JP2015141126A - 経路計算装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より燃料消費量が小さい経路を提供する経路計算装置を提供する。【解決手段】経路計算センタ3は、ナビゲーション装置1から経路探索要求信号を受信すると(S101 YES)、要求元の車種に対応する燃料消費特性データを燃料消費特性DB33から読み出す(S103)。そして、ノードコスト設定部F7は、各ノードに要求元の車種の燃料消費特性に応じたノードコストを設定するとともに(S205)、リンクコスト設定部F8もまた、要求元の車種の燃料消費特性に応じたリンクコストを各リンクに設定する(S203)。経路探索部F9は、ノードコスト設定部F7及びリンクコスト設定部F8が設定した種々のコストに基づいて、出発地から目的地までの経路コストが最小となる経路を算出し、要求元に当該経路の情報を提供する。【選択図】図2

Description

本発明は、出発地から目的地まで走行する際の燃料消費量が小さくなる経路を探索する経路計算装置に関する。
従来、より少ない燃料消費量で、出発地から目的地まで走行するための経路を探索する経路計算装置が種々提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1に開示の経路計算装置では、交差点などを表すノードや、ノードとノードを結ぶ道路を表すリンクに、所定のコストを割り当て、出発地から目的地まで到達する複数の経路候補のうち、コストの累積値が最も小さくなる経路を選択する。
また、特許文献1では、車両の重量が大きいほど、加減速に伴う燃料の消費量が増大することに着眼し、車体の重量の大小、及び、車両が加速・減速を行う回数を考慮して、より燃料消費量が小さい経路(燃費優先経路とする)を算出する。
より具体的には、車両を、車両の重量に応じて複数の区分(車両区分とする)に分類し、重量が大きい車両区分に属する車両ほど、信号やカーブ、右折、左折によるコストを大きくする。すなわち、トラックなど相対的に重量が大きい車両区分に属する車両と、乗用車などの相対的に重量が小さい車両区分に属する車両とで、リンクやノードに設定するコストを変更して経路計算を行う。これによって、車両が属する車両区分に応じた燃費優先経路を算出することができる。
特開2011−185604号公報
特許文献1の経路計算装置によれば、車両の重量、すなわち車両が属する車両区分に応じた燃費優先経路を算出することができる。しかしながら、実際には同じ車両区分に属する車両であっても、加速時や減速時、停車中などにおける燃料消費の特性は、車種毎に異なる。
すなわち、同じ車両区分に属する車両であっても車種毎に燃料消費量が最小となる経路は異なってくる為、特許文献1の経路計算装置が算出した経路は、ドライバが運転する車両にとって、最も燃料消費量を低減できる経路となっているとは限らない。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、より燃料消費量が小さい経路を提供する経路計算装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、ノード毎に設定されるノードコストと、ノードの間を接続する道路に相当するリンク毎に設定されるリンクコストと、に基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路計算装置(100)であって、経路を探索するように要求した要求元の車種を取得する要求元車種取得部(F1)と、車種毎に、その車種の燃料消費の特性を表す燃料消費特性データを記憶している燃料消費特性データベース(33)と、ノード毎に、要求元車種取得部が取得した車種の燃料消費特性データから定まる、ノードを通過するために必要と想定される燃料消費量に基づいて、ノードコストを設定するノードコスト設定部(F7)と、リンク毎に、要求元車種取得部が取得した車種の燃料消費特性データから定まる、リンクを通過するために必要と想定される燃料消費量に基づいて、リンクコストを設定するリンクコスト設定部(F8)と、ノードコスト設定部が算出したノードコストと、リンクコスト設定部が算出したリンクコストに基づいて、出発地から目的地までの移動に要する燃料消費量が最小となる経路を探索する経路探索部(F9)と、を備えることを特徴とする。
以上の構成によれば、ノードコスト及びリンクコストは、経路探索要求元の車種の燃料消費特性に応じた値に設定される。言い換えれば、経路探索要求元の車種毎に、各ノード及び各リンクにコストが設定される。したがって、経路探索要求元の重量が同じ程度であっても、経路探索要求元の車種が異なれば、各ノード及び各リンクに設定されるコストは異なる値となる可能性がある。
そして、経路探索部は、車種に応じて設定された各リンク及び各ノードにコストを用いて、車種毎に燃費消費量が最小となる経路を探索する。すなわち、以上の構成によれば、経路探索要求元の車種に応じてより燃料消費量が小さい経路を探索することができる。
経路案内システム100の概略的な構成を示すブロック図である。 経路計算センタ3の概略的な構成を示すブロック図である。 リンクデータの構成の一例を示す図である。 ノードデータの構成の一例を示す図である。 車種毎の燃料消費特性データについて説明するための図である。 車種毎の燃料消費特性データのうち、車速−燃料消費率対応データについて説明するための図である。 メモリ34Mに格納される演算用パラメータの一例である。 制御部34が備える機能の概略的な構成を示す機能ブロック図である。 停車時間と燃料消費量との関係性についての試験の結果を表すグラフである。 加速終了速度と燃料消費量との関係性についての試験の結果を表すグラフである。 減速開始速度と燃料消費量との関係性についての試験の結果を表すグラフである。 停車所要時間と燃料消費量との関係性についての試験の結果を表すグラフである。 ナビゲーション装置1における案内経路取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。 経路計算センタ3の制御部34が実施する案内経路提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。 燃費優先経路探索処理の流れの一例を示すフローチャートである。 リンクコスト計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ノードコスト計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。 直進燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 左折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 右折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 信号機燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 無信号左折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 無信号右折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 ノードコストと道路ネットワークの関係について説明するための図である。 図24に示すノードN4に設定されるノードコストについて説明するための図である。 退出リンク毎の経路コストについて説明するための図である。 図26に示すノードN4に設定される退出リンク別の経路コストについて説明するための図である。 燃料消費特性DB33が記憶する停車中燃料損データの一例を示す図である。 燃料消費特性DB33が記憶する車速−加速燃料損対応データの一例を示す図である。 燃料消費特性DB33が記憶する車速−減速燃料損対応データの一例を示す図である。 実施形態2における信号機燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態2における無信号左折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。 実施形態2における無信号右折燃料損算出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
<実施形態1>
(全体の構成)
以下、本発明の実施形態の一例(実施形態1とする)について図を用いて説明する。図1は、本発明が適用された経路案内システム100の概略的な構成を示すブロック図である。図1に示す経路案内システム100は、車両に搭載されたナビゲーション装置1、交通情報センタ2、及び経路計算センタ3を含んでいる。なお、ナビゲーション装置1を搭載している車両を以降では自車両と呼ぶ。ナビゲーション装置1、交通情報センタ2、及び経路計算センタ3は、携帯電話網などの周知の通信ネットワークを介してそれぞれ相互通信可能な構成となっている。また、本実施形態では、交通規則として左側通行を採用している地域を想定して説明する。経路計算センタ3が請求項に記載の経路計算装置に相当する。
ナビゲーション装置1は、周知のナビゲーション装置であって、例えば出発地から目的地までの経路を案内する経路案内処理等を実施する。ナビゲーション装置1は、通信ネットワークを介して経路計算センタ3及び交通情報センタ2と通信するための通信装置や、自車両の現在位置を検出する位置検出器、表示装置、スピーカ、入力装置、メモリ(何れも図示略)などを備えている。メモリには、自車両の車種を示す情報(車種情報とする)が記録されている。また、ドライバは、入力装置を操作することで、目的地をナビゲーション装置1に設定することができる。
ナビゲーション装置1は、ドライバによって目的地が設定されると、経路計算センタ3に出発地(例えば現在位置)から目的地までの推奨経路を計算するように要求する信号(経路探索要求信号とする)を、経路計算センタ3に送信する。経路探索要求信号には、出発地と目的地の他、車種情報が含まれている。このナビゲーション装置1が請求項に記載の要求元に相当する。
そして、ナビゲーション装置1は経路計算センタ3から出発地から目的地までの推奨経路を示す経路情報を受信すると、当該経路情報に基づいて経路案内処理を開始する。なお、目的地を取得して経路案内処理を開始するまでのナビゲーション装置が実施する一連の処理を、案内経路取得処理とする(詳細は後述)。
交通情報センタ2は、種々の道路の利用に関する情報(道路交通情報とする)を都道府県警察や道路管理者等から収集し、周知の通信ネットワークや、道路に敷設されたビーコン、各地のFM放送局を介して配信する。
前述の道路交通情報としては、例えば、渋滞箇所や渋滞の度合いを示す渋滞情報、通行に要する時間を示す区間所要時間の情報、事故や工事などによる通行止めや臨時規制などの交通規制情報等がある。
例えば交通情報センタ2は、道路をより小さい単位で区切ったリンク(詳細は後述)毎の平均車速を取得し、その平均車速から、そのリンク(または道路)の渋滞の度合いを、順調、混雑、渋滞の3段階で評価する。リンク毎の平均車速は、プローブカーが送信したデータを利用するなど、周知の方法によって取得すればよい。なお、順調、混雑、渋滞といった渋滞の度合いを判断する平均車速の閾値は、そのリンクが属する道路種別(例えば高速道路や一般道など)に応じて異なる値を用いればよい。
その他、交通情報センタ2は、経路計算センタ3からの要求に応じて、リンクの平均車速及び渋滞情報などのリンク情報を、経路計算センタ3に提供する。
経路計算センタ3は、通信ネットワークを介してナビゲーション装置1から経路探索要求信号を受信すると、当該信号に含まれる現在位置、目的地、および車種情報をもとに、目的地までの経路(すなわち推奨経路)を探索する。ここで、経路計算センタ3が算出する推奨経路は、より少ない燃料で出発地から目的地に達するための経路(燃費優先経路と称する)である。この燃費優先経路を探索する処理(燃費優先経路探索処理とする)については後で詳細に説明する。
そして、経路計算センタ3は、燃費優先経路探索処理によって得られた燃費優先経路を示す経路情報を、ナビゲーション装置1に返信する。なお、経路計算センタ3は、1つのセンタからなるものであってもよいし、複数のセンタからなっているものであってもよい。
ここで、図2を用いて経路計算センタ3の概略的な構成について説明を行う。図2は、経路計算センタ3の概略的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、経路計算センタ3は、通信部31、地図データベース32、燃料消費特性データベース33、および制御部34を備えている。なお、以降においてデータベースはDBと略して記す。
通信部31は、通信ネットワークを介して交通情報センタ2やナビゲーション装置1と通信を行う。例えば、通信部31は、ナビゲーション装置1から送信されてくる経路探索要求信号や、交通情報センタ2から送信されてくる道路交通情報を受信して、それぞれ制御部34に提供する。
さらに、通信部31は、制御部34から入力された経路情報をナビゲーション装置1に送信するとともに、制御部34の指示に基づいて交通情報センタ2に道路交通情報を送信するように要求する信号を送信する。
なお、本実施形態では、通信部31が通信ネットワークを介して交通情報センタ2やナビゲーション装置1との間で通信を行う構成を示したが、必ずしもこれに限らない。通信ネットワークを介さずに交通情報センタ2やナビゲーション装置1との間で通信を行う構成としてもよい。
地図DB32は、地図データを格納しているデータベースであって、例えばHDD(Hard Disk Drive)などの、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を用いて実現される。地図データは、道路の接続構造(すなわち道路網)や信号機などの道路上に配置される設備の情報を示す道路データを備えている。
