JP2015143654A - 検出装置および検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】円柱形状の導光部材(導光ロッド)を有する検出装置であって、装置を大型化せずに、微弱光を効率よく検出することができる検出装置を提供すること。【解決手段】検出装置は、チップホルダーと、円柱形状の導光ロッドを含む受光光学系と、光センサーとを有する。導光ロッドは、一端に位置する検出対象領域の最大長さより長い直径の入射面と、他端に位置する出射面とを有する。導光ロッドの入射面の直径Dと、導光ロッドの軸方向の長さLと、導光ロッドの屈折率nとは、0.8nD<L<1.2nDの式を満たす。【選択図】図5

Description

本発明は、被検出物質を標識する標識物質から放出される微弱光を検出することにより、前記被検出物質を検出する検出装置および検出方法に関する。
臨床検査などにおいて、タンパク質やDNAなどの微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出することができれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、微量の被検出物質を高感度かつ定量的に検出できる検出装置が求められている。
被検出物質を高感度に検出できる検出装置として、表面プラズモン共鳴蛍光分析(表面プラズモン励起増強蛍光分光法(Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy):以下「SPFS」と略記する)を利用する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の検出装置では、誘電体からなるプリズムと、プリズムの1面上に形成された金属膜と、金属膜上に固定された捕捉体(たとえば抗体)とを有するセンサチップを使用する。金属膜上に被検出物質を含む検体を供給すると、被検出物質が捕捉体により捕捉される(1次反応)。捕捉された被検出物質は、さらに蛍光物質で標識される(2次反応)。この状態で、表面プラズモン共鳴が生じる角度で励起光をプリズムを介して金属膜に照射すると、金属膜表面上に局在場光を発生させることができる。この局在場光により、金属膜上に捕捉された被検出物質を標識する蛍光物質が選択的に励起され、蛍光物質から放出された蛍光が観察される。この検出装置では、蛍光を検出して、被検出物質の存在またはその量を検出する。
このような検出装置では、微弱な蛍光を定量的に検出するために、光電子増倍管(Photomultiplier:PMT)やアバランシェフォトダイオード(APD)などの高感度な光センサーが用いられる。また、蛍光の光路上における光センサーの前には、微弱な蛍光を集光する円柱形状の導光部材が配置される。蛍光物質から放出された蛍光は、部材の一方の端面(入射面)から入射し、内部で反射を繰り返すことにより導かれ、他方の端面(出射面)から出射して、光センサーに到達する。
国際公開第2010/101052号
しかしながら、特許文献1に記載の検出装置では、導光部材の軸方向の長さ(高さ)を考慮していないため、導光部材の軸方向の長さによって、出射面において出射される蛍光の分布および向きが異なる。よって、導光部材(出射面)から出射された蛍光の一部が受光面に到達せず、外部に放出されてしまい、蛍光の検出効率が悪くなるおそれがあった。このように、特許文献1に記載の検出装置には、蛍光物質から放出された蛍光の検出効率を改善する余地がある。
一方、導光部材の出射面から出射した蛍光の全てを受光するように、光センサーの受光面を大きくすることが考えられる。しかし、光センサーの受光面を大きくすると、装置が大型化してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、円柱形状の導光部材(導光ロッド)を有する検出装置であって、装置を大型化せずに、微弱光を効率よく検出することができる検出装置を提供することを目的とする。また、当該検出装置を用いた検出方法を提供することも目的とする。
本発明者らは、導光ロッドの軸方向の長さを、導光ロッドの入射面の直径と導光ロッドの屈折率とに基づいて設定することで上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の検出装置に関する。
[1]被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出することにより、前記被検出物質を検出する検出装置であって、前記被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された検出対象領域を含む検出チップを保持するチップホルダーと、前記捕捉体に捕捉された前記被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出する光センサーと、前記標識物質から放出された微弱光を前記光センサーに導く受光光学系と、前記受光光学系に配置され、一端に位置する入射面から微弱光を入射させ、他端に位置する出射面から微弱光を出射させる円柱形状の導光ロッドと、を有し、前記入射面の直径は、前記検出対象領域の最大長さより長く、前記入射面の直径Dと、前記導光ロッドの軸方向の長さLと、前記導光ロッドの屈折率nとは、以下の式(1)を満たす、検出装置。
0.8nD<L<1.2nD …(1)
[2]前記チップホルダーおよび前記導光ロッドの間、または前記導光ロッドおよび前記光センサーの間には、波長分離フィルターが配置されている、[1]に記載の検出装置。
