<写真シール作成装置の外観構成>
[全体の構成]
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、画像を提供するゲーム機である。画像の提供は、シール紙に印刷した形で行われるだけでなく、サーバに送信した画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にする形で行われることもある。
写真シール作成装置1はゲームセンターなどの店舗に設置される。
写真シール作成装置1で遊ぶ利用者は、編集画像の提供を受けるため、自身が被写体となって好みのポーズをとって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像に手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させるなどして、撮影画像を彩り豊かな画像に編集する。利用者は、編集済みの撮影画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
また、写真シール作成装置1は、証明写真として用いるための画像である証明写真用画
像を利用者に提供する機能をも有する。利用者は、写真シール作成装置1の利用を開始するとき、はじめに、編集画像の提供を受けるためのゲームを行うのか、証明写真に利用可能な証明写真用画像の提供を受けるためのゲームを行うのかを選択することになる。
証明写真用画像の提供を受ける利用者は、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像の写りを調整することにより、証明写真用画像を生成する。利用者は、証明写真用画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
編集画像が印刷されたシール紙を受け取ろうとする利用者は、主に2人または3人等の複数人からなる利用者のグループである。これに対し、証明写真用画像が印刷されたシール紙を受け取ろうとする利用者は、主に1人の利用者である。
以下、適宜、写真シール作成装置1に用意されたコースのうち、編集画像の提供を受けるためのコースを通常コースといい、証明写真用画像の提供を受けるためのコースを証明写真コースという。
通常コースの一連の処理には、好みのポーズをとって行う撮影と、その撮影によって得られた撮影画像の編集と、編集によって得られた編集画像の印刷が含まれる。撮影画像の編集には、被写体の明るさや肌の色などの写りを調整する処理の他に、あらかじめ用意された編集ツールを用いた所定の合成用画像を、編集対象の撮影画像上の、タッチペンなどによって利用者により指示された位置に合成する処理が含まれる。
一方、証明写真コースの一連の処理には、証明写真のためにあらかじめ決められたポーズをとって行う撮影と、その撮影によって得られた撮影画像の中から選択した証明写真用画像の調整と、調整後の証明写真用画像の印刷が含まれる。証明写真用画像の調整には、被写体として写る人物の位置と大きさを調整する処理、および/または肌の明るさや髪の色などの写りを調整する処理がある。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と画像処理ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は離して設置され、撮影部21と背景部22の間に設けられる空間が、利用者が撮影を行う撮影空間となる。
撮影部21は、利用者を被写体とした撮影処理を行う装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者が撮影処理を行うために向く方向である正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図3)により構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図3)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Aと側面パネル52Aは、上部が板状の部材である連結部23Aによって連結され、下部が、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられ、上部において連結部23Bによって連結され、下部において、床面に設けた金属製の部材である連結部23B’(図示せず)によって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。撮影空間の内部には床材27が設置される。利用者は、撮影空間に入り、床材27の上に立って撮影を行うことになる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、クロマキー用の緑色の背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが収納される。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、カーテンを下ろし、撮影が終了したらカーテンを巻き取る。なお、前記背景カーテンの代わりに、または、前記背景カーテンに加え、色または模様の異なる、背景に利用される巻き取り式の背景カーテンが複数収納されるようにし、背景カーテンユニット25が、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、例えば利用者により選択された色のカーテンを下ろし、その他のカーテンを巻き取るようにしてもよい。なお、カーテンは、背面パネル51に貼り付けられるようにしてもよい。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
画像処理ユニット12は、通常コース時の撮影画像の編集処理、および証明写真コース時の証明写真用画像の調整処理を行う装置である。以下、適宜、撮影画像の編集と証明写真用画像の調整を区別する必要がない場合、まとめて画像処理という。
画像処理ユニット12は、一方の側面が撮影部21の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。画像処理ユニット12には、画像処理時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に一部が見える画像処理ユニット12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に画像処理を行うことができるように、画像処理ユニット12の正面側と背面側には画像処理に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
画像処理ユニット12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成される。斜面72には、画像処理の作業に用いられる構成が設けられる。斜面72の右側には、照明装置74(図2)の一端を支持する柱状の支持部73Aが設けられる。斜面72の左側にも、照明装置74の他端を支持する柱状の支持部73B(図2)が設けられる。支持部73Aの右側には、画像処理ユニット12の側面を構成する板状のパネル73Cが設けられる。パネル73Cの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。
画像処理ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせることによって構成される。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端にレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、画像処理ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる画像処理ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が撮影画像の編集を行ったり、証明写真用画像の調整を行ったりする画像処理空間となる。
図2は、写真シール作成装置1を別の角度から見た斜視図である。
後述するように、画像処理ユニット12の右側面には、タブレット内蔵モニタや、印刷済みのシール紙が排出されるシール紙排出口などが設けられる。画像処理ユニット12の側面に設けられるタブレット内蔵モニタは、画像の印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客機能を利用するときに用いられる。事後接客機能には、編集画像や証明写真用画像をサーバに送信する機能などが含まれる。画像処理ユニット12の右側面前方の空間が、利用者が事後接客機能を利用する事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。通常コース時、証明写真コース時のいずれの場合も利用者の移動は同じである。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、コースを選択した後、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用してコースに応じた撮影を行う。
撮影を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て画像処理空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て画像処理空間A2−2に移動する。
画像処理空間A2−1は、画像処理ユニット12の正面側の画像処理空間であり、画像処理空間A2−2は、画像処理ユニット12の背面側の画像処理空間である。画像処理空間A2−1と画像処理空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの画像処理空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。
画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2に移動した利用者は、通常コースを選択している場合には撮影画像の編集を開始し、証明写真コースを選択している場合には証明写真用画像の調整を開始する。画像処理空間A2−1の利用者と、画像処理空間A2−2の利用者は同時に画像処理を行うことができる。
画像処理が終了した後、編集画像や証明写真用画像の印刷が開始される。画像の印刷中、画像処理空間A2−1での画像処理を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように画像処理空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。また、画像処理空間A2−2での画像処理を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示すように画像処理空間A2−2から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、シール紙排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
[撮影部の構成]
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。
撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41の中央からやや上側には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するように撮影・表示ユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。また、所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画は撮影画像として保存される。
カメラ91の下に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ92には、適宜、カメラ91により取り込まれた動画(ライブビュー)や撮影画像が表示される。
カメラ91の上側および左右を半円状の乳白アクリル板よりなる発光面で囲む正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
撮影・表示ユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた右上ストロボ82および左上ストロボ83が設置される。右上ストロボ82および左上ストロボ83は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、上方から利用者を照射する。
ベース部43の正面には利用者の足元を照射する足元ストロボ84が設けられる。足元ストロボ84の右側には、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口85が設けられる。
ベース部43の上面には、足元ストロボ84の上面を挟んでスペース43Aおよび43Bが左右に形成される。スペース43Aおよび43Bは、撮影を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
[背景部の構成]
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ103が取り付けられる。
[画像処理ユニットの構成]
図6は、画像処理ユニット12の背面側(画像処理空間A2−2側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には、通常コース時には例えば編集画面が表示される。編集画面は、撮影画像の編集に用いられる画面である。2人で同時に編集を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
また、タブレット内蔵モニタ131には、証明写真コース時には例えば調整画面が表示される。調整画面は、証明写真用画像の調整に用いられる画面である。例えばタッチペン132Aとタッチペン132Bのいずれかを用いて調整が行われる。
図7は、画像処理ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
画像処理ユニット12の側面にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161には、事後接客機能を利用するときに用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下には、事後接客機能の案内音声、BGM、効果音等などを出力するスピーカ162が設けられる。スピーカ162の下にはシール紙排出口163が設けられる。画像処理ユニット12の内部にはプリンタが設けられており、編集画像または証明写真用画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口163から排出される。
<シール紙の例>
図8は、編集画像が印刷されたシール紙の例を示す図である。
図8Aは、6枚の編集画像が2行3列のレイアウトに配置されて印刷されたシール紙を示し、図8Bは、6枚の編集画像が3行2列のレイアウトに配置されて印刷されたシール紙を示す。
6枚の編集画像は、それぞれ、2人の利用者が異なる構図で写る6種類の画像である。通常コース時には、例えば静止画の撮影が6回行われ、6枚の撮影画像に対してそれぞれ編集が施された後、シール紙に印刷される。図8の例においては、それぞれの撮影画像は若干傾いて印刷されている。
撮影画像に写る利用者の背景には所定の色や模様の画像である背景画像が合成され、前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像が合成される。例えば図8Aの6枚のうちの上段左端の編集画像に含まれる「Love my friend」の文字は手書きの文字であり、下段中央の編集画像に含まれるハート型の画像はスタンプ画像である。
シール紙の縁の余白領域には、機種名、撮影日の他に、メールアドレスとIDが印刷される。余白領域に印刷されたメールアドレスとIDは、サーバに送信された編集画像を携帯電話機などの携帯端末で閲覧するときに利用される。
図9は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
編集画像P1は、背景画像P11、撮影画像P12、前景画像P13の各レイヤから構成される。図9の背景画像P11は、所定の色の地にハートや星などの模様が表された画像であり、前景画像P13は、落書きによって入力された「Love my friend」の手書き文字を含む画像である。
編集画像P1は、撮影画像P12の被写体の領域を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。
図10は、証明写真用画像が印刷されたシール紙の例を示す図である。
図10のシール紙は、6枚の証明写真用画像が2行3列のレイアウトに配置されて印刷されたシール紙である。
6枚の証明写真用画像は、1人の利用者の、略胸から上、頭より若干上までの範囲がほぼ中央に写る、構図が同じ1種類の画像である。証明写真コース時には、例えば静止画の撮影が4回行われ、4枚の撮影画像の中から選択された1枚の撮影画像を証明写真用画像として、調整が施された後にシール紙に印刷される。
シール紙の左下には、金額、日にちなどからなる領収証が印刷され、右下には、証明写真用画像の使い方などに関する注意書きが印刷される。注意書きの下には、サーバに送信された証明写真用画像を携帯電話機で閲覧するときに利用されるメールアドレスとIDが印刷される。以下、適宜、編集画像または証明書用画像を携帯電話機で見ることができるようにサーバに送信する仕組みのことを「携帯送信」という。
利用者は、シール紙に印刷された証明写真用画像をはさみなどで切り取り、履歴書などの書類に貼り付けて使うことになる。印刷媒体がシール紙であるから、履歴書などに貼り付けるときに糊付けが不要となる。
図11は、証明写真用画像のレイヤ構造の例を示す図である。
証明写真用画像P21は、背景画像P31と撮影画像P32の各レイヤから構成される。図11の背景画像P31は、所定の色の無地の画像であり、通常コース時に用いられる背景画像にあるような模様などは含まれない。
証明写真用画像P21は、撮影画像P32の被写体の領域を背景画像P31に重ねることによって生成される。
以上のような外観構成を有する写真シール作成装置1によっては、このような編集画像が印刷されたシール紙、あるいは証明写真用画像が印刷されたシール紙が生成される。なお、編集画像や証明写真用画像は、シール紙に印刷されるものとしたが、特に、証明写真用画像が印刷される印刷媒体は、シール紙に限らず、写真が印刷可能な写真用紙とすることができる。
<写真シール作成装置の内部構成>
[ハードウェア構成]
図12は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、画像処理部209A、画像処理部209B、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、編集画像や証明写真用画像をサーバに送信する。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部208は、硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口85に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25を制御し、背景カーテンの上げ下げを行う。背景カーテンの上げ下げが利用者により手動で行われるようにしてもよい。
例えば、証明写真コースと通常コースとで、異なる背景カーテンが用いられる。
照明装置223は、制御部201から供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21の右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、正面ストロボ93、背景部22の背面中央ストロボ101、背面右ストロボ102、背面左ストロボ103が設けられる。
例えば、証明写真コースと通常コースとで、異なるストロボが静止画の撮影時に動作する。また、ストロボの発光量や光の色味が、証明写真コースと通常コースとで切り替えられる。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
画像処理部209Aは、画像処理空間A2−1にいる利用者を対象とした画像処理を行う。画像処理部209Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。画像処理部209Bは、画像処理部209Aと同一の構成を有しており、画像処理空間A2−2にいる利用者を対象とした画像処理を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面または調整画面を表示し、画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、利用者の操作に応じて画像処理が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3にいる利用者を対象とした事後接客処理を行う。事後接客処理は、事後接客機能を利用者に提供する処理である。事後接客部210は、タブレット内蔵モニタ161、スピーカ162、およびプリンタ241から構成される。プリンタ241にはシール紙ユニット242が装着される。
プリンタ241は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、編集画像や証明写真用画像をシール紙ユニット242に収納されているシール紙に印刷し、シール紙排出口163に排出する。制御部201からプリンタ241に対しては、各画像が配置されたイメージデータが印刷データとして供給される。
[制御部の構成]
図13は、図12の制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図13に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201においては、撮影管理部301、画像処理管理部302、印刷管理部303、事後接客管理部304、およびシーケンス管理部305が実現される。
撮影管理部301は、撮影部208の各部を制御し、写真シール作成装置1を利用する際に投入される代金に関する処理や撮影処理を行う。画像処理管理部302は、画像処理部209A、画像処理部209Bの各部を制御し、画像処理を行う。印刷管理部303は、事後接客部210のプリンタ241を制御し、印刷処理を行う。事後接客管理部304は、事後接客部210のタブレット内蔵モニタ161を制御するなどして事後接客処理を行う。シーケンス管理部305は、利用者が行うゲームの全体のシーケンスを管理する。
