JP2015141208A - 液晶装置、液晶装置の製造方法および電子機器 - Google Patents

液晶装置、液晶装置の製造方法および電子機器 Download PDF

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Homare Shinohara
誉 篠原
矢野 邦彦
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邦彦 矢野
寺尾 幸一
Koichi Terao
幸一 寺尾
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Munehide Nishiomote
宗英 西面
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Abstract

【課題】無機バリア膜を適正に設けることにより、耐湿性および信頼性を高めることのできる液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器を提供すること。
【解決手段】液晶装置100の液晶パネル100pにおいて、第2基板40は、第1基板20の第1側面20e、20f、20g、20hより外側に第2側面40e、40f、40g、40hが位置する張り出し部41e、41f、41g、41hを備え、張り出し面42e、42f、42g、42hから第1側面20e、20f、20g、20hまでを無機バリア膜70が覆っている。無機バリア膜70は、張り出し面42e、42f、42g、42hを覆う部分の膜厚が第1基板20と第2基板40との間隔より厚い。無機バリア膜70を形成するにあたっては、張り出し面42e、42f、42g、42hおよび第1側面20e、20f、20g、20hと蒸着方向とが成す角度を切り換えて無機膜の蒸着を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、第1基板と第2基板との間に液晶層が保持された液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器に関するものである。
液晶装置は、シール材によって貼り合わされた第1基板と第2基板との間に液晶層が設けられた液晶パネルを有している。このように構成した液晶装置において、外部からシール材を介して水分が侵入すると、液晶材料が劣化してしまう。そこで、シール材より外側で樹脂層によって第1基板と第2基板とを封止するとともに、樹脂層の外側の面に薄い無機膜をコーティングした構成が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−26307号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術のように、樹脂層の外側の面に薄い無機膜をコーティングした構成では、樹脂層と無機膜との熱膨張係数の差等に起因する応力によって無機膜にクラックが発生しやすい。その結果、無機膜の耐湿性が低下し、液晶装置の耐湿性が低下するという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、無機バリア膜を適正に設けることにより、耐湿性および信頼性を高めることのできる液晶装置、液晶装置の製造方法、および電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る液晶装置は、第1基板と、前記第1基板と対向配置され、前記第1基板の第1側面より外側に張り出して当該第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備えた第2基板と、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、前記液晶層の周りで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせて前記液晶層を封止するシール材と、前記張り出し部の前記第1基板側に向く張り出し面から前記第1側面までを覆い、前記張り出し面を覆う部分の膜厚が前記第1基板と前記第2基板との間隔より厚い無機バリア膜と、を有していることを特徴とする。
本発明において、第2基板は、第1基板の第1側面より外側に張り出して第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備え、張り出し面から第1側面までを無機バリア膜が覆っている。また、無機バリア膜は、張り出し面を覆う部分の膜厚が第1基板と第2基板との間隔より厚いため、第1基板と第2基板との間を塞ぐ樹脂層を設ける必要がない。このため、樹脂層と無機膜との熱膨張係数の差等に起因する応力によって無機膜にクラックが発生することがない。それ故、液晶装置の耐湿性を長期間にわたって維持することができるので、液晶装置の信頼性を高めることができる。
また、本発明に係る液晶装置の製造方法は、第1基板、前記第1基板と対向配置され、前記第1基板の第1側面より外側に張り出して当該第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備えた第2基板、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層、および前記液晶層の周りで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせて前記液晶層を封止するシール材を備えた液晶パネルを形成するパネル形成工程と、蒸着方向と前記張り出し部の前記第1基板側に向く張り出し面とが成す角度を切り換えて蒸着を行うことにより、前記張り出し面から前記第1側面までを覆い、前記張り出し面を覆う部分の膜厚が前記第1基板と前記第2基板との間隔より厚い無機バリア膜を形成する無機バリア膜形成工程と、を有していることを特徴とする。
例えば、前記無機バリア膜形成工程では、前記張り出し面に垂直な方向から前記第1側面から離間する側への第1傾き角がθ1°の方向から第1無機膜を蒸着する第1蒸着工程と、前記張り出し面に垂直な方向から前記第1側面から離間する側の第2傾き角がθ1°より大きなθ2°の方向から第2無機膜を蒸着する第2蒸着工程と、を行う。
