体層を使用する場合には、正孔取出層および/または電子取出層を積層するのが好ましい。
正孔取出層の材料は、ポリチオフェン、ポリピロール、又はポリアニリンなどに、スルホン酸及び/又はハロゲンなどがドーピングされた導電性ポリマーや、酸化モリブデンや酸化ニッケルのような、仕事関数の大きな金属酸化物が用いられる。
電子取出層の材料は特に限定されないが、具体的には、無機化合物又は有機化合物が挙げられる。無機化合物としては、LiF等のアルカリ金属の塩や酸化チタン(TiOx)や酸化亜鉛(ZnO)のようなn型の酸化物半導体が挙げられる。有機化合物としては、バソキュプロイン(BCP)、バソフェナントレン(Bphen)のようなフェナントレン誘導体や、P=OあるいはP=S構造を有するホスフィン化合物が挙げられ、中でも、リン原子に芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基ホスフィン化合物が好ましい。
発電素子太陽電池の各電極は、導電性を有する任意の材料を1種又は2種以上用いて形成することができる。電極材料(電極の構成材料)としては、例えば、白金、金、銀、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、あるいはそれらの合金;酸化インジウムや酸化錫等の金属酸化物、あるいはその合金(ITO:酸化スズインジウム);ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン等の導電性高分子;そのような導電性高分子に、塩酸、硫酸、スルホン酸等の酸、FeCl3等のルイス酸、ヨウ素等のハロゲン原子、ナトリウム、カリウム等の金属原子などのドーパントを含有させたもの;金属粒子、カーボンブラック、フラーレン、カーボンナノチューブ等の導電性粒子をポリマーバインダー等のマトリクスに分散した導電性の複合材料などが挙げられる。
電極材料は、正孔又は電子を捕集するのに適した材料としておくことが好ましい。なお、正孔の捕集に適した電極材料(つまり、高い仕事関数を有する材料)としては、金、ITO等を例示できる。また、電子の捕集に適した電極材料(つまり、低い仕事関数を有する材料)としては、銀、アルミニウムを例示できる。
発電素子太陽電池の各電極は、発電層とほぼ同サイズのものであっても、発電層よりも小さなものであっても良い。ただし、発電素子太陽電池の,受光面側(耐候層側)の電極を、比較的に大きなもの(その面積が、発電層面積に比して十分に小さくないもの)とする場合には、当該電極を、透明な(透光性を有する)電極、特に、発電層が効率良く電気エネルギーに変換できる波長の光の透過率が比較的に高い(例えば、50%以上)電極、としておくべきである。なお、透明な電極材料としては、ITO、IZO(酸化インジウム−亜鉛酸化物)等の酸化物;金属薄膜などを、例示できる。
発電素子太陽電池の各電極の厚さ及び発電層の厚さは、必要とされる出力等に基づき、決定することが出来る。さらに電極に接するように補助電極を設置してもよい。特に、ITOなど導電性のやや低い電極を用いる場合には効果的である。補助電極材料としては、導電性が良好ならば上記金属材料と同じ材料を用いることができるが、銀、アルミニウム、銅が例示される。
上記発電素子太陽電池基材は、その一方の面上に、発電素子太陽電池が形成される部材である。そのため発電素子太陽電池基材は、機械的強度が比較的に高く、耐候性、耐熱性、耐薬品性等に優れ、且つ軽量なものであることが望まれる。また、発電素子太陽電池基材は、変形に対して或る程度の耐性を有するものであることも望まれる。そのため、発電素子太陽電池基材としては、金属箔や、融点が85〜350℃の樹脂フィルム、幾つかの金属箔/樹脂フィルムの積層体を採用することが好ましく、発電素子太陽電池基材が樹脂フィルム、すなわち樹脂基材であることがより好ましいい。
発電素子太陽電池基材(又は、その構成要素)として使用し得る金属箔としては、アルミニウム、ステンレス、金、銀、銅、チタン、ニッケル、鉄、それらの合金からなる箔を、例示できる。
また、融点が85〜350℃の樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアセタール、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ACS樹脂、AES樹脂、ASA樹脂、これらの共重合体、PVDF、PVFなどのフッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース、ニトリル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、アイオノマー、ポリブタジエン、ポリブチレン、ポリメチルペンテン、ポリビニルアルコール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンなどからなるフィルムを、例示できる。なお、発電素子太陽電池基材として使用する樹脂フィルムは、上記のような樹脂中に、ガラス繊維、有機繊維、炭素繊維等を分散させたフィルムであってもよい。
