JP7469309B2 - 測定方法および測定装置 - Google Patents

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    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals

Description

本願発明は、血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する測定方法および測定装置に関する。
臨床検査などにおいて、血液中のタンパク質やDNAなどの微量の被測定物質を高感度かつ定量的に測定することができれば、患者の状態を迅速に把握して治療を行うことが可能となる。このため、血液中の被測定物質を高感度かつ定量的に測定できる方法が求められている。
血液中の被測定物質を高感度に測定できる方法として、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance:以下「SPR」と略記する)法および表面プラズモン励起増強蛍光分光法(Surface Plasmon-field enhanced Fluorescence Spectroscopy:以下「SPFS」と略記する)が知られている。これらの方法では、所定の条件で光を金属膜に照射すると表面プラズモン共鳴(SPR)が生じることを利用する。
たとえば、SPFSでは、被測定物質に特異的に結合できる捕捉体(例えば1次抗体)を金属膜上に固定化して、被測定物質を特異的に捕捉するための反応場を形成する。この反応場に被測定物質を含む検体(例えば血液)を提供すると、被測定物質は反応場に結合する。次いで、蛍光物質で標識された捕捉体(例えば2次抗体)を反応場に提供すると、反応場に結合した被測定物質は蛍光物質で標識される。この状態で金属膜に励起光を照射すると、被測定物質を標識する蛍光物質は、SPRにより増強された電場により励起され、蛍光を放出する。したがって、蛍光を検出することで、被測定物質の存在またはその量を検出することができる。SPFSでは、SPRにより増強された電場により蛍光物質を励起するため、高感度で被測定物質を測定することができる。
一方、SPRやSPFSなどに限らず、各種測定方法で血液中の被測定物質を測定する場合、その測定値は、血液中の液体成分(血漿または血清)の単位体積当たりの被測定物質の質量や、それに相当するシグナル量などで示される。血液中の液体成分の割合は個々人で異なるため、血液(全血)の測定値を一律に液体成分の測定値に変換することはできない。このため、検体として血液を用いる場合は、その血液のヘマトクリット値(血液中の血球の体積の割合)を測定し、ヘマトクリット値を用いて血液の測定値を液体成分(血漿または血清)の測定値に変換することが行われている。
たとえば、特許文献1には、表面プラズモン共鳴を利用して血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する際に、表面プラズモン共鳴を利用して測定されたヘマトクリット値を用いて変換係数を算出し、血液の測定値を液体成分(血漿または血清)の測定値に変換する測定方法が記載されている。当該測定方法では、ヘマトクリット値を用いて測定値の補正を行うことにより、遠心分離機や電気伝導度またはヘモグロビン濃度の測定装置などのヘマトクリット値を測定するための装置を新たに用意しなくても、血液の液体成分中の被測定物質の量を測定することができるとされている。
国際公開第2015/129615号
本願発明者は、特許文献1に記載の測定方法には、変換係数を用いて血液の測定値から算出される血液の液体成分の測定値の精度に改善の余地があることを見出した。
本願発明の目的は、血液の液体成分中の被測定物質の量をより高い精度で測定することができる測定方法および測定装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本願発明の一実施の形態に係る測定方法は、血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する方法であって、捕捉体が固定化された反応場を有する測定チップの前記反応場上に血液の希釈液を提供して、前記希釈液に含まれる被測定物質と前記捕捉体とを結合させる工程と、前記被測定物質と前記捕捉体とが結合しており、かつ前記反応場上に前記希釈液が存在しない状態で、前記希釈液中の前記被測定物質の量を示す第1のシグナル値を得る工程と、前記第1のシグナル値を前記血液の液体成分中の前記被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する工程と、を含み、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する工程では、前記第1のシグナル値に、以下の式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する。
Figure 0007469309000001
(式(1)中、dfは以下の式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値であり、kは前記被測定物質の種類および希釈率dfに応じて予め決められている係数である。)
Figure 0007469309000002
(式(2)中、aは希釈液中の血液量であり、eは希釈液中の血液以外の液体の量である。)
また、上記課題を解決するため、本願発明の一実施の形態に係る測定装置は、血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する装置であって、捕捉体が固定化された反応場を有する測定チップを保持するためのホルダーと、前記ホルダーに保持された前記測定チップにおける、前記測定チップの前記反応場上に提供された血液の希釈液中に含まれる被測定物質と前記捕捉体との結合に起因する光学的変化を検出する検出部と、前記検出部の検出結果から前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示す第1のシグナル値を算出するとともに、前記第1のシグナル値を前記血液の液体成分中の前記被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する処理部と、を有し、前記処理部は、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する際に、前記第1のシグナル値に、以下の式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する。
Figure 0007469309000003
