JP2016111840A - 回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハウジング内部にロータ及びステータを収容した回転電機に関し、ファン部材の回転に基づく冷媒の流れによって、ロータ及びステータを冷却し、当該冷媒の流れによる冷却効率を高め得る回転電機を提供する。【解決手段】回転電機1は、ロータ10と、ステータ30とを、ハウジング40内部に収容している。第1ファン部材20がロータ10と共に回転すると、第1カバー50外部の空気は、端面51の各第1吸気口53を介して、第1カバー50内部に吸入され、周面52の各第1排気口54から外部へ排出される。第1排気口54から排出された空気の流れは、第1ガイド部55によって軸方向他方側に案内される。第2ファン部材25がロータ10と共に回転すると、第2カバー60周囲の空気は、周面62の各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部に吸入され、端面61の各第2排気口63から軸方向他方側へ排出される。【選択図】図1

Description

本発明は、ハウジング内部にロータ及びステータを収容した回転電機に関する。
従来、回転電機として、ハウジング内部にロータ及びステータを収容したものが知られており、回転電機を冷却する為に種々の発明がなされている。例えば、特許文献1には、回転軸及びロータと共に回転するファン部材を、ハウジング内部に設けた回転電機の発明が知られている。特許文献1記載の回転電機は、当該ファン部材をロータ等と共に回転させることによって、軸方向一方側において、ハウジング外部の空気を内部に導入して、ハウジング内部のロータ、ステータ等を冷却し、冷却に伴い温度上昇したハウジング内部の空気をハウジング外部に排出している。
そして、特許文献1記載の発明においては、ハウジングの排気部に対して気流制御部材が配設されており、当該気流制御部材は、排気部から排出された空気を軸方向他端部側に偏向させている。排気部から排出される空気は、ハウジング内部のロータ等を冷却することによって高温となっている為、軸方向一方側において、この高温空気をハウジング内部に再度導入したとしても、ロータ等の冷却効率を上げることはできない。特許文献1記載の気流制御部材は、排気部から排出された空気を軸方向他端部側に偏向させることによって、軸方向一方側において、ハウジング内外を循環する高温空気の還流を抑制している。
特開2008−187853号公報
この点、特許文献1記載の気流制御部材は、ロータ等の径方向外側に突出した後に軸方向他方側へ延出するように形成され、モータケース表面と協働することによって、排気部から排出された空気を軸方向他方側に偏向させている。しかしながら、特許文献1においては、気流制御部材において軸方向他方側に延出する部分は、軸方向他方側まで十分に伸びておらず、更に、軸方向他方側に何等の措置も講じられていない。従って、特許文献1記載の発明の場合、排気部から排出された高温空気は、気流制御部材表面に沿って軸方向他方側に偏向されるが、気流制御部材よりも他方側へ向かうにつれて、自由に流れることが可能となっている。即ち、特許文献1記載の発明においては、気流制御部材よりも他方側の位置から還流が生じ、回転電機の冷却効率を低下させてしまう虞があった。
又、特許文献1記載の発明のように、ハウジングの軸方向一方側に、インバータ装置を構成するパワー回路部が組みつけられているものもある。当該パワー回路部は、回転電機の動作及び前記回転電機の出力電力を制御し、他の装置に比べて熱に弱い。又、当該パワー回路部自体も、回転電機と同様に、その動作に伴い発熱する。従って、このような構成の場合、パワー回路部に対する熱の影響に鑑みて、パワー回路部の周囲の温度環境にも配慮する必要があり、軸方向一方側に対する高温空気の還流は、より厳格に抑制されるべきである。
本発明は、ハウジング内部にロータ及びステータを収容した回転電機に関し、ファン部材の回転に基づく冷媒の流れによって、ロータ及びステータを冷却し、当該冷媒の流れによる冷却効率を高め得る回転電機を提供する。
本発明の一側面に係る回転電機は、回転可能に配設された回転軸に対して固設され、前記回転軸と共に回転するロータと、前記ロータの径方向外側に配設されたステータコア及び、前記ステータコアに巻装され導線により構成されるコイルを有するステータと、前記ロータと前記ステータとを内部に収容するハウジングと、を有する回転電機であって、前記回転軸の軸方向一方側の前記ハウジング内部において、前記ロータの軸方向端面に配設され、前記回転軸を中心として回転することで冷媒の流れを発生させる第1ファン部材と、前記回転軸の軸方向他方側の前記ハウジング内部において、前記ロータの軸方向端面に配設され、前記回転軸を中心として回転することで冷媒の流れを発生させる第2ファン部材と、を有し、前記ハウジングは、前記軸方向一方側における端面に形成され、前記第1ファン部材の回転によって、前記ハウジング外部の冷媒が吸い込まれる第1吸入口と、前記軸方向一方側における周面に形成され、前記第1ファン部材の回転によって、前記ハウジング内部の冷媒が排出される第1排出口と、前記第1排出口に対して形成されて、前記第1排出口から排出された冷媒の流れを、前記軸方向他方側へ案内する第1ガイド部と、前記軸方向他方側における周面に形成され、前記第2ファン部材の回転によって、前記軸方向一方からの冷媒が吸い込まれる第2吸入口と、前記軸方向他方側における端面に形成され、前記第2ファン部材の回転によって、前記ハウジング内部の冷媒が排出される第2排出口と、を有することを特徴とする。
