JP2015139865A - ホース挿入装置 - Google Patents

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浩佑 小山
Kosuke Koyama
浩佑 小山
秀徳 山崎
Hidenori Yamazaki
秀徳 山崎
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Abstract

【課題】装置を用いてホースをパイプに挿入する際の作業性を改善し、挿入時におけるホースの肉厚変形を抑制することで、ホースバンド等の取付け作業を円滑に行うホース挿入装置を提供する。
【解決手段】ホース3とパイプ1の一方を保持する保持部11と、他方を固定する固定部12と、保持部を固定部に対して近接可能にスライドさせ、パイプに対するホースの圧入をするスライド部と、スライド部13に作用する荷重Fを測定する荷重測定部14と、スライド部のスライド量Sを測定するスライド量測定部15と、パイプに対するホースの挿入量が所定量に達した際に、ホースの先端が当接するストッパ面21と、スライド部のスライドによりパイプに対するホースの挿入過程の後、ホースの先端がストッパ面に押圧される押圧過程におけるスライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、スライド動作の停止タイミングを制御する制御部16とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ホース挿入装置に関し、特に圧入を伴ってホースをパイプに挿入するための装置に関する。
例えば自動変速機の潤滑油を加熱、冷却するミッションウォーマーには、潤滑油や冷却水を導入するためのホースが取付けられている。ミッションウォーマーへのホースの取付けは、従来、治具等で固定されたミッションウォーマーのパイプに対して、作業者の手でホースを挿入することにより行われている。しかしながら、この種のホースの内径寸法は、密封性を確保する観点から、パイプの外径寸法よりも小さく設定されているため、ホースをパイプに挿入するには相応の圧入力が必要となる。ホースのように変形し易い部材を圧入によりパイプに挿入することは難しく、この挿入を無理に行おうとするとパイプに過剰な負荷が掛かり、変形してしまうことがあった。このような変形を避けるためには慎重に挿入作業を行うしかないが、そうすると、今度は作業効率が低下する、との問題があった。また、圧入を伴った挿入作業には非常に大きな荷重が必要となるため、これを手作業で行うとなると、作業者の肉体的負担も相当なものになっていた。
そこで、作業効率を改善する観点から、例えば特許文献1には、ホースを所定位置に固定するホースホルダと、ホースに圧入すべきパイプを、ホースホルダに固定されたホースと同軸に保持し、かつ同軸を保った状態で、パイプをホースに対して近接又は離隔可能とするストローク部とを備え、ホースホルダのハンドル部を傾動させることでホースを所定位置に固定し、ストローク部の駆動により、ホースホルダに固定されたホースにパイプを近接させ、圧入可能とした配管用ホースの挿入装置が提案されている。
実開昭59−90537号公報
ところで、この種の挿入作業を行う作業者は、同時に別の作業を行う場合も少なくないため、例えば特許文献1に記載の如き装置を用いてホースを挿入する場合には、挿入動作の間に作業者が別の作業を行えるよう、自動的に挿入動作が完了するように挿入装置を制御することが望ましい。
そこで、例えば図10(a)に示すように、パイプ1に対するホース3の挿入量が所定の大きさに到達した際にホース3の先端が当接可能なストッパ面21を設けると共に、挿入動作時にホース3又はパイプ1に作用する荷重を測定するようにし、測定した荷重が所定の値にまで上昇した場合に、ホース3の先端がストッパ面21に到達しかつ押圧されているものと判断して、挿入動作を停止する手段が考えられる。
