JP2015148331A - シール装置 - Google Patents

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【課題】オイル通路の確保と圧入嵌合部の必要軸長の確保とを両立できるシール装置を提供する。
【解決手段】ケース21の軸穴21aの内周壁面部21bと軸穴21aを貫通するドライブシャフト30との間に介装されるシール装置であって、ケース21の内周壁面部21bに圧入される圧入嵌合部12と、軸穴21a内で圧入嵌合部12の一端側に支持されつつドライブシャフト30に接触するオイルシール部13と、軸穴21aの軸方向でオイルシール部13よりケース21の外方側に位置するダストシール部14とを有する環状シール部材11を備えており、圧入嵌合部12は、軸穴21aの軸方向でダストシール部14より長く形成されるとともに、軸穴21aの軸方向でケース21の内方側に位置する圧入嵌合部12の他端側に、軸穴21aの径方向に貫通する切欠きを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、シール装置に関し、特にケースの軸穴を貫通するシャフトとケースの間に介装されて軸穴を封止するシール装置に関する。
車両に搭載されるディファレンシャル装置等の動力伝達装置においては、回転軸が挿入されるケースの軸穴内への異物の侵入を防止するとともに、ケース内の機構部の潤滑・冷却用のオイルが軸穴から外部に漏れ出るのを防止するシール装置が多用されている。
そのようなシール装置としては、軸穴の内周壁面部に圧入される金属製の補強環を埋め込んだ圧入嵌合部と、その圧入嵌合部に一体に支持されつつシャフトの外周面に摺動接触するオイルシール部と、そのオイルシール部より軸方向外方側に位置するダストシール部とを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このシール装置では、シール部材のダストシール部をシャフト側のデフレクタに近接するように軸方向外方側に突出させて、泥水等が軸穴内のオイルシール部側に侵入するのを抑制するとともに、ダスト侵入経路を複雑にするラビリンス強化を図っている。
特開2010−243538号公報
しかしながら、上述のような従来のシール装置にあっては、デフレクタとケースの間にシャフトの軸方向許容変位量以上の隙間が存在することから、ダストシール部をシール装置の軸方向に長くしなければならなかった。
また、シール装置の製造や搬送の段階では、複数のシール装置がそれらの圧入嵌合部を軸方向に重ねるように段積みされることが多いため、その段積み状態で隣接するシール装置のダストシール部を収納することになる各圧入嵌合部を軸方向長さの大きいダストシール部よりもさらに軸方向に長くしなければならなかった。そのため、シール装置をケースの軸穴に圧入する際に、圧入嵌合部のゴムが損傷し易くなるという問題があった。
さらに、ディファレンシャル装置等で潤滑・冷却用のオイルをケース内の歯車等によりはね上げてオイルを循環させたり、オイルポンプを用いてディファレンシャル装置側のオイルをトランスミッション側のオイルと共に循環させたりする場合に、シール装置の圧入嵌合部が軸方向に長くなっていると、オイル通路の配置やオイルの流れがその圧入嵌合部によって妨げられてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、オイル通路の確保と圧入嵌合部の必要軸長の確保とを両立させることのできるシール装置を提供することを目的とする。
本発明に係るシール装置は、上記目的達成のため、ケースの軸穴の内周壁面部と前記軸穴を貫通する回転軸との間に介装されるシール装置であって、前記ケースの前記内周壁面部に圧入される圧入嵌合部と、前記軸穴内で前記圧入嵌合部の一端側に支持されつつ前記回転軸に接触するオイルシール部と、前記軸穴の軸方向で前記オイルシール部より前記ケースの外方側に位置するダストシール部とを有する環状シール部材を備えており、前記圧入嵌合部は、前記軸穴の軸方向で前記ダストシール部より長く形成されるとともに、前記軸穴の軸方向で前記ケースの内方側に位置する前記圧入嵌合部の他端側に、前記軸穴の径方向に貫通する切欠きを有している。
この構成により、ケースの軸穴の内周壁面部に圧入される圧入嵌合部は、その一端側では、回転軸に接触する内周側のオイルシール部を支持する一方、その他端側では、軸穴の径方向に貫通する切欠きを有している。したがって、ケースの軸穴の内周壁面部に、切欠き内に開口するオイル通路を形成したり、切欠きをその一部とするオイル通路を形成したりすることが可能になり、オイル通路の確保と圧入嵌合部の必要軸長の確保とを両立させることのできるシール装置を提供することができる。
