JP2015150221A - 遊技機用熱硬化性樹脂材料、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物、遊技機用部品 - Google Patents

遊技機用熱硬化性樹脂材料、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物、遊技機用部品 Download PDF

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Abstract

【課題】遊技機の筐体およびその周辺部品に適用可能な、機械的強度および耐熱性に優れ、低コスト化、モジュール特性を活かした軽量化に適した遊技機用熱硬化性樹脂材料、遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる遊技機用熱硬化性樹脂硬化物、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物を用いた遊技機用部品を提供する。【解決手段】不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方と、硬化剤(C)と、低収縮剤(D)と、強化繊維(E)と、を含有してなる遊技機用熱硬化性樹脂材料。【選択図】なし

Description

本発明は、遊技機用熱硬化性樹脂材料、遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる遊技機用熱硬化性樹脂硬化物、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物を用いた遊技機用部品に関する。
パチスロ遊技機、パチンコ機等の遊技機は、液晶画面の拡大や、電飾機能の搭載等の趣向性向上に伴って、発光ダイオード(LED)、半導体等の発熱部品を多く搭載する傾向にある。その結果、遊技機内部の熱量が大きくなり、その熱により、従来用いられている熱可塑性樹脂や木材を素材とする部品が変形し、遊技機が設計通りに動作しないといった問題が発生することがある。
そこで、熱による遊技機の部品の変形を抑制するために、耐熱性の高い樹脂を用いた技術として、熱硬化性樹脂と、古紙主体の繊維質基材とを複合させてなる積層体に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−239918号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている積層体は、繊維質基材の含有量がたかいため、遊技機の筐体に用いる場合、機械的強度が不十分となることがあり、使用には制限があるという課題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、遊技機の筐体およびその周辺部品に適用可能な、機械的強度および耐熱性に優れ、低コスト化、モジュール特性を活かした軽量化に適した遊技機用熱硬化性樹脂材料、遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる遊技機用熱硬化性樹脂硬化物、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物を用いた遊技機用部品を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。
その結果、不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方と、硬化剤(C)と、低収縮剤(D)と、強化繊維(E)と、を含有する熱硬化性樹脂材料を調製することにより、機械的強度および耐熱性に優れる成形品が得られることを見出し、以下に示す本発明を完成するに至った。
(1)不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方と、硬化剤(C)と、低収縮剤(D)と、強化繊維(E)と、を含有してなることを特徴とする遊技機用熱硬化性樹脂材料。
(2)(1)に記載の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなることを特徴とする遊技機用熱硬化性樹脂硬化物。
(3)(2)に記載の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物からなる筐体、および、遊技機の筐体に内蔵される発熱源近傍に配設される内蔵部品の少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする遊技機用部品。
本発明によれば、遊技機の筐体およびその周辺部品に適用可能であり、機械的強度および耐熱性に優れ、低コスト化、軽量化を実現した遊技機用熱硬化性樹脂硬化物およびこれを用いた遊技機用部品を提供することができる。
本発明の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物を適用した遊技機(パチスロ遊技機)を示す概略斜視図である。 実施例、比較例および参考例にて、成形収縮率の測定に用いる硬化性樹脂硬化物の成形に用いられる金型を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 実施例、比較例および参考例にて、曲げ強さおよび曲げ弾性率の測定に用いる硬化性樹脂硬化物の成形に用いられる金型を示す概略図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 実施例、比較例および参考例にて、荷重たわみ温度の測定に用いる硬化性樹脂硬化物の成形に用いられる金型を示す概略図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 実施例、比較例および参考例にて、難燃性の評価に用いられる設備を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態のみに限定されるものではない。