本発明において、第2基板は、第1基板の第1側面より外側に張り出して第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備え、張り出し面から第1側面までを無機バリア膜が覆っている。また、無機バリア膜は、張り出し面を覆う部分の膜厚が第1基板と第2基板との間隔より厚い。このため、第1基板と第2基板との間は、シール材より外側で無機バリア膜によっても封止されているので、液晶装置の耐湿性が高い。また、無機バリア膜は、第1基板と第2基板との間を塞ぐ樹脂層の表面にコーティングされた薄い無機膜と違って、応力によってクラックが発生しにくい。それ故、液晶装置の耐湿性を長期間にわたって維持することができるので、液晶装置の信頼性を高めることができる。また、無機バリア膜を形成するにあたっては、蒸着方向と張り出し面と成す角度を切り換えて蒸着を行うため、張り出し面を覆う部分の膜厚が第1基板と第2基板との間隔より厚い無機バリア膜で第1基板と第2基板との間を塞ぐのが容易である。
本発明において、前記無機バリア膜は、前記張り出し面から前記第2側面までを覆っていることが好ましい。かかる構成によれば、外部から無機バリア膜と第2基板との間を通って無機バリア膜の内側に到る距離が長いので、水分が侵入しにくい。
本発明において、前記第1無機膜と前記第2無機膜とは同一材料からなる構成を採用することができる。
本発明において、前記第1無機膜と前記第2無機膜とは異なる材料からなる構成を採用してもよい。この場合、本発明に係る液晶装置において、前記無機バリア膜は、前記張り出し面を覆う第1無機膜と、該第1無機膜と材料が相違し、前記第1無機膜の前記第1基板側の面から前記第1側面までを覆う第2無機膜と、を有している。
本発明において、前記無機バリア膜は、前記シール材の外側の面から離間している構成を採用することができる。かかる構成によれば、無機バリア膜とシール材の熱膨張係数の違い等の影響で無機バリア膜に応力が加わることを回避することができる。
本発明において、前記第1基板の前記第2基板側の面と、前記第1側面との間が面取りされている構成を採用することができる。かかる構成によれば、第1側面より内側にまで無機バリア膜を設けることができる。
本発明に係る液晶装置は、携帯電話機やモバイルコンピューター、投射型表示装置等の電子機器に用いることができる。これらの電子機器のうち、投射型表示装置は、液晶装置に光を供給するための光源部と、前記液晶装置によって光変調された光を投射する投射光学系とを備えている。
本発明の実施の形態1に係る液晶装置の液晶パネルの説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置に設けた無機バリア層等を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る液晶装置の製造方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態2に係る液晶装置に設けた無機バリア膜等を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態3に係る液晶装置に設けた無機バリア膜等を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る液晶装置に設けた無機バリア膜等を模式的に示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係る液晶装置の平面構成を示す説明図である。 本発明を適用した液晶装置を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[実施の形態1]
(全体構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置の液晶パネルの説明図であり、図1(a)、(b)は各々、液晶パネルを各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、およびそのH−H′断面図である。
図1(a)、(b)に示す液晶装置100は液晶パネル100pを有しており、液晶パネル100pでは、第1基板20(対向基板)と第2基板40(素子基板)とが所定の隙間を介してシール材60によって貼り合わされている。シール材60は第1基板20の外縁に沿うように枠状に設けられている。シール材60は、光硬化性樹脂や熱硬化性樹脂等からなる接着剤60rと、接着剤60r中に分散するスペーサー60aとを有している。スペーサー60aは、グラスファイバーあるいはガラスビーズ等からなり、第1基板20と第2基板40との間隔を規定している。
第1基板20と第2基板40との間のうち、シール材60によって囲まれた領域内には液晶層50が設けられており、シール材60は、液晶層50の周りで第1基板20と第2基板40とを貼り合わせるとともに、第1基板20と第2基板40との間(液晶層50)を封止している。本形態において、シール材60には、液晶注入口60cとして利用される途切れ部分が形成されており、かかる液晶注入口60cは、液晶材料の注入後、封止材60dによって封止されている。なお、本形態の液晶装置100では、シール材60の周囲に防湿用の無機バリア膜70が形成されている。かかる無機バリア膜70の構成は、図2等を参照して後述する。
平面視において、第1基板20および第2基板40はいずれも四角形である。このため、第1基板20は、Y方向で対向する2つの第1側面20e、20fと、X方向で対向する2つの第1側面20g、20hとを備えている。また、第2基板40は、Y方向で対向する2つの第2側面40e、40fと、X方向で対向する2つの第2側面40g、40hとを備えている。液晶装置100の略中央には、表示領域10aが四角形の領域として設けられており、かかる形状に対応して、シール材60も略四角形に設けられている。
本形態の液晶装置100において、第1基板20の平面サイズは、第2基板40より小さい。このため、平面視において、第2基板40は第1基板20から外側に張り出した張り出し部41(張り出し部41e,41f、41g、41h)を有しており、張り出し部41は、第1基板20の4つの第1側面20e、20f、20g、20hより外側に第2側面40e、40f、40g、40hを有している。また、張り出し部41のうち、第2基板40の第2側面40e側に位置する張り出し部41eは、他の張り出し部41f、41g、41hと比較して大きく外側に張り出している。
