JP2015135121A - 蒸発燃料処理装置 - Google Patents

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雅紀 杉浦
Masaki Sugiura
雅紀 杉浦
英喜 手嶋
Hideki Tejima
英喜 手嶋
恒之 蔵田
Tsuneyuki Kurata
恒之 蔵田
尚人 武関
Naoto Takeseki
尚人 武関
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Abstract

【課題】大気ポートから大気へ放出される蒸発燃料の吹き抜け量を低く抑えた蒸発燃料処理装置を提供する。
【解決手段】タンクポート3とパージポート4と大気ポート5とケース2を有し、該ケース2内の前記タンクポート3側に第1収納室6を形成し、該第1収納室6の前記大気ポート5側に、前記第1収納室6よりも容量が小さい第2収納室7を形成し、前記第1収納室6と第2収納室7は、その間に形成した空間8で折り返すように設け、前記第1収納室6には、破砕炭を収納した吸着材室を配設し、前記第2収納室7には、造粒炭を収納した複数の吸着材室13,17と、隣接する吸着材室の間に吸着材を収納しない空間室15とを直列に配設した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蒸発燃料処理装置に関する。
従来、自動車の燃料タンク等からの蒸発燃料が大気に放出されるのを防止するために、蒸発燃料中の燃料成分を一時的に吸着する蒸発燃料処理装置(以下、キャニスタともいう)が用いられている。
近年、キャニスタにおいては、蒸発燃料の大気への放散量を少なくすることが望まれている。この蒸発燃料の大気への放散量を少なくしたキャニスタとして、図19に示すような、タンクポート102とパージポート103と大気ポート104を形成したケース105を有し、該ケース105内にタンクポート102とパージポート103とに連通する第1収納室106と、大気ポート104に連通する第2収納室107を形成し、第1収納室106と第2収納室107とは大気ポート104と反対側部で連通し、前記第2収納室107の大気ポート104側に第1活性炭を充填した第1活性炭室108を形成し、前記第2収納室107における第1活性炭室108の大気ポート104側と反対側に活性炭を充填しない空間室109を形成し、前記第2収納室107における空間室109の大気ポート104側と反対側に第2活性炭を充填した第2活性炭室110を形成し、前記第1収納室106内に第2活性炭を充填した第3活性炭室111を形成し、前記第2活性炭を、前記第1活性炭よりも吸着性能に優れ脱着性能で劣るものとしたキャニスタ101が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このキャニスタ101では、第1活性炭室108と第2活性炭室110との間に空間室109を設けて、第1活性炭室108への蒸発燃料の拡散を抑制することで、大気への蒸発燃料の放散量を少なくしている。
特開2005−195007号公報
本発明は、前記キャニスタ101よりも大気への蒸発燃料の放散量を少なくした蒸発燃料処理装置を提供することを目的とするものである。
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、タンクポートとパージポートと大気ポートとケースを有し、
該ケース内の前記タンクポート側に第1収納室を形成し、該第1収納室の前記大気ポート側に、前記第1収納室よりも容量が小さい第2収納室を形成し、前記第1収納室と第2収納室は、その間に形成した空間で折り返すように設け、
前記第1収納室には、破砕炭を収納した吸着材室を配設し、
前記第2収納室には、造粒炭を収納した複数の吸着材室と、隣接する吸着材室の間に吸着材を収納しない空間室とを直列に配設したことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、タンクポートとパージポートと大気ポートとケースを有し、
該ケース内の前記タンクポート側に第1収納室を形成し、該第1収納室の前記大気ポート側に、前記第1収納室よりも容量が小さい第2収納室を形成し、前記第1収納室と第2収納室は、その間に形成した空間で折り返すように設け、
前記第1収納室には、破砕炭を収納した吸着材室を配設し、
前記第2収納室には、吸着材を収納した複数の吸着材室と、隣接する吸着材室の間に吸着材を収納しない空間室とを直列に配設し、
前記第2吸着室において、最も大気ポート側に位置する吸着材室に収納する吸着材として造粒炭を用い、それ以外の吸着材室に収納する吸着材として破砕炭を用いたことを特徴とするものである。