「遊技機用熱硬化性樹脂材料」
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料は、不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方と、硬化剤(C)と、低収縮剤(D)と、強化繊維(E)と、を含有してなることを特徴とする。
すなわち、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料は、ポリエステル樹脂を主成分とするポリエステル樹脂組成物である。
不飽和ポリエステル樹脂(A)とは、多価アルコールと、不飽和多塩基酸とのエステル化反応による縮合生成物(不飽和ポリエステル)を、スチレンモノマーのような重合性架橋剤に溶解したものであり、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)や「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年発行)等に記載されている樹脂である。
なお、多価アルコールと、不飽和多塩基酸とのエステル化反応には、必要に応じて、飽和多塩基酸も用いてもよい。
不飽和ポリエステル樹脂(A)の原料として用いられる不飽和ポリエステルとしては、公知の方法により製造されたものが挙げられる。不飽和ポリエステルとしては、具体的には、重合性不飽和多塩基酸またはその無水物からなる酸成分と、多価アルコールとを反応させることにより製造されたものが挙げられる。
重合性不飽和多塩基酸またはその無水物としては、例えば、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和多塩基酸またはその無水物が挙げられる。
重合性不飽和結合を有していない多塩基酸またはその無水物としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバチン酸等の飽和多塩基酸またはその無水物が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂としては、不飽和度の比較的高いものが好ましく、不飽和基当量(不飽和基1個当たりの分子量)が100〜800のものが好ましい。
不飽和ポリエステルの不飽和基当量が上記の範囲内であることが好ましい理由は、不飽和基当量が100未満のものは合成することができないからであり、一方、不飽和基当量が800を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化することにより、高硬度の硬化物を得ることができないからである。
不飽和ポリエステル樹脂の酸価は、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。
不飽和ポリエステル樹脂の酸価が20を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物の相分離構造が不十分となり、結果として、成形収縮率が大きくなるおそれがある。
なお、不飽和ポリエステル樹脂の酸価は、JIS K6919−1992「繊維強化プラスチック用液状不飽和ポリスル樹脂」で定義されている。
不飽和ポリエステル樹脂(A)は、通常、上記の不飽和ポリエステル樹脂に、スチレンモノマーに代表される不飽和基を有する架橋剤(反応性希釈剤)を配合したものである。
不飽和基を有する架橋剤は、BMC(Bulk molding compound)を製造する際に、不飽和ポリエステル樹脂と、強化繊維(E)およびフィラーとの混練性や含浸性を高め、かつ、成形品の硬度、機械的強度、耐薬品性、耐熱性等を向上させるために重要であり、バランスよい物性を得るためには、特にスチレンモノマーが好適である。
不飽和基を有する架橋剤の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂100質量部に対して、10〜250質量部であることが好ましく、20〜100質量部であることがより好ましい。
不飽和基を有する架橋剤の添加量が10質量部未満では、不飽和ポリエステル樹脂(A)が高粘度となるため、作業性、含浸性、耐食性能が悪化することがある。一方、不飽和基を有する架橋剤の添加量が250質量部を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物に、十分な機械的強度や耐熱性が得られないことがある。
不飽和基を有する架橋剤として、スチレンモノマーを用いた場合、スチレンモノマーの一部または全部を、クロルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン等のスチレン系架橋剤や、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の重合性架橋剤、ジアリルフタレートモノマー、ジアリルフタレートプレポリマー、トリアリルイソシアヌレート等の特殊架橋剤を、本発明の主旨を損なわない範囲で代替して用いることも可能である。
また、不飽和ポリエステル樹脂(A)としては、その末端カルボキシル基に、グリシジル(メタ)アクリレートを付加させたポリエステル(メタ)アクリレート樹脂を用いてよい。
また、不飽和ポリエステル樹脂(A)には、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂等のラジカル硬化性樹脂を添加してもよい。
ビニルエステル樹脂(B)は、通常、ビニルエステル樹脂に、スチレンモノマーに代表される不飽和基を有する架橋剤(反応性希釈剤)を配合したものである。