前記圧入嵌合部の切欠きは、前記圧入嵌合部に埋設される補強環の軸方向一端側に、前記ケース内のオイル通路の配置および横断面形状に対応する形状にして設けるのがよい。
本発明によれば、オイル通路の確保と圧入嵌合部の必要軸長の確保とを両立させることのできるシール装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るシール装置を装着したディファレンシャル装置のそのシール装置付近の部分拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係るシール装置の環状シール部材のダストシール部側から見た外観斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るシール装置を装着したディファレンシャル装置の要部断面図である。 本発明の第2実施形態に係るシール装置の環状シール部材のダストシール部側から見た外観斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(第1実施形態)
図1ないし図3は、本発明の第1実施形態に係るシール装置を示している。
なお、本実施形態のシール装置は、車両に搭載されるディファレンシャル装置に装着されており、そのディファレンシャル装置は、トランスミッションとディファレンシャルギヤを同一ケース内に収納したトランスアクスルの一部を構成している。
まず、本実施形態の構成について説明する。
図1および図3に示すように、本実施形態のシール装置10は、車両に搭載されるディファレンシャル装置20のケース21と同車両の左右のドライブシャフト30との間に介装されている。なお、ここでは、説明の便宜上、左右のシール装置10および左右のドライブシャフト30を同一の符号で示すが、左右で詳細形状やサイズが異なり得る。
ディファレンシャル装置20のケース21は、詳細を図示しないトランスミッションケースと一体に結合されており、トランスミッションケース内には、図示しないトルクコンバータや変速歯車機構が収納されている。そして、その変速歯車機構のファイナルドライブギヤからの回転動力が、ディファレンシャル装置20を介して左右のドライブシャフト30に差動可能に伝達されるようになっている。
各シール装置10は、ディファレンシャル装置20のケース21の軸穴21aの内方、すなわち、ケース21と各ドライブシャフト30との間に配置される環状シール部材11と、ケース21の軸穴21aを外方側から覆うよう各ドライブシャフト30に支持されたデフレクタ16と、を備えている。
環状シール部材11は、ケース21の軸穴21aの内周壁面部21bに圧入された圧入嵌合部12と、軸穴21aの内方で圧入嵌合部12の一端側(図1中の右端側)に支持されつつドライブシャフト30の外周シール面32に摺動可能に接触する環状のオイルシール部13と、これら圧入嵌合部12およびオイルシール部13に対して軸穴21aの軸方向外方側に位置するダストシール部14とを有している。
圧入嵌合部12には、略L字形断面の金属製の補強環12rがケース21の軸穴21aの軸方向における外端側で軸穴21aの外周部近傍を閉塞するように埋設されており、この金属補強環12rの周囲にゴム弾性を有する膜状の弾性体12bが加硫接着等により一体的に被覆されている。弾性体12bは、例えばアクリルゴムやニトリルゴム等の弾性材料からなる。
オイルシール部13は、図1に示すように、ドライブシャフト30の外周シール面32に接触するメインシールリップ13aと、このメインシールリップ13aより軸穴21aの軸方向で外方側に位置するサブシールリップ13bと、メインシールリップ13aをドライブシャフト30の外周シール面32に一定の接触圧で接触させるように締め付け付勢するガータスプリング13cとを有している。
ダストシール部14は、圧入嵌合部12の金属補強環12rの内周部近傍に支持された基端部14bと、この基端部14bからデフレクタ16側に向かって軸方向外方側に突出する先端部14aとを有している。
軸穴21aの軸方向におけるダストシール部14の突出方向の長さL1は、ケース21とデフレクタ16の対向面間の離間距離の設計値と略同等に、例えばその離間距離よりわずかに長く形成されており、ケース21に対するドライブシャフト30の軸方向変位が一定範囲内で生じても、ダストシール部14による所要のダストシール機能が発揮できるようになっている。
