JP2015135474A - 赤外線反射膜および積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】特定の重合性液晶化合物および光学活性化合物を用い、配向欠陥の生じにくい赤外線反射膜を提供する。また、該赤外線反射膜を有する積層体を提供する。
【解決手段】特定量のビナフトール部位を有する光学活性化合物(2)と、アキラルな重合性液晶化合物(1)と、を含有する重合性液晶組成物を液晶相の状態で硬化させることで得られる赤外線反射膜。アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物の全重量中の特定の光学活性化合物成分の含有量が0.1重量%以上5重量%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビナフトール部位を有する光学活性化合物、フルオレン部位を有するアキラルな重合性液晶化合物からなる重合性液晶組成物を重合させて得られる赤外線反射膜および、この赤外線反射膜を用いた積層体に関する。
地球温暖化防止および省エネルギーの観点から、ビルディングの窓、ショーウインドウ、自動車の窓面等から太陽光の熱線(赤外線)をカットし、温度を低減させることが広く行われている。熱線カット材料としては、アンチモンドープ酸化錫(ATO)や錫ドープ酸化インジウム(ITO)等を用いたもの(例えば、特許文献1参照。)、金属薄膜の積層膜を用いたもの(例えば、特許文献2参照。)等が提案されている。また、コレステリック液晶を用いた赤外線反射フィルム(例えば、特許文献3〜5参照。)等が提案されている。また、本発明者らはビナフトール部位を有する光学活性化合物とフルオレン骨格を有する重合性液晶化合物を利用した重合性液晶組成物(特許文献6〜9)を開発している。
特許文献1で提案されているようなATOやITOを用いた熱線カット部材は、可視光領域に吸収帯を有するものであるが、熱線のカット方法が熱線吸収タイプであるため、ガラス等に貼合わせて使用した場合に熱割れを引き起こすことがある。また、特許文献2で提案されているような金属薄膜の積層膜を用いた熱線カット部材は、熱線のカット方式が反射タイプであるため、上記のような熱割れを引き起こすことはないが、ビルディングの窓やショーウインドウに使用した場合、電磁波をカットしてしまうので、携帯電話等の通信ができないという問題点がある。
特許文献3〜4で提案されているようなコレステリック液晶を用いた断熱コーティングは、反射波長が比較的長く、所望の反射率を得るには厚膜化(厚み方向の螺旋ピッチ数を増やす)の必要があるため、コレステリック液晶の配向性が乱れやすく、反射させたい波長での光反射率の低下、ヘイズの上昇による可視光領域での透過率低下といった懸念を有している。
特許文献5で提案されているようなコレステリック液晶を用いた熱線反射フィルムは、透明支持基材との密着性を確保するために多官能化合物および多官能チオール化合物を利用しているが、チオール化合物には特有の臭気があり、製造工程上の課題がある。
特許文献6〜8の重合性液晶組成物は、光学活性化合物の種類や添加量を制御することで、ツイスト配向を有する光学異方体の螺旋ピッチを変化させることで種々の用途への応用可能性を示唆しているが、ツイスト配向を有する光学異方体の螺旋ピッチの長さは、380nm〜780nmの範囲の可視光線反射用途や、螺旋ピッチの長さが380nmより液晶ディスプレイの光学補償用途のネガティブCプレートに関する記載があるものの、赤外線反射膜を想定した具体的な記載がない。
特許文献9では、重合性官能基がオキシラニル基やオキセタニル基である、カチオン重合性のもののみからなる重合性液晶組成物が提案されている。また、近赤外域に反射特性を有する光学素子も記載されている。この場合は、カチオン重合を利用することで支持基材との密着が確保されやすくなるが、カチオン重合に特有の製膜後の黄変が目立つ場合があり、黄変の低減が望まれていた。
特開平09−156025号公報 特開平10−309767号公報 特表2001−519317号公報 特開2011−138147号公報 特開2013−173238号公報 特開2005−113131号公報 特開2008−174716号公報 特開2009−286885号公報 特開2010−132876号公報
本発明の第1の目的は、特定の重合性液晶化合物および光学活性化合物を用い、配向欠陥の生じにくい赤外線反射膜を提供することである。第2の目的は、この赤外線反射膜を有する積層体を提供することである。
本発明者等は、ビナフトール部位を有する特定の量の重合性光学活性化合物とフルオレン骨格を有する重合性液晶化合物を有する重合性液晶組成物を配向させて硬化させることにより、上記課題が解決されることを見いだし、本発明を完成するに至った。本発明は以下の通りである。
[1]
アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物を含有する重合性液晶組成物を、液晶相の状態で硬化させることで得られる赤外線反射膜であって、
アキラルな重合性液晶化合物が、式(1)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である(A)成分を含み、
光学活性化合物が、式(2)で表されるビナフトール部位を有する光学活性化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である(B)成分を含み、
アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物の全重量中の(B)成分の含有量が0.1重量%以上5重量%以下である、赤外線反射膜。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(1)において、
は独立して、式(P−1)〜(P−23)のいずれかであり;
11は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
式(2)において、
は独立して、水素、ハロゲンまたは式(2−1)で表される基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(2−1)で表される基であり;
式(2−1)において、
は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素は式(P−1)〜(P−23)のいずれかで置き換えられてもよく;
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
pは独立して1〜20の整数であり;
rは独立して1〜3の整数である。
[2]
(A)成分が式(1−1)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物であり、(B)成分が式(2−2)で表される光学活性を有する化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である、[1]に記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(1−1)において、
は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
11は独立して、水素またはメチルであり;
12は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
11は独立して2〜20の整数であり;
式(2−2)において、
は独立して、式(2−1)で表される基であり;
式(2−1)において、
は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、式(P−16)または式(P−17)で置き換えられてもよく;
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
pは独立して1〜20の整数であり;
rは独立して1〜3の整数である。
[3]
(C)成分として、少なくとも1種の重合開始剤が、重合性液晶組成物に添加されている、〔1〕または〔2〕に記載の赤外線反射膜。
[4]
重合開始剤がオキシムエステルを有する光重合開始剤である[3]に記載の赤外線反射膜。
[5]
式(1−1)において、
は独立して水素またはメチルであり;
12は独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
11は独立して2〜20の整数であり;
式(2−2)において、
は独立して、式(2−1)で表される基であり;
式(2−1)において、
は独立して、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、式(P−16)または式(P−17)で置き換えられてもよく;
は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
pは独立して1〜10の整数である、[2]〜[4]のいずれかに記載の赤外線反射膜
[6]
式(1−1)において、
12は独立して水素、フッ素、または炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
11は独立して2〜10の整数であり;
式(2−2)において、
は独立して、式(2−1)で表される基であり;
式(2−1)において、
pは独立して1〜3の整数である、
[5]に記載の赤外線反射膜。
[7]
重合性液晶組成物が、(D)成分として、式(3−1)および式(3−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する[1]〜[6]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(3−1)において、
31は独立して水素、メチルまたはトリフルオロメチルであり;
31は独立して炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
31は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;
32は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
式(3−2)において、
31は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;
32は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;

32は独立して炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
32は独立して水素、メチルまたはトリフルオロメチルである。
[8]
重合性液晶組成物が、(E)成分として、式(4)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する[1]〜[7]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(4)において、
は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
42は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
41は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも一つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
sは0〜4の整数であり;
41は独立して2〜12の整数であり;
42は1〜3の整数であり;
41は独立して単結合、−O−、−CO−、−CH=CH−、−COO−、−OCO−、−OCO−CH=CH-COO−または−OCOO−であり;
42は独立して単結合、−CHCH−または−CH=CH−である。
[9]
重合性液晶組成物が、(F)成分として、式(5−1)および式(5−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する[1]〜[8]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(5−1)において、
51は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
51はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
51およびW52は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
51は単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−であり;
52は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
51は2〜12の整数であり;
52は1〜2の整数であり;
式(5−2)において、
52は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
52はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
53は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
50は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
50は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
54およびZ55はそれぞれ独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
53およびn54は独立して、0または1である。
[10]
重合性液晶組成物が、(G)成分として、式(6−1)および式(6−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する[1]〜[9]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(6−1)および式(6−2)において、
60は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
60は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
60は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
60は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
60は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも一つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
sは0〜4の整数であり;
60は1〜3の整数である。
[11]
重合性液晶組成物が、(H)成分として、式(7−1)および式(7−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する[1]〜[10]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
Figure 2015135474
式(7−1)において、
70は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
70は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、;
71およびW72は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシであり;
72は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
70はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
70は1または2の整数であり;
式(7−2)において、
72は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
72は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
73は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
73およびZ74はそれぞれ独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
70は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
72はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えら
れてもよく;
72およびn73は独立して、0または1である。
[12]
界面活性剤が、重合性液晶組成物に添加されている、[1]〜[11]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
[13]
耐候剤が、重合性液晶組成物に添加されている、[1]〜[12]のいずれかに記載の赤外線反射膜。
[14]
[1]〜[13]のいずれかに記載の赤外線反射膜を2層以上含む積層体。
[15]
1/2λ層を含む[14]に記載の積層体。
[16]
1/2λ層が延伸フィルムである[15]に記載の積層体。
ビナフトール構造を有する重合性光学活性化合物とフルオレン骨格を有する重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物を配向、硬化させて得られる赤外線反射膜は、配向均一性が安定している。また、支持基材との密着性に優れ、信頼性を向上させるのに有用であると期待される。
この明細書における用語の使い方は次のとおりである。液晶化合物は、液晶相を有する化合物、および液晶相を有しないが液晶組成物の成分として有用な化合物の総称である。液晶相はネマチック相、スメクチック相、コレステリック相などであり、多くの場合ネマチック相を意味する。重合性は、光、熱、触媒などの手段により単量体が重合し、重合体を与える能力を意味する。式(1)で表わされる化合物を、化合物(1)または式(1)と表記することがある。他の式で表される化合物についても同様の簡略化法に従って称することがある。用語「液晶性」の意味は、液晶相を有することだけに限定されない。それ自体は液晶相を持たなくても、他の液晶化合物と混合したときに、液晶組成物の成分として使用できる特性も、液晶性の意味に含まれる。化合物の構造を説明する際に用いる用語「任意の」は、位置だけでなく個数についても任意であることを意味する。そして、例えば、「任意のAはB、CまたはDで置き換えられてもよい」という表現は、任意のAがBで置き換えられる場合、任意のAがCで置き換えられる場合および任意のAがDで置き換えられる場合に加えて、複数のAがB〜Dの少なくとも2つで置き換えられる場合をも含むことを意味する。但し、任意の−CH−が−O−で置き換えられてもよいとする定義には、結果として結合基−O−O−が生じるような置き換えは含まれない。また、任意の−CH−が−CH=CH−や−C≡C−で置き換えられる場合、炭素数が記載の範囲を越えることはない。例えば、式(1)におけるYは炭素数1〜20のアルキレンであり、このアルキレンにおいて任意の−CH−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよいが、−CH=CH−または−C≡C−での置き換えを含むアルキレンの炭素数は、この場合20を超えるものではない。このルールは、他の定義についても同様である。
環を構成する炭素との結合位置が明確でない置換基は、その結合位置が化学的に問題のない範囲内で自由であることを意味する。本発明に係るビナフトール部位を有する光学活性化合物を、光学活性化合物あるいは単に化合物と称することがある。重合性液晶化合物およびビナフトール部位を有する光学活性化合物を含む組成物を重合性液晶組成物と称し、重合性液晶組成物に重合開始剤や界面活性剤、耐候剤等の他の成分が添加される場合、組成物と称する。また、重合性液晶組成物は、単に液晶組成物と称することがある。化合
物が重合性基を1つ有する場合を、単官能性と呼ぶことがある。また、化合物が重合性基を複数有する場合は、多官能性、あるいは重合性基の数に対応した呼称で呼ぶことがある。
化学式として、下記に示す内容の記載があった場合には、AからBへの直線は結合を意味しており、Bにおける水素が基Aで置き換えられていて、その位置は任意であることを意味している。Xは置き換えられる基Aの数を示している。Xが0の場合は、Aは存在せず、また、置き換えられていないことを示す。
Figure 2015135474
本発明に係る重合性液晶組成物は、式(1)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(A)成分として含有する。式(1)で表される化合物は、好ましくは式(1−1)で表される化合物である。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(1)において、
は独立して、式(P−1)〜(P−23)のいずれかであり、好ましくは、式(P−1)〜式(P−11)、式(P−16)〜式(P−18)のいずれかである。
11は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチ
ル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、好ましくは、水素またはメチルである。尚、本発明においてハロゲンとは第17族元素を指し、具体的にはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり、好ましくはフッ素、塩素または臭素である。
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり、
は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
式(1)は、式(1−1)であることが好ましく、W11は上記と同様である。
式(1−1)において、
は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり、好ましくは、水素、メチルであり、
