JP2015123539A - ホース挿入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置を用いてホースを挿入するに際し、作業効率の改善を図りつつも、良否判定を適切に行う。
【解決手段】本発明に係るホース挿入装置10は、ホース3とパイプ1の一方を保持する保持部11と、他方を固定する固定部12と、保持部11を固定部12に対してスライドさせることで、パイプ1に対するホース3の圧入を伴った挿入を可能とするスライド部13と、スライド部13に作用する荷重Fを測定する荷重測定部14と、スライド部13のスライド量Sを測定するスライド量測定部15と、スライド部13のスライド動作によりホース3の先端が圧縮される圧縮過程Aの後、パイプ1に対するホース3の挿入が進行する挿入過程Bにおけるスライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、圧入作業の良否判定を行う良否判定部16とを備える。
【選択図】図4
【解決手段】本発明に係るホース挿入装置10は、ホース3とパイプ1の一方を保持する保持部11と、他方を固定する固定部12と、保持部11を固定部12に対してスライドさせることで、パイプ1に対するホース3の圧入を伴った挿入を可能とするスライド部13と、スライド部13に作用する荷重Fを測定する荷重測定部14と、スライド部13のスライド量Sを測定するスライド量測定部15と、スライド部13のスライド動作によりホース3の先端が圧縮される圧縮過程Aの後、パイプ1に対するホース3の挿入が進行する挿入過程Bにおけるスライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、圧入作業の良否判定を行う良否判定部16とを備える。
【選択図】図4
Description
本発明は、ホース挿入装置に関し、特に圧入を伴ってホースをパイプに挿入するための装置に関する。
例えば自動変速機の潤滑油を加熱、冷却するミッションウォーマーには、潤滑油や冷却水を導入するためのホースが取付けられている。ミッションウォーマーへのホースの取付けは、従来、治具等で固定されたミッションウォーマーのパイプに対して、作業者が手作業により、ホースを挿入することにより行われている。しかしながら、この種のホース内径は、密封性確保の観点から、パイプ外径よりも小さく設定されているため、ホースをパイプに挿入するには相応の圧入力が必要となる。ホースのように変形し易い部材を圧入によりパイプに挿入することは難しく、ホースの圧入を無理に行おうとすると、圧入対象であるパイプに過剰な負荷が掛かり、変形してしまうことがあった。このような変形を避けるためには慎重に挿入作業を行うしかないが、そうすると、今度は作業効率が低下する、との問題があった。また、圧入を伴った挿入作業には非常に大きな荷重が必要となるため、これを手作業で行うとなると、作業者の肉体的負担も相当なものになっていた。
そこで、作業効率の改善等の観点から、例えば特許文献1には、ホースを所定位置に固定するホースホルダと、ホースに圧入すべきパイプを、ホースホルダに固定されたホースと同軸に保持し、かつ同軸を保った状態で、パイプをホースに対して近接又は離隔可能とするストローク部とを備え、ホースホルダのハンドル部を傾動させることでホースを所定位置に固定し、ストローク部のハンドル部を傾動させることでパイプをホースに近接させ、圧入可能とした配管用ホースへの挿入装置が提案されている。このような挿入装置を利用すれば、圧入を伴ったホースの挿入作業を容易かつ安定的に行うことができ、作業者の負担軽減、作業効率の改善が期待できる。
その一方で、この種の挿入作業においては、ホースをパイプに対して問題なく挿入できたか(例えば変形することなく所定位置まで挿入できたか)否かを判定する必要がある。作業者の目視のみに頼った良否判定だと、どうしても見逃しや見誤りなどの誤判定を招き易いため、良否判定機能を挿入装置に組み込むことが望ましい。
特許文献1に記載の如き装置を用いた挿入作業の場合であれば、例えばストローク部によるホースの毎回のストローク量を評価、管理することで、ホースの挿入作業の良否判定が可能になるようにも思われる。しかしながら、ホースのように変形し易い部材を圧入により挿入する場合には、挿入装置による挿入動作をスムーズに進行させる目的で、最初に手作業でホースをパイプの端部に押込む(少しだけ挿入する)ほうがよい場合が少なくない。そのため、どうしても挿入装置による挿入動作開始の時点で、パイプに対するホースの位置がばらつく。これでは、たとえ挿入装置によるホースの挿入量を一定量に管理できたとしても、最終的なホースの位置(挿入作業完了後の位置)がばらつく事態を避けられない。
