JP2015147841A - 含フッ素塗料用組成物 - Google Patents

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Tatsuro Yamazaki
達朗 山崎
吉田 敬
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Abstract

【課題】硬度及び柔軟性に優れた塗膜を形成することができ、可とう性物品への塗装に適した含フッ素塗料用組成物の提供。【解決手段】架橋性官能基を有する含フッ素共重合体に、ジイソシアネートである2官能型硬化剤及びポリエーテルグリコールを配合することにより、硬度を損なわずに、柔軟性に優れた塗膜を形成する含フッ素塗料用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素塗料用組成物、2液型含フッ素塗料用キット及びそれらを用いて形成された塗膜を有する塗装物品に関する。
機械的強度、耐候性、防水・防湿性、電気絶縁性等の特性が要求される分野においてはフッ素樹脂を含む塗料が広く用いられている。このような塗料においては、多くの場合、架橋性官能基を有する含フッ素共重合体と該架橋性官能基と反応性を有する硬化剤とが組合わされて配合されている。
含フッ素共重合体と硬化剤とからなる含フッ素塗料用組成物から得られる塗膜は、ポリフッ化ビニリデン/アクリル樹脂からなる熱可塑性塗料に比べて柔軟性に劣り、例えば、プレコートメタル用塗料として使用すると、折り曲げ加工後のエッジ部にミクロクラックを生じやすいという問題があった。これを避けるために塗膜のガラス転移温度を低くすると、塗膜の硬度が不足したり、表面に粘着性が生じるため、好ましくなかった。
含フッ素塗料用組成物から得られる塗膜に柔軟性を付与することを目的として、組成物にポリオールを配合することが報告されている。例えば、ヒドロキシ基を有する含フッ素共重合体及びポリエステルポリオールを主成分とするフッ素樹脂塗料用組成物(例えば、特許文献1参照)や、所定のOH価を有する含フッ素共重合体、ポリオキシテトラエチレングリコール、及びアルキルシリケートを配合してなるフッ素樹脂塗料用組成物(例えば、特許文献2参照)が報告されている。
特開平9−310041号公報 特開平8−157766号公報
しかしながら、これらポリオールを配合したフッ素樹脂塗料用組成物を用いて形成された塗膜は、金属の折り曲げ程度の変形には耐えうるものの、プラスチックフィルム等の可とう性物品におけるより大きい変形に追従することは、依然として困難である。そのため、そのような塗膜付フィルムをさらなる加工に付すと、塗膜にクラックが生じるという問題がある。
本発明は、硬度及び柔軟性に優れた塗膜を形成することができ、可とう性物品への塗装に適した含フッ素塗料用組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、架橋性官能基を有する含フッ素共重合体に、2官能型硬化剤及びポリエーテルグリコールを配合することにより、硬度を損なわずに、柔軟性に優れた塗膜を形成することができる含フッ素塗料用組成物が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の第一の態様は、2官能型硬化剤、ポリエーテルグリコール及び架橋性官能基を有する含フッ素共重合体を含む、含フッ素塗料用組成物である。
本発明の第二の態様は、(a)ポリエーテルグリコール及び含フッ素共重合体を含む主剤と、(b)2官能型硬化剤を含む硬化剤とからなる、2液型含フッ素塗料用キットである。
本発明の第三の態様は、前記含フッ素塗料用組成物又は前記2液型含フッ素塗料用キットを用いて形成された塗膜を有する、塗装物品である。
本発明によれば、金属のみならず、プラスチックフィルム等の可とう性物品におけるより大きな変形にも耐えうる塗膜を形成し得る含フッ素塗料用組成物、2液型含フッ素塗料用キット及びそれらを用いて形成された塗膜を有する塗装物品を提供することができる。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。さらに組成物中の各成分の含有量は、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
<含フッ素塗料用組成物>
本発明の含フッ素塗料用組成物は、2官能型硬化剤、ポリエーテルグリコール及び架橋性官能基を有する含フッ素共重合体を含む。
(2官能型硬化剤)
