JP2015144513A - 誘導電動機 - Google Patents
誘導電動機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015144513A JP2015144513A JP2014016573A JP2014016573A JP2015144513A JP 2015144513 A JP2015144513 A JP 2015144513A JP 2014016573 A JP2014016573 A JP 2014016573A JP 2014016573 A JP2014016573 A JP 2014016573A JP 2015144513 A JP2015144513 A JP 2015144513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling fan
- end ring
- rotor
- induction motor
- fan member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Induction Machinery (AREA)
- Motor Or Generator Cooling System (AREA)
Abstract
【課題】冷却ファン部材に起因する気流によりステータ等を冷却可能な誘導電動機に関し、より簡易な構成で冷却ファン部材を固定して、冷却性能を向上させ得る誘導電動機を提供する。【解決手段】誘導電動機1は、回転軸20に固設されたロータ10と、当該ロータ10の径方向外側に配設されたステータ40とを、モータケース50内部に収容して構成されており、ロータ10を回転軸20と共に回転させることにより駆動する。冷却ファン部材30は、回転軸20に対して固設されたファン押え部材35によって、エンドリング13の軸方向端面に対して密着している。エンドリング13の各嵌合溝部14に対して、冷却ファン部材30の嵌合突条部32が嵌合する為、冷却ファン部材30は、ロータ10及び回転軸20と共に回転し、気流によってコイルエンド部42を冷却する。【選択図】図2
Description
本発明は、ロータ及びステータを有する誘導電動機に関し、ロータ及び回転軸の回転に伴い、ステータ等を冷却可能な誘導電動機に関する。
近年、誘導電動機の分野において、当該誘導電動機を構成するロータやステータの発熱量が増大してきている。このような誘導電動機においては、特に、ステータのコイルエンド部の発熱を、如何に効率よく冷却するかといった点が課題となっている
この点に鑑みてなされた発明として、特許文献1や特許文献2記載の発明が知られている。特許文献1、特許文献2記載の発明において、誘導電動機は、回転軸に対して固定されたロータと、ロータの径方向外側にステータとを有しており、回転軸に対して、冷却ファンを固設して有している。従って、特許文献1、特許文献2記載の発明によれば、冷却ファンは、ロータ及び回転軸と共に回転することで、ロータの径方向外側に向かう気流を発生させることができ、この気流により、ステータのコイルエンド部等を冷却し得る。
しかしながら、特許文献1、特許文献2記載の発明のように、冷却ファンを利用してコイルエンド部を冷却する場合、当該冷却ファンを回転軸の軸方向における位置を、確実に固定すると同時に、ロータ及び回転軸と共に回転するように、確実に回り止めをしておく必要がある。
例えば、特許文献1記載の発明の場合、ファン自体を、ロータコアとスリップリングで挟むことで軸方向に固定し、リベットを用いて回り止めを行っている。又、ファンの固定に関する他の方式としては、回転軸に対するキー溝加工や、スポット溶接を用いるものが知られている。これらの方式を採用した場合、リベット止めの加工作業、スポット溶接の溶接作業や、回転軸に対するキー溝の作成作業等が必要となる為、製造工程の増大を招いてしまっていた。
本発明は、冷却ファン部材に起因する気流によりステータ等を冷却可能な誘導電動機に関し、より簡易な構成で冷却ファン部材を固定して、冷却性能を向上させ得る誘導電動機を提供する。
本発明の一側面に係る誘導電動機は、回転可能に配設された回転軸に対して固設され、前記回転軸とともに回転するロータコアと、前記ロータコアにおける回転軸の周りに分散配置され、前記回転軸方向に延びる導電材により形成される複数のロータバーと、前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面において、前記複数のロータバーの端部を相互に接続するエンドリングと、を有するロータと、前記ロータの径方向外側に配設されたステータコアと、前記ステータコアに巻装され導線により構成されるコイルと、前記ステータコアの軸方向端面から軸方向に突出し、前記コイルを構成する導線によりなるコイルエンド部と、を有するステータと、前記ロータと前記ステータとを内部に収容するハウジングと、を有する誘導電動機であって、前記エンドリングの軸方向端面に沿って配設され、前記回転軸を中心として回転することで、前記ロータの径方向外側に向かう気流を発生させる冷却ファン部材と、前記エンドリングの軸方向端面に対して、前記冷却ファン部材を密着させる冷却ファン押え部材と、を有し、前記冷却ファン部材は、前記ファン押え部材によって、前記エンドリングの軸方向端面に対して密着されることにより、前記エンドリングに対して回り止めされていることを特徴とする。