11は、好ましくは独立して水素またはメチルであり、
12は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、好ましくは水素、ハロゲンまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、より好ましくは、水素または炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、
11は独立して2〜20の整数であり、好ましくは2〜12、より好ましくは2〜10、さらに好ましくは3〜6の整数である。
本発明に係る重合性液晶組成物は、式(2)(好ましくは式(2−2))で表されるビナフトール部位を有する光学活性化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(B)成分として含有する。
Figure 2015135474
式(2)において、
は独立して、水素、ハロゲンまたは式(2−1)で表される基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(2−1)で表される基であり、好ましくは式(2−2)の結合様式である。
式(2−1)において、
は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除
いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素は式(P−1)〜(P−23)のいずれかで置き換えられてもよく、好ましくは、式(P−1)〜式(P−11)、式(P−16)〜式(P−18)のいずれかで置き換えられてもよい。
は、好ましくは、炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素が、式(P−1)〜式(P−11)、式(P−16)〜式(P−18)のいずれかで置き換えられたものである。
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンである。
は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよい。
pは独立して1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、さらに好ましくは1〜6の整数である。
rは独立して1〜3の整数である。
式(2)で表される化合物は、式(2−2)で表される化合物であることが好ましい。
式(2−2)において、
は独立して、式(2−1)で表される基であり;
式(2−1)において、
は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、式(P−16)または式(P−17)で置き換えられてもよく;
は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
pは独立して1〜20の整数であり、好ましくは1〜10の整数であり、さらに好ましくは1〜3の整数であり;
rは独立して1〜3の整数である。
本発明に係る重合性液晶組成物は、式(3−1)および式(3−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(D)成分として含有してもよい。
Figure 2015135474
式(3−1)において、
31は独立して水素、メチルまたはトリフルオロメチルである。
31は独立して炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
31は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
32は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシである。
式(3−2)において、
31およびW32は上記と同義である。
32はY31と同義である。また、X32はX31と同義である。
本発明に係る重合性液晶組成物は、式(4)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(E)成分として含有してもよい。
Figure 2015135474
式(4)において、
は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルである。
42は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
41は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7の
アルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
sは0〜4の整数である。
41は独立して2〜12、好ましくは3〜6の整数である。
42は1〜3の整数である。
41は独立して単結合、−O−、−CO−、−CH=CH−、−COO−、−OCO−、−OCO−CH=CH-COO−または−OCOO−である。
42は独立して単結合、−CHCH−または−CH=CH−である。
本発明に係る重合性液晶組成物は、式(5−1)および式(5−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(F)成分として含有してもよい。
Figure 2015135474
式(5−1)において、
51は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルである。
51はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキル)、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシ(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルコキシ)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
51およびW52は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
51は単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−である。
52は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−である。
51は2〜12、好ましくは3〜6の整数である。
52は1〜2の整数である。
式(5−2)において、
52は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルである。
52はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキル)、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−O
CORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシ(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルコキシ)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
53は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよい。
50は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよい。
50は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンである。
54およびZ55はそれぞれ独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−である。
53およびn54は独立して、0または1である。
本発明に係る重合性液晶組成物は式(6−1)および式(6−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(G)成分として含有
してもよい。
Figure 2015135474
式(6−1)および式(6−2)において、
60は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり、
60は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、
60は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり、
60は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり、
60は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1
〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも一つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、
sは0〜4の整数であり、
60は1〜3の整数である。
本発明に係る重合性液晶組成物は式(7−1)および式(7−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を(H)成分として含有してもよい。
Figure 2015135474
式(7−1)において、
70は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり、
70は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、
71およびW72は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシであり、
72は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり、
70はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキル)、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシ(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルコキシ)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく、
70は1または2の整数である。
式(7−2)において、
72は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
72は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
73は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチ
ル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
73およびZ74はそれぞれ独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
70は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
72はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルキル)、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20(好ましくは1〜10)の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシ(好ましくは炭素数1〜10の直鎖アルコキシ)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
72およびn73は独立して、0または1である。
本発明に係る重合性液晶組成物には(A)成分と(B)成分以外に、さらに(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分をそれぞれ単独で含有してもよく、あるいはこれらの成分を共に含有してもよい。
また、本発明に係る重合性液晶組成物には(A)成分と(B)成分以外に、(C)成分をさらに添加してもよい。
本発明に係る重合性液晶組成物には、さらに界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤の例は陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤であり、非イオン性界面活性剤の例は、ビニル系、フッ素系、シリコーン系または炭化水素系である。非イオン性界面活性剤は塗布膜の平滑性を向上させる効果がある。
本発明に係る重合性液晶組成物は室温でネマチック相を有し、ラビング処理や光配向処理されたプラスチック基材上や、光配向処理やラビング配向処理されたポリイミド等の配向膜上でツイスト配向する。ここでのツイスト配向はプレーナ(Planar)配列とも呼ばれ、液晶の螺旋軸(ヘリカル軸)が基材面に対して垂直になるように液晶分子が配列している。グランジェン(Grandjean)配列とも呼ばれる。このような配向は、空気界面側の液晶分子の傾き角が基材面に対して水平であることが好ましく、本発明に係る重合性液晶組成物に非イオン性界面活性剤を加えるとプレーナ配列しやすくなる。
本発明に係る重合性液晶組成物に用いる化合物について説明する。
化合物(1)はフルオレン環を中心とする特定構造の骨格と2つの重合性基を有する。フルオレン構造を有しているため、硬化膜の複屈折(Δn)が大きくなる傾向がある。複屈折を大きくすると、後述のように反射帯域は広がる傾向がある。この化合物は液晶性を示し、室温における液晶相の維持が容易になるため結晶化による製膜時の不具合の低減が期待される。この重合性液晶化合物の重合体は三次元構造になるので、1つの重合性基を有する化合物に比較して硬い重合体となる。
式(2)はビナフトール部位を軸不斉として有する光学活性化合物である。この化合物は比較的大きな螺旋ねじり力(Helical Twisting Power)を有しており、少量の添加でも赤外線を反射させる螺旋構造を形成することができる。少量の添加で効果を発現するため、ホストとなるアキラルな液晶の特性を損なうことがない。また、重合性基を有する場合は他のアキラルな重合性液晶化合物と架橋し、密な三次元構造になるので得られる光学異方体は強固になる。
式(3−1)〜(3−2)はフルオレン環を中心とする2つの重合性基を有する化合物
であるが、式(1)と異なる結合部位を有する。この重合性化合物の重合体は三次元構造になるので、1つの重合性基を有する化合物に比較して硬い重合体となる。この化合物は液晶性を示しても示さなくてもよい。この化合物は式(1)と共通の中心骨格を有しているため相溶化しやすく、重合性液晶組成物の融点を調整しやすくなる。また、式(3−1)はシンナメート部位を有するため更にΔnを大きくすることができ、式(3−2)はエチルエステル部位を有するため融点を下げることができる。今後、式(3−1)〜(3−2)やこれらから派生する化合物の総称として式(3)と称することがある。
式(4)はフェニレン骨格および2つの重合性基を有する。この化合物は、支持基材、添加物などの条件に依存するが、側鎖のない配向膜ポリマー付きのラビング処理基材に塗工する場合や非イオン性界面活性剤が重合性液晶組成物に添加されている場合に、ホモジニアスに配向しやすい。また、広い温度範囲で液晶相を示す傾向がある。式(4)から派生する化合物は、上記式(3)と同様、今後総称として式(4)と称することがある。
式(5−1)および式(5−2)はフェニレン骨格またはフルオレン骨格および1つの重合性基を有する。単官能性であることから、形成される硬化膜に柔軟性を付与可能なため、後述のように硬化工程における条件(温度、露光条件等)により螺旋ピッチを厚み方向に不均一化させやすくなる。この化合物は、他の液晶分子のチルト角を大きくする性質や融点を下げる性質を有する。式(5−1)および式(5−2)から派生する化合物は、上記式(3)と同様、今後総称として式(5)と称することがある。
式(6−1)および式(6−2)は、カチオン重合性の官能基を2つ有する。この重合性化合物の重合体は三次元構造になるので、1つの重合性基を有する化合物に比較して硬い重合体となる。この化合物は液晶性を示しても示さなくてもよい。式(6−1)は、フェニレン構造をメソゲン骨格の中心に有する。式(6−2)は、2つの環構造を有する。カチオン重合は、ラジカル重合とは異なる重合速度であるため、硬化膜の螺旋構造の固定化速度を不均一化することができる。また、カチオン重合では硬化収縮が少ないため、支持基材との密着性を向上させることができる。式(6−1)および式(6−2)から派生する化合物は、上記式(3)と同様、今後総称として式(6)と称することがある。
式(7−1)および式(7−2)は、カチオン重合性の官能基を1つ有する。この化合物は、他の液晶分子のチルト角を大きくする性質や融点を下げる性質を有する。この化合物は液晶性を示しても示さなくてもよい。式(7)は、フェニレン構造を有する。式(6)と同様にカチオン重合は、ラジカル重合とは異なる重合速度であるため、硬化膜の螺旋構造の固定化速度を不均一化することができる。また、カチオン重合では硬化収縮が少ないため、支持基材との密着性を向上させることができる。式(7−1)および式(7−2)から派生する化合物は、上記式(3)と同様、今後総称として式(7)と称することがある。
本発明に係る重合性液晶組成物には、式(1)、式(2)、式(3)、式(4)、式(5)、式(6)、式(7)、界面活性剤および耐候剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、光安定剤等)とは異なるその他の重合性化合物(以下、「その他の重合性化合物」ともいう)を添加してもよい。重合性液晶組成物には、塗膜と支持基材との密着性を向上させるためにシランカップリング剤を添加してもよい。重合性液晶組成物には、重合反応に適した重合開始剤を添加し、更に光増感剤などの添加物を添加してもよい。重合性液晶組成物には、重合体の特性を向上させるために連鎖移動剤などの添加物を添加してもよい。重合性液晶組成物には有機溶剤を添加してもよい。有機溶剤は、均一な厚さの塗膜を生成させるのに有用である。
本発明に係る重合性液晶組成物における各成分の含有量について説明する。
本発明では、アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物の全重量中の(B)成分の含有量が0.1重量%以上5重量%以下である。上記範囲であることで、好ましい領域の赤外線を反射できる反射膜を得ることができる。
ビナフトール部位を有する光学活性化合物である(B)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の全重量(例えば(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分の合計重量)を基準として0.1重量%以上4.9重量%以下である。より好ましくは0.5重量%以上4.8重量%以下である。さらに好ましくは1.0重量%以上4.8重量%以下である。
アキラルな重合性液晶化合物である(A)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分(G)成分および(H)成分の合計重量の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の全重量(例えば(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分の合計重量)を基準として、95〜99.9重量%である。より好ましくは95〜99.5重量%である。さらに好ましくは95〜99重量%である。
(A)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、1〜99.9重量%である。より好ましくは3〜99.5重量%である。さらに好ましくは5〜99重量%である。
(D)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、0〜75重量%である。より好ましくは0〜70重量%である。さらに好ましくは0〜50重量%である。
(E)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、0〜75重量%である。より好ましくは0〜70重量%である。さらに好ましくは0〜60重量%である。
(F)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、0〜75重量%である。より好ましくは0〜70重量%である。さらに好ましくは0〜50重量%である。
(G)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、0〜75重量%である。より好ましくは0〜70重量%である。さらに好ましくは0〜60重量%である。
(H)成分の好ましい含有量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量を基準として、0〜75重量%である。より好ましくは0〜70重量%である。さらに好ましくは0〜50重量%である。
本発明に係る重合性液晶組成物に、(C)成分として、重合開始剤を添加してもよい。重合開始剤は、光重合開始剤または熱重合開始剤などが挙げられるが、光重合開始剤が好ましい。本発明における重合開始剤は、光学活性部位を有していないことが好ましい。(C)成分である重合開始剤を添加する好ましい割合は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.01〜0.15である。より好ましい割合は0.02〜0.13である。さらに好ましい割合は0.03〜0.10である。
界面活性剤を添加する場合の好ましい割合は、界面活性剤の種類、重合性液晶組成物の組成比などにより異なるが、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.0001〜0.05である。より好ましい割合は0.0003〜0.
