JP2015141250A - ローラ装置、作像装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
非接触現像方式においては、現像剤担持体である現像ローラを像担持体であるドラム状の電子写真感光体(以下、「感光体ドラム」という。)との間に所定の隙間を形成して配置する。そして、現像ローラ上のトナーを感光体ドラム上の静電潜像に飛翔させて静電潜像をトナー像として顕在化する。飛翔するトナー量は現像と感光体ドラムの隙間である現像ギャップの大きさに依存する。現像ギャップが小さいほど現像するトナー量は多く、現像ギャップが大きいほど現像するトナー量は小さくなる。
特許文献1には、現像ローラと感光体ドラムとを一体的支持する作像ユニットに現像ローラと感光体ドラムとを組み付けた後に、現像ローラと感光体ドラムとの距離を調節して、現像ギャップを調節する構成が記載されている。組み付け後に、現像ギャップを調節することができるため、部品精度に誤差があっても現像ギャップ精度の確保が可能となる。
現像ギャップが変動すると、転写紙等の記録媒体に作像した際に、記録媒体の搬送方向の位置によって画像濃度が変動する画像の濃淡ムラが生じる。
しかしながら、現像ローラを感光体ドラムに向けて加圧する機構が、装置の複雑化の要因となり、装置のコストアップや装置の大型化、作像ユニットの設置の自由度を制限してしまう等の課題がある。このため、現像ローラを感光体ドラムに向けて加圧しなくても、現像ローラの位置が変動することを抑制できる構成が望ましい。
図2は、本発明を適用した画像形成装置としての複写機500の概略構成を説明する構成図である。複写機500はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300等を備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400等も備えている。
図3は、四つの画像形成ユニット20(Y,M,C,K)のうちの一つが備える現像装置2と感光体1とを図2の紙面奥側から見た拡大断面図である。また、図4は、画像形成ユニット20(Y,M,C,K)のうちの一つを、図2の紙面奥側の斜め上方から見た斜視図である。
感光体1は図3中時計回り方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は露光装置である光書込ユニット21より照射されたレーザー光により静電潜像を形成され、この静電潜像に現像装置2からトナーを供給され、トナー像が形成される。
現像ローラ3の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた供給搬送路9は現像ローラ3の横方向に、回収スクリュ6を備えた回収搬送路としての回収搬送路7は現像ローラ3の下方に並設されている。
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。図3は、軸方向の手前側の端部近傍であり、この位置には、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを連通し、攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を受け渡す攪拌下流側端部開口部133aが設けられている。
なお、供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図3中の断面手前側に搬送され、第二仕切り壁134における非画像領域部に設けられた回収下流側端部開口部134aを通過して、攪拌搬送路10へ移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側端部付近で攪拌搬送路10の上側に設けられたトナー補給口201から攪拌搬送路10にトナーが補給される。
攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像ローラ3に現像剤を供給しながら、供給スクリュ8の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像ローラ3に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤は、第一仕切り壁133の図3中の奥側端部近傍に設けられた不図示の供給下流側端部開口部から攪拌搬送路10に供給される。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側で、且つ、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、第一仕切り壁133の攪拌下流側端部開口部133aより供給搬送路9に供給する。