しかしながら、上述のように挿入動作を制御する場合には、挿入後の作業性が低下する、との問題が生じる。具体的に説明すると、パイプ1に対するホース3の挿入初期においては、図10(a)に示すように、ホース3を固定部12で固定し、パイプ1を保持部11で保持した状態から、固定部12に対して保持部11を近接するようスライドさせることで、パイプ1をホース3の先端に押込むことになる。そのため、ホース3の先端がまずその長手方向に圧縮され、圧縮された分だけ肉厚に変形する(いわば太る)。そして、ホース3の先端がある程度肉厚に変形した後、パイプ1のホース3に対する挿入動作が実質的に開始されるが、この際、ホース3の先端は肉厚に変形したままの状態で挿入動作が進行する(図10(b))。然る後、図10(c)に示すように、パイプ1に対するホース3の挿入量が所定の大きさに達して、ホース3の先端がストッパ面21に当接し、かつ測定された荷重が予め設定しておいた所定の値(しきい値)に達した時点で挿入動作が停止する。
このように、装置を用いた挿入動作においては、どうしてもホース3の先端が肉厚に変形し、かつ一旦肉厚に変形した部分にはその変形後もパイプ1が圧入され続ける。そのため、挿入動作の完了後においてもホース3の先端は肉厚状態のままとなる(図10(c))。また、上述のように、ストッパ面21を設けて荷重制御により挿入動作を停止する方法を採る場合、測定した荷重が、ストッパ面21に当接したことを確実に検知し得る程度の大きさに達するまで、挿入動作を継続することになる。そのため、場合によっては、挿入動作の完了直前に、ホース3の先端がストッパ面21に対して過剰な力(荷重)で押付けられ、挿入初期に肉厚に変形したホース3の先端がさらに肉厚に変形することになる。これでは、ホースバンド等によりクランプすべきホース3先端の外径寸法がホースバンド等の内径寸法よりも大きくなってしまい、ホースバンド等の取付け性が低下するのみならず、場合によっては、ホースバンド等でホース3の先端をクランプできない事態が起こり得る。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、装置を用いてホースをパイプに挿入するに際してその作業性を改善することにあり、また挿入時におけるホースの肉厚変形を抑制することで、その後のホースバンド等の取付け作業を円滑に行うことにある。
前記課題の解決は、本発明に係るホース挿入装置によって達成される。すなわち、この挿入装置は、ホースとパイプの一方を保持する保持部と、他方を固定する固定部と、保持部を固定部に対して近接可能にスライドさせることで、パイプに対するホースの圧入を伴った挿入を可能とするスライド部と、スライド部に作用する荷重を測定する荷重測定部と、スライド部のスライド量を測定するスライド量測定部と、パイプに対するホースの挿入量が所定の大きさに達した際にホースの先端が当接するストッパとを備えるもので、スライド部のスライド動作によりパイプに対するホースの挿入が進行する挿入過程の後、ホースの先端がストッパに当接し、押圧される押圧過程におけるスライド量と荷重との関係に基づき、スライド動作の停止タイミングを制御する制御部をさらに備えた点をもって特徴付けられる。
本発明者らがホースの挿入態様について鋭意検討した結果、当該ホースは圧入を伴ったパイプへの挿入時において特有の変形挙動を示すと共に、これに対応して、スライド部に作用する荷重とそのスライド量との関係においても特有の傾向を示すことが判明した。具体的には、ホースのパイプに対する挿入が進行する過程と、これに続いてホースの先端がストッパに当接し、押圧される押圧過程とで大きく異なる変形挙動を示し、そのために、挿入が進行する過程と、ストッパに押圧される過程とで、スライド部に作用する荷重及びスライド量との関係においても大きく異なる傾向を示すことが判明した(詳細は図8及び図9を参照して後述する)。