[3]前記導光ロッドは、波長分離機能を有する、[1]に記載の検出装置。
[4]前記光センサーの受光面の最小長さは、前記出射面の直径より長い、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の検出装置。
[5]前記検出チップに向かって励起光を出射する光源をさらに有し、前記検出チップは、プリズムと、前記プリズムの一面に配置された金属膜とを有し、前記検出対象領域は、前記金属膜の表面の少なくとも一部であり、前記標識物質は、蛍光物質であり、前記微弱光は、前記プリズムを介して前記金属膜の裏面に照射した励起光により生じる局在場光により励起した前記蛍光物質から放出される蛍光である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の検出装置。
また、本発明は、以下の検出方法に関する。
[6]被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出することにより、前記被検出物質を検出する検出方法であって、前記被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された検出対象領域を含み、前記標識物質で標識された被検出物質が前記捕捉体に捕捉された検出チップを準備する工程と、前記標識物質から放出され、導光ロッドによって導かれた微弱光を、光センサーで検出する工程と、を有し、前記導光ロッドの入射面の直径は、前記検出対象領域の最大長さより長く、前記入射面の直径Dと、前記導光ロッドの軸方向の長さLと、前記導光ロッドの屈折率nとは、以下の式(1)を満たす、検出方法。
0.8nD<L<1.2nD …(1)
本発明によれば、装置を大型化せずに、微弱光を効率よく検出することができる検出装置および検出方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る表面プラズモン共鳴蛍光分析装置の構成を示す図である。 図2は、検出対象領域、導光ロッドおよび光センサーの受光面の位置関係を示す図である。 図3Aは、導光ロッドへ入射する光の入射角と屈折角を示す模式図であり、図3Bは、入射角および屈折角の関係を示すグラフである。 図4A、Bは、導光ロッドを進行する蛍光の一部の光路を示す図である。 図5は、導光ロッドにおける蛍光の光路についてのシミュレーション結果を示す図である。 図6は、導光ロッドの軸方向の長さと、光センサーに到達した蛍光の光線数との関係を示すグラフである。 図7は、表面プラズモン共鳴蛍光分析装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、本発明に係る検出装置の代表例として、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用して、被検出物質を検出する表面プラズモン共鳴蛍光分析装置(以下「SPFS装置」ともいう)について説明する。
(SPFS装置の構成)
SPFS装置は、誘電体からなるプリズムと、プリズムの1面に形成された金属膜とを有する検出チップが装着された状態で使用される。金属膜上には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定されている。金属膜上に被検出物質を含む検体を提供すると、被検出物質が捕捉体により捕捉される。このとき、被検出物質は、蛍光物質で標識されていてもよいし、標識されていなくてもよい。捕捉された被検出物質が蛍光物質で標識されていない場合、捕捉された被検出物質は、さらに蛍光物質で標識される。この状態で、表面に金属膜を有するプリズムに対して全反射条件となるように励起光を照射する。これにより、励起光および金属膜中の自由電子の相互作用(表面プラズモン共鳴)が生じ、局在場光が発生する。一般にこの局在場光は、「増強電場」または「増強されたエバネッセント光」とも呼ばれ、金属膜の表面近傍の物理量変動を測定することが可能である。この局在場光により、金属膜上に捕捉された被検出物質を標識する蛍光物質が選択的に励起され、蛍光物質から放出された蛍光が観察される。SPFS装置は、蛍光の光量を測定して、被検出物質の存在またはその量を検出する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るSPFS装置100の構成を示す図である。図1に示されるように、SPFS装置100は、検出チップ10を着脱可能に保持するためのチップホルダー12と、検出チップ10に励起光αを照射するための励起光学系ユニット120と、検出チップ10から放出された光(プラズモン散乱光βまたは蛍光γ)を検出するための受光光学系140と、これらを制御する制御部160とを有する。SPFS装置100は、チップホルダー12に検出チップ10を装着した状態で使用される。そこで、検出チップ10について先に説明し、その後にSPFS装置100の各構成要素について説明する。
図1に示されるように、検出チップ10は、入射面21、成膜面22および出射面23を有するプリズム20と、成膜面22に形成された金属膜30と、成膜面22または金属膜30上に配置された流路蓋40とを有する。通常、検出チップ10は、検出(分析)のたびに交換される。
