JP2015145079A - 画像形成装置及び画素補正方法 - Google Patents

画像形成装置及び画素補正方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2015145079A
JP2015145079A JP2014018166A JP2014018166A JP2015145079A JP 2015145079 A JP2015145079 A JP 2015145079A JP 2014018166 A JP2014018166 A JP 2014018166A JP 2014018166 A JP2014018166 A JP 2014018166A JP 2015145079 A JP2015145079 A JP 2015145079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
line
pixel
image
input data
line buffer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014018166A
Other languages
English (en)
Inventor
篤志 戸來
Atsushi Herai
篤志 戸來
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2014018166A priority Critical patent/JP2015145079A/ja
Publication of JP2015145079A publication Critical patent/JP2015145079A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Printer (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)

Abstract

【課題】PWM信号のパルス幅の短い孤立したパルスになる画素についても、画素の濃度を像担持体上に正確に再現する。
【解決手段】複数のレーザビームを像担持体上で繰り返し走査して2次元の像を形成する画像形成部と、画像データに基づいて、複数のレーザビームをオン・オフ制御するパルス幅変調信号を生成する画像処理部と、を備え、複数のレーザビームに対応する複数ラインの入力データを保持する複数のラインバッファを備えるラインバッファ機能部と、複数ラインの入力データから、複数ラインのパルス幅変調信号を生成するパルス幅変調部と、を備え、ラインバッファ機能部は、所定ラインの入力データ内に、濃度が所定値以下の特定画素が存在する場合に、特定画素の濃度の値を次ライン以降の対応画素に累積加算する。
【選択図】図9

Description

本発明は、画像形成装置及び画素補正方法に関し、特に、パルス幅変調信号によりレーザビームのオン・オフを制御して画像形成を行う画像形成装置及び所定の濃度以下の孤立した画素を補正する画素補正方法に関する。
一般に、画像形成装置では、帯電装置により帯電された感光体ドラムに、画像に応じた光を露光装置から照射して静電潜像を形成し、現像装置で帯電したトナーを付着させて現像し、そのトナー像を転写ベルトに1次転写し、転写ベルトから記録紙に2次転写し、更に定着装置で記録紙上のトナー像を定着させる処理を行う。
具体的には、レーザダイオード等から照射される光ビームを第1方向に走査させて1ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、第1方向と直交する方向に像担持体と光ビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を像担持体上に形成し、その後、その2次元の像をトナーで顕在化し、記録紙に転写することで印刷を実行する。
この画像形成装置では、光ビームは、画像データに基づいて作成されるPWM(Pulse Width Modulation)信号に従ってオン・オフ制御が行われる。すなわち、光ビームは、PWM信号の各パルスのパルス幅(パルスのオン期間)に応じた時間だけ発光することになる。ここで、レーザダイオードやその駆動回路のパルス応答特性等により、駆動回路に入力されるパルス幅に比べて実際にレーザダイオードが光ビームを発光する時間は短くなる。そのため、印刷対象となる画像を構成する各画素の内、PWM信号のパルスが短いパルス幅の孤立したパルスとなる画素(孤立画素と呼ぶ。)には、レーザダイオードから十分な光量の光ビームが照射されず、像担持体上の当該画素に対応する部分にトナーが付着せずに、記録紙上に記録されないことがある。また、レーザダイオードの発光時間がパルス幅に対応するものであった場合でも、感光体に照射されるビームのサイズと感光体ドラムに現像されるトナー量の特性(関係)や、感光体ドラムに現像されたトナーのドットサイズと転写ベルトに1次転写されるトナー量との特性は非線形の特性となるため、孤立点画素について狙いどおりの画像を得ることができない。
これらの問題は、1次転写および2次転写を行う中間転写方式に限らず、直接転写方式を採用する画像形成装置でも起こりうる問題であった。
このような問題に対して、下記特許文献1には、パルス幅が短い孤立したパルスがある場合に、光ビームの実際の発光時間が、パルス幅と同等となるように当該パルスのパルス幅を長くする補正を行う方法が開示されている。
特開2005−193589号公報
しかしながら、PWM信号は、通常、所定のクロック信号に同期させて生成されるため、1クロック単位でしかパルス幅を調整することができず、パルス幅を細かく補正することができない。その結果、特許文献1に記載の方法では、必要な補正量以上にパルス幅が長くなってしまい、元々のパルス幅に対するトナー量よりも多くのトナーが塗布される場合がある。特に、面積階調で多階調表現を行う場合には、画素の位置の正確さよりも、トナー量を正確にして、指定された階調を再現することが重要になるため、特許文献1に記載の方法は好ましくない。
そこで、面積階調において、PWM信号のパルス幅が短い(すなわち、濃度が所定値以下の中間調)の孤立画素が存在する場合において、同一ライン内の孤立画素の左右に濃度が0%でない隣接画素が存在する場合には、孤立画素を同一ビーム内で左側か右側に寄せて(孤立画素を隣接画素に統合して)、PWM信号のパルス幅を長くする制御(濃度が所定値よりも大きい1つの画素にする制御、いわゆる”寄せ制御”)を行って孤立画素を救済している。しかしながら、この方法では孤立画素の左又は右に濃度が0%でない画素がないときは孤立画素を救済することができないという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、PWM信号のパルスがパルス幅の短い孤立したパルスになるような画素についても、その画素の濃度を記録紙上に正確に再現することのできる画像形成装置及び画素補正方法を提供することにある。
本発明の一側面は、複数のレーザビームを第1方向に走査させて複数ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、前記第1方向と直交する方向に、前記像担持体と前記レーザビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を前記像担持体上に形成する画像形成部と、画像形成の対象となる画像データに基づいて、前記複数のレーザビームをオン・オフ制御するパルス幅変調信号を生成する画像処理部と、を備える画像形成装置であって、前記複数のレーザビームに対応する複数ラインの入力データを保持する複数のラインバッファを備えるラインバッファ機能部と、前記複数ラインの入力データから、前記複数ラインの前記パルス幅変調信号を生成するパルス幅変調部と、を備え、前記ラインバッファ機能部は、所定ラインの前記入力データ内に、前記濃度の値が予め定めた所定値以下の特定画素が存在する場合に、前記特定画素の濃度の値を次ラインの対応画素に加算し、前記対応画素の濃度の値が前記所定値よりも大きくなるまで、次ラインの対応画素への加算を繰り返す第1補正処理を実行することを特徴とする。