本発明の実施例1に係る蒸発燃料処理装置の上方から見た概略構成断面図。 図1を側方から見た概略構成断面図。 本発明の実施例1に用いる空間形成部材の斜視図。 図3の空間形成部材を第1吸着材室側から見た図。 図3の空間形成部材を第2吸着材室側から見た図。 空間形成部材にフィルタを取り付けた状態の図4におけるC−C線断面図。 空間形成部材にフィルタを取り付けた状態の図4におけるD−D線断面図。 図6のE−E線断面図。 本発明の実施例2に用いる空間形成部材の第2吸着材室側から見た断面図。 本発明の実施例4に用いる空間形成部材の斜視図。 本発明の実施例4に係る蒸発燃料処理装置を側方から見た概略構成断面図。 本発明の実施例5に用いる空間形成部材の1例の斜視図。 本発明の実施例5に用いる空間形成部材の他例の斜視図。 本発明の実施例6に用いる空間形成部材で、(a)は第1吸着材室側から見た図、(b)は第2吸着材室側から見た図。 本発明の実施例7に係る蒸発燃料処理装置を側方から見た概略構成断面図。 本発明の実施例8に係る蒸発燃料処理装置を側方から見た概略構成断面図。 本発明の実施例10に係る蒸発燃料処理装置の一例を側方から見た概略構成断面図。 本発明の実施例10に係る蒸発燃料処理装置の他例を側方から見た概略構成断面図。 従来の蒸発燃料処理装置を示す概略構成断面図。
本発明を実施するための形態を図に基づいて説明する。
[実施例1]
図1乃至図8は、本発明の実施例1を示す。
図1は、蒸発燃料処理装置1を上方から見た概略構成断面図を示すもので、この蒸発燃料処理装置1は、図1,2に示すように、ケース2の一つの側部からタンクポート3とパージポート4と大気ポート5が外側方向に突出するように横置きに配置して使用するものである。以下において、図2の上側を天側A、下側を地側Bとして説明する。
図1,2に示すように、前記ケース2の一つの側部には、タンクポート3とパージポート4と大気ポート5が設けられ、前記ケース2内には、前記タンクポート3とパージポート4と連通する第1収納室6と、大気ポート5と連通する第2収納室7とが形成され、第1収納室6と第2収納室7は、大気ポート5側と反対側のケース2内に形成された空間8により連通し、タンクポート3から大気ポート5へと気体が流れる際には、空間8で折り返して略U字状に流れるようになっている。
前記タンクポート3は、図示しない弁を介して燃料タンクの上部気室に連通し、前記パージポート4は、図示しないパージ制御弁(VSV)・パージ通路を介してエンジンの吸気通路へ接続されている。このパージ制御弁の開度は、電子制御ユニット(ECU)により制御され、エンジン運転中にパージ制御が行われる。
前記ケース2におけるタンクポート3とパージポート4との間には、ケース2における内側面から、後述する第3吸着材室11の一部にまで達する邪魔板12が設けられている。該邪魔板12により、タンクポート3とパージポート4間を流れる流体が、後述する第3吸着材室11を通って流通するようになっている。
前記第2収納室7は、図1,2に示すように、その大気ポート5側部に形成した第1円筒7aと、空間8側部に形成した第2円筒7bと、第1円筒7aと第2円筒7bを連結する鍔状の段差部7cを有している。前記第1円筒7aは、その中心軸X−X方向全体に亘って略同一の内径D1の円筒で形成され、前記第2円筒7bは、その中心軸X−X方向全体に亘って略同一で、かつ、内径D1より大きな内径D2の円筒で形成されている。この第1円筒7aと第2円筒7bの中心軸X−X方向の夫々の長さは、後述する第1吸着材室13、空間室15、第2吸着材室17の中心軸X−X方向の夫々の長さに応じて所望に設定する。
図1,2に示すように、前記第2収納室7における第1円筒7aの大気ポート5側部内に、吸着材である活性炭13aを所定密度で充填して第1吸着材室13を形成し、該第1吸着材室13内の活性炭13aは、所定の平均粒子径の造粒炭で構成されている。なお、活性炭13aを破砕炭で構成しても良い。本実施例においては、第1吸着材室13内の活性炭13aとして、ASTM D5228によるブタンワーキングキャパシティー(BWC)が、約11g/dLの活性炭を用いた。前記第1吸着材室13の大気ポート5側端面は、不織布等からなるフィルタ14で覆われている。
前記第2収納室7内における第1吸着材室13の空間8側の側方には、図1,2に示すように、吸着材が収納されていない空間室15が形成されている。この空間室15は、図1,2に示すように、内径D1の第1円筒7aと内径D2の第2円筒7bに亘って形成され、前記段差部7cが、空間室15に位置するように形成されている。従って、空間室15は、内径D1の小径部15aと、内径D2の大径部15bを有する。
前記空間室15における空間8側の側方には、図1,2に示すように、吸着材である活性炭17aを所定密度で充填して第2吸着材室17を形成し、該第2吸着材室17の活性炭17aは、所定の平均粒子径の造粒炭で構成されている。なお、活性炭17aを破砕炭で構成しても良い。また、第2吸着材室17の活性炭17aとしては、その蒸発燃料の吸着量が、第1吸着材室13の活性炭13aにおける単位体積当りの蒸発燃料の吸着量よりも多い活性炭を用いることが好ましい。本実施例においては、第2吸着材室17の活性炭17aとして、ASTM D5228によるブタンワーキングキャパシティー(BWC)が、約15g/dLの活性炭を用いた。
また、前記第2吸着材室17の空間8側端面には、その面全体を覆うウレタン等からなるフィルタ20が設けられている。前記フィルタ20の空間8側には多数の連通穴21aを全面に略均等に設けたプレート21が設けられている。該プレート21は、スプリング等の付勢部材22により大気ポート5側へ付勢されている。
