以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1ついて説明する。なお、以下では、パチンコ遊技機1を、単に、遊技機1という場合がある。
[パチンコ遊技機1の概略構成]
以下、図1〜図3を参照して、本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機1の概略構成について説明する。なお、図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。図2は、遊技機1に設けられた表示器4の一例を示す拡大図である。図3は、遊技機1の部分平面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成されている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図4参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とが備えられている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示部6が配設されている。画像表示部6は、遊技者による遊技の進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって特別図柄抽選(大当り抽選)の結果を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現等による予告演出を表示したり、特別図柄抽選が保留されている回数を示す保留画像を表示したりする。なお、画像表示部6は、液晶表示装置やEL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物7および盤ランプ8が設けられている。可動役物7は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技の進行に応じて又は遊技者の操作に応じて、所定の動作を行うことによって演出を行う。また、盤ランプ8は、遊技の進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球の落下方向を変化させる遊技くぎ及び風車(共に図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口21、第2始動口22、ゲート25、大入賞口23、および普通入賞口24が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口26が配設されている。
第1始動口21および第2始動口22は、それぞれ遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選(大当り抽選)が始動する。第1始動口21は、予め定められた特別電動役物(大入賞口23)および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第1特別図柄表示器4a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。また、第2始動口22は、上記特別電動役物および/または予め定められた特別図柄表示器(後述する第2特別図柄表示器4b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート25を遊技球が通過すると普通図柄抽選(下記の電動チューリップ27の開閉抽選)が始動する。なお、普通入賞口24に遊技球が入賞しても抽選は始動しない。
第2始動口22は、第1始動口21の下部に設けられ、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ27を備えている。電動チューリップ27は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉する。電動チューリップ27は、一対の羽根部が閉じていると、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が極めて狭いため、遊技球が第2始動口22へ入らない閉状態となる。一方、電動チューリップ27は、一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口22の入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が第2始動口22へ入り易い開状態となる。そして、電動チューリップ27は、ゲート25を遊技球が通過して普通図柄抽選に当選すると、一対の羽根部が規定時間(例えば、0.10秒間)開き、規定回数(例えば、1回)だけ開閉する。
大入賞口23は、第2始動口22の下側中央に位置し、特別図柄抽選の結果に応じて開放する。大入賞口23は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口23は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態となるラウンドを、所定回数(例えば、16回)だけ繰り返す。
また、遊技盤2の右下には、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器4が配設されている。表示器4の詳細については後述する。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入る(入賞する)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口21および第2始動口22に遊技球が1個入賞すると3個の賞球、大入賞口23に遊技球が1個入賞すると13個の賞球、普通入賞口24に遊技球が1個入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは無い。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル31、レバー32、停止ボタン33、取り出しボタン34、スピーカ35、枠ランプ36、演出ボタン37、演出キー38、および皿39等が設けられている。
遊技者がハンドル31に触れてレバー32を時計回りに回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図4参照)が遊技球を電動発射する。皿39(図3参照)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給される遊技球を一時的に溜めておく。また、皿39には、上述した賞球が払い出される。そして、皿39に溜められた遊技球は、遊技者のレバー32による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。
停止ボタン33は、ハンドル31の下部側面に設けられ、ハンドル31に遊技者が触れてレバー32を時計回りに回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン34は、皿39が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿39に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ35および枠ランプ36は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ35は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ36は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。
次に、図2を参照して、遊技機1に設けられる表示器4について説明する。図2において、表示器4は、第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4gを備えている。
第1特別図柄表示器4aは、第1始動口21に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第1特別図柄表示器4aは、7セグ表示装置で構成され、第1始動口21に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。また、第2特別図柄表示器4bは、第2始動口22に遊技球が入賞することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、第2特別図柄表示器4bも同様に、7セグ表示装置で構成され、第2始動口22に遊技球が入賞した場合、特別図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。普通図柄表示器4eは、ゲート25を遊技球が通過することに対応して表示図柄が変動して表示される。例えば、普通図柄表示器4eは、LED表示装置で構成され、遊技球がゲート25を通過した場合、普通図柄を変動表示した後に停止表示してその抽選結果を表示する。
第1特別図柄保留表示器4cは、第1始動口21に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。第2特別図柄保留表示器4dは、第2始動口22に遊技球が入賞した場合の特別図柄抽選を保留している回数を表示する。普通図柄保留表示器4fは、普通図柄抽選を保留している回数を表示する。例えば、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、および普通図柄保留表示器4fは、それぞれ列設されたLED表示装置で構成され、その点灯態様によって保留回数が表示される。
遊技状態表示器4gは、遊技機1の電源投入時点における遊技状態(時短状態等)を表示する。
次に、図3を参照して、遊技機1に設けられる入力装置について説明する。図3において、遊技機1には、入力装置の一例として、演出ボタン37および演出キー38が設けられている。
演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者が演出に対する入力を行うために設けられている。演出ボタン37は、遊技機1の前方に突出した皿39の上面脇部に設けられる。演出キー38は、中央キーと略十字に配列された4つの方向キーとを有し、演出ボタン37に隣接して皿39の上面脇部に設けられる。演出ボタン37および演出キー38は、それぞれ遊技者に押下されることによって所定の演出が行われる。例えば、遊技者は、所定のタイミングで演出ボタン37を押下することによって所定の演出を楽しむことができる。また、遊技者は、演出キー38の4つの方向キーを操作することにより、画像表示部6に表示されている複数の画像のいずれかを選ぶこと等が可能である。また、遊技者は、演出キー38の中央キーを操作することにより、選んだ画像を情報として入力することが可能である。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿39に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板およびサブ基板等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100(図4参照)が構成されたメイン制御基板が配設されている。サブ基板には、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200(図4参照)が構成された発射制御基板、賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像制御基板、および各種のランプ(枠ランプ36、盤ランプ8)や可動役物7による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1の電源オン/オフを切り替えるとともに、遊技機1に供給された24V(ボルト)の交流電力を各種電圧の直流電力に変換して、それぞれの電圧の直流電力を上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
次に、図4を参照して、遊技機1における動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。なお、図4は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図4において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600等を備えている。
メイン制御部100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、およびRAM(Random Access Memory)103を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102には、CPU101により実行されるプログラムや各種データ等が記憶されている。RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口21または第2始動口22に遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当り抽選)を行い、特別図柄抽選で当選したか否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ27の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口21へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、遊技球が第2始動口22へ入賞したときの特別図柄抽選の実行保留回数、および遊技球がゲート25を通過したときの普通図柄抽選の実行保留回数をそれぞれ管理し、これらの保留回数に関連するデータを演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口23の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで、大入賞口23が突出傾斜して開状態となるラウンドを所定回数(例えば、16回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口23が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、遊技の進行に応じて遊技状態を変化させ、又、遊技の進行に応じて、特別図柄抽選の当選確率、特別図柄抽選の実行間隔(特別図柄が表示器4に変動表示されて停止表示される時間と言ってもよい)、電動チューリップ27の開閉動作等を変化させる。
メイン制御部100は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、および普通入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように払出制御部300に対して指示する。なお、メイン制御部100は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、表示器4(第1特別図柄表示器4a、第2特別図柄表示器4b、第1特別図柄保留表示器4c、第2特別図柄保留表示器4d、普通図柄表示器4e、普通図柄保留表示器4f、および遊技状態表示器4g)が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口21へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口22へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ27の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート25を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口23へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口23を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口24へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口21への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第1特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第1特別図柄表示器4aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口22への遊技球の入賞により始動した特別図柄抽選(以下、第2特別図柄抽選という場合がある)の結果を、第2特別図柄表示器4bに表示する。メイン制御部100は、第1特別図柄抽選を保留している保留回数を、第1特別図柄保留表示器4cに表示する。メイン制御部100は、第2特別図柄抽選を保留している保留回数を、第2特別図柄保留表示器4dに表示する。メイン制御部100は、ゲート25への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器4eに表示する。メイン制御部100は、普通図柄抽選を保留している保留回数を、普通図柄保留表示器4fに表示する。また、メイン制御部100は、遊技機1の電源投入時にその時点の遊技状態を遊技状態表示器4gに表示する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー32は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー32は、遊技者によって時計回りに回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー32の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。発射制御部200は、停止ボタン33が押下された信号が出力された場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。
払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
演出制御部400は、CPU401、ROM402、RAM403、およびRTC(リアルタイムクロック)404を備えている。また、演出制御部400には、遊技者によって操作される演出キー38が接続され、演出制御部400は、遊技者による演出キー38の操作に応じて演出キー38から出力される操作データを取得する。また、演出制御部400は、ランプ制御部600を介して演出ボタン37から出力される操作データを取得する。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。また、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン37または演出キー38が押下操作された場合、当該操作入力や検出結果に応じて演出内容を設定する場合もある。
画像音響制御部500は、CPU501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示部6に表示する画像およびスピーカ35から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、特別図柄抽選結果を報知等するための装飾図柄画像、予告演出や先読み予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等の画像、特別図柄抽選が保留されていることを示す保留画像、および各種背景画像等を、画像表示部6に表示するための画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示部6に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ35から出力させる楽曲や音声等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、装飾図柄画像表示、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行って、演出制御部400から送られたコマンドに対応した各種演出表示を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行い、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ35から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ8や枠ランプ36の発光、および可動役物7の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等を記憶している。RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物7の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた盤ランプ8や枠ランプ36での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ8や枠ランプ36の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400により設定される演出内容に応じた可動役物7の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物7の動作を制御する。
また、ランプ制御部600には、遊技者によって操作される演出ボタン37が接続され、ランプ制御部600は、遊技者による演出ボタン37の操作に応じて演出ボタン37から出力される操作データを取得して、当該操作データを演出制御部400に伝達する。
なお、演出制御部400は、ランプ制御部600から伝達される演出ボタン37の操作データ、および演出キー38から出力された操作データに基づいて、画像音響制御部500に対して、演出ボタン37および演出キー38の操作状態を通知する。ここで、演出ボタン37および演出キー38の操作状態とは、操作が行われているか否かや、どのような操作が行われているか(例えば、演出ボタン37の長押しや、演出キー38左方向キーの押下)等を含む情報である。したがって、例えば演出ボタン37が遊技者によって操作された場合、ランプ制御部600によって検出された演出ボタン37の操作状態が、演出制御部400を介して画像音響制御部500に伝達される。このため、画像音響制御部500は、演出制御部400から伝達される演出ボタン37の操作状態に基づいて、演出内容を変化させることもできる。
[本実施形態における遊技状態の概要]
次に、本実施形態における遊技機1の遊技状態について説明する。遊技機1の遊技状態としては、高確状態、低確状態、電サポ状態、非電サポ状態、時短状態、非時短状態、大当り遊技状態が少なくとも存在する。低確状態は、特別図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/300)に設定されている遊技状態であり、高確状態は、特別図柄抽選の当選確率が、低確状態よりも高確率(例えば1/50)に設定されている遊技状態である。非電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が通常の低確率(例えば1/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合であっても電動チューリップ27が短時間(例えば0.10秒間を1回)しか開放制御されない遊技状態であり、このため、第2始動口22に遊技球が入球し難い遊技状態である。電サポ状態は、普通図柄抽選の当選確率が非電サポ状態よりも高確率(例えば10/10)であり、かつ普通図柄抽選に当選した場合に電動チューリップ27が長時間(例えば2.00秒間を3回)開放されるように制御される遊技状態であり、このため、電動チューリップ27が頻繁に長時間開放されて第2始動口22に遊技球が頻繁に入球(入賞)し易くなる遊技状態である。非時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が通常の所定時間である(例えば、保留数が4のとき2秒)遊技状態であり、時短状態とは、特別図柄抽選の実行時間が、非時短状態よりも短縮される(例えば、保留数が4のとき0.5秒)遊技状態である。大当り遊技状態とは、特別図柄抽選に当選して(大当りして)大入賞口23が開放される大当り遊技が実行されている遊技状態である。なお、本実施形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとするが、この遊技状態においては、第2始動口22へ遊技球が入賞し易くなることにより遊技球が殆ど減ることなく、かつ短時間で多数の特別図柄抽選を実行できることとなる。また、以下では、低確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を通常遊技状態といい、高確状態かつ電サポ状態かつ時短状態に制御される遊技状態を確変遊技状態といい、高確状態かつ非電サポ状態かつ非時短状態に制御される遊技状態を潜伏遊技状態という。
[本実施形態における大当り遊技の概要]
次に、本実施形態における特別図柄抽選の大当り遊技の概要について、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る特別図柄抽選の大当り内訳の一例を説明するための図である。図5の(1)は、第1始動口21への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示し、図5の(2)は、第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳を示す。図5の(1)、(2)に示すように、第1始動口21への遊技球入賞、および第2始動口22への遊技球入賞による特別図柄抽選の大当り内訳は、ともに、大当りAの当選確率が70%であり、大当りBの当選確率が30%である。以下に、図5の(3)を参照して、各大当りA、Bに当選した場合の大当り遊技について説明する。
大当りAに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、大入賞口23が閉状態から開状態にされて1ラウンド(以下、単に「R」と記載する場合がある)のラウンド遊技が開始される。1Rにおいて、大入賞口23に遊技球が10個入賞するか開放時間が29.5秒経過すると、大入賞口23が開状態から閉状態にされて1Rのラウンド遊技が終了される。その後、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間(例えば2秒間)が設けられた後に、1Rと同様に大入賞口23が開放されてから2Rのラウンド遊技が開始され、大入賞口23が閉鎖されて2Rのラウンド遊技が終了する。以後同様に、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計16回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約2000球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当り遊技が終了してから84回転終了するまで(つまり、特別図柄抽選が84回実行されて表示器4に特別図柄が84回変動表示されてから停止表示されるまで)の間、高確状態に制御され、大当り遊技が終了してから80回転終了するまで時短状態および電サポ状態に制御される。したがって、大当り遊技が終了してから80回転終了するまでは、確変遊技状態に制御され、81回転〜84回転目までは潜伏遊技状態に制御され、85回転目以降は通常遊技状態に制御されることとなる。