以上のような一連のプロセスは、他の三つの画像形成ユニット20(M,C,K)についても同様である。
中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90等を有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、四つの一次転写バイアスローラ62(Y,M,C,K)等も有している。中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。
中間転写ユニット17の図中下方には、二本の紙搬送張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の紙搬送張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。二本の紙搬送張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。
次に、本発明に係るローラ装置としての画像形成ユニット20の一つ目の実施例(以下、「実施例1」という。)について説明する。
図1は、複写機500に装着した状態の実施例1の画像形成ユニット20を上方から見た断面模式図である。また、図5は、複写機500から取り外した状態の実施例1の画像形成ユニット20を上方から見た断面模式図である。但し、図1及び図5では、ローラ装置としての本発明の特徴部に関与しない帯電装置302とドラムクリーニング装置301は図示していない。また、図1中の下方向が図2の画像形成装置の手前側であり、図3の断面図の紙面奥方向、且つ、図4の斜視図の右上側である。
ギャップ面板207は、現像ローラ軸310及び感光体軸151を面板現像軸受208(前面板現像軸受208a、後面板現像軸受208b)及び感光体軸受(153、209)を介して回転可能に保持する。そして、ギャップ面板207は軸受同士の距離によって現像ローラ軸310と感光体軸151との距離を規制する。
すなわち、部品誤差や組み付け誤差によって固定する二箇所同士の位置を完全に一致させることは困難であり、固定する二箇所同士の位置がずれた状態で固定を行うと、ギャップ面板207と現像装置2との少なくとも一方に変形が生じてしまう。この変形は、誤差の程度によって個々の装置で異なるため、変形の制御は困難である。
図5に示すように、「20−a」及び「20−b」で示す締結位置は、現像ローラ3を位置決めする穴(面板現像軸受208を配置した穴)を挟んだ両側に配置されている。また、「20−b」及び「20−c」で示す締結位置は、感光体1を位置決めする穴(感光体後軸受153及び感光体前軸受209を配置した穴)を挟んだ両側に配置されている。このように現像ローラ3を位置決めする穴の両側と、感光体1を位置決めする穴の両側とに、締結位置を設けることが、現像ギャップPGを調節可能とするために重要である。
すなわち、「20−b」及び「20−c」で示す締結位置に軸間距離調整スペーサーを入れると、感光体軸151の保持位置が軸方向外側に移動する。これにより、感光体前軸受209と感光体後軸受153との軸方向の距離が広がるようにギャップ面板207がユニットフレーム205に対して傾斜し、オフセットが小さくなる。
すなわち、「20−a」及び「20−b」で示す締結位置に軸間距離調整スペーサーを入れると、現像ローラ軸310の保持位置が軸方向外側に移動する。これにより、二つの面板現像軸受208同士の軸方向の距離が広がるようにギャップ面板207がユニットフレーム205に対して傾斜し、オフセットが大きくなる。
図7は、実施例1の画像形成ユニット20における面板現像軸受208近傍の拡大断面図である。
図7に示すように、面板現像軸受208に現像ローラ軸310を通すために現像ローラ軸310の外径D2よりも面板現像軸受208の内径D1を大きく設定している。このため、現像ローラ軸310の外周面と面板現像軸受208の内周面との間には隙間Δd(=Δd1+Δd2)がある(実施例1では、Δd=十数[μm])。よって、現像ローラ軸310に駆動を入力するように画像形成ユニット20を駆動させたときに駆動時の振動等によって隙間Δdの範囲で、ギャップ面板207に対する現像ローラ3の図1、図5及び図7中の左右方向の位置が変動するおそれがある。ギャップ面板207に対する現像ローラ3の位置が変動すると、感光体1に対する現像ローラ3の位置も変動し、現像ギャップPGが変動するおそれがある。
なお、現像ローラ軸310の外径と面板現像軸受208の内径との差に起因するガタに限らない。例えば、玉軸受である面板現像軸受208のボールを挟んで対向するインナー(内周面を形成部材)とアウター(外周面を形成する部材)との間にガタが生じている場合も実施例1の構成であればガタ寄せを行うことができる。