当該誘導電動機は、かご形回転子として構成されたロータと、ステータとを、ハウジング内部に有している。ロータは、回転軸と、ロータコアと、複数のロータバー及びエンドリングを有して構成されている。ステータは、ロータの周囲を囲むように形成されたステータコアと、回転磁界を発生させるコイル及びコイルエンド部を有して構成されている。ここで、当該誘導電動機は、ハウジング内部において、エンドリングの軸方向端面に沿って、冷却ファン部材と、ファン押え部材を有している。これにより、冷却ファン部材は、ファン押え部材によって、エンドリングの軸方向端面に対して密着することになるので、当該ファン押え部材は、当該冷却ファン部材の軸方向における位置の固定及び回り止めとして機能する。この結果、当該誘導電動機は、冷却ファン部材とファン押え部材が協働することによって、冷却ファン部材を簡単な構成で固定(軸方向及び回り止め)することができ、冷却ファン部材を、ロータ及び回転軸と共に回転する状態にすることができる。即ち、簡単な構成であるので、製造工程の増大を抑制することができ、冷却ファン部材によって生じる気流で、ステータのコイルエンド部等を冷却することができる。又、冷却ファン部材自身がフィンとして機能し、ロータ(特にエンドリング)の放熱に寄与し得る。
そして、本発明の他の側面に係る誘導電動機は、請求項1記載の誘導電動機であって、前記冷却ファン部材は、前記ファン押え部材によって、前記エンドリングの軸方向端面に対して密着されることで、前記エンドリングに対して嵌合して、前記エンドリングに対して回り止めされていることを特徴とする。
当該誘導電動機によれば、前記冷却ファン部材は、前記ファン押え部材によって、前記エンドリングの軸方向端面に対して密着されることで、前記エンドリングに対して嵌合して、前記エンドリングに対して回り止めされている為、冷却ファン部材とファン押え部材の嵌合部分によって、冷却ファン部材の回り止めを確実に行い得る。この結果、当該誘導電動機は、冷却ファン部材とエンドリングの嵌合という簡単な構成を採用しているので、製造工程の増大を抑制することができ、冷却ファン部材によって生じる気流で、ステータのコイルエンド部等を冷却することができる。
又、本発明の他の側面に係る誘導電動機は、請求項1又は請求項2記載の誘導電動機であって、前記エンドリングは、前記エンドリングの表面から凹状に窪み、前記エンドリングの周方向と交差するように伸びた溝部を有し、前記冷却ファン部材は、前記エンドリングの表面との接触面に、前記エンドリングの表面に向かって突出形成された突起部を有し、前記冷却ファン部材は、前記エンドリングの溝部に対して、前記冷却ファン部材の突起部が嵌合することにより、前記エンドリングに対して回り止めされていることを特徴とする。
当該誘導電動機によれば、エンドリングの溝部に対して、冷却ファン部材の突起部を嵌合させることで、冷却ファン部材の回り止めを行っており、溝部は周方向に交差するように伸びている為、冷却ファン部材の回り止めを確実に行い得る。又、当該誘導電動機は、冷却ファン部材の突起部と、エンドリングの溝部の嵌合という簡単な構成を採用しているので、製造工程の増大を抑制することができ、冷却ファン部材によって生じる気流で、ステータのコイルエンド部等を冷却することができる。
そして、本発明の他の側面に係る誘導電動機は、請求項3記載の誘導電動機であって、前記冷却ファン部材における突起部の先端部分を頂点とする突起角度は、前記エンドリングの溝部によって構成される溝角度よりも大きいことを特徴とする。
当該誘導電動機において、前記冷却ファン部材における突起部の先端部分を頂点とする突起角度は、前記エンドリングの溝部によって構成される溝角度よりも大きい為、溝部に対して突起部を嵌合させる際に、突起部は、ファン押え部材の作用によって、溝部に対して圧入されることになる。この結果、当該誘導電動機によれば、冷却ファン部材の回り止めを、より確実に行うことができる。
又、本発明の他の側面に係る誘導電動機は、請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導電動機であって、前記冷却ファン部材は、前記エンドリングの内径側において、前記回転軸を中心として、前記ロータコアの軸方向端面側に向かって窪んだカップ部を有し、前記ファン押え部材の少なくとも一部は、前記冷却ファン部材における前記カップ部の内側に位置することを特徴とする。
