JP2015136923A - 被加熱材の加熱装置およびその加熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】予備加熱時に、加熱部材に熱可塑性樹脂が付着することを抑えつつ、繊維強化樹脂材を均一に加熱することができる予備加熱装置および予備加熱方法を提供する。
【解決手段】強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材Cを少なくとも表面に含む被加熱材を、加熱された一対の加熱部材10,10で挟み込んで、繊維強化樹脂材を構成する熱可塑性樹脂が軟化するように前記被加熱材を加熱する。一対の加熱部材として、繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された一対の加熱部材10,10を用い、一対の加熱部材10,10に被加熱材Cに挟み込んで被加熱材Cを予備加熱する。
【選択図】図1
【解決手段】強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材Cを少なくとも表面に含む被加熱材を、加熱された一対の加熱部材10,10で挟み込んで、繊維強化樹脂材を構成する熱可塑性樹脂が軟化するように前記被加熱材を加熱する。一対の加熱部材として、繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された一対の加熱部材10,10を用い、一対の加熱部材10,10に被加熱材Cに挟み込んで被加熱材Cを予備加熱する。
【選択図】図1
Description
本発明は、強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材の前記熱可塑性樹脂が軟化するように、被加熱材を好適に加熱する加熱装置および加熱方法に関する。
従来から、強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材を加熱することがある。被加熱材を加熱する一例として、被加熱材の表面に加熱された加熱部材を接触させることがある。これにより、繊維強化樹脂材を構成する熱可塑性樹脂が軟化し、たとえば、被加熱材を成形する際に被加熱材の成形性を高めることができる。
しかしながら、加熱部材を繊維強化樹脂材に接触させた際、熱可塑性樹脂の一部が加熱部材に融着し、加熱部材から被加熱材を取り出す際には、繊維強化樹脂材の一部が加熱部材に付着することがある。
このような点を鑑みて、例えば、図3(a)に示すように、耐熱性の離型フィルム92,92を介して、被加熱材Cを加熱部材91,91で挟み込んで、繊維強化樹脂材からなる被加熱材Cを加熱する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、別の加熱方法として、例えば、図3(b)に示すように、シート状の繊維強化樹脂材からなる被加熱材Cを両側から遠赤外線ヒータ93,93で加熱する方法も提案されている。
ここで、図3(a)に示す加熱方法により被加熱材Cを加熱した場合には、加熱部材91の熱を繊維強化樹脂材に直接的に伝えることができるため、被加熱材Cを効率的に加熱することができる。しかしながら、加熱部材91から被加熱材Cを取り出す際に、離型フィルム92が被加熱材(繊維強化樹脂材)Cと一体化し、被加熱材Cから離型フィルム92が剥がれないことがある。
この点を鑑みると、図3(b)に示すように、遠赤外線ヒータ93,93を用いて、非接触で被加熱材Cを加熱する方法が優れているとも考えられる。しかしながら、繊維強化樹脂材は、強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸した材料であるため、その内部に微小の空隙(ボイド)が形成されるが、加熱時このボイド内のエアが熱膨張することにより、ボイドが大きくなり、このボイドの断熱効果により、繊維強化樹脂材の内部に温度差が生じることがある。
ここで、炭素などの強化繊維は、熱可塑性樹脂に比べて一般的に熱伝導性が良く、強化繊維同士が接触することにより繊維強化樹脂材の内部を均一に加熱することができる。しかしながら、図3(b)に示す加熱方法を採用したとしても、上述したボイドにより強化繊維同士の接触面積が低下するため、繊維強化樹脂材の内部の温度差が生じてしまうことがある。
