JP2015148112A - 透水体及び土木構造物における透水領域の形成方法 - Google Patents

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【課題】少なくとも環境性、耐久性及び施工性の両立が可能な透水体、および土木構造物における透水領域の形成方法を提供する。【解決手段】土木構造物に透水領域を設けるための透水体であって、粒状物に、オボアルブミンを有効成分とする固化剤を少なくとも混合して成型したことを特徴とする。この透水体を、擁壁背面に透水領域を設けるための部材として使用することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、固化作用を有する食品由来の成分又は天然由来の成分を用いた透水体及び、該透水体を用いた、土木構造物における透水領域の形成方法に関する。
本願出願人は、卵白の主成分であるオボアルブミンを含んでなる土壌固化剤を着想し、特許文献1に係る特許出願を行っている。
下記の特許文献1に記載の土壌固化剤は、粉末状にした卵白を土壌に散布したのち散水したり、該粉末を溶かした水溶液を土壌に散布したりして、固化土壌を形成して土壌の浸食を防止する用途などを想定している。
特開2013−49740号公報
本願出願人は、前記した特許文献1に記載の用途だけではなく、前記土壌固化剤と土とを混合して成型した構造体(以下、固化成型体という。)を土木・建築用の資材とする用途の可能性に着目した。
例えば、土木資材の一例として、擁壁の背面盛土側に予め設置して、透水層を構築するための透水マットがある。
この透水マットは、更なる従来技術である、砕石や砂を敷き詰めて行う透水層の構築方法と比べて、施工性等に優れるというメリットがある。
しかし、当該透水マットは、樹脂製のものが一般的であり、地中に残置してしまうと有機物を残存させておくことになり、環境性に未だ改良の余地が残されている。
また、樹脂製のものは、砂利や砂と比べて、耐久性が劣るという問題もある。
そこで、本発明は、少なくとも環境性、耐久性及び施工性の両立が可能な透水体、および土木構造物における透水領域の形成方法を提供することを目的の一つとするものである。
上記の目的を達成すべくなされた本願の第1発明は、土木構造物に透水領域を設けるための透水体であって、粒状物に、オボアルブミンを有効成分とする固化剤を少なくとも混合して成型したことを特徴とする、透水体を提供する。
また、本願の第2発明は、土木構造物に設ける透水領域の形成方法であって、 透水領域の予定箇所に、前記第1発明に記載の透水体を配置して、固化状の透水領域を形成することを特徴とする、土木構造物における透水領域の形成方法を提供する。
また、本願の第3発明は、土木構造物に設ける透水領域の形成方法であって、
透水領域の予定箇所に、前記第1発明に記載の透水体を配置し、前記透水体への通水により、前記固化剤を流し落として、未固化状の透水領域を形成することを特徴とする、土木構造物における透水領域の形成方法を提供する。
また、前記各発明における透水体には、前記有効成分を架橋する生分解性の架橋剤を更に含めてもよい。
本発明によれば、少なくとも、以下に記載する効果を同時に得ることができる。
(1)環境性の観点
従来の樹脂製の透水マットと異なり、自然由来の材料で構成するため周辺環境に影響を与えない。
(2)耐久性の観点
粒状物に砂利や砂などを用いているため、従来の樹脂製の透水マットよりも耐久性が高い。
(3)施工性の観点
従来の採石や砂を敷き詰めて透水層を形成する場合と異なり、設計通りの寸法での透水領域の形成が容易となる。
また、当該透水体を予定箇所に配置していくだけであるため、施工速度も速い。
また、本発明によれば、さらに、以下に記載の効果のうち、少なくとも何れか一つの効果を得ることもできる。
(4)透水性能の観点
粒状物の粒度分布を調整することによって、透水性能を任意に調整できる。
例えば、単粒度の粒状物を固化させて、ポーラス状の透水体を製作すれば、固化剤を流したり、分解させたりすることなく透水機能を発揮することもできる。
(5)透水機能の発揮時期の観点
透水体に雨水などが流れ込んだ際、排水部へ固化剤を流すことで自然に透水機能が発揮されるようにすることもできる。
その他、積極的に透水体に通水して、早期に透水機能が発揮されるようにしたり、放置して固化材等の生分解性を利用して透水機能を発揮したりすることもできる。
(6)砂利や砂の使用量の観点
