JP2015140272A - 混和材、セメント組成物およびセメント硬化体 - Google Patents

混和材、セメント組成物およびセメント硬化体 Download PDF

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Abstract

【課題】セメント硬化体の作製に使用される混和材であって、セメント硬化体の収縮を抑制することで、収縮低減剤や膨張材の使用量を低減することができる混和材を提供することを課題とする。【解決手段】シリカフュームを含有すると共に、石膏と高炉スラグ微粉末とフライアッシュとから選択される少なくとも一つを含有しており、セメントを含有するセメント組成物が水と混練されて硬化することで形成されるセメント硬化体を形成する際に用いられる混和材であって、混和材の全体量に対して、SiO2の含有量が44質量%以上62.3質量%以下であり、SO3とAl2O3の合計量が15質量%以上20.5質量%以下であり、Al2O3に対するSO3の質量比が1.3以上2.3以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、セメントと混合される混和材、該混和材を含有するセメント組成物、および、該セメント組成物から形成されるセメント硬化体に関する。
従来から、水と混練されて硬化体を形成するセメント組成物には、種々の混和材が含有される。例えば、蒸気養生条件および常温養生条件で高強度のセメント硬化体(モルタルやコンクリート等の硬化体)を形成する場合、混和材として、II型無水石膏と、シリカフューム(JIS A 6207に規定するもの)と、高炉スラグ微粉末とを含有したものが提案されている(特許文献1参照)。斯かる混和材を用いることで、水セメント比を低くしてセメント組成物と水とを混練した際に、流動性を良好にすることが可能となると共に、セメント硬化体の高強度化、耐久性(特に、塩素イオンの浸透抵抗性)の向上を図ることができる。
また、他の混和材としては、粒径90μm以上の粒子を1〜10%含有する高炉スラグ粉末と、II型無水石膏と、シリカフュームと、膨張材とを含有する混和材が提案されている(特許文献2参照)。斯かる混和材を用いることで、得られるセメント硬化体の高強度化を図ることができると共に、セメント硬化体が形成される際の温度上昇を抑制することができる。
特開平2−302349号公報 特開平2005−350305号公報
ところで、上記のような混和材は、一般的に、セメント硬化体が経時的に収縮するのを抑制し、セメント硬化体のひび割れや、所望する強度からの強度低下を防止する効果も奏するものである。ところが、上記のような混和材は、混和材を構成する各物質の化学成分にバラツキ(混和材のロット毎のバラツキ等)があるため、所望するような収縮抑制効果を得ることができない場合がある。
このため、斯かる場合には、上記のような混和材と共に収縮低減剤や膨張材を併用することで、セメント硬化体の収縮量が所定の範囲となるように調整されている。しかしながら、斯かる収縮低減剤や膨張材は、比較的高価であるため、その使用量を低減することが求められている。
そこで、本発明は、セメント硬化体の作製に使用される混和材であって、セメント硬化体の収縮を抑制することで、収縮低減剤や膨張材の使用量を低減することができる混和材を提供することを課題とする。
本発明に係る混和材は、シリカフュームを含有すると共に、石膏と、高炉スラグ微粉末と、フライアッシュとから選択される少なくとも一つを含有しており、セメントを含有するセメント組成物が水と混練されて硬化することで形成されるセメント硬化体を形成する際に用いられる混和材であって、混和材の全体量に対して、SiO2の含有量が44質量%以上62.3質量%以下であり、SO3とAl23の合計量が15質量%以上20.5質量%以下であり、Al23に対するSO3の質量比が1.3以上2.3以下であることを特徴とする。
また、本発明に係るセメント組成物としては、セメントと上記に記載の混和材とを含有するセメント組成物であって、セメントと上記に記載の混和材との合計量に対する該混和材の割合が10質量%以上20質量%以下であることを特徴とする。
また、本発明に係るセメント硬化体としては、骨材を更に含有する上記に記載のセメント組成物と水とが水結合材比18質量%以下で混練されてなる混練物が60℃以上の環境下で48時間以上加熱養生されてなるセメント硬化体であって、材齢28日目の強度が140N/mm2以上になることを特徴とする。