当該誘導電動機によれば、ファン押え部材の少なくとも一部を、冷却ファン部材のカップ部の内側に配置することで、冷却ファン部材、ファン押え部材を配設して、コイルエンド部等の冷却を図った場合であっても、当該誘導電動機のおける軸方向に対する大型化を抑制することができる。
以下、本発明に係る誘導電動機を、誘導電動機1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の説明においては、誘導電動機1の回転軸20が載置面に対して平行となるように配置した場合に、当該回転軸20の軸方向を、誘導電動機1の前後方向とする。そして、この状態の誘導電動機1を基準として、誘導電動機1の上下方向及び左右方向を定義して説明する。
先ず、本実施形態に係る誘導電動機1の概略構成について、図1を参照しつつ詳細に説明する。本実施形態に係る誘導電動機1は、図1に示すように、当該誘導電動機1は、かご型三相誘導電動機であり、かご型回転子として構成されたロータ10と、当該ロータ10と共に回転する冷却ファン部材30と、三相交流電流によって回転磁束を発生させるステータ40と、により構成されており、モータケース50内部に収納されている。当該誘導電動機1は、後述するステータ40から発生する回転磁束と、かご型回転子として構成されたロータ10のロータバー12に発生する誘導電流とが鎖交することにより、ロータ10を回転軸20と共に回転させる。
本実施形態に係る誘導電動機1のロータ10は、かご型回転子として構成されており、回転軸20の軸芯周りに回転可能に固設されている。図1に示すように、ロータ10は、円筒形状のロータコア11と、ロータコア11の周方向に分散配置された複数のロータバー12と、ロータバー12の軸方向両端部と接合するエンドリング13とを有している。
ロータコア11は、複数の電磁鋼板製のプレートを積層することによって、回転軸20を取り囲むように円筒形状に構成されており、回転軸20に対して固定されている。又、当該ロータコア11の外周面は、ステータ40の内周面(回転軸20側の面)と間隔を隔てた状態で対向している。
複数のロータバー12は、導電材によって中実の棒状に形成されており、ロータコア11の周方向に沿って、等間隔で分散配置されている。図1に示すように、各ロータバー12は、ロータコア11の軸方向に沿って一直線状に延びるように配設されている。各ロータバー12の長さ寸法は、ロータコア11の軸方向寸法とほぼ等しく形成されている。
エンドリング13は、端絡環又は短絡環と呼ばれる部材であり、ロータバー12と同様に導電材によって、円環状に形成されている(図1、図3等参照)。当該エンドリング13は、回転軸20の軸方向におけるロータコア11の両端面に沿って配設されており、各ロータバー12の端部に接合されている。これにより、各ロータバー12は、一対のエンドリング13と接合されることにより、短絡されている。
そして、エンドリング13の軸方向端面には、複数の嵌合溝部14が、当該エンドリング13の周方向に分散して配置されている。各嵌合溝部14は、エンドリング13の軸方向端面の表面から凹状に窪んだ溝状に形成されており、前記エンドリングの周方向と交差する方向(例えば、図4に示すように、径方向)に沿って伸びている。後述するように、各嵌合溝部14に対しては、冷却ファン部材30の嵌合突条部32が夫々嵌合するように構成されている(図5、図6参照)。
尚、各嵌合溝部14は、図6に示すように、所定の溝角度αとなるように形成されている。この溝角度αは、当該嵌合溝部14の伸びる方向に鉛直であり、且つ、嵌合溝部14の内壁面によって形成される角度を意味する。
そして、回転軸20は、誘導電動機1の鉛直断面におけるステータ40の中心において、モータケース50に配設されたベアリング55を介して、モータケース50内に回転可能に支持されており、ロータ10の回転中心として機能する(図1参照)。
そして、当該誘導電動機1においては、冷却ファン部材30が、前記エンドリング13の軸方向端面に沿って固設されており、ファン押え部材35と協働することにより、ロータ10及び回転軸20と共に回転するように構成されている。冷却ファン部材30は、複数の羽根部31と、複数の嵌合突条部32と、カップ部33を有して構成されており、ステータ40のコイルエンド部42の内径側において、前記回転軸20と共に回転する。従って、冷却ファン部材30は、ロータ10及び回転軸20と共に回転することで、前記ロータ10の径方向外側に向かう気流を発生させることができ、当該気流によって、ステータ40のコイルエンド部42を冷却することができる。尚、当該冷却ファン部材30は、板状の部材に対して曲げ加工、絞り加工を行うことで、複数の羽根部31と、複数の嵌合突条部32と、カップ部33を形成している。