第2基板40の一方面40sおよび他方面40tのうち、第1基板20側に位置する一方面40sには、表示領域10aの外側領域にデータ線駆動回路101および複数の端子102が形成されており、データ線駆動回路101および複数の端子102は、Y軸方向の一方側に位置する第2側面40eに沿って形成されている。また、第2基板40の一方面40sにおいて、表示領域10aの外側領域には、第2側面40eに隣接する他の第2側面40g、40hの各々に沿って走査線駆動回路104が形成されている。端子102には、フレキシブル配線基板(図示せず)が接続されており、第2基板40には、フレキシブル配線基板を介して外部制御回路から各種電位や各種信号が入力される。
また、第2基板40の一方面40sには、表示領域10aに画素電極9aや画素トランジスター(図示せず)等がマトリクス状に配列されている。また、第2基板40の一方面40sの側において、表示領域10aより外側の領域のうち、表示領域10aとシール材60とに挟まれた四角枠状の周辺領域10bには、画素電極9aと同時形成されたダミー画素電極9bが形成されている。画素電極9aおよびダミー画素電極9bの上層側には配向膜46が形成されている。画素電極9aは、画素トランジスターを介して画像信号が供給される。これに対して、ダミー画素電極9bは、例えば、共通電位Vcomが印加されており、表示領域10aの外周側端部での液晶分子の配向の乱れを防止する。
第1基板20の一方面20sおよび他方面20tのうち、第2基板40と対向する一方面20sの側には共通電極21が形成されている。共通電極21は、第1基板20の略全面形成されている。また、第1基板20の一方面20sの側には、共通電極21の下層側に遮光層29が形成され、共通電極21の表面には配向膜26が積層されている。遮光層29は、表示領域10aの外周縁に沿って延在する額縁部分29aとして形成されており、遮光層29の内周縁によって表示領域10aが規定されている。また、遮光層29は、隣り合う画素電極9aにより挟まれた画素間領域に重なるブラックマトリクス部29bとしても形成されている。額縁部分29aはダミー画素電極9bと重なる領域に形成されており、額縁部分29aの外周縁は、シール材60の内周縁との間に隙間を隔てた位置にある。従って、額縁部分29aとシール材60とは重なっていない。配向膜26、46は、ポリイミド等の樹脂膜あるいはシリコン酸化膜等の斜方蒸着膜からなる。本形態において、配向膜26、46は、SiOX(x<2)、SiO2、TiO2、MgO、Al23、In23、Sb23、Ta25等の斜方蒸着膜からなる無機配向膜である。配向膜26、46は、例えば、液晶層50に用いた誘電異方性が負のネマチック液晶分子を垂直配向させ、液晶装置100をノーマリブラックのVAモードとして動作させる。液晶層50には、ビフェニル系液晶材料、フェニルシクロヘキサン系液晶材料、シクロヘキサン系液晶材料、フェニルピリジミン系液晶材料、エステル系液晶材料、ジオキサン系液晶材料等の液晶材料が用いられている。
液晶装置100において、シール材60より外側には、第1基板20の一方面20sの側の4つの角部分に基板間導通用電極25が形成されており、第2基板40の一方面40sの側には、第1基板20の4つの角部分(基板間導通用電極25)と対向する位置に基板間導通用電極49が形成されている。本形態において、基板間導通用電極25は、共通電極21の一部からなる。基板間導通用電極49には、共通電位Vcomが印加される。基板間導通用電極49と基板間導通用電極25との間には、導電粒子を含んだ基板間導通材49aが配置されており、第1基板20の共通電極21は、基板間導通用電極49、基板間導通材49aおよび基板間導通用電極25を介して、第2基板40側と電気的に接続されている。このため、共通電極21は、第2基板40の側から共通電位Vcomが印加される。シール材60は、略同一の幅寸法をもって第1基板20の外周縁に沿って設けられているが、第1基板20の角部分では、基板間導通用電極49、25を避けて内側(基板間導通材49aより表示領域側)を通るように設けられている。
本形態において、液晶装置100は透過型の液晶装置であり、画素電極9aおよび共通電極21は、ITO(Indium Tin Oxide)膜やIZO(Indium Zinc Oxide)膜等の透光性導電膜により形成されている。かかる透過型の液晶装置(液晶装置100)では、例えば、第1基板20の側から入射した光が第2基板40の側から出射される間に変調される。また、液晶装置100が反射型の液晶装置である場合、共通電極21は、ITO膜やIZO膜等の透光性導電膜により形成され、画素電極9aは、アルミニウム膜等の反射性導電膜により形成される。かかる反射型の液晶装置(液晶装置100)では、第1基板20の側から入射した光が第2基板40で反射して出射される間に変調されて画像を表示する。
液晶装置100は、モバイルコンピューター、携帯電話機等といった電子機器のカラー表示装置として用いることができ、この場合、第1基板20には、カラーフィルター(図示せず)が形成される。また、液晶装置100は、電子ペーパーとして用いることができる。また、液晶装置100では、使用する電気光学物質50(液晶)の種類や、ノーマリホワイトモード/ノーマリブラックモードの別に応じて、偏光フィルム、位相差フィルム、偏光板等が液晶パネル100pに対して所定の向きに配置される。さらに、液晶装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)において、RGB用のライトバルブとして用いることができる。この場合、RGB用の各液晶装置100の各々には、RGB色分解用のダイクロイックミラーを介して分解された各色の光が投射光として各々入射されることになるので、カラーフィルターは形成されない。
(無機バリア膜70の構成)
図2は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100に設けた無機バリア膜70等を模式的に示す説明図である。