本発明は上記知見に基づきなされたもので、装置による挿入動作時に、スライド部に作用する荷重、及び、スライド部のスライド量を測定すると共に、ホースがストッパに当接し、押圧される押圧過程におけるスライド量と荷重との関係に基づき、スライド動作の停止タイミングを制御するようにした。このように、挿入動作がどの程度進行しているかを、挿入過程の後の押圧過程におけるスライド量と荷重との関係で判断することにより、手作業による初期挿入量やホースの個体差等のばらつきの影響を受けることなく、個々の挿入動作の完了時期を適切に判断して当該動作を停止させることができる。これにより、挿入動作後のホース先端の肉厚変形(太り)をなるべく均等にかつ小さく抑えることができるので、挿入作業を円滑に行うと共に、その品質を安定させることが可能となる。また、挿入部位の品質(外径等)が安定していれば、この後のホースバンド等の取付け性も向上するので、当該取付け作業を円滑かつ安定的に行うことも可能となる。もちろん、このようにスライド動作(挿入動作)の停止タイミングを制御可能とすることにより、自動的に挿入動作を完了できるので、ホースとパイプ(を有する部材)を挿入装置にセットした後、一連の挿入動作が完了するまでの間、作業者は別の作業を行うことができ、挿入完了品の目視によるチェックも簡略化できる。そのため、作業効率の大幅な改善を図ることが可能となる。
また、本発明に係る挿入装置は、制御部が、予めスライド量に対する荷重の増加率に上限値を設けておき、挿入過程以降における荷重の増加率が予め設定した上限値に達した時点で、スライド動作を停止するものであってもよい。
押圧過程の始期は、スライド量の測定値に基づき判断してもよいが、実際には、ホースの挿入開始時における長手方向への圧縮変形等や作業者の手による初期挿入量のばらつき等もあって、スライド量の測定値と実際の挿入量とは必ずしも一致しない。そのため、スライド量の測定値のみで押圧過程の始期を判断することは難しい。その一方で、この種の挿入動作においては、後述するスライド量−荷重曲線(図8)にも現れるように、適正に挿入動作が行われた場合、挿入過程時の荷重の大小によらず、挿入過程時における荷重の増加率よりも、押圧過程時における荷重の増加率のほうが総じて大きくなることが判明した。従って、挿入過程であろうと判断された時点以降の荷重の増加率を、測定した荷重とスライド量から算出し、算出した増加率を予め設定した増加率の上限値(しきい値)と比較することで、ホース端面がストッパに当接したことを直接的に検知せずとも、ホース端面がストッパに当接したものとみなして、スライド動作をなるべく早急に停止することが可能となる。従って、挿入動作後のホース先端の肉厚変形をより小さく抑えることができる。
以上のように、本発明によれば、装置を用いてホースをパイプに挿入するに際してその作業性を改善することができる。また、挿入時におけるホースの肉厚変形を抑制することで、その後のホースバンド等の取付け作業を円滑に行うことができる。
本発明の一実施形態に係るホース挿入装置の正面図である。 (a)は図1に示す挿入装置の要部X−X断面図、(b)はパイプを保持するための切欠き部を平面視した図である。 図2に示す付勢部材のY−Y断面図である。 図1に示すホース挿入装置を用いたホースの挿入態様の一例を説明するための図である。 図1に示すホース挿入装置を用いたホースの挿入態様の一例を説明するための図である。 図1に示すホース挿入装置を用いたホースの挿入態様の一例を説明するための図である。 図1に示すホース挿入装置を用いたホースの挿入態様の一例を説明するための図である。 本発明に係る制御態様でホースの挿入動作を実施した場合の、スライド部に作用する荷重とそのスライド量との関係を示すグラフである。 スライド部に作用する荷重が常に一定の値に達した時点でスライド動作を停止した場合の、当該荷重とそのスライド量との関係を示すグラフである。 他の形態に係るホース挿入装置を用いたホースの挿入態様の一例を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態に係るホース挿入装置を図面に基づき説明する。なお、本実 施形態では、自動変速機のミッションウォーマーに設けられたパイプにホースを挿入す る場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るホース挿入装置10の全体構成を示している。図1に示すように、この挿入装置10は、パイプ1及びこのパイプ1を有する部材(ミッションウォーマー2)を保持する保持部11と、ホース3を固定する固定部12と、保持部11を固定部12に対してスライドさせることで、パイプ1に対するホース3の圧入を伴った挿入を可能とするスライド部13と、スライド部13に作用する荷重を測定する荷重測定部14と、スライド部13のスライド量を測定するスライド量測定部15と、制御部16とを備える。以下、各構成要素の詳細を説明する。