本発明の一側面は、複数のレーザビームを第1方向に走査させて複数ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、前記第1方向と直交する方向に前記像担持体と前記レーザビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を前記像担持体上に形成する画像形成装置における画素補正方法であって、複数のラインバッファに、前記複数のレーザビームに対応する複数ラインの入力データを保持する第1ステップと、前記複数ラインの入力データから、前記複数のレーザビームをオン・オフ制御するための、前記複数ラインのパルス幅変調信号を生成する第2ステップと、を有し、前記第1ステップでは、所定ラインの前記入力データ内に、前記濃度の値が予め定めた所定値以下の特定画素が存在する場合に、前記特定画素の濃度の値を次ラインの対応画素に加算し、前記対応画素の濃度の値が前記所定値よりも大きくなるまで、次ラインの対応画素への加算を繰り返す第1補正処理を実行することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置及び画素補正方法によれば、複数ビームに対応する複数のラインバッファを備える構成において、ラインバッファを追加することなく、孤立画素のデータを次ライン以降に累積加算して、所定値以上のパルス幅(所定値以上の濃度)となるように補正処理を行うため、同一ライン内の隣接画素に加算する寄せ制御では救済出来なかった孤立画素も確実に救済することが可能になる。
本発明の一実施例に係る画像形成装置の外観を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のプリンタ部の構造を示す図である。 プリンタ部にて、感光体ドラム上に静電潜像を画像形成する様子を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置で生成されるPWM信号と画素の濃度との関係を説明する図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置で生成されるPWM信号の他の例を示す図である。 従来の孤立画素の補正方法(寄せ制御)を説明する図である。 本願発明者の先願に係る孤立画素の補正方法を説明する図である。 本発明の一実施例に係る孤立画素の補正方法を説明する図である。 解像度に応じた孤立画素の補正方法を示す図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置の画像処理部の概略構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る画像形成装置のラインバッファ機能ブロックの詳細構成及び信号の流れを示すブロック図である。 本発明の一実施例に係る孤立画素の補正方法を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る孤立画素の補正方法を示すフローチャート図である。 本発明の一実施例に係る孤立画素の補正例を示す模式図である。 本発明の一実施例に係る孤立画素の補正例を示す模式図である。
背景技術で示したように、パルス幅変調(PWM)信号に応じたビーム出力によって像担持体上に画像形成を行う画像形成装置において、PWM信号に、パルス幅(濃度の階調に応じてパルスがオンになる期間)が所定値以下の孤立画素が発生する場合がある。孤立画素を含む画像を印刷する場合、この孤立画素は非常に微小であり、像担持体上に狙いどおりにトナーを付着させることが出来ないため、出力できない画素となってしまい、画像を正確に印刷することができないという問題があった。
この孤立画素を救済する方法として、特許文献1のように、孤立画素を太らせる(パルス幅を大きくする)方法が一般的であるが、面積階調で多階調表現を行う場合には、画素の位置の正確さよりも、トナー量を正確にして、指定された階調を再現することが重要になるため、この方法は不適である。そこで、面積階調において孤立画素が存在し、かつ、同一ライン内の孤立画素の左又は右に濃度が0%でない隣接画素が存在する場合は、孤立画素を隣接画素に寄せて統合する寄せ制御を行っている。しかしながら、寄せ制御は、同一ライン内で孤立画素を寄せる方法であるため、孤立画素の左右に濃度が0%でない隣接画素がない場合は、孤立画素を救済することができない。
この問題に対して、本願発明者は先願において、同一ライン内に孤立画素を寄せる隣接画素がない場合であっても、次のラインの孤立画素に対応する位置に濃度が0%でない画素がある場合は、次のラインに孤立画素を移動させて次のライン上で孤立画素を救済する方法を提案している。しかしながら、この方法でも、次のラインの孤立画素に対応する位置に濃度が0%でない画素がない場合には、孤立画素を救済することができない。この場合、孤立画素が存在するラインのデータを一時的に記憶しておき、更に次のラインに孤立画素の濃度の値を加算することによって孤立画素を救済することができるが、そのためには、孤立画素が存在するラインのデータを記憶するラインバッファを追加する必要があり、構成が複雑になってしまうという問題が生じる。
ここで、画像形成装置では、画像データに基づく画像を構成する各画素を所定の階調の濃度にする画像処理を施し、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色のラインバッファに1ライン分のデータを保持し、その後、ラインバッファ内のデータに対してパルス幅変調処理を行い、パルス幅変調処理後のPWM信号に基づきビーム出力を実施する。1ビーム出力の画像形成装置では、上記ラインバッファを各色1つずつ所持しているが、近年の画像処理装置には、複数ビーム出力が可能なものもあり、例えば、2ビーム出力の画像形成装置では各色2つずつのラインバッファを所持している。
そこで、本発明の一実施の形態では、複数ビーム出力が可能な画像形成装置において、複数ビームに対応する複数のラインバッファを有効に活用し、濃度が所定の階調以下の孤立画素が存在し、かつ、同一ライン上に孤立画素を寄せる隣接画素がない場合は、次のラインのラインバッファに保持したデータに孤立画素の濃度の値を累積加算し、濃度が所定の階調よりも大きくなるようにする。
また、600dpi(dots per inch)のような標準解像度で印刷する場合は、孤立画素を同一ライン内の隣接画素に寄せる従来の画素補正処理を行い、1200dpiのような高解像度で印刷する場合(例えば、イメージを高解像度で印刷する場合)は、孤立画素を同一ライン内の隣接画素に寄せる従来の画素補正処理に代えて、若しくは従来の画素補正処理に加えて、孤立画素の濃度の値を次ライン以降に累積加算する画素補正処理を行うようにする。
これにより、孤立画素を含むラインのデータを保持するための新たなラインバッファを追加することなく、同一ラインに孤立画素を寄せる隣接画素がない場合においても、確実に孤立画素を救済することが可能となる。