不飽和基を有する架橋剤は、BMC(Bulk molding compound)を製造する際に、ビニルエステル樹脂と、強化繊維(E)およびフィラーとの混練性や含浸性を高め、かつ、成形品の硬度、機械的強度、耐薬品性、耐熱性等を向上させるために重要であり、バランスよい物性を得るためには、特にスチレンモノマーが好適である。
ビニルエステル樹脂とは、エポキシアクリレート樹脂とも呼ばれ、一般にグリシジル基(エポキシ基)を有する化合物と、アクリル酸などの重合性不飽和結合を有するカルボキシル化合物のカルボキシル基との開環反応により生成する、重合性不飽和結合を有する化合物(ビニルエステル)を、重合性架橋剤に溶解したものであり、「ポリエステル樹脂ハンドブック」(日刊工業新聞社、1988年発行)や「塗料用語辞典」(色材協会編、1993年発行)等に記載されている樹脂である。
ビニルエステル樹脂(エポキシアクリレート樹脂)の原料として用いられるビニルエステルとしては、公知の方法により製造されたものが挙げられる。ビニルエステルとしては、具体的には、エポキシ樹脂に不飽和一塩基酸、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレートが挙げられる。また、ビニルエステルとしては、各種エポキシ樹脂を、ビスフェノール(例えばA型)またはアジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸(商品名:ハリダイマー270S、ハリマ化成社製)等の二塩基酸と反応させて得られた、可撓性を付与したものが挙げられる。
ビニルエステル樹脂の原料として用いられるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびその高分子量同族体、ノボラック型グリシジルエーテル類等が挙げられる。
ビニルエステル樹脂としては、不飽和度の比較的高いものが好ましく、不飽和基当量(不飽和基1個当たりの分子量)が100〜800のものが好ましい。
ビニルエステル樹脂の不飽和基当量が上記の範囲内であることが好ましい理由は、不飽和基当量が100未満のものは合成することができないからであり、一方、不飽和基当量が800を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化することにより、高硬度の硬化物を得ることができないからである。
不飽和基を有する架橋剤の添加量は、ビニルエステル樹脂100質量部に対して、10〜250質量部であることが好ましく、20〜100質量部であることがより好ましい。
不飽和基を有する架橋剤の添加量が10質量部未満では、ビニルエステル樹脂(B)が高粘度となるため、作業性、含浸性、耐食性能が悪化することがある。一方、不飽和基を有する架橋剤の添加量が250質量部を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物に、十分な機械的強度や耐熱性が得られないことがある。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料において、不飽和ポリエステル樹脂(A)とビニルエステル樹脂(B)を併用する場合、不飽和ポリエステル樹脂とビニルエステル樹脂の配合比は、質量比で0:100〜100:0であることが好ましく、70:30〜30:70であることがより好ましい。
例えば、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物において、より耐熱性を向上させるためには、不飽和ポリエステル樹脂の配合割合を、ビニルエステル樹脂の配合割合よりも大きくすることが好ましい。また、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物において、よりじん性を向上させるためには、ビニルエステル樹脂の配合割合を、不飽和ポリエステル樹脂の配合割合よりも大きくすることが好ましい。
また、不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)に用いられる不飽和基を有する架橋剤としては、上記のスチレン以外にも、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メタクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフロロオクチルエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。このような不飽和基を有する架橋剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤(C)としては、有機過酸化物系触媒が用いられ、例えば、公知のケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアリルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、パーオキシジカーボネート等や、アゾ化合物が用いられる。
有機過酸化物系触媒としては、具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、3−イソプロピルヒドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジクミルヒドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、イソブチルパーオキサイド、3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスカルボンアミド等が挙げられる。これらの中でも、保存安定性が良好であることから、ジクミルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が特に好適に用いられる。