複数の羽根部31は、当該冷却ファン部材30の周方向に分散配置するように形成されており、夫々、板状の部材を切断加工及び曲げ加工することにより形成されている。図2に示すように、各羽根部31は、冷却ファン部材30の径方向外側における所定部分を切断し、夫々、略垂直に立設するように曲げ加工することで構成される。複数の羽根部31は、冷却ファン部材30の回転に伴い、ロータ10の径方向外側に向かう気流を発生させる機能を果たす。
複数の嵌合突条部32は、冷却ファン部材30の周方向に分散配置された各羽根部31の基端部分を曲げ加工して形成されており、前記エンドリング13の軸方向端面と接触する接触面に、前記エンドリング13の表面に向かって突出するように形成されている(図3、図5、図6参照)。そして、各嵌合突条部32は、夫々、エンドリング13の嵌合溝部14に対応するように、周方向に交差する方向(例えば、径方向)に沿って延びている。従って、エンドリング13の軸方向端面に対して、冷却ファン部材30を密着させると、各嵌合突条部32は、夫々、エンドリング13の各嵌合溝部14と嵌合する。
尚、図6に示すように、各嵌合突条部32は、所定の突条角度βとなるように形成されている。この突条角度βは、各嵌合突条部32の伸びる方向に鉛直であり、且つ、当該嵌合突条部32の先端部分を頂点する角度であり、上述した嵌合溝部14の溝角度αよりも大きくなるように設定されている。
そして、カップ部33は、冷却ファン部材30を構成する板状部材の中心部(即ち、回転軸20によって挿通される部分)に対して、絞り加工を施すことによって、一方側に窪んだカップ状に形成されている。図1、図5等に示すように、当該カップ部33は、エンドリング13の軸方向端面に沿って、冷却ファン部材30を配設した場合に、前記エンドリングの内径側において、前記ロータコアの軸方向端面側に向かって窪んだ状態で配設される。
ファン押え部材35は、エンドリング13の軸方向端面等と協働することで、冷却ファン部材30の軸方向における位置を固定する部材であり、回転軸20に対して固設される。具体的には、図1、図5に示すように、ファン押え部材35は、冷却ファン部材30のカップ部33内部に配設されており、当該冷却ファン部材30をエンドリング13の軸方向端面に向かって押圧・密着させている。
図1に示すように、ステータ40は、モータケース50内部において固定されており、略円筒形状のステータコア41と、ステータコア41に巻装されたステータコイルと、を備えている。ステータコア41は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成された略円筒形状をなす。又、ステータコア41は、周方向に分散配置されて軸方向に延びる複数のティース及びスロット(図示せず)を有している。各スロットは、夫々、2つのティースの周方向の間に形成されている。
ステータコイルは、導体で構成されており、ステータコア41に形成された各スロットを通ってティースに巻装されている。上述したように、当該ステータ40は、三相交流で駆動される誘導電動機のステータである為、U相、V相、及びW相の三相のステータコイルを備え、各相の交流電流が供給されることによって、回転磁束を発生させる。そして、各相のステータコイルは、ステータコア41の軸方向端面にかぶさるように、ステータコア41に形成された複数のスロットを跨って巻装されている。従って、ステータコア41の軸方向両側には、コイルエンド部42が、当該ステータ40におけるステータコイルの一部として、ステータコア41の軸方向端面から突出するように形成されている。
モータケース50は、ロータ10と、ステータ40とを収容するケースであり、ステータ固定部51と、フロントケース52と、リアケース53とを有している(図1参照)。ステータ固定部51は、フロントケース52とリアケース53との間に位置する筒状の筐体であり、筒状の筐体における内径に対して、ステータコア41が圧入されることにより、モータケース50内部の所定位置に、ステータ40を固定している。
フロントケース52は、モータケース50前方側の部分を構成し、ベルト駆動ユニット側におけるロータ10及びステータ40を覆っている。フロントケース52は、前方側の面に、ベアリング55を有しており、当該ベアリング55によって、回転軸20を回転可能に支持している。
そして、リアケース53は、モータケース50後方側の部分を構成し、インバータユニット側におけるロータ10、ステータ40を覆っている。リアケース53は、後方側の面に、フロントケース52と同様に、ベアリング55を有しており、当該ベアリング55によって、回転軸20を回転可能に支持している。
このように構成された誘導電動機1においては、図3、図4に示すように、冷却ファン部材30における各嵌合突条部32は、エンドリング13における各嵌合溝部14に対応して、ロータ10の径方向に沿って延びており、夫々、各嵌合溝部14に対して嵌合している。即ち、嵌合溝部14及び嵌合突条部32は、ロータ10の周方向に交差しているので、ロータ10に対する冷却ファン部材30の周方向への移動を規制することができ、冷却ファン部材30の回り止めとして機能する。特に、キー溝等の加工を省略し、回転軸20とロータコア11とを焼嵌め等で固定できる場合、冷却ファン部材30の為にわざわざキー溝等の加工をする必要が無い。この結果、当該誘導電動機1によれば、嵌合溝部14及び嵌合突条部32という簡単な構成によって、冷却ファン部材30を、ロータ10及び回転軸20と共に回転させることができ、コイルエンド部42へと向かう気流を発生させることができる。