道路データは、複数の道路が交差、合流、分岐する地点(ノードとする)に関するノードデータと、その地点間を結ぶ道路(すなわちリンク)に関するリンクデータを有する。なお、ノードは、複数の道路が交差、合流、分岐する地点の他、道路の行き止まり地点や、道路上において道路種別(後述)が変化する地点、有料道路区間の始点・終点、道路網の表現上便宜的に設定される地点(区画の境界に位置する点)などにも設定される。リンクデータはリンク毎に、また、ノードデータはノード毎に、それぞれ備えられている。
複数のリンクデータやノードデータは、例えば図3及び図4に示すように、配列などのデータ構造によって管理される。図3に示す第1リンクデータとは、配列の先頭に格納されているリンクデータを指し、先頭からM番目のリンクデータを第Mリンクデータとして表している。なお、本実施形態では一例として、リンクデータを配列によって備える構成とするが、もちろん、リストやマップなどの他のデータ構造によって管理されていても良い。ノードデータのデータ構造についても同様である。
各リンクデータは、図3に示すように、リンクを特定する固有の番号(すなわちリンクID)、リンクの始端ノード、終端ノード、リンク方位、リンクの長さを示すリンク長、リンク上の地点の座標(緯度及び経度)を示す座標レコード、リンクの属性情報を備える。本実施形態においてリンクは、始端ノードから終端ノードに向かう方向性を備えるものとする。リンク属性情報には、高速道路や一般道路などの道路種別、リンクが属する道路の名称、幅員、勾配、車線情報、制限速度及び信号機情報が記述される。リンクの形状や地図上の位置は、始端ノード、終端ノード、及び座標レコードに示される各地点の座標から特定することができる。
車線情報は、車線の総数や、右折専用車線及び左折専用車線の数など、当該リンクの車線の構成を示す。信号機情報は、リンク上に配置されている信号機の数や、信号機が存在する場合には、その信号機の点灯色などの指示表示が一巡する周期(点灯サイクルとする)や、点灯サイクルにおいて指示表示毎の時間配分の比であるスプリット比などを信号機毎に備える。
信号機の指示表示としては、例えば青信号などの、前進を許可する前進許可指示や、例えば赤信号などの、前進を禁止する停止指示、左折や右折などの指定する方向への進行を許可する部分進行許可指示(例えば矢印信号)などがある。
また、各ノードデータは、図4に示すように、ノードを特定する固有の番号(すなわちノードID)、ノード座標、形状、ノードに接続するリンクを表す接続リンクデータ、及びノード属性情報を備える。接続リンクデータには、当該ノードに接続する全てのリンクのリンクIDが記述されている。なお、接続リンクデータは、当該ノードに接続するリンク毎に、そのリンクデータが保存されている記憶領域(すなわちアドレス)を指し示すポインタを格納した配列などであってもよい。
ノード属性情報は、そのノードの名称(すなわち交差点の名称)や、そのノードに設置されている信号機の情報を備える。ノード属性情報に備えられる信号機情報の構成は、前述のリンク属性情報が備える信号機情報と同様の構成である。
本実施形態において、地図データは、地図データとして収録されている領域(すなわち地図収録領域)を複数の主区画に分割されて地図DB32に格納されており、各主区画は、さらに、より細かい複数の中区画単位に分割されているものとする。すなわち、地図データは、管理規模が異なる複数の区画単位で分割されて管理されており、制御部34は、各区画単位の地図データを読み出す事ができる。
燃料消費特性DB33は、車種毎に、その車種の燃料消費の特性を示す燃料消費特性データを記憶しているデータベースであって、例えば、HDDなどの、書き換え可能な不揮発性の記憶媒体を用いて実現されればよい。なお、車種とは、車両を、車両形状や、車両の全長によって定まる車格、排気量、車両メーカー、車両のブランドなどによって分類したものとする。
また、燃料消費特性を表す指標としては、一般的に用いられる燃費の他、燃料消費率を用いる。燃費は燃料1リットル当りの走行距離(km)を表し、燃料消費率は、1秒当りに消費する燃料の量(cc=0.001L)を表すものとする。すなわち、燃費の単位は[km/L]であり、燃料消費率の単位は[cc/sec]である。
本実施形態において燃料消費特性DB33は、車種毎に燃料消費特性データとして、停車中の燃料消費率fi、車速と燃料消費率との関係を表す車速−燃料消費率対応データ、加速時の燃料消費特性、及び減速時の燃料消費特性を記憶している。これらの車種毎の燃料消費特性データは、種々の試験等によって設定されればよく、その一例を図5及び図6に示す。
図5及び図6に示す車種A、車種B、車種Cは、車両を重量に応じて複数の区分(車両区分とする)に分類した場合に、同じ車両区分に属する車種であって、例えば車種A及び車種Bはエンジン車、車種Cは、エンジンとモータを駆動源とするハイブリッド車とする。
車速−燃料消費率対応データは、例えば図6に示すように、複数の車速における燃料消費率を表すテーブルで表せばよい。なお、図6では、車速を5[km/h]毎に変化させた場合の、各車速における燃料消費率を表している。設定された車速以外の車速では、前後の車速に対応する燃料消費率から補間して、その車速における燃料消費率を決定すればよい。例えば7[km/h]における燃料消費率は、5[km/h]における燃料消費率と10[km/h]における燃料消費率とから決定すればよい。
もちろん、車速−燃料消費率対応データの表し方は、テーブルに限らない。車種毎に、車速と燃料消費率とを対応付けたマップ形式で表されていてもよく、また、車速と燃料消費率との関係を、関数によって表すことが出来る場合には、車速−燃料消費率対応データは関数によって表されていてもよい。この車速−燃料消費率対応データが、請求項に記載の車速燃料消費特性に相当する。
再び図2に戻り、経路計算センタ3の構成についての説明を続ける。制御部34は、コンピュータとして構成されており、周知のCPU、ROMやフラッシュメモリなどの不揮発性メモリ(以降、メモリ)34M、RAMなどの揮発性メモリ、I/O、及びこれらの構成を接続するバスラインを備えている。
メモリ34Mは、前述の燃費優先経路探索処理などの種々の機能を実現するためのプログラムや、演算処理で用いられるパラメータを記憶している。例えば演算処理で用いるパラメータとして、メモリ34Mは、図7に示すように、信号停止確率p、信号停止時間ti、加速度a、左折燃料損係数kla〜c、右折燃料損係数kra〜cを記憶している。
信号停止確率pは、信号機の停止指示で停止する確率を表すパラメータであって、本実施形態では一例として0.4とする。信号停止時間tiは、信号機の停止指示で停車する時間を表すパラメータであって、一例として本実施形態では30秒とする。信号停止確率pが請求項に記載の停車確率の一例であり、信号停止時間tiが請求項に記載の停車時間の一例である。
また、加速度aは、速度が0から巡航速度まで加速する時の加速度の大きさ、及び巡航速度から速度が0とする際の減速度(負の加速度)の大きさを表しており、一例としてここでは4[km/h/sec](≒1.1[m/sec])とする。
これらのパラメータは、種々の試験などに基づいて適宜設計されればよい。また、後述するように、信号停止確率p及び信号停止時間tiは、信号機毎に変更して用いてもよく、加速度aはドライバによる加減速操作の習慣を学習して適宜変更して用いてもよい。
制御部34は、上述したパラメータや、通信部31、地図DB32、燃料消費特性DB33から取得する各種情報に基づいて、メモリ34Mに格納されているプログラムを実行することによって種々の機能を実現する。より具体的に、制御部34は機能ブロックとして、図8に示すように、通信処理部F1、巡航速度取得部F2、信号機燃料損算出部F3、直進燃料損算出部F4、左折燃料損算出部F5、右折燃料損算出部F6、ノードコスト設定部F7、リンクコスト設定部F8、及び経路探索部F9を備える。
通信処理部F1は、通信部31が受信したデータを取得するとともに、制御部34で生成されたデータを通信部31に出力して、ナビゲーション装置1や交通情報センタ2に送信させる処理を実施する。例えば経路探索要求信号や道路交通情報など、通信処理部F1が通信部31から取得したデータは、制御部34が備えるRAMもしくはメモリ34Mに一時保存される。この通信処理部F1が請求項に記載の要求元車種取得部に相当する。
巡航速度取得部F2は、あるリンク(対象リンクとする)の巡航速度vb[km/h]を取得する。ここでの巡航速度とは、そのリンクを走行する場合の走行速度として、最も維持される時間が長いと推測される速度である。本実施形態では巡航速度取得部F2は、交通情報センタ2から取得する対象リンクの平均車速と、地図DB32から読み出した対象リンクの制限速度と、から対象リンクの巡航速度vbを決定する。
例えば、その平均車速が制限速度よりも大きい場合には、対象リンクの巡航速度vbを対象リンクの制限速度に設定し、平均車速が制限速度よりも小さい場合には、巡航速度vbを対象リンクの平均車速に設定する。なお、交通情報センタ2から取得した渋滞情報において、対象リンクの渋滞の度合いが順調となっている場合には、平均車速が制限速度よりも小さい場合であっても、巡航速度vbを制限速度に設定してもよい。また、交通情報センタ2からリンク情報として平均速度の他、巡航速度も取得できる場合にはその値を用いても良い。また、交通情報センタ2に限らず、車々間通信等で外部から巡航速度を取得してもよい。
信号機燃料損算出部F3は、信号機の停止指示によって停止することに伴う燃料の消費量の期待値(信号機燃料損とする)ΔQを算出する。ここで、信号機の停止指示によって停止する場合の運転操作の過程を大きく分けると、巡航速度vbから車速が0となるまで減速する減速過程、停車中の過程、停車状態から巡航速度vbまで加速する加速過程の、3つの過程が存在する。この為、信号機が存在する場合には、信号機が存在せず巡航速度vbを維持して走行する場合に比べて、各過程による燃料損が発生すると言える。なお、本実施形態における燃料損とは、巡航速度を維持して走行する場合よりも余分に消費される燃料の量の期待値のことを指す。
以上を鑑みて信号機燃料損算出部F3は、各過程の燃料損を算出するためのより細かい機能ブロックとして、停車中燃料損算出部F31、加速燃料損算出部F32、及び減速燃料損算出部F33を備える。
停車中燃料損算出部F31は、停車中における燃料損(停車中燃料損とする)ΔQaを算出する。停車中燃料損ΔQaは、信号停止確率p及び信号停止時間tiから定まる信号機で停車している時間の期待値と、停車中燃料消費率fiと、から、を算出することができる。すなわち、停車中燃料損ΔQaは、次に示す式1で求めることができる。
ΔQa=p・ti・fi …(式1)
停車中燃料消費率fiは、前述のとおり、停車中において1秒当りに消費する燃料の量を表す定数であり、車種に依存するパラメータである。停車中燃料消費率fiは、車種毎に、停車時間と燃料の消費量の関係を調べる試験を実施し、その試験結果から決定すればよい。
図9は、ある車種Aにおいて停車時間と燃料の消費量の関係を調べた試験の結果を示すグラフであり、横軸は停止時間[sec]を、縦軸は燃料の消費量[cc]を表している。図9に示すように、停車時間と燃料の消費量との間には相関関係があり、重相関係数R=0.99383(R=0.9877)であった。
すなわち、停車中における燃料消費量は、停車時間を変数とする1次関数で表すことができ、停車中燃料消費率fiは、その1次関数における比例定数に相当する。この停車中燃料消費率fiが請求項に記載の停車中燃料消費特性に相当する。なお、この試験結果から、車種Aの停車中燃料消費率fiは0.3112≒0.31と特定することができる。
また、図7に示す信号停止確率p=0.4及び信号停止時間ti=30[sec]、並びに車種Aの停車中燃料消費率fi=0.31[cc/sec]を用いて式1を計算すると、車種Aの停車中燃料損ΔQa≒3.72[cc]となる。式1には、車種に依存するパラメータである停車中燃料消費率fiが含まれているため、停車中燃料損ΔQaもまた、車種に応じて異なる値となる。
加速燃料損算出部F32は、加速過程における燃料損(加速燃料損とする)ΔQbを算出する。加速燃料損算出部F32は、停車状態から巡航速度vbまで一定の加速度aで加速した場合の燃料消費量Qb1と、当該加速過程の間に走行する距離と同じ距離だけ巡航速度vbを維持して走行した場合の燃料消費量Qb2と、の差から加速燃料損ΔQbを算出する。
加速過程の間に走行する距離、すなわち、車速が0の状態から一定加速度aで加速して巡航速度vbに到達するまでに走行する距離D[m]は、等加速度運動における移動量であるため、次の式2で求めることができる。
D=vb^2/(2・a・3.6) …(式2)
式2中の3.6は単位を整えるための係数である。また、巡航速度vbで走行している場合の燃料消費率(巡航燃料消費率とする)fv[cc/sec]は、vb/3.6[m/sec]で除算することで、1m当たりの燃料消費量[cc/m]を表す。したがって、燃料消費量Qb2[cc]は、次の式3で求める事ができる。
Qb2=(fv・3.6)/vb・D
=fv・vb/(2・a)…(式3)
巡航燃料消費率fvは、車速−燃料消費率対応データにおいて巡航速度vbに対応する値を用いれば良い。
次に、停車状態から巡航速度vbまで一定の加速度aで加速した場合の燃料消費量Qb1について説明する。まずは、図10を用いて、一定の加速度aで走行した場合の、加速終了時点における速度(加速終了速度とする)と、加速している間に消費する燃料の量との関係について説明する。
図10は、車種Aにおいて、加速終了速度と、加速している間に消費する燃料の量の関係について試験した結果を示すグラフであり、縦軸は加速終了速度を、横軸は燃料の消費量をそれぞれ表している。なお、加速終了速度とは、巡航速度vbを指している。
図10に示す試験結果から、加速過程における燃料消費量Qb1は、加速終了速度、すなわち巡航速度vbの二乗と相関があり、その重相関係数Rは0.9551(R=0.9123)である。また、その他の車種において同様の試験を実施した結果、やはり加速過程における燃料消費量Qb1は、加速の目標速度とする巡航速度vbの二乗に相関することが分かった。
すなわち、燃料消費量Qb1は、巡航速度vbを変数とする2次関数で表すことができ、vb=0のときには燃料消費量Qb1もまた0であることから、加速時における燃料消費量Qb1は、式4のように求めることができる。