図14は、撮影管理部301の構成例を示すブロック図である。
撮影管理部301は、ガイダンス出力制御部321、表示制御部322、カメラ制御部323、および撮影画像記憶部324から構成される。
ガイダンス出力制御部321は、撮影の進め方などを説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部321は、表示制御部322を制御し、撮影の進め方などを説明する画面を表示させたり、音声をスピーカ224から出力させたりする。
表示制御部322は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部322は、カメラ制御部323から供給された動画に基づいてライブビューをタッチパネルモニタ92に表示させる。
カメラ制御部323は、撮影処理が開始されたとき、カメラ91を制御して動画を撮影する。カメラ制御部323により撮影された動画はライブビューの表示に用いられる。また、カメラ制御部323は、所定のタイミングで静止画の撮影を行い、撮影画像を表示制御部322と撮影画像記憶部324に出力する。表示制御部322に出力された撮影画像は撮影結果の確認に用いられる。
撮影画像記憶部324は、カメラ制御部323から供給された撮影画像を記憶する。撮影画像記憶部324に記憶された撮影画像は、編集処理の開始時、または調整処理の開始時に画像処理管理部302により読み出される。
図15は、画像処理管理部302の構成例を示すブロック図である。
画像処理管理部302は、ガイダンス出力制御部331、表示制御部332、編集部333、調整部334、および画像記憶部335から構成される。
ガイダンス出力制御部331は、編集や調整の進め方などを説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部331は、表示制御部332を制御し、編集や調整の進め方などを説明する画面を表示させたり、音声をスピーカ231から出力させたりする。
表示制御部332は、タブレット内蔵モニタ131の表示を制御する。例えば、表示制御部322は、通常コースを選択した利用者が撮影を終えた場合には編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させ、証明写真コースを選択した利用者が撮影を終えた場合には調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
編集部333は、撮影画像の編集(落書き)を行う。編集部333は、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2にいる利用者が、通常コースを選択した利用者である場合に処理を行うことになる。
撮影画像の編集は、利用者の操作に応じて、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を撮影画像に重ねるなどして進められる。タブレット内蔵モニタ131からは、利用者の操作の内容を表す信号が供給される。編集部333による処理の結果は表示制御部332に供給され、編集画面に表示される。編集部333は、編集済みの撮影画像である編集画像を画像記憶部335に出力する。
調整部334は、証明写真用画像の調整を行う。調整部334は、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2にいる利用者が、証明写真用コースを選択した利用者である場合に処理を行うことになる。
証明写真用画像の調整は、利用者の操作に応じて、被写体の位置、明るさ、背景画像の色を変えるなどして進められる。タブレット内蔵モニタ131からは、利用者の操作の内容を表す信号が供給される。調整部334による処理の結果は表示制御部332に供給され、調整画面に表示される。調整部334は、調整済みの証明写真用画像を画像記憶部335に出力する。
画像記憶部335は、編集部333から供給された編集画像、または調整部334から供給された証明写真用画像を記憶する。画像記憶部335に記憶された画像は、印刷処理の開始時に印刷管理部303により読み出される。
図16は、印刷管理部303の構成例を示すブロック図である。
印刷管理部303は、印刷データ生成部341とプリンタ制御部342から構成される。
印刷データ生成部341は、通常コースにおける印刷処理の開始時、画像記憶部335に記憶されている編集画像を読み出し、所定のレイアウトに配置することによってイメージデータを生成する。また、印刷データ生成部341は、証明写真コースにおける印刷処理の開始時、画像記憶部335に記憶されている証明写真用画像を読み出し、所定のレイアウトに配置することによってイメージデータを生成する。印刷データ生成部341は、生成したイメージデータを印刷データとしてプリンタ制御部342に出力する。
プリンタ制御部342は、プリンタ241を制御し、印刷データ生成部341により生成された印刷データに基づいて画像をシール紙に印刷させる。
図17は、事後接客管理部304の構成例を示すブロック図である。
事後接客管理部304は、表示制御部351と通信制御部352から構成される。
表示制御部351は、タブレット内蔵モニタ161の表示を制御する。例えば、表示制御部351は、携帯送信の機能を利用することが選択された場合、利用者が使う携帯端末のメールアドレスの入力画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。
通信制御部352は、通信部203を制御し、編集画像や証明写真用画像をサーバに送信する。また、通信制御部352は、利用者により入力されたメールアドレスをサーバに送信する。
<写真シール作成装置の動作>
次に、以上のような構成を有する写真シール作成装置1の動作について説明する。
[シール作成ゲーム提供処理]
はじめに、図18のフローチャートを参照して、シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の一連の処理について説明する。
ステップS1において、写真シール作成装置1の制御部201は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを硬貨処理部221から供給される信号に基づいて判定し、投入されたと判定するまで待機する。
硬貨が投入されたとステップS1において判定した場合、ステップS2において、撮影管理部301の表示制御部322は、コース選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
このように、写真シール作成装置1においては、代金の投入後にコースの選択が行われる。すなわち、証明写真コースによって証明写真用画像の提供を受ける場合でも、その金額は通常コースで遊ぶ場合と同じ金額になる。
図19は、コース選択画面の例を示す図である。
コース選択画面の上方には「撮りたいコースを選んでね」のメッセージが表示される。
メッセージの隣に表示される数字はコースの選択に設定された制限時間である。
コース選択画面の中央左側には、2人用コースを選択するときに操作される大きな略正方形のボタンである2人用コース選択ボタン401が表示される。2人用コース選択ボタン401の内側には、2人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが表示される。
2人用コース選択ボタン401の右側には、3人用コースを選択するときに操作される長方形のボタンである3人用コース選択ボタン402と、4人用コースを選択するときに操作される長方形のボタンである4人用コース選択ボタン403が縦に並べて表示される。3人用コース選択ボタン402の内側には3人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが1枚表示され、4人用コース選択ボタン403の内側には4人用コースで撮影を行ったときに得られる画像のサンプルが1枚表示される。
サンプル画像が表示されることにより、利用者はそれぞれのコースによって得られる画像の画角を確認することができる。図19に示すように、少人数の撮影コースを選択したときに得られる画像より、大人数の撮影コースを選択したときに得られる画像の方が、垂直方向の長さに対する水平方向の長さが長い。
コース選択画面の下方には、証明写真コースを選択するときに操作されるボタンである証明写真コース選択ボタン404が表示される。証明写真コース選択ボタン404の内側には、証明写真用画像のサンプルが1枚表示されるとともに、1人用のコースであることと、証明写真用画像の用途が履歴書用(横×縦が3cm×4cm)であることを表す情報が表示される。
図20は、証明写真コース選択ボタン404を操作したときにコース選択画面に重ねて表示されるポップアップの例を示す図である。
証明写真コース選択ボタン404を操作したとき、コース選択画面に重ねてウインドウ411が表示される。ウインドウ411には、証明写真コースでゲームを開始してよいのかを確認する旨のメッセージが表示され、その下に、証明写真コースでゲームを開始するときに操作されるYESボタンであるボタン411Aと、コースの選択をやり直すときに操作されるNOボタンであるボタン411Bが並べて表示される。
ボタン411Aとボタン411Bの下には、証明写真コースが1人用のコースであることと、証明写真用画像のサイズが履歴書や願書に使用できるサイズ(横×縦が3cm×4cm)であることを表す情報が表示される。また、証明写真用画像の写りに関する説明が表示される。このとき、履歴書や願書に使用できるサイズとして他のサイズが表示され、選択させるようにしてもよい。
YESボタンであるボタン411Aが操作されたとき、証明写真コースのゲームが開始される。一方、NOボタンであるボタン411Bが操作されたとき、ウインドウ411が閉じ、タッチパネルモニタ92の表示は、図19のコース選択画面が表示される状態に戻る。
証明写真コースを選択したときにこのような確認画面を表示させることにより、通常コースで編集画像を作りたいと思っている利用者が間違って証明写真コースを選択してしまうことを防ぐことができる。
また、証明写真コースを選択した利用者に、ゲームを進めることで得られる証明写真用画像のサイズなどを確認させることができる。
このようなコース選択画面を用いて利用者により選択されたコースを表す情報は、シーケンス管理部305に供給される。なお、いずれのコースも選択せずに制限時間が経過したとき、例えば2人用コースが自動的に選択される。
コース選択画面において証明写真コース選択ボタン404が操作され、続けて図20のYESボタンであるボタン411Aが操作されることによって証明写真用コースが選択された場合、ステップS3において、撮影管理部301は証明写真コースにおける撮影処理を行う。
ステップS4において、画像処理管理部302は、画像処理空間A2−1と画像処理空間A2−2のうち、撮影を終えた利用者の移動先とした方の画像処理空間に対応する画像処理部209Aまたは画像処理部209Bを制御して、証明写真コースにおける調整処理を行う。調整処理においては、証明写真用画像として用いる撮影画像が選択され、選択された証明写真用画像に対して調整が行われる。
ステップS5において、印刷管理部303は、証明写真コースにおける印刷処理を行う。印刷処理により、調整後の証明写真用画像があらかじめ決められたレイアウトに従ってシール紙に印刷される。
ステップS6において、事後接客管理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に対する事後接客処理を行う。事後接客処理は印刷処理と適宜並行して行われる。事後接客管理部304は、証明写真用画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う。
印刷が終了したとき、証明写真用画像が印刷されたシール紙がシール紙排出口163に排出される。利用者は、シール紙をシール紙排出口163から取り出して一連のゲームを終える。証明写真コースを選択した場合に行われる各処理の詳細については、後に詳述する。
一方、コース選択画面において2人用コース選択ボタン401、3人用コース選択ボタン402、または4人用コース選択ボタン403が操作されることによって通常コースが選択された場合、ステップS7において、撮影管理部301は通常コースにおける撮影処理を行う。
ステップS8において、画像処理管理部302は、画像処理空間A2−1と画像処理空間A2−2のうち、撮影を終えた利用者の移動先とした方の画像処理空間に対応する画像処理部209Aまたは画像処理部209Bを制御して、通常コースにおける編集処理を行う。編集処理においては、編集対象とする画像を適宜切り替えて複数枚の撮影画像に対してそれぞれ編集が施される。
ステップS9において、印刷管理部303は、通常コースにおける印刷処理を行う。印刷処理により、利用者により選択されたレイアウトに従って、複数の編集画像がシール紙に印刷される。
ステップS10において、事後接客管理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に対する事後接客処理を行う。事後接客管理部304は、編集画像を携帯端末に送信する処理を事後接客処理として行う。
印刷が終了したとき、編集画像が印刷されたシール紙がシール紙排出口163に排出される。利用者は、シール紙をシール紙排出口163から取り出して一連のゲームを終える。通常コースを選択した場合に行われる各処理の詳細については、後に詳述する。
各処理は、写真シール作成装置1を利用する利用者の数や写真シール作成装置1の利用を始めたタイミングなどに応じて適宜並行して行われる。各処理のタイミングがシーケンス管理部305により制御される。
以上のように、利用者は、ゲームセンターなどに設置される写真シール作成装置1を用いて、証明写真用画像の撮影を行うことができる。また、編集画像が印刷されたシール紙を受け取るためのゲームを行ったついでに証明写真用画像の撮影を行うことができるため、専用機が設置されている場所や写真スタジオにわざわざ行く必要がない。
写真シール作成装置1の主な利用者は女子中高生であるが、女子中高生の中には、証明写真を撮影するための専用機に入りづらいなどの印象を持っている人もいる。ゲームセンターなどに設置される写真シール作成装置1を用いて証明写真用画像を撮影できるようにすることにより、証明写真用画像の撮影を気軽に行うことが可能になる。
編集画像が印刷されたシール紙を受け取るためのゲームの金額と同じ金額で証明写真用画像の撮影を行うことができることも、気軽に証明写真用画像の撮影を行うことにつながる。
さらに、編集画像が印刷されたシール紙を受け取るためのゲームに慣れている利用者にとっては、そのゲームと同じように場所を移動しながら証明写真用画像の撮影や調整を行うことができるため、操作に迷うことなく、証明写真用画像の撮影などを進めることができる。撮影後の調整を、撮影空間A1とは異なる空間で行うことができるため、同じ空間に居続けることに対する抵抗感も少ない。
撮影空間A1は、複数人で入って撮影を行うことができるような広い空間である。そのような広い空間が確保されていることから、1人がぎりぎり入れるような狭い空間で撮影を行う場合に較べて、入ることに対する抵抗感も少ない。
なお、そのような撮影空間A1へ1人で入ることにすら抵抗感を覚える利用者のために、撮影部21の両側面に形成される2つの出入り口それぞれの近傍に表示部を設け、例えば、人目につかない方(例えば、人混みの少ない方など)の出入り口の表示部に、その出入り口が、証明写真コースを利用する利用者に向けての出入り口である旨を表示させるようにしてもよい。これにより、利用者は、人目を気にせずに撮影空間A1へ入ることができる。この場合、2つの出入り口の両方から利用者が入ることができるようにするために、出入り口それぞれの近傍に赤外線などを用いた人感センサをさらに設け、反対側の出入り口に他の利用者が待機している場合には、表示部に「待機している人がいるよ」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。また、証明写真コースを利用しようとする利用者が、人目につかない方の出入り口から入った場合、撮影中にもかかわらず、そのことを知らない利用者が、人目につく方の出入り口から入ってしまうことを避けるために、撮影空間A1で撮影が行われている場合には、表示部に「撮影中」などのメッセージを表示させるようにしてもよい。
[証明写真コースにおける撮影処理]
次に、図21のフローチャートを参照して、図18のステップS3において行われる証明写真コースにおける撮影処理について説明する。
ステップS21において、撮影管理部301のガイダンス出力制御部321は、表示制御部322を制御し、撮影の仕方を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させるなどして撮影前ガイダンスを出力する。
図22は、撮影前ガイダンス画面の例を示す図である。
撮影前ガイダンス画面の略中央には、縦長長方形の領域である画像表示領域431が設けられる。画像表示領域431の横:縦の比は、例えば、証明写真用画像の横:縦の比と同じ3:4である。上述したように、証明写真用画像のサイズは横×縦の長さが3cm×4cmである。
撮影前ガイダンス画面の画像表示領域431には、はじめに、モデルとなる人物H1が映る動画が表示される。図22の例においては、人物H1の略胸より上、頭より若干上までの範囲が映っている。画像表示領域431に表示される動画は、人物H1が身だしなみを整える様子の動画である。
動画の表示に合わせて、ガイダンス出力制御部321により、例えば「まずは身だしなみの確認です。前髪は目にかからないように整え、髪型のチェックをしましょう。襟元までしっかり確認し、衣服をまっすぐに整えましょう。」などの音声がスピーカ224から出力される。
また、画像表示領域431には、身だしなみを整える様子の動画に続けて、人物H1の略胸より上、頭より若干上までの範囲の静止画が表示される。静止画ではなく、頭の位置などを調整する様子の人物H1の動画が表示されるようにしてもよい。
図22に示すように、人物H1の静止画に重ねて、顔の位置と大きさの目安を表すガイドラインが表示される。ガイドラインは、頭の一番上(てっぺん)の位置の目安となる高さを表す水平線431A、あごの位置の目安となる高さを表す水平線431B、および、顔の中心の水平方向の目安となる位置を表す垂直線431Cから構成される。
画像表示領域431に表示される静止画は、垂直線431Cが顔の中心を通るとともに、水平線431Aの近くに頭の一番上の位置を合わせ、水平線431Bの近くにあごの一番下の位置を合わせた人物H1の静止画である。
静止画の表示に合わせて、ガイダンス出力制御部321により、例えば「次に頭のてっぺんとあごの先を赤いガイドラインに合わせてください。背筋を伸ばし、肩を水平にしましょう。中心がずれないように注意してください。あごを少し引いてください。口角を上げて目をぱっちり開き、リラックスしてカメラを見てください。」などの音声がスピーカ224から出力される。
画像表示領域431の隣には、適宜、撮影のポイントの説明として、「前髪を整えましょう」、「襟元をまっすぐにしましょう」、「背筋を伸ばし、肩を水平にしましょう」、「あごを少し引きましょう」、「口角を上げましょう」、「目をしっかり開きましょう」などの文字情報も表示される。
画像表示領域431の右下には、撮影前ガイダンスを終えるときに操作されるSKIPボタン432が表示される。
SKIPボタン432が操作されたとき、または、撮影前ガイダンスが最後まで終わったとき、ステップS22において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。カメラ91による動画の撮影が開始され、撮影によって得られた、利用者が映る動画がカメラ制御部323から表示制御部322に供給される。
図23は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の略中央に設けられた画像表示領域431には、人物H2が写る動画がリアルタイムで表示される。人物H2は利用者自身である。利用者は、画像表示領域431に表示される自分の写りを見て、身だしなみの確認などを行うことができる。
画像表示領域431には、撮影前ガイダンス画面に表示されていたものと同じ、水平線431A、水平線431B、および垂直線431Cからなるガイドラインが利用者の動画に重ねて表示される。利用者は、立ち位置を前後左右に変えるなどして、垂直線431Cが中心を通るように顔の位置を合わせるとともに、水平線431Aに頭の一番上の位置を合わせ、水平線431Bにあごの一番下の位置を合わせることになる。
ガイドラインが顔の位置と大きさの目安としてライブビューに重ねて表示されるため、利用者は、立ち位置をどこにして撮影を行えばいいのかを確認することができる。
顔の位置と大きさの目安を表す線がガイドラインとして表示されるものとしたが、顔の位置と大きさの目安を表す画像は直線画像に限られるものではない。例えば、顔の位置と大きさの目安を曲線の画像によって表すようにしてもよいし、楕円形などの所定の形状の画像によって表すようにしてもよい。
また、顔の位置と大きさの目安を表す画像が表示されるものとしたが、人物の、顔以外の部分の位置と大きさを表す画像が表示されるようにしてもよい。例えば、肩の位置と大きさ、目の位置と大きさ、鼻の位置と大きさを表す画像を表示するようにしてもよい。
さらに、顔の位置と大きさの両方の目安となる画像が表示されるものとしたが、位置と大きさのうちのいずれかの目安となる画像が表示されるようにしてもよい。
撮影が立った状態で行うものであるため、図23に示すようなライブビューを見たとしても、人物(利用者自身)の位置と大きさを正確に調整することは困難である。後述するように、撮影画像に写る人物の位置と大きさの調整は、証明写真用画像の調整時にも行われ、そのときの調整によって最終的に決定されるようになされている。
撮影時にライブビューを見ながら行われる人物の位置と大きさの一段階目の調整が、立った状態で行う粗い調整となり、証明写真用画像の調整時に行われる二段階目の調整が、最終的な微調整となる。利用者は、撮影時には、大体の大きさで、大体の位置に写るように自分の立ち位置を調整すればよいことになる。
なお、カメラ91の撮影範囲(画角)は、画像表示領域431に表示される範囲よりも広いものとされる。カメラ91により撮影された動画のうち、所定の範囲が切り出され、画像表示領域431の表示に用いられる。
ライブビューの表示に合わせて、身だしなみを整えたり、顔の位置を合わせたりすることを促す音声のガイダンスも出力される。このようなライブビューが所定の時間表示された後、撮影前のカウントダウンが開始される。カウントダウンは、例えば撮影タイミングの10秒前から開始される。
図24は、カウントダウンの表示を含むライブビュー表示画面の例を示す図である。