上記のような各構成によれば、SiO2の含有率が上記の範囲であることで、比較的高い圧縮強度のセメント硬化体を得ることができる。また、SO3とAl23の合計量、および、Al23に対するSO3の質量比が上記の範囲であることで、セメント硬化体の収縮を抑制することができ、セメント硬化体にひび割れが発生するのを防止することができる。また、本発明に係る混和材を所定量含有するセメント組成物を用いることで、材齢28日目の圧縮強度が140N/mm2以上となるセメント硬化体を得れることができる。
以上のように、本発明によれば、セメント硬化体の収縮を抑制することで、収縮低減剤や膨張材の使用量を低減することができる。
以下、本発明の混和材について説明する。
本発明に係る混和材は、セメントを含有するセメント組成物が水と混練されて硬化することで形成されるセメント硬化体を形成する際に用いられるものである。具体的には、本発明に係る混和材は、セメント組成物を構成する材料として用いられてもよく、又は、セメント組成物とは別に準備されてセメント組成物と共にセメント硬化体の形成に使用されてもよい。
また、本発明に係る混和材は、化学成分として、少なくともSiO2と、SO3と、Al23とを含有するものである。また、本発明に係る混和材としては、例えば、シリカフュームを含有し、更に、石膏と、高炉スラグ微粉末と、フライアッシュとから選択される少なくとも一つを含有するもの等が挙げられる。
混和材の全体量に対するシリカフュームの含有量としては、特に限定されるものではなく、20質量%以上50質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。シリカフュームとしては、JIS A 6207「コンクリート用シリカフューム」に規定される粉末状のものが好ましい。また、シリカフュームとしては、特に、SiO2含有量が90質量%以上のものが好ましい。また、シリカフュームのBET比表面積としては、15m2/g以上25m2/g以下であることが好ましい。
混和材の全体量に対する石膏の含有量としては、特に限定されるものではなく、15質量%以上35質量%以下であることが好ましく、15質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。石膏としては、半水石膏(焼石膏)、二水石膏、無水石膏等の一般的な工業用石膏等が挙げられる。該工業用石膏としては、天然品、副生品(排煙脱硫時の副生石膏、ふっ酸製造時の副生石膏、リン酸製造時の副生石膏、酸化チタン製造時の副生石膏等)の何れであってもよい。特には、JIS R 9151「セメント用天然せっこう」に規定された無水石膏や二水石膏を用いることが好ましく、これらのうち、結晶水を含有しない無水石膏(Anhydrite)を用いることがより好ましい。斯かる無水石膏は、微粉砕しやすいものであり、斯かる無水石膏を用いることで、形成されるセメント硬化体の圧縮強度を高めることができると共に、自己収縮ひずみの低減を図ることができる。
混和材の全体量に対する高炉スラグ微粉末の含有量としては、特に限定されるものではなく、10質量%以上60質量%以下であることが好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。高炉スラグ微粉末としては、JIS A 6206「コンクリート用高炉スラグ微粉末」に規定された高炉スラグ微粉末の3000品、4000品、6000品、8000品等が挙げられる。特に、粒径が小さく初期強度の発現に優れた6000品又は8000品を用いることが好ましい。
フライアッシュの含有量としては、特に限定されるものではなく、混和材の全体量に対して10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、10質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
混和材の全体量に対するSiO2の含有量としては、44質量%以上62.3質量%以下であり、47質量%以上55質量%以下であることが好ましく、49質量%以上53質量%以下であることがより好ましい。また、混和材に含有されるSiO2のうち、シリカフュームを起源とするものは、混和材の全体量に対して28質量%以上48質量%以下であることが好ましく、35質量%以上40質量%以下であることがより好ましい。
混和材の全体量に対するSO3とAl23との合計量としては、15質量%以上20.5質量%以下であり、16.3質量%以上20.3質量%以下であることが好ましく、17.3質量%以上19.3質量%以下であることがより好ましい。また、混和材に含有されるSO3およびAl23のうち、石膏と、高炉スラグ微粉末と、フライアッシュとから選択される少なくとも一つを起源とするものの合計量は、15質量%以上20質量%以下であることが好ましく、17質量%以上19質量%以下であることがより好ましい。SO3とAl23との合計量が上記の範囲であることで、形成されたセメント硬化体の収縮が効果的に抑制され、セメント硬化体にひび割れが発生するのを防止することができると共に、比較的圧縮強度の高いセメント硬化体を得ることができる。