また、実施例1では、加圧ネジ210という簡易な構成でガタ寄せを行うことができるので、ガタ寄せを行うことができる装置のコストの削減を図ることが出来る。
一方、加圧ネジ210の締め込みが足りないと現像ケース軸受243と面板現像軸受208とでの現像ローラ軸310の挟み込みが不十分となり、駆動時の現像ギャップPGの変動を十分に抑制することができなくなるおそれがある。
現像ローラ軸310周りのガタが無くなることで、現像ローラ3が駆動力でガタの中を動き回ることが無くなり、現像ギャップPGが安定して高画質となる。
これに対して、実施例1の画像形成ユニット20は、スペーサー600を複数部品で構成し、スペーサー600の部品数を調節することで、スペーサー600の軸方向の長さを調節可能としている。このため、部品寸法にバラツキがあってもギャップ面板207を適切な状態まで変位させ撓ますことが可能となる。
図8は、スペーサー600を装着していない状態の画像形成ユニット20のトナー補給口201近傍(図4中の右上近傍、図1及び図5中の右下部近傍)を斜め上方から見た上方斜視図である。また、図9は、図8に示す画像形成ユニット20にスペーサー600を装着した上方斜視図である。
図12は、スペーサー600を装着していない状態の画像形成ユニット20のトナー補給口201近傍を斜め下方から見た下方斜視図であり、図13は、図12に示す画像形成ユニット20にスペーサー600を装着した下方斜視図である。図14は、スペーサー600及び後述するフレームスペーサー700が図13に示す画像形成ユニット20に装着された状態と、部材単体の状態との対応関係を示す説明図である。
これに対して、実施例1の画像形成ユニット20では、この隙間を埋めて補強する部材として、フレームスペーサー700を備える。フレームスペーサー700の枚数を適宜選択することで、上記隙間を埋めて、加圧ネジ210を締め込んだときのギャップ面板207やユニットフレーム205の撓み量を安定させることができる。
具体的には、画像形成ユニット20を複写機500の装置本体に挿入する方向の上流側(フロント側、図1及び図5中の下側)にのみスペーサー600を配置する構成が考えられる。
この構成の場合、画像形成ユニット20を複写機500の装置本体に挿入する方向の下流側(リア側、図1及び図5中の上側)は、スペーサー600をかまさずに、固定用のネジで締結しておく。そして、フロント側の締結力を、スペーサー600を利用して調整することで、ガタ寄せを実現することが可能である。
また、図7に示すように、実施例1では、面板現像軸受208が玉軸受であるが、本発明を適用するローラ装置が備えるローラ部材の軸受としては、滑り軸受等、他の軸受を用いることも可能である。
一方、図1に示す構成でギャップ面板207よりも現像ケース側板240の方が撓み量が大きい構成とした場合は、撓みが生じたときに、面板現像軸受208に対して現像装置2が図1中の左側に相対的に移動する。よって、現像ケース軸受243の図1中右側の内周面が現像ローラ軸310に接触し、面板現像軸受208の図1中左側の内周面が現像ローラ軸310に接触する。
次に、本発明に係るローラ装置としての画像形成ユニット20の二つ目の実施例(以下、「実施例2」という。)について説明する。
図16は、複写機500の本体に装着された状態の実施例2の画像形成ユニット20を上方から見た断面模式図である。図17は、複写機500の本体から取り外された状態の実施例2の画像形成ユニット20を上方から見た断面模式図である。但し、図16及び図17では、ローラ装置としての本発明の特徴部に関与しない帯電装置302とドラムクリーニング装置301は図示していない。また、図16及び図17中の下方向が図2の画像形成装置の手前側であり、図3の断面図の紙面奥方向、且つ、図4の斜視図の右上側である。
実施例2は、反発部材として、スペーサー600ではなく圧縮バネ800(800a、800b)を備える点で実施例1と異なり、他の点は共通するため、共通する点についての説明は省略する。
また、現像装置2とユニットフレーム205との間に、反発部材としての圧縮バネ800を挿入することで、加圧ネジ210が現像装置2を引き込む量が部品寸法によりばらついても、現像装置2を感光体1側に寄せる力がばらつくことを抑制できる。
これにより、部品寸法がばらついて加圧ネジ210を締め込んだときのギャップ面板207とユニットフレーム205との撓み量にバラツキが生じても、圧縮バネ800を受ける座面間隔を管理することで、適正な加圧力でガタ寄せを実現できる。