当該回転電機は、ロータと、ステータとを、ハウジング内部に収容している。軸方向一方側のハウジング内部において、第1ファン部材がロータの軸方向端面に配設されており、軸方向他方側のハウジング内部においては、第2ファン部材がロータの軸方向端面に配設されている。軸方向一方側において、第1ファン部材がロータと共に回転すると、ハウジング外部の冷媒は、軸方向一方側におけるハウジングの端面に形成された第1吸入口を介して、ハウジング内部に吸入され、ハウジング内部のロータやステータを冷却する。ロータ等の冷却に伴い温度が上昇した冷媒は、第1ファン部材の回転によって、軸方向一方側におけるハウジングの周面に形成された第1排出口から、ハウジング外部へと排出される。この時、第1排出口に対しては、第1ガイド部が形成されている為、第1排出口から排出された冷媒の流れは、軸方向他方側に向かうように案内される。
一方、軸方向他方側において、第2ファン部材がロータと共に回転すると、ハウジング外部の冷媒は、軸方向他方側におけるハウジングの周面に形成された第2吸入口を介して、ハウジング内部に吸入され、ハウジング内部のロータやステータを冷却する。ロータ等の冷却に伴い温度が上昇した冷媒は、第2ファン部材の回転によって、軸方向他方側におけるハウジングの端面に形成された第2排出口から、ハウジング外部へと排出される。
即ち、当該回転電機によれば、第1ガイド部によって軸方向一方側から軸方向他方側へ案内された冷媒は、第2ファン部材の回転に伴い、第2吸入口を介して、軸方向他方側のハウジング内部へ吸い込まれるため、軸方向一方側から軸方向他方側への流れを強めることができる。従って、当該回転電機によれば、軸方向一方側における冷媒の還流を抑制することができ、もって、回転電機全体に対する冷却効率を向上させ得る。
そして、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1記載の回転電機であって、前記ハウジングは、前記軸方向他方側において前記第2吸入口に対して形成され、前記第1排出口から排出された冷媒の流れを、前記第2吸入口を介して、前記ハウジング内部へ案内する第2ガイド部と、を有することを特徴とする。
当該回転電機においては、ハウジングの軸方向他方側において、第2ガイド部が第2吸入口に対して形成されており、前記第1排出口から排出された冷媒の流れを、前記第2吸入口を介して、前記ハウジング内部へ案内する。即ち、当該回転電機によれば、第2吸入口に対して第2ガイド部を形成することによって、第1ガイド部によって、軸方向一方側から軸方向他方側へ向かうように流れる冷媒を、より円滑に第2吸入口へ導くことができる為、軸方向一方側における冷媒の還流を、より効率よく抑制することができ、もって、回転電機全体に対する冷却効率を向上させ得る。
又、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、前記第2吸入口は、前記ロータの周方向に関して、前記軸方向一方側における前記第1排出口の形成位置と一致する位置で、前記軸方向他方側における前記ハウジングの周面に形成されていることを特徴とする。
当該回転電機において、前記第2吸入口は、前記ロータの周方向に関して、前記軸方向一方側における前記第1排出口の形成位置と一致する位置で、前記軸方向他方側における前記ハウジングの周面に形成されている。即ち、当該第2吸入口は、第1排出口から排出され、第1ガイド部によって軸方向一方側から軸方向他方側へ案内された冷媒の流れの下流側に位置する。この結果、当該回転電機によれば、第1排出口及び第1ガイド部を経た冷媒を、第2吸入口を介して、軸方向他方側のハウジング内部へ効率よく導くことができるので、軸方向一方側における冷媒の還流を、更に効率よく抑制することができ、もって、回転電機全体に対する冷却効率を向上させ得る。
更に、本発明の他の側面に係る回転電機は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の回転電機であって、前記ハウジングにおける前記軸方向一方側には、前記回転電機の動作及び前記回転電機の出力電力を制御する電力制御装置が配設されていることを特徴とする。
当該回転電機においては、前記ハウジングにおける前記軸方向一方側には、電力制御装置が配設されており、当該電力制御装置は、前記回転電機の動作及び前記回転電機の出力電力を制御すると共に、熱に弱いという特性を有している。この点、当該回転電機によれば、ハウジングの軸方向一方側における冷媒の還流を抑制することができ、電力制御装置周辺の温度上昇を緩和し、もって、電力制御装置に対する熱の影響を低減し得る。
本実施形態に係る回転電機の概略構成を示す断面図である。 本実施形態における第1ファン部材の正面図である。 本実施形態における第2ファン部材の正面図である。 本実施形態における第1カバーの構成を示す正面図である。 本実施形態における第2カバーの構成を示す正面図である。
以下、本発明に係る回転電機を、回転電機1に具体化した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下の説明においては、回転電機1の回転軸15が載置面に対して平行となるように配置した場合に、当該回転軸15の軸方向を、回転電機1の前後方向とする。そして、この状態の回転電機1を基準として、回転電機1の上下方向及び左右方向を定義して説明する。
(回転電機の概略構成)
先ず、本実施形態に係る回転電機1は、例えば、車両の駆動機器を構成し、動力伝達部(図示せず)と、電力制御装置としてのインバータユニット80との間に配設されたハウジング40内部に、ロータ10、ステータ30を収納して構成されている。インバータユニット80は、回転電機1のハウジング40後部に対して、取付部材85を介して一体化されており、回転電機1の動作及び回転電機1の出力電力を制御するために配設されている。尚、上述した動力伝達部は、例えば、ギアボックスであったり、ギア、プーリといった回転力を伝達する機構である。
図1に示すように、当該回転電機1は、かご型三相誘導電動機であり、かご型回転子として構成されたロータ10と、三相交流電流によって回転磁束を発生させるステータ30とを、ハウジング40内部に収容することにより構成されている。当該回転電機1は、後述するステータ30から発生する回転磁束と、かご型回転子として構成されたロータ10のロータバー12に発生する誘導電流とが鎖交することにより、ロータ10を回転軸15と共に回転させ得る。