大当りBに当選した場合に実行される大当り遊技が開始すると、所定のオープニング時間の経過後、インターバル期間を挟んで大入賞口23の開閉によって計4回のラウンド遊技が実行される。そして、所定のエンディング時間が経過すると、大当り遊技が終了する。したがって、遊技者は、この大当り遊技の間に約500球の賞球総数を獲得することができる。その後、遊技状態は、大当りAに当選した場合と同様に、大当り遊技が終了してから80回転終了するまでは、確変遊技状態に制御され、81回転〜84回転目までは潜伏遊技状態に制御され、85回転目以降は通常遊技状態に制御される。
次に、パチンコ遊技機1が実行する処理フローについて説明する。
[メイン制御部100によるメイン処理]
まず、図6を参照しつつ、メイン制御部100によって実行されるメイン処理について説明する。なお、このメイン処理は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると開始され、メイン制御部100が起動している間、継続的に実行される。
図6のステップS901において、まず、CPU101は、例えば2000ms待機して、処理はステップS902に移る。なお、図示はしていないが、演出制御部400のCPU401は、パチンコ遊技機1の電源が投入されると、待機処理を行うことなく、メイン制御部100からの信号を受信可能な状態となる。すなわち、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100のCPU101よりも先に、処理を開始できる状態となる。
ステップS902において、CPU101は、RAM103へのアクセスを許可して、処理はステップS903に移る。
ステップS903において、CPU101は、不図示のRAMクリアスイッチが「ON」であるか否かを判定する。ステップS903での判定がYESの場合、処理はステップS904に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS907に移る。
ステップS904において、CPU101は、RAMクリアを行う。ここで、RAMクリアは、公知の技術であるため詳細な説明は省略するが、RAM103に格納されている各種情報(例えば遊技状態を示す情報)を所定の初期状態とすることである。その後、処理はステップS905に移る。
ステップS905において、CPU101は、RAMクリア時の作業領域を設定し、処理はステップS906に移る。
ステップS906において、CPU101は、周辺部の初期設定を行う。ここで、周辺部とは、演出制御部400や払出制御部300等である。周辺部の初期設定は、それぞれの制御部に対して、初期設定の実行を指示する初期設定コマンドを送信することによって行われる。その後、処理はステップS910に移る。
ステップS907において、CPU101は、バックアップフラグが「ON」であるか否かを判定する。なお、バックアップフラグとは、電源遮断時にバックアップデータの生成が正常に完了した場合、オンになるフラグであり、生成したバックアップデータに関連付けて、当該バックアップデータが有効であることを示すフラグである。ステップS907での判定がYESの場合、処理はステップS908に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS908において、CPU101は、チェックサムが正常であるか否かを判定する。ステップS908での判定がYESの場合、処理はステップS909に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS904に移る。
ステップS909において、CPU101は、後述する復旧処理(図8参照)を実行し、処理はステップS910に移る。
ステップS910において、CPU101は、内蔵されているCTC(タイマカウンタ)の周期(例えば4ms)を設定する。なお、CPU101は、ここで設定された周期を用いて後述するタイマ割込処理(図9参照)を実行する。その後、処理はステップS911に移る。
ステップS911において、CPU101は、後述する電源遮断監視処理(図7参照)を実行し、処理はステップS912に移る。
ステップS912において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを禁止する設定を行い、処理はステップS913に移る。
ステップS913において、CPU101は、初期値乱数を更新し、処理はステップS914に移る。
ステップS914において、CPU101は、タイマ割込処理の割り込みを許可する設定を行い、処理がステップS911に戻される。すなわち、CPU101は、ステップS911〜ステップS914の処理を繰り返し実行する。
[メイン制御部100による電源遮断監視処理]
図7は、図6のステップS911における電源遮断監視処理の詳細フローチャートである。図7のステップS9111において、CPU101は、割込処理を禁止し、処理はステップS9112に移る。
ステップS9112において、CPU101は、不図示の電源部から電源遮断信号が入力されたか否かに基づいて、パチンコ遊技機1に対する電源供給が遮断されたか否かを判定する。ステップS9112での判定がYESの場合、処理はステップS9114に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS9113に移る。
ステップS9113において、CPU101は、割込処理を許可し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS912に移る)。
一方、ステップS9114において、CPU101は、CPU101に対して各種情報が入出力される出力ポートをクリアし、処理はステップS9115に移る。
ステップS9115において、CPU101は、現在の遊技機1の遊技状態等に基づいて、バックアップデータをRAM103に作成後、RAM103の内容からチェックサムを作成してRAM103に格納する。なお、この処理は、メイン制御部100に供給される電源の電源遮断により電源電圧が低下し始めたことを検出してから(ステップS9112で「YES」と判定されてから)電源電圧が「0」になるまでの期間に行われる。この処理によって、電源が遮断される直前の遊技状態情報等がRAM103に記憶される。その後、処理はステップS9116に移る。
ステップS9116において、CPU101は、バックアップフラグを「ON」に設定し、処理はステップS9117に移る。
ステップS9117において、CPU101は、RAM103へのアクセスを禁止し、電源遮断監視処理を終了する(処理は図6のステップS912に移る)。
[メイン制御部100による復旧処理]
図8は、図6のステップS909における復旧処理の詳細フローチャートである。まず、図8のステップS9091において、CPU101は、復旧時におけるRAM103の作業領域を設定し、処理はステップS9092に移る。
ステップS9092において、CPU101は、RAM103の情報を参照して、電源遮断時における遊技状態や特別図柄抽選の保留数に関する情報を確認し、当該情報を含めた復旧通知コマンドを演出制御部400に対して送信する。このように、CPU101は、パチンコ遊技機1に対する電源供給が復旧したことを通知するために、電源遮断時の状態を示す復旧通知コマンドを演出制御部400へ送信する。このステップS9092の処理により、演出制御部400は、電源遮断前の遊技状態等を確認することができる。
ステップS9093において、CPU101は、周辺部の設定を行い、処理はステップS9094に移る。
ステップS9094において、CPU101は、バックアップフラグを「OFF」に設定し、復旧処理を終了する(処理は図6のステップS910に移る)。
[メイン制御部のタイマ割り込み処理]
次に、メイン制御部100において実行されるタイマ割込処理について説明する。図9は、メイン制御部100によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図9を参照して、メイン制御部100において行われるタイマ割込み処理について説明する。メイン制御部100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図9に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図9以降のフローチャートに基づいて説明するメイン制御部100で行われる処理は、ROM102に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS1において、メイン制御部100のCPU101は、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等の各種の乱数の更新を行う乱数更新処理を実行する。ここで、大当り乱数は、特別図柄抽選の当選又は落選を判定する(つまり、特別図柄抽選を行う)ための乱数である。図柄乱数は、特別図柄抽選に当選した場合に大当りの種類(例えば、図5に示す大当りAや大当りB)を決定するための乱数である。大当り乱数及び図柄乱数は、後に説明する図11のステップS407の処理で使用される。リーチ乱数は、特別図柄抽選に落選した場合にリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄の変動時間を決定するための乱数である。ここで、特別図柄の変動時間は、この特別図柄の変動に同期して実行される報知演出(変動演出)の実行時間と等しい。リーチ乱数及び変動パターン乱数は、後に説明する図11のステップS408の処理で使用される。ステップS1の乱数更新処理において、大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数等は、それぞれ、1ずつ加算されて更新される。つまり、カウントアップされる。そして、ステップS2の始動口スイッチ(SW)処理やステップS3のゲートスイッチ(SW)処理において各乱数が取得されて、後述するステップS4の特別図柄処理やステップS5の普通図柄処理で使用される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタは、典型的にはループカウンタであり、設定されている乱数の最大値(例えば大当り乱数では299)に達した後は再び0に戻る。
次に、ステップS2において、CPU101は、第1始動口スイッチ111a及び第2始動口スイッチ111bの状態を監視し、いずれかのスイッチがONとなった時点(第1始動口スイッチ111a又は第2始動口スイッチ111bから遊技球の検出信号が出力された時点)で、第1特別図柄抽の保留数U1や第2特別図柄抽選の保留数U2に関する処理や各種乱数を取得する処理を行う始動口スイッチ処理を実行する。この始動口スイッチ処理の詳細については、図10を参照して後に詳述する。
次に、ステップS3において、CPU101は、ゲートスイッチ113の状態を監視し、ゲートスイッチ113がONとなった時点(ゲートスイッチ113から遊技球の検出信号が出力された時点)で普通図柄抽選の保留数が上限値(例えば4)未満か否かを判断し、保留数が上限値未満であると判断した場合、後述するステップS5の普通図柄処理に使用される乱数を取得するゲートスイッチ処理を実行する。
次に、ステップS4において、CPU101は、第1特別図柄抽選又は第2特別図柄抽選を実行し、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bに特別図柄を変動表示させた後にこれらの抽選結果を示す停止図柄の表示処理や、演出制御部400へ各種コマンドを送信等するための特別図柄処理を実行する。この特別図柄処理については、図11を参照して後に詳述する。
次に、ステップS5において、CPU101は、ステップS3のゲートスイッチ処理で取得された乱数が所定の当たり乱数と一致するか否かを判定する普通図柄処理を実行する。そして、CPU101は、普通図柄表示器4eに普通図柄を変動表示させた後に判定結果を示す普通図柄を停止表示させる。具体的には、CPU101は、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる普通図柄変動時間を、非時短状態では10秒に設定し、時短状態では0.5秒に短縮する。また、CPU101は、普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄となる確率(つまり、普通図柄抽選の当選確率)を、非時短状態では低確率(1/10)に設定し、時短状態では高確率(10/10)に上昇させる。
次に、ステップS6において、CPU101は、ステップS4の特別図柄処理で特別図柄抽選に当選したと判定された場合(大当りした場合)等に、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23に所定の開閉動作を行わせ、また、いわゆる大当り遊技演出等に関する各種コマンドを演出制御部400に対して送信等するための大入賞口処理を実行する。この処理によって、大当り遊技(特別遊技)が進行され、遊技者は多量の賞球を獲得可能となる。この大入賞口処理については、図12及び図13を参照して後に詳述する。
次に、ステップS7において、CPU101は、ステップS5の普通図柄処理によって普通図柄表示器4eに表示された普通図柄が所定の当たり図柄である場合(つまり、普通図柄抽選に当選した場合)に、電動チューリップ27を作動させる電動チューリップ処理を実行する。その際、CPU101は、非電サポ状態では電動チューリップ27を極短期間(0.10秒間を1回)開放制御し、電サポ状態では電動チューリップ27を長期間(2.00秒間を3回)開放制御する。なお、電動チューリップ27が開放状態に制御されることによって第2始動口22に遊技球が入賞可能な状態となり、第2始動口22に遊技球が入賞することで、第2特別図柄抽選が行われることとなる。
次に、ステップS8において、CPU101は、遊技球の入賞個数の管理及び入賞に応じた賞球の払出しを制御する賞球処理を実行する。
次に、ステップS9において、CPU101は、ステップS2の始動口スイッチ処理、ステップS4の特別図柄処理、ステップS6の大入賞口処理、ステップS8の賞球処理等でRAM103にセットされた各種コマンドや演出に必要な情報を演出制御部400又は払出制御部300へ出力する出力処理を実行する。なお、CPU101は、第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24に遊技球が入賞する毎に、それぞれの入賞口に遊技球が入賞したことを通知するための入賞コマンドをRAM103にセットして、当該入賞コマンドを演出制御部400又は払出制御部300へ出力する。
[始動口スイッチ処理]
図10は、図9のステップS2における始動口スイッチ処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS2における始動口スイッチ処理について、図10を参照して説明する。
まず、ステップS201において、メイン制御部100のCPU101は、第1始動口スイッチ111aからの検出信号の有無に基づいて、第1始動口21に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ111aがONになったか否かを判定する。ステップS201での判定がYESの場合、処理はステップS202に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS202において、CPU101は、ROM102から第1特別図柄抽選の保留数の上限値Umax1(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第1特別図柄抽選の保留数U1が上限値Umax1未満であるか否かを判定する。ステップS202での判定がYESの場合、処理はステップS203に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS207に移る。
ステップS203において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第1始動口21に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS204に移る。
ステップS204において、CPU101は、第1特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セット(遊技情報)を、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図11のステップS406の処理によって第1特別図柄抽選の保留数U1の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第1特別図柄抽選の保留数U1の値が「3」の場合、直近3回のステップS204の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS205に移る。
ステップS205において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS204の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第1特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第1特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図11のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS206に移る。
ステップS206において、CPU101は、第1特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第1保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第1保留数増加コマンドには、ステップS205の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(以下、「事前判定情報」という)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第1保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第1特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第1特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理はステップS207に移る。
ステップS207において、CPU101は、第2始動口スイッチ111bからの検出信号の有無に基づいて、第2始動口22に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ111bがONになったか否かを判定する。ステップS207での判定がYESの場合、処理はステップS208に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS208において、CPU101は、ROM102から第2特別図柄抽選の保留数の上限値Umax2(本実施形態では「4」)を読み出し、RAM103に記憶されている第2特別図柄抽選の保留数U2が上限値Umax2未満であるか否かを判定する。ステップS208での判定がYESの場合、処理はステップS209に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
ステップS209において、CPU101は、RAM103に格納されている保留数U2の値を、1加算した値に更新する。また、CPU101は、第2始動口22に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS210に移る。
ステップS210において、CPU101は、第2特別図柄抽選等に使用される乱数のセット(大当り乱数、図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)を取得して、取得した乱数の各セットを、時系列順でRAM103に格納する。なお、後述する図11のステップS404の処理によって第2特別図柄抽選の保留数U2の値が1減算される度に、RAM103に格納された上記乱数セットは、格納時期が早いものから順に1セットずつ削除される。このことから、例えば第2特別図柄抽選の保留数U2の値が「3」の場合、直近3回のステップS210の処理によって取得された直近3回の上記乱数セットが、時系列順でRAM103に格納されていることとなる。その後、処理はステップS211に移る。
ステップS211において、CPU101は、事前判定処理を行う。具体的には、CPU101は、直近のステップS210の処理で取得されてRAM103に格納された大当り乱数等の乱数セット(つまり、直近に格納された第2特別図柄抽選用の大当り乱数等の乱数セット)を読み出し、この大当り乱数等がROM102に記憶されている所定値等と一致するか否かに基づいて、この大当り乱数を用いる第2特別図柄抽選の結果が大当りであるか否かや、リーチ演出を実行するか否か等を事前判定する。つまり、先読み予告演出や保留変化予告演出を実行するために必要な判定を、後述する図11のステップS407及びS408の処理に先立って事前判定する。その後、処理はステップS212に移る。
ステップS212において、CPU101は、第2特別図柄抽選の保留数が1増加したことを通知する第2保留数増加コマンドをRAM103にセットする。ここで、この第2保留数増加コマンドには、ステップS211の処理で行われた事前判定の結果を示す情報(事前判定情報)が含められている。なお、この事前判定情報を含む第2保留数増加コマンドが、図9のステップS9の出力処理によって出力されることにより、第2特別図柄抽選の保留に対する抽選結果が、第2特別図柄抽選における図柄変動が開始されるよりも前にメイン制御部100から演出制御部400に通知される。その後、処理は図9のステップS3(ゲートスイッチ処理)に移る。
[特別図柄処理]
図11は、図9のステップS4における特別図柄処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図11を参照して、図9のステップS4における特別図柄処理について説明する。
まず、ステップS401において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)に基づいて、遊技機1の現在の状態が大当り遊技中(大当り遊技状態)であるか否かを判定する。つまり、特別図柄抽選に当選した場合に実行される大当り遊技(特別遊技)の実行中であるか否かを判定する。ステップS401での判定がYESの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS402に移る。
ステップS402において、CPU101は、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。ステップS402での判定がYESの場合、処理はステップS411に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS403に移る。
ステップS403において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2が1以上であるか否か(つまり第2特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS403での判定がYESの場合、処理はステップS404に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS405に移る。
ステップS404において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U2を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図10のステップS210によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
一方、ステップS405において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1が1以上であるか否か(つまり第1特別図柄抽選が保留されているか否か)を判定する。ステップS405での判定がYESの場合、処理はステップS406に移り、この判定がNOの場合、実行されるべき特別図柄抽選は無いとみなして、処理はステップS415に移る。
ステップS406において、CPU101は、RAM103に記憶されている保留数U1を、1減算した値に更新する。また、その際、CPU101は、RAM103に格納されている図10のステップS204によって取得されて格納された乱数セットのうち格納時期が最も早いものを読み出してRAM103から削除する。その後、処理はステップS407に移る。
以上のステップS403〜S406の処理によって、第2特別図柄抽選が、第1特別図柄抽選よりも優先して実行されることとなる。
ステップS407において、CPU101は、特別図柄抽選が大当りであるかハズレであるかを判定する大当り判定処理を実行する。具体的には、ステップS404の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS404の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。一方、ステップS406の処理に続いてステップS407の処理を実行する場合、CPU101は、このステップS406の処理でRAM103から読み出した大当り乱数が、ROM102に記憶されている大当りの当選値と一致するか否かに基づいて、第1特別図柄抽選の結果が大当りであるかハズレであるかを判定する。そして、CPU101は、特別図柄抽選の結果がハズレと判定した場合、特別図柄抽選にハズレたことを表すハズレ図柄を、設定情報における特別図柄の停止図柄としてRAM103にセットする。一方、CPU101は、特別図柄抽選の結果が大当りであると判定した場合、この判定に使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された図柄乱数がROM102に記憶されている所定値の何れと一致するかに基づいて、今回の大当りの種類(例えば、図5に示す大当りAや大当りB)を判定する。そして、CPU101は、大当りしたこと及び大当りの種類を表す大当り図柄の情報を、設定情報における特別図柄の停止図柄の情報としてRAM103にセットする。その後、処理はステップS408に移る。
ステップS408において、CPU101は、変動パターン選択処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りと判定した場合、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数がROM102に記憶されている所定値(大当り発生時の変動パターン決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(特別図柄の変動時間:報知演出の実行時間とも言える)を決定する。なお、本実施形態では、一例として、大当りと判定した場合、必ずリーチ演出を行う。