保持部11は、図2(a)及び(b)に示すように、ミッションウォーマー2本体を受ける受け部17と、パイプ1を挿入してホース3の圧入方向でこのパイプ1を受けるための切欠き部18とを有する。また、この保持部11は、連結部19を介してスライド部13と連結されており(図1)、スライド部13のスライド動作に伴い、保持部11と、保持部11に保持された状態のパイプ1(を有するミッションウォーマー2)が昇降可能に構成されている。
固定部12は、ホース3を例えばクランプ可能に構成され、接地側となる基部20に取付けられている。よって、スライド部13のスライド動作とは関係なく、ホース3を一定の位置に固定する役割を果たす。
保持部11の切欠き部18を設けた部位の上端面には、ストッパとしてのストッパ面21が設けられている。このストッパ面21は、保持部11に保持されたパイプ1に対して、固定部12に固定されたホース3が所定寸法分だけ挿入された時点で、ホース3の先端が当接するよう、切欠き部18(の基準面)に対する距離が設定される。これにより、ストッパ面21から常にパイプ1が所定寸法分だけ突出した状態で、ホース3の挿入を行い得る。
また、本実施形態では、ホース3のうちパイプ1の挿入が予定される領域の外周に、ホース3をその内径側に向けて弾性的に付勢する付勢部材22が装着されている。この付勢部材22は、図2及び図3に示すように、拡径可能に分割された複数の分割体23からなる筒状体24と、筒状体24に取付けられ、筒状体24をなす全ての分割体23をその内径側に向けて弾性的に付勢する環状の弾性体25とで構成されている。
このうち筒状体24は、その中心軸方向に沿った面で分割された複数(この図示例では3個)の分割体23からなるもので、最も縮径した状態では、例えばホース3の外径寸法よりも小さな内径寸法を有する(図3中、二点鎖線で示す状態)。また、ホース3に装着された状態では、パイプ1が挿入される前の段階にあっても一定の付勢力をホース3に向けて付与可能となるよう、筒状体24(すなわち各分割体23)の内径寸法が設定される。もちろん、挿入動作時の好適な傾動を可能とするために、隣接する分割体23の間に形成される隙間の大きさを適宜設定してもよい。
弾性体25は例えばOリングなどで構成され、図2(a)に示すように、複数の弾性体25を、筒状体24(すなわち複数の分割体23)の外周に設けた溝26に嵌め合わせることで、複数の分割体23を一体的に保持すると共に、これら複数の分割体23を介してホース3に内径側への付勢力を付与可能としている。もちろん、安定した装着状態が確保できるのであれば、Cリングなど取外し性にも優れた他の種類の弾性部材を弾性体25として用いることも可能である。
スライド部13は、例えばエアシリンダなどの駆動源を有するもので構成される。これにより、図示しない起動スイッチを作業者が操作することで、スライド部13が自動的にスライド動作(この図示例では昇降動作)を行い、このスライド部13(のピストン部)に連結部19を介して連結された保持部11が連動してスライド動作を行うように構成される。
荷重測定部14は、例えばロードセルで構成され、スライド部13のピストン部に取付けられる。この場合、荷重測定部14は、正確には、スライド部13のスライド動作によりパイプ1がホース3に圧入を伴って挿入される際にパイプ1がホース3から受ける荷重Fを測定する。もちろん、荷重測定部14は、スライド部13に限らず、連結部19、保持部11の何れに設けるようにしてもよい。