プリズム20は、励起光αに対して透明な誘電体からなる。プリズム20は、入射面21、成膜面22および出射面23を有する。入射面21は、励起光学系ユニット120からの励起光αをプリズム20の内部に入射させる。成膜面22の上には、金属膜30が形成される。プリズム20の内部に入射した励起光αは、金属膜30で反射する。より具体的には、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)で反射する。出射面23は、金属膜30で反射した励起光αをプリズム20の外部に出射させる。プリズム20の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、プリズム20の形状は、台形を底面とする柱体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面22であり、一方の脚に対応する面が入射面21であり、他方の脚に対応する面が出射面23である。底面となる台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面21と出射面23とが対称になり、励起光αのS波成分がプリズム20内に滞留しにくくなる。入射面21は、励起光αが励起光学系ユニット120に戻らないように形成される。励起光αが励起光源であるレーザーダイオードに戻ると、レーザーダイオードの励起状態が乱れてしまい、励起光αの波長や出力が変動してしまうからである。そこで、理想的な増強角を中心とする走査範囲において、励起光αが入射面21に垂直に入射しないように、入射面21の角度が設定される。たとえば、入射面21と成膜面22との角度および成膜面22と出射面23との角度は、いずれも約80°である。プリズム20の材料の例には、樹脂およびガラスが含まれる。プリズム20の材料は、好ましくは、屈折率が1.4〜1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂である。
金属膜30は、プリズム20の成膜面22上に形成されている。金属膜30を設けることで、成膜面22に全反射条件で入射した励起光αの光子と、金属膜30中の自由電子との間で相互作用(表面プラズモン共鳴;SPR)が生じ、金属膜30の表面上に局在場光を生じさせることができる。金属膜30の素材は、表面プラズモン共鳴を生じさせる金属であれば特に限定されない。金属膜30の素材の例には、金、銀、銅、アルミ、これらの合金が含まれる。本実施の形態では、金属膜30は、金薄膜である。金属膜30の形成方法は、特に限定されない。金属膜30の形成方法の例には、スパッタリング、蒸着、メッキが含まれる。金属膜30の厚みは、特に限定されないが、30〜70nmの範囲内が好ましい。
また、特に図示しないが、金属膜30のプリズム20と対向しない面には、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定されている。捕捉体を固定することで、被検出物質を選択的に検出することが可能となる。本実施の形態では、金属膜30表面の中央部分が検出対象領域31として設定されている。検出対象領域31には、捕捉体が均一に固定されている。ここで「検出対象領域」とは、被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された領域をいう。捕捉体の種類は、被検出物質を捕捉することができれば特に限定されない。たとえば、捕捉体は、被検出物質に特異的な抗体またはその断片である。
流路蓋40は、金属膜30のプリズム20と対向しない面上に、流路41を挟んで配置されている。金属膜30がプリズム20の成膜面22の一部にのみ形成されている場合は、流路蓋40は、流路41を挟んで成膜面22上に配置されていてもよい。流路蓋40は、金属膜30(およびプリズム20)と共に、検体や蛍光標識液、洗浄液などの液体が流れる流路41を形成する。検出対象領域31は、流路41内に露出している。流路41の両端は、流路蓋40の上面に形成された注入口および排出口(いずれも図示省略)とそれぞれ接続されている。流路41内へ液体が注入されると、流路41内において、これらの液体は検出対象領域31の捕捉体に接触する。流路蓋40は、金属膜30の検出対象領域31から放出された光(プラズモン散乱光βおよび蛍光γ)に対して透明な材料からなる。流路蓋40の材料の例には、樹脂が含まれる。これらの光を受光光学系140に導くことができれば、流路蓋40の一部は、不透明な材料で形成されていてもよい。流路蓋40は、例えば、両面テープまたは接着剤による接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などにより金属膜30またはプリズム20に接合されている。
図1に示されるように、プリズム20へ導かれた励起光αは、入射面21からプリズム20内に入射する。プリズム20内に入射した励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)に全反射角度(表面プラズモン共鳴が生じる角度)となるように入射する。界面からの反射光は、出射面23からプリズム20外に出射される(図示省略)。一方、表面プラズモン共鳴が生じる角度で励起光αが界面に入射することで、検出対象領域31からは、プラズモン散乱光βや蛍光γなどが、受光光学系140の方向へ出射される。
次に、SPFS装置100の各構成要素について説明する。前述のとおり、SPFS装置100は、チップホルダー12、励起光学系ユニット120、受光光学系140および制御部160を有する。