(式(1)中、dfは以下の式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値であり、kは前記被測定物質の種類および希釈率dfに応じて予め決められている係数である。)
Figure 0007469309000004
(式(2)中、aは希釈液中の血液量であり、eは希釈液中の血液以外の液体の量である。)
本願発明によれば、血液の液体成分中の被測定物質をより高い精度で測定することができる。
図1は、実施の形態に係る表面プラズモン励起増強蛍光分析装置の構成を示す模式図である。 図2は、図1に示される装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。 図3は、各ヘマトクリット値における被測定物質のシグナル値の予測値と実測値を示すグラフである。 図4Aは、血液のヘマトクリット値と、従来の変換係数c’を用いて補正されたシグナル値との関係を示すグラフである。図4Bは、被測定物質の濃度と、従来の変換係数c’を用いて補正されたシグナル値との関係を示すグラフである。 図5は、各ヘマトクリット値におけるシグナル値の理論値と実測値との関係を示すグラフである。
以下、本願発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。ここでは、本願発明に係る測定装置および測定方法の代表例として、血液(全血:分離および希釈をしていない血液)に含まれる被測定物質の量を表面プラズモン励起増強蛍光分光法(SPFS)を用いて測定する表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)について説明する。
図1は、本願発明の一実施の形態に係る表面プラズモン励起増強蛍光分析装置(SPFS装置)100の構成を示す模式図である。図1に示されるように、SPFS装置100は、励起光照射ユニット110、反射光検出ユニット120、蛍光検出ユニット130、送液ユニット140、搬送ユニット150および制御部160を有する。SPFS装置100は、搬送ユニット150のチップホルダー152に測定チップ10を装着した状態で使用される。そこで、測定チップ10について先に説明し、その後にSPFS装置100の各構成要素について説明する。
測定チップ10は、入射面21、成膜面22および出射面23を有するプリズム20と、成膜面22に形成された金属膜30と、成膜面22または金属膜30上に配置された流路蓋40と、を有する。通常、測定チップ10は、分析のたびに交換される。測定チップ10は、各片の長さが数mm~数cmの構造物であることが好ましいが、「チップ」の範疇に含まれないより小型の構造物またはより大型の構造物であってもよい。
プリズム20は、励起光αに対して透明な誘電体からなる。プリズム20は、入射面21、成膜面22および出射面23を有する。入射面21は、励起光照射ユニット110からの励起光αをプリズム20の内部に入射させる。成膜面22上には、金属膜30が配置されている。プリズム20の内部に入射した励起光αは、金属膜30の裏面で反射して反射光βとなる。より具体的には、励起光αは、プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22)で反射して反射光βとなる。出射面23は、反射光βをプリズム20の外部に出射させる。
プリズム20の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、プリズム20の形状は、台形を底面とする柱体である。台形の一方の底辺に対応する面が成膜面22であり、一方の脚に対応する面が入射面21であり、他方の脚に対応する面が出射面23である。底面となる台形は、等脚台形であることが好ましい。これにより、入射面21と出射面23と、が対称になり、励起光αのS波成分がプリズム20内に滞留しにくくなる。
入射面21は、励起光αが励起光照射ユニット110に戻らないように形成される。励起光αの光源がレーザーダイオード(以下「LD」ともいう)である場合、励起光αがLDに戻ると、LDの励起状態が乱れてしまい、励起光αの波長や出力が変動してしまう。そこで、理想的な共鳴角または増強角を中心とする走査範囲において、励起光αが入射面21に垂直に入射しないように、入射面21の角度が設定される。ここで「共鳴角」とは、金属膜30に対する励起光αの入射角を走査した場合に、出射面23から出射される反射光βの光量が最小となるときの、入射角を意味する。また、「増強角」とは、金属膜30に対する励起光αの入射角を走査した場合に、測定チップ10の上方に放出される励起光αと同一波長の散乱光(以下「プラズモン散乱光」という)δの光量が最大となるときの、入射角を意味する。本実施の形態では、入射面21と成膜面22との角度および成膜面22と出射面23との角度は、いずれも約80°である。
なお、測定チップ10の設計により、共鳴角(およびその極近傍にある増強角)が概ね決まる。設計要素は、プリズム20の屈折率や、金属膜30の屈折率、金属膜30の膜厚、金属膜30の消衰係数、励起光αの波長などである。金属膜30上に捕捉された被測定物質によって共鳴角および増強角がシフトするが、その量は数度未満である。
プリズム20は、複屈折特性を少なからず有する。プリズム20の材料の例には、樹脂およびガラスが含まれる。プリズム20の材料は、屈折率が1.4~1.6であり、かつ複屈折が小さい樹脂であることが好ましい。
金属膜30は、プリズム20の成膜面22上に配置されている。これにより、成膜面22に全反射条件で入射した励起光αの光子と、金属膜30中の自由電子との間で相互作用(SPR)が生じ、金属膜30の表面上に局在場光(一般に「エバネッセント光」または「近接場光」とも呼ばれる)を生じさせることができる。
金属膜30の材料は、表面プラズモン共鳴を生じさせうる金属であれば特に限定されない。金属膜30の材料の例には、金、銀、銅、アルミニウム、これらの合金が含まれる。本実施の形態では、金属膜30は、金薄膜である。金属膜30の形成方法は、特に限定されない。金属膜30の形成方法の例には、スパッタリング、蒸着、メッキが含まれる。金属膜30の厚みは、特に限定されないが、30~70nmの範囲内が好ましい。
また、図1では図示しないが、金属膜30のプリズム20と対向しない面(金属膜30の表面)には、被測定物質を捕捉するための捕捉体が固定化されている。捕捉体を固定化することで、被測定物質を選択的に測定することが可能となる。本実施の形態では、金属膜30上の所定の領域(反応場)に、捕捉体が均一に固定化されている。捕捉体の種類は、被測定物質を捕捉することができれば特に限定されない。本実施の形態では、捕捉体は、被測定物質に特異的な抗体またはその断片である。