Qb1=kb2・vb^2+kb1・vb …(式4)
ここで、kb2は巡航速度vbの2乗にかかる係数(加速時燃料2次係数とする)であり、kb1は、巡航速度vbにかかる係数(加速時燃料1次係数とする)である。加速時燃料2次係数kb2、及び加速時燃料1次係数kb1は、それぞれ車種によって異なる値であり(図5参照)、例えば、車種毎に試験を実施し、その試験結果から決定すればよい。これらの加速時燃料2次係数kb2及び加速時燃料1次係数kb1が、請求項に記載の加速燃料消費特性に相当する。
そして、加速に要する燃料消費量Qb1と、巡航速度vbを維持して走行した場合の燃料消費量Qb2と、及び信号停止確率pと、を用いることによって、加速燃料損ΔQbは、次の式5によって算出することができる。
ΔQb=p・(Qb1−Qb2)
=p・{kb2・vb^2+kb1・vb−fv・vb/(2・a)} …(式5)
式5には、車種に依存するパラメータである加速時燃料2次係数kb2、加速時燃料1次係数kb1などが含まれているため、加速燃料損ΔQbもまた、車種に応じて異なる値となる。
一例として、巡航速度vb=40としたときの車種Aによる加速燃料損ΔQbを算出する。巡航速度vb=40における車種Aの燃料消費率fvは0.778[cc/sec]となる。また、車種Aの加速時燃料1次係数kb1=0.24、加速時燃料2次係数kb2=0.0089である。これらのパラメータの他、図7に示す信号停止確率p=0.4、加速度a=4[km/h/sec]を用いて式1を計算すると、車種Aの加速燃料損ΔQb≒7.98[cc]となる。
減速燃料損算出部F33は、減速過程における燃料損(減速燃料損とする)ΔQcを算出する。減速燃料損算出部F33は、巡航速度vbから車速が0となるまで一定の加速度−aで減速した場合の燃料消費量Qc1と、当該減速過程の間に走行する距離と同じ距離だけ巡航速度vbを維持して走行した場合の燃料消費量Qc2との差から減速燃料損ΔQc算出する。
減速過程の間に走行する距離、すなわち、車速がvbの状態から一定加速度−aで減速して停車するまでに走行する距離は、等加速度運動における移動量であるため、前述の式2と同様に求めることができる。従って、燃料消費量Qc2は、巡航速度vbで走行している場合の燃料消費率(巡航燃料消費率とする)fvを用いると、
Qc2=fv・vb/(2・a) …(式6)
で表すことができる。すなわち、式6は、式3と同様の構成となる。ただし、厳密には、式3は信号機を通過した後のリンクの巡航速度vbを用いるのに対し、式6では、信号機通過前のリンクの巡航速度vbを用いる点で相違する。
次に、巡航速度vbで走行している状態から車速が0となるまで一定の加速度−aで減速する場合の燃料消費量Qc1について説明する。まずは図11を用いて、減速開始時点における車速(減速開始速度とする)から一定の加速度−aで減速した場合の、減速している間に消費する燃料の量との関係について説明する。なお、減速開始速度とは、巡航速度vbを意味するものである。
図11は、車種Aにおいて減速開始速度と、燃料消費量Qc1の関係について試験した結果を示すグラフであり、縦軸は減速開始速度を、横軸は燃料消費量Qc1をそれぞれ表している。図11に示す試験結果から、減速開始速度、すなわち巡航速度vbと燃料消費量Qc1との相関係数Rは0.727(R=0.5286)となり、両者の間の相関性は小さい。これは、減速のためにアクセルをオフにすると、周知のフューエルカットが作動し、エンジンの回転数が停車中の状態と近くなる為であると考えられる。したがって、減速過程における燃料消費量Qc1は、停車中における燃料消費量と同様に時間に比例する可能性が高い。
そこで、車種Aにおいて減速を開始してから停車するまでに要した時間(停車所要時間とする)と燃料消費量Qc1の関係について試験し、その結果を図12に示す。図12に示すように、停車所要時間と燃料消費量Qc1との間の相関係数Rは0.9293(R=0.8636)となった。
すなわち、停車時の燃料消費量Qc1は、停車所要時間とより強い相関性をもち、停車所要時間の1次関数で近似することができる。そして、この燃料消費量Qc1を求める1次関数において、停車所要時間の係数が、前述の減速時燃料消費率fcに相当する。車種Aの減速時燃料消費率fcは、図12に示す試験結果より0.4477[cc/sec]であることが分かった。
ここで停車所要時間は、巡航速度vbを加速度aで除算することで求めることができる為、燃料消費量Qc1は、燃料消費特性データとして設定されている減速時燃料消費率fcを用いて、次に示す式7で算出することができる。
Qc1=fc・(vb/a) …(式7)
減速時燃料消費率fcは、前述のとおり、減速中において1秒当りに消費する燃料の量を表す定数であり、車種に依存するパラメータである。減速時燃料消費率fcは、車種毎に試験を実施して、その試験結果から決定すればよい。この減速時燃料消費率fcが、請求項に記載の減速燃料消費特性に相当する。
以上のようにして求まる減速時の燃料消費量Qc1、巡航速度vbを維持して走行した場合の燃料消費量Qc2、及び信号停止確率pを用いることによって、減速燃料損ΔQcは、次の式8によって算出することができる。
ΔQc=p・(Qc1−Qc2)
=p・{fc・(vb/a)−fv・vb/(2・a)}
=p・(fc−fv/2)・(vb/a) …(式8)
すなわち、減速燃料損ΔQcもまた、減速時燃料消費率fcや巡航燃料消費率fvなどの車種に依存するパラメータを備えているため、減速燃料損ΔQcは車種毎に異なる値となる。一例として、車種Aにおいて、巡航速度vb=40、加速度a=4、信号停止確率p=0.4とした場合の減速燃料損ΔQcは、0.24[cc]となる。
信号機燃料損算出部F3は、以上で述べた各部が算出した停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、及び減速燃料損ΔQcを用いて、信号機によって停止することに伴う燃料損ΔQを算出する。すなわち、信号機燃料損ΔQは、
ΔQ=ΔQa+ΔQb+ΔQc …(式9)
で算出することができる。これまでと同様に、車種Aにおいて、巡航速度vb=40、加速度a=4、信号停止確率p=0.4、信号停止時間ti=30とした場合の、ΔQは、ΔQ=3.72+7.98+0.24=11.94[cc]となる。
なお、この信号機燃料損算出部F3が算出した信号機燃料損ΔQは、右左折時には別途生じうる燃料損(詳細は後述)については含んでいない。そのため、信号機燃料損ΔQは、信号機のあるノードを直進する際に想定される燃料損ともいうことができる。
直進燃料損算出部F4は、ノードを直進する場合の燃料損(直進燃料損とする)ΔQSを算出する。信号機が備えられているノード(有信号ノードとする)における直進燃料損ΔQSは、前述の通り、信号機燃料損ΔQの値をそのまま用いることができる。
一方、信号機が備えられていないノード(無信号ノードとする)を直進する場合の直進燃料損ΔQSは、減速過程、停車過程、加速過程も生じないものとして0とする。もちろん、無信号ノードであっても、一時停止などが義務付けられている交差点である場合には、適宜パラメータを設定して(例えばp=1、ti=5)、直進燃料損ΔQSを設定すればよい。
左折燃料損算出部F5は、ノードを左折する場合の燃料損(左折燃料損とする)ΔQLを算出する。ただし、信号の有無によって停車時間の期待値や加減速操作が異なるため、有信号ノードを左折する場合と、無信号ノードを左折する場合とでは、それぞれ想定される燃料損もまた異なってくる。
例えば、有信号ノードを左折する場合は、信号機の停止指示(すなわち赤信号)によって停車する可能性があることに加えて、左折先の道路を横断している歩行者が存在する場合にも、歩行者の横断が完了して安全が確認できるまで停車する必要がある。これに対し、無信号ノードを左折する場合には、左折先のリンクを横断している歩行者が存在する場合にはいったん停車する必要があるが、信号機の停止指示によって停車する可能性はない。すなわち、ノードに信号機の有無によって停車する可能性は異なってくる。
そこで、無信号ノードを左折する場合の燃料損と、有信号ノードを左折する場合の燃料損とを区別して算出するため、左折燃料損算出部F5は、より細かい機能ブロックとして、無信号左折燃料損算出部F51及び有信号左折燃料損算出部F52を備える。
無信号左折燃料損算出部F51は、無信号ノードを左折する場合の燃料損(無信号左折燃料損)ΔQL0を算出する。無信号ノードを左折する場合であっても、有信号ノードを直進する場合と同様に、減速過程、停車過程、加速過程が存在しうる。ただし、直進する場合に比べると、減速操作や加速操作などによる燃料損はそれぞれ小さくなると考えられる。
無信号左折燃料損算出部F51は、無信号ノードを左折するための一連の過程において、停車過程における燃料損ΔQL0aを、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaに所定の係数klaを乗算して、ΔQL0a=kla・ΔQaとして算出する。
また、無信号左折燃料損算出部F51は、無信号ノードを左折するための加速過程における燃料損ΔQL0bを、加速燃料損算出部F32が算出した加速燃料損ΔQbに所定の係数klbを乗算して、ΔQL0b=klb・ΔQbとして算出する。さらに、無信号左折燃料損算出部F51は、無信号ノードを左折するための減速過程における燃料損ΔQL0cを、減速燃料損算出部F33が算出した減速燃料損ΔQcに所定の係数klcを乗算して、ΔQL0c=klc・ΔQcとして算出する。
以上で述べた係数kla〜cは適宜設計されればよい。本実施形態では一例として図7に示すようにkla=0.7、klb=0.2、klc=1とする。これらの係数kla〜cをまとめて左折燃料損係数と称する。
加速過程の燃料損ΔQL0bを算出するための係数klbが、他の係数kla、klcよりも小さくなる理由は、次の通りである。加速燃料損算出部F32が算出した加速燃料損ΔQbは、完全に停車している状態(車速=0)から巡航速度vbまで加速するための燃料消費量の期待値を表している。ところで、この加速燃料損ΔQbの大部分は、車速が0となっている状態から一定速度(例えば3km/h)まで加速させる際に発生するものである。また、無信号ノード左折時には、停車状態などの一定速度以下まで減速する可能性は、信号機がある場合に比べて少ない。したがって、無信号ノード左折時には、加速燃料損ΔQbの大部分をカットできる可能性が高いため、係数klbは、他の係数kla、klcよりも小さくすることができる。
一方、減速過程においては、前述の通りフューエルカットが働くため、減速過程の燃料消費量は、減速している時間に応じて定まる。ここで、無信号ノードにおいて左折するために減速する時間は、信号機で停車する場合と同程度であると見なすことができる為、本実施形態では1とする。もちろん、その他、0.8などであってもよい。
なお、無信号ノードにおいて左折するために停車する時間の期待値は、信号機で停車する時間の期待値よりも短いと推測されるため、係数klaは1以下の値としている。もちろん、このklaも適宜変更して用いられればよい。
以上のようにして算出される各過程における燃料損ΔQL0a〜cの総和が、無信号ノードを左折する場合に生じる無信号左折燃料損ΔQL0となる。すなわち、
ΔQL0=ΔQL0a+ΔQL0b+ΔQL0c…(式10)
=kla・ΔQa+klb・ΔQb+klc・ΔQc…(式10a)
となる。
有信号左折燃料損算出部F52は、有信号ノードを左折する場合の燃料損(有信号左折燃料損)ΔQL1を算出する。有信号左折燃料損算出部F52は、無信号左折燃料損算出部F51が算出した各過程における燃料損ΔQL0a〜cと、信号機燃料損算出部F3の各部(F31〜33)が算出した燃料損ΔQa〜cと、から有信号左折燃料損ΔQL1を算出する。
例えば、無信号左折燃料損算出部F51が算出する無信号左折燃料損ΔQL0は、有信号ノードの信号機が左折を許可する表示となっていた場合の燃料損と見なすことができる。しかし、有信号ノードでは、前述したように信号機の停止指示によって停車する可能性も存在する。
すなわち、有信号左折燃料損ΔQL1は、各燃料損は期待値として算出していることも鑑みると、無信号左折燃料損ΔQL0に、信号機の停止指示によって停車することに伴う燃料損を加えた値として求める事ができる。
信号機の停止指示によって停車して左折する場合には、いったん車速が0となるとともに、信号機の表示が進行許可表示に変わるまで停車する必要がある。このため、信号機の停止指示によっていったん停車してから左折する場合の減速過程、停車過程、加速過程に要する燃料損は、信号機燃料損算出部F3の各部が算出した燃料損ΔQa〜cと同様の値と見なすことができる。
すなわち、有信号ノードを左折する際の停車過程における燃料損ΔQL1aは、無信号左折燃料損算出部F51が算出するΔQL0aに、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaを加えた値となる。したがって、有信号左折燃料損算出部F52は燃料損ΔQL1aを、
ΔQL1a=ΔQL0a+ΔQa
=kla・ΔQa+ΔQa=(kla+1)・ΔQa …(式11)
として算出する。
また、有信号ノードを左折する際の加速過程における燃料損ΔQL1bは、無信号左折燃料損算出部F51が算出するΔQL0bに、加速燃料損算出部F32が算出した加速燃料損ΔQbを加えた値となる。したがって、有信号左折燃料損算出部F52は燃料損ΔQL1bを、
ΔQL1b=ΔQL0b+ΔQb=(klb+1)・ΔQb …(式12)
として算出する。
さらに、有信号ノードを左折する際の減速過程における燃料損ΔQL1cは、無信号左折燃料損算出部F51が算出するΔQL0cに、減速燃料損算出部F33が算出した減速燃料損ΔQcを加えた値となる。したがって、有信号左折燃料損算出部F52は燃料損ΔQL1cを、
ΔQL1c=ΔQL0c+ΔQc=(klc+1)・ΔQc …(式13)
として算出する。
以上のように、式10〜11で算出される各過程における燃料損ΔQL1a〜cの総和が、有信号ノードを左折する場合に生じる有信号左折燃料損ΔQL1となる。すなわち、
ΔQL1=ΔQL1a+ΔQL1b+ΔQL1c
=(ΔQa+ΔQb+ΔQc)
