JP2018203704A

JP2018203704A - 洗浄料組成物

Info

Publication number: JP2018203704A
Application number: JP2017114634A
Authority: JP
Inventors: 弘隆丹後; Hirotaka Tango
Original assignee: Noevir Co Ltd
Current assignee: Noevir Co Ltd
Priority date: 2017-06-09
Filing date: 2017-06-09
Publication date: 2018-12-27

Abstract

【課題】本発明は、ミリスチン酸を主構成脂肪酸とするにもかかわらず、経時安定性が良好で、起泡性、泡質に優れた洗浄料組成物を提供することを課題とする。【解決手段】高級脂肪酸及びそのカリウム塩を合計で１５〜４０質量％と、メタクリル酸とエチルアクリレートとの架橋コポリマーのエマルションを含有する洗浄料組成物であって、その脂肪酸組成が、高級脂肪酸全量に対し、ラウリン酸１５〜３０質量％、ミリスチン酸４０〜７０質量％、パルミチン酸１５〜３０質量％である洗浄料組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、洗浄組成物に関する。

従来より、洗浄料として、種々の商品が開発されており、高級脂肪酸塩を基剤とするものは、洗浄力に優れ、泡立ちが良く、さっぱりとした感触があるため、洗顔料や全身洗浄料等に用いられている。しかし、その強力な洗浄力により、皮膚に必要な皮脂等まで落としてしまい、洗浄後に、肌が、かさつき、つっぱるといった問題が生じている。また、通常高級脂肪酸塩の場合、脂肪酸の鎖長が短いほど、起泡性が良好だが泡質が劣る傾向に、脂肪酸の鎖長が長いと、泡質は良好であるが、経時安定性に問題を生じる傾向にある。

洗浄後の肌のかさつきや、つっぱり感の改善のために、ジグリセリンのポリオキシプロピレン付加物と併用した例（特許文献１）、植物エキスと併用した例（特許文献２）があるが、いずれも効果が不十分で、問題を解決するには、至っていない。

特開平６−１１６１３５号公報特開平１０−８８１９３号公報

本発明は、ミリスチン酸を主構成脂肪酸とするにもかかわらず、経時安定性が良好で、起泡性、泡質に優れた洗浄料組成物を提供することを課題とする。

本発明は、高級脂肪酸及びそのカリウム塩を合計で１５〜４０質量％と、メタクリル酸とエチルアクリレートとの架橋コポリマーのエマルションを含有する洗浄料組成物であって、その脂肪酸組成が、高級脂肪酸全量に対し、ラウリン酸１５〜３０質量％、ミリスチン酸４０〜７０質量％、パルミチン酸１５〜３０質量％である洗浄料組成物を提供する。

本発明の洗浄料組成物は、経時安定性が良好で、起泡性、泡質に優れるという効果を発揮する。

以下本発明を実施するための形態を説明する。

本発明で用いる高級脂肪酸及びそのカリウム塩は、その脂肪酸組成が高級脂肪酸全量に対し、ラウリン酸１５〜３０質量％、ミリスチン酸４０〜７０質量％、パルミチン酸１５〜３０質量％であることが必要であり、特にラウリン酸１５〜２８質量％、ミリスチン酸４５〜６５質量％、パルミチン酸１５〜２８質量％であることが好ましい。これらの脂肪酸は、それぞれ高純度の脂肪酸を前記のような脂肪酸組成となるよう混合して用いてもよく、あるいはヤシ油脂肪酸のような混合脂肪酸を用い、これに適宜構成脂肪酸を加えて前記の脂肪酸組成となるようにしてもよい。本発明においては、オレイン酸等の不飽和脂肪酸、イソステアリン酸等の分岐鎖脂肪酸を含まない方が、経時での異臭の発生等、経時安定性の面から好ましい。

高級脂肪酸及びその塩の配合量は、１５〜４０質量％である。１５質量％未満の配合では十分な洗浄力が得られない場合がある。４０質量％を超えて配合すると、結晶の析出や、液状の形態を保てなくなる場合がある。