なお、発電素子太陽電池基材(又は、その構成要素)として使用する樹脂フィルムの融点が85〜350℃の範囲である場合には、発電素子太陽電池基材の変形が生じず発電素子太陽電池との剥離が生じないため、好ましい。また、発電素子太陽電池基材(又は、その構成要素)として使用する樹脂フィルムの融点は、100℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることがさらに好ましく、150℃以上であることが特に好ましく、180℃以上であることが最も好ましい。また、当該樹脂フィルムの融点は、300℃以下であることがより好ましく、280℃以下であることがさらに好ましく、250℃以下であることが特に好ましい。
1−4.集電線4
本発明において集電線とは、太陽電池素子の電極と電気的に接続された導電性部材である。
集電線の材料としては、金属や合金などが挙げられ、中でも抵抗率の低い銅やアルミ、銀、金、ニッケルなどを用いることが好ましく、銅やアルミが安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、集電線の周囲をスズや銀などでメッキしたり、表面を樹脂などでコートしてあったり、フィルムをラミネートしてあってもよい。集電線の形状としては、平角線、箔、平板、ワイヤー状のものがあるが、接着面積の確保などの理由から、平角線や、箔、平板状のものを用いることが好ましい。また、集電線を電気取出端子として使用することができるため、平板状であることがより好ましい。
なお、本発明でいう「箔」は厚みが100μm未満のものをいい、「板」は厚みが100μm以上のものをいう。また「平角線」とは、断面が円形のワイヤーを圧延して、断面の形状を四角形にしたものをいう。
また集電線は、導電性を有する限り特段の限定はされないが、接続する上部電極や下部電極よりも抵抗値が低いものが好ましく、特に、上部電極や下部電極より厚さを厚くすることによって、抵抗値を低減させることが好ましい。集電線の厚さとしては、5μm以上であることが好ましく、より好ましくは10μm以上である。また、2mm以下であることが好ましく、より好ましくは1mm以下、さらに好ましくは300μm以下、特に好ましくは200μm以下である。集電線の厚さが上記下限以上であることで、集電線の抵抗値の上昇を抑制し、発電した電力を効率よく外部に取り出すことができる。また、上記上限以下であることで、有機薄膜太陽電池モジュールの重量が増加するとともに可撓性が減少したり、薄膜太陽電池モジュール表面に凹凸が発生しやすくなったり、生産コストが増加するなどの問題が生じる恐れがある。
また、集電線の幅は、通用0.5mm以上、好ましくは1mm以上、より好ましくは2mm以上であり、通常50mm以下、好ましくは20mm以下、より好ましくは10mm以下である。集電線の幅が上記下限以上であることで、集電線の抵抗値の上昇を抑制し、発電した電力を効率よく取り出すことができる。また、集電線の機械強度を維持し、破断等を抑制することができる。上記上限以下であることで、モジュール全体における開口率を維持し、モジュールの発電量の低下を抑制することができる。
また、集電線の形状をエンボス形状にすることもできる。エンボス形状とは、何らかの凹凸形状を型押しする等により施された形状を意味する。集電線をエンボス形状にすることで、接着層を用いても、エンボス形状の凹凸の一部が電極に直接接するか、または極めて近接することができるため導電性が高まる。
エンボス深さは、通常5〜100μmであり、10〜50μmであることが好ましい。なお、エンボス深さとは、エンボス加工によって形成された凸部の高さを意味していて、具体的には凸部を含む厚みから集電線の厚みを差し引いた値である。このようなエンボス深さとすることで、エンボスの凸部が電極に直接接することができるため好ましい。
1−5.電気取出端子5
本発明において、電気取出端子5とは、太陽電池モジュール表面保護層1及び表面保護層2に挟持された範囲から外部に露出した導電性部材を指す。