低収縮剤(D)としては、熱可塑性樹脂、セルロース系樹脂、エラストマーを用いることができ、具体的には、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、スチレン−酢酸ビニル共重合体、飽和ポリエステル、スチレン−ジエン系共重合体、セルロース・アセテート・ブチレート、セルロース・アセテート・プロピオネート、液状ゴム、合成ゴム等が挙げられる。
低収縮剤(D)の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の合計量100質量部に対して、5〜80質量部であることが好ましく、10〜60質量部であることがより好ましく、20〜50質量部であることがさらに好ましい。
低収縮剤(D)の添加量が5質量部未満では、成形収縮率が非常に大きくなるおそれがある。一方、低収縮剤(D)の添加量が80質量部を超えると、剛性が低くなってしまい、機械的強度が不十分となることがある。
強化繊維(E)としては、ガラス繊維、炭素繊維、天然繊維、合成繊維を用いることができ、具体的には、繊維長1.5〜25mm程度に切断したチョップドストランドガラスや、カーボン繊維、パルプ繊維、テトロン(登録商標)繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ワラストナイトからなる繊維等の有機繊維および無機繊維が挙げられる。
強化繊維(E)の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の合計量100質量部に対して、3〜300質量部であることが好ましく、5〜200質量部であることがより好ましい。
強化繊維(E)の添加量が3質量部未満では、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物に、十分な機械的強度が得られないことがある。一方、強化繊維(E)の添加量が300質量部を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料における、強化繊維(E)に対する不飽和ポリエステル樹脂(A)やビニルエステル樹脂(B)の含浸性や、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の流動性が損なわれることがある。
さらに、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料には、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物の機械的強度や耐熱性を損なわない範囲内であれば、各種の添加材が含まれていてもよい。
添加材としては、例えば、無機充填材、内部離型剤、増粘剤、減粘剤、顔料等が挙げられる。
無機充填材としては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウムが主に用いられるが、それ以外に、ガラス粉、ガラスビーズ、中空ガラス、シリカ、タルク、クレー、アルミナ、硫酸バリウム、酸化チタン等の公知の充填材が用いられる。これらの無機充填材は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
無機充填材の形状等は、特に限定されないが、平均粒径が0.5μm〜50μmのものが好ましい。
無機充填材の平均粒径が0.5μm未満であると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の粘度が高くなり、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を製造できないことがある。一方、無機充填材の平均粒径が50μmを超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の流動性が悪くなり、この組成物を用いた成形品の成形性が悪くなる。
無機充填材の添加量は、不飽和ポリエステル樹脂およびビニルエステル樹脂の合計量100質量部に対して、100〜1000質量部であることが好ましく、200〜800質量部であることがより好ましく、300〜700質量部であることがさらに好ましい。
無機充填材の添加量が100質量部未満では、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の流動性が大きくなりすぎるばかりでなく、この樹脂組成物を硬化してなる硬化物の機械的強度や耐熱性も不十分となることがある。一方、無機充填材の添加量が1000質量部を超えると、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の粘度が高くなり、強化繊維(E)に対する不飽和ポリエステル樹脂(A)やビニルエステル樹脂(B)の含浸性や、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の流動性が損なわれ、結果として、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなる硬化物の機械的強度や耐熱性が低下することがある。
内部離型剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸塩、界面活性剤とコポリマーからなり、成形時にフィラーを吸着する特殊内部離型剤(商品名:BYK−P9050、ビッグケミー・ジャパン社製)、カルナバワックス等が挙げられる。これらの内部離型剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を適宜の割合で組み合わせて用いてもよい。
