JP2015151180A - 容器シール装置に備えられたヒーターブロック - Google Patents

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康則 内川
Yasunori Uchikawa
康則 内川
湯澤 淳
Atsushi Yuzawa
淳 湯澤
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Abstract

【課題】安価な費用で製作可能で、またヒーター部の体積も小さくして加熱部の金属容積を抑え、ヒート時間を短縮し、機械稼動開始までの待ち時間を短くすることが可能な容器シール装置に備えられたヒーターブロックを提供する。【解決手段】金属ブロック70と、加熱体71と、を備えており、加熱体71は少なくとも1つの面が平面であって、この平面が金属ブロックに接触するように金属ブロック70の外周に巻きつけられて金属ブロックを加熱する。【選択図】図6

Description

本発明は、容器の胴部の上下に蓋体および底体をヒートシールする容器シール装置に備えられたヒーターブロックに関する。
紙層を主体とし、最内層、および最外層にヒートシール性樹脂層を設けた紙積層材料を用いた紙容器は、缶、瓶に代わる容器として使用されている。これら紙容器の内容物の保存性を高めるため、積層構成中にバリア材を配置した構成がとられている。このバリア材の代表的な材料として、アルミ箔が挙げられる。しかし、積層構成中にアルミ箔が含まれると、使用後の分別処理が困難になり、またそのまま焼却処理もできないなどの課題があった。このアルミ箔に代わる、バリア材として、酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機化合物蒸着層を設けた蒸着フィルムが用いられるようになっている。
一方、手軽な飲料容器として、円筒状金属缶が広く使用されており、この円筒状金属缶は、自動販売機での使用も多く、このためには強い落下強度が必要とされている。しかし、円筒状金属缶は、使用後の不燃性物として処理しなければならないため、一般廃棄物と区別して処理しなければならなかった。この円筒状金属缶に代わる紙容器として、円筒状紙容器が提案されている。
図1は一般的な円筒状紙容器の一例を示す図である。円筒状紙容器は円筒状の胴部10、この胴部の上下に円形の蓋体1、および底体2を配置し、蓋体1、および底体2の端縁を折返した折返し部を、胴部10の両端をそれぞれ折曲げて、重ね合わせ、ヒートシールにより一体化した容器である。ここで、蓋体1には飲み口3を設け、この飲み口3を密封材料4で被覆密封している。
また、図1とは別の図2に示す円筒状紙容器がある。図2は円筒状紙容器の側面断面図である。図2に示す円筒状紙容器20は、胴部内面体21と、胴部外面体22、口栓23aを有する蓋体23と、底体24と、で構成されている。尚胴部内面体21の上下の端縁はそれぞれ折り曲げられて、曲げ部21a、21bとなっている。
この円筒状紙容器20を製造するには、先ず胴部内面体21の上下の端縁を曲げて、曲げ部21a、21bとし、次に胴部内面体21の曲げ部21a、21bに蓋体23と底体24をヒートシールして、最後に胴部外面体22が装着される。この場合胴部内面体21の曲げ部21a、21bに蓋体23と底体24をシールする方法は、上記ヒートシール法のほかに超音波溶着法がある。
上記説明では、円筒状紙容器20を飲料用の円筒状金属缶に代わる容器として例示したが、このほかに薬品や塗料を充填する円筒状紙容器や円筒状金属缶よりも大きなサイズの円筒状紙容器もある。
図3は上記胴部内面体21に蓋体23と底体24をヒートシールする場合を示す図である。ヒートシールする場合には図3(b)に示すように、先ず受け治具30に胴部内面体21の曲げ部21aと蓋体23をセットし、受け治具30の位置をヒーターブロック32の位置に合わせ、それに対してヒーターベース31に固定されたヒーターブロック32を矢印33で示す方向に下降してプレスすることによってシールすることが考えられる。図3(b)では胴部内面体21の曲げ部21aと蓋体23とを位置合わせしてシールする場合を示す。尚、図3(a)はヒーターブロック32の上面図である。
この場合に用いられるヒーターブロック32として、鋳込みヒーターを用いることが出来る。図4は鋳込みヒーターの一例を示す図で、図4(a−1)は鋳込みヒーターに用いられるシーズヒーター40の断面を示す図で、図4(a−2)は側面図を示す。図4(b)はシーズヒーター40を埋め込んで作製された鋳込みヒーターを断面で示す図である。鋳込みヒーター50は、シーズヒーター40とこれを一体的に埋設した金属ブロック51とからなる。シーズヒーター40は、金属パイプ45とその内部に絶縁粉末44を介して埋設保持された電熱線(例えば、ニクロム線)43とからなる。