カウントダウンが開始されたとき、図24に示すように、ガイドラインの表示が消え、画像表示領域431の左右には、撮影までの秒数を表す数字が音声によるカウントダウンに合わせて表示される。画像表示領域431の下には、「撮影します。カメラを見てください。」のメッセージが表示される。
このようなライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ92に表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS23において、カメラ制御部323は1回目の静止画の撮影を行う。
ライブビューの表示を開始してから1回目の撮影までの時間として、通常コースにおける時間より、証明写真コースにおける時間の方を長く確保するようにしてもよい。カメラ制御部323は、図23に示すライブビュー表示画面の表示が開始された場合、通常コース時における1回目の撮影までの時間より長い時間が経過した後に1回目の撮影を行うことになる。
性質上、証明写真用画像の方が、通常コース時に得られる編集画像より、身だしなみや被写体の位置などの自由度が低い。ライブビューの表示開始後、1回目の撮影までの時間が長く確保されることにより、証明写真コースで撮影を行う利用者は、身だしなみを整えたり、立ち位置を適切な位置に調整したりすることを、より時間をかけて行うことができる。
カメラ制御部323は、1回目の撮影によって得られた静止画である撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS24において、カメラ制御部323は、1回目の撮影結果をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図25は、撮影結果確認画面の例を示す図である。
図25Aに示される撮影結果確認画面の画像表示領域431には、直前の撮影によって得られた撮影画像が表示される。画像表示領域431の下には「撮影結果です。」のメッセージが表示される。利用者は、このような撮影結果確認画面から、直前に撮影された撮影画像を確認することができる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目以降の撮影が行われる。
すなわち、図23、図24のライブビュー表示画面が表示制御部322により表示され、2回目の撮影タイミングになったとき、ステップS25において、カメラ制御部323は、2回目の静止画の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS26において、表示制御部322は、2回目の撮影によって得られた撮影画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
以上の処理が、あらかじめ設定されている撮影回数だけ繰り返される。撮影回数が例えば4回として設定されている場合、ステップS27において、カメラ制御部323は3回目の撮影を行い、ステップS28において、表示制御部322は、3回目の撮影によって得られた撮影画像を含む撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
ステップS29において、カメラ制御部323は4回目の撮影を行い、ステップS30において、表示制御部322は、4回目の撮影によって得られた撮影画像を含む撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
直前の撮影から次の撮影までの時間、すなわち撮影間隔についても、通常コースにおける時間より、証明写真コースにおける時間の方を長く確保するようにしてもよい。直前の撮影から次の撮影までの間、ライブビューが表示されることにより、利用者は、次の撮影に備えて身だしなみを整えたり、立ち位置を適切な位置に調整し直したりすることを、より時間をかけて行うことができる。
また、4回の撮影の度に、撮影結果を確認させるのではなく、複数回の撮影を連続して行い、撮影結果をまとめて確認させるようにしてもよい。この場合、撮影回数を4回より多くすることができるので、利用者に、撮影結果として得られた多くの撮影画像の中から、例えば4枚の撮影画像を選択させることができる。また、図25Bに示されるように、ライブビュー表示画面の左側に設けられた撮影結果表示領域441乃至443に、1乃至3回目の撮影によって得られた撮影結果を順次表示させることで、前回までの撮影によって得られた撮影結果をまとめて確認させるようにしてもよい。もちろん、2回目以降の撮影の度に撮影結果を確認させる場合にも、図25Bに示されるライブビュー表示画面が表示されるようにしてもよい。
ステップS31において、表示制御部322は、通常コースの紹介画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。通常コースの紹介画面には、通常コース時に行うことができる、撮影画像の編集の内容を表す画像などが表示される。
ステップS32において、表示制御部322は、撮影を終えた利用者に対して、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動を案内する。画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に画面を表示させることによって、または、スピーカ224から音声を出力することによっても行われる。
利用者は、撮影空間A1から出て、案内された方の画像処理空間に移動して証明写真用画像の調整を行うことになる。その後、図18のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。
[証明写真コースにおける調整処理]
次に、図26のフローチャートを参照して、図18のステップS4において行われる証明写真用画像の調整処理について説明する。
ステップS41において、画像処理管理部302の表示制御部332は、撮影処理によって得られた例えば4枚の撮影画像を撮影画像記憶部324から読み出して取得し、画像選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。画像選択画面は、4枚の撮影画像の中から証明写真用画像とする1枚の撮影画像を選択するのに用いられる画面である。
図27は、画像選択画面の例を示す図である。
画像選択画面の上方中央には、画像の選択を促す「プリントしたい画像を1枚選んでください。」のメッセージが表示され、その下に、4枚の撮影画像451−1乃至451−4が撮影順に並べて表示される。撮影画像451−1乃至451−4は、4回の撮影によって得られた、構図の異なる4種類の静止画である。
利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みの撮影画像を選択する。図27の例においては、撮影画像451−1乃至451−4のうちの撮影画像451−1が選択中とされており、撮影画像451−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
撮影画像451−1乃至451−4の下には、証明写真用画像として用いる撮影画像を決定するときに操作されるOKボタン452が表示される。
図28は、撮影画像の枚数が3枚である場合の画像選択画面の例を示す図である。
撮影処理における撮影回数が3回である場合、利用者は、図28の画像選択画面を用いて、3枚の撮影画像の中から、証明写真用画像とする1枚の撮影画像を選択することになる。
このように、撮影回数は任意に設定可能である。また、証明写真用画像とする撮影画像の枚数も1枚に限られるものではなく、複数枚の撮影画像を証明写真用画像として選択することができるようにしてもよい。
画像選択画面から1枚の撮影画像が選択され、OKボタン452が操作された場合、ステップS42において、表示制御部332は、証明写真用画像についての各種の注意をまとめた画面である警告画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図29は、警告画面の例を示す図である。
図29に示すように、警告画面には、証明写真用画像の用途、証明写真用画像の補正(調整)の内容、シール紙に印刷される証明写真用画像の種類、証明写真用画像の印刷に用いられる印刷媒体の種類、実際に印刷される色味などに関する注意書きが表示される。
各種の注意書きの下には、警告画面の表示を終了するときに操作されるSKIPボタン461が表示される。
SKIPボタン461が操作されたとき、または警告画面を表示してから所定の時間が経過したとき、ステップS43において、ガイダンス出力制御部331は、表示制御部322を制御し、証明写真用画像の調整の仕方を説明する画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させるなどして、調整前ガイダンスを出力する。
図30は、調整前ガイダンス画面の例を示す図である。
調整前ガイダンス画面は、調整画面全体のうち、説明の対象となっている機能に関する部分だけをカラー表示とし、それ以外の部分をグレーアウト表示とさせた画面である。
図30の例においては、調整画像表示領域511とボタン領域512がカラー表示になっている。調整画像表示領域511は、調整対象となる証明写真用画像の表示領域であり、ボタン領域512は、人物の位置の調整に用いられるボタンが表示される領域である。調整前のガイダンス中であるから、調整画像表示領域511には、モデルの人物H1が写る静止画が表示される。
また、図30の例においては、ボタン領域512に表示されるボタンを用いて行う位置の調整機能の説明中であることが、ボタン領域512を指す矢印画像501により表されている。「1番 人物の位置を調整」などの音声が、図30の表示に合わせてガイダンス出力制御部331によりスピーカ231から出力される。例えば、証明写真用画像の調整は、人物の位置の調整、人物の大きさの調整、背景の色の調整、写りの調整の順に行われる。これらの4種類の調整の全てが行われるのではなく、4種類の調整のうちの少なくともいずれかが行われるようにしてもよい。また、証明写真用画像に写る人物の傾きの調整などの他の調整が行われるようにしてもよい。
調整前ガイダンス画面においては、矢印画像501が説明中の機能に合わせて移動するとともに、カラー表示の部分が、人物の大きさの調整に用いられるボタンが表示される領域、背景の色の調整に用いられるボタンが表示される領域、写りの調整に用いられるボタンが表示される領域の順に切り替わる。
カラー表示の部分が切り替わることに応じて、「2番 人物の大きさを調整」、「3番 背景カラーを選択」、「4番 写りを調整」などの音声がスピーカ231から出力される。調整前ガイダンス画面の右上には、調整前ガイダンスを終了させるときに操作されるSKIPボタン502も表示される。
SKIPボタン502が操作されたとき、または調整前ガイダンスが終わったとき、ステップS44において、表示制御部332は、調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。SKIPボタン502を用いずに、調整前ガイダンス画面上をタッチペン132A、タッチペン132Bで押す操作が行われたときにも調整前ガイダンスは終了となる。
図31は、調整画面の例を示す図である。
調整画面の略中央の調整画像表示領域511には、利用者(人物H2)が写る証明写真用画像が表示される。調整画像表示領域511に表示される証明写真用画像は、画像選択画面において4枚の撮影画像の中から選択された1枚の撮影画像である。調整画像表示領域511の証明写真用画像の表示には、調整画面の各種のボタンを用いて行われた調整の内容がリアルタイムで反映される。
調整画像表示領域511の左側には、ボタン領域512、人物の大きさの調整に用いられるボタンが表示される領域であるボタン領域513、および、背景の色の調整に用いられるボタンが表示される領域であるボタン領域514が設けられる。
一方、調整画像表示領域511の右側には、一発レタッチに用いられるボタンが表示される領域であるボタン領域515と、こだわりレタッチに用いられるボタンが表示される領域であるボタン領域516が設けられる。ボタン領域515とボタン領域516が、写りの調整に用いられるボタンが表示される領域である。
図32は、図31のボタン領域512、ボタン領域513、およびボタン領域514を拡大して示す図である。
ボタン領域512には、左ボタン512A、右ボタン512B、上ボタン512C、および下ボタン512Dが表示される。左ボタン512Aは、人物の位置を左方向に移動させるときに操作されるボタンであり、右ボタン512Bは、人物の位置を右方向に移動させるときに操作されるボタンである。また、上ボタン512Cは、人物の位置を上方向に移動させるときに操作されるボタンであり、下ボタン512Dは、人物の位置を下方向に移動させるときに操作されるボタンである。ボタン領域512に表示されているボタンを押すごとに、人物の位置が所定の量だけ移動する。
ボタン領域513には、マイナスボタン513Aとプラスボタン513Bが表示される。マイナスボタン513Aは、人物の大きさを小さくするときに操作されるボタンであり、プラスボタン513Bは、人物の大きさを大きくするときに操作されるボタンである。ボタン領域513に表示されているボタンを押すごとに、人物の大きさが所定の量だけ変化する。
ボタン領域512に表示されるボタンとボタン領域513に表示されるボタンを用いた調整が、人物の位置と大きさの二段階目の調整となる。
図33は、人物の位置と大きさの二段階目の調整時の調整画面の表示例を示す図である。
人物の位置と大きさの調整時、ライブビュー表示時と同様に、調整画像表示領域511には、証明写真用画像に重ねて、水平線511A、511B、および垂直線511Cからなるガイドラインが表示される。水平線511Aは、頭の一番上の位置の目安となる高さを表し、水平線511Bは、あごの位置の目安となる高さを表す。また、垂直線511Cは、顔の中心の水平方向の目安となる位置を表す。
例えば、人物の位置の調整時、「人物の位置を調整します。ガイドラインの位置に合わせて調整してください。」などの音声がガイダンス出力制御部331によりスピーカ231から出力される。また、人物の大きさの調整時、「人物の大きさを調整します。ガイドラインの大きさに合わせて調整してください。」などの音声がガイダンス出力制御部331によりスピーカ231から出力される。
利用者は、ボタン領域512とボタン領域513に表示されているボタンを操作して、垂直線511Cが中心を通るように顔の位置を合わせるとともに、水平線511Aに頭の一番上の位置を合わせ、水平線511Bにあごの一番下の位置を合わせることになる。
このように、撮影時には粗い調整のみを行い、その後、証明写真用画像の調整時にタッチペン132A、132Bを用いて細かい調整を行うようにすることにより、証明写真用画像における人物の位置と大きさを正確に調整することが可能になる。
撮影時の一段階目の調整と同様に、顔の位置と大きさの目安を表す画像は直線画像に限られるものではない。また、人物の、顔以外の部分の位置と大きさを表す画像が表示されるようにしてもよい。さらに、顔の位置と大きさのうちのいずれかの目安となる画像が表示されるようにしてもよい。
撮影時の一段階目の調整時は粗い調整であるから、顔の位置と大きさのうちのいずれかの目安となる画像のみが表示され、細かい調整である二段階目の調整時に、顔の位置と大きさの両方の目安となる画像が表示されるようにすることも可能である。
ライブビュー表示時には、利用者はライブビューを見て身だしなみの確認なども行う必要がある。ライブビューに重ねて表示する情報を減らすことにより、利用者が自分の様子をより確認しやすくなる。
図34A,Bは、人物の位置と大きさの調整時の画像処理の例を示す図である。
図34A,Bの画像P41は、証明写真用画像の全体の画像であり、枠F1で示す範囲が、調整画像表示領域511に表示される範囲である。撮影においては、タブレット内蔵モニタ131に表示される範囲より広い範囲のデータが取得されており、取得された画像上で、枠F1に収める範囲を変えるようにして人物の位置と大きさの調整が行われる。
例えば、調整部334は、ボタン領域512の左ボタン512Aが操作される毎に、図34Aの白抜き矢印#11に示すように枠F1の範囲を所定の量だけ右方向に移動させ、これにより、枠F1内における人物の位置を左方向に移動させる。また、調整部334は、右ボタン512Bが操作される毎に、白抜き矢印#12に示すように枠F1の範囲を所定の量だけ左方向に移動させ、枠F1内における人物の位置を右方向に移動させる。
調整部334は、ボタン領域512の上ボタン512C、下ボタン512Dが操作されたときも同様に、それぞれ、白抜き矢印#13,#14に示すように枠F1の範囲を所定の量だけ下方向または上方向に移動させ、枠F1内における人物の位置を移動させる。
また、調整部334は、ボタン領域513のマイナスボタン513Aが操作される毎に、図34Bの外向きの白抜き矢印#21に示すように枠F1に収める範囲を、枠F11に収まる範囲のように所定の量だけ広くし、枠F1に対する人物の相対的な大きさを小さくする。これにより、調整画像表示領域511に表示される人物は小さくなる。また、調整部334は、プラスボタン513Bが操作される毎に、内向きの白抜き矢印#22で示すように枠F1に収める範囲を、枠F12に収まる範囲のように所定の量だけ狭くさせ、枠F1に対する人物の相対的な大きさを大きくする。これにより、調整画像表示領域511に表示される人物は大きくなる。
調整が終わったとき、枠F1内の範囲がトリミングにより画像P41から切り出され、証明写真用画像として用いられる。
なお、人物の位置を調整する際、例えば人物の位置を下にずらしすぎたときには、図34Aの枠F1の上辺の位置が撮影画像P41の上辺の位置より上の位置となり、枠F1に、撮影画像P41の領域外の範囲が含まれることがある(撮影画像のデータとして、人物の上方の領域のデータがないことがある)。その場合、調整画像表示領域511に表示される人物の上方に余白が生じないようにするために、撮影画像P41の上の、枠F1に含まれる範囲に背景領域(透明な背景領域)を加える処理が行われる。
人物の大きさを調整する際において人物を小さくしすぎたときも同様に、図34Bの枠F11が撮影画像P41より大きくなり、枠F11に、撮影画像P41の領域外の範囲が含まれることがある(撮影画像のデータとして、人物の周りの領域のデータがないことがある)。その場合、調整画像表示領域511に表示される人物の周りに余白が生じないようにするために、枠F1に含まれる撮影画像P41の領域外の範囲に背景領域(透明な背景領域)を加える処理が行われる。
なお、これらの処理は、利用者が撮影前ガイダンスに従わずに撮影を行った場合に行われるものである。利用者が撮影前ガイダンスに従って撮影を行っていることを前提とする場合には、枠F1に、撮影画像P41の領域外の範囲が含まれないように、人物の位置や大きさの調整が制限されるようにしてもよい。
図32の説明に戻り、ボタン領域514には、背景画像の色の選択に用いられる背景カラー選択ボタン514A乃至514Fが表示される。背景カラー選択ボタン514A乃至514Fはそれぞれ異なる色のボタンである。図11を参照して説明したように、証明写真用画像は、撮影画像の被写体を背景画像に合成することによって構成される。
調整部334は、背景カラー選択ボタン514A乃至514Fが操作されることに応じて、撮影画像の被写体に合成する背景画像を変え、色の調整を行う。例えば、背景の調整時、「背景を選択します。ご提出先の規定に背景の色指定がある場合、規定に沿ってお選びください。」などの音声がスピーカ231から出力される。
図35は、図31のボタン領域515とボタン領域516を拡大して示す図である。
ボタン領域515には、一発レタッチの機能を利用して写りの調整を行うときに操作されるモード選択ボタン515A乃至515Cが表示される。一発レタッチの機能は、証明写真用画像に写る利用者の肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色のそれぞれの写りを、1回の操作で一括して調整する機能である。
例えば、肌の明るさには、「健康的」(少し日焼けしたような肌の明るさを表す)、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」の名称が設定された3種類の明るさが用意され、肌質には、「マット」、「おすすめ(ナチュラル)」、「ふんわり」の名称が設定された3種類の肌質が用意される。目の印象には、「優しい」(目の輪郭をぼかした優しい雰囲気の印象を表す)、「おすすめ(ナチュラル)」、「はっきり」の名称が設定された3種類の印象が用意され、髪色には、「暗め」、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」の名称が設定された3種類の髪色が用意される。
モード選択ボタン515A乃至515Cは、それぞれ、「清潔感」、「健康的」、「華やか」の名称が設定されたモードで写りを一括して調整するときに操作されるボタンである。
図36は、一発レタッチの各モードを選択したときに用いられる写りの組み合わせの例を示す図である。
「清潔感」のモードは、肌の明るさを「おすすめ(ナチュラル)」、肌質を「おすすめ(ナチュラル)」、目の印象を「優しい」、髪色を「暗め」として設定するモードである。「健康的」のモードは、肌の明るさを「健康的」、肌質を「マット」、目の印象を「おすすめ(ナチュラル)」、髪色を「おすすめ(ナチュラル)」として設定するモードである。「華やか」のモードは、肌の明るさを「明るめ」、肌質を「ふんわり」、目の印象を「はっきり」、髪色を「明るめ」として設定するモードである。当然、各モードと写りの組み合わせは図36に示すものに限られるものではなく、他の組み合わせであってもよい。
ボタン領域516には、一発レタッチの機能を利用しないで、肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色をそれぞれ個別に調整する機能であるこだわりレタッチに操作されるボタンが表示される。ボタン領域516には領域531乃至534が設けられる。
領域531には、「健康的」、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」の3種類の中から好みの肌の明るさを選択するときに操作される写り選択ボタン531A乃至531Cが表示される。「健康的」、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」のそれぞれの明るさには、色相、彩度、明度などの肌の色に関する各パラメータが対応付けられている。
写り選択ボタン531A乃至531Cの中からいずれかのボタンが操作された場合、調整部334は、被写体の肌の領域を検出し、選択された種類の明るさに応じたパラメータを設定することによって肌の明るさを調整する。
領域532には、「マット」、「おすすめ(ナチュラル)」、「ふんわり」の3種類の中から好みの肌質を選択するときに操作される写り選択ボタン532A乃至532Cが表示される。「マット」、「おすすめ(ナチュラル)」、「ふんわり」のそれぞれの肌質には、色相、彩度、明度などの色に関する各パラメータや、シャープネスなどのパラメータが対応付けられている。