+(kla・ΔQa+klb・ΔQb+klc・ΔQc)…(式14)
=ΔQ+ΔQL0…(式14a)
として算出することができる。
右折燃料損算出部F6は、ノードを右折する場合の燃料損(右折燃料損とする)ΔQRを算出する。右折燃料損ΔQRもまた、ノードに信号機が設置されているか否かで異なる値となると考えられる。
そこで、無信号ノードを右折する場合の燃料損と、有信号ノードを右折する場合の燃料損とを区別して算出するため、右折燃料損算出部F6は、より細かい機能ブロックとして、無信号右折燃料損算出部F61及び有信号右折燃料損算出部F62を備える。
無信号右折燃料損算出部F61は、無信号ノードを右折する場合の燃料損(無信号右折燃料損)ΔQR0を算出する。無信号ノードを右折する場合も、無信号ノードと同様に、減速過程、停車過程、加速過程が存在しうる。各過程における燃料損は、無信号左折燃料損算出部F51と同様に考えて求めればよい。
すなわち、無信号右折燃料損算出部F61は、無信号ノードを右折する際の停車過程における燃料損ΔQR0aを、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaに所定の係数kraを乗算し、ΔQR0a=kra・ΔQaとして算出する。
また、無信号右折燃料損算出部F61は、無信号ノードを右折するための加速過程における燃料損ΔQR0bを、加速燃料損算出部F32が算出した加速燃料損ΔQbに所定の係数krbを乗算して、ΔQR0b=krb・ΔQbとして算出する。
さらに、無信号右折燃料損算出部F61は、無信号ノードを右折するための減速過程における燃料損ΔQR0cを、減速燃料損算出部F33が算出した減速燃料損ΔQcに所定の係数krcを乗算して、ΔQR0c=krc・ΔQcとして算出する。
信号機燃料損算出部F3の各部(F31〜33)が算出した燃料損ΔQa〜cから、無信号ノードを右折する際の各過程における燃料損ΔQRa〜cを算出するための係数kra〜cは適宜設計されればよい。
ただし、右折時には、右折先の道路を横断する歩行者だけでなく、対向車の有無を確認したり、対向車が存在する場合には、対向車線を走行する車両の流れが途切れるまで停車して待機したりする必要がある。すなわち、右折する場合には、歩行者だけでなく対向車の影響も受けるため、左折時よりも停車する確率、及び停車時間も増加すると想定される。したがって、本実施形態では一例として図7に示すようにkra=3、krb=2、krc=2.5とする。これらの係数kra〜cをまとめて右折燃料損係数と称する。
なお、本実施形態において、右折時における停車中の燃料損ΔQR0aを算出するための係数kraは、1よりも大きくしている。これは、上述したように、右折時には対向車線を走行する車両の流れが途切れるまで停車して待機する必要があり、信号機の停車指示によって停車する時間の期待値よりも大きくなる可能性が高いからである。もちろん、係数kraは、その他の値でもよく、1や、2、2.5でもよく、さらに、1よりも小さい0.9などであってもよい。1よりも小さくなる場合とは、対向車線が存在しなかったり、対向車線の交通量が相対的に少なかったりする場合である。
また、右折時には、対向車線の流れが途切れている間に急いで右折先の道路に移動する必要が有るため、想定されている加速度aよりも大きい加速度で加速する可能性がある。一般的に、加速度が大きいほど燃料消費率は増大する傾向がある。したがって、実施形態においては、右折時における加速中の燃料損ΔQR0bを算出するための係数krbは、左折時の係数klaよりも大きく設定している。
また、自車両の他に右折待ちの車両が存在し、右折待ちの行列が形成されている場合には、他の車両が右折していくにつれて、自車両も少しずつ前進していく状況が想定される。その際、ドライバによる減速操作も複数回実施されるため、結果として減速している時間も長くなる。したがって、本実施形態では係数krcもまた、左折時よりも大きく設定している。係数krcは、他の係数kraやkrbとのバランスを考慮して適宜設定されればよい。
そして、以上のようにして算出される各過程における燃料損ΔQR0a〜cの総和が、無信号ノードを右折する場合に生じる無信号右折燃料損ΔQR0となる。すなわち、
ΔQR0=ΔQR0a+ΔQR0b+ΔQR0c…(式15)
=kra・ΔQa+krb・ΔQb+krc・ΔQc…(式15a)
となる。
有信号右折燃料損算出部F62は、有信号ノードを右折する場合の燃料損(有信号右折燃料損)ΔQR1を算出する。有信号右折燃料損ΔQR1の求め方は、有信号左折燃料損ΔQL1と同様の考え方を適用することができる。すなわち、有信号右折燃料損算出部F62は、無信号右折燃料損算出部F61が算出した各過程における燃料損ΔQRa〜cと、信号機燃料損算出部F3の各部(F31〜33)が算出した燃料損ΔQa〜cと、から有信号右折燃料損ΔQR1を算出する。
より具体的に、有信号ノードを右折する際の停車過程における燃料損ΔQR1aは、無信号右折燃料損算出部F61が算出するΔQR0aに、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaを加えた値となる。したがって、有信号右折燃料損算出部F62は燃料損ΔQR1aを、
ΔQR1a=ΔQR0a+ΔQa
=kra・ΔQa+ΔQa=(kra+1)・ΔQa …(式16)
として算出する。
また、有信号ノードを右折する際の加速過程における燃料損ΔQR1bは、無信号右折燃料損算出部F61が算出するΔQR0bに、加速燃料損算出部F32が算出した加速燃料損ΔQbを加えた値となる。したがって、有信号右折燃料損算出部F62は燃料損ΔQR1bを、
ΔQR1b=ΔQR0b+ΔQb=(krb+1)・ΔQb …(式17)
として算出する。
さらに、有信号ノードを右折する際の減速過程における燃料損ΔQR1cは、無信号右折燃料損算出部F61が算出するΔQR0cに、減速燃料損算出部F33が算出した減速燃料損ΔQcを加えた値となる。したがって、有信号右折燃料損算出部F62は燃料損ΔQR1cを、
ΔQR1c=ΔQR0c+ΔQc=(krc+1)・ΔQc …(式18)
として算出する。
以上のように、式10〜11で算出される各過程における燃料損ΔQR1a〜cの総和が、有信号ノードを右折する場合に生じる有信号右折燃料損ΔQR1となる。すなわち、
ΔQR1=ΔQR1a+ΔQR1b+ΔQR1c
=(ΔQa+ΔQb+ΔQc)
+(kra・ΔQa+krb・ΔQb+krc・ΔQc)…(式19)
=ΔQ+ΔQR0…(式19a)
として算出することができる。
ノードコスト設定部F7は、以上で述べた直進燃料損算出部F4、左折燃料損算出部F5、及び右折燃料損算出部F6による算出結果に基づいて、後述する経路探索処理で用いる複数のノードのそれぞれに対してノードコストを設定する。ノードコストが設定されるノードは、例えば出発地から目的地までの経路を計算する際に読み出される地図データ範囲に含まれる全てのノードとすれば良い。経路計算のために読み出す地図データ範囲は、周知の方法を用いて決定すればよい。
各ノードに設定されるノードコストは、そのノードを終端ノードとして備えるリンク(すなわち進入リンク)から、そのノードを始端ノードとして備えるリンク(すなわち退出リンク)へ車両が移動する際における、車両の移動方向に応じて設定される。
すなわち、ノードコスト設定部F7は、進入リンクと退出リンクの位置関係から、そのリンクの組み合わせの移動方向が直進か、右折か、左折かを判定し、その移動方向に応じたノードコストを割り当てる。
また、本実施形態におけるノードコスト設定部F7は、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎にノードコストを設定し、各組み合わせにおけるノードコストを、その組み合わせと対応付けて保持する。なお、本実施形態においては、前述の直進燃料損算出部F4や左折燃料損算出部F5、右折燃料損算出部F6が算出した燃料損をそのままノードコストとして設定するが、他の態様として所定の倍数を掛けて用いても良い。ノードコスト設定部F7のより詳細な作動については、図17を用いて後述する。
リンクコスト設定部F8は、経路探索処理で用いる複数のリンクのそれぞれに対してリンクコストを設定する。リンクコストが設定されるリンクは、出発地から目的地までの経路を計算する際に読み出される地図データ範囲に含まれるノードを接続する全てのリンクとすれば良い。リンクコスト設定部F8については、図16に示すフローチャートを用いて後述するため、ここでは省略する。また、以降では、リンクコスト及びノードコストを、それぞれ単にコストとも称する。
経路探索部F9は、ノードコスト設定部F7及びリンクコスト設定部F8が設定したコストに基づいて、燃費優先経路を探索する。この経路探索部F9の作動については後述する。なお、出発地ノードから、あるノードに到達するまでに経由するノード及びリンクに設定されているノードコスト及びリンクコストの総和を到達コストと称し、その到達コストに、当該ノードに設定されているノードコストを加えた値をそのノードの経路コストとする。
到達コストは、進入リンク毎に異なるとともに、そのノードにおけるノードコストもまた、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なる。このため、ノードに設定される経路コストは、退出リンク毎に異なる値となる。ただし、目的地に対応するノードについては、到達コストがそのまま経路コストとなる。また、出発地及び目的地以外のノードに設定される経路コストが、請求項に記載の途中経路コストに相当する。
(ナビゲーション装置側の処理について)
ここで、ナビゲーション装置1が実施する案内経路取得処理の流れについて、図13に示すフローチャートを用いて説明する。図13に示すフローチャートは、例えば、ドライバから、燃費優先経路を計算するように要求する操作を受け付けた場合に開始されればよい。
まずステップS1では、位置検出器が検出している自車両の現在位置を、出発地として取得し、ステップS3に移る。ステップS3では、目的地が設定済みか否かを判定する。なお、目的地が設定済みか否かについては、入力装置を介してドライバから目的地の情報が入力されたか否かによって判定する構成とすればよい。
そして、目的地が設定済みである場合にはステップS3がYESとなって、ステップS5に移る。また、目的地が設定済みではない場合(ステップS3 NO)には、ステップS1に戻ってフローを繰り返す。なお、目的地が設定済みと判定しなかった場合には、目的地の設定を促す表示を表示装置に行わせたり、目的地の設定を促す音声出力を音声出力装置に行わせたりすることによって、目的地の設定をユーザに促す構成としてもよい。
ステップS5では、ステップS1〜3で取得した現在地及び目的地と、メモリに登録されている車種情報を含む経路探索要求信号を生成して経路計算センタ3に送信する。経路探索要求信号の送信が完了すると、ステップS7に移る。
ステップS7では、出発地から目的地までの推奨経路(すなわち燃費優先経路)を示す経路情報を経路計算センタ3から受信したか否かを判定する。経路計算センタ3から経路情報を受信していない場合は、ステップS7がNOとなってステップS7を繰り返す。すなわち、経路計算センタ3から経路情報を受信するまで待機し、経路情報を受信するとステップS7がYESとなってステップS9に移る。ステップS9では、受信した経路情報に基づいて周知の経路案内処理を開始してフローを終了する。
(経路計算センタ側の処理について)
続いて、経路計算センタ3の制御部34が実施する案内経路提供処理について、図14に示すフローチャートを用いて説明する。図14に示すフローチャートは、例えば経路計算センタ3とナビゲーション装置1との間での通信が確立したときに開始されるものとすればよい。
まず、ステップS101では、ナビゲーション装置1から経路探索要求信号を受信したか否かを判定する。経路探索要求信号を受信した場合には、ステップS101がYESとなって、ステップS103に移る。一方、経路探索要求信号を受信していない場合には、ステップS101がNOとなってステップS101に戻る。
ステップS103では、経路探索要求信号に含まれる車種情報から、当該車種に対応する燃料消費特性データを燃料消費特性DB33から読み出す。例えば、自車両の車種が車種Aである場合には、経路探索要求信号に含まれる車種情報には、送信元の車種が車種Aであることが示されている。この場合、制御部34は、自車両が送信した当該経路探索要求信号を取得すると、車種Aの燃料消費特性データを読み出す。また、このステップS103では、該当する車種の燃料消費特性データの他、メモリ34Mに格納されている種々のパラメータを読み出して、ステップS105に移る。
ステップS105では、燃費優先経路探索処理を実施してステップS105に移る。ここで、図15に示すフローチャートを用いて、燃費優先経路探索処理の流れの概略について説明する。図15は、燃費優先経路探索処理の流れの一例を示すものであって、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図15のフローは、前述のとおり、図13のステップS105に移ったときに開始される。
まずステップS201では、道路ネットワーク初期化処理を実施してステップS203に移る。このステップS201の道路ネットワーク初期化処理では、燃費優先経路探索処理で用いる道路ネットワークを構成する全ノード及び全リンクに設定されているコストを初期化する。
ここでの道路ネットワークとは、例えば、出発地から目的地までの経路を計算する際に読み出される地図データ範囲に含まれる全てのノード、及びそれらのノードを接続するリンクとすればよい。例えば、出発地に相当するノード(これを出発地ノードとする)を始端ノードに備える全てのリンクと、そのリンクの終端ノードを取得する。そして、新たに取得したノードを始端ノードに備える全てのリンクと、そのリンクの終端ノードを取得する。このような処理を目的地に相当するノード(目的地ノードとする)に到達するまで繰り返すことで取得したリンク及びノードから構成されるネットワークを、道路ネットワークとすればよい。なお、目的地ノードを除いて、退出リンクを備えないノードについては道路ネットワークから除外するものとする。