また、ホースのように変形し易い部材を圧入により挿入するため、挿入途中でホースが折れ曲がってしまうケースも少なくない。このような場合も、ホースの挿入量で、挿入作業の良否判定を行うことは適切とはいえない。
以上の事情に鑑み、本発明により解決すべき課題は、装置を用いてホースを挿入するに際し、作業効率の改善を図りつつも、良否判定を適切に行うことにある。
前記課題の解決は、本発明に係るホース挿入装置によって達成される。すなわち、この挿入装置は、ホースとパイプの一方を保持する保持部と、他方を固定する固定部と、保持部を固定部に対してスライドさせることで、パイプに対するホースの圧入を伴った挿入を可能とするスライド部と、スライド部に作用する荷重を測定する荷重測定部と、スライド部のスライド量を測定するスライド量測定部とを備えるもので、スライド部のスライド動作によりホースの先端が圧縮される圧縮過程の後、パイプに対するホースの挿入が進行する挿入過程におけるスライド量と荷重との関係に基づき、圧入作業の良否判定を行う良否判定部をさらに備えた点をもって特徴付けられる。
本発明者らがホースの挿入態様について鋭意検討した結果、当該ホースは圧入を伴ったパイプへの挿入時において特有の変形挙動を示すと共に、これに対応して、スライド部に作用する荷重とそのスライド量との関係においても特有の傾向を示すことが判明した。具体的には、ホースの先端が主に圧縮される過程と、これに続いてホースのパイプに対する挿入が進行する過程とで大きく異なる変形挙動を示し、そのために、挿入動作時においてスライド部に作用する荷重及びスライド量との関係においても大きく異なる傾向を示すことが判明した。また、ホースが途中で折れたりして正常にホースが挿入されない場合、荷重とスライド量との関係が上記正常な場合とは異なる傾向を示すことが判明した。
本発明は上記知見に基づきなされたもので、装置による挿入動作時に、スライド部に作用する荷重、及び、スライド部のスライド量を測定すると共に、パイプに対するホースの挿入が進行する挿入過程における荷重とスライド量との関係に基づき、圧入作業の良否判定を行うようにした。このように、挿入動作が正常に行われているか否かを、荷重とスライド量との関係の違いが顕著に現れやすい、圧縮過程の後の挿入過程でもって判定することにより、手作業による挿入初期(圧縮過程)の挿入量のばらつきの影響を受けることなく、挿入動作の良否判定を行うことができる。また、ホースが途中で折れたりして正常に挿入されていない場合と正常に挿入されている場合とでは、挿入過程における荷重とスライド量との関係に明確な違いが現れることから、この過程(区間)で挿入動作の良否を判定することで、確実に挿入不良を検出することができる。また、このように挿入動作とその際の良否判定を挿入装置により行うようにすれば、ホースとパイプ(を有する部材)を挿入装置にセットした後、良否判定を含めた一連の挿入動作が完了するまでの間、作業者は別の作業を行うことができ、挿入完了品の目視によるチェックも簡略化できる。そのため、作業効率の大幅な改善を図ることが可能となる。
また、本発明に係る挿入装置は、良否判定部が、挿入過程において予め荷重に上下の許容値を設けておき、スライド量に基づき挿入過程であると判断される間、荷重が予め設定した許容値の範囲内である場合、挿入は正常に行われていると判定し、許容値の範囲外である場合、挿入不良と判定するものであってもよい。
本発明者らが先に行った検証によれば、手作業による挿入初期のホース挿入量にばらつきがあったとしても、また、ホースの硬さや、パイプ表面の滑り易さに個体差がある程度あったとしても、挿入過程においては荷重が一定の値で安定する傾向にあることが判明している。そのため、挿入過程において荷重に上下の許容値(いわば許容範囲)を設け、挿入過程の間、この許容値の範囲内に荷重が収まっていれば、挿入初期のホース挿入量のばらつき、あるいはホースの硬さやパイプの表面粗さ等のばらつきを吸収して、安定かつ正確な良否判定を行うことが可能となる。
また、本発明に係る挿入装置は、パイプに対するホースの挿入量が所定の距離に到達した際にホースの先端が当接可能なストッパをさらに備え、荷重が所定の値にまで上昇した場合、ホースの先端がストッパに到達しかつ押圧されているものと判断して、スライド部を停止するものであってもよい。