流路蓋40は、金属膜30上に配置されている。金属膜30がプリズム20の成膜面22の一部にのみ形成されている場合は、流路蓋40は、成膜面22上に配置されていてもよい。流路蓋40の裏面には、流路溝が形成されており、流路蓋40は、金属膜30(およびプリズム20)と共に、液体が流れる流路41を形成する。液体の例には、被測定物質を含む血液、血漿、血清またはこれらの希釈液や、蛍光物質で標識された捕捉体を含む標識液、基準液、洗浄液などが含まれる。金属膜30に固定化されている捕捉体は、流路41内に露出している。流路41の両端は、流路蓋40の上面に形成された不図示の注入口および排出口とそれぞれ接続されている。流路41内へ液体が注入されると、液体は捕捉体に接触する。
流路蓋40は、金属膜30上から放出される蛍光γおよびプラズモン散乱光δに対して透明な材料からなることが好ましい。流路蓋40の材料の例には、樹脂が含まれる。蛍光γおよびプラズモン散乱光δを外部に取り出す部分が蛍光γおよびプラズモン散乱光δに対して透明であれば、流路蓋40の他の部分は、不透明な材料で形成されていてもよい。流路蓋40は、例えば、両面テープや接着剤などによる接着や、レーザー溶着、超音波溶着、クランプ部材を用いた圧着などにより金属膜30またはプリズム20に接合されている。
図1に示されるように、励起光αは、入射面21からプリズム20内に入射する。プリズム20内に入射した励起光αは、金属膜30に全反射角度(SPRが生じる角度)で入射する。このように金属膜30に対して励起光αをSPRが生じる角度で照射することで、金属膜30上に局在場光を発生させることができる。この局在場光により、金属膜30上に存在する被測定物質を標識する蛍光物質が励起され、蛍光γが出射される。SPFS装置100は、蛍光物質から放出された蛍光γの光量を測定することで、被測定物質の量を測定する。
次に、SPFS装置100の各構成要素について説明する。前述のとおり、SPFS装置100は、励起光照射ユニット110、反射光検出ユニット120、蛍光検出ユニット130、送液ユニット140、搬送ユニット150および制御部160を有する。励起光照射ユニット110と、蛍光検出ユニット130(SPFSで被測定物質を測定する場合)または反射光検出ユニット120(後述するようにSPR法で被測定物質を測定する場合)とは、チップホルダー152に保持された測定チップ10における、血液中に含まれる被測定物質と捕捉体との結合に起因する光学的変化を検出する検出部として機能する。
励起光照射ユニット110は、チップホルダー152に保持された測定チップ10の金属膜30にプリズム20側から励起光αを照射する。蛍光γまたはプラズモン散乱光δの測定時には、励起光照射ユニット110は、金属膜30に対する入射角がSPRを生じさせる角度となるように、金属膜30に対するP波のみを入射面21に向けて出射する。ここで「励起光」とは、蛍光物質を直接または間接的に励起させる光である。たとえば、励起光αは、プリズム20を介して金属膜30にSPRが生じる角度で照射されたときに、蛍光物質を励起させる局在場光を金属膜30の表面上に生じさせる光である。励起光照射ユニット110は、光源ユニット111、角度調整機構112および光源制御部113を含む。
光源ユニット111は、コリメートされ、かつ波長および光量が一定の励起光αを、金属膜30裏面における照射スポットの形状が略円形となるように出射する。光源ユニット111は、例えば、励起光αの光源、ビーム整形光学系、APC機構および温度調整機構(いずれも不図示)を含む。
光源の種類は、特に限定されず、例えばレーザーダイオード(LD)である。光源の他の例には、発光ダイオード、水銀灯、その他のレーザー光源が含まれる。光源から出射される光がビームでない場合は、光源から出射される光は、レンズや鏡、スリットなどによりビームに変換される。また、光源から出射される光が単色光でない場合は、光源から出射される光は、回折格子などにより単色光に変換される。さらに、光源から出射される光が直線偏光でない場合は、光源から出射される光は、偏光子などにより直線偏光の光に変換される。
ビーム整形光学系は、例えば、コリメーターやバンドパスフィルター、直線偏光フィルター、半波長板、スリット、ズーム手段などを含む。ビーム整形光学系は、これらのすべてを含んでいてもよいし、一部を含んでいてもよい。コリメーターは、光源から出射された励起光αをコリメートする。バンドパスフィルターは、光源から出射された励起光αを中心波長のみの狭帯域光にする。光源からの励起光αは、若干の波長分布幅を有しているためである。直線偏光フィルターは、光源から出射された励起光αを完全な直線偏光の光にする。半波長板は、金属膜30にP波成分が入射するように励起光αの偏光方向を調整する。スリットおよびズーム手段は、金属膜30裏面における照射スポットの形状が所定サイズの円形となるように、励起光αのビーム径や輪郭形状などを調整する。
APC機構は、光源の出力が一定となるように光源を制御する。より具体的には、APC機構は、励起光αから分岐させた光の光量を不図示のフォトダイオードなどで検出する。そして、APC機構は、回帰回路で投入エネルギーを制御することで、光源の出力を一定に制御する。
温度調整機構は、例えば、ヒーターやペルチェ素子などである。光源の出射光の波長およびエネルギーは、温度によって変動することがある。このため、温度調整機構で光源の温度を一定に保つことにより、光源の出射光の波長およびエネルギーを一定に制御する。
角度調整機構112は、金属膜30(プリズム20と金属膜30との界面(成膜面22))に対する励起光αの入射角を調整する。角度調整機構112は、プリズム20を介して金属膜30の所定の位置に向けて所定の入射角で励起光αを照射するために、励起光αの光軸とチップホルダー152とを相対的に回転させる。
たとえば、角度調整機構112は、光源ユニット111を励起光αの光軸と直交する軸(図1の紙面に対して垂直な軸)を中心として回動させる。このとき、入射角を走査しても金属膜30上での照射スポットの位置がほとんど変化しないように、回転軸の位置を設定する。回転中心の位置を、入射角の走査範囲の両端における2つの励起光αの光軸の交点近傍(成膜面22上の照射位置と入射面21との間)に設定することで、照射位置のズレを極小化することができる。
前述のとおり、金属膜30に対する励起光αの入射角のうち、プラズモン散乱光δの光量が最大となる角度が増強角である。励起光αの入射角を増強角またはその近傍の角度に設定することで、高強度の蛍光γを測定することが可能となる。測定チップ10のプリズム20の材料および形状、金属膜30の膜厚、流路41内の液体の屈折率などにより、励起光αの基本的な入射条件が決まるが、流路41内の蛍光物質の種類および量、プリズム20の形状誤差などにより、最適な入射条件はわずかに変動する。このため、測定ごとに最適な増強角を求めることが好ましい。