本発明は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加熱時に、加熱部材に繊維強化樹脂材の一部が付着することを抑えつつ、繊維強化樹脂材を均一に加熱することができる被加熱材の加熱装置および加熱方法を提供することにある。
前記課題を鑑みて、本発明に係る被加熱材の加熱方法は、強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材を、加熱された一対の加熱部材で挟み込んで、前記繊維強化樹脂材を構成する前記熱可塑性樹脂が軟化するように前記被加熱材を加熱する加熱方法であって、前記加熱部材として、前記繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された加熱部材を用い、該加熱部材で前記被加熱材を挟み込んで前記被加熱材を加熱することを特徴とする。
本発明によれば、被加熱材を、加熱された一対の加熱部材で挟み込んで、熱可塑性樹脂が軟化したとしても、各加熱部材の表面のうち、繊維強化樹脂材に接触する表面には複数の空孔が形成されているので、加熱部材と繊維強化樹脂材との接触面積をこれまでのものに比べ小さくすることができる。これにより、加熱部材から被加熱材を取り出す際に、加熱部材の表面に繊維強化樹脂材の一部が付着することを低減することができる。このようにして、加熱された被加熱材を加熱部材から容易に取り出すことができる。
また、被加熱材は、上述した如く一対の加熱部材により挟み込んで加熱されるため、繊維強化樹脂材内のボイドが膨張することを低減することができる。これにより、一対の加熱部材で繊維強化樹脂材を内部まで均一に加熱することができる。
さらに好ましい態様としては、前記加熱部材として、前記熱源が内蔵された基板の表面に、前記複数の空孔となる貫通孔が形成された網目状の板材を配置した加熱部材を用いる。この態様によれば、加熱時には、熱源から発せられた熱が貫通孔を通じて被加熱材を加熱することができる。一方、熱可塑性樹脂を含まないその他の被加熱材を加熱する際には、網目状の板材を取り外して基板のみを接触させて被加熱材を加熱することができる。また、加熱時に、網目状の板材に繊維強化樹脂材の一部が付着した場合、基板から網目状の板材を取り外して、基板に別の網目状の部材を配置し、一方、取り外された網目状の部材から付着した繊維強化樹脂材の一部を除去することができる。これにより作業効率が向上する。
さらに好ましい態様としては、前記網目状の板材にエキスパンドメタルを用いる。この態様によれば、エキスパンドメタルは、その表面の一部が隆起しているため、加熱部材(エキスパンドメタル)から、加熱により熱可塑性樹脂が軟化した繊維強化樹脂材を剥がしやすい。
本発明として、以下に示す被加熱材の加熱装置も開示する。本発明に係る加熱装置は、強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材の前記熱可塑性樹脂が軟化するように、前記被加熱材を加熱する加熱装置であって、該加熱装置は、前記繊維強化樹脂材を挟み込んで加熱する一対の加熱部材を備えており、該加熱部材の前記繊維強化樹脂材に接触する表面には、複数の空孔が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された一対の加熱部材で被加熱材を挟み込んで被加熱材を加熱することができる。この際、熱可塑性樹脂が軟化したとしても、各加熱部材の表面のうち、繊維強化樹脂材に接触する表面には複数の空孔が形成されているので、加熱部材と繊維強化樹脂材との接触面積をこれまでのものに比べ小さくすることができる。
これにより、加熱部材から被加熱材を取り出す際に、加熱部材の表面に繊維強化樹脂材の一部が付着することを低減することができる。このようにして、加熱された被加熱材を一対の加熱部材から容易に取り出すことができる。
さらに、被加熱材を、加熱された一対の加熱部材で挟み込んで、繊維強化樹脂材を構成する熱可塑性樹脂が軟化するように被加熱材を加熱することができる。これにより、繊維強化樹脂材内のボイドが膨張することを低減することができるので、一対の加熱部材で繊維強化樹脂材を内部まで均一に加熱することができる。
より好ましい態様としては、前記加熱部材は、前記熱源が内蔵された基板と、該基板の表面に配置された、前記複数の空孔となる貫通孔が形成された網目状の板材と、を備える。この態様によれば、上述した如く、加熱部材を、熱源が内蔵された基板と、網目状の板材とに分けて構成したので、加熱時には、熱源が内蔵された基板の表面に、網目状の板材を取り付けて被加熱材を加熱し、熱可塑性樹脂を含まないその他の被加熱材を加熱する際には、基板のみで被加熱材を用いればよい。