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係る画像形成装置及び画素補正方法について、図1乃至図14を参照して説明する。図1は、本実施例の画像形成装置の外観を示す模式図であり、図2は、画像形成装置の構成を示すブロック図である。また、図3は、画像形成装置のプリンタ部の構造を示す図であり、図4は、感光体ドラム上に静電潜像を画像形成する様子を示す模式図である。また、図5及び図6は、PWM信号を説明する図であり、図7は、従来の孤立画素の補正方法を示す図、図8は、本願発明者の先願に係る孤立画素の補正方法を示す図、図9は、本実施例に係る孤立画素の補正方法を示す図である。また、図10は、解像度に応じた孤立画素の補正方法を説明する図であり、図11は、画像形成装置の画像処理部の概略構成を示すブロック図、図12は、画像処理部(ラインバッファ機能ブロック)の詳細構成及び信号の流れを示すブロック図である。また、図13(a)、(b)は、本実施例の孤立画素の補正方法を示すフローチャート図であり、図14(a)、(b)は、孤立画素の補正例を示す模式図である。
図1に示すように、本実施例の画像形成装置10は、MFP(Multi Function Peripheral)などの印刷装置であり、外部のコンピュータ装置などから印刷ジョブを取得し、印刷ジョブで指定された原稿の画像データに基づく画像を記録紙に印刷したり、原稿を光学的に読み取って画像データを取得し、その画像データに基づく画像を記録紙に印刷したり、画像データを記憶/出力したりする。
具体的には、図2に示すように、画像形成装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、HDD(Hard Disk Drive)14と、ネットワークI/F部15と、表示部16と、操作部17と、スキャナ部18と、画像処理部19と、プリンタ部20などで構成される。
CPU11は、画像形成装置10の動作を制御するためのプログラムをROM12やHDD14から読み出し、RAM13に展開し実行する。ROM12は、CPU11が各部を制御するためのプログラムなどを記憶する。RAM13は、CPU11がプログラムを実行する際に各種のデータを一時的に格納するワークメモリや画像データを格納する画像メモリなどとして使用される。そして、CPU11とROM12とRAM13とで制御部が構成される。
HDD14は、CPU11が各部を制御するためのプログラム、自装置の処理機能に関する情報、外部のコンピュータ装置などから受信した印刷ジョブ、プリンタ部20が印刷処理を行う画像データなどを記憶する。
ネットワークI/F部15は、NIC(Network Interface Card)などで構成され、通信ネットワークを介して繋がっている外部のコンピュータ装置などとの接続を確立し、コンピュータ装置から印刷ジョブを受信したり、コンピュータ装置にスキャナ部18で読み取った画像データを送信したりする。
表示部16は、LCD(Liquid Crystal Display)等からなり、画像形成装置10の機能の選択や実行を指示するための画面などを表示する。操作部17は、ボタンやスイッチ等からなり、機能の選択や実行を指示する操作などを可能にする。なお、表示部16と操作部17は別々の装置としても良いし、表示部16上に、透明電極が格子状に配置された操作部(タッチセンサ)17を設けたタッチパネルとしてもよい。
スキャナ部18は、原稿台に載置された原稿の画像を光学的に読み取る部分であり、原稿を走査する光源と、原稿で反射された光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)等のイメージセンサと、電気信号をA/D変換するA/D変換器等により構成される。
画像処理部19は、PDL(Page Description Language)などで記述された印刷ジョブを翻訳し、原稿の各ページをラスタライズして画像データを生成する。そして、画像データに対してスクリーニング処理などの画像処理を行って、各ラインの画素の値を所定の階調数の濃度で表したデータに変換する。そして、変換したデータから、各画素の濃度に応じてパルスをオン・オフするPWM信号を生成してプリンタ部20へ出力する。
プリンタ部20は、電子写真方式や静電記録方式等の作像プロセスを利用した画像形成に必要な構成要素(詳細は後述する。)で構成される画像形成部であり、画像処理部19から送られてくるPWM信号に基づいて記録紙に画像を形成する。具体的には、PWM信号に基づいて複数のレーザから照射されるレーザビームのオン・オフを制御する。そして、オン・オフ制御された複数のレーザビームを第1方向(主走査方向とする。)に走査させて複数ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、第1方向と直交する方向(副走査方向とする。)に像担持体とレーザビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を像担持体上に形成し、その後、その2次元の像をトナーで顕在化して記録紙に転写することで印刷を実行する。
なお、図2は本実施例の画像形成装置10の一例であり、その構成は適宜変更可能である。例えば、図2では、画像形成装置10にスキャナ部18を備える構成を示したが、コンピュータ装置から送信される印刷ジョブのみを処理する場合はスキャナ部18を省略してもよい。また、スキャナ部18で読み取った画像を電話回線を利用して外部に送信する場合は、ファクシミリ通信部を設けてもよい。また、本実施例では、画像処理部19でラスタライズを行う構成としたが、ラスタライズ処理を外部のRIP(Raster Image Processing)コントローラなどで行い、ラスタライズ後の画像データをRIPコントローラなどから取得する構成としてもよい。
次に、上記プリンタ部20の詳細な構成及び動作について説明する。図3に示すように、プリンタ部20は、無端で環状の中間転写ベルト31と、中間転写ベルト31上にそれぞれ単一色のトナー像を形成するYMCKの色別の4つの像形成部32Y、32M、32C、32Kと、記録紙を給紙する給紙部と、給紙された記録紙を搬送する搬送部と、定着装置35などを備える。
像形成部32Y、32M、32C、32Kは、使用されるトナーの色は異なるが互いに構造は同一である。像形成部32Y、32M、32C、32Kは、表面に静電潜像が形成される像担持体としての円筒状の感光体ドラム54を有し、その周囲に帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などを備える。また、複数のレーザダイオード、回転多面鏡、各種レンズで構成されたレーザユニット33を備える。
画像形成を行う際には、帯電装置によって一様に帯電された感光体ドラム54上に、PWM信号に従ってオン・オフされる複数のレーザビームで2次元の静電潜像を形成する。静電潜像が形成された後は、現象装置が静電潜像をトナーによって顕像化する。そして感光体ドラム54の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト31と接触する箇所で中間転写ベルトに転写される。中間転写ベルト31は複数のローラによって周回しており、周回する過程で、像形成部32Y、32M、32C、32Kから順に各色の画像(トナー像)が中間転写ベルト31上に重ね合わさるように転写され、フルカラーのカラー画像が合成される。このカラー画像は、二次転写位置で中間転写ベルト31から記録紙に転写される。また、中間転写ベルト31に残ったトナーは二次転写位置の下流に設けたクリーニング装置34によって除去される。定着装置35は、搬送部の搬送路上の二次転写位置より下流の位置に設けられており、転写されたトナー像を記録紙上に定着させる。これにより、記録紙上に画像が形成される。
図4は、レーザユニット33が感光体ドラム54上に静電潜像を形成する様子を模式的に示している。レーザユニット33は、レーザビームを射出する複数のレーザダイオード(ここでは、レーザダイオード50とレーザダイオード51の2つのレーザダイオードとする。)と、回転多面鏡52と、各種レンズ53で構成される。2つのレーザダイオードから射出された2つのレーザビームは回転多面鏡52に入射する。