光源制御部113は、光源ユニット111に含まれる各種機器を制御して、光源ユニット111からの励起光αの出射を制御する。光源制御部113は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
反射光検出ユニット120は、共鳴角の測定などを行うために、励起光照射ユニット110が測定チップ10の金属膜30に励起光αを照射したときに、金属膜30(プリズム20の成膜面22)で反射した励起光α(反射光β)の光量を検出する。反射光検出ユニット120は、受光センサー121、角度調整機構122およびセンサー制御部123を含む。
受光センサー121は、反射光βが入射する位置に配置され、反射光βの光量を測定する。受光センサー121の種類は、特に限定されない。たとえば、受光センサー121は、フォトダイオード(PD)である。
角度調整機構122は、金属膜30に対する励起光αの入射角に応じて、受光センサー121の位置(角度)を調整する。角度調整機構122は、反射光βが受光センサー121に入射するように、受光センサー121とチップホルダー152とを相対的に回転させる。
センサー制御部123は、受光センサー121の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー121の感度の管理、適切な出力値を得るための受光センサー121の感度の変更、などを制御する。センサー制御部123は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
蛍光検出ユニット130は、励起光照射ユニット110が測定チップ10の金属膜30に励起光αを照射したときに、金属膜30のプリズム20と対向しない面の近傍から出射される光の光量を検出する。具体的には、蛍光検出ユニット130は、金属膜30への励起光αの照射によって生じた蛍光γを検出する。また、必要に応じて、蛍光検出ユニット130は、金属膜30への励起光αの照射によって生じたプラズモン散乱光δも検出する。蛍光検出ユニット130は、受光ユニット131、位置切り替え機構132およびセンサー制御部133を含む。
受光ユニット131は、測定チップ10の金属膜30の法線方向に配置される。受光ユニット131は、第1レンズ134、光学フィルター135、第2レンズ136および受光センサー137を含む。
第1レンズ134は、例えば、集光レンズであり、金属膜30上から出射される光を集光する。第2レンズ136は、例えば、結像レンズであり、第1レンズ134で集光された光を受光センサー137の受光面に結像させる。両レンズの間の光路は、略平行な光路になっている。光学フィルター135は、両レンズの間に配置されている。
光学フィルター135は、蛍光成分のみを受光センサー137に導き、高いS/N比で蛍光γを検出するために、励起光成分(プラズモン散乱光δ)を除去する。光学フィルター135の例には、励起光反射フィルター、短波長カットフィルターおよびバンドパスフィルターが含まれる。光学フィルター135は、例えば、所定の光成分を反射する多層膜を含むフィルター、または所定の光成分を吸収する色ガラスフィルターである。
受光センサー137は、蛍光γおよびプラズモン散乱光δを検出する。受光センサー137は、微小量の被測定物質からの微弱な蛍光γを検出することが可能な、高い感度を有する。受光センサー137は、例えば、光電子増倍管(PMT)やアバランシェフォトダイオード(APD)などである。
位置切り替え機構132は、光学フィルター135の位置を、受光ユニット131における光路上または光路外に切り替える。具体的には、受光センサー137が蛍光γを検出する時には、光学フィルター135を受光ユニット131の光路上に配置し、受光センサー137がプラズモン散乱光δを検出する時には、光学フィルター135を受光ユニット131の光路外に配置する。
センサー制御部133は、受光センサー137の出力値の検出や、検出した出力値による受光センサー137の感度の管理、適切な出力値を得るための受光センサー137の感度の変更、などを制御する。センサー制御部133は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。
送液ユニット140は、チップホルダー152に保持された測定チップ10の流路41内に、検体(血液の希釈液)や標識液、基準液、洗浄液などを供給する。送液ユニット140は、液体チップ141、シリンジポンプ142および送液ポンプ駆動機構143を含む。
液体チップ141は、検体(血液または血液の希釈液)や標識液、基準液、洗浄液などの液体を収容する容器である。液体チップ141としては、通常、複数の容器が液体の種類に応じて配置されるか、または複数の容器が一体化したチップが配置される。
シリンジポンプ142は、シリンジ144と、シリンジ144内を往復動作可能なプランジャー145とによって構成される。プランジャー145の往復運動によって、液体の吸引および排出が定量的に行われる。シリンジ144が交換可能であると、シリンジ144の洗浄が不要となる。このため、不純物の混入などを防止する観点から好ましい。シリンジ144が交換可能に構成されていない場合は、シリンジ144内を洗浄する構成をさらに付加することにより、シリンジ144を交換せずに使用することが可能となる。
送液ポンプ駆動機構143は、プランジャー145の駆動装置、およびシリンジポンプ142の移動装置を含む。シリンジポンプ142の駆動装置は、プランジャー145を往復運動させるための装置であり、例えば、ステッピングモーターを含む。ステッピングモーターを含む駆動装置は、シリンジポンプ142の送液量や送液速度を管理できるため、測定チップ10の残液量を管理する観点から好ましい。シリンジポンプ142の移動装置は、例えば、シリンジポンプ142を、シリンジ144の軸方向(例えば垂直方向)と、軸方向を横断する方向(例えば水平方向)との二方向に自在に動かす。シリンジポンプ142の移動装置は、例えば、ロボットアーム、2軸ステージまたは上下動自在なターンテーブルによって構成される。
送液ユニット140は、液体チップ141より各種液体を吸引し、測定チップ10の流路41内に供給する。このとき、プランジャー145を動かすことで、測定チップ10中の流路41内を液体が往復し、流路41内の液体が攪拌される。これにより、液体の濃度の均一化や、流路41内における反応(例えば抗原抗体反応)の促進などを実現することができる。このような操作を行う観点から、測定チップ10の注入口は多層フィルムで保護されており、かつシリンジ144がこの多層フィルムを貫通した時に注入口を密閉できるように、測定チップ10およびシリンジ144が構成されていることが好ましい。
流路41内の液体は、再びシリンジポンプ142で吸引され、液体チップ141などに排出される。これらの動作の繰り返しにより、各種液体による反応、洗浄などを実施し、流路41内の反応場に、蛍光物質で標識された被測定物質を配置することができる。
