JP2015151121A - 管状移動体 - Google Patents

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Abstract

【課題】管内をスムーズに移動させることが可能な管状移動体を提供する。【解決手段】本発明の管状移動体13は、管1内を移動可能に構成された管状構成体を備え、当該管状構成体の外周面よりも外側に突出するように弾性体51(板ばね52)を設けたことを特徴とする。尚、前記弾性体51は、複数の板状部材又は細線状部材からなり、前記管状構成体の先頭部(探査ユニット11)周上に、当該先頭部よりも前面に突出した状態で湾曲させてなることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、管内を移動可能に構成された管状構成体に関する。
従来、下水道は、都市のインフラとして、環境保全、衛生維持といった重要な役割を果たしている。近年、その設備の老朽化は進み、破損による道路陥没などの事故が発生している。老朽化した管は、年々増加しているにもかかわらず、破損を予防するための維持管理予算は横ばいの状態にあり、効率的に管内部の状態を検査して管の補修の要否を知ることができる管内検査ロボットが必要とされている。このような下水道の配管には、下水管に高低差を設けてこの高低差により自然に下水を運搬させる自然流下方式と、下水管にポンプを設けてポンプで下水を加圧して運搬する圧送方式とが採用されている。前者は、重力を利用して下水に流れを生じさせているため、地形形状に依存した配管となり、単純な配管設計がなされる。後者は、ポンプを利用して下水に流れを生じさせているため、地形形状による制限を受けない。このため、自由な配管設計が可能となるため、結果として迷路のように複雑に入り組んだ配管となりやすい。
このような配管内を検査するために特許文献1に開示された管状移動体を用いることが考えられる。
特開2013−52188号公報
しかしながら、特許文献1に開示された管状移動体では、検査対象の管の内側に障害物(管の内壁より突出する突起、管内に残留した異物等)が存在する場合、障害物に衝突して管内をスムーズに移動できない可能性がある。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、管内をスムーズに移動させることが可能な管状移動体を提供することを目的とする。
本発明に係る管状移動体によれば、管内を移動可能に構成された管状構成体を備え、当該管状構成体の外周面よりも外側に突出するように弾性体を設けた構成としたので、弾性体が管内の障害物又は管の内壁に接触することによる弾性体の弾性力によって管状移動体が管内の中央側に付勢されるので、管内をスムーズに移動できる管状移動体を得ることができる。
前記弾性体は、板状部材又は細線状部材を湾曲させることにより、所定の弾性を付与した構成としたので、湾曲した弾性体が管内の障害物又は管の内壁に接触することによる弾性体の弾性力によって管状移動体が管内の中央側に付勢されるため、管内をスムーズに移動できる管状移動体となる。
前記弾性体は、複数の板状部材又は細線状部材からなり、前記管状構成体の先頭部周上に、当該先頭部よりも前面に突出した状態で湾曲させてなる構成としたので、管状移動体が管内の屈曲路を通過する際、先頭部の前端よりも先に湾曲面が屈曲路の内壁に衝突するので、管内の屈曲路をスムーズに移動できる管状移動体となる。
前記管状構成体は、先頭部と、中心軸に沿った方向に伸縮可能な管状体により構成されて前後方向に並ぶように配置された複数の伸縮構成部と、前後に配置された一方の伸縮構成部の端部と対抗する他方の伸縮構成部の端部とを連結する連結部と、前記先頭部の後端部と最も先頭側に位置される伸縮構成部の前端部とを連結する先頭側連結部とを備え、前記伸縮構成部を伸縮させることによって管内を移動可能に構成されたので、伸縮構成部の伸縮動作と弾性体の弾性力によって、管内をスムーズに移動させることが可能な管状移動体を提供できる。
管体内探査装置の概略構成図である。 探査ユニットを示す斜視図。 探査ユニットを前面から見た図。 ユニット連結体及び伸縮ユニットの断面図である。 弾性膨張体の断面図である。 管状連結体とコネクタとの関係を示す斜視図及び分解斜視図。 管状連結体を構成する管体の内側を示す図。 管状連結体の動作説明図。 空気供給管の配管を示す図である。 伸縮ユニットの動作パターンを示す図である。 切替弁の制御動作を示す図である。 伸縮ユニットの動作パターンを示す図である。 切替弁の制御動作を示す図である。 管状移動体の屈曲部における進行状態を示す図である。 管体内探査装置の他の構成図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
以下、本発明の実施の形態について、各図に基づき説明する。
図1に示すように、管1の内部の状態を探査する管体内探査装置10は、管1内を移動する管状移動体13と、管状移動体13の駆動源となる流体としての圧縮空気を供給する圧縮空気供給手段16と、管状移動体13の進行動作を制御する進行制御手段17とを主たる構成として備える。なお、以下の説明においては、矢印X1に沿う方向を管状移動体13の進行方向とし、この進行方向を前側、進行方向とは反対方向を後側としてその前後方向を特定する。
管状移動体13は、探査ユニット11と複数の伸縮ユニット20(伸縮構成部)と複数のユニット連結体(連結部)とを備えた構成である。
即ち、管状移動体13は、前端に設けられた探査ユニット11と前側から数えて1番目の伸縮ユニット20とが前端側ユニット連結体34を介して連結され、前側から数えて1番目の伸縮ユニット20と前側から数えて2番目の伸縮ユニット20とがユニット連結体35を介して連結され、以後同様に、前側の伸縮ユニット20と後側の伸縮ユニット20とがユニット連結体35を介して順次連結された構成である。
なお、本実施形態では、図1に示すように、探査ユニット11及び4個の伸縮ユニット20が、前端側ユニット連結体34及び複数のユニット連結体35;35…を介してそれぞれ連結されて管状移動体13を構成するものとして説明し、伸縮ユニット20の位置を特定する場合には、前側から後側に向かって順に、伸縮ユニット20A、伸縮ユニット20B、伸縮ユニット20C、伸縮ユニット20Dと示して説明する。
探査ユニット11は、探査手段としての例えば撮像手段11M及び照明手段11Nと、探査手段を所定の取付状態で収容するためのヘッド部材としての管状収容部11Aと、管状収容部の周囲に設けられた弾性体51とを備えた構成である。
管状収容部11Aの前端開口11dは光透過性を有した塞板11fで塞がれている(図2;図3参照)。
照明手段11Nが当該塞板11fを通して前方を照射可能なように管状収容部11Aの管内に所定の状態で取り付けられ、撮像手段11Mが当該塞板11fを通して前方を撮像可能なように管状収容部11Aの管内に所定の状態で取り付けられていることにより、管状移動体13が探査対象の管1内を進行方向に移動する際に、照明手段11Nで照射される光によって探査ユニット11の前方の管1内を照らし、撮像手段11Mによって探査ユニット11の前方の管1内を撮像することができるように構成される。
撮像手段11M及び照明手段11Nには可撓性を有するケーブル12が接続される。
管状収容部11Aの後端部と前端側ユニット連結体34の前端部とが連結されている。