スライド量測定部15は、スライド部13のスライド量Sを測定するもので、本実施形態では、連結部19の下方にスライド部13と並列に設けられる。そして、スライド部13のスライド動作に応じて伸縮することで、スライド量Sを測定可能としている。もちろん、スライド量測定部15としては任意のものが使用でき、各種変位センサ(距離センサ)などが接触、非接触の別を問わず使用可能である。
制御部16は、スライド量測定部15で測定したスライド量Sと、荷重測定部14で測定した荷重Fとの関係に基づき、スライド部13のスライド動作の停止タイミングを制御するものである。詳述すると、この制御部16は、スライド部13のスライド動作によりパイプ1に対するホース3の挿入が進行する挿入過程の後、ホース3の先端がストッパ面21に当接し、押圧される押圧過程におけるスライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、スライド動作の停止タイミングを制御するようになっている。
具体的には、予めスライド量Sに対する荷重Fの増加率Dに上限値Duを設けておき、挿入過程以降における荷重Fの増加率Dが予め設定した上限値Duに達した時点で、スライド部13のスライド動作を停止するように制御される。
ここで、挿入過程以降であるか否かは、例えばスライド量測定部15により測定されたスライド量Sに基づいて判断することができる。具体的には、正常にホース3の挿入が行われた場合のスライド量Sと荷重Fとの関係(データ)を予め取得しておき、圧縮過程から挿入過程に移行する際の第1しきい値S1を設定する。そして、実際にスライド量測定部15により測定されたスライド量Sを第1しきい値S1と比較する。これにより、測定時点が、圧入過程に相当する第1区間Aと、挿入過程に相当する第2区間B(共に図8を参照)の何れに属するのかにつき判断することが可能となる。もちろん、信頼性の高い判断が可能であるならば(固体ごと、あるいは作業ごとのスライド量Sのばらつきが比較的小さい場合であれば)、上記と同様の手法で、押圧過程(正確には、押圧過程に相当する第3区間C)であるか否かをスライド量測定部15により測定されたスライド量Sに基づいて判断するようにしてもよい。
以下、上記構成のホース挿入装置10を用いたホース3の挿入作業の一例を主に図4〜図7に基づき説明する。
まず、図2に示すように、挿入対象となるパイプ1を切欠き部18に導入すると共に、パイプ1を設けたミッションウォーマー2本体を受け部17で受ける。これにより、パイプ1を有するミッションウォーマー2が所定位置で保持部11にセットされる。こうしてパイプ1を所定位置にセットした後、ホース3の先端を作業者の手でパイプ1の先端(ここではパイプ1の先端に形成された第1大径部1a)に押込む。そして、押込んだ状態のホース3を固定部12に固定する。
このようにして、挿入対象となるパイプ1とホース3とがそれぞれ保持部11と固定部12にセットされたら、図示しない起動スイッチを操作して、ホース挿入装置10のスライド部13を駆動させる。これにより、スライド部13と連結部19を介して連結された保持部11、及び保持部11に保持された状態のパイプ1がホース3の側に向けてスライド(ここでは上昇)し、先端が僅かに挿入された状態のホース3にパイプ1が押込まれる。これにより、ホース3の先端はまずその長手方向に圧縮され、肉厚に変形しようとする(図4に示す圧縮過程)。この際、ホース3の先端、正確にはパイプ1の挿入が予定される領域の外周には、付勢部材22が装着されている。そのため、ホース3先端の肉厚に変形しようとする領域を内径側に向けて弾性的に付勢して、肉厚に変形しようとする領域ほどその変形が抑制される。これにより、ホース3先端の肉厚変形が効果的に抑制される。