増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム等の金属酸化物や、金属水酸化物およびイソシアネート化合物等が挙げられる。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の製造方法は、上記の不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方に、上記の硬化剤(C)、低収縮剤(D)、強化繊維(E)等を混合、分散させることができる方法であれば特に限定されない。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料の製造方法としては、例えば、(a)ガラスビーカー、缶、カップ等の適当な容器中にて、撹拌棒やへら等により混合する方法、(b)ダブルヘリカルリボン翼、ゲート翼等により混練する方法、(c)プラネタリーミキサーにより混練する方法、(d)ビーズミルにより混練する方法、(e)3本ロールにて混練する方法、(f)エクストルーダー型混練押し出し機により混練する方法、(g)自転公転型撹拌装置を用いて撹拌する方法、(h)双腕型ニーダー等が挙げられる。
分散処理に要する時間は、上記の不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方に、上記の硬化剤(C)、低収縮剤(D)、強化繊維(E)等を均一に分散させるのに十分な時間であればよい。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料は、硬化させることにより、遊技機の筐体およびその周辺部品に適用可能であり、機械的強度および耐熱性に優れ、低コスト化、軽量化を実現した硬化物(成形物)が得られる。
「遊技機用熱硬化性樹脂硬化物」
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物は、上述した実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなることを特徴とする。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上述した実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂材料を用いて、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形等を行うことにより製造される。
得られた遊技機用熱硬化性樹脂硬化物は、相分離構造をなし、良好な制振特性を有するとともに、高強度の硬化物である。なお、相分離構造が不十分であると、成形収縮率が大きくなるおそれがある。
また、本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物は、金属または中密度繊維板(medium density fiberboard、MDF)等の木材と、上記の成形方法により一体成形することによって、低コスト化を図ることができるばかりでなく、再利用性が向上した硬化物とすることができる。
さらに、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物を製造する際に、遊技機用熱硬化性樹脂材料内に金属(アルミニウム、鉄、銅等)等を挿入して、インサート成形することにより、技機用熱硬化性樹脂硬化物の機械的強度をさらに向上することができるとともに、遊技機用熱硬化性樹脂硬化物に、これを適用した遊技機内外部から発生する電磁波を遮蔽する特性を付与することができる。
本実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物は、遊技機の筐体およびその周辺部品に適用可能であり、機械的強度および耐熱性に優れ、低コスト化、軽量化を実現することができる。
「遊技機用部品」
本実施形態の遊技機用部品は、上述した実施形態の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物からなる筐体および筐体内蔵部品の少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする。
本実施形態の遊技機用部品としては、例えば、図1に示す遊技機(パチスロ遊技機)1を構成する筐体や筐体内蔵部品等が挙げられる。
遊技機(パチスロ遊技機)1は、筐体2と、筐体2の前面側に設けられた発光ダイオード(LED)3と、液晶画面4と、回胴部5と、MAX BETボタン6と、スタートレバー7と、コイン投入口8と、ストップボタン9と、前面パネル10と、下皿11と、コイン払い出し口12とから概略構成されている。
本実施形態の遊技機用部品としては、例えば、筐体2、筐体2に内蔵されるLED3、モータ等の発熱源近傍に配設される周辺部品(内蔵部品)、液晶画面4の周辺部品、回胴部5の周辺部品等が挙げられる。
本実施形態の遊技機用部品を筐体2に適用することにより、筐体2を、機械的強度および耐熱性に優れたものとすることができるとともに、軽量化することができる。
本実施形態の遊技機用部品をLED3の周辺部品に適用することにより、LED3の周辺部品を機械的強度および耐熱性に優れたものとすることができる。
本実施形態の遊技機用部品を液晶画面4の周辺部品に適用することにより、液晶画面4の周辺部品を機械的強度および耐熱性に優れたものとすることができる。
本実施形態の遊技機用部品を回胴部5の周辺部品に適用することにより、回胴部5の周辺部品を機械的強度および耐熱性に優れたものとすることができる。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
(熱硬化性樹脂材料の調製)