砂利や砂を敷き詰める従来の方法よりも、砂利や砂の使用量を少なくすることができる。特に、鉛直方向に透水層を形成する際に顕著である。
(7)撤去性の観点
透水体は砂や砂利と生分解性の固化剤から成るため撤去時は他の土砂などと透水体をまとめて処理できる。
本発明の第1実施例に係る擁壁背面への透水体の設置作業を示す概要図。 本発明の第1実施例に係る擁壁背面への盛土作業を示す概要図。 本発明の第2実施例に係る透水体への通水作業を示す概要図。
<1>透水体の構成
透水体1は、粒状物11に、固化作用を有する食品由来の成分又は天然由来の成分を有効成分とする固化剤12を少なくとも混合してなる固化成型体から構成する。
以下、固化成型体の要素について説明する。
<2>粒状物
粒状物11とは、土、砂、砂利、または石、若しくはそれらの混合物を想定し、現場土壌から採取したものや、別途手配したもの等を用いることができる。
<3>固化剤
本実施の形態の固化剤12は、前記粒状物に対して固化作用を有する食品由来又は天然由来の成分を有効成分(以下、「生分解固化成分」という。)を有することを特徴とする。
生分解固化成分は、卵白(オボアルブミン)、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、キトサン等である。これらの成分は食品由来であるので、自然環境への負荷が小さく、分解性(崩壊性)を有する。
なお、生分解固化成分は、土壌固化作用があって食品由来又は天然由来の成分であれば、上記成分に限られない。
[生分解固化成分の濃度]
固化剤12中の生分解固化成分の濃度は、粒状物の構成や使用目的により必要となる固化成型体の仕様が異なるため、適宜調整する必要がある。
固化成型体の強度は、固化・成型する対象粒状物11(土壌)の単位体積当たりの生分解固化成分の終濃度(重量%)、水分(重量%)、生分解固化成分の架橋剤、土壌の性質(生分解固化成分と土壌粒子との結合度合)、乾燥養生時の温度又は時間等の各要素が主に関係する。
そのため、生分解固化成分の終濃度(重量%)、水分(重量%)、生分解固化成分の架橋剤の終濃度(重量%)、乾燥養生時の温度・時間などを調整することで、所望の特性(強度等)を有する固化成型体が得られる。
生分解性の架橋剤を固化・成型対象の粒状物11に含める場合と含めない場合とでは、生分解固化成分の終濃度の範囲が異なる。
主な生分解固化成分として、卵白、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、キトサン等を上述したが、以下に珪砂を卵白で固化・成型した場合を例示する。
珪砂土壌から卵白(オボアルブミン)を用いて固化成型体を形成する場合、固化成型体中の卵白の終濃度として、単独で用いた場合では約80重量%程度の高濃度とする必要があるが(引用文献1の実施例25参照)、卵白と等量の尿素を含めることで、少なくとも卵白の終濃度で約2重量%以上の範囲で珪砂土壌を固化形成して固化成型体を得ることができる。
他の場合については、上述した土壌等の各要素に応じて生分解固化成分の適した終濃度の範囲を調べる必要がある。
<4>その他の混合剤
(1)架橋剤
固化剤12を用いて粒状物11を固化・成型し固化成型体を製造する場合、固化剤中の生分解固化成分のみでも固化成型体を形成することが可能であるが、さらに固化剤12に生分解性の架橋剤を加えることで、生分解固化成分同士が架橋されてより高強度の固化成型体が得られる点で好ましい。
生分解性の架橋剤を混合することで卵白等の生分解性固化成分の分子間でアミノ酸同士が架橋され、同じ生分解性固化成分の濃度であっても、より高強度の固化成型体が得られる。なお、固化成型体を生分解性とするために、架橋剤も生分解性である必要がある。
無毒性の生分解性の架橋剤としては、尿素、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、PEG誘導体、アルドース、ケトース(フルクトース)(特開2005-239706号を参照)等を好適に用いることができる。
このうち、無機塩(2価、3価または多価のカチオン塩)を用いる場合、固化成型体を埋設等する土壌中に不足している塩類を選択して用いても良い。これ以外のものは、高価であったり、毒性を有したりするために適しない。
(2)助剤
固化成型体の密度を変化させるために食品由来の起泡材を使用してもよい。
また、撹拌時に速度が上がってメレンゲ状態になった場合には、消泡材を使用して密度の調整を行ってもよい。
<5>固化成型体(透水体)の製造方法