写り選択ボタン532A乃至532Cの中からいずれかのボタンが操作された場合、調整部334は、被写体の肌の領域を検出し、選択された種類の肌質に応じたパラメータを設定することによって肌質を調整する。
領域533には、「優しい」、「おすすめ(ナチュラル)」、「はっきり」の3種類の中から好みの目の印象を選択するときに操作される写り選択ボタン533A乃至533Cが表示される。「優しい」、「おすすめ(ナチュラル)」、「はっきり」のそれぞれの目の印象には、シャープネスなどのパラメータが対応付けられている。
写り選択ボタン533A乃至533Cの中からいずれかのボタンが操作された場合、調整部334は、被写体の目を検出し、選択された種類の印象に応じたパラメータを設定することによって目の印象を調整する。
領域534には、「暗め」、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」の3種類の中から好みの髪色を選択するときに操作される写り選択ボタン534A乃至534Cが表示される。「暗め」、「おすすめ(ナチュラル)」、「明るめ」のそれぞれの髪色には、色相、彩度、明度などの髪の色に関する各パラメータが対応付けられている。
写り選択ボタン534A乃至534Cの中からいずれかのボタンが操作された場合、調整部334は、被写体の髪領域を検出し、選択された種類の色に応じたパラメータを設定することによって髪色を調整する。
なお、ボタン領域515やボタン領域516に表示される各ボタンが操作されることによって調整される、肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色のそれぞれの写りは、ボタン領域514に表示されるカラー選択ボタン514A乃至514Fが操作されることによって選択される背景画像の色に合わせて設定されるようにしてもよい。これにより、より見映えのよい証明写真用画像を得ることができるようになる。
図31の調整画像表示領域511の上には、調整中ボタン541と調整前ボタン542が表示される。調整中ボタン541は、調整中の証明写真用画像を調整画像表示領域511に表示させるときに操作されるボタンであり、調整前ボタン542は、調整前の証明写真用画像を調整画像表示領域511に表示させるときに操作されるボタンである。調整中ボタン541と調整前ボタン542のうちのいずれかが操作可能とされる。
調整部334においては、調整前の証明写真用画像と調整中の証明写真用画像の2種類の証明写真用画像のデータが管理される。調整中ボタン541と調整前ボタン542に対する操作が行われることに応じて、調整部334により管理されるデータに基づいて調整画像表示領域511の表示が切り替えられる。
利用者は、調整中ボタン541と調整前ボタン542を交互に操作することによって、各ボタンを用いて調整している調整中の証明写真用画像と、調整前、すなわち無調整の証明写真用画像を見比べることができる。なお、調整中の証明写真用画像と、調整前(無調整)の証明写真用画像とが並んで表示されるようにしてもよい。
調整画面においては、人物の位置、人物の大きさ、背景の色、および写りの4種類の調整が行われるが、調整前ボタン542を操作したときに調整前の証明写真用画像として表示される画像を、人物の位置や大きさの調整すらも行っていない無調整の証明写真用画像としてもよいし、人物の位置、人物の大きさ、および背景の色のうちの少なくともいずれかの調整については調整済みの証明写真用画像としてもよい。
例えば、調整前の証明写真用画像として、人物の位置、人物の大きさ、および背景の色の調整済みの画像が表示されるようにすることにより、利用者は、調整中の証明写真用画像と、写りの調整前の証明写真用画像とを比較することができ、単に、写りが気に入っているか否かを判断することが可能になる。
また、調整済みの証明写真用画像が1枚以上記憶されるようにし、その記憶された調整済みの証明写真用画像と、調整中の証明写真用画像とを比較することができるようにしてもよい。また、調整済みの証明写真用画像が複数記憶されるようにした場合には、複数の調整済みの証明写真用画像の中から、最終的に印刷される証明写真用画像を選択させるようにしてもよい。これにより、利用者の好みの証明写真用画像が印刷されたシール紙を提供することができる。
調整画像表示領域511の下には、各調整機能の説明を表示するときに操作される説明ボタン543、調整を最初からやり直すときに操作されるやり直しボタン544、および証明写真用画像の調整を終えるときに操作される終了ボタン545が表示される。
調整画面の表示中、調整中ボタン541と調整前ボタン542を用いて行うことのできる内容を説明する「調整中・調整前ボタンを切り替えることで元の画像と見比べることができます。」などの音声や、説明ボタン543を用いて行うことのできる内容を説明する「困ったときは説明ボタンを押してください。」などの音声が所定のタイミングで出力される。また、やり直しボタン544を用いて行うことのできる内容を説明する「最初からやり直したい場合は、最初からやり直すボタンを押してください。」などの音声や、終了ボタン545を用いて行うことのできる内容を説明する「調整を終わらせたい場合は、調整終了ボタンを押してください。」などの音声が所定のタイミングで出力される。
図37は、説明ボタン543が操作されたときに表示される調整画面の例を示す図である。
説明ボタン543が操作されたとき、調整画面上の各位置には、それぞれの調整内容の説明が表示される。例えば、一発レタッチの機能を用いるときに操作されるモード選択ボタン515A乃至515Cの領域には、各モードを選択したときの写りのイメージの説明が表示される。
調整画像表示領域511に重ねて表示される終了ボタン551が操作されたとき、調整画面の表示は図31の表示に戻る。
図38は、やり直しボタン544が操作されたときに表示される調整画面の例を示す図である。
やり直しボタン544が操作されたとき、調整画面にはウインドウ561が表示される。ウインドウ561の略中央には「今までの設定がすべて消えますがよろしいですか?」のメッセージが表示され、その下に、設定を消さないで調整を続けるときに操作されるNOボタンであるボタン561Aと、設定を消して調整をやり直すときに操作されるYESボタンであるボタン561Bが表示される。
NOボタンであるボタン561Aが操作されたとき、ウインドウ561が消え、調整画面の表示は、調整中の証明写真用画像を含む状態に戻る。一方、YESボタンであるボタン561Bが操作されたとき、ウインドウ561が消え、調整画面の表示は、調整前の証明写真用画像を含む状態に戻る。
図39は、終了ボタン545が操作されたときに表示される調整画面の例を示す図である。
終了ボタン545が操作されたとき、調整画面上にはウインドウ561が表示される。ウインドウ561の上方には「これで調整を終了しますがよろしいですか?」のメッセージが表示され、その下に、調整後の証明写真用画像をシール紙上に配置したときのイメージを表す印刷イメージ581が表示される。
印刷イメージ581の下には、調整画面に戻り、調整を続けるときに操作される戻るボタン582Aと、調整を終了するときに操作される終了ボタン582Bが表示される。
戻るボタン582Aが操作されたとき、ウインドウ561が消え、調整画面の表示は、調整中の証明写真用画像を含む状態に戻る。
図26の説明に戻り、ステップS45において、調整部334は、調整画面のボタン領域512に表示されているボタンに対する利用者の操作に応じて、証明写真用画像における被写体の位置を調整する。被写体の位置の調整は図34Aを参照して説明したようにして行われる。
ステップS46において、調整部334は、ボタン領域513に表示されているボタンに対する利用者の操作に応じて、証明写真用画像における被写体の大きさを調整する。被写体の大きさの調整は図34Bを参照して説明したようにして行われる。
ステップS47において、調整部334は、ボタン領域514に表示されているボタンに対する利用者の操作に応じて、証明写真用画像における被写体の背景の色を調整する。
ステップS48において、調整部334は、ボタン領域515とボタン領域516に表示されているボタンに対する利用者の操作に応じて、証明写真用画像における被写体の写りを調整する。
すなわち、調整部334は、ボタン領域515に表示されているボタンが操作されたとき、利用者の肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色のそれぞれの写りに関するパラメータを一括して調整する。また、調整部334は、ボタン領域516に表示されているボタンが操作されたとき、利用者の肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色に関するパラメータを、それぞれ調整する。
ボタン領域512乃至516のボタンが操作される毎に証明写真用画像の調整が行われ、調整後の証明写真用画像のデータが調整部334から表示制御部332に供給される。調整部334から供給されたデータに基づいて、調整画像表示領域511には、調整後の証明写真用画像が表示される。
ステップS49において、調整部334は、調整終了か否かを判定し、調整終了ではないと判定した場合、ステップS45に戻り、以上の処理を繰り返す。ステップS45乃至S48の各処理については、必要な処理だけが、任意の順序で行われるようにしてもよい。
一方、終了ボタン545が操作され、続けて調整画面上に表示される終了ボタン582B(図39)が操作されたことから、調整終了であると判定された場合、ステップS50において、表示制御部332は、携帯送信の機能を利用するか否かの確認画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
調整終了であると判定された場合、調整後の証明写真用画像が画像記憶部335に供給され、記憶される。なお、あらかじめ設定された制限時間が経過した場合も調整終了であると判定され、確認画面がタブレット内蔵モニタ131に表示される。証明写真用画像の調整にも制限時間が設定されている。事後接客空間A3の空き状況や印刷の状況に応じて、適宜、制限時間が延長されるようにしてもよい。
図40は、確認画面の例を示す図である。
確認画面の上方には、「証明写真用画像を携帯送信する?」のメッセージが表示され、その下に、携帯送信の機能を利用するときに操作されるYESボタンであるボタン591Aと、携帯送信の機能を利用しないときに操作されるNOボタンであるボタン591Bが表示される。
確認画面に対する利用者の選択内容を表す情報は、事後接客管理部304(図13)に供給され、記憶される。
ステップS51において、表示制御部332は、通常コースの紹介画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。通常コースの紹介画面には、例えば撮影画像の編集の内容を表す画像が表示される。紹介画面の表示に合わせて、「通常コースの落書き紹介です。ぜひ次は撮ってみてください!」などの音声がスピーカ231から出力される。
ステップS52において、表示制御部332は、証明写真用画像の調整を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、またはスピーカ231から音声を出力させることによって行われる。その後、図18のステップS4に戻り、それ以降の処理が行われる。
[証明写真コースにおける印刷処理]
次に、図41のフローチャートを参照して、図18のステップS5において行われる証明写真用画像の印刷処理について説明する。
ステップS61において、印刷管理部303の印刷データ生成部341(図16)は、画像記憶部335に記憶されている調整後の証明写真用画像を読み出して取得する。
ステップS62において、印刷データ生成部341は、調整後の証明写真用画像を所定のレイアウトに配置することによって印刷データを生成し、プリンタ制御部342に出力する。
証明写真用画像のレイアウトは、あらかじめ決まっているようにしてもよいし、履歴書用、願書用、パスポート用などの、証明写真用画像の用途が選択されることに応じて自動的に選択されるようにしてもよい。また、利用者がサイズを指定することに応じて選択されるようにしてもよいし、あらかじめ用意されている複数のレイアウトの中から利用者が選択することができるようにしてもよい。
ステップS63において、プリンタ制御部342は、プリンタ241を制御し、印刷データ生成部341により生成された印刷データに基づいて、証明写真用画像をシール紙に印刷させる。
これにより、図10を参照して説明したようなシール紙が生成され、シール紙排出口163に排出される。その後、図18のステップS5に戻り、それ以降の処理が行われる。
[証明写真コースにおける事後接客処理]
次に、図42のフローチャートを参照して、図18のステップS6において行われる事後接客処理について説明する。図42の事後接客処理は、図40の選択画面において携帯送信の機能を利用することが選択された場合に行われる。
ステップS71において、事後接客管理部304の表示制御部351は、メールアドレスの入力画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。この入力画面を用いて、利用者が持つ携帯電話機などの携帯端末のメールアドレスが入力される。
写真シール作成装置1において生成された証明写真用画像は、写真シール作成装置1からサーバに送信され、所定の記憶領域が割り当てられて保存される。サーバは、例えば写真シール作成装置1のメーカーが管理するサーバである。利用者により入力されたメールアドレスは、その記憶領域を表すURLを利用者に通知するために用いられる。サーバから利用者の携帯端末に対して送信される電子メールには証明写真用画像の記憶領域を表すURLが含まれており、そのURLへのアクセスを指示することによって、利用者は携帯端末の画面上に証明写真用画像を表示させることができる。
携帯送信機能は、このような仕組みによって、携帯端末の画面上で証明写真用画像を閲覧することができるようにするための機能である。
例えば、写真シール作成装置1のメーカーが開設するWebページなどから有料会員に登録することにより、証明写真用画像のデータを携帯端末にダウンロードすることができるようになされている。携帯端末にダウンロードされた証明写真用画像のデータは、電子履歴書の作成や証明写真用画像の焼き増しに用いることが可能とされる。
図43は、メールアドレスの入力画面の例を示す図である。
入力画面の上方には、「携帯のアドレスを入力してね」のメッセージが表示され、その下に、入力されたメールアドレスが表示される表示欄601が設けられる。表示欄601の下にはアルファベットや数字などの入力に用いられる入力ボタン602が表示される。利用者は、入力ボタン602を操作して、自身の携帯端末のメールアドレスを入力する。
入力ボタン602の下には、メールアドレスの入力を終了するときに操作されるOKボタン603が表示される。また、入力ボタン602の右側には、証明写真用画像のサムネイル画像604が表示される。サムネイル画像604は、画像記憶部335から読み出されたデータに基づいて表示される。
このような入力画面に対してメールアドレスが入力され、OKボタン603が操作されたとき、ステップS72において、通信制御部352は、画像記憶部335から読み出した調整後の証明写真用画像のデータとメールアドレスをサーバに送信する。
表示制御部351は、図44に示すような紹介画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、処理を終了させる。その後、図18のステップS6に戻り、証明写真コースの一連の処理が終了される。
図44は、紹介画面の例を示す図である。
図44の紹介画面は、メールアドレスを入力しないでも、証明写真用画像を携帯端末の画面上で閲覧できることを紹介する画面である。紹介画面の上方には、「アドレス入力できなくても画像がもらえるよ!」のメッセージが表示され、その下に、シール紙に印刷されているメールアドレスにいわゆる空メール(本文が空欄のメール)を送り、その時に返信されてくる電子メールに含まれるURLにアクセスしたときに表示されるWebページの入力欄にシール紙に印刷されているIDを入力することによっても、携帯端末を使って証明写真用画像を閲覧することができることの説明が表示されている。
以上のように、利用者は、証明写真コースを選択することによって、履歴書などに貼り付けるのに用いる証明写真用画像が印刷されたシール紙を得ることができる。
[通常コースにおける撮影処理]
次に、図45のフローチャートを参照して、図18のステップS7において行われる通常コースにおける撮影処理について説明する。
ステップS101において、撮影管理部301のガイダンス出力制御部321は、表示制御部322を制御し、撮影の仕方を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させるなどして撮影前ガイダンスを出力する。利用者は、タッチパネルモニタ92に表示される画面を見て、撮影の仕方などを確認することになる。
撮影前ガイダンスが終了したとき、ステップS102において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。カメラ91による動画の撮影が開始され、撮影によって得られた、利用者が映る動画がカメラ制御部323から表示制御部322に供給される。
図46は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の中央上方には「撮影するよ!」のメッセージが表示され、その下に設けられた矩形の領域であるライブビュー表示領域701には、撮影空間A1にいる利用者を撮影して得られた動画が表示される。図46の例においては、図19のコース選択画面において2人用の通常コースを選択した2人の利用者が撮影を行っているものとされている。
ライブビュー表示領域701の左には、ライブビュー表示領域701の上辺に沿うように頭の位置を調整することを案内するメッセージが表示される。ライブビュー表示領域701の下には、ライブビュー表示領域701より小さい矩形の領域である撮影結果表示領域702−1乃至702−6が2行3列に並べて配置される。
通常コースの静止画の撮影は例えば6回行われる。撮影結果表示領域702−1乃至702−6には、それぞれ、撮影が行われる毎に、撮影によって得られた撮影画像が撮影順に表示される。図46の例においてはまだ撮影が行われていないことから、撮影結果表示領域702−1乃至702−6には画像が表示されていない。
利用者は、このようなライブビュー表示画面を見て、自分の顔の位置を調整して撮影を行いながら、撮影結果を確認することができる。ライブビュー表示画面の表示は6回の撮影が終了するまで続けられる。
ライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ92に表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS103において、カメラ制御部323は1回目の静止画の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた静止画である撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
表示制御部322に出力された撮影画像は、ライブビュー表示画面の撮影結果表示領域702−1に縮小して表示される。利用者は、1回目の撮影結果を確認しながら、次の撮影の準備を行うことができる。
その後、2回目以降の撮影が行われる。すなわち、2回目の撮影タイミングになったとき、ステップS104において、カメラ制御部323は、2回目の静止画の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた撮影画像を表示制御部322に出力してライブビュー表示画面の撮影結果表示領域702−2に表示させるとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS105乃至S108において、カメラ制御部323は、それぞれ、3〜6回目の静止画の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた撮影画像を表示制御部322に出力してライブビュー表示画面に表示させるとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS109において、表示制御部322は、落書きの紹介画面をタッチパネルモニタ92に表示する。
ステップS110において、表示制御部322は、撮影を終えた利用者に対して、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動を案内する。画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に画面を表示させることによって、または、スピーカ224から音声を出力することによっても行われる。
利用者は、撮影空間A1から出て、案内された方の画像処理空間に移動して撮影画像の編集を行うことになる。その後、図18のステップS7に戻り、それ以降の処理が行われる。
[通常コースにおける編集処理]
次に、図47のフローチャートを参照して、図18のステップS8において行われる撮影画像の編集処理について説明する。
ステップS121において、画像処理管理部302の表示制御部332は、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。名前入力画面に入力された利用者の名前に応じて、編集画面に用意される編集ツールの内容が変化する。例えば、利用者の名前を表すスタンプ画像などが編集ツールとして用意される。
ステップS122において、表示制御部332は、撮影処理によって得られた例えば6枚の撮影画像を撮影画像記憶部324から読み出して取得し、目&顔サイズ調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。目&顔サイズ調整画面は、撮影画像に写る利用者の目と顔の大きさの調整に用いられる画面である。
図48は、目&顔サイズ調整画面の例を示す図である。
目&顔サイズ調整画面の中央上方には「1人ずつ目の大きさと顔の大きさを選んでね」のメッセージが表示され、その下に、顔画像表示領域721Lと顔画像表示領域721Rが離れて設けられる。顔画像表示領域721Lは、2人の利用者が写る撮影画像からトリミングによって切り出された、左側に写る人物の顔が拡大して表示される領域であり、顔画像表示領域721Rは、右側に写る人物の顔が拡大して表示される領域である。例えば、1枚目の撮影画像から切り出された人物の顔の領域が顔画像表示領域721Lと顔画像表示領域721Rに表示される。