スチレンモノマーの含有量が30質量%の不飽和ポリエステル樹脂(商品名:リゴラックM−500D、昭和電工社製)100質量部と、スチレンモノマー20質量部と、硬化剤のt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(TBPO、商品名:パーブチルZ、日油社製)3質量部と、低収縮剤(商品名:スタイロン679、PSジャパン社製、ポリスチレンの40質量%スチレン溶液)100質量部と、無機充填材の炭酸カルシウム350質量部と、内部離型剤のステアリン酸亜鉛15質量部と、強化繊維のガラス繊維(商品名:CS 6PE907、日東紡社製)120質量部とを、双腕型ニーダーを用いて混練し、実施例1の熱硬化性樹脂材料を調製した。
(成形収縮率の測定)
図2に示す金型を用いて、型温150℃、成形時間3分、成形圧力10MPaの条件で、実施例1の熱硬化性樹脂材料を硬化させて、実施例1の円盤状の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
図2に示す金型を用いて作製した実施例1の熱硬化性樹脂硬化物について、マイクロメーターを用い、JIS K6911(1995)「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して、成形収縮率を測定した。図2に示す金型において、d=76mm、d=80mm、d=90mmであった。
結果を表1に示す。
(曲げ強さおよび曲げ弾性率)
図3に示す金型を用いて、型温150℃、成形時間3分、成形圧力10MPaの条件で、実施例1の熱硬化性樹脂材料を硬化させて、実施例1の板状の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
図3に示す金型を用いて作製した実施例1の熱硬化性樹脂硬化物について、AUTOGRAPH AG−X(島津製作所社製)を用い、JIS K6911(1995)「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して、曲げ強さおよび曲げ弾性率を測定した。図3に示す金型において、l=80mm、w=10mm、t=4mmであった。
結果を表1に示す。
(荷重たわみ温度の測定)
図4に示す金型を用いて、型温150℃、成形時間3分、成形圧力10MPaの条件で、実施例1の熱硬化性樹脂材料を硬化させて、実施例1の板状の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
図4に示す金型を用いて作製した実施例1の熱硬化性樹脂硬化物について、No.148−HDPC(安田精機製作所社製)を用い、JIS K6911(1995)「熱硬化性プラスチック一般試験方法」に準拠して、荷重たわみ温度を測定した。図4に示す金型において、l=110mm、w=12.7mm、t=12.7mmであった。
結果を表1に示す。
(難燃性の評価)
実施例1の熱硬化性樹脂硬化物について、図5に示す設備を用いて、UL−94に準拠して、難燃性を評価した。
図5において、符号21は燃料ガス流入口、符号22は調整バルブ、符号23は流量計、符号24はマノメータ、符号25はASTM D5025バーナ、符号26は空気量調整式吸気口を表わす。
結果を表1に示す。
(成形性の評価)
上述のように、図2に示す金型を用いて作製した熱硬化性樹脂硬化物について、クラック発生の有無およびボイド発生の有無を目視により観察した。熱硬化性樹脂硬化物にクラックやボイドがない場合を「○」、熱硬化性樹脂硬化物にクラックやボイドがある場合を「×」と評価した。
結果を表1に示す。
<実施例2>
不飽和ポリエステル樹脂100質量部に替えて、スチレンの含有量が40質量%のビニルエステル樹脂(商品名:リポキシR−802、昭和電工社製)100質量部を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
実施例3の熱硬化性樹脂硬化物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度、難燃性および成形性を評価した。結果を表1に示す。
<実施例3>
不飽和ポリエステル樹脂100質量部に替えて、不飽和ポリエステル樹脂(商品名:リゴラックM−500D、昭和電工社製)50質量部と、ビニルエステル樹脂(商品名:リポキシR−802、昭和電工社製)50質量部とを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例3の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例3の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
実施例3の熱硬化性樹脂硬化物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度、難燃性および成形性を評価した。結果を表1に示す。
<実施例4>
無機充填材として、炭酸カルシウム350質量部に替えて、炭酸カルシウム175質量部と、中空ガラス50質量部とを用い、強化繊維のガラス繊維の添加量を100質量部とした以外は実施例1と同様にして、実施例4の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例4の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
実施例4の熱硬化性樹脂硬化物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度、難燃性および成形性を評価した。結果を表1に示す。
<実施例5>
無機充填材として、炭酸カルシウム350質量部に替えて、水酸化アルミニウム400質量部を用い、強化繊維のガラス繊維の添加量を100質量部とした以外は実施例1と同様にして、実施例5の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
実施例5の熱硬化性樹脂硬化物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度、難燃性および成形性を評価した。結果を表1に示す。