しかしながら、圧縮バネ800を用いる構成では、加圧ネジ210による締め込み圧力と圧縮バネ800の反発力との調整が難しいことがある。一方、実施例1のように、ブロック状のスペーサー600を用いると、加圧ネジ210の締め込みができなくなる状態まで締め込めばよく、ギャップ面板207を適切な状態まで移動させ撓ますように加圧ネジ210を締め込むことが容易となる。
これに対して、現像ローラ3を挟んで感光体1の反対側のギャップ面板207が移動して撓む構成とすることで、加圧ネジ210を締め込んだときに現像ギャップPGが変動することを抑制できる。
実施例1及び実施例2の画像形成ユニット20では、反発部材を配置する位置は現像ローラ軸310と略同じ高さであり、且つ、加圧ネジ210によってねじ止めする位置とも略同じ高さである。
また、ローラ装置としては、作像装置のように現像装置と感光体とを一体的に備えるものに限らず、ローラ部材である現像ローラを感光体に対向させる現像装置でもよいし、ローラ部材である感光体を現像ローラに対向させる感光体駆動装置であってもよい。
回転可能な現像ローラ3等のローラ部材と、面板現像軸受208等の軸受を介してローラ部材を回転可能に保持する一対のギャップ面板207等のローラ保持側板とを備える画像形成ユニット20等のローラ装置において、ローラ部材の回転軸と平行な方向である軸方向について、一対のローラ保持側板の内側に配置され、且つ、ローラ部材が回転可能となるように前現像ケース軸受243a等の軸受を介してローラ部材に連結する前現像ケース側板240a等の内側ローラ連結側板と、一対のローラ保持側板の一方である前ギャップ面板207a等の第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板とのそれぞれにおける前面板現像軸受208a及び前現像ケース軸受243a等の軸受を設けた箇所とは異なる箇所同士(前面板従基準穴270a及び前従基準スタッド240aの根元部分等)の軸方向に直交する方向である軸直交方向の相対的な位置を固定する前従基準スタッド241a及び前加圧ネジ210a等の軸直交方向固定手段と、第一ローラ保持側板または内側ローラ連結側板の少なくとも一方に軸方向の力を加え、第一ローラ保持側板における軸受を設けた箇所と内側ローラ連結側板における軸受を設けた箇所との軸方向の距離に対して、第一ローラ保持側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と内側ローラ連結側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所との軸方向の距離を広げる、または、狭める方向に力を加える前加圧ネジ210a等の側板加圧手段と、を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、本発明者らが、側板加圧手段によって加圧したところ、ローラ部材の回転軸とローラ保持側板の軸受との隙間によるガタを無くすことが出来た。これは以下の理由によるものと考えられる。
すなわち、一対のローラ保持側板が備える二つの軸受でローラ部材の回転軸を支持している状態では、ローラ部材はその回転軸と軸受との隙間の範囲で軸直交方向に移動が可能であり、ガタとなる。また、一対のローラ保持側板が備える二つの軸受と内側ローラ連結側板が備える軸受との三つの軸受でローラ部材の回転軸を保持する構成では、一対のローラ保持側板の軸受の中心同士を結ぶ仮想直線上に内側ローラ連結側板の軸受の中心が位置する場合がある。この場合は、三つの軸受が同一直線上に位置し、ローラ部材はその回転軸と軸受との隙間の範囲で軸直交方向に移動が可能であり、ガタとなる。
ここで、三つの軸受の中心が同一直線上に位置して回転軸と連結する状態から内側ローラ連結側板の軸受の中心の位置が上記仮想直線上から離れるようにローラ保持側板の軸受に対する内側ローラ連結側板の軸受の軸直交方向の相対的な位置を変化させるとする。このように相対的な位置を変化させていくと、一対のローラ保持側板の二つの軸受の内周面に回転軸の表面が接触し、この接触位置に対して回転軸を挟んで反対側の回転軸の表面に内側ローラ連結側板の軸受の内周面が接触する状態となる。このような状態になると、回転軸が軸直交方向に移動しようとしても、ローラ保持側板の軸受の内周面、または、内側ローラ連結側板の軸受の内周面に突き当たり、ローラ部材は軸直交方向に移動できず、ガタを無くすことができる、と考えられる。
態様Aでは、側板加圧手段が力を加えることによって第一ローラ保持側板または内側ローラ連結側板に撓みが生じると、撓みが生じた側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と、軸受を設けた箇所との相対的な軸方向の位置が離れるように変化する。このとき、一つの側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と軸受を設けた箇所との側板上における距離は変化しない。このため、側板に撓みが生じると、その側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と軸受を設けた箇所との軸直交方向の距離が、側板に撓みが生じる前よりも短くなる。