03である。さらに好ましい割合は0.0005〜0.02である。
本発明に係る重合性液晶組成物に、耐候剤(紫外線吸収剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、光安定剤等)を添加してもよい。耐候剤を添加する場合の好ましい割合は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.0001〜0.20である。
本発明に係る重合性液晶組成物に、シランカップリング剤を添加する場合の好ましい割合は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.01〜0.15である。より好ましい重量比の範囲は0.03〜0.10である。
本発明に係る重合性液晶組成物に、その他の重合性化合物を添加するとき、その好ましい割合は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.01〜0.50であり、好ましくは0.03〜0.30である。
本発明に係る重合性液晶組成物に、増感剤や連鎖移動剤などの添加物をさらに併用するとき、その使用量は目的を達する最小量でよい。
本発明に係る重合性液晶組成物における重合性液晶化合物の組み合わせについて説明する。
(A)成分および(B)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、および(D)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、および(E)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、および(F)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、および(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、および(H)成分の組み合わせ、

(A)成分、(B)成分、(D)成分および(E)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分および(F)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分および(F)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(G)成分および(H)成分の組み合わせ、

(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分および(F)成分の組み合わせ、

(A)成分、(B)成分、(D)成分、(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分、(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分、(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(F)成分、(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(F)成分、(H)成分の組み合わせ、

(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分および(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(G)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(F)成分および(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(F)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分、(F)成分および(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分、(F)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分および(G)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分および(H)成分の組み合わせ、
(A)成分、(B)成分、(D)成分、(E)成分、(F)成分、(G)成分および(H)成分の組み合わせ、が挙げられる。
三次元構造を赤外線反射膜に多く含ませて機械的な強度を上げるには、(F)成分、(H)成分を含まない組み合わせ(すなわち多官能の重合性液晶化合物による組み合わせ)が好ましい。反射帯域を広げるために硬化工程における加熱等で流動性を確保する場合は、(F)成分、(H)成分を含む組み合わせが好ましい。硬化収縮を低減させる(密着性能の向上)には、単官能成分やカチオン重合成分の含有量を増やすことになるため、(F)成分、(G)成分、(H)成分を含む組み合わせが好ましい。重合速度を不均一化させ、反射帯域を広げるには、(G)成分、(H)成分を含む組み合わせが好ましい。
配向均一性や塗布均一性を調整する場合には、界面活性剤を組み合わせてもよい。支持基材との密着性を向上させる場合には、更にシランカップリング剤や連鎖移動剤を組み合わせてもよい。重合効率を制御するためには、増感剤を更に組み合わせてもよい。また、それぞれの組み合わせについて、その他の重合性化合物をさらに組み合わせてもよい。
次に、化合物の合成法を説明する。本発明に用いられる化合物は、フーベン・ヴァイル(Houben Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Georg Thieme Verlag, Stuttgart)、オーガニック・リアクションズ(Organic Reactions, John Wily & Sons Inc.)、オーガニック・シンセセーズ(Organic Syntheses, John Wily & Sons, Inc.)、コンプリヘンシブ・オーガニック・シンセシス(Comprehensive Organic Synthesis, Pergamon Press)、新実験化学講座(丸善)などに記載された、有機化学における合成方法を組み合わせることにより合成できる。
式(1−1)で表される化合物の合成方法は、特開2003−238491号公報、特開2006−307150号公報に記載されている。重合性基がカチオン重合性である式(1)で表される化合物の合成方法は、特開2005−60373号公報に記載されている。
重合性基を有する式(2−2)で表される化合物の合成方法は、米国特許第5886242号明細書、英国特許出願公開第2298202号明細書、特開2005−263778号公報に記載されている。
式(3−1)で表される化合物の合成方法は、米国特許第5770107号明細書に記載の方法を参考にできる。
式(3−2)で表される化合物の合成方法は、特開2006−307150号公報に記載の方法を参考にできる。
式(4)で表される化合物の合成方法は、Makromol. Chem., 190, 3201-3215 (1989)、Makromol. Chem., 190, 2255-2268 (1989)、国際公開第97/00600号、米国特許第5770107号明細書、特開2004−231638号公報などに記載されている。
式(5)で表される化合物の合成方法は、Macromolecules, 26, 6132-6134 (1993)、Ma
kromol. Chem., 183, 2311-2321 (1982)、独国特許第19504224号明細書、国際公開第1997/00600号、米国特許4952334号明細書、米国特許4842754号明細書、特開2003−238491号公報等に記載された方法で合成できる。
式(6)で表される化合物の合成方法は、Macromolecules, 26, 1244-1247 (1993)、Liquid Crystals, 31, 12, 1627-1634 (2004)、Macromol. Chem. Phys. 202, 180-187 (2001)、特開2006−241116号公報、特開2006−225607号公報、特開2011−144159号公報、特開2011−246365号公報、特開2012−1526号公報等に記載された方法で合成できる。
式(7)で表される化合物の合成方法は、Macromol. Chem. Phys. 196, 2941-2945 (1995)、Polymer Bulletin 29, 49-56 (1992)、特開2006―117564号公報、特開2006−45195号公報、特開2006−241116号公報、特開2011−144159号公報、特開2011−246365号公報、特開2012−1526号公報等に記載された方法で合成できる。
次に、成分化合物を例示する。式(1−1)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
式(1−1−A)〜(1−1−D)において、Xおよびn11は上記と同様である。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(1−1−E)〜(1−1−N)において、n11は上記と同様である。
式(2−2)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
は独立して水素、メチル、またはトリフルオロメチルであり、n22は独立して2〜12の整数である。
Figure 2015135474
は独立してメチルまたはエチルであり、n22は独立して2〜12の整数である。式(2−2−M)において、−CH=CH−はトランス型をとることが好ましい。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
は独立してメチルまたはエチルであり、n22は独立して2〜12の整数である。
式(3−1)〜(3−2)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
式(3−1−A)〜(3−1−F)において、X31は独立して水素、メチル、またはトリフルオロメチルであり、nは独立しては2〜20の整数である。式(3−1−A)〜式(3−1−F)において、トランス体が好ましく、両方の−CH=CH−がトランス型をとることがより好ましい。
Figure 2015135474
式(3−2−A)〜(3−2−D)において、X32は独立して水素、メチル、またはトリフルオロメチルであり、nは独立しては2〜20の整数である。
式(4)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(4−A)〜式(4−S)において、Xは独立して水素、メチル、フッ素、またはトリフルオロメチルであり、W42は水素またはフッ素であり、n41は独立して2〜10の整数である。式(4−P)〜式(4−Q)において、トランス体が好ましく、両方の−CH=CH−がトランス型をとることがより好ましい。
式(5−1)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(5−1−A)〜(5−1−R)において、X51、W52およびR51は上記と同義である。
好ましくは、X51は水素またはメチルであり、
52は水素またはフッ素であり、
51は炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルコキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜10のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)
そしてn51は2〜12の整数である。
式(5−1−G)〜式(5−1−J)において、トランス体が好ましい。
式(5−2)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
式(5−2−A)〜(5−2−C)において、X52、W53およびR52は上記と同義である。
好ましくは、X52は水素またはメチルであり、
53は水素またはフッ素であり、
52は炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルコキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜10のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)
そしてn53は2〜12の整数である。
式(6−1)で表される化合物の好ましい例を次に示す。


Figure 2015135474
Figure 2015135474

式(6−1−A)〜(6−1−J)において、nは2〜12の整数である。
式(6−2)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
式(6−2−A)において、nは1〜12の整数である。式(6−2−B)において、nは2〜12の整数である。
式(7−1)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474

式(7−1−A)〜式(7−1−N)において、
70はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜10のアルキル、炭素数1〜10のアルキルエステル、または炭素数1〜10のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよい。
nは2〜12の整数である。
式(7−2)で表される化合物の好ましい例を次に示す。
Figure 2015135474
式(7−2−A)〜式(7−2−D)において、W73は水素またはメチルであり、
72は炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルコキシ、トリフルオロメトキシ、または炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)である。
そしてnは2〜12の整数である。
式(1)〜式(7)で表される化合物の具体例を次に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(3−1−A−1)〜式(3−1−F−2)において、トランス体が好ましく、両方の−CH=CH−がトランス型をとることがより好ましい。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(4−P−1)〜式(4−Q−2)において、トランス体が好ましく、両方の−CH=CH−がトランス型をとることがより好ましい。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(5−1−H−1)〜式(5−1−H−2)、式(5−1−J−1)〜式(5−1−J−2)において、−CH=CH−はトランス型をとることが好ましい。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
次に、その他の重合性化合物、添加物、有機溶剤を例示する。これらの化合物は市販品でもよい。その他の重合性化合物の例は、重合性基を1つ有する化合物、重合性基を2つ有する化合物、重合性基を3つ以上有する化合物、1化合物中に水酸基を含む官能基を有し、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する非液晶性の重合性化合物、カルボキシル基を有する重合性化合物、リン酸基を有する重合性化合物である。
重合性基を1つ有するが水酸基を含む官能基を有さない化合物の例は、スチレン、核置換スチレン、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸、脂肪酸ビニル(例:酢酸ビニル)、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸(例:アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸など)、(メタ)アクリル酸のアルキルエステル(アルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル(ヒドロキシアルキルの炭素数1〜18)、(メタ)アクリル酸のアミノアルキルエステル(アミノアルキルの炭素数1〜18
)、(メタ)アクリル酸のエーテル酸素含有アルキルエステル(エーテル酸素含有アルキルの炭素数3〜18、例:メトキシエチルエステル、エトキシエチルエステル、メトキシプロピルエステル、メチルカルビルエステル、エチルカルビルエステル、およびブチルカルビルエステル)、N−ビニルアセトアミド、p−t−ブチル安息香酸ビニル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニル、2,2−ジメチルブタン酸ビニル、2,2−ジメチルペンタン酸ビニル、2−メチル−2−ブタン酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、2−エチル−2−メチルブタン酸ビニル、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、末端が炭素原子数1〜6のアルキル基によってキャップされたポリエチレングリコール(繰り返し単位(重合度)が2〜20)のモノ(メタ)アクリル酸エステル、末端が炭素原子数1〜6のアルキル基によってキャップされたポリプロピレングリコ−ル(繰り返し単位(重合度)が2〜20)のモノ(メタ)アクリル酸エステル、および末端が炭素原子数1〜6のアルキル基によってキャップされたエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体(重合度2〜20)等のポリアルキレングリコ−ルのモノ(メタ)アクリル酸エステルである。
重合性基を2つ有するが水酸基を含む官能基を有さない化合物の例は、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールA EO付加ジアクリレート、ビスフェノールAグリシジルジアクリレート(ビスコート V#700)、ポリエチレングリコールジアクリレート、およびこれらの化合物のメタクリレート化合物などである。これらの化合物は、重合体の被膜形成能をさらに高めるのに適している。
重合性基を3つ以上有するが水酸基を含む官能基を有さない化合物の例は、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールEO付加トリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ビスコート V#802(官能基数=8)、ビスコート V#1000(官能基数=平均14)である。「ビスコート」は大阪有機化学株式会社の商品名である。官能基が16以上のものはPerstorp Specialty Chemicalsが販売しているBoltorn H20(16官能)、Boltorn H30(32官能)、Boltorn H40(64官能)を原料にそれらをアクリル化することで得られる。