搬送ユニット150は、測定チップ10を測定位置または送液位置に搬送し、固定する。ここで「測定位置」とは、励起光照射ユニット110が測定チップ10に励起光αを照射し、それに伴い発生する反射光β、蛍光γまたはプラズモン散乱光δを反射光検出ユニット120または蛍光検出ユニット130が検出する位置である。また、「送液位置」とは、送液ユニット140が測定チップ10の流路41内に液体を供給するか、または測定チップ10の流路41内の液体を除去する位置である。搬送ユニット150は、搬送ステージ151およびチップホルダー152を含む。チップホルダー152は、搬送ステージ151に固定されており、測定チップ10を着脱可能に保持する。チップホルダー152の形状は、測定チップ10を保持することが可能であり、かつ励起光α、反射光β、蛍光γおよびプラズモン散乱光δの光路を妨げない形状である。たとえば、チップホルダー152には、励起光α、反射光β、蛍光γおよびプラズモン散乱光δが通過するための開口が設けられている。搬送ステージ151は、チップホルダー152を一方向およびその逆方向に移動させる。搬送ステージ151も、励起光α、反射光β、蛍光γおよびプラズモン散乱光δの光路を妨げない形状である。搬送ステージ151は、例えば、ステッピングモーターなどで駆動される。
制御部160は、角度調整機構112、光源制御部113、角度調整機構122、センサー制御部123、位置切り替え機構132、センサー制御部133、送液ポンプ駆動機構143および搬送ステージ151を制御する。また、制御部160は、蛍光検出ユニット130(検出部)の検出結果から血液の希釈液中の被測定物質の量を示す第1のシグナル値を算出するとともに、算出した第1のシグナル値を血液の液体成分中の被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する処理部としても機能する。この後説明するように、制御部160(処理部)は、第1のシグナル値に、被測定物質の種類および血液の希釈液の希釈率に応じて血液のヘマトクリット値を補正した変換係数cを掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換する。制御部160は、例えば、演算装置、制御装置、記憶装置、入力装置および出力装置を含む公知のコンピュータやマイコンなどによって構成される。なお、上記変換係数cには、被測定物質の種類および血液の希釈液の希釈率に応じて血液のヘマトクリット値を補正するための係数kが含まれている(式(1)参照)。係数kは、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換する工程の前に予め決められており、被測定物質の種類および血液の希釈液の希釈率に応じて変化する。
次に、SPFS装置100の検出動作(本願発明の一実施の形態に係る測定方法)について説明する。図2は、SPFS装置100の動作手順の一例を示すフローチャートである。
まず、測定の準備をする(工程S10)。具体的には、SPFS装置100のチップホルダー152に測定チップ10を設置する。また、測定チップ10の流路41内に保湿剤が存在する場合は、捕捉体が適切に検体(血液の希釈液)に含まれる被測定物質を捕捉できるように、流路41内を洗浄して保湿剤を除去する。
次いで、測定チップの金属膜30の反応場上に血液の希釈液(検体)を提供して、血液の希釈液に含まれる被測定物質と捕捉体とを結合させる(1次反応;工程S20)。ここで「希釈液」とは、血液を血液以外の液体で希釈した液体を意味する。具体的には、制御部160は、搬送ステージ151を操作して、測定チップ10を送液位置に移動させる。この後、制御部160は、送液ユニット140を操作して、測定チップ10の流路41内の液体を除去するとともに、液体チップ141内の血液の希釈液を流路41内に導入する。流路41内では、抗原抗体反応によって、金属膜30の反応場上に被測定物質が捕捉される。この後、流路41内の血液の希釈液は除去され、流路内は洗浄液で洗浄される。
次いで、増強角を決定する(工程S30)。具体的には、制御部160は、送液ユニット140を操作して、測定チップ10の流路41内の洗浄液を測定用の基準液(例えば緩衝液)に置換する。次いで、制御部160は、搬送ステージ151を操作して、測定チップ10を測定位置に移動させる。この後、制御部160は、励起光照射ユニット110を操作して金属膜30に対する励起光αの入射角を走査しつつ、蛍光検出ユニット130を操作してプラズモン散乱光を検出する。このとき、制御部160は、位置切り替え機構132を操作して、光学フィルター135を受光ユニット131の光路外に配置する。そして、制御部160は、プラズモン散乱光の光量が最大の時の励起光αの入射角を増強角として決定する。決定された増強角は、制御部160に記録される。
次いで、光学ブランク値を測定する(工程S40)。ここで「光学ブランク値」とは、蛍光γの測定(工程S60)において測定チップ10の上方に放出される背景光の光量を意味する。具体的には、制御部160は、励起光照射ユニット110および蛍光検出ユニット130を操作して、金属膜30に励起光αを照射するとともに、受光センサー137の出力値(光学ブランク値)を記録する。このとき、制御部160は、角度調整機構112を操作して、励起光αの入射角を増強角に設定する。また、制御部160は、位置切り替え機構132を制御して、光学フィルター135を受光ユニット131の光路内に配置する。測定された光学ブランク値は、制御部160に記録される。
次いで、金属膜30の反応場上に捕捉されている被測定物質を蛍光物質で標識する(2次反応;工程S50)。具体的には、制御部160は、搬送ステージ151を操作して、測定チップ10を送液位置に移動させる。この後、制御部160は、送液ユニット130を操作して、測定チップ10の流路41内の基準液を除去し、蛍光物質で標識された捕捉体を含む液体(標識液)を導入する。流路41内では、抗原抗体反応によって、金属膜30上に捕捉されている被測定物質が蛍光物質で標識される。この後、流路41内の標識液は除去され、流路内は洗浄液で洗浄される。
次いで、被測定物質と反応場の捕捉体とが結合しており、かつ反応場上に血液の希釈液が存在しない状態で、血液の希釈液中の被測定物質の量を示す第1のシグナル値を得る(工程S60)。本実施の形態では、蛍光βの光量を測定して、血液の希釈液中の被測定物質の量を示す第1のシグナル値を得る。具体的には、制御部160は、搬送ステージ151を操作して、測定チップ10を測定位置に移動させる。この後、制御部160は、励起光照射ユニット110および蛍光検出ユニット130を操作して、金属膜30に励起光αを照射するとともに、受光センサー137の出力値を記録する。このとき、制御部160は、角度調整機構112を操作して、励起光αの入射角を増強角に設定する。また、制御部160は、位置切り替え機構132を制御して、光学フィルター135を受光ユニット131の光路内に配置する。制御部160は、検出値から光学ブランク値を引き、血液の希釈液中の被測定物質の量を示す第1のシグナル値を算出する。第1のシグナル値は、必要に応じて、被測定物質の量や濃度などに換算される。第1のシグナル値は、制御部160に記録される。