回転多面鏡52は矢印Aの方向に等角速度で回転しており、この回転に伴って、入射した2つのレーザビーム(レーザダイオード50から射出されるレーザビームをビーム1、レーザダイオード51から射出されるレーザビームをビーム2と呼ぶ。)が連続的に角度を変える偏向ビームとなって反射される。偏向ビームとなった2つのレーザビームは、fθレンズ、シリンドリカルレンズ等で構成される各種レンズ53を通過する。各種レンズ53を通過した2つのレーザビームは、像担持体としての感光体ドラム54上に矢印Bの方向(主走査方向)に等速で走査される。これにより、主走査方向に2ライン分の像が感光体ドラム54上に形成される。そして、感光体ドラム54を図の矢印Cの方向(副走査方向)に回転させ、2ライン分の像を形成する動作を、レーザビームが当たる位置を相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の静電潜像を感光体ドラム54上に形成する。
次に、PWM信号について説明する。図5(a)は、画像処理部19が生成するPWM信号の一例を示しており、左から右を時間の経過方向とし、画像の1ライン分の一部を抜き出している。PWM信号は、所定のクロックに同期して生成される。図では、PWM信号は、4クロックを1画素分の時間(画素単位期間と呼ぶ。)としており、画素単位期間中のパルス幅(パルスがオンになる期間)を1クロック単位に変更することで、1ライン分の各画素の濃度を5段階(0%、25%、50%、75%、100%)で表すことができる。
例えば、図5(b)はPWMの制御を概念的に示す図である。図5(b)に示すように、1画素を4つの領域に分割し、各領域を2値(白/黒)に変換した場合に、画素の濃度が25%であれば、PWM基準クロックの4クロックに対応する画素単位期間のうちの1クロック分のパルス幅を持ったパルス(デューティー比25%のパルス)が生成される。また、画素の濃度が50%であれば、4クロックの画素単位期間のうちの2クロック分のパルス幅を持ったパルス(デューティー比50%のパルス)が生成される。また、画素の濃度が75%であれば、4クロックの画素単位期間のうちの3クロック分のパルス幅を持ったパルス(デューティー比75%のパルス)が生成される。また、画素の濃度が0%であれば、4クロックの画素単位期間の全期間がオフ(デューティー比0%)となり、画素の濃度が100%であれば、4クロックの画素単位期間の全期間分(4クロック分)のパルス幅を持ったパルス(デューティー比100%のパルス)が生成される。
なお、図5では、4クロックを画素単位期間としたが、8クロックを画素単位期間としりなど、画素単位期間のクロック数は適宜変更可能である。また、図5(a)では、各画素のPWM信号のパルスがオンになる期間を、画素単位期間の開始点側(図の左側)に寄せるようにしたが、図6に示すように、各画素のPWM信号のパルスがオンになる期間を、画素単位期間の終了点側(図の右側)に寄せるようにしてもよい。
ここで、濃度の値が所定値(本実施例では25%とする。)以下の中間調の特定画素(言い換えると、デューティー比25%以下のパルスが発生する画素単位周期に対応する画素)を孤立画素とする。この孤立画素において、パルスがオンになる期間は1クロック分の非常に短い期間であり、孤立画素の濃度に対応するトナーを感光体ドラム上に付着させることが出来ない、若しくは困難であるため、記録紙に画像を正確に再現することができないという問題があった。
この問題に対して、従来は、孤立画素と同一ライン内に濃度が25%以上の隣接画素が存在する場合は、孤立画素を同一ライン内の隣接画素に寄せ(すなわち、孤立画素の濃度の値を隣接画素の濃度の値に加算し)、濃度が50%以上の画素を形成するといった孤立画素の補正処理を行い、この補正処理に従ってPWM信号を生成する制御を行っていた。具体的には、図7(a)に示すように、図中の第1画素(孤立画素)の濃度が25%(第1画素に対応する画素単位周期のパルスのデューティー比が25%)であり、第1画素に隣接する第2画素の濃度が75%(第2画素に対応する画素単位周期のパルスのデューティー比が75%)である場合、第1画素の濃度の値を第2画素の濃度の値に加算(すなわち、第1画素の濃度に対応するパルスのオン期間を第2画素の濃度に対応するパルスのオン期間に加算)し、図7(b)に示すように、第2画素に対応するパルスをデューティー比が100%のパルスにして孤立画素を救済する制御を行っていた。
この制御では、孤立画素と同一ライン内に濃度が0%でない隣接画素、つまり画素値を持つ画素が存在しない場合、孤立画素を救済することができない。そこで、本願発明者は先願において、孤立画素と同一ライン内に濃度が0%でない隣接画素が存在しない場合であっても、次のラインの孤立画素に対応する位置に濃度が0%でない隣接画素が存在する場合には、ラインを跨いで孤立画素の補正処理を実施する方法を提案している。具体的には、図8(a)に示すように、第1ライン(ビーム1)の第2画素(孤立画素)の濃度が25%(第1画素の濃度に対応する画素単位周期のパルスのデューティー比が25%)であり、第2ライン(ビーム2)の第2画素の濃度が75%(第2画素の濃度に対応する画素単位周期のパルスのデューティー比が75%)である場合、第1ラインの第2画素の濃度の値を第2ラインの第2画素の濃度の値に加算(すなわち、第1ラインの第2画素の濃度に対応するパルスのオン期間を第2ラインの第2画素の濃度に対応するパルスのオン期間に加算)し、図8(b)に示すように、第2ラインの第2画素に対応するパルスをデューティー比が100%のパルスにして孤立画素を救済する方法を提案している。
しかしながら、上記先願の方法を用いたとしても、次のラインの孤立画素に対応する位置に濃度が0%でない隣接画素が存在しない場合には、孤立画素を救済することができない。また、各画素を8つの領域に分割して2値化し(画素の濃度を8階調で表現し)、濃度が25%以下の画素を孤立画素とする場合、濃度が12.5%の孤立画素が存在するラインの次のラインの孤立画素に対応する位置に濃度が12.5%の画素があったとしても、これらの画素の濃度の値を加算(すなわち、これらの画素の濃度に対応するパルスのオン期間を加算)しても、パルスのデューティー比は25%にしかならないため、やはり、孤立画素を救済することができない。
そこで、本実施例では、第1ラインに孤立画素が存在し、かつ、同一ライン或いは次のライン(第2ライン)に孤立画素と統合する濃度が0%でない画素が存在しない場合に、更にその次のライン(第3ライン以降)の濃度が0%でない画素に孤立画素を統合して孤立画素の救済を行う。その際、ラインバッファを追加すると構成が複雑になってしまい、またコストもかかってしまうことから、既存のラインバッファを有効に利用する。具体的には、2つのビームに対応する2つのラインバッファを有する構成において、図9(a)に示すように、第1ライン(ビーム1)の第2画素に孤立画素が存在する場合に、図9(b)に示すように、その孤立画素の濃度の値を第2ライン(ビーム2)のラインバッファに一旦保存し、更に、第3ライン(ビーム1)の対応画素の濃度の値に加算することによって、孤立画素を救済する。
また、印刷対象となる画像のオブジェクト属性(イメージか、テキストやグラフィックスか)によって求められる解像度が異なることから、解像度に応じて、孤立画素の補正処理を、同一ライン内或いは次ラインまでの補正処理とするか、次々ライン以降に累積加算する補正処理とするかを切り替えることもできる。例えば、図10(a)に示すように、テキストやグラフィックスのように通常解像度(例えば、600dpi)での処理で十分な場合は、孤立画素の補正処理を同一ライン内或いは次ラインまでの補正処理とし、図10(b)に示すように、イメージのように高解像度(例えば、1200dpi)での処理が必要な場合は、孤立画素の補正処理を、同一ライン内或いは次ラインまでの補正処理に代えて、若しくは同一ライン内或いは次ラインまでの補正処理に加えて、次々ライン以降に累積加算する補正処理とすることができる。