上述のように挿入過程における荷重とスライド量との関係に基づいて挿入動作の良否判定を行うことに加え、ストッパを設けて、ストッパにホースの先端が当接、押圧された際の荷重の変化を利用してスライド部を停止するようにすれば、ホースが所定量挿入された状態を検出した上で挿入動作を完了することができる。従って、挿入動作の良否判定を含めた一連の挿入動作を確実かつ自動的に実施することが可能となる。
以上のように、本発明によれば、装置を用いてホースを挿入するに際し、作業効率の改善を図りつつも、良否判定を適切に行うことができる。
ことができる。
ことができる。
以下、本発明の一実施形態に係るホース挿入装置を図面に基づき説明する。なお、本実施形態では、自動変速機のミッションウォーマーに設けられたパイプにホースを挿入する場合を例にとって説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るホース挿入装置10の全体構成を示している。図1に示すように、この挿入装置10は、パイプ1及びこのパイプ1を有する部材(ミッションウォーマー2)を保持する保持部11と、ホース3を固定する固定部12と、保持部11を固定部12に対してスライドさせることで、パイプ1に対するホース3の圧入を伴った挿入を可能とするスライド部13と、スライド部13に作用する荷重を測定する荷重測定部14と、スライド部13のスライド量を測定するスライド量測定部15と、良否判定部16とを備える。以下、各構成要素の詳細を説明する。
保持部11は、図2(a)及び(b)に示すように、ミッションウォーマー2本体を受ける受け部17と、パイプ1を挿入して挿入してホース3の圧入方向でこのパイプ1を受けるための切欠き部18とを有する。また、この保持部11は、連結部19を介してスライド部13と連結されており、スライド部13のスライド動作に伴い、保持部11と、保持部11に保持された状態のパイプ1(を有するミッションウォーマー2)が昇降可能に構成されている。
固定部12は、ホース3を例えばクランプ可能に構成され、接地側となる基部20に取付けられている。よって、スライド部13のスライド動作とは関係なく、ホース3を一定の位置に固定する役割を果たす。
また、本実施形態では、保持部11の切欠き部18を設けた部位の上端面に、ストッパとしてのストッパ面21が設けられている。このストッパ面21は、保持部11に保持されたパイプ1に対して、固定部12に固定されたホース3が所定寸法分だけ挿入された時点で、ホース3の先端が当接するよう、切欠き部18(の基準面)に対する距離が設定される。これにより、ストッパ面21から常にパイプ1が所定寸法分だけ突出した状態で、ホース3の挿入を行い得る。
スライド部13は、例えばエアシリンダなどの駆動源を有するもので構成される。これにより、図示しない起動スイッチを作業者が操作することで、スライド部13が自動的にスライド動作(この図示例では昇降動作)を行い、このスライド部13(のピストン部)に連結部19を介して連結された保持部11が連動してスライド動作を行うように構成される。
荷重測定部14は、例えばロードセルで構成され、スライド部13のピストン部に取付けられる。この場合、荷重測定部14は、正確には、スライド部13のスライド動作によりパイプ1がホース3に圧入を伴って挿入される際にパイプ1がホース3から受ける荷重Fを測定する。もちろん、荷重測定部14は、スライド部13に限らず、連結部19、保持部11の何れに設けるようにしてもよい。
スライド量測定部15は、スライド部13のスライド量Sを測定するもので、本実施形態では、連結部19の下方にスライド部13と並列に設けられる。そして、スライド部13のスライド動作に応じて伸縮することで、スライド量Sを測定可能としている。もちろん、スライド量測定部15としては任意のものが使用でき、各種変位センサ(距離センサ)などが接触、非接触の別を問わず使用可能である。
良否判定部16は、スライド量測定部15で測定したスライド量Sと、荷重測定部14で測定した荷重Fとの関係に基づき、圧入作業の良否判定を行うものである。詳述すると、後述するスライド部13のスライド動作を開始することによりホース3の先端が圧縮される圧縮過程の後、パイプ1に対するホース3の挿入が進行する挿入過程における上記スライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、圧入作業の良否判定を行うようになっている。