Al23に対するSO3の質量比としては、1.3以上2.3以下であり、1.8以上2.2以下であることが好ましく、1.9以上2.1以下であることがより好ましい。また、混和材に含有されるSO3およびAl23のうち、石膏と、高炉スラグ微粉末と、フライアッシュとから選択される少なくとも一つを起源とするものの同士の質量比としては、1.3以上2.3以下であることが好ましく、2.0以上2.2以下であることがより好ましい。SO3とAl23の質量比が上記の範囲であることで、形成されたセメント硬化体の収縮が効果的に抑制され、セメント硬化体にひび割れが発生するのを防止することができると共に、比較的圧縮強度の高いセメント硬化体を得ることができる。
本発明に斯かる混和材がセメント組成物を構成する場合、その含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、セメントと混和材との合計量に対する混和材の割合が10質量%以上20質量%以下であることが好ましい。
なお、セメント組成物を構成するセメントとしては、特に限定されるものではなく、JIS R 5210「ポルトランドセメント」に規定される早強、普通、中庸熱、低熱の何れのポルトランドセメントであってもよいが、特には、ビーライト(C2S)の含有量が高い中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを用いることが好ましい。これらを用いることで、低水結合材比においる混練が容易になると共に、初期強度の発現性に優れたセメント硬化体を得ることができる。
また、セメント組成物には、減水剤やAE減水剤(特には、高性能AE減水剤)等が含有されてもよい。特に、高性能AE減水剤としては、低水結合材比で高強度コンクリートを製造する際に使用されるポリカルボン酸塩系の高性能減水剤を用いることが好ましい。
セメント硬化体としては、骨材(細骨材や粗骨材)を含有するセメント組成物が水と混練されて硬化したモルタルやコンクリートが挙げられる。斯かるセメント硬化体を形成する際の水結合材比としては、特に限定されるものではなく、例えば、18質量%以下であることが好ましい。また、混練物の加熱養生の条件としては、60℃以上の環境下で48時間以上であることが好ましい。また、セメント硬化体の材齢28日目の強度としては、140N/mm2以上になることが好ましい。
以上のように、本発明に係る混和材、該混和材を含有するセメント組成物、および、該セメント組成物を用いたセメント硬化体によれば、セメント硬化体の収縮を抑制することで、収縮低減剤や膨張材の使用量を低減することができる。
なお、本発明に係る混和材、セメント組成物およびセメント硬化体は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
以下、本発明の実施例について説明する。
1.混和材の材料
下記の材料を用いて混和材を作製した。なお、各材料の化学組成については、下記表1に示す。
(A)シリカフューム(SF)
・EFACo(巴工業社製、JIS A 6207適合品、密度=2.2g/cm3、BET比表面積=17m2/g)
(B)高炉スラグ微粉末(BFS)
・エスメント4000(日鉄住金鉱化社製、JIS A 6206の高炉スラグ微粉末における4000適合品、密度=2.86g/cm3、ブレーン比表面積=4300cm2/g)
(C)石膏(AN)
・無水硫酸カルシウム(天然産II型無水石膏の微粉砕品、JIS R 9151適合品、住友大阪セメント社製、密度=2.95g/cm3、ブレーン比表面積=6800cm2/g)
(D)フライアッシュ(FA)
・ファイナッシュFA10(四電ビジネス社製、JIS A 6201のI種適合品、密度=2.42
g/cm3、ブレーン比表面積=6200cm2/g)
2.コンクリートの材料
(1)セメント(MC)
・中庸熱ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製、JIS R 5210適合品、密度=3.21g/cm3、C2S=56質量%、Al23=2.7質量%、SO3=2.0質量%、ブレーン比表面積=3400cm2/g)
(2)細骨材(S)
・静岡県掛川産陸砂(表乾密度=2.56g/cm3、吸水率=2.1%、FM=2.65)
(3)粗骨材(G)
・茨城県桜川市産硬質砂岩砕石2005(表乾密度=2.65g/cm3、吸水率=0.6%、FM=6.67)
(4)水(W)
・上水道水(千葉県産)
(5)化学混和剤(SP)
・高性能減水剤(BASFジャパン社製、品名:レオビルドSP8HUX2、JIS A 6204適合品、ポリカルボン酸エーテル系)