そして、ホース3の挿入荷重がある程度の大きさに達したら、すなわち、ホース3の先端がある程度の大きさ分だけ圧縮されたら、ホース3の実質的な挿入動作が進行する(挿入過程)。ここで、ホース3の肉厚変形態様(肉厚変形分布)はその挿入量によって変動するが、付勢部材22は、拡径可能に分割された複数の分割体23からなる筒状体24と、筒状体24に取付けられ、筒状体24をなす全ての分割体23をその内径側に向けて弾性的に付勢する環状の弾性体25とで構成されている。そのため、例えばパイプ1の第1大径部1aの位置が下方から上方へと移動していく過程において、ホース3の最大外径領域3aはその長手方向に移行していくが、この最大外径領域3aの位置に応じて筒状体24をなす各分割体23は適度に拡径及び傾動して、この最大外径領域3aを縮小させる向きに付勢する(図5及び図6を参照)。そのため、圧入を伴った挿入動作の間、常に付勢部材22による変形抑制作用を効果的にホース3の先端に作用させることが可能となる。なお、この過程(挿入過程)においては、圧縮過程に比べて、荷重Fの大きさがあまり変動することなくスライド量Sが増加する、すなわちホース3の挿入が比較的スムーズに進行する(図8中の第2区間Bを参照)。
また、上述のように挿入動作が挿入過程に到達したら、制御部16は、荷重Fのスライド量Sに対する増加率Dを、予め設定しておいた当該増加率Dの上限値Duと比較することで、スライド部13のスライド動作の停止タイミングを制御する。すなわち、制御部16は、まず現時点が挿入過程に相当する第2区間Bに属するか否かをスライド量測定部15により測定したスライド量Sと第1しきい値S1との比較により判断する。そして、挿入動作が、挿入過程に相当する第2区間Bに入ったと判断した場合、荷重Fの増加率Dとその上限値Duとの比較を行い、スライド動作の停止タイミングを判断する。上述したように、挿入過程時における荷重Fの増加率Dよりも、押圧過程時における荷重Fの増加率Dのほうが総じて大きく、また、この傾向は、手作業による初期挿入量やホース3硬さなどの個体差のばらつきによる影響よりも大きい。よって、挿入過程以降において、荷重Fの増加率Dがその上限値Duにまで上昇した場合、図7に示すように、ホース3の挿入量が所定の大きさに達して、ホース3の先端が保持部11に設けたストッパ面21に当接し、押圧されている(押圧過程)と判断し、スライド部13の駆動を停止する。これにより、ホース3の挿入作業を終了する。
一方、荷重Fの増加率Dが、その上限値Duに到達しなかった場合、挿入不良と判定し、その時点でスライド部13のスライド動作を停止する。そして、例えば警告音や光により、作業者に挿入不良であることを知らせる。これにより再度の挿入作業が行われる。
ここで、図8に、上述した本発明に係る制御態様でホース3の挿入動作を実施した場合の、スライド部13に作用する荷重Fとそのスライド量Sとの関係を示すグラフを示す。また、図9に、スライド部13に作用する荷重Fが常に一定の値(しきい値Ft)に達した時点でスライド動作を停止した場合の、スライド量Sと荷重Fとの関係を示すグラフを示す。何れの図にも現れているように、ホース3の挿入動作が進行する過程(挿入過程)における荷重Fの大きさは、例えば手作業によるホース3のパイプ1への初期挿入量、ホース3の硬さやパイプ1の表面粗さ等の個体差等に起因して、相応の幅でばらつく。そのため、ストッパ面21に当接した時の荷重Fでスライド動作停止の制御を行おうとすると、想定される最大の挿入時荷重F(図9中、最も上方を通過する曲線の第2区間Bにおける荷重F)よりも大きな値に荷重のしきい値Ftを設定しなければならない。これだと、挿入過程における荷重Fが比較的小さい場合、ホース3の先端がストッパに当接した(であろう)時点での荷重Fcと、予め設定しておいた荷重のしきい値Ftとの差が非常に大きくなるため、その差Ft−Fcの分だけホース3をストッパ面21に押付け続けることになる。これでは、挿入初期に肉厚に変形したホース3の先端がさらに肉厚に変形する結果を招来する。