図1および図2に示すように、本形態の液晶装置100においては、シール材60の外側には、第1基板20と第2基板40との間を封止する無機バリア膜70が形成されている。かかる無機バリア膜70を設けるにあたって、本形態では、まず、第1基板20として第2基板40より平面サイズが小さな基板が用いられている。このため、第2基板40は、第1基板20の第1側面20e,20f,20g,20hより外側に張り出して第1側面20e,20f,20g,20hより外側に第2側面40e,40f,40g,40hが位置する張り出し部41(張り出し部41e,41f,41g,41h)を有している。また、無機バリア膜70は、第1基板20の第1側面20gおよび第2基板40の第2側面40gの側において、張り出し部41gの第1基板20側に向く張り出し面42gから第1側面20gまでを連続して覆い、張り出し面42gを覆う部分の膜厚tが第1基板20と第2基板40との間隔gより厚い。本形態において、第1基板20と第2基板40との間隔gは、2〜3μmである。
また、無機バリア膜70は、張り出し面42gから第2基板40の第2側面40gまでを連続して覆うように形成されている。このため、無機バリア膜70は、第2基板40の第2側面40gから張り出し面42gを経由して第1基板20の第1側面20gまでを覆うように連続している。本形態において、無機バリア膜70は、第2基板40の第2側面40gのうち、一方面40sが位置する側を覆っているが、他方面40tが位置する側までは覆っていない。また、無機バリア膜70は、第1基板20の第1側面20gのうち、一方面20sが位置する側を覆っているが、他方面20tが位置する側までは覆っていない。
ここで、無機バリア膜70は、第1基板20と第2基板40との間を塞いでいるが、第1基板20と第2基板40との間までは入り込んでいないか、第1基板20と第2基板40との間にわずかに入り込んでいるだけある。また、シール材60は、第1基板20の第1側面20gから内側に離間した位置に設けられている。このため、無機バリア膜70は、シール材60の外側の面60sから離間している。
かかる構成は、第1基板20の第1側面20f、20hおよび第2基板40の第2側面40f、40hが位置する側でも同様であり、無機バリア膜70は、張り出し部41f、41hの第1基板20側に向く張り出し面42f、42hから第1基板20の第1側面20f、20hまでを連続して覆い、張り出し面42f、42hを覆う部分の膜厚が第1基板20と第2基板40との間隔より厚い。また、無機バリア膜70は、第2基板40の第2側面40f、40hも覆っている。また、第2基板40の第2側面40f、40hの側でも、第2側面40eの側と同様、無機バリア膜70は、シール材60の外側の面60sから離間している。
これに対して、第1基板20の第1側面20eの側では、液晶注入口60cが設けられていることから、第1基板20の第1側面20eから外側に一部が張り出すように封止材60dが設けられている。このため、無機バリア膜70は、封止材60dが設けられている部分では、張り出し部41eの第1基板20側に向く張り出し面42eから封止材60dの外側の面を経由して第1基板20の第1側面20eまで連続して覆っている。
また、無機バリア膜70は、第1基板20の第1側面20eの側において封止材60dが設けられていない部分では、張り出し部41eの第1基板20側に向く張り出し面42eから第1基板20の第1側面20eまで連続して覆い、張り出し面42eを覆う部分の膜厚が第1基板20と第2基板40との間隔より厚い。また、第1基板20の第1側面20eの側においても、第2側面40eの側と同様、無機バリア膜70は、シール材60の外側の面60sから離間している。但し、第1基板20の第1側面20eの側では、張り出し部41eが他の張り出し部41f、41g、41hより大きく張り出している。このため、第1基板20の第1側面20eの側において、無機バリア膜70は、張り出し部41eの張り出し面42eを第2側面40eが位置する縁までは覆っておらず、第2基板40の第2側面40eには形成されていない。
本形態では、無機バリア膜70としては、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化インジウムスズ、五酸化ニオブ、五酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化タングステン、一酸化チタン、五酸化チタン、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、二酸化珪素、一酸化珪素等の酸化物を用いることができる。また、無機バリア膜70としては、フッ化アルミニウム、フッ化マグネシウム、フッ化ネオジウム等のフッ化物を用いることができる。また、無機バリア膜70としては、ダイヤモンドライクカーボン、炭化チタン、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭化タングステン等の炭化物を用いることができる。また、無機バリア膜70としては、窒化チタン、炭窒化チタン、窒化チタンアルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化珪素、窒化炭素、窒化ホウ素炭素等の窒化物を用いることができる。また、無機バリア膜70としては、マグネシウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、すず、鉄、ニッケル、タンタル、銅、銀、金等の金属を用いてもよい。
(液晶装置100の製造方法)
図3は、本発明の実施の形態1に係る液晶装置100の製造方法を示す説明図である。本形態の液晶装置100を製造するには、パネル形成工程において、第2基板40、第1基板20、液晶層50およびシール材60を備えた液晶パネル100pを形成した後、無機バリア膜形成工程において、無機バリア膜70を形成する。液晶パネル100pを形成するにあたっては、第2基板40として大型のマザー基板を用い、かかるマザー基板上に、単品サイズの第1基板20、シール材60および液晶層50を設けた後、マザー基板を切断して、液晶パネル100pを得る。また、液晶パネル100pを形成するにあたっては、第1基板20および第2基板40として大型のマザー基板を用い、かかる2枚のマザー基板の間にシール材60および液晶層50を設けた後、2枚のマザー基板を切断して、液晶パネル100pを得てもよい。