水酸基を含む官能基を有し、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する非液晶性の重合性化合物は市販品でもよい。好ましい例は、ブタンジオールモノアクリレート、ブチルグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸との反応生成物(長瀬産業製デナコール(登録商標)DA−151)、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセロールメタクリレート(日油製ブレンマー(登録商標)GLM)、グリセロールアクリレート、グリセリンジメタクリレート(日油製ブレンマーGMRシリーズ)、グリセロールトリアクリレート(長瀬ケムテックス製EX−314)、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート(日本触媒製BHEA)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(日本触媒製HEMA)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(日本触媒製HPA)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート(日本触媒製HPMA)、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルアクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、フェノキシヒドロキシプロピルアクリレート(共栄社化学製M−600A)、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピルメタクリレート(共栄社化学製G−201P)、日本化薬製カヤラッド(登録商標)R−167、トリグリセロールジアクリレート(共栄社化学製 エポキシエステル80MFA)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシエチルアシッドフォスフェート、2−メタクリロイロキシエチルコハク酸、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、4−(2−アクリロイロキシエチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(3−アクリロイロキシ−n−プロプ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(2−メタクリロイロキシエチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(4−アクリロイロキシ−n−ブチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(6−アクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(6−アクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)−2−メチルベンゾイックアシッド、4−(6−メタクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、4−(10−アクリロイロキシ−n−デシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド、2-アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート、2-メタクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェートが挙げられる。
重合度2〜20のポリエチレングリコールのモノメタアクリル酸エステルとしては下記式(T−1)に例示されるように、日油製ブレンマー PE−90(n=2)、PE−200(n=4.5)、PE−350(n=8)が挙げられる。ここで、ポリエチレングリコール鎖の繰り返し単位数(重合度)は、2〜10であることがより好ましい。nは平均構成単位数を表す。
Figure 2015135474
重合度2〜20のポリエチレングリコールのモノアクリル酸エステルとしては下記式(T−2)に例示されるように、日油製ブレンマー AE−90(n=2)、AE−200(n=4.5)、AE−400(n=10)が挙げられる。ここで、ポリエチレングリコール鎖の繰り返し単位数(重合度)は、2〜10であることがより好ましい。
Figure 2015135474
重合度2〜20のポリプロピレングリコールのモノメタアクリル酸エステルとしては、
下記式(T−3)に例示されるように、日油製ブレンマー PP−1000(n=4〜6)、PP−500(n=9)、PP−800(n=13)が挙げられる。ここで、ポリプロピレングリコール鎖の繰り返し単位数(重合度)は、3〜13であることがより好ましい。
Figure 2015135474
重合度2〜20のポリプロピレングリコールのモノアクリル酸エステルとしては、下記式(T−4)に例示されるように、日油製ブレンマー AP−150(n=3)、AP−400(n=6)、AP−550(n=9)、AP−800(n=13)が挙げられる。ここで、ポリプロピレングリコール鎖の繰り返し単位数(重合度)は、3〜13であることがより好ましい。
Figure 2015135474
ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメタアクリル酸エステルとしては、下記式(T−5)で例示されるように、日油製ブレンマー 50PEP−300が挙げられる。ここで、Rを意味するエチレンまたはプロピレンは、ランダム共重合から成る。エチレンオキシとプロピレンオキシの平均構成単位数(m)は、それぞれ、2.5および3.5である。以下のmについても、各アルキレンの平均構成単位数を表す。
Figure 2015135474
ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノメタアクリル酸エステルとしては、下記式(T−6)で例示されるように、日油製ブレンマー 70PEP−350B(m=5、n=2)が挙げられる。
Figure 2015135474
ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリル酸エステルとしては、ブレンマーAEPシリーズが挙げられる。
ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタアクリル酸エステルとしては、下記式(T−7)で例示されるように、日油製ブレンマー 55PET−400、30PET−800、55PET−800が挙げられる。ここで、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)鎖の繰り返し単位数は2〜10であることがより好ましい。式中で、Rを意味するエチレンまたはブチレンは、ランダム共重合から成る。エチレンオキシとブチレンオキシの平均構成単位数(m)は、それぞれ、55PET−400では5と2であり、30PET−800では6と10であり、55PET−800では10と5である。
Figure 2015135474
ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリル酸エステルとしては、日油製ブレンマーAETシリーズが挙げられる。
ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノメタアクリル酸エステルとしては、下記式(T−8)で例示されるように、日油製ブレンマー 30PPT−800、50PPT−800、70PPT−800が挙げられる。ここで、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)鎖の繰り返し単位数は3〜10であることがより好ましい。式中で、Rを意味するプロピレンオキシまたはブチレンオキシは、ランダム共重合から成る。プロピレンとブチレンの平均構成単位数(m)は、それぞれ、30PPT−800では4と8であり、50PPT−800では7と6であり、70PPT−800では10と3である。
Figure 2015135474
ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノアクリル酸エステルとしては、日油製ブレンマー APTシリーズが挙げられる。
プロピレングリコールポリブチレングリコールモノ((メタ)アクリル酸エステル)としては、日油製ブレンマー10PPB−500B(n=6)が下記式(T−9)で例示され、10APB−500B(n=6)が下記式(T−10)で例示される。ここで、プロピレングリコールポリブチレングリコール鎖の繰り返し単位数は6であることが、より好ましい。
Figure 2015135474
カルボキシル基を有する重合性化合物の好ましい具体例としては以下であり、市販品でもよい。
2−メタクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学製ライトエステルHO−MS(N)、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(共栄社化学製ライトエステルHO−HH(N)、2−アクリロイロキシエチルコハク酸(共栄社化学製ライトアクリレートHOA−MS(N)、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸(共栄社化学製ライトアクリレートHOA−HH(N)、2−アクリロイロキシエチルフタル酸(共栄社化学製ライトアクリレートHOA−MPL(N)、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸(共栄社化学製ライトアクリレートHOA−MPE(N)、
4−(2−アクリロイロキシエチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST01630)、
4−(3−アクリロイロキシ−n−プロプ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST02453)、
4−(2−メタクリロイロキシエチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST01889)、
4−(4−アクリロイロキシ−n−ブチ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST01680)、
4−(6−アクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST00902)、
4−(6−アクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)−2−メチルベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST03606)、
4−(6−メタクリロイロキシ−n−ヘキシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST01618)、
4−(10−アクリロイロキシ−n−デシ−1−イロキシ)ベンゾイックアシッド(Synthon Chemicals製ST03604)等が挙げられる。
リン酸基を有する重合性化合物の好ましい具体例としては以下であり、市販品でもよい。2-アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート(共栄社化学製ライトアクリレートP−1A(N))、2-メタクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェート(共栄社化学製ライトエステルP−1M)、共栄社化学製ライトエステルP−2M、日本化薬製KAYAMER(登録商標) PM−2)等が挙げられる。
併用可能なエポキシ樹脂としては、種々のエポキシ樹脂を用いることができる。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等の2価のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール変性型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等の3価以上のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ポリカルボン酸ポリグリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエーテル、脂肪酸系エポキシ樹脂、脂環式系エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
エポキシ系化合物の具体的な例は、炭素数2〜25のアルキルモノグリシジルエーテル(例えば、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、など)、ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ドデカンジオールジグリシジルエーテル、ペンタエチルトリオールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−sec−ブチルフェニ
ルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、レゾルシングリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、テトラフルオロプロピルグリシジルエーテル、オクタフルオロプロピルグリシジルエーテル、ドデカフルオロペンチルグリシジルエーテル、スチレンオキシド、1,7−オクタジエンジエポキシド、リモネンジエポキシド、リモネンモノオキシド、α−ピネンエポキシド、β−ピネンエポキシド、シクロヘキセンエポキシドシクロオクテンエポキシド、ビニルシクロヘキセンオキシド、ブトキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキセニルエチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘキセンジオキシド、アリルシクロヘキセンジオキシド、1−エポキシエチル3,4−エポキシシクロヘキサン、3,4−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル−2−プロピレンオキシド、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)エーテル、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、フタル酸ジグリシジルエステル、テレフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、3−エチルー3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ(1−エチル(3−オキセタニル))メチルエーテル、および3−エチル−3−(2−エチルヘキシルメチル)オキセタンである。
また、アクリル系の官能基およびエポキシ系の官能基を有する化合物を併用することもできる。例えば、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルメタクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチルアクリレート、市販品として、大阪有機化学工業製OXE−10、OXE−30等から選択される化合物が挙げられる。
界面活性剤は、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤が挙げられる。界面活性剤を加えることで、配向欠陥を抑えることができる。
イオン性界面活性剤としては、チタネート系化合物、イミダゾリン、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコールおよびそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム
、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、脂肪族または芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物、ラウリルアミドプロピルベタイン、ラウリルアミノ酢酸ベタイン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の化合物が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の種類としては、ビニル系、シリコーン系、フッ素系、または炭化水素系等が挙げられる。
ビニル系としては、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルビニルエーテル、ポリブタジエン、ポリオレフィン、ポリビニルエーテル等が挙げられる。
シリコーン系としては、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルシロキサン、特殊変性シロキサン、フッ素変性シロキサン、表面処理シロキサン等が挙げられる。
フッ素系はフッ素系ポリマー等が挙げられる。具体例としては、ネオス社製のフタージェント Mシリーズ(251、212M、215M、250)、Fシリーズ(209F、222F、245F)、Gシリーズ(208G、218GL、240G)、P・Dシリーズ(212P、220P、228P、FTX−218、DEX−18)、オリゴマーシリーズ(710FL、710FM、710FS、730FL、730LM)、反応タイプオリゴマーシリーズ(601AD、602AD、650A)、官能基含有シリーズ(681、682)、DIC社製のメガファック(F−251、F−281、F−430、F−444、F−477、F−552〜F−563、F−565、F−567〜F−571、R−40、R−41、R−43、R−94、RS−72−K、RS−75、RS−76−E、RS−76−NS、RS−90)等が挙げられる。
炭化水素系としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、パラフィン、流動パラフィン、塩素化ポリプロピレン、塩素化パラフィン、塩素化流動パラフィン等が挙げられる。
具体例としては、特開2011−246365号公報の段落0196〜0199および特開2009−242563号公報の段落0019に記載の界面活性剤、TEGO Flow300、TEGO Flow370およびTEGO FlowZFS460(以上、エボニックデグサ社製)、特開2009−242563号公報の段落0014〜0016に記載の界面活性剤等が挙げられる。
界面活性剤は単独でも、二以上を混合して用いてもよい。
中でも、界面活性剤の種類として非イオン性界面活性剤のビニル系のポリアルキルアクリレート(アクリルポリマー)あるいはポリアルキルメタクリレート等が塗膜表面への偏析する度合いがシリコーン系やフッ素系と比較して弱い(過度に局在化しない)という観点でツイスト配向への影響が少ない傾向があるため好ましい。
このようなアクリル系ポリマーやアクリル(コ)ポリマーを主成分とした界面活性剤としては、ポリフローシリーズ(No.7、No.50E、No.50EHF、No.54N、No.75、No.77、No.85、No.85HF、No.90、No.90D−50、No.95、No.99C)、TEGO Flowシリーズ(300、370、ZFS460)、BYKシリーズ(350、352、354、355、356、358N、361N、381、392、394、3441、3440)などが挙げられる。
上記のような界面活性剤を加えることで、ツイスト配向への影響を最小として空気界面側のチルト配向を抑制することが可能となる。また、基材への塗れ性を最適化するには、(基材)湿潤剤として分類される界面活性剤をツイスト配向への影響を及ぼさない範囲で併用してもよい。湿潤剤は重合性液晶溶液の表面張力を低下させ、塗工基材への塗れ性を向上させる効果を有する。このような湿潤剤としては、ポリフローシリーズ(KL−100、KL−700、LE−604)、TEGO Twinシリーズ(4000)、TEGO Wetシリーズ(KL245、250、260、265、270、280、500、
505、510)などが挙げられる。
なお、界面活性剤は重合性液晶化合物と一体化させるために重合性基を有していてもよい。界面活性剤に導入される重合性基としては、UV反応型の官能基や熱重合性を有する官能基などが挙げられる。重合性液晶化合物との反応性の観点からUV反応型の官能基が好ましい。
なお、上記のポリフローは共栄社化学(株)から販売されている商品の名称である。BYKはビックケミー・ジャパン(株)から販売されている商品の名称である。TEGOはエボニック社から販売されている商品の名称である。
本発明の赤外線反射膜を構成する重合性液晶組成物の重合速度を最適化するために、下記の重合開始剤を用いるとよい。重合性液晶組成物の重合性基がラジカル重合性の場合、ラジカルを発生する重合開始剤を主に用いるとよい。フルオレン部位をメソゲン骨格として有する重合性液晶化合物を主として用いる場合は、硬化性の観点からは、オキシムエステルを有する光重合開始剤を適用するとよい。