この鋳込みヒーター50は、比較的太いシーズヒーター40を丸形状の金属パイプ45で覆ったことにより発熱体の表面が電気的に絶縁され被加熱物(金属ブロック51)に合わせて任意の形状に折り曲げて型内に配置し、そこに金属溶湯を鋳込んで凝固させて金属ブロック51を形成して作られたものである。この鋳込みヒーター50は、ヒーター端子41a、41bから電熱線43への通電により電熱線43が加熱され、この熱が金属ブロック51に伝導されて昇温するように構成されている。尚、符号42は口元絶縁体である。
また、上記鋳込みヒーター50とは別の図5の断面で示すヒーターブロックも用いられてきた。図5に示されるヒーターブロック60は金属ブロック61の外周にヒーター線62を巻いたものである。
特開2002−313538号公報
図4に示される鋳込みヒーター50は、上記のような構造であるために長い製作期間と高価な費用を要していた。またシーズヒーター40の体積が大きいため、鋳込みヒーター50の容積が大きく、また電気容量も大きなものが必要であり、ヒート時間も長くなり、機械稼動開始までの待ち時間が長く、更に図3に示されるような薄肉のヒーターブロック32の場合にはシーズヒーターを鋳込むことが難しいといった問題もあった。
また、図5に示されるヒーターブロック60は金属ブロック61とヒーター線62との接触が線接触となっているため、熱効率が悪いものとなっており、上記鋳込みヒーター50と同じようにヒート時間が長くなり、機械稼動開始までの待ち時間が長いという問題があった。
そこで本発明では上記課題に鑑みて、安価な費用で製作可能で、またヒーター部の体積を小さくして加熱部の金属容積が小さいものに対応でき、ヒート時間を短縮し、機械稼動開始までの待ち時間を短くすることが可能なヒーターブロックを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、
胴部及び蓋体と底体とで構成される容器の胴部に蓋体、又は底体、又は蓋体及び底体をシールする容器シール装置に備えられたヒーターブロックであって、
金属ブロックと加熱体とで構成され、
前記加熱体は少なくとも1つの面が平面であって、この平面が金属ブロックに接触するように金属ブロックの外周に巻きつけられて金属ブロックを加熱することを特徴とする容
器シール装置に備えられたヒーターブロックである。
請求項2に記載の発明は、
前記加熱体はシーズヒーターであることを特徴とする請求項1に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロックである。
請求項3に記載の発明は、
前記金属ブロックの外周に巻きつけられた加熱体はその外周がバンドによって固定されたことを特徴とする請求項1または2に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロックである。
本発明の請求項1に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロックによれば、少なくとも1つの面が平面である加熱体を金属ブロックの外周に巻きつけることによって薄肉の金属ブロックを加熱することが出来、従来のように加熱部の金属ブロック容積が大きくなく、電気容量も小さくすることが可能となる。その結果、ヒート時間が短縮され機械稼動開始までの待ち時間が長いという問題が解決される。
本発明の請求項2に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロックによれば、
加熱体を通常用いられているシーズヒーターとすることによって、特別に製作せずに安価なヒーターブロックを達成することが出来る。
本発明の請求項3に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロックによれば、
金属ブロックの外周に巻きつけられた加熱体はその外周がバンドによって固定されることによって、加熱体を確実に金属ブロックの外周に固定することが出来る。
一般的な円筒状紙容器の一例を示す図。 図1とは別の円筒状紙容器を示す図。 図2に示される容器の胴体に蓋体及び底体をシールする方法を示す図。(a)はヒーターブロックの上面図。(b)はヒーターブロックと受け治具の側面断面を示す図。 鋳込みヒーターの一例を示す図。(a−1)は鋳込みヒーターに用いられるシーズヒーターの断面を示す図。(a−2)はシーズヒーターの側面図を示す。(b)はシーズヒーターを埋め込んで作製された鋳込みヒーターを断面で示す図。 鋳込みヒーターとは別の金属ブロックの外周にヒーター線を巻いたヒーターブロックを示す図。 本発明の容器シール装置に備えられたヒーターブロックの側面断面を示す図。(a)は側面断面図。(b)は金属ブロック70と加熱体71を下方から見た図。 図6とは別の加熱体を備えたヒーターブロックを示す図。(a)は断面が半円形状の加熱体を備えたヒーターブロックを示す図。(b)は断面が三角形状の加熱体を備えたヒーターブロックを示す図。 本発明に係る金属ブロックの外周に巻きつけられた加熱体の外周がバンドで固定されていることを示す図。(a)は断面が四角形状の加熱体の場合を示す図。(b)は断面が半円形状の加熱体の場合を示す図。(c)は断面が三角形状の加熱体の場合を示す図。