側板における軸方向に荷重を受けた部分の軸方向への移動量である撓み量が大きいほど軸直交方向固定手段を設けた箇所と、軸受を設けた箇所との軸直交方向の距離の距離が短くなる。また、本態様Aでは、第一ローラ保持側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と、内側ローラ連結側板における軸直交方向固定手段を設けた箇所と、の軸直交方向の相対的な位置は固定である。このため、側板加圧手段が力を加えたときの第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板との撓み量が異なれば、第一ローラ保持側板における軸受を設けた位置と内側ローラ連結側板における軸受を設けた位置との軸直交方向についての相対的な位置が変化する。具体的には、第一ローラ保持側板の方が撓み量が大きい場合は、第一ローラ保持側板の軸受に対する内側ローラ連結側板の軸受の軸直交方向についての相対的な位置が、軸直交方向固定手段を設けた箇所から軸受を設けた箇所に向かう方向に沿って移動する。また、第一ローラ保持側板の方が撓み量が小さい場合は、第一ローラ保持側板の軸受に対する内側ローラ連結側板の軸受の軸直交方向についての相対的な位置が、軸受を設けた箇所から軸直交方向固定手段を設けた箇所に向かう方向に沿って移動する。
このように軸受同士の軸直交方向についての相対的な位置が変化することで、第一ローラ保持側板の軸受と他方のローラ保持側板の軸受との中心同士を結ぶ仮想直線に対する内側ローラ連結側板の軸受の軸直交方向についての位置を変化させることができる。そして、内側ローラ連結側板の軸受の中心が上記仮想直線から離れるようにローラ保持側板の軸受に対する内側ローラ連結側板の軸受の軸直交方向の相対的な位置を変化させる。このように相対的な位置を変化させていくと、一対のローラ保持側板の二つの軸受の内周面に回転軸の表面が接触し、この接触位置に対して回転軸を挟んで反対側の回転軸の表面に内側ローラ連結側板の軸受の内周面が接触する状態となる。このような状態になると、回転軸が軸直交方向に移動しようとしても、ローラ保持側板の軸受の内周面、または、内側ローラ連結側板の軸受の内周面に突き当たり、ローラ部材は軸直交方向に移動できず、ガタを無くすことができた、と考えられる。
態様Aでは、ローラ保持側板が軸受を介してローラ部材を保持する構成で、ローラ部材の回転軸とローラ保持側板の軸受との間のガタを無くすことができるので、駆動時のローラ部材の位置の変動を抑制することができる。
上述した実施形態では、保持側板間距離である加圧ネジ210が、第一ローラ保持側板であるギャップ面板207を内側ローラ連結板である現像ケース側板240に向けて可圧する構成についてした。しかし、側板加圧手段が第一ローラ保持側板を内側ローラ連結板から離れる方向に加圧する構成としてもよい。加圧することにより、第一ローラ保持側板の軸受と内側ローラ連結板の軸受との軸直交方向の相対的な位置が変化すれば、ローラ部材の回転軸とローラ保持側板の軸受との間のガタを無くすことができる。
態様Aにおいて、前加圧ネジ210a等の側板加圧手段は、前ギャップ面板207a等の第一ローラ保持側板における前従基準スタッド241a及び前加圧ネジ210a等の軸直交方向固定手段を設けた箇所(前面板従基準穴270a等)と前現像ケース側板240a等の内側ローラ連結側板における該軸直交方向固定手段を設けた箇所(前従基準スタッド241aの根元部)との軸方向の距離を狭めるように力を加えるものであり、第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板との間に挟まれて突っ張ることで側板加圧手段の狭める作用に反発するスペーサー600等の反発部材を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、側板加圧手段による第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板との軸方向の距離の変更を、反発部材の作用により、停止させることができる。このため、第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板との軸方向の距離が過剰に変更されることを抑制できる。
態様Bにおいて、反発部材が、変形の生じ難い部材からなるスペーサー600等のスペーサー部材である。