前記第1収納室6内には、吸着材である活性炭11aを所定密度で充填して形成された第3吸着材室11が設けられている。この第3吸着材室11の活性炭11aは、所定の平均粒子径の造粒炭で構成されている。なお、活性炭11aを破砕炭で構成しても良い。本実施例においては、第3吸着材室11の活性炭11aとして、第2吸着材室17の活性炭17aと同じ、ASTM D5228によるブタンワーキングキャパシティー(BWC)が、約15g/dLの活性炭を用いた。
前記第3吸着材室11のタンクポート3側端面は、そのタンクポート3側は不織布等からなるフィルタ25で、パージポート4側は不織布等からなるフィルタ26で全体が覆われている。また、第3吸着材室11の空間8側端面は、その端面全体を覆うウレタン等からなるフィルタ27が設けられ、該フィルタ27の空間8側には、多数の連通穴28aを全面に略均等に設けたプレート28が設けられている。該プレート28は、スプリング等の付勢部材30によりタンクポート3及びパージポート4側へ付勢されている。
前記プレート21,28とケース2の蓋板31との間に前記空間8が形成され、該空間8により、前記第3吸着材室11と第2吸着材室17とは連通している。
次に、前記空間室15について詳述する。
前記ケース2内の第1吸着材室13と第2吸着材室17との間には、図1,2に示すように、前記空間室15を形成するための空間形成部材35が設けられている。該空間形成部材35は、図3〜8に示すように、その第1吸着材室13側端部に設けた第1仕切り壁36と、空間形成部材35の第2吸着材室17側端部に設けた第2仕切り壁37を有し、この第1仕切り壁36と第2仕切り壁37は、連結部38により一体的に連結されている。第1仕切り壁36と第2仕切り壁37は、相互に対向して略平行に設けられている。
前記第1仕切り壁36の外側形状は、図1,2に示すように、空間室15の小径部15aの内面と同じ形状で、小径部15aよりも少し小さく形成され、本実施例においては、図3に示すように円形状に形成した。
第1仕切り壁36には、その表裏方向を貫通する複数の第1開口部40が形成され、該第1開口部40は第1仕切り壁36の天側Aに設けられ、前記第1仕切り壁36には、第1開口部40以外に、その表裏方向を貫通する開口部は形成されていない。この第1開口部40は、第1仕切り壁36の天側A、すなわち、第1仕切り壁36の天地方向(A−B方向)の天側Aに偏芯して複数形成されていれば良く、その形状、大きさ、数は任意に設定するが、第1開口部40の地側B端面が、第1仕切り壁36の天地方向(A−B方向)の中央よりも天側Aに位置して形成することが好ましい。本実施例においては、図3に示すように、第1開口部40を、3個横方向に適宜間隔を有して配置して構成し、この3個の第1開口部40は、略上半円を横方向に略3等分した形状に形成した。また、前記第1開口部40の総開口面積、本実施例においては3個の第1開口部40の総開口面積は、大気ポート5の第1吸着材室13側端部の流路断面積と略同じに設定することが好ましい。
前記第1仕切り壁36の外周部には、大気ポート5側方向に突出する円筒状の円筒部42が形成され、その外形は第1仕切り壁36の外形と同じに形成されている。前記隣接する第1開口部40と40間には、図1〜4,6,7に示すように、天側空隙形成部材43が、第1仕切り壁36から大気ポート5方向に突出し、その長手方向が天地方向(A−B方向)となるように形成されている。また、前記第1仕切り壁36の地側には、図3,4,6,7に示すように、地側空隙形成部材44が、第1仕切り壁36から大気ポート5方向に突出し、その長手方向が天地方向(A−B方向)となるように3個、適宜間隔を有して形成されている。また、図3に示すように、天側空隙形成部材43と地側空隙形成部材44とは相互に連結しておらず、その間には空隙51が形成されている。また、図6,7に示すように、円筒部42と、天側空隙形成部材43と、地側空隙形成部材44の大気ポート5側端面は、略同一平面上に位置するように形成されている。
前記円筒部42の大気ポート5側端面には、その径方向外側に拡径する拡径部47が形成され、該拡径部47の外周部には、大気ポート5側方向に突出する円筒状の円筒部48が形成され、該円筒部48の外周面は、前記空間室15の小径部15aの内面に当接する形状に形成されている。拡径部47と円筒部48でフィルタ収納部49を構成している。
前記フィルタ収納部49内には、ウレタン等からなるフィルタ50が取外し可能に収納され、該フィルタ50の一方の面は、円筒部42と、拡径部47と、天側空隙形成部材43と、地側空隙形成部材44の大気ポート5側端面に当接して設けられている。円筒部42と、拡径部47と、天側空隙形成部材43と、地側空隙形成部材44により、フィルタ50は、第1仕切り壁36と離間し、フィルタ50と第1仕切り壁36との間に前記第1開口部40と連通する空隙51が形成されている。また、フィルタ収納部49とフィルタ50の大気ポート5側端面は、略同一面となるように形成されている。
前記第2仕切り壁37は、図5に示すように、前記第1仕切り壁36と同じ大きさ、形状に形成されている。