一方、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理でハズレと判定した場合、この大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出されたリーチ乱数がROM102に記憶されている所定値(ハズレ時のリーチ実行決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、リーチ演出を実行するか否かを決定する。そして、CPU101は、リーチ演出を実行すると決定した場合、今回の大当り判定処理で使用した大当り乱数と共にRAM103から読み出された変動パターン乱数がROM102に記憶されている所定値(ハズレ時にリーチ演出を実行する場合の変動パターン決定用の所定値)の何れと一致するかに基づいて、変動パターン(変動時間)を決定する。一方、CPU101は、リーチ演出を実行しないと判定した場合、RAM103に記憶されている保留数U1及びU2に基づいて、変動パターン(変動時間)を決定する。
以上のようにして決定された変動パターンの情報及びリーチ演出を実行するか否かを示す情報は、設定情報としてRAM103にセットされる。その後、処理はステップS409に移る。
ステップS409において、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理によってセットされた設定情報、及びステップS408の変動パターン選択処理によってセットされた設定情報を含む報知演出開始コマンドを生成して、RAM103にセットする。ここで、報知演出開始コマンドは、演出制御部400に対して、画像表示部6及びスピーカ35等による報知演出の開始を指示するコマンドである。また、報知演出開始コマンドに含まれる設定情報には、第1特別図柄抽選及び第2特別図柄抽選の何れが実行されたかを示す情報も含まれる。また、CPU101は、現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。ここで、遊技状態通知コマンドに含まれる遊技状態を示す情報は、大当り後に制御され得る遊技状態によって区分される遊技機のタイプによって異なる。具体的には、遊技機は、大当り後に潜伏遊技状態に制御され得る「非報知タイプ」と、大当り後に潜伏遊技状態に制御され得ない「報知タイプ」に区分され、「非報知タイプ」の遊技機においては、遊技状態を示す情報として、時短状態または非時状態を示す情報が通知される一方、「報知タイプ」の遊技機においては時短状態または非時短状態を示す情報に加えて、高確状態または低確状態を示す情報が通知される。なお、本実施形態における遊技機は、図5を参照して前述したように、例えば大当りAに当選した場合に大当り遊技が終了してから81回転目〜84回転目までが潜伏遊技状態に制御されることから、「非報知タイプ」の遊技機であり、したがって、時短状態または非時短状態を示す遊技状態通知コマンドがRAM103にセットされる。このため、演出制御部400には、遊技状態として時短状態または非時短状態を示す情報のみが通知される。上記した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドは、図9のステップS9における出力処理によって、演出制御部400へ送信される。その後、処理はステップS410に移る。
ステップS410において、CPU101は、ステップS409の処理でセットされた報知演出開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を開始する。その後、処理はステップS411に移る。
ステップS411において、CPU101は、ステップS410における特別図柄の変動表示の開始時点から、ステップS408の変動パターン選択処理で設定された変動パターンが示す特別図柄変動時間が経過したか否かを判定する。ステップS411での判定がYESの場合、処理はステップS412に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
ステップS412において、CPU101は、画像表示部6等による報知演出の終了を指示する報知演出停止コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS413に移る。なお、ステップS412でセットされた報知演出停止コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信される。
ステップS413において、CPU101は、ステップS410の処理で開始した第1特別図柄表示器4a又は第2特別図柄表示器4bによる特別図柄の変動表示を終了してその停止図柄を表示する。なお、このとき、CPU101は、図柄確定コマンドをRAM103にセットする。その後、処理はステップS414に移る。
ステップS414において、CPU101は、停止中処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS407の大当り判定処理で大当りしたと判定した場合、RAM103に記憶されている情報(典型的にはフラグによる情報)を大当り遊技中(大当り遊技状態)であることを示すものに変更し、大当り遊技演出の開始を指示するオープニングコマンドをRAM103にセットする。なお、ステップS414における処理は、規定の確定時間(例えば0.5秒)が経過することで終了され、その後、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。このため、次のタイマ割り込み処理によって再び図11に示す特別図柄処理が実行されるタイミングは、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから確定時間(0.5秒)を経過したタイミング(より厳密には、確定時間を経過して初めて到来する割り込みタイミング)となる。なお、上記したオープニングコマンドは、ステップS414の処理が開始されてから(ステップS413の処理が終了してから)、規定の確定時間(0.5秒)が経過すると、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、大当り遊技演出が開始される。
ステップS415おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび現在の遊技状態を示す遊技状態通知コマンドを、ステップ416の処理(後述)で既に送信済みであるか否かを判定する。ここで、客待ちコマンドとは、ステップS414の処理が開始されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過した時点(言い換えると、ステップS413の処理において特別図柄の変動表示が終了してから0.5秒経過した時点)において、特別図柄抽選の保留が存在しない場合に送信されるコマンドであり、特別図柄抽選の抽選結果を報知する報知演出が実行されていない状態(いわゆる客待ち状態)になったことを通知するコマンドである。ステップS415での判定がYESの場合、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS416に移る。
ステップS416おいて、CPU101は、客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドをRAM103にセットする。この客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、当該客待ちコマンドに基づいて、所定の停止演出(例えば、図27(1)に示す装飾図柄停止表示の演出)が開始される。なお、上記した停止演出が開始されてから所定時間(例えば90秒)が経過すると、客待ち演出(客待ち演出表示;図27(3)等参照)が開始される。ここで、客待ち演出は、例えば、遊技機1の題材となったコンテンツ(アニメや物語等)に関する映像を画像表示部6に表示させる演出や、例えば、遊技中に実行される所定の演出(例えばリーチ演出)の一部を画像表示部6に表示させる演出である。その後、処理は図9のステップS5(普通図柄処理)に移る。
[大入賞口処理]
図12及び図13は、図9のステップS6における大入賞口処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図9のステップS6における大入賞口処理について、図12及び図13を参照して説明する。
まず、ステップS601において、メイン制御部100のCPU101は、RAM103に格納されている情報(典型的には、フラグによる情報)に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技中であるか否かを判定する。ステップS601での判定がYESの場合、処理はステップS602に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS602において、CPU101は、RAM103に格納されている情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のオープニング演出中であるか否かを判定する。ステップS602での判定がYESの場合、処理はステップS603に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS609に移る。
ステップS603において、CPU101は、オープニング演出の実行時間を規定する設定オープニング時間が経過したか否かを判定する。ステップS603での判定がYESの場合、処理はステップS604に移り、この判定がNOの場合、オープニング演出は終了していないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS604において、CPU101は、大当り遊技の全ラウンド数Rmaxと大当り遊技の大入賞口23の動作パターンとを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。具体的には、CPU101は、大当り遊技に含まれるラウンドの数量(Rmax:本実施形態では「4」または「16」)と大当り遊技中の大入賞口23の動作パターンを設定し、その設定情報をRAM103にセットする。ステップS604の処理によって、大当り遊技の全ラウンド数Rmax、大当り遊技中のラウンドとラウンドとの間のインターバル時間、大当り遊技の最後にエンディング演出を行う時間である設定エンディング時間等が設定される。その後、処理はステップS605に移る。
ステップS605において、CPU101は、RAM103に格納されている大入賞口23への遊技球の入賞数Cを「0」にリセットする。その後、処理はステップS606に移る。
ステップS606において、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技のラウンド数Rを、1加算した値に更新する。その後、処理はステップS607に移る。
ステップS607において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して大入賞口23の開放制御を開始する。この処理によって、大当り遊技のラウンド(ラウンド遊技)が開始されて大入賞口23の開放動作(1回の開放動作)が開始される。その後、処理はステップS608に移る。
ステップS608において、CPU101は、ラウンド開始(ラウンド遊技開始)を通知するラウンド開始通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が開始されることとなる。なお、このラウンド開始通知コマンドには、ステップS604で設定された全ラウンド数Rmaxを示す情報およびステップS606の処理により更新された現在のラウンド数Rを示す情報が含まれている。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS609において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のインターバル中であるか否かを判定する。ステップS609での判定がYESの場合、処理はステップS610に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS611に移る。
ステップS610において、CPU101は、大当り遊技中の前回のラウンド終了時に大入賞口23が閉塞された時点から、ステップS604の処理で設定された大当り遊技中の設定インターバル時間が経過したか否かを判定する。ステップS610での判定がYESの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっているので処理はステップS605に移り、この判定がNOの場合、大当り遊技中の次のラウンドを開始するタイミングになっていないので、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS611において、CPU101は、RAM103に格納された情報に基づいて、遊技機1の状態が大当り遊技のエンディング演出の実行中であるか否かを判定する。ステップS611での判定がYESの場合、処理は図13のステップS621に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS612に移る。
ステップS612において、CPU101は、遊技機1の状態が大当り遊技のラウンド中であると判断して、大入賞口スイッチ114からの検出信号の有無に基づいて、大入賞口スイッチ114がONになったか否かを判定する。ステップS612での判定がYESの場合、処理はステップS613に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS614に移る。
ステップS613において、CPU101は、大入賞口23への遊技球の入賞を検出したと判断して、RAM103に格納されている遊技球の入賞数Cを、1加算した値に更新する。ステップS613の処理が大入賞口スイッチ114がONになる毎に実行されることで、1つのラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の総数(入賞数C)がRAM103に累積記憶されていく。また、CPU101は、大入賞口23に遊技球が入賞したことを演出制御部400に対して通知するための入賞コマンドをRAM103にセットする。この入賞コマンドは、図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、図21に示す入賞処理が実行されることとなる。その後、処理はステップS614に移る。
ステップS614において、CPU101は、ステップS607の処理で大入賞口23の開放制御が開始された時点から規定の開放制御時間(本実施形態では29.5秒間)が経過したか否かを判定する。ステップS614での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS615に移る。
ステップS615において、CPU101は、今回のラウンドにおける遊技球の入賞数Cが、大入賞口23が閉塞されるタイミングを規定する上限遊技球数Cmax(本実施形態では「10」)となったか否かを判定する。ステップS615での判定がYESの場合、処理はステップS616に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS616において、CPU101は、大入賞口開閉部115を制御して、ステップS607で開始した大入賞口23の開放制御を終了する。このように、CPU101は、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、大入賞口23を開放してから29.5秒が経過するまでに大入賞口スイッチ114によって検出された遊技球の総数(入賞数C)が10個(Cmax)に達したこと、又は大入賞口23を開放してから10個の遊技球が入賞することなく29.5秒が経過したことを条件として大入賞口23を閉塞する。その後、処理はステップS617に移る。
ステップS617において、CPU101は、ラウンド終了(ラウンド遊技終了)を通知するラウンド終了通知コマンドをRAM103にセットする。このラウンド開始通知コマンドは図9のステップS9の出力処理によって演出制御部400へ送信され、ラウンド演出が終了されることとなる。その後、処理はステップS618に移る。
ステップS618において、CPU101は、RAM103に格納されている現在のラウンド数Rが、ステップS604の処理で設定された大当り遊技の最大ラウンド数Rmaxに達したか否かを判定する。ステップS618での判定がYESの場合、処理は図13のステップS619に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
図13のステップS619において、CPU101は、RAM103に格納されているラウンド数Rを「0」にリセットする。その後、処理はステップS620に移る。
ステップS620において、CPU101は、演出制御部400に対して大当り遊技のエンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを、RAM103にセットする。この処理でセットされたエンディングコマンドは、図9のステップS9(出力処理)によって演出制御部400へ送信される。なお、このエンディングコマンドとしては、大当り図柄および大当り遊技終了後に制御される遊技状態に対応したコマンドが送信され、演出制御部400は、このエンディングコマンドに基づいて、エンディング演出終了後(大当り遊技演出終了後)の演出を制御する。具体的には、例えば図5に示す大当りAを示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドである場合には、大当り遊技終了後80回転までが確変遊技状態に制御されることを示すエンディングコマンドが送信され、演出制御部400は、当該エンディングコマンドに基づいて大当り遊技演出の終了後、確変遊技状態を示すモード演出を実行する。その後、処理はステップS621に移る。
ステップS621において、CPU101は、ステップS620でエンディングコマンドをRAM103にセットした時点から図12のステップS604の処理で設定された設定エンディング時間が経過したか否かを判定する。ステップS621での判定がYESの場合、処理はステップS622に移り、この判定がNOの場合、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
ステップS622において、CPU101は、実行していた大当り遊技を終了する。具体的には、CPU101は、RAM103に格納されている大当り遊技中であることを示す設定情報(典型的には、フラグによる情報)を解除して、大当り遊技を終了する。その後、処理はステップS623に移る。
ステップS623において、CPU101は、遊技状態設定処理を実行する。具体的には、CPU101は、ステップS622で大当り遊技を終了した場合に、今回の大当りの種類(大当り図柄)に応じて遊技状態を切り替える(つまり、特別図柄抽選の当選確率設定および電動チューリップ27の開放設定を切り替える)。その後、処理は図9のステップS7(電動チューリップ処理)に移る。
[演出制御部または画像音響制御部による演出制御処理]
図14は、演出制御部400または画像音響制御部500によって行われるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。以下に、図14を参照して、演出制御部400または画像音響制御部500において行われるタイマ割込み処理について説明する。演出制御部400は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に示す一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。また、画像音響制御部500は、例えば演出制御部400からの指示に基づいて図19〜図22に示す一連の処理を実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明する、演出制御部400で行われる処理はROM402に記憶されているプログラムに基づいて実行され、画像音響制御部500で行われる処理はROM502に記憶されているプログラムに基づいて実行される。
まず、ステップS11において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から図9のステップS9の出力処理により出力された各種コマンドを受信して、受信したコマンドに応じて演出内容を設定し、設定した演出内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットするコマンド受信処理を実行する。このコマンド受信処理については、図15及び図16を参照して後に詳述する。
次に、ステップS12において、CPU401は、遊技者の操作により演出ボタン37および演出キー38から出力される操作入力信号に応じて、演出内容を設定し、設定した内容の演出を画像音響制御部500等に実行指示するための各種コマンドをRAM403にセットする演出入力制御処理を実行する。例えば、CPU401は、所定の操作入力有効期間において遊技者により演出ボタン37が操作されて操作入力信号が出力された場合、所定の演出(大当りの可能性を示唆する予告画像を表示する演出等)の実行を設定してコマンドをRAM403にセットする。
次に、ステップS13において、CPU401は、ステップS11およびS12の処理でRAM403にセットされた各種コマンドを画像音響制御部500等に出力する出力処理を実行する。この処理によって、ステップS11およびS12の処理で実行決定された各種演出が、画像音響制御部500等の実行制御により、画像表示部6、スピーカ35等で実行されることとなる。
[コマンド受信処理]
図15は、図14のステップS11のコマンド受信処理の詳細フローチャートの一例である。以下に、図15を参照して、図14のステップS11のコマンド受信処理について説明する。
まず、ステップS111において、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から保留増加コマンド(第1保留数増加コマンド又は第2保留数増加コマンド)を受信したか否かを判定する(図10のステップS206及びS212参照)。ステップS111での判定がYESの場合、処理はステップS112に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS114に移る。
ステップS112において、CPU401は、ステップS111の処理で受信した保留増加コマンドに応じて、画像音響制御部500に指示して、画像表示部6に特別図柄抽選の保留を示す保留画像の追加表示処理や、保留画像を先読み表示態様に変化させる保留画像表示処理を行う。なお、この画像音響制御部500への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。また、CPU401は、第1保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第1特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させ、一方、第2保留数増加コマンドを受信した場合、RAM403に、第2特別図柄抽選の保留を示すデータ(保留データ)を時系列順で1つ累積記憶させる。また、その際に、CPU401は、保留増加コマンドに含まれる事前判定情報を抽出して上記した各保留データに含めて、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS113に移る。
ステップS113において、CPU401は、先読み予告演出設定処理を行う。具体的には、CPU401は、RAM403に記憶されている特別図柄抽選の保留数(保留データの数)が1以上である場合、直近にRAM403に記憶された事前判定情報に基づいて、先読み予告演出を実行するか否かを抽選等によって判定する。そして、先読み予告演出を実行すると決定した場合、CPU401は、この事前判定情報の条件(大当りしたか否かの条件等)を満たす多数の先読み予告演出のパターンから、抽選等によって、実行する先読み予告演出の内容を設定する。つまり、先読み予告演出として、各報知演出(変動演出)でどの様な予告演出を行うかを設定する。なお、先読み予告演出は、例えば複数の報知演出に亘って大当りの可能性を示唆する予告演出である。その後、処理はステップS114に移る。
ステップS114において、CPU401は、図11のステップS409でセットされた報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS114での判定がYESの場合、処理はステップS115に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS116に移る。
ステップS115において、CPU401は、ステップS114の処理で受信した報知演出開始コマンドに応じて、画像音響制御部500等に指示して、画像表示部6等による報知演出を開始等する報知演出実行処理を行う。ここで、報知演出は、特別図柄の変動表示に応じて画像表示部6等において実行されて特別図柄抽選の結果を示唆する演出であり、例えば、装飾図柄DI(後述する図29の(1)参照)が変動表示され、当該変動表示された装飾図柄DIが停止表示されることにより特別図柄抽選の結果が報知される演出である。この報知演出実行処理について、図17を参照して説明する。
[報知演出実行処理]
図17のステップS1150において、CPU401は、演出状態設定処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、図11のステップS409で受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態に応じた演出状態のモード演出を指示する。ここで、この演出状態設定処理について、図18を参照して説明する。
[演出状態設定処理]
図18のステップS2001において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、遊技状態が時短状態(本実施形態では確変遊技状態)から非時短状態(本実施形態では、潜伏遊技状態)に切り替えられたか否かを判定する。具体的には、CPU501は、現在の遊技状態が時短状態で制御されている際に、演出制御部400を介して受信した遊技状態通知コマンド(図11のステップS409でCPU401が受信した遊技状態通知コマンド)が示す遊技状態が非時短状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、図5に示す大当りAまたは大当りBの大当り遊技終了後81回転目において、遊技状態が時短状態から非時短状態に切り替えられる。また、詳細は後述するが、本実施形態では、大当り図柄に基づいて大当り遊技後に時短状態に制御される変動表示の残りの回数(残余回数Rc)がRAM503に更新記憶される。したがって、CPU501は、残余回数Rcが0に更新されると、次の報知演出開始コマンドを受信したタイミングで、遊技状態が時短状態から非時短状態に切り替えられたと判定するものとしてもよい。ステップS2001での判定がYESの場合、処理はステップS2002に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2003に移る。