又、図1、図5に示すように、当該誘導電動機1において、ファン押え部材35は、カップ部33の内部に固設されており、当該カップ部33を介して、冷却ファン部材30をエンドリング13に軸方向端面に対して押圧・密着させている。これにより、当該誘導電動機1によれば、冷却ファン部材30の固定に、ファン押え部材35を用いた場合であっても、ファン押え部材35がカップ部33内部に位置するため、誘導電動機1の軸方向への大型化を抑制することができる。
そして、図6に示すように、冷却ファン部材30の各嵌合突条部32は、エンドリング13の嵌合溝部14と嵌合し、嵌合突条部32の突条角度βは、嵌合溝部14の溝角度αよりも大きく形成されている。従って、嵌合溝部14に対して嵌合突条部32を嵌合させる場合に、各嵌合突条部32は、ファン押え部材35によって作用する押圧力によって、各嵌合溝部14に対して圧入される。従って、当該誘導電動機1によれば、各嵌合溝部14に対する各嵌合突条部32の嵌合を、より強固に行うことができるので、冷却ファン部材30の回り止めを、より確実に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る誘導電動機1は、回転軸20に固設されたロータ10と、当該ロータ10の径方向外側に配設されたステータ40とを、モータケース50内部に収容して構成されており、ロータ10を回転軸20と共に回転させることにより駆動する。そして、冷却ファン部材30は、ファン押え部材35によって、エンドリング13の軸方向端面に対して密着し、エンドリング13の各嵌合溝部14に対して、冷却ファン部材30の嵌合突条部32が嵌合することになるので、当該冷却ファン部材の軸方向における位置の固定及び回り止めがなされることになる。
この結果、当該誘導電動機1は、冷却ファン部材30の嵌合突条部32と、エンドリング13の嵌合溝部14と、ファン押え部材35が協働することによって、冷却ファン部材30を簡単な構成で固定(軸方向及び回り止め)することができ、冷却ファン部材30を、ロータ10及び回転軸20と共に回転する状態にすることができる。即ち、簡単な構成であるので、製造工程の増大を抑制することができ、冷却ファン部材30によって生じる気流で、ステータ40のコイルエンド部42等を冷却することができる。
又、誘導電動機1においては、エンドリング13の各嵌合溝部14に対して、冷却ファン部材30の各嵌合突条部32を嵌合させることで、冷却ファン部材30の回り止めを行っており、嵌合溝部14及び嵌合突条部32は、ロータ10周方向に交差する径方向に伸びている為、冷却ファン部材30の回り止めを確実に行い得る。又、当該誘導電動機1によれば、冷却ファン部材30の各嵌合突条部32と、エンドリング13の各嵌合溝部14の嵌合という簡単な構成を採用しているので、製造工程の増大を抑制することができ、冷却ファン部材30によって生じる気流で、ステータ40のコイルエンド部42等を冷却することができる。
更に、図6に示すように、各嵌合突条部32の突条角度βは、各嵌合溝部14の溝角度αよりも大きい為、嵌合溝部14に対して嵌合突条部32を嵌合させる際に、嵌合突条部32は、ファン押え部材35の作用によって、嵌合溝部14に対して圧入されることになる。この結果、当該誘導電動機1によれば、嵌合溝部14、嵌合突条部32の嵌合を、より強固なものとすることができ、冷却ファン部材30の回り止めを、より確実に行うことができる。
又、図1、図5に示すように、ファン押え部材35は、冷却ファン部材30のカップ部33内部において、回転軸20に対して固設され、冷却ファン部材30をエンドリング13の軸方向端面に密着させている。従って、当該誘導電動機1によれば、冷却ファン部材30、ファン押え部材35を配設して、ステータ40のコイルエンド部42等の冷却を図った場合であっても、当該誘導電動機1のおける軸方向に対する大型化を抑制することができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、エンドリング13に対し、嵌合溝部14を形成し、冷却ファン部材30に対して嵌合突条部32を形成していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、エンドリング13と冷却ファン部材30が嵌合していればよく、エンドリング側に嵌合突条部を形成し、冷却ファン部材側に嵌合溝部を形成してもよい。