顔画像表示領域721Lの下にはボタン領域722Lが設けられ、顔画像表示領域721Rの下にはボタン領域722Rが設けられる。タブレット内蔵モニタ131に向かって左側に立つ利用者は、タブレット内蔵モニタ131の左側に用意されたタッチペン132Aを使ってボタン領域722Lに表示されるボタンを操作し、ボタン領域722Lに表示された自分の画像の目と顔の大きさを調整することになる。一方、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側に立つ利用者は、タブレット内蔵モニタ131の右側に用意されたタッチペン132Bを使ってボタン領域722Rに表示されるボタンを操作し、ボタン領域722Rに表示された自分の画像の目と顔の大きさを調整することになる。
ボタン領域722Lの上段には、目の大きさの調整に用いられるボタンである目サイズ選択ボタン731−1L乃至731−3Lが表示される。目サイズ選択ボタン731−1L乃至731−3Lには、それぞれ、撮影画像からトリミングによって切り出された、大きさの異なる目の画像が表示される。
目サイズ選択ボタン731−1Lは、目の大きさとして、撮影画像に写るそのままの大きさを選択するときに操作されるボタンであり、目サイズ選択ボタン731−2Lは、若干大きいサイズを選択するときに操作されるボタンである。目サイズ選択ボタン731−3Lは、大きいサイズを選択するときに操作されるボタンである。
ボタン領域722Lの下段には、顔の大きさの調整に用いられるボタンである顔サイズ選択ボタン732−1L乃至732−3Lが表示される。顔サイズ選択ボタン732−1L乃至732−3Lには、それぞれ、撮影画像からトリミングによって切り出した、大きさの異なる顔の画像が表示される。
顔サイズ選択ボタン732−1Lは、顔の大きさとして、撮影画像に写るそのままの大きさを選択するときに操作されるボタンであり、顔サイズ選択ボタン732−2Lは、若干小さいサイズを選択するときに操作されるボタンである。顔サイズ選択ボタン732−3Lは、小さいサイズを選択するときに操作されるボタンである。
ボタン領域722Lの右下には、目と顔の大きさの調整を終えるときに操作されるOKボタン733Lが表示される。
ボタン領域722Lに表示されるボタンと同じボタンがボタン領域722Rにも表示される。ボタン領域722Rの上段には、目の大きさの調整に用いられるボタンである目サイズ選択ボタン731−1R乃至731−3Rが表示され、下段には、顔の大きさの調整に用いられるボタンである顔サイズ選択ボタン732−1R乃至732−3Rが表示される。ボタン領域722Rの右下には、目と顔の大きさの調整を終えるときに操作されるOKボタン733Rが表示される。
目サイズ選択ボタン731−1L乃至731−3Lのうちのいずれかのボタンが操作された場合、ステップS123において、調整部334は、それぞれの撮影画像から、顔画像表示領域721Lに表示されている人物と同じ人物の目の領域を検出し、検出した領域に含まれる目の大きさを、選択された大きさに応じて調整する。
また、調整部334は、顔サイズ選択ボタン732−1L乃至732−3Lのうちのいずれかのボタンが操作された場合、それぞれの撮影画像から、顔画像表示領域721Lに表示されている人物と同じ人物の顔の領域を検出し、検出した領域に含まれる顔の大きさを、選択された大きさに応じて調整する。
目サイズ選択ボタン731−1R乃至731−3Rが操作された場合、または顔サイズ選択ボタン732−1R乃至732−3Rが操作された場合も同様に、調整部334は、それぞれの撮影画像に写る、顔画像表示領域721Rに表示されている人物と同じ人物の目と顔の大きさを調整する。OKボタン733LとOKボタン733Rが操作された場合、目と顔の大きさの調整が終了される。
このように、証明写真用画像の調整時には行われない顔の大きさの調整が、撮影画像の編集時には可能とされる。証明写真用画像に写る利用者の顔の大きさを本人が好みに応じて調整することができるとした場合、証明写真用画像の信ぴょう性が損なわれることから好ましくない。撮影画像の編集時には調整できるが証明写真用画像の調整時には調整できないような内容を設定することにより、証明写真用画像の信ぴょう性が損なわれるのを防ぐことができる。
撮影画像の編集時には化粧風の画像処理を撮影画像に施したり顔の形を細くしたりすることができるが、それらの調整を証明写真用画像の調整時には行うことができなくするといったように、他の処理の内容について、撮影画像の編集時と証明写真用画像の調整時とで差を設定することも可能である。
ステップS124において、表示制御部322は、撮影画像に写る利用者の肌の明るさの調整に用いられる画面である明るさ調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図49は、明るさ調整画面の例を示す図である。
明るさ調整画面の中央上方には「明るさを選んでね」のメッセージが表示され、その下に表示領域741が設けられる。表示領域741には、6枚の撮影画像の中から選択された例えば1枚目の撮影画像が表示される。
表示領域741の下のボタン領域742には、肌の明るさの調整に用いられるボタンである明るさ選択ボタン751−1乃至751−5が表示される。より左側に表示されるボ
タンが、より暗い色の肌を選択するときに操作されるボタンであり、より右側に表示されるボタンが、より明るい色の肌を選択するときに操作されるボタンである。表示領域741に表示されている撮影画像に写る人物の肌の色を変えた画像が、明るさ選択ボタン751−1乃至751−5として用いられる。
明るさ選択ボタン751−5の右側には、明るさの調整を終えるときに操作されるOKボタン752が表示される。
明るさ選択ボタン751−1乃至755−5のうちのいずれかのボタンが操作された場合、ステップS125において、調整部334は、それぞれの撮影画像から人物の肌の領域を検出し、検出した領域を、選択された明るさに応じて調整する。OKボタン752が操作された場合、明るさの調整が終了される。
ステップS126において、表示制御部322は、撮影画像に写る利用者の背景の選択に用いられる画面である背景選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図50は、背景選択画面の例を示す図である。
背景選択画面の上方中央には、「好きなセット背景を選択してね」のメッセージが表示され、その下に、6枚の撮影画像が2行3列に配置して表示される。セット背景は、あらかじめ設定された背景画像のセットであり、所定のテーマに沿って選択された複数の背景画像から構成される。撮影画像が6枚ある場合、1つのセット背景は6枚の背景画像の組み合わせによって構成される。利用者は、撮影画像771−1乃至771−6に合成するセット背景を図50の背景選択画面から選択することができる。
6枚の撮影画像の上段には、左から順に撮影画像771−1乃至771−3が配置され、下段には、左から順に撮影画像771−4乃至771−6が配置される。撮影画像771−1乃至771−6は例えば撮影順に配置される。
撮影画像771−1乃至771−6は、目の大きさや顔の大きさの調整などが施された画像であり、被写体として写る2人の利用者の背景には、撮影空間A1の内側の白色無地の壁面(背面パネル51の内側)が写っている。撮影画像771−1乃至771−6に写る利用者の背景は、背景画像が選択されることに応じてリアルタイムで変更される。
撮影画像771−1乃至771−6の下には、選択肢としてのセット背景や背景画像のサンプル画像が表示される横長の領域である背景画像パレット772が表示される。背景画像パレット772は、表示領域781の左側にタブ791L乃至794Lが縦に並べて表示され、右側にタブ791R乃至794Rが縦に並べて表示されることによって構成される。
各タブには名称が設定されており、選択されたタブのグループに属するセット背景のサンプル画像が表示領域781に表示される。図50の例においては、タブ791Lとタブ791Rが選択状態となっており、他のタブより大きく表示されている。
表示領域781には、8種類のセット背景(セット背景のサンプル画像)であるセット背景801−1乃至801−8が上段に4枚、下段に4枚ずつ並べて表示されている。セット背景801−1乃至801−8は、所定の色の背景画像からなるセット背景とされている。それぞれのセット背景を構成する6枚の背景画像は、それぞれ、対応する位置に配置されている撮影画像の合成に用いられる。
セット背景801−8の右側に表示されているボタン802とボタン803は、セット背景801−1乃至801−8上に人物(撮影画像に写る利用者)を表示させるか、表示させないかを選択するときに操作されるボタンである。
図50の例においては、例えば左側の利用者によりセット背景801−1がタッチペン132Aで選択され、セット背景801−1を囲むようにカーソルCが表示されている。セット背景801−1が選択されていることにより、撮影画像771−1乃至771−6は、セット背景801−1を構成する背景画像が合成された状態で表示される。
撮影画像771−1乃至771−6の右側には、背景の選択を終了するときに操作されるOKボタン773が表示される。例えばセット背景801−2を選択した状態でOKボタン773が押された場合、背景の選択が終了し、セット背景801−2を構成する背景画像が撮影画像に合成される。
背景選択画面のOKボタン773が押された場合、ステップS127において、調整部334は、利用者により選択された背景画像(背景セットを構成する背景画像)を合成することによって撮影画像の背景を調整し、編集対象となる撮影画像を生成する。編集対象となる撮影画像は、撮影画像に写る利用者の目と顔の大きさ、肌の明るさ、および背景が調整された画像となる。
背景画像の選択が終了したとき、ステップS128において、表示制御部332は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図51は、編集画面の例を示す図である。
編集画面は、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域である領域812Lは、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域であり、右半分の領域である領域812Rは、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。中央上方の領域811には編集処理の残り時間などが表示される。なお、図51の各領域を囲む一点鎖線と破線は画面に実際に表示されるものではない。
領域812Lの中央上方のサムネイル画像表示領域821Lは、撮影画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者は、サムネイル画像表示領域821Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする撮影画像を選択する。
図51の例においては、6枚の撮影画像を表すサムネイル画像P51乃至P56が撮影順に並べて表示され、左端のサムネイル画像P51が選択されることによって、1枚目の撮影画像が編集対象とされている。
領域812Lの略中央に設けられた比較的大きな編集領域822Lは、編集対象として選択された撮影画像の表示領域である。利用者は、編集用パレット831Lにサンプルが表示されるものの中から好みの編集ツールをタッチペン132Aを用いて選択し、続けて、編集領域822Lに表示された撮影画像上の位置を指定することにより、指定した位置に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を撮影画像に合成させて編集を行うことができる。
編集領域822Lの下の編集用パレット表示領域823Lは、スタンプ画像などの各種の編集ツールの選択に用いられる編集用パレット831Lの表示領域である。編集用パレットに表示される編集ツールはカテゴリ毎に分かれており、タブを選択することによって、編集用パレット831Lに表示させる編集ツールを切り替えることができるようになされている。
編集用パレット表示領域823Lの上の修正ツール選択領域824Lは、入力した編集を消すときに用いられるツールである消しゴムツールの選択に用いられるボタンや、1つ前または1つ後の作業に戻るときに操作されるボタンが並べて表示される領域である。
編集領域822Lの右側の一発落書きボタン825Lは、一発落書き機能を使って編集を行うときに操作されるボタンである。一発落書き機能は、複数種類の編集ツールを組み合わせることによってあらかじめ設定された内容の編集を一括して編集対象の撮影画像に合成する機能である。
一発落書きボタン825Lの上には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン826Lが表示される。
領域812Rには、領域812Lの構成と同じ構成が位置を対称にして配置される。図51の例においては、サムネイル画像表示領域821Rからサムネイル画像P53を選択することによって、3枚目の撮影画像が編集対象とされている。
図47の説明に戻り、ステップS129において、編集部333は、編集画面に対する利用者の操作に応じて撮影画像の編集を行う。編集が行われることによって生成された編集画像は編集部333から画像記憶部335に供給され、記憶される。撮影画像の編集は、例えば、あらかじめ設定された所定の時間が経過するまで、または、編集画面に用意された終了ボタン826L,826Rが操作されるまで続けられる。
ステップS130において、編集部333は、編集終了か否かを判定し、終了ではないと判定した場合、ステップS128以降の処理を繰り返す。
制限時間が経過したことから、または編集画面の終了ボタン826L,826Rが操作されたことから編集終了であるとステップS130において判定された場合、ステップS131において、表示制御部332は、分割数選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。分割数選択画面は、編集作業によって生成された編集画像をシール紙に印刷するときのレイアウトの選択に用いられる画面である。
図52は、分割数選択画面の例を示す図である。
分割数選択画面の中央上方には「分割数を選んでね」のメッセージが表示され、その下に、「おすすめ分割」を選択するときに操作される選択ボタン851、「切れてる分割」を選択するときに操作される選択ボタン852、および「小分割・大分割」を選択するときに操作される選択ボタン853が表示される。選択ボタン851乃至853が操作されることに応じて、その下の領域854に表示される分割数の選択肢の表示が切り替わる。
領域854は、主な構成が左右にそれぞれ配置されることによって構成される。2人の利用者は、それぞれ好みの分割数を選択することができる。
領域854の左側には、選択中の分割数を表す印刷イメージ861Lが表示される。印刷イメージ861Lは、編集処理によって生成された編集画像が、選択中のレイアウトで配置された画像である。印刷イメージ861Lの左側には、縦横選択ボタン862LとOKボタン863Lが表示される。OKボタン863Lは分割数の選択を終えるときに操作されるボタンである。
レイアウト表示領域864Lには、分割数のサンプル画像である画像871−1乃至871−3が表示される。
領域854の右側にも同様に、選択中の分割数を表す印刷イメージ861Rが表示され、その右側に、縦横選択ボタン862RとOKボタン863Rが表示される。レイアウト表示領域864Rには、分割数のサンプル画像である画像871−1乃至871−3が表示される。
このような分割数選択画面から所定のレイアウトが選択されたとき、ステップS132において、表示制御部332は、撮影画像の編集を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に画面を表示させることによって、またはスピーカ231から音声を出力させることによって行われる。その後、図18のステップS8に戻り、それ以降の処理が行われる。
[通常コースにおける印刷処理]
次に、図53のフローチャートを参照して、図18のステップS9において行われる編集画像の印刷処理について説明する。
ステップS141において、印刷管理部303の印刷データ生成部341は、画像記憶部335に記憶されている編集画像を読み出して取得する。
ステップS142において、印刷データ生成部341は、分割数選択画面を用いて利用者により選択されたレイアウトに従って編集画像を配置し、印刷データを生成する。印刷データ生成部341は、生成した印刷データをプリンタ制御部342に出力する。
ステップS143において、プリンタ制御部342は、プリンタ241を制御し、印刷データ生成部341により生成された印刷データに基づいて、編集画像をシール紙に印刷させる。これにより、図8を参照して説明したようなシール紙が生成され、シール紙排出口163に排出される。その後、図18のステップS9に戻り、それ以降の処理が行われる。
[通常コースにおける事後接客処理]
次に、図54のフローチャートを参照して、図18のステップS10において行われる事後接客処理について説明する。
ステップS151において、事後接客管理部304の表示制御部351は、メールアドレスの入力画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させる。メールアドレスの入力画面は、図43を参照して説明した画面と同様の画面である。
入力画面に対してメールアドレスが入力されたとき、ステップS152において、通信制御部352は、画像記憶部335から読み出した編集画像のデータとメールアドレスをサーバに送信する。表示制御部351は、写真シール作成装置1の紹介画面をタブレット内蔵モニタ161に表示させ、処理を終了させる。その後、図18のステップS10に戻り、通常コースの一連の処理が終了される。
以上のように、利用者は、通常コースを選択することによって、友達などと一緒に撮影し、編集などで遊んだ後に、編集画像が印刷されたシール紙を得ることができる。
上述したように、写真シール作成装置1は、通常コースの一連の処理によって、従来の写真シール機と同様、編集画像が印刷されたシール紙を利用者に提供する他、証明写真作成装置として、証明写真コースの一連の処理によって、証明写真用画像が印刷されたシール紙を利用者に提供することができる。
<変形例>
なお、写真シール作成装置1は、証明写真コースの一連の処理において、以下で説明するような機能をさらに提供することもできる。
[ライブビュー表示時のガイダンス]
以上においては、図23を参照して説明したように、ライブビューの表示に合わせて、身だしなみを整えたり、顔の位置を合わせたりすることを促す音声のガイダンスが出力されるものとしたが、これに加え、ガイダンス出力制御部321により、顔の表情を直すことを促す音声のガイダンスが出力されたり、このようなガイダンスで出力される内容が文字情報として列挙されたチェックリストや、図55に示されるような、撮影準備の完成の度合いを示す完成度がライブビュー表示画面に表示されるようにしてもよい。
図55に示されるライブビュー表示画面には、画像表示領域431の下側に、完成度を表す「完成度 80%」の文字情報が表示されている。この完成度が所定の値を超えない場合には、撮影前のカウントダウンが開始されないようにしてもよい。これにより、より完成度の高い撮影画像を得ることができるようになる。
[名前の入力]
以上においては、通常コースの編集処理において、利用者に名前を入力させるようにしたが、証明写真コースにおいても、利用者に名前を入力させるようにしてもよい。
具体的には、証明写真コースにおいて、印刷処理が開始される前、例えば、調整処理において、携帯送信の機能の利用を選択するときに操作される確認画面(図40)の後に、図56に示されるような名前入力画面が表示されるようする。
図56に示されるように、名前入力画面の上方には、「名前を入力してね」のメッセージが表示され、その下に、入力された名前が表示される表示欄911が設けられる。表示欄911の右には、表示欄911に表示された文字を1文字分消去するときに操作される戻るボタン912と、表示欄911に表示された文字を全て消去するときに操作される消去ボタン913が表示され、表示欄911の下にはひらがなの入力に用いられる入力ボタン914が表示される。
さらに、入力ボタン914の下には、表示欄911に表示されたひらがなを漢字やカタカナに変換するときに操作される変換ボタン915、名前の入力を終了するときに操作されるOKボタン916、および、名前の入力をスキップ(省略)するときに操作されるスキップボタン917が表示される。
利用者は、入力ボタン914を操作し、必要に応じて変換ボタン915を操作することで、自身の名前を入力することができる。
このようにして入力された名前は、印刷管理部303によって実行される印刷処理において、証明写真用画像とともにシール紙に印刷されるようにようにする。
例えば、図57Aに示されるように、シール紙の縁の余白領域に、撮影日時921などとともに、利用者に入力された名前922が印刷されるようにしてもよいし、図57Bに示されるように、シール紙の証明写真用画像が印刷される面の裏側に、名前923と撮影日時924が印刷されるようにしてもよい。図57Bにおいては、図中破線で示される、シール紙の証明写真用画像それぞれが印刷される位置に対応した位置に、名前923と撮影日時924が印刷されている。これにより、シール紙に印刷された証明写真用画像がはさみなどで切り取られた場合であっても、その証明写真が誰のもので、いつ撮影されたかがわかるようになる。なお、上述したように、証明写真用画像が印刷される印刷媒体は、シール紙に限らず、写真用紙とすることができる。また、シール紙や写真用紙の証明写真用画像が印刷される面の裏側に、名前や撮影日時が印刷される場合には、プリンタ241に加え、裏面印刷専用のプリンタを設けるようにしてもよい。
[領収証の印刷]
以上においては、証明写真用画像が印刷されるシール紙には、領収証もあわせて印刷されるものとしたが、利用者に領収証を印刷するか否かを選択させるようにしてもよい。
具体的には、証明写真コースにおいて、印刷処理が開始される前、例えば、調整処理において、携帯送信の機能の利用を選択するときに操作される確認画面(図40)の後に、図58に示されるような確認画面が表示されるようする。
図58に示されるように、確認画面の上方には、「領収証を印刷する?」のメッセージが表示され、その下に、領収証を印刷するときに操作されるYESボタンであるボタン931Aと、領収証を印刷しないときに操作されるNOボタンであるボタン931Bが表示される。
ボタン931Aが操作された場合には、印刷管理部303によって実行される印刷処理において、上述で説明したように、シール紙には証明写真用画像とともに領収証が印刷される。一方、ボタン931Bが操作された場合には、シール紙には領収証は印刷されない。この場合、図59に示されるように、シール紙において領収証が印刷される領域にも証明写真用画像を印刷することで、1枚のシール紙に印刷される証明写真用画像の数を多くすることができる。
また、シール紙に領収証が印刷される場合、領収証を発行する側の住所および会社名を含む領収証が印刷されるようにしてもよい。