第2仕切り壁37には、その表裏方向を貫通する第2開口部55が複数形成され、該第2開口部55は第2仕切り壁37の天側Aに設けられ、前記第2仕切り壁37には、第2開口部55以外に、その表裏方向を貫通する開口部は形成されていない。この第2開口部55は、第2仕切り壁37の天側A、すなわち、第2仕切り壁37の天地方向(A−B方向)の天側Aに偏芯して複数形成されていれば良く、その形状、大きさ、数は任意に設定するが、第2開口部55の地側B端面が、第2仕切り壁37の天地方向(A−B方向)の中央よりも天側Aに位置して形成することが好ましい。本実施例においては、図4に示すように、夫々の第2開口部55を、対応する前記第1仕切り壁36の第1開口部40と同じ形状、大きさに形成した。また、前記第2開口部55の総開口面積、本実施例においては3個の第2開口部55の総開口面積は、大気ポート5の第1吸着材室13側端部の流路断面積と略同じに設定することが好ましい。
前記第2仕切り壁37の外周部には、空間8側方向に突出する円筒状の円筒部57が形成され、その外形は第2仕切り壁37の外形と同じに形成されている。該円筒部57は、前記第1仕切り壁36の円筒部42と同じ形状に形成されている。
前記隣接する第2開口部55と55間には、図1,2,5〜8に示すように、板状の天側空隙形成部材58が、第2仕切り壁37から空間8側方向に突出し、その長手方向が天地方向(A−B方向)となるように形成されている。また、前記第2仕切り壁37の地側Bには、図5に示すように、空間8側方向に突出する地側空隙形成部材59が、その長手方向が天地方向(A−B方向)となるように3個、適宜間隔を有して形成されている。また、図5に示すように、天側空隙形成部材58と地側空隙形成部材59とは相互に連結しておらず、その間には空隙56が形成されている。また、図6,7に示すように、円筒部57と、天側空隙形成部材58と、地側空隙形成部材59の空間8側端面は、略同一平面上に位置するように形成されている。
前記円筒部57の空間8側端面には、その径方向外側に拡径する鍔状の拡径部60が形成され、該拡径部60の外周部には、空間8側方向に突出する円筒状の円筒部61が形成され、拡径部60と円筒部61でフィルタ収納部62を構成している。該フィルタ収納部62は、前記第1仕切り壁36側に設けたフィルタ収納部49と同様に形成されている。このフィルタ収納部62の空間8側端面は、その径方向外側に拡径する鍔部64が形成され、該鍔部64の外周面は、前記空間室15の大径部15bの内面に当接するように形成されている。
前記フィルタ収納部62内には、ウレタン等からなるフィルタ65が取外し可能に収納され、該フィルタ65の大気ポート5側面は、円筒部57と、拡径部60と、天側空隙形成部材58と、地側空隙形成部材59の空間8側端面に当接し、円筒部57と、天側空隙形成部材58と、地側空隙形成部材59により、フィルタ65は第2仕切り壁37と離間し、フィルタ65と第2仕切り壁37との間に前記第2開口部55と連通する空隙56が形成されている。また、鍔部64とフィルタ65の空間8側端面は、略同一面となるように形成されている。フィルタ65は、前記第1仕切り壁36側に設けたフィルタ50と同じ大きさとすることで、フィルタ50,65は、同種の部品を兼用でき、部品の種類を減らしコストを削減することができる。
前記鍔部64の天側A端部には、切欠き66が形成されている。また、図2に示すように、空間室15における前記切欠き66に対応する位置には、その内面から内側方向に突出し、前記切欠き66と係合する凸部67が形成されている。この切欠き66と凸部67により第2仕切り壁37の天地方向(A−B方向)の方向性を制限するガイド部68を構成している。
前記連結部38は、図1〜3,6,7に示すように、板状に形成された2枚の整流板である天側連結部材38aと、板状に形成された3枚の地側連結部材38bで構成されている。
前記天側連結部材38aは、図3,7,8に示すように、第1仕切り壁36における隣接する第1開口部40と40との間に一端が位置し、対向する第2仕切り壁37における隣接する第2開口部55と55との間に他端が位置して架設され、その表裏面が天地方向(A−B方向)に位置するように設けられている。また、各天側連結部材38aは、両仕切り壁36,37と直交するように形成されている。天側連結部材38aの天側A端は、仕切り壁36,37の天側A端部に位置するように形成され、天側連結部材38aの地側B端は、開口部40と,55の地側B端面より地側Bに位置するように設けられている。
各地側連結部材38bは、図3,8に示すように、第1仕切り壁36の地側Bと第2仕切り壁37の地側Bとの間に架設され、その表裏面が天地方向(A−B方向)に配置されるように設けられている。また、各地側連結部材38bは、両仕切り壁36,37と直交するように設けられている。
図8に示すように、両側の地側連結部材38b,38bは、その天側A端が、開口部40,55の地側B端面に位置するように形成され、中央の地側連結部材38bは、その天側A端が、開口部40,55の地側B端面より下方に位置するように形成されている。また、各地側連結部材38bは、その地側B端が、第1仕切り壁36と、第2仕切り壁37の地側B端部に位置するように形成されている。
第1仕切り壁36、第2仕切り壁37、連結部38、円筒部42,57,61、天側空隙形成部材43,58、地側空隙形成部材44,59、フィルタ収納部49,62、鍔部64は、樹脂等により一体的に形成され、前記空間形成部材35を構成している。
前記の構成により、タンクポート3から蒸発燃料処理装置1内へ流入した蒸発燃料を含有する気体は、第3吸着材室11、空間8、第2吸着材室17内に流入した後、フィルタ65、空隙56を通り、天側Aに設けた第2開口部55より空間室15内に天側Aから流入する。