これによれば、上記実施例1について説明したように、前加圧ネジ210a等の側板加圧手段によって第一ローラ保持側板と内側ローラ連結側板との軸方向の距離を狭めることができなくなるまで、板加圧手段を作用させることができる。これにより、第一ローラ保持側板または内側ローラ連結側板の少なくとも一方を適切な状態まで移動させるように側板加圧手段を作用させることが容易となる。
態様Cにおいて、スペーサー600等のスペーサー部材は、主スペーサー601及び調節用スペーサー602等の複数の部材を組み合わせることで軸方向の長さが変更可能である。
これによれば、上記実施例1について説明したように、部品寸法にバラツキがあってもギャップ面板207等の第一ローラ保持側板または内側ローラ連結側板の少なくとも一方を適切な状態まで移動させることが可能となる。
態様Bにおいて、反発部材が、軸方向の両端からの加圧により圧縮し、前ギャップ面板207a等の第一ローラ保持側板と前現像ケース側板240a等の内側ローラ連結側板との距離を広げる方向に反力を作用させる圧縮バネ800等の圧縮バネである。
これによれば、上記実施例2について説明したように、第一ローラ保持側板または内側ローラ連結側板の少なくとも一方を適切な状態まで移動させるように前加圧ネジ210a等の側板加圧手段を作用させることが容易となる。
態様B乃至Eの何れかの態様において、スペーサー600等の反発部材を、前ギャップ面板207a等の第一ローラ保持側板または前現像ケース側板240a等の内側ローラ連結側板の少なくとも一方における加圧ネジ210等の側板加圧手段の軸方向の力が作用する箇所を挟んで現像ローラ3等のローラ部材とは反対側に配置する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、第一ローラ保持側板や内側ローラ連結側板の移動量を精度良く規制することができる。
態様A乃至Fの何れかの態様において、側板加圧手段は、前ギャップ面板207a等の第一ローラ保持側板の軸方向の外側から前現像ケース側板240a等の内側ローラ連結側板の従基準スタッド241等の一部とねじ締結し、締め込むことで頭部が第一ローラ保持側板の軸方向外側の面に突き当たり、第一ローラ保持側板を内側ローラ連結側板に向けて加圧する加圧ネジ210等のねじ部材である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、ガタ寄せを行うことができる装置のコストの削減を図ることができる。
また、態様Gのねじ部材では、締め込むことで頭部が第一ローラ保持側板に突き当たる。そして、この突き当たりの加圧力によって作用する摩擦力によって、第一ローラ保持側板におけるネジ部材を取り付ける箇所に対するネジ部材の軸直交方向の位置が固定される。ネジ部材は、ねじ締結によって内側ローラ連結側板に対する軸直交方向の位置が固定される。このため、摩擦力によって第一ローラ保持側板との位置が固定されるネジ部材は、軸直交方向固定手段としての機能を有する。ネジ部材が、側板加圧手段としての機能と、軸直交方向固定手段としての機能とを備えるため、部品点数の削減を図ることができ、装置のコストの削減を図ることができる。
感光体1等の感光体と、現像剤を担持して感光体上の潜像を現像する現像ローラ3等の現像ローラを備える現像装置2等の現像装置と、感光体と現像ローラとの軸方向の両端を支持する一対のギャップ面板207等の作像装置支持側板と、を有し、感光体と現像装置とを一体的に支持する画像形成ユニット20等の作像装置において、作像装置が、ローラ部材としての現像ローラと、ローラ保持側板としての作像装置支持側板と、内側ローラ連結側板として現像ケース側板240等の現像装置の側板と、を備える態様A乃至Gの何れかの態様に係るローラ装置である。
これによれば、上記実施形態について説明したように、駆動時の現像ローラの位置の変動を抑制することができ、感光体に対する現像ローラの距離である現像ギャップの変動を抑制できる作像装置を実現出来る。
態様Hにおいて、ギャップ面板207等の作像装置支持側板または現像ケース側板240等の現像装置の側板の少なくとも一方における加圧ネジ210等の側板加圧手段の軸方向の力が作用する箇所が、現像ローラ3等の現像ローラを挟んで感光体1等の感光体の反対側に配置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、側板加圧手段の作用によって、現像ギャップが変動することを抑制できる。これは、以下の理由による。