ステップS2002において、CPU501は、RAM503に格納された潜伏フラグをONに設定し、潜伏パラメータFの値を「4」に初期設定してRAM503に記憶する。ここで潜伏フラグとは、潜伏遊技状態で制御されているときにONに設定されるフラグであり、潜伏パラメータFは、潜伏遊技状態で制御される残りの変動表示の回数(変動回数)を示す。したがって、潜伏パラメータFの値が「4」に初期設定されることにより、図5に示す大当りAまたは大当りBの大当り遊技終了後81回転目〜84回転目までの4回の変動表示において潜伏遊技状態で制御されることとなる。その後、処理はステップS2011に移る。
ステップS2003において、CPU501は、遊技状態が非時短状態(本実施形態では潜伏遊技状態または通常遊技状態)であるか否かを判定する。具体的には、CPU501は、演出制御部400を介して受信した遊技状態通知コマンド(図11のステップS409でCPU401が受信した遊技状態通知コマンド)が示す遊技状態が非時短状態であるか否かを判定する。なお、本実施形態では、図5に示す大当りAまたは大当りBの大当り遊技終了後81回転目以降、または初めて大当りに当選するまでの変動表示において、遊技状態が非時短状態で制御される。ステップS2003での判定がYESの場合、処理はステップS2008に移り、この判定がNOの場合(つまり、遊技状態が時短状態で制御される場合)、処理はステップS2004に移る。
ステップS2004において、CPU501は、背景画像BIとして時短背景を設定する。これにより、背景画像BIとして時短背景(後述する図29の(4)参照)が表示されることにより、時短モードのモード演出が実行される。なお、背景画像BIは、報知演出の背景として表示される画像(動画像または静止画像)であり、時短背景が表示されることにより、現在の遊技状態が時短状態であることが示唆される。なお、本実施形態では、低確状態において時短状態は併存しないため、時短背景は、確変遊技状態であることを示唆する。その後、処理はステップS2005に移る。
ステップS2005において、CPU501は、RAM503に記憶された履歴情報の表示をONに設定する。ここで、履歴情報とは、遊技に関する履歴情報であり、例えば、連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23に入賞した遊技球に基づいて払い出された賞球数の総数である賞球総数を示す情報である。そして、履歴情報の表示がONに設定されることにより、履歴情報のうち、例えば、連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数が画像表示部6に表示される。具体的には、画像表示部6には、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される(後述する図29の(4)参照)。その後、処理はステップS2006に移る。
ステップS2006において、CPU501は、RAM503に記憶された残余回数Rcを1減算する更新処理を行う。ここで、残余回数Rcは、後述する図22のステップS1291の処理により、RAM503に初期設定される回数であり、本実施形態では大当り遊技後の時短回数を示す「80」が初期設定される。その後、処理はステップS2007に移る。
ステップS2007において、CPU501は、画像表示部6にRAM503に記憶された残余回数Rcを表示する。これにより、画像表示部6には、残余回数Rcを示す残余回数画像H4(後述する図29の(4)参照)が表示される。つまり、時短状態(確変遊技状態)において報知演出実行処理が実行される毎に(つまり、報知演出開始コマンドが受信される毎に)1減算された残余回数Rcが示されることにより、時短状態(確変遊技状態)で制御される残りの変動回数が示唆される。そして、CPU501は、演出状態設定処理を終了する。なお、残余回数Rcが0になると、残余回数画像H4として、最後の時短状態の変動であることを示す、例えば「ラスト」という画像が表示される(後述する図30の(5)参照)。そして、次回の報知演出実行処理においては、遊技状態は非時短状態で制御されるため、ステップS2004〜S2007の処理は行われず、残余回数Rcは表示されなくなる。すなわち、残余回数Rcが0になると、次の報知演出実行処理から残余回数Rcの表示が行われなくなる。
ステップS2008において、CPU501は、RAM503に格納された潜伏フラグがONであるか否かを判定する。ステップS2008での判定がYESの場合(つまり、遊技状態が潜伏遊技状態で制御される場合)、処理はステップS2009に移り、この判定がNOの場合(つまり、遊技状態が通常遊技状態で制御される場合)、処理はステップS2012に移る。
ステップS2009において、CPU501は、RAM503に格納された潜伏パラメータFの値が「1」であり、かつ、演出制御部400を介して受信した遊技状態通知コマンド(図11のステップS409でCPU401が受信した遊技状態通知コマンド)に含まれる設定情報の条件が「ハズレ」を示すか否かを判定する。つまり、CPU501は、潜伏遊技状態で制御される最後(図5に示す大当りAまたは大当りBの大当り遊技終了後84回転目)の変動表示であり、当該変動表示の結果がハズレであるか否かを判定する。ステップS2009での判定がYESの場合、処理はステップS2010に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS2011に移る。
ステップS2010において、CPU501は、RAM503に記憶された履歴情報を消去し、潜伏フラグをOFFに設定する。なお、履歴情報とは、遊技に関する履歴情報であり、本実施形態では、大当りに関する履歴情報(例えば、連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数)がRAM503に記憶される。具体的には、連続して大当りした回数および大当りの種類は、後述する図19のステップS1212の処理によってRAM503に記憶され、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数は、後述する図21のステップS1251の処理によりRAM503に記憶される。その後、処理はステップS2011に移る。
ステップS2011において、CPU501は、RAM503に記憶された潜伏パラメータFの値を1減算する更新処理を行う。その後、処理はステップS2012に移る。
ステップS2012において、CPU501は、背景画像BIとして通常背景を設定する。これにより、背景画像BIとして通常背景(後述する図29の(1)参照)が表示されることにより、通常モードのモード演出が実行される。なお、背景画像BIとして通常背景が表示されることにより、現在の遊技状態が時短状態ではないこと(つまり、通常遊技状態または潜伏遊技状態であること)が示唆される。その後、処理はステップS2013に移る。
ステップS2013において、CPU501は、RAM503に記憶された履歴情報の表示をOFFに設定する。なお、この設定情報は、コマンドとしてRAM503にセットされ、当該コマンドが画像音響制御部500へ出力されることにより、画像音響制御部500によりRAM503に記憶された履歴情報(連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞することにより獲得された賞球総数)は画像表示部6に表示されなくなる(図30の(8)参照)。そして、CPU501は、演出状態設定処理を終了する。
説明は図17に戻り、ステップS1151において、CPU401は、報知演出開始コマンドに基づいて、報知演出の演出内容を決定する。具体的には、CPU401は、図15のステップS114で受信した報知演出開始コマンドに含まれる設定情報の条件(大当りか否かの条件、報知演出実行時間の条件及びリーチ演出を実行するか否かの条件等)に基づいて、複数の報知演出の演出パターンの中から、実行する演出パターンを決定する。なお、CPU401は、時短モードの終了を示す特定の変動パターンを受信し、かつ、特別図柄抽選の結果がハズレである場合には、履歴情報の表示を伴うモード終了演出(後述する図30の(6)等参照)の演出パターンを決定する。そして、処理はステップS1152に移る。
ステップS1152において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、装飾図柄DI(後述する図29の(1)参照)を変動表示させて、当該装飾図柄DIを停止させることにより大当りか否かを報知する報知演出を実行する。なお、上記した報知演出実行処理における画像音響制御部500等への指示は、コマンド(変動開始コマンド)をRAM403にセットすることで行われる。そして、報知演出実行処理を終了し、処理は図15のステップS116に移る。
図15のステップS116において、CPU401は、図11のステップS412の処理でセットされた報知演出停止コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS116での判定がYESの場合、処理はステップS117に移り、この判定がNOの場合、処理は図16のステップS120に移る。
ステップS117において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、ステップS115の処理で実行開始した報知演出を終了して、変動表示させていた装飾図柄を最終的に全て停止させて(確定停止表示させて)特別図柄抽選の結果を演出的に報知する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理は図16のステップS120に移る。
図16のステップS120において、CPU401は、図11のステップS414の停止中処理でセットされたオープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS120での判定がYESの場合、処理はステップS121に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS122に移る。
ステップS121において、CPU401は、オープニング演出処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のオープニング演出の開始を指示する。ここで、このオープニング演出処理について、図19を参照して説明する。
[オープニング演出処理]
図19のステップS1210において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信したオープニングコマンドに基づいて、大当りが通常遊技状態からの大当り(いわゆる初当り)であるか否かを判定する。ステップS1210での判定がYESの場合、処理はステップS1211に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS1212に移る。
ステップS1211において、CPU501は、RAM503に記憶された履歴情報を消去する。ところで、CPU501は、例えば通常遊技状態において第1始動口21、第2始動口22、普通入賞口24等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数等の履歴情報を記憶している。そして、ステップS1211の処理によって、この履歴情報が消去されるため、オープニング演出が開始されてから(すなわち、大当り遊技が開始されてから)大入賞口23等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が新たにカウント開始されることとなる。その後、処理はステップS1212に移る。
ステップS1212において、CPU501は、RAM503に大当り履歴を記憶する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶された大当り回数Wcの値に1を加算して履歴情報としてRAM503に更新し、受信したオープニングコマンドに含まれる大当りの種類(図5に示す大当りAまたは大当りB)を示す情報を履歴情報としてRAM503に累積的に記憶する。この処理により、連続して大当りした回数Wcおよびその大当りの種類が履歴情報としてRAM503に記憶される。なお、大当り回数Wcは初期値として0がセットされており、前述した図18に示すステップS2010の処理が実行されることで0にリセットされる。その後、処理はステップS1213に移る。
ステップS1213において、CPU501は、オープニング演出を開始する。ここで、オープニング演出は、大当り遊技の開始を報知する演出であり、典型的には、大入賞口23に向けて遊技球を発射するように遊技者に促す画像演出である。そして、CPU501は、オープニング演出処理を終了する。
説明は図16に戻り、ステップS122において、CPU401は、図12のステップS608の処理でセットされたラウンド開始通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS122での判定がYESの場合、処理はステップS123に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS124に移る。
ステップS123において、CPU401は、ラウンド演出処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のラウンド演出処理の開始を指示する。ここで、このラウンド演出処理について、図20を参照して説明する。
[ラウンド演出処理]
図20のステップS1230において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、RAM503に記憶された履歴情報のうち、例えば連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数を画像表示部6に表示する。また、CPU501は、背景画像BIとして大当り背景を設定する。これにより、画像表示部6には、背景画像BIとして大当り背景が表示されるとともに、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される(後述する図29の(2)、(3)参照)。なお、大当り背景は、ラウンド演出が実行される際に表示される背景画像であるが、ラウンド演出の際には背景画像が設定されないものとしてもよい。その後、処理はステップS1231に移る。
ステップS1231において、CPU501は、演出制御部400を介して受信したラウンド開始通知コマンドに含まれる現在のラウンド数Rを示す情報に基づいて、現在のラウンド数を画像表示部6に表示する。これにより、画像表示部6には、ラウンド画像ROが表示される(後述する図29の(2)、(3)参照)。その後、処理はステップS1232に移る。
ステップS1232において、CPU501は、ラウンド演出を実行する。ここで、ラウンド演出は、大当り遊技のラウンド遊技中に実行される演出であり、例えば、遊技機のテーマに関するキャラクタの紹介画像等による演出である。そして、CPU501は、ラウンド演出処理を終了する。
説明は図16に戻り、ステップS124において、CPU401は、図12のステップS613等の処理でセットされ、図9のステップS9の出力処理によって出力された入賞コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS124での判定がYESの場合、処理はステップS125に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS126に移る。
ステップS125において、CPU401は、入賞処理を行う。具体的にはCPU401は、画像音響制御部500に対して、入賞処理の開始を指示する。ここで、この入賞処理について、図21を参照して説明する。
[入賞処理]
図21のステップS1250において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドに基づいて、各入賞口(第1始動口21、第2始動口22、大入賞口23、普通入賞口24)への遊技球の入賞数をカウントして、RAM403に記憶する。その後、処理はステップS1251に移る。
ステップS1251において、CPU501は、大入賞口23への遊技球入賞に基づく入賞コマンドを受信すると(すなわち、大入賞口23へ遊技球が1つ入賞すると)、大入賞口23に対応する賞球数「13」を、RAM503に記憶された賞球総数Tに加算して更新する。なお、賞球総数Tは、初期値として0がセットされており、前述した図18のステップS2010の処理が実行されることで0にリセットされる。このステップS1251の処理により、連続して大当りした間に獲得された賞球総数Tが履歴情報としてRAM403に記憶される。また、本実施形態では、賞球総数Tは、大入賞口23への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が加算されて算出されるものとしたが、大入賞口23への遊技球入賞のみならず、他の入賞口への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数も併せて加算されるものとしてもよい。例えば、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に対応する入賞コマンドを受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、第1始動口21や第2始動口22への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。また、普通入賞口24への遊技球入賞に対応する入賞コマンドを受信すると、当該入賞に対応した賞球数を賞球総数Tに加算することにより、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が併せて加算されるものとしてもよい。すなわち、賞球総数Tには、上記した第1始動口21、第2始動口22、普通入賞口24への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数のいずれが組み合わせて加算されてもよく、すべてが加算されるものとしてもよい。その後、処理はステップS1252に移る。
ステップS1252において、CPU501は、ステップS1251の処理によってRAM503に更新された賞球総数Tを画像表示部6に表示する。これにより、画像表示部6には、ラウンド遊技中に大入賞口23に遊技球が入賞する毎に更新される賞球総数Tを示す賞球履歴画像H3が表示される(後述する図29の(2)、(3)参照)。そして、CPU501は、入賞処理を終了する。なお、ステップS1251における賞球総数Tの表示は、大入賞口23が開放制御される大当り遊技におけるラウンド演出中において実行され、後述するステップS127の処理によってラウンド演出が終了することによって終了する。また、本実施形態では、カウントした入賞数に応じて増加する賞球総数Tを表示するものとしているが、遊技者が入賞数の増加を視認可能であれば、賞球総数Tではなく、例えば入賞数自体をそのまま数値として表示してもよい。また、賞球総数Tを示す数値やカウントした入賞数を示す数値に代えて、あるいは上記数値を伴って当該数値の増加を示すメーターを表示するようにしてもよい。
説明は図16に戻り、ステップS126において、CPU401は、図12のステップS617の処理でセットされたラウンド終了通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS126での判定がYESの場合、処理はステップS127に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS128に移る。
ステップS127において、CPU401は、画像音響制御部500等に指示して、大当り遊技演出のラウンド演出を終了する。なお、この画像音響制御部500等への指示は、コマンドをRAM403にセットすることで行われる。その後、処理はステップS128に移る。
ステップS128において、CPU401は、図13のステップS620の処理でセットされたエンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップS128での判定がYESの場合、処理はステップS129に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS130に移る。
ステップS129において、CPU401は、エンディング演出処理を行う。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、大当り遊技演出のエンディング演出の開始を指示する。ここで、このエンディング演出処理について図22を参照して説明する。
[エンディング演出処理]
ステップS1290において、演出制御部400からの指示を受けた画像音響制御部500のCPU501は、エンディング演出を実行する。ここで、エンディング演出は、大当り遊技の終了を報知する演出であり、典型的には、遊技機1のメーカーのマークを表示させる演出である。その後、処理はステップS1291に移る。
ステップS1291において、CPU501は、残余回数RcをRAM503に設定記憶する。具体的には、CPU501は、演出制御部400を介して受信したエンディングコマンドに基づいて、例えば、大当りAを示す大当り図柄に対応したエンディングコマンドである場合には、残余回数Rcとして大当り遊技後の時短回数を示す「80」を設定する。その後、処理はステップS1292に移る。
ステップS1292において、CPU501は、エンディングコマンドに基づいて、エンディング演出後(すなわち、大当り遊技演出の終了後)に実行されるモード演出(確変遊技状態等の演出状態を示すモード演出)を、画像表示部6に表示されるエンディング演出の下層レイヤーで事前に実行する。具体的には、エンディングコマンドは、大当り図柄に基づいて送信され、上記した残余回数Rcの他、大当り遊技終了後のモード演出の情報が含まれているため(言い換えると、大当り遊技終了後の演出状態に対応したエンディングコマンドが送信されるため)、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドに伴って送信される遊技状態通知コマンドを受信する前に、大当り遊技終了後のモード演出を知ることができる。このため、CPU501は、客待ちコマンドあるいは報知演出開始コマンドが送信されるよりも前に、それぞれの遊技状態に対応したモード演出を事前に実行することで、エンディング演出が終了するタイミングで即座にモード演出を開始させることができる。そして、CPU501は、エンディング演出を終了する。
説明は図16に戻り、ステップS130において、CPU401は、図11のステップS416の処理でセットされた客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS130での判定がYESの場合、処理はステップS131に移り、この判定がNOの場合、処理は図15のステップS111に戻る。
ステップS131において、CPU401は、停止状態処理を開始する。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、ステップS130で受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドの情報を含んだ停止表示開始コマンドを送信して、停止状態における演出の開始を指示する。この停止状態処理については、図23〜図28を参照して後述する。なお、停止表示開始コマンドは、RAM403にセットされることによって、図14のステップS13の出力処理により画像音響制御部500に送信される。その後、処理は図15のステップS111に戻る。
なお、本実施形態では、上記したように、画像音響制御部500のCPU501が、演出制御部400を介してメイン制御部100から出力されたエンディングコマンドを受信し、このコマンドに基づいて、RAM503に残余回数Rcを設定し、また報知演出が実行される毎に残余回数Rcを減算処理し、当該残余回数Rcが「0」になるまで残余回数Rcの表示処理を行うものとした。しかし、演出制御部400のCPU401が、残余回数Rcの設定処理および減算処理を実行し、残余回数Rcの表示処理を画像音響制御部500に実行させるものとしてもよい。また、本実施形態では、上記したように、画像音響制御部500のCPU501が、演出制御部400を介してメイン制御部100から入賞コマンド等を受信し、これらのコマンドに基づいて、RAM503に履歴情報(賞球総数など)を記憶して、当該履歴情報の表示処理を行うものとした。しかし、演出制御部400のCPU401が、履歴情報をRAM403に記憶し、当該履歴情報の表示処理を画像音響制御部500に実行させるものとしてもよい。
[停止状態処理]
図23〜図26は、図16のステップS131の処理に応じて開始される停止状態処理の一例を示す詳細フローチャートである。図27は、通常遊技状態又は潜伏遊技状態に制御されているときの停止状態において画像表示部6に表示される画像および画像の推移について具体的に説明するための図であり、図28は、確変遊技状態に制御されているときの停止状態において画像表示部6に表示される画像および画像の推移について具体的に説明するための図である。以下に、図23〜図28を参照して、停止状態処理について説明する。
まず、ステップS701において、画像音響制御部500のCPU501は、図16のステップS131の処理で演出制御部400から送信された停止表示開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS701での判定がYESの場合、処理はステップS702に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS705に移る。
ステップS702において、CPU501は、RAM503に記憶されている停止状態フラグをONに設定して停止状態を開始する。ここで、停止状態フラグは、ONに設定されていることによって停止状態であることを規定し、OFFに設定されていることによって停止状態ではないことを規定するフラグである。その後、処理はステップS703に移る。
ステップS703において、CPU501は、画像表示部6に装飾図柄停止表示を開始させる。ここで、装飾図柄停止表示は、変動表示されていた装飾図柄が全て完全に停止して特別図柄抽選の結果がハズレであることが報知されて報知演出が終了してから確定停止時間(例えば0.5秒間)そのまま停止表示された時点において、続いて実行される次の報知演出がない場合(つまり、保留がない場合)に表示される画像であって、報知演出が実行されていないことを示す画像であり、典型的には、報知演出の終了時に装飾図柄が完全に停止表示された画像を引き継いで表示する画像である。なお、装飾図柄停止表示は、報知演出が実行されていないことを示すものであればよく、上記の典型例には限定されない。具体的には、ステップS703において、CPU501は、図27(1)に示すように通常遊技状態において背景画像BIが通常背景の装飾図柄停止表示を開始させ、図28(1)に示すように確変遊技状態において背景画像BIが時短背景の装飾図柄停止表示を開始させる(言い換えると、装飾図柄停止表示の開始前の表示状態を、装飾図柄停止表示により維持表示する)。なお、既に説明したように、本実施形態では、報知演出は、通常遊技状態および潜伏遊技状態では通常背景に制御される一方で、確変遊技状態では時短背景に制御される。その後、処理はステップS704に移る。