このダストシール部14は、先端部14aに近付くほど直径が大きくなるテーパ管状をなしており、例えばその自由形状からわずかに撓んだ状態で、その先端部14aをデフレクタ16に摺動可能に接触させている。そして、ケース21とデフレクタ16との相対的な軸方向変位によってダストシール部14の先端部14aがデフレクタ16に接触した状態で軸方向に加圧されるときには、ダストシール部14が径方向内側に凸となる撓み曲線形状で弾性変形しつつ先端部14aの傾斜角度を増加させるようになっている。
圧入嵌合部12は、軸穴21aの軸方向におけるダストシール部14の自由長(デフレクタ16に圧接しない状態での軸方向長さ)より長い軸方向長さL2を有している。
また、ケース21の軸穴21aの軸方向における環状シール部材11の圧入嵌合部12の内端側(図1中の左端側)には、図2に示すように、その圧入嵌合部12を軸穴21aの径方向に貫通するように複数の略U字形の切欠き15が、略等角度間隔に形成されている。
複数の切欠き15は、圧入嵌合部12の内端側で軸穴21a内に露出している金属補強環12rの内端側部分に、周方向に等間隔に、かつ、金属補強環12rの外周面から内周面までの板厚全域を切り欠くように形成されている。これら複数の切欠き15は、それぞれケース21の軸穴21aの内周壁面部21bに対向する開口を形成している。
デフレクタ16は、図1に示すように、ドライブシャフト30に圧入等により固定された円筒状基端部16aと、この円筒状基端部16aに一体に支持されつつダストシール部14の先端部14aに近接するか摺動可能に接触する円板状部16bと、この円板状部16bの外周部に連結された円筒状の外周カバー部16cとを有している。
図3に示すように、ディファレンシャル装置20は、ディファレンシャルリングギヤ(以下、デフリングギヤという)22、ディファレンシャルケース(以下、デフケースという)23、一対のディファレンシャルピニオンギヤ(以下、ピニオンギヤという)24、一対のディファレンシャルサイドギヤ(以下、サイドギヤという)25およびデフサイドワッシャ26を含んで構成されている。
デフリングギヤ22は、前記変速歯車機構のファイナルドライブギヤからの回転動力を入力する外歯の歯車である。デフケース23は、一対のテーパころ型の軸受17を介してケース21に回転自在に支持された両端側の円筒部23aを有しており、両円筒部23aの間の外周壁部にデフリングギヤ22が締結固定されている。一対のピニオンギヤ24は、シャフト28を介してデフケース23内に回転自在に支持されつつ、デフケース23内に回転自在に保持された左右のかさ歯車状のサイドギヤ25に噛合している。デフサイドワッシャ26は、対応するサイドギヤ25の背面側に配置され、そのサイドギヤ25とデフケース23の間でスラスト荷重を担持するようになっている。なお、複数の歯車を用いる減速や差動といったディファレンシャル装置20の一般的な機能については、公知であり、ここではこれ以上詳述しない。
一対のサイドギヤ25に結合する左右のドライブシャフト30の内端部31は、それぞれデフケース23の両端側の円筒部23aの内部に回転自在に保持されるとともに、両円筒部23aよりも内方側でサイドギヤ25の内周部にスプライン嵌合している。
また、デフケース23の両端側の円筒部23aの内周あるいは左右のドライブシャフト30の内端部31の外周には、左右で互いに逆向きとなる2組の略螺旋状の溝34がそれぞれ等角度間隔に形成されており、左右のドライブシャフト30とデフケース23との間にこれら相対回転によって作動する螺旋ポンプが構成されている。そして、例えば左右のドライブシャフト30が差動回転するとき、高回転速度側となるデフケース23の一端側からオイルが掻き込まれ、低回転速度側となるデフケース23の他端側からオイルが掻き出されるようになっている。
さらに、前記トランスミッションケース内には、インプットシャフトにより駆動される図示しない歯車ポンプ式のオイルポンプが収納されており、このオイルポンプからオイル通路21iを通して左右の螺旋溝34の近傍にオイルが供給されるようになっている。さらに、ケース21には、デフリングギヤ22等によりケース21内の上部に掻き上げられたオイルの一部を左右の螺旋溝34の近傍に案内する溝状のオイル通路21hが形成されている。