ケーブル12は、一端側が撮像手段11M及び照明手段11Nと接続され、他端側が管状移動体13の内部に設けられた制御部17Aに接続される。撮像手段11M及び照明手段11Nには、制御部17A及びケーブル12を介して管1の外部より電源が供給されるとともに、撮像手段11Mで受光して得られた画像がケーブル12及び制御部17Aを介して管1の外部に設置されたモニタ等の表示手段18に出力される。
弾性体51は、例えば、図2に示すように、板状部材を所定の弾性を持つように形成した板ばね52が、管状収容部11Aの外周面11yに、外周面11yの周に沿った方向(以下、周方向という)に沿って所定の間隔を隔てて複数設けられた構成である。
板ばね52は、例えば、長尺な細幅の平板材の長手方向の一端部52aの一方の板面を管状収容部11Aの前端側の外周面11yに固定した後、平板材の長手方向の他端側を管状収容部11Aの前端11tより前方に延長させて当該平板材の一端側を管状収容部11Aの前端11tより前方の位置で平板材の板面を湾曲させた後に平板材の他端側を後方に折り返し、さらに、平板材の他端側の他端に近い側の板面を湾曲させた後に前方に折り返した他端部52bの一方の板面を管状収容部11Aの後端11e側の外周面11yに固定することによって、所定の弾性が付与された構成である。
言い換えれば、板ばね52は、例えば、長尺な細幅の平板材の長手方向の両端側の板面を湾曲させて平板材の両端が互いに向かい合うように平板材を変形させて、一方の湾曲面52tが管状収容部11Aの前端11tよりも前方に位置されるように板材の一端部52aの板面が管状収容部11Aの前端11t側の外周面11yに固定され、かつ、他方の湾曲面が管状収容部11Aの後端11e側に位置されるように板材の他端部52bの板面が管状収容部11Aの後端11e側の外周面11yに固定されたことにより、所定の弾性が付与された構成である。
当該板ばね52は、例えば、図3に示すように、管状収容部11Aの外周面11yに、外周面11yの周方向に沿って所定の等しい間隔を隔てて6個配設されている。
なお、各板ばね52の表面には、管1の内壁との摩擦を低減するための摩擦低減シート等の摩擦低減手段が設けられている。
このように、板ばね52により形成された湾曲面52tが管状収容部11Aの前端11tよりも前方に位置されるように構成されたので、管状移動体13が管1内の屈曲路を通過する際、管状収容部11Aの前端11tよりも先に当該湾曲面52tが屈曲路の内壁に衝突するので、前端側ユニット連結体34の先頭側連結部34Aが曲がって探査ユニット11が進路を変えやすくなり、管状移動体13が管1内の屈曲路をスムーズに通過できるようになる。
また、管1内に障害物(管1の内壁より突出する突起、管1内に残留した異物等)が存在する場合でも、当該板ばね52により形成された湾曲面52tが障害物に衝突した場合、当該板ばね52の弾性力によって管状移動体13を管1内の中心軸側に移動させることが
できるので、管状移動体13が管1内をスムーズに移動できるようになる。
図4に示すように、伸縮ユニット20は、内筒21と、弾性膨張体22と、一対のフランジ23;23とを備える。
内筒21は、内側に前述のケーブル12が挿通可能な空間を有した円筒状に形成される。
弾性膨張体22は、内筒21の外側に内筒21と同軸状に設けられた円筒状に形成される。
フランジ23は、例えば樹脂や金属等により構成された円環体であって、外周面の一端側に設けられて内筒21の端部21aが位置される一端部側環状溝29aと、外周面の中央側に設けられて弾性膨張体22の端部22aが位置される中央側環状溝29bと、外周面の他端側に設けられてユニット連結体35の端部又は前端側ユニット連結体34の後端部に設けられたコネクタ35Bの接続部が位置される他端部側環状溝29cと、一端部側環状溝29aと中央側環状溝29bとの間の環状肉厚部29dと、中央側環状溝29bと他端部側環状溝29cとの間の環状肉厚部29eとを備える。
一方のフランジ23の環状肉厚部29dには、環状肉厚部29dの内周面から外周面に貫通する空気流通孔31が設けられる。
図4に示すように、円筒状の内筒21は、可撓性を有する部材により構成され、筒の軸に沿った方向に伸縮可能な蛇腹状に形成される。当該内筒21は、弾性膨張体22の収縮動作に追従して軸に沿った方向に収縮し、伸長動作に追従して軸に沿った方向に伸長する。
内筒21の両方の端部21a;21aは、それぞれ、互いに向かい合うフランジ23;23の一端部側環状溝29a;29aに位置され、ピアノ線等の括り部材29Aや接着剤等の固定手段によって強固かつ液密にフランジ23;23の一端側外周面に固定される。なお、内筒21の両方の端部21a;21aは、それぞれ、互いに向かい合うフランジ23;23の一端側内周面に接着剤等の固定手段によって強固かつ液密に固定されてもよい。
弾性膨張体22は、内筒21の軸方向に渡って延在する円筒状に形成された部材であって、内筒21の外周面全域を取り囲んで覆うように配設される。図5に誇張して示すように、弾性膨張体22は、弾性体より形成される円筒状の筒本体22Aと、当該筒本体22Aの内部において密に内挿された複数の規制繊維22Bとから構成される。筒本体22Aの材質としては、シリコーンゴム等の合成ゴム、或いは天然ラテックスゴム等の天然ゴムが好適であるが、後述する空気室Sへの圧縮空気の給排によってその形状が変化し得る材質であれば如何なる材質であってもよく、その厚さや後述の規制繊維の配置は、弾性膨張体22の空気排出時の伸長する力等を考慮して決められる。また、図5に示すように、規制繊維22Bは、筒本体22Aの伸長する力を考慮して筒本体22Aの壁厚内に配置され、本実施例では複数の層の積層で密に内挿され、筒本体22Aの軸方向に沿って延在するものを示すが、単層でもよい。規制繊維22Bの材質としては、例えばグラスロービング繊維やカーボンロービング繊維等、軸方向への伸びの少ない材質が好適である。
弾性膨張体22の両方の端部は、それぞれ、互いに向かい合うフランジ23;23の中央側環状溝29b;29bに位置され、ピアノ線等の括り部材29Aや接着剤等の固定手段によって強固かつ液密にフランジ23;23の中央側外周面に固定される。
これによりフランジ23と内筒21の外周面と弾性膨張体22の内周面とで囲まれた密閉空間としての空気室Sが形成される。この空気室S内には、圧縮空気が供給される。
ユニット連結体35は、図6に示すように、複数の断面円形の管体35A;35A…が前後方向に沿って連結されて構成された管状連結体35Xと、管状連結体35Xの中心軸35Cに沿った両端にそれぞれ設けられたコネクタ35B;35Bとを備え、管体35Aの中心軸に沿った方向に伸縮せず、かつ、曲がることが可能な管状連結部により構成される。
当該管状連結体35Xを構成する管体35Aは、図8(a)に示すように、当該管体35Aの一方の端部側(管体35Aの中心軸35Yに沿った方向の一端部)の外周面及び内周面が当該管体35Aの中心軸35Yに沿って湾曲する湾曲面に形成されるとともに、当該管体35Aの他方の端部側(管体35Aの中心軸35Yに沿った方向の他端部)の外周面及び内周面が当該管体35Aの中心軸35Yに沿って湾曲する湾曲面に形成され、かつ、当該管体35Aの一方の端部側の外周面と他方の端部側の外周面との境界部は、段差面35cに形成される。当該段差面35cは、管体35Aの径に沿った方向、かつ、管体35Aの周に沿った方向に延長する環状の段差面により形成される。さらに、当該管体35Aの一方の端部側の内周面と他方の端部側の内周面との境界部は、段差の無い面又は段差面に形成される。