ステップS704において、CPU501は、画像表示部6に画像を表示させる制御等に使用する時間計測可能なカウンタ機能を用いて、装飾図柄停止表示の実行時間Xのカウントを開始する。その後、処理はステップS705に移る。
ステップS705において、CPU501は、停止状態であるか否かを判定する。具体的には、CPU501は、RAM503に記憶されている停止状態フラグがONである場合には停止状態であると判定し、停止状態フラグがOFFである場合には停止状態ではないと判定する。ステップS705での判定がYESの場合、処理はステップS706に移り、この判定がNOの場合、停止状態処理は終了して処理はステップS701に戻る。
ステップS706において、CPU501は、図17のステップS1152でセットされた変動開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップS706での判定がYESの場合、処理はステップS707に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS709に移る。
ステップS707において、CPU501は、RAM503に記憶されている停止状態フラグをOFFに設定して停止状態を終了する。その後、処理はステップS708に移る。
ステップS708において、CPU501は、装飾図柄停止表示を実行している場合その装飾図柄停止表示を終了し、後述する客待ち演出表示(図27(4)等参照)を実行している場合その客待ち演出表示を終了する。また、CPU501は、上記した装飾図柄停止表示時間X、及び、後述するボタン表示時間Yおよびメニュー表示時間Zのカウントを、それぞれ、0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。なお、ステップS708において、CPU501は、後述する図26のステップS785の選択メニューに応じた処理(実行メニューの処理)を実行している場合も、その処理を終了する。その後、処理はステップS709に移る。
ステップS705〜S708の処理によって停止状態において実行していた処理を終了すると同時に、図17のステップS1152の処理に応じて画像音響制御部500によって報知演出が開始されることとなる。
ここで、本実施形態では、上記したように、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して報知演出が開始される場合には客待ち演出表示等を終了する一方で、ゲート25を遊技球が通過した場合や普通入賞口に遊技球が入賞した場合には客待ち演出表示等を終了しない。このため、ゲート25を遊技球が通過した場合や普通入賞口に遊技球が入賞した場合に、停止状態における表示切替えタイミングを規定する上記したカウントX、YおよびZをリセットすると共にカウント動作を停止する処理は行わない。
ステップS709において、CPU501は、ステップS704でカウント開始したXが20秒になったか否かを判定する。つまり、停止状態になった時点で開始された装飾図柄停止表示が20秒間実行されたか否かを判定する。ステップS709での判定がYESの場合、処理はステップS710に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS713に移る。
ステップS710において、CPU501は、画像表示部6に、装飾図柄停止表示の状態でメニュー表示用のボタン表示を開始させる。具体的には、CPU501は、図27(2)に示すように通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において装飾図柄停止表示中にボタン画像701の表示を開始させ、同様に、図28(2)に示すように確変遊技状態において装飾図柄停止表示中にボタン画像701の表示を開始させる。ここで、ボタン画像701の横には「メニュー表示へ」という文字画像が表示されて、遊技者に対して、演出ボタン37を押下することで図27(3)及び図28(4)を用いて後述するメニュー表示に移行できることが通知される。その後、処理はステップS711に移る。
ステップS711において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、ステップS710で表示開始したボタン表示の実行時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS712に移る。
ステップS712において、CPU501は、装飾図柄停止表示の実行時間Xのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS713に移る。
ステップS713において、CPU501は、ステップS701で受信した停止表示開始コマンドに含まれる遊技状態の情報(図16のステップS130で客待ちコマンドと共に受信した遊技状態通知コマンドが示す遊技状態の情報;時短状態か非時短状態かを示す情報)に基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態又は潜伏遊技状態であるか否かを判定する。具体的には、CPU501は、ステップS701で受信した停止表示開始コマンドが非時短状態を示す場合には通常遊技状態又は潜伏遊技状態なのでYESと判定し、停止表示開始コマンドが時短状態を示す場合には確変遊技状態なのでNOと判定する。ステップS713での判定がYESの場合、処理は図24のステップS720に移り、この判定がNOの場合、処理は図25のステップS750に移る。
図24のステップS720において、CPU501は、図23のステップS711でカウント開始したYが25秒になったか否かを判定する。つまり、装飾図柄停止表示にメニュー表示用のボタン表示が開始されてから25秒経過したか否かを判定する。ステップS720での判定がYESの場合、処理はステップS721に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS724に移る。
ステップS721において、CPU501は、画像表示部6に、装飾図柄停止表示の状態でメニュー表示を開始させる。具体的には、CPU501は、図27(3)に示すように、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において通常背景の装飾図柄停止表示中にメニュー画像702の表示を開始させると共に、メニュー表示用のボタン画像701を消去してメニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704を表示する。メニュー画像702には、遊技者が実行できる実行メニューとして「実機カスタマイズ」、「ぱちんこ講座」及び「ぱちログ」が表示され、又、メニュー表示を終了させる終了メニューとして「戻る」が表示されている。「実機カスタマイズ」は、所定の演出内容を遊技者がカスタマイズできるメニューであり、例えば、画像表示部6に表示されるキャラクタを選択するためのメニューである。「ぱちんこ講座」は、遊技機1を遊技するための基礎知識について説明する画像を画像表示部6に表示させるためのメニューである。「ぱちログ」は、遊技者の携帯電話等の端末と連携して遊技履歴に基づいた特典を遊技者に提供するサービス等を実行するためのメニューである。ここで、キー画像704の横には「移動」という文字画像が表示されて、遊技者に対して、演出キー38を入力操作することで図27(3)に示したメニュー画像702に表示されたメニューの指定を移動できることが通知される。また、ボタン画像703の横には「選択」という文字画像が表示されて、遊技者に対して、演出ボタン37を押下することで、指定したメニューを実行するために選択できることが通知される。その後、処理はステップS722に移る。
ステップS722において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、ステップS721で表示開始したメニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理はステップS723に移る。
ステップS723において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS724に移る。
ステップS724において、CPU501は、ステップS722でカウント開始したZが45秒になったか否かを判定する。つまり、装飾図柄停止表示にメニュー表示が開始されてから45秒経過したか否かを判定する。ステップS724での判定がYESの場合、処理はステップS725に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS728に移る。
ステップS725において、CPU501は、画像表示部6に、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において装飾図柄停止表示を終了させると共にメニュー表示を終了させる。なお、その際に、メニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704も消去される。その後、処理はステップS726に移る。
ステップS726において、CPU501は、図27(4)に示すように、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において画像表示部6に客待ち演出表示を開始させる。客待ち演出表示は、遊技が中断又は終了した場合に客待ち演出画像を画像表示部6に表示させる演出表示であり、本実施形態では、遊技機1の題材となった物語の動画(再生時間90秒)を客待ち演出画像として表示する演出表示である。この客待ち演出表示によって、遊技が中断又は終了していることを示唆すると共に、画像表示部6に静止画像の焼き付き(ゴーストイメージ)が発生することを防止する。また、CPU501は、図27(4)に示すように、客待ち演出表示中にメニュー表示用のボタン画像701を表示させる。その後、処理はステップS727に移る。
ステップS727において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS728に移る。
ステップS728において、CPU501は、時間計測可能なカウンタ機能を用いて、ステップS726で開始した図27(4)に示す客待ち演出表示(再生時間90秒)が完了したか否かを判定する。ステップS728での判定がYESの場合、処理はステップS729に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS731に移る。
ステップS729において、CPU501は、図27(2)に示すように通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において画像表示部6に装飾図柄停止表示を開始させると共にメニュー表示用ボタン表示を開始させる。その後、処理はステップS730に移る。
ステップS730において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS731に移る。
ステップS731において、CPU501は、図27(3)に示すメニュー表示中において、終了メニュー「戻る」が指定された状態で演出ボタン37が押下操作されて終了メニュー「戻る」が選択されたか否かを判定する。ステップS731での判定がYESの場合、処理はステップS732に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS735に移る。
ステップS732において、CPU501は、図27(2)に示すように通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)においてメニュー表示を終了させる。また、CPU501は、メニュー表示を終了させると同時に、メニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704を消去する共にメニュー表示用のボタン画像701を表示させる。その後、処理はステップS733に移る。
ステップS733において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS734に移る。
ステップS734において、CPU401は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS735に移る。
ステップS735において、CPU501は、図27(2)に示すメニュー表示用のボタン表示が実行されている装飾図柄停止表示の実行中において、演出ボタン37が押下操作されたか否かを判定する。ステップS735での判定がYESの場合、処理はステップS736に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS739に移る。
ステップS736において、CPU501は、ステップS721と同様に、図27(3)に示すように通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において装飾図柄停止表示の状態でメニュー表示を開始させる。その後、処理はステップS737に移る。
ステップS737において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理はステップS738に移る。
ステップS738において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS739に移る。
ステップS739において、CPU501は、図27(4)に示す客待ち演出表示中において、演出ボタン37が押下操作されたか否かを判定する。ステップS739での判定がYESの場合、処理はステップS740に移り、この判定がNOの場合、処理は図26のステップS780に移る。
ステップS740において、CPU501は、客待ち演出表示を終了すると共に、図27(3)に示すように通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)において装飾図柄停止表示を開始させ、又、メニュー表示を開始させる。その後、処理はステップS741に移る。
ステップS741において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理は図26のステップS780に移る。
以上に、図24および図27を用いて説明したように、通常遊技状態又は潜伏遊技状態における停止状態において、装飾図柄停止表示、メニュー表示、及び客待ち演出表示の間で、予め定められた時間経過又は遊技者の演出ボタン37の押下操作によって表示移行制御が為される。
以下では、図25および図28を用いて、確変遊技状態における停止状態において、装飾図柄停止表示、メニュー表示、及び客待ち演出表示の間で表示移行される制御について説明する。
図25のステップS750において、CPU501は、図23のステップS711でカウント開始したYが70秒になったか否かを判定する。つまり、装飾図柄停止表示にメニュー表示用のボタン表示が開始(図28(2)参照)されてから70秒経過したか否かを判定する。ステップS750での判定がYESの場合、処理はステップS751に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS754に移る。
ステップS751において、CPU501は、装飾図柄停止表示を終了させる。その後、処理はステップS752に移る。
ステップS752において、CPU501は、図28(3)に示すように、確変遊技状態の停止状態において画像表示部6に客待ち演出表示を開始させる。なお、CPU501は、図28(3)に示すように、メニュー表示用のボタン画像701は継続して表示させる。ここで、本実施形態では、図27(4)に示す客待ち演出表示に使用される客待ち演出画像と、図28(3)に示す客待ち演出表示に使用される客待ち演出画像とは、同じ画像としている。つまり、本実施形態では、図27(4)に示す客待ち演出表示と図28(3)に示す客待ち演出表示とを同じにしている。しかし、図27(4)に示す客待ち演出表示と図28(3)に示す客待ち演出表示とを異ならせてもよい。例えば、図27(4)に示す客待ち演出表示の客待ち演出画像を青色背景とすることによって通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)であることを示唆し、図28(3)に示す客待ち演出表示の客待ち演出画像を赤色背景とすることによって確変遊技状態であることを示唆する構成としてもよい。その後、処理はステップS753に移る。
ステップS753において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS754に移る。
ステップS754おいて、CPU501は、時間計測可能なカウント機能を用いて、ステップS752で開始した図28(3)に示す客待ち演出表示(再生時間90秒)が完了したか否かを判定する。ステップS754での判定がYESの場合、処理はステップS755に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS757に移る。
ステップS755において、CPU501は、図28(2)に示すように、確変遊技状態において画像表示部6にメニュー表示用のボタン表示と共に装飾図柄停止表示を開始させる。その後、処理はステップS756に移る。
ステップS756において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS757に移る。
ステップS757において、CPU501は、図28(2)に示すメニュー表示用のボタン表示が実行されている装飾図柄停止表示の実行中において、演出ボタン37が押下操作されたか否かを判定する。ステップS757での判定がYESの場合、処理はステップS758に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS761に移る。
ステップS758において、CPU501は、図24のステップS721と同様に、図28(4)に示すように確変遊技状態において時短背景の装飾図柄停止表示の状態でメニュー表示を開始させる。なお、CPU501は、メニュー画像702を表示させる際に、メニュー表示用のボタン画像701を消去してメニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704を表示する。その後、処理はステップS759に移る。
ステップS759において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理はステップS760に移る。
ステップS760において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS761に移る。
ステップS761において、CPU501は、図28(4)に示すメニュー表示中において、終了メニュー「戻る」が指定された状態で演出ボタン37が押下操作されて終了メニュー「戻る」が選択されたか否かを判定する。ステップS761での判定がYESの場合、処理はステップS762に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS765に移る。
ステップS762において、CPU501は、図28(2)に示すように確変遊技状態においてメニュー表示を終了させる。また、CPU501は、メニュー表示を終了させると同時に、メニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704を消去する共にメニュー表示用のボタン画像701を表示させる。その後、処理はステップS763に移る。
ステップS763において、CPU501は、メニュー表示用のボタン表示時間Yのカウントを開始する。その後、処理はステップS764に移る。
ステップS764において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS765に移る。
ステップS765において、CPU501は、図28(3)に示す客待ち演出表示中において、演出ボタン37が押下操作されたか否かを判定する。ステップS765での判定がYESの場合、処理はステップS766に移り、この判定がNOの場合、処理はステップS768に移る。
ステップS766において、CPU501は、客待ち演出表示を終了すると共に、図28(4)に示すように確変遊技状態において装飾図柄停止表示を開始させ、又、メニュー表示を開始させる。その後、処理はステップS767に移る。
ステップS767において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理はステップS768に移る。
ステップS768において、CPU501は、ステップS759又はS767でカウント開始したZが45秒になったか否かを判定する。つまり、メニュー表示が開始されてから45秒経過したか否かを判定する。ステップS768での判定がYESの場合、処理はステップS769に移り、この判定がNOの場合、処理は図26のステップS780に移る。
ステップS769において、CPU501は、画像表示部6に、確変遊技状態において装飾図柄停止表示を終了させると共にメニュー表示を終了させる。なお、その際に、メニュー選択用のボタン画像703およびメニューの指定移動用のキー画像704も消去される。その後、処理はステップS770に移る。
ステップS770において、CPU501は、図28(3)に示すように、確変遊技状態において画像表示部6に客待ち演出表示を開始させる。また、CPU401は、図28(3)に示すように、客待ち演出表示中にメニュー表示用のボタン画像701を表示させる。その後、処理はステップS771に移る。
ステップS771において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理は図26のステップS780に移る。
以上に、図25および図28を用いて説明したように、確変遊技状態の停止状態において、装飾図柄停止表示、メニュー表示、及び客待ち演出表示が、予め定められた時間経過又は遊技者の演出ボタン37の押下操作によって表示移行される。
以下では、図26を用いて、図27(3)のメニュー表示中(通常遊技状態又は潜伏遊技状態)または図28(4)のメニュー表示中(確変遊技状態)における遊技者の操作に応じた処理について簡単に説明する。
ステップS780において、CPU501は、図27(3)のメニュー表示中(通常遊技状態又は潜伏遊技状態)または図28(4)のメニュー表示中(確変遊技状態)において、演出キー38の入力操作があったか否かを判定する。つまり、CPU501は、メニュー画像702のメニュー指定の移動操作が遊技者によって行われたか否かを判定する。ステップS780での判定がYESの場合、処理はステップS781に移り、この判定がNOの場合、処理はステップ784に移る。
ステップS781において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを0秒にリセットすると共にカウント動作を停止する。その後、処理はステップS782に移る。
ステップS782において、CPU501は、メニュー表示の実行時間Zのカウントを開始する。その後、処理はステップS783に移る。
ステップS783において、CPU501は、ステップS780で判定したキー入力操作に応じて、メニュー画像702においてメニューの指定を移動させる。なお、指定されているメニューの画像は、例えば太枠で表示される。その後、処理はステップS784に移る。
ステップS780〜S783の処理によって、メニュー表示中に遊技者がメニュー指定を移動させた場合にはメニュー表示終了に用いられるZのカウントが0秒にリセットされてから再開されるので、遊技者がメニューを選んでいるときにメニュー表示が終了する不適切な動作を防止できる。
なお、CPU501は、上記のようにメニュー表示中に演出キー38が操作されたことに応じてZのカウントをリセットしてから再開する制御を行う一方で、メニュー表示をしていないときに(つまり、図27(1)等に示す装飾図柄停止表示中、図27(4)等に示す客待ち演出表示中、および後述するステップS785の選択メニューに応じた処理実行中に)演出キー38が操作されてもZのカウントをリセットしてから再開する制御は行わない。また、メニュー表示中か否かに関わらず、演出キー38が操作されても、XのカウントおよびYのカウントをリセットしてから再開する制御は行わない。
ステップS784において、CPU501は、図27(3)のメニュー表示中または図28(4)のメニュー表示中において、演出ボタン37の押下によるメニュー選択操作があったか否かを判定する。つまり、CPU501は、メニュー画像702の実行メニューの何れかが遊技者によって選択されたか否かを判定する。ステップS784での判定がYESの場合、処理はステップS785に移り、この判定がNOの場合、処理は図23のステップ701に戻り、図23〜図26の処理が繰り返される。
ステップS785において、CPU501は、ステップS784で判定した選択操作が示す実行メニューに応じた処理の実行を開始する。その後、処理は図23のステップ701に戻り、図23〜図26の処理が繰り返される。
以下には、上記のステップS785の処理で開始された実行メニューの処理について説明する。まず、CPU501は、「ぱちんこ講座」の実行メニューを実行開始した場合、画像表示部6に再生時間90秒の「ぱちんこ講座」の動画(遊技機1を遊技するための基礎知識について説明する動画)を再生開始させる。その後、CPU501は、この再生時間90秒の「ぱちんこ講座」の動画が再生完了したことに応じて、通常遊技状態又は潜伏遊技状態では図27(3)に示すメニュー表示を開始し(つまり、図24のステップS736の処理に移り;図23〜図26では記載省略)、確変遊技状態では図28(4)に示すメニュー表示を開始する(つまり、図25のステップS758の処理に移る;図23〜図26では記載省略)。また、CPU501は、この再生時間90秒の「ぱちんこ講座」の動画再生中に遊技者が演出ボタン37を押下操作した場合、この動画再生を途中で終了し、通常遊技状態又は潜伏遊技状態では図27(3)に示すメニュー表示を開始し(つまり、図24のステップS736の処理に移り;図23〜図26では記載省略)、確変遊技状態では図28(4)に示すメニュー表示を開始する(つまり、図25のステップS758の処理に移る;図23〜図26では記載省略)。次に、CPU501は、「ぱちログ」の実行メニューを実行開始した場合、画像表示部6に「ぱちログメニュー」や情報入力画面等を表示させて遊技者の演出キー38等による入力操作に応じて「ぱちログ」に関する設定等を行う。その後、CPU501は、「ぱちログ」の実行メニューを終了させる遊技者による入力操作が行われたことに応じて、又は、「ぱちログ」の実行メニュー実行中に遊技者による入力操作が300秒間行われなかったことに応じて、通常遊技状態又は潜伏遊技状態では図27(3)に示すメニュー表示を開始し(つまり、図24のステップS736の処理に移り;図23〜図26では記載省略)、確変遊技状態では図28(4)に示すメニュー表示を開始する(つまり、図25のステップS758の処理に移る;図23〜図26では記載省略)。次に、CPU501は、「実機カスタマイズ」の実行メニューを実行開始した場合、画像表示部6に「実機カスタマイズメニュー」や情報入力画面等を表示させて遊技者の演出キー38等による入力操作に応じて「実機カスタマイズ」に関する設定等を行う。その後、CPU501は、「実機カスタマイズ」の実行メニューを終了させる遊技者による入力操作が行われたことに応じて、又は、「実機カスタマイズ」の実行メニュー実行中に遊技者による入力操作が300秒間行われなかったことに応じて、通常遊技状態又は潜伏遊技状態では図27(3)に示すメニュー表示を開始し(つまり、図24のステップS736の処理に移り;図23〜図26では記載省略)、確変遊技状態では図28(4)に示すメニュー表示を開始する(つまり、図25のステップS758の処理に移る;図23〜図26では記載省略)。
