JP2015147824A - 固形石鹸組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記成分(A)、(B)及び(C)を含有し、(D)に制限された固形洗浄剤組成物。
(A)アシル基構成平均炭素数が13.5〜15.5の脂肪酸塩 65〜97重量%
(B)両性界面活性剤 0.5〜3.0重量%
(C)カチオン性高分子及び両性高分子から選ばれる1種以上の高分子化合物 0.05〜2.00重量%
を含有し
(D)固形洗浄剤組成物中の無機塩含量が0.1重量%以下に制限されている。
【選択図】なし
Description
しかしアルキル鎖長を長くすることで濃密でクリーミィーな泡質に改善できるが、皮膚への残留も高くなり、すすぎ時のきしみや刺激性が高くなる。そこで、両性活性剤(特許文献2)やポリマー(特許文献3)を配合し改善を訴求している。
特に特定のポリマーを配合する事で高い改善効果が見出されているが、ザラの発生や品質安定性の悪化のため他の配合成分が大きく制約されている(特許文献4、特許文献5)。
即ち、本発明は下記の発明を提供する。
(B)両性界面活性剤 0.5〜3.0重量%
(C)カチオン性高分子及び両性高分子から選ばれる1種以上の高分子化合物 0.05〜2.00重量%を含有し
(D)固形洗浄剤組成物中の無機塩含量が0.1重量%以下に制限されている
ことを特徴とする固形洗浄剤組成物を提供する。
高分子化合物は、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−52、ポリクオタニウム−68、ポリクオタニウム−94から選ばれるカチオン性高分子及び両性高分子であることが好ましい。
高分子化合物が、一般式(1)で表される特定のカチオン化モノマーから誘導されるホモポリマー、ジポリマー、ターポリマーの中から選ばれる1種または2種以上の高分子であることがより好ましい。
更に固形洗浄剤組成物が機械練り固形洗浄剤組成物であることが好ましい。
アシル基構成平均炭素数は、例えばミリスチン酸(アシル基炭素数14)50重量%、パルミチン酸(アシル基炭素数16)50重量%で構成された混合脂肪酸塩の場合14×50%+16×50%=15となる。
また、塩に関してはナトリウムやカリウムのような無機塩、トリエタノールアミン、塩基性アミノ酸のような有機塩が挙げられる。
本発明のB成分である両性活性剤は、市場流通しているものを幅広く採用できる。しかしながら通常の両性界面活性剤は、アミン類を4級化することにより合成されるが、4級化剤にモノハロカルボン酸、例えばモノクロル酢酸等使用した場合、塩素イオンを含有する無機塩が副成する。両性界面活性剤30重量%水溶液中に5〜10%程度の反応副産物として無機塩を含有する場合がある。
本発明のB成分である両性活性剤の好適例としては、(B1)〜(B4)で示されるアミド結合を含有する両性界面活性剤を用いることが好ましい。
好適例としてはソフタゾリンLPB(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンCPB(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンLPB−R(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンCPB−R(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
好適例としてはソフタゾリンLSB(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンLSB−R(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
好適例としてはソフタゾリンLMEB(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンLMEB−R(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
好適例としてはソフタゾリンCL(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンCH(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンLHL(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンNS(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンCL−R(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンCH−R(川研ファインケミカル社製)、ソフタゾリンLHL−R(川研ファインケミカル社製)等が挙げられる。