初期化された各リンク及びノードに設定されるコストは、0としてもよいし、無限大に相当する値として、演算処理において設定可能な数値範囲の最大値としてもよい。本実施形態では、各リンク及びノードのコストの初期値として、演算処理において設定可能な数値範囲の最大値を設定するものとする。もちろん、最大値に限らず、想定されるリンクコストやノードコストよりも十分に大きい値であってもよい。
ステップS203では、リンクコスト設定部F8がリンクコスト計算処理を実施してステップS205に移る。ここで、図16に示すフローチャートを用いて、リンクコスト計算処理の流れの概略について説明する。図16は、リンクコスト計算処理の流れの一例を示すものであり、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図16のフローは、前述のとおり、図15のステップS203に移ったときに開始される。
まず、ステップS301では、全てのリンクに対してリンクコストを設定したか否かを判定する。全てのリンクに対してリンクコストを設定している場合には、ステップS301がYESとなって本フローを終了し、図15に示す燃費優先経路探索処理のステップS205に移る。一方、未だリンクコストを設定していないリンクが残っている場合には、ステップS301がNOとなってステップS303に移る。
ステップS303では、未だリンクコストを設定していないリンクを、以降の処理の対象リンクとして選択し、ステップS305に移る。ステップS305では、当該対象リンクのリンク情報を交通情報センタ2から取得するとともに、地図DB32から対象リンクのリンクデータを読み出す。すなわち、このステップS305でリンクコスト設定部F8は、対象リンクの平均車速や、リンク長、リンク上の信号機の有無など(すなわち信号機情報)について取得する。また、対象リンクの平均車速から巡航速度取得部F2が、対象リンクの巡航速度vbを取得する。
ステップS307では、走行燃料消費量算出処理を実施してステップS309に移る。この走行燃料消費量算出処理では、対象リンクを巡航速度vbで走行することによって消費する燃料の量(走行燃料消費量とする)Qmov[cc]を算出する。巡航速度vb[km/h]で走行する場合の単位時間当りの燃料消費率fvは、車速−燃料消費率対応データから求めることができる。また、対象リンクを巡航速度vbで走行する際に要する時間は、そのリンク長をLth[m]とすると、リンク長Lthを巡航速度vbで除算することによって求めることができる。したがって、走行燃料消費量Qmovは、
Qmov=fv・(3.6・Lth/vb) …(式30)
として算出することができる。なお、式30中の3.6は巡航速度vbの単位を[m/sec]に変換するための係数である。
ステップS309では、対象リンク上に信号機が存在するか否かを判定する。リンク上に設けられる信号機とは、例えば歩行者などが当該リンクを横断するための信号機などがある。対象リンク上に信号機があるか否かは、対象リンクの信号機情報から判断することができる。
そして、対象リンク上に少なくとも1つ信号機が存在する場合には、ステップS309がYESとなってステップS313に移る。一方、対象リンク上に1つも信号機が存在しない場合には、ステップS311がNOとなってステップS311に移る。ステップS311では、走行燃料消費量Qmovを対象リンクのリンクコストに設定して、ステップS301に戻る。
ステップS313では、リンク上信号機燃料損算出処理を実施してステップS315に移る。ステップS313のリンク上信号機燃料損算出処理では、リンク上に存在する全ての信号機による燃料損の和(リンク上信号機燃料損とする)ΔQtrafを算出する。
リンク上に存在する信号機1つ当りの燃料損は、信号機燃料損算出部F3が算出する信号機燃料損ΔQと同様に求めることができる。したがって、リンク上信号機燃料損ΔQtrafは、リンク上に存在する信号機の数をK(Kは正の整数)とすると、
ΔQtraf=K・ΔQ
=K・(ΔQa+ΔQb+ΔQc) …(式31)
で求めることができる。なお、ここでΔQb、ΔQcを算出する際に用いる巡航速度vbは、何れも対象リンクの巡航速度である。また、本実施形態では、信号停止確率pや信号停止時間tiは、メモリ34Mに登録されている一定値を用いるが、他の態様として後述するように、信号機毎に異なる値を用いてもよい。
ステップS315では、走行燃料消費量Qmovとリンク上信号機燃料損ΔQtrafの和を、対象リンクのリンクコストに設定して、ステップS301に戻る。そして、前述の通り、全てのリンクに対してリンクコストを設定し終わると、ステップS301がYESとなって、本フローを抜けて図15のフローチャートに戻る。
再び図15に戻り、ステップS203において道路ネットワークを構成する全てのリンクのリンクコストの設定が完了すると、ステップS205に移って、ノードコスト計算処理を実施する。
ここで、図17に示すフローチャートを用いて、ノードコスト設定部F7が主として実施するノードコスト計算処理の流れの概略について説明する。図17は、ノードコスト計算処理の流れの一例を示すものであり、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図17のフローは、前述のとおり、図15のステップS205に移ったときに開始される。
まず、ステップS401では、全てのノードに対してノードコストを設定したか否かを判定する。全てのノードに対してノードコストを設定している場合には、ステップS401がYESとなって本フローを終了し、図15に示す燃費優先経路探索処理のステップS207に移る。一方、未だノードコストを設定していないノードが残っている場合には、ステップS401がNOとなってステップS403に移る。なお、目的地ノードのノードコストは0の状態が設定済みの状態である。
ステップS403では、未だノードコストの計算していないノードを、以降の処理の対象ノードとして選択し、ステップS405に移る。ステップS405では、地図DB32から対象ノードのノードデータを読み出してステップS407に移る。このステップS405を実施することによって、ノードコスト設定部F7は、対象ノードの交差点形状や、接続リンクデータ、信号機情報を取得する。
ステップS407では、接続リンクデータに含まれる全てのリンクのリンク情報を交通情報センタ2から取得するとともに、地図DB32から各リンクのリンクデータを読み出す。すなわち、このステップS307でノードコスト設定部F7は、対象ノードに接続するリンクの平均車速など取得する。
なお、前述のとおり、対象ノードにとっての進入リンクとは、対象ノードに接続するリンクのうち、対象ノードを終端ノードとして備えるリンクであり、また、対象ノードにとっての退出リンクとは、対象ノードを始端ノードとして備えるリンクである。言い換えれば、進入リンクとは、他のノードから対象ノードに向かうリンクであり、退出リンクとは対象ノードを退出して他のノードに向かうリンクを表している。
車両が対象ノードを通過する際には、進入リンクのうちの1つの進入リンクを通ってノード内に進入し、対象リンクが備える退出リンクのうちの1つの退出ノードから出て行く。すなわち、対象ノードを通過する接続リンクの組み合わせは、進入リンクの数と退出リンクの数を乗算した数だけ存在する。
例えば対象ノードの進入リンクの数が4、退出リンクの数が4の場合(接続リンク数は合計8)、進入リンクと退出リンクの組み合わせの数は、4×4=16である。なお、本実施形態では、目的地ノードを除いて、退出リンクを備えないノードは道路ネットワークの構成要素から除外している為、何れのノードも進入リンクと退出リンクを少なくとも1つずつ備えている。
また、進入リンクと退出リンクの組み合わせによって、直進や、右折、左折など、そのノードにおける車両の移動方向は異なるとともに、各リンクの巡航速度vbは異なってくる。これに伴って、ノードコストは、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なる値が設定される。ステップS409以降のフローは、対象ノードが備える進入リンクと退出リンクの全ての組み合わせにおいて、ノードコストを計算するための処理となっている。
まず、ステップS409では、進入リンクと退出リンクの全ての組み合わせに対して、ノードコストを計算したか否かを判定する。全ての組み合わせについてノードコストを計算している場合には、ステップS409がYESとなってステップS401に戻る。一方、まだノードコストを計算していない組み合わせが存在する場合には、ステップS409がNOとなってステップS411に移る。
ステップS411では、未計算の進入リンクと退出リンクの組み合わせを選択してステップS413に進む。ステップS413では、その進入リンクと退出リンクの組み合わせの移動方向が、直進であるか否かを判定する。ここでの直進とは、完全な直進だけではなく、やや斜め前方への移動も含む。
進入リンクと退出リンクの組み合わせの移動方向が直進である場合にはステップS413がYESとなってステップS420に移る。一方、進入リンクと退出リンクの組み合わせの移動方向が、直進ではない場合にはステップS413がNOとなってステップS415に移る。
ステップS420では、直進燃料損算出部F4が、信号機燃料損算出部F3と協働して直進燃料損算出処理を実施し、ステップS409に戻る。ここで、図18に示すフローチャートを用いて、直進燃料損算出処理の流れの概略について説明する。図18は、直進燃料損算出処理の流れの一例を示すものであり、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図18のフローは、図17のステップS420に移ったときに開始される。なお、対象ノードや、処理の対象としている進入リンク、退出リンクについてのデータは、異なるフローチャートでも引き継がれる。
まず、ステップS421では、対象ノードが信号機を備えているか否か、すなわち対象ノードが有信号ノードであるか否かを判定する。対象ノードが有信号ノードである場合には、ステップS421がYESとなってステップS423に移る。一方、対象ノードが無信号ノードである場合には、ステップS421がNOとあってステップS427に移る。
ステップS423では、信号機燃料損算出部F3が、進入リンク及び退出リンクのリンク情報に基づいて信号機燃料損算出処理を実施し、ステップS425に移る。より具体的に、信号機燃料損算出部F3が実施する信号機燃料損算出処理の流れについて、図21に示すフローチャートを用いて説明する。図21に示すフローチャートは、図18のステップS423の他、図19のステップS445、図20のステップS465など、信号機燃料損算出処理が呼び出された時に開始される。
まず、ステップS501では、式1を用いて停車中燃料損ΔQaを算出してステップS503に移る。ステップS503では巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した退出リンクの平均車速を用いて、退出リンクの巡航速度vbを決定してステップS505に移る。
ステップS505では、ステップS503で決定された巡航速度vbを用いて式5を演算することによって、加速燃料損ΔQbを算出する。もちろん、式5で用いる種々のパラメータは、要求元の車種(ここでは車種A)の燃料消費特性データに示される値を用いればよい。
ステップS507では、巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した進入リンクの平均車速を用いて、進入リンクの巡航速度vbを決定してステップS509に移る。ステップS509では、ステップS507で決定された巡航速度vbを用いて、式8を演算することによって、減速燃料損ΔQcを算出する。そして、ステップS511では、停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcの和を信号機燃料損ΔQとして算出し、呼び出し元に戻る。
再び図18に戻り、直進燃料損算出処理の説明を続ける。以上のようにしてステップS423では進入リンク及び退出リンクの組み合わせに応じた信号機燃料損ΔQを算出した。ステップS425では、直進燃料損ΔQSとしてこの信号機燃料損ΔQを設定し、直進燃料算出処理のフローを終了する。また、ステップS427では、直進燃料損ΔQSを0に設定し、直進燃料算出処理のフローを終了する。本実施形態では、以上の処理によって設定された直進燃料損ΔQSが、当該進入リンクと退出リンクの組み合わせにおけるノードコストとなる。
再び図17に戻り、ノードコスト計算処理の説明を続ける。以上ではステップS401からステップS413でYESと判定された場合の処理について説明した。次は、ステップS413でNOと判定されてステップS415に移った場合の処理について説明する。
ステップS415では、その進入リンクと退出リンクの組み合わせからなる移動方向が左折であるか否かを判定する。進入リンクと退出リンクの組み合わせからなる移動方向が左折である場合にはステップS415がYESとなってステップS440に移る。一方、進入リンクと退出リンクの組み合わせからなる移動方向が左折ではない場合にはステップS415がNOとなってステップS460に移る。
ステップS440では、左折燃料損算出部F5が、信号機燃料損算出部F3と協働して左折燃料損算出処理を実施し、ステップS409に戻る。ここで、図19に示すフローチャートを用いて、左折燃料損算出処理の流れの概略について説明する。図19は、左折燃料損算出処理の流れの一例を示すものであり、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図19のフローは、図17のステップS440に移ったときに開始される。
まず、ステップS441では無信号左折燃料損算出部F51が、進入リンク及び退出リンクのリンク情報に基づいて無信号左折燃料損算出処理を実施し、ステップS443に移る。より具体的に、無信号左折燃料損算出部F51が実施する無信号左折燃料損算出処理の流れについて、図22に示すフローチャートを用いて説明する。図22に示すフローチャートは、図19のステップS441に移った時に開始される。