本発明の含フッ素塗料用組成物で使用される2官能型硬化剤は、分子内に、後述する含フッ素共重合体の架橋性官能基と反応し得る官能基を2個有する硬化剤であれば特に制限されず、従来公知の2官能型硬化剤の中から適宜選択することができる。2官能型硬化剤の官能基は、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルボン酸ハライド基、エステル基、酸無水物基、カーボネート基、エポキシ基、ニトリル基及びイソシアナト基からなる群から選択することができる。2個の官能基は、同一又は異なっていてもよいが、同一であるのが好ましく、イソシアナト基であるのがより好ましい。したがって、2官能型硬化剤としては、ジイソシアネート化合物が好ましい。
ジイソシアネート化合物としては、脂肪族ジイソシアネート化合物及び芳香族ジイソシアネート化合物を挙げることができるが、脂肪族ジイソシアネート化合物が好ましい。
脂肪族ジイソシアネート化合物は、分子中に2個のイソシアナト基を有する鎖式化合物、あるいは分子中に2個のイソシアナト基を有する脂環式化合物を意味する。分子中に2個のイソシアナト基を有する鎖式化合物としては、炭素数6〜30の化合物が好ましく、例としては、1,4−ジイソシアナトブタン、1,5−ジイソシアナトペンタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン(HDI)、1,6−ジイソシアナト−2,2,4−トリメチルヘキサン、2,6−ジイソシアナトヘキサン酸メチル(リジンジイソシアネート)等が挙げられる。工業的に入手し易い点から、HDIがより好ましい。
分子中に2個のイソシアナト基を有する脂環式化合物としては、炭素数8〜30の化合物が好ましく、例としては、5−イソシアナト−1−イソシアナトメチル−1,3,3−トリメチルシクロヘキサン(別名:イソホロンジイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(別名:水添キシリレンジイソシアネート)、ビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタン(別名:水添ジフェニルメタンジイソシアネート)、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン等が挙げられる。工業的に入手し易い点から、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートがより好ましい。
ジイソシアネート化合物は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。本発明の含フッ素塗料用組成物において、2官能型硬化剤がジイソシアネート化合物である場合、後述する含フッ素共重合体の架橋性官能基としては、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルボン酸ハライド基、エステル基、酸無水物基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種又は2種以上の基が挙げられ、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種又は2種の基が好ましく、カルボキシ基及び/又はヒドロキシ基がより好ましい。
本発明の含フッ素塗料用組成物における2官能型硬化剤の含有量は、2官能型硬化剤の官能基のモル数と、含フッ素共重合体の架橋性官能基のモル数とを考慮して適宜設定することができる。例えば、含フッ素共重合体の架橋性官能基のモル数の、2官能型硬化剤の官能基のモル数に対する比が、0.3〜2.0の範囲となるように、2官能型硬化剤を配合すればよい。含フッ素共重合体の架橋性官能基がヒドロキシ基であり、且つ2官能型硬化剤がジイソシアネート化合物である場合、ヒドロキシ基のイソシアナト基に対する比(モル比)(NCO/OH)が、0.3〜2.0の範囲であるのが好ましく、0.7〜1.3の範囲であるのがより好ましい。0.3以上であると、所望の硬度が得られる傾向があり、また2.0以下であると柔軟性が改善される傾向がある。
(ポリエーテルグリコール)
本発明の含フッ素塗料用組成物で使用されるポリエーテルグリコールは、典型的には、ポリオキシアルキレングリコールであり、オキシアルキレン単位のアルキレンの炭素数が2〜4であり、分子量(数平均分子量(Mn);ポリスチレン換算値)が100〜4000であるものが好ましい。例としては、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等が挙げられる。また、これらのオキシアルキレン単位のアルキレンには、少なくとも1種の側鎖があってもよく、側鎖としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。さらに上記ポリエーテルグリコールは、異なるオキシアルキレン単位を含む共重合体であってもよく、例としては、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。要求される塗膜の強度や柔軟性の点から、数平均分子量が約200〜3000である、ポリオキシテトラメチレングリコールが好ましい。ポリオキシテトラメチレングリコールは、例えばInvista社よりテラタン(TERATHANE)(登録商標)との商品名で入手することができる。
