JP2015141806A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器 Download PDF

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池田 剛
Tsuyoshi Ikeda
剛 池田
河村 昌宏
Masahiro Kawamura
昌宏 河村
西村 和樹
Kazuki Nishimura
和樹 西村
遠藤 潤
Jun Endo
潤 遠藤
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Abstract

【課題】生産性を向上させることのできる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を提供すること。及び有機エレクトロルミネッセンス素子のさらなる低電圧化及び長寿命化。【解決手段】有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、同一の容器101に収容された、N原子に芳香族6員環が結合したカルバゾール誘導体で表される部分構造を有する第一の材料M1、およびN原子に6員環を含む連結基を介して芳香族6員環が結合したカルバゾール誘導体で表される部分構造を有する第二の材料M2を昇華させる工程と、第一の材料および第二の材料を基板2に同時に堆積させる工程と、を備え、第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しい。【選択図】図2

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子、および電子機器に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と略記する場合がある。)の一対の電極間に設けられる有機層は、蒸着法によって形成することができる。有機層は、当該有機層を構成する第一の材料と第二の材料とを同時に基板に蒸着する、いわゆる共蒸着法によって形成することもできる。
例えば、特許文献1には、共蒸着法とは一つの処理装置内で複数の蒸着源から同時に蒸着を行うことである旨が記載されている。
特許文献2には、ホスト材料とドーパント材料とを互いに異なるセル(蒸着源)に導入し、このセルに電流を流してセル内の材料を蒸発させる共蒸着法が記載されている。
すなわち、従来、共蒸着法で成膜する際は、第一の材料と第二の材料とを異なる蒸着源に収容させている。
米国特許出願公開第2013/0048964号明細書 国際公開第2012/121561号
従来、共蒸着法で製膜する際は、特許文献2に記載されているように、蒸着源に電流を流して、蒸着源を所望の温度に制御している。複数の蒸着源にそれぞれ個別に材料が収容されているため、各蒸着源の温度を細やかに電流制御する必要がある。そのため、有機EL素子の生産性が低いという問題がある。
本発明の目的は、生産性を向上させることのできる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器を提供することである。さらなる目的としては、当該有機エレクトロルミネッセンス素子の低電圧化及び長寿命化である。
本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法は、同一の容器に収容された下記一般式(1)で表される部分構造を有する第一の材料および下記一般式(2)で表される部分構造を有する第二の材料を昇華させる工程と、前記第一の材料および前記第二の材料を基板に同時に堆積させる工程と、を備え、前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しいことを特徴とする。
(前記一般式(1)において、Z11〜Z15、X11〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。)
(前記一般式(2)において、Z21〜Z25、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、L21は、6員環を含む連結基である。)
本発明の一態様に係る組成物は、下記一般式(110)で表される第一の材料と、下記一般式(210)または下記一般式(220)で表される第二の材料とを含み、
前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しいことを特徴とする。
(前記一般式(110)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、X110〜X113と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
110〜X113は、それぞれ独立に、窒素原子、X11〜X14と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
114〜X117は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
(前記一般式(210)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21〜X24は、それぞれ独立に、窒素原子、X210〜X217と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
25〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、X21〜X24と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
214〜X217は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
(前記一般式(220)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、R20と結合する炭素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である。)
(前記一般式(220A)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR210と結合する炭素原子であり、R210は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R210が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
は、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子であり、
*は、それぞれ、前記一般式(220)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極と、発光層と、陰極と、を有し、前記発光層は、上記本発明の一態様に係る組成物を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係る電子機器は、上記本発明の一態様に係る有機エレクトロルミネッセンス素子を備えることを特徴とする。
本発明によれば、生産性を向上させることのできる有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法、組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子、及び当該有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器を提供することができる。また、当該有機エレクトロルミネッセンス素子の低電圧化及び長寿命化ができる。
第一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の一例を示す図。 第一実施形態に係る有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法を説明する図。
以下、本発明の一態様に係る第一実施形態を図面に基づいて説明する。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態に係る有機EL素子の構成について説明する。
有機EL素子は、一対の電極間に有機層を備える。この有機層は、有機化合物で構成される層を一つ以上有する。有機層は、無機化合物をさらに含んでいてもよい。
本実施形態の有機EL素子において、有機層のうち少なくとも1層は、発光層である。ゆえに、有機層は、例えば、一層の発光層で構成されていてもよいし、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、電子輸送層、正孔障壁層、電子障壁層等の有機EL素子で採用される層を有していてもよい。
有機EL素子の代表的な素子構成としては、
(a)陽極/発光層/陰極
(b)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/陰極
(c)陽極/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(d)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/電子注入・輸送層/陰極
(e)陽極/正孔注入・輸送層/第1発光層/第2発光層/電子注入・輸送層/陰極
(f)陽極/正孔注入・輸送層/発光層/障壁層/電子注入・輸送層/陰極
などの構造を挙げることができる。
上記の中で(d)の構成が好ましく用いられるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
上記「正孔注入・輸送層」は「正孔注入層および正孔輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味し、「電子注入・輸送層」は「電子注入層および電子輸送層のうちの少なくともいずれか1つ」を意味する。ここで、正孔注入層および正孔輸送層を有する場合には、陽極側に正孔注入層が設けられていることが好ましい。また、電子注入層および電子輸送層を有する場合には、陰極側に電子注入層が設けられていることが好ましい。また、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層は、それぞれ、一層で構成されていても良いし、複数の層が積層されていてもよい。
本実施形態において電子輸送層といった場合には、発光層と陰極との間に存在する電子輸送領域の有機層のうち、最も電子移動度の高い有機層をいう場合がある。電子輸送領域が一層で構成されている場合には、当該層が電子輸送層である。また、発光層と電子輸送層との間には、構成(f)に示すように発光層で生成された励起エネルギーの拡散を防ぐ目的で、必ずしも電子移動度の高くない障壁層が設けられることがある。そのため、発光層に隣接する有機層が電子輸送層に必ずしも該当しない。
図1に、本実施形態における有機EL素子の一例の概略構成を示す。
有機EL素子1は、透光性の基板2と、陽極3と、陰極4と、有機層10と、を有する。有機層10は、陽極3と陰極4との間に配置されている。
有機層10は、発光層5を有する。有機層10は、発光層5と陽極3との間に、正孔注入・輸送層6、を有する。さらに、有機層10は、発光層5と陰極4との間に、電子注入・輸送層7を有する。
発光層5には、第一の材料および第二の材料が含有されている。本実施形態において、第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しい。第一の材料は、第二の材料とは異なる構造を有する化合物である。
(有機EL素子の製造方法)
次に本実施形態に係る有機EL素子1の製造方法について説明する。
図2には、真空蒸着装置100の概略図が示されている。
まず、基板2上に陽極3を成膜し、陽極3の上に正孔注入・輸送層6を成膜する。
次に、発光層5を正孔注入・輸送層6の上に成膜する。
真空蒸着装置100は、第一の材料M1および第二の材料M2が収容される蒸着源としての容器101と、容器101に対向して配置された基板保持部102と、を備える。
図2において、基板保持部102には、正孔注入・輸送層6まで成膜された基板2が保持されている。基板2側が、基板保持部102に着脱可能に取り付けられ、正孔注入・輸送層6が、容器101と向かい合っている。基板保持部102には、基板2を水平姿勢に保持した状態で、基板2の所定位置を回転中心として所定の速度で回転させる回転装置が備え付けられていてもよい。成膜処理中に基板2を回転装置により回転させることで、形成される膜の膜厚分布の均一化を図ることができる。
真空蒸着装置100は、その他にも例えば、蒸着材料の蒸散を遮蔽するシャッタや、成膜された膜の膜厚を計測する膜厚計などを備えていてもよい。
容器101には、第一の材料および第二の材料が混合されて収容されている。容器101に供給される第一の材料および第二の材料の形状は、特に限定されないが、例えば、粉体や圧縮成形体であってもよい。容器101に収容された第一の材料および第二の材料の合計量に対する第一の材料の割合は、10質量%以上90質量%以下であることが好ましく、50質量%以上90質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の有機EL素子の製造方法では、第一の材料および第二の材料を同一の容器101から昇華させて成膜する工程を実施する。本実施形態では、図示しない加熱装置により容器101を加熱して第一の材料および第二の材料を昇華させる。容器101の加熱は、容器への通電によって行うことが好ましい。昇華させた第一の材料および第二の材料を、対向して配置された基板2の正孔注入・輸送層6上に同時に堆積させる。このようにして正孔注入・輸送層6の上に発光層5が形成される。
本実施形態では、発光層5を形成する際に、さらに第三の材料を同時に堆積させることが好ましい。第三の材料は、発光材料であることが好ましい。この場合、第一の材料を第一のホスト材料として用い、第二の材料を第二ホスト材料として用い、第三の材料をドーパント材料として用いて、いわゆるドーピングシステムを採用することが好ましい。ドーピングシステムを採用する場合、ホスト材料は、主に電子と正孔の再結合を促し、励起子を発光層内に閉じ込める機能を有し、ドーパント材料は、再結合で得られた励起子を効率的に発光させる機能を有する。
発光層5の成膜後、発光層5の上に電子注入・輸送層7を成膜し、さらに電子注入・輸送層7の上に陰極4を成膜する。
有機EL素子1において、発光層5の形成以外の各層の形成方法としては、上記で特に言及しない限り制限されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法、イオンプレーティング法などの乾式成膜法や、スピンコーティング法、ディッピング法、フローコーティング法、インクジェット法などの湿式成膜法などの公知の方法を採用することができる。発光層5以外の層についても同じ真空蒸着装置を使用して成膜すれば、有機EL素子製造工程の簡略化を図ることができる。
(第一の材料)
本実施形態において、第一の材料は、下記一般式(1)で表される部分構造を有する。
(前記一般式(1)において、Z11〜Z15、X11〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。)
前記一般式(1)におけるX11〜X18は、第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