本発明において、電気取出端子5の厚さは、太陽電池モジュール6の厚さよりも薄いものであれば特に限定されず、圧着端子、フレキシブル基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)等が好ましく例示される。
電気取出端子5の厚さは、好ましくは、封止材6の厚さよりも薄い。電気取出端子の厚さが封止材6の厚さよりも薄いことで、前述の通り、薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子による凸が形成されづらい。
電気取出端子5の長さは特に限定されず、任意の長さとすることができる。通常1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、特に好ましくは1cm以上であり、通常1m以下、好ましくは50cm以下、より好ましくは30cm以下、更に好ましくは10cm以下である。上記下限以上であると、外部の配線との接続がしやすくなる点で好ましい。上記上限は必要に応じて設定することができるが、上記上限以下であることで、収納がしやすく、運搬が容易になる点で好ましい。
電気取出端子5の長さが長い場合は、フレキシブルフラットケーブルなど、導体の一部が絶縁性の材料で被覆され、必要な箇所のみ導体が露出した構造を有するのが好ましい。
電気取出端子5の幅は、通常1mm以上、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上であり、通常5cm以下、好ましくは3cm以下、より好ましくは1cm以下である。
以下、好ましい電気取出端子の例である、圧着端子、フレキシブル基板(FPC)、フレキシブルフラットケーブル(FFC)について説明する。
1−5−1.圧着端子
圧着端子としては、公知のものを用いることができる。例えば丸形端子、先開型端子、ギボシ端子、ファストン端子(平型接続端子)、コンタクトピン、エレクトロタップ、カードエッジ端子等が挙げられ、接続が容易である点でギボシ端子、ファストン端子が好ましい。厚さが薄い点ではファストン端子、カードエッジ端子が好ましい。複数の配線を同一の端子で行える点で、コンタクトピン、エレクトロタップ、カードエッジ端子が好ましい。
電気取出端子5としてファストン端子のオスを用いる場合は、末端がファストン端子のオスの形状となっている集電線を用いても、集電線を薄膜太陽電池モジュールの側面付近まで設置し、集電線とファストン端子とを薄膜太陽電池モジュールの側面付近で電気的に接続してもよい。
オスの端子とメスの端子がある種類の端子は、本発明においては、薄膜太陽電池モジュールの厚さを薄くするためには、オスの端子であることが好ましい。
材質は特に限定されず、金属や合金などが挙げられ、中でも抵抗率の低い、銅、アルミ、銀、金、ニッケルや、その合金などを用いることが好ましく、黄銅等の銅合金が安価であることから、特に好ましい。また、錆防止のため、ニッケル、スズ、金、銀などでメッキしていても良く、ニッケル、スズが好ましい。
圧着端子の厚さは、薄膜太陽電池モジュールよりも薄いのが好ましく、封止層よりも薄いのが好ましい。すなわち、通常200μm以上であり、400μm以上が好ましく、600μm以上がより好ましい。一方、通常2000μm以下であり、1600μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。
1−5−2.フレキシブル基板
フレキシブル基板は、絶縁性基板に導体が形成された構造を有する。
フレキシブル基板の厚さは、通常20μm以上、好ましくは25μm以上、より好ましくは30μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下である。
絶縁性基板の厚さは通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、電気取出端子5の強度や耐久性を担保でき、上記上限以下であることにより、薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。絶縁性基板の材質は特に限定されないが、
通常ポリイミド膜やソルダーレジスト膜が用いられる。
導体の厚さは通常通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、導通が確保でき、上記上限以下であることで薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。導体の材質は特に限定されないが、通常金属であり、金属の中でも銅が好ましい。
1−5−3.フレキシブルフラットケーブル