本形態では、無機バリア膜形成工程において、第1基板20の第1側面20gの側に対して、蒸着方向と第2基板40の張り出し面42gとが成す角度を切り換えて蒸着を行い、無機バリア膜70を形成する。また、液晶パネル100pの向きを変えて、第1基板20の第1側面20gの側と同様、第1基板20の第1側面20e、20f、20hの側にも無機バリア膜70を形成する。
かかる無機バリア膜形成工程のより具体的な内容を、第1基板20の第1側面20gの側に無機バリア膜70を形成する場合を例に、図3を参照して以下に説明する。
本形態では、まず、図3(a)に示す第1蒸着工程において、張り出し部41gの張り出し面42gの面に垂直な方向から第1側面20gから離間する側への第1傾き角がθ1°の方向から、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等からなる第1無機膜71を蒸着する。ここで、第1傾き角θ1°は、例えば0°から10°である。その際、蒸着源と液晶パネル100pとの間にマスク76を配置し、第1無機膜71の形成範囲を規定する。その結果、第2基板40の第2側面40gから張り出し面42gまで第1無機膜71が形成され、図1に示す端子102や表示領域10aには第1無機膜71が形成されない。また、第1基板20の第1側面20gや、張り出し面42gのうち、第1基板20の第1側面20gと重なる位置にも第1無機膜71が形成されない。ここで、第1無機膜71の張り出し面42gを覆う部分の膜厚t1は、第1基板20と第2基板40との間隔gより薄いが、第1無機膜71の張り出し面42gを覆う部分と第1基板20の角部分20kとの間隔dは、第1基板20と第2基板40との間隔gより狭い。
次に、図3(b)に示す第2蒸着工程において、張り出し部41gの張り出し面42gの面に垂直な方向から第1側面20gから離間する側への第2傾き角がθ1°より大きなθ2°の方向から、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等からなる第2無機膜72を蒸着する。ここで、第2傾き角θ2°は、例えば30°から45°である。その際、蒸着源と液晶パネル100pとの間にマスク77を配置し、第1無機膜71の形成範囲を規定する。その結果、第1無機膜71の張り出し面42gとは反対側の面から第1基板20の側面20gを覆う第2無機膜72が形成され、第1基板20と第2基板40との間が塞がれる。また、図1に示す端子102や表示領域10aには第2無機膜72が形成されない。ここで、第2無機膜72は、第1基板20と第2基板40との間までは入り込んでいないか、第1基板20と第2基板40との間にわずかに入り込むだけある。それ故、第2無機膜72は、シール材60の外側の面60sから外側に離間している。なお、本形態において、第2無機膜72は第1無機膜71より膜厚が薄い。
このようにして、第1無機膜71および第2無機膜72を備えた無機バリア膜70が形成される。ここで、第1無機膜71および第2無機膜72は同一の無機材料からなるため、第1無機膜71と第2無機膜72とは一体となって無機バリア膜70を構成する。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態において、第2基板40は、第1基板20の第1側面20e、20f、20g、20hより外側に第2側面40e、40f、40g、40hが位置する張り出し部41e、41f、41g、41hを備え、張り出し面42e、42f、42g、42hから第1側面20e、20f、20g、20hまでを無機バリア膜70が覆っている。また、無機バリア膜70は、張り出し面42e、42f、42g、42hを覆う部分の膜厚tが第1基板20と第2基板40との間隔gより厚い。このため、第1基板20と第2基板40との間は、シール材60より外側で無機バリア膜70によっても封止されているので、液晶装置100の耐湿性が高い。また、無機バリア膜70は、第1基板20と第2基板40との間を塞ぐ樹脂層の表面にコーティングされた薄い無機膜と違って、応力によってクラックが発生しにくい。それ故、液晶装置100の耐湿性を長期間にわたって維持することができるので、液晶装置100の信頼性を高めることができる。
また、無機バリア膜70を形成するにあたっては、蒸着方向と張り出し面42e、42f、42g、42hとが成す角度を切り換えて蒸着を行う。このため、張り出し面42e、42f、42g、42hを覆う部分の膜厚が第1基板20と第2基板40との間隔より厚い無機バリア膜70で第1基板20と第2基板40との間を塞ぐのが容易である。
また、無機バリア膜70は、張り出し面42f、42g、42hから第2基板40の第2側面40f、40g、40hまでを覆っている。このため、外部から無機バリア膜70と第2基板40との間を通って無機バリア膜70の内側に到る距離が長いので、水分が侵入しにくい。なお、無機バリア膜70は、張り出し面42eにも形成されているが第2基板40の第2側面40eを覆っていない。それでも、無機バリア膜70において張り出し面42eを覆う部分の幅寸法を広くした構成を採用すれば、張り出し面42eの側でも、外部から無機バリア膜70と第2基板40との間を通って無機バリア膜70の内側に到る距離が長くすることができるので、水分が侵入しにくい。
また、無機バリア膜70は、シール材60の外側の面60sから離間しているため、無機バリア膜70とシール材60との熱膨張係数の差に起因する応力によって無機バリア膜70にクラックが発生することを防止することができる。
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係る液晶装置100に設けた無機バリア膜70等を模式的に示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
実施の形態1では、無機バリア膜70において、第1無機膜71と第2無機膜72が同一材料であったが、本形態では、第1無機膜71と第2無機膜72が異なる材料からなる。このため、本形態では、図4に示すように、無機バリア膜70は、第1無機膜71と第2無機膜72との2層構造になっている。