当該回転電機1において、ロータ10は、かご型回転子として構成されており、回転軸15の軸芯周りに回転可能に固設されている。図1に示すように、ロータ10は、円筒形状のロータコア11と、ロータコア11の周方向に分散配置された複数のロータバー12と、ロータバー12の軸方向両端部と接合するエンドリング13と、を有している。
ロータコア11は、複数の電磁鋼板製のプレートを積層することによって、回転軸15を取り囲むように円筒形状に構成されており、回転軸15に対して固定されている。又、当該ロータコア11の外周面は、ステータ30の内周面(回転軸15側の面)と間隔を隔てた状態で対向している。
複数のロータバー12は、導電材によって中実の棒状に形成されており、ロータコア11の周方向に沿って、等間隔で分散配置されている。図1に示すように、各ロータバー12は、ロータコア11の軸方向に沿って一直線状に延びるように配設されている。又、各ロータバー12の長さ寸法は、ロータコア11の軸方向寸法と略等しく形成されている。
エンドリング13は、端絡環又は短絡環と呼ばれる部材であり、ロータバー12と同様に導電材によって、円環状に形成されている。当該エンドリング13は、回転軸15の軸方向におけるロータコア11の両端面に沿って配設されており、各ロータバー12の端部に接合されている。これにより、各ロータバー12は、一対のエンドリング13と接合されることにより、短絡されている。
そして、回転軸15は、ハウジング40に配設されたベアリング70を介して、ハウジング40内に回転可能に支持されており、ロータ10の回転中心として機能する(図1参照)。回転軸15は、回転電機1の鉛直断面におけるステータ30の中心において、前後方向に延びている。
図1に示すように、当該回転電機1のハウジング40内部には、第1ファン部材20及び第2ファン部材25が、ロータ10及び回転軸15と共に回転するように配設されている。第1ファン部材20は、軸方向一方側(後方側)におけるエンドリング13の軸方向端面に沿って固設されている。第2ファン部材25は、軸方向他方側(前方側)におけるエンドリング13の軸方向端面に沿って固設されている。第1ファン部材20及び第2ファン部材25の構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
ステータ30は、ハウジング40内部において固定されており、略円筒形状のステータコア31と、ステータコア31に巻装されたステータコイルと、を備えている。ステータコア31は、複数枚の電磁鋼板を積層して形成された略円筒形状をなす。又、ステータコア31は、周方向に分散配置されて軸方向に延びる複数のティース及びスロット(図示せず)を有している。各スロットは、2つのティースの周方向の間に夫々形成されている。
ステータコイルは、導体で構成されており、ステータコア31に形成された各スロットを通ってティースに巻装されている。上述したように、当該ステータ30は、三相交流で駆動される回転電機のステータである為、U相、V相、及びW相の三相のステータコイルを備え、各相の交流電流が供給されることによって、回転磁束を発生させる。そして、各相のステータコイルは、ステータコア31の軸方向端面にかぶさるように、ステータコア31に形成された複数のスロットを跨って巻装されている。従って、ステータコア31の軸方向両側には、コイルエンド部32が、当該ステータ30におけるステータコイルの一部として、ステータコア31の軸方向端面から突出するように形成されている。
ハウジング40は、ロータ10と、ステータ30とを収容するケースであり、ステータ固定部45と、第1カバー50と、第2カバー60とを有している(図1参照)。ステータ固定部45は、第1カバー50と第2カバー60との間に位置する筒状の筐体であり、筒状の筐体における内径に対して、ステータコア31が圧入されることにより、ハウジング40内部の所定位置にステータ30を固定している。
第1カバー50は、ハウジング40における後方側(インバータユニット80側)の部分を構成し、インバータユニット80側におけるロータ10、ステータ30及び第1ファン部材20を覆っている。第1カバー50は、略円盤状に形成された端面51と、当該端面51の周縁から立設された周面52とによって構成されており、端面51に形成された第1吸入口としての第1吸気口53と、周面52に形成された第1排出口としての第1排気口54と、第1ガイド部55を有している。第1カバー50の具体的な構成については後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
そして、第2カバー60は、ハウジング40における前方側(動力伝達部側)の部分を構成し、回転電機1の前方側におけるロータ10、ステータ30及び第2ファン部材25を覆っている。第2カバー60は、第1カバー50と同様に、略円盤状に形成された端面61と、当該端面61の周縁から立設された周面62とによって構成されており、端面61に形成された第2排出口としての第2排気口63と、周面に形成された第2吸入口としての第2吸気口64と、第2ガイド部65を有している。第2カバー60の具体的な構成については、後に図面を参照しつつ詳細に説明する。
そして、インバータユニット80は、ハウジング40後部を構成する第1カバー50に対して、複数の取付部材85を介して一体化されており、回転電機1の動作及び回転電機1の出力電力を制御するために配設されている。インバータユニット80は、ケース内部に制御装置や複数の電力制御用スイッチング半導体素子をモールドして構成されている。
当該インバータユニット80は、回転電機1がモータとして動作する場合には、バッテリ等の外部の直流電源からの直流電力を、3相交流電力に変換し、3相分のステータコイルの各相のコイルにステータ電流として供給する。回転電機1が発電機として動作する場合は、インバータユニット80は、ステータ30のステータコイルに発生したステータ電流を整流し、発生した直流電力を外部のバッテリ等に蓄電する。当該インバータユニット80は、直流電力を交流電力に変換する為に、少なくとも6個の電力制御用スイッチング半導体素子を有しており、各電力制御用スイッチング半導体素子として、MOS−FETが用いられている。