ポリエーテルグリコールの含有量は、含フッ素共重合体100質量部に対して1〜30質量部であり、2〜20質量部が好ましく、5〜10質量部がより好ましい。1質量部以上であると、柔軟性が改善される傾向があり、また30質量部以下であると、所望の硬度を維持できる傾向がある。
(架橋性官能基を有する含フッ素共重合体)
本発明の含フッ素塗料用組成物で使用される架橋性官能基を有する含フッ素共重合体(以下、単に「含フッ素共重合体」ともいう)は、前述した2官能型硬化剤の官能基と反応可能な架橋性官能基を有するフッ素系共重合体であれば特に制限はされず、硬化剤の官能基の種類に応じて適宜選択することができる。したがって、含フッ素共重合体における架橋性官能基は、前述した2官能型硬化剤の官能基と反応可能な架橋性官能基であれば特に制限されず、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルボン酸ハライド基、エステル基、酸無水物基、カーボネート基、エポキシ基、ニトリル基及びイソシアナト基からなる群から選択される少なくとも1種又は2種以上であり、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基及びイソシアナト基からなる群から選択される少なくとも1種又は2種であるのが好ましい。例えば、2官能型硬化剤がジイソシアネート化合物である場合、含フッ素共重合体における架橋性官能基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルボン酸ハライド基、エステル基、酸無水物基及びエポキシ基からなる群から選択される少なくとも1種又は2種以上であり、ヒドロキシ基、カルボキシ基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種又は2種であるのが好ましい。
含フッ素共重合体は、例えば、フルオロオレフィンに基づく構造単位と、架橋性官能基を有する非フッ素系単量体に基づく構造単位を有する共重合体である。かかる含フッ素共重合体は、例えば、フルオロオレフィンと、架橋性官能基又は架橋性官能基に誘導可能な官能基とエチレン性不飽和基とを有する非フッ素系単量体(以下、単に「非フッ素系単量体」ともいう)と、必要に応じて用いられるその他の単量体とを、常法により共重合することで得ることができる。
フルオロオレフィンとしては、例えば、CF=CF(テトラフルオロエチレン、TFE)、CClF=CF(クロロトリフルオロエチレン、CTFE)、CHCl=CF、CCl=CF、CClF=CClF、CHF=CCl、CH=CClF、CCl=CClF、CF=CH(フッ化ビニリデン、VdF)、CH=CHF(フッ化ビニル、VF)等のフルオロエチレン類;CFClCF=CF、CFCCl=CF、CFCF=CFCl、CFCF=CF(ヘキサフルオロプロペン、HFP)等のフルオロプロペン類;CFCCl=CFCF、CF=CFCFCClF、CFCFCF=CCl等の炭素数4以上のフルオロオレフィン系化合物を挙げることができる。
非フッ素系単量体としては公知の単量体から適宜選択して用いることができる。
非フッ素系単量体のうち、ヒドロキシ基を有する単量体は、ヒドロキシ基を有する基とエチレン性不飽和基とがエーテル結合又はエステル結合で連結された単量体が好ましく、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル等のヒドロキシアルキルビニルエーテル類;ジエチレングリコールモノビニルエーテル等のエチレングリコールモノビニルエーテル類;2−ヒドロキシエチルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテル等のヒドロキシアルキルアリルエーテル類;ヒドロキシ酢酸ビニルエステル、ヒドロキシ酪酸ビニルエステル等のヒドロキシアルカン酸ビニルエステル類;ヒドロキシ酢酸アリルエステル等のヒドロキシアルカン酸アリルエステル類;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類等を挙げることができる。