かかる構成の無機バリア膜70を構成する際、第1無機膜71および第2無機膜72のいずれにおいても、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の絶縁膜のいずれかからなる構成を採用することができる。
また、第1無機膜71および第2無機膜72のうちの一方を金属膜としてもよい。第1無機膜71および第2無機膜72のうちの一方に金属膜を用いれば、クラックの発生をより確実に防止することができる。その場合、第1無機膜71を酸化アルミニウム、酸化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等の絶縁膜とし、第2無機膜72を金属膜とすれば、第1無機膜71が形成されている領域で配線が露出している場合でも、配線に対する電気的な影響を回避することができる。
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の形態3に係る液晶装置100に設けた無機バリア膜70等を模式的に示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、以下に説明する形態は、実施の形態1、2のいずれに適用してもよい。
本形態では、液晶パネル100pを形成する際、第2基板40として大型のマザー基板を用い、かかるマザー基板上に、単品サイズの第1基板20、シール材60および液晶層50を設けた後、マザー基板を切断して、液晶パネル100pを得る。その際、図5に示すように、単品サイズの第1基板20として、第2基板40側の面(一方面20s)と第1側面20gとの間や、第2基板40側の面(一方面20s)と他の第1側面20e、20f、20h(図示せず)との間が面取りされている基板を用いる。本形態において、第1基板20に対する面取りはC面取りであり、第2基板40側の面(一方面20s)と第1側面20gとの間は斜面20jになっている。
このため、本形態では、実施の形態1に比して、無機バリア膜70が第1基板20と第2基板40との間に深く入り込んでおり、無機バリア膜70において第1基板20と第2基板40との間を塞ぐ部分の厚さが厚い。但し、本形態でも、無機バリア膜70は、シール材60の外側の面60sから離間している。
[実施の形態4]
図6は、本発明の実施の形態4に係る液晶装置100に設けた無機バリア膜70等を模式的に示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、以下に説明する形態は、実施の形態1、2のいずれに適用してもよい。
上記実施の形態1、2、3では、無機バリア膜70がシール材60の外側の面60sから離間している構成であったが、図6に示すように、無機バリア膜70がシール材60の外側の面60sに接している構成を採用してもよい。
[実施の形態5]
図7は、本発明の実施の形態5に係る液晶装置100の平面構成を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。また、以下に説明する形態は、実施の形態1、2のいずれに適用してもよい。
上記の実施の形態1では、シール材60には、液晶注入口60cとして利用される途切れ部分が形成されていた。これに対して、本形態では、図7に示すように、シール材60が全周において繋がっており、液晶注入口60cが形成されていない。かかる構成の液晶パネル100pを製造するには、第2基板40にシール材60を形成した後、シール材60で囲まれた領域内に液状の液晶材料を配置する。次に、第1基板20と第2基板40とをシール材60および液晶材料を挟んで重ね、その後、シール材60を硬化させる。
かかる構成の液晶パネル100pを用いた場合に無機バリア膜70を形成することにより、液晶装置100の耐湿性および信頼性を向上させてもよい。
[電子機器への搭載例]
図8は、本発明を適用した液晶装置100を用いた投射型表示装置(電子機器)の概略構成図である。なお、以下の説明では、互いに異なる波長域の光が供給される複数の液晶装置100が用いられているが、いずれの液晶装置100にも、本発明を適用した液晶装置100が用いられている。
図8に示す投射型表示装置110は、透過型の液晶装置100を用いた液晶プロジェクタであり、スクリーン等からなる被投射部材111に光を照射し、画像を表示する。投射型表示装置110は、装置光軸Lに沿って、照明装置160と、照明装置160から出射された光が供給される複数の液晶装置100(液晶ライトバルブ115〜117)と、複数の液晶装置100から出射された光を合成して出射するクロスダイクロイックプリズム119(光合成光学系)と、クロスダイクロイックプリズム119により合成された光を投射する投射光学系118とを有している。また、投射型表示装置110は、ダイクロイックミラー113、114、およびリレー系120を備えている。投射型表示装置110において、液晶装置100およびクロスダイクロイックプリズム119は、光学ユニット200を構成している。
照明装置160では、装置光軸Lに沿って、光源部161、フライアイレンズ等のレンズアレイからなる第1インテグレーターレンズ162、フライアイレンズ等のレンズアレイからなる第2インテグレーターレンズ163、偏光変換素子164、およびコンデンサーレンズ165が順に配置されている。光源部161は、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bを含む白色光を出射する光源168と、リフレクター169とを備えている。光源168は超高圧水銀ランプ等により構成されており、リフレクター169は、放物線状の断面を有している。第1インテグレーターレンズ162および第2インテグレーターレンズ163は、光源部161から出射された光の照度分布を均一化する。偏光変換素子164は、光源部161から出射された光を、例えばs偏光のような特定の振動方向を有する偏光にする。