又、上述した実施形態では、エンドリング13の軸方向端面に、嵌合溝部14を形成し、当該軸方向端面と対向する冷却ファン部材30の面に、嵌合突条部32を形成していたが、この態様に限定されるものではない。例えば、エンドリング13の外径側側面に、嵌合溝部14を形成し、冷却ファン部材30には、エンドリング13の外径側側面に形成された嵌合溝部14に嵌合可能なように、嵌合突条部32を形成してもよい。同様に、エンドリング13の内径側側面に、嵌合溝部14を形成し、冷却ファン部材30には、エンドリング13の内径側側面に形成された嵌合溝部14に嵌合可能なように、嵌合突条部32を形成してもよい。
更に、上述した実施形態においては、エンドリング13の嵌合溝部14、冷却ファン部材30の嵌合突条部32は、ロータ10の径方向に延びるように形成されていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、嵌合溝部14及び嵌合突条部32は、ロータ10の周方向に交差する方向へ延びていればよく、ロータ10の径方向に対しても交差するように(径方向に対して傾斜した方向)伸びていてもよい。
そして、本発明においては、冷却ファン部材30は、ロータ10の軸方向一方のみに設けても、両方に設けてもよい。又、上述した十形態においては、ファン押え部材35は、回転軸20と別体としたが、回転軸20の外周に一体的に設けられていてもよい。
そして、本発明においては、冷却ファン部材30は、ロータ10の軸方向一方のみに設けても、両方に設けてもよい。又、上述した十形態においては、ファン押え部材35は、回転軸20と別体としたが、回転軸20の外周に一体的に設けられていてもよい。
1 誘導電動機
10 ロータ
12 ロータバー
13 エンドリング
14 嵌合溝部
20 回転軸
30 冷却ファン部材
31 フィン部
32 嵌合突条部
35 ファン押え部材
40 ステータ
42 コイルエンド部
50 モータケース
α 溝角度
β 突条角度
10 ロータ
12 ロータバー
13 エンドリング
14 嵌合溝部
20 回転軸
30 冷却ファン部材
31 フィン部
32 嵌合突条部
35 ファン押え部材
40 ステータ
42 コイルエンド部
50 モータケース
α 溝角度
β 突条角度
Claims (5)
- 回転可能に配設された回転軸に対して固設され、前記回転軸とともに回転するロータコアと、前記ロータコアにおける回転軸の周りに分散配置され、前記回転軸方向に延びる導電材により形成される複数のロータバーと、前記回転軸の軸方向における前記ロータコアの端面において、前記複数のロータバーの端部を相互に接続するエンドリングと、を有するロータと、
前記ロータの径方向外側に配設されたステータコアと、前記ステータコアに巻装され導線により構成されるコイルと、前記ステータコアの軸方向端面から軸方向に突出し、前記コイルを構成する導線によりなるコイルエンド部と、を有するステータと、
前記ロータと前記ステータとを内部に収容するハウジングと、を有する誘導電動機であって、
前記エンドリングの軸方向端面に沿って配設され、前記回転軸を中心として回転することで、前記ロータの径方向外側に向かう気流を発生させる冷却ファン部材と、
前記エンドリングの軸方向端面に対して、前記冷却ファン部材を密着させる冷却ファン押え部材と、を有し、
前記冷却ファン部材は、
前記ファン押え部材によって、前記エンドリングの軸方向端面に対して密着されることにより、前記エンドリングに対して回り止めされている
ことを特徴とする誘導電動機。 - 請求項1記載の誘導電動機であって、
前記冷却ファン部材は、
前記ファン押え部材によって、前記エンドリングの軸方向端面に対して密着されることで、前記エンドリングに対して嵌合して、前記エンドリングに対して回り止めされている
ことを特徴とする誘導電動機。 - 請求項1又は請求項2記載の誘導電動機であって、
前記エンドリングは、
前記エンドリングの表面から凹状に窪み、前記エンドリングの周方向と交差するように伸びた溝部を有し、
前記冷却ファン部材は、
前記エンドリングの表面との接触面に、前記エンドリングの表面に向かって突出形成された突起部を有し、
前記冷却ファン部材は、
前記エンドリングの溝部に対して、前記冷却ファン部材の突起部が嵌合することにより、前記エンドリングに対して回り止めされている
ことを特徴とする誘導電動機。 - 請求項3記載の誘導電動機であって、
前記冷却ファン部材における突起部の先端部分を頂点とする突起角度は、前記エンドリングの溝部によって構成される溝角度よりも大きい
ことを特徴とする誘導電動機。 - 請求項1乃至請求項4の何れかに記載の誘導電動機であって、
前記冷却ファン部材は、
前記エンドリングの内径側において、前記回転軸を中心として、前記ロータコアの軸方向端面側に向かって窪んだカップ部を有し、
前記ファン押え部材の少なくとも一部は、前記冷却ファン部材における前記カップ部の内側に位置する