・空気量調整剤(消泡剤)(BASFジャパン社製、品名:マイクロエア404、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系)
3.使用機器
・V型混合ミキサ(セメント混和材混合用、型番:V型混合機、ダルトン社製、公称容量=200リットル、200V三相モータ出力=3.7kW)
・コンクリートミキサ(コンクリート混練用、型番:SUPER DOUBLE MIXER SD−55、大平洋機工社製、二軸強制式、公称容量=55リットル、200V三相モータ出力=3.7kW)
・コンクリート用耐圧試験機(直径10cm×高さ20cmコンクリート円柱供試体の圧縮強度測定用、島津製作所社製、最大載荷能力=3000kN)
・恒温槽(コンクリートの加熱養生用、型番:DRM420DA、ADVANTEC社製、槽内容量=98リットル、電圧=100V)
・データロガー/静ひずみ測定器(自己収縮ひずみ測定用、型番:TDS−530、東京測器研究所社製)
・埋込型ひずみゲージ(型番:KM−100BT、東京測器研究所社製)
4.混和材の作製
上記の混和材の材料を用いて、下記表2に示す材料構成で混和材(A1〜D4)を作製した。具体的には、上記のV型混合ミキサを用いて、1バッチ当たり20kgで30分間混合して混和材を作製した。
5.コンクリートの配合と混練方法について
得られた各混和材とコンクリートの材料とを用いて、コンクリートを作製する際の配合(No.1〜4)については、下記表3に示す。なお、コンクリートを混練する際には、20℃の恒温室で、JIS A 1138「試験室におけるコンクリートの作り方」に規定される方法で、1バッチあたり0.035m3で混練した。混練方法としては、水および化学混和剤を除く材料(セメント、混和材、細骨材、粗骨材)をミキサに一括投入し、15秒間空練りを行った後、水および化学混和剤を加え、8分間混練した。練り混ぜたフレッシュコンクリートの目標スランプフローは、60±15cm(JIS A 1150に基づくもの)、目標空気量は、2.0%(JIS A 1128に基づくもの)とした。
6.スランプフローおよび空気量の測定方法について
練り上ったフレッシュコンクリートのスランプフローは、JIS A 1150「コンクリートのスランプフロー試験方法」に規定する方法で測定した。また、練り上ったフレッシュコンクリートの空気量は、JIS A 1128「フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法」に規定する方法で測定した。
7.圧縮強度の測定方法について
練上がったフレッシュコンクリートが硬化してなるセメント硬化体の圧縮強度の測定は、耐圧試験機を用いて、JIS A 1108「コンクリートの圧縮強度試験方法」に規定する方法で、材齢7日目、28日目、91日目の各セメント硬化体に対して行った。
セメント硬化体の作製する方法としては、混練直後のフレッシュコンクリートを直径10cm×高さ20cmの鋼製簡易型枠に充填し、該鋼製簡易型枠の頭部(開口部)をポリエチレン製ビニールキャップおよび輪ゴムを使用して封かん状態とした。そして、斯かる状態の鋼製簡易型枠を、コンクリートの混練(注水)開始から48時間後に、60℃に維持された恒温槽に移し、48時間加熱養生した。該加熱養生後、斯かる鋼製簡易型枠を自然放冷し、鋼製簡易型枠内のセメント硬化体(円柱供試体)が上記の材齢となるまで20℃で封かん養生した。該養生後、鋼製簡易型枠内から円柱供試体を脱型し、円柱供試体の両端面を研摩処理した後、圧縮強度の測定を行った。
なお、圧縮強度が100N/mm2を超える超高強度コンクリートは、結合材の単位量が多いため、水和による発熱量が多い。このため、実際の構造部材(マスコンクリート)では、最高60〜90℃程度の高温履歴を受けて短い材齢で高い強度を発現する。よって、斯かる高温履歴を模擬する目的で上記の条件で加熱養生を行った。
8.自己収縮ひずみの測定方法について
練り上がったフレッシュコンクリートを使用し、JCI自己収縮研究委員会およびJCI超流動研究委員会の方法に準拠して、材齢7日目、28日目、91日目の自己収縮ひずみを測定した。具体的には、10cm×10cm×40cmの角柱供試体を形成する型枠内にフレッシュコンクリートを充填し、該フレッシュコンクリートの内部に埋め込みひずみ計(KM−100BT、東京測器研究所社製)を配置した。その後、混練(注水)開始から材齢1日目で角柱供試体を脱型し、水が散逸しないように角柱供試体の全表面をテフロン(登録商標)シートおよび樹脂テープを用いて密封被覆した。そして、斯かる角柱供試体を材齢48時間後に60℃に維持された恒温槽に移し、48時間加熱養生した。その後、加熱養生後の角柱供試体を自然放冷し、各材齢まで20℃で封かん養生した。
=試験1=