本発明のC成分であるカチオン性高分子及び両性高分子から選ばれる1種以上の高分子化合物の好適例としては、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−52、ポリクオタニウム−68、ポリクオタニウム−94が挙げられる。
一般式(1)のカチオン性モノマーのみからなるポリマーがホモポリマーである。また上記一般式(1)で表されるカチオン化モノマーとそれ以外の他のモノマーとの共重体であって、上記他のモノマーとして1種類のモノマーを用いる共重合体がジポリマーであり、上記他のモノマーとして2種類のモノマーを用いる共重合体がターポリマーと呼称される。
本発明固形洗浄剤組成物は(D)要件として、固形洗浄剤組成物中の無機塩含量が0.1重量%以下に制限されていなければならない。無機塩含量が0.1重量%を超えるとC成分である高分子の凝集によるザラが発生する等の問題があり好ましくない。
各種脂肪酸類を40〜60℃で加熱溶融し、これに対イオンとなるアルカリ類を加え、中和を行う。
乾燥・固化した後、薄片状または顆粒状にし、これに両性活性剤水溶液並びにその他水溶液にポリマーを溶解させ、保湿剤、香料、色素、その他の添加物、薬剤等を加えて混和機に移し、よく攪拌混和し、これをロール、ブロッターにかけ、練りと圧縮によって押し固められた棒状に成型し押し出す。
さらに、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、マルチトールヒドロキシ脂肪族エーテルなどの非イオン界面活性剤、植物抽出成分、薬剤、香料、防腐剤などの成分も適宜配合することができる。
10名の専門パネルに実施例1〜8および比較例1〜6の各試料を分配し、基準サンプルに対して石鹸表面のざらつき、泡質(クリーミィー感)、使用後のツッパリ感について以下の方法により評価した。石鹸表面のざらつきについてはまず、水道水を20℃に調整し、石鹸を半使用状態とし、次に、同じく20℃の水道水にて石鹸表面のざらつきを確認し、評価した。
泡質及び使用後のツッパリ感については、実使用において判定した。
判定は以下の判定基準に従い各項目について評価し、評定平均値を示した。
評価基準サンプルに対して、好ましいものはプラス、好ましくない場合はマイナスの評点
で判定した。
0:差がない
±1:同時に使用して分かる程度の差(やや差がある)
±2:単品づつで使用してわかる差(差がある)
±3:単品で使用して明らかにわかる差(かなり差がある)
アシル基構成平均炭素数14の石鹸素地を使用してクリーミィーな泡質のサンプルを作成した。
両性活性剤並びにポリマーは配合せず、ざらつきもない事を確認した。しかしながら、石鹸由来のツッパリ感は強く感じた。
(1) 機械練り石鹸素地(イ) 残余
(2) 1,3−ブチレングリコール 2.0%
(3) 精製水 6.0%
(4) 酸化チタン 0.1%
(5) エデト酸 0.1%
(6) エチドロン酸 0.1%
(7) 香料 0.1%
(製法)
成分(1)に、(5)、(6)を均一に混合する。次に(4)を添加し、均一に混合し、(1)、(2)、(7)を添加し混合する。これを練り出し機で均一混合した後、型打ちし、固形石鹸を得た。
なお、実施例に使用した機械練り石鹸素地(イ)のアルキル組成は、ラウリン酸K:30%、ミリスチン酸K:40%、パルミチン酸K:30%で平均アルキル鎖長14、水分は10%のものを用いた。
石鹸素地(ロ)のアルキル組成はラウリン酸K70%、ミリスチン酸K25%、パルミチン酸K5%で平均アルキル鎖長12.7、水分は10%である。
石鹸素地(ハ)のアルキル組成はラウリン酸K10%、ミリスチン酸K25%、パルミチン酸K25%、オレイン酸K25%、ステアリン酸K15%で平均アルキル鎖長15.9、水分は10%である。
表1、2に示す処方で機械練り固形石鹸を製造し、前述の評価基準に基づき判定した結果を示す。
(製法)
1.成分(1)、(2)、(3)に(11)、(12)、(13)を均一に混合する。
2.成分(4)、(5)を成分(10)に分散させ、成分(6)〜(10)に成分(15)を加えた水溶液に加え、加温溶解させる。
3.2.の水溶液、成分(15)の順で1.の混合物に添加し、均一に混合する。
4.3.を練りだし機で均一混合した後、型打ちし、固形石鹸を得た。
(注1) ポリクオタニウム−7;マーコート2200(日本ルーブリゾール株式会社製)