ステップS601では、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaを用いて、ΔQL0aを算出し、ステップS603に移る。ステップS603では巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した退出リンクの平均車速を用いて、退出リンクの巡航速度vbを決定してステップS605に移る。
ステップS605では、まず、加速燃料損算出部F32が、ステップS603で決定された巡航速度vbを用いて加速燃料損ΔQbを算出する。そして、無信号左折燃料損算出部F51が、この算出結果を用いて、加速過程における燃料損ΔQL0bを算出し、ステップS607に移る。
ステップS607では、巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した進入リンクの平均車速を用いて、進入リンクの巡航速度vbを決定してステップS609に移る。ステップS609では、まず、減速燃料損算出部F33がステップS607で決定された巡航速度vbを用いて減速燃料損ΔQcを算出する。そして、無信号左折燃料損算出部F51が、この算出結果を用いて減速過程における燃料損ΔQL0cを算出し、ステップS611に移る。ステップS611では、ΔQL0a、ΔQL0b、ΔQL0cの和を無信号左折燃料損ΔQL0として算出し、呼び出し元(すなわち左折燃料損算出処理)に戻る。
再び図19に戻り、左折燃料損算出処理の説明を続ける。以上のようにしてステップS441では進入リンク及び退出リンクの組み合わせに応じた無信号左折燃料損ΔQL0を算出した。ステップS443では、対象ノードが有信号ノードであるか否かを判定する。対象ノードが有信号ノードである場合には、ステップS443がYESとなってステップS445に移る。一方、対象ノードが無信号ノードである場合には、ステップS443がNOとあってステップS449に移る。
ステップS445では、前述のステップS423と同様に、信号機燃料損算出部F3が進入リンク及び退出リンクのリンク情報に基づいて信号機燃料損算出処理を実施し、信号機燃料損ΔQを算出する。このステップS445での演算処理が完了するとステップS447に移る。
ステップS447では、有信号左折燃料損算出部F52が無信号左折燃料損ΔQL0と信号機燃料損ΔQとの和を算出し、左折燃料損算出部F5はそれを左折燃料損ΔQLに設定して左折燃料損算出処理を終了する。
また、ステップS449では、左折燃料損算出部F5は、無信号左折燃料損ΔQL0を左折燃料損ΔQLに設定して左折燃料損算出処理を終了する。本実施形態では、以上の処理によって設定された左折燃料損ΔQLが、当該進入リンクと退出リンクの組み合わせにおけるノードコストとなる。左折燃料損算出処理が終了すると、呼び出し元であるノードコスト計算処理に戻る。
再び図17に戻り、ノードコスト計算処理の説明を続ける。以上ではステップS401からステップS415でYESと判定された場合の処理について説明した。次は、ステップS415でNOと判定されてステップS460に移った場合の処理について説明する。
ステップS460では、右折燃料損算出部F6が、信号機燃料損算出部F3と協働して右折燃料損算出処理を実施し、ステップS409に戻る。ここで、図20に示すフローチャートを用いて、右折燃料損算出処理の流れの概略について説明する。図20は、右折燃料損算出処理の流れの一例を示すものであり、もちろん、処理手順はこれに限定しない。図20のフローは、図17のステップS460に移ったときに開始される。
まず、ステップS461では無信号右折燃料損算出部F61が、進入リンク及び退出リンクのリンク情報に基づいて無信号右折燃料損算出処理を実施し、ステップS463に移る。より具体的に、無信号右折燃料損算出部F61が実施する無信号右折燃料損算出処理の流れについて、図23に示すフローチャートを用いて説明する。図23に示すフローチャートは、図20のステップS461に移った時に開始される。
ステップS701では、停車中燃料損算出部F31が算出した停車中燃料損ΔQaを用いて、ΔQR0aを算出し、ステップS703に移る。ステップS703では巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した退出リンクの平均車速を用いて、退出リンクの巡航速度vbを決定してステップS705に移る。
ステップS705では、まず、加速燃料損算出部F32が、ステップS703で決定された巡航速度vbを用いて加速燃料損ΔQbを算出する。そして、無信号右折燃料損算出部F61が、この算出結果を用いて、加速過程における燃料損ΔQR0bを算出し、ステップS707に移る。
ステップS707では、巡航速度取得部F2が、図17のステップS407で取得した進入リンクの平均車速を用いて、進入リンクの巡航速度vbを決定してステップS709に移る。ステップS709では、まず、減速燃料損算出部F33がステップS707で決定された巡航速度vbを用いて減速燃料損ΔQcを算出する。そして、無信号右折燃料損算出部F61が、この算出結果を用いて減速過程における燃料損ΔQR0cを算出し、ステップS711に移る。ステップS711では、ΔQR0a、ΔQR0b、ΔQR0cの和を無信号右折燃料損ΔQR0として算出し、呼び出し元(すなわち右折燃料損算出処理)に戻る。
再び図20に戻り、右折燃料損算出処理の説明を続ける。以上のようにしてステップS461では進入リンク及び退出リンクの組み合わせに応じた無信号右折燃料損ΔQR0を算出した。ステップS463では、対象ノードが有信号ノードであるか否かを判定する。対象ノードが有信号ノードである場合には、ステップS463がYESとなってステップS465に移る。一方、対象ノードが無信号ノードである場合には、ステップS463がNOとあってステップS469に移る。
ステップS465では、前述のステップS423と同様に、信号機燃料損算出部F3が進入リンク及び退出リンクのリンク情報に基づいて信号機燃料損算出処理を実施し、信号機燃料損ΔQを算出する。このステップS465での演算処理が完了するとステップS467に移る。
ステップS467では、有信号右折燃料損算出部F62が無信号右折燃料損ΔQR0と信号機燃料損ΔQとの和を算出し、右折燃料損算出部F6はそれを右折燃料損ΔQRに設定して右折燃料損算出処理を終了する。
また、ステップS469では、右折燃料損算出部F6は、無信号右折燃料損ΔQR0を右折燃料損ΔQRに設定して右折燃料損算出処理を終了する。本実施形態では、以上の処理によって設定された右折燃料損ΔQRが、当該進入リンクと退出リンクの組み合わせにおけるノードコストとなる。右折燃料損算出処理が終了すると、ノードコスト計算処理のステップS409に移る。
以上の処理を全ての進入リンクと退出リンクの全ての組み合わせに対して実施することで(ステップS409 YES)、対象ノードにおいて進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎のノードコストが設定される。
一例として図24及び図25を用いて、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎のノードコストの設定が完了した状態について説明する。図24は道路ネットワークの一部を取り出した模式図であり、図24中のN1〜5のそれぞれがノードを、L1a〜4a及びL1b〜4bのそれぞれがリンクを表している。ノードN4は、ノードN1〜3、N5のそれぞれと、リンク1a〜4a及び1b〜4bを介して接続している。一例としてノードN1〜4は何れも有信号ノードとする。
リンクL1a〜4aはいずれもノードN4にとっての進入リンクであり、リンクL1b〜4bは何れもノードN4にとっての退出リンクである。例えばリンクL1a、L1bはそれぞれ同じ道路における反対車線を表している。リンクL1a、L1bのリンク長は同じであるため、これらの巡航速度が等しい場合には、リンクL1a、L1bのリンクコストも等しくなる。
図25は、図24に示す道路ネットワークにおいて、ノードN4に設定される、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎のノードコストの一例を表した表である。例えば、リンクL1a及びリンクL2bの組み合わせからなる車両の移動方向は右折となる。したがって、ノードコスト設定部F7は、リンクL1a及びリンクL2bの組み合わせのノードコストとして、有信号右折燃料損算出部F62の算出結果(ここでは39.68)を設定する。
また、リンクL1a及びリンクL3bの組み合わせからなる車両の移動方向は左折となる。したがって、ノードコスト設定部F7は、リンクL1a及びリンクL2bの組み合わせのノードコストとして、有信号左折燃料損算出部F52の算出結果(ここでは16.39)を設定する。
さらに、リンクL1a及びリンクL4bの組み合わせからなる車両の移動方向は直進となる。したがって、ノードコスト設定部F7は、リンクL1a及びリンクL2bの組み合わせのノードコストとして直進燃料損算出部F4の算出結果(ここでは11.94)を設定する。
そして、他の進入リンクに対しても同様に、退出リンク毎に移動方向を判定してノードコストを設定することによって、ノードN4のノードコストの設定が完了する。
また、全てのノードに対して、上述したステップS409〜S460までの処理を実施することで(ステップS401 YES)、全てのノードに対して、移動方向毎のノードコストが設定された状態となる。ステップS401がYESとなると、本フローを抜けて図15のフローチャートに戻る。
再び図15に示す燃費優先経路探索処理の説明に戻る。ステップS205において、道路ネットワークを構成する全てのノードのノードコストの設定が完了すると、ステップS207に移って、経路探索処理を実施する。
このステップS207の経路探索処理では、上記処理で設定されたリンクコスト、ノードコストを用いて、出発地から目的地までの経路コストが最小となる経路を探索する。ここで、各リンク及び各ノードに設定されているコストは、想定される消費燃料の大きさを評価したものである。従って、出発地から目的地までの経路コストが最小となる経路が、燃費優先経路に相当する。
ここで、一例として図26及び図27を用いて、あるノードに設定される経路コストについて説明する。図26は図24に対応する図である。図26中において、例えばノードN3の近傍に示す“(102)”や、リンクL3aの近傍に示す“(8)”などの、丸括弧内の数字は、そのリンクに設定されているリンクコスト、又はノードに設定されている経路コストを表している。なお、図中の白塗り矢印は、各ノードから退出先とする方向を示している。
例えば、ノードN3からリンクL3aに退出する場合のノードN3の経路コストは102である。なお、リンクL3aはノードN3の退出先とも言うことができる。また、リンクL1aを退出先とする場合のノードN1の経路コストは90であり、リンクL2aを退出先とする場合のノードN2のノードコストは96である。さらに、例えばリンクL3aのリンクコストは8であり、リンクL1aのリンクコストは10である。その他の丸カッコ内の数字も同様の意味である。
以上のような状況における、ノードN4のノードコストについて、図27を用いて説明する。図27は、進入リンク及び退出リンクの組み合わせ毎の経路コストと、最終的にノードN4に設定される、退出リンク別の経路コスト(図27の最下段)を表している。
まずは、進入リンク毎に算出される到達コストについて説明する。例えば、リンクL1aからノードN4に到達する場合のノードN4の到達コストは、リンクL1aを退出先とする場合のノードN1の経路コスト(ここでは90)に、リンクL1aのリンクコスト(ここでは10)を加えた、100となる。また、同様に、リンクL2aからノードN4に到達する場合の到達コストは、退出先をリンクL2aとする場合のノードN2の経路コスト(ここでは96)に、リンクL2aのリンクコスト(ここでは4)を加えた、100となる。リンクL3aやリンクL4aからノードN4に到達する場合の到達コストも同様に求める。
ところで、ノードコストは、車両の移動方向の違い(右折や左折)やリンク毎の巡航速度vbの違いに起因して、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なる値となっている。このため、経路探索部F9は、まず、進入リンク毎の到達コストに、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎のノードコストを加えることで、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎の経路コストを算出する。
例えば、リンクL1aから進入してリンクL2bに退出する場合の経路コストは、リンクL1aから到達した場合の到達コスト(ここでは100)に、リンクL1a及びリンク2bの組み合わせにおけるノードコストである39.68(図25参照)を加えた値となる。このような計算を他の進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に実施する。
そして、最終的に、1つの退出リンクに対して進入リンク毎に算出される経路コストのうち、最小となっている値が、そのリンクを退出先とする場合の経路コストとなる。例えば、リンクL4bを退出先とする場合の経路コストは、図27の右端の列に示すように、111.94、131、121となる。この場合、リンクL4bを退出リンクとする場合の経路コストは111.94となる。
以上のようにして、出発地ノードから各ノードの経路コストを順次計算していくことで、最終的に、出発地ノードから目的地ノードまでの経路コストが最小となる経路を計算することができる。経路探索処理が完了すると、燃費優先経路探索処理を終了して図14のステップS107に移る。
ステップS107では、ステップS105の燃費優先経路探索処理で得られた燃費優先経路を示す経路情報を生成し、当該経路情報を、通信部31を介してナビゲーション装置1に送信する。経路情報の送信が完了すると、ナビゲーション装置1が送信した経路探索要求に対する案内経路提供処理を終了する。
(実施形態のまとめ)