これに対して、本発明のように、押圧過程におけるスライド量Sと荷重Fとの関係に基づいて、具体的には荷重Fのスライド量Sに対する増加率Dに基づいてスライド動作の停止タイミングを制御するようにした。このように制御することで、図8に示すように、挿入動作時のスライド量Sや荷重Fの変動にばらつきがあったとしても、所定のスライド量S(すなわち挿入量)を確保しつつ、挿入過程から押圧過程に移行してからの荷重Fの上昇をなるべく均等にして、挿入動作を終了させることができる。これにより、挿入動作後のホース3先端の肉厚変形(太り)を小さく抑えることができるので、挿入作業を円滑に行うと共に、その品質を安定させることが可能となる。また、挿入部位の品質(外径等)が安定していれば、この後のホースバンド等の取付け性も向上するので、当該取付け作業を円滑かつ安定的に行うことも可能となる。もちろん、このようにスライド動作(挿入動作)の停止タイミングを制御可能とすることにより、自動的に挿入動作を完了できるので、ホース3とパイプ1(を有するミッションウォーマー2)をホース挿入装置10にセットした後、一連の挿入動作が完了するまでの間、作業者は別の作業を行うことができ、挿入完了品の目視によるチェックも簡略化できる。そのため、作業効率の大幅な改善を図ることが可能となる。
また、本実施形態では、制御部16が、予めスライド量Sに対する荷重Fの増加率Dに上限値Duを設けておき、挿入過程以降における荷重Fの増加率Dが予め設定した上限値Duに達した時点で、スライド動作を停止するようにした。このように、挿入過程(であろうと判断された第2区間B)以降の荷重Fの増加率Dを、測定した荷重Fやスライド量Sから算出し、算出した増加率Dを予め設定した増加率の上限値Duと比較することで、ホース3端面がストッパ面21に当接したことを検知せずとも、ホース3端面がストッパ面21に当接したものとみなして、スライド動作をなるべく早急に停止することが可能となる。従って、挿入動作後のホース3先端の肉厚変形をより小さく抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、押圧過程での荷重Fとスライド量Sとの関係として、荷重Fのスライド量Sに対する増加率Dをスライド停止タイミングの判断指標としたが、もちろんこれ以外の判断指標を用いてスライド動作の停止タイミングを制御するようにしても構わない。例えば挿入過程(に相当する第2区間B)の間における平均荷重Faを挿入動作の都度算出し、算出した平均荷重Faから所定の大きさ分だけ上昇した時点でスライド動作を停止するように制御部16を構成してもよい。
また、以上の説明では、ミッションウォーマー2のパイプ1にホース3を挿入する場合を例示したが、本発明は、ミッションウォーマー2以外の部材に設けられたパイプ1、あるいはパイプ1それ自体にホース3を圧入を伴って挿入する場合にも適用可能なことはもちろんである。
1 パイプ
2 ミッションウォーマー
3 ホース
10 ホース挿入装置
11 保持部
12 固定部
13 スライド部
14 荷重測定部
15 スライド量測定部
16 制御部
21 ストッパ面
22 付勢部材
23 分割体
24 筒状体
25 弾性体
26 溝
A 第1区間(圧縮過程)
B 第2区間(挿入過程)
C 第3区間(押圧過程)
Du 上限値(増加率)
Ft しきい値(荷重)

Claims (2)

  1. ホースとパイプの一方を保持する保持部と、他方を固定する固定部と、前記保持部を前記固定部に対して近接可能にスライドさせることで、前記パイプに対する前記ホースの圧入を伴った挿入を可能とするスライド部と、該スライド部に作用する荷重を測定する荷重測定部と、前記スライド部のスライド量を測定するスライド量測定部と、前記パイプに対する前記ホースの挿入量が所定の大きさに達した際に前記ホースの先端が当接するストッパとを備えるもので、
    前記スライド部のスライド動作により前記パイプに対する前記ホースの挿入が進行する挿入過程の後、前記ホースの先端が前記ストッパに当接し、押圧される押圧過程における前記スライド量と前記荷重との関係に基づき、前記スライド動作の停止タイミングを制御する制御部をさらに備えたホース挿入装置。
  2. 前記制御部は、予め前記スライド量に対する前記荷重の増加率に上限値を設けておき、前記挿入過程以降における前記荷重の増加率が予め設定した前記上限値に達した時点で、前記スライド動作を停止する請求項1に記載のホース挿入装置。
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