図1に示すように、インバータユニット80は、複数の板状フィン81と、複数のピン状フィン82を、回転電機1と対向する面(即ち、インバータユニット80の前面)に有している。板状フィン81は、インバータユニット80のケース表面に対して立設されており、回転軸15を中心とした放射状に延びるように配置されている。そして、複数のピン状フィン82は、インバータユニット80のケース表面において、回転軸15の延長線上に相当する中央部分に配置されており、当該ケース表面に立設されている。各板状フィン81及び各ピン状フィン82は、インバータユニット80のケースと一体に成形されており、インバータユニット80の駆動に伴って、複数の電力制御用スイッチング半導体素子に生じた熱の放熱を促進する。
(第1ファン部材の構成)
次に、本実施形態に係る第1ファン部材20の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図2は、ロータ10の軸方向端面に配設された第1ファン部材20を、軸方向から見た場合の正面図である。上述したように、第1ファン部材20は、軸方向一方側(後方側)におけるハウジング40内部において、エンドリング13の軸方向端面に沿って固設されており、複数の羽根部21と、カップ部22を有している(図1参照)。当該第1ファン部材20は、第1固定部材23によって、ロータ10及び回転軸15と共に回転するように配設されている。
第1ファン部材20は、ステータ30のコイルエンド部32の内径側において、ロータ10及び前記回転軸15と共に回転し、軸方向一方側(後方側)におけるハウジング40内部において、冷媒としての空気の流れを発生させる。尚、当該第1ファン部材20においては、板状の部材に対して曲げ加工、絞り加工を行うことで、複数の羽根部21と、カップ部22が形成されている。
複数の羽根部21は、当該第1ファン部材20の周方向に分散配置するように形成されており、夫々、板状の部材を切断加工及び曲げ加工することにより形成されている。図1、図2に示すように、各羽根部21は、第1ファン部材20の径方向外側における所定部分を切断し、夫々、略垂直に立設するように曲げ加工することで構成される。複数の羽根部21は、第1ファン部材20の回転に伴い、ロータ10の径方向外側に向かう気流を発生させる機能を果たす。
そして、カップ部22は、第1ファン部材20を構成する板状部材の中心部(即ち、回転軸15によって挿通される部分)に対して、絞り加工を施すことによって、一方側に窪んだカップ状に形成されている。図1、図2に示すように、当該カップ部22は、エンドリング13の軸方向端面に沿って、第1ファン部材20を配設した場合に、前記エンドリング13の内径側において、前記ロータコア11の軸方向端面側に向かって窪んだ状態で配設される。
第1固定部材23は、エンドリング13の軸方向端面等と協働することで、第1ファン部材20の位置を固定する部材であり、回転軸15に対して固設される。図1、図2に示すように、第1固定部材23は、第1ファン部材20のカップ部22内部に配設されており、当該第1ファン部材20をエンドリング13の軸方向端面に向かって押圧・密着させている。
(第2ファン部材の構成)
続いて、本実施形態に係る第2ファン部材25の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図3は、ロータ10の軸方向端面に配設された第2ファン部材25を、軸方向から見た場合の正面図である。図1に示すように、第2ファン部材25は、軸方向他方側(前方側)におけるハウジング40内部において、エンドリング13の軸方向端面に沿って固設されており、複数の羽根部26と、カップ部27を有している。当該第2ファン部材25は、第2固定部材28によって、ロータ10及び回転軸15と共に回転するように配設されている。
第2ファン部材25は、ステータ30のコイルエンド部32の内径側において、ロータ10及び前記回転軸15と共に回転し、軸方向他方側(前方側)におけるハウジング40内部において、冷媒としての空気の流れを発生させる。尚、当該第2ファン部材25においては、板状の部材に対して曲げ加工、絞り加工を行うことで、複数の羽根部26と、カップ部27が形成されている。
複数の羽根部26は、当該第2ファン部材25の周方向に分散配置するように形成されており、夫々、板状の部材を切断加工及び曲げ加工することにより形成されている。図1、図3に示すように、各羽根部26は、第2ファン部材25の径方向外側における所定部分を切断し、夫々、略垂直に立設するように曲げ加工することで構成される。複数の羽根部26は、第2ファン部材25の回転に伴い、ロータ10の径方向内側に向かう気流を発生させる機能を果たす。
そして、カップ部27は、第2ファン部材25を構成する板状部材の中心部(即ち、回転軸15によって挿通される部分)に対して、絞り加工を施すことによって、一方側に窪んだカップ状に形成されている。図1、図3に示すように、当該カップ部27は、エンドリング13の軸方向端面に沿って、第2ファン部材25を配設した場合に、前記エンドリング13の内径側において、前記ロータコア11の軸方向端面側に向かって窪んだ状態で配設される。
第2固定部材28は、エンドリング13の軸方向端面等と協働することで、第2ファン部材25の位置を固定する部材であり、回転軸15に対して固設される。図1、図3に示すように、第2固定部材28は、第2ファン部材25のカップ部27内部に配設されており、当該第2ファン部材25をエンドリング13の軸方向端面に向かって押圧・密着させている。
(第1カバーの構成)
次に、本実施形態における第1カバー50の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図4は、軸方向一方側(後方側)から見た場合の第1カバー50の正面図であり、図4中で、実線で描いた矢印は、第1カバー50外部における空気の流れを示しており、破線で描いた矢印は、第1カバー50内部における空気の流れを示している。