以下、上記の孤立画素の補正処理を実施するための構成及び方法について詳細に説明する。図11は、2ビーム出力のプリンタ部20に対応する画像処理部19のモジュール構成を示すブロック図である。画像処理部19は、画像解析ブロック21とラインバッファ機能ブロック22とパルス幅変調ブロック23とで構成される。
画像解析ブロック(画像解析部)21は、印刷対象となる画像データに基づく画像に対して、スクリーン処理等の画像処理を行う。また、当該画像処理後の画像データからYMCK各色のラインバッファに送信するデータを作成する。
ラインバッファ機能ブロック(ラインバッファ機能部)22は、YMCK各色に対応するラインバッファ(Yビーム、Mビーム、Cビーム、Kビームと表記)を含む。これらのラインバッファは、プリンタ部20のレーザダイオード50に対するデータを保持する第1ラインバッファ(Yビーム1、Mビーム1、Cビーム1、Kビーム1と表記)と、プリンタ部20のレーザダイオード51に対するデータを保持する第2ラインバッファ(Yビーム2、Mビーム2、Cビーム2、Kビーム2と表記)と、に分類される。そして、各ラインバッファに保持したデータに孤立画素が存在するかを判定し、孤立画素が存在する場合は、ラインバッファに保持したデータに補正処理を行って孤立画素を救済し、補正後のデータをパルス幅変調ブロック23に出力する。
パルス幅変調ブロック(パルス幅変調部)23は、ラインバッファからのデータを2ライン分取り込む。そして、取り込んだデータから、プリンタ部20のレーザダイオード50、51のオン・オフを制御するためのPWM信号を生成し、生成したPWM信号をプリンタ部20(エンジン)に出力する。
図12は、上記ラインバッファ機能ブロック22の詳細構成及び各構成部間でやり取りされる信号を示している。ラインバッファ機能ブロック22は、ラインバッファ22a(第1ラインバッファ及び第2ラインバッファ)と、ラインバッファ機能ブロック22の全体制御を行う制御部22bと、孤立画素を救済するための補正処理を行う処理部22cと、解像度情報や画像属性情報(オブジェクト情報やサイズ情報、色情報)などの設定情報を保持する設定レジスタ22dなどで構成される。なお、本実施例のラインバッファ22aは、データを保持する機能のみならず、データの入出力を制御する機能を兼ね備えたバッファ回路である。
ラインバッファ22a、制御部22b、処理部22c及び設定レジスタ22dの概略動作を説明する。まず、ラインバッファ22aは、バッファ内が空き状態になると画像解析ブロック21にrequest信号を出力する。画像解析ブロック21はラインバッファ22aからのrequest信号を受け取ると、各ラインバッファ22aにデータ有効信号(EN(Enable)信号)と1ライン分のデータを出力する。各ラインバッファ22aは、EN信号と1ライン分のデータを受け取ると、そのデータを保持し、制御部22bにready信号1を出力する。また、各ラインバッファ22aは、パルス幅変調ブロック25からのrequest信号を受け取ると、制御部22bにready信号2を出力する。
制御部22bは、ラインバッファ22aからready信号1とready信号2を受け取ると、処理部22cにstart信号を出力する。処理部22cは、第1、第2ラインバッファに保持されたデータを解析し、各ラインのデータに孤立画素が存在するかを判定し、孤立画素が存在する場合は、設定レジスタ部22dに保持された設定情報(例えば、解像度情報)に応じて、孤立画素に対して同一ライン内或いは次ラインまでの補正処理を行うか、当該補正処理に代えて、若しくは当該補正処理に加えて、次々ライン以降に累積加算する補正処理を行う。
上記処理部22c(又は制御部22b及び処理部22c)は、ハードウェアとして構成してもよいし、制御部を処理部22c(又は制御部22b及び処理部22c)として機能させるソフトウェア(画像処理プログラム)として構成し、当該画像処理プログラムをCPU11に実行させる構成としてもよい。
なお、誤差拡散のような画像処理技術では、あるスクリーンパターンと画像パターンの組み合わせにより、孤立画素が多数発生するのを軽減させるなどの手法があるが、本実施例の技術はこのような画像処理技術とは異なり、パルス幅変調ブロック23に渡すラインバッファ内のデータを制御して出力することに特化したものである。
次に、上記構成のラインバッファ機能ブロック22の詳細動作について、図13(a)、(b)のフローチャート図を参照して説明する。図13(a)、(b)は、同一ライン内の補正処理(従来の寄せ制御)に加えて、次々ライン以降に累積加算する本実施例の補正処理を実施する場合を示している。なお、図13(a)、(b)は、作図の都合上、分図したものであり、一連の処理を示している。
まず、図13(a)に示すように、nを1に設定する(S101)。次に、第1ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第nライン(第1ライン)のデータを保持する(S102)。そして、処理部22cは、第1ラインバッファに保持した第1ラインに孤立画素が存在するかを判定する(S103)。
第1ラインバッファの第1ライン内に孤立画素が存在する場合は(S103のYes)、処理部22cは、第1ライン内で従来の寄せ制御が可能であるか(すなわち、第1ラインの孤立画素の左又は右に中間階調の隣接画素があるか)を判断する(S104)。第1ライン内で寄せ制御が可能な場合は(S104のYes)、処理部22cは、第1ライン内で寄せ制御を実施(第1ライン内で、濃度が100%を越えない範囲で、孤立画素の濃度の値を隣接画素の濃度の値に加算)する(S105)。その後、第1ラインバッファは、同一ライン内で寄せ制御を実施した後の第1ラインのデータをパルス幅変調ブロック23に出力する(S106)。そして、第2ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+1ライン(第2ライン)のデータを保持する(S107)。
また、S103で、第1ラインバッファの第1ライン内に孤立画素が存在しない場合は(S103のNo)、孤立画素に対する補正処理が必要ないため、第1ラインバッファは、第1ラインのデータをそのままパルス幅変調ブロック23に出力し(S106)、第2ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+1ライン(第2ライン)のデータを保持する(S107)。
また、S104で、第1ライン内で寄せ制御ができない(第1ラインの孤立画素の左又は右に中間階調の隣接画素がない)場合は、処理部22cは、設定レジスタ部22dに保持された設定情報(ここでは解像度情報)に基づき、解像度が予め定めた解像度よりも大きいか(高解像度であるか)を判断する(S108)。高解像度でない(例えば、600dpi等の通常解像度)の場合は、補正処理を実施せずに、第1ラインバッファは、第1ラインのデータをそのままパルス幅変調ブロック23に出力し(S106)、第2ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+1ライン(第2ライン)のデータを保持する(S107)。