携帯送信の機能を実現する構成の1つであるサーバには、写真シール作成装置1が設置されている店舗の名称や住所等を含む店舗情報が記憶・管理されている。そこで、印刷処理において、印刷管理部303がサーバにアクセスし、サーバが、写真シール作成装置1を特定する筐体情報に基づいて、その写真シール作成装置1が設置されている店舗の店舗情報を写真シール作成装置1に送信するようにする。これにより、印刷管理部303によって、図60に示されるように、写真シール作成装置1が設置されている店舗の住所および会社名(店舗名でもよい)を含む領収証が、証明写真用画像とともにシール紙に印刷されるようになる。
なお、サーバにおいて、アクセスのあった写真シール作成装置1の筐体情報と、サーバで管理されている店舗情報とがマッチしないと判定された場合には、店舗の住所および店舗名を含まない領収証が、シール紙に印刷されるようになる。
[証明写真用画像のレイアウト]
上述した説明において、シール紙に印刷される証明写真用画像のレイアウトは、あらかじめ用意されている複数のレイアウトの中から利用者が選択することができるようにしてもよいとしたが、その1つとして、図61に示されるように、6枚の証明写真用画像が横1列に配置されてシール紙に印刷されるレイアウトが用意されるようにしてもよい。
このようなレイアウトにより、シール紙全体を横長の形状とすることができ、例えば、長財布を利用している利用者は、紙幣などと一緒に、印刷されたシール紙を携帯することができるようになる。さらに、シール紙に印刷された証明写真用画像をはさみなどで切り取る際、証明写真用画像が2行3列で配置されている場合と比較して、切断する箇所が少なくなり、より簡単に切り取ることができる。なお、レイアウトとして、6枚の証明写真用画像が縦1列に配置されてシール紙に印刷されるレイアウトが用意されるようにしてもよい。
さらに、あらかじめ用意されている複数のレイアウトの1つとして、図62に示されるように、証明写真用画像が印刷されたシール紙の縁の余白領域に、通常コースの編集処理において用いられるようなスタンプ画像が印刷されるレイアウトが用意されるようにしてもよい。図62の例では、ハート型のスタンプ画像が、シール紙の縁の領域に印刷されている。
なお、図62に示されるようなスタンプ画像を、あらかじめ用意されているレイアウトによって配置されるのではなく、例えば、図39に示される調整画面において、通常コースの編集処理で表示される編集画面と同様に、スタンプ画像などの各種の編集ツールの選択に用いられる編集用パレットを表示させ、選択されたスタンプ画像が、タッチペン132Aまたは132Bの軌跡に沿って、印刷イメージ581におけるシール紙の縁の領域に連続的に合成されるようにしてもよい。
このように、証明写真用画像が印刷されたシール紙の縁の領域に、スタンプ画像が印刷されるようにすることで、シール紙全体としてのデザイン性を高めることができるようになる。
なお、図62の例では、証明写真用画像が印刷されたシール紙の縁の領域に、スタンプ画像が印刷されるものとしたが、証明写真用画像それぞれの縁の部分にも、スタンプ画像が印刷されるようにしてもよい。
[証明写真用画像の背景選択]
以上においては、調整処理において選択される背景の色は1つであるため、最終的にシール紙に印刷される6枚の証明写真用画像それぞれの背景の色はいずれも同じ色となる。そこで、調整処理において選択可能な背景の色の数を複数にすることで、最終的にシール紙に印刷される6枚の証明写真用画像それぞれの背景の色を異なる色とするようにしてもよい。
例えば、調整処理において背景の色として2つの色を選択可能とした場合、最終的にシール紙に印刷される6枚の証明写真用画像のうち、3枚の証明写真用画像の背景の色を1つの色とし、もう3枚の証明写真用画像の背景の色を他の1つの色とすることができる。これにより、例えば履歴書の提出先が2つある場合には、利用者は、それぞれの提出先の規定に合わせた背景の色の証明写真を得ることができる。
[証明写真用画像の利用]
以上においては、証明写真用画像は、シール紙に印刷される他、携帯送信の機能によって、利用者の携帯端末にダウンロードされて電子履歴書の作成や証明写真用画像の焼き増しに用いられるものとしたが、これ以外にも、写真入りの名刺(写真名刺)に用いられるようにしてもよい。
具体的には、証明写真コースにおいて、印刷処理が開始される前、例えば、調整処理において、携帯送信の機能の利用を選択するときに操作される確認画面(図40)において、ボタン591Aが選択された後に、利用者の操作に応じて、証明写真用画像を所定のサイズにトリミングさせることによって、写真名刺用の画像が生成されるようにする。この場合、生成された写真名刺用の画像が、写真シール作成装置1からサーバに送信され、携帯端末にダウンロードされるようになる。利用者は、携帯端末にダウンロードされた写真名刺用の画像を用いて、写真名刺を作成することができる。
なお、図56を参照して説明した名前入力画面において、利用者に名前を入力させるとともに、住所などの情報を入力させるようにし、また、事後接客部210の構成として、シール紙に画像や文字を印刷するプリンタ241に加え、名刺を印刷可能なプリンタを備えることで、生成された写真名刺用の画像と、利用者に入力された名前や住所などの情報を用いて、写真名刺が印刷されるようにしてもよい。
[携帯端末でのアプリケーション]
以上においては、証明写真用画像が、携帯送信の機能によって、サーバから利用者の携帯端末にダウンロードされるものとしたが、証明写真用画像の撮影に関するアプリケーションが、サーバから利用者の携帯端末にダウンロードされるようにしてもよい。
例えば、証明写真コースの撮影処理において出力される、撮影の仕方を説明する撮影前ガイダンスを、例えば、履歴用、願書用、パスポート用などの用途毎に、画像や文字として表示したり、音声として出力するアプリケーションが、利用者の携帯端末にダウンロードされるようにしてもよい。
これにより、利用者は、そのアプリケーションによって、あらかじめ撮影前ガイダンスを確認しておくことで、証明写真コースでの撮影の際に戸惑うことなく、用途に適した証明写真用画像を得ることができるようになる。
また例えば、GPS(Global Positioning System)機能を用いて、携帯端末の位置を基準として、証明写真コースの一連の処理を実行可能な写真シール作成装置の位置を、地図上に表示するアプリケーションがダウンロードされるようにしてもよい。
これにより、急遽、証明写真が必要になった場合でも、利用者は、証明写真コースの一連の処理を実行可能な写真シール作成装置の位置を確認して、最寄りの写真シール作成装置で証明写真の撮影を行うことができる。
以上、説明した変形例は、それぞれ組み合わせて適用することも可能であり、以下において説明する処理においても適用することが可能である。
<利用者の用途に合った証明写真の提供例1>
上述したように、証明写真用画像には、履歴用、願書用、パスポート用など様々な用途がある。
利用者が、例えば、街中にあるフォトスタジオなどで撮影を行う場合、そのフォトスタジオでは、利用者の用途に応じた撮影が行われる。しかしながら、従来の証明写真機では、必ずしも利用者の用途に応じた撮影が行われるとは言えず、結果として、利用者の用途に合った証明写真を提供することはできなかった。
そこで、以下においては、利用者の用途に合った証明写真の提供を実現する処理について説明する。
[証明写真コースにおける撮影処理]
まず、図63のフローチャートを参照して、利用者の用途に合った証明写真の提供を実現する証明写真コースにおける撮影処理について説明する。
ステップS211において、撮影管理部301の表示制御部322は、証明写真の用途を選択させるための用途選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図64は、用途選択画面の例を示す図である。
用途選択画面の上方には、「用途を選んでね」のメッセージが表示され、その下に、証明写真の用途が履歴書用であるときに操作されるボタン1011、証明写真の用途が受験用(願書用)であるときに操作されるボタン1012、証明写真の用途がオーディション用であるときに操作されるボタン1013、および、証明写真の用途がお見合い用であるときに操作されるボタン1014が表示される。
ボタン1011乃至1014によって選択される用途のうち、履歴書用および受験用は、利用者の顔または上半身が写る証明写真が必要とされ、オーディション用およびお見合い用は、利用者の顔または上半身が写る証明写真に加え、利用者の略全身が写る証明写真が必要とされるものとする。
ここで、以下、利用者の顔または上半身が写る撮影画像をアップ画像といい、利用者の略全身が写る撮影画像を全身画像ということとする。また、アップ画像を得るために、利用者の顔または上半身を撮影することをアップ撮影といい、全身画像を得るために、利用者の略全身を撮影することを全身撮影ということとする。なお、以下においては、アップ画像と全身画像は、アップ撮影と全身撮影がそれぞれ行われることで得られるものとするが、1回の撮影により得られた撮影画像から、アップ画像と全身画像が得られるようにしてもよい。具体的には、例えば、全身撮影により得られた全身画像から、顔または上半身の領域がトリミングされ拡大されるなどして、アップ画像が得られるようにすることができる。
ステップS212において、撮影管理部301は、利用者の用途選択画面に対する操作によって、全身撮影を行う用途が選択されたか否かを判定する。
ステップS212において、全身撮影を行う用途が選択されたと判定された場合、すなわち、用途選択画面において、ボタン1013またはボタン1014が利用者によって操作されることによって、用途として、オーディション用またはお見合い用が選択された場合、処理はステップS213に進み、ガイダンス出力制御部321は、アップ撮影の撮影前ガイダンスを出力する。以下においては、ボタン1013が利用者によって操作され、用途として、オーディション用が選択されたものとして説明する。
ここでは、図22を参照して説明した撮影前ガイダンス画面と同様に、モデルとなる人物の上半身が映る動画像が表示される撮影前ガイダンスがタッチパネルモニタ92に表示される。なお、ステップS211において選択された用途によっては、モデルとなる人物がカメラ91に対して顔を正面に向いたまま体を斜めにしている動画像が表示されたり、そのような姿勢をとることを促すガイダンスが音声としてスピーカ224から出力される。
その後、ステップS214において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。
図65は、アップ撮影時のライブビュー表示画面の例を示す図である。
図65に示されるライブビュー表示画面の構成は、図23に示されるライブビュー表示画面と同様であるが、図65の例では、画像表示領域431にリアルタイムで表示される動画像に映る利用者自身である人物H3は、撮影前ガイダンスに従って、顔を正面に向けたまま体を斜めにしている。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS215において、カメラ制御部323は1回目のアップ撮影を行う。カメラ制御部323は、1回目のアップ撮影によって得られた静止画であるアップ画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS216において、カメラ制御部323は、1回目のアップ撮影によって得られたアップ画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目のアップ撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS217において、カメラ制御部323は、2回目のアップ撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られたアップ画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS218において、表示制御部322は、2回目のアップ撮影によって得られたアップ画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
このようにして、2回のアップ撮影を終えると、処理はステップS219に進み、ガイダンス出力制御部321は、全身撮影の撮影前ガイダンスを出力する。
ここでは、モデルとなる人物の全身が映る動画像が表示される撮影前ガイダンス画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、ステップS211において選択された用途によっては、モデルとなる人物が用途に応じたポーズをとる動画像が表示されたり、そのポーズをとることを促すガイダンスが音声としてスピーカ224から出力される。
その後、ステップS220において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。このとき、カメラ制御部323は、カメラ91を制御し、ズームアウトするように焦点距離を調整することで、利用者の全身が映る動画像が取り込まれるようにする。
図66は、全身撮影時のライブビュー表示画面の例を示す図である。
図66に示されるライブビュー表示画面の構成は、図65に示されるライブビュー表示画面と同様であるが、図66の例では、画像表示領域431にリアルタイムで表示される動画像に映る利用者自身である人物H3は、撮影前ガイダンスに従ったポーズをとっている。
また、図66のライブビュー表示画面において、画像表示領域431には、図65のライブビュー表示画面に表示されていたものと同様の、水平線431A’、水平線431B’、および垂直線431C’からなるガイドラインが利用者の動画に重ねて表示される。利用者は、立ち位置を前後左右に変えるなどして、垂直線431C’が中心を通るように顔および体の位置を合わせるとともに、水平線431A’に頭の一番上の位置を合わせ、水平線431B’につま先を合わせることになる。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS221において、カメラ制御部323は1回目の全身撮影を行う。カメラ制御部323は、1回目の全身撮影によって得られた静止画である全身画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS222において、カメラ制御部323は、1回目の全身撮影によって得られた全身画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目の全身撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS223において、カメラ制御部323は、2回目の全身撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた全身画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS224において、表示制御部322は、2回目の全身撮影によって得られた全身画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
その後、ステップS225において、通常コースの紹介画面がタッチパネルモニタ92に表示され、ステップS226において、撮影を終えた利用者に対して、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動が案内される。
なお、以上においては、あらかじめ設定されている撮影回数として、アップ撮影および全身撮影それぞれ2回として設定されているものとして説明したが、これらの撮影回数は任意に設定可能とされる。
一方、ステップS212において、全身撮影を行う用途が選択されていないと判定された場合、すなわち、用途選択画面において、ボタン1011またはボタン1012が利用者によって操作されることによって、用途として、履歴書用または受験用が選択された場合、処理はステップS227に進み、図21を参照して説明した証明写真コースにおける撮影処理が実行される。この撮影処理においては、4回のアップ撮影が行われ、4枚のアップ画像が得られる。
[証明写真コースにおける調整処理]
次に、図67のフローチャートを参照して、証明写真用画像の調整処理について説明する。以下においては、撮影処理において、用途としてオーディション用が選択されたものとして説明するが、他の用途が選択された場合であっても、同様の処理が実行される。
なお、ステップS242乃至S246,S249乃至S252の処理は、図26を参照して説明したステップS42乃至S46,S49乃至S52の処理と同様の処理である。
すなわち、ステップS241において、画像処理管理部302の表示制御部332は、撮影処理によって得られた例えば2枚のアップ画像および2枚の全身画像を撮影画像記憶部324から読み出して取得し、アップ画像選択画面および全身画像選択画面をタブレット内蔵モニタ131に順次表示させる。アップ画像選択画面は、2枚のアップ画像の中から証明写真用画像とする1枚のアップ画像を選択するのに用いられる画面であり、全身画像選択画面は、2枚の全身画像の中から証明写真用画像とする1枚の全身画像を選択するのに用いられる画面である。
図68は、アップ画像選択画面の例を示す図である。
アップ画像選択画面の構成は、図27を参照して説明した画像選択画面の構成と基本的には同様であるが、図68のアップ画像選択画面においては、2枚のアップ画像1051−1,1051−2が撮影順に並べて表示される。
利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みのアップ画像を選択する。図68の例においては、アップ画像1051−1,1051−2のうちのアップ画像1051−1が選択中とされており、アップ画像1051−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
アップ画像1051−1,1051−2の下には、証明写真用画像として用いるアップ画像を決定するときに操作されるOKボタン1052が表示される。
図69は、全身画像選択画面の例を示す図である。
全身画像選択画面の構成もまた、図27を参照して説明した画像選択画面の構成と基本的には同様であるが、図69の全身画像選択画面においては、2枚の全身画像1061−1,1061−2が撮影順に並べて表示される。
利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みの全身画像を選択する。図69の例においては、全身画像1061−1,1061−2のうちの全身画像1061−1が選択中とされており、全身画像1061−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
全身画像1061−1,1061−2の下には、証明写真用画像として用いる全身画像を決定するときに操作されるOKボタン1062が表示される。
なお、アップ撮影および全身撮影それぞれの撮影回数は任意に設定可能であるので、アップ画像選択画面および全身画像選択画面に表示されるアップ画像および全身画像の枚数も、撮影回数に応じて変化する。
また、証明写真用画像とするアップ画像および全身画像の枚数も1枚に限られるものではなく、複数枚のアップ画像および全身画像を証明写真用画像として選択することができるようにしてもよい。
その後、処理は進み、ステップS244においては、まず、アップ画像の調整画面がタブレット内蔵モニタ131に表示される。
図70は、アップ画像の調整画面の例を示す図である。
調整画面の構成は、図31を参照して説明した調整画面の構成と基本的には同様であるが、図70の調整画面の調整画像表示領域511には、利用者(人物H3)が写る証明写真用画像(アップ画像)が表示される。調整画像表示領域511に表示される証明写真用画像は、アップ画像選択画面において2枚のアップ画像の中から選択された1枚のアップ画像である。
そして、ステップS245乃至ステップ248においては、調整画面において、調整画像表示領域511の左側に設けられるボタン領域512、ボタン領域513、およびボタン領域514、調整画像表示領域511の右側に設けられるボタン領域515またはボタン領域516に表示される各種のボタンに対する利用者の操作に応じて、調整画像表示領域511の証明写真用画像が調整される。
なお、ステップS247においては、用途に対応した背景の色が設定される。
具体的には、調整画面のボタン領域514に表示されるカラー選択ボタンとして、撮影処理において選択された用途に対応した色のボタンのみが操作可能とされ、利用者によって選択された色が、アップ画像の背景の色とされる。図70の例では、ボタン領域514に表示されるカラー選択ボタンとして、撮影処理において選択されたオーディション用に対応した色であるホワイト、ベージュ、およびピンクのカラー選択ボタンのみが選択可能とされている。
また、ステップS248においては、用途に対応した写りの調整が行われる。
具体的には、調整画面のボタン領域515に表示される、一発レタッチの機能を提供するモード選択ボタンとして、撮影処理において選択された用途に対応した写りの組み合わせのボタンのみが操作可能とされたり、ボタン領域516に表示される、こだわりレタッチの機能を提供する各ボタンとして、撮影処理において選択された用途に対応した写りのボタンのみが操作可能とされ、利用者によって選択された写りが、アップ画像に写る利用者の写りとされる。
なお、ボタン領域516に表示される各ボタンが操作されることによって調整される、肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色のそれぞれの写りについて、撮影処理において選択された用途に対応した範囲のパラメータが設定されるようにしてもよい。
アップ画像の調整が終了すると、全身画像の調整画面が表示され、アップ画像の調整と同様にして全身画像の調整が行われる。ただし、全身画像の調整画面においては、一発レタッチやこだわりレタッチの機能が提供されないようにしてもよい。
また、全身画像の背景の色は、利用者の操作によらず、アップ画像の背景の色と同じ色が設定されるようにしてもよいし、選択された用途に対応した色であって、アップ画像の背景の色とは異なる色が設定されるようにしてもよい。
以上のように、選択された用途に対応した背景の色や写りが設定されることにより、最終的に得られる証明写真用画像を、より用途に適したものとすることができる。
なお、上述した写りは、調整処理における写りの設定に限らず、撮影空間A1内の各ストロボの発光量や光の色味によっても変化する。そこで、撮影処理における撮影時に、撮影管理部301が、選択された用途に応じて各ストロボの発光を制御して、各ストロボの発光量や光の色味を変化させることで、写りが調整されるようにしてもよい。
そして、調整処理によって得られた調整後のアップ画像および全身画像は、印刷管理部303によって実行される証明写真コースの印刷処理(図41)によって、証明写真用画像としてシール紙に印刷される。
[シール紙の例]