また、加熱時に、網目状の板材に繊維強化樹脂材の一部が付着した場合、基板から網目状の板材を取り外して、基板に別の網目状の部材を配置し、一方、取り外された網目状の部材から付着した繊維強化樹脂材の一部を除去することができるので作業効率が向上する。
さらに好ましい態様としては、前記網目状部材は、エキスパンドメタルである。この態様によれば、上述した如く、エキスパンドメタルは、その表面の一部が隆起しているため、加熱部材(エキスパンドメタル)から、加熱により熱可塑性樹脂が軟化した繊維強化樹脂材を剥がしやすい。
本発明によれば、加熱時に、加熱部材に繊維強化樹脂材の一部が付着すること抑えつつ、繊維強化樹脂材を均一に加熱することができる。
以下に本発明に係る実施形態の被加熱材を加熱するに好適な装置およびその方法を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る被加熱材の加熱方法および加熱された被加熱材の成形方法を説明するための模式的概念図であり、(a)は、被加熱材を予備加熱する方法を説明するための図、(b)は、被加熱材を加熱部材から取り外す作業を説明するための図、(c)は、被加熱材を成形する前の状態を示した図、(d)は、被加熱材を成形した状態を示した図である。図2は、図1(a)に示す加熱装置の加熱部材を構成する網目状の部材の模式図である。
本実施形態に係る被加熱材Cの加熱装置1は、その一例として成形前に強化繊維と熱可塑性樹脂からなるシート状の繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材Cの熱可塑性樹脂が軟化するように、被加熱材Cを予備加熱するものである。なお、本実施形態では、被加熱材Cは、シート状の繊維強化樹脂材のみで構成された材料であるが、例えば一方の面に金属面を有し、他方の面に繊維強化樹脂材を含む被加熱材であってもよい。
図1(a)に示すように、加熱装置1は、シート状の繊維強化樹脂材からなる被加熱材Cを加熱する一対の加熱部材(加熱板)10,10を備えている。各加熱部材10の繊維強化樹脂材に接触する表面には、複数の空孔が形成されている。
これらの空孔の(開口)面積の総和(空孔の占有面積)は、加熱部材10の表面積に対して、50%以上であることが好ましい。これにより、予備加熱時に、繊維強化樹脂材の表面に対して加熱部材10の接触面積を50%未満にすることができ、繊維強化樹脂材の一部が加熱部材10に付着することを抑制することができる。空孔の形状は、正方形、長方形、ひし形、平行四辺形、三角形、円形など特に限定されるものではない。
このような複数の空孔が形成されているのであれば、加熱部材(後述する基板11)そのものに複数の空孔を形成してもよいが、より好ましい態様として、本実施形態では、加熱部材10は、基板11と、基板11の表面に着脱自在に配置された網目状の板材12とで構成されている。基板11には、ヒータなどの熱源(図示せず)が内蔵されており、熱源は、基板11の表面を均一に加熱し、網目状の板材12を均一に加熱するように内蔵されている。
網目状の部材12は、基板11に着脱自在にその表面に配置されるものであり、複数の空孔となる貫通孔が形成されている。加熱時には、熱源から発せられた熱が貫通孔を通じて被加熱材Cを加熱することができる。ここでは、加熱部材10を、基板11と網目状の部材12とで構成したが、基板11の表面に、複数の空孔を設けてもよい。基板11と網目状の部材12とは、繊維強化樹脂材に熱源からの熱を効率良く伝達することができる鋼、アルミニウム、真鍮など熱伝導性の良い金属材料が好ましい。
また、網目状の板材12は、金網、パンチングメタル、エキスパンドメタルなど、後述する熱可塑性樹脂が予備加熱時に付着し難いのであれば特に限定されるものではないが、図2に示すように、本実施形態では網目状の部材12は、エキスパンドメタルである。エキスパンドメタルは、金属板に切れ目をいれて、切れ目が広がるように圧延して成形される。これにより、エキスパンドメタル(網目状の部材12)には、加熱部材10の表面の複数の空孔となる貫通孔12aが形成されるとともに、貫通孔12aを形成するストランド12bの一部が隆起した隆起部12cが形成される。