そして、空間室15内で天地方向(A−B方向)に拡散すると共に、燃料成分のうち重い成分が沈降して天地方向(A−B方向)において濃度勾配が生じる。その天側Aの気体が、天側Aに設けた第1開口部40を通り、空隙51内全体に拡散した後に、フィルタ50の略全体を通って、第1吸着材室13に流入した後に、大気ポート5から大気へと放出される。この間、燃料成分は、活性炭11a,13a,17aで吸着される。
一方、エンジン運転中のパージ制御の際、電子制御ユニット(ECU)によりパージ制御弁が開放され、吸気通路内の負圧により大気ポート5から蒸発燃料処理装置1内に吸入された空気は、前記とは逆方向に流れて、パージポート4からエンジンの吸気通路へ供給される。その際、活性炭11a,13a,17aに吸着されていた燃料成分が脱離し、空気と共にエンジンへ供給される。
また、自動車がエンジンを停止して駐車中等の場合には、第2吸着材室17と第3吸着材室11の活性炭11a,17aから脱離した燃料成分は、空気と共に、第2開口部55から空間室15に流入し、空間室15内で燃料成分のうち重い成分が沈降し、上部(天側)に位置する気体が、第1仕切り壁36の天側Aに設けた第1開口部40より、第1吸着材室13へ流入して気体中の燃料成分が吸着材13aで吸着された後に、大気ポート5から大気へ放出される。
本発明の蒸発燃料処理装置1は、上記構造・構成を有することにより、以下の作用・効果を奏する。
第1吸着材室13と第2吸着材室17との間に空間室15を設けたことにより、第2吸着材室17と第3吸着材室11の活性炭に吸着された燃料成分が、第1吸着材室13へと拡散するのを遅延させ、第1吸着材室13へ流入する燃料成分を低く抑え、大気ポート5から大気へ放出される蒸発燃料の吹き抜け量を低く抑えることができる。
更に、燃料成分は、空気よりも重い成分が多い為、第2吸着材室17内において濃度勾配が生じ、第2仕切り壁37の天側に設けられた第2開口部55を通じて空間室15へ流出する気体に含まれる燃料成分の割合は、第2吸着材室17内の気体における燃料成分の割合よりも少なくなる。更に、空間室内15においても濃度勾配が生じるため、第1仕切り壁36の天側に設けられた第1開口部40を通じて、第1吸着材室13へ流出する気体における蒸発燃料の割合を、空間室内15への流入時の割合よりも更に低く抑えることができる。これにより、第1吸着材室13へ流入する蒸発燃料を低く抑え、大気ポート5から大気へ放出される蒸発燃料の吹き抜け量を低く抑えることができる。
更に、第1吸着材室13の中心軸X−Xと直交する内径D1は、第2吸着材室17の中心軸X−Xと直交する内径D2よりも小さくしたことにより、1吸着材室13の中心軸X−Xと直交する内径D1と、第2吸着材室17の中心軸X−Xと直交する内径D2とが同じものと比較して、第1吸着材室13の中心軸X−X方向長さLと、第1吸着材室13の中心軸X−Xと直交する内径D1の比L/D1を大きくすることができ、蒸発燃料の大気への吹き抜け量を少なくすることができる。
また、第1吸着材室13の活性炭13aとして、その単位体積当りの蒸発燃料の吸着量が、第3吸着材室11と第2吸着材室17の活性炭11a,17aよりも少ない活性炭を用いた場合には、単位体積当りの吸着量がすべて同じ活性炭を用いた場合と比較して、第1吸着材室13内に吸着される蒸発燃料の吸着量を減らし、蒸発燃料の大気への吹き抜け量を少なくすることができる。
また、整流板である天側連結部材38aを、板状に形成するとともに、第1仕切り壁36における隣接する第1開口部40と40との間に一端が位置し、対応する第2仕切り壁37における隣接する第2開口部55と55との間に他端が位置して架設し、その表裏面を天地方向(A−B方向)に配置したことにより、天側連結部材38aにより、空間室15内において流れる気体の整流効果を発揮することができる。
また、整流板である天側連結部材38aにより、大気ポート5からケース2内へ導入されるパージ空気の流れがスムーズになり、該パージ空気による第1吸着材室13の吸着材13aに吸着された燃料成分の脱離効率が向上するため、前記従来技術のキャニスタと比較して、第1吸着材室13内の燃料成分の残存量を低く抑え、大気へ放出される蒸発燃料の吹き抜け量を低く抑えることができる。
また、天地方向(A−B方向)の方向性を制限するガイド部68を設けたことにより、空間形成部材35を、その開口部40,55が天側Aに確実に位置するようにして、ケース2内に取り付けることができる。
なお、前記実施例においては、図1,2に示すように、ケース2の一つの側部からタンクポート3とパージポート4と大気ポート5が外側方向に突出するように設けたが、タンクポート3とパージポート4と大気ポート5が、ケースの側端部から上方や下方に突出するように形成しても良い。
なお、ガイド部68の形状は上記の構造に限定されず、開口部40,55が天側Aに位置するように、空間形成部材35をケース2内に取り付けることができる構造であれば任意の構造とすることができる。
また、第2収納室7の内壁を、第1円筒7aと第2円筒7bを段差部7cで連結して構成したが、第1円筒7aと第2円筒7bを裁頭円錐状のテーパ部で連結して構成してもよい。この場合、第1円筒7a内に第1吸着材室13を形成し、空間室15とテーパ部に亘って第2円筒7bを形成する。
[実施例2]