そして、管状連結体35Xは、前後方向に互いに隣り合う一方の管体35Aの端部側の内周面35dと対抗する他方の管体35Aの外周面35eとが接触して互いに面上を摺動可能なように、一方の管体35Aと他方の管体35Aとが、管体35Aの内部に設けられた接続手段36を介して互いに連結されて構成される。
接続手段36は、例えば図7に示すように、管体35Aの中心軸35Yと直交する方向に延長する両端36e;36eが管体35Aの内周面の互いに180°離れた位置で管体35Aと一体となるように形成され、かつ、例えば図8に示すように、管体35Aの中心軸35Yに沿った一方の端部側に係合体受部36aを有し、他方の端部側に当該係合体受部36aに係合される係合体36bを有した構成である。
係合体36bと係合体受部36aとの係合は、自在継ぎ手のように構成される。
なお、33c;36cは開口部であり、この開口部36cにケーブル等を通すことができる。
当該管状連結体35Xは、真直状態と曲がり状態とに設定可能に構成される。
真直状態とは、図8(a)に示すように、一方の管体35Aの中心軸35Yと他方の管体35Aの中心軸35Yとが一直線上に位置される状態である。
曲がり状態とは、一方の管体35Aの端部側の内周面35dと対抗する他方の管体35Aの端部側の外周面35eとが互いに摺動し、一方の管体35Aの一方の端面35tと他方の管体35Aの段差面35cとが近づいて、一方の管体35Aの中心軸35Yと他方の管体35Aの中心軸35Yとが交差する状態である。
そして、図8(b)に示すように、一方の管体35Aの一方の端面35tと他方の管体35Aの段差面35cとが接触することによって一方の管体35Aの中心軸35Yと他方の管体35Aの中心軸35Yとが交差する交差角度(なす角度)αが最小となる最大曲がり状態になるように構成されている。最小交差角度αは、真直状態である最大角度180°を基準とした最小角度である。言い換えれば、真直状態からの曲がり角度β(=180−α)が最大となる最大曲がり状態になるように構成されている。
例えば、最小交差角度α=150°の場合、最大曲がり角度β=30である。
なお、管状連結体35Xを構成する管体35Aの数は2個以上であればよいが、管状移動体13の最大曲がり角度を大きくする場合には、管状連結体35Xを構成する管体35Aの数を多くすればよい。
コネクタ35Bは、一端側が管状連結体35Xの端部に固定状態に連結され、他端側がフランジに連結される。例えば、図6に示すように、コネクタ35Bとフランジ23とには、図外のボルト等のねじを通す挿通孔35a;23aが形成されており、コネクタ35Bとフランジ23とがねじ止めにより、着脱可能に連結される。
このように実施形態の管状移動体13は、前後の伸縮ユニット20;20が、管体35Aの中心軸35Yに沿った方向に伸縮せず、かつ、曲がることが可能に構成された管状連結体35Xを有したユニット連結体35によって連結され、管状移動体13が移動する際にユニット連結体35が管体35Aの中心軸35Yに沿った方向に直線状に伸縮しないように構成されたので、移動速度の低下を抑制できるとともに、管1内の曲路を移動する際においては曲路に追従して曲がることができる管状移動体13を提供できる。
特許文献1の管状移動体のように、蛇腹構造の管状体をユニット連結体として用いた場合、伸縮ユニットの伸縮動作に伴って、蛇腹構造の管状体が中心軸に沿った方向に縮んで当該管状体に弾性力が蓄えられ、そして、当該管状体に蓄えられた弾性力が解放されて管状体が元の状態に弾性復帰するように伸びるという動作が繰り返されるので、この管状体の弾性による伸縮動作が管状移動体の移動速度低下の原因となってしまう。つまり、特許文献1の管状移動体では、伸縮ユニットの伸縮動作に伴い、蛇腹状の管状体に蓄えられた弾性力が解放されて当該管状体が元の状態に弾性復帰する際に、当該管状体及び当該管状体の後続部分が後方にずれるようになって、管状移動体の移動速度が低下する要因となる。
一方、本発明の実施形態による管状移動体13では、前後の伸縮ユニット20;20を連結する連結部として、伸縮ユニット20の伸縮動作に伴って弾性復帰力が蓄えられることが無くて中心軸に沿った方向に直線状に伸縮しない管状連結体35Xを用いたので、特許文献1のように複数の伸縮ユニット間が蛇腹状の管状連結体で連結されて構成されている場合と比べて、管状移動体の移動速度を速くできる。つまり、実施形態の管状移動体13の場合、伸縮ユニット20の伸縮動作に伴って管状連結体35Xが、特許文献1の管状移動体のように弾性力蓄積と弾性力復帰とを繰り返す伸縮運動を行うわけではないので、特許文献1の管状移動体のような移動速度低下要因がなくなり、特許文献1の管状移動体と比べて移動速度の速い管状移動体13を提供できる。
さらに、実施形態の管状移動体13では、曲がることが可能な管状連結体35Xを連結部として用い、管状移動体13が管1内の曲路を通過する際において、前後方向に互いに隣り合う一方の管体35Aの端部側の内周面35dと対抗する他方の管体35Aの外周面35eとの摩擦力よりも大きい外力が管状連結体35Xに加わった場合には、管状連結体35Xが管1内の曲路の曲がりに追従して曲がるようになり、また、管状移動体13が管1内の直線路を通過する際においては、管状連結体35Xが直線路に沿った状態で移動するようになる。
即ち、実施形態の管状移動体13は、外力が加わった場合に曲がり、かつ、管体35Aの中心軸35Yに沿った方向に直線状に伸縮しない構成の管状連結体35Xを備えたので、管1内の曲路の曲がり等に追従して曲がることが可能で、かつ、移動速度の速い管状移動体13となる。
尚、管状連結体35Xを構成する管体35Aの連結個数を変更することで、最大曲がり角度を調整可能となるので、管1の曲がり角度に応じた最適な管状連結体35Xを備えた管状移動体13を形成できるようになる。
図1に示すように、最も前側に位置される伸縮ユニット20Aと探査ユニット11の管状収容部11Aとを連結する前端側ユニット連結体34は、先頭側連結部34Aと伸縮ユニット側連結部34Bとを備える。
先頭側連結部34Aは、前端側が管状収容部11Aの後端側に連結される。
伸縮ユニット側連結部34Bは、前端側が先頭側連結部34Aの後端側に連結されて、後端側が最も先頭側に位置される伸縮ユニット20Aの前端側のフランジ23に連結される。
先頭側連結部34Aは、管の中心軸に沿った方向に伸縮可能で、かつ、曲がることが可能な例えば蛇腹構造の管状体により構成される。
伸縮ユニット側連結部34Bは、管の中心軸に沿った方向に伸縮せず、かつ、曲がることが可能な例えば上述した管状連結体35Xにより構成される。
このように、前端側ユニット連結体34は、探査ユニット11側の先頭側連結部34Aが伸縮可能で曲がりやすい構成とされ、かつ、伸縮ユニット側連結部34Bが伸縮せずに曲がる構成とされたので、探査ユニットが管1内の曲路にすばやく追従して曲がりやすくなり、かつ、移動速度の低下を抑制できる管状移動体13を提供できる。
図4に示すように、フランジ23の空気流通孔31には、後述のコンプレッサ16Aから供給される空気を空気室Sに流通可能、若しくは、空気室Sの空気を排出可能とする切替弁14が取り付けられる。
切替弁14は、電気的な信号の入力により動作が制御される電磁弁であって、後述の進行制御手段17と接続される。切替弁14は、圧縮空気が流入する流入口14aと、空気室Sに空気を給排する給排口14bと、空気室Sの空気を排出する排出口14cとを備え、給排口14bと空気流通孔31との間に空気の連通が可能となるように空気流通孔31に取り付けられる。この切替弁14は、信号が入力されると排出口14cを閉じ、流入口14aと給排口14bとを連通させて、圧縮空気供給手段16から供給される圧縮空気を空気室Sに流入させ、信号が入力されない状態では、流入口14aを閉じ、給排口14bと排出口14cとを連通させて、圧縮空気供給手段16から供給される圧縮空気を遮断して空気室Sの空気を排出口14cから排出させて空気の流れを切り替える。