オキシムエステルを有する光重合開始剤を例示する。この光重合開始剤は市販品でもよい。具体的には、特開2011−132215号公報の段落0032〜0046記載の化合物No.1〜No.108、特表2004−534797号公報記載の化合物、国際公開公報WO2009/147031号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報記載の化合物、特開2006−251374号公報記載のオキシムエステル部位を有する化合物、特開2009−286976号公報記載のオキシムエステル部位を有する化合物、特開2009−29929号公報記載のオキシムエステル部位を有する化合物等が挙げられる。
これらの化合物のなかで好ましい化合物は、NCI−930、N−1919(以上、(株)ADEKA製)、イルガキュアOXE01、イルガキュアOXE02(以上、BASFジャパン(株)製)が好ましく、特にツイスト配向への影響がより少ないという観点から、NCI−930、イルガキュアOXE01が好ましく用いられる。オキシムエステルを有する光重合開始剤の好ましい割合はアキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.001〜0.20であり、より好ましくは0.005〜0.15であり、更に好ましくは0.01〜0.10である。
重合性液晶組成物の重合速度を調整するために、上記のオキシムエステルを有する光重合開始剤とは異なる公知の光ラジカル重合開始剤を利用してもよい。公知の光ラジカル重合開始剤の好ましい添加量は、アキラルな重合性液晶化合物と光学活性化合物の合計重量に対する重量比で0.0001〜0.20である。この重量比のより好ましい範囲は0.001〜0.15である。さらに好ましい範囲は0.01〜0.15である。
光ラジカル重合開始剤の例は、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(ダロキュア1173)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(イルガキュア651)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガキュア184)、イルガキュア127、イルガキュア500(イルガキュア184とベンゾフェノンの混合物)、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア379、イルガキュア754、イルガキュア1300、イルガキュア819、イルガキュア1700、イルガキュア1800、イルガキュア1850、イルガキュア1870、ダロキュア4265、ダロキュアMBF、ダロキュアTPO、イルガキュア784、イルガキュア754である。上記のダロキュアおよびイルガキュアはどちらもBASFジャパン(株)から販売されている商品の名称である。これらに公知の増感剤(イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチル−4ジメチルアミノベンゾエート(ダロキュアEDB)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(ダロキュアEHA)など)を添加してもよい。また、ADEKA製のNCI−831を利用してもよい。
光ラジカル重合開始剤として、以下の光ラジカル重合開始剤も使用することができる。
p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン混合物、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール混合物、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,4−ジエチルキサントン/p−ジメチルアミノ安息香酸メチル混合物、ベンゾフェノン/メチルトリエタノールアミン混合物である。
重合性液晶化合物として、エポキシ基などのカチオン重合性の重合基を有する化合物を用いる場合、エポキシ基などを有するカチオン重合性化合物の重合速度を最適化するために、公知の光カチオン重合開始剤を用いてもよい。光カチオン重合開始剤の好ましい添加量は、カチオン重合性化合物の全重量に基づく重量比で0.0001〜0.1である。より好ましい重量比は0.001〜0.07である。
光重合開始剤の例は下記の通りである。なお、光照射時に液晶相が維持される温度範囲で加熱等を行ってもよい。本発明で用いられる重合性液晶組成物は、通常の光カチオン重合開始剤を添加して使用することができる。光カチオン重合開始剤の例は、ジアリールヨードニウム塩(以下DASと略す)、トリアリールスルホニウム塩(以下TASと略す)などである。
上記DASの例は、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムジフェニルヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムp−トルエンスルホネート、およびビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムジフェニルヨードニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
DASには、チオキサントン、フェノチアジン、クロロチオキサントン、キサントン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、ルブレンなどの光増感剤を添加することで高感度化することもできる。
TASの例は、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−メトキ
シフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホネート、および4−フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートである。
光カチオン重合開始剤の具体的な商品名の例は、サンアプロ(株)製のCPIシリーズ(CPI−100P、200K等)、UCCの製品のサイラキュアーUVI−6990、サイラキュアーUVI−6974およびサイラキュアーUVI−6992、(株)ADEKA製のアデカオプトマーSPシリーズ(SP−150、SP−170、SP−171、SP−056、SP−066、SP−130、SP−140、SP−082、SP−103、SP−601、SP−606およびSP−701)、ローディア(株)製のPHOTOINITIATOR2074、BASFジャパン(株)製のイルガキュアー250、270、290、和光純薬工業(株)製のWPIシリーズ、WPAGシリーズ、GEシリコンズの製品のUV−9380Cの他、みどり化学(株)からTPSシリーズ、TAZシリーズ、DPIシリーズ、BPIシリーズ、MDSシリーズ、DTSシリーズ、SIシリーズ、PIシリーズ、NDIシリーズ、PAIシリーズ、NAIシリーズ、NIシリーズ、DAMシリーズ、MBZシリーズ、PYRシリーズ、DNBシリーズ、NBシリーズ等多数の製品が販売されている。
ラジカル重合開始剤と光酸発生剤の併用時に、塩が発生し、重合阻害が生じることが予測される場合には、光酸発生剤を光塩基発生剤に変更するとよい。光塩基発生剤の具体的な商品名の例は、和光純薬工業(株)製のWPBGシリーズ(WPBG−018、WPBG−027、WPBG−082、WPBG−140、WPBG−165、WPBG−166、WPBG−167、WPBG−168、WPBG−172、WPBG−266等)である。
本発明には熱重合開始剤を用いてもよい。具体的な商品名の例は、(株)ADEKA製のアデカオプトンシリーズ(CP−66)、三新化学工業(株)製のサンエイド(主剤)
SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−160、SI−180、サンエイド(助剤)SIである。これらは光ラジカル開始剤および光カチオン重合開始剤と併用、または光ラジカル開始剤と併用してもよい。
本発明で得られる赤外線反射層は薄膜(厚さは後述の通り)であり、ラジカル重合を主反応とした場合、空気中の酸素による酸素禁止作用(重合抑制作用)を受けやすくなる傾向にある。カチオン重合を主反応とした場合には雰囲気中の湿度による重合抑制作用を受けやすくなる傾向にある。螺旋ピッチが厚み方向に対して均一な反射膜を形成する場合には、上記の重合抑制作用を最小化するために、急速に重合反応を進行させることが望ましい。そのためには、光吸収係数および量子効率が共に大きく一度に大量のラジカルあるいはカチオン種(アニオン種)を発生する重合開始剤が好ましい。薄膜の表面硬化と深層部(支持基材界面近傍)硬化の両立のため、添加量は前記のように最適化することが好ましい。
光重合開始剤の吸収極大波長は、250〜400nm(紫外線領域)から選択することが望ましい。また、光重合開始剤の吸収スペクトル(複数の光重合開始剤の吸収スペクトル全体)は、光源の放射スペクトルと一致するように選択することが好ましい。
一方、螺旋ピッチが厚み方向に対して不均一な反射膜を形成する場合には、重合速度の最小化と適切な温度による加温により重合反応を不均一化させることが好ましい。
1種または2種以上の連鎖移動剤を重合性液晶組成物に加えて、重合体の機械特性を制御することが可能である。連鎖移動剤を用いることによりポリマー鎖の長さまたはポリマーフィルムにおける2つの架橋ポリマー鎖の長さを制御することができる。これらの長さを同時に制御することもできる。連鎖移動剤の量を増大させると、ポリマー鎖の長さは減少する。好ましい連鎖移動剤は、チオール化合物およびスチレンダイマーである。単官能性チオールの例はドデカンチオール、2−エチルへキシル−(3−メルカプトプロピオネート)、2−エチルへキシル−(3−メルカプトアセテート)である。多官能性チオールの例は、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、1,4−ビス(3−メルカプトブチリルオキシ)ブタン(カレンズMT BD1)、ペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトブチレート)(カレンズMT PE1)、および1,3,5−トリス(3−メルカプトブチルオキシエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン(カレンズMT NR1)である。「カレンズ」は昭和電工株式会社の商品名である。上記以外のチオール化合物としては、国際公開第2013/080855号の段落0042〜0043に記載のチオール化合物や、国際公開第2008/077261号のp.23の11行目〜p.24の27行目に記載の化合物が挙げられる。スチレンダイマーの例は、α―メチルスチレンダイマー(2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン)、1,1−ジフェニルエチレンである。また、キノエクスター QE−2014も利用できる。「キノエクスター」は川崎化成工業株式会社の商品名である。
重合性液晶組成物には、保存時の重合開始を防止するために重合防止剤を添加することができる。公知の重合防止剤を使用できるが、その好ましい例は、2,5−ジ(t−ブチル)ヒドロキシトルエン(BHT)、ハイドロキノン、メチルブルー、ジフェニルピクリン酸ヒドラジド(DPPH)、ベンゾチアジン、4−ニトロソジメチルアニリン(NIDI)、o−ヒドロキシベンゾフェノンである。
重合性液晶組成物の保存性を向上させるために、重合阻害剤を添加することもできる。組成物や組成物溶液内でラジカルが発生した場合は、重合性化合物の重合反応が促進される。これを防ぐ目的で重合阻害剤を添加することが好ましい。重合阻害剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン酸系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤を利用できる。
重合性液晶組成物を硬化させて得られる赤外線反射膜の耐候性を更に向上させるために、紫外線吸収剤、光安定剤(ラジカル捕捉剤)および酸化防止剤等を添加してもよい。紫外線吸収剤の例は、チヌビンPS、チヌビンP、チヌビン99−2、チヌビン109、チヌビン213、チヌビン234、チヌビン326、チヌビン328、チヌビン329、チヌビン384−2、チヌビン571、チヌビン900、チヌビン928、チヌビン1130、チヌビン400、チヌビン405、チヌビン460、チヌビン479、チヌビン5236、アデカスタブLA−32、アデカスタブLA−34、アデカスタブLA−36、アデカスタブLA−31、アデカスタブ1413、およびアデカスタブLA−51である。「チヌビン」はBASFジャパン(株)の商品名であり、「アデカスタブ」は(株)ADEKAの商品名である。
光安定剤の例は、チヌビン111FDL、チヌビン123、チヌビン144、チヌビン
152、チヌビン292、チヌビン622、チヌビン770、チヌビン765、チヌビン780、チヌビン905、チヌビン5100、チヌビン5050、5060、チヌビン5151、キマソーブ119FL、キマソーブ944FL、キマソーブ944LD、アデカスタブLA−52、アデカスタブLA−57、アデカスタブLA−62、アデカスタブLA−67、アデカスタブLA−63P、アデカスタブLA−68LD、アデカスタブLA−77、アデカスタブLA−82、アデカスタブLA−87、サイテック社製のサイアソーブUV−3346、Uvinul4050H、Uvinul4077H、Uvinul4092H、Uvinul5050H、Uvinul5062Hおよびグッドリッチ社のグッドライトUV−3034である。「キマソーブ」およびUvinulはBASFジャパン(株)の商品名である。
酸化防止剤の例は、旭電化社製のアデカスタブAO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−80、住友化学(株)から販売されているスミライザーBHT、スミライザーBBM−S、およびスミライザーGA−80、並びにBASFジャパン(株)から販売されているIrganox1076、Irganox1010、Irganox3114、およびIrganox245である。これらの市販品を用いてもよい。あるいは特開2008−44989号公報の段落0008〜段落0014に記載の酸化防止剤を用いてもよい。
重合性液晶組成物には、基材との密着性を制御するために、シランカップリング剤をさらに添加してもよい。具体的には、ビニルトリアルコキシシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、N−(1,3-ジメチルブチリデン)−3−(トリアルコキシシリル)−1−プロパンアミン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−クロロトリアルコキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシランなどである。別の例は、これらの化合物において、アルコキシ基(3つ)のうちの1つをメチルに置き換えられたジアルコキシメチルシランである。
重合性液晶組成物には、硬化時の架橋密度を上げるために、架橋剤をさらに添加してもよい。架橋剤は芳香環への親電子置換反応を起こすようなアルキロール類およびアルコキシ類である。アルキロール類の具体例としては1,2−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3,5−ベンゼントリメタノール等の多官能アルカノール芳香族化合物、ジメチロール尿素、ジメチロールエチレン尿素、ジメチロールプロピレン尿素等の多官能アルカノール尿素、トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル等の多官能アルキルアルカノール化合物、トリメチロールメラミン、トリエチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサエチロールメラミン等の多官能アルカノールメラミン化合物、ジメチロールベンゾグアナミン、トリメチロールベンゾグアナミン、テトラメチロールベンゾグアナミン等のアルカノールベンゾグアナミン化合物が挙げられる。アルコキシ類の具体例としては、1,4−ジメトキシメチルベンゼン、1,3,5−トリメトキシメチルベンゼン、1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリ(ジメトキシメチルアミン)、1,3,5−トリアジン−2−メトキシメチルアミン−4,6−ジ(ジメトキシメチルアミン)、1,4−ビス(メトキシフェノキシ)ベンゼン、トリメトキシメチルメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、N,N’−ジメトキシメチル尿素、N,N’−ジメトキシメチル−4,5−ジメトキシ−2−イミダゾリジノン等を挙げることができる。このような架橋剤の添加量としては、一般的に1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲で重合性液晶組成物に添加することができる。
重合性液晶組成物は、そのまま基材面に塗布されることもある。しかしながら、通常は塗布を容易にするために、溶剤を用いて重合性液晶組成物を希釈するか、または溶剤に重
合性液晶組成物の各成分を溶解して、重合性液晶組成物と溶剤とからなる重合性液晶組成物の溶液が調製され、この溶液を塗布する。この溶剤は単独で使用することが可能であり、また、2つ以上を混合して使用してもよい。溶剤の例はエステル系溶剤、アミド系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、グリコールモノアルキルエーテル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤、ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、およびアセテート系溶剤である。
エステル系溶剤の好ましい例は、酢酸アルキル(例:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸シクロヘキシルおよび酢酸イソペンチル)、トリフルオロ酢酸エチル、プロピオン酸アルキル(例:プロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピルおよびプロピオン酸ブチル)、酪酸アルキル(例:酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソブチルおよび酪酸プロピル)、マロン酸ジアルキル(例:マロン酸ジエチル)、グリコール酸アルキル(例:グリコール酸メチルおよびグリコール酸エチル)、乳酸アルキル(例:乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸イソプロピル、乳酸n-プロピル、乳酸ブチルおよび乳酸エチルヘキシル)、ピルビン酸アルキル(例:ピルビン酸エチル)モノアセチン、γ−ブチロラクトンおよびγ−バレロラクトンである。
アミド系溶剤の好ましい例は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミドジメチルアセタール、N−メチルカプロラクタムおよびジメチルイミダゾリジノンである。
アルコール系溶剤の好ましい例は、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール、ジアセトンアルコール、t−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ブタノール、2−エチルブタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、1−ドデカノール、エチルヘキサノール、3、5、5−トリメチルヘキサノール、n−アミルアルコール、ヘキサフルオロ−2−プロパノール、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−3−メトキシブタノール、シクロヘキサノールおよびメチルシクロヘキサノールである。