下記表2の混和材A1〜A6を用いて、下記表3のコンクリートの配合No.2で練り混ぜたコンクリートを実施例1〜3、および、比較例1〜3とした。そして、スランプフロー、空気量、および、圧縮強度を上記の方法で測定した。各測定結果については、下記表4に示す。
=試験2=
下記表2の混和材B1〜B6を用いて、下記表3のコンクリートの配合No.2で練り混ぜたコンクリートを実施例4〜6、および、比較例4〜6とした。そして、スランプフロー、空気量、自己収縮ひずみ、および、圧縮強度を上記の方法で測定した。各測定結果については、下記表5に示す。
=試験3=
下記表2の混和材C1〜C6、および、D1〜D4を用いて、下記表3のコンクリートの配合No.1〜4で練り混ぜたコンクリートを実施例7〜9、比較例7〜16とした。そして、スランプフロー、空気量、自己収縮ひずみ、および、圧縮強度を上記の方法で測定した。各測定結果については、下記表6に示す。
Figure 2015140272
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Figure 2015140272
Figure 2015140272
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<まとめ>
表4の試験結果を見ると、各実施例の方が各比較例よりもいずれの材齢において、圧縮強度が高いことが認められる。また、各実施例の方が各比較例よりもフレッシュ性状が良好であることが認められる。つまり、本願発明に係る混和材を用いることで、良好なフレッシュ性状を得つつ、セメント硬化体(コンクリート)の収縮を抑制することができるため、セメント硬化体にひび割れ等が生じにくくなり、圧縮強度を高くすることが可能となる。
また、表5の試験結果を見ると、各実施例の方が各比較例よりもいずれの材齢において、自己収縮ひずみが小さいことが認められる。また、各実施例の方が各比較例よりも圧縮強度が高いことが認められる。更に、各実施例の方が各比較例よりもフレッシュ性状が良好であることが認められる。つまり、本願発明に係る混和材を用いることで、良好なフレッシュ性状を得つつ、セメント硬化体(コンクリート)の収縮を抑制することができるため、セメント硬化体にひび割れ等が生じにくくなり、圧縮強度を高くすることが可能となる。
また、表6の試験結果を見ると、各実施例の方が各比較例よりもいずれの材齢において、自己収縮ひずみが小さいことが認められる。また、各実施例の方が各比較例よりも圧縮強度が高いことが認められる。更に、各実施例の方が各比較例よりもフレッシュ性状が良好であることが認められる。つまり、本願発明に係る混和材を用いることで、良好なフレッシュ性状を得つつ、セメント硬化体(コンクリート)の収縮を抑制することができるため、セメント硬化体にひび割れ等が生じにくくなり、圧縮強度を高くすることが可能となる。
また、表6の各試験例および実施例8をそれぞれ比較すると、試験例2および実施例8の方が試験例1,3よりもいずれの材齢において、自己収縮ひずみが小さいことが認められる。また、各実施例の方が各比較例よりも圧縮強度が高いことが認められる。更に、各実施例の方が各比較例よりもフレッシュ性状が良好であることが認められる。つまり、本願発明に係るセメント組成物を用いることで、良好なフレッシュ性状を得つつ、セメント硬化体(コンクリート)の収縮を抑制することができるため、セメント硬化体にひび割れ等が生じにくくなり、圧縮強度を高くすることが可能となる。

Claims (3)

  1. シリカフュームを含有すると共に、石膏と高炉スラグ微粉末とフライアッシュとから選択される少なくとも一つを含有しており、セメントを含有するセメント組成物が水と混練されて硬化することで形成されるセメント硬化体を形成する際に用いられる混和材であって、
    混和材の全体量に対して、SiO2の含有量が44質量%以上62.3質量%以下であり、SO3とAl23の合計量が15質量%以上20.5質量%以下であり、Al23に対するSO3の質量比が1.3以上2.3以下であることを特徴とする混和材。
  2. 請求項1に記載の混和材とセメントとを含有するセメント組成物であって、
    前記混和材とセメントとの合計量に対する混和材の割合が10質量%以上20質量%以下であることを特徴とするセメント組成物。
  3. 骨材を更に含有する請求項2に記載のセメント組成物と水とが水結合材比18質量%以下で混練されてなる混練物が60℃以上の環境下で48時間以上加熱養生されてなるセメント硬化体であって、
    材齢28日目の強度が140N/mm2以上になることを特徴とするセメント硬化体。
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