各伸縮ユニット20A〜20Dに設けられた切替弁14(14A〜14D(図9参照))は、制御部17Aを介して進行制御手段17と個別に接続され、進行制御手段17から出力される電気的な信号の入力により次のように動作が制御される。伸縮ユニット20を収縮させるときには、流入口14aからの空気の流入を許容するとともに給排口14bを開放して、圧縮空気を空気室Sに流入させる。このとき、排出口14cは閉じた状態が維持される。本実施例では、この状態を切替弁14の開放という。また、伸縮ユニット20を伸長させるときには、流入口14aからの圧縮空気の流入を遮断するとともに、給排口14b及び排出口14cとを開放し、空気室Sと内筒21の内部空間とを連通させることで空気室Sの空気を内筒21の内部空間に排出させる。本実施例では、この状態を切替弁14の閉鎖という。なお、空気室Sからの空気の排出は、弾性膨張体22の張力が駆動源となって空気室Sから内筒21内に空気が排出される。この切替弁14(14A〜14D)の流入口14aには、空気室Sに圧縮空気を供給するための後述する空気供給管24(24A〜24D)がそれぞれ接続される。
図9に示すように、複数の空気供給管24(24A〜24D)は、複数の伸縮ユニット20A〜20Dに対して独立して圧縮空気を供給する流路を構成するものであって、例えばポリ塩化ビニル等の可撓性を有するホースが適用される。好ましくは、内部を流通する空気の圧力の変化によって、潰れや膨らみが生じたりしない耐圧のホースを用いるとよい。
各空気供給管24A〜24Dは、圧縮空気供給手段16から管状移動体13まで延長する空気供給管16C内を流通する圧縮空気を分岐管41A〜41Cにより分岐させて各伸縮ユニット20A〜20Dの切替弁14にそれぞれ供給する。各分岐管41A〜41Cは、図9の例に示すように、流入した空気を二股に分岐させるY字状の二股分岐管からなり、圧縮空気供給手段16から管状移動体13に到達する空気供給管16Cの端部に、圧縮空気の流路を二股に分岐する分岐管41Aが取り付けられる。この分岐管41Aには、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14に接続される空気供給管24Dと、伸縮ユニット20A〜20Cへ供給する空気の流路となる空気供給管42Aとが接続される。
空気供給管42Aの先端には、さらに流路を二股に分岐する分岐管41Bが取り付けられる。分岐管41Bの分岐端には、空気供給管24Cと、伸縮ユニット20A,20Bへ供給する空気の流路となる空気供給管42Bとが接続される。
空気供給管42Bの先端には、さらに流路を二股に分岐する分岐管41Cが取り付けられる。分岐管41Cの分岐端には、空気供給管24Bと、空気供給管24Aとが接続される。なお、上述の空気供給管24A〜24D及び空気供給管42A,42Bが、管状移動体13の内部に延在することは言うまでもない。
また、各空気供給管24A〜24D、空気供給管42A,42Bの長さは、伸縮ユニット20A〜20Dの伸縮動作を考慮して可能な限り長さが短くなるように設定するとよい。
このように、圧縮空気供給手段16から一本の空気供給管16Cを管状移動体13まで延長させ、複数の分岐管41A〜41Cによって各伸縮ユニット20A〜20Cの切替弁14A〜14Dに向けて圧縮空気を供給する流路を形成することで、切替弁14A〜14Dには、圧縮空気供給手段16で加圧された圧縮空気が常時供給されるため、遅滞無く空気室Sに高圧の空気を供給することができる。したがって、圧縮空気供給手段16から管状移動体13までの距離が長くなっても、常時コンプレッサ16Aで加圧された圧縮空気をロス無く供給させるので、管状移動体13の進行速度の低下を防止できる。なお、空気供給管24A〜24D、空気供給管42A,42D及び分岐管41A〜41Cにより形成される流路は、一体に形成することも可能である。
なお、空気供給管16Cから各伸縮ユニット20A〜20Dに供給する空気を分岐させる他の方法として、空気供給管16Cから直接各伸縮ユニット20A〜20Dに分岐させるように4つ又の分岐管を用いてもよい。また、空気供給管16Cから二股管により伸縮ユニット20A;20Bと、伸縮ユニット20C;20Dとに向けて流路を分岐させた先に、さらに二股管をそれぞれ設けて伸縮ユニット20Aと20B、伸縮ユニット20C;20Dに向かう流路を形成するようにしてもよい。
以上説明したとおり、各フランジ23に取り付けられた切替弁14A〜14Dまで圧縮空気を供給しておき、切替弁14A〜14Dの開閉動作を制御して各伸縮ユニット20A〜20Dの空気室Sへの圧縮空気の供給又は空気室Sから空気の排気を制御することにより、各伸縮ユニット20A〜20Dの独立した収縮動作又は伸長動作を行わせることが可能となる。
具体的には、上記構成よりなる伸縮ユニット20の空気室S内に圧縮空気が供給された場合、規制繊維22Bが弾性膨張体22の軸方向への膨張を規制する一方で、径方向への膨張を許容するため、結果として図10や図12で示すように、伸縮ユニット20全体が軸方向へ収縮動作することとなる。一方で、空気室S内に供給された圧縮空気を排出すれば、伸縮ユニット20全体が軸方向へ伸長動作することとなる。
即ち、本実施形態に係る管状移動体13を構成する伸縮ユニット20は、圧縮空気の供給により軸方向に収縮し、圧縮空気の排出により軸方向に伸長する。
図1に示すように、圧縮空気供給手段16は、コンプレッサ16Aと、レギュレータ16Bとを備える。レギュレータ16Bは、コンプレッサ16Aで加圧された圧縮空気を所定の圧力に整圧して空気供給管16Cに送出する。レギュレータ16Bは、例えば、前述の切替弁14の開閉制御に許容される最大の圧力に調整される。
空気供給管16Cは、レギュレータ16B及び管状移動体13と着脱自在に接続される可撓性を有するホースである。この空気供給管16Cは、管状移動体13の最後尾に位置する伸縮ユニット20Dの内部において、図示しない固定手段により管状移動体13に到達する端部が着脱可能に固定される。この空気供給管16Cは、前述のように複数の分岐管41A〜41Cを経て、分岐管41A〜41Cから切替弁14A〜14Dに独立した空気供給管24A〜24Dとそれぞれ対応して接続されており、進行制御手段17からの制御信号に応じて切替弁14A〜14Dが所定の動作をすることで、各伸縮ユニット20A〜20Dに対して独立して圧縮空気を供給することが可能である。
進行制御手段17は、制御部17Aと、操作部17Bと、制御部17Aと操作部17Bとを接続するケーブル17Cとを備え、管状移動体13に蠕動運動を生じさせて、管1内において管状移動体13が進行する駆動力を制御する。制御部17Aは、演算処理手段としてのCPU、RAM,ROMなどの記憶手段、入出力ポート等の入出力手段などのハードウェアを備えるコンピュータであって、ROMに記憶させたプログラムをCPUで演算処理することでプログラムに書かれた制御信号を図示しない出力ポートから伸縮ユニット20A〜20Dの切替弁14A〜14Dに個別に出力する。制御部17Aから切替弁14A〜14Dには、収縮信号、収縮維持信号、伸長信号が出力され、各信号に基づいて切替弁14A〜14Dの開閉動作を制御する。