エーテル系溶剤の好ましい例は、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ビス(2−プロピル)エーテル、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサンおよびテトラヒドロフラン(THF)である。
グリコールモノアルキルエーテル系溶剤の好ましい例は、エチレングリコールモノアルキルエーテル(例:エチレングリコールモノメチルエーテルおよびエチレングリコールモノブチルエーテル)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテル)、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジエ
チレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート)、トリエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例:ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、およびジエチレングリコールメチルエチルエーテルである。
芳香族炭化水素系溶剤の好ましい例は、ベンゼン、トルエン、アニソール、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、i−プロピルベンゼン、n−プロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、s−ブチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、テルペン誘導体(p−サイメン、1,4−シネオール、1,8−シネオール、D−リモネン、D−リモネンオキサイド、p−メンタン、α−ピネン、β―ピネン、γ−テルピネン、ターピノーレン)およびテトラリンである。ハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤の好ましい例はクロロベンゼンである。脂肪族炭化水素系溶剤の好ましい例は、ヘキサンおよびヘプタンである。ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤の好ましい例は、クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエチレンおよびテトラクロロエチレンである。脂環式炭化水素系溶剤の好ましい例は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンおよびデカリンである。
ケトン系溶剤の好ましい例は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノンおよびメチルプロピルケトンである。
アセテート系溶剤の好ましい例は、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸メチル、および1−メトキシ−2−プロピルアセテートである。
重合性液晶化合物の溶解性の観点からは、アミド系溶剤、芳香族炭化水素系、ケトン系溶剤の使用が好ましく、溶剤の沸点を考慮すると、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、グリコールモノアルキルエーテル系溶剤の併用も好ましい。溶剤の選択に関して特に制限はないが、支持基材としてプラスチック基材を用いる場合は、基材の変形を防ぐために乾燥温度を低くすること、および溶剤が基材を侵食しないようにする必要がある。このような場合に好ましく用いられる溶剤としては、芳香族炭化水素系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、アルコール系溶剤、アセテート系溶剤、グリコールモノアルキルエーテル系溶剤である。
重合性液晶組成物の溶液における溶剤の割合は、この溶液の全重量を基準として50〜95%である。この範囲の下限は重合性液晶化合物の溶解性およびこの溶液を塗布する際のその最適粘度を考慮した数値である。そしてその上限は、溶剤コストおよび溶剤を蒸発させる際の時間や熱量といった経済的観点を考慮した数値である。この割合の好ましい範囲は60〜90%であり、より好ましい範囲は70〜85%である。
以下の説明では、重合性液晶組成物を重合して得られる重合体(光学異方体)を赤外線反射膜と称する。赤外線反射膜は、次のようにして得ることができる。まず、重合性液晶組成物の溶液を支持基材上に塗布し、これを乾燥させて塗膜を形成させる。その塗膜を加熱または光照射して重合性液晶組成物を重合させ、塗膜中の液晶組成物が液晶相の状態で形成するネマチック配向を固定化(硬化)する。
使用できる支持基材は透明であればよく、具体的にはガラスまたはプラスチックフィル
ムである。プラスチックフィルムの例は、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、セルロース、トリアセチルセルロース若しくはその部分鹸化物、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、またはシクロオレフィン系樹脂などのフィルムである。これらの樹脂は単独または混合して用いることができる。
シクロオレフィン系樹脂としてノルボルネン系樹脂、ジシクロペンタジエン系樹脂等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中で、不飽和結合を有さないか、または不飽和結合が水素添加されたものが好適に用いられる。例えば、1種または2種以上のノルボルネン系モノマーの開環(共)重合体の水素添加物、1種または2種以上のノルボルネン系モノマーの付加(共)重合体、ノルボルネン系モノマーとオレフィン系モノマー(エチレン、α−オレフィン等)との付加共重合体、ノルボルネン系モノマーとシクロオレフィン系モノマー(シクロペンテン、シクロオクテン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン等)との付加共重合体、および、これらの変性物等が挙げられ、具体的には、ZEONEX、ZEONOR(日本ゼオン社製)、ARTON(JSR社製)、TOPAS(チコナ社製)、APEL(三井化学社製)、エスシーナ(積水化学工業社製)、OPTOREZ(日立化成社製)が挙げられる。
これらのプラスチックフィルムは、一軸延伸フィルムであってよく、二軸延伸フィルムであってもよい。これらのプラスチックフィルムは、例えば、コロナ処理やプラズマ処理などの親水化処理、あるいは疎水化処理などの表面処理を施したものであってもよい。親水化処理の方法は特に制限はないが、コロナ処理あるいはプラズマ処理が好ましく、特に好ましい方法はプラズマ処理である。プラズマ処理は、特開2002−226616号公報、特開2002−121648号公報などに記載されている方法を用いてもよい。また、液晶フィルムとプラスチックフィルムとの密着性を改良するためにアンカーコート層を形成させてもよい。このようなアンカーコート層は液晶フィルムとプラスチックフィルムの密着性を高めるものであれば、無機系、有機系のいずれの材料であっても何ら問題はない。また、プラスチックフィルムは積層フィルムであってもよい。
これらのガラス、プラスチックフィルム等の支持基材には、重合性液晶組成物の塗膜形成に先立って、液晶の配向を安定にするためにラビング処理や光配向処理等による機械的、物理的な表面処理を行ってもよい。例えば、プラスチックフィルムのポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる延伸フィルムを利用する場合は、延伸方向に液晶は配向する傾向があるので、そのまま用いることができるので好ましい。より配向を均一にするためにラビング処理をフィルム上に直接行ってもよい。ガラスを用いる場合にはポリイミド、PVA(ポリビニルアルコール)あるいは光配向膜等の配向膜を形成し、ラビング処理あるいは偏光露光による光配向処理することで配向特性を付与することができる。
ラビング処理には任意の方法が採用できるが、通常はレーヨン、綿、ポリアミドなどの素材からなるラビング布を金属ロールなどに捲き付け、支持基材または重合体被膜に接した状態でロールを回転させながら移動させる方法、ロールを固定したまま支持基材側を移動させる方法などが採用される。ラビング処理は支持基材に直接施されていてもよく、または支持基材上に予め重合体被膜を設け、その重合体被膜にラビング処理を施してもよい。ラビング処理の方法は前述のとおりである。支持基材の種類によっては、その表面に酸化ケイ素を傾斜蒸着して配向能を付与することもできる。光配向膜を用いる場合、偏光UVを照射することで配向能を付与することができる。
重合性液晶組成物またはその溶液を塗布する際、均一な膜厚を得るための塗布方法の例は、スピンコート法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、メニスカスコート法およびダイコート法である。特に、塗布時に重合性液晶組成物にせん断応力がかかるワイヤーバーコート法等を、ラビング等による基材の表面処理を行わないで重合性液晶組成物の配向を制御する場合に用いてもよい。
本発明に係る重合性液晶組成物の溶液を塗布するときには、塗布後に溶剤を除去して、支持基材上に膜厚の均一な重合性液晶層、即ち重合性液晶組成物の層を形成させる。溶剤除去の条件は特に限定されない。溶剤がおおむね除去され、重合性液晶組成物の塗膜の流動性がなくなるまで乾燥すればよい。室温での風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温風や熱風の吹き付けなどを利用して溶剤を除去することができる。重合性液晶組成物に用いる化合物の種類と組成比によっては、塗膜を乾燥する過程で、塗膜中の重合性液晶組成物のネマチック配向が完了していることがある。従って、乾燥工程を経た塗膜は、後述する熱処理工程を経由することなく、重合工程に供することができる。
塗膜を熱処理する際の温度および時間、光照射に用いられる光の波長、光源から照射する光の量などは、重合性液晶組成物に用いる化合物の種類と組成比、光重合開始剤の添加の有無やその添加量などによって、好ましい範囲が異なる。従って、以下に説明する塗膜の熱処理の温度および時間、光照射に用いられる光の波長、および光源から照射する光の量についての条件は、あくまでもおよその範囲を示すものである。
塗膜の熱処理は、溶剤が除去され重合性液晶の均一配向性が得られる条件で行うことが好ましい。重合性液晶組成物の液晶相転移点以上で行ってもよい。熱処理方法の一例は、前記重合性液晶組成物がネマチック液晶相を示す温度まで塗膜を加温して、塗膜中の重合性液晶組成物にネマチック配向を形成させる方法である。重合性液晶組成物がネマチック液晶相を示す温度範囲内で、塗膜の温度を変化させることによってネマチック配向を形成させてもよい。この方法は、上記温度範囲の高温域まで塗膜を加温することによって塗膜中にネマチック配向を概ね完成させ、次いで温度を下げることによってさらに秩序だった配向にする方法である。上記のどちらの熱処理方法を採用する場合でも、熱処理温度は室温(25℃)〜150℃である。この温度の好ましい範囲は室温(25℃)〜130℃であり、より好ましい範囲は室温(25℃)〜110℃、さらに好ましい範囲は室温(25℃)〜100℃である。熱処理時間は5秒〜2時間である。この時間の好ましい範囲は10秒〜40分であり、より好ましい範囲は20秒〜20分である。重合性液晶組成物からなる層の温度を所定の温度まで上昇させるためには、熱処理時間を5秒以上にすることが好ましい。生産性を低下させないためには、熱処理時間を2時間以内にすることが好ましい。このようにしてツイスト配向した重合性液晶層が得られる。
重合性液晶層中に形成された重合性液晶化合物のネマチック配向状態は、この重合性液晶化合物を光照射または加熱により重合させることによって固定化される。本発明においては光照射による重合が好ましい。
光照射に用いられる光の波長は特に限定されないが、光重合開始剤の吸収極大波長と可能な限り合致させることが好ましい。電子線、紫外線、可視光線、赤外線(熱線)などを利用することができる。通常は、紫外線または可視光線を用いればよい。波長の範囲は150〜500nmである。好ましい範囲は250〜450nmであり、より好ましい範囲は250〜400nmである。光源の例は、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)である。光源の好ましい例は、メタルハライドランプやキセノンランプ、超高圧水銀ランプおよび高圧水銀ランプである。光源と重合性液晶層との間にフィルターなどを設置し
て特定の波長領域のみを通すことにより、照射光源の波長領域を選択してもよい。
光源から照射する光量は、塗膜面到達時で2〜5000mJ/cm2である。光量の好ましい範囲は10〜3000mJ/cm2であり、より好ましい範囲は100〜2000mJ/cm2である。照度は、螺旋ピッチを均一に形成する場合は、1.0〜100mW/cm2である。より好ましくは3.0〜100mW/cm2である。後述のように螺旋ピッチを不均一に形成する場合は、好ましくは0.01〜100mW/cm2、より好ましくは0.05〜10mW/cm2、更に好ましくは0.1〜1.0mW/cm2である。光照射時の温度条件は、上記の熱処理温度と同様に設定されることが好ましい。また、重合環境の雰囲気は窒素雰囲気、不活性ガス雰囲気、空気雰囲気のいずれでもよいが、窒素雰囲気あるいは不活性ガス雰囲気が硬化性を向上させる観点から好ましい。
重合性液晶組成物にカチオン重合性の重合性液晶化合物を用いる場合、加熱による重合も好ましく採用される。加熱により重合させる場合の効果条件は、特に制限されず、用いる重合開始剤により異なるが、通常40〜180℃であり、好ましくは50〜160℃である。加熱時間は、通常1〜120分であり、好ましくは3〜60分である。
本発明に係る重合性液晶層を光や熱などにより重合させた赤外線反射フィルムの特性を制御する場合には、厚み方向における螺旋ピッチの制御およびツイスト配向の均一性制御が重要となる。ここでの厚み方向における螺旋ピッチの制御とは、螺旋の回転方向、厚み方向の螺旋ピッチの均一化あるいは不均一化(Gradient化(傾斜化))を示す。ツイスト配向の均一性とは、ツイスト配向におけるプレーナ(Planar)分子配列の発現であり、液晶の螺旋軸(ヘリカル軸)が基材面に対して垂直になるように液晶分子を配列させることである。このような配向は、空気界面側の液晶分子の傾き角が基材面に対して水平であることが必要であり、本発明に係る重合性液晶組成物に非イオン性界面活性剤を加えるとプレーナ配列しやすくなる。
厚み方向における螺旋の回転方向を制御するのは、重合性液晶組成物に利用する光学活性化合物のキラリティである。キラリティには右旋性と左旋性があり、どちらかを単独で用いると、その回転方向にあわせた螺旋構造が形成される。
厚み方向の螺旋ピッチを制御する方法は主に2つある。
1つは、厚み方向の螺旋ピッチを均一とする方法である。この方法は、製膜はプレーナ配列を形成するように製膜条件を最適化させることで得られるため製造工程は単純化されるが、赤外線の反射帯域は、重合性液晶化合物の複屈折(Δn)に依存するため、反射帯域を極端に広くすることは容易でない。この手法を用いる場合には、螺旋の回転方向が同一方向である光学活性化合物の添加量を変えた(反射波長違い)赤外線反射膜を積層することで所望の反射帯域を得る方法がとられる。通常、光学活性化合物の添加量を増やすことで、反射波長を短くすることができ、光学活性化合物の添加量を減らすことで反射波長を長くすることができる。また、反射波長は、光学活性化合物のねじり力により制御できる。例えば、ねじり力の強いビフェニルおよびフェニル構造を有する光学活性化合物を用いることで反射波長を短くすることができる。
赤外線反射膜の厚みとしては、所定の波長領域の近赤外線を選択的に反射する機能を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではない。本発明で用いる重合性液晶組成物の種類等に応じて適宜決定されるが、厚みは、1.5μm〜50μmが好ましく、2μm〜40μmがより好ましく、3μm〜30μmが特に好ましい。また、上記赤外線反射膜の厚みとしては、通常、螺旋ピッチが1ピッチ以上、好ましくは5ピッチ以上となるように形成されることが好ましい。具体的な螺旋ピッチ数は、所望する赤外線反射膜の厚さから計算することができる。
ここでの螺旋ピッチは、重合性液晶化合物が形成するツイスト配向(コレステリック構造)が透明基板表面の法線方向に、多層構造を形成する一定の周期(ピッチ)を指す。1ピッチは重合性液晶化合物がらせん構造を描いて360°回転する軸の長さであるが、実
際には180°回転するごとに繰り返しの層構造を形成することから、層間ピッチは、重合性液晶化合物のらせんピッチの1/2になる。例えば断面観察した際に見える層間ピッチが500nmである場合、棒状化合物のピッチは1000nmとなる。
このような方法により得られた選択反射帯域の異なる赤外線反射膜を2層以上含む積層体とすることが好ましい。積層体の層の数は、所望の反射帯域の広さや経済性にもよるが、通常2〜9層であり、好ましくは2〜6層である。
2つめは、厚み方向の螺旋ピッチを不均一とする方法である。具体的な方法としては、例えば、二枚の透明支持基材間の重合性液晶組成物中に紫外線を吸収する成分を添加することにより露光時の光エネルギーを厚み方向に沿って変化させる方法(特開平06−281814号公報、特開2004−264322号公報)、二枚の透明支持基材間に形成した重合性液晶組成物に低照度露光させることで厚み方向に沿って螺旋ピッチを変化させる方法(特開2009−42764号公報)を参考にしてもよいが、製造工程としては前記方法より複雑となる。しかし、所望の波長域を1層の形成により得ることができる。
低照度露光による赤外線反射膜の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、基材に重合性液晶組成物を塗布する。続いて、0.05〜0.50mW/cmの照度(好ましくは0.10〜0.30mW/cm)で10〜200秒(好ましくは50〜150秒)露光する(低照度露光工程)。さらに、該低照度露光工程を2〜4回(好ましくは2〜3回)繰り返す。さらに、5〜30mW/cmの照度(好ましくは10〜25mW/cm)で10〜200秒(好ましくは50〜150秒)露光して、赤外線反射膜を得る。
低照度露光を行う場合は、厚膜化の観点から、溶媒として、1,3−ジオキソラン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等を用いることが好ましい。
本発明における赤外線波長は750nmより長波長の領域の近赤外線(波長750〜2500nm)の波長を示し、750nm〜1400nm(より好ましくは750〜1350nm)の範囲の波長を反射することが好ましい。この範囲の波長を広く反射するには、以下の方法が例示される。
厚み方向の螺旋ピッチの回転方向が1方向の材料のみで構成する場合は、円偏光の回転方向を逆にする作用のある1/2λ波長板と組み合わせた態様、すなわち1/2λ波長板の両面に、厚み方向の螺旋ピッチの回転方向が同一方向の赤外線反射膜を積層することが好ましい。例えば、1/2λ波長板を、右円偏光性能を有する赤外線反射膜で挟みこむ方法、または、1/2λ波長板を、左円偏光性能を有する赤外線反射膜で挟みこむ方法が挙げられる。
厚み方向の螺旋ピッチの回転方向が異なる材料2種を用いて構成する場合は、支持基材上に、左円偏光性能を有する赤外線反射膜上に右円偏光性能を有する赤外線反射膜を直接または配向膜を介して積層する方法や、右円偏光性能を有する赤外線反射膜上に左円偏光性能を有する赤外線反射膜を直接または配向膜を介して積層する方法が挙げられる。
赤外線反射層を構成する複数の選択反射層の間に、接着剤層が形成されていてもよい。接着剤層に用いられる材料としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の親水性接着剤、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤等を好適に使用することができる。