上述したように、第1カバー50は、ハウジング40後方側(インバータユニット80側)の部分を構成し、インバータユニット80側におけるロータ10、ステータ30を覆っている。図1、図4に示すように、第1カバー50は、略円盤状に形成された端面51と、当該端面51の周縁から立設された周面52によって構成されている。
端面51は、第1カバー50の軸方向後方側に位置する軸方向端面であり、回転軸15に対して垂直方向に交わる略円盤状に形成されている。上述したように、第1カバー50の端面51には、複数の取付部材85を介して、インバータユニット80が取り付けられている為、端面51は、インバータユニット80と一定の間隔を隔てて対向している。そして、略円盤状に形成された端面51の中央部には、ベアリング70が配設されており、当該ベアリング70は、回転軸15を回転可能に支持している(図1参照)。
第1カバー50の端面51には、複数の第1吸気口53が形成されており、各第1吸気口53は、軸方向一方側において、ハウジング40外部と第1カバー50内部を連通するように、端面51を貫通している。従って、ハウジング40内部において、第1ファン部材20が回転した場合、軸方向一方側のハウジング40外部の空気は、複数の第1吸気口53を介して、第1カバー50内部に吸い込まれ得る(図1、図4の矢印参照)。
図4に示すように、第1吸気口53は、端面51における回転軸15の周囲に、一定の間隔を隔てた3カ所に形成されている。具体的に、本実施形態においては、一の第1吸気口53を、回転軸15を基準として下方(回転電機1の載置面側)に形成し、他の第1吸気口53は、当該一の第1吸気口53から回転軸15を中心として、周方向へ120度移動した位置に形成されている。これにより、第1カバー50の軸方向後方側の空気を、略均一にハウジング40内部へ吸い込むことができると共に、第1カバー50の端面51の剛性を確保することができる。
そして、周面52は、当該第1カバー50の端面51における略全周縁から、端面51に対して垂直に立設されている。当該周面52は、端面51の周縁から軸方向一方側(前方側)に向かって延び、ステータ固定部45の端縁と接触している。
第1カバー50の周面52には、複数の第1排気口54が形成されており、各第1排気口54は、軸方向一方側において、ハウジング40外部と第1カバー50内部を連通するように、周面52をロータ10の径方向に貫通している。従って、ハウジング40内部において、第1ファン部材20が回転した場合、第1カバー50内部の空気は、複数の第1排気口54を介して、ハウジング40外部へ排出し得る(図1、図4の矢印参照)。
第1排気口54は、周面52において、周方向へ一定の間隔を隔てた3カ所に形成されている(図4参照)。具体的に、本実施形態においては、一の第1排気口54を、周面52の内、回転軸15を基準として上方となる位置に形成し、他の第1排気口54は、当該一の第1排気口54から周方向へ120度移動した位置に形成されている。
図4に示すように、第1カバー50においては、各第1排気口54に対して、第1ガイド部55が夫々形成されている。第1ガイド部55は、第1排気口54の開口縁の内、周方向両端縁及び軸方向後方側の端縁に沿って立設された壁状部と、各壁状部の先端に接続され軸方向前方側に向かって延びる板状部により構成されている。図1、図4に示すように、当該第1ガイド部55は、第1排気口54から、径方向外側方向へ向かって排出された空気の流れを、軸方向他方側(前方側)に変更する機能を果たす。
(第2カバー60の構成)
続いて、本実施形態における第2カバー60の具体的構成について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図5は、軸方向他方側(前方側)から見た場合の第2カバー60の正面図であり、図5中で、実線で描いた矢印は、第2カバー60外部における空気の流れを示しており、破線で描いた矢印は、第2カバー60内部における空気の流れを示している。
上述したように、第2カバー60は、ハウジング40前方側(動力伝達部側)の部分を構成し、軸方向前方側におけるロータ10、ステータ30を覆っている。図1、図5に示すように、第2カバー60は、略円盤状に形成された端面61と、当該端面61の周縁から立設された周面62によって構成されている。
端面61は、第2カバー60の軸方向前方側に位置する軸方向端面であり、回転軸15に対して垂直方向に交わる略円盤状に形成されている。第2カバー60における端面61の中央部には、ベアリング70が配設されており、当該ベアリング70は、回転軸15を回転可能に支持している(図1参照)。
第2カバー60の端面61には、複数の第2排気口63が形成されており、各第2排気口63は、軸方向他方側において、ハウジング40外部と第2カバー60内部を連通するように、端面61を貫通している。従って、ハウジング40内部において、第2ファン部材25が回転した場合、第2カバー60内部の空気は、複数の第2排気口63を介して、
軸方向他方側のハウジング40外部へ排出され得る(図1、図5の矢印参照)。
図5に示すように、第2排気口63は、端面61における回転軸15の周囲に、一定の間隔を隔てた3カ所に形成されている。具体的に、本実施形態においては、一の第2排気口63を、回転軸15を基準として下方(回転電機1の載置面側)に形成し、他の第2排気口63は、当該一の第2排気口63から回転軸15を中心として、周方向へ120度移動した位置に形成されている。これにより、第2カバー60内部の空気を、軸方向後方におけるハウジング40外部へ略均一に排出することができると共に、第2カバー60の端面61の剛性を確保することができる。
そして、周面62は、当該第2カバー60の端面61における略全周縁から、端面61に対して垂直に立設されている。当該周面62は、端面61の周縁から軸方向他方側(後方側)に向かって延び、ステータ固定部45の端縁と接触している。