以上の構成では、経路計算センタ3は、ナビゲーション装置1から経路探索要求信号を受信すると(S101 YES)、要求元の車種に対応する燃料消費特性データを燃料消費特性DB33から読み出す(S103)。そして、ノードコスト設定部F7は、各ノードに要求元の車種の燃料消費特性に応じたノードコストを設定するとともに(S205)、リンクコスト設定部F8もまた、要求元の車種の燃料消費特性に応じたリンクコストを各リンクに設定する(S203)。
そして、経路探索部F9は、ノードコスト設定部F7及びリンクコスト設定部F8が設定した種々のコストに基づいて、出発地から目的地までの経路コストが最小となる経路を算出し、要求元に当該経路の情報を提供する。ここで、各リンクや各ノードに設定されているコストは想定される燃料消費量が大きいほど大きく設定されている為、経路コストが最小となる経路が燃費優先経路に相当する。
すなわち、以上の構成によれば、経路探索要求元の車種が異なれば、各ノード及び各リンクに設定されるコストは異なる値が設定されるため、経路探索部F9は、経路探索要求元の車種に応じて、より燃料消費量が小さい経路を探索することができる。
また、経路探索要求元の重量が同じ程度であっても、各リンク及び各ノードに設定されるコストは、経路探索要求元の車種に応じて異なる。したがって、経路探索要求元の重量が同じ程度であっても、やはり車種毎に、より燃料消費量が小さい経路を探索することができる。
また、以上の構成では、停車に伴う燃料消費量を、減速過程における消費分、停車中における消費分、加速過程における消費分に分類して算出している。そして、減速過程及び加速過程における燃料消費量を算出する際には、経路探索要求元の車種だけでなく、該当リンクの巡航速度や信号停止確率などをパラメータとして算出している。
このような構成によれば、同じ車種であっても、さらにノード毎に異なるノードコストが設定されるため、より正確に経路コストを計算することができる。
特に、本実施形態では、ノードコスト設定部F7は、進入リンクと退出リンクの巡航速度を取得し(例えばS503、507など)、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なるノードコストを設定する(例えばS503、507など)。
したがって、ノードにおける移動方向が直進、右折、左折であるかといった移動方向毎のノードコストを用いる場合よりも、経路探索部F9は、より正確な経路コストを計算することができ、より適切な燃費優先経路を要求元に提供することができる。
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態(実施形態2とする)について、図を用いて説明する。なお、便宜上、前述の実施形態1の説明に用いた図に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態1を適用することができる。
実施形態1と本実施形態2との主たる違いは、予め算出しておいた停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcを、燃料消費特性データとして燃料消費特性DB33に格納しておく点である。そして、信号機燃料損算出部F3などは、それらの既に算出されている車速毎の停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcを用いて種々の燃料損ΔQ、ΔQS、ΔQL、ΔQRなどを算出する点である。以下、これらの差異について説明する。
まず、燃料消費特性DB33に格納される、車種毎の停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcを表すデータについて説明する。
本実施形態の燃料消費特性DB33は、車種毎の停車中燃料損ΔQaを示す停車中燃料損データを、例えばテーブルや関数などの形式で記憶している(図28参照)。ここで、予め停車中燃料損ΔQaを算出する際に用いるパラメータのうち、車種に依存しない信号停止確率pや信号停止時間tiは、例えば一定値とすればよい。図28では信号停止確率pは0.4、信号停止時間tiは30[sec]として算出した値を示している。もちろん、停車中燃料消費率fiは、車種毎の値を用いればよい。
また、燃料消費特性DB33は、車速と加速燃料損ΔQbの対応関係を示す車速−加速燃料損対応データを、車種毎に記憶している(図29参照)。例えば車速−加速燃料損対応データは、例えば、5[km/h]毎の加速燃料損ΔQbを表すものとする。車速毎の加速燃料損ΔQbを算出する際に用いるパラメータのうち、車種に依存しない信号停止確率pや加速度aは一定値とすればよい。図29の例では、信号停止確率p=0.4、加速度a=4[km/h/sec]としている。
加速燃料損ΔQbを算出するパラメータのうち、車種に依存するパラメータである加速時燃料2次係数kb2や加速時燃料1次係数kb1は、車種毎の燃料消費特性データに示される値を用いる。また、ある車速における燃料消費率fvも、図6に示す車速−燃料消費率対応データを参照して決定すればよい。
燃料消費特性DB33は、さらに、車速と減速燃料損ΔQcの対応関係を示す車速−減速燃料損対応データを、車種毎に記憶している(図30参照)。例えば車速−減速燃料損対応データは、前述の車速−加速燃料損対応データと同様に、5[km/h]毎の減速燃料損ΔQcを表す。車速毎の減速燃料損ΔQcを算出する際に用いるパラメータのうち、車種に依存しない信号停止確率pや、加速度aの大きさは一定値とすればよい。図30の例では、信号停止確率p=0.4、加速度a=4[km/h/sec]としている。
減速燃料損ΔQcを算出するパラメータのうち、車種に依存するパラメータである減速時燃料消費率fcは、例えば図5に示すように、車種毎の燃料消費特性データに示される値を用いる。また、車速毎の燃料消費率fvも、図6に示す車速−燃料消費率対応データを参照して決定すればよい。
以上のようにして車種毎に予め生成されている停車中燃料損データや、車速−加速燃料損対応データ、車速−減速燃料損対応データもまた、車種毎の燃料消費特性を表す燃料消費特性データに相当する。
次に、実施形態2における信号機燃料損算出部F3、無信号左折燃料損算出部F51、無信号右折燃料損算出部F61が実施する各処理の流れについて説明する。
まず、実施形態2における信号機燃料損算出部F3が実施する信号機燃料損算出処理の流れについて、図31を用いて説明する。図31は、実施形態1における信号機燃料算出処理の流れをしている図21に対応するフローチャートである。図31に示すフローチャートは、図18のステップS423の他、図19のステップS445、図20のステップS465など、信号機燃料損算出処理が呼び出された時に開始される。
まず、ステップT501では、燃料消費特性DB33から、経路情報の要求元に対応する車種の停車中燃料損ΔQaを読み出してステップT503に移る。ステップT503では巡航速度取得部F2が退出リンクの平均車速から、退出リンクの巡航速度vbを決定してステップT505に移る。
ステップT505では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−加速燃料損対応データを参照し、前ステップT503で決定した巡航速度vbに対応する加速燃料損ΔQbを読み出してステップT507に移る。ステップT507では、巡航速度取得部F2が進入リンクの平均車速から進入リンクの巡航速度vbを決定してステップT509に移る。
ステップT509では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−減速燃料損対応データを参照し、前ステップT507で決定した巡航速度vbに対応する減速燃料損ΔQcを読み出す。そして、ステップT511では、停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcの和を信号機燃料損ΔQとして算出し、本フローを終了する。
次に、実施形態2における無信号左折燃料損算出部F51の実施する無信号左折燃料損算出処理について、図32を用いて説明する。図32は、実施形態1における無信号左折燃料算出処理の流れをしている図22に対応するフローチャートである。図32に示すフローチャートは、図19のステップS441に移った時に開始される。
ステップT601では、燃料消費特性DB33から、経路情報の要求元に対応する車種の停車中燃料損ΔQaを読み出してステップT603に移る。ステップT603では、ステップT601で読み出した停車中燃料損ΔQaに、係数klaを乗算することで、停車中の燃料損ΔQL0aを算出し、ステップT605に移る。ステップT605では、巡航速度取得部F2が、退出リンクの平均車速から退出リンクの巡航速度vbを決定してステップT607に移る。
ステップT607では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−加速燃料損対応データを参照し、前ステップT605で決定した巡航速度vbに対応する加速燃料損ΔQbを読み出してステップT609に移る。ステップT609では、前ステップT607で読み出した加速燃料損ΔQbに係数klbを乗算することで、加速過程における燃料損ΔQL0bを算出し、ステップT611に移る。
ステップT611では、巡航速度取得部F2が進入リンクの平均車速から進入リンクの巡航速度vbを決定してステップT613に移る。ステップT613では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−減速燃料損対応データを参照し、前ステップT611で決定した巡航速度vbに対応する減速燃料損ΔQcを読み出してステップT615に移る。
ステップT615では、前ステップT613で読み出した減速燃料損ΔQcに係数klcを乗算することで、減速過程における燃料損ΔQL0cを算出し、ステップT617に移る。ステップT617では、ΔQL0a、ΔQL0b、ΔQL0cの和を無信号左折燃料損ΔQL0として算出し、本フローを終了する。
最後に、実施形態2における無信号右折燃料損算出部F61の実施する無信号右折燃料損算出処理について、図33を用いて説明する。図33は、実施形態1における無信号右折燃料算出処理の流れをしている図23に対応するフローチャートである。図33に示すフローチャートは、図20のステップS461に移った時に開始される。
ステップT701では、燃料消費特性DB33から、経路情報の要求元に対応する車種の停車中燃料損ΔQaを読み出してステップT703に移る。ステップT703では、ステップT701で読み出した停車中燃料損ΔQaに、係数kraを乗算することで、停車中の燃料損ΔQR0aを算出し、ステップT705に移る。ステップT705では、巡航速度取得部F2が、退出リンクの平均車速から退出リンクの巡航速度vbを決定してステップT707に移る。
ステップT707では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−加速燃料損対応データを参照し、前ステップT705で決定した巡航速度vbに対応する加速燃料損ΔQbを読み出してステップT709に移る。ステップT709では、前ステップT707で読み出した加速燃料損ΔQbに係数krbを乗算することで、加速過程における燃料損ΔQR0bを算出し、ステップT711に移る。
ステップT711では、巡航速度取得部F2が進入リンクの平均車速から進入リンクの巡航速度vbを決定してステップT713に移る。ステップT713では、経路情報の要求元に対応する車種の車速−減速燃料損対応データを参照し、前ステップT711で決定した巡航速度vbに対応する減速燃料損ΔQcを読み出してステップT715に移る。
ステップT715では、前ステップT713で読み出した減速燃料損ΔQcに係数krcを乗算することで、減速過程における燃料損ΔQR0cを算出し、ステップT717に移る。ステップT717では、ΔQR0a、ΔQR0b、ΔQR0cの和を無信号右折燃料損ΔQR0として算出し、本フローを終了する。
以上の構成によれば、予め計算しておいた車種毎の停車中燃料損ΔQa、加速燃料損ΔQb、減速燃料損ΔQcを用いて、信号機燃料損ΔQや無信号左折燃料損ΔQL0、無信号右折燃料損ΔQR0などを計算することができる。したがって、種々の演算処理によってCPUにかかる負荷を軽減することができるとともに、演算速度をより早くすることができる。
<その他の変形例>
以上、本発明の実施形態1及び実施形態2について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以下に示す態様も本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で変更したり、組み合わせたりして実施することができる。
例えば、以上の実施形態では、特許文献1との違いを明確化するために、車種A〜Cを同じ程度の重量のものとしたが、もちろん、これに限らない。本発明は、重量にかかわらず、車種毎の燃費優先経路を探索するものである。すなわち、燃料消費特性DB33は、重量に関わらず、車種毎の燃料消費特性データを記憶している。
さらに、本実施形態では、車種毎の燃料消費特性データに基づいて種々のコストの設定を行ったが、これに限らない。同じ車種であっても、販売が開始された年や車両性能などで区別される車両モデル毎に、燃費特性は異なることが想定される。従って、燃料消費特性DB33は、車両モデル毎の燃料消費特性データを備え、制御部34は、この車両モデル毎の燃料消費特性データを用いて上述した種々の処理を実施してもよい。
また、実施形態1及び実施形態2では、燃料損を、ノードにおいて停車した場合に生じる燃料消費量と、巡航速度を維持して走行する場合の燃料消費量との差の期待値とする構成としたが、これに限らない。巡航速度を維持して走行する場合の燃料消費量との差を算出せず、ノードにおいて停車した場合に生じる燃料消費量の期待値を、種々の燃料損とする構成としてもよい。
また、以上では、ノードコスト設定部F7は、進入リンクと退出リンクの巡航速度を取得し、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なるノードコストを設定する構成とした。進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎に異なるノードコストを設定した理由は、各リンクで巡航速度が異なるためである。