ここでの1/2λ波長板は、上記の赤外線波長に特性を合わせる場合は、通常の光学フィルムと比べて、比較的大きな位相差が必要である。この場合に用いる光学フィルムとしては、特開2011−137850号公報記載のように、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリメチルメタクリレート等のポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリスチレンやスチレンと他のモノマーとを共重合させたスチレン共重合体等のポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6等のポリアミド系
樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂等の汎用樹脂からなる延伸フィルムが挙げられるが、これらの中でも、入手のし易さ、製造コスト、平均リタデーションの大きさの観点から、ポリエステル系樹脂からなる延伸フィルムが好適に使用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレートからなる二軸延伸フィルムの平均リタデーションは、フィルム厚さが200μm程度では概ね5000nmであり、厚さ120μm程度では、3000nmである。
上記の記載以外で厚み方向の螺旋ピッチを均一とする方法は、重合性液晶組成物に用いる液晶化合物の種類や組成比などを調整する方法である。この重合性液晶化合物に他の成分を添加することによっても、ツイスト配向の均一性は影響を受けることがある。支持基材または配向膜の種類、ラビング条件や光配向処理、重合性液晶組成物の塗膜の乾燥条件や熱処理条件などによっても、ツイスト配向の均一性を制御することができる。さらに、ツイスト配向した後の光重合工程での照射雰囲気や照射時の温度などもツイスト配向の均一性に影響を与える。
ツイスト配向では、液晶分子のチルト角が基材界面から自由界面にかけて一様に0度に近く、特に0〜5度に分布している。このような配向状態は、非イオン性界面活性剤を添加した重合性液晶組成物を、配向能のある支持基材表面に塗布し、塗膜を形成させることによって得られやすくなる。
以下の説明における(A)成分〜(F)成分の使用割合は前記の通りである。本発明において均一なツイスト配向を得るためには、(A)成分である式(1)の例としては、式(1−1−A)、(1−1−C)が好ましく、好ましくは、式(1−1−A)である。式(1−1−A)におけるn11が3〜6、Xが水素を用いることが好ましい。なお、式(1)で表される化合物を複数組み合わせて使用してもよい。
また、支持基材との密着性確保と黄変抑制の観点からは、Pが、式(P−8)〜(P−18)のいずれかのカチオン重合性の置換基であることが好ましい。カチオン重合性の置換基を有する(1)の化合物を、重合性液晶化合物と光学活性化合物の全重量中、0.1〜70重量%含有することが好ましく、0.3〜60重量%含有することがより好ましい。
(B)成分である式(2)の例としては、式(2−2−A)、式(2−2−B)、式(2−2−J)、式(2−2−M)および式(2−2−P)が好ましく、n22が3〜6、Qが水素、Qがエチルを用いることが好ましい。なお、式(2)で表される化合物を複数組み合わせて使用してもよい。
また、密着性の観点からは、Rの少なくとも一つの水素が、式(P−8)〜(P−18)のいずれかのカチオン重合性の置換基で置き換えられていてもよい。カチオン重合性の置換基を有する式(2)の化合物を用いる場合、重合性液晶化合物と光学活性化合物の全重量中、0.1重量%以上5重量%以下含有することが好ましく、0.3重量%以上5重量%以下含有することがより好ましい。
(C)成分である光重合開始剤は、オキシムエステルを有する光重合開始剤である、NCI−930やIrgacure Oxe01が好ましい。
(D)成分である式(3)は必ずしも必要ではないが、Δnの調整等で使用する場合は、式(3−1)を用いることでΔnを大きくすることができ、式(3−2)を用いることでΔnを小さくすることができる。式(3−1−A)におけるnが3〜6、X31が水素を用いることが好ましい。式(3−2−C)におけるnが3〜6、X32が水素を用いることが好ましい。なお、式(3)で表される化合物を複数組み合わせて使用してもよい。
(E)成分である式(4)は必ずしも必要ではないが、プレーナ配列の調整等で使用する場合がある。式(4―C)、式(4−O)〜式(4−S)を用いることでΔnの低減を少なくして均一な配向のツイスト配向を得ることができる。メソゲン骨格の側方部位に炭素数が2以上の置換基を有する式(4−E)〜式(4−L)を用いる場合は、融点を調整しやすくなる。好ましいn41は3〜6、Xは水素である。なお、式(4)で表される化合物を複数組み合わせて使用してもよい。
(F)成分である式(5)は必ずしも必要ではないが、融点調整等で使用する場合がある。ビフェニル構造を有する式(5―1−A)〜式(5−1−B)、式(5−1−E)〜式(5−1−F)、式(5−1−I)〜式(5−1−J)、式(5−1−M)〜式(5−1−N)、式(5−1−Q)〜式(5−1−R)を用いることでΔnの低減を少なくして均一な配向のツイスト配向を得ることができる。融点調整を大きく行う場合は、式(5−1−C)〜式(5−1−D)、式(5−1−G)〜式(5−1−H)、式(5−1−K)〜式(5−1−L)、式(5−1−O)〜式(5−1−P)を用いるとよい。
式(5)の好ましいn51は3〜6、X51は水素、W51は水素またはフッ素、R51は炭素数1〜10の直鎖アルキル、炭素数1〜10の直鎖アルコキシ、炭素数1〜10の直鎖アルキルエステルである。なお、式(5)で表される化合物を複数組み合わせて使用してもよい。
(G)成分である式(6)は必ずしも必要ではないが、カチオン重合性であるため硬化収縮が少なく、支持基材との密着性を付与することができる。また、カチオン重合はラジカル重合と比べて重合速度が遅いため、螺旋ピッチの不均一化に寄与することも想定される。
(H)成分である式(7)は必ずしも必要ではないが、融点調整に用いることができる。また、(G)成分と同様に、硬化収縮が少ないため、支持基材との密着性を付与することができる。また、カチオン重合性であるため、ラジカル重合と比べて重合速度が遅く、螺旋ピッチの不均一化に寄与することも想定される。
本発明に係る重合性液晶組成物には、重合性基を持たない液晶性化合物を添加してもよい。このような非重合性の液晶性化合物の例は、液晶性化合物のデータベースであるリクリスト(LiqCryst, LCI Publisher GmbH, Hamburg, Germany)等に記載されている。重合性基を持たない液晶性化合物の具体例としては、例えば、特開2011−148762号公報p.66〜69に記載されている。本発明に係る重合性液晶組成物は、他の液晶性化合物との良好な相溶性を有する。このような重合性液晶組成物は、二色性色素や蛍光色素等の添加物をさらに添加してもよい。この重合性液晶組成物を重合させることによって、重合性基を持たない液晶性化合物との複合材料(composite materials)を得ることができる。
本発明に係る重合性液晶組成物には、化合物(2)以外の光学活性化合物を添加してもよい。光学活性化合物の具体例として、特開2011−148762号公報の段落0161〜段落0170記載のものがある。添加する光学活性化合物は1つでもよいが、らせんピッチの温度依存性を相殺する目的で複数の光学活性化合物を用いてもよい。螺旋ピッチを赤外線波長の領域にするには、ねじり力の小さな光学活性化合物を用いたり、光学活性化合物の添加量を減らすことで達成できる。市販品としては、BASF社製のLC−756、ADEKA社製のCNL−715、CNL−716等が挙げられる。
上記光学活性化合物は、らせん構造を誘起し、ベースとなる重合性液晶組成物と適切に混合できれば、いずれの光学活性化合物を用いてもよい。また、重合性化合物でも非重合性化合物のいずれでもよく、目的に応じて最適な化合物を添加することができる。耐熱性
および耐溶媒性を考慮した場合、重合性化合物の方が好適である。
ツイスト配向を有する光学異方体の特性である赤外線反射膜の選択反射は、らせん構造が入射光に作用し、円偏光や楕円偏光を反射させるものである。選択反射特性はλ=n・Pitch(λは選択反射の中心波長、nは平均屈折率、Pitchはらせんピッチ)で表されるため、nまたはPitchを変えることにより中心波長(λ)および波長幅(Δλ)を適宜調整することができる。広帯域の反射を所望する際には波長幅(Δλ)を大きく(複屈折率(Δn)を大きく)すればよい。赤外線反射層を構成する選択反射層の厚さは、特に限定されるものではなく、螺旋ピッチが厚み方向に均一な赤外線反射膜を用いる場合は、前記の通りである。
螺旋ピッチが厚み方向に対して不均一な赤外線反射膜を用いる場合は、反射波長および反射波長帯域にも依存するが、好ましくは5〜50μmである。より好ましくは、5〜30μmである。約300nm以上の帯域幅の場合、10〜20μmの厚さがより好ましい。
赤外線反射膜の好ましいヘイズ値は4%以下であり、好ましい透過率は75%以上である。より好ましいヘイズ値は3%以下であり、より好ましい透過率は80%以上である。さらに好ましいヘイズ値は2%以下であり、より好ましい透過率は90%以上である。透過率については、可視光領域でこれらの条件を満たすことが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例における評価法を次に示す。
<重合条件>
空気中において、室温で250Wの超高圧水銀灯を用いた。紫外線の積算光量は365nmにおける強度を元に算出した。
<ツイスト配向の評価>
(1)ラビング処理済み配向膜付きガラス基板の作成
厚さ1.1mmのガラス基板に、低プレチルト角(水平配向モード)用ポリアミック酸(リクソンアライナー:PIA−5370 JNC(株)製)をスピンコートし、溶媒を80℃のホットプレート上で乾燥、230℃で30分間の焼成を行った。その後、レーヨン布を利用してラビング処理した。
(2)ツイスト配向の均一性の確認
重合性液晶化合物の硬化膜付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、この硬化膜を暗視野状態における光抜け(微細な光の透過)の有無を観察した。光抜けは、ツイスト配向(プレーナ配向)に欠陥が生じた場合に観察される。光抜けがないとき、配向が均一であると判断した。
(3)赤外線反射膜の分光特性の確認
重合性液晶化合物の硬化膜付基板を紫外可視近赤外分光光度計(日本分光(株)製 V−670)を用いて評価した。選択反射波長の帯域は、最大透過率と最小透過率の中間に位置する透過率の波長幅で示した。選択反射の中心波長は、帯域幅の中央の値とした。
<膜厚測定>
重合性液晶化合物の硬化膜付付きガラス基板の硬化膜の層を削りだして、その段差を微細形状測定装置(KLA TENCOR(株)製 アルファステップIQ)を用いて測定した。
実施例および比較例で使用した化合物を以下に示す。
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
Figure 2015135474
式(1−1−A2)、式(1−1−A4)は特開2003−238491号公報に記載の方法に従って合成した。
式(3−1−A3)は特開2012−177087号公報に記載の方法に従って合成した。なお、化合物(3−1−A3)における両方の−CH=CH−はトランス型をとる。
式(4−C−1)、式(4−C−2)、式(4−C−3)は、Makromol. Chem., 190, 2255-2268 (1989) に記載の方法に準拠して合成した。
式(2−2−A−2)、式(2−2−A−3)は、特開2005−263778号公報、US5886242号公報、GB2298202号公報に記載の方法を組み合わせた方法で合成した。
式(1−1−E−1)、式(1−1−E−2)、式(1−1−K−1)、式(1−1−K−2)は、特開2005−60373号公報に記載の方法で合成した。
式(2−2−J−1)、式(2−2−M−1)は特開2005−263778号公報に記載の方法で合成した。
式(5−1−A−2)は、Macromolecules, 26, 6132-6134(1993) に記載の方法と同様にして合成した。
式(6−2−A−1)は、Macromolecules, 1993, 26(6), 244の方法に従い合成した。
[実施例1]
[組成物(1)の調製]
式(1−1−A2):式(1−1−A4):(R)体の式(2−2−A2)=49:49:2の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX1とする。このMIX1に重量比0.05の重合開始剤NCI−930(アデカ製)、およびアクリルポリマー系の界面活性剤として重量比0.001のTEGOFLOW(登録商標)370を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX1が35重量%である組成物(1)とした。
ガラス基板(松波スライドガラス:S−1112)上に低プレチルト角(水平配向モード)用ポリアミック酸(リクソンアライナー:PIA−5370 JNC(株)製)を塗布し、80℃で3分間乾燥後、230℃で30分間焼成し、レーヨン製のラビング布でラビング処理した(ラビング処理済み配向膜)。次に、組成物(1)を、ラビング処理済み配向膜付きガラス基板上にスピンコートにより塗布した。この基板を80℃で3分間加熱、室温で3分間冷却し、溶剤が除去された塗膜に波長365nmにおける照度が20mW/cmの紫外線を積算光量で500mJ/cmとなるように空気中で露光し、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1020nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約180nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.4μmであった。
[実施例2]
[組成物(2)の調製]
実施例1記載のMIX1の式(1−1−A4)を式(4−C−2)に変えたこと以外は実施例1記載と同様の方法で組成物(2)を調製した。
組成物(2)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1110nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約170nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.2μmであった。
[実施例3]
[組成物(3)の調製]
式(1−1−A2):式(1−1−A4):式(3−1−A3):(R)体の式(2−2−A2)=29.6:49.2:19.7:1.5の重量比でこれらの化合物を混合し、重合性液晶組成物を得たこと以外は、実施例1記載の方法で組成物(3)を調製した。
組成物(3)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1290nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約220nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.6μmであった。
[実施例4]
[組成物(4)の調製]
実施例1記載のMIX1の(R)体の式(2−2−A2)を(R)体の式(2−2−J−1)に変えたこと以外は実施例1記載と同様の方法で組成物(4)を調製した。
組成物(4)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1110nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約170nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.2μmであった。
[実施例5]
[組成物(5)の調製]
式(1−1−A4):式(5−1−A−2):(R)体の式(2−2−J−1)=68.8:29.5:1.8の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX5とする。このMIX5に重量比0.05の重合開始剤Irgacure 907(BASF製)、およびフッ素系の界面活性剤として重量比0.002のFTX−218(ネオス社製)を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX5が35重量%である組成物(5)とした。
組成物(5)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1230nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約200nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.8μmであった。
[実施例6]
[組成物(6)の調製]
実施例5記載のMIX5の(R)体の式(2−2−J−1)を(S)体の式(2−2−J−1)に変えたこと以外は、実施例5と同様な方法で組成物(6)を調製した。
組成物(6)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1230nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約200nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.0μmであった。
[実施例7]
[組成物(7)の調製]
式(1−1−A4):式(5−1−A−2):(R)体の式(2−2−A−3)=68.8:29.5:1.8の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX7とする。このMIX7に重量比0.05の重合開始剤Irgacure 907(BASF製)、およびフッ素系の界面活性剤として重量比0.002のFTX−218(ネオス社製)を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX7が35重量%である組成物(7)とした。
組成物(7)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配
向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1230nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約200nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.0μmであった。
[比較例1]
[組成物(8)の調製]
式(1−1−A2):式(1−1−A4):(R)体の式(2−2−A2)=47.4:47.4:5.2の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX8とする。このMIX8に重量比0.05の重合開始剤NCI−930(アデカ製)、およびアクリルポリマー系の界面活性剤として重量比0.001のTEGOFLOW(登録商標)370を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX8が35重量%である組成物(8)とした。
組成物(8)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が393nmの紫外領域であり、選択反射波長の帯域は約70nmであった。このときの反射膜の厚みは約3.3μmであった。
[実施例8]
[組成物(9)の調製]
式(1−1−A4):式(6−2−A−1):式(1−1−K−2):(R)体の式(2−2−M−1)=42.8:47.6:4.8:4.8の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX9とする。このMIX9に重量比0.01の重合開始剤Irgacure−184(BASF製)、重量比0.02の重合開始剤Irgacure−250(BASF製)、重量比0.01の増感剤DETX(LAMBSON製Speedcure)およびアクリルポリマー系の界面活性剤として重量比0.001のTEGOFLOW(登録商標)370を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX9が35重量%である組成物(9)とした。