一方、高解像度(例えば、1200dpi等)の場合は、本実施例の特徴である次々ライン以降に累積加算する補正処理を実施する。具体的には、第2ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+1ライン(第2ライン)のデータを保持する(S109)。そして、処理部22cは、濃度が100%を越えない範囲で、第1ラインバッファの孤立画素の濃度の値を第2ラインバッファに保持した第2ラインの対応画素の濃度の値に加算する(S110)。その後、第1ラインバッファは、孤立画素を除いた第1ラインのデータをパルス幅変調ブロック23に出力する(S111)。
次に、図13(b)に示すように、処理部22cは、第2ラインバッファに保持した第n+1ライン(第2ライン)内に孤立画素が存在するかを判定する(S112)。その際、第2ラインの、第1ラインの孤立画素に対応する位置に、孤立画素に統合可能な濃度が0%でない画素があれば、孤立画素がその画素に統合され(孤立画素の濃度の値がその画素の濃度の値に加算され)、孤立画素が救済されることになる。
第2ラインバッファの第2ライン内に孤立画素が存在する場合は(S112のYes)、処理部22cは、第2ライン内で従来の寄せ制御が可能であるかを判断する(S113)。第2ライン内で寄せ制御が可能な場合は(S113のYes)、処理部22cは、第2ライン内で、濃度が100%を越えない範囲で寄せ制御を実施し(S114)、第2ラインバッファは、寄せ制御を実施した後の第2ラインのデータをパルス幅変調ブロック23に出力する(S115)。そして、第1ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+2ライン(第3ライン)のデータを保持する(S116)。
また、S112で、第2ラインバッファの第2ライン内に孤立画素が存在しない場合は(S112のNo)、孤立画素に対する補正処理が必要ないため、第2ラインバッファは、第2ラインのデータをそのままパルス幅変調ブロック23に出力し(S115)、第1ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+2ライン(第3ライン)のデータを保持する(S116)。
また、S113で、第2ライン内で寄せ制御ができない場合は、処理部22cは、設定レジスタ部22dに保持された設定情報に基づき、解像度が高解像度であるかを判断する(S117)。通常解像度の場合は、補正処理を実施せずに、第2ラインバッファは、第2ラインのデータをそのままパルス幅変調ブロック23に出力し(S115)、第1ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+2ライン(第3ライン)のデータを保持する(S116)。
一方、高解像度の場合は、次々ライン以降に累積加算する補正処理を実施する。具体的には、第1ラインバッファは、画像解析ブロック21から出力される第n+2ライン(第3ライン)のデータを保持する(S118)。そして、処理部22cは、濃度が100%を越えない範囲で、第2ラインバッファの孤立画素の濃度の値を第1ラインバッファに保持した第3ラインの対応画素の濃度の値に加算する(S119)。その後、第2ラインバッファは、孤立画素を除いた第2ラインのデータをパルス幅変調ブロック23に出力する(S120)。
その後、処理部22cは、設定レジスタ部22dに保持された設定情報(データサイズ情報)に基づき、設定サイズ分のデータの処理が終了したかを判断し(S121)、処理が終了していなければ、nに2を加算し(S122)、S103に戻って、一連の処理を繰り返す。そして、パルス幅変調ブロック23は、各ラインのデータからPWM信号を生成し、2ライン分のPWM信号をまとめてプリンタ部20に出力し、プリンタ部20は、2ライン分のPWM信号に基づいて、2つのレーザダイオードから2つのビームを出力して記録紙上に画像を形成する。
この一連の処理により、孤立画素に対して同一ライン内での寄せ制御が可能な場合は、従来と同様に同一ライン内で寄せ制御を実施し、同一ライン内での寄せ制御ができない場合は、孤立画素の濃度が順次、次のラインの対応画素の濃度に加算されていくため、孤立画素を確実に救済することができる。
上記の孤立画素の補正処理について、図14の模式図を参照して具体的に説明する。なお、図14(a)、(b)は、主走査方向に連続する8画素(左側から画素a、…、画素hとする。)を16階調の濃度に対応するデューティー比で表現したものであり、網掛けで示した部分が各画素に対応する画素単位周期においてパルスがオンになる期間である。また、デューティー比が25%以下(すなわち、16進の”0×4”以下)となる画素を孤立画素とし、網掛け部分を太い線で囲んでいる。
(1)第1ラインバッファに第1ラインのデータを保持する。この第1ラインのデータの内、画素1bはデューティー比が25%、画素1eはデューティー比が12.5%、画素1gはデューティー比が25%であり、孤立画素である。
(2)第1ラインのデータに対して、同一ライン内で隣接画素(右側の画素とする。)に対して寄せ制御を実施する。ここでは、画素1bの濃度の値を画素1cの濃度の値に加算すると共に、画素1gの濃度の値を画素1hの濃度の値に加算することによって孤立画素を救済する。なお、画素1eは孤立画素であるが、画素1eの右側の画素1fは濃度が0%でない、つまり画素値を持つ画素ではないため、寄せ制御を実施することができず、画素1eは孤立画素のまま残る。
(3)次に、第2ラインバッファに第2ラインのデータを保持する。この第2ラインのデータの内、画素2aはデューティー比が25%であるため、孤立画素である。また、第2ラインのデータには、第1ラインの孤立画素(画素1e)に対応する位置に濃度が0%でない画素2eが存在している。
(4)第2ラインのデータに第1ラインの孤立画素の濃度の値を加算する。具体的には、第1ラインの孤立画素(画素1e)はデューティー比が12.5%、第2ラインの画素2eはデューティー比が12.5%であるため、第2ラインの画素2eはデューティー比が25%の孤立画素となる。その後、第1ラインのデータから孤立画素(画素1e)を除いたデータをパルス幅変調ブロックに出力し、パルス幅変調ブロックはそのデータからPWM信号を生成する。
(5)第1ラインの孤立画素の濃度の値を加算した後の第2ラインのデータに対して寄せ制御を実施する。ここでは、画素2a、2eは孤立画素であるが、その右側の画素2b、2fは濃度が0%でない画素ではないため、寄せ制御を実施することができず、画素2a、2eは孤立画素のまま残る。
(6)第1ラインバッファに第3ラインのデータを保持する。この第3ラインのデータには、第2ラインの孤立画素(画素2a)に対応する位置に濃度が0%でない画素3aが存在している。
(7)第3ラインのデータに第2ラインの孤立画素の濃度の値を加算する。具体的には、第2ラインの孤立画素(画素2a)はデューティー比が25%、第3ラインの画素3aはデューティー比が25%であるため、第3ラインの画素3aはデューティー比が50%となって孤立画素ではなくなる。一方、第2ラインの孤立画素(画素2e)に対応する第3ラインに濃度が0%でない画素はないため、第2ラインの孤立画素(画素2e)は第3ラインの孤立画素(画素3e)として残る。その後、第2ラインのデータから孤立画素(画素2a、2e)を除いたデータをパルス幅変調ブロックに出力し、パルス幅変調ブロックはそのデータからPWM信号を生成し、第1ラインのPWM信号と第2ラインのPWM信号をプリンタ部20に出力する。
(8)第2ラインの孤立画素の濃度の値を加算した後の第3ラインのデータに対して寄せ制御を実施する。ここでは、画素3eは孤立画素であるが、その右側の画素3fは濃度が0%でない画素ではないため、寄せ制御を実施することができず、画素3eは孤立画素のまま残る。