ここで、図23のステップS705〜S708の説明において述べたように、上記したステップS785の処理で開始された実行メニューの実行中に、図23のステップS706において変動開始コマンドを受信したと判定された場合(つまり、実行メニューの実行中に報知演出の実行が指示された場合)、CPU501は、実行中の実行メニューの処理を途中で終了すると共に、演出制御部400による図17のステップS1152の処理に応じて報知演出を開始する。また、このように報知演出開始によって実行メニューの処理が途中で終了した場合、CPU501は、「ぱちログ」又は「実機カスタマイズ」の実行メニューの実行中に遊技者による入力操作に応じてRAM503に記憶したデータのうち入力途中のデータ(例えば、11文字のパスワードのうち5文字まで入力されたパスワードデータ)を削除する。なお、CPU501は、上記したように「ぱちログ」又は「実機カスタマイズ」の実行メニューの実行中に遊技者による入力操作が300秒間行われなかったことに応じて実行メニューを途中終了して図27(3)又は図28(4)に示すメニュー表示を開始した場合にも、同様に、これらの実行メニューの実行中に遊技者による入力操作に応じてRAM503に記憶したデータのうち入力途中のデータを削除する。
[本実施形態における履歴情報の表示]
次に、以上にフローチャートを参照して説明した本実施形態において、特徴的な履歴情報の表示について、図29〜図31を参照して説明する。まず、図29を参照して大当り遊技後に制御される80回転目までの確変遊技状態において大当りした場合における履歴情報の表示について説明する。
まず、図29の(1)を参照して、通常遊技状態において画像表示部6に表示される演出画像の一例について説明する。図29の(1)に示すように、画像表示部6には、3つの装飾図柄DI、現在の第1特別図柄抽選の保留数を示す最大4つの第1保留画像RI1、および背景画像BIが表示される。
3つの装飾図柄DIは、それぞれが順次変動表示されることにより特別図柄が変動中であることが示され、これらの図柄が停止表示されることにより特別図柄抽選の結果(大当りか否か)が報知される。また、装飾図柄DIには、いわゆる出目と呼ばれる、3つ揃う(或いは、特定のパターンに一致する)ことで大当りを報知可能な数字図柄が描かれており、本実施形態では、装飾図柄DIがすべて同一の数字図柄「7」で揃うと16Rの大当り(大当りA)であることが報知され、その他の数字図柄で揃うと4Rの大当り(大当りB)であることが報知される。なお、本実施形態では、出目として数字図柄を用いることとしたが、数字図柄以外に、文字図柄やキャラクタ図柄などの他の図柄を用いてもよいし、このような他の図柄を交えて用いてもよい。
第1保留画像RI1は、遊技者に第1特別図柄抽選が保留されている数を示すための画像である。なお、本実施形態では、通常遊技状態においては、第2始動口22に遊技球が入賞し難い状況であるため、第2特別図柄抽選が保留されている数を示す画像は画像表示部6には図示していなが、第2特別図柄抽選の保留が発生した場合には、図29の(4)を参照して後述する第2保留画像RI2が表示される。
背景画像BIは、上記した装飾図柄DIや第1保留画像RI1等の背景として表示される画像(動画像または静止画像)であり、時短状態においては背景画像BIとして時短背景が表示されることにより時短モードのモード演出が実行され、時短状態以外の遊技状態においては背景画像BIとして通常背景が表示されることにより通常モードのモード演出が実行される。つまり、遊技状態に応じて異なる背景画像BI(モード演出)が表示されることにより、遊技状態が示唆される。具体的には、本実施形態では、時短状態は必ず高確状態でもあるため、時短背景が表示されることにより、現在の遊技状態が確変遊技状態であることが示唆され、通常背景が表示されることにより、現在の遊技状態が確変遊技状態ではなく、通常遊技状態または潜伏遊技状態であることが示唆される。したがって、通常遊技状態においては、図29の(1)に示すように、背景画像BIとして通常背景が表示される。
いま、図29の(1)に示すように、通常遊技状態において3つの装飾図柄DIが例えば「1」「1」「1」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果(4Rの大当りB)が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了したものとする。すると、大当り遊技演出が開始され、所定のオープニング演出が終了した後に、初回のラウンド演出が実行される。ここで、図29の(2)を参照して、ラウンド演出中に画像表示部6に表示される演出画像の一例について説明する。図29の(2)に示すように、画像表示部6には、背景画像BIとして大当り背景が表示され、履歴情報として、連続して大当りした回数を示す大当り回数履歴画像H1、大当りの種類を示す大当り種類履歴画像H2、および大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数を示す賞球履歴画像H3が表示される中、ラウンド演出が実行される。具体的には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「大当り1回目」という文字画像が表示されることにより、初めて大当りしたことが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「B」が記されたアイコン画像が表示されることにより、大当りの種類が4Rの大当りBであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「0pt」という文字画像が表示されることにより、未だ大当り遊技中に賞球が獲得されていないことが示唆される。また、現在のラウンド数を示唆するためにラウンド画像RO(例えば「第1R」という文字画像)が表示される。
上記したラウンド演出が所定回数(3回)繰り替えされた後に、図29の(3)に示すように、最終ラウンド(第4ラウンド)のラウンド演出が実行される。このとき、大当り回数履歴画像H1および大当り種類履歴画像H2は、初回ラウンドと同様に継続表示され、賞球履歴画像H3は、ラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の数に応じてRAM503に更新された賞球総数Tに応じて更新表示(上書き表示)される。したがって、最終ラウンド(第4ラウンド)の終了時には、賞球履歴画像H3として、例えば「500pt」という文字画像が表示されることにより、大当り遊技中(第1ラウンド〜第4ラウンドの間)に500球の賞球が獲得されたことが示唆される。
そして、所定のエンディング演出が実行されて大当り遊技演出が終了すると、その後の80回転目までは、遊技状態が確変遊技状態に制御される。ここで、図29の(4)を参照して、確変遊技状態において画像表示部6に表示される演出画像の一例について説明する。図29の(4)に示すように、画像表示部6には、背景画像BIとして時短背景が表示され、現在の第1特別図柄抽選の保留数を示す最大4つの第1保留画像RI1、現在の第2特別図柄抽選の保留数を示す最大4つの第2保留画像RI2、履歴情報を示す画像(大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3)、残余回数Rcを示す残余回数画像H4が表示される中、3つの装飾図柄DIが変動表示される。
第2保留画像RI2は、遊技者に第2特別図柄抽選が保留されている数を示すための画像であるが、確変遊技状態においては、第2始動口22に遊技球が入賞し易い状況であるため、第2特別図柄抽選が保留され易い状況であり、そのため、第2特別図柄抽選が保留されている数を示す第2保留画像RI2が表示される。また、本実施形態においては第2特別図柄抽選が第1特別図柄抽選よりも優先して実行されるため、確変遊技状態においては、第1特別図柄抽選が実行されることは殆どない。このため、第1特別図柄抽選の保留が存在したとしても当該保留が消化されることは殆どなく、第1保留画像RI1は、殆ど変化しない。このため、確変遊技状態においては、第1保留画像RI1は表示しないものとしてもよい。
履歴情報を示す画像は、図29の(2)、(3)を参照して前述したように、大当り遊技演出中に画像表示部6に表示される画像であるが、確変遊技状態においても表示され、例えば、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される。ここで、確変遊技状態においては、RAM503に記憶された履歴情報のうち、画像表示部6に表示される履歴情報(大当り回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数)は更新されることがないため、これらの履歴情報は、直近の大当り遊技によって更新された情報が継続表示される。つまり、直近の大当り遊技演出において最終ラウンド演出が終了した時点での履歴情報が継続表示される。したがって、直近の大当り遊技が1回目の大当りBであり、その間に獲得された賞球総数が500球である場合には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「1回継続中」という文字画像が表示されることにより、これまでの大当りの回数が1回であり、さらに継続可能であることが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「B」が記されたアイコン画像が表示されることにより、これまでの大当りの種類の履歴が4Rの大当りBであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「500pt」という文字画像が表示されることにより、これまでに獲得された賞球総数が500球であることが示唆される。なお、示唆する内容が同じであれば、各履歴画像の表示態様(表示位置や表示形態)は、大当り遊技状態と、確変遊技状態とで異なるものであってもよい。
残余回数画像H4は、確変遊技状態において画像表示部6に表示されることにより、確変遊技状態で制御される残りの変動回数が示唆される。したがって、装飾図柄DIの変動表示が終了する毎に、残余回数画像H4は1減算された値を示す画像に更新表示される。
このように、確変遊技状態において各演出画像が表示されているときに、例えば、図29の(5)に示すように、大当り遊技後の50回転目に、3つの装飾図柄DIが例えば「7」「7」「7」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果(16Rの大当りA)が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了したものとする。すると、図29の(6)に示すように、所定のオープニング演出が終了した後に、初回のラウンド演出が実行される。このとき、履歴情報として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、および賞球履歴画像H3が表示されるが、これらの履歴情報は、前回までの大当り遊技によって更新された情報が引き継がれて(上書き更新されて)表示される。具体的には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「大当り2回目」という文字画像が表示されることにより、連続して大当りしていることが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「A」が記されたアイコン画像が、1回目の大当りの種類を示唆する「B」が記されたアイコン画像の横に表示されることにより、2回目の大当りの種類が16Rの大当りAであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「500pt」という文字画像が表示されることにより、これまでの大当り(1回目の大当り)中に獲得された賞球総数が示唆される。また、現在のラウンド数を示唆するためにラウンド画像RO(例えば「第1R」という文字画像)が表示される。
上記したラウンド演出が所定回数(15回)繰り替えされた後に、図29の(7)に示すように、最終ラウンド(第16ラウンド)のラウンド演出が実行される。このとき、大当り回数履歴画像H1および大当り種類履歴画像H2は、初回ラウンドと同様に継続表示され、賞球履歴画像H3は、ラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の数に応じてRAM503に更新された賞球総数Tに応じて更新表示(上書き表示)される。したがって、最終ラウンド(第16ラウンド)の終了時には、賞球履歴画像H3として、例えば、1回目の大当り遊技中に獲得された500球の賞球に2回目の大当り遊技中に獲得された2000球の賞球を加算した2500球の賞球を示す「2500pt」という文字画像が表示される。これにより、連続して大当りした間に合計2500球の賞球が獲得されたことが示唆される。
そして、所定のエンディング演出が実行されて大当り遊技演出が終了すると、図29の(4)を参照して説明したように、その後の80回転目までは、遊技状態が確変遊技状態に制御され、画像表示部6には、履歴情報を示す画像として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される。また、前述したように、確変遊技状態においては、RAM503に記憶された履歴情報のうち、画像表示部6に表示される履歴情報(大当り回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数)は更新されることがないため、直近の大当り遊技演出において最終ラウンド演出が終了した時点での履歴情報が継続表示される。したがって、直近の大当り遊技が2回目の大当りAであり、これまでの大当りの間に獲得された賞球総数が2500球である場合には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「2回継続中」という文字画像が表示されることにより、これまでの連続して大当りした回数が2回であり、さらに継続可能であることが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「B」と「A」が記されたアイコン画像が隣接表示されることにより、これまでの大当りの種類の履歴が、1回目の大当りが4Rの大当りBであり、2回目の大当りが大当りAであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「2500pt」という文字画像が表示されることにより、これまでに獲得された賞球総数が2500球であることが示唆される。
このように、大当り遊技後に制御される確変遊技状態において再び大当りすると、大当り遊技中(大当り遊技状態)において、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示される。また、確変遊技状態においても、これまでの履歴情報が表示されることにより、この間に大当りすると連続した大当りとみなされ履歴情報が引き継がれることが示唆される。なお、上記では、確変遊技状態において画像表示部6に実行される演出は、1〜80回転目で特に区別していないが、実際には、最後の80回転目は、1〜79回転目と異なる演出が実行される。この80回転目の演出については、図30を参照して後述する。
次に、図30を参照して大当り遊技後に制御される81回転目〜84回転目までの潜伏遊技状態において大当りした場合における履歴情報の表示について説明する。なお、以下では、図29の(1)〜(3)に示すように、通常遊技状態において4Rの大当りBに当選して、1回目の大当り遊技(第1ラウンド〜第4ラウンドのラウンド遊技)が終了したものとし、その後の演出について、図30の(4)以降を参照して説明する。
前述したように、大当り遊技演出が終了すると、その後の1〜80回転目までは、遊技状態が確変遊技状態に制御される。ところで、前述したように、確変遊技状態における1〜79回転目と、最後の80回転目とでは、異なる演出が実行される。具体的には、確変遊技状態における1〜79回転目においては、図30の(4)に示すように、画像表示部6には、背景画像BIとして時短背景が表示され、第1保留画像RI1、第2保留画像RI2、直近の大当り遊技によって更新された履歴情報を示す画像(大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3)、残余回数Rcを示す残余回数画像H4が表示される中、3つの装飾図柄DIが変動表示されて、各種報知演出が実行されてから装飾図柄DIが停止表示されることにより特別図柄抽選の抽選結果が報知される。
一方、確変遊技状態における80回転目においては、特別図柄抽選の結果がハズレである場合には、まず、図30の(5)に示すように、画像表示部6には、背景画像BIとして時短背景が表示され、第1保留画像RI1、第2保留画像RI2、直近の大当り遊技によって更新された履歴情報を示す画像(H1〜H3)、残余回数Rcを示す残余回数画像H4が表示される中、3つの装飾図柄DIが変動表示される。そして、図30の(6)に示すように、装飾図柄DIの変動表示中に(装飾図柄DIが右下に縮小表示されて)、時短モードの終了を報知するモード終了演出が実行される。具体的には、モード終了演出としては、背景画像BIとして時短背景が表示される中、これまでの履歴情報を示す画像(例えば、大当り回数や、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数を示す画像)と、時短モードの終了を報知する画像が表示される。そして、図30の(7)に示すように、背景画像BIとして通常背景が表示され、直近の大当り遊技によって更新された履歴情報を示す画像(H1〜H3)、および残余回数Rcを示す残余回数画像H4の表示が消え、3つの装飾図柄DIがハズレ図柄で停止表示される。つまり、確変遊技状態における80回転目においては、その変動表示の終了時点において、背景画像BIが時短背景から通常背景に切り替わることで、時短モードの終了が報知される。なお、上述のとおり、本実施形態では、確変遊技状態における80回転目においては、その変動表示の終了時点において、履歴情報の表示が終了して、背景画像BIが時短背景から通常背景に切り替わるものとした。しかし、確変遊技状態における80回転目の変動表示の終了時点においては、履歴情報の表示は継続し、背景画像BIとして時短背景が継続表示されるものとし、次の81回転目の変動表示の開始時点において、履歴情報の表示が終了して、背景画像BIとして通常背景が表示されるものとしてもよい。また、確変遊技状態における80回転目において、特別図柄抽選の結果が大当りである場合には、大当りを報知する演出が実行されることにより、背景画像BIは通常背景に切り替わらず(すなわち、図29の(5)に示す演出と同様であり)、その後の大当り遊技演出において履歴情報が引き継がれて表示される(図29の(6)、(7)参照)。
次に、大当り遊技後に制御される80回転目までの確変遊技状態において大当りしなかった場合には、その後、81回転目〜84回転目までは、潜伏遊技状態で遊技が制御される。ここで、図30の(8)を参照して、潜伏遊技状態において画像表示部6に表示される演出画像の一例について説明する。図30の(8)に示すように、画像表示部6には、背景画像BIとして通常背景が表示され、現在の第1特別図柄抽選の保留数を示す最大4つの第1保留画像RI1、現在の第2特別図柄抽選の保留数を示す最大4つの第2保留画像RI2が表示される中、3つの装飾図柄DIが変動表示される。つまり、潜伏遊技状態においては、時短状態を示唆する時短背景から通常背景に切り替え表示され、確変遊技状態において表示されていた履歴情報が表示されなくなる。これにより、連続大当りの可能性がなくなり、この間に大当りしても連続した大当りとみなされないかの如く示唆される。
このように、潜伏遊技状態において各演出画像が表示されているときに、例えば、図30の(9)に示すように、大当り遊技後の82回転目(潜伏遊技状態で制御されてから2回転目)に、3つの装飾図柄DIが例えば「7」「7」「7」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果(16Rの大当りA)が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了したものとする。すると、図30の(10)に示すように、所定のオープニング演出が終了した後に、初回のラウンド演出が実行される。このとき、履歴情報として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、および賞球履歴画像H3が表示されるが、これらの履歴情報は、前回までの大当り遊技によって更新された情報が引き継がれて(上書き更新されて)表示される。具体的には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「大当り2回目」という文字画像が表示されることにより、連続して大当りしていることが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「A」が記されたアイコン画像が、1回目の大当りの種類を示唆する「B」が記されたアイコン画像の横に表示されることにより、2回目の大当りの種類が16Rの大当りAであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「500pt」という文字画像が表示されることにより、これまでの大当り(1回目の大当り)中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数が示唆される。つまり、潜伏遊技状態において大当りした場合にも、確変遊技状態において大当りした場合と同様に、これまでの履歴情報が引き継がれて表示される。
その後、上記したラウンド演出が所定回数(15回)繰り替えされた後に、図30の(11)に示すように、最終ラウンド(第16ラウンド)のラウンド演出が実行される。なお、この最終ラウンドのラウンド演出は、図29の(7)と同様であるため、その説明は省略する。そして、所定のエンディング演出が実行されて大当り遊技演出が終了すると、図29の(8)と同様に、その後の80回転目までは、遊技状態が確変遊技状態に制御され、画像表示部6には、履歴情報を示す画像として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される。
このように、潜伏遊技状態においては、これまでの履歴情報を表示しないことにより、大当りが継続可能ではないかの如く示唆されるが、この間に大当りすると連続した大当りとみなされて、大当り遊技中には、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示される。したがって、確変遊技状態ではないときに大当りしたにもかかわらず履歴情報が引き継がれたと感じた遊技者に対して、意外感を与えることができる。また、このように履歴情報を引き継いで表示することにより、通常遊技状態ではなく潜伏遊技状態で大当りしたことを事後的に示唆することもできる。
ところで、確変遊技状態においては第2始動口22に遊技球が入賞し易い状況であるため、確変遊技状態の最後の変動である80回転目には、第2特別図柄抽選の保留は最大数(4つ)である可能性が高い。一方、時短状態(電サポ状態)が終了すると(非時短状態、非電サポ状態に制御されると)第2始動口22に遊技球が入賞し難い状況となるため、第2特別図柄抽選が保留され難い状況になる。また、第2特別図柄抽選は第1特別図柄抽選よりも優先して実行されるため、時短状態終了後の4回転(4変動)は、時短中(電サポ中)に保留された最大4つの第2特別図柄抽選が順次消化されていく可能性が高い。このため、時短状態終了後の4回転は、第2特別図柄抽選が引き続き実行される最後の機会と捉えることができる。このため、本実施形態では、時短状態(電サポ状態)が終了してもなお第2特別図柄抽選が引き続き実行され得る可能性がある時短後の4回転(第2特別図柄抽選の最大保留数分の変動回数)は、高確状態で制御することで確変遊技状態と同様に第2特別図柄抽選に当選する確率を向上させることにしている。そして、この時短終了後の最後の機会である高確状態において、大当りすると、履歴情報が引き継がれることにより、最後の高確状態の機会に大当りしたことを事後的に示唆することとしている。なお、本実施形態では、第1特別図柄抽選と第2特別図柄抽選による利益度合(例えば獲得される賞球数の期待値)は同じ(図5に示す大当りAと大当りBの割合が同じ)であるとしたが、他の実施形態においては、第1特別図柄抽選よりも第2特別図柄抽選による利益度合が高いものとしてもよい。このようにすると、時短状態終了後の4回転は、利益度合の高い第2特別図柄抽選が引き続き実行され得る最後の機会となるため、より貴重な機会として捉えることができ、この4回転内における大当りを連続大当りとみなして履歴情報を引き継いで表示することにより、利益度合の高い機会の間に連続して大当りしていることを示唆することができる。
次に、図31を参照して大当り遊技後に制御される85回転目以降の通常遊技状態において大当りした場合における履歴情報の表示について説明する。なお、以下では、図29の(1)〜(3)、および図30の(4)〜(7)に示すように、通常遊技状態において4Rの大当りBに当選して、1回目の大当り遊技(第1ラウンド〜第4ラウンドのラウンド遊技)が終了し、その後の1〜80回転の確変遊技状態が終了したものとし、その後の演出について、図31の(8)以降を参照して説明する。
図31の(8)に示すように、大当り遊技後に制御される81回転〜84回転目までの潜伏遊技状態においても大当りしなかった場合には、図31の(9)に示すように、その後、85回転目以降では、通常遊技状態で遊技が制御される。通常遊技状態において画像表示部6に表示される演出画像は、図29の(1)と同様であり、このときに、例えば、図31の(9)に示すように、大当り遊技後の85回転目(通常遊技状態で制御されてから1回転目)に、3つの装飾図柄DIが例えば「7」「7」「7」の当り目で停止表示されることにより、特別図柄抽選の結果(16Rの大当りA)が遊技者に確定報知され、現在の特別図柄の変動表示が終了したものとする。すると、図31の(10)に示すように、所定のオープニング演出が終了した後に、初回のラウンド演出が実行される。このとき、履歴情報として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、および賞球履歴画像H3が表示されるが、これらの履歴情報は、前回までの大当り遊技によって更新された情報が引き継がれず、新たな履歴情報が表示される。具体的には、大当り回数履歴画像H1としては、例えば「大当り1回目」という文字画像が表示されることにより、新たな1回目の大当りであることが示唆され、大当り種類履歴画像H2としては、例えば「A」が記されたアイコン画像が表示されることにより、新たな1回目の大当りの種類が16Rの大当りAであることが示唆され、賞球履歴画像H3としては、例えば「0pt」という文字画像が表示されることにより、これまでの大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数がリセットされて、新たな大当り遊技中に未だ賞球が獲得されていないことが示唆される。つまり、通常遊技状態において大当りした場合には、確変遊技状態および潜伏遊技状態において大当りした場合と異なり、これまでの履歴情報が引き継がれず、新たな履歴情報が表示される。