(注2) ポリクオタニウム−39;マーコート3330ドライ(日本ルーブリゾール株式会社製)
(注3) コカミドプロピルベタイン(脱塩);ソフタゾリンCPB−R(無機塩含量0.6%、Lot.No.4189)(川研ファインケミカル株式会社製)
(注4) ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシエチルサルコシン(脱塩);ソフタゾリンLMEB−R(無機塩含量0.6%、Lot.No.130513)(川研ファインケミカル株式会社製)
(注5) コカミドプロピルベタイン;ソフタゾリンCPB(無機塩含量6.1%、Lot.No.7906)(川研ファインケミカル株式会社製)
(注6) ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシエチルサルコシン;ソフタゾリンLMEB(無機塩含量6.0%、Lot.No.1048)(川研ファインケミカル株式会社製)
なお、いずれも使用後につっぱり感を残さず、且つ泡質もクリーミィーで石鹸のざらつきが改善されたものであった。
石鹸素地(イ) 87.0%
ポリクオタニウム−39 0.5%
ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(注6) 5.0%
グリセリン 2.0%
二酸化チタン 0.1%
安定化剤 0.2%
ローズ油 0.1%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1%
精製水 5.0%
(注6) ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン:ソフタゾリンLSB−R(無機塩含量0.6%、Lot.No.8053)(川研ファインケミカル株式会社製)
実施例11の無機塩含量=0.03%、石鹸の平均アルキル鎖長=14.0
石鹸素地(イ) 87.0%
ポリクオタニウム−7 0.5%
ココアンホ酢酸ナトリウム(注7) 5.0%
グリセリン 2.0%
二酸化チタン 0.1%
安定化剤 0.2%
ユーカリ油 0.1%
水溶性コラーゲン 0.1%
精製水 5.0%
(注7) ココアンホ酢酸ナトリウム:ソフタゾリンCH−R(無機塩含量0.4%、Lot.No.6320)(川研ファインケミカル株式会社製)
実施例12の無機塩含量=0.02% 石鹸の平均アルキル鎖長=14.0
ラウリン酸ナトリウム 27.0%
ミリスチン酸ナトリウム 36.0%
パルミチン酸ナトリウム 18.0%
ステアリン酸ナトリウム 9.0%
ポリクオタニウム−39 0.5%
ラウロアンホ酢酸ナトリウム(注8) 5.0%
キレート剤 0.1%
二酸化チタン 0.1%
アロエ抽出液 0.1%
香料 0.1%
精製水 残余
(注7) ラウロアンホ酢酸ナトリウム:ソフタゾリンLHL−SF(無機塩含量0.4%、Lot.No.30037)(川研ファインケミカル株式会社製)
実施例13の無機塩含量=0.02% 石鹸の平均アルキル鎖長=14.2
Claims (6)
- (A)アシル基構成平均炭素数が13.5〜15.5の脂肪酸塩 65〜97重量%
(B)両性界面活性剤 0.5〜3.0重量%
(C)カチオン性高分子及び両性高分子から選ばれる1種以上の高分子化合物 0.05〜2.00重量%
を含有し
(D)固形洗浄剤組成物中の無機塩含量が0.1重量%以下に制限されている
ことを特徴とする固形洗浄剤組成物 - 両性界面活性剤がアミン化合物にモノハロカルボン酸を縮合反応させた後、反応混合物を逆浸透膜処理に供し、脱塩・濃縮されたものである請求項1記載の固形洗浄剤組成物
- 高分子化合物が、ポリクオタニウム−6、ポリクオタニウム−7、ポリクオタニウム−22、ポリクオタニウム−39、ポリクオタニウム−44、ポリクオタニウム−47、ポリクオタニウム−52、ポリクオタニウム−68、ポリクオタニウム−94から選ばれるカチオン性高分子及び両性高分子である請求項1〜2記載の固形洗浄剤組成物。
- 高分子化合物が、一般式(1)で表されるカチオン化モノマーから誘導されるホモポリマー、ジポリマー、ターポリマーの中から選ばれる1種または2種以上の高分子である請求項1〜3記載の固形洗浄剤組成物。
- 高分子化合物がポリクオタニウム−39またはポリクオタニウム−7である請求項1〜4記載の固形洗浄剤組成物。
- 固形洗浄剤組成物が機械練り固形洗浄剤組成物であることを特徴とする請求項1〜5記載の固形洗浄剤組成物。
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