図71は、上述したアップ画像および全身画像が証明写真用画像として印刷されたシール紙の例を示す図である。
図71に示されるシール紙のレイアウトは、図10を参照して説明したシール紙のレイアウトと同様であるが、図71に示されるシール紙において、2行3列のレイアウトで配置されている6枚の証明写真用画像のうち、上段の1行に配置されている3枚はいずれも同一のアップ画像とされ、下段の1行に配置されている3枚はいずれも同一の全身画像とされる。
以上においては、用途として、オーディション用が選択された場合の例について説明してきたが、用途として、お見合い用が選択された場合には、図72に示されるシール紙のレイアウトで証明写真用画像が配置されるようにしてもよい。
図72Aに示されるシール紙のサイズは、例えば略2L判(127mm×178mm)とされ、そのシール紙には、アップ画像と全身画像とを合成した画像が印刷されるようにする。これにより、利用者は、L判(89mm×127mm)のアップ画像の写真および全身画像の写真を、お見合い用の写真として得ることができる。なお、図72Aに示されるシール紙には、アップ画像と全身画像とが同じサイズで印刷されているが、この場合、全身画像においては被写体以外の領域が大きくなってしまう。そこで、図72Bに示されるシール紙のように、全身画像の横幅を狭めることで、全身画像の見た目をバランスよくするようにしてもよい。
以上のようにして、選択された用途によって、アップ画像に加えて全身画像が得られ、そのアップ画像と全身画像とが、証明写真用画像としてシール紙に印刷されるようになるので、オーディション用の証明写真やお見合い用の写真など、アップ画像の写真と全身画像の写真を所望する利用者に対して、用途に応じた証明写真を提供することが可能となる。
なお、上述した説明では、証明写真の用途として、履歴書用、受験用、オーディション用、およびお見合い用のいずれかが選択されるものとしたが、履歴書用の証明写真にも、履歴書の提出先によっては、アップ画像と全身画像の両方が必要とされることがある。
そこで、例えば、図64に示される用途選択画面において、ボタン1011が操作された場合、すなわち、用途として履歴書用が選択された場合、表示制御部322が、証明写真の用途として履歴書の提出先を分類する業種を選択させるための業種選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させるようにしてもよい。
図73は、業種選択画面の例を示す図である。
業種選択画面の上方には、「業種を選んでね」のメッセージが表示され、その下に、証明写真の提出先の業種が金融または公務員(「金融・公務員」)であるときに操作されるボタン1091、証明写真の提出先の業種が商社またはサービス業(「商社・サービス」)であるときに操作されるボタン1092、および、証明写真の提出先の業種(職種)が航空会社(キャビンアテンダント)またはテレビ局(アナウンサー)(「エアライン・アナウンサー」)であるときに操作されるボタン1093が表示される。
ボタン1091乃至1093によって選択される業種のうち、金融・公務員および商社・サービスはアップ画像が必要とされ、エアライン・アナウンサーはアップ画像に加え、全身画像が必要とされるものとする。
すなわち、ボタン1093が利用者によって操作され、業種として、エアライン・アナウンサーが選択された場合には、用途として、オーディション用またはお見合い用が選択された場合と同様の処理が行われる。
この場合、選択された業種によって、アップ画像に加えて全身画像が得られ、そのアップ画像と全身画像とが、証明写真用画像としてシール紙に印刷されるようになるので、航空会社やテレビ局に提出する証明写真など、アップ画像の写真と全身画像の写真を所望する利用者に対して、業種に応じた証明写真を提供することが可能となる。
以上においては、1人の利用者の用途に合った証明写真を提供する例について説明してきた。
<利用者の用途に合った証明写真の提供例2>
ところで、従来の証明写真機は、1人の利用者を対象としたものであるので、複数人の友達同士が、例えば、証明写真の提出先に適した証明写真をそれぞれ得るには、一連の作業を1人ずつ行うしかなく、そのために発生する待ち時間を煩わしく思う人もいる。
一方で、上述したように、写真シール作成装置1における撮影空間A1は、複数人で入って撮影を行うことができるような広い空間である。
そこで、以下においては、複数の利用者それぞれの用途に合った証明写真の提供を実現する処理について説明する。
[証明写真コースにおける撮影処理]
まず、図74のフローチャートを参照して、複数の利用者それぞれの用途に合った証明写真の提供を実現する証明写真コースにおける撮影処理について説明する。なお、以下においては、利用者は2人であるものとして説明する。
ステップS271において、撮影管理部301の表示制御部322は、証明写真の用途を選択させるための用途選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
ここでは、図64を参照して説明した用途選択画面や、図73を参照して説明した業種選択画面が、利用者毎に表示される。例えば、1人目の利用者に対する業種選択画面が表示された後、2人目の利用者に対する業種選択画面が表示されるようにする。また、図75に示されるように、2人の利用者それぞれに、並行して業種を選択させるための業種選択画面が表示されるようにしてもよい。
図75は、業種選択画面の例を示す図である。
業種選択画面の上方には、「業種を選んでね」のメッセージが表示される。その左下には、タッチパネルモニタ92に向かって左側の利用者に操作されるボタン1091L,1092L,1093Lが表示され、その右下には、タッチパネルモニタ92に向かって右側の利用者に操作されるボタン1091R,1092R,1093Rが表示される。
なお、ボタン1091L,1091Rは、図73の業種選択画面におけるボタン1091と、ボタン1092L,1092Rは、図73の業種選択画面におけるボタン1092と、ボタン1093L,1093Rは、図73の業種選択画面におけるボタン1093と、それぞれ同様の機能を有する。
このようにして、2人の利用者は、それぞれが所望する業種を選択することができる。
ステップS272において、ガイダンス出力制御部321は、1人目の利用者に対する撮影前ガイダンスを出力する。
ここでは、図22を参照して説明した撮影前ガイダンス画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、ステップS271において選択された用途によっては、モデルとなる人物がカメラ91に対して顔を正面に向いたまま体を斜めにしている動画像が表示されたり、そのような姿勢をとることを促すガイダンスが音声としてスピーカ224から出力される。
その後、ステップS273において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。
ここでは、図23を参照して説明したライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、このとき、2人目の利用者は、撮影空間A1において、ライブビューに映らない箇所に待機するものとする。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS274において、カメラ制御部323は1回目の1人目の撮影を行う。カメラ制御部323は、1回目の1人目の撮影によって得られた静止画である撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS275において、カメラ制御部323は、1回目の1人目の撮影によって得られた撮影画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目の1人目の撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS276において、カメラ制御部323は、2回目の1人目の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS277において、表示制御部322は、2回目の1人目の撮影によって得られた撮影画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
このようにして、2回の1人目の撮影を終えると、処理はステップS278に進み、ガイダンス出力制御部321は、2人目の利用者に対する撮影前ガイダンスを出力する。
ここでは、ステップS272と同様にして撮影前ガイダンス画面がタッチパネルモニタ92に表示される。
その後、ステップS279において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。
ここでは、ステップS275と同様にしてライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、このとき、1人目の利用者は、撮影空間A1において、ライブビューに映らない箇所に待機するものとする。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS280において、カメラ制御部323は1回目の2人目の撮影を行う。カメラ制御部323は、1回目の2人目の撮影によって得られた静止画である撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS281において、カメラ制御部323は、1回目の2人目の撮影によって得られた撮影画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目の2人目の撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS282において、カメラ制御部323は、2回目の2人目の撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた撮影画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS283において、表示制御部322は、2回目の2人目の撮影によって得られた撮影画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
その後、ステップS284において、通常コースの紹介画面がタッチパネルモニタ92に表示され、ステップS285において、撮影を終えた利用者に対して、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動が案内される。
なお、以上においては、あらかじめ設定されている撮影回数として、1人目の撮影および2人目の撮影それぞれ2回として設定されているものとして説明したが、これらの撮影回数は任意に設定可能とされる。
また、以上においては、利用者の人数は2人であるものとしたが、3人以上であってもよい。この場合、利用者の人数に応じて撮影回数が設定されるものとする。
なお、上述した撮影処理においても、撮影時に、撮影管理部301が、選択された用途に応じて各ストロボの発光を制御して、各ストロボの発光量や光の色味を変化させることで、写りが調整されるようにしてもよい。
さらに、上述した撮影処理においては、2人の利用者がそれぞれ1人ずつ撮影を行うことで、利用者毎の撮影画像を取得するようにしたが、図92,93を参照して後述するように、撮影管理部301が、複数(例えば2人)の利用者全体を被写体とした撮影を行い、複数の利用者全体が写る画像から、利用者それぞれの領域を切り出すことで、利用者毎の撮影画像を取得するようにしてもよい。
これにより、利用者毎に撮影を行うことなく、1回の撮影で利用者それぞれの撮影画像が得られるようになるので、撮影作業にかかる時間を短縮することができる。
[証明写真コースにおける調整処理]
次に、証明写真用画像の調整処理について説明する。なお、この場合の調整処理は、基本的には、図67を参照して説明したものと同様にして行われる。
ただし、ステップS241においては、1人目の画像選択画面および2人目の画像選択画面がタブレット内蔵モニタ131に順次表示される。
図76は、1人目の画像選択画面の例を示す図である。
1人目の画像選択画面の構成は、図27を参照して説明した画像選択画面の構成と基本的には同様であるが、図76の画像選択画面においては、2枚の1人目の撮影画像1111−1,1111−2が撮影順に並べて表示される。
1人目の利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みの撮影画像を選択する。図76の例においては、撮影画像1111−1,1111−2のうちの撮影画像1111−1が選択中とされており、撮影画像1111−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
撮影画像1111−1,1111−2の下には、1人目の利用者の証明写真用画像として用いるアップ画像を決定するときに操作されるOKボタン1112が表示される。
図77は、2人目の画像選択画面の例を示す図である。
2人目の画像選択画面の構成もまた、図27を参照して説明した画像選択画面の構成と基本的には同様であるが、図77の画像選択画面においては、2枚の2人目の撮影画像1121−1,1121−2が撮影順に並べて表示される。
2人目の利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みの撮影画像を選択する。図77の例においては、撮影画像1121−1,1121−2のうちの撮影画像1121−1が選択中とされており、撮影画像1121−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
撮影画像1121−1,1121−2の下には、2人目の利用者の証明写真用画像として用いる撮影画像を決定するときに操作されるOKボタン1122が表示される。
なお、1人目の撮影および2人目の撮影それぞれの撮影回数は任意に設定可能であるので、1人目の画像選択画面および2人目の画像選択画面に表示される撮影画像の枚数も、撮影回数に応じて変化する。
また、証明写真用画像とする撮影画像の枚数も1枚に限られるものではなく、複数枚の撮影画像を証明写真用画像として選択することができるようにしてもよい。
さらに、上述したように、1人目の画像選択画面が表示された後、2人目の画像選択画面が表示される以外にも、図78に示されるように、2人の利用者それぞれに、並行して画像を選択させるための画像選択画面が表示されるようにしてもよい。
また、ステップS244においては、利用者それぞれに撮影画像に対する調整を施す操作を、利用者それぞれに並行して行われるための調整画面がタブレット内蔵モニタ131に表示される。
図79は、撮影画像の調整画面の例を示す図である。
図79に示される調整画面は、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者(例えば1人目の利用者)により用いられる領域であり、右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者(例えば2人目の利用者)により用いられる領域である。
また、調整画面の左右それぞれの領域の構成は、図31を参照して説明した調整画面の構成と基本的には同様であり、左側の領域において、図31の調整画面の各構成に対応する構成には、図31の調整画面の各構成を表す符号の後にLを付し、右側の領域において、図31の調整画面の各構成に対応する構成には、図31の調整画面の各構成を表す符号の後にRを付している。
すなわち、図79の調整画面の調整画像表示領域511Lには、1人目の利用者(人物H4)が写る証明写真用画像が表示され、調整画像表示領域511Rには、2人目の利用者(人物H5)が写る証明写真用画像が表示される。
そして、調整画面において、調整画像表示領域511Lの左側に設けられるボタン領域512L、ボタン領域513L、およびボタン領域514L、ボタン領域515Lまたはボタン領域516Lに表示される各種のボタンに対する1人目の利用者の操作に応じて、調整画像表示領域511Lの証明写真用画像が調整される。同様に、調整画像表示領域511Rの左側に設けられるボタン領域512R、ボタン領域513R、およびボタン領域514R、ボタン領域515Rまたはボタン領域516Rに表示される各種のボタンに対する2人目の利用者の操作に応じて、調整画像表示領域511Rの証明写真用画像が調整される。このような構成の調整画面により、2人の利用者は、それぞれの証明写真用画像に対して、同時に調整を施すことができる。
なお、図79の例では、ボタン領域516L,516Rに、図31の調整画面のボタン領域516に表示される各ボタンが表示されていないが、ボタン領域516L,516Rがタッチペン132A,132Bによってタッチされることで、ボタン領域516L,516Rが拡大し、各ボタンが表示されるようになるものとする。
そして、ここでは、利用者それぞれに選択された用途に対応した背景の色が、利用者それぞれの証明写真用画像の背景に設定される。
具体的には、調整画面のボタン領域514Lに表示されるカラー選択ボタンとして、撮影処理において1人目の利用者に選択された用途に対応した色のボタンのみが操作可能とされ、1人目の利用者によって選択された色が、1人目の撮影画像の背景の色とされる。
同様に、調整画面のボタン領域514Rに表示されるカラー選択ボタンとして、撮影処理において2人目の利用者に選択された用途に対応した色のボタンのみが操作可能とされ、2人目の利用者によって選択された色が、2人目の撮影画像の背景の色とされる。
また、ここでは、利用者それぞれに選択された用途に対応した写りの調整が、利用者それぞれの証明写真用画像に対して行われる。
具体的には、調整画面のボタン領域515Lに表示される、一発レタッチの機能を提供するモード選択ボタンとして、撮影処理において1人目の利用者に選択された用途に対応した写りの組み合わせのボタンのみが操作可能とされたり、ボタン領域516Lに表示される、こだわりレタッチの機能を提供する各ボタンとして、撮影処理において1人目の利用者に選択された用途に対応した写りのボタンのみが操作可能とされ、1人目の利用者によって選択された写りが、1人目の撮影画像に写る利用者の写りとされる。
同様に、調整画面のボタン領域515Rに表示される、一発レタッチの機能を提供するモード選択ボタンとして、撮影処理において2人目の利用者に選択された用途に対応した写りの組み合わせのボタンのみが操作可能とされたり、ボタン領域516Rに表示される、こだわりレタッチの機能を提供する各ボタンとして、撮影処理において2人目の利用者に選択された用途に対応した写りのボタンのみが操作可能とされ、2人目の利用者によって選択された写りが、2人目の撮影画像に写る利用者の写りとされる。
なお、ボタン領域516L,516Rに表示される各ボタンが操作されることによって調整される、肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色のそれぞれの写りについて、撮影処理において選択された用途に対応した範囲のパラメータが設定されるようにしてもよい。
以上のように、利用者それぞれに選択された用途に対応した背景の色や写りが、利用者それぞれの撮影画像に対して設定されることにより、最終的に得られる利用者それぞれの証明写真用画像を、より用途に適したものとすることができる。
そして、調整処理によって得られた調整後の2人の撮影画像は、印刷管理部303によって実行される証明写真コースの印刷処理(図41)によって、証明写真用画像としてシール紙に印刷される。
[シール紙の例]
図80は、上述した2人の撮影画像が証明写真用画像として印刷されたシール紙の例を示す図である。
図80に示されるシール紙は、シール紙を上下に分けた領域それぞれに、2人の利用者それぞれの証明写真用画像が3枚ずつ横1列に配置されて印刷されたシール紙である。
シール紙の上半分の領域には、1人目の利用者の3枚の証明写真用画像が印刷され、その左下には領収証が、その右下には注意書きなどが印刷される。また、シール紙の下半分の領域には、2人目の利用者の3枚の証明写真用画像が印刷され、その左下には領収証が、その右下には注意書きなどが印刷される。それぞれの領域の領収証に印刷されている金額は、人数(2人)で按分された金額となっている。なお、証明写真用画像のサイズは、いずれも履歴書用(3cm×4cm)のサイズとされる。
2人の利用者は、シール紙を上下に分けるミシン目や破線に沿ってシール紙を切り分けることで、それぞれ3枚ずつの証明写真を得ることができる。
なお、図80の例では、証明写真用画像のサイズが3cm×4cmであるものとしたが、証明写真用画像のサイズは、その用途や提出先の業種によって異なる。そこで、利用者毎の証明写真用画像が、図81に示されるように、利用者それぞれに選択された用途や業種に応じたサイズで、シール紙に印刷されるようにしてもよい。
例えば、図81に示されるシール紙においては、1人目の利用者の証明写真用画像が、1人目の利用者に選択された業種に応じて3cm×4cmのサイズで印刷され、2人目の利用者の証明写真用画像が、2人目の利用者に選択された業種に応じて3cm×3cmのサイズで印刷されている。
このように、利用者毎の証明写真用画像が、それぞれの利用者に選択された用途や業種に応じたサイズでシール紙に印刷されるので、利用者は、シール紙に印刷された証明写真用画像をはさみなどで切り取る際、そのサイズを測ることなく切り取ることができる。
以上のようにして、複数の利用者それぞれに選択された用途に応じて、利用者それぞれの撮影画像が調整され、調整された利用者それぞれの撮影画像が、証明写真用画像としてシール紙に印刷されるようになるので、待ち時間の煩わしさを与えることなく、複数の利用者に対してそれぞれが所望する証明写真を簡単に提供することが可能となる。
なお、上述した説明では、証明写真の用途や履歴書の提出先の業種は、1人の利用者について1つのみ選択されるものとしたが、利用者によっては、例えば、履歴書の提出先として複数の業種を選択したい場合がある。
そこで、上述した用途選択画面(図64)や業種選択画面(図73、図75)において、1人の利用者に複数の用途や業種を選択させるようにしてもよい。
例えば、用途選択画面(図64)において1人の利用者が選択可能な用途の数を2つとし、1人目の利用者により、用途として「受験用」および「履歴書用」が選択され、2人目の利用者により、用途として「お見合い用」および「受験用」が選択されたとする。
この場合、調整処理においては、利用者毎の画像選択画面(図76、図77)において選択された1枚の撮影画像に対して、選択された2つの用途に応じた2種類の調整が施された2つの証明写真用画像が、利用者毎に生成される。
図82は、選択された用途のうち、1つ目の用途に応じた調整を施すときの調整画面の例を示している。調整画像表示領域511L,511Rに表示される2人の利用者それぞれの撮影画像の左上には、調整順を示す数字が付されている。