次いで、別途測定された血液のヘマトクリット値を用いて、工程S60で測定された第1のシグナル値を、血液の液体成分中の被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する(工程S70)。具体的には、制御部160は、第1のシグナル値に、以下の式(1)で表される変換係数cを掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換する。このとき、第1のシグナル値および第2のシグナル値は、蛍光βの光量であってもよいし、被測定物質の量や濃度などの換算値であってもよい。
Figure 0007469309000005
(式(1)中、dfは以下の式(2)で算出される希釈液の希釈率であり、Htは血液のヘマトクリット値であり、kは被測定物質の種類および希釈率dfに応じて予め決められている係数である。)
Figure 0007469309000006
(式(2)中、aは希釈液中の血液量であり、eは希釈液中の血液以外の液体の量である。)
上記のとおり、変換係数cには、被測定物質の種類および血液の希釈液の希釈率に応じて血液のヘマトクリット値を補正するための係数kが含まれている。係数kは、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換する工程の前に予め決められており、被測定物質の種類および血液の希釈液の希釈率に応じて変化する。係数kは、液体成分中に所定の濃度で前記被測定物質を含む血液のヘマトクリット値を変化させたときの、血液中の被測定物質の量を示すシグナル値の計算による予想値と、血液中の被測定物質の量を示すシグナル値を実際に測定することで得られる実測値と、を用いて、これらの差が小さくなるように決められる。たとえば、係数kは、予想値および実測値をプロットしたグラフの近似直線の傾きとして決められる(図5参照)。
具体的な例として、被測定物質が心筋トロポニンI(cTnI)であり、かつ血液の希釈液の希釈率dfが2倍の場合、係数kは約0.79である。被測定物質が脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)であり、かつ血液の希釈液の希釈率dfが3倍の場合、係数kは約0.80である。被測定物質がD-ダイマー(D-dimer)であり、かつ血液の希釈液の希釈率dfが10倍の場合、係数kは約0.95である。
上記式(1)を用いることにより、血液の希釈液中の被測定物質の量を示す第1のシグナル値から、希釈する前の血液中の被測定物質の量をより正確に算出することができる。
たとえば、ヘマトクリット値が0%の血液(血漿)を2倍希釈して得られる希釈液中の心筋トロポニンI(被測定物質)の量を示すシグナル値を測定したとする。このシグナル値を基準シグナル値とする。液体成分(血漿)中に同じ濃度で心筋トロポニンIを含む血液のヘマトクリット値を20%、40%および60%にそれぞれ増大させた場合、基準シグナル値を100%としたときに、血液の希釈液中の心筋トロポニンIの量を示す計算上のシグナル値(理論値)は、それぞれ89%、75%、57%に減少する(図3参照)。この計算は、ヘマトクリット値を増大させることにより血液中の液体成分(血漿)の割合が減少することを考慮すれば簡単に行うことができる。
一方で、液体成分(血漿)中に同じ濃度で心筋トロポニンIを含み、ヘマトクリット値を20%、40%および60%にそれぞれ増大させた血液について、実際に心筋トロポニンIを測定してみると、基準シグナル値を100%としたときに、血液の希釈液中の心筋トロポニンIの量を示す実際のシグナル値(実測値)は、それぞれ89%、80%、65%であった(図3参照)。このように、実測値も、ヘマトクリット値の増大に対応して減少していたが、実測値と理論値との間には差があった。
Figure 0007469309000007
このようにシグナル値の理論値と実測値との間に差が生じていることから、特許文献1に記載の式(下記式(3))の変換係数c’を用いて、血液の液体成分中の被測定物質の量の補正を行うと、図4Aに示されるように、補正後の被測定物質(心筋トロポニンI)の濃度が実際の濃度よりも高くなる傾向にある。この傾向は、ヘマトクリット値が大きいほど大きい。なお、図4Aのグラフでは、液体成分(血漿)中の心筋トロポニンI(cTnI)の濃度が11.9ng/Lの血液の結果を丸(●)で、液体成分(血漿)中の心筋トロポニンI(cTnI)の濃度が69.5ng/Lの血液の結果を三角形(▲)で、液体成分(血漿)中の心筋トロポニンI(cTnI)の濃度が597.9ng/Lの血液の結果を四角形(■)で、液体成分(血漿)中の心筋トロポニンI(cTnI)の濃度が8133.3ng/Lの血液の結果を菱形(◆)で示している。
Figure 0007469309000008
(式(3)中、dfは前記式(2)で算出される希釈液の希釈率であり、Htは血液のヘマトクリット値である。)
図4Bは、図4Aに示されているデータを、横軸を心筋トロポニンI(cTnI)の濃度、縦軸をシグナル値の変化率としてプロットし直したグラフである。図4Bに示されるように、被測定物質の濃度が低い場合に、補正後の被測定物質(心筋トロポニンI)の濃度が実際の濃度よりも高くなる傾向にある。なお、図4Bでは、ヘマトクリット値が0%の結果を丸(●)で、ヘマトクリット値が20%の結果を三角形(▲)で、ヘマトクリット値が40%の結果を四角形(■)で、ヘマトクリット値が60%の結果を菱形(◆)で示している。
そこで、本実施の形態では、補正後の被測定物質の濃度を実際の濃度に近づけるために、図3に示した各ヘマトクリット値における理論値と実測値との関係を考慮して、変換係数cを算出するための式において、被測定物質の種類および希釈率dfに応じてヘマトクリット値を補正することとする。図5は、各ヘマトクリット値におけるシグナル値の理論値と実測値との関係を示すグラフである。このグラフでは、理論値を横軸、実測値を縦軸としている。理論値と実測値とが同じ値であれば、各点を通る近似直線の傾きは1となるはずであるが、前述のとおり、理論値に対して実測値が小さいため、近似直線の傾きは0.79となっている。本実施の形態では、この傾きの値(この例では0.79)を、変換係数cを算出するための式におけるヘマトクリット値を補正するための係数kとして使用する。このように係数kを用いてヘマトクリット値を補正することで、血液の液体成分中の被測定物質の量をより正確に算出することができる。