前記実施例1においては、第1仕切り壁36側のフィルタ収納部49と、第2仕切り壁37側のフィルタ収納部62を同じ形状とするとともに、フィルタ50,65を同じ大きさ、形状として、フィルタ50,65を一種類の部品で兼用できるようにしたが、図9に示すように、前記実施例1の鍔部64を設けずに、第2仕切り壁37の外形を、空間室15の大径部15bの内面に当接する形状として、第1仕切り壁36よりも大きく形成するとともに、第2仕切り壁37側の円筒部57とフィルタ収納部62とフィルタ65を、第1仕切り壁36側の円筒部42とフィルタ収納部49とフィルタ50よりも大きく形成して、フィルタ50と65を別種類の部品としてもよい。
その他の構造は前記実施例1と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例2においても前記実施例1と同様の効果を奏する。
[実施例3]
前記実施例1、2においては、連結部38を、5枚の板状の部材で構成し、図5〜8に示すような形状、位置に設けたが、連結部38は、第1仕切り壁36と第2仕切り壁37との間の距離を一定に保持することが出来れば、連結部38を構成する連結部材は、板状でなくても、円柱や、四角柱、六角柱等の多角形状の柱など任意の形状としてもよいし、連結部材を設ける位置や、連結部38を構成する連結部材の数も任意に設定する。
また、連結部38の一部である天側連結部材38aを整流板として用いたが、連結部38とは別部材として整流板を設けても良い。この整流板は、その一端が前記隣接する第1開口部40と40間に位置し、かつ、その表裏面が天地方向に位置するように形成されていれば、任意の形状とすることができ、他端が、隣接する第2開口部55と55との間に位置しなくてもよく、例えば、他端が何れの部材にも連結されていなくても良い。
その他の構造は前記実施例1,2と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例3においても前記実施例1,2と同様の効果を奏する。
なお、連結部材は、空間室15内の整流効果を発揮できる位置や形状とすることが好ましいが、整流効果を発揮できない位置や形状としても良い。
[実施例4]
本実施例4は、前記実施例1乃至3における第1仕切り壁36と第2仕切り壁37の間に、例えば図10,11に示すように、仕切り壁71を追加して設けたものである。第1仕切り壁36と第2仕切り壁37の間に設ける仕切り壁71の枚数は、図10に示す1枚に限定されず、隣接する仕切り壁間において空気より重い蒸発燃料が沈降できる空間を形成できれば、任意に設定することができる。
前記仕切り壁71は、図11に示すように、仕切り壁36,37と略平行となるように配置され、該仕切り壁71の外周面が、空間室15の大径部15bの内面に当接するように形成されている。また、前記仕切り壁71の天側Aには、前記実施例1の仕切り壁36、37における開口部40,55と同じ構造の開口部72が3個形成されている。なお、開口部72は、仕切り壁71の天地方向の中央よりも天側に偏芯して複数形成されていれば良く、その形状、大きさ、数は任意に設定し、第1開口部40と同じ構造としても良いし、異なる形状、大きさ、数としてもよいし、異なる構造としても良いが、3個の開口部71の総開口面積は、大気ポート5の第1吸着材室13側端部の流路面積と略同じに設定することが好ましい。
また、仕切り壁71に対して、天側連結部材38aと各地側連結部材38bは、前記実施例1の仕切り壁36,37と同様の位置に形成されている。
また、仕切り壁71の天側A端部には、切欠き73が形成されている。また、空間室15における前記切欠き73に対応する位置には、図11に示すように、内側方向に突出し、該切欠き73と係合する凸部74が形成されている。
その他の構造は前記実施例1乃至3と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例4においても前記実施例1乃至3と同様の効果を奏する。
更に、本実施例4においては、仕切り壁71を追加したことにより、空間室15内の燃料成分が、第1吸着材室13へと移動する(拡散する)のを、前記実施例1乃至3よりも一層遅延し、第1吸着材室13へ流入する燃料成分を低く抑え、大気ポート5から大気へ放出される蒸発燃料の吹き抜け量を、前記実施例1乃至3のものより更に低く抑えることができる。
[実施例5]
本実施例5は、前記実施例1乃至4の空間形成部材35とは異なる空間形成部材81を用いて空間室15を形成した実施例である。
第2収納室7の内壁を、第1円筒7aと第2円筒7bを段差部7cで連結した場合には、前記空間形成部材81は、図12に示すように、筒状の第1外周部82と、該第1外周壁82の外径よりも大きな外径で形成された筒状の第2外周部83で構成され、前記第1外周部82は、空間室15の小径部15aの内面に当接する形状に形成され、第2外周部83は、空間室15の大径部15bの内面に当接する形状に形成されている。第1外周部82と第2外周部83は鍔状部84で一体に連結される。
前記第1外周部82の第1吸着材室13側端部内には、前記実施例1乃至4と同様の構造で形成された第1仕切り壁36、円筒部42、天側空隙形成部材43、地側空隙形成部材44、フィルタ収納部49が形成されている。