第2カバー60の周面62には、複数の第2吸気口64が形成されており、各第2吸気口64は、軸方向他方側において、ハウジング40外部と第2カバー60内部を連通するように、周面62をロータ10の径方向に貫通している。従って、ハウジング40内部において、第2ファン部材25が回転した場合、ハウジング40外部の空気は、複数の第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ吸い込まれ得る(図1、図5の矢印参照)。
第2吸気口64は、周面62において、周方向へ一定の間隔を隔てた3カ所に形成されている(図5参照)。具体的に、本実施形態においては、一の第2吸気口64を、周面62の内、回転軸15を基準として上方となる位置に形成し、他の第2吸気口64は、当該一の第2吸気口64から周方向へ120度移動した位置に形成されている。
図5に示すように、第2カバー60においては、各第2吸気口64に対して、第2ガイド部65が夫々形成されている。第2ガイド部65は、第2吸気口64の開口縁の内、周方向両端縁及び軸方向後方側の端縁に沿って立設された壁状部と、各壁状部の先端に接続され軸方向前方側に向かって延びる板状部により構成されている。図1、図5に示すように、当該第2ガイド部65は、軸方向一方側から流れて周面62近傍に至った空気の流れを、径方向内側方向に変更して、第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ導く機能を果たす。
(回転電機における空気の動き)
上述のように構成された回転電機1を駆動した場合の空気の流れについて、図面を参照しつつ詳細に説明する。上記構成の回転電機1を駆動した場合、ロータ10が回転軸15を中心に所定方向へ回転する為、第1ファン部材20及び第2ファン部材25は、ロータ10及び回転軸15と共に、ハウジング40内部で回転する。
先ず、回転電機1の軸方向一方側における空気の流れについて説明する。上述したように、第1ファン部材20は、ロータ10及び回転軸15と共に回転することで、前記ロータ10の径方向外側に向かう気流を発生させる。従って、当該第1ファン部材20によって生じた空気の流れは、ステータ30のコイルエンド部32を経由し、ステータ30のコイルエンド部32を冷却する。
その後、第1ファン部材20により生じた空気の流れは、周面52に形成された複数の第1排気口54から、第1カバー50の外部へ排出される。図1、図4に示すように、各第1排気口54には、第1ガイド部55が夫々形成されている為、第1カバー50外部へ排出された空気の流れは、径方向外側方向から軸方向他方側(前方側)へ向かうように案内される。
第1ファン部材20の回転に伴って、第1カバー50の各第1排気口54から空気が排出されると同時に、第1カバー50の端面51とインバータユニット80の間の空気が、端面51に形成された複数の第1吸気口53を介して、第1カバー50内部へ吸い込まれる。
即ち、回転電機1の軸方向一方側(後方側)においては、第1ファン部材20の回転に伴って、冷媒としての空気は、第1カバー50の端面51とインバータユニット80の間から、各第1吸気口53を介して、第1カバー50内部へ至り、ロータ10及びステータ30を冷却する。その後、当該空気は、第1カバー50内部において、径方向外側へ移動して、各第1排気口54を介して、第1カバー50外部へ排出される。
第1カバー50外部へ排出されると、空気の流れは、第1ガイド部55によって、径方向外側方向から軸方向他方側(前方側)に向かうように変更される。従って、ステータ固定部45周囲における空気の流れは、各第1吸気口53から軸方向他方側(前方側)に向かって、ステータ固定部45外周面に沿って流れる。図4、図5に示すように、第2カバー60における各第2吸気口64は、回転電機1の周方向に関して、第1カバー50における各第1排気口54の形成位置と一致するように形成されている。従って、第1カバー50外部へ排出された空気は、各第1排気口54から軸方向他方側(前方側)に向かって流れると、第2カバー60の各第2吸気口64周辺へ到達する。
次に、回転電機1の軸方向他方側における空気の流れについて説明する。図1、図5に示すように、第2カバー60の各第2吸気口64には、第2ガイド部65が形成されており、各第2ガイド部65は、軸方向一方側に向かう空気の流れを径方向内側へ変更し、第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ案内する。周方向において、各第1排気口54と各第2吸気口64の形成位置が一致している為、各第1排気口54からの空気は、各第2ガイド部65によって、第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ案内される。
そして、本実施形態においては、第2ファン部材25は、ロータ10及び回転軸15と共に回転することで、前記ロータ10の径方向内側に向かう気流を発生させる。第2カバー60外部において、各第2吸気口64周辺に位置する空気は、第2ファン部材25の回転に伴って、第2カバー60内部に吸い込まれ、径方向内側に向かって流れる。従って、当該第2ファン部材25によって生じた空気の流れは、ステータ30のコイルエンド部32を経由し、ステータ30のコイルエンド部32を冷却する。
第2ファン部材25の回転に伴って、第2カバー60の各第2吸気口64から空気が吸い込まれると同時に、第2カバー60内部の空気が、端面61に形成された複数の第2排気口63を介して、軸方向他方側に向かって流れ、第2カバー60の外部へ排出される。
即ち、回転電機1の軸方向他方側(前方側)においては、第2ファン部材25の回転に伴って、冷媒としての空気が、第2カバー60の周面62に形成された各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部に吸い込まれる。各第2吸気口64から第2カバー60内部へ吸い込まれることにより、当該空気は、軸方向他方側におけるロータ10及びステータ30を冷却する。その後、当該空気は、第2カバー60内部において、軸方向他方側へ移動して、各端面61に形成された各第2排気口63を介して、第2カバー60外部(即ち、端面61よりも前方側)へ排出される。