チップホルダー12は、所定の位置で検出チップ10を保持する。検出チップ10は、チップホルダー12に保持された状態で、励起光学系ユニット120からの励起光αを照射される。このとき、検出対象領域31からは、励起光αと同一波長のプラズモン散乱光βや蛍光物質から放出された蛍光γなどが上方に放出される。また、励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面で反射して、プリズム20の外部に出射される(図示省略)。
励起光学系ユニット120は、励起光αを出射する光源ユニット121と、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)に対する励起光αの入射角を調整する角度調整部122を有する。
光源ユニット121は、励起光源としてレーザーダイオード(以下「LD」ともいう)を有し、チップホルダー12に保持された検出チップ10の入射面21に向けて励起光α(シングルモードレーザー光)を出射する。より具体的には、光源ユニット121は、検出チップ10のプリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)に対して励起光αが全反射角度となるように、界面に対するP波のみを入射面21に向けて出射する。たとえば、光源ユニット121は、LDユニット、整波器および整形光学系(いずれも図示省略)を有する。
LDユニットは、コリメートされ、かつ波長および光量が一定の励起光αを、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)における照射スポットの形状が略円形となるように出射する。LDユニットは、励起光源としてのLDと、LDから出射された励起光αをコリメートするコリメーターと、励起光αの光量を一定にするための温度調整回路とを有する。LDから出射される励起光αは、コリメートされてもその輪郭形状が扁平である。このため、界面(成膜面22)における照射スポットの形状が略円形となるように、LDは所定の姿勢で保持されるか、または後述の整形光学系に所定形状のスリットが挿入される。また、LDから出射される励起光αの波長および光量は、温度によって変化する。このため、温度調整回路は、コリメートされた後の励起光αから分岐させた光の光量をフォトダイオードなどにより監視し、励起光αの波長および光量が一定となるようにヒーターやペルチェ素子などを用いてLDの温度を調整する。
整波器は、バンドパスフィルター(以下「BPF」ともいう)および直線偏光フィルター(以下「LP」ともいう)を含み、LDユニットから出射された励起光αを整波する。LDユニットからの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているため、BPFは、LDユニットからの励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。また、LDユニットからの励起光αは、完全な直線偏光ではないため、LPは、LDユニットからの励起光αを完全な直線偏光の光にする。整波器は、金属膜30にP波成分が入射するように励起光αの偏光方向を調整する半波長板を含んでいてもよい。
整形光学系は、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)における照射スポットの形状が所定サイズの円形となるように、励起光αのビーム径や輪郭形状などを調整する。整形光学系から出射された励起光αは、検出チップ10のプリズム20に照射される。整形光学系は、例えばスリットやズーム手段などである。
なお、光源ユニット121に含まれる光源の種類は、特に限定されず、LDでなくてもよい。光源の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
角度調整部122は、金属膜30(プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22))への励起光αの入射角を調整する。角度調整部122は、励起光αをプリズム20を介して金属膜30(成膜面22)の所定の位置(検出対象領域31の裏側)に所定の入射角で照射するために、励起光αの光軸とチップホルダー12とを相対的に回転させる。本実施の形態では、角度調整部122は、光源ユニット121を励起光αの光軸と直交する軸を中心として回転させる。このとき、入射角を走査しても金属膜30(成膜面22)上での照射位置がほとんど移動しないように、回転軸の位置を設定する。たとえば、回転中心の位置を、入射角の走査範囲の両端における2つの励起光αの光軸の交点近傍(成膜面22上の照射位置と入射面21との間)に設定することで、照射位置のズレを極小化することができる。
受光光学系140は、チップホルダー12に保持された検出チップ10の金属膜30のプリズム20と対向しない面(検出対象領域31)に対向するように配置されている。受光光学系140は、金属膜30上から出射される光(プラズモン散乱光βまたは蛍光γ)を検出する。受光光学系140は、波長分離フィルター146、導光ロッド141および光センサー142を有する。
波長分離フィルター146は、チップホルダー12(検出チップ10)および導光ロッド141の間に配置されている。波長分離フィルター146は、励起光αの波長の光(プラズモン散乱光β)を遮断する一方で、蛍光γを透過させる。これにより、波長分離フィルター146は、光センサー142に蛍光γの波長以外の光が到達することを防ぐ。すなわち、波長分離フィルター146は、光センサー142に到達する光からノイズ成分を除去し、微弱な蛍光γの検出精度および感度の向上に寄与する。