まず、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側の利用者(1人目の利用者)によって、調整画面のボタン領域514Lに表示されるカラー選択ボタン、および、調整画面のボタン領域515Lまたはボタン領域516Lが操作されることで、1人目の利用者によって1つ目に選択された用途「受験用」に対応した背景の色および写りが設定された、1人目の利用者の撮影画像が生成される。
同様に、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側の利用者(2人目の利用者)によって、調整画面のボタン領域514Rに表示されるカラー選択ボタン、および、調整画面のボタン領域515Rまたはボタン領域516Rが操作されることで、2人目の利用者によって1つ目に選択された用途「お見合い用」に対応した背景の色および写りが設定された、2人目の利用者の撮影画像が生成される。
2人の利用者による1つ目の用途に応じた調整が終わると、図83に示される、選択された用途のうち、2つ目の用途に応じた調整を施すときの調整画面が表示される。
図83の調整画面においては、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側の利用者(1人目の利用者)によって、調整画面のボタン領域514Lに表示されるカラー選択ボタン、および、調整画面のボタン領域515Lまたはボタン領域516Lが操作されることで、1人目の利用者によって2つ目に選択された用途「履歴書用」に対応した背景の色および写りが設定された、1人目の利用者の撮影画像が生成される。
同様に、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側の利用者(2人目の利用者)によって、調整画面のボタン領域514Rに表示されるカラー選択ボタン、および、調整画面のボタン領域515Rまたはボタン領域516Rが操作されることで、2人目の利用者によって2つ目に選択された用途「受験用」に対応した背景の色および写りが設定された、2人目の利用者の撮影画像が生成される。
このようにして、1人の利用者について、2つの用途に応じて2種類の調整が施された2種類の撮影画像が得られる。
図84は、上述した2人の利用者毎の2種類の撮影画像が証明写真用画像として印刷されたシール紙の例を示す図である。
図84の例では、シール紙の上半分の領域に印刷される1人目の利用者の3枚の証明写真用画像のうち、左から1枚目と2枚目が、用途「受験用」に応じたサイズでトリミングされて印刷され、右の1枚目が、用途「履歴書用」に応じたサイズでトリミングされて印刷されている。
同様に、シール紙の下半分の領域に印刷される2人目の利用者の3枚の証明写真用画像のうち、左から1枚目と2枚目が、用途「お見合い用」に応じたサイズでトリミングされて印刷され、右の1枚目が、用途「受験用」に応じたサイズでトリミングされて印刷されている。
このように、利用者毎の証明写真用画像が、それぞれの利用者に選択された複数の用途や業種に応じたサイズでトリミングされてシール紙に印刷されるので、利用者に、用途毎や業種毎に撮影や調整といった一連の作業を繰り返し行わせることなく、より簡単に、用途や業種に応じた証明写真を提供することが可能となる。
なお、シール紙に印刷される証明写真用画像それぞれにおける背景の色は、利用者に選択された用途や業種それぞれに対応した色とされるが、これらの証明写真用画像における背景の色に合わせた地色のシール紙が選択されて印刷されるようにしてもよいし、シール紙において証明写真用画像以外の領域に、切り取りサイズの目安となる目盛りが印刷される場合には、証明写真用画像における背景の色に合わせた色の目盛りが印刷されるようにしてもよい。
以上においては、シール紙に印刷される証明写真用画像のサイズは、それぞれの利用者に選択された用途や業種に応じたサイズとされるようにしたが、例えば、調整処理において、証明写真用画像のサイズを選択させるサイズ選択画面を表示するようにし、利用者に、所望する証明写真用画像のサイズを選択させるようにしてもよい。
さらに、撮影処理において撮影が行われる前、例えば、用途や業種を選択させた後に、選択された用途や業種に適応した証明写真用画像のサイズが配置されたレイアウトを、利用者に選択させるようにしてもよい。
なお、上述した処理では、撮影処理において、証明写真の用途や履歴書の提出先の業種を利用者に選択させることで、選択された用途や業種に対応した調整が、利用者の撮影画像に対して行われるものとしたが、調整画面において、用途や業種に対応する一発レタッチの機能を複数提示して、その中のいずれかを利用者に選択させるようにしてもよい。
例えば、図85に示されるように、一発レタッチの機能を提供するボタン領域515L,515Rに表示されるモード選択ボタンとして、それぞれ、「金融・公務員」、「商社・サービス」、「エアライン・アナウンサー」の業種が名称として設定されたモードで写りを一括して調整するためのボタンを設けるようにする。
ここで、「金融・公務員」のモードは、金融・公務員に対応した写りを設定するモードであり、「商社・サービス」のモードは、商社・サービスに対応した写りを設定するモードであり、「エアライン・アナウンサー」のモードは、エアライン・アナウンサーに対応した写りを設定するモードである。
このような構成により、利用者は、所望の業種の名称のモード選択ボタンを選択するという直感的な操作で、利用者の撮影画像の写りを、その業種に対応した写りに調整することができる。
以上においては、一括レタッチにより、選択された用途や業種に対応した写りとして、利用者の肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色が調整されるものとしたが、これらに加えて、選択された用途や業種に対応して、顔の表情(口の開き具合や口角の上がり具合など)や目鼻立ちの整い具合、歯の白さ、髪型などが調整されるようにしてもよい。また、これらと並行して、顔にできたにきびや、利用者が男性である場合にはひげを目立たなくする処理が行われるようにしてももちろんよい。
さらには、一括レタッチにより、選択された用途や業種に応じて、利用者が着用している衣服が変更されるようにしてもよい。この場合、あらかじめ用意されている、各種の用途や業種に対応した衣服の合成用画像をあらかじめ用意し、選択された用途や業種に対応する衣服の合成用画像を、撮影画像に合成させるようにする。
これにより、急遽、証明写真が必要になった場合でも、利用者は、着用している衣服を気にすることなく、証明写真の撮影を行うことができる。
また、利用者の肌の明るさ、肌質、目の印象、および髪色は、利用者によってもともと個人差があるため、一様な一括レタッチの機能では、写りの調整が足りなかったり、過ぎたりするおそれがある。
そこで、顔認識により、肌や髪の色、顔のパーツの配置などを分析し、その結果に基づいて、一括レタッチの機能により調整される写りが設定されるようにしてもよい。例えば、利用者の髪色が極端に明るい場合には、髪色を暗くする度合いを強めに設定するようにしたり、利用者の目鼻立ちがはっきりしていない場合には、目鼻立ちの整い具合を強めに設定するようにする。これにより、利用者は、肌や髪、顔の個人差を気にすることなく、一括レタッチの機能により簡単に写りを調整することができる。
さらに、利用者が眼鏡を着用している場合には、撮影空間A1内の各ストロボの光が、眼鏡のレンズに反射して写り込むおそれがある。そこで、調整処理において、上述したレタッチの機能に加えて、眼鏡のレンズでの光の反射を補正する機能を備えるようにしてもよい。
例えば、顔認識により認識された目の近傍の領域の明るさが所定の明るさより強い場合に、その領域の明るさを、周囲の領域の明るさと同等になるように色調補正を行うようにする。これにより、証明写真用画像における眼鏡のレンズでの光の写り込みを低減することができるようになる。
<利用者の用途に合った証明写真の提供例3>
ところで、証明写真の用途がオーディション用である場合、このような写真を必要とする利用者の中には、2人組や3人組などのグループもいるが、街中にあるフォトスタジオなどでは、グループ全体の写真と、グループのメンバー1人ずつの個別の写真とを撮影することができる。
しかしながら、従来の証明写真機は、1人の利用者を対象としたものであるので、このような利用者が証明写真機でオーディション写真を撮影しようとした場合、一連の作業を1人ずつ行うことで個別の写真は得られるものの、グループ全体の写真を得ることはできなかった。
そこで、以下においては、複数人のグループに対して、全体の証明写真と個別の証明写真とを一括して提供する処理について説明する。
[証明写真コースにおける撮影処理]
まず、図86のフローチャートを参照して、証明写真コースにおける撮影処理について説明する。なお、以下においては、利用者は2人であるものとして説明する。
ステップS311において、撮影管理部301の表示制御部322は、証明写真の用途を選択させるための用途選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
ここでは、図64を参照して説明した用途選択画面が表示されるものとする。すなわち、利用者が複数人であっても、1つの用途のみが選択されるようになる。
なお、図64の用途選択画面において、ボタン1011乃至1014によって選択される用途のうち、履歴書用、受験用、およびお見合い用は、複数の利用者それぞれが写る証明写真が必要とされ、オーディション用は、複数の利用者それぞれが写る証明写真に加え、複数の利用者全員が写る証明写真が必要とされるものとする。
ここで、以下、複数の利用者それぞれが写る撮影画像を個別画像といい、複数の利用者全員が写る撮影画像を全体画像ということとする。また、個別画像を得るために、複数の利用者それぞれを撮影することを個別撮影といい、全体写真を得るために、複数の利用者全体を撮影することを全体撮影ということとする。
ステップS312において、撮影管理部301は、利用者の用途選択画面に対する操作によって、全体撮影を行う用途が選択されたか否かを判定する。
ステップS312において、全体撮影を行う用途が選択されたと判定された場合、すなわち、用途選択画面において、ボタン1013が利用者によって操作されることによって、用途として、オーディション用が選択された場合、処理はステップS313に進み、ガイダンス出力制御部321は、個別撮影の撮影前ガイダンスを出力する。
ここでは、図22を参照して説明した撮影前ガイダンス画面と同様に、モデルとなる1人の人物の上半身が映る動画像が表示される撮影前ガイダンスがタッチパネルモニタ92に表示される。
その後、ステップS314において、表示制御部322は、ライブビューの表示を開始する。
ここでは、図23を参照して説明したライブビュー表示画面がタッチパネルモニタ92に表示される。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS315において、カメラ制御部323は1人目の個別撮影を行う。カメラ制御部323は、1人目の個別撮影によって得られた静止画である個別画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS316において、カメラ制御部323は、1人目の個別撮影によって得られた個別画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2人目の個別撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS317において、カメラ制御部323は、2人目の個別撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた個別画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS318において、表示制御部322は、2人目の個別撮影によって得られた個別画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
このようにして、2人分の個別撮影を終えると、処理はステップS319に進み、ガイダンス出力制御部321は、全体撮影の撮影前ガイダンスを出力する。
ここでは、モデルとなる2人の人物の上半身が映る動画像が表示される撮影前ガイダンスがタッチパネルモニタ92に表示される。
その後、ステップS320において、表示制御部320は、ライブビューの表示を開始する。
図87は、全体撮影時のライブビュー表示画面の例を示す図である。
図87に示されるライブビュー表示画面の構成は、上述したライブビュー表示画面と同様であるが、図87の例では、画像表示領域431にリアルタイムで表示される動画像に映る2人の利用者である人物H6,H7は、撮影前ガイダンスに従ったポーズをとっている。
その後、撮影前のカウントダウンが開始され、撮影タイミングになったとき、ステップS321において、カメラ制御部323は1回目の全体撮影を行う。カメラ制御部323は、1回目の全体撮影によって得られた静止画である全体画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS322において、カメラ制御部323は、1回目の全体撮影によって得られた全体画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
撮影結果確認画面が所定の時間だけ表示された後、ライブビューの表示が再開され、2回目の全体撮影の撮影タイミングになったとき、ステップS323において、カメラ制御部323は、2回目の全体撮影を行う。カメラ制御部323は、撮影によって得られた全体画像を表示制御部322に出力するとともに、撮影画像記憶部324に出力し、記憶させる。
ステップS324において、表示制御部322は、2回目の全体撮影によって得られた全体画像を表示する撮影結果確認画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
その後、ステップS325において、通常コースの紹介画面がタッチパネルモニタ92に表示され、ステップS326において、撮影を終えた利用者に対して、画像処理空間A2−1または画像処理空間A2−2への移動が案内される。
なお、以上においては、あらかじめ設定されている撮影回数として、1人目の個別撮影および2人目の個別撮影それぞれ1回、全体撮影2回として設定されているものとして説明したが、これらの撮影回数は任意に設定可能とされる。
また、以上においては、利用者の人数は2人であるものとしたが、3人以上であってもよい。この場合、利用者の人数に応じて撮影回数が設定されるものとする。
一方、ステップS312において、全体撮影を行う用途が選択されていないと判定された場合、処理はステップS327に進み、図74を参照して説明した証明写真コースにおける撮影処理のステップS272以降の処理が実行される。この撮影処理においては、複数の利用者それぞれを被写体とした個別撮影が行われ、複数の利用者それぞれの個別画像が得られる。
なお、上述した撮影処理においても、撮影時に、撮影管理部301が、選択された用途に応じて各ストロボの発光を制御して、各ストロボの発光量や光の色味を変化させることで、写りが調整されるようにしてもよい。
[証明写真コースにおける調整処理]
次に、証明写真用画像の調整処理について説明する。以下においては、撮影処理において、用途としてオーディション用が選択されたものとして説明する。なお、この場合の調整処理も、基本的には、図67を参照して説明したものと同様にして行われる。
ただし、ステップS241においては、個別画像の画像選択画面は表示されず、全体画像の画像選択画面がタブレット内蔵モニタ131に表示される。
図88は、全体画像の画像選択画面の例を示す図である。
画像選択画面の構成は、図27を参照して説明した画像選択画面の構成と基本的には同様であるが、図88の画像選択画面においては、2枚の全体画像1151−1,1151−2が撮影順に並べて表示される。
利用者は、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bで触れることによって好みの撮影画像を選択する。図88の例においては、全体画像1151−1,1151−2のうちの全体画像1151−1が選択中とされており、全体画像1151−1の枠がカーソルCによって強調表示されている。
全体画像1151−1,1151−2の下には、利用者の証明写真用画像として用いる全体画像を決定するときに操作されるOKボタン1152が表示される。
なお、個別撮影および全体撮影それぞれの撮影回数は任意に設定可能であるので、個別画像の画像選択画面を表示させるようにしてもよく、その画像選択画面に表示される個別画像の枚数や、全体画像の画像選択画面に表示される全体画像の枚数も、撮影回数に応じて変化する。
また、証明写真用画像とする個別画像および全体画像の枚数も1枚に限られるものではなく、複数枚の個別画像および全体画像を証明写真用画像として選択することができるようにしてもよい。
また、ステップS244においては、まず、個別画像の調整画面がタブレット内蔵モニタ131に表示される。
図89は、個別画像の調整画面の例を示す図である。
図89に示される調整画面は、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者(1人目の利用者)により用いられる領域であり、右半分の領域は、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者(2人目の利用者)により用いられる領域である。
また、調整画面の左右それぞれの領域の構成は、図79を参照して説明した調整画面の構成と基本的には同様である。
すなわち、図89の調整画面の調整画像表示領域511Lには、1人目の利用者(人物H6)が写る個別画像が証明写真用画像として表示され、調整画像表示領域511Rには、2人目の利用者(人物H7)が写る個別画像が証明写真用画像として表示される。
この例においても、利用者それぞれに選択された用途に対応した背景の色や写りが、利用者それぞれの撮影画像に対して設定されることにより、最終的に得られる利用者それぞれの証明写真用画像を、より用途に適したものとすることができる。
また、個別画像の調整が終了すると、全体画像の調整画面が表示される。全体画像の調整画面の構成は、例えば図31を参照して説明した調整画面の構成と同様である。
そして、調整処理によって得られた調整後の個別画像および全体画像は、印刷管理部303によって実行される証明写真コースの印刷処理(図41)によって、証明写真用画像としてシール紙に印刷される。
[シール紙の例]
図90は、上述した個別画像および全体画像が証明写真用画像として印刷されたシール紙の例を示す図である。
図90に示されるシール紙は、4枚の証明写真用画像が配置されて印刷されたシール紙である。
シール紙の右側およそ3分の2の領域には、2人の利用者それぞれの個別画像が1枚ずつ、2人の利用者の全体画像が2枚印刷され、シール紙の左側およそ3分の1には領収証および注意書きなどが印刷される。
なお、図91に示されるように、シール紙を上下に分けた領域それぞれに、利用者それぞれの個別画像と全体画像とが配置されたシール紙が印刷されるようにしてもよい。
図91に示されるシール紙の上半分の領域には、1人目の利用者の個別画像と全身画像が印刷され、その左下には領収証が、その右下には注意書きなどが印刷される。また、シール紙の下半分の領域には、2人目の利用者の個別画像と全身画像が印刷され、その左下には領収証が、その右下には注意書きなどが印刷される。
以上のようにして、利用者に選択された用途によって、複数の利用者それぞれが写る個別画像に加えて、複数の利用者全体が写る全体画像が得られ、その個別画像と全体画像とが、証明写真用画像としてシール紙に印刷されるようになるので、オーディション用の証明写真など、利用者それぞれの画像の写真と利用者全体の画像の写真を所望する利用者に対して、全体の証明写真と個別の証明写真とを一括して提供することが可能となる。
以上においては、個別撮影として、利用者それぞれを被写体とした撮影を行うことで、利用者それぞれが写る個別画像が得られるようしたが、利用者全体が写る画像から利用者それぞれの領域を切り出すことで、利用者それぞれが写る個別画像が得られるようにしてもよい。
[証明写真コースにおける撮影処理の他の例]
図92は、証明写真コースにおける撮影処理の他の例について説明するフローチャートである。
なお、図92のフローチャートのステップS341乃至S351の処理は、図87のフローチャートのステップS311,S312,S319乃至S327の処理とそれぞれ基本的に同様である。
ただし、全体撮影が行われるステップS345またはステップS347のいずれかにおいて、撮影管理部301は、複数の利用者全体を被写体とした撮影(全体撮影)を行い、複数の利用者全体が写る画像(全体画像)から、利用者それぞれの領域を切り出すことで、利用者毎の個別画像を取得する。
具体的には、図93に示されるように、2人の利用者である人物H6,H7を被写体とした全体撮影により得られた全体画像1201から、人物H6の顔および上半身を含む領域T1と、人物H7の顔および上半身を含む領域T2とが切り出される。切り出された領域T1,T2の画像はそれぞれ、人物H6の個別画像1211および人物H7の個別画像1212として得られるようになる。
これにより、利用者毎に撮影を行うことなく、1回の撮影で個別画像が得られるようになるので、撮影作業にかかる時間を短縮することができる。
なお、上述した撮影が行われる場合、ライブビュー表示画面の画像表示領域を、上述で説明したものより左右方向に広く表示するか、または、ライブビュー表示画面の画像表示領域において、証明写真用画像で必要とされる被写体を含む領域(領域T1,T2)より広い領域を表示させて、撮影が行われるようにしてもよい。具体的には、図94に示されるように、ライブビュー表示画面において人物H6,H7の動画像が表示される画像表示領域431は、図87を参照して説明した全体撮影時のライブビュー表示画面の画像表示領域431と比較して左右に広くなるようにして表示される。
また、上述した撮影が行われる際、人物H6,H7それぞれの領域同士が近いかまたは重なっている場合、ガイダンス出力制御部321の制御により、図95に示されるように、ライブビュー表示画面の画像表示領域431の上に、その旨の案内が、「もう少し離れてね!」などの文字情報1221として表示されたり、音声としてスピーカ224から出力されるようにしてもよい。
以上のようなライブビュー表示画面の表示や、案内の表示および出力を、それぞれ別個にまたは合わせて行うことにより、利用者は、お互いの間隔に余裕をもって撮影に臨むことができるので、利用者全体が写る全体画像1201から、利用者それぞれの領域T1,T2を切り出す際に、例えば、人物H6と人物H7の肩などか重なって切り出されることを避けることができるようになる。
なお、上述した説明において、用途や業種は、図65の用途選択画面や、図73または図75の業種選択画面に示されるものに限らず、他の用途や業種が用意されるようにしてもよい。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。