前記第2外周部83の第2吸着材室17側端部内には、前記実施例1乃至4と同様の構造で形成された第2仕切り壁37、円筒部57、天側空隙形成部材58、地側空隙形成部材59、円筒部61、フィルタ収納部62、鍔部64が形成され、鍔部64と第2外周部83の第2吸着材室17側端面が同一になるように形成されている。
前記第2外周部83の天側A端部には、切欠き85が形成されている。また、空間室15における前記切欠き85に対応する位置には、内側方向に突出し切欠き85に係合する凸部が形成されている。この切欠き85と凸部により空間形成部材81の天地方向(A−B方向)の方向性を制限するガイド部86を構成している。
また、第2収納室7の内壁を、第1円筒7aと第2円筒7bを裁頭円錐状のテーパ部で連結した場合には、前記空間形成部材87を、図13に示すように、裁頭円錐状のテーパ部88と、テーパ部88の最大径と同じ径で形成された第2外周部83で構成する。前記テーパ部88は、第2収納室7のテーパ部の内面に当接する形状に形成され、第2外周部83は、空間室15の大径部15bの内面に当接する形状に形成する。
前記テーパ部88の第1吸着材室13側端部内には、前記実施例1乃至4と同様の構造で形成された第1仕切り壁36、円筒部42、天側空隙形成部材43、地側空隙形成部材44、フィルタ収納部49が形成されている。
前記第2外周部83の第2吸着材室17側端部内には、前記実施例1乃至4と同様の構造で形成された第2仕切り壁37、円筒部57、天側空隙形成部材58、地側空隙形成部材59、円筒部61、フィルタ収納部62、鍔部64が形成され、鍔部64と第2外周部83の第2吸着材室17側端面が同一になるように形成されている。
前記第2外周部83とテーパ部88の天側A端部には、切欠き90が形成されている。また、空間室15における前記切欠き90に対応する位置には、内側方向に突出し前記切欠き90に係合する凸部が形成されている。この切欠き90と凸部により空間形成部材87の天地方向(A−B方向)の方向性を制限するガイド部91を構成している。
また、第1仕切り壁36と第2仕切り壁37との間には、前記実施例1乃至4と同様の連結部38が設けられ、前記実施例1と同様に、整流効果を発揮することができる。
また、前記実施例4のように、第1仕切り壁36と第2仕切り壁37の間に、1枚又は複数枚の仕切り壁71を設けても良い。
その他の構造は前記実施例1乃至4と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例5においても前記実施例1乃至4と同様の効果を奏する。
[実施例6]
前記実施例1乃至5においては、第2収納室7を、第1吸着材室13の中心軸X−Xと直交する横断面が円形状となるように形成し、仕切り壁36,37,71の外形を円形状に形成するとともに、開口部40,55を、半円を横方向に3分割した形状としたが、蒸発燃料処理装置1の設置場所等に応じて、第2収納室7の内面形状は任意の形状に形成することができ、仕切り壁36,37,71、フィルタ収納部49,62、鍔部64、フィルタ50,65等の外形や開口部40,55の形状を、第2収納室7の内面形状に対応して形成してもよい。
例えば、図14に示すように、仕切り壁36,37や、フィルタ収納部49,62、鍔部64、フィルタ50,65等の外形を方形状に形成してもよい。前記仕切り壁36,37の天側Aには、前記実施例1乃至5の開口部40,55と同様に、開口部40,55が3個横方向に、適宜間隔を有して形成されている。なお、仕切り壁36,37には、開口部40,55以外には開口部を形成せず、開口部40,55は、仕切り壁36,37の天地方向の中央よりも天側Aに偏芯して複数形成されていれば良く、その形状、大きさは任意に設定し、3個の開口部40(55)の総開口面積は、大気ポート5の第1吸着材室13側端部の流路面積と略同じに設定することが好ましい。
また、第2収納室7の内面形状は、上記の円形や方形状以外にも、台形状や六角形状等の多角形形状や、楕円形状の任意の形状とすることができる。
その他の構造は前記実施例1乃至5と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例6においても前記実施例1乃至5と同様の効果を奏する。
[実施例7]
前記実施例1乃至6においては、第1吸着材室13を、その中心軸X−Xと直交する断面形状が、軸X−X方向全体に亘って略同じ形状となるように形成したが、図15に示すように、第1吸着材室13を形成するケース2の内壁面を、その中心軸X−Xと直交する横断面の外形形状は同じであるが、大気ポート5側に至るほど、その横断面積が徐々に小さくなるように形成し、すなわち、内壁面を中心軸X−X方向においてテーパ状に形成し、第1吸着材室13の内径D1が、その大気ポート5側(一端部側)ほど小さく、他端部側ほど大きくなるように形成しても良い。
その他の構造は前記実施例1乃至6と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例7においても前記実施例1乃至6と同様の効果を奏する。
更に、大気ポート5側に至るほど、第1吸着材室13の横断面積を小さくしたことにより、第1吸着材室13の大気ポート5側部における、第1吸着材室13の長さLとその有効断面径D1の比L/D1を大きくでき、蒸発燃料の大気への放散量をより少なくすることができる。