また、これらの高級脂肪酸塩は、必ずしも脂肪酸塩として洗浄料組成物に配合する必要はなく、上記高級脂肪酸と塩基とをそれぞれ別個に添加し、組成物中で脂肪酸塩を形成させてもよい。

本発明の洗浄料組成物においては、高級脂肪酸：高級脂肪酸のカリウム塩の重量比は１５：８５〜１：９９であり、１０：９０〜３：９７であることが好ましい。これらの範囲外では、結晶の析出や、液状の形態を保てなくなる場合がある。

本発明で用いるメタクリル酸とエチルアクリレートとの架橋コポリマーのエマルション（アクリレーツコポリマーエマルションと略す場合があります。）は、アルカリで膨潤する水性分散体であり、純分３０％のポリマーのエマルションである。かかるアクリレーツコポリマーエマルションとしては、カーボポールアクアＳＦー１（ノベオン社製）が例示される。

アクリレーツコポリマーエマルションの配合量は、他の成分の種類、量、ｐＨ等により変動されるべきものであり、所望の粘稠性が得られれば、特に限定されない。架橋コポリマー純分として０．０５〜１．０質量％程度配合することが好ましい。０．０５質量％未満の配合では泡質改善効果が得られない場合がある。１．０質量％を超えて配合すると、洗い流し後のさっぱり感が得られない場合がある。

本発明の洗浄料には、上述の成分の他に、通常の化粧料分野等に用いられる任意成分を、本発明の効果を阻害しない程度に配合することができる。具体的には、精製水、油剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤等を挙げることができる。

本発明の洗浄料は、常法により製造され、固形状、液状、乳液状、クリーム状、ペースト状、ジェル状、軟膏状等の剤型とすることができる。本発明の効果の点から、適度な粘性を有する液状の剤型をとることが好ましい。また本発明の洗浄料は、皮膚洗浄料、毛髪洗浄料として使用することができ、特に皮膚洗浄料として使用することが好ましい。

以下に本発明を実施例を用いて説明するが、本発明の技術的範囲はこれによってなんら限定されるものではない。

本発明の実施例及び比較例の評価方法は下記のとおりである。

（ａ）泡立ち、泡質
専門パネラー３名により、ボディでの使用テストを行い、表の洗浄料の泡立ち、泡質、について、それぞれ絶対評価を行った。評価結果を下記の基準を用いて合議により判定した。
＜評価結果＞
◎：非常に良い
○：良い
△：少し悪い
×：悪い
（ｂ）経時安定性
調製した洗浄料を５℃の恒温槽にて一カ月保管後の状態を観察し、状態変化が認められないものを「○」、結晶の析出が認められるものを「×」として評価した。

表１、２に、本発明の実施例及び比較例にかかるボディ用洗浄料の処方を示す。洗浄料は定法に従い調製し、評価に供した。

表１に示した通り、本発明の洗浄料は、泡立ち、泡質、経時安定性に優れた使用感であった。これに対し、ラウリン酸を脂肪酸全量の３５質量％配合した比較例１は、泡立ち、経時安定性は良好であったが、泡が粗く泡質に劣るものであった。パルミチン酸を脂肪酸全量の３５質量％配合した比較例２は、泡立ち、経時安定性で良好な結果が得られなかった。さらにアクリレーツコポリマーエマルションを配合していない比較例３は、泡質、経時安定性で良好な結果が得られなかった。

Claims

高級脂肪酸及びそのカリウム塩を合計で１５〜４０質量％と、メタクリル酸とエチルアクリレートとの架橋コポリマーのエマルションを含有する洗浄料組成物であって、その脂肪酸組成が、高級脂肪酸全量に対し、ラウリン酸１５〜３０質量％、ミリスチン酸４０〜７０質量％、パルミチン酸１５〜３０質量％である洗浄料組成物。