ここにいう左右の螺旋溝34の近傍とは、ケース21と、デフケース23の両端側の円筒部23aと、左右のドライブシャフト30と、左右一対のテーパころ型の軸受17と、左右のドライブシャフト30が貫通するケース21の左右の軸穴21aを封止する左右の環状シール部材11とによって区画される、左右の環状空間38の内方である。
これら左右の環状空間38は、螺旋溝34を介してデフケース23の内部に連通するとともに、一対のテーパころ型の軸受17の隙間部を通してデフケース23を収納するケース21の変速機構側の内部空間39にも連通している。
ケース21のオイル通路21h、21iは、それぞれ対応する軸穴21aの内周壁面部21b上であって、環状シール部材11の圧入嵌合部12の切欠き15の内方に開口しており、オイル通路21h、21iを通して供給される潤滑・冷却用のオイルが切欠き15を通過して各環状空間38内に導入されることで、切欠き15をその一部とするオイル循環経路が形成されるようになっている。
ところで、デフレクタ16とケース21の間には、ドライブシャフト30の軸方向における一定範囲内の変位を許容し得る所定値以上の隙間が必要になる。したがって、デフレクタ16の円板状部16bと環状シール部材11のオイルシール部13との間の軸方向隙間は或る程度大きく設定されており、ダストシール部14の軸方向長さL1も或る程度大きく設定されている。
また、シール装置10の製造段階や製造から組付けまでの搬送段階においては、複数の環状シール部材11がそれらの圧入嵌合部12を軸方向に重ねるように段積みされる。すなわち、隣接する任意の一対(の環状シール部材11)のうち一方の環状シール部材11の補強環12rの曲げ部(肩部)付近に、隣接する一対のうち他方の環状シール部材11の補強環12rの内端部が近接するように、多数の環状シール部材11が段積み状態で出荷され、搬送される。
そこで、ダストシール部14をシール装置10の軸方向に長くするのに対応して、隣接する各一対のうち一方の環状シール部材11の圧入嵌合部12に当接しつつ一方の環状シール部材11のダストシール部14を覆うことになる他方の環状シール部材11の圧入嵌合部12を、一方の環状シール部材11のダストシール部14の長さL1よりもさらに長い軸方向長さL2に設定している。
さらに、シール装置10の圧入嵌合部12が軸方向長さL2に設定されることで、オイル通路21h、21iの配置やオイルの流れが妨げられることがないように、ケース21の軸穴21aの内周壁面部21b上におけるオイル通路21h、21iの開口位置に対応して、環状シール部材11の圧入嵌合部12に複数の切欠き15の周方向位置が設定されている。
次に、作用について説明する。
上述のように構成された本実施形態のシール装置10およびこれを備えたディファレンシャル装置20においては、ケース21の軸穴21aの内周壁面部21bに圧入される圧入嵌合部12が、その一端側では、ドライブシャフト30に接触する内周側のオイルシール部13を支持する一方、その他端側では、軸穴21aの径方向に貫通する切欠き15を有している。
したがって、切欠き15内に開口するオイル通路21h、21iを形成することで、切欠き15をその一部とするオイル循環経路が形成されることになり、シール装置10におけるオイル通路の確保と圧入嵌合部12の必要軸長の確保とを両立させることが可能となる。
しかも、本実施形態では、圧入嵌合部12の切欠き15は、圧入嵌合部12に埋設される補強環12rの軸方向一端側に、ケース21内のオイル通路21h、21iの開口配置および開口形状(横断面形状)に対応する凹形状にして設けられる。
したがって、切欠き15のサイズを抑えながらもオイル通路21h、21iの横断面積より大きい切欠き領域内にオイル通路21h、21iを開口させることができ、環状シール部材11のケース21内への圧入作業の作業性を低下させることなくオイル通路断面積を十分に確保することができる。
このように、本実施形態によれば、オイル通路21h、21iの確保と圧入嵌合部12の必要軸長の確保とを両立させることのできるシール装置10を提供することができる。
(第2実施形態)
図4は、第2実施形態に係るシール装置の環状シール部材をそのダストシール部側から見た外観斜視図である。なお、本実施形態は、環状シール部材における金属製の補強環の形状が、前述の第1実施形態における環状シール部材11の金属製の補強環12rの形状と相違するものの、その他の構成は、前述の第1実施形態と同様のものである。