カルボキシ基を有する単量体は、カルボキシ基を有する基とエチレン性不飽和基とがエーテル結合又はエステル結合で連結された単量体が好ましく、例えば、例えば、3−ブテン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸等の不飽和カルボン酸類;ビニルオキシ吉草酸等の飽和カルボン酸ビニルエーテル類;3−アリルオキシプロピオン酸等の飽和カルボン酸アリルエーテル類等を挙げることができる。
その他の単量体としては、エーテル結合又はエステル結合によって連結されたアルキル基を有する単量体(以下、「アルキル基含有単量体」ともいう)、非フッ素系オレフィン、非フッ素系芳香族基含有単量体等を挙げることができる。
アルキル基含有単量体としては、下記一般式(Ia)〜(Ic)のいずれかで表される単量体が挙げられる
−O−R (Ia)
−COO−R (Ib)
−OCO−R (Ic)
式中、Rは4級炭素を含まない直鎖、分岐鎖又は環状の炭素数2〜20のアルキル基を示し、Rはエチレン性不飽和基を示す。
アルキル基含有単量体の具体例としては、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル;プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル;エチルアリルエーテル、n−プロピルアリルエーテル、n−ブチルアリルエーテル等のアルキルアリルエーテル;プロピオン酸アリル、酪酸アリル等のカルボン酸アリルエステル;エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
非フッ素系オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、n−ブテン、イソブテン等を挙げることができる。また非フッ素系芳香族基含有単量体としては、安息香酸ビニル、4−t−ブチル安息香酸ビニル等を挙げることができる。
含フッ素共重合体の単量体の構成は、含フッ素塗料用組成物の目的等、所望の性質に応じて適宜選択することができる。
含フッ素共重合体の重合に用いる単量体としては、例えば、フルオロオレフィン及び架橋性官能基を有する非フッ素系単量体を必須の単量体とし、好ましくは、さらにアルキル基含有単量体からなる構成とすることができ、さらに必要に応じて、非フッ素系オレフィン等のその他の単量体適宜含んでもよい。
含フッ素共重合体においては、フルオロオレフィンに基づく構造単位の割合は、含フッ素共重合体中の全構造単位に対して40〜60モル%であることが好ましく、45〜55モル%でることがより好ましい。含フッ素共重合体中のフルオロオレフィンに由来する構造単位の含有量を上記範囲とすることで、耐候性が良好となる。また、架橋性官能基を有する非フッ素系単量体に基づく構造単位の割合は、含フッ素共重合体中の全構造単位に対して2〜30モル%であることが好ましく、8〜25モル%であることがより好ましい。さらに、アルキル基含有単量体に基づく構造単位の割合は、含フッ素共重合体の全構造単位に対して0モル%〜65モル%であることが好ましく、10モル%〜50モル%であることがより好ましい。また、含フッ素共重合体中の、その他の単量体に基づく構造単位の割合は、含フッ素共重合体中の全構造単位に対して0モル%又は0超〜10モル%以下であることが好ましい。
好ましい単量体の組み合わせとしては、例えば、フルオロオレフィン/ヒドロキシ基を有する単量体/アルキル基含有単量体、フルオロオレフィン/ヒドロキシ基を有する単量体/カルボキシ基を有する単量体/アルキル基含有単量体の組合せが好ましい。具体的には、フルオロオレフィン/ヒドロキシアルキルビニルエーテル/アルキルビニルエーテル、フルオロオレフィン/ヒドロキシアルキルビニルエーテル/不飽和カルボン酸/アルキルビニルエーテルの組み合わせが好ましい。
より具体的に含フッ素共重合体の構成としては、例えば、TFE又はCTFE/ヒドロキシアルキルビニルエーテル/アルキルビニルエーテル及びカルボン酸ビニルエステルから選ばれる1種以上の共重合体、TFE/ヒドロキシアルキルビニルエーテル/t−ブチルビニルエーテル/カルボン酸ビニルエステルの共重合体、CTFE/ヒドロキシアルキルビニルエーテル/t−ブチルビニルエーテル/カルボン酸ビニルエステルの共重合体、CTFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/カルボキシ基を有する単量体/エチルビニルエーテル/その他の単量体の共重合体、CTFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/カルボキシ基を有する単量体/2−エチルヘキシルビニルエーテル/その他の単量体の共重合体、TFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/カルボキシ基を有する単量体/エチルビニルエーテル/その他の単量体の共重合体、TFE/ヒドロキシブチルビニルエーテル/カルボキシ基を有する単量体/2−エチルヘキシルビニルエーテル/その他の単量体の共重合体などが好ましい。これらの組み合わせからカルボキシ基を有する単量体を除いた組み合わせもまた好ましい。