前記一般式(1)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(1)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12〜Z14は、第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
本実施形態において、前記第一の材料は、下記一般式(11)で表されることが好ましい。
前記一般式(11)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記一般式(11)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(11)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12〜Z14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(11)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記R100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記R101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(11)において、X11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、X110〜X113のいずれかと結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子である。
前記一般式(11)において、X15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子である。
前記一般式(11)において、X110〜X113は、それぞれ独立に、窒素原子、X11〜X14のいずれかと結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子である。
前記一般式(11)において、X114〜X117は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子である。
前記R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(11)において、Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
本実施形態において、第一の材料は、下記一般式(12)で表されることが好ましい。
前記一般式(12)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記一般式(12)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(12)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12〜Z14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(12)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(12)において、R100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(12)において、R101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(12)において、X11,X13〜X18,X110〜X116は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(12)において、Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(12)で表される第一の材料は、下記一般式(12A)で表されることが好ましい。
(前記一般式(12A)において、Z11〜Z15、X11,X13〜X16,X18,X110〜X116、Ar10は、それぞれ独立に、前記一般式(12)におけるZ11〜Z15、X11,X13〜X16,X18,X110〜X116、Ar10と同義であり、
14〜R18は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R14〜R18が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。)
本実施形態において、第一の材料は、下記一般式(13)で表されることも好ましい。
前記一般式(13)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記一般式(13)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(13)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12〜Z14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(13)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(13)において、R100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(13)において、R101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(13)において、X11,X12,X14〜X18,X110〜X116は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(13)において、Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
本実施形態において、前記Ar10は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のフェナントリル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、および置換もしくは無置換のフルオレニル基からなる群から選択される基であることが好ましい。
前記一般式(12)で表される第一の材料は、前記一般式(13)で表される第一の材料よりも、正孔輸送性が強くなる傾向にある。
前記一般式(13)で表される第一の材料は、前記一般式(12)で表される第一の材料よりも、電子輸送性が強くなる傾向にある。
本実施形態において、第一の材料は、下記一般式(14)で表されることも好ましい。
アミンにより第一の材料は、前記一般式(11)で表される場合に比べ正孔輸送性が強くなる傾向にある。
前記一般式(14)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記一般式(14)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(14)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12〜Z14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(14)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(14)において、R100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(14)において、R101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(14)において、X11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、R10と結合する炭素原子、またはR12およびR13を有するアミノ基の窒素原子と結合する炭素原子である。
前記一般式(14)において、X15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子である。
前記一般式(14)において、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(14)において、L14は、単結合、または連結基であり、L14の連結基としては、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基である。
前記一般式(14)において、R12およびR13は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(14)において、p1は、1以上4以下の整数である。
本実施形態に係る第一の材料の具体例を以下に示すが、本発明は、これらの具体例に何ら限定されない。
(第二の材料)
本実施形態において、第二の材料は、下記一般式(2)で表される部分構造を有する。
(前記一般式(2)において、Z21〜Z25、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、L21は、6員環を含む連結基である。)
前記一般式(2)におけるX21〜X28は、第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
前記一般式(2)におけるZ21〜Z25のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が3個であることがより好ましい。前記一般式(2)において、Z21、Z23およびZ25が窒素原子であることが好ましく、Z12およびZ14は、第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
本実施形態において、前記第二の材料は、下記一般式(20)で表されることが好ましい。
前記一般式(20)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記一般式(20)におけるZ21〜Z25のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が3個であることがより好ましい。前記一般式(20)において、Z21、Z23およびZ25が窒素原子であることが好ましく、Z12およびZ14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
前記一般式(20)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(20)において、R200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(20)において、R201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(20)において、L21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(20)において、X21〜X24は、それぞれ独立に、窒素原子、X210〜X217のいずれかと結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(20)において、X25〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(20)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、X21〜X24のいずれかと結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(20)において、X214〜X217は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(20)において、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(20)において、Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
本実施形態において、前記第二の材料は、下記一般式(23)で表されることも好ましい。
前記一般式(23)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。
前記一般式(23)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(23)において、R200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(23)において、R201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(23)において、L21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(23)において、X21,X23〜X28,X210〜X216は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(23)において、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(23)において、Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
本実施形態において、前記一般式(23)で表される第二の材料は、下記一般式(23A)で表されることが好ましい。
(前記一般式(23A)において、Z21〜Z25、L21、X21,X23〜X28,X210〜X216、Ar20は、それぞれ独立に、前記一般式(23)におけるZ21〜Z25、L21、X21,X23〜X28,X210〜X216、Ar20と同義であり、
21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R21〜R25が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。)
前記一般式(23A)で表される第二の材料において、X27は、置換基としてベンゼン環が置換された炭素原子である。前記一般式(23A)で表される第二の材料は、前記一般式(23)においてX27が水素原子と結合する炭素原子である場合と比べて、共役が拡がり、エネルギーギャップが狭いため、励起エネルギーが小さくなる。それゆえ、前記一般式(23A)で表される第二の材料を用いれば、有機EL素子は長寿命化する。
本実施形態において、第二の材料は、下記一般式(24)で表されることも好ましい。
前記一般式(24)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。
前記一般式(24)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(24)において、R200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(24)において、R201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(24)において、L21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(24)において、X21,X22,X24〜X28,X210〜X216は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子である。