すなわち、側板加圧手段によって現像ローラと感光体との間のギャップ面板207等の作像装置支持側板を加圧して撓ますと、感光体を保持する軸受に対する現像ローラを保持する軸受の軸方向の位置が変動するおそれがある。この軸方向の位置が変動すると、軸受同士の距離が変動し、現像ギャップの変動が生じるおそれがある。これに対して、態様Iでは、現像ローラと感光体との間とは異なる箇所の作像装置支持側板または現像装置の側板を加圧して撓ますことで、軸受同士の距離が変動することを抑制でき、現像ギャップが変動することを抑制できる。
態様HまたはIの何れかの態様において、ギャップ面板207等の作像装置支持側板が現像ローラ3等の現像ローラを回転可能に支持する面板現像軸受208等の現像ローラ軸受は、作像装置支持側板が感光体1等の感光体を回転可能に支持する感光体軸受(153、209)等の感光体軸受に対して軸方向の位置が異なるように配置されている。
これによれば、上記実施形態について説明したように、不図示の軸間距離調整スペーサー等の調整手段によって、作像装置支持側板の傾きを調整することで、現像ギャップの調節を行うことが可能となる。
少なくとも、感光体1等の感光体と現像装置2等の現像手段とからなる作像手段を備える複写機500等の画像形成装置において、作像手段として、態様H乃至Jの何れかの態様に係る画像形成ユニット20等の作像装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、作像装置における現像ギャップが変動することを抑制できるため、画像濃度が安定し、画像品質の向上を図ることができる。また、現像ローラを感光体に向けて加圧しなくても、現像ローラの位置が変動することを抑制できる構成であるため、画像形成装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。
少なくとも、感光体1等の感光体と現像装置2等の現像手段とからなる作像手段を備え、複写機500等の画像形成装置本体に対して着脱可能な画像形成ユニット20等のプロセスカートリッジにおいて、作像手段として、作像手段として、態様H乃至Jの何れかの態様に係る作像装置を備える。
これによれば、上記実施形態について説明したように、現像ギャップが変動することを抑制できる作像装置の交換性を向上することができる。
2 現像装置
3 現像ローラ
6 回収スクリュ
7 回収搬送路
8 供給スクリュ
9 供給搬送路
10 攪拌搬送路
11 攪拌スクリュ
12 現像ドクタ
14 張架ローラ
15 駆動ローラ
16 二次転写バックアップローラ
17 中間転写ユニット
18 排出搬送路
18a 現像剤排出口
18b 排出スクリュ
20 画像形成ユニット
21 光書込ユニット
22 二次転写装置
23 紙搬送張架ローラ
24 紙搬送ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 反転給紙路
30 原稿台
32 コンタクトガラス
33 第一走行体
34 第二走行体
35 結像レンズ
36 読取センサ
42 給紙ローラ
43 ペーパーバンク
44 給紙カセット
45 分離ローラ
46 給紙路
47 搬送ローラ対
49 レジストローラ対
50 手差し給紙ローラ
51 手差しトレイ
52 手差し分離ローラ
53 手差し給紙路
56 排出ローラ
57 スタック部
62 一次転写バイアスローラ
90 ベルトクリーニング装置
100 プリンタ部
101 感光体中心穴
101b 感光体後中心穴
110 中間転写ベルト
133 第一仕切り壁
133a 攪拌下流側端部開口部
134 第二仕切り壁
134a 回収下流側端部開口部
151 感光体軸
152 感光体軸カップリング
153 感光体後軸受
200 給紙装置
201 トナー補給口
205 ユニットフレーム
205a フレーム前側板
205b フレーム後側板
207 ギャップ面板
207a 前ギャップ面板
207b 後ギャップ面板
208 面板現像軸受
208a 前面板現像軸受
208b 後面板現像軸受
209 感光体前軸受
210 加圧ネジ
210a 前加圧ネジ
210b 後加圧ネジ
240 現像ケース側板
240a 前現像ケース側板
240b 後現像ケース側板
241 従基準スタッド
241a 前従基準スタッド
241b 後従基準スタッド
243 現像ケース軸受
243a 前現像ケース軸受
243b 後現像ケース軸受
250 面板穴
270 面板従基準穴
270a 前面板従基準穴
270b 後面板従基準穴
300 スキャナ
301 ドラムクリーニング装置
302 帯電装置
304 現像ローラカップリング
310 現像ローラ軸
400 原稿自動搬送装置
500 複写機
600 スペーサー
601 主スペーサー
602 調節用スペーサー
700 フレームスペーサー
800 圧縮バネ
2051 フレーム金属板
2051d 金属部側切り欠き部
2052 フレーム樹脂板
2052d 樹脂部側切り欠き部