フレキシブルフラットケーブルは、平型の導体を絶縁性の材料で被覆した構造を有する。電気取出端子として機能する箇所および集電線と接続する箇所は平型の導体が露出している。1本のフレキシブルフラットケーブルに平型の導体を1本含んでもよく、2本以上
含んでもよいが、2本以上含むと、図9に例示した薄膜太陽電池モジュールの電気取出端子として使用でき、1本の電気取出端子により薄膜太陽電池素子の正極と負極と電気的に接続することができる点で好ましい。
フレキシブルフラットケーブルの厚さは、通常20μm以上、好ましくは25μm以上、より好ましくは30μm以上であり、通常200μm以下、好ましくは150μm以下、より好ましくは100μm以下である。
平型の導体の厚さは通常通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、導通が確保でき、上記上限以下であることで薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。
導体の材質は特に限定されないが、通常金属であり、金属の中でも銅が好ましい。
絶縁性の材料による被覆の厚さは通常10μm以上、好ましくは12μm以上、より好ましくは15μm以上、更に好ましくは20μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは80μm以下、より好ましくは50μm以下、更に好ましくは30μm以下である。上記下限以上であることで、電気取出端子5の強度や耐久性を担保でき、上記上限以下であることにより、薄膜太陽電池モジュール10の表面に電気取出端子5を構成する部材による凸が形成されづらくなる。
絶縁性の材料は特に限定されないが、通常ポリイミド膜やソルダーレジスト膜が用いられる。
1−5−4.その他
電気取出端子は、絶縁キャップで保護されているのが好ましい。絶縁キャップで保護されることにより、搬送時に感電する恐れが低下したり、搬送時の電気取出端子の破損を防止することができる。絶縁キャップは、薄膜太陽電池モジュール10を構成する表面保護層1、裏面保護層2、封止層6のいずれかまたは全てと固定されているのが好ましい。また、絶縁キャップはその全体が凹部を形成する領域に存在するのが好ましい。
また、施工時に、電気取出端子を保護している絶縁キャップに対応する絶縁キャップを有する配線を用いることで、これらの結合部に水分等が接触することを防ぎ、漏電を防止することができる。
1−6.封止層
太陽陽電池素子と裏面保護層との間に少なくとも一層の封止層を有するのが好ましく、表面保護層と薄膜太陽電池素子との間、および薄膜太陽電池素子と裏面保護層との間に少なくとも一層の封止層を有するのがより好ましい。このような封止層を設けることで、上
述した薄膜太陽電池素子を封止するとともに、耐衝撃性等を薄膜太陽電池モジュールに付与することができる。
本発明の薄膜太陽電池モジュールにおいては、薄膜太陽電池素子の上下を挟むように封止層が積層される態様が好ましい。
この封止層として積層される材料には、全光線透過率が比較的高い樹脂材料が好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、合成ゴム等を使用することができ、これらの1種以上の混合体、若しくは共重合体を使用できる。
封止層の厚さは、1層あたり、100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましく、300μm以上であることが更に好ましい。一方、1000μm以下であることが好ましく、800μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることが更に好ましい。すなわち、好ましい態様である表面保護層と薄膜太陽電池素子との間、および薄膜太陽電池素子と裏面保護層との間に少なくとも一層の封止層を有する場合には、薄膜太陽電池モジュールあたりの封止層の厚さは、200μm以上であることが好ましく、400μm以上であることがより好ましく、600μm以上であることが更に好ましい。一方、2000μm以下であることが好ましく、1600μm以下であることがより好ましく、1000μm以下であることが更に好ましい。
封止層の厚さを上記範囲とすることで、適度な耐衝撃性を得ることができると共に、コストおよび重量の観点からも好ましく、発電特性も十分に発揮することができる。