ここで、他の態様として、進入リンクと退出リンクの組み合わせ毎には異なるノードコストを設定せず、ノードを直進、右折、左折するかといった、移動方向毎に異なるノードコストを設定してもよい(これを変形例1とする)。この場合、リンク毎の巡航速度を用いず、例えばノードに接続するリンクの道路種別から定まる速度を、全ての接続リンクの巡航速度として採用すればよい。
例えば、道路種別が一般道となっているリンクの巡航速度は、いずれも一定値(一般道巡航速度とする)とし、道路種別が高速道路となっているリンクの巡航速度は、一般道巡航速度よりも大きい一定値(高速道巡航速度とする)とすればよい。一般道巡航速度は、例えば一般道の制限速度とし、高速道巡航速度は、例えば高速道路の制限速度とすればよい。なお、ここでの高速道路とは、高速自動車道や、自動車専用道、その他の有料道路を含む。
この変形例1の構成によれば、ノードコスト設定部F7は、各ノードに移動方向毎のノードコストを設定する。そして、経路探索部F9は、経由ノードの移動方向に応じたノードコストを用いて経路コスト等を計算すればよい。
また、実施形態1及び実施形態2では、リンク情報などの道路交通情報の情報源として、交通情報センタ2を用いる構成を示したが、必ずしもこれに限らない。交通情報センタ2以外の情報センタや車両に搭載された端末機を道路交通情報源として用い、道路交通情報を取得する構成としてもよい。
さらに、実施形態1及び実施形態2では、交通規則として左側通行を採用している地域を想定して説明したがこれに限らない。本発明は右側通行を採用している地域でも適用できる。右側通行を採用している地域では、例えば図7に示す左折燃料係数と右折燃料係数とを入れ替えて用いれば良い。
また、実施形態1及び実施形態2では信号停止確率p=0.4として一定の値を用いたが、これに限らない。交通情報センタから取得する統計値や、プローブデータから決定した値を用いてもよい。また、一般に、地方道に対して国道などの相対的に道路の格が高い方が交通量は多い。これに伴って、複数の道路種別の道路が合流、分岐するノードに備えられている信号機のスプリット比は、より道路の格が大きいほうの道路の通行を優先的に許可するように設定されると想定される。
したがって、信号停止確率pや信号停止時間tiは、道路種別に応じて異なる値に設定されていてもよい。例えば、より格が高い道路種別となっているリンクから、相対的に下位の格の道路種別となっているリンクへ右折または左折する場合の信号停止確率p及び信号停止時間tiはより大きな値となるように設定してもよい。
さらに、地図データが備える信号機情報に含まれる信号機の点灯サイクルとスプリット比から、信号機毎の信号停止確率p及び信号停止時間tiを取得して用いても良い。この場合、信号機毎に異なる信号停止確率p及び信号停止時間tiを用い、それらは一律にp=0.4及びti=30とした場合よりも実際の値に近い為、より精度良く各燃料損を算出することができる。
また、実施形態1及び実施形態2では、加速度aを一定の値(4[km/h/sec])としたが、これに限らない。実施形態1の説明の中でも簡単に述べたようにドライバの加減速操作の傾向を学習し、その学習した結果を用いてもよい。また、加速度aは、燃料消費特性データとして備えられていてもよい。例えば、馬力や最大トルクが大きい車種ほど、加速度aがより大きい値となるように設定されていても良い。
さらに、一般に、例えば40[km/h]まで加速する場合と100[km/h]まで加速する場合とでは、それぞれの加速度aは異なると想定される。減速する場合においても同様に、減速を開始する車速毎に加速度は異なると考えられる。したがって、加速終了速度、及び減速開始速度毎に、異なる加速度を用いて、加速燃料損ΔQbや減速燃料損ΔQcを生成してもよい。
例えば、目標速度(すなわち巡航速度vb)まで加速するために要する時間が一定(例えば10秒)となる加速度を用いて、車速−加速燃料損対応データを生成すればよい。車速−減速燃料損対応データについても、減速を開始する車速(すなわち巡航速度vb)から車速が0となるまでに要する停車所要時間が一定となる加速度を用いて生成すればよい。
100 経路案内システム、3 経路計算センタ(経路計算装置)、31 通信部、32 地図データベース、33 燃料消費特性データベース、34 制御部、34M メモリ、F1 通信処理部、F2 巡航速度取得部、F3 信号機燃料損算出部、F31 停車中燃料損算出部、F32 加速燃料損算出部、F33 減速燃料損算出部、F4 直進燃料損算出部、F5 左折燃料損算出部、F51 無信号左折燃料損算出部、F52 有信号左折燃料損算出部、F6 右折燃料損、F61 無信号右折燃料損算出部、F62 有信号右折燃料損算出部、F7 ノードコスト設定部、F8 リンクコスト設定部、F9 経路探索部

Claims (12)

  1. ノード毎に設定されるノードコストと、前記ノードの間を接続する道路に相当するリンク毎に設定されるリンクコストと、に基づいて、出発地から目的地までの経路を探索する経路計算装置(100)であって、
    前記経路を探索するように要求した要求元の車種を取得する要求元車種取得部(F1)と、
    車種毎に、その車種の燃料消費の特性を表す燃料消費特性データを記憶している燃料消費特性データベース(33)と、
    前記ノード毎に、前記要求元車種取得部が取得した前記車種の前記燃料消費特性データから定まる、前記ノードを通過するために必要と想定される燃料消費量に基づいて、前記ノードコストを設定するノードコスト設定部(F7)と、
    前記リンク毎に、前記要求元車種取得部が取得した前記車種の前記燃料消費特性データから定まる、前記リンクを通過するために必要と想定される燃料消費量に基づいて、前記リンクコストを設定するリンクコスト設定部(F8)と、
    前記ノードコスト設定部が算出した前記ノードコストと、前記リンクコスト設定部が算出した前記リンクコストに基づいて、前記出発地から前記目的地までの移動に要する前記燃料消費量が最小となる前記経路を探索する経路探索部(F9)と、を備えることを特徴とする経路計算装置。
  2. 請求項1において、
    前記ノードを直進する場合の燃料消費量を、前記車種の前記燃料消費特性データに基づいて算出する直進燃料損算出部(F4)と、
    前記ノードを左折する場合の燃料消費量を、前記車種の前記燃料消費特性データに基づいて算出する左折燃料損算出部(F5)と、
    前記ノードを右折する場合の燃料消費量を、前記車種の前記燃料消費特性データに基づいて算出する右折燃料損算出部(F6)と、を備え、
    前記ノードコスト設定部は、前記直進燃料損算出部、前記左折燃料損算出部、及び前記右折燃料損算出部が算出した結果に基づいて、前記ノードを直進する場合のノードコスト、左折する場合のノードコスト、及び右折する場合のノードコストを、前記ノードに対して設定することを特徴とする経路計算装置。
  3. 請求項2において、
    前記燃料消費特性データは、停車中における燃料消費特性である停車中燃料消費特性、加速時の燃料消費特性である加速燃料消費特性、及び減速時の燃料消費特性である減速燃料消費特性を含んでおり、
    前記直進燃料損算出部、前記左折燃料損算出部、及び前記右折燃料損算出部は、前記停車中燃料消費特性、前記加速燃料消費特性、前記減速燃料消費特性に基づいて、各前記燃料消費量を算出することを特徴とする経路計算装置。
  4. 請求項3において、
    前記車種の前記減速燃料消費特性に基づいて、前記ノードに進入する際の減速過程において生じる燃料消費量から定まる減速燃料損を算出する減速燃料損算出部(F33)と、
    前記車種の前記停車中燃料消費特性に基づいて、前記ノードで停車している間に生じる燃料消費量から定まる停車中燃料損を算出する停車中燃料損算出部(F31)と、
    前記車種の前記加速燃料消費特性に基づいて、前記ノードを退出した後の加速過程において生じる燃料消費量から定まる加速燃料損を算出する加速燃料損算出部(F32)と、を備え、
    前記ノードコスト設定部は、前記減速燃料損算出部、前記停車中燃料損算出部、及び前記加速燃料損算出部が算出した結果に基づいて、前記ノードコストを設定することを特徴とする経路計算装置。
  5. 請求項3又は4において、
    前記ノードコスト設定部は、
    前記ノードに進入する側の前記リンクである進入リンクと、前記ノードの退出先となるリンクである退出リンクの組み合わせ毎に、異なるノードコストを設定することを特徴とする経路計算装置。
  6. 請求項5において、
    前記ノードコスト設定部は、
    前記進入リンクと前記退出リンクの位置関係から、それらを接続する前記ノードにおける車両の移動方向が直進であるか、左折であるか、右折であるかを、前記進入リンクと前記退出リンクの組み合わせ毎に判定し、
    前記進入リンクと前記退出リンクの組み合わせによって定まる前記車両の当該ノードにおける移動方向が直進であると判定した場合には、前記直進燃料損算出部が算出した結果に基づいたノードコストを当該組み合わせに対応づけて設定し、
    前記進入リンクと前記退出リンクの組み合わせによって定まる前記車両の当該ノードにおける移動方向が左折であると判定した場合には、前記左折燃料損算出部が算出した結果に基づいたノードコストを当該組み合わせに対応づけて設定し、
    前記進入リンクと前記退出リンクの組み合わせによって定まる前記車両の当該ノードにおける移動方向が右折であると判定した場合には、前記右折燃料損算出部が算出した結果に基づいたノードコストを当該組み合わせに対応づけて設定することを特徴とする経路計算装置。
  7. 請求項1から6の何れか1項において、
    前記燃料消費特性データは、一定の車速で走行している状態での燃料消費特性である車速燃料消費特性を含み、
    前記リンクの平均車速及び制限速度に基づいて前記リンクの巡航速度を取得する巡航速度取得部(F2)を備え、
    前記リンクコスト設定部は、
    前記リンクのリンク長と、前記巡航速度取得部が取得した当該リンクの巡航速度と、前記燃料消費特性データベースが記憶している前記車種の車速燃料消費特性と、に基づいて当該リンクのリンクコストを設定することを特徴とする経路計算装置。
  8. 請求項6において、
    前記経路探索部は、
    前記目的地に到達するまでに通過する前記ノードである経由ノードに対して、前記経由ノードの前記進入リンク毎に、前記経由ノードに到達するまでに経由した前記ノード及び前記リンクのそれぞれに設定されている前記ノードコスト及び前記リンクコストの総和である到達コストを算出し、
    その算出した前記進入リンク毎の到達コストと、当該経由ノードに設定されている前記進入リンクと前記退出リンクの組み合わせ毎のノードコストと、から、前記退出リンク毎の途中経路コストを設定することで、
    前記出発地から前記目的地までに経由した前記ノードの前記ノードコストと前記リンクの前記リンクコストの総和が最小となる経路を探索することを特徴とする経路計算装置。
  9. 請求項4において、
    前記停車中燃料損算出部は、前記ノードに停車する確率である停車確率と、停車した場合の停車時間と、前記車種毎の前記停車中燃料消費特性と、から、車種毎に、当該ノードに停車することよって生じる燃料消費量の期待値を算出し、当該算出された期待値を用いて前記停車中燃料損を算出し、
    前記加速燃料損算出部は、前記停車確率と、当該ノードの退出先となるリンクである退出リンクの巡航速度と、前記車種毎の前記加速燃料消費特性と、から車種毎に、当該ノードを退出した後の加速過程において生じる燃料消費量の期待値を算出し、当該算出された期待値を用いて前記加速燃料損を算出し、
    前記減速燃料損算出部は、前記停車確率と、当該ノードに進入する側の前記リンクである進入リンクの巡航速度と、前記車種毎の減速燃料消費特性と、から当該ノードに進入する際の減速過程において生じる燃料消費量の期待値を算出し、当該算出された期待値を用いて前記減速燃料損を算出することを特徴とする経路計算装置。
  10. 請求項4又は9において、
    前記直進燃料損算出部は、前記ノードに対して前記停車中燃料損算出部、前記加速燃料損算出部、及び前記減速燃料損算出部が算出した結果に基づいて、当該ノードを直進する場合の前記ノードコストを算出し、
    前記左折燃料損算出部は、前記ノードに対して前記停車中燃料損算出部、前記加速燃料損算出部、及び前記減速燃料損算出部が算出した結果に基づいて、当該ノードを左折する場合の前記ノードコストを算出し、
    前記右折燃料損算出部は、前記ノードに対して前記停車中燃料損算出部、前記加速燃料損算出部、及び前記減速燃料損算出部が算出した結果に基づいて、当該ノードを右折する場合の前記ノードコストを算出することを特徴とする経路計算装置。
  11. 請求項3から10の何れか1項において、
    前記停車中燃料消費特性は、停車中において単位時間当りに消費する燃料の量を表し、
    前記減速燃料消費特性は、減速中において単位時間当りに消費する燃料の量を表し、
    前記加速燃料消費特性は、加速過程における燃料消費量を、加速終了時点における車速を変数とする2次関数で表すことを特徴とする経路計算装置。
  12. 請求項3から10の何れか1項において、
    前記停車中燃料消費特性を表す前記燃料消費特性データは、停車確率及び停車時間をそれぞれ一定とした場合の停車中の燃料消費量を表す停車中燃料損データであって、
    前記減速燃料消費特性を表す前記燃料消費特性データは、減速を開始する車速と、減速を開始してから停車するまでに消費する燃料の量との対応関係を表す車速−減速燃料損対応データであって、
    前記加速燃料消費特性を表す前記燃料消費特性データは、加速を終了する速度である目標速度と、停車している状態から加速を開始して前記目標速度に到達するまでに消費する燃料の量との対応関係を表す車速−加速燃料損対応データであることを特徴とする経路計算装置。
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