(9)第2ラインバッファに第4ラインのデータを保持する。この第4ラインのデータの内、画素4aと画素4gはデューティー比が25%であるため、孤立画素である。また、第4ラインのデータには、第3ラインの孤立画素(画素3e)に対応する位置に濃度が0%でない画素4eが存在している。
(10)第4ラインのデータに第3ラインの孤立画素(画素3e)の濃度の値を加算する。具体的には、第3ラインの孤立画素(画素3e)はデューティー比が25%、第4ラインの画素4eはデューティー比が25%であるため、第4ラインの画素4eはデューティー比が50%となって孤立画素ではなくなる。その後、第3ラインのデータから孤立画素(画素3e)を除いたデータをパルス幅変調ブロックに出力し、パルス幅変調ブロックはそのデータからPWM信号を生成する。
(11)第3ラインの孤立画素の濃度の値を加算した後の第4ラインのデータに対して寄せ制御を実施する。ここでは、画素4gの濃度の値を画素4hの濃度の値に加算する。なお、画素4aは孤立画素であるが、その右側の画素4bは濃度が0%でない画素ではないため、寄せ制御を実施することができず、画素4aは孤立画素のまま残る。
このように、第1ラインの孤立画素(画素1e)の濃度の値が第2ラインの画素2eに加算され、第3ラインに移動し、更に第4ラインの画素4eに加算され、濃度の値(デューティー比)が一定以上のデータとして出力されるため、孤立画素を確実に救済することができる。
なお、上記実施例では、あるラインの孤立画素の濃度と次のラインの対応画素の濃度とを合わせた値が100%を越えない場合を例示したが、孤立画素の濃度と対応画素の濃度とを合わせた値が100%を越える場合は、対応画素の濃度を100%として孤立画素が救済されたと判断すればよい。
また、上記実施例では、ラインバッファ機能ブロック22に、プリンタ部20の2つのレーザダイオードに対応する2つのラインバッファを備える構成としたが、3つ以上のレーザダイオードに対応する3つ以上のラインバッファを備える構成としてもよい。その場合も、ラインバッファ毎に1ライン分のデータを順次取り込むようにすれば、孤立画素の濃度の値を順次、次のラインのデータに加算することができる。
また、図13のフローチャート図及び図14の模式図では、ラインバッファを新たに設けることなく、孤立画素のデータを順次、次のラインに加算できるようにするために、第1ラインバッファと第2ラインバッファに交互に1ライン分のデータを取り込む構成としたが、第1ラインバッファ及び第2ラインバッファに2ライン分のデータを同時に取り込むこともできる。
その際、第1ラインバッファに取り込んだラインに孤立画素がある場合は、その孤立画素の濃度の値を第2ラインバッファに取り込んだラインのデータに加算すればよい。また、第2ラインバッファに取り込んだラインに孤立画素がある、若しくは第2ラインバッファに取り込んだラインに第1ラインバッファに取り込んだラインから移動した孤立画素がある場合は、次の2ライン分のデータを取り込む際に、第1ラインバッファのデータを消去し、孤立画素のデータを第1ラインバッファに移し、孤立画素のデータを第1ラインバッファ上で順に移動させながら新たなラインのデータを取り込むことにより、第2ラインバッファの孤立画素の濃度の値を次の第1ラインバッファのデータに加算することができる。
また、上記実施例では、濃度に対応するデューティー比が25%以下の画素を孤立画素としたが、孤立画素であるかを判断する基準となるデューティー比は25%に限らず、任意の中間調の濃度に対応するデューティー比に設定することができる。
また、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、画像形成装置10や画像処理部19、ラインバッファ機能ブロック22の構成や孤立画素の補正方法は適宜変更することができる。
本発明は、像担持体上に複数ライン分のデータを順次書き込む画像形成装置、及び孤立画素を救済する画素補正方法、並びに画素補正方法を実現する画素補正プログラム、並びに画素補正プログラムを記録した記録媒体に利用可能である。
10 画像形成装置
11 CPU
12 ROM
13 RAM
14 HDD
15 ネットワークI/F部
16 表示部
17 操作部
18 スキャナ部
19 画像処理部
20 プリンタ部
21 画像解析ブロック
22 ラインバッファ機能ブロック
22a ラインバッファ
22b 制御部
22c 処理部
22d 設定レジスタ部
23 パルス幅変調ブロック
31 中間転写ベルト
32(32Y、32M、32C、32K) 像形成部
33 レーザユニット
34 クリーニング装置
35 定着装置
50 レーザダイオード
51 レーザダイオード
52 回転多面鏡
53 各種レンズ
54 感光体ドラム

Claims (10)

  1. 複数のレーザビームを第1方向に走査させて複数ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、前記第1方向と直交する方向に、前記像担持体と前記レーザビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を前記像担持体上に形成する画像形成部と、
    画像形成の対象となる画像データに基づいて、前記複数のレーザビームをオン・オフ制御するパルス幅変調信号を生成する画像処理部と、を備える画像形成装置であって、
    前記複数のレーザビームに対応する複数ラインの入力データを保持する複数のラインバッファを備えるラインバッファ機能部と、
    前記複数ラインの入力データから、前記複数ラインの前記パルス幅変調信号を生成するパルス幅変調部と、を備え、
    前記ラインバッファ機能部は、所定ラインの前記入力データ内に、前記濃度の値が予め定めた所定値以下の特定画素が存在する場合に、前記特定画素の濃度の値を次ラインの対応画素に加算し、前記対応画素の濃度の値が前記所定値よりも大きくなるまで、次ラインの対応画素への加算を繰り返す第1補正処理を実行する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ラインバッファ機能部は、各々のラインバッファに、1ライン分の入力データを順に保持し、所定のラインの入力データ内に前記特定画素が存在する場合は、次のラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理を繰り返す、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記複数のラインバッファは、第1ラインバッファ及び第2ラインバッファであり、
    前記ラインバッファ機能部は、
    前記第1ラインバッファに保持した第n(nは1以上の正数)ラインの入力データ内に前記特定画素がある場合は、前記第2ラインバッファに第n+1ラインの入力データを保持した後、前記第n+1ラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理と、
    前記第2ラインバッファに保持した第n+1ラインの入力データ内に前記特定画素がある場合は、前記第1ラインバッファに第n+2ラインの入力データを保持した後、前記第n+2ラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理と、
    nに2を加算する処理と、
    を繰り返し実行する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記ラインバッファ機能部は、予め定めた所定の解像度よりも小さい解像度で画像形成を行う場合は、前記特定画素の濃度の値を同一ライン内の画素に加算する第2の補正処理を行い、前記所定の解像度以上の解像度で画像形成を行う場合は、前記第2の補正処理に代えて若しくは前記第2の補正処理に加えて、前記第1の補正処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の画像形成装置。