前記一般式(24)において、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(24)において、Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
本実施形態において、前記Ar20は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のフェナントリル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、および置換もしくは無置換のフルオレニル基からなる群から選択される基であることが好ましい。
前記一般式(23)で表される第二の材料は、前記一般式(24)で表される第二の材料よりも正孔輸送性が強くなる傾向にある。
前記一般式(24)で表される第二の材料は、前記一般式(23)で表される第二の材料よりも電子輸送性が強くなる傾向にある。
本実施形態において、第二の材料は、下記一般式(25)で表されることも好ましい。
前記一般式(25)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。
前記一般式(25)において、Rは、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基である。
前記一般式(25)において、R200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(25)において、R201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(25)において、L21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。
前記一般式(25)において、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、R20と結合する炭素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子である。X21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である。
前記一般式(25)において、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(25A)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR210と結合する炭素原子であり、R210は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R210が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(25A)において、Yは、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子である。
前記一般式(25A)において、*は、それぞれ、前記一般式(25)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。
例えば、前記一般式(25)において、X21とX22の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である場合、下記一般式(25B)または下記一般式(25C)で表される。
また、例えば、前記一般式(25)において、X22とX23の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である場合、下記一般式(25D)または下記一般式(25E)で表される。
また、例えば、前記一般式(25)において、X23とX24の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である場合、下記一般式(25F)または下記一般式(25G)で表される。
前記一般式(25B)〜(25G)において、Z21〜Z25,R,L21,X21〜X28,R20,X210〜X213,Yは、それぞれ、前記一般式(25),(25A)におけるZ21〜Z25,R,L21,X21〜X28,R20,X210〜X213,Yと同義である。
前記一般式(25)で表される第二の材料は、前記一般式(23)および前記一般式(24)で表される第二の材料よりも、電子輸送性が強くなる傾向にある。
前記一般式(23),(23A),(24),(25),(25B)〜(25G)におけるZ21〜Z25のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が3個であることがより好ましい。前記一般式(23),(23A),(24),(25)において、Z21、Z23およびZ25が窒素原子であることが好ましく、Z12およびZ14は、Rと結合する炭素原子であることが好ましく、Rは互いに同一でも異なっていてもよい。
本実施形態において、前記L21は、p−フェニレン基であることが好ましい。
この場合、前記一般式(2)で表される部分構造は、例えば、下記一般式(2A)で表される。
前記一般式(2A)において、Z21〜Z25、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記L21がp−フェニレン基である場合、当該p−フェニレン基は、置換基を有していてもよく、この置換基は、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。前記L21がp−フェニレン基である場合は、m−フェニレン基である場合と比較して第二の材料の電子輸送性が強い。
また、本実施形態において、前記L21は、m−フェニレン基であることも好ましい。
この場合、前記一般式(2)で表される部分構造は、例えば、下記一般式(2B)で表される。
前記一般式(2B)において、Z21〜Z25、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。前記L21がm−フェニレン基である場合、当該m−フェニレン基は、置換基を有していてもよく、この置換基は、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。
前記一般式(2A)および前記一般式(2B)におけるZ21〜Z25のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が3個であることがより好ましい。前記一般式(2A)および前記一般式(2B)において、Z21、Z23およびZ25が窒素原子であることが好ましく、Z12およびZ14は、第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
本実施形態に係る第二の材料の具体例を以下に示すが、本発明は、これらの具体例に何ら限定されない。
(第一の材料と第二の材料との関係性)
本実施形態において、第一の材料の前記Z11〜前記Z15における窒素原子の数よりも、第二の材料の前記Z21〜前記Z25における窒素原子の数が多いことが好ましい。例えば、第一の材料の前記Z11〜前記Z15における窒素原子の数が2であり、第二の材料の前記Z21〜前記Z25における窒素原子の数が3であることが好ましい。また、第一の材料の前記Z11および前記Z15が窒素原子であり、第二の材料の前記Z21、前記Z23および前記Z25が窒素原子であることが更に好ましい。
本実施形態において、第一の材料が一分子中に有する6員環の数および第二の材料が一分子中に有する6員環の数が、どちらも6環以上であることが好ましく、どちらも7環以上であることがより好ましく、どちらも8環以上であることが更に好ましい。また、第一の材料が一分子中に有する6員環の数および第二の材料が一分子中に有する6員環の数が、どちらも9環以下であることが好ましい。
6員環の数の数え方について説明する。第一の材料の一例として下記化合物(M1−1)は、一分子中に9個の6員環を有する。第二の材料の一例として下記化合物(M2−1)は、一分子中に9個の6員環を有する。
(第三の材料)
本実施形態において、発光層は、ドーパント材料としての第三の材料を含んでいる。発光層に含まれるドーパント材料は、発光性の高い物質である。種々の材料がドーパント材料として用いられる。例えば、発光性の高い物質としては、蛍光を発光する蛍光性化合物や燐光を発光する燐光性化合物を用いることができる。蛍光性化合物は一重項励起状態から発光可能な化合物であり、燐光性化合物は三重項励起状態から発光可能な化合物である。
発光層に用いることができる青色系の蛍光発光材料として、ピレン誘導体、スチリルアミン誘導体、クリセン誘導体、フルオランテン誘導体、フルオレン誘導体、ジアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体等が使用できる。具体的には、N,N’−ビス[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N,N’−ジフェニルスチルベン−4,4’−ジアミン(略称:YGA2S)、4−(9H−カルバゾール−9−イル)−4’−(10−フェニル−9−アントリル)トリフェニルアミン(略称:YGAPA)、4−(10−フェニル−9−アントリル)−4’−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)トリフェニルアミン(略称:PCBAPA)などが挙げられる。
発光層に用いることができる緑色系の蛍光発光材料として、芳香族アミン誘導体等を使用できる。具体的には、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,9−ジフェニル−9H−カルバゾール−3−アミン(略称:2PCABPhA)、N−(9,10−ジフェニル−2−アントリル)−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPAPA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)−2−アントリル]−N,N’,N’−トリフェニル−1,4−フェニレンジアミン(略称:2DPABPhA)、N−[9,10−ビス(1,1’−ビフェニル−2−イル)]−N−[4−(9H−カルバゾール−9−イル)フェニル]−N−フェニルアントラセン−2−アミン(略称:2YGABPhA)、N,N,9−トリフェニルアントラセン−9−アミン(略称:DPhAPhA)などが挙げられる。
発光層に用いることができる赤色系の蛍光発光材料として、テトラセン誘導体、ジアミン誘導体等が使用できる。具体的には、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)テトラセン−5,11−ジアミン(略称:p−mPhTD)、7,14−ジフェニル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)アセナフト[1,2−a]フルオランテン−3,10−ジアミン(略称:p−mPhAFD)などが挙げられる。
発光層に用いることができる青色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、オスミウム錯体、白金錯体等の金属錯体が使用される。具体的には、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)テトラキス(1−ピラゾリル)ボラート(略称:FIr)、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:FIrpic)、ビス[2−(3’,5’ビストリフルオロメチルフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)ピコリナート(略称:Ir(CFppy)(pic))、ビス[2−(4’,6’−ジフルオロフェニル)ピリジナト−N,C2’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:FIracac)などが挙げられる。
発光層に用いることができる緑色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体等が使用される。トリス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)(略称:Ir(ppy))、ビス(2−フェニルピリジナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(ppy)(acac))、ビス(1,2−ジフェニル−1H−ベンゾイミダゾラト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(pbi)(acac))、ビス(ベンゾ[h]キノリナト)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(bzq)(acac))などが挙げられる。
発光層に用いることができる赤色系の燐光発光材料として、イリジウム錯体、白金錯体、テルビウム錯体、ユーロピウム錯体等の金属錯体が使用される。具体的には、ビス[2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナト−N,C3’]イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(btp)(acac))、ビス(1−フェニルイソキノリナト−N,C2’)イリジウム(III)アセチルアセトナート(略称:Ir(piq)(acac))、(アセチルアセトナト)ビス[2,3−ビス(4−フルオロフェニル)キノキサリナト]イリジウム(III)(略称:Ir(Fdpq)(acac))、2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−ポルフィリン白金(II)(略称:PtOEP)等の有機金属錯体が挙げられる。
また、トリス(アセチルアセトナト)(モノフェナントロリン)テルビウム(III)(略称:Tb(acac)(Phen))、トリス(1,3−ジフェニル−1,3−プロパンジオナト)(モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(DBM)(Phen))、トリス[1−(2−テノイル)−3,3,3−トリフルオロアセトナト](モノフェナントロリン)ユーロピウム(III)(略称:Eu(TTA)3(Phen))等の希土類金属錯体は、希土類金属イオンからの発光(異なる多重度間の電子遷移)であるため、燐光性化合物として用いることができる。
本実施形態では、第三の材料として、燐光発光材料を用いることが好ましく、燐光発光性のイリジウム錯体または燐光発光性の白金錯体を用いることがより好ましく、燐光発光性のイリジウム錯体を用いることが更に好ましい。
・発光層の膜厚
本実施形態の有機EL素子における発光層の膜厚は、好ましくは5nm以上50nm以下、より好ましくは7nm以上50nm以下、最も好ましくは10nm以上50nm以下である。5nm未満では発光層形成が困難となり、色度の調整が困難となるおそれがあり、50nmを超えると駆動電圧が上昇するおそれがある。
(組成物)
本実施形態に係る組成物は、下記一般式(110)で表される第一の材料と、下記一般式(210)または下記一般式(220)で表される第二の材料とを含む。
さらに、本実施形態に係る組成物においては、第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しい。
(前記一般式(110)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、X110〜X113と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