なお、上記のとおり、被測定物質の濃度が低い場合に、補正後の被測定物質(心筋トロポニンI)の濃度が実際の濃度よりも高くなる傾向にある(図4B参照)。したがって、被測定物質の種類によっては、被測定物質の量が少ないときのみ係数kを用いてヘマトクリット値Htを補正するようにし、被測定物質の量が少なくないときはヘマトクリット値Htを補正しないようにしてもよい。すなわち、第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値未満である場合、第1のシグナル値に前記式(1)で表される変換係数cを掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換し、第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値以上である場合、第1のシグナル値に前記式(3)で表される変換係数c’を掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換するようにしてもよい。たとえば、被測定物質が心筋トロポニンI(cTnI)であり、かつ血液の希釈液の希釈率dfが2倍の場合、心筋トロポニンIの閾値濃度は13ng/Lである。
なお、上記式(1)および式(2)を用いて第2のシグナル値を算出する際には、血液のヘマトクリット値を別途測定する必要がある。血液のヘマトクリット値の測定方法は、特に限定されず、ミクロヘマトクリット法やウィントローブ法、電気抵抗法、特許文献1に記載の方法など公知の方法から適宜選択されうる。
以上の手順により、血液の液体成分中の被測定物質の量を測定することができる。
なお、上記実施の形態では、SPFSを利用する測定方法および測定装置について説明したが、本願発明に係る測定方法および測定装置は、SPFSを利用する測定方法および測定装置に限定されない。たとえば、本願発明に係る測定方法および測定装置は、SPR法を利用する測定方法および測定装置であってもよい。この場合、測定装置100は、蛍光γの光量を測定せずに、第1のシグナル値として反射光βの光量を測定することで被測定物質を測定する。したがって、光学ブランク値の測定(工程S40)および2次反応(工程S50)は不要である。また、本願発明に係る測定方法および測定装置は、表面プラズモン共鳴(SPR)を利用せずに血液に含まれる被測定物質の量を測定してもよい。
以下、本願発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本願発明はこれらの実施例により限定されない。
液体成分(血漿)中に同一濃度で心筋トロポニンI(被測定物質)を含み、かつヘマトクリット値を0%、20%、40%および60%に調整した血液を準備した。これらの血液にそれぞれ同量の生理食塩水を添加して、2倍希釈液を調製した。
図1に示されるSPFS装置100を用いて、血液の希釈液中の心筋トロポニンIの濃度を示す第1のシグナル値を測定した。実施例として、得られた第1のシグナル値に前記式(1)で表される変換係数cを掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換した。係数kは、0.79とした。また、比較例として、得られた第1のシグナル値に前記式(3)で表される変換係数c’を掛けることで、第1のシグナル値を第2のシグナル値に変換した。
前述のとおり、各血液は、ヘマトクリット値は異なるものの、液体成分(血漿)中の心筋トロポニンIの濃度は同じである。したがって、本来は、すべての第2のシグナル値は同じ値になるはずである。
表2に、ヘマトクリット値と、比較例の変換係数c’と、比較例の第2のシグナル値(変換係数c’による補正値)と、実施例の変換係数cと、実施例の第2のシグナル値(変換係数cによる補正値)とを示す。比較例の第2のシグナル値および実施例の第2のシグナル値は、いずれもヘマトクリット値が0%の血液(血漿)の値を100%としたときの相対値を示している。
Figure 0007469309000009
このように、式(1)で表される係数kを含む変換係数cを用いることにより、式(3)で表される係数kを含まない変換係数c’を用いる場合よりも、より正しく第2のシグナル値を算出することができた。
以上の結果から、式(1)で表される係数kを含む変換係数cを用いることにより、血液中の被測定物質を高い信頼性で測定できることがわかった。
本出願は、2019年7月24日出願の特願2019-136305に基づく優先権を主張する。当該出願明細書および図面に記載された内容は、すべて本願明細書に援用される。
本願発明に係る測定方法および測定装置は、血液中の被測定物質を高い信頼性で測定することができるため、例えば、臨床検査などに有用である。
10 測定チップ
20 プリズム
21 入射面
22 成膜面
23 出射面
30 金属膜
40 流路蓋
41 流路
100 SPFS装置
110 励起光照射ユニット
111 光源ユニット
112 角度調整機構
113 光源制御部
120 反射光検出ユニット
121 受光センサー
122 角度調整機構
123 センサー制御部
130 蛍光検出ユニット
131 受光ユニット
132 位置切り替え機構
133 センサー制御部
134 第1レンズ
135 光学フィルター
136 第2レンズ
137 受光センサー
140 送液ユニット
141 液体チップ
142 シリンジポンプ
143 送液ポンプ駆動機構
144 シリンジ
145 プランジャー
150 搬送ユニット
151 搬送ステージ
152 チップホルダー
160 制御部
α 励起光
β 反射光
γ 蛍光
δ プラズモン散乱光

Claims (10)

  1. 血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する方法であって、
    捕捉体が固定化された反応場を有する測定チップの前記反応場上に血液の希釈液を提供して、前記希釈液に含まれる被測定物質と前記捕捉体とを結合させる工程と、
    前記被測定物質と前記捕捉体とが結合しており、かつ前記反応場上に前記希釈液が存在しない状態で、前記希釈液中の前記被測定物質の量を示す第1のシグナル値を得る工程と、
    前記第1のシグナル値を前記血液の液体成分中の前記被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する工程と、
    を含み、
    前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する工程では、前記第1のシグナル値に、以下の式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する、