このように、当該回転電機1においては、第1カバー50の各第1排気口54に対して、第1ガイド部55を夫々形成し、第1排気口54から排出される空気の流れを、軸方向他方側へ案内しているので、各第1吸気口53から排出された空気が、軸方向一方側に向かって還流することを抑制し得る。第1排気口54から軸方向他方側へ案内されると、当該空気は、第2ファン部材25の回転に伴って、各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部に吸い込まれる。
つまり、当該回転電機1によれば、軸方向一方側における第1ガイド部55による空気の流れを軸方向他方側へ案内する働きに加え、軸方向他方側に位置する各第2吸気口64を介した空気の吸い込みを行うことによって、軸方向一方側における高温空気の還流を、より確実に抑制することができる。
ここで、インバータユニット80は、回転電機1を駆動する際に、回転電機1に対する電力制御を行う。当該インバータユニット80においては、回転電機1に対する電力制御に伴って熱が生じ、当該熱は、複数の板状フィン81及び複数のピン状フィン82を介して、インバータユニット80の周囲に放熱される。従って、当該回転電機1においては、第1カバー50とインバータユニット80との間に位置する空気が、インバータユニット80から放熱された熱によって温められる(図1参照)。
上述したように、当該回転電機1によれば、軸方向一方側における第1ガイド部55による空気の流れを軸方向他方側へ案内する働きに加え、軸方向他方側に位置する各第2吸気口64を介した空気の吸い込みを行うことによって、軸方向一方側における高温空気の還流を、より確実に抑制することができ、もって、インバータユニット80に対する熱の影響を低減することができる。
更に、当該回転電機1によれば、第1ファン部材20及び第2ファン部材25の回転による空気の流れは、軸方向一方側から軸方向他方側へ向かっている為、インバータユニット80周囲の空気を、回転電機1を介して、軸方向他方側に移動させることができる。即ち、当該回転電機1によれば、回転電機1に対する電力制御に伴って熱が生じ、インバータユニット80周囲の温度が上昇した場合でも、インバータユニット80周囲の空気を、軸方向他方側に移動させることによって、インバータユニット80に対する熱の影響を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る回転電機1は、ロータ10と、ステータ30とを、ハウジング40内部に収容している。軸方向一方側のハウジング40(即ち、第1カバー50)内部において、第1ファン部材20がロータ10の軸方向端面に配設されており、軸方向他方側のハウジング40(即ち、第2カバー60)内部においては、第2ファン部材25がロータ10の軸方向端面に配設されている。軸方向一方側において、第1ファン部材20がロータ10と共に回転すると、第1カバー50外部に位置する冷媒としての空気は、第1カバー50の端面51に形成された第1吸気口53を介して、第1カバー50内部に吸入され、第1カバー50内部のロータ10やステータ30を冷却する。ロータ10等の冷却に伴い温度が上昇した空気は、第1ファン部材20の回転によって、第1カバー50の周面52に形成された各第1排気口54から、第1カバー50外部へと排出される。この時、各第1排気口54に対しては、第1ガイド部55が夫々形成されている為、第1排気口54から排出された空気の流れは、軸方向他方側に向かうように案内される。
一方、軸方向他方側において、第2ファン部材25がロータ10と共に回転すると、第2カバー60周囲の空気は、第2カバー60の周面62に形成された各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部に吸入され、第2カバー60内部のロータ10やステータ30を冷却する。ロータ10等の冷却に伴い温度が上昇した空気は、第2ファン部材25の回転によって、第2カバー60の端面61に形成された各第2排気口63から、第2カバー60の軸方向他方側へと排出される。
即ち、当該回転電機1によれば、各第1ガイド部55によって軸方向一方側から軸方向他方側へ案内された空気は、第2ファン部材25の回転に伴い、各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ吸い込まれるため、軸方向一方側から軸方向他方側への流れを強めることができる。従って、当該回転電機1によれば、軸方向一方側(即ち、第1カバー50側)における空気の還流を抑制することができ、もって、回転電機1全体に対する冷却効率を向上させ得る。
又、当該回転電機1においては、ハウジング40の軸方向他方側を構成する第2カバー60において、第2ガイド部65が各第2吸気口64に対して夫々形成されており、前記各第1排気口54から排出された空気の流れを、各第2吸気口64を介して、前記第2カバー60内部へ案内する。即ち、当該回転電機1によれば、各第2吸気口64に対して第2ガイド部65を夫々形成することによって、各第1ガイド部55によって、軸方向一方側から軸方向他方側へ向かうように流れる空気を、より円滑に各第2吸気口64へ導くことができる為、軸方向一方側における空気の還流を、より効率よく抑制することができ、もって、回転電機1全体に対する冷却効率を向上させ得る。
図4、図5に示すように、各第2吸気口64は、周方向に関して、第1カバー50における各第1排気口54の形成位置と一致する位置で、第2カバー60における周面62に形成されている。即ち、各第2吸気口64は、各第1排気口54から排出され、各第1ガイド部55によって軸方向一方側から軸方向他方側へ案内された空気の流れの下流側に位置する(図1参照)。この結果、当該回転電機1によれば、各第1排気口54及び各第1ガイド部55を経た空気を、各第2吸気口64を介して、第2カバー60内部へ効率よく導くことができるので、第1カバー50側における空気の還流を、更に効率よく抑制することができ、もって、回転電機1全体に対する冷却効率を向上させ得る。