  5. 前記特定画素は、単独で画像形成した場合に、前記像担持体上にトナーが付着しない濃度の画素である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の画像形成装置。
  6. 複数のレーザビームを第1方向に走査させて複数ライン分の像を像担持体上に形成する動作を、前記第1方向と直交する方向に前記像担持体と前記レーザビームを相対移動させながら繰り返し行うことで2次元の像を前記像担持体上に形成する画像形成装置における画素補正方法であって、
    複数のラインバッファに、前記複数のレーザビームに対応する複数ラインの入力データを保持する第1ステップと、
    前記複数ラインの入力データから、前記複数のレーザビームをオン・オフ制御するための、前記複数ラインのパルス幅変調信号を生成する第2ステップと、を有し、
    前記第1ステップでは、所定ラインの前記入力データ内に、前記濃度の値が予め定めた所定値以下の特定画素が存在する場合に、前記特定画素の濃度の値を次ラインの対応画素に加算し、前記対応画素の濃度の値が前記所定値よりも大きくなるまで、次ラインの対応画素への加算を繰り返す第1補正処理を実行する、
    ことを特徴とする画素補正方法。
  7. 前記第1ステップでは、各々のラインバッファに、1ライン分の入力データを順に保持し、所定のラインの入力データ内に前記特定画素が存在する場合は、次のラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理を繰り返す、
    ことを特徴とする請求項6に記載の画素補正方法。
  8. 前記複数のラインバッファは、第1ラインバッファ及び第2ラインバッファであり、
    前記第1ステップでは、
    前記第1ラインバッファに保持した第n(nは1以上の正数)ラインの入力データ内に前記特定画素がある場合は、前記第2ラインバッファに第n+1ラインの入力データを保持した後、前記第n+1ラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理と、
    前記第2ラインバッファに保持した第n+1ラインの入力データ内に前記特定画素がある場合は、前記第1ラインバッファに第n+2ラインの入力データを保持した後、前記第n+2ラインの入力データの対応画素に前記特定画素の濃度の値を加算する処理と、
    nに2を加算する処理と、
    を繰り返し実行する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の画素補正方法。
  9. 前記第1ステップでは、予め定めた所定の解像度よりも小さい解像度で画像形成を行う場合は、前記特定画素の濃度の値を同一ライン内の画素に加算する第2の補正処理を行い、前記所定の解像度以上の解像度で画像形成を行う場合は、前記第2の補正処理に代えて若しくは前記第2の補正処理に加えて、前記第1の補正処理を行う、
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一に記載の画素補正方法。
  10. 前記特定画素は、単独で画像形成した場合に、前記像担持体上にトナーが付着しない濃度の画素である、
    ことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一に記載の画素補正方法。
JP2014018166A 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置及び画素補正方法 Pending JP2015145079A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014018166A JP2015145079A (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置及び画素補正方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014018166A JP2015145079A (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置及び画素補正方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015145079A true JP2015145079A (ja) 2015-08-13

Family

ID=53889638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014018166A Pending JP2015145079A (ja) 2014-02-03 2014-02-03 画像形成装置及び画素補正方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015145079A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6236817B2 (ja) 画像形成装置
US9241089B2 (en) Image forming apparatus and method for scaling image data by a correction pixel
JP2009038522A (ja) 画像形成装置及び画像補正方法
US8446641B2 (en) Image processing apparatus and image processing method
JP2012114510A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP6436007B2 (ja) 光源駆動制御装置、画像形成装置および光源駆動方法
JP6201557B2 (ja) 画像形成装置
JP2010028206A (ja) 画像形成システム、画像形成装置、画像処理装置および画像形成方法
JP2016064653A (ja) 画像形成装置
US7542169B2 (en) Halftone image processing using a dither matrix with a consecutive order and shifted from an adjoining block in a main scan direction
JP2015145079A (ja) 画像形成装置及び画素補正方法
US8085437B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP6234888B2 (ja) 画像形成装置
JP6210323B2 (ja) 画像形成装置
JP2015024513A (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP6362032B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP2014014007A (ja) 画像形成装置
JP5283843B2 (ja) 画像形成装置
JP2018024257A (ja) 画像形成装置
JP6750490B2 (ja) 画像形成装置
JP2017019154A (ja) 光源駆動制御装置、画像形成装置および光源駆動方法
JP6221916B2 (ja) 画像形成装置及び露光制御方法
JP2005284116A (ja) 画像形成装置および画像形成方法
JP6852284B2 (ja) 画像形成装置及び画像形成方法
JP6528172B2 (ja) 画像形成装置