このように構成された一対の加熱部材10,10で被加熱材Cを挟み込んで、被加熱材Cを加熱する。ここで、予備加熱して成形される被加熱材Cは、上述した如く繊維強化樹脂材からなる。繊維強化樹脂材は、強化繊維と、この強化繊維に含浸された熱可塑性樹脂と、からなる複合材であり、強化繊維と合わせて所定の強度を保つことができるのであれば、特にその種類は限定されるものではない。
強化繊維は、繊維長さ0.2mm以上、繊維の添加量は繊維強化樹脂材に対して10体積%以上であることが好ましい。これにより、予備加熱時に、繊維強化樹脂材自体の粘度を高め、加熱部材の空孔内に強化繊維が入り込むことを抑制することができる。
熱可塑性樹脂としては、ナイロン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、又はアクリル系樹脂、ABS系樹脂等を挙げることができる。強化繊維としては、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、スチール繊維、PBO繊維、有機繊維、又は高強度ポリエチレン繊維などの繊維が挙げることができる。ここで、炭素繊維は、他の強化繊維に比べて熱伝導性が良いので、より短時間で予備加熱することができる。
図1(a)に示すように、本実施形態によれば、繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された一対の加熱部材10,10で被加熱材Cを挟み込んで、被加熱材Cを構成する熱可塑性樹脂が軟化するように被加熱材Cを予備加熱することができる。これにより、繊維強化樹脂材内に生成された空隙(ボイド)が膨張することを低減することができるので、一対の加熱部材10,10で繊維強化樹脂材の内部まで均一に加熱することができる。
このようにして予備加熱時に熱可塑性樹脂が軟化したとしても、各加熱部材10の表面のうち、被加熱材Cの繊維強化樹脂材に接触する表面には複数の空孔が形成されているので、加熱部材10と繊維強化樹脂材との接触面積をこれまでのもの比べ小さくすることができる。
これにより、加熱部材10から被加熱材Cを取り出す際に、加熱部材10の表面に繊維強化樹脂材の一部が付着することを低減することができる。このようにして、図1(b)に示すように、予備加熱された被加熱材Cを加熱部材10から容易に取り出すことができる。
特に、本実施形態では、網目状の板材12にエキスパンドメタルを用いたので、その表面の一部が隆起した隆起部12cにより、加熱部材(エキスパンドメタル)から、予備加熱により熱可塑性樹脂が軟化した繊維強化樹脂材を剥がしやすい。
また、本実施形態では、予備加熱時に、基板11に網目状の板材(エキスパンドメタル)12を取り付けて被加熱材Cを加熱したが、熱可塑性樹脂を含まないその他の被加熱材を加熱する際には、網目状の板材12を取り外して基板のみを接触させればよい。
また、予備加熱時に、網目状の板材12に繊維強化樹脂材の一部が付着した場合、基板11から網目状の板材12を取り外して、基板11に別の網目状の部材12を配置し、一方、取り外された網目状の部材12から付着した繊維強化樹脂材の一部を除去することができる。これにより作業効率が向上する。
このようにして予備加熱された被加熱材Cを図1(c)に示すように、上型21と下型22との間に配置し、図1(d)に示すように、上型21と下型22とを型締めすることにより、被加熱材Cをプレス成形する。
このようにして、本実施形態では、被加熱材Cを加熱装置1で、予備加熱時に、加熱部材に繊維強化樹脂材の一部が付着すること抑えつつ、被加熱材Cを均一に加熱することができる。これにより、被加熱材Cの成形性を高めつつ、品質の高い成形品を得ることができる。
以下に本発明を実施例により説明する。
(実施例)
強化繊維に平均繊維長さ1mmの炭素繊維を40質量%含有し、熱可塑性樹脂(マトリクス樹脂)が半芳香性ナイロンからなる、長繊維CF繊維強化ペレット(ダイセルポリマー社製プラストロン(登録商標))を用いて、シート状の繊維強化樹脂材を押出し成形し、被加熱材を作製した。
(実施例)
強化繊維に平均繊維長さ1mmの炭素繊維を40質量%含有し、熱可塑性樹脂(マトリクス樹脂)が半芳香性ナイロンからなる、長繊維CF繊維強化ペレット(ダイセルポリマー社製プラストロン(登録商標))を用いて、シート状の繊維強化樹脂材を押出し成形し、被加熱材を作製した。