波長分離フィルター146は、蛍光成分のみを光センサー142に導き、高いS/N比で当該蛍光成分を検出するために、励起光成分(プラズモン散乱光β)を除去する。波長分離フィルター146の例には、励起光反射フィルター、短波長カットフィルターおよびバンドパスフィルターが含まれる。波長分離フィルター146は、例えば、所定の光成分を反射することで除去する多層膜からなるフィルターであるが、所定の光成分を吸収することで除去する色ガラスフィルターであってもよい。なお、特に図示しないが、波長分離フィルター146は、フィルター制御部164により受光光学系140の光路内と、光路外との間を移動可能に構成されている。
導光ロッド141は、透光性を有し、検出対象領域31(金属膜30およびその近傍)から放出された光(プラズモン散乱光βまたは蛍光γ)を光センサー142に導く。本実施の形態に係るSPFS装置100は、導光ロッド141が所定の形状および大きさに形成されていることを特徴の一つとする。そこで、導光ロッド141の詳細は、後述する。
光センサー142は、検出対象領域31から放出される光(蛍光γまたはプラズモン散乱光β)を検出する。たとえば、光センサー142は、感度およびSN比が高い光電子増倍管である。光センサー142は、アバランシェ・フォトダイオード(APD)などであってもよい。なお、金属膜30の一方の面(プリズム20と対向する面)における励起光αの照射スポットの大きさは、金属膜30の他方の面(導光ロッド141と対向する面)における検出対象領域31よりも小さくなるように調整される。このようにすることで、プリズム20の各パラメータの誤差により照射スポットがわずかに位置ずれした場合であっても、照射スポットが検出対象領域31から外れることを防止できる。
制御部160は、各駆動部の制御や、光センサー142における受光量の定量化などを一元的に行う。本実施の形態では、制御部160は、光源ユニット121を制御する光源制御部161と、光センサー142を制御する光センサー制御部162と、フィルター移動部(図示省略)を制御するフィルター制御部164と、制御処理部163とを有する。制御処理部163は、光源制御部161、光センサー制御部162およびフィルター制御部164を包括的に制御して、SPFS装置100全体の動作を制御する。制御部160は、例えば、ソフトウェアを実行するコンピュータである。
次に、導光ロッド141について詳細に説明する。図2は、検出対象領域31、導光ロッド141および光センサー142の受光面145の位置関係を示す図である。
前述したように、導光ロッド141は、透光性を有し、検出対象領域31から放出された光(プラズモン散乱光βまたは蛍光γ)を光センサー142に導く。導光ロッド141の形状は、円柱形状である。導光ロッド141は、入射面143および出射面144を有する。導光ロッド141の材料は、検出対象領域31から放出したプラズモン散乱光βまたは蛍光γを光センサー142に導くことができれば、特に限定されない。導光ロッド141の材料の例には、透明な樹脂および透明なガラスが含まれる。また、導光ロッド141の屈折率nは、特に限定されないが、1.4〜2.0程度であることが好ましい。
図2に示されるように、入射面143は、円柱における一方の端面(底面)であり、金属膜30の表面(検出対象領域31)に対向して配置されている。入射面143と検出対象領域31との間隔は、0.5〜5.0mm程度である。導光ロッド141の入射面143の直径Dは、検出対象領域31の最大長さD’より長い。これにより、検出対象領域31から放出された蛍光γを効率的に導光ロッド141に入射させることができる。ここで「検出対象領域の最大長さ」とは、検出対象領域31の外縁部上の2点を両端とする線分のうち最も長い線分の長さを意味する。たとえば、検出対象領域31が円形であった場合、検出対象領域31の最大長さD’は直径である。また、検出対象領域31が矩形であった場合、検出対象領域31の最大長さD’は対角線の長さである。
出射面144は、円柱における他方の端面(底面)であり、光センサー142の受光面145に対向して配置されている。出射面144と光センサー142の受光面145との間隔は、0.5〜5.0mm程度である。導光ロッド141の出射面144の直径Dは、光センサー142の受光面145の最大長さD”より短いことが好ましい。なお、「受光面の最大長さ」とは、光センサー142の受光面145の外縁部上の2点を両端とする線分のうち最も長い線分の長さを意味する。
次に、導光ロッド141内を進行する光の光路について説明する。図3Aは、導光ロッド141に入射する光の入射角θ1と、屈折角θ2を示す模式図である。図3Bは、入射角θ1と屈折角θ2との関係を示すグラフである。
図3Aに示されるように、屈折率n1の媒質(空気層)から屈折率n2の媒質(導光ロッド141)へ光が入射した時の入射角をθ1、屈折角をθ2とした場合、n1×sinθ1=n2×sinθ2が成り立つことが知られている(スネルの法則)。