ここで、圧縮過程であるか否かは、予め、正常にホース3の挿入が行われた場合のスライド量Sと荷重Fとの関係(データ)を取得しておき、圧縮過程から挿入過程に移行する際の第1しきい値S1を設定する。そして、実際にスライド量測定部15により測定されたスライド量Sを第1しきい値S1と比較することで、測定時点が、圧入過程に相当する第1区間A(図4を参照)と、挿入過程に相当する第2区間Bの何れに属するのかにつき判断がなされる。また、本実施形態では、上述のように予め、正常にホース3の挿入が行われた場合に取得したスライド量Sと荷重Fのデータに基づき、挿入過程から、ホース3の先端がストッパ面21に当接して、荷重Fが急勾配で上昇を行う荷重上昇過程に移行する際の第2しきい値S2を設定する。そして、実際にスライド量測定部15により測定されたスライド量Sを第2しきい値S2と比較することで、測定時点が、挿入過程に相当する第2区間Bと、荷重上昇過程に相当する第3区間Cの何れに属するのかにつき判断がなされる。
そして、測定時点が、挿入過程に相当する第2区間Bに属するとの判断が成された場合、スライド量Sと荷重Fとの関係に基づき、挿入作業の良否判定を行う。具体的には、上述のように予め取得したスライド量Sと荷重Fとのデータに基づき、正常にホース3が挿入される場合の挿入過程における荷重Fの上下の最大の振れ幅を把握し、図4に示すように、挿入過程に相当する第2区間Bにおいて荷重Fに上下の許容値(許容下限値F1、許容上限値F2)をそれぞれ設定しておく。そして、良否判定部16は、実際の挿入作業時において、スライド量Sに基づき挿入過程に相当する区間(第2区間B)であると判断されている間、常に、荷重測定部14により測定した荷重Fが予め設定した許容下限値F1以上で、かつ許容上限値F2以下である場合、ホース3の挿入は正常に行われていると判定するようになっている。また、第2区間Bであると判断されている間、一度でも荷重Fが許容下限値F1を下回り、あるいは許容上限値F2を上回る場合、ホース3の挿入は正常に行われていない(すなわち挿入不良である)と判定するようになっている。
また、本実施形態では、保持部11にホース3先端が当接するストッパ面21を設けているので、このストッパ面21とホース3との当接、押圧による荷重Fの上昇を利用した制御が行われるようになっている。具体的には、挿入動作が進行し、ホース3の先端がストッパ面21と当接した後も、なおスライド部13によるスライド動作(ここでは上昇動作)を続行することで、ホース3の先端がストッパ面21に押圧されることで、測定される荷重Fがさらに上昇する。ここで、予め荷重の許容上限値F2よりも大きな値に第3しきい値F3を定めておき、荷重Fが第3しきい値F3にまで上昇した場合、良否判定部16は、ホース3の先端がストッパ面21に到達しかつ押圧されているものと判断して、スライド部13の駆動を停止するように制御されるようになっている。
以下、上記構成のホース挿入装置10を用いたホース3の挿入作業の一例を主に図3に基づき説明する。
まず、図2に示すように、挿入対象となるパイプ1を切欠き部18に導入すると共に、パイプ1を設けたミッションウォーマー2本体を受け部17で受ける。これにより、パイプ1を有するミッションウォーマー2が所定位置で保持部11にセットされる。こうしてパイプ1を所定位置にセットした後、ホース3の先端を作業者の手でパイプ1の先端(ここではパイプ1の先端に形成された第1大径部1a)に押込む。そして、押込んだ状態のホース3を固定部12に固定する。
このようにして、挿入対象となるパイプ1とホース3とがそれぞれ保持部11と固定部12にセットされたら、図示しない起動スイッチを操作して、ホース挿入装置10のスライド部13を駆動させる。これにより、スライド部13と連結部19を介して連結された保持部11、及び保持部11に保持された状態のパイプ1がホース3の側に向けてスライド(ここでは上昇)し、先端が挿入された状態のホース3にパイプ1がさらに押込まれる。これにより、ホース3の先端がまずその長手方向に圧縮され、径方向に膨張する(図3(a)に示す圧縮過程)。よって、正常にホース3の挿入動作が開始された場合、挿入初期において、荷重Fはスライド量Sの増加に伴い増大する(図4中、実線の区間Aに示す領域)。