収縮信号とは、切替弁14A〜14Dに供給された圧縮空気を最大の圧力で空気室Sに供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号であって、本実施例では、切替弁14A〜14Dの許容する最大の圧力で圧縮空気を空気室Sに供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号である。また、収縮維持信号とは、切替弁14A〜14Dの許容する最大の圧力よりも低い圧力で空気室Sに空気を供給するように切替弁14A〜14Dを制御する信号である。
また、伸長信号とは、収縮信号、収縮維持信号に対する便宜上の信号であって、切替弁14A〜14Dに出力されている収縮信号や収縮維持信号を停止させる信号であり、実質的には出力されない信号である。本実施例では、切替弁14A〜14Dは、PWM制御で説明するが、その他の制御方法でもよく、後述するように供給圧力を時間的に変える制御が可能であればさらによい。なお、本実施例では、電気的に弁の開閉が可能となる切替弁14A〜14DをPWM制御で周期的に開閉させることにより、切替弁の小型が可能となり、伸長ユニット20内に収めることが可能となる。
制御部17Aは、例えば、上記演算処理手段、記憶手段、入出力手段を1チップに収容したPIC(Peripheral Interface Controller(ペリフェラル インターフェース コントローラ))により実現され、例えば管状移動体13の最後尾に接続される伸縮ユニット20D内に収容される。この制御部17Aには、前述した探査ユニット11から延長するケーブル12と、切替弁14A〜14Dから延長するケーブルとがそれぞれ接続される。操作部17Bは、制御部17Aの入力ポートと通信可能に接続される入力手段であって、制御部17Aに記憶させたプログラムの実行を制御するためのコマンドを制御部17Aに出力する。ケーブル17Cは、制御部17A及び操作部17Bに着脱自在に接続され、制御部17Aと操作部17Bとの通信を伝達する複数の配線と、探査ユニット11により撮影された画像を操作部17Bに伝達する複数の配線と、制御部17A及び探査ユニット11に供給する電源線とが1つに束ねられた可撓性を有する一本の集合ケーブルである。このように、管1の外部に延長するケーブル17Cを一本にすることで、管状移動体13が管1内を進行するときのケーブル17Cと管1との摩擦を低減させて管状移動体13をスムースに進行させることができる。
進行制御手段17は、制御部17Aを操作部17Bと一体に構成して管1の外部に設けるようにしてもよいが、本実施例のように制御部17Aと操作部17Bとを別体とすることにより、ケーブル17Cに含まれる配線を少なくしてケーブル17Cの軽量化ができるので、管状移動体13が移動するときのケーブル17Cを牽引する重さや、ケーブル17Cと管1との摩擦等の負荷を軽減して管状移動体13の移動速度を速くすることができる。より好ましくは、操作部17Bと制御部17Aとを無線通信により互いに通信可能とすることで、ケーブル17Cをなくすことができるので、管状移動体13の移動速度を速くすることができる。
なお、探査ユニット11で撮影された管1内の画像は、操作部17Bに接続された表示手段18に表示される。また、表示手段18に替えてハードディスクや不揮発性の半導体メモリ等の記憶手段を接続して表示手段18上に表示させずに検査画像を記録するようにしても良く、記憶手段に記憶させながら表示手段18に表示するようにしてもよい。
制御部17Aの記憶手段には、管状移動体13を進行させる動作プログラムが記憶される。例えば、図10に示すような進行パターンA,図12に示すような進行パターンBの2つの動作パターンを実行させる複数の動作プログラムを記憶する。なお、本実施例では、進行パターンAや進行パターンBにより制御される伸縮ユニット20A〜20Dの収縮時間及び、伸縮ユニット20A〜20Dの伸長時間は、同じ所定時間t1で行なわれるものとして説明する。
進行パターンAは、図10(a)乃至(d)、図11に示すように、管状移動体13に3つの行程を繰り返し動作させることで蠕動運動を生じさせて管1内を進行させる。
図10(a)は、管状移動体13の初期状態を示し、例えば、管1内に管状移動体13を配置した状態を示している。このとき、すべての伸縮ユニット20A〜20Dは、伸長状態にある。
管状移動体13を進行させる場合、まず、第1行程として、図10(b)に示すように、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aのみに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20Aの空気室Sに圧縮空気を供給して弾性膨張体22の外周面が管1の内壁面に到達するまで伸縮ユニット20Aを収縮させる。
次に、図10(c)に示すように、第2工程に移行して、伸縮ユニット20Aの切替弁14Aに収縮維持信号を出力し、伸縮ユニット20Aの収縮状態を維持したまま残りの伸縮ユニット20B〜20Dのすべてに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20B〜20Dの空気室に圧縮空気を供給して各伸縮ユニット20B〜20Dの弾性膨張体22の外周面が管1の内壁面に到達するまで伸縮ユニット20B〜20Dを収縮させる。
次に、図10(d)に示すように、第3工程に移行して、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14Dに収縮維持信号を出力し、伸縮ユニット20Dの収縮状態を維持したまま伸縮ユニット20A〜20Cの切替弁14A〜14Cに伸長信号を出力し、空気室Sから空気を排出して伸縮ユニット20A〜20Cを伸長させる。進行パターンAでは、上記第1行程から第3行程までを1サイクルとし、このサイクルを繰り返すことで管状移動体13が進行する。
図10(b)乃至(d)で示した伸縮ユニット20A〜20Dの伸縮動作、すなわち、圧縮空気供給手段16から各伸縮ユニット20A〜20Dの各空気室Sへの圧縮空気の給排は、本実施例では図11に示すようにPWM(パルス幅変調)制御により制御される。
制御部17Aは、伸縮ユニット20を収縮させる場合、つまり収縮信号を出力した場合、図11,図13に示すように、切替弁14に対して所定時間t1のパルス幅の信号を出力し、切替弁14を開放状態とし、流入口14aと給排口14bとが所定時間t1連通するように切替弁14を制御する。このとき、空気室Sには、空気供給管16Cから切替弁14に圧力P1で供給された圧縮空気が空気室Sに所定時間t1の間流入する。例えば、所定時間t1は、伸縮ユニット20の弾性膨張体22が管1の内壁面に密着するまでに要する時間として設定される。例えば、所定時間t1は、実験的に得られた結果から管1の内径に応じて設定される。なお、伸縮ユニット20を収縮させる場合、所定時間t1の間において、周期的に切替弁14を開閉して空気室Sに圧縮空気を供給するようにしてもよい。