以下、固化成型体(透水体1)の製造方法について説明する。
上記した内容で配合した組成物を、土壌の混合機等を用いてから練りする。この際、土壌に卵白等の生分解固化成分を均一に混合することが望ましい。その後、所定量の水(水道水等)を加えて均一になるまで混練する。
続いて所定量の架橋剤(尿素、SDS等)を添加してさらに混練する。そして均一となった後に、所定の型枠に流し込んで、60℃で3日程度放置し、脱型後3日程度乾燥養生を行い、固化成型体(透水体1)が得られる。なお、成型体の大きさによって、乾燥時間は適宜調整する。
これらの配合を適宜変更することにより、固化成型体(透水体1)の特性(空隙度、強度、透水性、水溶性など)を適宜調整することができる。
よって、埋め戻し後直ちに透水機能を発揮する必要がある場合、水溶性に優れる配合とすることが望ましい。
以下、各図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
[透水マットとしての使用例1]
次に、擁壁Aの背面に透水層を形成するために、本発明の透水体を使用した例について説明する。
(1)透水体の配置(図1)
擁壁Aの背面に、一般的な透水マットの設置方法と同じ手順で、本発明に係る透水体1を適宜配置していく。
透水体1は、現場の寸法条件に合わせて、所定の寸法に成型されたものを用意しておけば、順次配置していくのみで所定寸法の透水予定領域を形成することができる。
(2)盛土材の充填(図2)
透水体1の配置後は、擁壁Aの背面空間に盛土Bを充填し、埋め戻し作業を行う。
当該盛土作業は公知の手順で行えば良く、詳細な説明は省略する。
既に透水機能を発揮している透水体1を配置すれば、この時点で透水領域(固化状の透水領域C1)が形成されることとなる。
[透水マットとしての使用例2]
(1)通水処理による透水機能の発揮(図3)
本発明は、前記実施例1と異なり、透水体1の配置時には透水機能を発揮させずに、透水体1への通水によって所望の透水機能を発揮するようにしてもよい。
この通水処理は、自然の雨水等によって受動的に行っても良いし、作業員による散水などで能動的に行っても良く、現場の条件に応じて、適宜選択すれば良い。
この通水処理により、透水体1の固化剤12は水に溶けて、擁壁Aに設けた排水部A1や、図示しないその他の排水溝などに流れ落ちる。
よって、透水体1が配置された透水予定領域は、固化状態が解かれて、粒状物が残された透水領域(未固化状の透水領域C2)として残ることとなる。
この透水領域は、固化状態が解かれたとしても、既に擁壁Aと盛土Bとの間に挟まれて配置されているため、崩れることは無い。
[透水マットとしての使用例3]
本発明は、前記実施例1における、既に透水機能を発揮している固化状の透水領域C1に対して、前記した通水処理等を行うことによって更に透水機能を発揮した状態とすることもできる。
[透水マットとしての使用例4]
本発明は、前記実施例1〜3における透水体において、固化剤や架橋剤の生分解性を利用し、放置しておくことで、徐々に固化剤等が分解されて透水機能を発揮するようにしても良い。
すなわち、本発明は、配置後の透水体への、能動的・受動的な通水処理を必須とするものではない。
本発明に係る透水体は、前記実施例1〜4における擁壁背面への透水層の形成だけでなく、透水機能を要する土木用資材として使用することができる。
例えば、本発明に係る透水体をコンクリートの透水型枠や、多孔管として使用することもできる。
1 透水体
11 粒状物
12 固化剤
A 擁壁
A1 排水部
B 盛土
C1 固化状の透水領域
C2 未固化状の透水領域

Claims (3)

  1. 土木構造物に透水領域を設けるための透水体であって、
    粒状物に、オボアルブミンを有効成分とする固化剤を少なくとも混合して成型したことを特徴とする、
    透水体。
  2. 土木構造物に設ける透水領域の形成方法であって、
    透水領域の予定箇所に、請求項1に記載の透水体を配置して、固化状の透水領域を形成することを特徴とする、
    土木構造物における透水領域の形成方法。
  3. 土木構造物に設ける透水領域の形成方法であって、
    透水領域の予定箇所に、請求項1に記載の透水体を配置し、
    前記透水体への通水により、前記固化剤を流し落として、未固化状の透水領域を形成することを特徴とする、
    土木構造物における透水領域の形成方法。
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