こうして荷重Fの増大を伴ってホース3の挿入動作(パイプ1のスライド動作)がある程度進行すると、荷重Fの大きさがあまり変動することなくスライド量Sが増加する過程、すなわちホース3の挿入が比較的スムーズに進行する過程が現れる(図3(b)に示す挿入過程)。ここで、良否判定部16は、まず現時点が挿入過程に相当する第2区間Bに属するか否かをスライド量測定部15により測定したスライド量Sと第1しきい値S1との比較により判断する。そして、挿入動作が、挿入過程に相当する第2区間Bに入ったと判断した場合、ホース3の挿入が正常に行われているか否かを判定する。ここで、図4の実線や1点鎖線、あるいは2点鎖線で示すように、挿入過程に相当する第2区間Bの間、荷重測定部14により測定した荷重Fが常に、予め設定した許容下限値F1以上でかつ許容上限値F2以下である場合、これらの挿入作業は何れも正常に行われていると判定する。一方、図5の実線で示すように、挿入過程に相当する第2区間Bにおいて、一時的には測定した荷重Fが許容下限値F1以上でかつ許容上限値F2以下であったとしても、挿入過程の間、常に許容下限値F1以上でかつ許容上限値F2以下でない場合には、ホース3の挿入は正常に行われていない、例えばホース3が途中で折れ曲がった等の不具合が発生したとして、挿入不良と判定する。また、図5の1点鎖線で示すように、挿入過程の間、常に許容下限値F1を下回るような場合、例えばホース3が固定部12にしっかりと固定されておらずホース3の滑りが生じているとして、挿入不良と判定する。
このようにして、良否判定部16により、ホース3の挿入が正常に行われていると判定された場合、引き続きホース3の挿入動作(スライド部13によるスライド動作)を続行する。そして、ホース3の挿入動作がさらに進行して、ホース3の先端がパイプ1の第2大径部1b外周に到達すると、荷重Fが再び増大に転じる過程が現れる(図3(c)荷重上昇過程)。これは、ホース3が所定寸法分パイプ1に挿入され、ホース3の先端が保持部11に設けたストッパ面21に当接することで、ホース3の先端がストッパ面21に押圧されることで生じるものと考えられる。ここで、荷重Fが予め設定した第3しきい値F3にまで上昇した場合(図4)、良否判定部16は、ホース3の先端がストッパ面21に到達しかつ押圧されているものと判断して、スライド部13の駆動を停止する。これにより、ホース3の挿入作業が終了する。
一方、挿入過程で挿入不良と判定された場合、その時点でスライド部13のスライド動作を停止し、例えば警告音や光により、作業者に挿入不良であることを知らせる。これにより、再度の挿入作業が行われる。
このように、本発明では、ホース3の挿入動作が正常に行われているか否かを、測定した荷重Fとスライド量Sとの関係の違いが顕著に現れやすい、圧縮過程の後の挿入過程に相当する第2区間Bでもって判定するようにしたので、手作業による挿入初期(圧縮過程)の挿入量のばらつきの影響を受けることなく、挿入動作の良否判定を行うことができる。また、ホース3が途中で折れたりして正常に挿入されていない場合と正常に挿入されている場合とでは、挿入過程における荷重Fとスライド量Sとの関係に明確な違いが現れることから、この過程(区間)で挿入動作の良否を判定することで、確実に挿入不良を検出することができる。また、このように挿入動作とその際の良否判定をホース挿入装置10により行うようにすれば、ホース3とパイプ1(を有する部材)をホース挿入装置10にセットした後、良否判定を含めた一連の挿入動作が完了するまでの間、作業者は別の作業を行うことができ、挿入完了品の目視によるチェックも簡略化できる。そのため、作業効率の大幅な改善を図ることが可能となる。
また、本発実施形態では、挿入過程での良否判定に際し、挿入過程に相当する第2区間Bにおいて予め荷重Fに上下の許容値F1,F2を設けておき、スライド量Sに基づき挿入過程であると判断される間、測定した荷重Fが予め設定した許容値F1,F2の範囲内である場合、挿入は正常に行われていると判定し、許容値F1,F2の範囲外である場合、挿入不良と判定するようにした。そのため、挿入過程の間、これら許容値F1,F2の範囲内に荷重Fが収まっていれば、挿入初期のホース3挿入量のばらつき、あるいはホース3の硬さやパイプ1の表面粗さ等のばらつきを吸収して、より信頼性の高い正確な良否判定を行うことが可能となる。
以上、本発明の一実施形態について述べたが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲において、上記以外の構成を採ることも可能である。