また、制御部17Aは、伸縮ユニット20の収縮状態を維持させる場合、つまり収縮維持信号を出力した場合、図11,図13に示すように、切替弁14に対して所定時間t1よりも短い所定時間t2のパルス幅の信号を所定時間t3の間隔をもって周期的に出力し、流入口14aと給排口14bとを所定時間t2連通したのちに、給排口14bと排出口14cとを所定時間t3連通するように切替弁14を周期的に開閉するように制御する。このように周期的なパルス信号を切替弁14に出力して、切替弁14を開閉させることで、空気供給管16Cにより切替弁14に一定の圧力P1で供給された空気を、圧力P1よりも低い圧力に減圧して空気室Sに供給することができる。このように、切替弁14に収縮維持信号として出力するパルス信号の幅を調整することで、伸縮ユニット20の弾性膨張体22の強度に応じた圧力となるように、空気室Sに供給する空気の圧力が調整可能となる。また、収縮後の伸縮ユニット20の空気室Sに空気の供給を継続することで、弾性膨張体22による管1の内周面への把持力を好適に得ることができ、効率良く管状移動体13を進行させることができる。
また、制御部17Aは、伸縮ユニット20を伸長させる場合、つまり伸長信号を出力した場合、図11に示すように、所定時間t1の間収縮信号や、収縮維持信号の出力を停止し、排出口14cと給排口14bとを所定時間t1連通させて、空気室Sの空気を排出する。
図12(a)乃至(e),図13に示すように、進行パターンBは、管状移動体13を4つの行程を繰り返し動作させることで管1内を進行させる。
図12(a)は、管状移動体13の初期状態を示し、例えば、管1内に管状移動体13を配置した状態を示している。このとき、すべての伸縮ユニット20A〜20Dは、伸長状態にある。
まず、第1行程では、図12(b)に示すように、伸縮ユニット20B及び伸縮ユニット20Cには信号を出力せずに、先頭の伸縮ユニット20A及び最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14A,14Dに収縮信号を出力し、伸縮ユニット20A,20Dの空気室Sに圧縮空気を供給して伸縮ユニット20A,20Dを軸方向に収縮させる。
次に、第2行程では、図12(c)に示すように、伸縮ユニット20Cには信号を出力せずに、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには収縮維持信号を出力して収縮状態を維持したまま、最後尾の伸縮ユニット20Dの切替弁14Dに伸長信号、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには収縮信号を出力し、伸縮ユニット20Dの伸長と伸縮ユニット20Bの収縮とを同時に行う。
次に、第3行程では、図12(d)に示すように、伸縮ユニット20Dには信号を出力せず、先頭の伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには伸長信号、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには収縮維持信号、伸縮ユニット20Cの切替弁14Cには収縮信号をそれぞれ出力し、伸縮ユニット20Aの伸長と伸縮ユニット20Cの収縮とを同時に行う。
次に、第4行程では、図12(e)に示すように、伸縮ユニット20Aの切替弁14Aには信号を出力せずに、伸縮ユニット20Bの切替弁14Bには伸長信号、伸縮ユニット20Cの切替弁14Cには収縮維持信号、伸縮ユニット20Dの切替弁14Dには収縮信号とを出力し、伸縮ユニット20Bの伸長と伸縮ユニット20Dの収縮とを同時に行う。進行パターンBでは、上記第1行程から第4行程までを1つのサイクルとし、このサイクルを繰り返して管状移動体13に蠕動運動を生じさせることで、管状移動体13が矢印X1に向けて進行する。なお、進行パターンAや進行パターンBを連続的に切り替えて動作させる場合には、必ずしも図10(a)や図12(a)で示すような初期状態を経る必要はない。
図12(b)乃至(e)で示した進行パターンBによる伸縮ユニット20A〜20Dの伸縮動作、すなわち、圧縮空気供給手段16から各伸縮ユニット20A〜20Dへの各空気室Sへの圧縮空気の供給及び停止は、本実施例では図13に示すようなPWM(パルス幅変調)制御により切替弁14A〜14Dが制御される。
上記進行パターンA,Bの切り替えは、進行制御手段17の操作部17Bから制御部17Aへの入力により制御される。例えば、管1の直管部分を管状移動体13が進行する場合には進行パターンA、曲管部分を管状移動体13が進行する場合には進行パターンB等のように動作パターンを変更することで、管状移動体13を効率良く移動させることができる。
次に、図10及び図12に基づいて上記構成からなる管状移動体13の進行動作について説明する。まず、図10を用いて進行パターンAについて説明する。図10(a)は、管状移動体13の初期状態(停止状態)を示し、当該管状移動体13は、初期状態から矢印で示す方向に進行するものとする。この状態から進行制御手段17により、圧縮空気供給手段16を制御し、まず、図10(a)に示す状態から図10(b)に示す如く、管状移動体13の先頭に位置する伸縮ユニット20Aを収縮して、伸縮ユニット20Aの弾性膨張体22の外周面の一部の範囲を管1の内周面と密着させる。次に、図10(c)に示す如く伸縮ユニット20Aの収縮状態を維持するとともに、すべての伸縮ユニット20B〜20Dを収縮させる。この時点では、伸縮ユニット20Aを基準として伸縮ユニット20B〜20Dを軸方向に収縮しただけなので、管状移動体13の先端の位置は変わらない。
次に、図10(c)の状態から、図10(d)に示す如く、伸縮ユニット20A〜20Cを伸長状態とするとともに、伸縮ユニット20Dの収縮状態を維持させる。この時、伸縮ユニット20Dを基準とする伸縮ユニット20A〜20Cの伸長動作は、管状移動体13全体を前方に進行させる動作に変換され、管状移動体13が管1内を矢印X1方向に向けて進行する。
その後、伸縮ユニット20Aを収縮させるとともに、伸縮ユニット20Dを伸長させることにより、図10(b)に示す状態に復帰する。なお、この時、伸縮ユニット20Dの伸長動作と同時に伸縮ユニット20Aが軸方向に収縮するので、管状移動体13は進行しない。以上のとおり、進行制御手段17の制御により、各伸縮ユニット20A〜20Dを所定の順番で収縮,伸長させる動作を繰り返すことで、管1内において管状移動体13を速やかに進行させることが可能となる。
次に、図12を用いて進行パターンBについて説明する。図12(a)は、進行パターンBにおける管状移動体13の初期状態(停止状態)を示し、当該管状移動体13は、初期状態から矢印で示す方向に進行するものとする。図12(a)に示す初期状態では、管状移動体13のすべての伸縮ユニット20A〜20Dが伸長状態にある。この状態から進行制御手段17により、圧縮空気供給手段16を制御し、図12(b)に示す如く、伸縮ユニット20A,20Dを収縮させるとともに、伸縮ユニット20B,20Cの伸長状態を維持させる。この時点では、伸縮ユニット20B,20Cを基準として、伸縮ユニット20A,20Dを軸方向に収縮しただけなので、管状移動体13の全体としての位置は変わらない。
次に、図12(b)の状態から、図12(c)に示す如く、伸縮ユニット20Aの収縮状態及び伸縮ユニット20Cの伸長状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Bを収縮させ、伸縮ユニット20Dを伸長させる。この時点では、伸縮ユニット20Dの収縮状態を伸縮ユニット20Bに、伸縮ユニット20Bの伸長状態を伸縮ユニット20Dに入れ替えただけなので、管状移動体13の先端の位置は変わらない。
次に、図12(c)の状態から、図12(d)に示す如く、伸縮ユニット20Bの収縮状態及び伸縮ユニット20Dの伸長状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Cを収縮させ、伸縮ユニット20Aを伸長させる。この時、伸縮ユニット20Cの収縮分だけ管状移動体13全体を前方に進行させる動作に変換され、管状移動体13が管1内を矢印X方向に向けて進行する。