なお、含フッ素共重合体がカルボキシ基を有する場合、ヒドロキシ基を有する含フッ素共重合体のヒドロキシ基の一部を酸変性することにより、製造することも可能である。その場合には、上記好ましい単量体の組合せにおいて、カルボキシ基を有する単量体を除いた組合せによりヒドロキシ基を有する含フッ素共重合体を製造し、さらにそのヒドロキシ基の一部を従来公知の方法で酸変性すればよい。酸変性する方法としては、例えば、ヒドロキシ基の少なくとも一部にジカルボン酸無水物を反応させる方法が挙げられる。
また、上記含フッ素共重合体の構成の好ましい組合せにおいて、その他の単量体を含まない組合せも上記同様に好ましい組合せとして挙げられる。
含フッ素共重合体においては、酸価は、例えば0〜12mg/KOHの範囲であるが、好ましくは1〜10mg/KOHの範囲であり、より好ましくは3〜7mg/KOHの範囲である。
含フッ素共重合体の酸価が1mg/KOH以上であると、2官能型硬化剤を組合せて配合した際に白濁が生じることが抑制され、耐候性がより向上する傾向がある。また、含フッ素共重合体の酸価が12mg/KOH以下であると硬化剤との反応性が抑制され、充分なポットライフ(可使時間)が得られ、反応時に炭酸ガスを発生して発泡することにより塗膜外観を損なったり、塗膜欠損となり基材の保護効果を損なったりする等の問題の発生が抑制される傾向がある。
含フッ素共重合体においては、水酸基価が20〜200mg/KOHの範囲にあることが好ましく、30〜160mg/KOHの範囲にあることがより好ましい。含フッ素共重合体の水酸基価が20mg/KOH以上であると、塗膜の耐溶剤性や耐摩耗性の点で好ましく、200mg/KOH以下であると耐候性の点で好ましい。
含フッ素共重合体の分子量については、特に制限されないが、塗膜の平滑性や耐候性の観点から重量平均分子量(Mw)として、2,000〜200,000のものが好ましく、2,000〜100,000のものがより好ましく、6,000〜30,000のものがさらに好ましい。なお、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法により、ポリスチレンを標準物質として測定した値である。
なお、ヒドロキシ基を有し、酸価が0〜12mg/KOHの範囲にある含フッ素共重合体としては、市販品にこの条件を満足する含フッ素共重合体を含有する組成物があるので、これを使用することもできる。市販品としては、例えば、いずれも商品名で、ルミフロン(旭硝子社製)、ゼッフル(ダイキン工業社製)、Vフロン(大日本塗料社製)、ニューガーメット(トウベ社製)等の製品群から上記条件に適合した製品を適宜選択することができる。より具体的には、ルミフロン(旭硝子社製)としては、実施例で用いたルミフロンLF−200、LF−600X等が挙げられる。
含フッ素共重合体は、含フッ素共重合体を構成する各単量体を従来公知の重合方法、具体的には、溶液重合、乳化重合、懸濁重合などの重合方法により共重合することで得ることができる。また、必要に応じて行われる水酸基の酸変性も従来公知の方法を用いて行うことができる。含フッ素共重合体の重合方法は、塗料用組成物の形態によって、適宜選定してもよい。例えば、塗料用組成物に含まれる媒体が溶剤系溶媒の場合には、溶液重合により含フッ素共重合体を製造することが好ましい。また、媒体が水を主成分とする水系媒体の場合には、含フッ素共重合体を乳化重合により製造することが好ましい。また、水系媒体においては、溶液重合によって得られたフッ素樹脂にカルボキシ基を導入し、該カルボキシ基を塩基性化合物で中和するなどして溶媒を溶剤系から水系に転相し、水に分散させたフッ素樹脂を用いることも可能である。
また含フッ素塗料用組成物における固形分量は例えば、3〜50質量%であり、好ましくは30〜50質量%である。なお、固形分量とは、含フッ素塗料用組成物中の不揮発性成分の総質量を意味する。
(含フッ素共重合体とポリエーテルグリコールの組み合わせ)