図1に示すように、第1カバー50における前記軸方向一方側には、電力制御装置としてのインバータユニット80が配設されており、当該インバータユニット80は、前記回転電機1の動作及び前記回転電機1の出力電力を制御すると共に、熱に弱いという特性を有している。この点、当該回転電機1によれば、第1カバー50側における空気の還流を抑制することができ、インバータユニット80周辺の温度上昇を緩和し、もって、インバータユニット80に対する熱の影響を低減し得る。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した実施形態においては、本発明における回転電機を、かご型三相誘導電動機に適用していたが、この態様に限定されるものではなく、回転電機であれば、本発明を適応することができる。具体的には、例えば、本発明に係る回転電機を、IPMモータに適応することができる。
上述した実施形態においては、第1カバー50における第1吸気口53及び第1排気口54、第2カバー60における第2排気口63及び第2吸気口64は、それぞれ3カ所に形成していたが、この態様に限定されるものではなく、その数は適宜変更することができる。又、第1吸気口53、第1排気口54、第2排気口63、第2吸気口64が全て同じ数で形成されている必要はなく、例えば、第1カバー50において、第1吸気口53と、第1排気口54が異なる数で形成されていてもよい。
又、第1カバー50における第1ガイド部55の形状や、第2カバー60における第2ガイド部65の形状は、上述した実施形態における形状に限定されるものではない。第1ガイド部55、第2ガイド部65の形状は、冷媒としての空気の流れを所望の方向(例えば、軸方向他方側へ向かう方向や、第2カバー60内部へ向かう方向)に変更可能な形状であれば、種々の態様を採用し得る。
又、第2ガイド部65を省略してもよい。即ち、第2ファン部材25によって、第2吸気口64から冷媒の空気を吸い込めれば、種々の構成を採用し得る。
又、上述した実施形態においては、ハウジング40は、筒状の筐体であるステータ固定部45を有していたが、ステータ固定部45を省略した構成とすることも可能である。この場合、ハウジングとしての第1カバー50と第2カバー60によって、ステータコア31を軸方向に挟持することで、回転電機1を構成することも可能である。
更に、上述した実施形態においては、冷媒として空気(気体)を用いていたが、水や油を用いた液冷式としてもよい。
1 回転電機
10 ロータ
15 回転軸
20 第1ファン部材
25 第2ファン部材
30 ステータ
31 ステータコア
32 コイルエンド部
40 ハウジング
50 第1カバー
53 第1吸気口
54 第1排気口
55 第1ガイド部
60 第2カバー
63 第2排気口
64 第2吸気口
65 第2ガイド部
80 インバータユニット

Claims (4)

  1. 回転可能に配設された回転軸に対して固設され、前記回転軸と共に回転するロータと、
    前記ロータの径方向外側に配設されたステータコア及び、前記ステータコアに巻装され導線により構成されるコイルを有するステータと、
    前記ロータと前記ステータとを内部に収容するハウジングと、を有する回転電機であって、
    前記回転軸の軸方向一方側の前記ハウジング内部において、前記ロータの軸方向端面に配設され、前記回転軸を中心として回転することで冷媒の流れを発生させる第1ファン部材と、
    前記回転軸の軸方向他方側の前記ハウジング内部において、前記ロータの軸方向端面に配設され、前記回転軸を中心として回転することで冷媒の流れを発生させる第2ファン部材と、を有し、
    前記ハウジングは、
    前記軸方向一方側における端面に形成され、前記第1ファン部材の回転によって、前記ハウジング外部の冷媒が吸い込まれる第1吸入口と、
    前記軸方向一方側における周面に形成され、前記第1ファン部材の回転によって、前記ハウジング内部の冷媒が排出される第1排出口と、
    前記第1排出口に対して形成されて、前記第1排出口から排出された冷媒の流れを、前記軸方向他方側へ案内する第1ガイド部と、
    前記軸方向他方側における周面に形成され、前記第2ファン部材の回転によって、前記軸方向一方からの冷媒が吸い込まれる第2吸入口と、
    前記軸方向他方側における端面に形成され、前記第2ファン部材の回転によって、前記ハウジング内部の冷媒が排出される第2排出口と、を有する
    ことを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1記載の回転電機であって、
    前記ハウジングは、
    前記軸方向他方側において前記第2吸入口に対して形成され、前記第1排出口から排出された冷媒の流れを、前記第2吸入口を介して、前記ハウジング内部へ案内する第2ガイド部と、を有する
    ことを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の回転電機であって、
    前記第2吸入口は、
    前記ロータの周方向に関して、前記軸方向一方側における前記第1排出口の形成位置と一致する位置で、前記軸方向他方側における前記ハウジングの周面に形成されている
    ことを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れかに記載の回転電機であって、
    前記ハウジングにおける前記軸方向一方側には、
    前記回転電機の動作及び前記回転電機の出力電力を制御する電力制御装置が配設されている
    ことを特徴とする回転電機。
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