次に、図12(d)の状態から、図12(e)に示す如く、伸縮ユニット20Aの伸長状態及び伸縮ユニット20Cの収縮状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Bを伸長させ、伸縮ユニット20Dを収縮させる。この時、伸縮ユニット20Dの収縮分だけ管状移動体13全体を前方に進行させる動作に変換され、管状移動体13が管1内を矢印X1方向に向けて進行する。
次に、図12(e)の状態から、伸縮ユニット20Dの収縮状態及び伸縮ユニット20Bの伸長状態を維持させたまま、伸縮ユニット20Aを収縮させ、伸縮ユニット20Cを伸長させることにより、蠕動運動の1サイクルの最初に復帰する。以上のとおり、進行制御手段17の制御により、各伸縮ユニット20A〜20Dを所定の順番で収縮,伸長させる動作を繰り返すことにより、管状移動体13を管1内において進行させることが可能となる。
進行パターンBは、進行パターンAに比べて行程数が多いため単位時間当たりに進行する速度が遅くなるものの、常に2つの伸縮ユニット20により管1を把持しているため、曲管部分等の屈曲部分において管状移動体13を確実に進行させることができる。
以下、ユニット連結体35の作用,効果についてそれぞれ詳細に説明する。
図14(a)〜(d)は、管状移動体13の管1内の屈曲部における進行状態を示す概略図である。当該屈曲部は、例えば管1の一部を構成する90度エルボ管1R(以下、単にエルボ1Rという。)等の部材により形成され、エルボ1Rの両端部には、直管1A;1Bが接続されている。
図14(a)に示すように、先端に位置する探査ユニット11が直管1Aからエルボ1Rを経由して直管1B内に進行するには、図14(b)に示すように、探査ユニット11をエルボ1Rの壁面に沿って方向を直管1Bに進行させて、図14(c)に示すように、エルボ1Rと直管1Bとの接続部に生じる段差部Vを超える必要がある。
本実施形態の管状移動体13は、探査ユニット11の管状収容部11Aの外周面11yに、外周面11yの周方向に沿って所定の等しい間隔を隔てて6個の板ばね52(弾性体51)を備えるとともに、板ばね52は、管状収容部11Aの前端11tより前方に位置される湾曲面52tを備え、かつ、当該探査ユニット11の管状収容部11Aと最も前側に位置される伸縮ユニット20Aとが前端側ユニット連結体34により連結されて、当該前端側ユニット連結体34の先頭側連結部34Aが、管の中心軸に沿った方向に伸縮可能で、かつ、曲がることが可能な蛇腹構造の管状体により構成されている。
したがって、管状収容部11Aの前端11tより前方に位置される板ばね52の湾曲面52tが図14(a)に示すようにエルボ1Rの壁面(曲面)に衝突した場合、図14(b)に示すように板ばね52の弾性力によって探査ユニット11がエルボ1R内の中央側に付勢されるので、先頭側連結部34Aが縮んで曲がりやすくなる。また、探査ユニット11がエルボ1Rの壁面(曲面)を通過する間、板ばね52がエルボ1Rの壁面(曲面)に接触することによる板ばね52の弾性力によって探査ユニット11がエルボ1R内の中央側(中心軸側)に付勢され、また、エルボ1Rの壁面と接触する板ばね52の表面には摩擦低減手段が設けられているので、探査ユニット11がエルボ1R内をスムーズに通過するようになる。
さらに、図14(c)に示すように管状収容部11Aの前端11tより前方に位置される板ばね52の湾曲面52tが段差部Vに衝突した場合、板ばね52の弾性力及び先頭側連結部34Aによって板ばね52が段差部Vの角を乗り越えて図14(d)に示すように直管1B内に移動する。
また、管状移動体13が、直管1A;1B内を移動する際には、ユニット連結体35が、管の中心軸に沿った方向に伸縮せず、かつ、曲がることが可能に構成された管状連結部により形成されているので、移動速度の低下を抑制できる。また、ユニット連結体35が、エルボ1R内(曲路)を移動する際においては曲路に追従して曲がることができる。
さらに、管1の内側に障害物(管1の内壁より突出する突起、管1内に残留した異物等)が存在する場合でも、探査ユニット11の管状収容部11Aの外周面11yに設けられた板ばね52が障害物に衝突した際の弾性力によって探査ユニット11がエルボ1R内の中央側に付勢され、また、エルボ1Rの壁面と接触する板ばね52の表面には摩擦低減手段が設けられているので、探査ユニット11が管1内をスムーズに通過するようになる。
このように本実施形態の管状移動体13によれば、管1内における直路及び曲路をスムーズに移動できるようになる。
尚、伸縮ユニット20として、内径56mm、外径62mm、長さ100mmのものを6個用い、管状連結体35Xとして、8個の管体35Aを連結して構成された、外径64mm、長さ173mmの管状連結体35Xを用いて、全長2mmの実施形態の管状移動体13を製作するとともに、管状連結体35Xの代わりに、上述した先頭側連結部34Aのような、管の中心軸に沿った方向に伸縮可能で、かつ、曲がることが可能な蛇腹構造の管状体を用いた特許文献1に開示されたような従来構成の管状移動体を製作し、当該製作した実施形態の管状移動体13と従来構成の管状移動体との移動速度の違いを実験した。
実施形態の管状移動体13と従来構成の管状移動体とを、内径108mmの圧送管内で移動させた際の移動速度を計測した結果、実施形態の管状移動体13の移動速度が30.2mm/sであったのに対して、従来構成の管状移動体の移動速度は24.0mm/sであった。
このように、管状連結体35Xを連結部として用いた実施形態の管状移動体13では、移動速度の低下が抑制され、例えば、内径108mmの圧送管内を100m以上スムーズに移動させることができることが実証された。例えば、下水管内検査においては、下水管内の汚水を取り除く必要があることから等から、下水管内検査時間が限られている場合があり、このような場合、実施形態の管状移動体13を用いれば、下水管内検査を短時間で行えるようになる。
尚、実施形態の管状移動体13は、管状連結体35Xが曲がるため、管1内を移動する際に管状連結体35Xが座屈して全体として収縮するが、当該収縮動作は、従来の蛇腹構造の管状体の弾性伸縮動作と比べて、管状移動体13の移動速度を低下させる原因にはなりにくいことが上記実験により明らかになった。
上記実験では、管状移動体13が管1内の直線路を移動する際に管状連結体35Xが概ね管1の内壁に接触しなかった。このことから、管状連結体35Xとして、管1の内壁に接触しない程度に座屈する管状連結体35Xを使用すれば、少なくとも蛇腹構造の管状体を用いた従来構成の管状移動体と比べて、移動速度の速い管状移動体13になるものと想定できる。
即ち、実施形態では、外力が加わった場合に曲がり、かつ、管体35Aの中心軸35Yに沿った方向に直線的に伸縮しない構成の管状連結体35Xを連結部として備えた管状移動体13を構成したので、管1内の曲路の曲がり等に追従して曲がることが可能で、かつ、移動速度の速い管状移動体13を提供できるようになった。
また、各伸縮ユニット20に空気室Sへの空気の出入りを制御する切替弁14を設けたことで、管1の外部に設けた圧縮空気供給手段16から管状移動体13に延長する配管を一本の空気供給管16Cによる空気の供給が可能となる。