このスネルの法則を用いて、屈折率nが1.4、1.5、1.6、1.7、1.8または2.0の各導光ロッド141において、入射角θ1を0〜90°まで変化させた場合の屈折角θ2をそれぞれ求めた。各導光ロッド141における入射角θ1と屈折角θ2との関係を図3Bに示す。図3Bにおいて、最も上の曲線(細い実線)は、屈折率nが1.4の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。上から2番目の曲線(太い実線)は、屈折率nが1.5の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。上から3番目の曲線(細い破線)は、屈折率nが1.6の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。上から4番目の曲線(太い破線)は、屈折率nが1.7の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。上から5番目の曲線(細い一点鎖線)は、屈折率nが1.8の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。上から6番目の曲線(太い一点鎖線)は、屈折率nが1.9の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。最も下の曲線(太い二点鎖線)は、屈折率nが2.0の導光ロッド141を用いた場合の結果を示している。
図3Bに示されるように、入射角θ1が大きくなるにつれて、屈折角θ2の変化率が小さくなることがわかる。このとき、屈折率nが1.4〜2.0の範囲内である導光ロッド141では、屈折角θ2の最大角度は45°であり、屈折角θ2が30〜45°の範囲内で光線密度が増加することがわかる。また、導光ロッド141の屈折率nが大きくなるにつれて、屈折角θ2が小さくなることがわかる。
図4は、導光ロッド141内を進行する一部の蛍光γの光路を示す図である。図4Aは、蛍光γの入射位置の違いによる導光ロッド141における蛍光γの光路を示す図であり、図4Bは、導光ロッド141の屈折率nの違いによる導光ロッド141における蛍光γの光路を示す図である。
ここでは、光線密度が大きい、屈折角θ2が45°の蛍光γの光路について考察する。図4Aの実線矢印は、入射面143の中心から入射した蛍光γの光路を示している。破線矢印は、入射面143の中心でない位置から入射した蛍光γの光路を示している。図4Aの実線矢印に示されるように、入射面143の中心から入射し、屈折角θ2が45°の蛍光γは、入射面143の直径をDとした場合、入射面143からD離れた位置で径方向の中心を通過することがわかる。また、図4Aの破線矢印に示されるように、入射面143の中心からずれた位置から入射し、屈折角θ2が45°の蛍光γは、入射面143の直径をDとした場合、入射面143からD離れた位置の近傍で径方向の中心を通過することがわかる。
次に、導光ロッド141の屈折率nの違いによる入射面143の中心から入射した蛍光γの光路について考察する。図4Bの実線矢印は、屈折率nが1.4の導光ロッド141を進行する蛍光γの光路を示している。破線矢印は、屈折率nが1.8の導光ロッド141を進行する蛍光γの光路を示している。
図4Bの実線矢印に示されるように、屈折率nが1.4の導光ロッド141の入射面143の中心から入射し、屈折角θ2が45°の蛍光γは、入射面143の直径をDとした場合、入射面143からD離れた位置で径方向の中心を通過することがわかる。また、図4Bの破線矢印に示されるように、屈折率nが1.8の導光ロッド141の入射面143の中心から入射した蛍光γは、入射面143の直径をDとした場合、入射面143からDより離れた位置で径方向の中心を通過することがわかる。これにより、同じ屈折角θ2の蛍光γであっても、導光ロッド141の屈折率nが大きくなるほど、入射面143から離れた位置で径方向の中心を通過することがわかる。
したがって、本実施の形態に係るSPFS装置100の導光ロッド141は、式(1)を満たすように、導光ロッド141の屈折率nおよび導光ロッド141の直径Dに基づいて、軸方向の長さLが規定されている。これにより、導光ロッド141を進行する蛍光γを径方向の中心付近に集めることができる。
0.8nD<L<1.2nD …(1)
(シミュレーション1)
本実施の形態に係るSPFS装置100において、導光ロッド141における蛍光γの光路についてシミュレーションを行った。シミュレーションのための各パラメータは、検出対象領域31の最大長さD’:3mm、導光ロッド141の直径D:6mm、導光ロッド141の屈折率n:1.51、検出対象領域31および入射面143の間隔:1.0mmとした。
図5は、導光ロッド141における蛍光γの光路についてのシミュレーション結果を示す図である。図5の破線は、入射面143からの距離が1.0nD(9.06mm)の位置を示している。図5に示されるように、検出対象領域31から放出した蛍光γは、入射面143からの距離が0.8nD(7.2mm)〜1.2nD(10.9mm)の範囲内で、効率よく導光ロッド141の径方向の中心付近に集まることがわかる。
(シミュレーション2)
次に、導光ロッド141の軸方向の長さL(入射面143からの距離)と、光センサー142の受光面145に到達する蛍光γの光線数についてシミュレーションを行った。シミュレーションのための各パラメータは、検出対象領域31の最大長さD’:3mm、導光ロッド141の直径D:6mm、導光ロッド141の屈折率n:1.51、光センサー142の受光面145の最大長さD”:8.0mmとした。また、検出対象領域31および入射面143の間隔:1.0mm、導光ロッド141の出射面144および光センサー142の受光面145の間隔:1.0mmとした。なお、検出対象領域31から放出される蛍光γの光線数は、10万本とした。