組成物(9)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1150nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約200nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約3.0μmであった。
[実施例9]
[組成物(10)の調製]
式(1−1−A4):式(3−1−A−3):式(1−1−E−2):式(1−1−K−2):(R)体の式(2−2−M−1)=49.5:19.8:24.7:4.9:1.1の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX10とする。このMIX10に重量比0.01の重合開始剤Irgacure 184(BASF製)、重量比0.02の重合開始剤Irgacure 250(BASF製)、重量比0.01の増感剤DETX(LAMBSON製Speedcure)およびアクリルポリマー系の界面活性剤として重量比0.001のTEGOFLOW(登録商標)370を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX10が35重量%である組成物(10)とした。
組成物(10)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、透明な液晶硬化膜(光学異方体)を得た。得られた光学異方体付基板をクロスニコルに配置した2枚の偏光板の間に入れ、基板を暗視野の状態にしたところ光抜けがないことを確認し、
配向が均一であると判断した。この液晶硬化膜付基板の赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長が1850nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約240nmであった。このときの赤外線反射膜の厚みは約5.0μmであった。
[実施例10]
実施例5で得られた硬化膜付基板を2枚準備した。近赤外線領域の1/2λ板は、シクロオレフィンポリマーをトリアセチルセルロース(TAC)フィルムで挟んだ構成の波長板(MCR280A、美館イメージングより販売)を2枚用意し、遅相軸を同一方向にして重ね合わせた状態で用いた。このときの1/2λ板の正面位相差は約560nmであった。
1/2λ板の両面に実施例5で得られた硬化膜付基板を重ねあわせて、赤外線透過率を測定したところ、吸収極大波長は1230nmの近赤外線領域であり、選択反射波長の帯域は約200nmであったが、吸収極大波長の透過率は半減した。
[実施例11]
[組成物(11)の調製]
実施例5に記載の組成物(5)の調製に用いた溶媒を1,3−ジオキソランに変更したこと以外は実施例5と同様な方法で組成物(11)を調整する。次に、二軸延伸PETフィルム上に塗工し、PETフィルム側から0.15mW/cmの照度で100秒露光し、90℃で1分加温し室温まで冷却する。再度、PETフィルム側から0.15mW/cmの照度で100秒露光し、90℃で1分加温した後、液晶層面側から照度20mW/cmの紫外線を100秒露光することで、赤外線反射波長の帯域は300nm程度に広がる。
[比較例2]
[組成物(12)の調製]
式(4−C−3):(R)体の式(2−2−A2)=98:2の重量比でこれらの化合物を混合した。この重合性液晶組成物をMIX12とする。このMIX12に重量比0.05の重合開始剤NCI−930(アデカ製)、およびアクリルポリマー系の界面活性剤として重量比0.001のTEGOFLOW(登録商標)370を添加した。この組成物にシクロペンタノンを加えて、MIX12が35重量%である組成物(12)とした。
組成物(12)を用いて実施例1記載と同様の方法で硬化膜を形成したところ、配向欠陥が多く発生し、外観が白濁した硬化膜となったため評価が困難であった。
上記の結果から、フルオレン骨格を有するアキラルな重合性液晶化合物と、特定の量のビナフトール部位を有する光学活性化合物と、を用いることで、赤外領域に選択反射特性を有し、均一な配向特性を有する赤外線反射膜を得ることができることが分かる。
本発明により、赤外領域に選択反射特性を有し、均一な配向特性を有する赤外線反射膜を得ることができる。

Claims (16)

  1. アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物を含有する重合性液晶組成物を、液晶相の状態で硬化させることで得られる赤外線反射膜であって、
    アキラルな重合性液晶化合物が、式(1)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である(A)成分を含み、
    光学活性化合物が、式(2)で表されるビナフトール部位を有する光学活性化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である(B)成分を含み、
    アキラルな重合性液晶化合物および光学活性化合物の全重量中の(B)成分の含有量が0.1重量%以上5重量%以下である、赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    Figure 2015135474
    式(1)において、
    は独立して、式(P−1)〜(P−23)のいずれかであり;
    11は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも
    1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    式(2)において、
    は独立して、水素、ハロゲンまたは式(2−1)で表される基であり、ただし、Yの中で少なくとも2つは式(2−1)で表される基であり;
    式(2−1)において、
    は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素は式(P−1)〜(P−23)のいずれかで置き換えられてもよく;
    は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
    pは独立して1〜20の整数であり;
    rは独立して1〜3の整数である。
  2. (A)成分が式(1−1)で表される化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物であり、(B)成分が式(2−2)で表される光学活性を有する化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項1に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(1−1)において、
    は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
    11は独立して、水素またはメチルであり;
    12は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    11は独立して2〜20の整数であり;
    式(2−2)において、
    は独立して、式(2−1)で表される基であり;
    式(2−1)において、
    は独立してハロゲン、シアノ、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、1つまたは2つのYにおいて、R中の1つの水素はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、式(P−16)または式(P−17)で置き換えられてもよく;
    は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、4,4’−ビフェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルまたは少なくとも1つの水素がハロゲンで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、−OCF−または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
    pは独立して1〜20の整数であり;
    rは独立して1〜3の整数である。
  3. (C)成分として、少なくとも1種の重合開始剤が、重合性液晶組成物に添加されている、請求項1または2に記載の赤外線反射膜。
  4. 重合開始剤がオキシムエステルを有する光重合開始剤である請求項3に記載の赤外線反射膜。
  5. 式(1−1)において、
    は独立して水素またはメチルであり;
    12は独立して水素、ハロゲンまたは炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    11は独立して2〜20の整数であり;
    式(2−2)において、
    は独立して、式(2−1)で表される基であり;
    式(2−1)において、
    は独立して、炭素数2〜20のアルケニルまたは炭素数1〜20のアルキルであり、この基中の少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−で置き換えられてもよく、この基中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく、この基中の1つの水素はアクリロイルオキシ、メタアクリロイルオキシ、式(P−16)または式(P−17)で置き換えられてもよく;
    は独立して、単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−、または−(CH)−であり、−(CH)−の1つの−CH−は、−O−で置き換えられてもよく;
    pは独立して1〜10の整数である、請求項2〜4のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
  6. 式(1−1)において、
    12は独立して水素、フッ素、または炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    11は独立して2〜10の整数であり;
    式(2−2)において、
    は独立して、式(2−1)で表される基であり;
    式(2−1)において、
    pは独立して1〜3の整数である、
    請求項5に記載の赤外線反射膜。
  7. 重合性液晶組成物が、(D)成分として、式(3−1)および式(3−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(3−1)において、
    31は独立して水素、メチルまたはトリフルオロメチルであり;
    31は独立して炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    31は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;
    32は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    式(3−2)において、
    31は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素原子はハロゲンで置き換えられてもよく;
    32は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    32は独立して炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    32は独立して水素、メチルまたはトリフルオロメチルである。
  8. 重合性液晶組成物が、(E)成分として、式(4)で表されるアキラルな重合性液晶化
    合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(4)において、
    は独立して水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
    42は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    41は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも一つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    sは0〜4の整数であり;
    41は独立して2〜12の整数であり;
    42は1〜3の整数であり;
    41は独立して単結合、−O−、−CO−、−CH=CH−、−COO−、−OCO−、−OCO−CH=CH-COO−または−OCOO−であり;
    42は独立して単結合、−CHCH−または−CH=CH−である。
  9. 重合性液晶組成物が、(F)成分として、式(5−1)および式(5−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(5−1)において、
    51は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
    51はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    51およびW52は独立して水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアル
    キルまたは炭素数1〜7のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    51は単結合、−O−、−COO−、−OCO−または−OCOO−であり;
    52は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
    51は2〜12の整数であり;
    52は1〜2の整数であり;
    式(5−2)において、
    52は水素、メチル、フッ素またはトリフルオロメチルであり;
    52はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    53は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    50は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、これらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    50は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    54およびZ55はそれぞれ独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
    53およびn54は独立して、0または1である。
  10. 重合性液晶組成物が、(G)成分として、式(6−1)および式(6−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(6−1)および式(6−2)において、
    60は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
    60は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    60は独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    60は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
    60は独立して、ハロゲン、ニトロ、シアノ、フェニル、ベンジル、炭素数1〜7のアルキル、炭素数1〜7のアルコキシ、アルコキシカルボニル(−COOR;Rは炭素数1〜7の直鎖アルキル)、またはアルキルカルボニル(−COR;Rは炭素数1〜16の直鎖アルキル)であり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも一つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    sは0〜4の整数であり;
    60は1〜3の整数である。
  11. 重合性液晶組成物が、(H)成分として、式(7−1)および式(7−2)で表されるアキラルな重合性液晶化合物の群から選択される少なくとも1つの化合物を更に含有する請求項1〜10のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
    Figure 2015135474
    式(7−1)において、
    70は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
    70は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つの−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく、;
    71およびW72は独立して、水素、ハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシであり;
    72は独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
    70はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    70は1または2の整数であり;
    式(7−2)において、
    72は独立して式(P−8)〜式(P−18)のいずれかであり;
    72は独立して単結合、または炭素数1〜20のアルキレンであり、少なくとも1つ
    の−CH−は、−O−が隣接する場合を除いて−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−OCOO−で置き換えられてもよく、少なくとも1つの−CHCH−は、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよくこれらの基において少なくとも1つの水素は、フッ素または塩素で置き換えられてもよく;
    73は独立して水素、フッ素、塩素、メチルまたはエチルであり、メチルおよびエチル中の少なくとも1つの水素はハロゲンで置き換えられてもよく;
    73およびZ74はそれぞれ独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CHCH−COO−、−OCO−CHCH−または−C≡C−であり;
    70は独立して、単結合、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、または少なくとも1つの水素がハロゲン、ニトロ、シアノ、炭素数1〜7のアルキル、若しくは炭素数1〜7のアルコキシで置き換えられた1,4−フェニレンであり;
    72はシアノ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜20のアルキル、炭素数1〜20のアルキルエステル(−COOR、−OCORまたは−CH=CH−COOR;Rは炭素数1〜20の直鎖アルキルである。)、または炭素数1〜20のアルコキシであり、このアルキルおよびアルコキシにおいて少なくとも1つの水素はフッ素で置き換えられてもよく;
    72およびn73は独立して、0または1である。
  12. 界面活性剤が、重合性液晶組成物に添加されている、請求項1〜11のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
  13. 耐候剤が、重合性液晶組成物に添加されている、請求項1〜12のいずれか1項に記載の赤外線反射膜。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の赤外線反射膜を2層以上含む積層体。
  15. 1/2λ層を含む請求項14に記載の積層体。
  16. 1/2λ層が延伸フィルムである請求項15に記載の積層体。
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