薄膜太陽電池モジュールの封止層には、紫外線吸収剤が添加されていてもよい。そのような紫外線吸収剤としては、市販されているものを含め、特段の限定なく用いることができる。例えば、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。封止層に紫外線吸収剤を添加する場合には、封止層全量に対して0.01重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましい。一方、この含有量は1重量%以下であることが好ましく、0.8重量%以下であることがより好ましく、0.6重量%以下であることが特に好ましい。0.01重量%未満であると、紫外線吸収効果を発揮することが難しくなり、1重量%を超えるとブリードアウトの原因となるからである。
また、上記封止層がシランカップリング剤を含むことが好ましい。シランカップリング剤が含まれていることで、封止層とそれに接する層との接着性が向上する。シランカップリング剤としては、官能基としてアルキル基を有するものが好ましく例示でき、具体的には、エポキシ基、メタクリル基、ビニル基等が挙げられる。封止材とシランカップリング剤の重量比は、封止材の重量を100としたとき、0.1〜2.0であることが好ましく、0.3〜1.0であることがより好ましく、0.5〜0.7であることが特に好ましい。このような範囲とすることで、接着性を好適なものとすることができる。ここでいうシランカップリング剤を含むとは、封止材にシランカップリング剤を添加ないしは混合することを意味し、シランカップリング剤は太陽電池モジュールの積層前に予め封止材に添加ないし混合しておいてもよいし、積層時に封止材に添加ないし混合してもよい。
1−7.その他の層
表面保護層と裏面保護層の間には、上記以外に紫外線カット層、ガスバリア層、ゲッター材層などの層を有しても良い。これらの層を形成する材料は公知の材料を用いることができ、大きさや厚さ等は、本発明の効果を奏する限り限定されない。
2.薄膜太陽電池モジュールの製造方法
以下、本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10の製造方法について説明するが、本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10の製造方法は以下に限定されるものではなく、本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10が製造できる限りにおいては、どのように製造してもよい。
まず、薄膜太陽電池素子3と集電線4との電気的接続と、集電線4と電気取出端子5との電気的接続を行う。これらの電気的接続の方法は限定されず、導電性の熱硬化性樹脂組成物、導電性粒子を含む熱可塑性塑性物、はんだ、金属ペースト、等を用いることができる。薄膜太陽電池素子の変形や劣化を抑制しやすい点で、導電性の熱硬化性樹脂組成物、導電性粒子を含む熱可塑性塑性組成物、および金属ペーストが好ましい。中でも、外観不良を起こしづらい導電性の熱硬化性樹脂組成物、および導電性粒子を含む熱可塑性塑性組成物が好ましい。
次に、表面保護層1、必要に応じて封止層6、集電線4と電気取出端子5を電気的に接続した薄膜太陽電池素子3、封止層6、裏面保護層2の材料を順次積層する。その他の層も任意に積層してもよい。なお、表面保護層1、封止層6、裏面保護層2、任意に用いるその他の層の材料は、予め凹部を形成したものを用いる。これらを積層した後、真空ラミネーション、ホットプレス、またはロールラミネーション等により一体化することで本発明の薄膜太陽電池モジュール10を得ることができる。以下一例として真空ラミネーションの例を説明する。
前述の積層の後、真空ラミネーション装置内へ配置し、真空引きの後、加熱し、一定時間経過後に冷却することにより、薄膜太陽電池モジュールを得ることができる。
上記熱プレス条件は特に限定されず、通常行う条件で実施することができる。
真空条件で行うことが好ましく、通常真空度が30Pa以上、好ましくは50Pa以上、より好ましくは80Pa以上である。一方上限は、通常150Pa以下、好ましくは120Pa以下、より好ましくは100Pa以下である。上記範囲とすることで、モジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができ、生産性も向上するため好ましい。
真空時間としては、通常1分以上、好ましくは2分以上、より好ましくは3分以上である。一方上限は、通常8分以下、好ましくは6分以下、より好ましくは5分以下である。真空時間を上記範囲とすることで、熱プレス後の薄膜太陽電池モジュールの外観が良好となり、またモジュール内の各層において気泡の発生を抑制することができるため好ましい。