例えば、上記実施形態では、挿入過程での良否判定に際し、挿入過程に相当する第2区間Bにおいて予め荷重Fに上下の許容値F1,F2を設けておき、スライド量Sに基づき挿入過程であると判断される間、測定した荷重Fが予め設定した許容値F1,F2の範囲内である場合、挿入は正常に行われていると判定し、許容値F1,F2の範囲外である場合、挿入不良と判定するようにした場合を例示したが、もちろんこれ以外の良否判定態様をとることも可能である。要は、ホース3の挿入が正常に行われている場合の挿入過程における荷重Fとスライド量Sとの関係に基づいて、挿入作業の良否を判定する限りにおいて、種々の判定態様を採用することも可能である。
また、上記実施形態では、ストッパとしてのストッパ面21を保持部11に設けた場合を例示したが、ストッパは任意に採否可能である。すなわち、ホース3がパイプ1にどれだけ挿入されたかを他に知る(検知する)手段を設ければ、ストッパとホース3との当接による荷重Fの増大を検知せずとも、スライド動作の停止タイミングを図ることは可能である。
また、上記実施形態では、パイプ1を保持した保持部11をスライド部13により上昇させることで、ホース3の挿入動作を行うようにしたが、設置態様、使用態様はこの形態には限られない。スライド部13の下降、あるいは水平移動等によりホース3の挿入動作を行い得るよう、ホース挿入装置10を構成、設置することも可能である。
また、上記実施形態では、ホース3を設置側(基部20の側)に固定し、パイプ1をスライド部13によりスライドさせた場合を例示したが、もちろん、この逆に、パイプ1を固定し、ホース3をスライドさせることで、ホース3をパイプ1に挿入する形態において本発明を採用することも可能である。
また、以上の説明では、ミッションウォーマー2のパイプ1にホース3を挿入する場合を例示したが、本発明は、ミッションウォーマー2以外の部材に設けられたパイプ1、あるいはパイプ1それ自体にホース3を圧入を伴って挿入する場合にも適用可能なことはもちろんである。
1 パイプ
2 ミッションウォーマー
3 ホース
10 ホース挿入装置
11 保持部
12 固定部
13 スライド部
14 荷重測定部
15 スライド量測定部
16 良否判定部
18 切欠き部
19 連結部
20 基部
21 ストッパ面
A 第1区間(圧縮過程)
B 第2区間(挿入過程)
C 第3区間(荷重上昇過程)
F1 許容下限値(荷重)
F2 許容上限値(荷重)
F3 しきい値(荷重)
S1,S2 しきい値(スライド量)
2 ミッションウォーマー
3 ホース
10 ホース挿入装置
11 保持部
12 固定部
13 スライド部
14 荷重測定部
15 スライド量測定部
16 良否判定部
18 切欠き部
19 連結部
20 基部
21 ストッパ面
A 第1区間(圧縮過程)
B 第2区間(挿入過程)
C 第3区間(荷重上昇過程)
F1 許容下限値(荷重)
F2 許容上限値(荷重)
F3 しきい値(荷重)
S1,S2 しきい値(スライド量)
Claims (3)
- ホースとパイプの一方を保持する保持部と、他方を固定する固定部と、前記保持部を前記固定部に対してスライドさせることで、前記パイプに対する前記ホースの圧入を伴った挿入を可能とするスライド部と、該スライド部に作用する荷重を測定する荷重測定部と、前記スライド部のスライド量を測定するスライド量測定部とを備えるもので、
前記スライド部のスライド動作により前記ホースの先端が圧縮される圧縮過程の後、前記パイプに対する前記ホースの挿入が進行する挿入過程における前記スライド量と前記荷重との関係に基づき、圧入作業の良否判定を行う良否判定部をさらに備えたホース挿入装置。 - 前記良否判定部は、前記挿入過程において予め前記荷重に上下の許容値を設けておき、前記スライド量に基づき前記挿入過程であると判断される間、前記荷重が予め設定した前記許容値の範囲内である場合、挿入は正常に行われていると判定し、前記許容値の範囲外である場合、挿入不良と判定する請求項1に記載のホース挿入装置。
- 前記パイプに対する前記ホースの挿入量が所定の距離に到達した際に前記ホースの先端が当接可能なストッパをさらに備え、
前記荷重が所定の値にまで上昇した場合、前記ホースの先端が前記ストッパに到達しかつ押圧されているものと判断して、前記スライド部を停止する請求項1又は2に記載のホース挿入装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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- 2013-12-26 JP JP2013269815A patent/JP2015123539A/ja active Pending
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