ことを特徴とする誘導電動機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014016573A JP2015144513A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 誘導電動機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014016573A JP2015144513A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 誘導電動機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015144513A true JP2015144513A (ja) | 2015-08-06 |
Family
ID=53889215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014016573A Pending JP2015144513A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 誘導電動機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2015144513A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109639038A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-04-16 | 卧龙电气南阳防爆集团股份有限公司 | 一种高速大容量三相异步电动机 |
DE102022210829A1 (de) | 2022-10-13 | 2024-04-18 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Elektrische Maschine und Rotor für eine elektrische Maschine |
-
2014
- 2014-01-31 JP JP2014016573A patent/JP2015144513A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109639038A (zh) * | 2018-12-20 | 2019-04-16 | 卧龙电气南阳防爆集团股份有限公司 | 一种高速大容量三相异步电动机 |
DE102022210829A1 (de) | 2022-10-13 | 2024-04-18 | Volkswagen Aktiengesellschaft | Elektrische Maschine und Rotor für eine elektrische Maschine |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6160690B2 (ja) | 誘導機 | |
JP5737267B2 (ja) | 回転子、および、これを用いた回転電機 | |
JP6353722B2 (ja) | バスバーユニット及びこれを備えた回転電機 | |
JP6102249B2 (ja) | 単相誘導モータ | |
JP2019009986A (ja) | ブラシレスモータ及びそのステータ | |
JP2008516580A (ja) | モータロータ | |
JP6474268B2 (ja) | 誘導同期電動機 | |
JP2016144394A (ja) | 電気モータ | |
JP2013247831A (ja) | 回転電機 | |
KR101312204B1 (ko) | 아우터 로터 타입 비엘디씨 모터 | |
JP2015144513A (ja) | 誘導電動機 | |
JP5885846B2 (ja) | 電動機 | |
JP2010130832A (ja) | 整流子電動機及び送風機及び電気掃除機 | |
JP6420488B2 (ja) | 永久磁石式回転電動機およびこれを用いた圧縮機 | |
JP5413375B2 (ja) | 回転電機の回転子 | |
JP6364444B2 (ja) | 回転電機のステータ | |
JP2014212586A (ja) | 回転電機 | |
JP2016044587A (ja) | 電動送風機及びそれを用いた電気掃除機 | |
JP2014045569A (ja) | 回転電機のロータシャフト | |
JP5966939B2 (ja) | 回転電機のロータ | |
JP6000474B2 (ja) | 回転電機 | |
JP2016111840A (ja) | 回転電機 | |
JPWO2020021664A1 (ja) | 回転電機 | |
JP2016111866A (ja) | 回転電機 | |
JP7256453B2 (ja) | 回転電機 |