含フッ素共重合体とポリエーテルグリコールの組み合わせには、それぞれ上記に記載した範囲内であれば、特に限定はないが、例えば、いずれも商品名で、ルミフロン(旭硝子社製)、ゼッフル(ダイキン工業社製)、Vフロン(大日本塗料社製)、ニューガーメット(トウベ社製)等の製品群から選択される含フッ素共重合体と、ポリオキシテトラメチレングリコールであるテラタン1000(Invista社:水酸基価:112mgKOH/g、数平均分子量:1000)との組み合わせが好ましく、中でも樹脂単体で伸長性が高いルミフロンLF−600Xとテラタン1000との組み合わせは、優れた伸び率と耐摩擦性を示す点から、好ましい。
(その他の成分)
含フッ素塗料用組成物は、媒体を含んでいてもよい。媒体は、水を含む水系媒体であっても、実質的に水を含まない溶剤系媒体であってもよい。
媒体が水系媒体である場合、水系媒体は水に加えて有機溶剤を含んでいてもよい。有機溶剤としてはトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール溶剤等を挙げることができる。
水系媒体が有機溶剤を含む場合その含有率は、塗料組成物中に10質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。
媒体が溶剤系媒体である場合、媒体を構成する有機溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール溶剤、ミネラルスピリット、ミネラルターペン等の炭化水素溶剤、HCFC−225(ジクロロペンタフルオロプロパン)、クロルベンゼントリフルオリド等のハロゲン化化合物等を挙げることができる。
本発明の含フッ素塗料用組成物は、上記成分に加えて、本発明の効果が損なわれない範囲で、要求特性に応じて適宜各種の添加剤を配合してもよい。このような添加剤として具体的には、硬化触媒、顔料、紫外線吸収剤、光安定剤、表面調整剤、顔料分散剤、消泡剤、増粘剤、密着改良剤、つや消し剤等が挙げられる。
上記硬化触媒としては、従来公知のジブチル錫ラウレート等のスズ系、アルミニウムキレートなどの他の金属キレート化合物、p−トルエンスルホン酸などの有機酸系、塩酸などの無機酸系、アミノ系の硬化促進剤が使用できる。硬化触媒の添加量としては、用いる硬化促進剤にもよるが、含フッ素共重合体の合計質量の100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましく、0.1〜3質量部とすることがより好ましい。
また、塗装物品の外観を美麗にする点、紫外線から基材シートを保護する観点から顔料を添加してもよい。特に白色顔料である酸化チタンは着色力が高くかつ、紫外線吸収能が高いため好ましく用いられる。他には炭酸カルシウムや、黒色顔料であるカーボンブラックのほかCu−Cr−Mn合金などの複合金属類などを使用しても良い。顔料の添加量としては、用いる顔料にもよるが、2官能型硬化剤、ポリエーテルグリコール及び含フッ素共重合体の合計質量の100質量部に対して、100〜300質量部とすることが好ましい。
さらに低汚染性、熱反射性を付与する目的で下記化合物Xを配合してもよい。
(化合物X)
化合物Xは、一般式Si(OY)(式中、Yは互いに同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を示す。)で表される化合物またはその部分縮合物である。
化合物Xを含有することにより、塗膜を親水性にして屋外で付着した汚れが雨水で除去される効果が付与できる。
一般式中のYの炭素数が5を超えると、熱線反射性能を維持する効果が低下する。特に優れた熱線反射性能の維持効果が得られることから、Yは、炭素数1または2のアルキル基であることが好ましい。特に好ましい化合物Xは、テトラメトキシシラン、若しくはテトラエトキシシラン、またはそれらの部分縮合物である。
化合物Xは、シリカ分が20〜60重量%であることが好ましい。シリカ分が少なすぎると熱線反射性能を維持する効果が低下し、多すぎると貯蔵安定性を損なうため好ましくない。
なお、シリカ分とは、化合物Xに対して、化合物Xが100%加水分解縮合した場合に得られるシリカ(SiO)が占める割合である。
化合物Xの含フッ素塗料組成物中の樹脂固形分に対する含有量は、0.5〜60質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。化合物Xの含有量が少なすぎると熱線反射性能を維持する効果が低下し、多すぎると泡、タレ、レベリング等が発生して塗装性が劣る場合がある。
本発明の含フッ素塗料用組成物に化合物Xを配合する際、化合物Xの脱アルコキシ基反応を進めるために促進剤を含んでもよい。促進剤としては、前述の硬化触媒が挙げられる。