[実施例8]
前記実施例1乃至7においては、第1吸着材室13の中心軸X−Xと、第2吸着材室17の中心軸X−Xが同一線上となるように形成したが、図16に示すように、第1吸着材室13を、その中心軸Y−Yが、第2吸着材室17の中心軸X−Xよりも、天側A方向に位置するように偏芯して形成しても良い。なお、第1吸着材室13の軸Y−Yは第2吸着材室17の中心軸X−Xと略平行に形成されている。
その他の構造は前記実施例1乃至7と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例8においても前記実施例1乃至7と同様の効果を奏する。
更に、第1吸着材室13の中心軸Y−Yが、第2吸着材室17の中心軸X−Xよりも、天側A方向に偏芯させたことにより、前記実施例1乃至7に対して、第1開口部40の位置をより天側Aに位置することができるため、第1開口部40を通じて第1吸着材室13内に流入する気体中の蒸発燃料の割合を、前記実施例1乃至7よりも低くでき、蒸発燃料の大気への放散量をより少なくすることができる。
[実施例9]
前記実施例1乃至8においては、第2開口部55を、第2仕切り壁37の天側Aに設けたが、第2開口部55を、第2仕切り壁37全体亘って設けても良い。
その他の構造は前記実施例1乃至8と同様であるため、その説明を省略する。
[実施例10]
前記実施例1乃至9においては、ケース2内に、3つの吸着材室11,13,17と空間室15を設けて蒸発燃料処理装置1を構成したが、本発明の蒸発燃料処理装置は、ケース2は少なくとも大気ポート5を有し、ケース2内には、第1吸着材室と、第2吸着材室と、第1吸着材室と第2吸着材室の間に設けた空間室を直列に配置するとともに、複数ある吸着材室のうち第1吸着材室を最も大気ポート5側に配置した構造であれば、吸着材室の数及び配置と、空間室の数及び位置は任意に設定することができる。
例えば、図17に示すように、ケース2内に、第1吸着材室13と、空間室15と、第2吸着材室17とを直線状に直列に配置し、第2吸着材室17と、タンクポート3及びパージポート4とを連通するように形成しても良い。
また、図18に示すように、前記実施例1における第2吸着材室17を設けず、前記実施例1の第3吸着材室11を第2吸着材室92とし、前記実施例1の空間室15と空間8とをL字状の空間室93としてもよい。この第1吸着材室13の空間室93側に前記実施例1乃至8と同様の第1仕切り壁36、第1開口部40、フィルタ50、空隙51を設ける。前記第2吸着材室92の空間室93側には、フィルタ94と、フィルタ94の空間室93側に第2仕切り壁95を設け、このフィルタ94と第2仕切り壁95の間に空隙96を形成し、第2仕切り壁95の天側Aに第2開口部97を形成する。この第2開口部97は、前記実施例1乃至8の第2開口部55と同様に形成されている。
また、隣接する第1開口部40と40間には、前記実施例1と同様に、天側連結部材38aの一端が位置するように設けられ、他端は、前記実施例1とは異なり、何れの部材にも連結されていない。
また、タンクポート3から大気ポート5への気体の流れが、図1、18に示すように、途中で折り返して略U字状に流れるもの、図17に示すように直線状に流れるもの以外にも、流れの途中で二回折り返して略N字状に流れたり、流れの途中で二回折り返して略W字状に流れるように、吸着材室や空間室を配置して蒸発燃料装置を構成しても良い。
その他の構造は前記実施例1乃至9と同様であるため、その説明を省略する。
本実施例10においても前記実施例1乃至9と同様の効果を奏する。
1 蒸発燃料処理装置
2 ケース
5 大気ポート
6 第1収納室
7 第2収納室
8 空間
13 第1吸着材室
15 空間室
17 第2吸着材室

Claims (2)

  1. タンクポートとパージポートと大気ポートとケースを有し、
    該ケース内の前記タンクポート側に第1収納室を形成し、該第1収納室の前記大気ポート側に、前記第1収納室よりも容量が小さい第2収納室を形成し、前記第1収納室と第2収納室は、その間に形成した空間で折り返すように設け、
    前記第1収納室には、破砕炭を収納した吸着材室を配設し、
    前記第2収納室には、造粒炭を収納した複数の吸着材室と、隣接する吸着材室の間に吸着材を収納しない空間室とを直列に配設したことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
  2. タンクポートとパージポートと大気ポートとケースを有し、
    該ケース内の前記タンクポート側に第1収納室を形成し、該第1収納室の前記大気ポート側に、前記第1収納室よりも容量が小さい第2収納室を形成し、前記第1収納室と第2収納室は、その間に形成した空間で折り返すように設け、
    前記第1収納室には、破砕炭を収納した吸着材室を配設し、
    前記第2収納室には、吸着材を収納した複数の吸着材室と、隣接する吸着材室の間に吸着材を収納しない空間室とを直列に配設し、
    前記第2吸着室において、最も大気ポート側に位置する吸着材室に収納する吸着材として造粒炭を用い、それ以外の吸着材室に収納する吸着材として破砕炭を用いたことを特徴とする蒸発燃料処理装置。
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