110〜X113は、それぞれ独立に、窒素原子、X11〜X14と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
114〜X117は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
(前記一般式(210)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21〜X24は、それぞれ独立に、窒素原子、X210〜X217と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
25〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、X21〜X24と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
214〜X217は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
(前記一般式(220)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、R20と結合する炭素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である。)
(前記一般式(220A)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR210と結合する炭素原子であり、R210は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R210が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
は、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子であり、
*は、それぞれ、前記一般式(220)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
前記一般式(110)で表される第一の材料は、前記一般式(11)で表される第一の材料と対応関係にある。前記一般式(110)で表される第一の材料の好ましい態様や具体例は、前記一般式(11)で表される第一の材料と同様である。
前記一般式(210)で表される第二の材料は、前記一般式(20)で表される第二の材料と対応関係にあり、前記一般式(220)で表される第二の材料は、前記一般式(25)で表される第二の材料と対応関係にある。前記一般式(210)や前記一般式(220)で表される第二の材料の好ましい態様や具体例は、前記一般式(20)や前記一般式(25)で表される第二の材料と同様である。
本実施形態に係る有機EL素子は、発光層に本実施形態に係る組成物を含んだ態様でもよい。
(基板)
基板は、有機EL素子の支持体として用いられる。基板としては、例えば、ガラス、石英、プラスチックなどを用いることができる。また、可撓性基板を用いてもよい。可撓性基板とは、折り曲げることができる(フレキシブル)基板のことであり、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリエチレンナフタレートからなるプラスチック基板等が挙げられる。また、無機蒸着フィルムを用いることもできる。
(陽極)
基板上に形成される陽極には、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、酸化インジウム−酸化スズ(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素もしくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ、酸化インジウム−酸化亜鉛、酸化タングステン、および酸化亜鉛を含有した酸化インジウム、グラフェン等が挙げられる。この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等が挙げられる。
これらの材料は、通常、スパッタリング法により成膜される。例えば、酸化インジウム−酸化亜鉛は、酸化インジウムに対し1質量%以上10質量%以下の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。また、例えば、酸化タングステン、および酸化亜鉛を含有した酸化インジウムは、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5質量%以上5質量%以下、酸化亜鉛を0.1質量%以上1質量%以下含有したターゲットを用いることにより、スパッタリング法で形成することができる。その他、真空蒸着法、塗布法、インクジェット法、スピンコート法などにより作製してもよい。
陽極上に形成されるEL層のうち、陽極に接して形成される正孔注入層は、陽極の仕事関数に関係なく正孔(ホール)注入が容易である複合材料を用いて形成されるため、電極材料として可能な材料(例えば、金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物、その他、元素周期表の第1族または第2族に属する元素も含む)を用いることができる。
仕事関数の小さい材料である、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等を用いることもできる。なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、およびこれらを含む合金を用いて陽極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。さらに、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
(陰極)
陰極には、仕事関数の小さい(具体的には3.8eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。このような陰極材料の具体例としては、元素周期表の第1族または第2族に属する元素、すなわちリチウム(Li)やセシウム(Cs)等のアルカリ金属、およびマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、およびこれらを含む合金(例えば、MgAg、AlLi)、ユーロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)等の希土類金属およびこれらを含む合金等が挙げられる。
なお、アルカリ金属、アルカリ土類金属、これらを含む合金を用いて陰極を形成する場合には、真空蒸着法やスパッタリング法を用いることができる。また、銀ペーストなどを用いる場合には、塗布法やインクジェット法などを用いることができる。
なお、電子注入層を設けることにより、仕事関数の大小に関わらず、Al、Ag、ITO、グラフェン、珪素もしくは酸化珪素を含有した酸化インジウム−酸化スズ等様々な導電性材料を用いて陰極を形成することができる。これらの導電性材料は、スパッタリング法やインクジェット法、スピンコート法等を用いて成膜することができる。
(正孔注入層)
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、モリブデン酸化物、チタン酸化物、バナジウム酸化物、レニウム酸化物、ルテニウム酸化物、クロム酸化物、ジルコニウム酸化物、ハフニウム酸化物、タンタル酸化物、銀酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。
また、正孔注入性の高い物質としては、低分子の有機化合物である4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DPAB)、4,4’−ビス(N−{4−[N’−(3−メチルフェニル)−N’−フェニルアミノ]フェニル}−N−フェニルアミノ)ビフェニル(略称:DNTPD)、1,3,5−トリス[N−(4−ジフェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ]ベンゼン(略称:DPA3B)、3−[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA1)、3,6−ビス[N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−N−フェニルアミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCA2)、3−[N−(1−ナフチル)−N−(9−フェニルカルバゾール−3−イル)アミノ]−9−フェニルカルバゾール(略称:PCzPCN1)等の芳香族アミン化合物等やジピラジノ[2,3−f:20,30−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル(HAT−CN)も挙げられる。
また、正孔注入性の高い物質としては、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を用いることもできる。例えば、ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)、ポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)、ポリ[N−(4−{N’−[4−(4−ジフェニルアミノ)フェニル]フェニル−N’−フェニルアミノ}フェニル)メタクリルアミド](略称:PTPDMA)、ポリ[N,N’−ビス(4−ブチルフェニル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン](略称:Poly−TPD)などの高分子化合物が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の酸を添加した高分子化合物を用いることもできる。
(正孔輸送層)
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層には、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、アントラセン誘導体等を使用する事ができる。具体的には、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)やN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン(略称:TPD)、4−フェニル−4’−(9−フェニルフルオレン−9−イル)トリフェニルアミン(略称:BAFLP)、4,4’−ビス[N−(9,9−ジメチルフルオレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:DFLDPBi)、4,4’,4’’−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン(略称:TDATA)、4,4’,4’’−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン(略称:MTDATA)、4,4’−ビス[N−(スピロ−9,9’−ビフルオレン−2−イル)−N―フェニルアミノ]ビフェニル(略称:BSPB)などの芳香族アミン化合物等を用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm2/Vs以上の正孔移動度を有する物質である。
正孔輸送層には、CBP、9−[4−(N−カルバゾリル)]フェニル−10−フェニルアントラセン(CzPA)、9−フェニル−3−[4−(10−フェニル−9−アントリル)フェニル]−9H−カルバゾール(PCzPA)のようなカルバゾール誘導体や、t−BuDNA、DNA、DPAnthのようなアントラセン誘導体を用いても良い。ポリ(N−ビニルカルバゾール)(略称:PVK)やポリ(4−ビニルトリフェニルアミン)(略称:PVTPA)等の高分子化合物を用いることもできる。
但し、電子よりも正孔の輸送性の高い物質であれば、これら以外のものを用いてもよい。なお、正孔輸送性の高い物質を含む層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
正孔輸送層を二層以上配置する場合、エネルギーギャップのより大きい材料を発光層に近い側に配置することが好ましい。このような材料として、後記する実施例で用いた、HT−2が挙げられる。
(電子輸送層)
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層には、1)アルミニウム錯体、ベリリウム錯体、亜鉛錯体等の金属錯体、2)イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、アジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素芳香族化合物、3)高分子化合物を使用することができる。具体的には低分子の有機化合物として、Alq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Almq)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナト)ベリリウム(略称:BeBq)、BAlq、Znq、ZnPBO、ZnBTZなどの金属錯体等を用いることができる。また、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(ptert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:TAZ)、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−1,2,4−トリアゾール(略称:p−EtTAZ)、バソフェナントロリン(略称:BPhen)、バソキュプロイン(略称:BCP)、4,4’−ビス(5−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)スチルベン(略称:BzOs)などの複素芳香族化合物も用いることができる。本実施態様においては、ベンゾイミダゾール化合物を好適に用いることができる。ここに述べた物質は、主に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質である。なお、正孔輸送性よりも電子輸送性の高い物質であれば、上記以外の物質を電子輸送層として用いてもよい。また、電子輸送層は、単層のものだけでなく、上記物質からなる層が二層以上積層したものとしてもよい。
また、電子輸送層には、高分子化合物を用いることもできる。例えば、ポリ[(9,9−ジヘキシルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(ピリジン−3,5−ジイル)](略称:PF−Py)、ポリ[(9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ジイル)−co−(2,2’−ビピリジン−6,6’−ジイル)](略称:PF−BPy)などを用いることができる。
(電子注入層)