ダイクロイックミラー113は、照明装置160から出射された光に含まれる赤色光Rを透過させるとともに、緑色光Gおよび青色光Bを反射する。ダイクロイックミラー114は、ダイクロイックミラー113で反射された緑色光Gおよび青色光Bのうち、青色光Bを透過させるとともに緑色光Gを反射する。このように、ダイクロイックミラー113、114は、照明装置160から出射された光を赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bに分離する色分離光学系を構成している。
液晶ライトバルブ115は、ダイクロイックミラー113を透過して反射ミラー123で反射した赤色光Rを画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。液晶ライトバルブ115は、λ/2位相差板115a、第1偏光板115b、液晶装置100(赤色用液晶装置100R)、および第2偏光板115dを備えている。ここで、液晶ライトバルブ115に入射する赤色光Rは、ダイクロイックミラー113を透過しても光の偏光は変化しないことから、s偏光のままである。
λ/2位相差板115aは、液晶ライトバルブ115に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。第1偏光板115bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。液晶装置100(赤色用液晶装置100R)は、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。第2偏光板115dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。従って、液晶ライトバルブ115は、画像信号に応じて赤色光Rを変調し、変調した赤色光Rをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する。λ/2位相差板115aおよび第1偏光板115bは、偏光を変換させない透光性のガラス板115eに接した状態で配置されており、λ/2位相差板115aおよび第1偏光板115bが発熱によって歪むのを回避することができる。
液晶ライトバルブ116は、ダイクロイックミラー113で反射した後にダイクロイックミラー114で反射した緑色光Gを画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。液晶ライトバルブ116は、液晶ライトバルブ115と同様に、第1偏光板116b、液晶装置100(緑色用液晶装置100G)、および第2偏光板116dを備えている。液晶ライトバルブ116に入射する緑色光Gは、ダイクロイックミラー113、114で反射されて入射するs偏光である。第1偏光板116bは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。液晶装置100(緑色用液晶装置100G)は、s偏光を画像信号に応じた変調によってp偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。第2偏光板116dは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。従って、液晶ライトバルブ116は、画像信号に応じて緑色光Gを変調し、変調した緑色光Gをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する。
液晶ライトバルブ117は、ダイクロイックミラー113で反射し、ダイクロイックミラー114を透過した後でリレー系120を経た青色光Bを画像信号に応じて変調する透過型の液晶装置である。液晶ライトバルブ117は、液晶ライトバルブ115、116と同様に、λ/2位相差板117a、第1偏光板117b、液晶装置100(青色用液晶装置100B)、および第2偏光板117dを備えている。液晶ライトバルブ117に入射する青色光Bは、ダイクロイックミラー113で反射してダイクロイックミラー114を透過した後にリレー系120の2つの反射ミラー125a、125bで反射することから、s偏光となっている。
λ/2位相差板117aは、液晶ライトバルブ117に入射したs偏光をp偏光に変換する光学素子である。第1偏光板117bは、s偏光を遮断してp偏光を透過させる偏光板である。液晶装置100(青色用液晶装置100B)は、p偏光を画像信号に応じた変調によってs偏光(中間調であれば円偏光又は楕円偏光)に変換する構成となっている。第2偏光板117dは、p偏光を遮断してs偏光を透過させる偏光板である。従って、液晶ライトバルブ117は、画像信号に応じて青色光Bを変調し、変調した青色光Bをクロスダイクロイックプリズム119に向けて出射する。なお、λ/2位相差板117a、および第1偏光板117bは、ガラス板117eに接した状態で配置されている。
リレー系120は、リレーレンズ124a、124bと反射ミラー125a、125bとを備えている。リレーレンズ124a、124bは、青色光Bの光路が長いことによる光損失を防止するために設けられている。リレーレンズ124aは、ダイクロイックミラー114と反射ミラー125aとの間に配置されている。リレーレンズ124bは、反射ミラー125a、125bの間に配置されている。反射ミラー125aは、ダイクロイックミラー114を透過してリレーレンズ124aから出射した青色光Bをリレーレンズ124bに向けて反射する。反射ミラー125bは、リレーレンズ124bから出射した青色光Bを液晶ライトバルブ117に向けて反射する。
クロスダイクロイックプリズム119は、2つのダイクロイック膜119a、119bをX字型に直交配置した色合成光学系である。ダイクロイック膜119aは青色光Bを反射して緑色光Gを透過する膜であり、ダイクロイック膜119bは赤色光Rを反射して緑色光Gを透過する膜である。従って、クロスダイクロイックプリズム119は、液晶ライトバルブ115〜117のそれぞれで変調された赤色光Rと緑色光Gと青色光Bとを合成し、投射光学系118に向けて出射する。