本発明の含フッ素塗料用組成物には、硬化塗膜として透明性の高いクリア膜が要求される場合においても、透明性が十分に確保されるものであるが、この場合にも紫外線吸収効果を与えるため、必要に応じて紫外線吸収剤や光安定剤が添加される。代表的な紫外線吸収剤としてはベンゾフェノール系、トリアジン系、ベンゾトリアゾール系が好適に使用できる。光安定剤としてはヒンダードアミン系、リン系の光安定剤が好適に使用される。紫外線吸収剤の添加量は得られる硬化塗膜の膜厚によりその要求値が変わる。具体的には形成された硬化塗膜の膜厚での紫外線透過率が10%未満になるような濃度に添加されることが好ましい。
なお、上記各種添加剤の配合量は、含フッ素塗料用組成物全量に対して、紫外線吸収剤は0.1〜10質量%、光安定剤は0.01〜5質量%、表面調整剤は0.01〜1質量%、顔料分散剤は0.1〜5質量%、消泡剤は0.01〜3質量%、増粘剤は0.01〜10質量%、密着改良剤は0.01〜5質量%、つや消し剤は0.01〜10質量%が好ましい。
<2液型含フッ素塗料用キット>
本発明の2液型含フッ素塗料用キットは、含フッ素塗料用組成物の長期保存安定性や諸特性の安定性の観点から、(a)ポリエーテルグリコール及び含フッ素共重合体を含む主剤と、(b)2官能型硬化剤を含む硬化剤とからなる。
主剤(a)におけるポリエーテルグリコール及び含フッ素共重合体としては、本発明のポリエーテルグリコール及び含フッ素塗料用組成物における含フッ素共重合体と同様のものが好ましい。
硬化剤(b)を構成する2官能型硬化剤としては本発明の含フッ素塗料用組成物における2官能型硬化剤と同様のものが好ましい。
主剤(a)および硬化剤(b)は、それぞれ必須成分である、2官能型硬化剤、ポリエーテルグリコール及び架橋性官能基を有する含フッ素共重合体以外に、上記媒体や添加剤を含有してもよい。主剤(a)の組成物に上記媒体を含有する場合、芳香族炭化水素類、ケトン類、炭化水素類、エステル類、が好ましく、含有量は20〜90質量%が好ましい。主剤(a)の組成物に上記添加剤を含有する場合、紫外線吸収剤は0.1〜10質量%、光安定剤は0.01〜5質量%、表面調整剤は0.01〜1質量%、顔料分散剤は0.1〜5質量%、消泡剤は0.01〜3質量%、増粘剤は0.01〜10質量%、密着改良剤は0.01〜5質量%、つや消し剤は0.01〜10質量%が好ましい。硬化剤(b)に上記媒体を含有する場合、芳香族炭化水素類、ケトン類、炭化水素類、エステル類が好ましく、含有量は0.1〜90質量%が好ましい。
さらに、硬化剤(b)には、低汚染性、熱反射性を付与する目的で上記化合物Xや化合物Xの脱アルコキシ基反応ならびに分子の網状化を進めるための促進剤を上記同様の配合量で配合してもよい。化合物Xおよび促進剤は硬化剤(b)に予め添加してもよいし、主剤(a)と硬化剤(b)を混合する時に添加してもよい。
主剤(a)および硬化剤(b)における各成分の配合量は、必須成分を含めて、主剤(a)および硬化剤(b)を合わせたときに、上記含フッ素塗料用組成物の調製で説明した量となる量である。
本発明の2液型含フッ素塗料用キットは、使用に際して、主剤(a)および硬化剤(b)を十分撹拌混合後、上記本発明の含フッ素塗料用組成物と同様にして使用される。
<塗装物品>
本発明の塗装物品は、前記含フッ素塗料用組成物又は前記2液型含フッ素塗料用キットを用いて形成された塗膜を有する。硬化後に得られる塗膜の厚みは、目的等に応じて適宜選択することができる。
本発明の塗装物品における被塗物は、可とう性を有する物品であることができる。そのような物品の例としては、医療チューブ、医療用ガイドワイヤー、輸血用器具、内視鏡、手術用糸、人工血管等の医療器具、太陽電池保護フィルム、フレキシブルプリント基板、自動車塗装保護フィルム、建築用フィルム等のプラスチックフィルム類、ホース、ケーブル等のプラスチックチューブ類が挙げられる。本発明の含フッ素塗料用組成物又は2液型含フッ素塗料用キットを用いて形成される塗膜は、硬度及び柔軟性に優れることから、発明の含フッ素塗料用組成物又は2液型含フッ素塗料用キットは、従前のフッ素樹脂塗料用組成物では困難であったプラスチックフィルム等の可とう性物品への塗膜の形成に適している。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
含フッ素共重合体(ルミフロンLF−600X:固形分50質量%、数平均分子量20,000、水酸基価57mgKOH/g;旭硝子(株)製)100.0g(固形分基準)、ポリオキシテトラメチレングリコール(テラタン(TERATHANE)(登録商標);Invista社製)10.0g、1,6−ジイソシアナトヘキサン(HDI;硬化剤I)16.1g、メチルエチルケトン33.0g及びジブチル錫ラウレート1.9g(硬化触媒)を…により混合し、含フッ素塗料用組成物を得た。これをウレタンフィルム((株)武田産業製、ミラーグレイスMG90)上に、乾燥膜厚が約10μmとなるようにバーコーターで塗工し、100℃で5分の乾燥を行い、試験片を得た。