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層には、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、カルシウム(Ca)、フッ化リチウム(LiF)、フッ化セシウム(CsF)、フッ化カルシウム(CaF)、リチウム酸化物(LiOx)等のようなアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を用いることができる。その他、電子輸送性を有する物質にアルカリ金属、アルカリ土類金属、またはそれらの化合物を含有させたもの、具体的にはAlq中にマグネシウム(Mg)を含有させたもの等を用いてもよい。なお、この場合には、陰極からの電子注入をより効率良く行うことができる。
あるいは、電子注入層に、有機化合物と電子供与体(ドナー)とを混合してなる複合材料を用いてもよい。このような複合材料は、電子供与体によって有機化合物に電子が発生するため、電子注入性および電子輸送性に優れている。この場合、有機化合物としては、発生した電子の輸送に優れた材料であることが好ましく、具体的には、例えば上述した電子輸送層を構成する物質(金属錯体や複素芳香族化合物等)を用いることができる。電子供与体としては、有機化合物に対し電子供与性を示す物質であればよい。具体的には、アルカリ金属やアルカリ土類金属や希土類金属が好ましく、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、エルビウム、イッテルビウム等が挙げられる。また、アルカリ金属酸化物やアルカリ土類金属酸化物が好ましく、リチウム酸化物、カルシウム酸化物、バリウム酸化物等が挙げられる。また、酸化マグネシウムのようなルイス塩基を用いることもできる。また、テトラチアフルバレン(略称:TTF)等の有機化合物を用いることもできる。
(層形成方法)
本実施形態の有機EL素子の各層の形成方法としては、上記で特に言及した以外には制限されないが、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ法、イオンプレーティング法などの乾式成膜法や、スピンコーティング法、ディッピング法、フローコーティング法、インクジェット法などの湿式成膜法などの公知の方法を採用することができる。
(膜厚)
本実施形態の有機EL素子の各有機層の膜厚は、上記で特に言及した以外には制限されないが、一般に膜厚が薄すぎるとピンホール等の欠陥が生じやすく、逆に厚すぎると高い印加電圧が必要となり効率が悪くなるため、通常は数nmから1μmの範囲が好ましい。
本明細書において、環形成炭素数とは、原子が環状に結合した構造の化合物(例えば、単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子のうちの炭素原子の数を表す。当該環が置換基によって置換される場合、置換基に含まれる炭素は環形成炭素数には含まない。以下で記される「環形成炭素数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ベンゼン環は環形成炭素数が6であり、ナフタレン環は環形成炭素数が10であり、ピリジニル基は環形成炭素数5であり、フラニル基は環形成炭素数4である。また、ベンゼン環やナフタレン環に置換基として例えばアルキル基が置換している場合、当該アルキル基の炭素数は、環形成炭素数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の炭素数は環形成炭素数の数に含めない。 本明細書において、環形成原子数とは、原子が環状に結合した構造(例えば単環、縮合環、環集合)の化合物(例えば単環化合物、縮合環化合物、架橋化合物、炭素環化合物、複素環化合物)の当該環自体を構成する原子の数を表す。環を構成しない原子(例えば環を構成する原子の結合手を終端する水素原子)や、当該環が置換基によって置換される場合の置換基に含まれる原子は環形成原子数には含まない。以下で記される「環形成原子数」については、特筆しない限り同様とする。例えば、ピリジン環は、環形成原子数が6であり、キナゾリン環は、環形成原子数が10であり、フラン環は、環形成原子数が5である。ピリジン環やキナゾリン環の炭素原子にそれぞれ結合している水素原子や置換基を構成する原子については、環形成原子数の数に含めない。また、フルオレン環に置換基として例えばフルオレン環が結合している場合(スピロフルオレン環を含む)、置換基としてのフルオレン環の原子数は環形成原子数の数に含めない。
次に前記一般式に記載の各置換基について説明する。
本実施形態における環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基(アリール基と称する場合がある。)としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、フルオランテニル基、ベンゾ[a]アントリル基、ベンゾ[c]フェナントリル基、トリフェニレニル基、ベンゾ[k]フルオランテニル基、ベンゾ[g]クリセニル基、ベンゾ[b]トリフェニレニル基、ピセニル基、ペリレニル基などが挙げられる。
本実施形態におけるアリール基としては、環形成炭素数が6〜20であることが好ましく、より好ましくは6〜12であることが更に好ましい。上記アリール基の中でもフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、フェナントリル基、ターフェニル基、フルオレニル基が特に好ましい。1−フルオレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基および4−フルオレニル基については、9位の炭素原子に、後述する本実施形態における置換もしくは無置換の炭素数1〜30のアルキル基が置換されていることが好ましい。
本実施形態における環形成原子数5〜30の複素環基(ヘテロアリール基、ヘテロ芳香族環基、または芳香族複素環基と称する場合がある。)は、ヘテロ原子として、窒素、硫黄、酸素、ケイ素、セレン原子、およびゲルマニウム原子からなる群から選択される少なくともいずれかの原子を含むことが好ましく、窒素、硫黄、および酸素からなる群から選択される少なくともいずれかの原子を含むことがより好ましい。
本実施形態における環形成原子数5〜30の複素環基(ヘテロアリール基、ヘテロ芳香族環基、または芳香族複素環基と称する場合がある。)としては、例えば、ピリジル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、ピリダジニル基、トリアジニル基、キノリル基、イソキノリニル基、ナフチリジニル基、フタラジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、フェナントロリニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、インドリル基、ベンズイミダゾリル基、インダゾリル基、イミダゾピリジニル基、ベンズトリアゾリル基、カルバゾリル基、フリル基、チエニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、イソキサゾリル基、イソチアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソキサゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基、ピペラジニル基、モルホリル基、フェナジニル基、フェノチアジニル基、フェノキサジニル基などが挙げられる。
本実施形態における複素環基の環形成原子数は、5〜20であることが好ましく、5〜14であることがさらに好ましい。上記複素環基の中でも1−ジベンゾフラニル基、2−ジベンゾフラニル基、3−ジベンゾフラニル基、4−ジベンゾフラニル基、1−ジベンゾチオフェニル基、2−ジベンゾチオフェニル基、3−ジベンゾチオフェニル基、4−ジベンゾチオフェニル基、1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基、4−カルバゾリル基、9−カルバゾリル基が特に好ましい。1−カルバゾリル基、2−カルバゾリル基、3−カルバゾリル基および4−カルバゾリル基については、9位の窒素原子に、本実施形態における置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリール基または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基が置換されていることが好ましい。
また、本実施形態において、複素環基は、例えば、下記一般式(XY−1)〜(XY−18)で表される部分構造から誘導される基であってもよい。
前記一般式(XY−1)〜(XY−18)において、XおよびYは、それぞれ独立に、ヘテロ原子であり、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、ケイ素原子、またはゲルマニウム原子であることが好ましい。前記一般式(XY−1)〜(XY−18)で表される部分構造は、任意の位置で結合手を有して複素環基となり、この複素環基は、置換基を有していてもよい。
また、本実施形態において、置換もしくは無置換のカルバゾリル基としては、例えば、下記式で表されるようなカルバゾール環に対してさらに環が縮合した基も含み得る。このような基も置換基を有していてもよい。また、結合手の位置も適宜変更され得る。
本実施形態における炭素数1〜30のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよい。直鎖または分岐鎖のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、ネオペンチル基、アミル基、イソアミル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−ペンチルヘキシル基、1−ブチルペンチル基、1−ヘプチルオクチル基、3−メチルペンチル基、が挙げられる。
本実施形態における直鎖または分岐鎖のアルキル基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、1〜6であることがさらに好ましい。上記直鎖または分岐鎖のアルキル基の中でもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、アミル基、イソアミル基、ネオペンチル基が特に好ましい。
本実施形態におけるシクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、アダマンチル基、ノルボルニル基等が挙げられる。シクロアルキル基の環形成炭素数は、3〜10であることが好ましく、5〜8であることがさらに好ましい。上記シクロアルキル基の中でも、シクロペンチル基やシクロヘキシル基が特に好ましい。
アルキル基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基が1以上のハロゲン基で置換されたものが挙げられる。具体的には、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、トリフルオロメチルメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
本実施形態における炭素数3〜30のアルキルシリル基としては、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を有するトリアルキルシリル基が挙げられ、具体的にはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−n−オクチルシリル基、トリイソブチルシリル基、ジメチルエチルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチル−n−プロピルシリル基、ジメチル−n−ブチルシリル基、ジメチル−t−ブチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、ビニルジメチルシリル基、プロピルジメチルシリル基、トリイソプロピルシリル基等が挙げられる。トリアルキルシリル基における3つのアルキル基は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
本実施形態における環形成炭素数6〜30のアリールシリル基としては、ジアルキルアリールシリル基、アルキルジアリールシリル基、トリアリールシリル基が挙げられる。
ジアルキルアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を2つ有し、上記環形成炭素数6〜30のアリール基を1つ有するジアルキルアリールシリル基が挙げられる。ジアルキルアリールシリル基の炭素数は、8〜30であることが好ましい。
アルキルジアリールシリル基は、例えば、上記炭素数1〜30のアルキル基で例示したアルキル基を1つ有し、上記環形成炭素数6〜30のアリール基を2つ有するアルキルジアリールシリル基が挙げられる。アルキルジアリールシリル基の炭素数は、13〜30であることが好ましい。
トリアリールシリル基は、例えば、上記環形成炭素数6〜30のアリール基を3つ有するトリアリールシリル基が挙げられる。トリアリールシリル基の炭素数は、18〜30であることが好ましい。
本実施形態における炭素数1〜30のアルコキシ基は、−OZと表される。このZの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。アルコキシ基は、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基があげられる。
アルコキシ基がハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルコキシ基としては、例えば、上記炭素数1〜30のアルコキシ基が1以上のハロゲン基で置換されたものが挙げられる。
本実施形態における環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基は、−OZと表される。このZの例として、上記環形成炭素数6〜30のアリール基が挙げられる。このアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基が挙げられる。
炭素数2〜30のアルキルアミノ基は、−NHR、または−N(Rと表される。このRの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。
環形成炭素数6〜60のアリールアミノ基は、−NHR、または−N(Rと表される。このRの例として、上記環形成炭素数6〜30のアリール基が挙げられる。
炭素数1〜30のアルキルチオ基は、−SRと表される。このRの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。
環形成炭素数6〜30のアリールチオ基は、−SRと表される。このRの例として、上記環形成炭素数6〜30のアリール基が挙げられる。
本発明において、「環形成炭素」とは飽和環、不飽和環、又は芳香環を構成する炭素原子を意味する。「環形成原子」とはヘテロ環(飽和環、不飽和環、および芳香環を含む)を構成する炭素原子およびヘテロ原子を意味する。
また、本発明において、水素原子とは、中性子数の異なる同位体、すなわち、軽水素(Protium)、重水素(Deuterium)、三重水素(Tritium)を包含する。
また、「置換もしくは無置換の」という場合における置換基、本実施形態における置換基としては、上述のようなアリール基、複素環基、アルキル基(直鎖または分岐鎖のアルキル基、シクロアルキル基、ハロアルキル基)、アルキルシリル基、アリールシリル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基の他に、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、およびカルボキシ基が挙げられる。