したがって、以下の説明においては、前述の第1実施形態と同様の構成については、図1〜図3中の対応する構成要素の符号を用いて、その詳細な説明を省略し、前述の第1実施形態と相違する点について詳述する。
本実施形態においては、前述の第1実施形態における環状シール部材11に対応する環状シール部材41の金属製の補強環42rが、ケース21の軸穴21aの軸方向における圧入嵌合部12の内端側(図1中の左端側)に、図4に示すような複数の円形穴状の切欠き45を有している。
複数の切欠き45は、圧入嵌合部12の内端側で軸穴21a内に露出している金属補強環42rの内端側部分に、周方向に等間隔に、かつ、金属補強環42rの外周面から内周面までの板厚全域にわたって切り欠くように貫通形成されている。これら複数の切欠き45は、それぞれケース21の軸穴21aの内周壁面部21bに対向する円形の開口を形成している。
そして、複数の切欠き45のうちいずれか1つの切欠き45が、あるいは、軸穴21の内周壁面部21b上における各オイル通路21h、21iの開口数や開口形状(例えば、周方向に延びる開口の長さ)に対応する2つ以上の切欠き45が、各オイル通路21h、21iと対応する左右一方または他方の環状空間38とを連通させることで、切欠き45をその一部とするオイル循環経路が形成されるようになっている。
本実施形態においても、オイル通路21h、21iの確保と圧入嵌合部12の必要軸長の確保とを両立させることのできるシール装置10を提供することができる。
なお、上述の各実施形態においては、環状シール部材11、41の金属製の補強環12r、42rの断面形状やその補強環12r、42rに対する弾性体12bの接着部位等が任意であることはいうまでもない。また、切欠き15、45の数や形状は、オイル通路21h、21iを含むオイル循環経路の形成の妨げとならない数や形状であればよく、切欠き15、45を圧入嵌合部12の全周に周方向等間隔に形成しなくてもよい。さらに、切欠き15、45は、圧入嵌合部12の外周面(圧入嵌合面)側を径方向に貫通するように切り欠くとともに、圧入嵌合面から径方向内方側に凹み形状をなす凹状の切欠きとすることも考えられるが、圧入嵌合部の外周面から内周面までを径方向に貫通させて流れの抵抗を抑えたオイルの循環経路を成立させるのがよい。勿論、貫通形状の切欠きに加えて凹状の切欠きを設けてオイルを特定部位に案内するようなことは可能である。
以上説明したように、本発明に係るシール装置は、オイル通路の確保と圧入嵌合部の必要軸長の確保とを両立させ得るシール装置を提供できるものであり、ケースの軸穴を貫通するシャフトとケースの間に介装されて軸穴を封止するシール装置全般に有用である。
10…シール装置、11…環状シール部材、12…圧入嵌合部、12b…弾性体、12r…補強環、13…オイルシール部、13a…メインシールリップ、13b…サブシールリップ、13c…ガータスプリング、14…ダストシール部、14a…先端部、14b…基端部、16…デフレクタ、16a…円筒状基端部、16b…円板状部、16c…外周カバー部、17…軸受、20…ディファレンシャル装置、21…ケース、21a…軸穴、21b…内周壁面部、21h…オイル通路(溝状のオイル通路)、21i…オイル通路、22…デフリングギヤ(ディファレンシャルリングギヤ)、23…デフケース(ディファレンシャルケース)、23a…円筒部、24…ピニオンギヤ(ディファレンシャルピニオンギヤ)、25…サイドギヤ(ディファレンシャルサイドギヤ)、26…デフサイドワッシャ、28…シャフト、30…ドライブシャフト、31…内端部、32…外周シール面、34…螺旋溝、38…環状空間、39…内部空間、41…環状シール部材、42r…補強環、L1…長さ(ダストシール部の突出方向の長さ)、L2…軸方向長さ(必要軸長)

Claims (1)

  1. ケースの軸穴の内周壁面部と前記軸穴を貫通する回転軸との間に介装されるシール装置であって、
    前記ケースの前記内周壁面部に圧入される圧入嵌合部と、前記軸穴内で前記圧入嵌合部の一端側に支持されつつ前記回転軸に接触するオイルシール部と、前記軸穴の軸方向で前記オイルシール部より前記ケースの外方側に位置するダストシール部とを有する環状シール部材を備えており、
    前記圧入嵌合部は、前記軸穴の軸方向で前記ダストシール部より長く形成されるとともに、前記軸穴の軸方向で前記ケースの内方側に位置する前記圧入嵌合部の他端側に、前記軸穴の径方向に貫通する切欠きを有していることを特徴とするシール装置。
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