    測定方法。
    Figure 0007469309000010
    (式(1)中、dfは以下の式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値であり、kは前記被測定物質の種類および希釈率dfに応じて予め決められている係数である。)
    Figure 0007469309000011
    (式(2)中、aは希釈液中の血液量であり、eは希釈液中の血液以外の液体の量である。)
  2. 前記係数kは、液体成分中に所定の濃度で前記被測定物質を含む血液のヘマトクリット値を変化させたときの、前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示すシグナル値の計算による理論値と、前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示すシグナル値を実際に測定することで得られる実測値と、を用いて決められる、請求項1に記載の測定方法。
  3. 前記係数kは、前記理論値および前記実測値をプロットしたグラフの近似直線の傾きである、請求項2に記載の測定方法。
  4. 前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する工程では、
    前記第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値未満である場合、前記第1のシグナル値に、前記式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換し、
    前記第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値以上である場合、前記第1のシグナル値に、以下の式(3)で表される変換係数c’を掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の測定方法。
    Figure 0007469309000012
    (式(3)中、dfは前記式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値である。)
  5. 前記測定チップは、入射面および成膜面を有するプリズムと、前記成膜面上に配置された金属膜と、前記金属膜上に固定化された前記捕捉体とを有し、
    前記第1のシグナル値を得る工程では、前記金属膜の前記捕捉体が固定化されている領域である前記反応場において前記被測定物質と前記捕捉体とが結合しており、かつ前記反応場上に前記希釈液が存在しない状態で、前記プリズム側から前記金属膜に励起光を照射して、前記金属膜の前記プリズムと対向しない面の近傍から出射される蛍光の光量、または前記成膜面で反射した励起光の光量を測定する、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の測定方法。
  6. 血液の液体成分中の被測定物質の量を測定する装置であって、
    捕捉体が固定化された反応場を有する測定チップを保持するためのホルダーと、
    前記ホルダーに保持された前記測定チップにおける、前記測定チップの前記反応場上に提供された血液の希釈液中に含まれる被測定物質と前記捕捉体との結合に起因する光学的変化を検出する検出部と、
    前記検出部の検出結果から前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示す第1のシグナル値を算出するとともに、前記第1のシグナル値を前記血液の液体成分中の前記被測定物質の量を示す第2のシグナル値に変換する処理部と、
    を有し、
    前記処理部は、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する際に、前記第1のシグナル値に、以下の式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する、
    測定装置。
    Figure 0007469309000013
    (式(1)中、dfは以下の式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値であり、kは前記被測定物質の種類および希釈率dfに応じて予め決められている係数である。)
    Figure 0007469309000014
    (式(2)中、aは希釈液中の血液量であり、eは希釈液中の血液以外の液体の量である。)
  7. 前記係数kは、液体成分中に所定の濃度で前記被測定物質を含む血液のヘマトクリット値を変化させたときの、前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示すシグナル値の計算による理論値と、前記血液の希釈液中の前記被測定物質の量を示すシグナル値を実際に測定することで得られる実測値と、を用いて決められる、請求項6に記載の測定装置。
  8. 前記係数kは、前記理論値および前記実測値をプロットしたグラフの近似直線の傾きである、請求項7に記載の測定装置。
  9. 前記処理部は、
    前記第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値未満である場合、前記第1のシグナル値に、前記式(1)で表される変換係数cを掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換し、
    前記第1のシグナル値が予め決められている所定の閾値以上である場合、前記第1のシグナル値に、以下の式(3)で表される変換係数c’を掛けることで、前記第1のシグナル値を前記第2のシグナル値に変換する、
    請求項6~8のいずれか一項に記載の測定装置。
    Figure 0007469309000015
    (式(3)中、dfは前記式(2)で算出される前記希釈液の希釈率であり、Htは前記血液のヘマトクリット値である。)
  10. 前記測定チップは、入射面および成膜面を有するプリズムと、前記成膜面上に配置された金属膜と、前記金属膜上に固定化された前記捕捉体とを有し、
    前記検出部は、前記ホルダーに保持された前記測定チップの前記金属膜に前記プリズム側から励起光を照射する励起光照射部と、
    前記励起光照射部が前記金属膜に励起光を照射したときに、前記金属膜の前記プリズムと対向しない面の近傍から出射される光の光量、または前記プリズムの成膜面で反射した励起光の光量を検出する光検出部と、
    を有する、
    請求項6~9のいずれか一項に記載の測定装置。
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