ここで挙げた置換基の中では、アリール基、複素環基、アルキル基、ハロゲン原子、アルキルシリル基、アリールシリル基、シアノ基が好ましく、さらには、各置換基の説明において好ましいとした具体的な置換基が好ましい。
これらの置換基には、上記の置換基によって更に置換されてもよい。また、これらの置換基は複数が互いに結合して環を形成してもよい。
アルケニル基としては、炭素数2〜30のアルケニル基が好ましく、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、オレイル基、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基、シクロペンタジエニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基等が挙げられる。
アルキニル基としては、炭素数2〜30のアルキニル基が好ましく、直鎖、分岐鎖又は環状のいずれであってもよく、例えば、エチニル、プロピニル、2−フェニルエチニル等が挙げられる。
アラルキル基としては、環形成炭素数6〜30のアラルキル基が好ましく、−Z−Zと表される。このZの例として、上記炭素数1〜30のアルキル基に対応するアルキレン基が挙げられる。このZの例として、上記環形成炭素数6〜30のアリール基の例が挙げられる。このアラルキル基は、炭素数7〜30のアラルキル基(アリール部分は炭素数6〜30、好ましくは6〜20、より好ましくは6〜12)、アルキル部分は炭素数1〜30(好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜6)であることが好ましい。このアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、2−フェニルプロパン−2−イル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルイソプロピル基、2−フェニルイソプロピル基、フェニル−t−ブチル基、α−ナフチルメチル基、1−α−ナフチルエチル基、2−α−ナフチルエチル基、1−α−ナフチルイソプロピル基、2−α−ナフチルイソプロピル基、β−ナフチルメチル基、1−β−ナフチルエチル基、2−β−ナフチルエチル基、1−β−ナフチルイソプロピル基、2−β−ナフチルイソプロピル基が挙げられる。
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、好ましくはフッ素原子である。
「置換もしくは無置換の」という場合における「無置換」とは前記置換基で置換されておらず、水素原子が結合していることを意味する。
なお、本明細書において、「置換もしくは無置換の炭素数XX〜YYのZZ基」という表現における「炭素数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の炭素数を表すものであり、置換されている場合の置換基の炭素数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
本明細書において、「置換もしくは無置換の原子数XX〜YYのZZ基」という表現における「原子数XX〜YY」は、ZZ基が無置換である場合の原子数を表すものであり、置換されている場合の置換基の原子数は含めない。ここで、「YY」は「XX」よりも大きく、「XX」と「YY」はそれぞれ1以上の整数を意味する。
以下に説明する化合物またはその部分構造において、「置換もしくは無置換の」という場合についても、前記と同様である。
本実施形態において、前記芳香族炭化水素基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基、又は前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基の例としては、前記芳香族炭化水素基および前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる2価の基が挙げられる。前記芳香族炭化水素基及び前記複素環基から選ばれる2個から4個の基が結合してなる多重連結基としては、複素環基−芳香族炭化水素基、芳香族炭化水素基−複素環基、芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基、複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基、芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基、複素環基−芳香族炭化水素基−複素環基−芳香族炭化水素基等が挙げられる。好ましくは、前記芳香族炭化水素基と前記複素環基が1つずつ結合してなる2価の基、つまり複素環基−芳香族炭化水素基、及び芳香族炭化水素基−複素環基である。なお、これらの多重連結基における芳香族炭化水素基および複素環基の具体例としては、芳香族炭化水素基および複素環基について説明した前述の基が挙げられる。
本実施形態によれば、有機EL素子の生産性を向上させることができる。
第一の材料においては、Z11〜Z15を含む含窒素6員環と、X11〜X18および窒素原子を含む縮合環とが直接結合している。一方、第二の材料においては、Z21〜Z25を含む含窒素6員環と、X21〜X28および窒素原子を含む縮合環とが、芳香族炭化水素基であるL21を介在させて、結合している。
これら第一の材料と第二の材料とを比べると、第一の材料の方が強い正孔輸送性を示し、第二の材料の方が強い電子輸送性を示す。
ある有機層中に正孔輸送性の材料と電子輸送性の材料とを共存させる際には、両者を共蒸着させる方法が採用される。正孔輸送性の材料と電子輸送性の材料との分子量差が大きいと、互いの昇華温度が異なり、各材料を別々の容器(蒸着源)に収容し、昇華させる際の温度を精密に制御する必要がある。
本実施形態では、第一の材料および第二の材料は、それぞれ上述したような特定の部分構造を有するとともに、第一の材料および第二の材料が有する6員環の数が等しい。そのため、第一の材料の正孔輸送性および第二の材料の電子輸送性を損なうことなく、分子量差を小さくし、昇華温度を近づけている。その結果、同一の容器に収容されている第一の材料および第二の材料を昇華させ、基板上に同時に堆積させることができると考えられる。このように、本実施形態によれば、一つの容器の温度制御を行うことで第一の材料および第二の材料の昇華および堆積を行うことができるので、材料ごとに容器を設けて温度制御を行う従来の製造方法に比べて、生産性が向上する。
[第二実施形態]
第二実施形態に係る有機EL素子の製造方法について説明する。
本実施形態に係る有機EL素子の製造方法は、同一の容器に収容された第一の材料および第二の材料を昇華させる工程と、前記第一の材料および前記第二の材料を基板に同時に堆積させる工程と、を備る。
前記第一の材料の正孔移動度は、前記第二の材料の正孔移動度より大きい。
前記第二の材料の電子移動度は、前記第一の材料の電子移動度より大きい。
前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しい。
本実施形態において、第二の材料は、下記一般式(200)で表される部分構造を有することが好ましい。
(前記一般式(200)において、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、X21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(200A)で表される構造と結合する炭素原子であり、
21は、6員環を含む連結基であり、
前記一般式(200)における波線は、前記第二の材料の分子中における他の原子との結合部位である。)
(前記一般式(200A)において、X210〜X212は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、
は、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子であり、
*は、それぞれ、前記一般式(200)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
本実施形態において、第一の材料は、下記一般式(100A)で表される部分構造を有することが好ましい。第二の材料は、下記一般式(200B)で表される部分構造を有することが好ましい。
前記一般式(100A)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。
前記一般式(200B)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。
前記一般式(100A)におけるZ11〜Z15のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が2個であることがより好ましい。前記一般式(100A)において、Z11およびZ15が窒素原子であることが好ましく、Z12、Z13およびZ14は、第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
前記一般式(200B)におけるZ21〜Z25のうち、窒素原子が1個以上3個以下であることが好ましく、窒素原子が3個であることがより好ましい。前記一般式(200B)において、Z21、Z23およびZ25が窒素原子であることが好ましく、Z12およびZ14は、第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であることが好ましい。
本実施形態において、第二の材料が一分子中に有する窒素原子の数は、第一の材料が一分子中に有する窒素原子の数よりも多いことが好ましい。
本実施形態において、第二の材料が一分子中に有する窒素原子の数と、第一の材料が一分子中に有する窒素原子の数との差が5以上であることが好ましい。
本実施形態に係る第一の材料および第二の材料は、上述の正孔移動度および電子移動度の関係を満たす限りにおいて、第一実施形態で説明した第一の材料および第二の材料の中から適宜選択して用いることもできる。
[実施形態の変形]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変更、改良などは、本発明に含まれるものである。
発光層は、1層に限られず、複数の発光層が積層されていてもよい。有機EL素子が複数の発光層を有する場合、少なくとも1つの発光層が前記第一の化合物、および第二の化合物を含んでいればよい。例えば、その他の発光層が、蛍光発光型の発光層であっても、三重項励起状態から直接基底状態への電子遷移による発光を利用した燐光発光型の発光層であってもよい。
また、有機EL素子が複数の発光層を有する場合、これらの発光層が互いに隣接して設けられていてもよいし、中間層を介して複数の発光ユニットが積層された、いわゆるタンデム型の有機EL素子であってもよい。
また、例えば、発光層の陽極側や陰極側に障壁層を隣接させて設けてもよい。障壁層は、発光層に接して配置され、正孔、電子および励起子の少なくともいずれかを阻止することが好ましい。
例えば、発光層の陰極側で接して障壁層が配置された場合、当該障壁層は、電子を輸送し、正孔が当該障壁層よりも陰極側の層(例えば、電子輸送層)に到達することを阻止する。
また、発光層の陽極側で接して障壁層が配置された場合、当該障壁層は、正孔を輸送し、電子が当該障壁層よりも陽極側の層(例えば、正孔輸送層)に到達することを阻止する。
また、励起エネルギーが発光層からその周辺層に漏れ出さないように、障壁層を発光層に隣接させて設けてもよい。発光層で生成した励起子が、当該障壁層よりも電極側の層(例えば、電子輸送層や正孔輸送層)に移動することを阻止する。
発光層と障壁層とは接合していることが好ましい。
(電子機器)
本発明の一実施形態に係る有機EL素子は、有機ELパネルモジュール等の表示部品、テレビ、携帯電話、タブレットもしくはパーソナルコンピュータ等の表示装置、および照明、もしくは車両用灯具の発光装置等の電子機器に使用できる。
その他、本発明の実施における具体的な構造および形状などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。
次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例の記載内容になんら制限されるものではない。
有機EL素子の製造に用いた化合物を以下に示す。
用いた化合物の6員環の数および分子量を次の表1に示す。
(有機EL素子の製造)
・実施例1
25mm×75mm×厚さ1.1mmのITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行った。ITO透明電極の厚さは100nmとした。
洗浄後のITO透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まずITO透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして化合物HIを蒸着して、膜厚10nmのHI膜を成膜し、正孔注入層を形成した。
次に、このHI膜上に、正孔輸送材料として化合物HTを蒸着して膜厚40nmのHT膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
次に、このHT膜上に、第二正孔輸送材料として化合物HT2を蒸着して、膜厚10nmのHT2膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
さらに、このHT2膜上に、第一の材料としての化合物M1−Aと、第二の材料として化合物M2−Yと、第三の材料としての化合物Ir(bzq)とを共蒸着した。第一の材料および第二の材料を第一容器の内部に収容し、第一容器を真空蒸着装置の内部に配置し、第三の材料を第二容器の内部に収容して、第二容器を真空蒸着装置の内部に配置し、第一容器から第一の材料および第二の材料を昇華させ、第二容器から第三の材料を昇華させた。これにより、厚さ20nmの発光層を形成した。第一の容器に収容した蒸着物(第一の材料および第二の材料)と第二の容器に収容した蒸着物(第三の材料)との質量比は88%:12%とした。第一の容器に収容した第一の材料と第二の材料との質量比は50%:50%とした。
そして、この発光層の上に、化合物ETを蒸着して膜厚45nmのET膜を成膜し、電子輸送層を形成した。
ついで、このET膜上に、化合物LiFを蒸着し、膜厚1nmの電子注入層を形成した。
そして、このLiF膜上に金属Alを蒸着して膜厚80nmの金属Al膜を成膜し、金属Al陰極を形成した。
実施例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(100) / HI(10) / HT(40) / HT2(10) / M1-A : M2-Y : Ir(bzq)3(20, 88%: 12%) / ET(45) / LiF(1) / Al(80)
なお、括弧内の数字は、膜厚(単位:nm)を示す。また、同じく括弧内において、パーセント表示された数字は、第一の容器に収容した蒸着物と第二の容器に収容した蒸着物との質量比を示す。
・実施例2
実施例2の有機EL素子は、実施例1の発光層における化合物M1−Aの代わりに、化合物M1−Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
実施例2の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(100) / HI(10) / HT(40) / HT2(10) / M1-B : M2-Y : Ir(bzq)3(20, 88%: 12%) / ET(45) / LiF(1) / Al(80)