図6は、導光ロッド141の軸方向の長さLと、光センサー142の受光面145に到達した蛍光γの光線数との関係を示すグラフである。図6に示されるように、検出対象領域31から放出した蛍光γは、入射面143からの距離が0.8nD(7.2mm)〜1.2nD(10.9mm)の範囲内で最も効率よく中心軸CA近傍に集光されることがわかる。このように、本実施の形態に係るSPFS装置(検出装置)100では、導光ロッド141の軸方向の長さLが0.8nD<L<1.2nDを満たすように設計されている。よって、検出対象領域31から放出された蛍光γ(微弱光)の大部分は、導光ロッド141の径方向の中心付近を通過する。したがって、導光ロッド141の軸に対して大きい角度で出射した蛍光γも光センサー142の受光面145に到達するため、蛍光γの利用効率を高めることができる。また、同様に、検出対象領域31から放出された蛍光γ(微弱光)の大部分は、導光ロッド141の径方向の中心付近を通過するため、光センサー142の受光面145が出射面144に対して、ずれて組み立てられた場合であっても、その組み立て誤差を吸収することができる。
次に、SPFS装置100の動作(SPFS装置100を用いた検出方法)について説明する。
図7は、SPFS装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。
まず、測定の準備をする(工程S10)。具体的には、SPFS装置100の所定の位置に被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された検出対象領域31を含み、標識物質で標識された被検出物質が捕捉体に捕捉された検出チップ10を設置する。また、検出チップ10の流路41内に保湿剤が存在する場合は、捕捉体が適切に被検出物質を捕捉できるように、流路41内を洗浄して保湿剤を除去する。
次いで、検体中の被検出物質と捕捉体とを反応させる(1次反応、工程S20)。具体的には、流路41内に検体を注入して、検体と捕捉体とを接触させる。検体中に被検出物質が存在する場合は、被検出物質の少なくとも一部は捕捉体により捕捉される。この後、流路41内を緩衝液などで洗浄して、捕捉体に捕捉されなかった物質を除去する。検体の種類は、特に限定されない。検体の例には、血液や血清、血漿、尿、鼻孔液、唾液、精液などの体液およびその希釈液が含まれる。
次いで、励起光αを金属膜30(成膜面22)の所定の位置に照射しながら、金属膜30(成膜面22)に対する励起光αの入射角を走査して、最適な入射角を決定する(工程S30)。具体的には、制御処理部163は、光源ユニット121および角度調整部122を制御して、励起光αを金属膜30(成膜面22)の所定の位置に照射しながら、金属膜30(成膜面22)に対する励起光αの入射角を走査する。また、制御処理部163は、光センサー142が検出対象領域31からのプラズモン散乱光βを検出するように、フィルター制御部164を制御して、波長分離フィルター146を受光光学系140の光路外に移動させるとともに、プラズモン散乱光βを検出するように、光センサー制御部162を制御する。検出対象領域31からのプラズモン散乱光βは、導光ロッド141を介して光センサー142に到達する。これにより、制御処理部163は、励起光αの入射角とプラズモン散乱光βの強度との関係を含むデータを得る。そして、制御処理部163は、データを解析して、プラズモン散乱光βの強度が最大となる入射角(増強角)を決定する。なお、増強角は、基本的には、プリズム20の素材および形状、金属膜30の厚み、流路41内の液体の屈折率nなどにより決まるが、流路41内の蛍光物質の種類および量、プリズム20の形状誤差などの各種要因によりわずかに変動する。このため、分析を行うたびに増強角を決定することが好ましい。増強角は、0.1°程度のオーダーで決定される。
次いで、金属膜30(成膜面22)に対する励起光αの入射角を、前の工程で決定した増強角に設定する(工程S40)。具体的には、制御処理部163は、角度調整部122を制御して、金属膜30(成膜面22)に対する励起光αの入射角を増強角に設定する。以後の工程では、金属膜30(成膜面22)に対する励起光αの入射角は、増強角のままである。
次いで、励起光αを金属膜30(成膜面22)に照射して、蛍光γと同じ波長の光の強度(光学ブランク値)を測定する(工程S50)。具体的には、制御処理部163は、フィルター移動部を制御するフィルター制御部164を制御して、波長分離フィルター146を受光光学系140の光路上に移動させる。ついで、制御処理部163は、光源制御部161を制御して、光源ユニット121に励起光αを出射させる。同時に、制御処理部163は、光センサー142が蛍光γと同じ波長の光の強度を検出するように、光センサー制御部162を制御する。よって、光センサー142は、正確にノイズとなる光の強度(光学ブランク値)を測定することができる。測定値は、制御処理部163に送信され、光学ブランク値として記録される。
次いで、捕捉体に捕捉された被検出物質を蛍光物質で標識する(2次反応、工程S60)。具体的には、流路41内に蛍光標識液を注入する。蛍光標識液は、例えば、蛍光物質で標識された抗体(2次抗体)を含む緩衝液である。蛍光標識液が流路41に注入されると、蛍光標識液が被検出物質に接触し、被検出物質が蛍光物質で標識される。この後、流路41内を緩衝液などで洗浄し、遊離の蛍光物質などを除去する。
最後に、励起光αを金属膜30(成膜面22)に照射して、検出対象領域31(標識物質)から放出され、導光ロッド141によって導かれた蛍光γ(微弱光)の強度を光センサー142で測定する(工程S70)。具体的には、制御処理部163は、光源制御部161を制御して、光源ユニット121に励起光αを出射させる。同時に、制御処理部163は、光センサー142が検出対象領域31から放出される蛍光γを検出するように、光センサー制御部162を制御する。制御処理部163は、測定値から光学ブランク値を引き、被検出物質の量に相関する蛍光強度を算出する。蛍光強度は、必要に応じて、被検出物質の量や濃度などに換算される。