PG 現像ギャップ
Claims (12)
- 回転可能なローラ部材と、
軸受を介して該ローラ部材を回転可能に保持する一対のローラ保持側板とを備えるローラ装置において、
上記ローラ部材の回転軸と平行な方向である軸方向について、上記一対のローラ保持側板の内側に配置され、且つ、該ローラ部材が回転可能となるように軸受を介して該ローラ部材に連結する内側ローラ連結側板と、
該一対のローラ保持側板の一方である第一ローラ保持側板と該内側ローラ連結側板とのそれぞれにおける軸受を設けた箇所とは異なる箇所同士の軸方向に直交する方向である軸直交方向の相対的な位置を固定する軸直交方向固定手段と、
該第一ローラ保持側板または該内側ローラ連結側板の少なくとも一方に軸方向の力を加え、該第一ローラ保持側板における軸受を設けた箇所と該内側ローラ連結側板における軸受を設けた箇所との軸方向の距離に対して、該第一ローラ保持側板における該軸直交方向固定手段を設けた箇所と該内側ローラ連結側板における該軸直交方向固定手段を設けた箇所との軸方向の距離を広げる、または、狭める方向に力を加える側板加圧手段と、を備えることを特徴とするローラ装置。 - 請求項1に記載のローラ装置において、
上記側板加圧手段は、上記第一ローラ保持側板における上記軸直交方向固定手段を設けた箇所と上記内側ローラ連結側板における該軸直交方向固定手段を設けた箇所との軸方向の距離を狭めるように力を加えるものであり、
該第一ローラ保持側板と該内側ローラ連結側板との間に挟まれて突っ張ることで該側板加圧手段の狭める作用に反発する反発部材を備えることを特徴とするローラ装置。 - 請求項2に記載のローラ装置において、
上記反発部材が、変形の生じ難い部材からなるスペーサー部材であることを特徴とするローラ装置。 - 請求項3に記載のローラ装置において、
上記スペーサー部材は、複数の部材を組み合わせることで軸方向の長さが変更可能であることを特徴とするローラ装置。 - 請求項2に記載のローラ装置において、
上記反発部材が、軸方向の両端からの加圧により圧縮し、上記第一ローラ保持側板と上記内側ローラ連結側板との距離を広げる方向に反力を作用させる圧縮バネであることを特徴とするローラ装置。 - 請求項2乃至5の何れかに記載のローラ装置において、
上記反発部材を、上記第一ローラ保持側板または上記内側ローラ連結側板の少なくとも一方における上記側板加圧手段の軸方向の力が作用する箇所を挟んで上記ローラ部材とは反対側に配置することを特徴とするローラ装置。 - 請求項1乃至6の何れかに記載のローラ装置において、
上記側板加圧手段は、上記第一ローラ保持側板の軸方向の外側から上記内側ローラ連結側板の一部とねじ締結し、締め込むことで頭部が該第一ローラ保持側板の軸方向外側の面に突き当たり、該第一ローラ保持側板を該内側ローラ連結側板に向けて加圧するねじ部材であることを特徴とするローラ装置。 - 感光体と、
現像剤を担持して該感光体上の潜像を現像する現像ローラを備える現像装置と、
該感光体と該現像ローラとの軸方向の両端を支持する一対の作像装置支持側板と、を有し、
該感光体と該現像装置とを一体的に支持する作像装置において、
上記作像装置が、上記ローラ部材としての上記現像ローラと、上記ローラ保持側板としての作像装置支持側板と、上記内側ローラ連結側板として上記現像装置の側板と、を備える請求項1乃至7の何れかに記載のローラ装置であることを特徴とする作像装置。 - 請求項8に記載の作像装置において、
上記作像装置支持側板または上記現像装置の側板の少なくとも一方における上記側板加圧手段の軸方向の力が作用する箇所が、上記現像ローラを挟んで上記感光体の反対側に位置することを特徴とする作像装置。 - 請求項8または9の何れかに記載の作像装置において、
上記作像装置支持側板が上記現像ローラを回転可能に支持する現像ローラ軸受は、該作像装置支持側板が上記感光体を回転可能に支持する感光体軸受に対して軸方向の位置が異なるように配置されていることを特徴とする作像装置。 - 少なくとも、感光体と現像手段とからなる作像手段を備える画像形成装置において、
上記作像手段として、請求項8乃至10の何れかに記載の作像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 少なくとも、感光体と現像手段とからなる作像手段を備え、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
上記作像手段として、請求項8乃至10の何れかに記載の作像装置を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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