したがって、空気供給管16Cの長さが長くなっても、伸縮ユニット20に供給する空気の圧力変化が少ないため、伸縮ユニット20の伸縮速度が変化しないので、管状移動体13の移動速度を低下させずに管1内を管状移動体13とともに探査ユニット11を進行させることができるので、従来と比べて検査時間をより短縮させることができる。
なお、管状移動体13を進行させるには、伸縮ユニット20が3つ以上であれば如何なる数を連結してもよい。管状移動体13の移動速度を考慮した場合、ユニット連結体35を介して少なくとも4つ以上の伸縮ユニット20を連結することで、管1内の移動速度を向上させることができる。
本発明に係る管体内探査装置10の他の形態として、図15に示すように、複数の管状移動体13A〜13Dを備えるように構成してもよい。
このような場合、1つの管状移動体により管体内を進行させると、制御部17Aと操作部17Bとを接続するケーブル17C及び空気供給管16Cの長さが長くなり、その重さやケーブル17C及び空気供給管16Cと管1との摩擦が管状移動体13の進行速度を低下させる虞がある。そこで、探査ユニット11が取り付けられた管状移動体13から外部に延長するケーブル17C及び空気供給管16Cに管状移動体13の進行速度に影響を与えない長さを設定し、このケーブル17C及び空気供給管16Cの長さ分管状移動体13が進行する毎に、別の管状移動体13を順次連結して管1内を進行させるようにするとよい。
なお、切替弁14は、信号の入力により開閉する上述の電磁弁に限定されない。例えば、切替弁に、比例電磁弁など印加する電圧の変化や電流の変化により当該切替弁を流通する空気の圧力を調整可能な電磁弁を用いてもよい。この場合、空気室Sの空気を排気するための排気弁をフランジ23に取り付け、伸縮ユニット20を収縮させるときに、切替弁に供給された空気を最大の圧力で空気室Sに供給するように切替弁を制御し、伸縮ユニット20の収縮状態を維持するときには、上記圧力よりも低い圧力の空気が気室内にされるように切替弁を制御し、伸縮ユニット20を伸長させるときには、切替弁の空気の流通を停止させ、排気弁から空気室S内の空気を排出するように、制御部17Aにより制御可能に構成すればよい。
このような切替弁と、先述したPWM制御を組み合わせることにより、弁の小型化が可能となり、伸縮ユニット20内に収めることができる。また、上述のようにPWM制御により切替弁14を制御することにより、一般的に大型である比例電磁弁よりも小型である3ポートの切替弁を用いることで管状移動体13の小型化が可能となり、管状移動体13の収縮と伸長の時間を短縮できて、管1内をすばやく移動させることが可能となる。
上記本実施例では、進行パターンAや進行パターンBにより制御される伸縮ユニット20A〜20Dの収縮時間及び、伸縮ユニット20A〜20Dの伸長時間は、同じ所定時間t1で行なわれるものとして説明したが、収縮する時間と伸長する時間とに差が生じる場合には、上述した各行程における各伸縮ユニット20A〜20Dの動作が完了した後に次の工程に移行するように、適宜、収縮信号、収縮維持信号、伸長信号を出力する時間をPWM制御して管状移動体13の進行動作を最適化すればよい。
なお、連結部は、管状移動体の中心軸に沿った連結部の延長方向に沿って伸縮せず、かつ、曲がることで連結部の延長方向を変更可能なように構成されていればよい。例えば、薄板により形成された管状体(筒体)、前後の伸縮構成部を伸縮構成部の周方向に間隔を隔てて配置される複数の細状体で連結する構成であってもよい。
また、蛇腹状の管状体を二重以上に重ねて軸に沿った方向の伸縮動作(弾性復帰動作)を抑えた構成であってもよい。
管体35Aの境界部は、段差面35cでなくともよい。例えば、一方の管体35Aの一方の端部側の湾曲外周面と他方の端部側の湾曲外周面との境界線近傍の湾曲面と他方の管体35Aの端面とが接触して最大曲がり状態に設定されるような構成であってもよい。
弾性体51は、板ばね52の後端部が管状収容部11Aの外周面11yに固定されていなくても、管1の内壁に衝突した場合に弾性力を生じるように構成されていればよい。
また、まっすぐな管路、あるいは、比較的ゆるいカーブの曲路を移動させる管状移動体の場合には、必ずしも、弾性体51の一部が管状収容部11Aの前端11tよりも前方の突出していなくてもよい。また、弾性体51の前端側の形状も湾曲でなく管路内で想定される段差を乗り越えることが可能な形状であればよい。
また、本発明では、上述した管状移動体より弾性体を除いた構成、即ち、弾性体を除いた探査ユニット(先頭部)と、中心軸に沿った方向に伸縮可能な管状体により構成されて前後方向に並ぶように配置された複数の伸縮ユニット(伸縮構成部)と、前後に配置された一方の伸縮ユニットの端部と対抗する他方の伸縮ユニットの端部とを連結するユニット連結体(連結部)と、探査ユニットの後端部と最も先頭側に位置される伸縮ユニットの前端部とを連結する先頭側連結部とを備え、伸縮ユニットを伸縮させることによって管内を移動可能に構成された管状構成体において、ユニット連結体等により形成された連結体の外周面に、所定の弾性が付与されて当該外周面の外側に突出する弾性体を備えただけの構成の管状移動体としてもよい。当該構成の管状移動体であっても、弾性体が管内の障害物又は管の内壁に接触することによる弾性体の弾性力によって管状移動体が管内の中央側(中心軸側)に付勢されるので、管状移動体が管内をスムーズに移動できるようになる。
尚、実施形態で示した板ばねの一部が管状収容部の前端よりも前方に突出して湾曲するように設けられた構成と、上述したユニット連結体等により形成された連結体の外周面に弾性体が設けられた構成とを備えた管状移動体とすれば、管内における直路及び曲路をよりスムーズに移動できるようになり、より好ましい。
弾性体は、細線状の棒状体を用いて所定の弾性を付与した構成、あるいは、板材及び棒状体の両方の用いて所定の弾性を付与した構成であってもよい。
即ち、弾性体は、管状移動体の少なくとも先頭側を弾性化できる構成であればよい。
1 管、13 管状移動体、11 探査ユニット(先頭部)、51 弾性体、
52 板ばね、52t 湾曲面、20;20A〜20D 伸縮ユニット(伸縮構成部)、
34 前端側ユニット連結体、35 ユニット連結体(連結部)。

Claims (4)

  1. 管内を移動可能に構成された管状構成体を備え、当該管状構成体の外周面よりも外側に突出するように弾性体を設けたことを特徴とする管状移動体。
  2. 前記弾性体は、板状部材又は細線状部材を湾曲させることにより、所定の弾性を付与したことを特徴とする請求項1に記載の管状移動体。
  3. 前記弾性体は、複数の板状部材又は細線状部材からなり、前記管状構成体の先頭部周上に、当該先頭部よりも前面に突出した状態で湾曲させてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の管状移動体。
  4. 前記管状構成体は、先頭部と、中心軸に沿った方向に伸縮可能な管状体により構成されて前後方向に並ぶように配置された複数の伸縮構成部と、前後に配置された一方の伸縮構成部の端部と対抗する他方の伸縮構成部の端部とを連結する連結部と、前記先頭部の後端部と最も先頭側に位置される伸縮構成部の前端部とを連結する先頭側連結部とを備え、前記伸縮構成部を伸縮させることによって管内を移動可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の管状移動体。
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