・実施例3
実施例3の有機EL素子は、実施例1の発光層における化合物M1−Aの代わりに、化合物M1−Dを用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
実施例3の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(100) / HI(10) / HT(40) / HT2(10) / M1-D : M2-Y : Ir(bzq)3(20, 88%: 12%) / ET(45) / LiF(1) / Al(80)
・実施例4
実施例4の有機EL素子は、実施例1の発光層における化合物M1−Aの代わりに、化合物M1−Fを用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
実施例4の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(100) / HI(10) / HT(40) / HT2(10) / M1-F : M2-Y : Ir(bzq)3(20, 88%: 12%) / ET(45) / LiF(1) / Al(80)
・比較例1
比較例1の有機EL素子は、実施例1の発光層における化合物M1−Aの代わりに、化合物M1−Xを用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
比較例1の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(100) / HI(10) / HT(40) / HT2(10) / M1-X : M2-Y : Ir(bzq)3(20, 88%: 12%) / ET(45) / LiF(1) / Al(80)
(有機EL素子の評価1)
実施例1〜4、並びに比較例1において作製した有機EL素子について、以下の評価を行った。評価結果を表2に示す。
・駆動電圧
電流密度が10mA/cmとなるようにITO透明電極と金属Al陰極との間に通電したときの電圧(単位:V)を計測した。
・寿命LT80
寿命LT80は、電流密度が50mA/cmとなるように素子に電圧を印加し、初期輝度に対して輝度が80%となるまでの時間(単位:hrs)を測定した。
実施例1〜4に係る有機EL素子の製造にあたり、第一の材料が有する6員環の数と、第二の材料が有する6員環の数とを同数とした。さらに、第一の材料および第二の材料を、同一の第一容器に収容し、第一の容器から第一の材料および第二の材料を昇華させて、第三の材料と共に基板上に成膜されたHT2膜上に堆積させた。そのため、実施例1〜4の有機EL素子の生産性が向上した。
一方で、比較例1に係る有機EL素子の製造においては、第二の材料が有する6員環の数の方を多くした。その結果、第一の材料および第二の材料の昇華温度の差が大きく、HT2膜上に同時に蒸着させることが困難であった。また、作製された有機EL素子の評価結果より、実施例1〜4の有機EL素子は、比較例1の有機EL素子に比べて、駆動電圧が低く、さらに長寿命であることが分かった。
・実施例5
25mm×75mm×厚さ1.1mmのITO透明電極付きガラス基板(ジオマティック株式会社製)をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間行った。ITO透明電極の厚さは77nmとした。
洗浄後のITO透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まずITO透明電極ラインが形成されている側の面上に前記透明電極を覆うようにして化合物HIを蒸着して、膜厚5nmのHI膜を成膜し、正孔注入層を形成した。
次に、このHI膜上に、正孔輸送材料として化合物HTを蒸着して膜厚65nmのHT膜を成膜し、第一正孔輸送層を形成した。
次に、このHT膜上に、第二正孔輸送材料として化合物HT3を蒸着して、膜厚10nmのHT3膜を成膜し、第二正孔輸送層を形成した。
さらに、このHT3膜上に、第一の材料としての化合物M1−Eと、第二の材料として化合物M2−Yと、第三の材料としての化合物Ir(ppy)とを共蒸着した。第一の材料および第二の材料を第一容器の内部に収容し、第一容器を真空蒸着装置の内部に配置し、第三の材料を第二容器の内部に収容して、第二容器を真空蒸着装置の内部に配置し、第一容器から第一の材料および第二の材料を昇華させ、第二容器から第三の材料を昇華させた。これにより、厚さ25nmの発光層を形成した。第一の容器に収容した蒸着物(第一の材料および第二の材料)と第二の容器に収容した蒸着物(第三の材料)の質量比は、90%:10%である。第一の容器に収容した第一の材料と第二の材料との質量比は50%:50%とした。
そして、この発光層の上に、化合物ETを蒸着して膜厚35nmのET膜を成膜し、電子輸送層を形成した。
ついで、このET膜上に、化合物LiFを蒸着し、膜厚1nmの電子注入層を形成した。
そして、このLiF膜上に金属Alを蒸着して膜厚80nmの金属Al膜を成膜し、金属Al陰極を形成した。
実施例5の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(77) / HI(5) / HT(65) / HT3(10) / M1-E : M2-Y : Ir(ppy)3(25, 90% : 10%) / ET(35) / LiF(1) / Al(80)
・実施例6
実施例6の有機EL素子は、実施例5の発光層における化合物M1−Eの代わりに、化合物M1−Gを用い、化合物M2−Yの代わりに化合物M2−Wを用いたこと以外は、実施例5と同様にして作製した。
実施例6の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(77) / HI(5) / HT(65) / HT3(10) / M1-G : M2-W : Ir(ppy)3(25, 90%: 10%) / ET(35) / LiF(1) / Al(80)
・比較例2
比較例2の有機EL素子は、実施例5の発光層における化合物M1−Eの代わりに、化合物M1−Xを用いたこと以外は、実施例5と同様にして作製した。
比較例2の有機EL素子の素子構成を略式的に示すと、次のとおりである。
ITO(77) / HI(5) / HT(65) / HT3(10) / M1-X : M2-Y : Ir(ppy)3(25, 90%: 10%) / ET(35) / LiF(1) / Al(80)
(有機EL素子の評価2)
実施例5〜6、並びに比較例2において作製した有機EL素子について、上記評価1と同様に、駆動電圧と寿命LT80の評価を行った。評価結果を表3に示す。
実施例5〜6に係る有機EL素子の製造にあたり、第一の材料が有する6員環の数と、第二の材料が有する6員環の数とを同数とした。さらに、第一の材料および第二の材料を、同一の第一容器に収容し、第一の容器から第一の材料および第二の材料を昇華させて、第三の材料と共に基板上に成膜されたHT3膜上に堆積させた。そのため、実施例5〜6の有機EL素子の生産性が向上した。
一方で、比較例2に係る有機EL素子の製造においては、第二の材料が有する6員環の数の方を多くした。その結果、第一の材料および第二の材料の昇華温度の差が大きく、HT3膜上に同時に蒸着させることが困難であった。また、作製された有機EL素子の評価結果より、実施例5〜6の有機EL素子は、比較例2の有機EL素子に比べて、駆動電圧が低く、さらに長寿命であることが分かった。
1…有機EL素子
2…基板
3…陽極
4…陰極
5…発光層
6…正孔注入・輸送層
7…電子注入・輸送層
10…有機層
101…容器
M1…第一の材料
M2…第二の材料

Claims (26)

  1. 同一の容器に収容された下記一般式(1)で表される部分構造を有する第一の材料および下記一般式(2)で表される部分構造を有する第二の材料を昇華させる工程と、
    前記第一の材料および前記第二の材料を基板に同時に堆積させる工程と、を備え、
    前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しい
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(1)において、Z11〜Z15、X11〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第一の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子である。)
    (前記一般式(2)において、Z21〜Z25、X21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、L21は、6員環を含む連結基である。)
  2. 請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料および前記第二の材料を基板に同時に堆積させて発光層を形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  3. 請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料が第一ホスト材料であり、前記第二の材料が第二ホスト材料であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料のZ11〜Z15における窒素原子の数よりも、前記第二の材料のZ21〜Z25における窒素原子の数が多いことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数および前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数が、6環以上であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料のZ11〜Z15における窒素原子の数が2であり、前記第二の材料のZ21〜Z25における窒素原子の数が3であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料は、下記一般式(11)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(11)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R100で表されるシリル基、
    −N(R101で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、X110〜X113のいずれかと結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    110〜X113は、それぞれ独立に、窒素原子、X11〜X14のいずれかと結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    114〜X117は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料は、下記一般式(12)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(12)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R100で表されるシリル基、
    −N(R101で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    11,X13〜X18,X110〜X116は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  9. 請求項8に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料は、下記一般式(12A)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(12A)において、Z11〜Z15、X11,X13〜X16,X18,X110〜X116、Ar10は、それぞれ独立に、前記一般式(12)におけるZ11〜Z15、X11,X13〜X16,X18,X110〜X116、Ar10と同義であり、
    14〜R18は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R14〜R18が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。)
  10. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料は、下記一般式(13)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(13)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R100で表されるシリル基、
    −N(R101で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    11,X12,X14〜X18,X110〜X116は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  11. 請求項7から請求項10までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記Ar10は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のフェナントリル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、および置換もしくは無置換のフルオレニル基からなる群から選択される基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  12. 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第一の材料は、下記一般式(14)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(14)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R100で表されるシリル基、
    −N(R101で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、R10と結合する炭素原子、またはR12およびR13を有するアミノ基の窒素原子と結合する炭素原子であり、
    15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    14は、単結合、または連結基であり、L14の連結基としては、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、または置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基であり、
    12およびR13は、それぞれ独立に、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    p1は、1以上4以下の整数である。)