<比較例1>
強化繊維のガラス繊維を用いなかった以外は実施例1と同様にして、比較例1の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
比較例1の成形物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<比較例2>
低収縮剤(商品名:スタイロン679、PSジャパン社製、ポリスチレンの40質量%スチレン溶液)を用いなかった以外は実施例1と同様にして、比較例2の熱硬化性樹脂材料を調製した。
得られた熱硬化性樹脂材料を用いた以外は実施例1と同様にして、比較例2の熱硬化性樹脂硬化物を作製した。
比較例2の成形物について、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<参考例1>
従来、遊技機の筐体等に用いられている、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS、商品名:UMG ABS EX18A、UMG ABS社製)のみを用いて、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<参考例2>
従来、遊技機の筐体等に用いられている、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS、商品名:UMG ABS GF20、UMG ABS社製)のみを用いて、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<参考例3>
従来、遊技機の筐体等に用いられている、ポリカーボネート(商品名:ユーピロン H−4000、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)のみを用いて、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<参考例4>
従来、遊技機の筐体等に用いられている、ポリカーボネート(商品名:GS2020MR2、三菱エンジニアリングプラスチックス社製)のみを用いて、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
<参考例5>
従来、遊技機の筐体等に用いられている、厚さ15mmの中密度繊維板(MDF)を、実施例1と同様にして、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2015150221
Figure 2015150221
表1および表2に示す結果から、実施例1〜5と比較例1、2および参考例1〜5を比較すると、少なくとも以下のことが分かった。
実施例1〜5と比較例1、2および参考例1〜5とを比較すると、実施例1〜5の方が曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、荷重たわみ温度および成形性の特性全体にわたり良好な結果が得られた。
実施例1〜5と、従来遊技機の筐体等に用いられている材料からなる参考例1および参考例3とを比較すると、実施例1〜5は、参考例1および参考例3に比べて、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率および荷重たわみ温度に優れていることが分かった。
実施例1〜5と、従来遊技機の筐体等に用いられている材料からなる参考例2および参考例4とを比較すると、実施例1〜5は、参考例2および参考例4に比べて、曲げ弾性率、成形収縮率および荷重たわみ温度に優れていることが分かった。
実施例1〜5と、従来遊技機の筐体等に用いられている材料からなる参考例5とを比較すると、実施例1〜5は、参考例5に比べて、曲げ強さおよび曲げ弾性率に優れていることが分かった。
実施例1と比較例1とを比較すると、ガラス繊維(強化繊維(E))を導入することにより、曲げ強さ、曲げ弾性率、成形収縮率、成形性を向上させることができることが分かった。なお、参考例1と参考例2との比較、および、参考例3と参考例4との比較から、ガラス繊維(「強化繊維(E)」)の導入は、曲げ強さ、曲げ弾性率および荷重たわみ温度の向上、並びに成形収縮率の低下の効果をもたらすことが分かる。
実施例1と比較例2とを比較すると、ポリスチレン(低収縮剤(D))の導入により、成形性向上の効果がもたらされることが分かった。
本発明の遊技機用熱硬化性樹脂材料を用いることにより、機械的強度および耐熱性に優れる遊技機用部品を提供できる。
1・・・遊技機(パチスロ遊技機)、2・・・筐体、3・・・発光ダイオード、4・・・回胴部、5・・・、6・・・MAX BET、7・・・スタートレバー、8・・・コイン投入口、9・・・ストップボタン、10・・・前面パネル、11・・・下皿、12・・・コイン払い出し口。

Claims (3)

  1. 不飽和ポリエステル樹脂(A)およびビニルエステル樹脂(B)の少なくともいずれか一方と、硬化剤(C)と、低収縮剤(D)と、強化繊維(E)と、を含有してなることを特徴とする遊技機用熱硬化性樹脂材料。
  2. 請求項1に記載の遊技機用熱硬化性樹脂材料を硬化してなることを特徴とする遊技機用熱硬化性樹脂硬化物。
  3. 請求項2に記載の遊技機用熱硬化性樹脂硬化物からなる筐体、および、遊技機の筐体に内蔵される発熱源近傍に配設される内蔵部品の少なくともいずれか一方を備えたことを特徴とする遊技機用部品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023112439A1 (ja) * 2021-12-16 2023-06-22 株式会社レゾナック 成形材料、音響整合部材、及び超音波センサ

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