以上のように、本発明に係るSPFS装置100では、入射面143の直径をDとし、導光ロッド141の軸方向の長さをLとし、導光ロッド141の屈折率をnとした場合、0.8nD<L<1.2nDを満たす。よって、蛍光物質から放出された蛍光γの大部分は、導光ロッド141の入射面143から導光ロッド141の直径D離れた位置の近傍に集光され、光センサー142の受光面145に到達する。したがって、SPFS装置100を大型化することなく、微弱光(蛍光γ)を効率よく検出することができる。
なお、波長分離フィルター146は、導光ロッド141および光センサー142の間に配置されていてもよい。また、波長分離フィルター146を配置せずに、導光ロッド141に波長分離機能を設けてもよい。この場合、導光ロッド141の入射面143または出射面144に前述の多層膜を形成してもよいし、導光ロッド141を色ガラスで形成してもよい。
また、本発明に係る検出装置は、微弱な蛍光γを発生させ、その蛍光を検出する装置であれば、いかなる装置にも応用可能である。また、本発明に係る検出装置は、蛍光γだけでなく、燐光などの微弱な光を検出するいかなる装置にも応用可能である。また、前述の実施の形態では、流路41を有する検出チップ10を例に挙げて説明したが、流路ではなくウェルを有する検出チップも使用できる。
本発明に係る検出装置は、標識物質から放出される蛍光や燐光などの微弱光を効率よく検出することができるため、例えば臨床検査などに有用である。
10 検出チップ
12 チップホルダー
20 プリズム
21 プリズムの入射面
22 プリズムの成膜面
23 プリズムの出射面
30 金属膜
31 検出対象領域
40 流路蓋
41 流路
100 表面プラズモン共鳴蛍光分析装置(SPFS装置)
120 励起光学系ユニット
121 光源ユニット
122 角度調整部
140 受光光学系
141 導光ロッド
142 光センサー
143 導光ロッドの入射面
144 導光ロッドの出射面
145 受光面
146 波長分離フィルター
160 制御部
161 光源制御部
162 光センサー制御部
163 制御処理部
164 フィルター制御部

Claims (6)

  1. 被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出することにより、前記被検出物質を検出する検出装置であって、
    前記被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された検出対象領域を含む検出チップを保持するチップホルダーと、
    前記捕捉体に捕捉された前記被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出する光センサーと、
    前記標識物質から放出された微弱光を前記光センサーに導く受光光学系と、
    前記受光光学系に配置され、一端に位置する入射面から微弱光を入射させ、他端に位置する出射面から微弱光を出射させる円柱形状の導光ロッドと、を有し、
    前記入射面の直径は、前記検出対象領域の最大長さより長く、
    前記入射面の直径Dと、前記導光ロッドの軸方向の長さLと、前記導光ロッドの屈折率nとは、以下の式(1)を満たす、
    検出装置。
    0.8nD<L<1.2nD …(1)
  2. 前記チップホルダーおよび前記導光ロッドの間、または前記導光ロッドおよび前記光センサーの間には、波長分離フィルターが配置されている、請求項1に記載の検出装置。
  3. 前記導光ロッドは、波長分離機能を有する、請求項1に記載の検出装置。
  4. 前記光センサーの受光面の最小長さは、前記出射面の直径より長い、請求項1〜3のいずれか一項に記載の検出装置。
  5. 前記検出チップに向かって励起光を出射する光源をさらに有し、
    前記検出チップは、プリズムと、前記プリズムの一面に配置された金属膜とを有し、
    前記検出対象領域は、前記金属膜の表面の少なくとも一部であり、
    前記標識物質は、蛍光物質であり、
    前記微弱光は、前記プリズムを介して前記金属膜の裏面に照射した励起光により生じる局在場光により励起した前記蛍光物質から放出される蛍光である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の検出装置。
  6. 被検出物質を標識した標識物質から放出される微弱光を検出することにより、前記被検出物質を検出する検出方法であって、
    前記被検出物質を捕捉するための捕捉体が固定化された検出対象領域を含み、前記標識物質で標識された被検出物質が前記捕捉体に捕捉された検出チップを準備する工程と、
    前記標識物質から放出され、導光ロッドによって導かれた微弱光を、光センサーで検出する工程と、
    を有し、
    前記導光ロッドの入射面の直径は、前記検出対象領域の最大長さより長く、
    前記入射面の直径Dと、前記導光ロッドの軸方向の長さLと、前記導光ロッドの屈折率nとは、以下の式(1)を満たす、
    検出方法。
    0.8nD<L<1.2nD …(1)
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