本発明の容器シール装置に備えられたヒーターブロックの実施形態を図を用いて説明する。
図6は本発明の容器シール装置に備えられたヒーターブロックを示す図である。図6(a)は側面断面図である。ヒーターブロックは、金属ブロック70と、加熱体71と、を備えている。図6(b)は金属ブロック70と加熱体71を下方から見た図である。尚、符号72はヒーターベースであって金属ブロック70を固定するベース板である。
図6に示される加熱体71は断面が四角形状を有し、金属ブロック70の外周に巻きつけられて金属ブロックを加熱する。
図6では加熱体71は断面が四角形状を有した場合を示したが、少なくとも1つの面が平面である加熱体であれば良く、例えば図7(a)に示したように断面が半円形状の加熱体73や、図7(b)に示したように断面が三角形状の加熱体74でもよい。即ち金属ブロック70に対して、面接触する加熱体であればよく、面接触することにより金属ブロック70を効率よく加熱することが出来る。
尚、加熱体は上記加熱体71、73、74に限定されるものではなく、少なくとも1つの面が平面である加熱体であれば良い。
また、図8に示すように上記金属ブロック70の外周に巻きつけられた断面が四角形状の加熱体71(図8(a))、断面が半円形状の加熱体73(図8(b))、断面が三角形状の加熱体74(図8(c))のそれぞれは、その外周がバンド75(図8(a))、バンド76(図8(b))、バンド77(図8(c))で固定されている。バンド75、76、77によって、加熱体71、73、74を確実に金属ブロック70の外周に固定することが出来る。
以上のように本発明の容器シール装置に備えられたヒーターブロックによれば、金属ブロックに対して、加熱体が面接触することにより金属ブロックを効率よく加熱することが出来る。また容積が小さい金属ブロックの外周に加熱体を巻きつけることが出来るため、電気容量も小さくすることが可能で、ヒート時間が短縮され機械稼動開始までの待ち時間が長いという問題が解決される。
1・・・蓋体
2・・・底体
3・・・飲み口
4・・・密封材料
10・・・胴部
20・・・円筒状紙容器
21・・・胴部内面体
21a、21b・・・曲げ部
22・・・胴部外面体
23・・・蓋体
23a・・・口栓
24・・・底体
30・・・受け治具
31・・・ヒーターベース
32・・・ヒーターブロック
33・・・ヒーターブロックを下降する方向
40・・・シーズヒーター
41a、41b・・・ヒーター端子
42・・・口元絶縁体
43・・・電熱線(例えば、ニクロム線)
44・・・絶縁粉末
45・・・金属パイプ
50・・・鋳込みヒーター
51・・・金属ブロック
60・・・ヒーターブロック
61・・・金属ブロック
62・・・ヒーター線
70・・・金属ブロック
71・・・断面が四角形状の加熱体
72・・・ヒーターベース
73・・・断面が半円形状の加熱体
74・・・断面が三角形状の加熱体
75・・・断面が四角形状の加熱体を固定するバンド
76・・・断面が半円形状の加熱体を固定するバンド
77・・・断面が三角形状の加熱体を固定するバンド

Claims (3)

  1. 胴部及び蓋体と底体とで構成される容器の胴部に蓋体、又は底体、又は蓋体及び底体をシールする容器シール装置に備えられたヒーターブロックであって、
    金属ブロックと加熱体とで構成され、
    前記加熱体は少なくとも1つの面が平面であって、この平面が金属ブロックに接触するように金属ブロックの外周に巻きつけられて金属ブロックを加熱することを特徴とする容器シール装置に備えられたヒーターブロック。
  2. 前記加熱体はシーズヒーターであることを特徴とする請求項1に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロック。
  3. 前記金属ブロックの外周に巻きつけられた加熱体はその外周がバンドによって固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の容器シール装置に備えられたヒーターブロック。
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