その後、上記したラウンド演出が所定回数(15回)繰り替えされた後に、図31の(11)に示すように、最終ラウンド(第16ラウンド)のラウンド演出が実行される。このとき、大当り回数履歴画像H1および大当り種類履歴画像H2は、初回ラウンドと同様に継続表示され、賞球履歴画像H3は、ラウンド中に大入賞口23に入賞した遊技球の数に応じてRAM503に更新された賞球総数Tに応じて更新表示(上書き表示)される。したがって、最終ラウンド(第16ラウンド)の終了時には、賞球履歴画像H3として、例えば「2000pt」という文字画像が表示されることにより、大当り遊技中(第1ラウンド〜第16ラウンドの間)に2000球の賞球が獲得されたことが示唆される。そして、所定のエンディング演出が実行されて大当り遊技演出が終了すると、図29の(4)と同様に、その後の80回転目までは、遊技状態が確変遊技状態に制御され、画像表示部6には、履歴情報を示す画像として、大当り回数履歴画像H1、大当り種類履歴画像H2、賞球履歴画像H3が表示される。
このように、通常遊技状態においては、これまでの履歴情報を表示しないことにより、大当りが継続可能ではないことを示唆するとともに、この間に大当りしても連続した大当りとはみなされず、大当り遊技中には、これまでの履歴情報が引き継がれず、新たな履歴情報が表示される。したがって、確変遊技状態ではない通常遊技状態で大当りした場合には、連続した大当りではないことが遊技者に示唆される。
以上のように、本実施形態では、確変遊技状態で遊技が制御されているときのみならず、潜伏遊技状態で遊技が制御されているときにも、履歴情報が引き継いで表示されることにより、遊技者に意外感を与えることができる。また、連続して大当りした回数の記録を伸ばしたいと考える遊技者に対して、連続して大当りした回数を増加させ易い状況を創出することができる。したがって、本実施形態によれば、遊技に関する履歴情報をより効果的に表示することができる。
以上に説明したように、本実施形態では、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)では報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(入力操作がされることなく45秒経過する条件)が満たされると自動的にメニュー表示を実行する(図27(1)〜(3)参照)一方で、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)よりも遊技者に有利な遊技状態である確変遊技状態では報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(入力操作がされることなく45秒経過する条件)が満たされても自動的にメニュー表示を実行しないように制御している(図28参照)。また、本実施形態では、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)では自動的に所定時間経過毎にメニュー表示を繰り返す(図27(2)〜(4)参照)一方で、通常遊技状態(又は潜伏遊技状態)よりも遊技者に有利な遊技状態である確変遊技状態ではメニュー表示を実行しないように制御している(図28(2)及び(3)参照)。ここで、従来の遊技機では、報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(例えば45秒経過の条件)が満たされると遊技状態に関わらず自動的にメニュー表示を実行していた。このため、従来の遊技機では、通常遊技状態等よりも遊技者に有利な遊技状態である確変遊技状態において遊技者が一時的に席を外して遊技が中断した場合に(典型的にはトイレに行った場合に)、通常遊技状態等と同様に自動的にメニュー表示が実行されていた。一般にメニュー表示が実行されている遊技機は遊技者がいない空き台と遊技店(ホール)の客に思われ易いので、上記した一時的に席が外された有利な遊技状態である遊技機に他の遊技者(客)が座って遊技を開始してしまい、トラブルの原因となる場合があった。本実施形態によれば、上記したように有利な遊技状態では自動的にはメニュー表示を実行しないように制御しているので、上記したトラブルを有効に防ぐことができる。また、本実施形態では、上記のように、潜伏遊技状態において、通常遊技状態と同様に、報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(入力操作がされることなく45秒経過する条件)が満たされると自動的にメニュー表示を実行する制御を行っている。このように制御することによって、通常遊技状態と同様に自動的にメニュー表示が実行されるので、潜伏遊技状態であることが遊技者に判ってしまうことを有効に防止できる。
ここで、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞した場合には特別図柄抽選を実行してその抽選結果を報知する報知演出の画像を画像表示部6に表示するために客待ち演出表示を終了する必要があるが、ゲート25を遊技球が通過した場合や普通入賞口24に遊技球が入賞した場合には画像表示部6を用いた演出が行われない(又は、この演出の実行頻度が低い)ので、客待ち演出表示を終了する必要はない。また、ゲート25への遊技球通過や普通入賞口24への遊技球入賞による画像表示部6を用いた演出を低頻度(又は高頻度)で実行する構成であっても、この演出は、特別図柄抽選の結果を報知する遊技者の関心が最も高い報知演出(遊技者の利益に非常に大きく関わる報知演出)とは異なり、遊技者の利益に大きくは関わらないので一般的に遊技者の関心が高くはない。このことからも、ゲート25を遊技球が通過した場合や普通入賞口24に遊技球が入賞した場合には、客待ち演出表示を終了する必要はないと言える。そこで、本実施形態では、以上に説明したように、客待ち演出表示が実行されているときにおいて、第1始動口21又は第2始動口22に遊技球が入賞して報知演出が開始される場合には客待ち演出表示を終了する(図23のS706〜S708参照)一方で、ゲート25を遊技球が通過した場合又は普通入賞口24に遊技球が入賞した場合には客待ち演出表示を終了させる処理を行うことなく客待ち演出表示を継続することによって、処理負荷の軽減を図っている。
また、以上に説明したように、本実施形態では、2つの操作手段(演出ボタン37及び演出キー38)のうち、演出ボタン37によって、停止状態における表示切替えの操作を行う構成としている(図27及び図28参照)。より具体的には、本実施形態では、演出キー38ではなく演出ボタン37の操作に応じて、装飾図柄停止表示中にメニュー表示を行ったり、客待ち演出表示を終了してメニュー表示を行ったりする。ここで、演出ボタン37は報知演出中に頻繁に遊技者に押下操作される操作手段であるため、遊技者が停止状態中に表示切替えを行いたいと思った場合には演出キー38ではなく演出ボタン37を操作してみることが圧倒的に多い。このため、本実施形態では、演出キー38ではなく演出ボタン37の操作に応じて停止状態中の表示切替えを行って、遊技者の操作の便宜を図っている。
[電源復旧時の演出再開処理]
なお、上記実施形態では、遊技機1への電源供給が持続的になされている正常時において画像表示部6等にて実行される演出について説明したが、停電などの不測の事態により遊技機1への電源供給が遮断される場合がある。以下では、このように電源供給が遮断された後に電源供給が再開されたとき(すなわち、復旧処理が行われたとき)に、画像表示部6において再開される演出について説明する。
本実施形態では、復旧処理が行われると、メイン制御部100から演出制御部400に、電源遮断時における遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドを含む復旧通知コマンドが送信される(図8のステップS9092参照)。なお、本実施形態では、遊技機のタイプ(「非報知タイプ」または「報知タイプ」))にかかわらず、復旧通知コマンドによって、非時短状態または時短状態、および高確状態または低確状態の遊技状態が指定される。そして、電源遮断によってRAM403やRAM503に格納されていた種々の情報を喪失した演出制御部400や画像音響制御部500は、受信した復旧通知コマンドに基づいて、演出を再開する。
[電源復旧時のオープニング演出の表示処理]
まず、画像表示部6においてオープニング演出中に、遊技機1への電源供給が遮断された場合について説明する。このとき、電源供給が再開されると、メイン制御部100から演出制御部400に、オープニング演出における遊技状態(非時短状態および低確状態)を指定する復旧通知コマンドが送信される。そして、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から送信された非時短状態および低確状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、まず、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示する。なお、復旧表示とは、規定時間(例えば30秒)を最大時間として「電源復旧画面」を画像表示部6に表示させることであり、「電源復旧画面」とは、復旧処理中であることを報知するための背景画像(動画像または静止画像)であり、例えば、「ただいま、電源の復旧処理中です。」という文字が表示された背景画像である。また、演出制御部400のCPU401は、復旧通知コマンドを受信してから(つまり、画像音響制御部500に対して復旧表示の開始を指示してから)上記した規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信しない場合、規定時間(30秒)の経過を契機に、画像音響制御部500に対して初期画面の表示を指示する。ここで、初期画面とは、復旧通知コマンドに含まれる遊技状態に応じて予め用意された画面であり、本実施形態では、非時短状態に対応する非時短タイプの初期画面と、時短状態に対応する時短タイプの初期画面とが用意されており、非時短タイプの初期画面では、背景画像BIとして非時短状態であることを示す通常背景が表示され、時短タイプの初期画面では、背景画像BIとして時短状態であることを示す時短背景が表示される。したがって、オープニング演出中に電源遮断が発生した場合には、非時短状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、非時短タイプの初期画面の表示が指示される。なお、他の実施形態では、高確状態に対応する初期画面や、低確状態に対応する初期画面が用意されるものとしてもよいし、また、低確状態/高確状態、および時短状態/非時短状態の組合せに応じて、4つの初期画面が用意されるものとしてもよい。
他方で、演出制御部400のCPU401は、復旧処理後(復旧通知コマンドの受信後)に、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、正常時の演出の開始を指示する。具体的には、オープニング演出中に電源遮断が発生した場合には、復旧通知コマンド後に、メイン制御部100から送信されるコマンドは、ラウンド開始通知コマンド(図12のステップS608参照)となる。
CPU401は、ラウンド開始通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、ラウンド演出の開始を指示する。したがって、オープニング演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていたオープニング演出の残りの実行時間(オープニング残時間)が30秒を超える場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超えるオープニング残時間が経過してから、ラウンド演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(オープニング残時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、ラウンド演出が開始される。一方、復旧後のオープニング残時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、ラウンド演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(オープニング残時間が経過するまで)表示された後、ラウンド演出が開始される。
[電源復旧時のラウンド演出の表示処理]
次に、画像表示部6においてラウンド演出中に、遊技機1への電源供給が遮断された場合について説明する。このとき、電源供給が再開されると、メイン制御部100から演出制御部400に、ラウンド演出における遊技状態(非時短状態および低確状態)を指定する復旧通知コマンドが送信される。そして、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から送信された非時短状態および低確状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、まず、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示する。
他方で、演出制御部400のCPU401は、復旧処理後(復旧通知コマンドの受信後)に、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、正常時の演出の開始を指示する。具体的には、ラウンド演出中に電源遮断が発生した場合には、復旧通知コマンド後に、メイン制御部100から送信されるコマンドは、ラウンド開始通知コマンド(図12のステップS608参照)、またはエンディングコマンド(図13のステップS620参照)となる。
ところで、本実施形態では、大入賞口23の開放制御に伴うラウンド演出は、大入賞口23の開放制御時間(29.5秒)が経過するか、上限遊技球数(「10」)の遊技球が大入賞口23に入賞することで終了される。このため、ラウンド演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていたラウンド演出の残りの実行時間(ラウンド残時間)が30秒を超えることはなく、したがって、復旧処理後に初めてラウンド開始通知コマンドまたはエンディングコマンドを受信するまでの時間は、30秒を超えることがない。すなわち、CPU401は、復旧通知コマンドを受信してから上記した規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンド(ラウンド開始通知コマンド、またはエンディングコマンド)を受信することとなる。
CPU401は、ラウンド開始通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、ラウンド演出の開始を指示する。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、ラウンド演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(ラウンド残時間が経過するまで)表示された後、ラウンド演出が開始される。
CPU401は、エンディングコマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、エンディング演出の開始を指示する。具体的には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、エンディング演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(ラウンド残時間が経過するまで)表示された後、エンディング演出が開始される。
また、本実施形態では、ラウンド演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、画像表示部6に電源復旧画面が表示されている間も、メイン制御部100によって大入賞口23は開放制御される。そして、この間に大入賞口23に遊技球が入賞すると、入賞コマンドが出力される(図12のステップS613参照)。したがって、画像音響制御部500のCPU501は、演出制御部400を介して受信した入賞コマンドに基づいて、遊技球の入賞数や賞球総数TをRAM503に更新する。ただし、電源復旧画面が表示されているときには、履歴情報は画像表示部6には表示されず、ラウンド開始通知コマンドがメイン制御部100から出力されて、ラウンド演出が開始されたときに履歴情報が画像表示部6に表示される。すなわち、ラウンド演出中に電源遮断が発生した場合には、それまでにRAM503に記憶されていた履歴情報は消去され、復旧処理がなされると、画像表示部6に電源復旧画面が表示されていても大入賞口23に遊技球が入賞する毎に賞球総数Tがカウント更新され、ラウンド演出が開始されると、復旧処理後に大入賞口23に入賞した遊技球数に基づく賞球総数Tが画像表示部6に表示されることとなる。
[電源復旧時のエンディング演出の表示処理]
次に、画像表示部6においてエンディング演出中に、遊技機1への電源供給が遮断された場合について説明する。このとき、電源供給が再開されると、メイン制御部100から演出制御部400に、エンディング演出における遊技状態(非時短状態および低確状態)を指定する復旧通知コマンドが送信される。そして、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から送信された非時短状態および低確状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、まず、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示し、復旧通知コマンドを受信してから上記した規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信しない場合、規定時間(30秒)経過すると、画像音響制御部500に対して初期画面(非時短タイプの初期画面)の表示を指示する。
他方で、演出制御部400のCPU401は、復旧処理後(復旧通知コマンドの受信後)に、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、正常時の演出の開始を指示する。具体的には、エンディング演出中に電源遮断が発生した場合には、復旧通知コマンド後に、メイン制御部100から送信されるコマンドは、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS409参照)、または、客待ちコマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS416参照)となる。
CPU401は、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出の開始を指示する。したがって、エンディング演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていたエンディング演出の残りの実行時間(エンディング残時間)が30秒を超える場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超えるエンディング残時間が経過してから、報知演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(エンディング残時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、報知演出が開始される。なお、本実施形態では、大当り遊技が終了すると確変遊技状態に制御されるため、遊技状態通知コマンドとして、時短状態を示す情報が通知される。このため、報知演出が開始されると、画像表示部6における背景画像BIは、通常背景(非時短タイプの初期画面における通常背景)から時短背景に切り替え表示される。一方、復旧後のエンディング残時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、遊技状態(時短状態)に応じた報知演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(エンディング残時間が経過するまで)表示された後、報知演出が開始され、背景画像BIとして時短背景が表示される。
CPU401は、客待ちコマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出が実行されていないことを示す装飾図柄停止表示の演出(例えば図28の(1)参照)の開始を指示する。したがって、エンディング演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、エンディング残時間が30秒を超える場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超えるエンディング残時間が経過してから、装飾図柄停止表示の演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(エンディング残時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、装飾図柄停止表示の演出が開始される。なお、本実施形態では、大当り遊技が終了すると確変遊技状態に制御されるため、遊技状態通知コマンドとして、時短状態を示す情報が通知される。このため、装飾図柄停止表示の演出が開始されると、画像表示部6における背景画像BIは、通常背景(非時短タイプの初期画面における通常背景)から時短背景に切り替え表示される。一方、復旧後のエンディング残時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、遊技状態(時短状態)に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(エンディング残時間が経過するまで)表示された後、遊技状態(時短状態)に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始され、背景画像BIとして時短背景が表示される。
[電源復旧時の非時短状態における報知演出の表示処理]
次に、画像表示部6において非時短状態(本実施形態では通常遊技状態または潜伏遊技状態)における報知演出中に、遊技機1への電源供給が遮断された場合について説明する。このとき、電源供給が再開されると、メイン制御部100から演出制御部400に、報知演出における遊技状態(非時短状態および高確状態、または、非時短状態および低確状態)を指定する復旧通知コマンドが送信される。そして、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から送信された非時短状態および高確状態、または非時短状態および低確状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、まず、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示し、復旧通知コマンドを受信してから上記した規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信しない場合、規定時間(30秒)経過すると、画像音響制御部500に対して初期画面(非時短タイプの初期画面)の表示を指示する。
他方で、演出制御部400のCPU401は、復旧処理後(復旧通知コマンドの受信後)に、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、正常時の演出の開始を指示する。具体的には、報知演出中に電源遮断が発生した場合には、復旧通知コマンド後に、メイン制御部100から送信されるコマンドは、特別図柄の変動表示の終了を示す図柄確定コマンドとなる。しかし、この図柄確定コマンドには、遊技状態を通知するコマンドが含まれていないため、実際には、図柄確定コマンドが送信されてから規定の確定時間(0.5秒)を経過すると送信される以下の3種のコマンドに基づいて、正常時の演出の開始が指示される。具体的には、3種のコマンドとして、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS409参照)、または客待ちコマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS416参照)、またはオープニングコマンド(図11のステップS414参照)が送信される。
CPU401は、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出の開始を指示する。したがって、非時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていた報知演出の残りの実行時間(残変動時間)が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、正常時の演出として遊技状態に応じた報知演出の開始を指示する。なお、大当り遊技を経ないで(つまり、オープニング演出開始コマンドを受信することなく)非時短状態から時短状態に切り替わることはないので、「非報知タイプ」の本実施形態の遊技機では、遊技状態通知コマンドとして、非時短状態を示す情報が通知される。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、非時短状態に応じた正常時の報知演出が開始される。このため、正常時の報知演出が開始される際には、背景画像BIとして、通常背景(非時短タイプの初期画面における通常背景)が継続表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、正常時の演出として遊技状態(非時短状態)に応じた報知演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、非時短状態に応じた正常時の報知演出が開始され、背景画像BIとして通常背景が表示される。
CPU401は、客待ちコマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出が実行されていないことを示す装飾図柄停止表示の演出(例えば図27の(1)参照)の開始を指示する。したがって、非時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、残変動時間が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、遊技状態に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示する。なお、前述したように、遊技状態通知コマンドとしては、非時短状態を示す情報が通知されるため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、非時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始される。このため、装飾図柄停止表示の演出が開始される際には、背景画像BIとして、通常背景(非時短タイプの初期画面における通常背景)が継続表示される。したがって、本実施形態では、装飾図柄停止表示の演出として、非時短タイプの初期画面が継続表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、遊技状態(非時短状態)に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、非時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始され、背景画像BIとして通常背景が表示される。