  13. 請求項1から請求項12までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第二の材料は、下記一般式(20)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(20)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R200で表されるシリル基、
    −N(R201で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21〜X24は、それぞれ独立に、窒素原子、X210〜X217のいずれかと結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    25〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、X21〜X24のいずれかと結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    214〜X217は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第二の材料は、下記一般式(23)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(23)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R200で表されるシリル基、
    −N(R201で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21,X23〜X28,X210〜X216は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  15. 請求項14に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第二の材料は、下記一般式(23A)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(23A)において、Z21〜Z25、L21、X21,X23〜X28,X210〜X216、Ar20は、それぞれ独立に、前記一般式(23)におけるZ21〜Z25、L21、X21,X23〜X28,X210〜X216、Ar20と同義であり、
    21〜R25は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R21〜R25が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。)
  16. 請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第二の材料は、下記一般式(24)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(24)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R200で表されるシリル基、
    −N(R201で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21,X22,X24〜X28,X210〜X216は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
  17. 請求項13から請求項16までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記Ar20は、置換もしくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換のビフェニル基、置換もしくは無置換のナフチル基、置換もしくは無置換のフェナントリル基、置換もしくは無置換のターフェニル基、および置換もしくは無置換のフルオレニル基からなる群から選択される基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  18. 請求項1から請求項13までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記第二の材料は、下記一般式(25)で表されることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
    (前記一般式(25)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、
    ハロゲン原子、
    シアノ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、
    −Si(R200で表されるシリル基、
    −N(R201で表されるアミノ基、
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および
    置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、
    置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は
    置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、R20と結合する炭素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、X21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子であり、
    20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義である。)
    (前記一般式(25A)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR210と結合する炭素原子であり、R210は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R210が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    は、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子であり、
    *は、それぞれ、前記一般式(25)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
  19. 請求項1から請求項18までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記L21は、p−フェニレン基又はm−フェニレン基であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  20. 請求項1から請求項19までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記容器に収容された前記第一の材料および前記第二の材料の合計量に対する前記第一の材料の割合は、50質量%以上90質量%以下であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  21. 請求項1から請求項20までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法において、
    前記容器への通電によって前記容器を加熱することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法。
  22. 下記一般式(110)で表される第一の材料と、下記一般式(210)または下記一般式(220)で表される第二の材料とを含み、
    前記第一の材料が一分子中に有する6員環の数と、前記第二の材料が一分子中に有する6員環の数とが等しいことを特徴とする組成物。
    (前記一般式(110)において、Z11〜Z15は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z11〜Z15のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R100で表されるシリル基、−N(R101で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    100は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R100が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    101は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R101が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    11〜X14は、それぞれ独立に、窒素原子、X110〜X113と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    15〜X18は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    110〜X113は、それぞれ独立に、窒素原子、X11〜X14と結合する炭素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、
    114〜X117は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR10と結合する炭素原子であり、R10は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R10が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar10は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
    (前記一般式(210)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21〜X24は、それぞれ独立に、窒素原子、X210〜X217と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    25〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、X21〜X24と結合する炭素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、
    214〜X217は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR20と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    Ar20は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基である。)
    (前記一般式(220)において、Z21〜Z25は、それぞれ独立に、窒素原子、またはRと結合する炭素原子であり、Z21〜Z25のうち少なくともいずれかは、窒素原子であり、
    は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、Rが置換基である場合の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、置換もしくは無置換の環形成炭素数3〜20のシクロアルキル基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルコキシ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールオキシ基、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキルチオ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30のアリールチオ基、−Si(R200で表されるシリル基、−N(R201で表されるアミノ基、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基、および置換もしくは無置換の環形成原子数5〜30の複素環基からなる群から選択される置換基であり、
    200は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R200が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    201は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R201が置換基である場合の置換基としては、置換もしくは無置換の炭素数1〜20のアルキル基、又は置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21は、置換もしくは無置換の環形成炭素数6〜30の芳香族炭化水素基であり、
    21〜X28は、それぞれ独立に、窒素原子、R20と結合する炭素原子、または前記第二の材料の分子中における他の原子と結合する炭素原子であり、R20は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R20が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組のうち1以上4以下の組が下記一般式(25A)で表される構造と結合する炭素原子である。)
    (前記一般式(220A)において、X210〜X213は、それぞれ独立に、窒素原子、またはR210と結合する炭素原子であり、R210は、それぞれ独立に、水素原子または置換基であり、R210が置換基である場合の置換基としては、前記Rが置換基である場合に挙げた置換基と同義であり、
    は、硫黄原子、酸素原子、または窒素原子であり、
    *は、それぞれ、前記一般式(220)のX21とX22、X22とX23、X23とX24、X25とX26、X26とX27、並びにX27とX28の組から選ばれる組における炭素原子との結合部位を示し、Yが複数個ある場合には、それらは、互いに同一でも異なっていてもよい。)
  23. 陽極と、
    発光層と、
    陰極と、を有し、
    前記発光層は、請求項22に記載の組成物を含むことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  24. 請求項23に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層と前記陰極との間に電子輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  25. 請求項1から請求項24までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子において、
    前記発光層と前記陽極との間に正孔輸送層を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  26. 請求項23から請求項25までのいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を備えた電子機器。
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