図2に示す網目状の部材(エキスパンドメタル)を準備した。具体的には、エキスパンドメタルは、鋼製であり厚さ2mm、ストランド幅2mm、開口部ひし型、開口部長さS:15mm、L:20mmであり、繊維強化樹脂材に接触する面積が20%となるように、貫通孔が形成されている(空孔の占有面積80%)。これを、サイズ300mm×300mmの加熱部材に取付けて、設定温度300℃、5分間、繊維強化樹脂材の温度280℃となるように、繊維強化樹脂材(被加熱材)を予備加熱した。その後、10秒以内にプレス金型へ移送し、金型サイズ200mm×200mm、成形圧15MPaの条件で、被加熱材(繊維強化樹脂材)を加圧成形した。
(比較例)
実施例と同じように、被加熱材(繊維強化樹脂材)を成形した。実施例と相違する点は、網目状の部材の代わりに、鋼鈑、アルミニウム板、テフロン(登録商標)板、ポリイミドフイルム、およびシリコーンゴムシートを準備し、これらに離型剤を塗布して、これらそれぞれ用いて被加熱材(繊維強化樹脂材)を成形した点である。
実施例と同じように、被加熱材(繊維強化樹脂材)を成形した。実施例と相違する点は、網目状の部材の代わりに、鋼鈑、アルミニウム板、テフロン(登録商標)板、ポリイミドフイルム、およびシリコーンゴムシートを準備し、これらに離型剤を塗布して、これらそれぞれ用いて被加熱材(繊維強化樹脂材)を成形した点である。
<結果および考察>
実施例の場合には、予備加熱後に加熱部材から被加熱材を容易に取り外すことができたが、比較例の場合には、いずれの材料を用いた場合であっても、被加熱材の一部がこれらの材料に付着していることが確認された。
実施例の場合には、予備加熱後に加熱部材から被加熱材を容易に取り外すことができたが、比較例の場合には、いずれの材料を用いた場合であっても、被加熱材の一部がこれらの材料に付着していることが確認された。
実施例の場合には、エキスパンドメタルを用いることにより、繊維強化樹脂材と加熱部材との接触面積が比較例に比べて小さくなったため、加熱部材を被加熱材から容易に取り外すことができたと考えられる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
本実施形態では、被加熱材は、シート状の繊維強化樹脂材のみで構成された材料であるが、例えば一方の面に金属面を有し、他方の面に繊維強化樹脂材を含む被加熱材を用いてもよい。この場合には、金属面である一方の面に接触する表面には空孔を有しない通常の加熱部材を用い、繊維強化樹脂材を含む他方の面に接触する表面には複数の空孔が形成された加熱板を用いてもよい。
また、本実施形態では、成形前に被加熱材を予備加熱することを前提としていたが、被加熱材が金属材料と繊維強化樹脂材とで構成される場合には、両者を接合する際に、これらを被加熱材として加熱してもよい。
1:加熱装置、10:加熱部材、11:基板、12:網目状の板材、21:上型、22:下型、C:被加熱材
Claims (6)
- 強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材を、加熱された一対の加熱部材で挟み込んで、前記繊維強化樹脂材を構成する前記熱可塑性樹脂が軟化するように前記被加熱材を加熱する加熱方法であって、
前記加熱部材として、前記繊維強化樹脂材に接触する表面に複数の空孔が形成された加熱板を用い、該加熱部材で、前記被加熱材を挟み込んで前記被加熱材を加熱することを特徴とする被加熱材の加熱方法。 - 前記加熱部材として、前記熱源が内蔵された基板の表面に、前記複数の空孔となる貫通孔が形成された網目状の板材を配置した加熱部材を用いることを特徴とする請求項1に記載の被加熱材の加熱方法。
- 前記網目状の板材にエキスパンドメタルを用いることを特徴とする請求項2に記載の被加熱材の加熱方法。
- 強化繊維と熱可塑性樹脂からなる繊維強化樹脂材を少なくとも表面に含む被加熱材の前記熱可塑性樹脂が軟化するように、前記被加熱材を加熱する加熱装置であって、
該加熱装置は、前記被加熱材を挟み込んで加熱する一対の加熱部材を備えており、
該加熱部材の前記繊維強化樹脂材に接触する表面には、複数の空孔が形成されていることを特徴とする被加熱材の加熱装置。 - 前記加熱部材は、前記熱源が内蔵された基板と、該基板の表面に配置された、前記複数の空孔となる貫通孔が形成された網目状の板材と、を備えることを特徴とする請求項4に記載の被加熱材の加熱装置。
- 前記網目状の部材は、エキスパンドメタルであることを特徴とする請求項5に記載の被加熱材の加熱装置。
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