CPU401は、オープニングコマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、オープニング演出の開始を指示する。したがって、非時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、残変動時間が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長い大当りのリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで非時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、オープニング演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)非時短タイプの初期画面が表示され、その後、オープニングコマンドに基づいてオープニング演出が開始される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、オープニング演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、オープニング演出が開始される。
[電源復旧時の時短状態における報知演出の表示処理]
次に、画像表示部6において時短状態(本実施形態では確変遊技状態)における報知演出中に、遊技機1への電源供給が遮断された場合について説明する。このとき、電源供給が再開されると、メイン制御部100から演出制御部400に、報知演出における遊技状態(時短状態および高確状態)を指定する復旧通知コマンドが送信される。そして、演出制御部400のCPU401は、メイン制御部100から送信された時短状態および高確状態を指定する復旧通知コマンドに基づいて、まず、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示し、復旧通知コマンドを受信してから上記した規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信しない場合、規定時間(30秒)経過すると、画像音響制御部500に対して初期画面(時短タイプの初期画面)の表示を指示する。
他方で、演出制御部400のCPU401は、復旧処理後(復旧通知コマンドの受信後)に、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信すると、当該コマンドに基づいて、画像音響制御部500に対して、正常時の演出の開始を指示する。具体的には、前述したとおり、報知演出中に電源遮断が発生した場合には、復旧通知コマンド後に、図柄確定コマンドが送信されるが、正常時の演出の開始を指示するコマンドとしては、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS409参照)、または客待ちコマンドと遊技状態通知コマンド(図11のステップS416参照)、またはオープニングコマンド(図11のステップS414参照)が送信される。
CPU401は、報知演出開始コマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出の開始を指示する。ここで、時短状態における報知演出中に電源遮断が発生した場合において、復旧処理後(復旧通知コマンドを受信後)に初めて受信される遊技状態通知コマンドについて説明する。「非報知タイプ」の本実施形態の遊技機において、大当り後1〜79回転目の時短状態の報知演出の実行中に電源遮断が発生すると、復旧処理後に初めて報知演出開始コマンドとともに送信される遊技状態通知コマンドは、大当り後2〜80回転目の遊技状態を通知する情報となるため、時短状態を示す情報となる。一方、大当り後80回転目の時短状態の報知演出の実行中に電源遮断がなされた場合は、復旧処理後に初めて報知演出開始コマンドとともに送信される遊技状態通知コマンドは、大当り後81回転目の遊技状態を通知する情報となるため、非時短状態を示す情報となる。
したがって、大当り後1〜79回転目の時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていた報知演出の残りの実行時間(残変動時間)が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、正常時の演出として時短状態に応じた報知演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)時短タイプの初期画面が表示され、その後、時短状態に応じた正常時の報知演出が開始される。このため、正常時の報知演出が開始される際には、背景画像BIとして、時短背景(時短タイプの初期画面における時短背景)が継続表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、正常時の演出として時短状態に応じた報知演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、時短状態に応じた正常時の報知演出が開始され、背景画像BIとして時短背景が表示される。
一方、大当り後80回転目の時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていた報知演出の残りの実行時間(残変動時間)が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した報知演出開始コマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、正常時の演出として非時短状態に応じた報知演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)時短タイプの初期画面が表示され、その後、非時短状態に応じた正常時の報知演出が開始される。このため、正常時の報知演出が開始される際には、背景画像BIは、時短背景(時短タイプの初期画面における時短背景)から通常背景に切り替え表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、正常時の演出として非時短状態に応じた報知演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、非時短状態に応じた正常時の報知演出が開始され、背景画像BIとして通常背景が表示される。
CPU401は、客待ちコマンドと遊技状態通知コマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、報知演出が実行されていないことを示す装飾図柄停止表示の演出(例えば、図28の(1)参照)の開始を指示する。なお、大当り後1〜79回転目の時短状態の報知演出の実行中に電源遮断が発生すると、復旧処理後に初めて客待ちコマンドとともに送信される遊技状態通知コマンドは、大当り後2〜80回転目の遊技状態を通知する情報となるため、時短状態を示す情報となる。一方、大当り後80回転目の時短状態の報知演出の実行中に電源遮断がなされた場合は、復旧処理後に初めて客待ちコマンドとともに送信される遊技状態通知コマンドは、大当り後81回転目の遊技状態を通知する情報となるため、非時短状態を示す情報となる。
したがって、大当り後1〜79回転目の時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、残変動時間が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)時短タイプの初期画面が表示され、その後、時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始される。このため、装飾図柄停止表示の演出が開始される際には、背景画像BIとして、時短背景(時短タイプの初期画面における時短背景)が継続表示される。したがって、本実施形態では、装飾図柄停止表示の演出として、時短タイプの初期画面が継続表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始され、背景画像BIとして時短背景が表示される。
一方、大当り後80回転目の時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、電源遮断時に実行されていた報知演出の残りの実行時間(残変動時間)が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長いリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、復旧処理後に初めて受信した客待ちコマンドおよび遊技状態通知コマンドに基づいて、非時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)時短タイプの初期画面が表示され、その後、非時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出が開始される。このため、装飾図柄停止表示の演出が開始される際には、背景画像BIは、時短背景(時短タイプの初期画面における時短背景)から通常背景に切り替え表示される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、非時短状態に応じた装飾図柄停止表示の演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、非時短状態に応じた装飾図柄の停止表示の演出が開始され、背景画像BIとして通常背景が表示される。
CPU401は、オープニングコマンドを受信すると、画像音響制御部500に対して、オープニング演出の開始を指示する。したがって、時短状態における報知演出中に電源遮断が発生して復旧処理がなされた場合において、残変動時間が30秒を超える場合(例えば、電源遮断前に変動時間の長い大当りのリーチ演出が開始されていた場合)には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒経過したタイミングで時短タイプの初期画面の表示を指示し、30秒を超える残変動時間が経過してから、オープニング演出の開始を指示する。このため、画像表示部6には、電源復旧画面が規定時間(30秒)表示された後、所定時間(残変動時間が経過するまで)時短タイプの初期画面が表示され、その後、オープニングコマンドに基づいてオープニング演出が開始される。一方、復旧後の残変動時間が30秒を超えない場合には、CPU401は、画像音響制御部500に対して、復旧表示の開始を指示してから30秒以内に、オープニング演出の開始を指示するため、画像表示部6には、電源復旧画面が所定時間(残変動時間が経過するまで)表示された後、オープニング演出が開始される。
以上のように、本実施形態では、遊技機1への電源供給が遮断された場合であっても電源供給が再開されたときに送信される復旧通知コマンドに基づいて、復旧画面が表示され、その後送信される各種コマンドに基づいて適切な演出(正常時の演出)が再開される。したがって、電源供給が遮断された場合の遊技の状況がどのようなものであっても、適切に遊技演出を再開させることができる。
なお、上記施形態では、復旧通知コマンドを受信した演出制御部400のCPU401が、画像音響制御部500のCPU501に対して、復旧表示の開始や、初期画面の表示を指示し、CPU401の指示に基づいてCPU501が、復旧表示や初期画面の表示を行うものとし、すなわち、復旧処理における表示制御を複数のCPUで分担して行うものとした。しかし、表示制御を行うためのCPUとして単一のCPUを用いる場合には、各処理を同一のCPUが行うものとしてもよい。すなわち、単一のCPU(例えばCPU401)が、復旧通知コマンドに基づいて復旧画面の表示を行い、規定時間(30秒)経過するまでに、メイン制御部100から送信される各種コマンドを受信しない場合、規定時間(30秒)経過すると、初期画面の表示を行うものとしてもよい。また、複数のCPUにより実行される表示制御を単一のCPUにおいて実行する例は、上記した復旧処理における表示制御に限られるものではなく、他の遊技演出(例えば、オープニング演出)における表示制御に適用されてもよい。
[変形例]
なお、上記実施形態では、大当り遊技後の確変遊技状態が終了した後に潜伏遊技状態に制御される大当り(大当りAまたは大当りB)が用意されるものとしたが、この大当りに加えて(あるいは代えて)大当り遊技後に潜伏遊技状態に制御される大当りCが用意されるものとしてもよい。具体的には、大当りCに当選した場合には、大当り遊技が終了してから84回転終了するまで潜伏遊技状態に制御される。そして、大当りCに当選した場合には、大当り遊技後に、画像表示部6には、背景画像BIとして時短状態ではないことを示唆する通常背景が表示され、履歴情報は表示されないことにより、大当りが継続可能ではないかの如く示唆されるが、大当り遊技が終了してから84回転終了するまでの潜伏遊技状態において大当りすると連続した大当りとみなされて、大当り遊技中には、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示されるものとしてもよい。すなわち、高確状態である限り履歴情報が引き継いで更新表示されるものとしてもよい。なお、本実施形態における遊技機は、「非報知タイプ」であるため、演出制御部400等には、時短状態または非時短状態の遊技状態しか通知されない。このため、演出制御部400等は、メイン制御部100から送信される遊技状態通知コマンドに基づいて、潜伏遊技状態または通常遊技状態のいずれであるかを判別することができない。しかし、メイン制御部100から送信されるエンディングコマンドは、大当り図柄に対応付けられ、つまり、大当り遊技終了後の演出状態に対応したエンディングコマンドが送信される。このため、演出制御部400等は、エンディングコマンドに基づいて、その後の演出状態を設定することができる。したがって、例えば大当りCに対応するエンディングコマンドが送信された場合には、その後の84回転の演出状態を、潜伏遊技状態に対応したもの(例えば、この間、履歴情報を消去しない)に設定することができる。
また、上記実施形態では、図5の(3)に示す大当りA、大当りBからわかるように、大当り後に制御される高確状態は、所定回数(84回)に限定される、いわゆる「STタイプ」を例に説明した。しかし、本実施形態は「STタイプ」に限られるものではなく、大当り後に制御される高確状態が次に大当りするまで継続する、いわゆる「確変タイプ」に適用されてもよい。具体的には、上記実施形態における大当りA、大当りBに代え、大当り遊技後に次の大当りまで確変遊技状態に制御される大当りDと、大当り遊技後に所定回数(例えば50回転)まで低確/時短状態に制御され、その後、通常遊技状態で制御される大当りEと、大当り遊技後に次の大当りまで潜伏遊技状態に制御される大当りFが用意されるものとしてもよい。このとき、大当りDに当選した場合には、大当り遊技後の確変遊技状態において履歴情報が表示され、この間に大当りすると、大当り遊技中には、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示されるものとする。また、大当りEに当選した場合には、大当り遊技後の低確/時短状態においては、履歴情報は表示されないことにより、大当りが継続可能ではないかの如く示唆されるが、この間に大当りすると連続した大当りとみなされて、大当り遊技中には、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示されるものとする。また、大当りEに当選した場合において、大当り遊技後に遊技状態が通常遊技状態に制御されると、履歴情報が消去され、この通常遊技状態において大当りしても大当り遊技中には、履歴情報は引き継がれず、新たな履歴情報が表示されるものとする。また、大当りFに当選した場合には、大当り遊技後の潜伏遊技状態においては、履歴情報は表示されないことにより、大当りが継続可能ではないかの如く示唆されるが、この間に大当りすると連続した大当りとみなされて、大当り遊技中には、履歴情報は、これまでの情報を引き継いで更新表示されるものとする。すなわち、大当り後に潜伏遊技状態に制御され得る「非報知タイプ」の「確変タイプ」の遊技機において、通常遊技状態に制御されない限り、履歴情報が引き継がれるものとしてもよい。なお、「非報知タイプ」の遊技機において、大当り遊技後の潜伏遊技状態および通常遊技状態は、例えば、前述したようにエンディングコマンドに基づいて判別されるものとすればよい。
また、上記実施形態では、時短状態(確変遊技状態)以外の遊技状態においては背景画像BIとして通常背景が表示されるものとし、すなわち、通常遊技状態および潜伏遊技状態(大当り後の81回転目〜84回転目)では、通常背景が表示されるものとした。しかし、潜伏遊技状態においては、通常背景および時短背景とは異なる専用背景が表示されるものとしてもよい。このようにすると、専用背景では、未だ高確状態であることが示唆され、この4回転の変動においては大当りし易いことを遊技者に示唆することができるため、遊技者の大当りに対する期待を高めることができる。なお、本実施形態における遊技機は、「非報知タイプ」であるため、演出制御部400等は、メイン制御部100から送信される遊技状態通知コマンドに基づいて、潜伏遊技状態または通常遊技状態のいずれであるかを判別することができない。しかし、例えば、メイン制御部100から送信される報知演出開始コマンドに含まれる変動パターンを、潜伏遊技状態と通常遊技状態とで異ならせることにより、演出制御部400等は、変動パターンに基づいて、遊技状態に応じた演出状態を設定することができる。
また、上記実施形態では、遊技に関する履歴情報として連続して大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数を例に説明した。しかし、履歴情報はこれに限られるものではなく、例えば、遊技中に所定の条件を満たすことにより(たとえば、ミニゲームのクリアを条件に)獲得されるアイテムの取得履歴の情報であってもよい。また、残余回数Rcは、高確/時短中において、遊技に応じて(すなわち、変動表示が1回実行される毎に)減算される回数であるため、遊技に関する履歴情報として捉えることもできる。このため、確変遊技状態においては、遊技に関する履歴情報として、大当りした回数、大当りの種類、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数に加えて、残余回数が表示されるものと捉えてもよい。
また、上記実施形態では、履歴情報は画像表示部6に表示されるものとしたが、これに限られるものではない。例えば、遊技機1は、装飾図柄DIが変動表示される報知演出または大当り遊技演出が実行されるメイン表示部とは異なるサブ表示部を別途備え、履歴情報は、このサブ表示部に表示されるものとしてもよい。また、例えば、可動役物7に表示部を設け、履歴情報をこの表示部に表示するものとしてもよいし、盤ランプ8の点灯表示態様によって履歴情報(例えば連続して大当りした回数)が示唆されるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、大当り遊技中のラウンド演出において、履歴情報が表示されるものとしたが、オープニング演出の際から履歴情報が表示されるものとしてもよいし、エンディング演出の際にも履歴情報が表示されるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、大当り遊技中および確変遊技状態において履歴情報が表示されるものとしたが、確変遊技状態においては履歴情報が表示されないものとしてもよい。
また、上記実施形態では、大当り遊技状態および確変遊技状態のいずれにおいても表示される履歴情報は、連続して大当りした回数(大当り回数履歴画像H1)、大当りの種類(大当り種類画像H2)、大当り中に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数(賞球履歴画像H3)の3つの情報であるとしたが、各遊技状態において必ずしも3つの情報の全てが表示されなくてもよい。例えば、確変遊技状態においては、上記した3つの履歴情報のうち、連続して大当りした回数のみが表示されるものとしてもよい。
また、上記実施形態では、大当り遊技中に背景画像BIとして表示される大当り背景は、連続して大当りした回数によらず同一であるとしたが、連続して大当りした回数に応じて変化させるものとしてもよい。具体的には、予め複数の大当り背景をROM502に記憶し、画像音響制御部500のCPU501は、RAM503に記憶された大当り回数Wcに応じて、大当り背景を決定し、当該大当り背景を画像表示部6に表示するものとしてもよい。このようにすると、連続して大当りした回数が増えるにつれ、異なる背景が表示されることになるので、遊技者の連続大当りに対する興味をより喚起することができる。また、連続して大当りした回数に応じて変化させるものは、背景画像BIではなく、大当り遊技演出(ラウンド演出)そのものであってもよい。
また、上記実施形態では、潜伏遊技状態における最後の変動表示(潜伏遊技状態に移行してから4回転目の変動表示)において、特別図柄抽選の結果がハズレである場合に、当該変動表示が終了すると履歴情報が消去されるものとした(図18のステップS2010参照)が、履歴情報は消去されないものとしてもよい。この場合には、その後の通常遊技状態においても履歴情報は消去されることなく、例えば第1始動口21に遊技球が入賞する毎に入賞数などの履歴情報が更新記憶されるが、その後、大当りすると、オープニングコマンドに基づいてオープニング演出処理が実行され、このタイミングにおいて履歴情報が消去(リセット)される(図19のステップS1211参照)。したがって、オープニング演出が開始されてから(すなわち、大当り遊技が開始されてから)大入賞口23等への遊技球入賞に基づいて払い出された賞球数が新たにカウント開始され、連続して大当りした回数や、その間に大入賞口23へ遊技球が入賞したことにより獲得された賞球総数などの履歴情報を適切に表示することができる。
また、上記実施形態では、潜伏遊技状態における最後の変動表示(潜伏遊技状態に移行してから4回転目の変動表示)において、特別図柄抽選の結果がハズレである場合に、当該変動表示が終了すると履歴情報が消去されるものとした(図18のステップS2010参照)。しかし、履歴情報は消去されるのではなく、画像表示部6に表示される履歴情報として参照される格納領域から、他の格納領域に移動されるものとしてもよい。このようにしても、画像表示部6に表示される履歴情報として参照される格納領域には、これまでの履歴情報が格納されていないので、潜伏遊技状態が終了するとこれまでの履歴情報が引き継がれることなく新たな履歴情報が表示される。また、このようにすると、例えばデモ演出が実行されているときに、移動された格納領域に記憶された履歴情報を参照することにより、これまでに遊技された履歴として、これらの履歴情報を表示することもできる。
また、上記実施形態では、大当り遊技終了後(図5に示す大当りAまたは大当りBの大当り遊技終了後)84回転目の変動表示においてハズレである場合に、RAM503に記憶された履歴情報が消去されるものとした(図18のステップS2010参照)。しかし、大当り遊技終了後の80回転目の変動表示においてハズレである場合に、RAM503に記憶された履歴情報が消去されるものとしてもよい。なお、この場合には、確変遊技状態で遊技が制御されているときにのみ履歴情報が引き継いで表示され、潜伏遊技状態で遊技が制御されているときには、履歴情報が引き継いで表示されないことになる。このため、大当りとなる確率が高い遊技状態である潜伏遊技状態における大当りは初当りとして表示されることになり、遊技者に対して、少ない回転数で初当りをした(あるいは、初当りし易い)という印象を与えることができる。
なお、上記では、例えば大入賞口23に遊技球が入賞するとメイン制御部100から入賞コマンドが出力されることについて説明したが、大入賞口23に遊技球が入賞すべきタイミングでないとき(オープニング中や、報知演出の実行中など)に、大入賞口23に遊技球が入賞してもメイン制御部100は入賞コマンドを出力しない。すなわち、メイン制御部100は、このような場合は、ゴト行為や、想定外のエラーであるものと判定し、演出制御部400に対して入賞コマンドを出力せず、エラーコマンドを送信する。そして、エラーコマンドを受信した演出制御部400は、画像音響制御部500等に指示して、エラー報知演出を実行させる。
また、上記実施形態では、潜伏遊技状態において、通常遊技状態と同様に、報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(入力操作がされることなく45秒経過する条件)が満たされると自動的にメニュー表示を実行する制御構成例を挙げた(図27参照)。しかし、潜伏遊技状態において、確変遊技状態と同様に、報知演出が終了して装飾図柄停止表示が開始されてから所定の条件(入力操作がされることなく45秒経過する条件)が満たされても自動的にはメニュー表示を実行しない制御構成としてもよい。このような制御構成とする場合、上記した「非報知タイプ」の遊技機においては、大当り遊技後の潜伏遊技状態および通常遊技状態は、例えば、前述したようにエンディングコマンドに基づいて判別されるものとすればよい。
また、上記実施形態では、確変遊技状態において自動ではメニュー表示を行わない構成例を挙げた(図27及び図28参照)。しかし、自動ではメニュー表示を行わない制御を行うのは、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態であればよく、例えば、上記した変形例で述べた「確変タイプ」の遊技機に設けられる「低確/時短状態」において自動ではメニュー表示を行わない制御を行ってもよいし、例えば、この「低確/時短状態」および確変遊技状態において自動ではメニュー表示を行わない制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、パチンコ遊技機を一例に挙げて本発明の説明を行った。しかし、本発明は、パチンコ遊技機に限られず、例えば、適用可能な範囲においてスロットマシン(回胴式遊技機、パチスロ)に適用されてもよい。この場合、スロットマシンにメダルが投入された状態でレバーがオン操作されることによって、当たりを判定するための遊技情報(乱数)が取得されることとなる(つまり、遊技情報が取得されるための所定の条件が成立することとなる)。また、この場合、上記した本実施形態での「報知演出」は、スロットマシンにおけるレバーのオン操作によってリールが変動してから停止するまでの演出に対応することとなる。
以上、本実施形態の特徴および各変形例の特徴について説明したが、これらの特徴を組み合わせてもよいことは言うまでもない。
また、上述したパチンコ遊技機1に設けられている各構成要素の形状、数、および設置位置等は、単なる一例に過ぎず他の形状、数、および設置位置であっても、本発明の範囲を逸脱しなければ本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述した処理で用いられている数値等は、単なる一例に過ぎず他の数値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。
以上、本発明を実施形態を用いて詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示にすぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義も含めて)が優先する。