熱プレスの加圧条件は、通常圧力が50kPa以上、好ましくは70kPa以上、より好ましくは90kPa以上である。一方上限値は、101kPa以下であることが好ましい。上記範囲の加圧条件とすることで、薄膜太陽電池モジュールを損傷することなく、また適度な接着性を得ることができるため、耐久性の観点からも好ましい。
上記圧力の保持時間は、通常1分以上、好ましくは3分以上、より好ましくは5分以上である。一方上限は、通常30分以下、好ましくは20分以下、より好ましくは15分以下である。上記保持時間とすることで、封止層の薄膜太陽電池素子を保護する機能を十分に発揮することができ、また十分な接着強度を得ることができる。
熱プレスの温度条件は、通常120℃以上、好ましくは130℃以上、より好ましくは140℃以上である。一方上限値は、通常180℃以下、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。上記温度範囲とすることで、十分な接着強度を得ることができる。
また、上記温度の加熱時間は、通常10分以上、好ましくは12分以上、より好ましく
は15分以上である。一方上限は60分以下、好ましくは45分以下、より好ましくは30分以下である。上記加熱時間とすることで、封止材の架橋が適度に行われるため耐久性能が向上し、適度な柔軟性を有することができるため、好ましい。
電気取出端子を絶縁キャップで保護する場合は、こうして得られた薄膜太陽電池モジュールの凹部に接着または融着するのが好ましい。
3.用途
本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10の用途に制限はなく、任意の用途に用いることができる。本発明に係る薄膜太陽電池モジュールを適用する分野の例を挙げると、建材用太陽電池、自動車用太陽電池、インテリア用太陽電池、鉄道用太陽電池、船舶用太陽電池、飛行機用太陽電池、宇宙機用太陽電池、家電用太陽電池、携帯電話用太陽電池又は玩具用太陽電池等である。
本発明に係る薄膜太陽電池モジュール10はそのまま用いても、金属、ガラス、樹脂、木材等の建築用板材と積層して用いてもよい。
10 薄膜太陽電池モジュール
1 表面保護層
2 裏面保護層
3 薄膜太陽電池素子
4 集電線
4−1 第一の集電線
4−2 第二の集電線
5 電気取出端子
5−1 第一の電気取出端子
5−2 第二の電気取出端子
6 封止材

Claims (9)

  1. 表面保護層および裏面保護層により、薄膜太陽電池素子及び該薄膜太陽電池素子と電気的に接続した集電線を挟持した、可撓性を有する薄膜太陽電池モジュールであり、
    該薄膜太陽電池モジュールは側面に凹部を有し、
    該凹部に該集電線と電気的に接続した電気取出端子を有することを特徴とする、薄膜太陽電池モジュール。
  2. 前記電気取出端子の先端が、前記薄膜太陽電池モジュールの凹部を形成する領域の内部存在することを特徴とする、請求項1に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  3. 前記電気取出端子が圧着端子である、請求項1または2のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  4. 前記電気取出端子がオスの端子である、請求項3に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  5. 前記電気取出端子がフレキシブル基板またはフレキシブルフラットケーブルである、請求項1または2のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  6. 前記電気取出端子が絶縁キャップで保護されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  7. 前記薄膜太陽電池素子の正極に接続された第一の集電線及び薄膜太陽電池素子の負極に接続された第二集電線を有し、前記第一の集電線と電気的に接続された第一の電気取出端子と前記第二の集電線と電気的に接続された第二の電気取出端子とを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  8. 前記薄膜太陽電池素子、及び前記集電線を、封止層を介して挟持した、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
  9. 前記薄膜太陽電池素子が、有機薄膜太陽電池素子である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薄膜太陽電池モジュール。
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