なお、液晶ライトバルブ115、117からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はs偏光であり、液晶ライトバルブ116からクロスダイクロイックプリズム119に入射する光はp偏光である。このようにクロスダイクロイックプリズム119に入射する光を異なる種類の偏光としていることにより、クロスダイクロイックプリズム119において各液晶ライトバルブ115〜117から入射する光を合成できる。ここで、一般に、ダイクロイック膜119a、119bはs偏光の反射特性に優れている。このため、ダイクロイック膜119a、119bで反射される赤色光R、および青色光Bをs偏光とし、ダイクロイック膜119a、119bを透過する緑色光Gをp偏光としている。投射光学系118は、投影レンズ(図示略)を有しており、クロスダイクロイックプリズム119で合成された光をスクリーン等の被投射部材111に投射する。
(他の投射型表示装置)
上記投射型表示装置においては、透過型の液晶装置100を用いたが、反射型の液晶装置100を用いて投射型表示装置を構成してもよい。また、投射型表示装置においては、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した液晶装置100については、上記の電子機器の他にも、携帯電話機、情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、液晶テレビ、カーナビゲーション装置、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等の電子機器において直視型表示装置として用いてもよい。
20・・第1基板、20e、20f、20g、20h・・第1基板の第1側面、20j・・斜面、40・・第2基板、40e、40f、40g、40h・・第2基板の第2側面、41、41e、41f、41g、41h・・張り出し部、42e、42f、42g、42h・・張り出し面、50・・液晶層、60・・シール材、60s・・シール材の外側の面、70・・無機バリア膜、71・・第1無機膜、72・・第2無機膜、100・・液晶装置、100p・・液晶パネル

Claims (13)

  1. 第1基板と、
    前記第1基板と対向配置され、前記第1基板の第1側面より外側に張り出して当該第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備えた第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層と、
    前記液晶層の周りで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせて前記液晶層を封止するシール材と、
    前記張り出し部の前記第1基板側に向く張り出し面から前記第1側面までを覆い、前記張り出し面を覆う部分の膜厚が前記第1基板と前記第2基板との間隔より厚い無機バリア膜と、
    を有していることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記無機バリア膜は、前記張り出し面から前記第2側面までを覆っていることを特徴とする請求項1に記載の液晶装置。
  3. 前記無機バリア膜は、前記張り出し面を覆う第1無機膜と、該第1無機膜と材料が相違し、前記第1無機膜の前記第1基板側の面から前記第1側面までを覆う第2無機膜と、を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶装置。
  4. 前記無機バリア膜は、前記シール材の外側の面から離間していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の液晶装置。
  5. 前記第1基板の前記第2基板側の面と前記第1側面との間が面取りされていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の液晶装置。
  6. 第1基板、前記第1基板と対向配置され、前記第1基板の第1側面より外側に張り出して当該第1側面より外側に第2側面が位置する張り出し部を備えた第2基板、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられた液晶層、および前記液晶層の周りで前記第1基板と前記第2基板とを貼り合わせて前記液晶層を封止するシール材を備えた液晶パネルを形成するパネル形成工程と、
    蒸着方向と前記張り出し部の前記第1基板側に向く張り出し面とが成す角度を切り換えて蒸着を行うことにより、前記張り出し面から前記第1側面までを覆い、前記張り出し面を覆う部分の膜厚が前記第1基板と前記第2基板との間隔より厚い無機バリア膜を形成する無機バリア膜形成工程と、
    を有していることを特徴とする液晶装置の製造方法。
  7. 前記無機バリア膜は、前記張り出し面から前記第2側面まで覆っていることを特徴とする請求項6に記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記無機バリア膜形成工程では、前記張り出し面に垂直な方向から前記第1側面から離間する側への第1傾き角がθ1°の方向から第1無機膜を蒸着する第1蒸着工程と、前記張り出し面に垂直な方向から前記第1側面から離間する側の第2傾き角がθ1°より大きなθ2°の方向から第2無機膜を蒸着する第2蒸着工程と、を行うことを特徴とする請求項6または7に記載の液晶装置の製造方法。
  9. 前記第1無機膜と前記第2無機膜とは同一材料からなることを特徴とする請求項8に記載の液晶装置の製造方法。
  10. 前記第1無機膜と前記第2無機膜とは異なる材料からなることを特徴とする請求項8に記載の液晶装置の製造方法。
  11. 前記無機バリア膜は、前記シール材の外側の面から離間していることを特徴とする請求項6乃至10の何れか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  12. 前記第1基板の前記第2基板側の面と前記第1側面との間が面取りされていることを特徴とする請求項6乃至11の何れか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  13. 請求項1乃至5の何れか一項に記載の液晶装置を備えていることを特徴とする電子機器。
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