乾燥終了後、23℃にて1週間養生した試験片を23℃の環境下で、テンシロン万能試験機(A&D社製、RTC−1250A)を用いる伸び率の評価に付した。
また、以下の耐摩擦試験に付した。結果を表1に示す。
<評価方法>
乾燥終了後、1週間養生した試験片を以下の延伸試験、耐摩擦試験に付した。結果を表1に示す。
(延伸試験)
JIS Z0237の引張強さ及び伸び試験に基づき、試験片を作製し、23℃の環境下で、テンシロン万能試験機(A&D社製、RTC−1250A)を用いる伸び率の評価に付した。引張試験機のチャックのつかみ間隔又は試験片の標線間隔を 100mmとし,5±0.2 mm/sの速さで引っ張り,試験片上で塗膜が破断するまでの伸びを測定する。
伸び率(%)E=(L1−L0)/L0
E:伸び率(%)
L0:始めのチャックの間隔(mm)
L1:切断時のチャックの間隔(mm)
(耐摩擦試験)
BENCOT(旭化成せんい(株)製、M−3II)に1kg重りを乗せ、塗膜上を5往復させ、塗膜の状態を目視で確認。
5:傷なし
4:細かい傷少し
3:あきらかな傷
2:深い傷、長い傷
1:塗膜剥離
[実施例2〜4]
各成分の配合量を表1の記載とした以外は、実施例1と同様にして、含フッ素塗料用組成物を調製し、試験片を得た。伸び率及び耐摩擦試験の結果を表1に示す。
[比較例1]
ルミフロンLF−600Xを、ルミフロンLF−200:固形分60質量%、数平均分子量20,000、水酸基価52mgKOH/g;旭硝子(株)製)に代え、各成分の配合量を表1の記載とした以外は、実施例1と同様にして、含フッ素塗料用組成物を調製し、試験片を得た。伸び率及び耐摩擦試験の結果を表1に示す。
[比較例2]
硬化剤Iを、1,6−ジイソシアナトヘキサン・アダクト(HDI・アダクト;硬化剤II;旭化成ケミカルズ(株)製 THA−43X)に代え、各成分の配合量を表1の記載とした以外は、実施例1と同様にして、含フッ素塗料用組成物を調製し、試験片を得た。伸び率及び耐摩擦試験の結果を表1に示す。
[比較例3]
硬化剤Iを、イソシアヌレート・アダクト混合品(硬化剤III;亜細亜工業(株)製 Fコート改硬化剤)に代え、各成分の配合量を表1の記載とした以外は、実施例1と同様にして、含フッ素塗料用組成物を調製し、試験片を得た。伸び率及び耐摩擦試験の結果を表1に示す。
Figure 2015147841
表1からわかるように、本発明の実施例の含フッ素塗料組成物より得られた塗膜は、3官能以上の硬化剤(硬化剤II、III)を含む組成物より得られた塗膜と比較し、優れた伸び率と耐摩擦性を示すものであった。したがって、本発明によれば、金属のみならず、プラスチックフィルム等の可とう性物品におけるより大きな変形にも耐えうる塗膜を形成し得る含フッ素塗料用組成物、2液型含フッ素塗料用キット及びそれらを用いて形成された塗膜を有する塗装物品を提供することができる。

Claims (8)

  1. 2官能型硬化剤、ポリエーテルグリコール及び架橋性官能基を有する含フッ素共重合体を含む、含フッ素塗料用組成物。
  2. 2官能型硬化剤が、ジイソシアネート化合物である、請求項1に記載の含フッ素塗料用組成物。
  3. ポリエーテルグリコールの含有量が、含フッ素共重合体100質量部に対して1〜30質量部である、請求項1又は2に記載の含フッ素塗料用組成物。
  4. 前記架橋性官能基が、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基、アミド基、カルバモイル基、カルボン酸ハライド基、エステル基、酸無水物基又はエポキシ基である、請求項2又は3に記載の含フッ素塗料用組成物。
  5. 含フッ素共重合体が、フルオロオレフィンに基づく構造単位と、架橋性官能基を有する非フッ素系単量体に基づく構造単位を有する共重合体である、請求項1〜4のいずれかに記載の含フッ素塗料用組成物。
  6. (a)ポリエーテルグリコール及び含フッ素共重合体を含む主剤と、
    (b)2官能型硬化剤を含む硬化剤とからなる、2液型含フッ素塗料用キット。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の含フッ素塗料用組成物又は請求項6に記載の2液型含フッ素塗料用キットを用いて形成された塗膜を有する、塗装物品。
  8. 被塗物が可とう性を有する、請求項7に記載の塗装物品。
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